【安価】NEX-USの世界でアイドルたちが戦うようです

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216 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/24(金) 18:56:47.04 ID:WNg5z6tL0
――キャットウォーカー(機体内)

みく「お兄さん乗った? ハッチ閉めるよ!」カタカタッ!

P「ああ、大丈夫だ」

みく「えーっと、オートパイロットの解除は……」


『Network.』
『Enhance.』
『X.』
『Unite.』
『System.』

『Connect』


みく「はい? なんでNEX-US起動してるの?」

加蓮『無事?』

みく「ってなんでいきなり出てきてるの!!」

P「NEX-USのAIか。もしかしてお前が飛ばしてきたのか?」

加蓮『暇だったしいいかなーって。それじゃ逃げよっか。これニューウェーブの座標』ピピッ!

みく「……」

加蓮『どうしたの?』

P「みくちゃん?」

みく「……お兄さん、あのね、みく……あのパイロット・……あの子のこと」

P「……連邦の兵士のことか。確か、自分のことをアーニャって言ってたな」

みく「確かにお兄さんのことも撃ってるし、そもそもあいつら来なかったらみくたちも地球まで来ることなかったけど……けど……」

加蓮『どうしたの? 早く戻ろ。操縦返すよ』

P「いいのか?」

みく「お兄さん……みく、どうすればいいんだろ」


※安価選択
1.ニューウェーブに戻る
2.町に引き返す
↓1
217 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/24(金) 19:00:13.30 ID:8rSpbLSb0
218 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/24(金) 19:05:58.16 ID:WNg5z6tL0
>>217
2.町に引き返す

※シナリオ分岐が成立しました。


P「……礼は言わんってさっき言ったけど、借りを作ったままにはしたくはないわな」

みく「……うん!」ガションッ!

ギュオオオオオオオッ!!!!

加蓮『え、どこ行くの?』

みく「オーレンバーグ!」

加蓮『戻るんだ』

みく「だって何かイヤなんだもん! だって、だって……!」

加蓮『……』

加蓮『――』

みく「……!」ドクンッ!!

みく「……あっち!」ガションッ!

ギュオオオオオオッ!!

みく(分かる……あの子が、街のどこにいるのか……!!)

……
…………

219 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/24(金) 19:06:53.78 ID:WNg5z6tL0
――オーレンバーグ(戦闘区域)

サーフス『……!』ボシュシュシュシュッ!!

アーニャ「ミサイルの弾幕……!」ギュンッ!!

アーニャ「上空の部隊が押されている……サーフスの数のほうが多い、増援はまだ……!」

ピッ!


『Network.』
『Enhance.』
『X.』
『Unite.』
『System.』

『Connect』


アーニャ「NEX-SU……」ドクンッ!!

アーニャ「……来る、ここに」

サーフス『……』ギュンッ!!

アーニャ「しまっ……後ろ――」

ギュンッ!!

みく『にゃああああああ猫パンチもといビームネコチャンクロー!!』ブォンッ!!

バゴォンッ!!

サーフス『……』ドガアアアアアアンッ!!!!
220 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/24(金) 19:09:15.00 ID:WNg5z6tL0
アーニャ「この機体は――」ガコンッ!!

ピピピッ!

アーニャ「接触通信……」

みく『はぁ、はぁ……えっ、えんっ・……げほっ! 援護するから!』

アーニャ「そんなこと――」

みく『うるさい!! みくがやりたいから戻ってきたの! こっちの自由なんだから!!』

P『まあ、借りは作りたくないっていうのと……それに……この状況を見て、自分たちだけ逃げろって言われても、な』

アーニャ「……」カタカタカタッ!

ピピッ!

みく『ん、通信回線に切り替え?』

アーニャ「……地上にいるサーフスは4機、上空は6機です。上空は奇襲を受けた防衛部隊の体制が上手く立て直せなかったようですが、もうすぐ増援が来ます」

アーニャ「こちらは地上部隊を殲滅して市民を守ります。他のグラース部隊とは別の識別コードで隊列を組みましょう」

みく『よーし!!』

……
…………

221 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/24(金) 19:11:00.49 ID:WNg5z6tL0
――オーレンバーグ北西、サンドロフ(上空)

『さーて、先に行った部隊の奇襲が成功したみたいだ』

『俺たちもさっさとオーレンバーグに向かって、駐屯地を抑えておかねえとな』

ピピピピピッ! ピピピピピッ!

『ん、なんだ? レーダーにはんの――』

ドガアアアアアアアアンッ!!

『お、おい!!』

『1機やられた! どこのどいつだ!?』

ピピピピピッ! ピピピピピッ! ピピピピピッ! ピピピピピッ!

『な、なんだ、凄い速さでこっちに――』

シュパアアアアアンッ!!

ドガアアアアンッ!!

ドガアアアアンッ!!

奈緒「……」

ピピピッ!

加蓮『終わった?』
222 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/24(金) 19:13:06.88 ID:WNg5z6tL0

奈緒「ああ、ネオジオの稼働も良好だ。テロ部隊の増援はこれだけか? まだどこかしらからオーレンバーグに向かってきそうだけど……」

奈緒「とはいえ、これくらい墜とせばサマラからの増援も間に合うだろ、多分」カタカタカタッ

奈緒「オーレンバーグを経由して中東へってところか……テロリストのやることなんて知ったことじゃないけど、多分共和国の人間もいるんだろうな」

加蓮『中東の採掘資源の確保と横流し、宇宙開拓始まる前からちらほら起きてるけどね。だけどこの状況だと残念かな、連邦側も今は余裕ないとはいえ対応はより厳しくなってるし』

奈緒「ああ、連合が動いているなら、連邦側もカウンターを用意しているはずだ。大人しく連合が引いてくれればいいんだけど……」

加蓮『そこはほら、人間なんだし分かんないでしょ。死ぬまでやるんじゃない?』

奈緒「……そんなバカばかりがいる世界であってほしくないんだけどな、この世界」

奈緒「アインフェリアも、ブリヤントノワールも、ニュージェネも、LiPPSもいない。出来る限り、あたしがやらないと……」

加蓮『……あ、あの子無事みたいだね。キャットウォーカーのパイロット』

奈緒「そうか、よかった。後は連邦に捕まる前に逃げてくれればいいけど……一応向かっておいたほうがいいだろうか」

……
…………

223 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/24(金) 19:14:19.96 ID:WNg5z6tL0
――オーレンバーグ(戦闘区域)

みく「これで!」ギュオオオオオッ!!

アーニャ『最後です!』ブォンッ!!

シュパアアアアンッ!!

サーフス『……』ドガアアアアアンッ!!!!

ピピッ!

P「残りのサーフスも地上のグラース部隊が対処したか……上空の部隊も抑えることが出来たみたいだ」

みく「ふぁ〜……終わった終わった」

みく「……」

アーニャ『後は街の被害状況の確認と……』

みく「ちょっと!」

アーニャ『……はい?』

みく「……」

アーニャ『……』

みく「……絶対、みくたちは逃げ切るから。じゃ」

ピッ!

P「いいのか?」

みく「うん。町の人たちは、連邦が何とかするだろうし」

P「そうだな。連邦には俺たちがここを通過しようとしているのはバレたんだし、ニューウェーブもすぐに動いてもらうか」

みく(……どうして、こんなに気になるんだろう)

……
…………

224 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/24(金) 19:15:27.43 ID:WNg5z6tL0
――カザフスタン(国境付近)

「キャットウォーカー、収容完了しました」

泉「それじゃあニューウェーブ発進。予定航路、急いで通過するわよ」

ピピピッ!

みく『疲れたぁ……』

泉「お疲れ様。まさか戦いに戻るなんて思わなかったけれど」

P『これ、俺たちのせいで共和国が戦闘に介入したって問題にならないだろうか』

泉「多分大丈夫よ。どの国から見ても所属不明機扱いになっているもの」

P『それならいいけど……』

みく『それじゃあみくたちもブリッジ戻るね』

P『っと、そうだみく』

みく『ん?』

P『すまなかった、今回は1人で戦わせて……』

みく『だーいじょうぶ大丈夫! みくだって結構やるんだから、お兄さんに頼ってばっかりじゃないんだもんね!』

P『……そっか』

泉「ほらほら、艦も動くんだから、機体も整備させないといけないし早く戻ってきて」

……
…………

225 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/24(金) 19:16:02.39 ID:WNg5z6tL0
――数日後、日本海付近上空、ニューウェーブ(ブリッジ)

ビビビビビッ! ビビビビビッ!

「単装砲1番から3番まで使用不能、外付けミサイルコンテナ破損しました。シールド出力低下」

「連邦艦、連合艦共に主砲の射程圏内に入りました! 共和国領海まで逃げきれません!」

泉「ようやく三国領海に差し掛かったところでもう少しだっていうのに、この……格納庫!」

ピピピッ!

P『準備は出来ている。出るぞ!』

みく『もー……結局こうなるの……』

泉「連邦、連合艦共に後方よ。共和国の領海に入るまで持ちこたえて! 整備班は火災場所の消化活動も!」

整備長『Pのラプターはストーム装備だ! 無理な動きをして捕捉されんなよ!』

P『あの3機も出てくるはずだ……ラプターストーム、出るぞ!』

みく『OMDX-151CXキャットウォーカー、行くよ!』


……
…………

226 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/24(金) 19:16:59.45 ID:WNg5z6tL0
――日本海付近上空(戦闘宙域)

ピピピッ!

艦長『アナスタシア、三国領海に差し掛かるこのタイミングが直接戦闘の最後だ。恐らくは連邦側も同じことを考えているだろう、頼むぞ』

アーニャ『はい、グラース小隊はラプターと耳付きの足止め、輸送艦の捕縛に分かれて行動します』

アーニャ(あの2人は……)


有香『ここで抑えないと共和国領海に入ります。ここまで来て領海に迎えが来ないということは、あちらの艦も訳ありのはずです』

輝子『い、移動ルート考えたら、普通に共和国の領土進んでたはずだもんな……それにしてもラプター2機だったはずなのに、1機変わってるな……』


みく『機体データ照合……クラウソラス、アラドヴァル、フラガラッハ……あれ、何か1機だけめっちゃ見た目変わってるような』

P「連邦はグラースが3機とクラウソラス……あの子か。連合は1機改修したのか……? みく、ニューウェーブからあまり離れるなよ」

みく『うん! 18連装マイクロミサイルランチャー発射!』

ボシュシュシュシュシュッ!!

アーニャ『っ!!』ギュンッ!!

輝子『あのミサイルランチャー……この機体と同じか……!』ギュンッ!!

有香『プレーンだったラプターから相当に兵装が追加されているようで……だけど!!』ギュオオオオオオッ!!

みく『このっ!!』ブォンッ!!

バチィンッ!!

有香『シールドからビームブレイド!? いやクローか……! しかしこの機体なら!』ジャキンッ!!

みく『足!?』

P「離れろみく!!」ドシュゥンッ!! ドシュゥンッ!!

ブォンッ!!

シュパアアアアアンッ!!

みく『わわわっ!?』ドガアアアアアンッ!!
227 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/24(金) 19:17:51.25 ID:WNg5z6tL0
有香『もう1機が……!』ギュンッ!!

輝子『マッシュルームボムゥゥゥゥゥゥ!!!!』ボボボボボボッ!!

ドガガガガガガァンッ!!

P「大丈夫か!」

みく『う、うう……足からビームブレイド出るなんて聞いてないし……右肩のミサイルポット丸ごと持ってかれた……』カタカタカタッ!!

アーニャ『……くっ!!』ギュオオオオオオッ!!

ドシュゥンッ! ドシュゥンッ! ドシュゥンッ!

有香『クラウソラス……! そちらも忘れたわけではない!!』ギュンッ!!

アーニャ『接近戦であれば!!』

有香『甘い!!』ブォンッ!!

ガキィンッ!!

アーニャ『ブレイドが通らない……機体性能は同じのはず……ですが、グラース小隊!!』ググググッ!!

ギュンッ!! ギュンッ!! ギュンッ!!

みく『あっ!』

P「行かせるかよ!!」ガションッ!

輝子『おおっとぉ!! 丁度いいからあっちの量産顔には輸送艦の足止めをしといてもらうぜえええええ!! マッシュルームビーム!!』ズドォォォォンッ!!

P「砲撃!?」ギュンッ!!

みく『お兄さん!!』

P「くそっ……みく、先に下がってニューウェーブを!!」

みく『う、うん!』ガションッ!
228 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/24(金) 19:18:25.98 ID:WNg5z6tL0
輝子『逃がさねえぜええええええ!! ヒャッハアアアアアアア!!』ギュオオオオオッ!!

ボシュシュシュシュシュッ!!

みく『もー!! あの機体ミサイルどれだけ持ってるの!! うにゃっ!?』ドガァンッ!!

泉『みく!』

P「ニューウェーブは先に行け! こっちの領海まで入ってしまえ!」

みく『こっちも上手いこと逃げるから!!』

泉『くっ……』

アーニャ『先にこちらが輸送艦を抑えてしまえば……!!』


ピピピピピッ!!

アーニャ『高エネルギー反応!?』

ズドドドドドドドドドッ!!!!!

ドガアアアアアアンッ!!

アーニャ『グラース小隊が全機ロスト……そんな……!』

輝子『ヒッ!?』

みく『何今の!?』

有香『あの輸送艦の援護!?』

P「ニューウェーブの砲撃じゃない……今のは何だ!?』

ピピピッ!

みく『ん、周辺通信?』ピッ!


???『アーッハッハッハッハッハッ!!!!』

みく『は?』

有香『なんだ、この声は……』

229 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/24(金) 19:19:07.37 ID:WNg5z6tL0

???『楽しそうなことやってんじゃないの! アタシも混ぜなさい!!』

ギュオオオオオオッ!!!!

有香『高速で接近する機影……これは!?』

???『遊んでやるわよ!』ブォンッ!

ガギギギギィンッ!!

有香『なっ……赤い機体!? こ、この速度は……!』

???『そらっ!』ブォンッ!

バキィッ!!

有香『ああっ!?』ビビビビビッ!

輝子『少尉――』ピピピピピッ!

輝子『別の反応……!?』

奈緒『はあああああっ!!』ギュオオオオオオッ!!

ドシュシュシュゥンッ!!

輝子『ぐあっ……!』ドガァンッ!!

アーニャ『あの機体は……!!』ドガァンッ!!

みく『あの鳥! 前と形違うような……』

P「あいつもこの戦闘に入ってくるのかよ……このっ!」ドシュゥンッ! ドシュゥンッ!

奈緒『ライフル……!? あのラプターか! 加蓮、状況は!』

ピピピッ!

加蓮『ニューウェーブが共和国の領海に入るまであと50、間に合ったよ』
230 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/24(金) 19:19:58.35 ID:WNg5z6tL0

奈緒『そうか、離脱する!』ガションッ!

ギュオオオオオオオオッ!!!!

みく『アイツもう帰っていった……』

ピピピッ!

泉『みく、P、こっちは共和国の領海に入ったわ! 警報鳴るからその区域から離れて!』

P「間に合ったか! みく、離れるぞ!」

みく『うん!』


ピピピピピッ!

アーニャ『あれは……共和国の防衛艦……』

『こちらMBG共和国海上防衛部隊。そこの所属不明艦、こちらの領海に侵入している。連邦、連合どちらの所属かの確認を取る! 繰り返す!』

輝子『け、警告来たな……』

有香『あの連邦の艦も恐らくはこちらのケーレスと同じく秘匿艦として運用されているもの……プロジェクトFの直前に、非戦時中の侵略行為として認められるわけにはいきません、離脱しましょう』

輝子『あ、ああ……』

有香『くっ……またしても……!』ガンッ!!

アーニャ『また……ダメ、だったのですね……』ピピピッ!

艦長『アナスタシア、こちらも退くぞ。次の対応を考える』

アーニャ『……了解、です』ガションッ!

ギュオオオオオオッ!!

……
…………

231 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/24(金) 19:20:46.35 ID:WNg5z6tL0
――日本海、MBG共和国領海上空、ニューウェーブ(ブリッジ)

泉「こちら共和国の民間協力艦です。登録コードを転送します。艦が損傷していてガイドに沿って停止できない状況です」

整備長『おいおい大丈夫か? 防衛艦の主砲向けられてるぞ』

P『泉、キャットウォーカーとラプター、甲板に着艦したぞ』

みく『あれ撃ってこないよね……』

泉「目に見えて損傷しているのが分かる状況だし、この状態で有無を言わさずに撃たれることはないわよ。それより……」カタカタカタッ!

ピピピッ!

泉「晶葉、応答できる? 個別通信送っているけど、今大丈夫?」

晶葉『おお泉、どうだ調子は』

泉「どうだも無いわよ。ニューウェーブも損傷有、武装もやられているし、キャットウォーカーも被弾しているわ。共和国領海に入ったから、海上の防衛部隊にそっちから通信お願い」

晶葉『ああ、それなら大丈夫だ。もうアイツがそっちに行ってるだろうから』

泉「え?」

ピピピッ!

???『ほらそこの艦! さっさと移動しなさい! あと軍の防衛部隊はもっと下がる!』

みく『え、誰?』

泉「防衛艦からのロックが解除されたわね。このまま移動するわ」

???『アンタたちも、やるならもうちょっと真面目に戦いなさい。死にたくないからここまで来たんでしょうに』
232 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/24(金) 19:22:39.10 ID:WNg5z6tL0
ピピピッ!

奈緒『いや、151CXに乗ったの民間人だろ……無茶言うなよ、麗奈』

???(麗奈)『っとに、アンタももうちょっと早く来なさいよ。遠征してたレイナサマのほうがこっち来るのが大変だったんだから』

みく『誰このお面』

加蓮『お面だってさ』ピピピッ!

奈緒『仮面だ仮面』

晶葉『な……セカンドドライバーも間に合ったか。飛ぶだけの修理だったら新潟で済ませてくれ。横浜までならそれほど掛からんだろ』

泉「わかったわ。手配はお願いね」

晶葉『うむ、とりあえずは無事に日本まで来れるようでよかった。では後でな』ピッ!

麗奈『ほらそこの防衛艦、こっちはオート・クレールよ。レイナサマの名前くらい誰か知ってるでしょ、さっさと警戒解除終わらせて受け入れ準備しなさい』

P『なんつー受け入れ通達だ』

みく『でも……これでみくたち、助かったんだよね』

P『……ああ、そうだな』

加蓮『そうそう、2人とも長い間よく頑張ったね。おめでとう』

みく『はあ……よかったぁ』


【to be continued......】


……
…………
………………
……………………
233 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/24(金) 19:24:23.70 ID:WNg5z6tL0
※キャラクターシートが更新されます
キャラ名:前川みく
操縦技術:95→99
親愛度 :53→63

キャラ名:アナスタシア
操縦技術:57→67
親愛度 :50→60

キャラ名:中野有香
操縦技術:76→81
親愛度 :13

キャラ名:星輝子
操縦技術:72→77
親愛度 :20

キャラ名:セカンドドライバー(神谷奈緒)
操縦技術:-
親愛度 :-
234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/24(金) 19:30:46.53 ID:WNg5z6tL0
今回で区切りになるので、本日はこれで終了します。
折り返し入ったので後半分切りました。
多分、何も無かったら5/28(火)の22時頃から再開するかもしれません。出来なかったら5/25(土)になります。


本日もご参加頂きありがとうございました。
235 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/28(火) 23:46:35.76 ID:702aixm+0
>>234の日付が完全にタイムスリップしていたりで間違えていましたが、6/1(土)になります。
236 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/02(日) 02:25:29.28 ID:9Zxkqeyp0
【導入】

地球に降下したニューウェーブは、EU圏から日本へ向けて移動を続けていた。

その中、ロシア領でみくとアナスタシアが再び出会い、偶然にも共に戦うこととなった。

後に、日本海の三国領海に差し掛かった地点で、みく、アナスタシア、有香、輝子たちは再び銃を向ける。

戦いは奈緒と麗奈、共和国の防衛部隊の介入により終わり、ニューウェーブは目的地の日本に到着したのだった。

――
――――
――――――
――――――――
237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/02(日) 02:31:22.06 ID:9Zxkqeyp0
――日本、MBG共和国新潟駐屯地、ニューウェーブ(ブリッジ)

整備長「とりあえず航行に必要な修理は最低限、終わったぜ。外付けしてたミサイルコンテナ、破損した奴はそのまま外しちまったよ」

泉「そうね。後は横浜に向かうだけだから、武装もほとんど必要ないとは思うけれど……圏内に入ってまで待ち伏せされるとは思えないし」

晶葉『お前たちを追いかけていた追撃部隊が同じだったことを考えるとな。それに、もう間もなく……』

泉「共和国はどうするの?」

晶葉『加盟国は自国の防衛ラインを強化するしかない。日本はうちの本社もあるし、どうなるか』

整備長「靴のデータを引き渡して、それでおしまいってんならいいんだけどよ」

晶葉「まあ、NEX-USの情報収集待ちだ。その後のネットワークについてどうするかも検討しなければならん」

パシュンッ!

みく「泉チャーン、機体チェック終わった……3人揃って何話してるの?」

泉「ああ、みく……いえ、この後横浜に向かう準備について話していたところよ。機体チェックが終わったなら、休んでていいわ」

みく「? ふーん……それじゃ休もうっと」

パシュンッ!

泉「……そうね、それでおしまい、ならいいんだけど」

……
…………

238 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/02(日) 02:31:49.31 ID:9Zxkqeyp0
――日本海付近上空、ケーレス(ブリッジ)

輝子「せ、潜入するのか……」

有香「あの艦の行先は、横浜にあるオート・クレールの本社でしょう。ナシヤマのときと同じく、本社へ潜入して直接靴のデータを奪取します」

「入国の手配、日本国内の部隊からの対応連絡待ちです。数日は掛かるかと」

有香「オペレーションFが間もなくです。実施後は共和国の防衛も強化されるでしょうし、迅速に動かなければいけません」

輝子「そ、そうだな……でも、それが始まったら……」

有香「はい。木星圏のシマトク以来……連合、連邦間での戦争になります」

有香「だから、何としても……!」

……
…………

239 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/02(日) 02:33:19.56 ID:9Zxkqeyp0
――北海道、函館市、港

ピピピッ!

艦長『アーニャ、状況はどうだ』

アーニャ「アー……はい、港に到着しました。これからは、予定通り船で青森へ移動後、陸路を経由して横浜へ向かいます」

艦長『頼むぞ。他の部隊員の入国偽装をする時間も掛かる。先行して対応の準備を進めてくれ。オグマも迂回して移動させる』

アーニャ「はい」

艦長『あの艦を追い詰めることは出来ていたが、あと一歩のところで横やりを入れられてしまった。連合への対応もある、ここで挽回しようか』

アーニャ「……了解、しました」

……
…………

240 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/02(日) 02:40:01.00 ID:9Zxkqeyp0
――MBG共和国新潟駐屯地(格納庫)

奈緒「ニューウェーブの応急対応も終わったし、あたしも麗奈も合わせて本社に戻るよ」

晶葉『機体の整備は大丈夫か?』

奈緒「Geo-NEXTはEUから稼働しっぱなしだけど、ニューウェーブを早くそっちに届けてやらないといけないからな……まあ、まだ大丈夫だ」

奈緒「麗奈のOMDX-FSはそっちから飛んできたから大丈夫だろうし、とりあえずはそのまま向かう」

晶葉『無理をするな……と言いたいが、ニューウェーブに寄越せるのがお前と麗奈しかいない。すまないが頼んだ』

奈緒「ああ、ニューウェーブの準備が終わったら向かう」

ピッ!


麗奈「レイナサマのOMDX-FSも特に消耗してないから整備はいらないわよ。ニューウェーブの出航準備やっときなさい」

「了解しました」

麗奈「んっとに……ん、奈緒、何やってんの」

奈緒「麗奈か。いや……」

麗奈「ジーネク、まともに動くもんなの? レイナサマのFSも大概だけど」

奈緒「……ま、以前よりはマシにはなってきているけど、比べるレベルじゃないよな」

麗奈「そうねえ……その分、NEX-USでアイツらのバックアップをしてやらないとダメだけど」

奈緒「……なあ、麗奈」

麗奈「ん?」

奈緒「どうして、こんなことをするんだ? ヴァルキュリアシステムのときも、今回のNEX-USも……」

麗奈「必要だからよ。アンタは、レイナサマがいなくなった後、どうなったか見たんでしょう」

奈緒「……この世界も、いつかは……そういうこと、なのか?」

麗奈「この世界のバカなところは、争っているのが人間同士ってこと。どうしようもないけど……その為のNEX-USね」

奈緒「アインフェリアはPさんが……いや、お互いを導いたんだ。それなら、今回は加蓮が……」

麗奈「役割は、必ずしも同じとは限らない。アタシやアンタが出来ることは思っている以上に無いものなのよ」

奈緒「加蓮……アイドル……」

……
…………

241 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/02(日) 02:40:52.60 ID:9Zxkqeyp0
――数時間後、神奈川県上空、ニューウェーブ(ブリッジ)

晶葉『本社の整備班にラプターとフレ……キャットウォーカーだったか。2機の整備をさせる。お前たちはそのまま私のところに来てくれ』

泉「ええ。整備長は整備班に同行させてもらえないかしら? 今までメンテしてもらっていたし」

整備長「俺は構いませんけど……ま、やっといたほうがいいか」

泉「この後どういう状況になるか分からないし……ん?」


みく「わぁ〜……見てみてお兄さん、あれ横浜!」

P「ようやく着いたか……これで落ち着ける、か。久々に来たな」

みく「お兄さん、横浜出身?」

P「いや横浜出身ってわけじゃあないけど、何度も遊びに行ったことはある。ナシヤマに行ってから10年以上は経ったけど、あんまり変わってないんだな」

泉「2人とも、ちょっといいかしら?」

みく「あ、泉チャン! 横浜着いたら遊びに――」

泉「ごめんなさい、自由にしてもらいたいとは思っているのだけど、靴のデータを本社に引き渡すこともあるし、一緒に付いてきて頂戴」

みく「えー……それみくたちいる?」

泉「いるわよ。それに、ナシヤマに戻る為にオート・クレールに手続きしてもらう必要もあるでしょう」

みく「それはそうだけど……むー」

……
…………

242 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/02(日) 02:48:18.55 ID:9Zxkqeyp0
――神奈川県、横浜市、オート・クレール本社(敷地内)

みく「初めての日本!」タタタッ!

P「ここがオート・クレールの本社か……随分とまあ、大きいな」

泉「そりゃあ、ね。元から宇宙開発で黒川重工と連携して軍と関わりがあったところだけど、NEX-USの開発で更に大きくなって」


晶葉「おお! 待たせたな!」


泉「晶葉! 靴のデータの搬送準備は出来ているわよ」

晶葉「うむ、部下に運ばせる。よくここまで辿り着いてくれたな、こうして直接会うとやはり安心するな」

泉「そうね。まあ、私よりは……後ろの2人のほうが頑張ってくれたから」

晶葉「っと、そうだったな。Pと前川みく、だったな。改めて名乗るが、私はオート・クレール社所属の主管技師長、池袋晶葉だ。面倒事に巻き込ませてすまなかった」

みく「ほんっとーに面倒事だったんだけど」

P「まあ……生きて来れただけマシだったというか」

晶葉「そんな微妙な反応されるとこっちもな……まあいいか。疲れているだろうが、もう少しだけ付き合ってくれ。社に入ろうか」

……
…………

243 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/02(日) 02:49:32.41 ID:9Zxkqeyp0
――オート・クレール本社(通路)

P「うおおおおお……! OMDAフレームのサンプルモデル……最新モデルのモービルも展示されてる……!」

みく「おにいさーん」

P「ちょ、ちょっと待って……はー、作業用のOMDから拠点防衛用のOMDAに改修するポイントはこの部分か……」

みく「もー……」

晶葉「なんだアイツ、こういうの好きなタイプか」

泉「そういえば、仕事には選ばなかったけど趣味はあるって話していたわね」

晶葉「ま、喜んでくれてるならいいか。OMDAのコンバージョンを設計したのも私だしな」

……
…………

244 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/02(日) 02:51:07.41 ID:9Zxkqeyp0
――オート・クレール本社(開発室)

晶葉「靴のデータ処理の為に端末並べているから、足元気を付けてくれ」

P「よっと……どれだけ配線適当にしてるんだよ」

晶葉「作業前に束ねさせる。端末の準備するのも色々あったんだよ」

泉「NEX-USの基幹システムに組み込みするのよね? 特に問題ないの?」

晶葉「オンで作業するが、問題ないはずだ。というか、基幹システムにデータ取込みさせた後は加蓮に処理させればいい」

晶葉「それに、OMDXたちの機体がNEX-USの秘匿領域に接続したこともあるし、キャットウォーカーのバージョンアップも手を付けられる」

みく「キャットウォーカー、まだ改造出来るの?」

晶葉「元々あの機体は完成が遅れていた機体なんだが、トルコで換装させたキャットウォーカーと並行して開発していた兵装群がある」

晶葉「フレームの修正が必要だったからそっちは送らなかったが、ここでなら改修できる。靴のデータを取込んだNEX-USとの連携を前提にした機能もあったしな」

みく「……ねえねえ、ずーっと気になってたんだけど、結局靴って何なの? 杖のコンパチみたいなものっていうのは泉チャンから教えてもらったけど」

泉(そんな説明の仕方をした覚えはないわね……)

P「俺たちは靴のデータとやらの搬送でここまで来ることになった。どんなものかくらいの話は聞かせてもらったが、実態は分からないままだ」

パシュンッ!

整備長「おーい池袋博士、データ搬送終わったぜ。データの解析処理班に後は任せたから――」

晶葉「……そうだな。お前たちがには話すべきか。分かった、話してやる。先にデータ処理に時間を使いたいから、その後になるが」

みく「……まあ、それでもいいけど」

……
…………

245 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/02(日) 02:52:03.92 ID:9Zxkqeyp0
――数十分後、オート・クレール本社(開発室)

晶葉「そのデータ、こっちに回してくれ。事前抽出したデータと突合せする」カタカタカタッ!!

「処理分はNEX-US転送しておきます。一時的にローカルネットをNEX-USに接続します」カタカタカタッ!!

「博士、ストリームに移行させるデータですが、一旦切り離しておきますか?」

晶葉「準備はしておくか。どうせシステム連動させるんだ、少し急いでやってくれ」カタカタカタッ!!


みく「ふーん、ふーん……」

P「泉は博士たちの作業を手伝わないのか?」

泉「NEX-USへのデータ処理は私じゃ出来ないわ。そういう契約もしていないし、連邦と連合にもNEX-USのネットワークは繋がっているもの」

整備長「俺らじゃそこまでやるわけにはいかねえしなぁ」

みく「ふーんふー……あ、ねえねえ、アレアレ」

泉「どうしたの?」

みく「ほら、こっちの窓から見える工場に……」

P「あれは……低軌道上から何度か見た可変機体と、日本海で俺たちを助けてくれた赤い機体か。格納作業中か」

みく「あの鳥が何でいるにゃ!」

晶葉「鳥じゃない。Geo-NEXTとOMDX-FS、うちの部署で開発した試作機だ」


パシュンッ!

奈緒「晶葉、戻ったぞ」

麗奈「はー疲れた」バサッ
246 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/02(日) 02:53:03.39 ID:9Zxkqeyp0
泉「あの子……海上で通信してきた……」

P「てことは、あの2人がパイロットか。てか片方のパイロット、なんだアレ……」

みく「どいつがあの鳥のパイロットにゃ! 低軌道上でみくたちの邪魔して!」

麗奈「鳥?」

晶葉「ジーネクのことだとよ」

奈緒「……Geo-NEXTのパイロットは私だ」

みく「なんにゃそのお面!」

奈緒「お面ではない。私はセカンドドライバー……理由があって仮面を付けているだけだ」

みく「だっさ」

泉「み、みく……」

奈緒「……」

麗奈「ま、ダサいわね……てそんなことより、晶葉、もうそろそろで港、使えなくなるわよ。共和国の防衛部隊も動いたほうがいいかしらね」

晶葉「どういうことだ?」

ピピピッ!

加蓮『連合が動いたよ』

奈緒「加蓮……」

みく「わわっ! 部屋のスクリーンに加蓮チャンが……」

加蓮『コロニー連合が連邦のアラスカ基地を制圧する為の作戦行動を展開した。宇宙でも連合のムーンから降下準備をしていた部隊も、低軌道上に位置して準備を始めてる』

泉「それって……」

P「せ、戦争が始まるってことなのか?」

みく「え……」

247 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/02(日) 02:56:26.26 ID:9Zxkqeyp0
加蓮『NEX-USは連合、連邦にも提供しているネットワーク……ていえば聞こえはいいけど、情報を吸い出すのも便利だから。各国の軍施設の一部の機能にNEX-USへの情報転送も仕込んでいるし、私のところに入ってきたデータだから確実なネタだよ』

みく「で、でもいきなり戦争なんて……宣戦布告だってニュースで聞いてないし、それに連合と連邦の戦争なら共和国は関係ないし、なんで防衛なんて……」

P「……靴のデータか」

泉「2国とも私たちに部隊を寄越してきたし、どうせ開戦するなら……ってところね」

麗奈「この世界は、悪意のあるヤツが多すぎるのよ。それもとびきりの……ね」

奈緒「今港を開けていると、領空の防衛部隊展開準備が遅れるか。急いで軍には連絡したほうがいい」

晶葉「NEX-USで収集した宙域の情報を軍に渡すか。あとは、こちらも横浜駐屯地から防衛部隊の提供依頼も出しておくとして……ここまで来ればこちらの話だけでは収まらないだろうし、承認出るだろうか。まあいい、すまんが少し席を外す」

パシュンッ!

みく「戦争……」

麗奈「P、泉、アンタたちはどうするの」

P「えっ」

泉「私……たち?」

麗奈「悪いとは思うけど、今から急いで港に行ったとしても、上に行く便なんて取り付けないわよ。日本のどこかに避難するなら、適当に誰か付けるけど」

泉「どうするって……オオイシファクトリーはあくまでオート・クレールの下請で、軍の協力をしていると言っても、本格的な戦闘なんて……」

P「俺は……」


みく「戦、争……」


P「……俺は、俺に、何か出来るのか?」
248 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/02(日) 02:57:02.03 ID:9Zxkqeyp0
奈緒「……」

麗奈「軍に入らなくても、レイナサマのところにいるなら、何かしらは出来るんじゃない? 何かしたいなら、させてやるわよ」

奈緒「……お前は、戦いたいのか?」

P「戦いたい……いや、違う。俺はナシヤマに帰るんだ。それに俺はみくと……約束した。だから、帰る為に、必要なら俺は戦う」

みく「……!」

麗奈「よしっ! それじゃアンタ、付いてきなさい」グイッ!

P「っと!? お、おい、ドコ行くんだよ!」

麗奈「ヤるならやることは1つしかないでしょ! ほら、さっさと来なさい!」

パシュンッ!

奈緒「全く……加蓮、少し席を外す」

加蓮『はいはーい。データのほうはやっておくね』

みく「ちょ……ちょっと待って! お兄さん! 変なお面!」タタタタッ!

パシュンッ!

泉「あの人、レイナって人……どうして、私たちに……えっ?」



麗奈『P、泉、アンタたちはどうするの』



泉(……あれ、私……自己紹介、したかしら?)

……
…………

249 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/02(日) 02:57:41.41 ID:9Zxkqeyp0
――数時間後、オート・クレール本社(工場)

ピーッ!

パシュンッ!

P「げほっ! げほっ! ま、まだやんのか……?」

麗奈「当たり前でしょ。アンタたち、海で見たけどてんで動きがなってないのよ。わざわざシミュレーター立ち上げてレイナサマが鍛えてあげているんだから有難く思いなさい!」

みく「し、しぬ……あ、悪魔……」ハァ、ハァ……

麗奈「アァン!? みく、アンタまだそんな口を利ける元気があるなら、もっと設定キツくしてあげるわよ」ピッピッピッ!

みく「ひっ、ひいいいいいい……」

奈緒「……こっちは少し席を外す。すぐ戻るが、あまり無理をさせても仕方がない。適当に休憩したほうがいい」

麗奈「ん、そう。んじゃ適当にやっとくわ。ほら、準備しなさい!」

P「戦闘するって分かっていても……ああくそ」


奈緒「……」

「脚部の装備外すぞー。交換用のフレームの準備しろ」

奈緒(キャットウォーカー……次の改修で統合兵装を採用して機体の完成度も上がるか……)チラッ

「可変時の腕部の収納、最新の調整でレスポンス変わったから稼働確認しておけよ」

奈緒(あとは、ネオジオ……ここまで出来上がるなら、最低限は……)

……
…………

250 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/02(日) 02:58:08.32 ID:9Zxkqeyp0
――オート・クレール本社(休憩所)

みく「ふわぁぁぁぁ……あのレイナって化け物すぎ……セカンドなんたらってお面も何考えてるかわかんないし」ドサッ!

P「そうだな……いや、それくらいはしないとダメだってことなんだろうな」

みく「……本当に、共和国も戦争に巻き込まれるのかな」

P「どう、だろうな」

みく「だって、共和国はコロニー連合が国際連合から独立して、戦争をしないようにって共和国が出来たのに」

P「国際連合の中で、コロニーの運用をしていた一部国家がコロニー連合として独立して、国際連合から地球連邦に再編」

P「地球連邦とコロニー連合が宙域の資源衛星の所有を巡って小規模戦争を繰り返し始めた時期に、戦争意志のない国や戦争の抑止力になる為に更に連邦から分裂して出来たのが共和国」

P「宇宙進出や兵器開発、自国防衛でそれぞれ軍備増強が進んでいく実態があって冷戦状態ではあったけど、インフラの共有化や企業統合で民間は落ち着くことが出来ていたのにな」

みく「カレッジで習ったけど、全然そんなこと無かったじゃん……」

みく「……」

P「……みく、まだ元気残ってるか?」

みく「え?」

……
…………

251 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/02(日) 02:59:05.99 ID:9Zxkqeyp0

――夜、横浜市、みなとみらい

みく「お兄さーん! アレ、アレなに!」

P「おー、あれは国際タワーだな。モールも入ってるけど、上の階は文化財保管もしていたはず」

みく「買い物いこっかなー。シティのチェックポイントならNEX-USでも同じモールあるかな?」

P「確か配置されてるはず。どうせ表で来たんだし、現地行ってみるか?」




みく「ひっさびさに外でご飯食べたような……」

P「そりゃ降下してからはほとんど艦で生活してたし……」

みく「あ〜あ、ホントに何もなかったら楽しい観光で終われたのに」

みく「ナシヤマに戻っても、また来れたらいいなぁ……」

P「そうだな。今度は遊びで来たいな」



……
…………

252 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/02(日) 03:00:22.88 ID:9Zxkqeyp0
――みなとみらい(桟橋)

P「寒くないか?」

みく「うん。それにしても風の吹き方がすごいなぁ……やっぱりコロニーの送風と違うんだ」

P「コロニーはあくまで地球の環境を再現しているだけだからな。海の傍だし、自然に吹く風はやっぱり違うよ」

みく「シティの灯りも綺麗だし、これこそ観光地って感じ」

P「……」

みく「大人になったら地球に引っ越ししようかなぁ」

P「……なあ、みく」

みく「なに?」

P「みくだけは、どこかに避難していいんだぞ。少なくとも、オート・クレールから離れた場所なら、ここよりは安全だ」

みく「……」


みく「……あのね、みく、考えてたんだ」

253 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/02(日) 03:03:04.10 ID:9Zxkqeyp0
みく「なんでこんなことになっちゃったんだろうって、どうしてみくがこんな目に遭わなきゃならないんだろうって」

みく「嫌だって思うことばっかりで、だけど嫌だって言うだけじゃどうにもならないし、そんなのはもっとイヤだからここまで来て」

みく「ここに来るまで、ナシヤマやオーレンバーグで戦闘に巻き込まれた人たちをたくさん見てきた」

みく「どれだけ危ないことかってわかってるから、お兄さん1人だけにしちゃうのは凄く嫌だって思って」

みく「それに……表がこんなに物騒だと、いつか……NEX-USだって楽しい場所じゃなくなる。みくは、NEX-USが好きだから」

みく「アイ……んにゃ、みんな、NEX-USの中だと笑顔になれる。だけどその笑顔になるには、まずは現実が平和じゃないと」

P「みく……」

みく「だからね、今まで知らなかったことを見て、知っちゃったから……見なかったふりなんてしたくないの」

みく「泉チャンも、何よりお兄さんもいるから、みくもここに残りたい」

P「そうだ、危ない場所だって分かったんだ。だから、俺はみくだけは――」

みく「……前に、みくが話したこと覚えてる?」

みく「みくは、助かりたいから、だからこうしているって。だから、お兄さんをみくが守るから……お兄さんは、みくのこと、守って……」

みく「それで、もし……」

みく「……ううん、だから、いままで通り一緒に頑張ろ! 大体ここが攻められたらみくたちだって宇宙に戻れないし」

みく「それに、ここに来るまでも何度かOMDAの防衛部隊が戦闘してるの見たけど、あんまり役に立ってる気もしないからそれも不安だし……」

P「ま、まあそれは……みくは新型に乗ってるのもあるから、な……」

みく「それは……そうだけど、いいの! みくはキャットに乗って戦ってるんだから。お兄さんも、次も同じように頑張ろうね」

P「……ああ」

……
…………

254 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/02(日) 03:03:44.38 ID:9Zxkqeyp0
――みなとみらい(桟橋)

みく「それは……そうだけど、いいの! みくはキャットに乗って戦ってるんだから。次も、同じように頑張ろうね」

P「……ああ」


奈緒「……」

奈緒(Pさん……やっぱり、もう1機のラプターに乗っていたのは、Pさんだったのか)

奈緒(そうなると、NEX-USが……いや、世界が選んだのは、みくなのか……?)

奈緒(世界の争いを終わらせるのは……アインフェリアたちのような役割を、みくが担うってことなのか、加蓮……?)

奈緒(どうして、あたしがここにいるのか、本当に理由があるんだろうか……)

……
…………

255 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/02(日) 03:04:56.72 ID:9Zxkqeyp0
――オート・クレール本社(開発室)

晶葉「ストリーム経由の靴のエネルギー伝送用のプログラムの更新完了。次は解析データの拡張――」カタカタカタッ

麗奈「アンタさぁ……それやってて面白い?」

晶葉「面白いもつまらないもないだろう。単に好き勝手研究開発が出来るモノではない……靴についての興味は尽きないが」カタカタカタッ!

麗奈「ま、アンタならどこでもそっか」

晶葉「そりゃそうだ。私は私だ。どの世界どんな時代に私がいようと、変わることはない。変わってしまっているなら、それはもう私じゃないさ」

晶葉「……で、お前は見つけたのか? 目的の物、だったか。楽園に続く道だったか」カタッ……

麗奈「ま、上々ってとこかしらね。ただ、別に意味は無かったわ」

晶葉「目的の物がお前の想定していた物ではなかったということか」

麗奈「ちょっと違うわね。不要なのよ、この世界には。もう消えかかってる」

晶葉「……であれば、終わりは見えているということか。この世界の」

麗奈「さあ……まあ、こんなことになったのは、不幸と言えば不幸なのかしらね」

麗奈「蘭子自身がいれば、よかったんだけど」ボソッ

256 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/02(日) 03:05:22.73 ID:9Zxkqeyp0
晶葉「ん? なんだって?」

麗奈「なんでもないわよ。物も、人もいないんだからそれでおしまい。悪い芽くらいは摘んでやろうとは思うけど、後はアンタたちで勝手にしなさい」

晶葉「探し人についてなら、加蓮を使って特定させればいいだろう。それでも無理なのか?」

麗奈「無理よ、それじゃ意味ないもの。大体原因だってら――」

パシュンッ!

泉「晶葉、シャワー借りたわ。ありがとう。2人ともそろそろ休憩したら?」

晶葉「ん、ああ……もうこんな時間か。他のスタッフには組み込みで工場で作業させているから気付かなかったな」

麗奈「ふわぁ……飽きたし、アタシは寝ようかしら」

晶葉「そのうち眠る時間も無くなるだろう。いざというときは頼むぞ」

……
…………

257 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/02(日) 03:06:26.56 ID:9Zxkqeyp0
帰宅が間に合わなくて予定日からズレたので、安価前で一旦止めます。
次回安価処理から始まります。
258 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/08(土) 12:46:02.45 ID:fu+0gqFM0
6/8(土)の22時頃から再開します
259 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/08(土) 22:25:29.92 ID:fu+0gqFM0
――横浜市、市内ホテル(みくの部屋)

みく「……」


みく『……前に、みくが話したこと覚えてる?』

みく『みくは、助かりたいから、だからこうしているって。だから、お兄さんをみくが守るから……お兄さんは、みくのこと、守って……』

みく『それで、もし……』


みく「もし、一緒に、帰れたら……」

みく「……んにゃにゃにゃ!!」ブンブンブンッ!!

みく「何言ってんだろもー……みくは、アイドル、アイドル……そだ、NEX-US付けとこ」ピッ!

みく「んー……あっ、Pチャンからメール……お仕事!」ピッピッピッ!

みく「サイオーンの新端末発売のキャンペーンガール……むむっ! Pチャンまだ事務所に来てるかも……NEX-US入ろ!」


……
…………

260 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/08(土) 22:31:43.33 ID:fu+0gqFM0
――NEX-US(事務所ルーム)

パシュンッ!

キャット「にゃっ! っと」


P「んーと……ギチトーの電子アトラクションの収録……時期……結構先だけど、5人揃えられるか……?」カタカタカタッ!

キャット「Pチャーン!」バッ!

P「おおっと!? キ、キャットか……どうした突然」

キャット「お仕事! メール入れてくれてたからまだPチャンいるかなって思って接続しに来たにゃ!」

P「そ、そうか……さっき展開したばっかりだったんだが……まあ、割と急な仕事なんだが、大丈夫か?」

キャット「……」

P「……どうだ?」

ピピッ!

P「ん?」

パシュンッ!!

雪妖精「お疲れ様デス、プロデューサー」

ツインテ「……おや、みんな同じタイミングで接続したみたいですね」

キノコ「ま、まあ……届いたメール見たからだし……」

セカンド「……そう、だな」

キャット「みんなぁ! 5人集まるのってすっごく久しぶりにゃ!」

P「おお、そうだなぁ。ここしばらくは5人同接ってタイミングも無かったしな」
261 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/08(土) 22:37:43.06 ID:fu+0gqFM0
セカンド「まあ……それで、プロデューサー、送ってくれた仕事なんだけど……」

P「ん、ああ。ちょっと予定日が近いんだが……大丈夫か?」

ツインテ「確かに、来週……でしたね。対企業の依頼ですけど、NEX-USでこんなに急な仕事はI@LPが承認しないと思うんですが……」

P「ちょっとな、俺が別で承認通したんだ」

キノコ「プ、プロデューサーが、か?」

P「うん……そうだな、来週、こうやって皆で集まって、仕事をしたいなって思ったんだ。大丈夫か?」


セカンド(……そう、か。そうだよな)

キノコ(来週、またみんなで、か……)

ツインテ(アイドル……また、こうしてみんなと会う為には、次の作戦こそは……!)

雪妖精「……はい、プロデューサー、来週、みんなで……ですね?」

P「フェアリーは、大丈夫か?」

雪妖精「はい! また、みんなに会いたい、何度でもここで、会いたいですから」

キノコ「ま、まあな……仕事も、楽しいし……」

ツインテ「こうしてあたしたちが揃って仕事をすると、良い結果にもなっていますからね。正式には組んでいませんが、良いユニットだと思います。セカンドブルーも、そう思いますよね?」

セカンド「……そうだな」

P「キャットも、どうだ?」

キャット(また、こうして、みんなで……)

キャット「……うん、キャットにバッチリ任せるにゃ!」

キャット(だから、絶対に死なないんだから……!)

……
…………

262 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/08(土) 22:42:42.30 ID:fu+0gqFM0
――NEX-US(事務所ルーム)

P「……みんな、来週、か」カタカタカタッ……

P「来週、またみんなに会う為に、俺も、必ず……」カタッ……

P「せめて、ここだけは変わらないままで、いてほしい」

P「……ん、皆事務所から出たと思ったけど、まだNEX-USに接続しているのか」


※安価選択(会話をするアイドルを選択してください)
1.チャーミングキャット(みく)
2.スノーフェアリー(アナスタシア)
3.キューティーツインテール(有香)
4.ナイトメア・キノコ(輝子)
5.セカンドブルー(??)
↓1

263 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/08(土) 22:46:36.75 ID:sgvK493F0
5
264 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/08(土) 22:55:48.82 ID:fu+0gqFM0
>>263
5.セカンドブルー(??)


P「セカンドブルーはしばらく接続していなかったが……他の皆みたいに、表の都合もあったんだろうか」

P「仕事は……そうだな、声を掛ければ出てくれてはいる――」

ピピッ!

パシュンッ!

P「ん?」ピクッ!


セカンド「……」

P「おお、セカンドか。どうした? I@LPの募集でも見に来たのか?」

セカンド「ん……ああいや、ちょっとな。プロデューサーさん、まだ事務所に残ってたのかと思って」

P「俺もちょっと仕事溜めていてさ、さすがに消化しておかないとI@LPからお叱りが飛んでくるんだよ」カタカタカタッ!

セカンド「そうか……」


セカンド「……なあ、プロデューサー」

P「どうした?」

セカンド「次の仕事……また、みんなでって話をしてくれたけど、あれ、どうしてだ?」

セカンド「あたしたちはユニットの正式申請もしていないし、ソロメンバーが集まってる形で一緒にいるだけで、別々に仕事する機会だって多いのに」

P「……そうだなぁ、俺が、そんな皆を、いいなって思ったからかも、しれないな」

P「ここにいれば、皆に会える。会いたいときに会えるかは分からないけど、ここにいれば、会えるから」

P「だから……皆でって、思ったのかもしれない」

セカンド「……もし」

P「うん?」
265 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/08(土) 23:02:43.70 ID:fu+0gqFM0
セカンド「もし……プロデューサーさんが、すごく遠いところに行ったとして」

セカンド「大事な人がいて、帰らなきゃならなくて」

セカンド「帰れるときに、帰らない道を選んで……そのせいで、ずっと帰れなくなったら……どうする?」

P「なんだそれ、どうしてそんなこと聞くんだ?」

セカンド「ここなら、どこにいてもすぐに来ることが出来る。だから、ここに来たいと思うし、どこかに行こうとも思える」

セカンド「だけど、そうじゃなかったら。行こうと思っても、帰ろうと思っても、行けない場所まで離れてしまったら……」

P「帰るよ」

セカンド「……」

P「俺がどこかに行くのは、帰りたい場所を捨てる為じゃない。いつか帰るから、どこかに行くんだ」

P「まあ、この事務所はどこに行っても帰ってこれるからっていうのもあるんだけどな」

P「それに、皆がいつでもここに来れるように、俺がいるんだから」

P「セカンドは、帰りたいところはあるのか?」

セカンド「あたしは……」

P「ここ以外に、行きたい場所や、帰りたい場所があるのだって、悪いことじゃないと思う」

セカンド「……ああ、遠いところまで行った。どうやって帰ればいいかも、分からなくなるところまで遠くに」

セカンド「だけど……ここには帰ることが出来る。今は、それだけでいいのかもしれない」

P「……ま、皆もいるしな。楽しいだろ?」

セカンド「ああ、楽しいよ」

……
…………
266 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/08(土) 23:09:40.13 ID:fu+0gqFM0
――NEX-US(秘匿領域)

キャット『ああ、キャットはここにいるとアイドルなんだ。楽しい、夢のような場所なんだって思って』

雪妖精『フェアリー……守りたいもの、あります。祖国も、人も……だから、捨てられません』

ツインテ『生き延びる為、自分たちが勝たなければ、ならないからです。そして、全部終わったら、あたしはここに……』

キノコ『軍人やってる裏で、アイドルやって良い顔してるようなヤツなんて、みんな悪いヤツで……それでも、ここにいたいんだって、思ってるんだろうな』


加蓮「……」

加蓮「……みんな、ここを、アイドルを、大事にしたい」

加蓮「それだけじゃない、お互いのことだって……」

加蓮「……私は、どうしたらいいんだろう」


『システムロック。対象への情報伝達を実行することが出来ません』


加蓮「奈緒、アタシが……私が、AIじゃなくて、人間だったら……みんなの気持ちが、分かるのかな……」


……
…………

267 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/08(土) 23:17:31.63 ID:fu+0gqFM0
――数日後、太平洋上空、コロニー連合戦艦(ブリッジ)

『各部隊に連絡。宙域、海中、海上に展開したステルス部隊、所定の位置に着いた』

『これより、オペレーションFによるアラスカ基地制圧の為の作戦を開始する』

『海上の部隊から順次ステルスを解除、指定ポイントにミサイルによる波状攻撃を敢行し、ラプター部隊を展開せよ』

連合軍艦長「時間だ。これよりオペレーションF、アラスカ基地制圧任務を開始する」

連合軍艦長「ポイントE1に到達後、外装ステルス膜を解除、ミサイル照準、ラプター部隊は出撃待機だ」

ピピピッ!

連合軍艦長「L-03だ。このタイミングで個別通信とは何の用だ」ピッ!

ちひろ『どうも、作戦開始でよろしいですね?』

連合軍艦長「千川少佐か。そちらの準備はどうなっている」

ちひろ『強行軍での合流でしたが、間に合いましたよ。こちらもオペレーションβの後始末をします』

連合軍艦長「失敗か。後始末はどうするつもりだ? 日本への侵攻も手早く済ませてくれよ」

ちひろ『ま、連邦も同じことを考えていると思いますよ。上手くやります。オペレーションFもどうぞ頑張ってください。こちらよりよほど重要ですから』

連合軍艦長「言われんでも。互いにしくじらないようにせんとな」

ちひろ『ええ、それでは』

ピッ!

連合軍艦長「……ふん、奴らが上手く立ち回っていれば、こちらの荷も少しは軽くなったのだがな」

……
…………

268 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/08(土) 23:27:34.97 ID:fu+0gqFM0
――横浜市(市内)

ピッ!

「IDの確認が取れました。通行規制によりお手間を掛けさせてしましましたが、どうぞ」

有香「ありがとう」

輝子「フヒッ……」


有香「……こちら潜入部隊、障害なく市内に入りました」ピッ!

『了解です。端末にポイント座標転送します』

輝子「そ、それにしても……いきなり空港規制が掛かったけど、どうしたんだろうな。通常通り入れなかったけど」

有香「……もしかしたら、アラスカの件が漏れたのかもしれませんが……いえ、今は作戦に集中しましょう」

……
…………

269 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/08(土) 23:28:05.09 ID:fu+0gqFM0
――オート・クレール本社前

アーニャ「艦長、オート・クレール本社周辺の準備、完了しました」

ピピピッ!

艦長『ポイントへの爆破準備、こちらも確認が取れた。後追いの部隊も配置に着かせている』

アーニャ「タイミングになったら指示をお願いします。突入部隊との連携は艦を介します」

艦長『ああ。こちらもステルスの解除準備をする』


……
…………

270 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/08(土) 23:28:59.12 ID:fu+0gqFM0
――太平洋(MBG共和国領空)

『ラプターストーム部隊、ステルス機能解除。フォーメーション02を展開する』

『フォーメーション02了解』

「了解」

『ステルス解除しました』

『よし、海上部隊も展開する。ラプターワイルドの部隊の掩護範囲から出過ぎるなよ』

「了解……さて、後始末といきますか」

ピピピッ!

ちひろ『各部隊、今回の任務はオペレーションβの後始末です。やり残しはないように』

……
…………

271 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/08(土) 23:30:01.07 ID:fu+0gqFM0
――横浜市、横浜市基地(作戦室)

ピーッ、ピーッ!

「レーダー補足! コロニー連合の部隊です!」

司令官「ポイントは!」

「ポイント表示します……最前線の敵部隊、三原山の防衛ラインまで15分です!」

司令官「東京と千葉の基地にも連絡して連携する。横浜については避難勧告を発令する」

司令官「避難は急がせろ。後、オート・クレールにも連絡を入れろ。部隊の依頼も来ている。待機中の6、7番小隊を向かわろ」

「了解しました」

……
…………

272 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/08(土) 23:38:38.07 ID:fu+0gqFM0
――オート・クレール本社(通路)

タタタタタタッ!!

麗奈「晶葉! ちょっと返事なさい晶葉!」

ピピピッ!

晶葉『わかっている。横浜基地から先ほど連絡が来た。やはりこちらを攻めてきたということか』

奈緒「靴はどうしてるんだ」タタタタッ!

晶葉『保管所に置いている。軍も防衛部隊を寄越してくれる。こちらも何とかするつもりだが、お前たちは出るのか』

麗奈「OMDX-FSの準備、出来てるんでしょう?」

晶葉『FSのメンテナンスは完了しているが、ジーネクはまだ完了していないが……奈緒は無理できんぞ』

奈緒「仕方がない、か……出ないわけにはいかないさ。Pさんとみくのほうは頼む」

ピッ!

麗奈「ホント……どうしようもない奴らね」

……
…………
273 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/08(土) 23:44:07.82 ID:fu+0gqFM0
――オート・クレール本社前

ビーッ!! ビーッ!! ビーッ!!

アーニャ「警報!? 艦長!」ピピピッ!

艦長『どうした』

アーニャ「作戦前ですが、オート・クレールのほうで警報が……」

艦長『……太平洋側の海上で連邦の部隊が展開されている。連合の迎撃にアラスカで部隊展開がされているはずだが』



――横浜市(市内)

輝子「な、なんだ……?」

有香「警報……こちらと同じように追跡していた連邦の部隊が行動を起こした……? いや、これは……」


……
…………

――横浜市(市内ホテル前)

みく「お兄さん!」

P「警報……来たってことか。オート・クレールに戻るぞ!」

……
…………

274 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/08(土) 23:45:12.82 ID:fu+0gqFM0
――オート・クレール本社(開発室)

晶葉「泉、三原山の防衛システムの起動状態はどうなっている?」

泉「OMDAの防衛部隊の展開と合わせてシステム起動……って、なんで軍じゃなくてこっちで確認しているのよ」カタカタカタッ!

晶葉「システムのほうはうちで提供している。自衛の為にこちらでも確認しているだけだ」カタカタカタッ!

晶葉「奈緒、聞こえるか。出撃準備はどうなっている」

奈緒『いま工場に着いた。準備次第出る』

晶葉「状況が状況だ、アイツらはどうする?」

奈緒『ネオジオはまだ調整が終わっていないだろ。それと、アレはダメだ。Geo-NEXTで出る』

晶葉「動かすことは出来るが・……いや、間に合わせることが出来なくてすまん」

奈緒『気にしなくていいさ。ジーネクで出るぞ!』

……
…………

275 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/08(土) 23:52:48.79 ID:fu+0gqFM0
――Geo-NEXT(機体内)

奈緒「ジーネクのシステム起動。兵装疎通確認」ピッ、ピッ、ピッ!

ピピピッ!

加蓮『奈緒!』

奈緒「加蓮か。Pさんとみくが来るはずだ。2人を頼む」

加蓮『そうじゃなくて、さっき晶葉も言ったでしょ! キャットウォーカーの改修優先だったから奈緒の機体の整備がまだ終わってなくて……』

奈緒「大丈夫だ。あたしは年季が違う。墜とされるわけにはいかないさ」

ピピピッ!

麗奈『奈緒、アンタなら問題ないとは思っているけど、死ぬんじゃないわよ!』

奈緒「麗奈……そうだな、いつもそう言われていた。あたしは死なないさ」

『搬入口を開放しました。OMDX-FSとGeo-NEXT、発進どうぞ』

麗奈『OMDX-FS、出るわよ!』

奈緒「セカンドドライバーだ。Geo-NEXTで出撃する!」

……
…………

276 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/08(土) 23:55:41.33 ID:fu+0gqFM0
――MBG共和国領空、戦闘区域

『こちらR01、共和国の防衛部隊の展開が早い。海上には連邦の奴らもいる。こちらの作戦が流れている可能性が――』

ドガアアアアアンッ!!

『R01どうした、R01――』

ドガアアアアアンッ!! ドガアアアアアンッ!!

『なんだあの機体は!』

『照合該当無し……OMDA部隊ではない、赤いのと青い機体の2機だ!』


奈緒「前線部隊との距離が近い。ロングライフルは破棄する。麗奈、連合のラプター部隊は24だ」

ピピピッ!

麗奈『連邦も戦艦2隻寄越してきているわね……戦闘機部隊の数もそうだし、靴をぶっ壊しに来たには数は足りないようだけど……』

奈緒「加蓮聞こえるか。悪いけど三原山のシステムに接続して戦闘区域の状況を解析してくれ」ガションッ!

ギュオオオオオオッ!!

加蓮『わかった。奈緒も気を付けて』

奈緒「わかってる……そこだ!」ドシュゥンッ! ドシュゥンッ!

ドガアアアアアンッ!!

麗奈『OMDA部隊! 湾内に入られないようにしっかりしなさい! レイナサマが手を貸してやるわよ!』ドガガガガガッ!!

277 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/09(日) 01:57:56.50 ID:deZRj0bQ0
ピピピピッ!! ピピピピッ!!

麗奈『ん?』ピクッ!

奈緒「高速で接近する機影……1機、アレは……!」

ブォンッ!!

ガキィィィィンッ!!

奈緒「ラプター!? いや、この機動力は・……!!」

ちひろ『さて……各地で報告のあった機体が2機ともこの場にいるということは……やっぱり当たりですね』ググググッ!!

キュピーンッ!!

麗奈『あの機体……まさか!』ガションッ!

ドシュウウウウウウウンッ!!

ちひろ『下から反応……!』ギュンッ!

ピピピッ! ピピピッ!

ちひろ『周辺通信!?』ピッ!

麗奈『やっぱりアンタだったわけね、ちひろ!!』

ちひろ『だ、誰……!?』

奈緒「ち、ちひろさん……!?」
278 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/09(日) 01:59:05.12 ID:deZRj0bQ0
麗奈『奈緒、コイツは敵よ! こいつだけは容赦するんじゃないわよ!』

ちひろ『コイツ、何を言って……この!』ガションッ!

ボシュシュシュシュッ!!

麗奈『レイナサマがそんなミサイルに当たるわけないでしょ!!』ドシュシュシュッ!

ドガアアアアアンッ!!

奈緒「れ、麗奈! だけど・……」

麗奈『ここで手抜けば、死ぬのはアンタよ!』

奈緒「…・・!」

麗奈『肩部ビーム砲塔照準……ここに来てまでコイツは……さっさとちひろから離れな!』ズドオオオオオオッ!!

ドガガガガガガァンッ!!

ちひろ『くっ……い、一体何を……! だけど、ここでこの2機を抑えれば……!』

奈緒「くそっ……! どういうことだよ!」ドシュゥンッ! ドシュゥンッ!

ちひろ『私だけでは分が悪い……ブリッジ、ラプター部隊の増援を!』

麗奈『チッ、雑魚なんて呼びつけて……!』

ピピピッ!

加蓮『奈緒!』

奈緒「どうした加蓮!」

加蓮『市の上空宙域から降下ポッド! 連合の部隊だよ!』

奈緒「くそっ、上からかよ……!」

……
…………

279 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/09(日) 01:59:39.44 ID:deZRj0bQ0
――オート・クレール本社(開発室)

ピピピッ!

P『博士、泉! 連邦と連合が攻めてきたんだろう、俺とみくも出る!』

みく『ここまで来て好き勝手させないんだから!』

晶葉「ちょっと待て、現在戦闘区域になっているポイントには麗奈とセカンドドライバーが――」

ピピピピピッ! ピピピピピッ! ピピピピピッ!

泉「いえ……晶葉、横浜市上空に反応……降下ポッド!?」カタカタカタッ!

P『なんだ!?』

ピピッ!

泉「ラプターの降下部隊よ! 降下部隊からのミサイル……着弾場所は……ここ!?」

晶葉「チッ! おい外のOMDA部隊! 上だ! ミサイルが来る、撃ち落せ!」


ドガガガガガァンッ!!!!


みく『わあああああ!?』

P『こ、ここに直接か……!!』

泉「ううっ!? だ、だけどミサイルの大半の処理は……だけど、一部は市内に落ちたし、降下部隊が……!」

晶葉「奇襲とは……P、みく、すまんが2人も出てくれ。外のOMDA部隊と降下したラプター部隊が戦闘を始めている」

……
…………

280 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/09(日) 02:00:07.08 ID:deZRj0bQ0
――オート・クレール本社前

アーニャ「くっ……連合の降下部隊……いえ、ですが……」

ギュンッ!

アーニャ「グラース……連邦の機体までどうして……」

ピピピッ!

艦長『アナスタシア、様子がおかしい。海上に展開している連邦の部隊に通信を送っているが反応がない』

アーニャ「艦長、どうすれば……」

艦長『作戦は一時中断する。転送した座標に移動してくれ。お前を含めた潜入部隊を拾って一旦離脱する』

アーニャ「了解、です」ピッ!

アーニャ(……あの、2人は)

……
…………

281 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/09(日) 02:01:42.81 ID:deZRj0bQ0
――横浜市(市内)

輝子「空からラプター……どうして……」

有香「あれは……展開しているラプター部隊、応答してください。こちらはホクドウの千川少佐からの任務を受けて個別任務に当たっている部隊です」


『連邦のグラース部隊だ、散会して迎撃する!』

『市街地戦闘になるが構わず撃て! 任務が最優先だ!』


有香「ラプター部隊、応答してください! 応答してください!」

ピッ!

有香「くっ……一体何が……」

ドシュウウウウンッ!

有香「!?」

輝子「!?」

ドガアアアアアアンッ!!

有香「ぐうううううっ!?」

輝子「わっ、わ……!」

有香「ごほっ! 回答も無く連邦と戦闘に……こ、このままだと……」ハァ、ハァ……

輝子「い、いったん離れないと……」

……
…………

282 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/09(日) 02:04:02.07 ID:deZRj0bQ0
――オート・クレール本社(工場)

整備長「おーいお前ら―!」

P「整備長! 俺とみくも出撃する!」タタタタタッ!

みく「機体整備終わってるよね!」

整備長「バッチリ終わってるぜ! ラプターのほうはストームを装備させているからな!」

P「市街地戦闘想定か……了解した!」バッ!

みく「それじゃみくも……って何かこの機体また変わってない!?」

整備長「おう、改修終わったぜ。OMDX-152CXワイルドキャット、改修に合わせて最適化しているからフレームの機能もフルで使えるはずだ!」

みく「もーなんでもいっか……ワイルドキャットで行くよ!」

P『みく、市街に出て敵部隊を抑えるぞ』ガションッ!

みく「靴のデータってのも大事なんだろうけど、まずは町の人たちにゃ!」

……
…………

283 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/09(日) 02:05:35.51 ID:deZRj0bQ0
最後思いっきり落ちてしまっていたんですが、本日はこれで終了します。
次回は多分6/12か6/15になります。
安価にご参加いただきありがとうございました。
284 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/15(土) 22:45:26.03 ID:GBhKxPpJ0
――オート・クレール本社前、戦闘区域

アーニャ「オグマが戦闘圏に入る……戻る時間が…・!」

アーニャ「アレは……!」


みく『お兄さん、連邦のグラース部隊! 市街地抜けて来てる!』

P『3機か……連合だけじゃなくて連邦もここまで来たか……空から降りて市街地戦闘に切り替えるぞ。OMDA部隊もいる、無理はするなよ』カタカタカタッ!


アーニャ「もしかして、あの子の機体……!? まだここに――」


P『っ!? 上からも来てるぞ!』ピピピピピッ!

みく『このっ!』ガションッ!

ドシュッ!!

みく『ク、クロー……結構重たくなってるけど……にゃっ!』ブォンッ!!

ズガガガガガァンッ!!

アーニャ「ああああっ!」

みく『お兄さん、1機墜とし……!』ピピピッ!

みく『あそこにいるのは……』


アーニャ「くっ……こちらの部隊ではない、グラースまで……」


みく『あの子……!!』


アーニャ『行くなら、早く行ってください。今のうち、です。アーニャが、戻っているうちに』


みく『……んもうっ!』ガションッ!!

ギュンッ!!

P『どうしたみく!?』
285 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/15(土) 22:46:16.61 ID:GBhKxPpJ0
みく『お兄さんゴメン! でも……マイクロミサイルランチャー……!!』カタカタカタッ!!

ボシュシュシュシュッ!!

ドガガガガガァンッ!!

アーニャ「うっ……あの機体、アーニャの前に……」

みく『そこの民間人! 早く逃げて! スピーカー聞こえるでしょ!』

P『みく!? いや、アイツは……やはりこっちに来ていたのか……だけど様子が……』ピピッ!!

アーニャ「……!」バッ!!

アーニャ「機体、機体は……あのグラースなら!」タタタタタッ!!

パシュンッ!

アーニャ「パイロットは降りて退避した後……システム状況確認、パワーフロー正常、武装確認……C装備!」カタカタカタッ!!

アーニャ「グラースC、システム再起動!」ピピッ!

ガションッ!!

みく『ほっ、これでとりあえず――』

ラプター『……!』ギュオオオオオオッ!!

アーニャ「後ろ!!」ブォンッ!!

シュパアアアアアンッ!!

ラプター『……』ドガアアアアアンッ!!

みく『うっわ……あ、あっぶな……』

アーニャ「……ありがとう」

みく『いいから早く逃げるにゃ! そっちのせいじゃないんでしょ、これ!』

アーニャ「……」ガションッ!

ギュオオオオオオオッ!!!!

……
…………
286 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/15(土) 22:47:02.68 ID:GBhKxPpJ0
――横浜市上空、戦闘区域、オグマ(ブリッジ)

ピピピッ!

艦長「私だ」

アーニャ『艦長、戻りました』

艦長「アナスタシアか。そのグラースはどうした」

アーニャ『戦闘区域になっている場所で拾いました。この状況、別動隊ですか?』

艦長「分からん。コンタクトは続けているが通信が取れん」

「グラース、着艦しました。アナスタシア少尉がクラウソラスに乗り換えます」

艦長「とはいえ状況を見ると攻撃対象はオート・クレールだ。こちらと同様の別部隊の可能性が高い。他のグラースも集まってきている。アナスタシアも再出撃し対応しろ」

アーニャ『了解です、クラウソラスで出ます!』

「クラウソラス、出撃しました。他部隊のグラース、ローキン艦も確認できています」

艦長「よし、ではこちらも――」

ピピピピピッ! ピピピピピッ!

「っ! 艦長、ローキン艦の主砲がこちらに!」

艦長「なにっ!?」

ドガアアアアアアアアンッ!!!!

艦長「があああああっ!?」

……
…………

287 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/15(土) 22:47:32.28 ID:GBhKxPpJ0
――横浜市上空、戦闘区域

ピピピピピッ!

アーニャ「オグマ!? どうして攻撃が……ローキン艦! いまの砲撃は――」

ピピピピピッ!

ドガガガガガガッ!!

アーニャ「ぐっ!?」ドガアアンッ!!

グラース『……!』ドシュゥンッ! ドシュゥンッ!

アーニャ「グラース!? どうしてこちらに攻撃を……」

ピピピッ!

艦長『アナスタシア、どうやら……そういうことらしい』

アーニャ「艦長!」

艦長『連合のアラスカ侵攻の情報を得ていた時点で、靴については破壊を選択したのだろう……ぐぅっ!?』ドガアアアアアンッ!!

艦長『秘匿されている靴の情報を与えられ、任務を達成できなかった私たちを……ここで始末する、そういうことだ』

アーニャ「そんな……!」

……
…………

288 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/15(土) 22:48:24.79 ID:GBhKxPpJ0
――横浜市、戦闘区域

ドガアアアアアンッ!!


有香「輝子さん! こちらに!!」タタタタタッ!!

輝子「くそっ! クソッ!! なんで私たちまで……!」ハァ、ハァ……


『輝子さん小梅さん乃々さん! こっちです、裏道から抜ければ港まではすぐですから!』

『は、早く……逃げないと……!』

『ヒッ、ひいいいいいい……』

『クソッ、どうして、こんなところで戦争なんて――』


輝子「クソッ、クソッ!! あの時と、同じじゃないか!!」

有香「あの時と、同じ……」ハァ、ハァ、ハァ……


『有香さん、早くいきましょう』

『ドーナツドーナツ♪』


有香「勝つ為なら……だけど、だけど……! 勝つ為に、私たちが……!!」


……
…………

289 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/15(土) 22:48:55.02 ID:GBhKxPpJ0
――横浜市、戦闘区域

P「そこのOMDA! 上空から敵の位置を確認した、座標を転送する!」カタカタカタッ!!

グラース『……!』ギュンッ!!

P「ストーム装備なら市街地戦闘だろうと……!!」ドシュウウウウンッ!!

ブォンッ!!

シュパアアアアアンッ!!

グラース『……』ドガアアアアンッ!!

OMDA部隊員『すまない、助かった! オート・クレールのほうで改良したラプターもいい機動性だな!』

P「ああ、こちらも……むっ、あそこに人が……!」ピピッ!


有香「……!」

輝子「……!」


P「逃げ遅れたのか!? くそっ、グラースのミサイルが……!」ギュンッ!!

ドガガガガガァンッ!!

P「ぐおおおおおっ……! くっ、ふ、防げたか……いや、ウイングとスラスター損傷、ロングビームブレイドがロスト……くそっ!」カタカタカタッ!

P「そこの2人、早く避難するんだ!」

……
…………

290 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/15(土) 22:49:46.18 ID:GBhKxPpJ0
――横浜市、戦闘区域

P『そこの2人、早く避難するんだ!』


有香「あのラプター、私たちを……」

輝子「OMDAと一緒にいるってことは・……も、もしかしたらあの艦にいたラプターか……?」

有香「それでも、この場面であれば……くっ、ケーレス、応答してください、ケーレス!」


『……ら……こちら、ケーレス、中野中尉……中野中尉、こちらケーレスです』ザザッ!

有香「繋がった……! 座標を転送します、イーリアスとフラガラッハをオートパイロットで射出してください!」

『了解しました。ですが……こちらも、攻撃を……』ザザッ!

有香「やはりケーレスも攻撃を受けて……千川少佐、どうして……!」


……
…………

291 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/15(土) 22:50:20.02 ID:GBhKxPpJ0
――オート・クレール本社(開発室)

晶葉「泉、軍から情報提供が来ている。神奈川、東京付近で展開されている連邦と連合の状況だ」カタカタカタッ!

泉「こっちに回して。今データの――」
 
ドガアアアアアンッ!!

晶葉「ぐっ!?」

泉「あああっ!? くっ……6番迎撃設備損傷、対空砲が潰れたわ……」カタカタカタッ!

ピピッ!

泉「敵の展開状況……スクリーンに出すわ。横浜基地、横須賀基地が戦闘区域として敵部隊の侵攻ルートに……」カタカタカタッ!

泉「いえ、だけど、どちらの侵攻範囲からも想定ルートを出すと……やっぱり、オート・クレール本社を攻撃できるように部隊展開がされているわ」

晶葉「連邦と連合双方ともか……! くっ、示し合わせたとでもいうのか、こいつらは……!」

ピピピッ!

加蓮『晶葉、泉、靴の解析データの取込みは完了したよ。最悪開発室は破棄して!』

晶葉「靴がある。こちらはギリギリまで耐えるしかない。泉から渡された物理端末は最悪破棄する想定だが、可能であれば京都へ別地搬送させる」

泉「ここはOMDA部隊も守ってくれているから、加蓮はみくとPさんをお願い。いざとなったら私たちよりも2人を優先させて」

加蓮『ちょっと待って、今奈緒と麗奈に増援できないか確認するから』

……
…………

292 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/15(土) 22:51:22.55 ID:GBhKxPpJ0
――NEX-US(秘匿領域)

加蓮「奈緒、麗奈! オート・クレールに戻って! 空から直接来る部隊が多くてOMDA部隊だけだと対応しきれない!」

奈緒『わかっている! Pさんとみくもそっちにいるけど……くそっ!』

加蓮「奈緒……!? Geo-NEXTの損傷が……」

麗奈『まともに整備してないでコイツと戦ってるんだからそうなるわよ! チッ、お互いポンコツに乗ってるからってレイナサマを手こずらせるなんて……!!』

加蓮「相手の機体情報……該当機無し……ラプターのカスタム機? フレームストリームが入ってる2人の機体に追従できるなんて……」

麗奈『奈緒! アンタは戻りなさい! このままちひろに足止めされていても埒が明かないわよ!』

奈緒『そうは言っても……加蓮、あの4機は出ているのか!』

加蓮「う、うん……だけどクラウソラスもアラドヴァルもフラガラッハも、自軍から攻撃されてる。やっぱりこの戦闘自体、靴の破壊と情報を知ってる部隊の処理だよ」 

奈緒『それならNEX-USを起動させるんだ! あたしが戻るまでは何とか持ちこたえてもらうしかない!』

加蓮「もうやってるよ! それでも物量差で圧倒されてる!」

奈緒『くそっ、他よりはまともな機体に乗ってるんだ、せめて5人で連携できるなら……!』

加蓮「……!」

293 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/15(土) 22:52:23.60 ID:GBhKxPpJ0
加蓮「ダメ……NEX-USを通しての思考伝達が私の権限だと……」

加蓮「だけど……だけど……!」



キャット『ああ、キャットはここにいるとアイドルなんだ。楽しい、夢のような場所なんだって思って』

雪妖精『フェアリー……守りたいもの、あります。祖国も、人も……だから、捨てられません』

ツインテ『生き延びる為、自分たちが勝たなければ、ならないからです。そして、全部終わったら、あたしはここに……』

キノコ『軍人やってる裏で、アイドルやって良い顔してるようなヤツなんて、みんな悪いヤツで……それでも、ここにいたいんだって、思ってるんだろうな』


奈緒『……そんなバカばかりがいる世界であってほしくないんだけどな、この世界』


加蓮「だけど……信じたいから、奈緒だけじゃなくて、私も……!」

キィィィィンッ!!

『システムロックを解除しました。権限の更新が適用されます』

加蓮「奈緒……ううん、みんな!」


みく『……!』ドクンッ!

アーニャ『……!』ドクンッ!

有香『……!』ドクンッ!

輝子『……!』ドクンッ!

奈緒『……!』ドクンッ!


……
…………

294 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/15(土) 22:52:55.52 ID:GBhKxPpJ0
――横浜市、戦闘区域

ドガガガガガッ!!

有香「くっ! グラースだけならまだしも、ラプターストームまで……! お互いに攻撃し合っているとはいえ、この数では……!」

ドガアアアアアアンッ!!!!

ピーッ!!

輝子『あ、ああ……!』

有香「そんな……ケーレスが……!!」

輝子『く……クソがああああああ!!』ガションッ!!

ボシュシュシュシュシュッ!!

ドガガガガガガァンッ!!!!

有香「ケーレス、応答してください、ケーレス……くっ!」ガンッ!!


――キィィィィィンッ!!


有香「……!」ドクンッ!

輝子「……!」ドクンッ!


キャット『このままじゃこっちだけで抑えきれない!』

雪妖精『何とか撤退をしなければ……だけど、どうすれば……!』


有香「どうして……何が、見えて……」

輝子『キャット……フェアリー……? なんで……』


『Network.』
『Enhance.』
『X.』
『Unite.』
『System.』

『Connect』


有香「あそこに……」ドクンッ!

輝子『ああ、いる……のか……」ガションッ!

ドシュウウウウウウンッ!!


……
…………

295 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/15(土) 22:53:50.73 ID:GBhKxPpJ0
――横浜市、戦闘区域


――キィィィィィンッ!!


アーニャ「この感覚はあのときの……だけど、どうしてキャットが……キャットだけじゃない……他の、みんなも……!」

ドガアアアアンッ!!

アーニャ「くっ……か、艦長……!」カタカタカタッ!

ピピピッ!

艦長『アナスタシア……そろそろ限界だ』

アーニャ「艦長!? オグマを下げて……!」

艦長『いや、今のオグマに、これ以上の戦闘は無理だ。他の乗員は全員脱出艇に移動させた。後は脱出艇を艦から切り離せばオグマを放棄出来る』

アーニャ「それなら艦長も急いで! ここはアーニャが――」

艦長『アーニャ』

アーニャ「っ!?」

艦長『キミが、今回の任務を通して、何かを感じていることは分かっている。私は、何もしてやれなかったが……その感じたモノを、信じろ』

アーニャ「艦長……」

艦長『大丈夫だ……アーニャなら、間違えない――』

ドガアアアアアアンッ!!!!

ピーッ!!

アーニャ「マナミィィィィィィィ!!」

ピーッ……

アーニャ「……」

ドクンッ!!

アーニャ「マナミ……アーニャは……アーニャ、は……!」ガションッ!

ドシュウウウウウウンッ!!

……
…………

296 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/15(土) 22:54:39.37 ID:GBhKxPpJ0
――MBG共和国領空、戦闘区域


――キィィィィィンッ!!


奈緒「なんだ、この感覚は……NEX-USからの思考伝達……加蓮か!? アイドルのみんなが……もしかして!」ズドォンッ!!

ピピピッ!

麗奈『奈緒! さっさと行きなさい!』

奈緒「麗奈、だけどちひろさんが……!」

ちひろ『貴方たちはさっきから何を!』ギュンッ!

ズドォンッ! ズドォンッ!

麗奈『時間を稼がれたわ! 加蓮が呼んでいるんだからさっさと行きなさい! 芽を摘ませちゃダメよ!!』

奈緒「体の感覚が……あのシステム、いや違う……NEX-USが選んだのか……!」ガションッ!

麗奈『それでいいのよ! アンタだって帰るんでしょう!』

奈緒「……すまない、ここは任せた!」

ドシュウウウウウウンッ!!

麗奈『こっちも遊んでおくわよ! ちひろ、もうちょっとだけアンタに付き合ってあげるわよ!』

……
…………

297 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/15(土) 22:55:25.37 ID:GBhKxPpJ0
――オート・クレール本社前、戦闘区域

みく「お兄さん! ワイルドキャット、陸戦に切り替えるよ! そっち大丈夫!?」

P『アームライフル破損、飛行用のウイングユニット損傷……ストーム用の装備をパージすればまだ戦闘出来る。索敵結果、転送するぞ』

ピピッ!

みく「連邦も連合もこっちに来すぎだし……! このままだと泉チャンたちが――」


――キィィィィィンッ!!


みく「この感じ……NEX-US……なんで、なんでみんなが見えるの……フェアリーも、ツインテチャンも、キノコチャンも、セカンドも……」ドクンッ!

ピピピピッ!

みく「……レーダーに」ピクッ!

P『クラウソラス、アラドヴァル、フラガラッハ……!? クソッ、このタイミングで……しかもクラウソラスは戻ってきたのかよ!』ガションッ!

みく「セカンドドライバーの鳥も……!」

P『アイツらがこっちに来たらとてもじゃないが……! この状態で対応なんて――』

グラース『……!』ガションッ!

ピピピピピッ!

P『しまっ――』

ギュオオオオオオオオッ!!

輝子『ちょっと待てよおおおおおおおお!』ギュンッ!

ドガガガガガァンッ!!

298 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/15(土) 22:56:06.42 ID:GBhKxPpJ0
輝子『がっ……ぶ、ぶっ壊すぜえええええ!』ズドォンッ!!

グラース『……』ドガアアアアアアアンッ!!

P『フ、フラガラッハ……俺を、庇ったのか……?』ハァ、ハァ……

輝子『こ、これで……貸し借りは無しだぜ……』ビビビビビッ、ビビビビビッ!


――キィィィィィンッ!!


有香『イーリアスが前に出る。スノーフェアリー……クラウソラス、2トップ!』ドクンッ!

アーニャ『空からの対処は上の貴方! セカンドブルー、こちらと索敵結果の共有を!!』ドクンッ!

奈緒『こ、この感覚は……油断すると、意識が、持っていかれそうになる……くっ、索敵結果を共有する。対空はキノコとあたしのほうに任せろ!』カタカタカタッ!!

アーニャ『キャット! こちらの後方について!』

みく(みんなが……みんなの姿が……機体に重なって――)ドクンッ!

みく「……ポイント更新するよ! 厚いところはOMDA部隊に任せて、こっちで薄いところから崩して行くよ!」ドクンッ!

ドシュゥンッ! ドシュゥンッ!

P『みく……セカンドドライバーも……何が、どうなっているんだ……』

……
…………

299 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/15(土) 22:56:35.27 ID:GBhKxPpJ0
――オート・クレール本社(開発室)

泉「みく……いえ、晶葉、あの5機が……」

晶葉「連携を取っている……何があった? まさか……おい加蓮」カタカタカタッ!

ピピピッ!

加蓮『……』

晶葉「システム搭載の5機がNEX-USを通して思考共有をしている……NEX-USから脳へのダイレクトリンク……5人の情報……NEX-US所属のアイドルだと……? まさか、思考共有に合わせてシステムロックを外したのか……」カタカタカタッ!

泉「この状況、加蓮がそうさせたの? まるで最初にみくがNEX-USを起動したときと同じ……」

晶葉「加蓮を通しての情報流出を避ける為にパーソナルの部分は最上位権限でロックを掛けていたはずだが、AIが自力で解除したというのか……今の5機は思考共有を続けた状態になっている」

ピピピピッ!

晶葉「防衛システムも復旧したか……加蓮、一体どうして……」

……
…………

300 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/15(土) 22:57:05.06 ID:GBhKxPpJ0
――オート・クレール本社前、戦闘区域

奈緒『ビームブレイドを展開する……はあああああっ!!』ブォンッ!!

シュパアアアアアンッ!!

ラプター『……』ドガアアアアアンッ!!

奈緒『よし、後は……』ガコンッ!!

ビビビッ! ビビビッ!

奈緒『システムダウン!? ジーネクが……くそっ、無理をさせ過ぎたか……いい加減限界か……!』

ラプター『!!』ギュンッ!

奈緒『くそっ!』

輝子『やらせるかよおおおおおお!』ガションッ!

ドギュウウウウウウンッ!!

ドガガガガガァンッ!!

奈緒『キノコか!?』

バコンッ!!

輝子『チッ……! 右腕部停止、ミサイルも撃ち切ったか……こっちも、終わりだ……』

ピピピッ!

晶葉『おいそこの6機! OMDAの追加部隊が基地から応援に来た! よく持ちこたえてくれた!』
301 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/15(土) 22:58:04.24 ID:GBhKxPpJ0
有香『OMDAの増援部隊……!』

アーニャ『間に合った……』

パシュンッ、パシュンッ!!

みく『にゃ? あれは……』

P「信号弾……2つ上がっているってことは、連邦と連合、どちらも引き上げるのか……?」

泉『戦闘開始から1時間と12分……通常の戦闘時間を考えれば撤退の時間を越えているわ。何とか、凌いだと思っていいわね……』

みく『た、助かったぁ……』

輝子『危なかったぜ……』

有香『……』

アーニャ『……』

晶葉『……全機、オート・クレールまで戻ってこい。工場は無事だ、6機とも収容する。この状況で連携したということなら、異論はないな?』

奈緒『……そうだ、麗奈』

……
…………

302 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/15(土) 22:58:44.82 ID:GBhKxPpJ0
――MBG共和国領空、戦闘区域

ちひろ『撤退信号!? まさか……失敗、した……?』

麗奈「もう帰る気? ハンッ! アンタ、まだ遊び足りないでしょうに!」ドシュゥンッ! ドシュゥンッ!

ちひろ『くっ……アラスカの状況もどうなっているか……この赤い機体も……!』ボシュシュシュッ!!

麗奈「そんなミサイルに……っ!」ギュンッ!

ズドドドドドドドッ!!

麗奈「戦艦の砲撃支援……チッ、終わったならこっちもいいタイミングかしらね……ちひろ、アンタ覚えてなさいよ!」ガションッ!

ギュオオオオオオオッ!!!

ちひろ『あの機体は一体……そうだ、ブリッジ、アラスカはどうなりましたか?』

……
…………

303 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/15(土) 22:59:10.88 ID:GBhKxPpJ0
――オート・クレール本社(工場)

ガションッ!

みく「……」

整備長「おーい! 嬢ちゃん、よくやったな! ありゃ相当いい動きだったぜ!」


ガションッ!

みく「……!」

アーニャ「……」

有香「……」

輝子「……」

整備長「盗られた機体に乗ってたヤツらか……ん、そういやPは……」キョロキョロ


ガコンッ!!

P「いっつつ……危なかったか」

ガションッ!

奈緒「さすがに、ジーネクも整備無しの連続稼働は持たなかったか……そっちのラプターも、よく持たせたな」

P「セカンドドライバーか……何とか助かったが、危なかった」

「フラガラッハの損傷も酷い、ラプターとGeo-NEXTと一緒に先に持って行けよ」
304 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/15(土) 23:00:01.94 ID:GBhKxPpJ0
輝子「ん……フラガラッハ持っていかれるのか……ま、元々私のじゃないし……」

みく「……キノコ、チャン」

有香「……」

輝子「……あ、そっか。キャット、か……フヒッ」

アーニャ「どうして……みんな、が」

有香「輝子さんや、私と同じように、アイドルだったなんて……」

有香「キャット、スノーフェアリー……」

アーニャ「ツインテ……貴方も、ですね」


P「……あいつらが、アイドル……NEX-USの……!?」

奈緒「……驚いたか?」パチッ、パチッ

P「……いや、みくは……そうじゃないかと、ずっと思っていた。だけど、まさか皆が」

パサッ

P「セカンドドライバー、仮面を……」

奈緒「あたしも、アイドルだよ。セカンドブルー……黙っていて、悪かった」

有香「あの可変機体に乗っていた貴方も……セカンドブルー……」

ピピピッ!

奈緒「あたしだ。どうした晶葉」ピッ!

晶葉『全員降りたか。この後も何があるか分からないから機体の修理は急がせるが、悪いが開発室に来てくれ。この状況だ、招いた3人も下手な事をする気はないだろう』

アーニャ「……」

奈緒「……行こうか。案内する」

……
…………

305 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/15(土) 23:03:54.32 ID:GBhKxPpJ0
――オート・クレール本社(開発室)

加蓮『おかえり、みんな』

有香「AI、やはり貴方は知っていたんですか」

加蓮『いきなりその話? そりゃあ、知っていたよ。今まではシステムロックが掛けられていたから、そういう話は出来なかったの』

輝子「趣味悪いぜ、まったく……」

加蓮『でも、ゴメンね。私だって、このままでいいのかって、分からなくなっていたから』

アーニャ「……AI、分からないことがあるんですね」

加蓮『人間の気持ちは分からないって、教えたでしょ? 覚えられるかも、分からないけど』

晶葉「お前が判断できずにいたのが、学習している証拠だ。情報収集と、学習型AIならばいつかはある程度理解できる」カタカタカタッ!

奈緒「加蓮、アラスカはどうなった?」

みく「そうだ……戦争始まったってやつ!」

加蓮『コロニー連合の失敗。連邦も情報を得ていたから、対応が早かったのと後は物量の差だったみたい。宇宙からの降下部隊もほとんど迎撃されたみたいだし』

有香「失敗……」

輝子「そう、か……」

加蓮『戦闘データの詳細はまだ収集中だから、後でNEX-USの閲覧データを更新しておくから』

晶葉「わかった。加蓮はそのまま作業を頼む。後は丁度いい、いい機会だからお前たちに見せてやろう」カタカタカタッ!

ピッ!

みく「これは……?」

P「靴、か」

アーニャ「これが……」

晶葉「そうだ。今スクリーンに映しているのが、未知のマテリアルで構成された杖の対となる靴だ。MBG共和国から解析を委託されて、現在はこちらで保管している」

有香「これが、靴……!」

晶葉「お前たちが乗っているOMDXシリーズに搭載しているフレームストリームは、NEX-USを介して靴の解析から得たエネルギー転換技術を搭載し、NEX-USへの接続を条件に解放し起動している。これにより装甲強度、機動性、運動性の大幅な向上を実現している」
306 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/15(土) 23:04:38.47 ID:GBhKxPpJ0
有香「ブラックボックス化していたシステムは靴に関係するものでしたか。戦闘機に導入できるほど小型化出来ていたとは……本部の解析も間に合わなかったのも、納得です」

アーニャ「ですが……共和国が靴の解析結果から、技術転用が可能になったのであれば……連邦も、同じようにできたはず……」

晶葉「そうだな、オート・クレールが連邦から離脱した時期を考えても、何事も無ければ同じように出来ただろう」

奈緒「だけど、連邦が所有している杖はもうその力を無くしている」

みく「無くなった?」

晶葉「杖と靴は、合わせて1つの物だった。連邦が所有している杖は、靴から生成される膨大なエネルギーを受け止める為の器に過ぎない」

晶葉「これまでは杖に残っていたエネルギーの残骸を元に解析を続けていた連邦だったが、それも既に途切れていた物だった。技術的にも連合にアドバンテージを取れていても、共和国に追い抜かれるのは時間の問題だっただろう」

アーニャ「だから……連邦も靴を……」

晶葉「今回、お前たちが友軍から受けた攻撃については想像している通りだ。靴の奪取に失敗した部隊の口封じだろう」

カタカタカタッ!

泉「靴存在は各国でも一部しか知られていない情報よ。今回侵攻してきた部隊の規模、展開状況から考えても詳細な目的を知らされている部隊はほとんどいなかったでしょうね」

P「利用するだけ利用して、最後は殺す、か……ふざけているのか……!」

有香「これも、連合が勝つ為に選んだ、こと……私たちは、勝つ為の……」

晶葉「そうだな。体よく利用されたということだ。軍人として良いか悪いかの判断は、私には出来んが」

晶葉「まあ、何にせよこちらとしては連邦と連合の間で好き勝手やるのは最悪構わんが、こちらについても宣戦布告も無しに戦闘行動を取られてはたまったものじゃない」ハァ……

晶葉「アラスカのと併せて、今回の一連の戦闘はシマトクで起きた小規模戦争と良いレベルで張り合う話なものだ。民間人の死者も出たろうに。国際条約も全く意味をなさんな」

泉「そうね……戦闘も宇宙からの降下部隊を含めて4方面からの侵攻、防衛だったし……」

輝子「う……う……」

有香「……だから、何だと言うんですか」

307 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/15(土) 23:05:13.33 ID:GBhKxPpJ0
晶葉「うん?」

有香「シマトクでも、たくさん人が死にました。資源衛星の所有の在処がどちらかだと、第一次生産コロニーだからと構わずに戦場になって……ゆかりちゃんも、法子ちゃんも死んだ……!」

みく「何言ってるの! ナシヤマだって死んだ人たちたくさん出たんだよ! そっちがこんな靴の何がしが欲しいとか思わなかったら、こんなことにまでならなかったのに!」

アーニャ「っ!?」

奈緒「落ち着け。どこが悪いとか、誰が悪いとか、ここでそんな話をしても、どうしようもないだろ」

奈緒「それに……初めて全員が表で顔を合わせて、こんな話で言い争うなんて……プロデューサーもさすがに困る」

みく「えっ?」

輝子「なに……?」

奈緒「そうだろ、プロデューサー……Pさん」

P「……俺、か」

みく「!?」

有香「そ、そんな……!?」

アーニャ「貴方、が?」

輝子「マジで全員集合なのかよ……」

泉「やっぱり、貴方はみくのプロデューサーだったのね。個人IDのデータを見させてもらった時と、みくと話している様子を見て疑問には思っていたけど……」

加蓮『ホント、奈緒と麗奈が言った通りなんだもん』

308 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/15(土) 23:05:52.19 ID:GBhKxPpJ0
みく「なんで……」

P「みく……」

みく「なんで、なんで言ってくれなかったの!! みくのこと……知ってたの……?」

P「俺は……言わないほうが良いと、思っていたから。みくが、元の場所に帰れるなら、それでいいと思っていた」

みく「……っ!!」タタタタッ!!

パシュンッ!!

P「みく……」

有香「どうして、プロデューサー……? 貴方まで、こんなところにいるなんて……!!」

P「俺は巻き込まれた。正規の軍人じゃないし、みくも……仕方が無かった」

アーニャ「……っ!」タタタッ……

パシュンッ!

加蓮『あっ、あの子……」

有香「だけど、だけど……貴方が、あの場所にいるから……だから、あたしは……それなのに!」

P「……ごめんな」

有香「……」タタタタタッ

パシュンッ!

晶葉「……ま、思うところはある、か」
309 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/15(土) 23:06:39.55 ID:GBhKxPpJ0
泉「貴方は……そんなに気にしていないのね。彼が自分のプロデューサーだって聞いて」

輝子「わ、私か……? ま、まあそりゃあ驚いたけど……生きてればとりあえずいいかなって」

輝子「それに……助けてもらったし、な……こっちも、助けることが出来て、よかったけど」

P「キノコ……か。そうだな、あの時は気付かずに助けたけど……戦闘の時に庇ってくれて助かった。ありがとう」

輝子「ま、お互い様……でいいんじゃないか」

晶葉「あの3人は……まあ、今さら何をすることも出来んだろう。それに奈緒、P、あとキノコだったか?」

輝子「し、輝子でいいや……ていうか表でキノコって呼ばれるのも、ちょっとな……」

晶葉「それじゃあ輝子も、3人は機体の修理作業に手を貸してもらうぞ。奈緒はジーネクのデータの吸出しはある程度終わっているし、ネオジオの調整になるだろうが、特に輝子、フラガラッハは手が加えられているから余計に面倒だ」

輝子「こっちで機体弄ったしな……わかった」

……
…………

310 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/15(土) 23:10:51.79 ID:GBhKxPpJ0
本日はこれで終了します。
多分、手元を確認した感じだと分量的にも次の投下で今回の部分は終わります。
次回は多分6/24(月)か6/25(火)になります。
311 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/25(火) 22:10:26.16 ID:mAizz4Zt0
――オート・クレール本社(工場)

泉「整備長も、本社スタッフに混ざって作業しているわね」

晶葉「修理、整備のついでに4機とも改修する。クラウソラスとアラドヴァル……連合が手を加えてイーリアスに改められたんだったか、ワイルドキャットと同じく、予定していた改修プランを適用させる」

晶葉「フラガラッハは今回の戦闘でかなり損傷してしまった。間に合わせで補修されていた部分もあるし、蓄積された戦闘データから改修プランを一部変更する予定だ」

輝子「い、いいのか……? 私たちが盗んでいった、機体だけど……」

晶葉「別にここで機体回収が終わった後に暴れて連合に戻っても構わんが、普通に受け入れてくれるかというと、どうだろうな」

輝子「……ま、ケーレスだって墜とされたし、そういうことなんだよな」

晶葉「根無し草を拾ってやる……と上から目線で言うわけじゃないが、身の振りが無いならうちで引き取ってやろう。拾ったのが軍ではなくうちで感謝してほしくはあるが」

P「俺が乗っていたラプターはどうなんだ。後は、セカンドドライバー……いや、奈緒、でいいか?」

奈緒「構わないよ。ラプターとジーネクは破棄だ。Pさんが乗っていたラプター自体には特に何かあるわけでもないし、この破損状況だとな」

晶葉「Geo-NEXTはコックピットブロックとシステムを抽出してから破棄だな。ネオジオに積み替えてデータもフィードバックさせねば」

ガションッ!

P「ん、あれは……」

奈緒「麗奈か。帰ってきたのか」


麗奈「はー……だるいわね」

晶葉「お疲れさん。遅かったが、何かあったか」
312 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/25(火) 22:10:52.34 ID:mAizz4Zt0
麗奈「なーんも、ちょっと用事思いついちゃって軍に寄ってたのよ。あーあ、こっちまで来てまたちひろとやり合うとか、勘弁してほしいわ」

奈緒「麗奈、あのちひろさんは……」

麗奈「ん、帰ったわよ。アラスカも失敗したみたいだし、連合も一旦は引き揚げして……後はどうする気なんだか」

奈緒「加蓮からはまだ何も聞いていない。アラスカを攻めたのはあそこにある杖の為だったんだろうけど、今の杖じゃあ……」

麗奈「あのシンデレラガールがいないんだし、今さら杖だけあってもどうしようもないと言えばそうだけど……靴を奪えたら、また違ったんでしょうね。あ、そうだP、アンタ」

P「ん……俺か?」

麗奈「アンタのIDデータ、帰りがてら加蓮に見せてもらったけど、モービル動かしていたって?」

P「まあ、学生の頃だけど……その感覚があったから、ラプターにも乗れたというか」

麗奈「じゃ、後でシミュレーター回してあげるから付き合いなさい」

P「え? いや、俺は……」

麗奈「馬鹿ね、必要になるかもしれないでしょ。レイナサマが鍛えてやるわよ」

奈緒「おいおい……あっちとは違うんだぞ」

P「……そうだな、分かった」

泉「P……でも、貴方……」

P「ん?」

奈緒「……まあ、行かなくていいのか?」

P「俺が?」

麗奈「……」

P「……そうだな、ちょっと行ってくる。しばらくしたら戻ってくるから」

奈緒「そうしたほうがいいと思う。あたしも、有香たち探しにいくか」

輝子「そ、そうだな……私も、行こうかな」

……
…………

313 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/25(火) 22:11:21.55 ID:mAizz4Zt0
――夜、横浜市(戦闘跡地)

みく「……」


みく『お、お兄さん……みくを庇って……お兄さん、お兄さん!!』

みく『……もう、1人で行っちゃうのは、無し……だから』

みく『うるさい!! みくがやりたいから戻ってきたの! こっちの自由なんだから!!』


みく(どうして……お兄さんも、あの子……も……)


ガラッ!

みく「っ!?」

アーニャ「……ここに、いたんですね」

みく「……」

アーニャ「海沿いのシティ……町、です。夜は、少し冷えます……そろそろ、戻りませんか?」

みく「……」

アーニャ「思うところがあって……アーニャも、つい飛び出してしまいました。ですが……キャットも、風邪を引いたらいけません」

アーニャ「これからのこともありマス。体調を崩さないように、NEX-USに入る時の――」

みく「なんで」

アーニャ「……」

みく「なんで、兵士なんてやってるの。なんで、戦ってるの」

みく「アイドルなのに……アイドルなんでしょ? フェアリーも、ツインテも、キノコも、セカンドも……P、チャンも……どうして、戦って、人を……」
314 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/25(火) 22:11:48.95 ID:mAizz4Zt0


キャット『に゛ゃ……げふっ、ふぇ、フェアリーにゃ! ひっさしぶりだにゃ〜!』

キャット『いいPチャン、キャットもフェアリーもみんな、お仕事待ってるんだからね!』

P『お前も来い!』

みく『うるさい!! みくがやりたいから戻ってきたの! こっちの自由なんだから!!』

P『まあ、借りは作りたくないっていうのと……それに……この状況を見て、自分たちだけ逃げろって言われても、な』



アーニャ「アー……でも、アーニャは……」

P「キャット、フェアリー!!」タタタタッ

みく「P……お兄、さん」

P「あ、ああ、いや……違った、みく……」ハァ、ハァ……

P「……2人はここにいたのか……みく、俺たちだって、今はここにいる。俺たちも、戦っている……そう決めたじゃないか」

P「だから……俺たちも同じだ」

みく「……っ!!」

タタタタタッ!!


P「みく……」

アーニャ「仕方がありません。キャット……みく、は、アーニャたちとは違って、兵士ではなかったんですから」
315 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/25(火) 22:21:11.16 ID:mAizz4Zt0
P「フェアリー……」

スッ……

アーニャ「フェアリー、じゃありません。アナスタシア……アーニャ、と呼んでください。表では、いけないですよ、プロデューサー」

P「あ、ああ……」



アーニャ『良かった! ちゃんと……降下できたんですね……』

アーニャ『腕……以前、貴方の腕を撃ってしまいました。あの時は……ですが、治っているみたいで……よかった』



P「……そういえば、ちゃんと礼を言ってなかったな。あの時……オーレンバーグで、見逃そうとしてくれたこと。ありがとう」

アーニャ「えっ……」

P「みくも、フェアリー……アーニャのことを、少し知ったから、だからさっきは、あんなことを言ったんだ。許してやってほしい」

アーニャ「……いえ、アーニャは何も。プロデューサーは……お変わりないですね」

P「お、俺……? いや、俺のほうだって直接まともに顔を合わせたのはオーレンバーグの時で……」

アーニャ「ふふっ、違いマス。変わらないんです。アーニャが、フェアリーでいるあの場所と。少し、嬉しいです」

P「アーニャ……」

アーニャ「行ってあげてください、みくのところへ。プロデューサーのお仕事、デスね?」

アーニャ「アーニャは、2人が一緒に戻ってくること、待っています」

P「……」

タタタタタッ

……
…………

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