【安価】騎士を夢見て

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/01(月) 20:55:30.64 ID:rEdnVdB10
ナルシア 女 水
名家の出身の次女、男勝りだが真面目で凛としているリーダーシップがあり頼りになる。剣の使い手で英才教育で実戦経験あり
因みに実は可愛いもの好きの女の子
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/01(月) 20:56:13.02 ID:rEdnVdB10
>>15はできたら黒髪ロングで(胸はCカップくらいで)
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/01(月) 20:58:52.15 ID:7YyOeU7A0
>>14属性は地で
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/01(月) 21:14:55.39 ID:Wr2FVh3mO
火、水、地、風、雷の5つの属性が被らずに出たか
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/01(月) 22:31:45.12 ID:FDMAQXGZO
属性はゲームでポピュラーなやつ(火とか水とか)に加えて『時』とか『剣』とかそういうのもあります
だから、なんでもです


教室に入ったエナメルはまず、落胆の溜め息を漏らした。悲しいことに、彼と同年代の人はいなかった。

最低でも、齢15を超える者のみが在籍するこの騎士学校。まだ12歳辺りの子供は、場違いでしかなかった。

「不満そうだな。好みの女子がいなかったか?」

ずいと近寄ってきたのは、艶やかな黒髪を伸ばした女性。華麗な装飾が施された鎧を着ていることから、貴族に連なる血筋であることは理解出来た。

「ああ、私は『ナルシア』と言う。よろしく頼むよ」

「…『ナルシア』。うん、憶えた。よろしくお願いします」

最低限の礼儀は、騎士達に教えられている。一礼したエナメルは、指定された席に座る。

「…あのような子供が入学するなど、贔屓されているとしか思えないが。それを言えば、私もそう言われてもおかしくない、か」

「複雑だ。私は、実力で勝ち取ったというのに…」

独り言ちたナルシアは、教師が来る前に席に着いた。
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/01(月) 22:40:01.65 ID:FDMAQXGZO
「髪、跳ねてるよ」

「うえっ!?マジ!?」

前の席に座る少年の髪が、大嵐に見舞われたが如く跳ねていた。

指摘して漸く気付いたようだが、逆に良く今まで気付かなかったものだ。

手櫛で髪を整えた少年は、椅子ごと回転させてエナメルの方を向く。からっとした笑顔で、素直に感謝を述べた。

「言ってくれてありがとな!俺は『アンリ』。雷魔法を得意としてる。お前は?」

「俺は…?」

エナメルは考え込む仕草をして、口を噤んだ。質問に答えようとしたが、回答を持っていなかった。

自問自答を繰り返し、数分。答えが出なかったエナメルは、名前だけを伝えて頭を下げる。

俺は、何が得意なのだろう。俺は、何なのだろう。そんな疑問だけが、頭の中でぐるぐると渦巻いていた。
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/01(月) 22:49:32.20 ID:FDMAQXGZO
始業の鐘が鳴り、教師が入室してくる。見知った顔の騎士が二人と、見慣れない顔が一人。

「先ずは諸君らに、感謝の言葉を贈らさせてもらおう。よくぞ、この道を選んでくれた」

俺は不可抗力だったけど。そう心の中で漏らすエナメル。そんな彼を知ってか知らずか、話は進んでいく。

「早速だが、皆にはある任務に携わってもらう。とは言っても、そこまで難しい話ではない」

「ただ、現時点での実力を識りたいだけだ。試験から2ヶ月経過している以上、何かしらの変化があるだろうからな」

「任務、とは具体的に何をするのでしょうか?」

クラスメイトの一人『セコナオット』が質問をする。うむと頷き、騎士は一枚の紙を見せる。

「簡単な話だ。皆には小隊を組んでもらい、こちらで取り決めた任務を成功させればいい」

「どれも難易度は変わらない。死ぬ可能性もあるが、その時はその時だ。実力不足だったと、諦めてもらう」

ぶっつけ本番とは酷い話だ。他の人は兎も角、自分は何も経験が無いというのに。

愚痴を漏らすが、誰も気に留めない。エナメルは溜め息一つ吐いて、配布資料に目を通す。

「任務は大まかに分けて3種。吟味して、選択するように」

それだけ言った騎士は、教室の片隅に移動した。
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/07/01(月) 22:53:53.38 ID:FDMAQXGZO
選択してください 下2です


1:リオグールス鉱山の探索
2:冥徒(ノスフェラトゥ)の討伐
3:北西の村の異変解決
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/01(月) 22:56:05.36 ID:8/Yp1kvp0
3
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/01(月) 22:56:06.91 ID:pR1NLI6DO
3
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/01(月) 22:56:17.80 ID:XCGk0otQ0
冥徒
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/01(月) 22:57:36.83 ID:FDMAQXGZO
ついでに3つ安価を
不良騎士、真面目騎士、教師の名前募集

不良が下2、真面目が下3、教師が下4で、教師は設定もお願いします
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/01(月) 22:59:11.14 ID:rEdnVdB10
ガロン
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/01(月) 23:00:13.28 ID:8/Yp1kvp0
バーン
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/01(月) 23:06:57.35 ID:XCGk0otQ0
カルロス
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/01(月) 23:07:18.49 ID:O5xBdb3/o
イトリアス
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/01(月) 23:07:45.14 ID:O5xBdb3/o
すまん安価下
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/01(月) 23:07:57.35 ID:cOP3vB2AO
名前:ウルフ
性別:男
外見:狼の亜人・筋骨隆々・長身・目つきがコワイ
性格:生徒思い・クチが悪い
特徴:いろんな武器が使いこなせる・基本は生身の方が強い
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/01(月) 23:16:01.79 ID:FDMAQXGZO
「んー…」

ペンを回し、天井を見上げる。どれにするか、迷っているのだ。

ざっくりと任務を見てみたが、どれも一筋縄じゃいかないような雰囲気がある。

その中で一番厳しそうなのは、3番だ。一つだけ、内容が不明確なのだ。

「ま、いっか」

だが、それを気にするようなこともなく。さっと数字を丸で囲み、提出する。

一人が提出すると、他の生徒も後に続き提出する。時間は20分ほど設けていたのだが、半分以下で事が済んでしまう。

手早く集計し、結果を発表する。ある者は喜び、ある者は落胆し。

その様子を、エナメルはぼんやりと眺めていた。
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/01(月) 23:16:51.30 ID:FDMAQXGZO
下2、3にエナメルとチームを組むキャラ
今までに出たキャラ限定(騎士と教師除く)です
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/01(月) 23:17:48.34 ID:Iw5GiTdM0
ksk
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/01(月) 23:18:04.79 ID:rEdnVdB10
レイラ
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/01(月) 23:18:17.02 ID:fIoZCO1oO
ナルシア
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/01(月) 23:23:08.21 ID:8/Yp1kvp0
リアンとレイラ登場してないけど選べたの?
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/01(月) 23:26:33.89 ID:/o/APzQF0
せっかくキャラ募集したんだし最初ぐらい全員参加にすればいいのに
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/01(月) 23:27:26.23 ID:rEdnVdB10
>>39
それ
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/01(月) 23:28:55.32 ID:FDMAQXGZO
「以上で、発表は終了する。昼には出発だ。数時間しかないが、準備を済ませて校門前に集合するように」

「では、解散」

騎士『カルロス』の号令とともに、一同は教室を飛び出す。傷薬の調達や物資補給。各々が為すべきと思ったことに勤しんでいる。

「ナルシアちゃんとエナメルくんかぁ。大丈夫なのかなぁ〜」

身の丈以上の槌に身体を預け、ゆらゆらと揺れる『レイラ』。緊張している様子は無い。

「力量が分からない以上、絶対と断言は出来ない。だが、個々の責任を果たせば、解決出来るだろう」

「さて、私達はどうする?僅かだが、時間はある。何かしらの対策は出来るが」

「ご飯とか用意したいなぁ。村で調達出来ないかもだし」

「私としては、全員の能力を把握したい。指示を出すとしたら、私がやることになるだろうからな」

「君は何を望む、エナメル。意見を聞かせてもらおうか」

ふむと黙考するエナメル。どうするべきか、正しい答えを模索する。
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/01(月) 23:34:07.09 ID:FDMAQXGZO
1の技量不足が原因です ごめんなさい


一行が取る行動を下2に
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/01(月) 23:38:15.34 ID:rEdnVdB10
まずは情報収集
村に何が起きているかなど地形などもと逃げるとしても逃げ道などを確保しておかない
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/01(月) 23:39:33.95 ID:kKc3JpNT0
北西の村の情報収集
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/02(火) 00:30:53.42 ID:6msL1YOXO
目的地が分かっているなら、情報収集が可能なはず。そう考えたエナメルの意見に、二人は賛同した。

騎士学校の書庫に入り、目的地周辺の情報を纏めた書籍を漁る。

つい先日保管された資料を見つけ、机に広げる。件の村は『レーカ村』と言うらしい。

「立地は…なるほど、森林の中にあるのか。それに、洞窟が一つ」

「この洞窟、儀式に使われたものみたい。『豊穣を祈る儀式』が100年前まであったって」

「ふむ。…エナメル、異変の方はどうだ?」

「えーと、先月から、急に体調を崩す人や家畜が増えてるらしいけど」

「それだけか?」

「いや、体調を崩した翌日に、その人は全員死んでるって書いてる」

「…逃げ出した人はいないのか?」

「そこまでは何とも言えないかな。情報が足りないんだ」

エナメルの報告を耳にして、ナルシアは黙り込む。険しい表情をしたまま、固まってしまった。

そして、昼休みを告げる鐘が鳴る。三人は荷物を纏め、校門前に向かった。
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/02(火) 00:58:05.83 ID:6msL1YOXO
馬車を走らせること1時間。鬱蒼と茂る木々の間、延々と続く道を、白馬が進む。

その中には、ナルシアとレイラ、エナメルがおり、軽食を取っていた。

「あと10分でレーカ村に着く。何か異常はあるか?」

「何も。死体一つ見えないね」

エナメルの言葉の通り、どこを見ても、何の変哲も無い普通の光景が広がっている。

蝶が舞い、鳥が唄う。自然豊かな場所なのだと、ひしひしと感じさせる。

「そうか…。分かった」

ナルシアがサンドイッチを飲み込むと、ガタンと馬車が揺れた。どうやら、段差を乗り越えたようだ。

木々を抜け、開拓された土地に入る。各地にあるような、小規模な集落がそこにあった。

「…酷い。お墓が沢山…」

10を超える墓と、30近い家畜の骸が、村の片隅にある。村人たちも、元気が無いように見えた。

「…誰だい、あんた達は」

枯れた声で青年が問う。レイラは『騎士学校から派遣された生徒』だと答える。

青年の反応は、芳しいものではなかった。

「はっ…。こんな若造を寄越すなんて、見捨てたってのかい…」

「悪いことは言わない。とっととお家に帰りな。でないと、死ぬぜ」

青年は虚ろな目をしたまま、家へと戻っていった。

「………。うーん?」

村に入って、出て。それを何度も繰り返し、エナメルは首を傾げる。

「どうしたのー?エナメルくん」

「いや、何か変な感じだなって」

「確かに、何だか村に入ってから疲れた気がするねぇ」

「疲れてはないんだけど。何というか…」

「『拒まれた』感じがしたんだ」

「それはそうだ。私達はまだ騎士見習い、候補生に過ぎない」

「あちらからすれば、素人を派遣されたも同然だ。信用せずに、追い出そうとしても不思議じゃない」

「そうじゃないんだよなぁ」

ナルシアの感じたことと、エナメルの感じたことは違う。だが、それを表す言葉を紡げない。

意思疎通も楽じゃないなと、エナメルは一つ学んだ。
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/02(火) 00:59:05.01 ID:6msL1YOXO
タイムリミットまで残り5ターン

一行が取る行動を下2に
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/02(火) 01:06:11.26 ID:4ed6s9yp0
とりあえず家を一軒一軒調べる

そもそも村の人は本当に生きていたのか?
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/02(火) 01:21:57.10 ID:vGU0pF9FO
村の散策調査
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/02(火) 01:36:09.46 ID:6msL1YOXO
一行は、現状を把握する為に村を練り歩く。小さな村なので、然程時間は掛からない。

柵の中では、元気を無くした牛や鶏、豚がぐったりと寝転がっている。対照的に、子豚などの若い家畜は元気に動き回っている。

村の中では、老人の姿は殆ど見えない。見かけたとしても、息も絶え絶えの瀕死の状態だ。

薬を服用した形跡も見られたが、効果は全く無いようだった。

「生存者は、今のところは15人かな。老人が2人で大人が3人。残りは全員子供だ」

「家畜も、数は違うが似たような感じだな。因果関係がありそうだが…」

「病気じゃない、よねぇ。それだったら、薬を飲んでもぽっくり逝くのがおかしいし…」

「適切な対応をしていなければ、死にはする。…が、病気にしては死ぬまでが早すぎる」

「症状が軽い割に、翌日には即死しているなど、普通じゃあり得ない。そんなすぐに亡くなるのなら、かなり重い病気のはずなんだ」

「でも、そんな形跡は見られない。つまり、病気で死んでるとは考えにくい…ってこと?」

「ああ。老人ばかりが死んでいることに、何か意味があるはずだ。それが分かれば…」

分かれば、対処出来るかもしれない。何が原因なのか判明すれば、行動が見えてくる。

断片的な情報ばかりだが、少しずつ集まってきている。病気じゃないとすれば、考えられるのは。

「魔術的な干渉…?」

外傷も無く死んでいるのなら、暴力を振るわれて死んだことはあり得ない。その場合、何らかの痕が残る。

それが無いということは、直接肉体に干渉しないでも殺せる手段があるということだ。

そんなことが出来るのは、相応の力を持つものだけだ。
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/02(火) 01:36:49.60 ID:6msL1YOXO
タイムリミットまで残り4ターン

一行が取る行動を下2に
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/02(火) 01:39:54.69 ID:vGU0pF9FO
加速
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/02(火) 08:32:41.73 ID:YB9fFe+f0
洞窟の在り処とそこで行われていた儀式について調査する
54 :◇DCno15 [sage]:2019/07/02(火) 10:12:27.84 ID:LhgR+MHVO
てす
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/02(火) 23:07:49.15 ID:6msL1YOXO
「洞窟と昔の儀式について調べたい?」

「うん」

エナメルの意見具申に、ナルシアはペンを動かす手を止めた。温かいミルクを口に含み、思案を開始する。

「…ほれ、牛肉のトマト煮だ。お代わりが必要なら言ってくれ」

机に皿が並べられる。間食用に頼んだ物だ。

「…気分が悪いというのに、済まないな」

「金は貰ってるんだ、仕事はキッチリとしないとな。…それに、仕事をやってる方が気が楽で良い…」

頭を抱え、椅子に腰掛ける青年。顔色は少し見かけなかった間に、更に悪くなっていた。

「…あ、一つ訊いても良いですか〜?」

「んだよ。知らないことには答えられないぞ」

「えーっと。昔、この村で儀式があったらしいんですけど。何か知ってますか?」

「…ああ。『童貢ぎ』のことか。それがどうかしたのか」

「さて、な。何があるかは分からないが、何かあるかもしれない」

「何をするにしても、情報は必要だ、特に、現地で収集出来る情報には、相応の価値がある」

「…ま、いっか。どうせ明日無くなる命だ。答えてやるよ」

「感謝する。では…」

それから、聞き取り調査が開始された。
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/02(火) 23:15:43.38 ID:6msL1YOXO
「まず、儀式の内容を教えていただきたい。豊穣を祈る割に、物騒な名前だが」

「はっ。薄々気付いているくせに、態々言わせるってのかい」

「人身御供だよ。洞窟に子供を数人閉じ込めて、恵みを受け取るんだ」

「何故廃れた?何か、不都合なことでも起こったのか?」

「そんな昔のこと知るかよ」

ナルシアの追求を、青年は鼻で笑いあしらった。

「では、別の質問をしよう」

「その洞窟はどこにある?」

「ここから徒歩で10分。あそこに見える大樹の根元だ」

「言っとくが、何かあっても責任は取らねえぞ。そんな余裕、こっちには無いんだ」

「別に良いよ。俺らが好きでやってることだし。でしょ?」

「…ああ。これは任務だ。私達が責任を持って解決するさ」

籠手に手を通しながら、ナルシアは凛々しい顔付きで言い切った。

ニコニコと微笑んだままのレイラは、無言で槌を握りしめた。
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/02(火) 23:16:19.57 ID:6msL1YOXO
タイムリミットまで残り3ターン

一行が取る行動を下2に
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/02(火) 23:28:56.97 ID:ms50hcUH0
とりあえず洞窟向かう
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/02(火) 23:30:01.09 ID:4ed6s9yp0
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/03(水) 00:06:53.73 ID:ahWeFLo5O
「本当にあったねー」

「人一人入るのがやっとの大きさか。確かに、外から閉鎖するのは容易だな…」

「中に死体とかあるのかな?」

「否定は出来ないが、気にするところが違う。手掛かりを見落とさないよう、注意を払うんだ」

「「はーい」」

松明を灯し、狭い道を進む。ここまで狭いと魔物すら出てこず、すんなりと奥へ進めた。

滴る水音と鳴り響く足音だけが反響する。心地良くも感じられ、不気味にも感じられた。

「…まただ。また、変な感覚がした」

「…うー…。しんどいなぁ…」

亀裂を抜け、空洞に差し掛かると同時に、身体が違和感を覚える。入り口に向けて押しやられるような、迫力の無い威圧感に似た感覚だった。

ふと後ろを見てみると、レイラの顔色が少しだけ悪かった。ナルシアの表情は変わってないが、何故か所作の一つ一つにぎこちなさを感じてしまう。

「…何かあるな。この先に」

踏み締めた白骨が砕ける音とともに、ナルシアはそう漏らした。
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/03(水) 00:33:24.71 ID:ahWeFLo5O
まさか、この空洞が最深部だったとは。あまりにも小規模な洞窟で、思わず落胆した。

これでは洞穴だ。洞窟などと大それた名前を付けるべきではない。

「何を落ち込んでいる。寧ろ、これは好機だ」

「こんな小さな洞窟で村と同じような感覚に苛まされるなど、ここに秘密があると自白しているようなものだ」

「そこまで広くないから、探すのにも手間は掛からないしねー…」

「そういうことだ。怪しいのはこの一帯だ。虱潰しに調べるぞ」

ナルシアの指示の元、捜索を開始する。しかし、何の成果も得ることは出来なかった。
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/03(水) 00:41:04.28 ID:ahWeFLo5O
「おかしい…。ここに何かがあるはずなのに。無いとおかしいのに」

「でも、何も見つからなかったよぉ〜」

「………」

エナメルは岩に座り込み、記憶を辿っていた。今までの情報の中にヒントがあるはずだ。

ここは儀式の現場で、幼子の死に場所。そして、供物を捧げる祭壇でもある。

何かが姿を現わすとしたら、供物が捧げられるその瞬間だ。その何かが元凶だという確証は無いが、今打てるのはこの一手のみ。

もし、他に出来ることが無いのなら。これをやるしかない。

この中で一番若い自身を餌にして、獲物を誘き寄せる。
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/03(水) 00:42:46.22 ID:ahWeFLo5O
タイムリミットまで残り2ターン

一行が取る行動を下2に
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/03(水) 00:59:43.61 ID:fs1V3QZR0
安価↓
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/03(水) 06:30:04.99 ID:GV1ax71b0
ここで夜を明かす
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/03(水) 10:06:03.23 ID:ahWeFLo5O
「ナルシアさん、ちょっといい?」

「なんだ?」

「俺さ、今日はここで寝ようと思うんだ」

床の亀裂を確認していたナルシアの動きが止まる。それと同時に、レイラの持つ大きな岩が砕けた。

「…理由を聞かせてくれ。話はそれからだ」

エナメルは頷き、事情を説明した。

「…君の推察が正しいとすれば、確かに、目標を引き摺り出せる…かもしれない。だが、これは仮説だ」

「もし『外れた』場合はどうする?その時は、私とレイラが死ぬよ」

「そもそも、その目標を斃せるかも分からない。これは分が悪い賭けだ」

「まぁ、そうだけど」

エナメルは欠伸をし、地面に寝転がる。それを見て、ナルシアは咳払いをした。

「…しかし、他に選択肢が無いのも事実。君の提案に乗る他無いな」

「レイラ、一回村の様子を確認してきてくれないか。気になることがある」

「はぁーい…」

レイラは槌を引き摺りながら、入り口へと戻っていった。
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/03(水) 10:19:23.26 ID:ahWeFLo5O
「…おかしいと思わないか?」

「え?」

ナルシアが不意に立ち上がり、壁際の骸を指差す。既に骨は風化しており、着ていたであろう服も、襤褸切れとさして変わらなかった。

「これのどこがおかしいの?」

「見て分からないか?外傷が『一つも無い』んだよ。それに、骨格に異常は見られない」

「つまり、ここで餓死したわけじゃない。村で亡くなった人と同じなんだ」

「………?そりゃ、村に悪さしてる奴と貢物を受け取ってた奴が同じなら、おかしくないよね?」

「…生き物というのは、死んでしまえばただの物体に成り下がる。人間なら、蛋白質や脂肪を蓄えた栄養源にな」

「目の前に上質なステーキが置かれて、それを好きに食べていいとしたら。君は食べるか?」

「当たり前じゃん」

「そういうことだ。ご丁寧に食べ物を置かれたのに、それには一切手を付けない…。それはおかしなことなんだ」

「目標の狙いは生命そのものだ。私達の身体には、何の興味も持っていない。だから、直接手を下そうとしないんだ」

「…そして、今回の異変が起きた原因。それは間違いなく、儀式が行われていないことにある」
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/03(水) 10:31:48.22 ID:ahWeFLo5O
「…目標と言うのも、何かと混同するかもしれないから控えよう。これからは…そうだな。『邪神』とでも仮称しておこう」

「儀式が潰えたのは100年前。それまでは、定期的に餌を貰っていたから、村には手を出さなかったのだろう。そう考えれば、突然異変が起きたのも頷ける」

「君が『邪神』の立場に立ったとして。毎年ご馳走を貰っていたのに、それが急に途絶えたらどう思う?」

「うーん、イラッとする気がする。すぐ近くに村があるから、お預けを食らっているようなものだよね」

「100年もの間お預けを食らい、我慢の限界に達した『邪神』が、欲を満たすために村を攻撃した」

「今、私達が攻撃を受けているのも、貢物だと勘違いしているからだろう。それ以外の目的もあるかもしれないが」

「例えば?」

「テリトリーに侵入されるのを快く思っていないから…とかか?」

「俺と二人で被害が違うのはなんで?」

「分からない。女の方が好みなのかもしれないな」

「…だったら、村のあの人が苦しむのはおかしいよ。何かある」

「それは、レイラが戻ってきたら解るだろうさ」

ナルシアは水を呷り、何やら書き物を始めた。
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/03(水) 10:55:08.84 ID:ahWeFLo5O
「ただいまー…。うぅ、やっぱりキツい」

「お疲れ様。…どうだった?」

「えっとね。こしょこしょ…」

「…分かった。なら、次にやることは一つだな」

にやりとナルシアが笑い、レイラは溜め息を吐いて槌を握りしめた。

「エナメル。ここで一夜を過ごす件だが、それは無理だ」

「何故なら、今ここで終わらせるからだ。そうしなければ、いけない」

「むぅーん…!」

槌を上に構え、レイラは力を込める。槌が黄土色の光を纏い、揺らめき始めた。

「武器を構えろ、エナメル。…さて、鬼が出るか蛇が出るか…」

「え?え?」

「とりゃーっっ!!!」

全身全霊の一撃を、先程ナルシアが見ていた亀裂に叩き込む。

ミシミシと音を立てて亀裂は広がり、地面が砕け散る。

その先に広がる空間には。

「ゴガァァァァァアァァァァ……!??!!?」

青白い馬と同化した、人型の化け物が鎮座していた。その身には100を超える楔が打ち込まれている。

「『死の伝播者(ペイルライダー)』…!?こんな場所に封印されていたというのか!??」

「『ヨハネの四冥獣』だっけ…。あれ、光属性じゃないと殺せなかった?」

「ああ…!勇者でもない限り、殺すことは不可能だ!!」

「出来るのは、戦力を削いで無力化することだけだ…!!」

「グオオォォォンン!!」

咆哮とともに、異形はエナメルたちを屠ろうと動いた。
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/03(水) 10:56:25.99 ID:ahWeFLo5O
下1でコンマ判定です 1に近いほど悪く、9に近いほど良いです
0はバジリスクタイムです
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/03(水) 11:02:48.93 ID:zNV40E3AO
ててん
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/03(水) 16:01:13.31 ID:ahWeFLo5O
「グルルルル…!」

馬の口から紫色の煙が漏れ出す。その量に比例して、人型の痙攣が激しくなっていく。

「レイラッ!」

「やあっ!」

ナルシアの合図を受け、レイラは地面に突き立てた槌で弧を描くように抉る。

すると、1mほど前方の地面が隆起し、即席の防壁となった。その後ろに三人は隠れ、攻撃をやり過ごそうとする。

「これでちょっとは保つはず。でも、これからどうしよう…」

「奴の呪いを解くのが先だ。でなければ、私達も村人達も全滅だ」

「…じゃあ、痛め付けないと駄目だよねぇ」

「それが出来れば良いんだがな。光属性を持つ人がいない以上、有効打を与えるのは無理筋だ」

「…エナメルだけは逃げるべきだ。まだ侵されていないなら、生存の可能性がある」

「いや、俺なら殺せるかも」

「何をとぼけたことを言っている!?」

「俺、模造勇者(レプリカ)って言われてるんだよ」

そう言って、エナメルは胸元のボタンを外し、胸部を露出させる。

胸骨の辺りに、円と十字架を組み合わせた赤色の模様があった。

「聖痕(スティグマ)…!?まさか、だが、本物なのか…?」

「初めて見た」

「模造勇者など、世界に数人いるかいないかだ…。なるほど、騎士学校に入れるわけだ…ッ!」

ナルシアが言い終わると、壁が揺れてひび割れていく。死の伝播者の攻撃に晒されたようだ。

「…なら、尚更生き残れ!そんな貴重な人間を死なせられるか!」

「いやいや。生き残ったところで、この任務を達成出来なかったら退学じゃん」

「俺も残るよ」

「わぁ…かっこいー」

「…巫山戯る暇があるなら、目の前の敵に集中しろ。来るぞッ!」

刹那、防壁を突破した怪物が眼前に迫った。
73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/03(水) 16:02:07.78 ID:ahWeFLo5O
下1でコンマ判定です

序盤の敵だからよほど悪くない限りは勝てますのでご安心を
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2019/07/03(水) 16:09:50.72 ID:fS7Vvh5ao
ほいさ
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/03(水) 17:25:45.40 ID:ahWeFLo5O
「づっ!」

「ナルシアちゃん!?」

腕と一体化した槍を剣の腹で受け止めるナルシア。膂力の差は歴然で、体勢が崩れていた。

追撃をさせまいと援護に回るレイラ。それに反応して、怪物は槍を振るった。

何度も鈍い音を立て、穂先と槌がぶつかり合う。無機質に動く相手とは違い、レイラの動きはどんどん悪くなる。

「動きを止める…!水の鎖(バインド・ウォータ)!」

透き通った水が全身に絡みつく。だが、怪物はそれを力にものを言わせて引き千切る。

エナメルも斬り掛かるが、全てを悉く往なされ、後ろ蹴りで吹き飛ばされた。

「うーん、どうすりゃ勝てるんだ…?」

「やはり、体力の消耗が…!」

「けほ…。あれ…一発も受けてないのに、血が出ちゃった…」

「…レイラは下がれ…!」

レイラの前で壁を作る二人。死の伝播者はくるりとこちらに振り向いた。

「ふぁ…。俺が前に行くべきかな」

「いや、多少の経験がある私の方が良い…」

「次に備えろ。まだ、攻勢は止まない」

ナルシアの言葉通り、死の伝播者は再度攻撃を開始した。
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/03(水) 17:27:15.50 ID:ahWeFLo5O
下1でコンマ判定です

2以下が出たら下29で別途判定で、これで3以下が出たらヤバいわよ
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/03(水) 17:35:54.36 ID:Gvsl2oEg0
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/03(水) 22:04:18.59 ID:ahWeFLo5O
白刃と黒刃が輪舞曲(ワルツ)を踊り、魔力の奔流が周囲を貪る。

最初に脱落したのは、ナルシアだった。

「がっ…!?あ…っ…」

怪物の逆袈裟を受け止めたが、その直後の刺突には回避が間に合わなかった。

反射的に水塊を形成したことで、ダメージは減らすことが出来た。が、それでも行動不能にするには、充分だった。

鎧にひびが入り、装甲材の破片が地面に散らばる。吹き飛ばされたナルシアは、後ろにいたレイラに抱きしめられた。

「大丈夫…っ!?」

「まだ…死んではいない…。だが、体力の消耗が…」

「死の伝播者…あいつ能力がある限り…こちらは常に不利を背負っている…」

「エナメルが特別なんだ…。模造勇者とはいえ、勇者の力を持つのには変わりない…。邪な力を、魔力が全て打ち消している…」

「それが、私達と違って拒まれる感覚がした理由…?」

「だろうな…。あちらからすれば、天敵にも等しい存在だ。好ましいものじゃない…」

「私達はついてる…。あの巨体に打ち込まれた楔が、怪物の能力を抑え込んでいるんだ…」

「…昔見た文献では、死の伝播者が降臨した日に、3つの都市が滅んだそうだ」

「………っ!?」

「どうして、この洞窟に封印されていたのか。それは分からないが、今が奴を滅ぼす千載一遇の好機だ…」

「エナメルに託そう…。私達の…未来を…。皆の希望…を…」

目を閉じたナルシアから、レイラは視線をエナメルに移す。

勇者の模造品は、災厄の獣”で”遊んでいた。
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/03(水) 23:11:43.91 ID:ahWeFLo5O
「よっ」

「グ…ァァ!」

漆黒の槍の横薙ぎを屈むことで回避し、そのまま跳躍する。左右に二回斬り付けたエナメルは、穂先の腹を蹴ることで距離を取る。

握られた剣からは、光が溢れている。怪物の傷からも、同じものが漏れ出ていた。

「バーンさんやカルロスさんと組手をやってて良かった。魔法はまだ使えないけど、魔力を込めるくらいならいけるな」

「エナメルくん!上ー!」

「へ?」

力を抑えられていても、怪物は怪物。傷付いた程度では、止まらない。

槍が砕け、形を変え。幾十もの触手がエナメルの上から遅い掛かる。

それを全て斬り落としたエナメルだが、上に注意を払った結果、足元が疎かになる。

怪物はその隙を突き、地面から突き出た触手で捕縛した。

「………」

普通であれば、逆さ吊りにされて武器を突き付けられた時、恐怖を感じるのだろう。だが、エナメルには”それ”が無い。

死に無頓着な存在。それがエナメル。だから、こうして死を意識させられても、動きや思考は鈍らない。

「…俺さ。『メンツゼ村』の唯一の生き残りなんだよ。他は皆死んじまった」

「俺だけが生き残ったってんなら、何か理由が、意味があるはずなんだ。俺が生きることに」

「だからさ。それを見つけるまでは、死ぬ気は無いんだ」

「というわけで、お前はここで死ね。…邪魔なんだよ。化け物」

「………ッ!?」

触手を掴み、魔力を流し込む。原理は剣を使った時と変わらない。

穢れた身体を光が蝕む。どくどくと脈打っていた肉体が、枯れた葉のように形を失い、崩れていく。

拘束が緩むと同時に、手に持った剣で触手を全て薙ぎ払う。傷口から染み込んだ光が、全身の力を奪う。

「あだっ」

拘束から抜け出したエナメルだったが、怪物にダメージを与えること以外は考えてなかった。

至極当然と言わんばかりに、無防備なまま地面に墜落する。少しばかり痛いが、特に問題は無い。

蹌踉めく獣、ゆっくりと立ち上がる人間。どちらが優位に立っているか、一目瞭然だった。
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/03(水) 23:12:54.97 ID:ahWeFLo5O
下1でコンマ判定です

2以上が出たら勝ちます これで出なかったら恥ずかしいぞ
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/03(水) 23:13:24.67 ID:zNV40E3AO
さい
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/03(水) 23:13:30.86 ID:7Abvx7520
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/03(水) 23:26:18.27 ID:ahWeFLo5O
良かった、カッコつけてしくじる主人公はいなかった


さようなら、死の伝播者さん。お前はここで、今までのツケを払いやがれ。

光を帯びた剣を、怪物の胸に根本まで突き刺した。光が流れ込み、全身に浸透する。

乱暴に剣を引き抜いて、一度剣を振るって体液を振り払い、鞘に納める。それと同時に、死の伝播者の身体が崩れ、塵と化した。

「…これ、光魔法扱いしていいのかな。名前は…『聖勁(ディヴァインド・イオナイズ)』で良いか」

「…本当に、殺した。正真正銘の、勇者の力だ…」

「…あっ!ナルシアちゃん、身体の疲れが取れてるよ!」

「だな…。これで、生存者は皆助かった…!」

「任務達成だな。じゃあ、早く帰ろうよ。もう疲れた」

「それは翌日だな。もう夜だから、休まないと」

「いくら弱体化されてたとはいえ、ヨハネの四冥獣をやっつけるなんて。凄い人がクラスメイトになっちゃった」

「…そもそも、この力は俺自身のものなのかな。勇者様のものなんじゃないの?」

「当時の勇者が生きているはずがない。過程はどうあれ、その力は君のものだよ」

「むず痒い」

一行は何も残っていない洞窟を後にする。

誰もいない、虚無の空間の中。鈍色に輝く槍が、墓標が如く突き立っていた。
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/04(木) 00:57:48.24 ID:YlDzYXdN0
「でさー、そこをセコナとリアンが合体魔法でドーン!とやったんだよ」

「俺達がやるべき状況だったからね。寧ろ、こっちがリアンに礼を言いたいくらいさ」

「わ、私は大したことをしてないですよぅ…」

「やらかしたのは、アンリの方だね。冥徒と間違えてゾンビの群れを連れて帰ってきた」

「ゾンビだって冥徒だろ!?」

「そうだけど、今回の狙いは『巨躯なる白骨(ガシャドクロ)』だっただろう」

「うっ」

「そ…それよりも…本当なんですか…?死の伝播者を斃したって…」

「保証するよ。私達はその瞬間を、しかと目に焼き付けた」

「こう、剣がピカッて光って、敵がボロボローって崩れていったの」

「光魔法ってことか!?すげぇなぁ」

「お喋りはそこまでにしろ、餓鬼じゃねぇんだから」

部屋に入ってきた教師は、開口一番そう言った。鶴の一声に、生徒たちは黙る他なかった。

「…あー。とりあえず、任務お疲れさん。何人か死んだし、国に帰っていったが…ま、勉強にはなっただろ」

「改めて、騎士学校にようこそ。ひよっ子共。俺はお前達の教鞭を執る『ウルフ』だ」

「あ、今名前そのまんまだと思った奴いるだろ?先に言っておくが、この名前は親から戴いた大切なものだ」

「人の名前を馬鹿にするのは自身の品位を落としているってこと、それと、そいつやその家族すら侮辱しているってこと、忘れんなよ」

「お前達だって、親が愛情を込めて名付けてくれてるんだ。それを馬鹿にされちゃ、堪らんだろ」

「…無駄話は置いといて、だ。今日やることは特にねぇから、このまま今日は解散だ。好きにしろ。それと、エナメルはこっち来い」

「俺ですか?」

「お前以外にエナメルって奴はいない」

「はーい」

解散し、喧しさが戻った教室の中。エナメルとウルフだけが、部屋を出た。
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/04(木) 01:02:00.33 ID:YlDzYXdN0
「時間を取ること、謝っておく。文句を言っても聞かねぇけど」

「本題に入るぞ。エナメル、お前には、明日から世話役が付くことになってる。これは決定事項だ」

「世話役、ですか」

「ああ。ま、模造勇者に唾付けようとする輩がいるかもしれないっていう懸念があるからな。その対策みたいなもんだ」

「それに、お前一人じゃ家事だって碌に出来まい。有り難え話だろ?」

「まあ、はい」

「そういうことだ。これで話は終わり。自由にしろ」

ウルフは煙草を口に咥え、去っていく。欠伸をしながら、その姿を見つめるエナメルだった。
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/04(木) 01:02:39.85 ID:YlDzYXdN0
これからの行動を下2に
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/04(木) 01:05:10.32 ID:5O5UuaDh0
世話役について調べる
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/04(木) 02:31:15.75 ID:DTuTWnZF0
目に付いた奴を手当たり次第〆ててっぺんとる
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/04(木) 07:37:32.87 ID:e0C2bAtV0
深夜にとられる安価って変なのばっかり
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/04(木) 08:45:14.09 ID:muIgcqW8O
キャラに合わないから再安価かな?
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/04(木) 15:26:23.34 ID:Gv2CxLNP0
何?碌に初期のキャラの掘り下げもせずに新しいキャラ募集するパターン?エタる安価スレの典型だな
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/05(金) 00:18:27.53 ID:wTTvEj1K0
ここは鈴蘭高校じゃないので再安価です 下2
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/05(金) 00:22:27.34 ID:eYWEgc5T0
他の任務に向かった人から詳しく話を聞く
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/05(金) 00:22:30.12 ID:cbNkEcuDO
放課後同級生達と一緒に集まって懇親会みたいなのをする
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/05(金) 01:29:46.78 ID:wTTvEj1K0
放課後、学生寮の大会議室にて。ひよっ子達は、パーティーを開いていた。

「このステーキ…めっちゃ高いことで有名なやつじゃん!」

「セコナオットと協力して、取り寄せたものだ。味わって食べてほしい」

「ご馳走様」

「ハハハハハ…。早いね、俺もビックリだ」

「お…お肉…。これを食べたら運動しなきゃ…」

「リアンちゃん。このハンマーをブンブン振ってたら、良い運動になるよ?」

「無理ですぅ!」

やいのやいのと大騒ぎの会議室。総勢二十名には、少々箱が大きすぎたようだ。

中央に食事や机がポツンと置かれ、ひよっ子たちは疎らに立ち、談笑をしている。
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/05(金) 01:30:45.68 ID:wTTvEj1K0
誰と会話をするかを下2に 内容も併記でお願いします
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/05(金) 01:33:37.88 ID:uoLP8Of/0
安価↓
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/05(金) 01:35:21.63 ID:4Qq1KfQQ0
セコナオット
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/05(金) 02:24:22.03 ID:wTTvEj1K0
「エナメル、少し良いかい?」

「はいはい?」

ワイングラスを片手に近付くセコナオット。未成年なので当然、中身はぶどうジュースである。

「少し訊きたいことがあってね。死の伝播者のことなんだが」

「あー、うん。どうかした?」

「何か、不審な点は無かったかな?」

「不審な点…。うーん、変な楔がいっぱいあったくらいかな」

「…うん、ありがとう。ナルシア達と同じことを言っているということは、見間違いなどでは無いわけだ」

うんうんと頷き、セコナオットは会議室を出る。

戻ってきたのは、数分後のことだった。
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/05(金) 02:25:16.91 ID:wTTvEj1K0
誰と会話をするかを下2に 内容も併記でお願いします
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/05(金) 06:20:36.40 ID:cbNkEcuDO
リアン
どうして騎士になろうと思ったのか気になる
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/05(金) 06:24:19.34 ID:KezwFJVv0

103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/05(金) 22:15:53.46 ID:UM/9MmV10
>>98内容書いてないのに採用するのか
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/06(土) 22:42:18.99 ID:Z6d2nGPV0
時間も時間でしたし、一応2時まで待ったのですが、追記が無かったので進ませていただきました


「リアン…で合ってるよね」

「ひゃぁぁ!!?」

「横から声を掛けただけなのに…」

素っ頓狂な声を上げ、ビクンと身体を跳ねさせるリアン。その動きに合わせて髪が揺れ、一瞬だけ琥珀の色が見えた。

「ごごごごめんなさい…っ!なな名前は合ってますっ」

「あ、そう。んーと、ちょっと訊きたいことがあってさ」

「な、何でしょうかっ!?」

「何で騎士になろうとしたのか、気になったんだ。そんなビクビクしてるのに、目指すなんて。何か理由があるんでしょ?」

「え?あ…はい…ありますけど…」

「…笑いません?」

「いや、俺が笑える資格無いよ。流されてなったようなものだし」

エナメルの言葉を聞き、目をパチクリさせるリアン。程なくして、ポツリと言葉を漏らし始めた。

「…私、落ちこぼれなんです。といっても、相対的に、なんですけど…」

「『ヴェーダ家』…って知ってますか?」

「知らないなぁ」

「ですよね…。ずっと辺境の地ですから。えぇと」

「私、そこの三女なんです。私の一族には、ある特徴がありまして…」

「ふむふむ」

「一代に一人、未来を視ることが出来る『ルフェートゥの瞳』という眼を宿す子供が産まれるんです」

「でも、どういうわけか今代は豊作で。私以外の全員が、その眼を宿してしまって…」

「結果的に、私だけ落ちこぼれになってしまったんです…。普通なら、おかしくもないことなのに…」

「あっ…!別に扱いが悪かったわけじゃないですよ!ただ…」

「自分だけ違うって思ったら、居心地が悪くなって…」

「そう思う自分が嫌で、抜け出して。でも、こんな私でも、何か出来るはずだと思って」

「…それが理由です。こんな自分が嫌だってことと、誰かの助けになれるって証明したい。そのために、私は今、ここにいるんです…」

「いいじゃあないか。立派な理由があってさ」

「え…?」

「…俺には、そんな崇高な理念すら存在しない。ただ、全額負担してくれるっていうから、入っただけなんだ」

そう言うエナメルの表情は、どこか悲しみを湛えていた。
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/06(土) 22:42:50.52 ID:Z6d2nGPV0
誰と会話をするかを下2に 内容も併記でお願いします
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/06(土) 22:44:47.71 ID:xvLe6LHf0
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/06(土) 22:48:13.43 ID:jQ2JAnhw0
アンリ
同じく騎士になろうとした理由を聞く
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/06(土) 23:12:27.21 ID:Z6d2nGPV0
「よー!エナメル!飲んでるかー!?」

「飲んでまーす」

「「ウェーイ(!)」」

歳がそれなりに近いからなのか、意気投合した二人。肩を組み、陽気にダンスを踊っている。

普通であればいい迷惑なのだが、パーティーの雰囲気に皆呑まれ、やいのやいのと騒ぎ立てる。

「アレクー。ちょっといい?」

「なんだー!?」

「アレクは、どうして騎士を目指したの?」

「決まってるだろぉ!立派な騎士になって、沢山の人を護ってみせるんだ!」

「俺も、騎士に命を救われてる!そうなりたい…って願うのは、おかしいかな!?」

「おかしくないよ。…俺からすれば、眩し過ぎて目が眩むくらいだ」

「何言ってんだ!?お前だって、騎士を目指してる!立派なもんだろ!」

「…だといいけどね。現実はそうじゃあないんだよ」

「…そろそろ良い時間だな。今日のパーティーはこれで終了だ!片付けを手伝ってくれる人は、残ってくれ」

エナメルの独白。それは、誰かに聞こえるでもなく、セコナオットの一声に掻き消され、虚無と変わった。
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/06(土) 23:23:54.42 ID:Z6d2nGPV0
「ウルフ先輩、こっちっす」

「おう。カルロスも飲んでるみたいだな」

「ええ。まあ」

酒場の片隅で、二人の騎士が酒を嗜む。その場に、狼が一匹乱入した。

コルクを抜き、グラスにワインを注ぐ。紅き液体がグラスを満たし、照明に照らされて宝玉のように光を湛えていた。

「聞いたぞ。また大した活躍をしたそうじゃあねえか。『氷炎の獅子』と『赫雷の断罪者』さんよ」

「…その呼び名はやめてください。あまり好んでいないのです」

「だろうなぁ。大勢の命を奪った、その証明なんだからよ」

「せ、先輩…。もうちょいオブラートに包んでやってくださいよ」

「事実だし、な。…だが、それ以上に多くの命を救った。それもまた、事実だろ」

「………」

「…ま、過去は変わらないんだ。そういうのも全部背負い込んで、進んでいくしかないだろうよ」

「…はい。その覚悟は出来ています」

「カルロス…」

「…バーンもだ。お前は、変に甘いところがある。子供だからって、心を許すな」

「気が緩んだ結果、仲間が。お前が殺されることだってあり得るんだ。そうなった時、後悔するのはお前だぜ」

「…うす」

「先輩の経験談だ。何か学んでくれたなら、幸いさね」

「…暗い話になっちまったな。今日は俺が奢ってやるから、パーッと飲みな」

「うす(分かりました)」

愁いを帯びた騎士たちは、喧騒の中で何を想う。
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/06(土) 23:26:36.00 ID:Z6d2nGPV0
お世話役の名前と特徴を下2に 双子とかでも大丈夫ですが、例によって光と闇属性は無しで
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/06(土) 23:33:06.08 ID:jQ2JAnhw0
kskst
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/06(土) 23:36:53.19 ID:DBhCR6a30
シニア 銀
銀髪でクールなメイド服の少女
色々優秀で家事全般や戦闘などこなすがどこか常識がずれている
着やせしやすいタイプで隠れ巨乳
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/06(土) 23:38:59.18 ID:DBhCR6a30
出来たら敬語口調も追加で
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/07(日) 00:32:36.91 ID:1jeq6lZP0
翌日、学生寮の自室。エナメルはベッドで惰眠を貪っていた。とは言っても、まだ早朝5時である。

「むにゃむにゃ………」

誰にも起こされることなく、幸せな時間を甘受する。何と素晴らしき時だろうか。しかし。

かちゃりと音がする。かちゃりと扉が開かれる。ばさりと布団が剥ぎ取られる。

「おはようございます。エナメル様」

「…ふぁ…ぁぁ……」

「…どちら様?」

記憶を辿り、眼前の少女が誰なのか考える。そういえば、先日ウルフ先生がお世話役が付くと言っていた。

もしや、目の前の少女が。エナメルの推測は、見事的中した。

「本日付でエナメル様のお世話役を務めさせていただきます。『エルピシウス公国』より派遣されました『シニア・セイ』と申します」

「どうぞよろしくお願いいたします」

恭しく礼をするシニア。ステレオタイプのメイド服が、田舎者の眼には新鮮だった。

「あ、うん。よろしくお願いします」

「…それと、気持ちよく寝てたのを邪魔しないでください」

「休日とは、早朝から効率的に活動する日だと思ってましたが…。承知しました」

「では、次からは安眠を妨害しないよう、お部屋には近づかないようにします」

「どうしてそう極端かなぁ」

癖のあるお世話役に、エナメルは頭を悩ませた。
86.88 KB Speed:0   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 続きを読む
名前: E-mail(省略可)

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!(http://fsmから始まるひらめアップローダからの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)


スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)