魔法使い「それはそれとして」猫娘「?」

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/28(日) 03:00:23.98 ID:sT1P79rWo
???「マリリン・マンソンよ皆はマンソンと呼ぶわ」

猫娘 「えっマンソン!ちょっとまってあのマンソンさんなの!!顔がやけに白いとは思ってたけど」
17 : ◆cp20depv3E [saga]:2019/07/28(日) 11:59:19.59 ID:msQNAldl0
>>16



???「申し遅れたね。ボクは『エリク』と呼ばれている」

猫娘「エリクさんでいいのね」

エリク「そうそう。君は?」

猫娘「猫娘よ」

エリク「......?それは名前なの?」

猫娘「言われて見れば確かに妙ね。でも師匠にはそう呼ばれていたわ」
18 : ◆cp20depv3E [saga]:2019/07/28(日) 13:38:46.29 ID:r3LN93Et0
エリクは猫娘と同様に外套を纏っていた
それは思い出したことであって、マンホール内が暗いため今は視認できない
マンホール内はそこそこ広く、しかし人の気配は感じられない


エリク「これも言い忘れたが、ボクはレジスタンスだ」

猫娘「レジスタンス?何が目的の集団なの?」

エリク「国家...というより、現政権の転覆だね」
19 : ◆cp20depv3E [saga]:2019/07/28(日) 13:49:36.03 ID:r3LN93Et0
???「エリク。お前すごい勢いで機密を喋っているがその女は信用に足りるのか」

エリク「レッドか......お前は本当に気配を隠すのがうまいな」

エリク「それで、猫娘のことだが彼女は信用できる。彼女は獣人だからな」

レッド「ふむ、まあいいだろう」
20 : ◆cp20depv3E [saga]:2019/07/28(日) 15:09:01.45 ID:r3LN93Et0
エリク「で、猫娘。レジスタンスに入る気はないかい」

猫娘「......」

レッド「迷っているようだな」

エリク「何か別の目的があるようだね?」

猫娘「私は、師匠に認められるような活躍をするためにここまで来た」

レッド「政権転覆はショボい誉れかね?」

エリク「おいおい、意地悪な言い種だな。加入する気があるならもう一度ボクの手を取るんだ」


エリクは右手を差し出した
彼女が手を取るべきか考えていると右手が動き出した
跳ねるように痙攣し、ぴょこぴょこという音が聞こえてきそうだ
彼女は猫の本能でその手を取った


猫娘「......はっ!」

レッド「決まりだな。それではエリクも人のことを言えんぞ」
21 : ◆cp20depv3E [saga]:2019/07/28(日) 15:47:35.90 ID:r3LN93Et0
エリク「はっはっは、それじゃあ作戦会議を始めるよ。ホワイトボードも用意できてないけどね」


レッドはやれやれとでも言いたげな様子で黙ってしまった
猫娘もひとまずエリクの作戦会議に混ざることとなった


エリク「今回は『邪眼』の暗殺計画について」

猫娘「邪眼?」

エリク「さっきの様子じゃ、君も邪眼に会ってるね」

猫娘「私は変な目をした奴には会っていないが」

エリク「ああいや、彼は両面を包帯で隠しているんだ」

猫娘「......あいつかぁ」
22 : ◆cp20depv3E [saga]:2019/07/28(日) 17:27:17.67 ID:r3LN93Et0
エリク「といっても君は人を殺したことがなさそうだ」

猫娘「ええ。ですので、邪眼を殺すメリットを教えて下さい」

エリク「彼は透視魔法の使い手だ。気が狂ったのか知らんがそれだけをひたすら修行した」

猫娘「話が見えてきました」

エリク「それが彼が邪眼と呼ばれる理由だ。そして彼に出くわした瞬間あらゆる隠密行動が無意味になる」

猫娘「少数で行動するなら隠密行動を心がけるべきだからこそ、彼は早めに殺した方が良いと?」

エリク「ご名答。なかなか冴えているね。ボクの目は間違っていなかった」
23 : ◆cp20depv3E [saga]:2019/07/28(日) 17:51:38.11 ID:r3LN93Et0
猫娘「どうやって彼に会うんですか?都市はあまりにも広い」

エリク「露骨に隠密行動を行えば良い」

猫娘「矛盾していませんか?」

エリク「いかにも今から騒ぎに乗じて何かしますよっていう状況を作ればいいんだよ」

猫娘「そのための作戦という訳ですね」

エリク「そうとも。ここは町の西側」

猫娘「はい」

エリク「そしてボクが北側、レッドが南側に爆弾を仕掛ける」

猫娘「もちろんここにもですね」

エリク「話の早い女だ。すると東側から何か来るんじゃないかと思う訳だ」

猫娘「そこに邪眼が来ると読んだ訳ですね」
24 : ◆cp20depv3E [saga]:2019/07/29(月) 01:41:59.93 ID:s7BL6SR80
エリク「ということで、暗殺は君に依頼したい」

猫娘「......え、私ですか?」

エリク「君は結構強そうだ」

猫娘「私なんてまだ駆け出しの魔導士ですよ」

エリク「なら腕試し......といきたい所だが、ボクの戦闘は指標にならない搦め手だからね」

猫娘「何にせよ、やらなければならないならやります」

エリク「頼もしいな」

猫娘「ただ、そうですね。ナイフを二本貸して下さい」

エリク「だそうだ。レッド持ってる?」

レッド「あるが」

猫娘「ありがとうございます」
25 : ◆cp20depv3E [saga]:2019/07/30(火) 00:54:57.44 ID:V11WHNSV0
エリク「決行は翌日だ。とりあえず今日は敵に見つからないことを祈って休むぞ」

猫娘「この薄暗いマンホールの中でですか?」

エリク「まさか。ボクだって願い下げだよ」

猫娘「ではどうやって?」

エリク「空いてる宿屋の部屋の鍵を盗む。一階が空いてればの話だけどね」

猫娘「そんな足の付くようなことするんですか?」

エリク「ボクは向いてるからね。ひとまずついておいでよ。レッドも」
26 : ◆cp20depv3E [saga]:2019/07/31(水) 20:41:01.76 ID:3OexQzlz0
エリク「この角を曲がれば宿屋だ。ついてきてくれ」

猫娘「ああ」

レッド「...」


角を曲がり、宿屋の前に立つ
あまり大きくはないが、小綺麗な宿屋である
しかしエリクの姿はそこには無かった


猫娘「あれ、エリクさんは」

レッド「待ってろ。じきに来る」
27 : ◆cp20depv3E [saga]:2019/08/02(金) 02:41:29.60 ID:ncqKizmW0
すると、入り口右の部屋の窓が開く


エリク「よし。じゃあ窓から上がって」

猫娘「...テレポーテーション?」

レッド「見られたら事だ。考えるのは中に入ってからにするんだな」


窓際に飾られた綺麗なポピーをどかして体をねじこむ
レッドはかなりガタイが良い為、偉そうなことを言っていた割に時間がかかった
28 : ◆cp20depv3E [saga]:2019/08/02(金) 23:22:05.41 ID:ncqKizmW0
エリク「もう日も落ちてきたし、寝るとしよう」

猫娘「ここに人が入ってくる可能性は?」

エリク「ありうる」

猫娘「どうするんですか?」

エリク「ボクが見張りをする。といっても深夜から利用する客なんていないだろうし深夜にはボクも寝る」

猫娘「ですが一人に見張りを押し付けるのはあまり気分がよくありません」

エリク「君は明日特に重要な役割を担う人材だ。その上初陣だから君は寝た方が良い」

猫娘「...分かりました」
29 : ◆cp20depv3E [saga]:2019/08/03(土) 17:21:22.74 ID:j/T2+PFt0
都会に慣れておらず疲れたのだろう。明日は迅速にやって来た
夜行性からヒトの暮らしに調教されたその体は陽を浴びて目覚める


猫娘「...やりますか」

エリク「ok、じゃあレッド、行くぞ」

レッド「承知した」


二人は速やかに去っていった


猫娘「私も東に潜伏せねば」
15.27 KB Speed:0   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 新着レスを表示
名前: E-mail(省略可)

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!(http://fsmから始まるひらめアップローダからの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)


スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)