サトシ「アローラ地方…久しぶりだな」

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25 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/03(金) 14:26:38.32 ID:hUBOBBx80
カキ「こ、こらホシ!お兄ちゃんにむかってそのクチの聞き方はなんだ!」

ホシ「あぁん?」

カキ「……お兄ちゃんはな!ホシをそんな風に育てた覚えは……」

ホシ「うっせぇんだよキモオタ!テメェに育ててもらった覚えなんかねぇんだよ!!」ペッ

カキ「な……?」ガーン

ギャー ギャー

サトシ「…あれがあのちっちゃくて可愛かったホシちゃん……?うっそだろ?」

ピカチュウ「ピカァ…」

サトシ「…ホシちゃんにいったい何が……」

スイレン「実は……カキにあるの。ホシちゃんがああなった理由」

サトシ「えっ?」

スイレン「あれは三年くらい前。カキ…マオちゃんと色々あったみたいで、それからカキ、現実の女の人が嫌になっちゃったみたい」

スイレン「そして今のカキが完成」

ナギサ「ブイッ!」

サトシ「色々って?」

スイレン「詳しくは私も知らない。マオちゃんもカキも聞いても教えてくれないから」

サトシ「マオがスイレンに言わないってことは、カキとマオの間で相当なことがあったんだな…」

ピカチュウ「ピカ」

スイレン「思春期にお人形と話す兄!サトシがホシちゃんの立場ならどう思う?こんな兄」

サトシ「嫌だな……」

スイレン「うん、その通り!それでホシちゃんはグレてあの通り!」

ホシ「おいキモオタ!外で会っても他人のフリしろよ!こんなキモイ兄貴がいると思われねぇし」

スイレン「それが更に追い討ちをかけて、カキはとうとうお人形を妹呼ばわり、あの通り!」ビシッ

カキ「お、お兄ちゃんはキモくないぞ〜ホシぃ」アハハ

サトシ「カキ………」

ピカチュウ「ピカ…」

サトシ「……………」

サトシ(そういえばホウとスイもホシちゃんくらいの歳だよな?)

サトシ(思春期にニートの姉がいるホウとスイはどうしてんだ?)チラッ

スイレン「ど、どうしたのサトシ?じっと見つめて…私の顔!////」ドキドキ
26 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/03(金) 17:14:45.91 ID:rSemFD+IO
ホシ「ん?」チラッ

サトシ、スイレン「!」

ホシ「ホウとスイの姉貴じゃん」

スイレン「アローラ!ホシちゃん」

ナギサ「イッフイブイー!」

ホシ「昼間っからブラブラと…相変わらずニートかよ!いいご身分なこって」ヤレヤレ

スイレン「うぅ……ほ、ホシちゃんには関係ない!」

ホシ「……つーかアンタ、ニートのクセに男連れかよ…いったいどんな手使って………って、ん?」チラッ

サトシ「あ、アローラホシちゃん……」ハハハ

ホシ「……アンタ……どっかで見たことあんな?」ジーッ

サトシ「ホシちゃん!俺、サトシだよ!覚えてない?ホシちゃんが小さい頃よく遊びに行ってた!」

ピカチュウ「ピカピカー!」

ホシ「サトシ…あー…ホウとスイがよく話してる…」ポンッ

スイレン「サトシはボーイフレンド!私の!ホウとスイもそう言ってるでしょ?ホシちゃん!」

カキ「そして俺のライバルであり親友だ!」

サトシ「へへへ、ホシちゃん!大きくなったなぁ」ナデナデ

ホシ「さ、触んな!セクハラで訴えるよ!」バッ

サトシ「えぇ……」ガーン

ピカチュウ「ピカピ」ポンッ
27 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/03(金) 17:30:07.44 ID:rSemFD+IO
ホシ「つーかウ◯コ製造機のカレシかよ。どおりで……お似合いだわアンタら」ハンッ

スイレン(やっぱり………他の人から見ても私とサトシってラブラブ////)ドキドキ

スイレン「ありがとう!ホシちゃん」ニコッ

ナギサ「イッブイ♪」

ホシ「あ?」

サトシ「おいスイレン!バカにされてるんだぞ?何でお礼言ってんだよ!」

ピカチュウ「ピカァ…」ハァ

ホシ「ハァ…こんな人生の負け組どもと話してても時間の無駄だわ。帰る」クルッ

サトシ「負け組!?」ガーン

カキ「お、おい待ってくれホシ!」

ホシ「……なによ?キモオタクソ兄貴」

カキ「お、送ってくよ!リザードン!」

リザードン「ザァドン!」

ホシ「いや、いいわ。キモオタと一緒にいるとこ見られたくないし」

カキ「そ、そんなこと言うなよホシぃ」

ホシ「うわっ!ホントキモっ!アンタには私なんかより、フィギュアの妹たちがいるじゃん!ついてこないでよ!」プイッ

カキ「ま、待ってくれー!ホシー!」

リザードン「ザァ……」

ギャー ギャー


サトシ「…………カキも大変だな…」

ピカチュウ「ピカ」

スイレン(サトシとお似合い////)ウフフ

ナギサ「ブイ」
28 : ◆JJ3YoLBgLc [sage]:2019/05/03(金) 17:38:02.06 ID:rSemFD+IO
>>25
訂正
ホシ「おいキモオタ!外で会っても他人のフリしろよ!こんなキモイ兄貴がいると思われねぇし」

ホシ「おいキモオタ!外で会っても他人のフリしろよ!こんなキモイ兄貴がいると思われたくねぇし」
29 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/03(金) 18:23:13.43 ID:hUBOBBx80
………

ウィーン

店員「ありがとうございましたーっ!」

スイレン「えへへ、いっぱい買っちゃった♪ピカブイグッズ!」ジャラッジャラッ

ナギサ「イッブイ!」

サトシ「よかったな、スイレン。荷物持つよ」スッ

スイレン「ありがとうサトシ♪」スッ

サトシ(にしても……スイレンといい、カキとホシちゃんといい……サプライズのつもりが、こっちがビックリさせられっぱなしだよ)ハァ

ピカチュウ「ピカ」

スイレン「? どうしたのサトシ?なんか元気ない」ジーッ

ナギサ「ブイー?」ジーッ

サトシ「ハハハ、なんでもないよ。それより…お腹すかない?スイレン?」

スイレン「そういえば……!お母さんがお昼作ってくれなかったせいでお昼ご飯食べそこねてたし」グー

サトシ「へへっ、だったら何か食べに行くか?」

スイレン「うん!じゃあ…まだお金残ってるし、お昼は私の奢り!荷物持ってくれたお礼!」ニコッ

サトシ「いいよスイレン。お昼は俺がスイレンの分も出すよ」ニッ

スイレン「……で、でも…」

サトシ「友達のシゲルが言ってたんだ!女の子と二人で食事に行くときは男が全額出すのがマナーだって!」

サトシ「だからさ、今回は俺にカッコつけさせてくれよスイレン」ニッ

スイレン「サトシ……」

スイレン「……うん、じゃあ……任せた!」ニコッ

サトシ「おう!」

スイレン(さっきの荷物もそうだけど……サトシ、やっぱり優しい!昔から!)

スイレン(大好き)ニコッ

サトシ(スイレン…ニートだし、さすがにお金出さす訳にはいかないよな〜)

ピカチュウ「ピカ!」

スイレン「サトシ!なに食べにいく?お昼!」ワクワク

サトシ「ん〜……………」

サトシ「! そうだ!」ポンッ
30 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/04(土) 00:29:38.29 ID:S/P6pSFI0
スイレン「サトシ!私、オススメの店知ってるの!そこにしよ!」

スイレン(いずれサトシとこんな日がくるであろうと思って、ネットで調べておいたカップルオススメの店!行くなら今しかない…!)

スイレン(無駄じゃなかった、私の長年のニート生活)ウンウン

ナギサ「イッブイ」

サトシ「なーに言ってんだよスイレン!昼ごはんって言ったらあそこしかないじゃん!」

スイレン「へ?」

サトシ「アイナ食堂だよ!」

ピカチュウ「ピッカー!」
31 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/04(土) 00:50:39.53 ID:S/P6pSFI0
アイナ食堂前

サトシ「へへへ、マオ…いきなり俺がご飯食べにきたらビックリするだろうな!」シシシ

ピカチュウ「ピカー!」

サトシ「マオ……今やアローラ中にチェーン店を持つ料理店のウルトラ料理長だもんな!楽しみだよ!」ガチャガチャ

スイレン「………………」

サトシ「……ん?アイナ食堂のドアが開かない…どうしたんだろ」ガチャガチャ

ピカチュウ「ピカァ?」

サトシ「おーい!マオー!サトシだよー!ご飯食べにきたんだ!開けてよー!」コンコン

ピカチュウ「ピカァ!」コンコン

シーン……

サトシ「………どうしたんだろ?今日、アイナ食堂休みなのかな……?」

スイレン「……サトシ、そこの張り紙見てみて」チョイチョイ

サトシ「………ん?張り紙……?」ピラッ

『営業時間-18:00〜3:00まで barアイナ』

サトシ「……………barアイナ……?」

ピカチュウ「ピカ?」

サトシ「……え?barってどういうこと??営業時間が夜限定??」

スイレン「……サトシ、とりあえず他で食事しよ。長くなるから……説明すると」

ナギサ「ブイ」

サトシ「……あ、あーっ!わかったぞー!これあれだろ!つまりこのbarアイナとかいう元アイナ食堂は、ウルトラ料理長のマオがいるアイナ食堂本店のチェーン店ってことだな!」

ピカチュウ「ピカピ……」

サトシ「たくーっ!そういうことなら一言くらい教えてくれてもいいのになマオー!」ハハハ

スイレン「……………」

サトシ「……って、ハハハ……この間の食事会からもう3ヶ月も経ってるもんな!きっとその間に本店がどっかに移って、教える暇ないくらい忙しかったんだな!マオ!」ウンウン

サトシ「ねぇスイレン!新アイナ食堂の本店ってどこ?ウラウラ島?」ハハハ

スイレン「サトシ、ここ三年の間のポケモンスクール食事会にアイナ食堂使ったことあった?一度でも」

サトシ「………ナイナ…」

ピカチュウ「ピカピカ」

スイレン「……ついてきて、私に」クルッ

ナギサ「イッブイ!」クルッ

サトシ「お、おいスイレン!どこいくの!?」

ピカチュウ「ピカ……」
32 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/04(土) 01:08:22.74 ID:S/P6pSFI0
ファミレス

ワイワイ

サトシ「へー……メレメレにファミレスなんかできたんだー」

ピカチュウ「ピカー!」

スイレン「うん!ここ、五年前にオープンしたの!」

スイレン「うまい!やすい!店員の接客態度も◎!で、アローラ中で大人気!」

スイレン「今度、ウラウラやメレメレにもチェーン店を出す予定!らしい」

ナギサ「ブイブイー!」

サトシ「へー、すっげーんだなー」キョロキョロ

ピカチュウ「ピカー」

スイレン「はい、サトシ!これ、メニュー」スッ

サトシ「サンキュー!おっ、結構種類あんな!」

ピカチュウ「ピカァ!」

スイレン「サトシ、決まったら教えてね!料理!」

サトシ「うん、じゃあ……俺はこのメレメレゼンリョクハンバーグセットにしようかな?」

スイレン「わかった!じゃあ…」ポチッ

ピンポーン

「はーい!」タッタッタ

サトシ、ピカチュウ「!」

マオ「アローラ!お客様!お呼びですか?」ニコッ

アマージョ「ッジョ♪」
33 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/04(土) 01:52:35.94 ID:rdawHti/O
マオ「………って、なんだ…スイレンか」

アマージョ「ッジョ」

スイレン「マオちゃん!お客様にその態度はよくない!お客様は神さま!これ、商売人の常識!」ビシッ

ナギサ「イッブイー!」

マオ「働いてないスイレンに商売人の常識を説かれてもなぁ…」ハァ

スイレン「わ、私はその……明日からゼンリョクだす!」

マオ「だいたい……お客様って言ってもスイレン、いっつもタダの水しか頼まないじゃん!」

スイレン「わ、私は……マオちゃんがしっかり働いてるのか見にきてるだけ!親友として!」

ナギサ「イッブイ!」

マオ「なぁにがしっかり働いてるか見にきてるー、よ!一人でスマホポチポチして時間潰したり、私にちょっかいかけたり愚痴言ったりして仕事の邪魔してるだけじゃーん」ジトー

アマージョ「ッジョ!」

スイレン「……うっ……」

マオ「それに……スイレンがここに来るときってお母さんとケンカした時でしょ?」ジトー

スイレン「そ、それは……」

マオ「隠したってダメだよ!スイレンのお母さんから聞いてるんだからねっ!」プクー

スイレン「あの鬼ババ」ボソッ

マオ「スイレン!私は仕事してるんだから、ここを避難場所にしないで!それと……あんまりお母さんに心配かけちゃダメだよ!」

スイレン「………マオちゃんには関係ない」

マオ「関係あるよ!親友だもん!」

スイレン「……マオちゃん……」

マオ「だ〜か〜ら!スイレンも早く仕事見つけて、お母さんやお父さんを安心させてあげなきゃ!」

スイレン「もぅ!マオちゃんまでお母さんやアセロラと同じようなこと言うのはやめて!」

マオ「スイレン……」

マオ「……ハァ…わかったよ。で、スイレン。ご注文は?水?」
34 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/04(土) 02:25:02.09 ID:rdawHti/O
スイレン「じゃあ……ゼンリョクポニ大根カレー大盛とメレメレゼンリョクハンバーグセット1つで!」

ナギサ「イッブイ!」

マオ「? どうしたのスイレン?今日はずいぶん贅沢するねー?」

マオ「まさか……またお母さんに就職用のスーツ買ってくるとか嘘言ってお金をー……」ジトー

スイレン「マオちゃん、いくら私でもこんなには食べない。ハンバーグはカレの分」クイクイ

マオ「……は?カレシ……?あのスイレンに……?」チラッ

サトシ「アローラ!マオ!久しぶり!」ニッ

ピカチュウ「ピカァ!」

マオ「……うげっ!サトシ、ピカチュウ!?」

アマージョ「ッジョ!?」

マオ「な、なんでサトシがアローラに……」

サトシ「いやぁ、それがさ?仕事の都合がついてちょっと早めにアローラにこれることになって〜」

マオ「そ、そうなんだ……」ハハハ

サトシ「……にしてもー……驚かすなよマオ!」

マオ「………へ?」

サトシ「さっきアイナ食堂に言ったんだけどさ?なんかbar?になっててビックリしたよ!」

マオ「そ、それは……その………ハハハ…」

サトシ「この大人気のファミレスが新アイナ食堂の本店ってことなんだろ?今度チェーン店出すってスイレンから聞いたし」

マオ「い、いや………その……」ダラダラ

サトシ「にしてもすっげーよなー!マオ!この大人気の店のウルトラ料理長なんだもんな!」キラキラ

ピカチュウ「ピカー!」キラキラ

マオ「いや、アハハ……」ダラダラ

スイレン(サトシ……真実を知らないとはいえ、かなりえげつない…)

ナギサ「ブイ……」

サトシ「マオってやっぱすっげー………」

マオ「……え、えーっと……!注文はゼンリョクポニ大根カレー大盛とメレメレゼンリョクハンバーグセットだったね?すぐ持ってくるから!」アセアセ

マオ「スイレン!サトシとデート良かったね!」

スイレン「うん////」

マオ「じゃ、じゃあ二人とも!デートごゆっくり〜!私は仕事に戻りま〜す!」ササッ

アマージョ「ッジョ!」ササッ

サトシ「お、おい!マオ!?」

ピカチュウ「ピカ!?」
35 : ◆JJ3YoLBgLc [sage]:2019/05/04(土) 02:43:39.52 ID:rdawHti/O
>>32
訂正
スイレン「今度、ウラウラやメレメレにもチェーン店を出す予定!らしい」

スイレン「今度、ウラウラやアーカラにもチェーン店を出す予定!らしい」

36 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/04(土) 13:46:29.42 ID:rdawHti/O
「マオちゃん。あんまりお客さんと長話してると店長に引かれるよ?時給」

マオ「す、すみません!」ビクッ

アマージョ「ッジョ!」ビクッ

サトシ「……へ?店長?時給?」

ピカチュウ「ピカ?」

マオ「ぁ……いや……」

マツリカ「…って、あれ?キミたちは……」

サトシ「マツリカさん!?」

マツリカ「おーおーキミはサトシくん!アローラアローラ、久しぶりだね」ニコッ

サトシ「な、なんでマツリカさんがここに……」

マツリカ「なんでって……私はここでバイトしてるからだよ」クスッ

サトシ「バイト?マツリカさんが?」

マツリカ「うん、そうそう!ここ、時給がいいからねー。絵描きの旅も資金が必要!って訳で私はここでバイトしながらお金を貯めてるんだ」

サトシ「なるほどー…マツリカさん、偉いなぁ」チラッ

ピカチュウ「ピカァ」チラッ

スイレン「な、なんで見るの!私の方!」

ナギサ「イッブイブイ」

サトシ「にしてもー…マツリカさんがマオの店でバイトしてるって、ちょっと変なカンジだな?」ヘヘヘ

マツリカ「………マオの店?」チラッ

マオ「え、えーっと……アハハ…(余計なこと言わないでよサトシ!!)」

マツリカ「………あー、なるほどなるほど。なんとなくわかったよ、事情」ウンウン

マオ、アマージョ「…………………」

サトシ、ピカチュウ「?」

マツリカ「マオちゃん、久しぶりにあった友達とつもる話もあるだろうし……店長には私から言っておくから、ゆっくりお話しなよ」ヒソッ

マオ「うぇっ!?い、いや……その……」

マツリカ「サトシくん、スイレンちゃん!ごゆっくり〜」ニコッ

サトシ「ありがとう!マツリカさん!」

ピカチュウ「ピカピカー!」

マオ(マツリカさん……いらない気遣いだよもぅ〜)ハァ

アマージョ「ジョ……」

スイレン「ドンマイ、マオちゃん」
37 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/04(土) 14:52:13.27 ID:rdawHti/O
…………

サトシ「えぇー!?ここってマオのお店じゃないの!?」

ピカチュウ「ピカァ!?」

マオ「う、うん…そうなんだよ…」ショボン

アマージョ「ッジョォ…」ショボン

スイレン「てゆーかサトシ、普通に考えればわかる。それくらい」

サトシ「じゃ、じゃあ……ここにくる前に見たbarアイナって……」

マオ「……あれが今のアイナ食堂の姿だよ」

サトシ「……アイナ食堂のチェーン店とかじゃないの……?」

マオ「あそこが正真正銘サトシの知ってたアイナ食堂の本店だよ」

サトシ「……なんでそんなことに……」

マオ「……サトシ、ここのファミレスどう思う?」

サトシ「どうって……すっげー人がいっぱいだし、料理も美味し……」

マオ「………………」

サトシ「い、いや!もちろんアイナ食堂の料理の方が美味いけどさっ!」アセアセ

マオ「いいんだよサトシ。本当のことなんだから」

マオ「ここのファミレスってさ?サトシの言うように料理も美味しいし種類も多い、お店や店員の対応や雰囲気もいいし…オマケに娯楽施設やクーラーも完備で大繁盛してるんだよ」

サトシ「マオ……」

マオ「……五年前にここがオープンしてから……すっかりアイナ食堂のお客さんがとられちゃって……それでもって常連さんたちは食べにきてくれてたんだけど……」

マオ「……やっぱりそれだけじゃやっていけなくってさ?それでもアイナ食堂は潰したくないから……ここで料理を食べたお客さんや仕事帰りの人を狙ってbarって形でなんとか存続していってるんだ……」

サトシ「で、でも!料理の味ならアイナ食堂だってここに負けてないよ!」

スイレン「そうそう!アイナ食堂の料理はアローラ……いや、世界一!!」

ピカチュウ「ピッカー!」

マオ「ありがとう。サトシ、スイレン……でもさ?」

マオ「もう…"味"だけじゃやっていけない世の中なんだよ……」

サトシ、スイレン「…………………」
38 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/04(土) 15:08:51.49 ID:rdawHti/O
サトシ「な、なぁマオ……こんなこと聞いちゃうのは悪いとは思うんだけど……」

マオ「……なんで私がアイナ食堂の敵みたいなこのお店で働いてるの?……でしょ?」

サトシ「う、うん……」

マオ「……マツリカさんと同じだよ。barだけじゃやっていけないから……ここで少しでも働いてお店のお金の足しにしてるんだよ」

サトシ「でも……それなら……」

マオ「……私、やっぱり料理作るのが好きだからさ」

サトシ、スイレン「!」

マオ「……確かに……最初ここで働くのは抵抗あったよ。でも……」

マオ「ここなら大好きな料理の腕をゼンリョクで奮える!それに……やっぱりここって評判いいだけあって料理人もすごい人が多いんだ!」

マオ「だから……いつかアイナ食堂を復活させる為にも、少しでもここで技術を盗んでやるんだ!ってね?」ニコッ

アマージョ「ッジョ!」

サトシ「マオ……」

スイレン「マオちゃん……」

マオ「サトシ、今までウルトラ料理長だなんて嘘ついててゴメンね……?」ペコッ

アマージョ「ッジョ」ペコッ

サトシ「!」

マオ「その……アイナ食堂をアローラ1の食堂にするとか言ってたのに……実は潰れかけでしかも敵の店でパートしてるなんてカッコ悪くて言い出せなくて……」

サトシ「……なぁに言ってるんだよ!マオ!」

マオ「!」

サトシ「カッコ悪くなんかないよ!今のマオはすっげーカッコいいし、尊敬するよ!」

ピカチュウ「ピカピカー!」

スイレン「私も!マオちゃんみたいな親友を持って誇らしい!」

ナギサ「イッブイ♪」

マオ「サトシ……スイレン……」ウルッ

アマージョ「ッジョ」ウルッ

サトシ「スイレンも少しはマオを見習えよ〜?」ニヤニヤ

スイレン「そ、それとこれとは話が別です!」

スイレン「わ、私だって!ゼンリョクだす!その内」ボソッ

サトシ「それっていつ?」

スイレン「……い、いつかは……」

ピカチュウ「ピカァ」ハァ

マオ「ふふっ」クスッ

アマージョ「ッジョ」ニコッ
39 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/04(土) 15:26:30.79 ID:rdawHti/O
スイレン「あっ、そうだマオちゃん。この際だからある、聞いておきたいこと!」

マオ「なに?」

スイレン「カキとのこと!」

マオ「!」

サトシ「あー、そういえばそうだな!俺さ、ここに来る前にカキと会ったんだよ!」

ピカチュウ「ピカァ!」

マオ「……カキ、私のこと何か言ってた……?」

サトシ「マオのことは何も……でもさ、カキ……人形のこと妹とか言って話しかけてて……少しビックリしちゃったよ」

ピカチュウ「ピカー!」

マオ「そう……」

スイレン「そのことについては、マオちゃんもカキも詳しく聞いても教えてくれなかった…」

スイレン「でも……教えてほしい!マオちゃんが悩んでるなら、力になりたいの!」

ナギサ「イッブイ!」

マオ「スイレン……」ウルウル

マオ「……うん、そうだね。サトシもニートのスイレンを受け入れたみたいだし……そろそろ話してもいいかな?」

アマージョ「ッジョ!」

スイレン「マオちゃん!」

サトシ(…俺、ニートのスイレンを受け入れたつもりはないんだけど…)

ピカチュウ「ピカピ」ポン
40 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/04(土) 17:11:55.99 ID:rdawHti/O
マオ「実は……私、カキと付き合ってたんだよね////」モジモジ

サトシ「マジ!?」

スイレン「やっぱり」ニヤニヤ

サトシ「え?スイレンは知ってたの?」

スイレン「んー……知ってたというかー……二人を見てたら何となくそうかなーって思ってた」

マオ「アハハ、スイレンに隠し事はできないね////」

マオ「それでさ……あの頃…私、この店のお陰でアイナ食堂が大変で…ちょっと荒れてたんだ」

サトシ「そうなの?」

スイレン「うん、三年前くらいのマオちゃんは怖かった。ちょっとだけ」

マオ「そんな私でも…カキは支えてくれたんだけどさ?私、その優しさに甘えてカキに辛くあたっちゃって…」

マオ「……別れたんだよ…三年前に……」グスッ

アマージョ「ッジョ…」ナデナデ

スイレン「マオちゃん……」

サトシ「で、でも……いっつもの食事会の時はカキとマオ、昔みたいに普通にしてたじゃん」

マオ「うん、みんなに余計な心配はかけたくないし…今まで通り友達でいようってことで別れたから……」

マオ「でも……カキが現実の女の子が怖くなっちゃったのは私のせいだと思うんだ…」グスッ

サトシ「マオ……(いったいどんだけキツくカキに八つ当たりしたんだろ…)」

スイレン「マオちゃん!カキのことといい、アイナ食堂のことといい、何で私に相談してくれなかったの!?水くさい!!」

サトシ「スイレン……」

マオ「ごめんねスイレン。あの頃…スイレンもサトシとの遠距離恋愛で悩んでたから、私のことなんかで心配かけたくないと思って…」

サトシ「遠距離恋愛!?」

ピカチュウ「ピカ!?」

スイレン「マオちゃん……」ウルッ
41 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/04(土) 17:23:17.89 ID:rdawHti/O
スイレン「マオちゃん、本当は今でも好きなんでしょ?カキのこと」

マオ「えっ…」ドキッ

スイレン「隠さなくてもわかる!私はマオちゃんの親友!それに……」

スイレン「女の子だから!一度好きになったらとことん!たとえ五年でも……十年でも!」ニコッ

ナギサ「ブイッ!」

サトシ「………………」

マオ「スイレン……」

マオ「……でも、私にそんな資格はないよ……私は…カキの人生を狂わせちゃったんだ…」

スイレン「マオちゃん……」

マオ「大切なものってなくしちゃってからわかるんだね…?後悔してももう遅いんだよ…」

サトシ「……あのさマオ、恋愛って俺にはよくわかんないけどさ?カキだって……」

マオ「……ごめんね、スイレン……サトシ……私、もう仕事に戻るよ」スクッ

サトシ、スイレン「!」

マオ「……また三日後の食事会でね。いこっ、アマージョ」クルッ

アマージョ「ッジョ」クルッ

サトシ「マオ…」

スイレン「マオちゃん…」

ピカチュウ「ピカ……」
42 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/05(日) 20:12:06.04 ID:GALmtwePO
…………

サトシ「マオとカキにそんなことがあったなんてな〜」

ピカチュウ「ピカァ」

スイレン「マオちゃん…まだ好きなんだ。カキのこと…」

サトシ「!」

スイレン「私たちももう子供じゃない。子供の頃みたいに…いっつも一緒にいるのが当たり前で…ケンカしたってすぐ仲直りって訳にはいかない」

スイレン「私…わかる、マオちゃんのキモチ」

スイレン「……好きな人と一緒にいられない辛さも…それでもずっと好きってキモチも…痛いほど」

サトシ「……………」

スイレン「……何とかしてあげたいな。マオちゃんとカキ…」

ナギサ「イッブイ」

サトシ「………スイレン…」

ピカチュウ「ピカァ…」

「あれ?サトシとスイレンじゃない?」

サトシ、スイレン「!」
43 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/05(日) 20:51:33.20 ID:GALmtwePO
マーマネ「えへへ、アローラー」フリフリ

トゲデマル「マキュキュー!」

サトシ「ははっ!マーマネ!トゲデマル!」

ピカチュウ「ピカァ!」

マーマネ「久しぶりだね!サトシ、ピカチュウ!」ニコッ

サトシ「うん!マーマネこそ!元気にしてた?」

マーマネ「もちろん!僕さ、とうとう宇宙ポケモン探索隊に選ばれたんだよ!」

サトシ「マジ!?すっげーじゃんマーマネー!」

マーマネ「ま、まぁね////」テレッ

トゲデマル「マキュキュ!」

サトシ「つーかマーマネ!本当に宇宙飛行士だったんだな!」ウルウル

ピカチュウ「ピカー!」ウルウル

マーマネ「? 何言ってるのサトシ?何度もそう言ったじゃん」

トゲデマル「マキュ?」
44 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/05(日) 21:04:57.10 ID:GALmtwePO
マーマネ「それにしても……いつもは食事会当日に来るのに、今回は早いねサトシ?」

サトシ「へへっ、まぁな!」ニッ

マーマネ「それでスイレンとデートかぁ?ま、サトシとスイレンは子供の頃から何かいいカンジだったしね〜」ニヤニヤ

スイレン「////」テレッ

マーマネ「……って、ん?こんな平日からデートって……」

マーマネ「……もしかしてスイレン、サトシにニートだってバレたの?」ヒソヒソ

スイレン「うん、バッチリ!ついでにカキのフィギュアオタとマオちゃんがパートしてるってのもバレた」

マーマネ「……みんなで必死に隠してあげてたのに……何やってんのさー」ハァ

スイレン「でも……サトシは受け入れてくれた!そんな私たちでも!」ニコッ

ナギサ「イッブイ!」

マーマネ「そっか、やっぱり大人になっても…サトシは僕たちの知ってるサトシのまんまなんだね?」ニコッ

スイレン「うん!」

サトシ「へへへ、何かホメられてるぜ!ピカチュウ!」

ピカチュウ「ピカー!」

サトシ「そういやマーマネ!さっきから大事そうに持ってる、その箱と花束はなに?」

ピカチュウ「ピカ?」

マーマネ「あ……いや、これは……」ササッ

スイレン「マーマネ、隠さなくてもわかる!」フッフッフ

マーマネ「」ギクッ

スイレン「これから行くんでしょ?リーリエのとこ!」ニヤニヤ

ナギサ「イッブイ!」ニヤニヤ

マーマネ「アハハ、まぁね?////」テレッ

サトシ「リーリエだって!?マーマネ、俺も一緒に行っていい!?」ワクワク

マーマネ「……え?い、いや……いいけど……」

スイレン「そういうところ、空気よめないところもやっぱりサトシはサトシ」ヤレヤレ

ナギサ「ブイブイ…」ヤレヤレ
45 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/05(日) 21:27:34.31 ID:GALmtwePO
リーリエの家

サトシ「ひっさしぶりだなー!リーリエの家!」

ピカチュウ「ピカー!」

サトシ「………ん?つーか、リーリエに会うのに家でいいのか?リーリエ、今仕事中なんじゃ………」

マーマネ「………サトシ、まだリーリエの知らないの?」ヒソヒソ

スイレン「うん、言ってないから」ヒソヒソ

ナギサ「ブイー」

ガラッ

サトシ、スイレン、マーマネ「!」

ジェイムズ「おぉ…!これはこれはマーマネ様」

マーマネ「アローラ!ジェイムズさん!」

ジェイムズ「それにスイレン様」

スイレン「アローラ!」ニコッ

ジェイムズ「それに……」チラッ

サトシ「アローラ!久しぶり!ジェイムズさん!」

ピカチュウ「ピカー!」

ジェイムズ「お久しぶりでございますサトシ様!」

ジェイムズ「いやぁ……立派になられて……」

サトシ「へへへっ」ニッ

ジェイムズ「さぁさぁ、みなさんどうぞ中へ。お嬢様はお部屋にございます」ニコニコ
46 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/05(日) 21:55:45.00 ID:GALmtwePO
リーリエの部屋の前

サトシ(リーリエ……今日は仕事休みなのかな?)

ピカチュウ「ピカ」

マーマネ「リーリエー!マーマネだよ!」コンコン

ガチャッ

「あ〜……マーマネですか」

サトシ「…………え?」

リーリエ「丁度暇してたとこなんですよ〜」ボサッ

シロン「コ〜ン」ボサッ

サトシ「……いっ!?リーリエ!?」

ピカチュウ「ピカ!?」

リーリエ「? なんでサトシが?」

サトシ「い、いや……その………仕事の都合がついて早めにアローラに……」

リーリエ「あーソウデスカイ」ポリポリ

サトシ(……う、うっそだろ??これがあの清楚なお嬢様だったリーリエ……?)タラッ

リーリエ「?」ポリポリ

サトシ(髪の毛はボサボサだし……ジャージ姿だし……オマケに何か臭う…)

ピカチュウ「ピカッ」オエッ

リーリエ「? 何ですかサトシ?人をジロジロと見て……」

サトシ「ぁ……いや……」

スイレン「サトシ!浮気は許さない!」プクー

サトシ「……浮気ってなんだよ…」

ピカチュウ「ピカァ」

サトシ「な、なぁ!リーリエ!その……仕事は?」

リーリエ「仕事……?ああ、今丁度していたところです」ニコッ

サトシ「だよな!」ホッ

サトシ(そういやー…女の人って自分の家じゃあ結構だらしない格好してる人が多いって言うもんな!)

サトシ(リーリエ…食事会の時もビシッとカッコいいスーツ着てキメてるし……きっと風呂に入る暇がないくらい忙しいんだな)

リーリエ「マーマネ、スイレン、サトシ!どうぞ中へ」ニコッ

シロン「コーン」
47 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/05(日) 22:16:35.44 ID:GALmtwePO
リーリエの部屋

リーリエ「どうぞ、汚いところですが」ニコッ

シロン「コーン!」

ゴチャッ

サトシ(うげっ……本当に汚い……そして臭い…)

ピカチュウ「ビガァ!!」オエッ

サトシ(昔のリーリエの部屋の面影もないよ……これじゃあまるでゴミ屋敷…リーリエ…部屋を片付ける暇もないくらい忙しいのかな?)

リーリエ「テキトーに座ってください」ニコッ

サトシ(テキトーって……どこに座ればいいんだ??)キョロキョロ

スイレン「やっぱりリーリエの部屋はいい!実家のような居心地!」ボスッ

ナギサ「ブイッ」ボスッ

サトシ(おいおい嘘だろスイレン)

サトシ「ね、ねぇ…リーリエ……その……リーリエってエーテル財団の名誉会長なんだよな……?」

リーリエ「はい!そうですよ?」ニコッ

サトシ「だ、だよな?(やっぱり……部屋を片付ける暇もないくらい忙しいんだな…リーリエ)」ハハハ

スイレン「て言っても、名前だけ」

サトシ「へ?」

スイレン「リーリエママ、家のお母さんと違って激アマ!リーリエの仕事はお部屋で部屋でネトゲやったり、ポケちゃんねるでクソスレ立てやレスバすること!」

サトシ「………どういうこと……?」

スイレン「つまり、実質ニート!」ビシッ

ナギサ「ブイッ!」ビシッ

サトシ「……リーリエがニー……」

リーリエ「スイレンと一緒にしないでください!」

サトシ、スイレン「!」

リーリエ「論理的結論から言いますと、私はちゃんとお母様からお給料をもらっています!」

シロン「コーン!」グルル

スイレン「給料って……それ、リーリエが何かほしい時にねだったら貰える、ただのお小遣い!」

リーリエ「ち、違います!お母様は私にお金をくれるとき、ちゃんと"リーリエ、お給料よ?"っていいますもん!」プクー

スイレン「そ、それなら私だって!立派に自宅芸備線隊の隊長やってる!ボランティアで!」

リーリエ「スイレン。論理的結論からいいますと、それはただのニートです」ニコッ

ギャー ギャー

サトシ「……………」ポカーン

ピカチュウ「ピカピ」ポンッ
48 : ◆JJ3YoLBgLc [sage]:2019/05/05(日) 22:19:06.34 ID:GALmtwePO
>>47
訂正
スイレン「リーリエママ、家のお母さんと違って激アマ!リーリエの仕事はお部屋で部屋でネトゲやったり、ポケちゃんねるでクソスレ立てやレスバすること!」


スイレン「リーリエママ、家のお母さんと違って激アマ!リーリエの仕事はお部屋でネトゲやったり、ポケちゃんねるでクソスレ立てやレスバすること!」
49 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/05(日) 22:37:16.57 ID:GALmtwePO
マーマネ「リーリエ!はい、これ!」スッ

リーリエ「いつもありがとうございますマーマネ!キレイな花束と……これは……?」パカッ

マーマネ「この間宇宙に行った時に見つけた宝石だよ!リーリエに似合うと思ってさ?」ニコッ

リーリエ「そうですか……ありがとうございます!その辺に置いておいてください」ニコッ

マーマネ「うん!(やった!リーリエが喜んでくれた……!)」

サトシ「リーリエ……せっかくマーマネが頑張って宝石と花束持ってきてくれたのに…ちょっとそっけなくないか?」

スイレン「リーリエに悪気はないと思う。でもリーリエ……今はネトゲとポケちゃんねるに夢中。たぶん一分一秒でも惜しい状態だと思うから…」

サトシ「そ、そうなの……?」

マーマネ(リーリエが喜んでくれるなら……たとえ火の中水の中草の中さ!)

マーマネ「次は……何をプレゼントしようかな?」ニコニコ

トゲデマル「マキュキュ」

スイレン「それに、喜んでるみたいだし。マーマネも」

サトシ「マーマネ……」

ピカチュウ「ピカァ……」
50 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/05(日) 22:45:06.47 ID:GALmtwePO
リーリエ「スイレン!ちょっと見てください!」チョイチョイ

スイレン「リーリエ……またポケちゃんねるにクソスレ立てたんだ……」ハァ

リーリエ「それがですね?私が立てたこのスレの……」プププ

スイレン「! おぉ!早朝から今まで顔真っ赤怒涛の書き込み!この人、確実にニート!」プププ

リーリエ「スイレンもそう思いますか?スイレン!スマホの準備を!」

リーリエ「論理的結論からいいますと、二人でニート煽りしてやりましょう!」プププ

スイレン「オッケー!」スッ

ワイワイ

サトシ「……………」

サトシ「……………」チラッ

マーマネ「次は………思いきって宝石を指輪に加工しちゃおっかなー?」ホワーン

トゲデマル「マキュキュ♪」

サトシ「ハァ……」

ピカチュウ「ピカピ」ポンッ
51 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/05(日) 22:53:44.32 ID:GALmtwePO
サトシ「……ん?」チラッ

ペットボトル「」

サトシ「なんだこれ?ラベルが貼ってないペットボトルに黄色い液体……エーテル財団で新作のジュースでも開発したのかな?」

ピカチュウ「ピガッ!?」ギョッ

サトシ「ねぇリーリエー!このペットボトルなに……」

リーリエ「!? ちょ、ちょっとサトシ!!」ガタッ

サトシ「」ビクッ

リーリエ「な、何を持っているんですか!!この変態!!最低です!最低すぎです!!」

シロン「ゴォン!!」グルル

サトシ「いっ!?」ビクッ

マーマネ「サトシ!サトシがそんな人だったなんて……見損なったよ!!」

マーマネ「リーリエ、安心して!僕がサトシからリーリエを守るから!」キリッ

トゲデマル「マキュキュ!」プンプン

サトシ「ちょ、ちょっと待ってよ!何がなんだか……」

スイレン「………………」ギリリ

サトシ「……………いだっ!!」ビクッ

サトシ「な、なにすんだよスイレ……」チラッ

スイレン「……サトシ、言ったよね……?浮気は絶対に許さない!!」ギロッ

ナギサ「イッブイブイ!!」

サトシ「ヒイッ」ゾクッ

ピカチュウ「ピカァ……」
52 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/05(日) 23:04:23.51 ID:GALmtwePO


ショッピングモール

ワイワイ

サトシ「……………」トボトボ

スイレン「…………」トボトボ

ピカチュウ「ピカ」トボトボ

ナギサ「ブイッ」トボトボ

スイレン(うぅ……夜…どうしよう…そろそろかな?)

サトシ「……………」トボトボ

スイレン(ネットに書いてあった……カップルは夜が勝負時!)グッ

サトシ「……………」トボトボ

スイレン(………このサトシの沈黙…きっとサトシは待ってるんだ……私の答を!)

サトシ「……………」トボトボ

スイレン(何度もシミュレートはしてきた!サトシとのこのシチュエーション!)

スイレン(あとは……シミュレーションどおりに……!勇気を出して!私!)グッ

スイレン「……あ、あの!サト…」

サトシ「ねぇスイレン」

スイレン「!」
53 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/05(日) 23:07:42.49 ID:GALmtwePO
スイレン(え!?う、嘘……?サトシから…?予想外)ドキドキ

サトシ「もう夜だし……」

スイレン(………え?そ、それって……まさか…)ドキドキ

スイレン(で、でも……私もサトシももう大人……私たち、10年も付き合ってるんだしそろそろ……)ドキドキ

サトシ「帰るか」

ピカチュウ「ピカ」

スイレン「なんで!?」

サトシ「」ビクッ
54 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/05(日) 23:16:59.95 ID:GALmtwePO
サトシ「い、いや……だから、もう夜だし……」

スイレン「サトシの意気地無し!」プクー

サトシ「なんでだよ!」

ピカチュウ「ピカァ……」

スイレン「なんでも!サトシのバカ!」

サトシ「………なんなんだよ…」ハァ

サトシ「………ピカチュウ、ホテル行くぞ」クルッ

ピカチュウ「ピカ」

スイレン「! え……ホテル……?」ドキッ

サトシ「………? そうだよ、ホテルに帰るんだよ。急なアローラ行きだったから博士たちの家に泊まる訳にもいかないし……博士たちには明日挨……」

スイレン(カップル……夜……ホテル……それって……////)ドキドキドキドキ

サトシ「? スイレ……」

スイレン「そ、その……!サトシ!私、ハジメテだけど……!」クワッ

サトシ「な、なにが!?」ビクッ

スイレン「で、でも!その……さ、サトシもハジメテだろうし……サトシが相手なら……////」ドキドキ

サトシ「………スイレン、さっきから何言って……」

「あれー?スイレンだー!」

サトシ、スイレン「!」
55 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/05(日) 23:36:44.28 ID:GALmtwePO
アセロラ「めずらしいねー?スイレンがこんな時間にショッピングモールにいるなんて!」トテトテ

ミミたん「キュー」

スイレン「アセロラ……」

スイレン(うぅ…いいところだったのに…!最悪!)

アセロラ「どうしたのスイレン?お母さんにお買い物頼まれたの?」

スイレン「違う」プイッ

ナギサ「ブイッ」プイッ

アセロラ「! もしかしてスイレン…」

スイレン「な、なに…?」

アセロラ「わかった!ハロワの帰りなんだね!」

スイレン「……は?」

アセロラ「うんうん!ようやくスイレンも働く気になってくれたんだね!アセロラ、嬉しいよ!」ニコニコ

スイレン「…………」

アセロラ「えへへ、スイレン!アセロラ、心配してたんだよー?スイレンがこのままニートだったらどうしようって………」

スイレン「…………」

「アセロラ?」

アセロラ「へ?」クルッ

サトシ「ははっ、やっぱりアセロラだー!久しぶりだなー!」

ピカチュウ「ピカー!」

アセロラ「サトシ!!」

アセロラ「な、なんでサトシが………」

サトシ「へへへっ、ほらっ!ポケモンスクールの食事会!あれで帰ってきたんだ!」

アセロラ「そうなんだぁ…もぅ、だったらアセロラにもアローラに来るよって連絡してよー!」プクー

ミミたん「キュー!」プクー

サトシ「ははは、悪い悪い」

ピカチュウ「ピカァ」

スイレン「…………」イライラ

アセロラ「それにしてもサトシー」ジーッ

サトシ「なに?」

アセロラ「………うん!まぁまぁ…カッコよくなったかなー?」エヘヘ

サトシ「まぁまぁってなんだよ?」ハハッ

アセロラ「まぁまぁはまぁまぁだよ!」ニシシ

サトシ「そういうアセロラはー……」ジーッ

アセロラ「」ドキドキ

サトシ「……あんま昔と変わんないな?」

アセロラ「もぅー!」プクー

ミミたん「キュー!」プクー

ワイワイ

スイレン「…………」イライラ

ナギサ「ブイブイー……」ハラハラ
56 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/05(日) 23:56:36.28 ID:GALmtwePO
アセロラ「あー、そうそう!そういえばサトシー……」ニコニコ

サトシ「? なに?」

アセロラ「なんでスイレンと一緒にいるの?」

サトシ「え?いや、なんでって…」

スイレン「…………」

アセロラ「………みんなに会いに来たらスイレンだけ暇だったからとかそんなカンジ?」

サトシ「ん〜……なんて言うか……」

スイレン「それはご想像にお任せ」ズイッ

ナギサ「イッブイ」ズイッ

アセロラ「!」

サトシ「スイレン……」

スイレン「私とサトシは男女の関係。わかるよね?アセロラももう子供じゃないし」ニコッ

ナギサ「イッブイ!」

アセロラ「………なによそれ。全然意味わかんないよ」プルプル

ミミたん「キュー」

サトシ(うわっ……何か険悪な雰囲気だな……この二人、いつからこんな仲悪くなったんだ……?)

ピカチュウ「ピカッ」

スイレン「サトシ!早くホテルいこっ!」ギュッ

サトシ「い、いや……ホテルには俺一人で……」

アセロラ「ほ、ホテル………?」ワナワナ

サトシ「」ビクッ

アセロラ「な、なによそれ……サトシ!」

サトシ「な、なにって……今日俺ホテル予約して……」

スイレン「そういうこと!アセロラ、男女の関係に詮索は不粋!」ズイッ

アセロラ「………す、スイレンには…聞いてないでしょ!!」グスッ

サトシ(うわぁ……アセロラ、泣きそうだよ……)

サトシ「な、なぁ!スイレン、アセロラ!ケンカは……」

ザワザワ

オイオイナンダ…? オトコガオンナノコヲナカセテルゾ? シュラバダ……

サトシ(! やっべ!人が集まってきた!)ビクッ

スイレン「…………」ニコニコ

アセロラ「…………」グスッ

ピカチュウ「ピカピ……」

ナギサ「イッブイ……」

ミミたん「キュー……」
57 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/06(月) 00:21:43.40 ID:kOYVQ43sO
ウラウラ島

アセロラの家

アセロラ「え?サトシが泊まってるホテルにスイレンがついて行こうとした?」

サトシ「そうなんだよ」

ピカチュウ「ピカァ」

アセロラ「なるほどねー?ま、そんなとこじゃなかとは思ってたけどねー?」

ミミたん「キュー」

スイレン「嘘ばっか。アセロラ、半ベだった」ビシッ

アセロラ「………あれは目にゴミが入ってたんだよ」

スイレン「……それに、ついて行こうとしたんじゃなくて、一緒に行こうとしたの」

アセロラ「あーハイハイ」

スイレン「」イラッ

サトシ「やめろよスイレン」

スイレン「だ、だって……」

アセロラ「サトシ、スイレン!今晩ごはん作ってくるから待っててね♪」

サトシ「サンキュー!アセロラ!」

アセロラ「うふふ、今日はー……サトシとの再会記念にすっごいご馳走作るからね!」

サトシ「わーい!やったー!」

ピカチュウ「ピカー!」

スイレン「…………」

ナギサ「ブイッ…」
58 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/06(月) 00:38:54.89 ID:kOYVQ43sO
サトシ「………ねぇスイレン」

スイレン「?」

サトシ「………俺の勘違いだったらいいんだけどさ?その……アセロラと何かあった?」

スイレン「……なんで?」

サトシ「いや…なんか……スイレンのアセロラに対する態度がちょっとキツいかなって………」

スイレン「…………」

サトシ「子供の頃は仲良かったじゃん。……まぁ、俺の勘違いならごめ……」

スイレン「…………だってアセロラ。私に会うたび会うたび就職しろうるさいし……」

サトシ「………それはアセロラもスイレンのことを思ってだろ?」

スイレン「違う、絶対に違う。そうだったとしても…アセロラに言われるのだけはイヤ」プイッ

サトシ「………あのさスイレン、そんな言い方……」

スイレン「なにサトシ?サトシは味方するの?アセロラの」ムカッ

サトシ「………味方ってなんだよ……」

スイレン「……それに……私がアセロラと仲悪いのはサトシのせい!!」

サトシ「な、なんだよそれ!俺のせいにすんなよ!」

スイレン「私たちはもう子供じゃない!サトシ、全然わかってない!!」

サトシ「………何言って……」

スイレン「……じゃあ選んで」

サトシ「選ぶ……?」

スイレン「私とアセロラ、どっちがいいの!?選んでサトシ!」バンッ

サトシ「お、おいスイレン!落ち着……」アセアセ

ピカチュウ「ピ……」

ナギサ「ブイ…」

アセロラ「サトシ、スイレン!ケンカしちゃダメだよー!」プンプン

ミミたん「キュー」

サトシ「アセロラ……」

スイレン「……………」

アセロラ「はいっ!お料理できたよ」コト

アセロラ「みんなで仲良く食べようよ♪」ニコッ

ミミたん「キュー」
59 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/06(月) 01:12:31.53 ID:kOYVQ43sO
ワイワイ

アセロラ「サトシ!どぉ?アセロラの料理は?」

サトシ「うん!すっげー美味いよアセロラ!」モグモグ

ピカチュウ「ピカー!」モグモグ

アセロラ「へっへー!やったねミミたん!」

ミミたん「キュー」グッ

スイレン「…………」モグモグ

アセロラ「スイレン、お味の方はどう?」

スイレン「…………」モグモグ

スイレン(悔しいけど……美味しい……)クッ

スイレン(………こんなことなら……お母さんやマオちゃんの言うとおり、しとけば良かった。料理の練習)モグモグ

ナギサ「イッブイブイ」モグモグ

スイレン(料理はアセロラに完敗……うぅ…私は……何て無駄な日々を………せめて、花嫁修業くらいはしてサトシを……)モグモグ

スイレン(悔やんでも…悔やみきれない…!)ガクッ

スイレン「うぅ………悔しい……!」グスグス

サトシ「………スイレン、そんな泣くほど美味かったのか…?」

ピカチュウ「ピカー……」

アセロラ「えへへ、やったね!」グッ

ミミたん「キュー」

スイレン「………………」ガタッ

サトシ、アセロラ「」ビクッ

サトシ「ど、どうしたのスイレン……?」

スイレン「………トイレ」クルッ

ナギサ「イッブイ」クルッ

サトシ「そ、そっか……(スイレン…ずっと機嫌悪いな…)」

アセロラ「いっといれ〜♪」フリフリ

ピカチュウ「チャア…」
60 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/06(月) 01:35:54.25 ID:kOYVQ43sO
トイレ

スイレン(さっきの料理を食べてわかった……)

スイレン(アセロラ……クチだけじゃない。ゼンリョクで努力してるんだ…私よりもずっと)

スイレン(私がサトシの立場なら…こんな私より、アセロラを選ぶ…絶対)

スイレン(それなのに私は……アセロラを僻んで…勝手にライバル視して……)

スイレン「………ライバルどころか…私はアセロラと同じバトルステージにすら立ててない…」ウルッ

スイレン「明日からゼンリョク出すって言い訳して……甘えて……これじゃ、みんなが言うとおり、本当にウ◯コ製造機……サトシだってアセロラを選ぶに決まってる……」グスッ

スイレン「………悔しい……!悔しいよぉ……!」グスグス




サトシ「スイレン……トイレ遅いなぁ」

ピカチュウ「ピッカ」

アセロラ「サトシ!女の子にトイレ遅い〜とか言っちゃダメだよ!」プンプン

サトシ「あっ、悪い……」ハハハ

アセロラ「もぅ!サトシは…」ハァ

ミミたん「キュー」

サトシ「ハハハ……」

アセロラ「………ところで……サトシ?」

サトシ「ん?なに?」

アセロラ「………サトシって……か、彼女とかいる……?」ドキドキ
61 : ◆JJ3YoLBgLc [sage]:2019/05/06(月) 02:01:53.26 ID:kOYVQ43sO
>>47
訂正
スイレン「そ、それなら私だって!立派に自宅芸備線隊の隊長やってる!ボランティアで!」


スイレン「そ、それなら私だって!立派に自宅警備隊の隊長やってる!ボランティアで!」
62 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/06(月) 11:08:09.64 ID:kOYVQ43sO
サトシ「彼女?」

アセロラ「う、うん…」

サトシ「いないよ。今は仕事忙しくてそんな余裕ないっていうか〜……旅してた頃と違って出会いとかも少ないし……」

サトシ「まぁ……しいて言えばポケモンが恋人かな?」ハハハ

アセロラ「ポケモンが恋人……ふふっ、何それ?」クスッ

アセロラ「サトシがそれ言うと冗談に聞こえないよー」クスクス

サトシ「ど、どういう意味だよ……」

ピカチュウ「ピカァ」

サトシ「そういうアセロラはどうなの?」

アセロラ「う〜ん……アセロラもサトシと同じようにかな?そういう色っぽい話はないよ」

サトシ「へぇ、意外だな。アセロラ、モテそうなのに」

アセロラ「………でも………いつでもお嫁さんに行ける準備はしてるよー♪」

ミミたん「キュー」

サトシ「うん、そうだな!アセロラならいつでもお嫁さんにいけるよ」ニッ

ピカチュウ「ピカァ」

アセロラ「うふふ、でもビックリだよね?」

サトシ「? なにが?」

アセロラ「サトシのクチから恋人なんて言葉が出てくるなんて…子供の頃には想像もつかなかったよ!」クスッ

サトシ「ははは、まぁ……俺も大人になったんだよ」

ピカチュウ「ピッカー!」

アセロラ「………ねぇ、サトシ」

サトシ「? なに?」

アセロラ「………今日、泊まっていきなよ」
63 : ◆JJ3YoLBgLc [sage]:2019/05/06(月) 11:12:22.31 ID:kOYVQ43sO
>>62
訂正
アセロラ「う〜ん……アセロラもサトシと同じようにかな?そういう色っぽい話はないよ」

アセロラ「う〜ん……アセロラもサトシと同じかな?そういう色っぽい話はないよ」
64 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/06(月) 11:44:05.82 ID:kOYVQ43sO
サトシ「……い、いや…俺、ホテルの予約とってあるし…それにスイレンだってそろそろ帰んなきゃスイレンのママが心配しちゃう……」ハハハ

アセロラ「……アセロラはスイレンのことじゃなくてサトシに聞いてるんだよ」

アセロラ「もしホテルのキャンセル料とかがかかるんならアセロラも払うよ」ニコッ

サトシ「そこまでしなくっても…」

アセロラ「アセロラはそこまでしてもサトシともっとお話したいの!」ズイッ

ミミたん「キュー」

サトシ「……………」

ピカチュウ「ピカピ…」

サトシ「アセロラ……俺やっぱり帰……」

アセロラ「………そういうことじゃなくてなに?サトシはアセロラのこと嫌いなの」ズイズイ

サトシ「そ、そういうことじゃなくって………あ、アセロラ!近いよ!」

アセロラ「サトシ……子供の頃はアセロラの家に一人で泊まったりしてたよね?」

アセロラ「それともなに?サトシがアセロラの家にお泊まりすると……何かマズイことでもあるのかな?」ニコッ

サトシ「……なんていうかその……もう子供じゃな…」

アセロラ「そうだね。サトシもアセロラももう子供じゃないの」

アセロラ「……もう一回言うね?………サトシ」

サトシ「!」ビクッ

アセロラ「今日……アセロラのお家にお泊まりしていきなよ」ニコッ

ミミたん「キュー」

サトシ「…………」

ピカチュウ「ピカピ…」
65 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/06(月) 17:54:26.80 ID:kOYVQ43sO
サトシ「アセロラ……俺……」

「サトシ!!」ガチャッ

サトシ、アセロラ「!」

スイレン「………………」

ナギサ「イッブイ!」

サトシ「スイレン……」

アセロラ「……………」

スイレン「私……就職することにした!!」

サトシ「……え?」

アセロラ「え?」

ピカチュウ「ピカ」

…………………

………

66 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/06(月) 18:10:28.62 ID:kOYVQ43sO
三日後

barアイナ

ワイワイ

マオ「はいみんなー!barアイナ特製の料理とマオちゃんスペシャルカクテルだよ〜」

アマージョ「ッジョ」

サトシ「うぉー!barになってもアイナ食堂の料理はアイナ食堂の料理だな!」

ピカチュウ「ピッカ!」

マオ「アハハ、何言ってるかわかんないよサトシー!」

マーマネ「それにしてもマオ……あんだけ隠してたbarアイナで食事会なんて思いきったねー」

マオ「まぁ……もうみんな隠すものなんて無いしね?せっかくだからさ!」

リーリエ「そうです!ありのままの姿を受け入れてこその友達です!」

シロン「コーン!」

カキ「にしてもリーリエ……さすがにジャージで来るのはないだろ…」

リーリエ「こんなところまでお人形さんを持ってきているカキに言われたくはありません」

カキ「な!?これは人形じゃなくて俺の妹……」ガタッ

スイレン「まぁまぁ!久しぶりの全員集合!みんな仲良く!」

ナギサ「イッブイ!」

リーリエ「そ、そうですね…ごめんなさいカキ……」

カキ「い、いや……俺の方こそ悪かったリーリエ…」

スイレン「うんうん!仲良しが一番!」
67 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/06(月) 18:28:16.48 ID:kOYVQ43sO
ワイワイ

カキ「ほらっ、お前たちはここに座りなさい」スト

メイ(カキ裏声)「ありがとうお兄ちゃん!」

コトネ(カキ裏声)「おにーちゃんだーいすき♪」

ミヅキ(カキ裏声)「しょうがないからお兄ちゃんの隣に座ってあげる」

カキ「ハハハ、まったく!俺の妹たちは可愛い……」

マオ「……………」ジトー

カキ「……あ……いや……何でもな……」ビクッ

マオ「……はい」コト

カキ「! マオ……この料理は……」

マオ「カキの妹ちゃんたちの分だよ。それ、食べさせてあげなよ」

マオ「可愛い妹たちなんでしょ?」ニコッ

カキ「マオ………」


マーマネ「ねぇリーリエ!今ほしいものってある!?」

トゲデマル「マキュキュ!」

リーリエ「今ですか……?そうですねー…………」

リーリエ「あっ!そうだ!これ見てくださいマーマネ!」ササッ

マーマネ「! これって……確か今流行りのスマホアプリの……」

リーリエ「そうなんですよ!これのウルトラSRの新モンスター!これが次のイベで重要な役割をするんです!」

リーリエ「私……このモンスターが次のイベまで欲しくて……ゼンリョクでガチャを回しているんですが、なかなか出なくって……」ウーン

マーマネ(なになに……?一回300円ガチャで出現率10%のウルトラSRモンスターか……)フムフム

リーリエ「……既に30万ほど課金を……」

マーマネ「僕に任せてよリーリエ!」

リーリエ「ほ、本当ですかマーマネ!?」キラキラ

マーマネ「うん!(一回300円くらいなら……最悪1万円くらい回せば出るでしょ)」

マーマネ(スマホゲームに1万なんてもったいない気はするけど……これでリーリエのハートをゲットできるんなら安いもんだね!)

リーリエ「で、ではマーマネ!早速ゲームに登録を!」

シロン「コーン!」

マーマネ「アハハ、急かさないでよリーリエー!」

トゲデマル「マキュキュ」
68 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/06(月) 18:47:11.04 ID:kOYVQ43sO
スイレン「はいサトシ、あーん」スッ

サトシ「う、うん…」アーン

サトシ「……」モグモグ

スイレン「……おいしい?」

サトシ「うん……美味しいよ…」

スイレン「やった!」ガッツ

ナギサ「イッブイ!」ガッツ

サトシ(つってもこれ……スイレンが作った料理じゃなくってマオが作った料理だけど…)モグモグ

ピカチュウ「ピカピカ」

サトシ「ねぇスイレン。そういえばさ?就職の方どうなった?いい仕事見つかった?」

スイレン「うん!バッチリ!」

スイレン「もう面接も受けて……来週から仕事!」

サトシ「マジ!?すっげーじゃんスイレン!嘘じゃないよな?」

スイレン「うん、嘘じゃない」ニコッ

サトシ「どんな仕事するの!?やっぱ海のポケモン関係?」

スイレン「うん!みずポケモン関係の仕事!詳しくは仕事はじまってから話す!」

サトシ「そっか〜……ま、スイレンならどんな仕事だって大丈夫だよ!おめでとう、スイレン!」ニッ

ピカチュウ「ピカァ」

スイレン「えへへ、ありがとう!」ニコッ

ナギサ「イッブイブイ!」

スイレン「サトシは……予定通り明日帰るの?マサラタウン」

サトシ「うん、明日の午後の飛行機で帰るよ。明後日からまた仕事だしな」

スイレン「そっか……」

サトシ「俺さ、スイレン。落ち着いたら……今の仕事やめてまた旅に出ようと思うんだ」

スイレン「旅……?」

サトシ「うん!ポケモンマスター目指してさ!子供の頃みたいに!」

ピカチュウ「ピカピカ!」

サトシ「……スイレンやみんなには偉そうなこと言っちゃったけど……やっぱり夢は諦めきれないよ……前々から悩んではいたんだけど……今回アローラに来て決意したんだ」

スイレン「旅……うん!サトシらしくていいと思う!」ニコッ

サトシ「へへへ、そっかな?」

スイレン「サトシ、私……ゼンリョクでサポートする!サトシの夢!」

サトシ「ハハハ、サンキュー!スイレン!」

スイレン「よ〜し……そうと決まったらサトシ!」ドンッ

サトシ「! スイレン!その酒は……!?」

スイレン「今日は私とサトシが大人として新しい一歩を踏み出す記念日!飲みあかそう!酔い潰れるまで!」

ナギサ「イッブイー!」

サトシ「ハハハ、俺……酒弱いからお手柔らかにしてくれよスイレン?」

スイレン「そう言わずに!いっき!いっき!」ズボッ

サトシ「ガボボ!?」

ピカチュウ「ピカピ!」

………………

……

69 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/06(月) 18:57:34.11 ID:kOYVQ43sO
チュンチュン……

翌日

サトシが宿泊してるホテル

サトシ「…………う〜ん……」ムクリ

サトシ「……うわぁー…頭イテー……完全に飲みすぎた……」

ピカチュウ「zzz」

サトシ「……つーか後半の記憶全然ないな……見たところ俺が予約したホテルの部屋だし……カキかマーマネあたりが連れて来てくれたのかな……?」キョロキョロ

サトシ「……ま、いーや!シャワー浴びて飛行機に乗る準備を……」ウーン

サトシ「……………」

サトシ「……え?な、なんで俺裸なの??」

サトシ「……つーか、何か赤いシミが……」ジーッ

「う〜ん……」

サトシ「」ビクッ
70 : ◆JJ3YoLBgLc [saga]:2019/05/06(月) 19:05:16.38 ID:kOYVQ43sO
スイレン「……あ、おはよ。サトシ」ゴシゴシ

サトシ「す、スイレン………」

スイレン「? どうしたの?サトシ」

サトシ「ぁ……いや……なんでスイレン……てか、スイレンも裸……」

スイレン「え?」

サトシ「」ゴクリ

スイレン「えへへ////昨日は最高の夜だったね!サトシ♪」

サトシ「……あ……そ、その………ごめ……俺、何にも覚えてなくて……」

スイレン「あっ!サトシ!早くしなきゃ飛行機に乗り遅れちゃう!シャワー浴びよ////」グイッ

サトシ「い、いや……その……」チラッ

荷物「」

サトシ「………その……スイレン、あの荷物は……」

スイレン「それ、私の荷物!」ニコッ

サトシ「へ?スイレンの……?なんで?」

スイレン「なんでって私……就職することになったから!」

スイレン「ハナダジムに!!」ニコッ

サトシ「」

ピカチュウ「zzz」

ナギサ「zzz」



一年後、サトシとスイレンはデキ婚した




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