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スイレン「サトシ。いい加減働いて」サトシ「わかってるよ」
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1 :
◆dRr8FDONvA
[saga !orz]:2019/09/16(月) 20:01:41.14 ID:xjCkXT6gO
サトシ「明日からゼンリョク出すよ!な?ピカチュウ?」
ピカチュウ「ピカー!」
スイレン「………」
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1568631701
2 :
◆dRr8FDONvA
[saga]:2019/09/16(月) 20:07:38.92 ID:xjCkXT6gO
カントー地方
ボロアパートの一室
スイレン「………サトシ、ちょっとそこ座って」チョイチョイ
サトシ「な、なんだよスイレ〜ン?こわいかおしちゃって〜」アハハ
ピカチュウ「ピカー」
スイレン「………いいから」
サトシ「うっ…」ビクッ
サトシ「わ、わかったよ……」ストッ
ピカチュウ「ピカ」チョコン
3 :
◆dRr8FDONvA
[saga]:2019/09/16(月) 20:23:51.34 ID:xjCkXT6gO
サトシ「………で、なんだよ?改まっちゃって…」
ピカチュウ「ピカー」
スイレン「………ねぇサトシ。もう何年たった?私とサトシが一緒に暮らしはじめてから…」
サトシ「………んーと……5年くらい…かな?」
ピカチュウ「ピカー!」
スイレン「うん、そう。もう5年」
サトシ「な、なんだよスイレン!今の暮らしに何か不満でもあるの?そりゃーこんなボロボロのアパートだけど、俺は幸せ……」
スイレン「うん、私も同じ」
スイレン「確かにアパートは雨が降ったら水漏れしちゃうくらいボロっちいし、壁は薄すぎて隣に声がもれちゃう始末」
サトシ「うっ…」
スイレン「………でも…サトシと一緒に暮らせるならどこだっていい……サトシとの生活に不満はないし…私も幸せだよ」
サトシ「スイレン……!!」ウルウル
ピカチュウ「ピカー!」ウルウル
スイレン「………サトシが就職さえしてくれれば」ジトッ
サトシ「ア,アハハ……」
スイレン「………今私、何かおかしいこと言った……?」ギロッ
サトシ「………ア,イエ……」
ピカチュウ「ピカピ……」
4 :
◆dRr8FDONvA
[saga]:2019/09/16(月) 20:41:16.37 ID:xjCkXT6gO
スイレン「………ねぇサトシ。本当に考えてくれてる?私とサトシのこれからのこと」ジトー
サトシ「あ…あったりまえだろ!」
スイレン「………本当?でも……サトシ、そのわりにはポケモンバトルの特訓してるかパチンコしてるかばっかり」
サトシ「な、なぁスイレン?俺たちまだ20代だぜ?そんなに焦ることないよ!今の内にやりたいことやっておかなきゃ!な?ピカチュウ!」
ピカチュウ「ピ、ピカー……」
スイレン「………サトシの今の内にやっておきたいことって……パチンコ?」ジトー
サトシ「い、いや……それは何ていうか……趣味っていうかー……ストレス発散っていうかー……」ハハハ
スイレン「………ねぇサトシ。私のパート先の女の子……今度結婚するんだって」
サトシ「そ、そうなんだ……めでたいな〜」アハハ
スイレン「………その子、私より年下なの」ズイッ
サトシ「………だ、だから何だよ……」
スイレン「………その子に聞かれたの"スイレンさんって確か彼氏さんと同棲してるんですよね?結婚はまだしないんですか?"って」
サトシ「…うっ…………」
スイレン「………サトシ、私……何て答えたと思う?」ニコッ
サトシ「………き、気にすることないよスイレン…俺たちには俺たちのペースが……」
スイレン「………ハァ〜…」
サトシ「うぅ…」
ピカチュウ「ピカピ…」
5 :
◆dRr8FDONvA
[saga]:2019/09/16(月) 20:56:06.03 ID:xjCkXT6gO
スイレン「………」スクッ
サトシ「お、おい!いきなりどうしたんだよスイレン?」
スイレン「……………」スタスタ
サトシ「ま、まさか…怒っちゃったとか?」ハハハ
スイレン「……………」スッ
ドンッ
サトシ「」ビクッ
スイレン「サトシ。これ……覚えてる?」
サトシ「これは……」
アローラリーグトロフィー「」ピカピカ
サトシ「アローラリーグのトロフィー!」
ピカチュウ「ピカー!」
スイレン「うん!」ニコッ
サトシ「はははっ!忘れるわけないだろ!あの時の熱いバトルのこと!」
ピカチュウ「ピカー!」
サトシ「にしてもピッカピカだなー!」
ピカチュウ「ピカピカ!」
スイレン「うん!ピッカピカ!輝いてる!」ニコッ
サトシ「ははは!これもスイレンが毎日キレイにしてくれてるお陰……」
スイレン「………あの時のサトシは」
サトシ「……………へ?」
ピカチュウ「ピカ………?」
6 :
◆dRr8FDONvA
[saga]:2019/09/16(月) 21:09:32.49 ID:xjCkXT6gO
サトシ「あ、あの………スイレン……?」
スイレン「………あの時……一緒にゼンリョクでアローラリーグを戦ったライバルや友達……」
サトシ「……………」
スイレン「マオちゃんは今、アローラで一番人気って話題の食堂"アイナ食堂"の美人料理長!」
スイレン「今度ウラウラやポニにも出すんだって!チェーン店」
サトシ「そ、そういえばそんなこと言ってたっけ…」ハハハ
スイレン「カキやハウは島キング。すっごく強いって噂が聞こえてくる。このカントーまで!」
サトシ「……………」
スイレン「………マーマネは宇宙飛行士、マツリカさんは天才画家」
スイレン「リーリエとグラジオなんて、今や世界的企業のあのエーテル財団のトップ!毎日テレビや雑誌で特集されてる!」
サトシ「み、みんなすっげーよなぁ…」アハハ
ピカチュウ「ピカピカ!」コクコク
スイレン「………今私、笑えるようなこと言った?」ジトッ
サトシ「い、言ってないよ……」ビクッ
ピカチュウ「ピカ…」ビクッ
7 :
◆dRr8FDONvA
[saga]:2019/09/16(月) 22:05:52.22 ID:HZwnsByQO
スイレン「……………」
サトシ(やっべ〜……スイレン怒ってんのかな?)ハラハラ
ピカチュウ「ピカー」ハラハラ
スイレン「………コホン、そんなサトシに朗報です!」
サトシ「……………へ?」
ピカチュウ「ピ?」
スイレン「……来年のセキエイであるポケモンリーグ……出てみない?サトシ!」
サトシ「ポケモンリーグ……」
スイレン「そう!ポケモンリーグ!サトシ……暇を持て余してパチンコかポケモンバトルの特訓ばっかりしてるんだし、出ないのはもったいない!」
サトシ「……………」
スイレン「しかも来年のポケモンリーグは特別!優勝者はカントーポケモンバトルチャンピオンの座につけるだけじゃなく……」
スイレン「その後に開かれる、各地方のチャンピオンとそのチャンピオンが選んだ人がペアを組んでバトルする、全地方チャンピオンタッグポケモンリーグの出場権がゲットできるの!」
サトシ「全地方チャンピオンタッグポケモンリーグ……?」
ピカチュウ「ピカ?」
スイレン「うん!カントー……アローラ…ジョウトにホウエン、シンオウ、イッシュ、カロス……それにガラル地方!各地方のチャンピオンとそのチャンピオンに選ばれた人たちが集まってタッグバトルする大会!!」メラメラメラ
スイレン「………昔のサトシなら目を輝かせて飛びつく案件!」ニコッ
スイレン「サトシなら優勝できる!絶対に!……だから、出ようサト…」
サトシ「あ、ああ……ど、どうしよかっかな?」ハハハ
スイレン「サトシ……」
ピカチュウ「ピカー……」
…………
……
…
8 :
◆dRr8FDONvA
[saga]:2019/09/16(月) 22:24:31.99 ID:HZwnsByQO
タマムシシティ
サトシ「………あーあ…最近のスイレン……就職しろ就職しろってうるさいよなーピカチュウ?」トボトボ
ピカチュウ「ピカー」
サトシ「………付き合い始めた頃はサトシと一緒にいるだけで幸せ〜とか言ってたのに…」ハァ
サトシ「………それに……当てつけみたいに結婚映画や雑誌ばっか見てるし……」
ピカチュウ「………」
サトシ「………俺たちまだ20代なんだぜ?スイレンは焦りすぎなんだよ」
サトシ「………そりゃあ…いずれはとは思ってるけど……結婚とか就職しちゃったら旅とかも行きにくくなっちゃうし……今の内にやりたいことやっとかなきゃ損だよ」
ピカチュウ「ピカピ……」
サトシ「………………」 トボトボ
サトシ(セキエイのポケモンリーグ……か……)トボトボ
〜〜♪
サトシ「………ん?この俺を呼ぶ軽快な音楽は……!」ピクッ
『タマムシパチンコ店』
サトシ「………へへへ、ストレス解消にはやっぱりこれが一番だぜ!」ニッ
サトシ「…………えーっと、軍資金は……一万か……よし!」グッ
サトシ「いこうぜピカチュウ!めんまが俺を呼んでる!!」ダッ
ピカチュウ「ピカピ……」
9 :
◆dRr8FDONvA
[saga]:2019/09/16(月) 22:38:47.67 ID:HZwnsByQO
一時間後……
サトシ「…………だあぁぁぁあ!!くっそー!」
ピカチュウ「ピカピ!」
サトシ「………くっそー!めんまのやつ……俺のなけなしの一万にしぼりとる使いやがって!!」ウルウル
ピカチュウ「ピカー……」
サトシ「うぅ……どうしよう……お陰ですっからかんだよ……」ハハハ
サトシ「……こんなのバレたら……今日のスイレンの様子なら……絶対にオコリザルだよな……」
ピカチュウ「ピカピカ」コクコク
サトシ「………うぅ……め、飯抜きにされるかな……?い、いや……もし俺に愛想つかして別れるなんて言われたら……」ガクガク
ピカチュウ「ピカピ!」
サトシ「……………な、なんとかしてお金作らなきゃ!……そ、そうだピカチュウ!どっかに500円くらい落ちてないか?それでさっきの負け分を……」キョロキョロ
ピカチュウ「チャー……」ハァ
「サトシ!」
サトシ「……………へ?」クルッ
ピカチュウ「ピカ?」クルッ
10 :
◆dRr8FDONvA
[saga]:2019/09/16(月) 23:05:56.93 ID:HZwnsByQO
アセロラ「へっへー♪久しぶりー!」フリフリ
ミミたん「キュキュー」
サトシ「アセロラ!?」
ピカチュウ「ピカー!?」
サトシ「久しぶりアセロラ!どうしたの?なんでカントーに……」
アセロラ「うーん……ちょっとお仕事の都合でねー?」
サトシ「ははっ、そっか!にしてもアセロラー……変わってないな?」
ピカチュウ「ピカ!」
アセロラ「……もう!そういう時はお世辞でもキレイになったねー?とか、大人っぽくなったねーって言うもんだよ?」プクー
ミミたん「キュー!」プンプン
サトシ「ご、ごめん……」
アセロラ「それよりー……サトシは何してたの?なんだか一生懸命何かを探してたみたいだけどー……」
サトシ「い、いや……俺は…」ビクッ
サトシ(パチンコで負けたから落ちてるお金探してもっかいパチンコで取り戻そうとしてた何て言えないよ……)
ピカチュウ「ピカピ……」
アセロラ「?」
サトシ(………! そ、そうだ!アセロラに一万円を借りれば!アセロラなら優しいから、きっと貸してくれ……)チラッ
アセロラ「サトシ?」
サトシ(………って、何考えてんだ俺!!そこまで落ちてどうすんだよ!!)ガンガン
アセロラ「ちょ、ちょっとサトシ!いきなり壁にずつきなんてしてどうしたの!?」
ピカチュウ「ピカピ!?」
サトシ「……………ハハハ……昔っから当たって砕けろのスタイルなんだ、俺」ダラダラ
アセロラ「よ、よくわかんないけどやめなよ……頭から血出てるよ…」フキフキ
サトシ「わ、悪いアセロラ……」
ピカチュウ「ピカー……」
アセロラ「ふふっ、その目が離せないところ……サトシは昔っから変わんないね?」クスッ
サトシ「ハハハ……」
アセロラ「………ねぇサトシ……今…ヒマ?」
サトシ「え?ま、まぁ……(年中)ヒマ……だけど……」
アセロラ「……だったらー………少しアセロラに付き合ってくれないかな?」ニコッ
ミミたん「キュー」
サトシ「……え?」
ピカチュウ「ピ?」
11 :
◆dRr8FDONvA
[saga]:2019/09/16(月) 23:23:39.31 ID:HZwnsByQO
……………
カントーマラサダショップ
ワイワイ
アセロラ「ほらサトシ!座って座ってー♪」チョイチョイ
ミミたん「キュー!」
サトシ「……あ、あのさアセロラ……俺、今手持ちのお金が……」ハハハ
ピカチュウ「ピカピ……」
アセロラ「ふふっ、マオとリーリエから聞いてるよ?サトシ今……スイレンのヒモやってるんだってねー?」
サトシ「ヒモ!?」
アセロラ「大丈夫大丈夫ー!今日はアセロラの奢りだからね?好きなの頼んでいーよー?」ニコニコ
サトシ「ヒモ……」ガクッ
ピカチュウ「ピカピ」ポンッ
12 :
◆dRr8FDONvA
[saga]:2019/09/16(月) 23:37:25.47 ID:HZwnsByQO
………
サトシ「うっめー!マラサダ最高ー!」モグモグ
ピカチュウ「ピカー!」モグモグ
アセロラ「ふふっ、サトシは本当に美味しそうに食べるね?」ニコニコ
ミミたん「キュー!」
サトシ「へへへ!サンキューアセロラ!あっ、今日の分のお金はちゃんとかえすから!」モグモグ
アセロラ「もぅー!奢りだって言ってるんだから別にいいのにー」
サトシ「でもさー……女の子にお金借りたままじゃ……」
アセロラ「………だったらー……別のものでお返ししてもらっちゃおっかな?」
サトシ「別のもの?」
ピカチュウ「ピカ?」
アセロラ「………うふふ、なんてね?」クスッ
ミミたん「キュー」
サトシ「そういえばさ、アセロラ!何か俺に用事でもあったの?あっ、それともスイレンに用事?スイレンなら今日は友達とー……」
アセロラ「……………ちょっとサトシに見てもらいたいものがあったの」ゴソゴソ
サトシ「俺に見てもらいたいもの?」
ピカチュウ「ピカ?」
アセロラ「うん、そうそう!それは………こ〜れ〜」スッ
サトシ「? スマホ?」モグモグ
アセロラ「うーん……見てもらいたいのはこの中に写ってる写真なの」
サトシ「写真?」モグモグ
アセロラ「………アセロラもさっきたまたま撮れちゃったんだけどー……」スッスッ
アセロラ「…………はい、これ」スッ
サトシ「! これって……」モグモグ
ピカチュウ「ピカ?」
13 :
◆dRr8FDONvA
[saga]:2019/09/16(月) 23:47:37.57 ID:HZwnsByQO
サトシ「………スイレンの写真?」
ピカチュウ「ピカ?」
サトシ(あっ、この喫茶店……この間俺がパチンコで勝ったからスイレンに奢ってあげたとこだ……)
サトシ(確か……スイレンすっげー喜んでたよなー)ウンウン
サトシ「そっかスイレン……今友達と喫茶店にいるんだ……相手は誰だろ?カスミかな?それともパート先の人?」
アセロラ「……………」
サトシ「つーか、アセロラもスイレンの写真こっそり撮るくらいならまぜてもらえば良かったじゃん!久しぶりに会ったんだしさ」
アセロラ「……………」
サトシ「俺と一緒にいるよりは……」
アセロラ「……うん、アセロラもスイレンに話しかけようかと思ったんだけどね?」スッスッ
サトシ「………え……?」
アセロラ「………この状況じゃ………ちょっとマズイかなーって……」
サトシ「………な、なんでグラジオが一緒に写ってんだ……?」タラッ
ピカチュウ「ピカ……」
14 :
◆dRr8FDONvA
[saga]:2019/09/17(火) 00:02:59.24 ID:nhH+X4inO
サトシ「………な、なんでグラジオがカントーに!?い、いや…そんなことよりも…なんでスイレンと二人で一緒に喫茶店にいんだよ!!」
サトシ「スイレン……今日グラジオに会うなんて一言も……」
アセロラ「お、落ち着いてよサトシ!」
ピカチュウ「ピカー!」
サトシ「………ご、ごめん……」
サトシ(そ、そうだ落ち着け俺!す、スイレンが浮気なんてするハズないよ!……それに、グラジオだって人のガールフレンドを盗るようなやつじゃ……)ガタガタ
サトシ(で、でも……朝の件もあるし……)ガタガタガタガタ
ピカチュウ「ピカピ……」
アセロラ「……………アセロラもたまたま見掛けただけだから二人がどういうつもりで会ってたのかはわからないの……でも……」
サトシ「………で、でもなんだよ!!」バンッ
ピカチュウ「ピカピ!」
サトシ「………わ、悪い……」
アセロラ「……………」
アセロラ「………ねぇサトシ……アセロラもスイレンも……もうあの時みたいな子供じゃないの……」
アセロラ「もちろん……グラジオも…サトシも……」
サトシ「………何が言いたいんだよアセロラ…」
アセロラ「………サトシ、アセロラだってスイレンとはお友達だからこんなことは言いたくないの……でも……」
アセロラ「サトシもアセロラにとっては大切なお友達だから……」
サトシ「………」
アセロラ「………絶対とは言えないよ?でも……楽しくお話をしてる二人を見てたら……」
サトシ「………」
アセロラ「………これってもしかして……うわ…」
サトシ「………うぅ…もうやめてくれアセロラ……」グスッ
アセロラ「サトシ……」
ピカチュウ「ピカピ……」
ミミたん「キュー……」
15 :
◆dRr8FDONvA
[saga]:2019/09/17(火) 00:19:24.64 ID:nhH+X4inO
サトシ「………こうしちゃいられない!!」ガタッ
アセロラ「! ど、どうしたのサトシ!?」
サトシ「どうしたって……スイレンのとこに行くんだよ!スイレンが浮気なんてするハズない!直接あって確かめるんだ!」
ピカチュウ「ピカ!」
アセロラ「………これはマオとリーリエから聞いた話なんだけど……」
サトシ「………え?」
アセロラ「スイレン……悩んでたみたいなの……このままじゃ先が見えない……このままでいいのかわからない……」
アセロラ「サトシが私を今でも好きでいてくれてるのか不安だって……」
サトシ「………」
アセロラ「………サトシ。これはサトシやスイレンのお友達としてじゃなくて、いち大人としてのアセロラの意見なんだけどね?」
アセロラ「………サトシとスイレンは……」
サトシ「今行くぞスイレン!!」ダッ
ピカチュウ「ピカ!!」ダッ
ダダダダダ
アセロラ「………って、ちょっと!!サトシ!?」
ミミたん「キュー……」
16 :
◆dRr8FDONvA
[saga]:2019/09/17(火) 19:44:47.59 ID:1xtCmh1NO
喫茶店
グラジオ「…呼び出して悪かったな」
スイレン「………うぅん。私も丁度相談したいことがあったの…グラジオに」
グラジオ「………サトシのことか?」
スイレン「………うん…」
グラジオ「………サトシのことはリーリエから聞いてる。俺もそのことで話たいと思ってたんだ」
グラジオ「その……なんと言うか……話を聞いただけじゃ信じられないんだが……」コホン
スイレン「………サトシは今ニートで私に養ってもらってる」
スイレン「………リーリエたちから聞いてる話はそんなとこ?」
グラジオ「………ああ……その…すまない…」
スイレン「………いいよ。事実だから」
スイレン「きっと今だってサトシ………めんまとかくれんぼでもしてる。私があげたお小遣いで」プクー
グラジオ(めんま……?)
スイレン「………サトシは私のヒモで…私はきっとバカ女…無職のボーイフレンドにお金を出し続ける…」
グラジオ「………」
スイレン「………そう見えるかもしれない。周りの人たちから見たら」
グラジオ「!」
スイレン「サトシは私をどう思ってるかわからない…でも…」
スイレン「どんなになっても……私は大好き!サトシのこと!」
スイレン「それは変わらない!今も昔も」
グラジオ「………ああ」フッ
17 :
◆dRr8FDONvA
[saga]:2019/09/17(火) 20:17:43.83 ID:1xtCmh1NO
グラジオ「………惚気話は独り身の俺には辛いものがあるな。そろそろ話してくれないか?サトシがなぜそうなってしまったのか」フッ
スイレン「うぅ…!べ、別に惚気なんかじゃ…////」カァー
スイレン「………あれは6年前…私とサトシ……一緒に旅してたの!世界中を!」
グラジオ「………旅か……その話は……よくリーリエやカキに伝え聞いてはいたな」
スイレン「………今でも思い出す…サトシと渡り歩いた世界中を旅した日々……」
スイレン「私は世界中の海を見て……サトシは世界中のポケモントレーナーたちとポケモンバトルして!楽しかったな〜」
グラジオ「ずいぶんいい旅だったんだな?」
スイレン「うん!きっと……これから先も忘れることはない…素敵な旅…」
グラジオ「………だが…話を聞く限りじゃサトシが今のサトシになった理由がわからないな」
スイレン「………あの頃のサトシはノリにノッてた!ポケモンバトルも連勝連勝!」
スイレン「………いつか世界中のポケモンリーグのトロフィーをスイレンにプレゼントするよ!……なんて言ってたっけ…」
グラジオ「………あいつらしいな」フッ
スイレン「グラジオ…シロナさんって知ってる?」
グラジオ「シンオウのチャンピオンのか?だったら何度か会ったことがある」
スイレン「うん…サトシ…シロナも知り合いで……挑んだの!ゼンリョクのポケモンバトル」
グラジオ「!」
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