【艦これ】『Last one week & Epilogue』【天華百剣】

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1 : ◆L6OaR8HKlk :2019/04/08(月) 18:50:09.21 ID:fOzYYWJN0
R板に立っちゃったらもうそこで投下するんで代行の必要はございません

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1554717008
2 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 18:52:39.19 ID:fOzYYWJN0
提督「触ってねえよテキサスクローバーホールド極めるぞ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1425908876/

【艦これ】武蔵がチャリで来た
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1428585375/

加賀「乳首相撲です」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1429706128/

【艦これ】ウンコマン あるいは(提督がもたらす予期せぬ奇跡)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1431856590/

時雨「流れ星に願い事」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1464825792/

【艦これ】居酒屋たくちゃん〜提督のクソ長い夜〜
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1468896662/

磯風「蒸発した……?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1477871266/

【艦これ】加古ちゃん空を飛ぶ、めっちゃ長く飛ぶ、すごい
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1479816994/

鈴谷「うわ不思議の国こわい、キモい」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1484788439/

【艦これ】ヒトミとイヨの恰好がスケベなので
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1493211800/

【艦これ】ウキウキ!!首相の鎮守府訪問!!のようです
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1511697940/

時雨「静岡グレーゾーン連盟」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1518501606/

【艦これ】鎮守府微震!!五歳児と化した提督!!パワフル全開ですよみさえさーん!!
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1546267221/


エンド・オブ・オオアライのようです ※連載中のコラボ作品(◆vVnRDWXUNzh3作)
https://engawa.open2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1536501657/2-


艦これ×天華百剣 編

川д川 ウホウホ!!鎮守府に颯爽と登場した貞子ゴリラ、トランスフォームウホ!!
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1494169295/

【艦これ】艦天って略すとカロリー低い食材みたい 第一章【天華百剣】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1520554882/

【艦これ】艦天って略すとカロリー低い食材みたい 第二章【天華百剣】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1528764244/

『艦天って略すとカロリー低い食材みたい』 幕間
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1531108177/

【艦これ】艦天って略すとカロリー低い食材みたい 第三章【天華百剣】
https://engawa.open2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1537917602/

【艦これ】艦天って略すとカロリー低い食材みたい 第四章【天華百剣】
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1552399367/


関連作品

【天華百剣】御華見衆の参羽鴉【ブーン系】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1517198071/



よ ー し 台 無 し に す る ぞ ー
原作の天華百剣を見習ってちょっぴりエッチな話が目白押しな番外編、始まります


・提督の表記は『( T)』になっています。マスク超人です
・提督はドウェイン・ジョンソン並みのマッスルです
・ブーン系(AA)要素あります
・関連作品が絡みます。未読の方は気が向いたらご一読ください
・今月二周年を迎える天華百剣-斬-好評配信中(ノルマ)
・製作費十億円!!原先生絶賛の実写映画化!!『キングダム』4月19日公開(ノルマ)
・アベンジャーズが終わる。『アベンジャーズ エンドゲーム』4月26日公開(ノルマ)
3 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 18:55:40.85 ID:fOzYYWJN0
登場人物


・地獄の血みどろマッスル鎮守府

( T)筋肉(ニップル)
この話だけで四回くらい乳首を虐められる

時雨(バカ)
この話だけで四回くらい乳首を虐める

夕立(ビビり)
菊一文字から武装少女マキャヴェリズムという漫画を勧められて見事に嵌るが、銘治にその漫画が置いてあることに疑問を抱かなかった

天龍(ポスト桓騎)
色んな意味で肉食系女子

秋雲(詐欺師)
提督×虎徹のCP本を描き上げ、こっそり虎徹の枕元に隠した



・めいじ館

菊一文字則宗
マッ鎮と一番関わりの深かった巫剣。コスプレが趣味

小夜左文字
復讐とあんぱん大好きな黒髪セーラー少女。はぐれ巫剣こしあん派

城和泉正宗
めいじ館のツッコミ担当。時雨(ボケ)とコンビを組んでいた

長曾祢虎徹
新選組局長。表記を『長曾根』とよく間違えられてしまう

和泉守兼定
新選組副長。鮭のチタタプを作ったことがある

加州清光
星5セイバー。敵単体に超強力な防御力無視攻撃及び三ターン防御力ダウンのデバフ

(*゚ー゚) 椎名 美琴(しぃ)
悩み多き男の娘巫剣使い。最近、凛々しさを増した

@#_、_@
(  ノ`) 流石 千母
めいじ館のゴッドマザー。かつては名を馳せた巫剣使いだったが、半隠居の身
4 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 18:57:49.07 ID:fOzYYWJN0
・続めいじ館


抜丸
自称『抜け目ない巫剣』なドジっ子巫剣。筋肉が可愛がるタイプ

不動行光
服装がHOT LIMIT。とある和菓子屋のおばあちゃんと仲良し魅惑のマーメイド

紅葉狩兼光
こう見えてめいじ館最強巫剣。ただし小夜には弱い

蛍丸国俊
夜型巫剣。影のMVP。筋肉が世話を焼くタイプ

津田越前守助廣
大坂生まれのロリ巫剣。変なのによく絡まれる

ソボロ助廣
津田越前守助廣の義母。恰好だけ見ればドスケベ教師

七香
めいじ館の雑務を担当する美人秘書。悩みの殆どが妹の奇行

八宵
七香の妹で工房担当。筋肉がどつき回すタイプ



・御華見衆


小烏丸
御華見衆の幹部にして伝令役。カラスを使役する能力を持つ

∬´_ゝ`) 流石 阿音
富士見支部長にして小烏丸の主。おっとりマイペースお姉さん

丙子椒林剣
御華見衆副司令にして女将の元愛刀。筋肉がメイド服着たのは半分彼女の所為

牛王吉光
富士見支部所属巫剣にして薬師。乳首を敏感にする原因を生み出すタイプ

桑名江
富士見支部所属巫剣にしてラッキースケベ担当。筋肉が出来る限り近づかないタイプ



・その他


( ´_ゝ`) 流石 兄也
双子の兄の方。どちらかと言うと尻が好き

(´<_` ) 流石 弟也
双子の弟の方。どちらかと言うと脚が好き
  _、_
( ,_ノ` ) 渋沢 拓馬
海軍大佐にして女将の弟。巫剣使いの素質はあったが、海軍将校の道を選んだ

北谷菜切
御華見衆に属しない巫剣。特異型を使い深海棲艦を呼び寄せた首謀者の一振

( ゚д゚ ) 三浦 孝一
陸軍中尉にして黒幕。自己快楽の為に禍憑を率いて戦いを引き起こした。死闘の末、筋肉と友情を結び死亡した

( ´∀`) 茂名大尉
陸軍大尉にして黒幕。兵士の在り方を変えるために禍魂を使って国家転覆を目論んだ。時雨に吹き飛ばされ死亡した

『ますだや』のお姉さん
筋肉の服の中に入ってヌメヌメにしたウナギを投げつけられた可哀想な店員さん
5 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 20:24:38.03 ID:fOzYYWJN0
『捕まえろ!!』


( T)「茶葉と小麦粉、コーヒー豆と」

夕立「お砂糖、スパイス、ステキなものいーっぱいっぽい♪」

( T)「牛王がケミカルX用意すれば超強力三人娘、スーパーパワーで悪い奴らをやっつけるガールズが出来るな」

夕立「……?」

( T)「えっ……知らない?パワパフ……?」

七香「買い出しご苦労様です。すみません、どうしても手が足りなくって」

( T)「かまへんかまへん。リハビリ代わりや」

七香「フフ、すぐにお茶をご用意しますね」

夕立「提督さんがおやつ作ってたっぽいから、七香ちゃんも食べるっぽい!!」

七香「あら、ありがとうございます。お呼ばれしちゃいましょうか」


<とめろー!!


( T)「ん?」


加州清光「ど、どいてくださーい!!」

和泉守兼定「誰でもいいから奴を捕まえろ!!また薬を飲まないつもりだ!!」

夕立「えっ、えっ!?」

加州清光「ご無礼!!」シュバッシュ!!!!!

夕立「消えたっぽい!?」

( T)そ「一歩音越え二歩無間三歩絶刀のやつだ!!!!!!」

夕立「て、提督さん!!」

(#T)「任せろ!!オラァ!!!!!!」ガッシグワァ!!!!!

加州清光「キャーーーーーーーーーー!!!!!!!なんで捕まえられるんですか!!!!????」

( T)「ノリ」

加州清光「そんなアッサリ!?」
6 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 20:26:26.25 ID:fOzYYWJN0
和泉守兼定「フゥ……いや、助かったぞ。こいつはどうしても薬を飲むのを嫌がってな」

( T)「子供か」

加州清光「ぐ……で、ですから病気じゃないんですってば!!」

( T)「説得力が皆無なんだよなぁ……こんな軽い身体してお前……」ヒョイ

加州清光「ぎゃーーーーーー!!!!持ち上げないでください!!!!」

七香「あ、赤ちゃんみたいに持ち上げますね……」

( T)「フフッ……たかいたかーい……」

加州清光「やめてください!!恥ずかしいんで早く降ろしゲボッ!!!」

和泉守兼定「あ」

夕立「あ」


(;T)そ「ギャーーーーーーーーーーーーッス!!!!!!」ビチャドロォオ!!!!!!!


七香「あ、頭から加州さんの吐血を!?」

夕立「」バターーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!!!!!!!!

和泉守兼定「おいどうした夕立!?何故倒れる!?」

(;T)「ああああああ、目が、目がああああああああ!!ああ、目があああああああ!!!!!」

加州清光「好機!!せいッ!!」ビュンッ!!!!!!!

和泉守兼定「待て加州!!」

( T)「逃がさんッ!!タルカス!!」ガッシドルァ!!!!!

加州清光「いやーーーーーー!!!!!なんで捕まえられるんですか!!??」

( T)「ノリ」

加州清光「万能過ぎません!?」
7 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 20:30:26.57 ID:fOzYYWJN0
食堂


和泉守兼定「観念しろ!!さぁ飲むんだ!!」

加州清光「いーーーーやーーーーーでーーーーーすーーーーー!!!!」

( T)「やれやれ、酷い目に遭った」※マスク変えた

七香「提督さんが持ち上げなければこれほど被害は拡大しなかったと思うんですけど……その器は?」

( T)「おくすりのめたね」

七香「はい?いえ、まだ飲んでいらっしゃりませんけど……?」

( T)「商品名がそれなんだよ……ちょうど、乾物屋で原材料が売ってたからな。冷やして固めたんだよ」

七香「あっ、あー!!ところてんですね!!」

( T)「その通り。いずみー、そりゃ粉薬か?」

和泉守兼定「あ、ああ、漢方薬だが……」

( T)「ちょっと貸してくれ」

和泉守兼定「どうするのだ?」

( T)「崩したところてんの上に乗せて、更にところてんで挟み込んでスプーンで掬う」

七香「おお……」

( T)「お口あーんしろかしゅー」

加州清光「ええ!?の、飲んでも大丈夫なんですか!?」

( T)「菊さんは飲んだ」

加州清光「やってやろうじゃないですか!!!!!!!!!!!!!」

( T)「うわチョロ」
8 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 20:31:41.56 ID:fOzYYWJN0
( T)「いいか、咀嚼するなよ?口に入れたらすぐごっくんしろ」

加州清光「ほ、本当に大丈夫なんですよね?」

( T)「水と海藻しか使ってねえから」

加州清光「そ、それでは……いきます!!」


加州清光「んっ……んぐっ」ゴックン


七香「飲みました!!」

和泉守兼定「どうだ?」

加州清光「……味がしません!!」

和泉守兼定「お、おお?よ、喜ばしい、のか?」

加州清光「苦くないんですよ!!」

( T)「本来ならゼリーを用いるんだが、この時代じゃゼラチンは普及されてないからな……ま、未来にはこういう服薬補助食品もありますよってこった」

七香「へぇー……何事も創意工夫ですね……」

和泉守兼定「ぜりぃとやらは何か知らんが、とにかくこれで加州も嫌がらずに薬を」

加州清光「それとこれとは話が別です!!」ダッ!!

和泉守兼定「あっ、おい!!何故逃げる!!」ダッ!!


<病気じゃないのに薬を飲むのが嫌なんですー!!!!!

<待てーーーーーー!!!!!まだ残ってるだろう!!!!!


( T)「あーあー……おやつも用意してたのに」
9 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 20:35:04.15 ID:fOzYYWJN0
七香「あれ?そっちは色が真っ黒ですね」

( T)「コーヒーをところてんにした。ミルクシロップをかけて召し上がれ」

夕立「おやつ……」ムック

七香「あ、起きましたね。では、お茶を淹れてきます」

( T)「はいよ」

夕立「なんか怖い夢見てたっぽい……」

( T)「俺からしてみたら夢より現実が怖いよ。ほれ食え」ガチャピン

夕立「ん……美味しいっぽい。これ何で出来てるの?」

( T)「何って……知らんのか?」



( T)「寒天だよ」




『艦天って略すとカロリー低い食材みたい』※タイトル回収




『Last one week & Epilogue』




.
10 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 20:37:31.06 ID:fOzYYWJN0
『男魂☆お料理勝負』


秋雲「色々あって有耶無耶になってた五番勝負!!接客とバトルはなんか引き分けに終わってるみたいだけど、三本残ってりゃ勝負も決まるっしょ!!」

秋雲「ってことで今回のお題目はめいじ館の新作メニュー開発!!審査員はこちらの方々だぁ!!」

@#_、_@
(  ノ`)「……」

秋雲「めいじ館のビック・マム!!腕も確かだが舌も肥える!!ぶっちゃけこの人落としたら勝ちじゃね?女将さんだぁ!!」

小烏丸「馳走になろうかの」

秋雲「巫剣代表!!移り変わる時代の美食を味わったのじゃロリババアを満足せられるか!?小烏丸ちゃんだぁ!!」

小烏丸「おぬし失礼じゃぞ!!!!!!!!」


<後でしばき回しとく


秋雲「はいそこぉ!!口を開かない!!」

天龍「……」

秋雲「な、な、なんとぉ!!公平を期すために選ばれたのは鎮守府No. 1の殺戮剣士!!例え身内だろうと容赦なく斬り捨てる彼女を前に、提督は最後まで泣かずにいられるか!!天龍ちゃんだぁ!!」


<怖い


天龍「まだ何も言ってねーだろうが」

秋雲「それでは、順番に料理をご用意してもらいましょう!!まずはしぃくんから!!!!!」


<はーい、ただいまー!!
11 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 20:42:19.52 ID:fOzYYWJN0
(*゚ー゚)「豚ロースのステーキ、摩り下ろしリンゴソースかけです」

@#_、_@
(  ノ`)「ほぅ、洒落てるじゃないか」

小烏丸「洋風茶房らしいメニューじゃの」

天龍「普通にレベル高いのきたぞオイ」

(*゚ー゚)「いえ、作り置きしたソースを焼いたお肉にかけるだけですので、それほど手間ではありません」

天龍「もう勝ちでいいんじゃねーのー?」


<俺もそう思う。うめえよこれ


秋雲「勝負になんないし先に食ってんじゃねーわよ!!!!!!」

@#_、_@
(  ノ`)「手間もちゃんと省かれているね。わかっているじゃないか」

小烏丸「どれ……ふむ、美味い!!タレの甘みと酸味が豚の旨味を際立たせておる!!」

@#_、_@
(  ノ`)「酢ダレと違って口当たりが優しいね。それに、豚の脂身をリンゴがサッパリと仕上げてくれている」

小烏丸「城和泉の大好物を使っておるのもニクいのー。愛じゃな、愛」

(*;゚ー゚)「や、やめてくださいよ……」

天龍「……」

秋雲「あれ?天龍ちゃん?」

天龍「美味いんだけど……これで飯は……食えねえな……」

(*;゚ー゚)「ご、ご飯も提供してますけど、あくまで洋風茶房なのでパン向きの料理ですね……」

秋雲「舌が男子高校生レベルだぁ!!豚の生姜焼き食ってろ!!!!!!!!」
12 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 20:44:34.87 ID:fOzYYWJN0
秋雲「続きまして、提督の料理だぁ!!」


<モグモグ!!!!!!ひょっと待ふぇンガググ!!!!!!?????ゲホゴッホ!!!!ゴエエエエエエエエエエエ!!!!!!!


秋雲「はよ食い終われ!!!!!!!!」

小烏丸「あやつ、料理できるのか?」

@#_、_@
(  ノ`)「大したもんだよ。艦娘の調理指導も行っているらしい。ウチのソボロも見てもらいたいね」

小烏丸「いや……アレは指導でどうこう出来るものではないぞ……?」

( T)「へいお待ち」

小烏丸「……野菜炒めか?」

( T)「豚ヒレ肉とキャベツの炒め物」

秋雲「ダイエットメニューじゃん!!豚肉被ってるし!!」

天龍「飯ある?」

( T)「八宵ーーーーーーーーーーー!!!!!!!」


<あいよぉ!!


小烏丸のカラスより高性能なカラスより高性能なカラス型高速飛行炊飯器<クルッポー ドギャアアアアアアアアアアアアン!!!!!!!!! ※『艦天 幕間』参照チェックしなJINDOU闘争本能むきだしモード


小烏丸「な、なんじゃ!?」

( T)「お前の仕事奪う気で作ったメカだよ」

小烏丸「まだ諦めておらんかったのか!?」※『天華百剣 賊』参照


<小烏丸の仕事を奪ってやる……ククク……


小烏丸「だから妾のカラスに不満でもあるのか!?」

天龍「うっめ」

秋雲「もう完全に鎮守府の食卓だーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」
13 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 20:48:22.73 ID:fOzYYWJN0
@#_、_@
(  ノ`)「……ふむ、やるね」

小烏丸「本当か……?若の料理に比べてだいぶ見劣り……こ、これは!!」

@#_、_@
(  ノ`)「ごま油とニンニクの香りが食欲をそそるね。味付けは……ただの塩じゃない」

( T)「塩麹を使いました。旨味が増し、減塩にもなる。高血圧の方でも頂けます」

小烏丸「うむ……確かに、米に合うおかずじゃの……」

( T)「豚肉に含まれるビタミン、キャベツの食物繊維、そして発酵食品の栄養素を無駄なく美味しく摂取出来る。女性のダイエット食としてもオススメの一品だ」

( T)「更に使ってるのは脂身のない赤身のヒレ肉。消耗した筋繊維を増やすタンパク質を多く含んでいる。身体作りにもピッタリだ」

(*゚ー゚)「!!」

秋雲「管理栄養士か何か?」

( T)「鎮守府の献立誰が考えてると思ってんだ」

秋雲「えっ、鳳翔さんと龍鳳ちゃんじゃないの?」

天龍「設立当初からずっとこいつだ」

( T)「最初期の連中ときたら出汁の取り方一つも知らねえバカばっかだったんだぞ。何食いてえか聞いた時に『なんでもいい』って答えられるママの気持ちがわかったわ」
14 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 20:50:13.93 ID:fOzYYWJN0
@#_、_@
(  ノ`)「美味い……だが」

小烏丸「うむ、そうじゃの……」

天龍「あ、何?もう決めていいのか?」

秋雲「審議の時間とかいらない?」

@#_、_@
(  ノ`)「勝敗なら既に決まってるよ。若の勝利だ」

(*;゚ー゚)「ええっ?でも……」

小烏丸「『新メニュー』としてどちらが売れるかと考えれば、自ずと軍配は目を惹く方へと下る。味はどちらも甲乙つけ難いがの」

天龍「まぁ、金払うってんなら滅多に食えねえもん頼むわな。提督のは定食向きだ」

( T)「俺のママみが裏目に出たか……」

秋雲「話聞いてたらもうちょっと目立つ料理作れたんよ?」

( T)「だって俺が作れる洋食は既にメニューにあるもん。可笑しいよこの茶房時代を先取りし過ぎてる」

天龍「普通にパフェとか置いてんもんな……」

@#_、_@
(  ノ`)「だが、『栄養』という観点から見れば大将の勝ちだ。賄いとして使わせてもらおうかね」

( T)「そうして貰えると此方としても嬉しい限りです」

(*゚ー゚)「……試合に勝って、勝負に負けちゃいましたね。お見事です」

( T)「なーに、勝ちは勝ちだ。胸張って城和泉に報告しろよ」

秋雲「じゃあ提督、一回負けたから乳首洗濯バサミで挟んでパーンね」

( T)「えっ」

秋雲「時雨ちゃーん!!」

時雨「僕の顔に泥を塗ったねこの野郎!!!!!!!!!!!」

( T)「えっ?」






<ああああああああああああああ乳首がああああああああああああ!!!!!!!!! ※乳首ポイント1






.
15 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 20:53:52.44 ID:fOzYYWJN0
『パフェ』


( T)「メニューさぁ……やっぱ可笑しいんだよなぁ……」

城和泉正宗「確かに物珍しいかもね。でも、そこまでかしら?」

( T)「いやだって明治……銘治だぜ?パフェなんてねえよ普通」

城和泉正宗「向こうの世界だと無かったの?」

( T)「洋風茶房……くらいはあるか。コーヒーにケーキくらいはあっただろうけどさぁ」

城和泉正宗「遅れてるのねぇ」

( T)「ここが先進的すぎんだよ。めいじ館もぶっちゃけメイド喫茶みてーなもんだろ」

時雨「出来たよ提督!!」

( T)「後は任せた」ダッ!!

城和泉正宗「私に面倒を押し付けないで!!」ダッ!!

時雨「失礼じゃない?」
16 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 20:57:17.47 ID:fOzYYWJN0
(;T)「何……ああもう何それ……?」

時雨「タコパフェだよ」

(;T)「ボンちゃんが好きなヤツ……」

城和泉正宗「食べ物で遊ばないでよ!!」

時雨「遊んでないし!!現代にはあるもん!!」

城和泉正宗「そ、そうなの?」

(;T)「ねえよ……あったとしてもジャイアンシチュー再現したようなもんだろ……」

時雨「これにはギミックがあってね。八宵ー」

(;T)「あっもう嫌な予感しかしない」


<あいよぉ!!


パフェ<ウネウネ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


時雨「踊り食い再現が出来る」

城和泉正宗「やだやだやめて!!おぞましい!!」

時雨「だよねぇ」アハハ

城和泉正宗「わかってるならこんなもの作らないで!!!!!」

時雨「あと吸盤の吸い付きも凄いよ。じゃあ提督、上脱いで?」

(;T)「なんでお前は執拗に俺の乳首を攻めようとすんの?」

時雨「?」

(;T)「俺なんか可笑しな事言った?」
17 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 21:07:05.39 ID:fOzYYWJN0
時雨「目で見ておぞm楽しく、食べて美味しいをコンセプトにした自信作なのに……」

( T)「お前アホだから知らないだろうけど、パフェに乳首を攻める要素ってのは皆無なんだぞ?」

時雨「なんで?」

( T)「なんで???????」

城和泉正宗「貴方も苦労してるのね……」

( T)「わかってもらえたか」

城和泉正宗「責任取って全部食べなさいよ。食べ物を粗末にしたらお母さんが怒るんだからね」

時雨「いいの?」

城和泉正宗「まだ何かあるの……?]

時雨「美味しいよ?」

城和泉正宗「食欲が尻尾巻いて逃げるような見た目してるのよ!?」

( T)「……」

城和泉正宗「えっ、ど、どうして黙るの?て、提督?」


( T) モグムシャリ


城和泉正宗「えええええええええ!!!!????」

( T)「ははぁ……なるほど」

時雨「でしょ?」
18 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 21:08:40.66 ID:fOzYYWJN0
城和泉正宗「なるほどって……食べても大丈夫なの?」

( T)「クリーム部は酸味の聞いたチーズ味。黒胡椒の風味も聞いてるからシーザードレッシング風だな」

時雨「流石にパフェをそのまま再現しないよ」

( T)「トマトとレタスに、タコと……パフェ風のシーフードサラダか」

城和泉正宗「ねぇ本当に大丈夫?お腹壊さない?」

時雨「なんならババアにメニュー化の許可貰ったよ」

城和泉正宗「おかーーーーーーーさーーーーーーーん!!!!!????」

( T)「あの人ノリは良いんだよな……」

時雨「隙あり!!!!!!」バッ

( T)「おま」






<あああああああああああああああ乳首がああああああああああああ!!!!!!!!! ※乳首ポイント2






.
19 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 21:12:19.78 ID:fOzYYWJN0
『ふしぎなくすり、のまされて』


牛王吉光「先に謝っておこう。ごめんよ、提督くん」

( T)「やめろよ……怖いだろ……」

牛王吉光「君の可愛い時雨をうっかり被験体にしてしまって」

( T)「うっかりじゃねえ故意だろ」

牛王吉光「犬にしてしまった」

( T)「……」



( T)「いつも通りでは?」

牛王吉光「キミも大抵、身内に薄情だよね」



( T)「犬って何……嫌だよ俺ありがちなクソオタ向け作品みたいに犬耳と尻尾生えて思考が犬化した時雨に顔面舐めたくられるの……」

牛王吉光「ほう、そういう誘惑の方法もあるんだね。参考にしよう」

( T)「すんな。で、どこ?」

牛王吉光「こっちだよ」


犬「ワンワン!!」


( T)「あれか?」

牛王吉光「いや、アレは城和泉(犬)だね」

( T)「巻き込み事故やめろ」

牛王吉光「ほら、アレだよ」
20 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 21:13:05.07 ID:fOzYYWJN0




_人人人人人人人人人_
> 土佐犬「……」 <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄



( T)「……」



_人人人人人人人人人_
> 土佐犬「……」 <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄



( T)「……え?」

牛王吉光「提督くん、現実を受け止めるんだ。あの土佐犬が時雨なんだよ」

( T)「?????????」

牛王吉光「提督くん?」
21 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 21:14:54.46 ID:fOzYYWJN0
( T)「いや……イメージからかけ離れた荘厳な佇まいでちょ……え?」


_人人人人人人人人人_
> 土佐犬「……」 <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄


( T)「喋ん!!!!!!ねえし!!!!!!!!」

牛王吉光「犬は喋らないものだよ」

( T)「戻んの!?大丈夫なの!?あのまま鎮守府帰ったら各方面からボロクソに怒られるんだけど!?」

牛王吉光「効き目は短いよ。キミもどうだい?犬の気持ちがわかるかもしれないよ?」


_人人人人人人人人人人人_
> 土佐犬「ウォフッ」 <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄


(;T)「やっと喋ったかと思ったらそれかよ!!!!!!!!俺にも犠牲になれってか!!!!!!!」

牛王吉光「おやおや、これは愛が試されるね」

(;T)「他人事みてーに言ってるけどお前の所為だからな!?」
22 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 21:16:16.49 ID:fOzYYWJN0
(;T)「えー、いや……どう、えー……ほっとけばいいの?」

牛王吉光「そうだね。それで問題はないよ」

(;T)「じゃあなんで俺呼んだの?」

牛王吉光「面白いだろう?」

( T)「」




( T)「確かに」

牛王吉光「フフッ」




_人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人_
> 土佐犬「ワンワンワンワンワン!!!!!!!!!」 <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄




(;T)「嘘だって怒んなってやめろ追いかけてくんな大型犬って普通の人間より強いんだぞ!!!!!!!」

牛王吉光「あははははは」

(;T)そ「何笑ってんだこの野郎ーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」


_人人人人人人人人人人人人人人人人人人_
> 土佐犬「ワン!!!!!!!!!」 < ガブゥ!!!!!!!!!!
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄




<あああああああああああああ乳首があああああああああああああ!!!!!!!!! ※乳首ポイント3




.
23 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 21:19:20.53 ID:fOzYYWJN0
『禍憑、色々』


禍憑その@


津田越前守助廣「くっ……なんやこの禍憑!!強い!!」

ソボロ助廣「」

長曾祢虎徹「」


禍憑<ニチャァ……


(;T)「つーちゃん無事か!?」

津田越前守助廣「おっちゃん!!それと菊一のねーちゃん!!」

菊一文字則宗「夕立さんが泣きついてきたので急いで駆けつk……」


禍憑<ネチャァ……


(;T)そ「うわ何あの悪意ある奴がデザインした典型的なキモオタみたいな禍憑!!!!!????」

菊一文字則宗「き、気持ち悪いですね……」


禍憑<シュンネチャ……


(;T)「露骨に落ち込ん……」


禍憑<ゾクゾク


(;T)そ「でねえ!!!!!!喜んでやがる!!!!!!」

津田越前守助廣「さっきからウチに攻撃せんとずーっとあの調子やねん!!なんとかしてーや!!」

菊一文字則宗「おぞましい見た目ですが、局長とソボロ先生を圧倒するほどの強さですか……手強いですよ、これは」

(#T)「あの野郎ふざけた真似を……虎徹、怪我は……」


長曾祢虎徹 ネバァ……


(;T)「な……なんかネチャネチャしてる……」
24 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 21:20:13.72 ID:fOzYYWJN0
津田越前守助廣「直接殴っとるんやのうてきっしょい粘液飛ばしてくるんや!!かーちゃんと虎徹のねーちゃんは気持ち悪さで気ぃ失っただけやねん!!」

(;T)「あっ、本当だ怪我一つしてねえ」

菊一文字則宗「禍魂由来の物でも……無いですね。ただの粘液です」

(;T)「いや普通に犯罪だぜこれ?」

菊一文字則宗「一体、何が目的で……?」

(;T)「……」


禍憑<ニチャァ……


(;T)「猥褻……かなぁ……」

津田越前守助廣「ほんでウチにはさっきから指一本も触れへんのやで!?どないなっとんのや!!」

(;T)「……」


禍憑<ニッチャニチャ……


(;T)「きしょいなぁ……」
25 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 21:21:44.57 ID:fOzYYWJN0
菊一文字則宗「とにかく、倒せばいいんですよね。行きますッ!!」

津田越前守助廣「あっ、菊一のねーちゃん!!」


禍憑<ビュンネチャ!!!!!!


菊一文字則宗「なっ、速いッ!?」


禍憑<ドビュネチャ!!!!!!!!


菊一文字則宗「うあっ!?」ビチャッ!!

津田越前守助廣「き、菊一のねーちゃんがネチャネチャになってもうた!!」

( T)「うわキツ……」

菊一文字則宗「ヒッ、き……気持ち悪……」


菊一文字則宗「きゅう」バターン!!!!!!


津田越前守助廣「菊一のねーーーーーーーちゃーーーーーーーん!!!!!!!」

(;T)「い、一撃で失神かよ……」


禍憑<ハァハァ……ハイボクチャァジャケェ……


津田越前守助廣「き、菊一のねーちゃんまで……こなくそーーーーーー!!!!!」

(;T)「乗るなつーちゃん!!戻れ!!」


禍憑<シュバババババネチャ


津田越前守助廣「くっ、当たらへん!!そんでさっきから視線が変なとこ向けられとる気がする!!」

(;T)「あーあーあーあー……」
26 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 21:23:27.93 ID:fOzYYWJN0
二十八分後……


津田越前守助廣「ハァ……ハァ……」

(;T)「ハァハァ……」


禍憑<ニチャ


津田越前守助廣「なんで二人掛かりでも死なんねんこいつ!!!!!!!!!」アホンダラーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!

(;T)「動けるデブの範疇超えてんじゃねーか」

津田越前守助廣「おっちゃん!!なんか作戦ないんか!?」

(;T)「ええ……うーん……パンツ食う禍憑なら殺せたけど、ありゃ動きが鈍かったからな……」

津田越前守助廣「うーん……せや!!おっちゃん耳貸してや!!」

(;T)「うん?」

津田越前守助廣<ヒソヒソ

(;T)「うわっ……ええ……マジ……?」

津田越前守助廣「おっちゃんだけが頼りなんや!!しぃにーちゃんやと逆効果になりかねへん!!」

(;T)「ハァ……一肌脱ぐしかねえか……」
27 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 21:27:10.82 ID:fOzYYWJN0
(#T)「オイコラ変態クソ野郎!!ゴミ山大将敗北者!!」


禍憑<ニチャ……?


(#T)「とくと味わえ!!俺が鍛え上げた至高の美(全裸)をーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」 ※今回の抜きどころ


禍憑「おろろろろろろろろろrっろろろろrっろr!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」ビチャビチャビチャビチャ!!!!!


津田越前守助廣「狙い通りや!!あいつはマッパの男に弱い!!」

(#T)「誤解されかねないからちょっと黙っててくれつーちゃん!!ここだァ!!」ガッシ!!


禍憑<ウワネチャ!!!!!!!!


(#T)そ「くっせ!!ヌメってる!?だが逃がさん!!完武・兜砕きィッ!!!!!!!」ドゥ!!!!!!!!!!!!!!


禍憑<ゴパァニチャ!!!!!!!!!!


津田越前守助廣「き、決まったーーーーーーーーーー!!!!!」

(#T)「テメーみてーな野郎がいるから世間のオタクが迫害されんだよクソザコナメクジが!!!!!!風呂くらい入れ!!!!!!!」

津田越前守助廣「おっちゃーーーーーーーーん!!!!!!」

( T)「ふぅ……作戦大成功だなつーちゃん」

津田越前守助廣「汚ったな!!くっさ!!酢こんぶみたいな臭いする!!」

( T)「すげえ傷つく」

警官「警察だ!!騒ぎがあると聞きつけ……」

( T)「あ」

津田越前守助廣「あ」


警官「容疑者確保ーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!」


(;T)そ「ああああああああああああ違うんですうううううううううううう!!!!!!!」

警官「全裸で婦女子をネチャネチャにしといて違うもクソもあるかーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」

津田越前守助廣「は、話聞いてやーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」


誤解が解け、解放されたのは深夜になったという
28 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 21:33:21.44 ID:fOzYYWJN0
禍憑そのA


めいじ館浴場<KAPOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOON!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


( ´_ゝ`)「……」

(´<_` )「……」

(*゚ー゚)「……」

( T)「……」←細川ふみえが出演してたバスロマンのCMの事を考えてる


(*;゚ー゚)「なんか変です……どう見ても弟者さんが……色っぽぉい……」

( T)「えっ、なんて?」

(´<_`;)「この兄貴……スケベ過ぎる!!」

( T)「待って俺この展開知ってる」

(;´_ゝ`)「頭がクラクラする……」

(´<_`;)「大丈夫か兄者!!?」

(*;゚ー゚)「お湯から上がって涼んだ方が良い!!」

(´<_`;)「手ぬぐいも取ってしまえ!!」

( T)「落ち着けもう脱ぐもんはねえ」


<ヒタヒタ


( T)「ん?」
  _、_
( ,_ノ` )「よう、ご無沙汰」ムッワァァァン……

(*;゚ー゚)「大佐殿……」

(´<_`;)「叔父者……」

( T)「牛王ーーーーーーーー!!!!風呂に変な薬入れたーーーーーーーー!!!???」


<これから入れる所だよ提督くん


( T)「城和泉ーーーーーーーーーーーーー!!!!!!そいつ抑えとけーーーーーーーーーーー!!!!!!」
29 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 21:35:59.05 ID:fOzYYWJN0
  _、_
(;,_ノ` )「それより、ちょっと見ない間にいい男になったな、椎名くん」

(*; ー )「や、やめてくださいよ……」
  _、_
(;,_ノ` )(かわいい)

(´<_`;)(かわいい)

(;T)「の、乗った方が良いのかなぁ……?」

(´<_`;)「叔父者も歳の割にいい身体してんじゃねえかぁ、ええ?」
  _、_
(;,_ノ` )「そうかぁ?どうだい兄さん?」ムキムワァン

(;T)「あ、はい……」

(´<_`;)「アスーーーーーーー……スーーーーーーー……」

(*;=ー=) モンモン

(;´_ゝ`)「……」

(;T)「なん……何?ラッコでも煮てんの?」

(*;゚ー゚)「ダメです僕もう……我慢できません……」




(*;゚ー゚)「相撲しましょう」パシーン!!!!!





_人人人人人人人人人人人人人人人人人人_
> なるほど、そうか!!!!!!!! < ハッケヨーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーイ!!!!!!!!!!!!
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄





(;T)「あはははははは!!!!!実際その立場に身を置くとしんどいぞこれ!!!!!!」



.
30 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 21:41:54.04 ID:fOzYYWJN0
お湯<ヌポォ!!


(#T)そ「お湯が膨らんだ!!左うしろだーーーーーーーーーーッ!!!!!!!!」ガッヌルポ!!!!!!!


スライム型禍憑<ズルヌチャァ!!!!!!!!


(;T)そ「ヒィ!?こんなもんと一緒に風呂入ってたの俺ら!?」

(*;゚ー゚)そ「ハッ、ま、禍憑です!!城和泉!!来て!!」


<え、ええ!?無茶言わないでよ!!

<それなら、私が拝みに行こうかな

<ごおーーーーーーー!!!!


スライム型禍<ビチャチャチャチャ!!!!!!


(;T)そ「うわきったね!!??禍憑って粘液ばっか飛ばしてんな!!」

@#_、_@
(  ノ`)「まったくどうしたんだい騒がしい……」


スライム<ビチャ!!!!!!!

@#_、_@
(  ノ`)「おっと」ジュウウウウウウ……

(*;゚Д゚)そ「きゃああああああああ!!!!!お母さんの服が溶けたーーーーーーー!!!!!」※抜きどころ

(;´_ゝ゚)「おろろろろおろろろろっっろろろr!!!!!!!」

( ゚<_`;)「おろろろろっろろろろおろろr!!!!!!!」
  _、_
(;,_ノ` )「オッ、ウエッ!!!!!!!」

スライ<ヴォエッ!!!!!!!!

@#_、_@
(  ノ`)「失礼だねアンタら」プンスコ

(#T)「てめえ女将に何さらしてくれとんじゃあああああああああッ!!!!!!!!」ドギャァ!!!!!


ス<ゲパァン!!!!!!!!


.
31 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 21:43:27.92 ID:fOzYYWJN0
(*;゚ー゚)「しょ、消滅……何だったんでしょうか……」

(;T)「わっかんね……女将、ご無事で?」

@#_、_@
(  ノ`)「ああ、服が溶けただけだね。スケべな禍憑もいたもんだよ」イヤーーーーーーーーーーーーーーーーンマイッチングーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!
  _、_
(;,_ノ` )「姉さん、歳を考えろ」

@#_、_@
(  ノ`)「なんだい。主人と違って褒めるってことを知らない弟だね」
  _、_
(;,_ノ` )「義兄さんの愛が深いだけだ」


@#_、_@
(*  ノ`) ポッ ※萌えどころ


牛王吉光「おや、揃いも揃って立派」

(*;>ー<)そ「いやーーーーーーーーーー!!!!!見ないでくださーーーーーーい!!!!」

牛王吉光「フフッ、椎名くんは本当に可愛いね。それより、浴場の裏に薄い禍魂の気配があるみたいだよ」

(;T)「この壁の向こう……おいここ穴空いてんぞ」

( ´_ゝ`)「マジか」

(´<_` )「覗き放題じゃ無いか」

( T)「沈めても?」

@#_、_@
(  ノ`)「構わんよ」
32 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 21:45:53.07 ID:fOzYYWJN0
城和泉正宗「お母さっ……前隠して、前!!!!!!」

( T)「俺は乳首を隠した」 ※乳首ポイント4

城和泉正宗「そこじゃない!!!!!」
  _、_
( ,_ノ` )「ふむ……誰か倒れているようだ」

@#_、_@
(  ノ`)「城和泉、牛王、確保を」

牛王吉光「了解だよ」

城和泉正宗「お、お母さんも何か羽織ってくれない?」

( T)「どれどれ……なんかうなされてません?」
  _、_
( ,_ノ` )「うむ、ブツブツと何を……」


<おっぱい……おしり……百合の楽園……


( T)「覗き魔かよ」
  _、_
( ,_ノ` )「ハズレくじを引いたようだな……」

( T)「警察にしょっ引いて貰ってこの穴は塞いじまいましょうか」

( ´_ゝ`)「嘘だろ兄貴」

(´<_` )「クソッ、俺らが先に見つけておけば……」

( T)「沈めても?」

@#_、_@
(  ノ`)「構わんよ」





(; _ゝ )「ガボボボボボボ!!!!!!!」

( <_ ;)「ガボボボボボボ!!!!!!!」




.
33 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 21:48:03.16 ID:fOzYYWJN0
『銘治時代の食事情』


洋食屋『You Shock Yard』


抜丸「ほ、本当によろしいのですか?」

( T)「あー気にすんな。御華見衆からたんまり謝礼を貰ったのはいいけど、どうせ帰ったら使えねえからな」

小夜左文字「当然の報酬……抜丸も、遠慮しなくていい」

( T)「ほら小夜もこう言ってる」

抜丸「そ、それでは……ビフテキ、頼んでも……よろしいでしょうか?」

( T)「ええんやで。小夜は?」

小夜左文字「ちょっと黙ってて……」

( T)「うわ真剣だよこの子……さーて、俺は何食うか……」


「お待たせしました。こちら、ミンスミートカツレツでございます」


( T)「ん?」

抜丸「どうかなされましたか?」

( T)「いや、なんか聞き覚えがあるような無いような料理の名前が……」
34 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 21:49:48.12 ID:fOzYYWJN0
十分後……


「それではご注文繰り返させていただきます。ビフテキランチセット、ミンスミートカツレツセット、初夏の欲張りフルーツサンド〜そして幸せが訪れる〜でよろしいでしょうか?」

( T)「アッハイ」

「かしこまりましたー。ご注文入りまーす!!!!!」


<喜んでェ!!!!!!!!!!!!!!!


( T)そ「カイネが落ちるぞの時の掛け声!!!!!!!」

抜丸「えっ?」

( T)「なんでもない。それより、角砂糖を見ると嫌な思い出が蘇るな」

小夜左文字「この店の砂糖は安全よ……御華見衆の上層部も御用達の店だもの……」

( T)「はぁーん……その後、あのクソアマはどうだよ?」

抜丸「小烏丸先輩によれば、若様のご指示もあってか、今は大人しく聴取に応じているようです」

( T)「そもそも、なんで若はあんなクソヤバい奴にあれほど入れ込まれたんだよ?」

小夜左文字「貴方が連れているのと、同等の気もするけど……」

( T)「やめろ自覚したら頭痛くなる」

抜丸「えと、私も詳しくは聞き及んでいませんが、どうやら一目惚れに近いものだったそうです」

( T)「顔が良いと災難が多いな」

小夜左文字「僻みにしか聞こえないわ……」

( T)「やかましい」
35 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 21:52:53.49 ID:fOzYYWJN0
抜丸「あっ、後ですね、提督さんに関する証言もありまして、何やら、『まぜもの』……がどうのと」

( T)「混ぜ物?」

抜丸「恐らくは、提督さんの稜威と禍魂が混じった状態を指しているのだと思うのですが、それ以上のことは私も聞かされておらず……」

小夜左文字「負け犬の遠吠え……気にする必要なんてない……」

抜丸「私も、禍憑化しかけた提督さんが、ただ禍魂に侵されただけであのようなモノになるとは考えにくいのです……」

( T)「えっちょっとやだ怖くなってきた。この話やめよう?」

抜丸「ですが……」

( T)「この世の理は全て筋肉で解き明かすことができる。いいね?」

抜丸「て、提督さんがそう仰るなら……」

「おまたせしましたー」

小夜左文字「!!」

( T)「おっ来た来た。食おうぜ」

抜丸「っ、はい!!ご馳走になります!!」

( T)「抜丸は元気で良い子だなぁ」

小夜左文字「……それ」

( T)「あ?ああ、メンチカツだな……この時代だとまだ名前定まってなかったのか」

小夜左文字「……」

( T)「俺らの時代だとバカみてーにお安い値段で売ってるぞ。八十円とか」

小夜左文字「!?」

抜丸「は、八十円!!!!?????」

( T)「あっやべっ、貨幣価値違うんだった」
36 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 21:55:30.07 ID:fOzYYWJN0
「メンチカツ……?メンチカツ!?」

「どうなされました!?シェフ!!!!!!!!」

「この料理の名前が決まったぞ!!メンチカツだ!!!!!!」

「な、なんですって!?」

「客に一杯サービスしろ!!看板メニュー生誕の祝いだ!!!!!!!!」


<ワァァアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!


( T)「なんか厨房うるせえな……メンチカツ美味いか?」

小夜左文字「美味しい……サクサクしてる……」

抜丸「はい、中は柔らかくて口の中でホロホロと解けますぅ……」



『メンチカツ』の語源は、明治時代、浅草にあった洋食店が始めて提供した『ミンスミートカツレツ』が訛ったものが始まりとされるが、真偽は定かではない
しかし銘治時代において、この一連の出来事が起源となったことを、筋肉は知らなかった


.
37 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 22:07:15.19 ID:fOzYYWJN0
『男魂☆おみくじ対決』


(*゚ー゚)「うーん、今日も見つかりませんでしたね」

( T)「急ぎはしねえよ。どうせ元の世界じゃ三日四日しか経ってねえだろうし」

時雨「戻ったら百年経ってたらどうする?」

( T)「アッシュかよ」※キャプテン・スーパーマーケット参照(オリジナルエンディング)

城和泉正宗「んー……ねぇ、折角なら神様にでも頼んでみない?」

(*゚ー゚)「神様?」

城和泉正宗「お参りするの。ほら、貴方達が出てきたところって、あの神社じゃない?」

(;T)「か、神様かぁ……」

城和泉正宗「何よ、幼稚だって言うの?」

(;T)「いや、俺が見た神様って……ほら……」


             彡⌒ ミ
            (´・_ゝ・`) 「I'm sexy and I know it.」   
            / `ニニ´彳 `` ー 、
        _,ノ´、,  ,..>、リ,. -- 、. ヽ--、
        /     ̄´   {-_,.  -、 、,'  ヽ
      /   〃,..     'r  _,.. 、}>、.. r-{.
     /、  _,..イ´      ト. ´   i  ´   }
     /  ゙ー'´ }ヘ     _,..ノヘ`ー- ...ィ! ',  ハ {
    ,' ,'     リヾニ=ニ´ ,. ‐'' h ー 、 ハ リ  ノ}
   ,'八  ,  / \ミヽ、ヽ.   |!  } 彡N  ', ハ
   }  (.,/    ∨ ヽ('' ´`` /´`'!,∨ ! ,.'  i
   ,ハ',  ii      {   入__ _ノ.__,ノ |  ∨  ,{
   i : v リ     /、  {   ゚ ´,| |   |,   }
   { Y, ,'    ィ‐‐-ミ、_`',      リ }   ,'   ヽ
    iヽ !   ,' :   ハ`ヽ、..__,/-',〉-‐‐y    ,}
    }. ∨   ./ ノ  /  ∨' ,.  _,./ !  `''"i ', {ノ'′
    ',  `ヽ_,..{,'  ノ   i   /´ 、  ヽ、.__ ,〉 ト,)
    ',  r‐ヤ  '     人ノ    >‐‐イ / ` }
    ヽ、∨       /`ヽ、 /   ハ , /
      y' ,'     ; /     `{   ,/-‐ /
      i      i'    /' ,/  ,.. ´
        i       ,リ   /-'" ,. '´



(;T)「ハゲだしなぁ……」

時雨「まだラリってるの?」

(;T)「そう思いたいね……」

(*;゚ー゚)「な、何を見たんですか……?」
38 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 22:10:46.69 ID:fOzYYWJN0
お神社


桑名江「ハァ……」


城和泉正宗「あれ?桑名江じゃない」

桑名江「ぴっ、じょ、城和泉さん!!それと皆さんお揃いで……」

時雨「おっぱいでっkいだだだだだだだ!!!!!!!」

桑名江「!?」

( T)「ごめん今のは俺らの世界で『ご機嫌麗しゅう』って意味なんだ」ギチギチギチギチ

(*;=ー=)「……」

時雨「頭ああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」

桑名江「は、はぁ……」

城和泉正宗「どうしたの?落ち込んでいるようだけど」

時雨「おちんkああああああああああ今のは違うついうっかり!!!!!!!!」

(*;゚ー゚)「時雨さん……」

( T)「マジごめん。続けて?」ギチギチギチギチ

桑名江「は、はい。実は、今引いたおみくじで大吉が出てしまって……」

城和泉正宗「あー……それで……」

( T)「なんで?いいじゃん?」ギチギチギチギチ

時雨「あああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!」

( T)「うるさいな静かにしろよ」ギチギチギチギチ

時雨「じゃあ放してよクソ提督!!!!!!!!!!!!!!!!!」

桑名江「あ、あの……」

城和泉正宗「ごめんね、あの子達はアレが通常運転なの」
39 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 22:11:46.15 ID:fOzYYWJN0
時雨「僕の賢い頭がバカになる……」

( T)「片腹痛いわ。それで、大吉引いてなんで落ち込んでたんだ?」

桑名江「実は私、昔から吉凶が交互に訪れる体質でして……大吉を引いてしまったので、この後何か良からぬ事が起こってしまうのでは無いかと……」

( T)「なんかどっかで聞いたことあるぞ」

時雨「ジョン太夫セガール」

( T)「そうそれ」

桑名江「わ、私と似たような体質の方が他にも!?」

( T)「うわおっp……いや、ちょっと違うけど」

(*;=ー=)「……」

時雨「あのさぁ……」

城和泉正宗「どいつもこいつも……」

桑名江「?」

( T)「やめろ抗えられるかこんなもんふざけんなチクショウ。まぁ、俺からは気にすんなよとしか言えねえな」

時雨「ガチャ運の偏りみたいなもんでしょ?」

( T)「身近なギャンブル依存を彼らに言っても伝わらない」

(*゚ー゚)「直近だと、どのような出来事がありましたか?」

桑名江「確か……茶柱が立った時にはお洗濯物が飛んで行ったり、かと思えば打ち水で出来た小さな虹が綺麗だったり……でしょうか?」

( T)「虹見た後には?」

桑名江「その後すぐに躓いて、泥だらけになりましたぁ……」

( T)「幸運に対して不幸の度合いがキツすぎる」

時雨「何もしてないのに感度三千倍になったりするよりはマシでしょ」

( T)「あっやべえ死にてぇー」
40 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 22:14:48.40 ID:fOzYYWJN0
時雨「釣り合いが取れてるならそれでいいんじゃない?そういうものでしょ。人生って」

城和泉正宗「アンタねぇ……」

桑名江「いえいえ!!時雨さんの言う通り、私が気にし過ぎているだけですので!!」

( T)「……いや、自分の不注意を体質の所為にしてるだけじゃないか?」

桑名江「はうっ!!」

城和泉正宗「アンタねえ!!!!!」ゴスッ!!

(;T)そ「痛っごめっだって今聞いた話って普段しっかり気を保てば回避できんじゃん身内の不幸とかじゃしょうがないけどさぁ!!」

城和泉正宗「だとしても言い方ってのがあるでしょ!?」

(;T)「うんわかってる親にも叢雲にも散々言われてるけど性分なのこれ!!言ってから後悔して反省するけど直んねえのマジで!!!!!」

時雨「そんなんだから奇跡的に出来た恋人との関係が長く続かないんだよ提督は」

(*;゚ー゚)「あの、はい、正直、今のは酷いと思います……」

(;T)「顔面丸焦げになってから彼女なんて出来た覚えはねえし、若にまでダメ出しされるとは思ってなかった」

桑名江「いえ……提督様の仰る通りです……全て私の不徳の到りですので……」

時雨「ちょっと男子!!桑名江ちゃん泣いちゃったじゃん!!」

城和泉正宗「謝りなさいよ!!」

(;T)「俺も泣きそう」

(*;゚ー゚)「あっ、あー!!でも!!今ので相殺されたんじゃないでしょうか!!次は良いことがありますよきっと!!」

(;T)「待ってごめん今のが一番キツいわ」

(*;゚ー゚)「えっ、ダメでしたか!?」
41 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 22:15:45.34 ID:fOzYYWJN0
(;T)「いや、悪かった。詫びと言っちゃなんだが、これから城和泉正宗行きつけの茶屋に寄るところだったんだ。一緒にどうだ?」

桑名江「……フフッ、早速良いことがありました。ええ、是非ともご一緒させてください」

時雨「じゃあ次は不k」

城和泉正宗「時雨!!」

(;T)「やれやれ……そんじゃあ、俺の悪いところも直してもらうように、お参りしてから行こうか」

時雨「あ、待って。おみくじあるんだよね」

桑名江「はい、此方に……?」

時雨「五番勝負出来るじゃん。運ゲー対決」

(*;゚ー゚)「おみくじ勝負、ですか……?」

城和泉正宗「そう言うのはちょっと違うんじゃない?」

時雨「運も実力の内って言うじゃないか。それとも、城和泉は自分の主の運が信用ならないって言うの?」

城和泉正宗「やってやろうじゃない!!主、絶対勝ちなさいよ!!」

(*;゚ー゚)「ええ!?う、運はどうしようもないよ!!」

時雨「うわチョロ」

( T)「うわチョロ」

城和泉正宗「何!?」

( T)「なんでもないです」
42 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 22:22:10.42 ID:fOzYYWJN0
( T)「すいまっせーん!!おみくじ四人分!!」

「あいよぉ!!!!!!!!!神のご加護を!!!!!!!!」

( T)「うわめっちゃ元気のいい神主さん。そんじゃ、俺からいくぞ」

「はいおみくじバリバリ引いちゃってぇ!!幸運ジャンジャン呼んじゃってぇ!!」

( T)「えっ?」

「それ大吉!!大吉!!大吉!!大吉!!」

(;T)「ちょ……引きにく……ホストのコールみたいな掛け声やめろ!!!!!!」

城和泉正宗「……ねぇ、いっつもこうなの?」

桑名江「あ、あはは……慣れました……」

(;T)「はいこれ!!」

時雨「見せて見せて」

(;T)「待て破れる引っ張るな!!せいっ!!」


おみくじ<激吉!!!!!!!!!!!


(;T)そ「うおっ世直しマン戦のラッキーマンみたいなやつ出た!!!!!」

時雨「何言ってんの?」

(;T)「えっ、知らない……?」

桑名江「す、凄いです!!排出率が限りなく低い幻のおみくじですよ!?」

時雨「SSRじゃん。提督、今日死ぬの?」

(;T)「こんなんで幸運使い切ったなんて思いたくねえ!!」
43 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 22:23:40.53 ID:fOzYYWJN0
(*゚ー゚)「項目はどうなってます?」

( T)「えーと、『争い事、超絶沢山ある』」

城和泉正宗「激吉とは思えないくらい物騒ね!?」

時雨「やったね」

( T)「最高だな」

桑名江「そ、それでよろしいんですね……」

( T)「『健康、基本的に良し。ただし、難病の気あり』」

城和泉正宗「不穏しか感じないんだけど!?」

時雨「やったね」

( T)「よかねえ」

(*;゚ー゚)「時雨さんはまっするさんをどうしたいんですか?」

( T)「『待ち人、来たる』。へぇー、来るんだ」

時雨「海軍内の人望ほぼ無いのに来るんだね」

( T)「ビックリだよなぁ」

(*;゚ー゚)「な、無いんですか?」

( T)「基本的に海軍上層部とはクソ仲が悪い」

(*;゚ー゚)「ぼ、僕からは一概にどうとは言えないんですが、仲良くしときましょうよ……」

( T)「若は優しいなぁ。でも実際あんなゴミクズ野郎共とまともに付き合ってらんねえって」

時雨「深海棲艦を根絶やしにしたら次はあいつらだから」

( T)「ばっかオメーあんなクソ組織が終戦まで保つわけねえだろ。ここだけの話、独立も考えてるからな?」

城和泉正宗「や、やめよ?ね?平和に暮らしましょう?」
44 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 22:25:28.96 ID:fOzYYWJN0
桑名江「それで、その……恋愛は、どうでしょうか?」

( T)「一番どうでもいいところに食いつくね……どれ……」

( T)「……」

城和泉正宗「どうしたの?」

( T)「いや……なんか……黒く塗りつぶされてる……」

城和泉正宗「えっ、そんなまさか……ひっ、怖い怖い!!」

時雨「もう無理ってことなんでしょ」

( T)「無理なら無理でいいんだけど鳥肌が凄いからこういうのやめてほしい」

桑名江「でっ、でも、こうも考えられますよ!!運に頼らず、自らの力で切り開けと!!」

( T)「その前向きさ見習っていきたい」

(*゚ー゚)「……あれ?ちょっとよく見せてもらっても?」

( T)「ん?はい」

(*゚ー゚)「……」


(*;゚ー゚)「……うわっ」


(;T)「オイやめろ何が見えたんだよそういう反応が一番怖いんだよ」

(*;゚ー゚)「これ……ただ塗り潰されてるんじゃないですね」

(;T)「うわー聞きたく無い!!聞きたく無い!!」




(*;゚ー゚)「小さな『女難』って文字でビッシリ埋めつくされてます……」




( T)「あっ待って吐きそう。吐く」
45 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 22:26:48.73 ID:fOzYYWJN0
城和泉正宗「の……呪われたおみくじ……」

( T)「ヴォェッ!!」

桑名江「大丈夫ですか!?」サスサス

( T)「優しい……涙が出ちゃう……そして心当たりがいっぱいあるだけに余計怖い……」

時雨「大変だね(笑)」

( T)「うるせえ大半の心当たり」

桑名江「む、結びましょう!!きっと神様が良い方向に導いてくれる筈ですよ!!」

( T)「そうだね」

城和泉正宗「声に生気が無いわ……」

時雨「ねー、これ誰かのいたずらとかじゃ無いの?」


「……」


(;T)「ほらもー!!さっきめっちゃうるさかった神主さんですら口を閉ざしてんじゃん!!」

時雨「めちゃくちゃ面白い」

(;T)「うるせーバーカ!!はよお前らも引け!!」

(*;゚ー゚)「そ、そうですね!!気を取り直しましょう!!きっと僕らも何かしら可笑しなおみくじ引く筈ですから!!」

城和泉正宗「や、やめてよね!!怖いじゃない!!」

時雨「フラグ立ったから大丈夫だよ。全部普通のおみくじだって」
46 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 22:28:41.10 ID:fOzYYWJN0
(*゚ー゚)「末吉」

城和泉正宗「吉」

時雨「当然の大吉」※駆逐艦幸運値第三位

(#T)「面白味のねえ連中だな!!!!!てめえらに芸人魂ってもんはねえのか!!!!!!!」

(*;゚ー゚)「ご、ごめんなさい……」

時雨「面白いのは提督だけで充分だよ」

城和泉正宗「なんだろ……何も悪い事してないのに、この罪悪感……」

桑名江「勝ちです!!提督様の勝ちですから!!」

(;T)「嬉しくねえよ!!!!!!!!!あーもー結ぶ!!すぐ結ぶもんね!!」

(*;゚ー゚)「そうですね!!早くお参りしてお茶しにいきましょう!!」

城和泉正宗「しょうがないとはいえ、どこか大人げないわね……」


時雨「……」


城和泉正宗「時雨?」

時雨「ん、なんでもない。お賽銭頂戴?」

城和泉正宗「自分で出しなさいよ!!」


<くたばれーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!

<神様にそんなこと言っちゃいけませーーーーーーーーーーーーーーん!!!!!!!!!!


時雨「……」


『待ち人:失せる』


時雨「……結ぼ」
47 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 22:30:39.18 ID:fOzYYWJN0






【待ち人】 意味:良い方向に人生を導いてくれる人





48 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 22:42:22.31 ID:fOzYYWJN0
『ロボちがう』


お街中


( T)「活きが良いのが手に入ったな」ドンブラコッセ

秋雲「提督のやると言ったらやる凄みは嫌いじゃないけど、今回ばかりはマジで狂気だと思う」

( T)「お前イキイキとスケブ用意して何言ってんだ」


<旦那ぁー!!あっきー!!


( T)「ん?」

秋雲「あ、ゆきちゃんだ」

不動行光「大樽背負ってなーにしてんですかー?」

( T)「買い占めてきた」

不動行光「買い占めてきた?どれどれ……」


ウナギ<ビチチチチチチチチチチ!!!!!!!!!


不動行光「……」

( T)「……」

不動行光「今夜はご馳走ですか?」

( T)「動じないタイプか」

不動行光「やだなぁ旦那、あたしが誰に仕えていたのか知らないワケじゃないでしょー?」

( T)「信長ってそんなヤバかったのか……」

不動行光「旦那とどっこいどっこいってとこですかねー?」

( T)「俺って髑髏の盃でかんぱーいするような奴に見えんの?」

秋雲「少なくともまともな人には見えないねぇ」

不動行光「何に使うおつもりで?」

( T)「八宵をこの中にぶち込む」

不動行光「あたしの中でヤバい人の順位が入れ替わりましたよ?」

秋雲「信長よりヤバいってさ」

( T)「やったぜ。明日はホームランだ」
49 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 22:43:37.28 ID:fOzYYWJN0
秋雲「ゆきちゃんは、また和菓子屋のお手伝いー?」

不動行光「はい、今日のあたしは看板娘のゆきちゃんです!!おばあちゃんに挨拶がてら、寄ってきません?」

( T)「そうだな……ついでに何匹かおすそ分けするか」

不動行光「いやいや、生きたまま渡されても困るだけですからね?」

( T)「ちゃんとタレも買ってきたから。台所と七輪貸してくれたら調理するし」

不動行光「ウナギ捌けるんですか!?」

( T)「え?クッキングパパに捌き方載ってたからいけるけど……?」

秋雲「あの漫画、そんなニッチなレシピまで載ってんの……?」

( T)「カクテルからマグロの解体まで何でもござれやぞ」※マジで載ってる

不動行光「んー、それなら良いでしょう。はい、お二人様ごらーいてーん♪」ガラガラー



ロボ<いらっしゃいヤネン



不動行光「!!?!??!??!??!?!?!」

( T)「!!!?!?!?!?!??!???!?」

秋雲「!!?!??!??!!!??!?!!」



ロボ<看板娘の津ーちゃんヤネン。よろしくヤネン



( T)「つーちゃん型のロボだ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

秋雲「つーちゃんの形は保ってるけど要所要所にメカ要素があるロボだ!!!!!!!!!!!!」


ロボ(津ーちゃん)<ロボチガウロボチガウロボチガウ


秋雲「ロボだこれーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」

( T)「落ち着けモエモエ。ロボは古い」
50 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 22:45:57.81 ID:fOzYYWJN0
不動行光「いつ!?どこから!?え!?おばあちゃん!?」

「おやおやゆきちゃん、どうしたんだい?」

不動行光「あのあの!!この子、何かしませんでしたか!?」

「いんや、ちょっと変わった見た目だけど、いい子だよ」

( T)「ちょっとの話じゃなくない?」

「おやいらっしゃい。あんた、前にも来たね」

( T)「ご無沙汰しております」

秋雲「前?」

( T)「陸軍のあんちくしょうと会った後にな。食っただろ?きんつば」

不動行光「この状況で会話繰り広げるんですか!?」

( T)「ちょっとびっくりしたけど、鎮守府だともっとやべーの出てくるし」

秋雲「お化け屋敷だしねぇ」

不動行光「どんな家に住んでるんですか……」

津ーちゃん<お茶ドーゾヤネン

不動行光「ちょっと!!あたしの仕事取らないでくださいよ!!」

( T)「これはこれはご丁寧に。んん、渋めで美味いな」ホッコリ

秋雲「日本人はやっぱり緑茶だねぇ……」ホッコリ

不動行光「受け入れないでくださいよ!!」

津ーちゃん<行光のねーちゃんにも今淹れるヤネン


津ーちゃん<オロロロロロロロロ


不動行光「えっ……吐い……」

( T)「」ガチャン

秋雲「」ガチャン


津ーちゃん<召し上がれヤネン

( T)「ガッちゃんみたいなお茶の淹れ方してんじゃねえよ……」

秋雲「尻から出すよりはマシだけどさぁ……」
51 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 22:48:09.40 ID:fOzYYWJN0
( T)「まぁいいや。おばあさん、ウナギ食べます?」

「いいのかい?嬉しいねえ」

( T)「そんじゃ、厨房借りますね」

不動行光「この状況に動じっぱなしなのあたしだけなんです!?肝が太すぎないですか!?」

津ーちゃん<オッチャン、ウチに任せるヤネン

( T)「さっきから腹立つなそのエセ関西弁……捌けんのか?」

津ーちゃん<ちょちょいのちょいヤネン

秋雲「惜しい」

( T)「惜し……ジョイ君か、懐かしいな」

津ーちゃん<一匹失敬するヤネン

秋雲「つーちゃんも料理スキル高いからねー。期待できますよこいつぁ」

( T)「母親がメシマズだもんな。そりゃ飯作れなきゃ死活問題……」


津ーちゃん<ズルルルルルルッ!!!!!!!!!!


不動行光「えっ……啜っ……」

( T)「」

秋雲「」


津ーちゃん<ガガガガッ、ピー、ガガッ、ガー


( T)「フロッピーディスクに書き込んでるみてーな音すんな……」

秋雲「いつの時代の話してんの?」


津ーちゃん<チーン♪


津ーちゃん<ヴォエッ、出来上がりヤネン


不動行光「だからぁ!!なんで口から出てくるんですか!!」
52 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 22:49:06.52 ID:fOzYYWJN0
(;T)「ご丁寧に皿に乗って出てきたな……」

秋雲「なまじ匂いが良いから厭が応にも食欲がそそられちゃう」

(;T)「血抜きとか生ゴミとかどうなってんの?」

津ーちゃん<津ーちゃんのご飯になったヤネン

(;T)「バイオエネルギー採用型……?」

秋雲「八宵ちゃんマジ何者なんよ……」

( T)「それはそうとあいつは絶対にウナギの中にぶち込む」

不動行光「何の恨みがあるんですか……」

「美味しいねえ。ありがとうねぇ」

不動行光「おばあちゃん躊躇いなく食べないで!!」

( T)「まぁ……手間省けて良かったじゃん……」

秋雲「そんで、何でここにいんの?」

津ーちゃん<八宵ねーちゃんが『提督さんが本当にウナギ買いに行ったから阻止するか叩きのめすかして』って頼まれたヤネン

秋雲「おっ……とー?」

( T)「急にきな臭くなってきやがった」


津ーちゃん<お覚悟ヤネン ブッピガァン!!!!!!!!!!


不動行光「暴れるなら外でやってくださいよ!!」

( T)「まぁ待て。話せばわかるかもしれん」

不動行光「あの禍々しい武装見て説得出来ると思ってるんですか!?なんか右手の角みたいなの回ってるんですよ!?」

秋雲「あれね、ドリルって言うの。いやー、浪漫ってもんをわかってんねー」
53 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 22:51:13.20 ID:fOzYYWJN0
( T)「津ーちゃん、まさか俺がただの嫌がらせ目的でウナギの中に八宵をぶち込もうとしていると?」

津ーちゃん<辞世の句はそれでいいのかヤネン?壊滅的なセンスヤネン

( T)「おいどこで聞いたその台詞。いいか、ウナギってのはヌルヌルしてるだろ?」

津ーちゃん<せやなヤネン

( T)<このヌルヌルは『ムチン』といって、保湿に優れた成分だ。ウナギの他には納豆やオクラ、山芋なんかに含まれてるな」

不動行光「ほ、本当なんです?」

秋雲「今んとこ嘘は無いね」

( T)「俺らの時代ではこれを使った美容液なんかも作られてる。賢い津ーちゃんならここまで言えばわかるだろ?」

津ーちゃん<つまり……八宵ねーちゃんのお肌を考えての行動って事ヤネン!?

( T)「賢〜〜〜〜〜〜〜い!!!!!!!!!時雨より賢い!!!!!!!!!!」

秋雲「いやー、秋雲はどっこいどっこいだと思うなぁ」

不動行光「止めるべきなんでしょうけど、止めたら止めたで暴れられたらおばあちゃんが困るし……」

秋雲「犠牲には目を瞑ってもいいんじゃないかなぁ。これ多少八宵ちゃんも悪い案件だしね」

不動行光「うあ゛ー……し、死にはしない、ですよね!!うん!!」

秋雲「第六天魔王オキニなだけあるこの割り切りの良さ」

津ーちゃん<オッチャン、ウチ間違ってたヤネン!!ウチにも協力させてくれヤネン!!

( T)「津ーちゃんはいい子だなぁ!!そうと決まれば深呼吸してからのヨッシャ!!八宵の野郎に俺と同じ屈jお肌ツルツルにさせてやろうぜ!!」

秋雲「ばーちゃんこのきんつば美味しいねぇ!!それと樹木希林に似てるって言われない?」

「おやおや嬉しいじゃないか。饅頭も食べるかい?」

不動行光「ああ……みんな平常運転じゃないですか……」


<イクゾッイクゾッ!! ※エンハンス9二回攻撃アルベール

<待ってろヤネン八宵ねーちゃん!!


不動行光「……もう、いっか。おばーちゃーん、あたしにもきんつばー」

「はいはい」
54 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 22:53:13.78 ID:fOzYYWJN0
めいじ館


(#T)「逃げるなオラァ!!!!!!お前もヌメヌメにしてやる!!!!!!!!」

八宵「可憐な女の子にする仕打ちじゃないよ!!!!!春画案件になっちゃう!!!!!!」

津ーちゃん<お肌ツルツルにしてやるヤネン!!!!!!!

八宵「おのれ裏切ったなーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」


菊一文字則宗「……止めるべきでしょうか?」

時雨「んー?優しい方だから大丈夫でしょ」

菊一文字則宗「今だに提督さんの線引きがわかりませんね……」

夕立「今日はご馳走っぽい!!ぽいぽいぽーい!!」

菊一文字則宗「……ま、いっか」


ウナギはその後、美味しく頂かれたという



八宵「とほほー!!もうウナギはこりごりだー!!」



55 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 22:56:19.06 ID:fOzYYWJN0
『男魂☆コスプレバトル』


∬´_ゝ`)「と、言うわけで、提督さんにはこの衣装の数々を着て頂きたいのだけれど」

( T)「何が『と、言うわけで』じゃアホか」

丙子椒林剣「千母ちゃ……お母様に贈った衣装を着られたと言うことでしたので、抵抗は無いとお聞きしたのですが〜?」

( T)「そん時は抜丸が俺の服持って行きやがったから仕方なくじゃアホか」

( T)「アホ」

( T)「時雨よりアホ」

丙子椒林剣「あら〜……?」

∬;´_ゝ`)「私の肝が冷えるからやめてもらえないかしら……?」

( T)「難儀だな。そこの服司令に腹巻でも編んでもらえよ」

丙子椒林剣「むぅ〜、手厳しいですねぇ。一体何がご不満なのでしょうか〜?」

( T)「全てだよ。強いて言うなら今……」


紅葉狩兼光「あはは!!おっちゃん何その格好!!」


( T)「何故か知らんがバニー服着させられているって事だよ」

丙子椒林剣「よくお似合いです〜」

( T)「よーしその喧嘩買った」

∬;´_ゝ`)「ちょ、ちょーっとこっち来て!!」
56 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 22:57:26.98 ID:fOzYYWJN0
∬;´_ゝ`)「気持ちはわかるけど、椒林お姉……副司令もああして息抜きしないとやってられないのよ」

( T)「だからってなーんで俺が付き合わされなきゃならねーんだよ」

( T)「見ろお前俺の今の格好」

( T)「胸元の生地足りてなくて乳首丸出しだし、股の切れ込み凄くてケツに食い込んでんだぞ」※抜きどころビッグチャンス到来


天龍「うわっ、尻やべえ。尻尾が変態味増してる」パシャッ


( T)「写真撮られるわ」


秋雲「ちょっと動かないでよ!!」


( T)「デッサンされるわ」


小夜左文字「……」


( T)「小夜なんか怖がってこっち近づいて来ねえんだぞ」

∬´_ゝ`)「ブフッwwwww」

( T)「ウナギ買ってくる」

∬;´_ゝ`)「ごめんなさいごめんなさい!!つい!!」
57 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 22:58:59.52 ID:fOzYYWJN0
∬;´_ゝ`)「でもでも!!よく考えて見て頂戴?貴方の代わりに艦娘ちゃんの誰かが犠牲になるのはやぶさかじゃないでしょ?」

( T)「別に……」

∬;´_ゝ`)「うわ血も涙もない」

( T)「夕立とかノリノリで菊さんと……なんだっけアレ……マキャベリズム?何とかのコスプレしてたじゃん」

∬´_ゝ`)「そうなのよ。意外な趣味よねー。菊一さんがこす……ぷれい?趣味だったなんて」

( T)「だからこの時代さぁ……先進的過ぎんだよなぁ……」


紅葉狩兼光「おしり!!!!!!」ッッッパァァアアアアアアアアアアアアアン!!!!!!!!!


(;T)そ「ケツが割れるーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」※四分割

紅葉狩兼光「あはははは!!お尻に真っ赤な紅葉!!!!!」

(#T)「小夜ーーーーーーーーーーー!!!!!!!!裏庭に埋めろーーーーーーーー!!!!!!!!」

小夜左文字「喜んで……!!」


<ぎにゃああああああああああああああああああああ!!!!!!


∬´_ゝ`)「小夜ちゃんは紅葉ちゃんに何の恨みがあるの……?」

( T)「あいつは今日も小夜のあんぱんを食った」

∬´_ゝ`)「食べ物の恨みは深いわね……」
58 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 23:00:37.83 ID:fOzYYWJN0
∬´_ゝ`)「貴方が来るまではしぃくんが主な犠牲者だったのよ。ね、ここはあの子を助けると思って」

( T)「それ若が本気で嫌がってんなら俺はアレと刺し違えてでも止めるぞ?」

∬;´_ゝ`)「や、本人はやぶさかじゃない……みたいだけど……」


時雨「うわ股間凄い。エッチだ」


(#T)「見るんじゃねーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」

∬´_ゝ`)「ほんと……立派ねぇ……」

(#T)「おめーーーーーーーーもだーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

(#T)「ちくしょーーーーーーーーーーーー!!!!!!抜丸が俺の服を全部どろっどろのボンボンにしなきゃこんな事にはーーーーーーーーー!!!!!!」


抜丸「ごっ……ごめんなさい……」


(;T)「ああ違うんだ抜丸洗濯してくれてありがとうなただちょっと用意してくれた服がアレだっただけで後だからと言って俺と一緒の格好しなくて良かったんだぞ?」

∬´_ゝ`)「抜丸ちゃん似合ってるわねぇ……」

(;T)「くぅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜……」

∬´_ゝ`)「ね?今の格好よりまともな服があるかもしれないし……」

(;T)「……ああ、クソ、わかったわかった。あのクソババアのオモチャになってやる」


丙子椒林剣「ぜーんぶ丸聞こえですよ〜?」


(#T)「聞かせてんだよババアーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

∬´_ゝ`)「時雨ちゃんが愉快な性格の理由がわかるわー……」
59 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 23:03:53.26 ID:fOzYYWJN0


\ガヤガヤ!!!!!!ガヤガヤ!!!!!/


城和泉正宗「ただいm……何の騒ぎ?」

時雨「おかえり。今から提督のファッションショー始まるよ」

(*;゚ー゚)「え、もしかして、副司令さん?」

丙子椒林剣「お疲れ様です〜。提督さんの粋な計らいで持ってきた衣装を着てもらう運びとなりまして〜」

(*;゚ー゚)「あの、いくらまっするさんと言えども、際どい衣装を着てもらうのは……」

丙子椒林剣「だーいじょうぶですよ〜?今までもちゃーんと人前に出ても問題のない衣装を用意してますでしょ〜?」

城和泉正宗「……」

時雨「顔に『よく言うよ』って出てるよ?」

城和泉正宗「時雨!?」

丙子椒林剣「あら〜?城和泉さんはご不満なのでしょうか〜?」

城和泉正宗「い、いえ!!そのようなことは決して!!余計なこと言わないでよね!!」

丙子椒林剣「ウフフ〜。では、提督さん、張り切ってどうぞ〜!!」


( T)「……」キャルルン☆彡


時雨「魔法少……魔法中年だ」

(*;゚ー゚)「初っ端からスカート丈がめちゃくちゃ短いじゃないですか!!!!!!!」

(;T)そ「いやーーーーーーーー!!!!!見ないでーーーーーーーー!!!!!」


\ドッワハハ!!!!!!!!/


∬´_ゝ`)「盛り上げ方わかってるわねー」

(#T)「意図して盛り上げたワケじゃねーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」
60 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 23:05:16.12 ID:fOzYYWJN0
丙子椒林剣「現代版源氏物語外伝、『まじかるしゅーたーひかりん』最終変身形態、『びくとりーもーど』の衣装です〜。お気に召しましたでしょうか〜?」

(;T)「まじ……何!?ビクトリーモード!?」

秋雲「提督、これ」

(;T)「は!?あんの!?紫式部に助走つけてぶん殴ってるみたいな本マジであんの!?」

秋雲「いや意外と……熱いのよこの話」

(;T)「知らねーーーーーーーーーーーーーよ!!!!!!!!疑問を持てよ!!!!!!明治時代に魔法少女物が置いてある事によ!!!!!!」

天龍「あっはっはっはっはっは」

(#T)「朗らかに笑ってんじゃねーーーーーーーーーーー!!!!!!!」

天龍「ほいっと」パシャッ

(#T)「撮んなーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」

丙子椒林剣「艦娘さん達は毎日が楽しくて仕方なさそうですね〜。人徳が成す所です〜」

(#T)「あーあー毎日オモチャにされて笑われてるよチクショウが!!!!!!!」

時雨「その調子で」

(#T)「るせーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

天龍「青葉に見せて特集組んで貰おうぜ」

秋雲「いいね。じゃあ提督、次」

(#T)「何が次だバーーーーーーーーーーーーーーーーカ!!!!!!!もう終わりだ終わr」
61 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 23:07:23.61 ID:fOzYYWJN0



( T)「……」


丙子椒林剣「新婚ホヤホヤの若妻を意識したエプロン衣装です〜」

秋雲「ほう、裸エプロンですか」

時雨「大したものですね」

( T)「オイオイオイ羞恥で死ぬわ俺」

(*;゚ー゚)「あの、衣装……?」

城和泉正宗「エプロン以外何も身につけてないように見えますよ!?」

丙子椒林剣「見えそうで見えないちょっぴりエッチなロマンを取り入れました〜」

天龍「中身がオッサンだとただの地獄絵図だな」

( T)「泣いていい?」

小夜左文字「埋めてk」


_人人人人人人人人人人人人人人人_
> ( T) 迸るマキシマムスケベ < エッチコンロテンカーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄


小夜左文字「きゅう」バターーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!!!!!!!


抜丸「小夜さーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!!!!!!!!!!」

∬´_ゝ`)「案外ウブねえ……」

秋雲「今夜は裸エプロンのマッチョに追われる悪夢を見るねー」

天龍「寝室に運んでくるわ」

( T)「起きたら復讐帳に俺の名前がまた記される」

丙子椒林剣「小夜さんも苦労なされているのですね〜」

( T)「今回ばかりはテメーの名前も連名で書いとけって言う」

城和泉正宗「脚ツルツルね……」

( T)「城和泉のエッチ!!!!!!!!!!!!!!!」

城和泉正宗「なっ!?」

(*;゚ー゚)「脚……好きなの……?」

城和泉正宗「好きじゃない!!!!!!!」

秋雲「所でしぃくん」

(*゚ー゚)「はい?」
62 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 23:09:16.27 ID:fOzYYWJN0



o川*゚ー゚)o「……」※若

( T)「……」


秋雲「デュフッ、最高……てぇてぇ……」

時雨「提督が好きな体操服じゃん。もっと喜べば?」

( T)「……」

城和泉正宗「も、もうやめときましょう?そろそろ限界ですよ?」

丙子椒林剣「これで最後ですから〜。ウフフ〜、眼福です〜」

o川*;゚ー゚)o「あの、この、ブルマっていうのは、本当に下着じゃないんですか?」

丙子椒林剣「機能美に溢れるデザインでしょう?機動性も良いですし〜」

( T)「……」

時雨「提督なんで喋らないの?お腹痛いの?」

( T)「……正義超人なら普通にパンツ一枚だし、全然ありなのでは?」

時雨「見てほら城和泉。お脳が漫画で染まってたら人はこうも簡単に狂えるんだよ」

城和泉正宗「怒ってなかったの!!!!????」

( T)「人は考え方を変えれば羞恥に耐えられる生き物なんだよ」

o川*;=ー=)o「提督さんのそういうとこ見習いたいです」

( T)「惜しむべきはこれ胡坐かいて座ったら間違いなくタマボロンしてしまう事だな。よっこら……」

o川*;゚ー゚)o「椅子持ってきます!!!!!!!!」ダッ!!

秋雲「じゃあ投票して。これで五番勝負決着つくから」

城和泉正宗「私が思ってた勝負と全然違うんだけど……い、いいのかしら、こんな方法で……」

秋雲「早かれ遅かれグダってたって。些事些事」

時雨「色々あったもんね。しょうがないしょうがない」

城和泉正宗「うう……確かにその通りなんだけど……」

時雨「所でこれ何を競ってるの?面白さ?」

秋雲「んー、全部引っくるめて魅力かなぁ。シコリティならしぃくんの圧勝なんだけど」

抜丸「しこりてぃ?」

時雨「エッチかどうかって意味だよ」

( T)「抜丸にいらんこと教えんな」
63 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 23:11:45.54 ID:fOzYYWJN0
秋雲「そんじゃあ、開票すんねー」

o川*゚ー゚)o「椅子持ってきました」

( T)「ありがとよ。やれやれよっこらマッスル」

城和泉正宗「脚を広げないで!!」

( T)「城和泉はさっきからエッチだなぁ」

城和泉正宗「見苦しいって言ってんの!!」

時雨「むっつりスケベ巫剣」

城和泉正宗「しぐれーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」

抜丸「そ、そろそろお召し物も乾いてると思うので取ってきます!!」

秋雲「ひーふー……おお、接戦」

∬´_ゝ`)「あら意外」

丙子椒林剣「どちらも甲乙つけがたいですから〜」

( T)「めいじ館も変態が多いな……」

時雨「変態の巣窟の長が何言ってんの?」

( T)「変態の自覚があるなら直す努力をしろよ」

天龍「たーだいmうわっやべえ。遂に性癖拗らせたかオイ」

( T)「率直な疑問なんだが俺のフェチは何処まで伝わってる?」

時雨「タコの時にはもう裏ラインで全員に通達されてたよ?」

( T)「陰湿なネットイジメやめろ」

秋雲「はい集計終わり!!一票差でしぃくんの勝ち!!」

天龍「あれ?俺の票は?」

秋雲「どっち入れんの?」

天龍「若だろ。食えるわ」

o川*;゚Д゚)oそ「!?」

( T)「大丈夫だ安心しろ俺の命にかえてもお前の貞操は死守してやる」

天龍「あ?こんな女所帯にいてまだ童t」


(#T)「タワーブリッジィィィィイイイイイイイイイ!!!!!!!!」ギチギチギチギチ

天龍「があああああああああああああああああ!!!!!?????」ゴキゴキゴキゴキ


64 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 23:13:00.63 ID:fOzYYWJN0
秋雲「というわけで、二勝一敗二分で五番勝負はしぃくんの勝利ー」

o川*;=ー=)o「わ、わぁー……」

城和泉正宗「そうよね、釈然としないわよね……」

時雨「乳首挟んでパーンするやつ持ってくるね」

(;T)そ「やめろオイ砲弾受けた時より辛いんだぞ!!つーかそれ狙ってただろ!!」

丙子椒林剣「ウフフ、楽しめました〜。それでは、私はこれで〜」

秋雲「え?もう帰るの?」

丙子椒林剣「はい〜。早く退散しないと……」


@#_、_@
(  ノ`)「退散しないと、なんだい?」


丙子椒林剣「」ビクッ


@#_、_@
(  ノ`)「全く……少し留守にした隙にまーたやらかしたようだね」

丙子椒林剣「あの〜、その……これは提督さんのご厚意で〜……」ダラダラ

( T)「いえ、半ば無理矢理」

@#_、_@
(  ノ`)「ほぉ……?」

時雨「汗凄い」

秋雲「エッッッッ!!!!!!!」

∬´_ゝ`)「じゃ、お先に失礼しますわ副司令殿!!」

丙子椒林剣「あ、阿音ちゃ〜ん!!」
65 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 23:14:42.95 ID:fOzYYWJN0
<久々に手入れと行こうか

<いやぁ〜!!お助けください〜!!


( T)「ざまぁあああああああああああああwwwwwwwwwwww」

城和泉正宗「ここに来て一番イキイキしてない!?」

天龍「痛っ、てぇ〜……人でなしが……」

( T)「そら毎日毎日エラい目遭ってたら性格も歪むわ」

天龍「自覚があんなら直す努力をしろよ……」

秋雲「デジャヴ」

( T)「さて、無事インガオホーも済んだことだし俺は着替える」

o川*;゚ー゚)o「そうですね……は、恥ずかしいですし……」


天龍「……」

秋雲「……」


(;T)「若急げ肉食系共はマジでお前を襲いかねん」

o川*;゚ー゚)o「はい!!」


長曾祢虎徹「なぁ、副司令が母上殿に引っ張られてたんだが、何やっt」


_人人人人人人人人人人人人人人人_
> ( T) 迸るマキシマムスケベ < エッチコンロテンカーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄


長曾祢虎徹「きゅう」バターーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!!!!!!!


城和泉正宗「虎徹ーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」

秋雲「刺激が強すぎちゃったか……」

天龍「蓼食う虫もなんとやらだな……」

( T)「これも筋肉が成せる技か……」

o川*;゚ー゚)o「まっするさんもそっち側なんですね……」
66 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 23:15:57.34 ID:fOzYYWJN0
抜丸「お召し物をお持ちしました」

時雨「乳首パーンってするやつ持ってきた」

(;T)「ヤバいじゃあ俺は逃げる!!」

時雨「逃がさんッ!!タルカス!!」

o川*;゚Д゚)o「ま、まっするさん!?その格好のまま外に出る気ですか!?」

秋雲「めいじ館に可笑しな噂が増える」



<ああああああああああああああ乳首があああああああああああああああああああ!!!!!!! ※乳首ポイント5



城和泉正宗「今日も今日とて踏んだり蹴ったりね……」

秋雲「しぃくんも見習っていこうね!!」

城和泉正宗「主を変態の道に連れ込もうとしないでよ!!」

o川*;=ー=)o「失礼だよ城和泉……」


その日からしばらく、めいじ館からは嬌声が響くヤバい店という噂が広がったという(客足が逆に増えた)
67 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 23:17:11.44 ID:fOzYYWJN0
『つーちゃんの日記』


おますだや(夜)


「ご注文の品です!!」バンッ!!

(;T)「あっ……あざっす……」

「ふん!!」


蛍丸国俊「さっきの店員さん、凄い目で提督さんを見ていらっしゃったのですけど……」

(;T)「ウナギ……投げつけちゃったから……」

蛍丸国俊「蛍でも怒ります」

(;T)「ですよね……それより」


ソボロ助廣「つーちゃんほんっと可愛い……無理……しんど……」


(;T)「この親バカへべれけ限界お姉さんどうしようか……」

蛍丸国俊「話には聞いてましたが、ここまでとは蛍も思いませんでした」

(;T)「有名なんだ……」

ソボロ助廣「聞いてますかお二人とも!!」

(;T)そ「えっあっはい!!生きててすいません!!」

蛍丸国俊「はい、蛍はちゃんと聞いていますよ」

ソボロ助廣「見てください……秋雲さんに習ってこんなに上手に私の絵を……うっ……」

(;T)「この話もう五回くらい聞いたなぁ……」

蛍丸国俊「すみません、お酒のおかわりくださいませんか?」

(;T)「強いなぁ蛍ちゃん……」
68 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 23:21:12.48 ID:fOzYYWJN0
(;T)「しかしそろそろ夜も遅いし、帰った方がいいんじゃねぇか?眠くなってきたぜ俺」

蛍丸国俊「そうですか?蛍は日が昇るまで大丈夫ですけど」

(;T)「夜型だなぁ」

ソボロ助廣「提督様!!」

(;T)そ「アッハイ」

ソボロ助廣「提督様も艦娘さんという子供達を沢山お抱えしている身とお聞きしましたが、つーちゃんほど良い子は中々いらっしゃらないでしょう!?」

(;T)「あ、うん、二、三人……くらいかなぁ?」

ソボロ助廣「それでも!!ウチのつーちゃんが一番かわええんや!!何言うとるんやアンタ!!」ドンッ!!

(;T)「対抗してもいいけどめんどくさいなぁ」

蛍丸国俊「時雨さんだと相手にならないと思いますよ?」

(;T)「いやアレはウチでも屈指の問題児だから……いるんだぜ?まるゆっていう良い子界の帝王が」

ソボロ助廣「まるゆぅ……?」

(;T)「あ、あー!!それより、ソボロ先生の話が聞きたいなぁ!!趣味とかあるんだろ!?」

ソボロ助廣「趣味ぃ……?」ギロリ

(;T)「ヒィ……酔っ払い怖いよぉ……」

蛍丸国俊「すみません、この、びぃる?ってのをください」

(;T)「まだ飲むの?」

蛍丸国俊「提督さんも飲まれますか?」

(;T)「俺飲めないんだよ。ごめんな?」

蛍丸国俊「そうですか……残念です。酔った姿を見てみたかったのですが」

(;T)「やめといた方が賢明だぜ〜?少なくとも、目の前の先生ほど可愛げはない」

蛍丸国俊「……すっごく酒癖が悪いんですね」

(;T)「悪いで済めば可愛い方だよ」
69 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 23:22:27.87 ID:fOzYYWJN0
ソボロ助廣「趣味……趣味……」グルグル

(;T)「もうダメだなこりゃ……帰ろうぜもう。な?」

ソボロ助廣「あー……ありますねぇ……日記を……」

(;T)「お姉さーん!!お冷くださーい!!」

ソボロ助廣「読んでます……つーちゃんの……」

(;T)「娘のプライバシー侵害案件!?」

ソボロ助廣「こちらにお持ちしましたので、宜しければ……」ドンッ!!!!!!!

(;T)そ「うわどこから出した!?」

蛍丸国俊「拝読しますね」ペラ

(;T)「蛍ちゃん待っ……」



『●月×日 晴れ』


今日は時雨ねーちゃんが流石のかーちゃんの肩を揉んどった
ぶつくさ文句言うてたけど、いたずらせんと最後までやっとってた辺り素直や無いなぁ
こっそり見てたのがバレた時には口止めされたけど多分フリやと思うから言い触らそうと思った


( T)「……たなくていいわ。続けて」

蛍丸国俊「提督さん?声が震えてませんか?」

( T)「えっ、グスッ、そうかなぁ。そ"ん"な"こ"と"な"い"け"と"な"ぁ"」

蛍丸国俊「泣いて……いるんですか……?」

( T)「信じられるか……あの時雨だぞ……出会った頃は虐待された子犬みたいに誰彼構わず噛みついていてさぁ……」

ソボロ助廣「提督様の教育の賜物ですね……」

( T)「寝首を掻かれそうになったのも一度や二度じゃなかった……ヴッ、それが……優しい子に育って……」

蛍丸国俊「続き読みますね」
70 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 23:24:17.92 ID:fOzYYWJN0
『●月☆彡日 くもり』


時雨のねーちゃんが温めた泥水を流石のかーちゃんに出してた
未来だとみんな飲むって言ってたけどアレ明らかに嘘やでな。流石のかーちゃん困った顔しとったわ
ちょっと見直したんやけど、やっぱり時雨ねーちゃんは時雨ねーちゃんやった。親の顔が見たいもんや


(#T)「と思ったらあの野郎案の定ーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!」

ソボロ助廣「この時点で良い子の軍配はつーちゃんに下りましたね」ドヤソボロ

蛍丸国俊「飲まないのですか?」

(#T)「んなワケあるかーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!いつの時代でも温めようが何しようが泥水は泥水じゃーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」


「お静かに!!」


(;T)「ごめんなさい!!!!!」


『●月◇日 雨』


今日から京都支部へおつかい旅や。鉄道使った旅やから楽しみや
前は大坂から東京まで東海道通らんと真っすぐガーって行ったら着くやろ思ってたら遭難して一か月くらい掛かったからなぁ
時雨ねーちゃんが餞別って言うて食べかけのあんぱんをくれたんやけど、多分証拠隠滅やと思う
小夜ねーちゃんに言うべきかどうか迷ったけど、美味しかったんでまぁええや


(;T)「つまみ食いの共犯になっちゃってんじゃん……」

蛍丸国俊「遭難?」

ソボロ助廣「あー……ウィック、家が燃えて遭難して熊に襲われて……散々だったけど、つーちゃんがいたお陰で乗り切れましたねぇ……」

(;T)「それはそれで気になるエピソードだな……所でこれ、俺らが来る前の日付だな」

蛍丸国俊「ここから先は暫く時雨さん関連の日記は見当たりません」

(;T)「そっk……いや、今更だけどつーちゃんの日記なんだしあんまり読んじゃうのも……」

蛍丸国俊「でも、蛍はとっても面白いです」

(;T)「そう言う問題じゃ……もうなんでもいいかワッショイ」
71 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 23:26:01.97 ID:fOzYYWJN0
『▲日∵日 晴れ』


京都から戻ったら変態のおっちゃんがおった。今まで色んな変態とおうたけどアレは屈指の変態やった
話聞いたら時雨ねーちゃんの主らしい。道理でいつもよりイキイキしとったワケや
他にも美人のねーちゃんいっぱい増えとった。それでもウチのかっこかわいいさは負けへんと思う

それにしても変態やったなぁあのおっちゃん


ソボロ助廣「確かに艦娘の方々も器量良しですが、つーちゃんの可愛さには勝りませんね」

(;T)「変態って二回も書かれてんだけど!!言っとくけど不本意だからな!?」

蛍丸国俊「えっ、本当に着てたんですか?蛍、てっきり白昼夢の類かと」

(;T)「俺だってそう思いてえよ……」

ソボロ助廣「グフッwwwwwあははははwwwwwwアンタのあの時のカッコ……ブフッwwwww」

( T)「蛍ちゃん、俺さぁ、厄払いとか行った方がいいかなぁ?」

蛍丸国俊「そうお考えなら出向くのは一手でしょうけど、神様にもどうにか出来ることと出来ないことはありますから……」

( T)「神にも無理かーーーーーーーー……」


『▲月ω日 晴れ』


今日はめいじ館に禍憑が出た。ぱんつばっか食う変態やった
でもウチのぱんつは狙われんかった。なんでやろうか?ウチのかっこかわいさに恐れをなしたんやろうか?
最終的におっちゃんが自分のぱんつを食わせて退治した。凄いけどやっぱり変態やと思った
おっちゃんはまだまだ謎が多い。こんな方法で楽に禍憑倒す方法を見つけていってもおもろいかもしれへん


ソボロ助廣「ドゥフッwwwwwくっ……wwwwww」

(;T)「先生もうドツボにハマっちまったな……」

蛍丸国俊「蛍もその現場、見たかったです……」

(;T)「地獄絵図だぞ……?」
72 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 23:26:55.28 ID:fOzYYWJN0
蛍丸国俊「では次……」


<オロロロロロロ!!!!

<うわっ、このバカ厠まで耐えきれなかった!!


蛍丸国俊「!!」ガタッ!!

(;T)「蛍ちゃんどこ行くんだ?」

蛍丸国俊「お掃除してきます!!」

(;T)「え、いや、お店の人に任せとけばいいって」

蛍丸国俊「放してください!!蛍は、蛍はぁ……!!」

(;T)「あっこの子すげえ酔ってる!!顔に出ないだけで普通に酔ってた!!」

ソボロ助廣「可愛いでしょ……ウチの子……」

「は、はぁ……おっp、そうですね……」

(;T)「よその客に絡むなって!!すいませんねこの人頭がつーちゃんなんで!!」

蛍丸国俊「お姉さん、蛍に掃除させてください!!」

「いえいえ!!お客様にそのようなことさせられません!!」

(;T)「あーもー滅茶苦茶だよ……」
73 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 23:28:07.46 ID:fOzYYWJN0
津田越前守助廣「かーちゃん、遅いから迎えに……」


<ギャースカ!!!!!!!!


津田越前守助廣「うるさっ!?」

(;T)「つーちゃん!!助けてくれ!!後日記に変態って書きまくってた件については後で話がある!!」

津田越前守助廣「なんで知っと……ああー!!またかーちゃんウチの日記持ち出しとったんか!!」

ソボロ助廣「つ、つーty……ウッp」

津田越前守助廣「あ」

(;T)「あ」


―――――
―――



めいじ館


( T)「……」

津田越前守助廣「……」

小夜左文字「遅……また?」

( T)「ああ……酒癖悪い連中ばっかだな……」

津田越前守助廣「あんな豪快にぶち撒けるとは思わんかったわ……」

小夜左文字「うっ、臭い……」

( T)「追い討ちをかけるな……ハァ……」


翌朝めちゃくちゃ酒の飲み方について説教した
74 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/08(月) 23:29:55.25 ID:fOzYYWJN0
今日はここまで

脊髄をシリアスからギャグに切り替えるのに時間が掛かった結果がこれです
75 : ◆L6OaR8HKlk [saga]:2019/04/09(火) 13:22:28.19 ID:397CxFwZ0
『善哉』


お厨房


夕立「発酵ってこれで終わりっぽい?」

( T)「どれ……おう、オッケーだ」

菊一文字則宗「それにしても、提督さんって多芸ですよね。パンまで作れるなんて」

( T)「クッキングパパに載ってるじゃん……」

菊一文字則宗「知らないですよ……」

( T)「それでも、石窯でパンを焼くのは初めてだがな」

夕立「提督さーん、あんこってこれ?」

( T)「いや、そっちは副産物だ。これ使……」


紅葉狩兼光「……」ソローッ!!!!!!!


( T)「……」


紅葉狩兼光「あ……」


( T)「小y 紅葉狩兼光「ごめんもうこっそりつまみ食いしないから!!」 よし」

菊一文字則宗「巫剣の扱いも随分慣れましたね」

( T)「ウチと大差ねぇからな……」

夕立「一個だけ当たり入れとくっぽーい♪」

菊一文字則宗「良いですね。他にも色々仕込みません?」

( T)「食えるもんにしとけよ」

菊一文字則宗「かしゅーさん用にお薬仕込むのは」

( T)「ダメに決まってんだろ」

菊一文字則宗「ちぇっ」
76 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/09(火) 13:27:09.28 ID:397CxFwZ0
( T)「後は焼くだけか。助かったぜ。俺一人だといつまで掛かってたかわからん」

夕立「小夜ちゃんの復讐って本当にこれだけっぽい?」

( T)「うん。まぁその代わりエラい数のあんぱん焼かされるハメになっちまったんだが」

紅葉狩兼光「小夜はおっちゃんに甘いんだよ!!僕の時とかあんぱんに毒仕込まれてたりしたんだからね!!」

( T)「そん時お前あんぱん用のアンコ全部食ったからって聞いたぞ?」

紅葉狩兼光「うっ……で、でも、味見のつもりだったもん……」

( T)「反省しようなぁ」

菊一文字則宗「ところで、この副産物とやらは?」

( T)「小豆が余ったからな。ちょっとしたオヤツだよ」

菊一文字則宗「ほんと、なんでも出来ますね……女性に気を使うこと以外は」

夕立「泣かした女は星の数っぽい」

( T)「人聞きの悪いこと言う……そういうのどこで覚えた?」


長曾祢虎徹「いーい匂いだな」


菊一文字則宗「おや、局長。見回りご苦労様です」

夕立「おかえりっぽーい」

長曾祢虎徹「おう、ただいま……紅葉殿?何しょげてんだ?」

紅葉狩兼光「聞いてよ虎徹殿!!僕の扱い酷いんだよ!!」

長曾祢虎徹「あー……旦那、こう見えても紅葉殿は巫剣の中でも多くの尊敬を集める武勇の持ち主だ。手心の一つや二つくらい……」

( T)「お前らがそうやって甘やかすから悪い手癖が直らねえんだよ」

長曾祢虎徹「悪ぃ、返す言葉ねえわ」

紅葉狩兼光「鬼ー!!女装趣味ー!!」

( T)「そんなこと言う子にはオヤツあげませんよ!!」

紅葉狩兼光「ごめんなさい!!」

長曾祢虎徹「オカンか」
77 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/09(火) 13:28:44.24 ID:397CxFwZ0
菊一文字則宗「……あーっ!!そう言えば!!」

(;T)そ「えっ何?」

菊一文字則宗「すっかり忘れてたんですが、副長の飴を買いに行かないといけませんでした!!量が多いんで夕立さんと紅葉狩さんも着いてきてください!!」

夕立「え、そんな話……」

菊一文字則宗「夕立さん」

夕立「……あっ、あー!!そうだったぽーい!!提督さん、ごめんっぽーい!!」

(;T)「白々しっ……」

長曾祢虎徹「おいおいお前ら……」

菊一文字則宗「で、ですので、ちょっと出かけてきますね!!行きましょう紅葉さん!!」グイグイ

紅葉狩兼光「ぼ、僕もー!?やだ!!オヤツ食べ……」ズルズル

夕立「ほら行くっぽいぃぃ〜〜〜〜〜〜……!!」グイグイ


<オヤツーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!



長曾祢虎徹「あーあー……」

(;T)「の、残しておくからなー!!」


<絶対だよーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!


(;T)「食い意地よ」
78 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/09(火) 13:33:58.44 ID:397CxFwZ0
長曾祢虎徹「……」

( T)「……下手な気の使い方されちまったな」

長曾祢虎徹「勘弁して欲しいぜ……」

( T)「座れよ、茶を淹れる」

長曾祢虎徹「ん、ありがとよ……フフッ」

( T)「何が可笑しい?」

長曾祢虎徹「『男子、厨房に入らず』って言葉を思い出しただけだ」

( T)「俺の世界じゃ飯も炊けねえ男は時代遅れでな……滑稽に見えるか?」

長曾祢虎徹「いーや、良く似合ってるぜ?そのフリルが付いたエプロン」

( T)「俺この世界に来てまともな服着た覚えの方が少ねえんだけど」

長曾祢虎徹「みんなから愛されてんな。嫉妬してしまうくれーに」

(;T)「お綺麗な言葉で誤魔化してくれてどーも……ほれ、お茶と、オヤツだ。俺も一息入れるか」

長曾祢虎徹「……善哉か?」

( T)「甘いもんダメだったか?」

長曾祢虎徹「いいや。それに、旦那が作ってくれたもんは断れねえよ」

( T)「男前だねぇ……」

長曾祢虎徹「女への褒め言葉としてどうなんだよそりゃ……」

( T)「ダメか?」

長曾祢虎徹「ちょーっとばかし複雑だな」

( T)「乙女心は複雑だな……」

長曾祢虎徹「何なら口説き方の練習でもするかい?」

( T)「遠慮しとくよ。アガっちまって化けの皮が剥がれちまう」

長曾祢虎徹「フフ、俺は構わねえぜ?旦那の可愛い所が見れるからな」

(;T)「勘弁してくれよ……」
79 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/09(火) 13:35:37.28 ID:397CxFwZ0
長曾祢虎徹「ん……美味い。人は見かけによらねえとはよく言ったもんだな」

( T)「職場が職場だからな……母親の苦労ってのが見に染みたよ。うん、良い出来だ」アマーーーーーーーーーーーーーーーーーーーイ!!!!!!!!!!

長曾祢虎徹「もしかして、料理人とか目指してた口か?」

( T)「いや、ただ今の環境で身に付いたスキル……技術かな」

長曾祢虎徹「海軍将校の仕事じゃねえよな?」

(;T)「そもそも司令官向きじゃねえんだよ俺……前線で矛振ってる方が性に合ってる」

長曾祢虎徹「司令部に籠りっぱなしで兵に指示飛ばすだけの連中よりよっぽど好感が持てるがな……」

( T)「渋沢のとっつぁんの耳が痛いな」

長曾祢虎徹「おっと、失言だった。口止め料はこれで頼む」

( T)「いや別にいらな……」


【 (キT) 】


( T)「なんだよ……ちゃんと縫ってくれてたのか」

長曾祢虎徹「ほったらかしは、ほら、気持ちが悪いじゃねえか」

( T)「お互い、苦い思い出が蘇るな……」

長曾祢虎徹「言うなよ……今でも悶えちまうくらい恥ずいんだからな……」

( T)「これなんの詫びで縫うことになったんだっけ?」

長曾祢虎徹「意地の悪い奴だな!!」

( T)「そこで手が出ない辺りほんと優しい」

長曾祢虎徹「鉄拳がお望みならいくらでも振る舞うぜ……?」

( T)「愛嬌だけで腹いっぱいだよ」

長曾祢虎徹「……ハハ」

( T)「フフ」
80 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/09(火) 13:39:16.86 ID:397CxFwZ0
( T)「大事にさせて貰うぜ。ありがとよ」

長曾祢虎徹「ああ、そうしてくれ……甘いな、この善哉」

( T)「ああ……舌が火傷しそうなほどな」





天龍「……うわぁ」

秋雲「何あのほろ苦空間。入れないんだけど」

天龍「いっそのことヤってくれりゃ踏み込み甲斐もあるってのにな」

秋雲「提督に限って衛生上問題のある場所でイン・アウトなんてないでしょー。それにしても、善哉ねえ……」

天龍「なんか意味あんのか?」

秋雲「故意か偶然かは知んないけど、一つあんのよ」



秋雲「大阪生まれの文豪、太宰治や坂口安吾らと同じ時代を生きた織田作之助の代表作。タイトルが」




『  善哉』



81 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/09(火) 13:40:21.80 ID:397CxFwZ0


































82 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/09(火) 13:41:55.44 ID:397CxFwZ0
―――――
―――



長曾祢虎徹「よっと……」


長曾祢虎徹の自室。西洋を基調とした家具には似つかわしくない無骨な矛が飾られた
彼女と同じく主を失い、薄暗い武器庫の片隅で眠っていた頃とは違い、鋭い刃は暖かな陽射しによって鈍く光り輝いている


長曾祢虎徹「それと……これもな」


傍には木製の頭型、ハイカラな呼び方をするならば『頭のマネキン』に被せられた『丁』文字の覆面
異世界から訪れ、そして数々の想い出を残して帰っていった一度きりの主からの贈り物だった


長曾祢虎徹「ふぅー……」

菊一文字則宗「立派なものですね」

長曾祢虎徹「おわぁっ!?」


感傷は、背後からかけられた声によってすぐさま終わる
当の本人、菊一文字則宗は、虎徹のひどく情けない叫び声を聞いてクスクスと笑った


菊一文字則宗「すみません、お邪魔でしたか?」

長曾祢虎徹「い、いや、そんなことないぞ、うん」

菊一文字則宗「本当に〜?」

長曾祢虎徹「しつこいな!!」
83 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/09(火) 13:44:55.35 ID:397CxFwZ0
菊一文字則宗「いえ、気持ちはわかりますよ。僕も、お面を見るたびに夕立さんや皆を思い出します」

長曾祢虎徹「……そっか、そうだよな」


菊一文字に対する僅かな憤りはすぐさま冷める。彼女は『向こう』で彼らと過ごした
ほんの少しだけ長い時間は、誰よりも大きな寂しさとなってのしかかっているのだろう
いつもはワイワイと騒がしいめいじ館も、なんだか少しだけ冷たく静かになったように感じていた


菊一文字則宗「誰も、『また会おう』だなんて言いませんでいたからね……彼方と此方では、住む世界が違う。今生の別れだって、わかってたのでしょう」

長曾祢虎徹「……不老の俺らが時を重ねても、あいつらがいる所には辿り着けないんだよな」

菊一文字則宗「僕なんてそもそも、向こうだと存在すらしていない刀でしたしね」

長曾祢虎徹「なんだよ、ひでぇ話だな」

菊一文字則宗「あはは。それだけ、希少価値が高いってことなんでしょう」

長曾祢虎徹「てめっ……同情して損したぜ」

菊一文字則宗「言うじゃないですか……もしも、一緒に来てくれと誘われたら、どうしてました?」

長曾祢虎徹「……」


虎徹はしばし口を閉ざし、丁字の覆面に指を添わした
人差し指が顎下から頬の曲線をなぞり、額に到達し、そして


長曾祢虎徹「行かない」


と、キッパリ口にして、トンと小突いた
84 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/09(火) 13:48:18.10 ID:397CxFwZ0
菊一文字則宗「おや、それはどうして?」

長曾祢虎徹「良くも悪くも、旦那と稜威を繋げたのはあの一度きりだったろうぜ。『三浦を倒す』っつー目的が共通していた」

長曾祢虎徹「だけど、あいつが本来持つ気質は俺や、『人を守る』を前提とした数多くの巫剣とは相性が悪い。三浦に対しても『同じ穴の狢』と言ったよ。他者への奉仕よりも自己快楽を優先する人間だってな」

菊一文字則宗「それがあの強さの理由でもあるのでしょうが……確かに、御華見衆としては褒められたものではないですね」

長曾祢虎徹「そんな巫剣使いがいないわけじゃねぇし、従う巫剣もいないことはない。だが少なくとも俺は、何処かで我慢の限界が訪れるだろうよ」

菊一文字則宗「では、『女』としては?」

長曾祢虎徹「……うん、やっぱりねえわ」

菊一文字則宗「おや、意外な解答ですね」

長曾祢虎徹「旦那は男として致命的な欠点があるからな。それは……」


「「『でりかしー』がない」」


長曾祢虎徹「……ハハハ」

菊一文字則宗「フフ……いやはや、牛王さんの薬でも治せそうにありませんね」

長曾祢虎徹「残念ながらな……本当に、惜しい男だった」


柱時計が午後二時を鐘の音で告げると、虎徹は両の頬をパシャりと叩いた


長曾祢虎徹「さって、見回りに行くか!!あいつらだってそれなりの方法で戦ってんだ。俺らも負けちゃいられねえぜ!!」

菊一文字則宗「そうですね。僕らも僕らなりの方法で、平和を築きに行きますか」
85 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/09(火) 13:53:56.83 ID:397CxFwZ0
二人が部屋を後にしようとしたその時


七香「はぁっ、いた!!お二人とも!!」


バタバタと慌てた足取りで、七香が転がり込んだ


菊一文字則宗「どうしたんですか?」

七香「こ、小烏丸さんから、本部への急行命令が届きました!!」

長曾祢虎徹「本部?確か、今は若と城和泉が北谷菜切の尋問へ出向いているはずだが……」

菊一文字則宗「もしや、禍憑が取り返しに……」

七香「いえ、違います!!『巫剣使い』です!!」

長曾祢虎徹「はぁ!?」



七香「御華見衆観察方が東京近辺にて名古屋駐在所長を目撃!!本部へと向かっているそうです!!」



.
86 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/09(火) 13:58:37.03 ID:397CxFwZ0
―――――
―――



数多くの巫剣、そして巫剣使いを抱える御華見衆に置いて、上層部が定めた『要注意人物』が三組いる
一人目は、公には出来ない闇の仕事をこなす『零番隊』隊長『素直 空流(くうりゅう)』と、愛刀『紅雪左文字』
二人目は、決まった支部に留まらず、全国各地を転々とする流浪の一匹狼『引田 子守(こかみ)』と、愛刀『千子村正』
三人目は、名古屋に居を構える駐在所の所長―――――


(´・ω・`)「……」


『大潮 凡吉』


鬼切安綱「んー、いい香り」


そしてその愛刀、『鬼切安綱』である


丙子椒林剣「お気に召されたようで何よりです〜♪」

鬼切安綱「ドックンが淹れる紅茶も美味しいけど、流石本部って感じ〜。良い茶葉使ってるじゃーん」

(´・ω・`)「面会できないとはどういう事だ?」


出された紅茶に舌鼓を打つ鬼切とは対照的に、傍に白鞘の『菊華刀』を立て掛け、腕を組む凡吉は終始ぶっきらぼうな表情を崩さぬままだった
丙子椒林剣は穏やかな笑みを浮かべながらも、羽織に隠された左脇が不自然に膨らんでいるのを見逃さなかった
対面に座る小烏丸は優雅な仕草で紅茶を傾けるが、隣に座る阿音は緊張した面持ちを隠しきれていない
87 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/09(火) 14:02:24.44 ID:397CxFwZ0
小烏丸「先ずは殺気を納めよ。折角の茶が不味くなろう」

∬;´_ゝ`)「……」

(´・ω・`)「『桜禍糖』が出回ってることを真っ先に知らせれば、俺だって美女を肴に茶を楽しめたさ」


ワザと仰々しく身じろぎした凡吉に、伏せられていた小烏丸の視線が鋭く突き刺さる
凡吉はそれを見て、小馬鹿にしたかのような鼻笑いを放った


(´・ω・`)「それに、『お互い様』だろう?」

小烏丸「……やれやれ、お主を見ていると『あの男』を思い出すの」

丙子椒林剣「ええ、ヤンチャな所なんてそっくりです〜」

鬼切安綱「こんなんがまだいるのー?マジ勘弁して欲しいんですけど」

小烏丸「いや、もう居らぬよ……さて、堪え性のない貴様に免じて、本題に入るかの」

(´・ω・`)「そいつはどうも」

小烏丸「ふぅ……かつて属しておった『桃太郎組』が発端の桜禍糖事件。その再来となれば真っ先に当事者たるお主らに報告するのが筋じゃろう。だが、見ての通りお主は目的の為に手段を選ばん」

(´・ω・`)「……」

小烏丸「市井の安全を考えれば、我々も過激な手段に出るワケにもいかん。口約束の一つや二つで大人しくするお主でもあるまい?」

丙子椒林剣「なので、本筋が見つかるまで秘密にしておこうというのが上層部の決定です」

(´・ω・`)「クソ喰らえだ」


高く上がった凡吉の両脚を見て、全員が咄嗟にテーブル上のカップとソーサーを持ち上げる
たたき割れそうなほど力強く置かれた脚を、行儀悪く組んだ


(´・ω・`)「俺の因縁にテメーらが口出しする気か?組が起こした不始末だ。俺が始末を着ける」

(´・ω・`)「それとも何か?カタギに戻った俺をずっと大人しくさせておくつもりだったか?」

小烏丸「小童でもあるまいしワガママを申すな。仮にも一拠点の長であろう」

(´・ω・`)「筋も通さず説教を垂れてんじゃねえ。乳臭いガキの姿だと余計に腹が立つ」

小烏丸「おや、妾も捨てた物じゃないようじゃの。年増と呼ばれるよりはマシじゃ。のう、椒林?」

丙子椒林剣「何故私に同意を求めるのかしら〜?」
88 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/09(火) 14:06:13.23 ID:397CxFwZ0
鬼切安綱「ショボン、態度を改めなよ。ウチら、喧嘩しに来たワケじゃなくない?」

(´-ω-`)「……」


愛刀の苦言に多少頭が冷えたのか、テーブルから脚を下ろし、代わりに紙巻きタバコを取り出しマッチを擦った
天井を仰ぎ、たっぷりと肺に吸い込んだ煙を吐き出す。次に話す言葉を探すように、こめかみをトントンと指で叩いた


(´・ω・`)「『どこまで許される?』」


その問いに、小烏丸は一拍も置かずに答えた


小烏丸「今後も御華見衆の傘下で真っ当な活動をする意思があらば、本命を叩くのはお主じゃ」

(´・ω・`)「その道筋には関わらせてくれねえってか?」

丙子椒林剣「いいえ〜。後々、お力を借りる機会も数多くありますでしょう〜」

小烏丸「だが、今は堪えよ。下手に騒ぎを起こせば、大きな魚を逃す。北谷菜切の面会に関しても同じじゃ」

(´・ω・`)「……アンタらの方法で、割るのか?口を」

丙子椒林剣「優秀な尋問官がいらっしゃいますので〜♪」

(´-ω-`)「……」

小烏丸「指示を待ち、迂闊に動くな。只でさえ名古屋には脛に傷を持つ面々が集う。拭える尻にも限度があると心得よ」

鬼切安綱「あはっ、その例えちょーウケるんですけど」


溜息と共にまた多くの煙を吐き、タバコを灰皿に揉みつける。白鞘を手に取り、腰帯に差し込んだ


(´・ω・`)「あい分かった。多少不本意だが、従うとしよう」

小烏丸「すまぬな。わざわざ東京まで出向いて貰ろうたのに、満足な回答ができんで」

(´・ω・`)「仕方ないさ、仕方がない。ただ、これだけは約束しろ」



(´・ω・`)「俺の親父が起こした不始末を、一切合切抹消すると」



89 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/09(火) 14:07:49.83 ID:397CxFwZ0
小烏丸「……言われるまでもないわ」

(´・ω・`)「フン……行くぞ、アン」

鬼切安綱「はいよー」

丙子椒林剣「あらあら、もう少しゆっくりしていっても……」

鬼切安綱「ゴメンねー。久々の東京だしー、溜まった物欲発散しに行くんだよねー」

(´・ω・`)「邪魔したな。七星剣にもよろしく言っとけ」

鬼切安綱「そんじゃ、まったねー」


二人が部屋を出て、足音が遠くに消えた頃


∬;´_ゝ`)「っ、ふぅー……」


ようやく、阿音の緊張が解けた


∬;´_ゝ`)「……気づいてたわよね?」

小烏丸「だろうよ……小夜、ご苦労じゃったな」


小夜左文字「……」


小烏丸が飛ばした急報により、万が一に備えて隠密していた小夜左文字が音も無く現れる
その表情はいつも通り無機質な物だったが、僅かな冷や汗が頬を伝いマフラーを湿らせた


小夜左文字「あの鬼切という巫剣……私が隠れている場所に何度も視線を送っていた……」

丙子椒林剣「流石の察知能力ですね。舌を巻きます〜」

小烏丸「じゃが、あえて僅かに気配を残しておいたのは功を奏したの」

∬;´_ゝ`)「外には新選組も控えてたしね……ちゃんと警告の意は伝わってたみたい」

小夜左文字「だけど……言葉を違えれば、『やる気』だった……」

小烏丸「そうじゃな……妾も少々、肝を冷やしたわ……」


毅然とした態度を崩した小烏丸は、気だるげにソファーの背もたれに身を預ける
それを見た椒林は、新たに淹れなおした紅茶をカップへと注いだ
90 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/09(火) 14:10:45.71 ID:397CxFwZ0
丙子椒林剣「ですが、誠意に欠ける対応だというのは否定できませんね。我々の落ち度です」

小烏丸「仕方があるまいよ……彼奴の親兄弟が引き金となった事件じゃ。上が下した『寝返る』という懸念も、妾はわからぬもない」

∬´_ゝ`)「司令はなんと?」

丙子椒林剣「『星は凶を指す』と。それが個人に留まるものなのか、それとも御華見衆全体に影響を及ぼすものかまでは……」

小烏丸「前途多難、じゃな……深海棲艦という脅威を退けたにも関わらず、一息も吐かせて貰えぬとは……」

∬´_ゝ`)「こうなってくると、あのムキムキのお兄さんと艦娘ちゃん達の力が本当に惜しくなってくるわ……」

丙子椒林剣「あら〜?お二人は御華見衆が彼らに遅れを取るとお考えですか?」

小烏丸「そうは言っとらんじゃろ!!」

∬´_ゝ`)「椒林お姉ちゃんは意地が悪いんだから」

丙子椒林剣「ウフフ、大丈夫ですよ〜。我々はいつだって、闇を切り裂く正義の味方」



丙子椒林剣「それはきっと、各々の道を極めた『参羽の鴉』だって同じでしょうから〜」



.
91 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/09(火) 14:13:54.74 ID:397CxFwZ0
―――――
―――



(*゚ー゚)「……わかりました。ご苦労様です」


報告に訪れた観察方に丁寧な礼をして、椎名美琴はその背を見送った
隣の愛刀、城和泉正宗は、ほぅと大きく息を吐く。万が一があれば、彼女は同胞に刀を向けねばならなかったからだ


城和泉正宗「副司令達が上手くやってくれたみたいね……」

(*゚ー゚)「うん。でも、大潮所長だって事を荒げたくなかった筈だよ。彼は良い人だ」

城和泉正宗「そうだといいけど……」

(*゚ー゚)「きっと、まっするさん達と気が合うんじゃないかな?」

城和泉正宗「一緒に居合わせるだけで頭が悪くなりそうな組み合わせね……」

(*;゚ー゚)「ひ、酷いよ城和泉……」


「私の前であの男の話をしないでください、お兄様」


酷く薄暗い表情をした北谷菜切が、二人の会話を妨げる
拘束は無く、代わりに手足には巫魂の発動を封じる護符が貼り付けられている
力なくダラリと投げ出された四肢に抵抗の素振りは見受けられなかった


北谷菜切「忌々しいあの男の話を……」

(*゚ー゚)「そんな事、言う物じゃないよ北谷菜切。彼はキミの道を正す一助となってくれたんだ」

北谷菜切「いいえ、いいえお兄様。アレはあなた方がいなければ北谷を殺していた、悪鬼のような男です」

城和泉正宗「散々な言い草ね……」

北谷菜切「忌々しい忌々しい忌々しい……あの男も、駄犬も、内に潜む『まぜもの』も。どれか一つさえ欠けていれば、お兄様の寵愛を受けられたのに……」


呪詛を吐きながらガチガチと親指の爪を噛み始めた北谷菜切に対し
椎名は膝を着いて視線を合わせ、優しく腕を掴んで止めた


(*゚ー゚)「落ち着いて。キミには情状酌量の余地がある。捜査への協力次第では極刑も免れる」

(*゚ー゚)「僕らにキミを殺させないでくれ、北谷菜切。一緒に共存の道を模索していこう」
92 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/09(火) 14:21:35.14 ID:397CxFwZ0
北谷菜切「嗚呼……本当に優しい、お兄様……」


涙を浮かべる北谷菜切を見て、椎名の良心がチクリと痛んだ
自らの行いや、彼女に掛ける言葉。桜禍糖の捜査の為とはいえ、乙女の恋慕を弄ぶような真似をしている事に対する呵責だった
それでも、御華見衆は世に出回る『毒』を一刻も早く取り除かねばならない。彼は誠意を押し殺し、『大人』にならねばいけないのだ


北谷菜切「貴方に免じて、また一つ教えて差し上げます」

(*;゚ー゚)「ッ!!」


椎名は咄嗟に、背後の城和泉に掌を向け制止した。蔑むのような笑みと共に零れた殺気に、彼女は柄を握ったのだ
しかし、いくら気を吐こうが北谷菜切に出来ることはない。万が一、城和泉を倒し椎名を攫って逃げ出したところで
『御華見衆本部』に属する数多くの手練れによって瞬く間もなく無力化させられるのは目に見えている


(*;゚ー゚)「何を、かな……?」


背中に冷たい汗が流れた。笑みも殺気も、この場にいる二人に向けられたものでは無いと察したからだ
彼女が陸軍へと提供した『特異型禍要柱』を発端にした一連の事件は幕を閉じ、今は幽閉されている身
それにも関わらず、今の北谷菜切は『奥の手』を披露するかの如く、ある種の卑下た快感を覚えているかのように見えたのだ


北谷菜切「あは、彼らは、あの男は、『種』を持ち帰った。ねぇお兄様?味を占めた禍魂が、凶禍が」




北谷菜切「強大な力となる『苗代』を、そのまま放っておくと思いますか?」



93 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/09(火) 14:24:36.69 ID:397CxFwZ0
(*;゚ー゚)「ッ……!!」


背筋がゾッと凍りつき、椎名は思わず下唇を噛みしめた。北谷が言った『種』。禍魂を元にしたある物体を、確かに『異世界からの来訪者』は、自らの世界へと持ち帰った
いや、『持ち帰らざるを得なかった』。彼らの世界へと繋がる『特異型』の欠片を持たなくては、元の世界へと帰ることが出来なかったからだ


城和泉正宗「ま……また、時雨達を巻き込もうって言うの!?」

北谷菜切「やん、大きな声を出さないでくださいます?ただでさえか弱い北谷が、こんな狭苦しい場所で敵に囲まれているのですよ?」

北谷菜切「ええ、北谷は何もできませんとも。彼らをこれ以上どうこうしようという意思も、再び深海棲艦を傀儡にしようという計画もございません」


濁った翠玉の瞳が、椎名を覗き込んだ。彼の胸中を蝕んでいたちっぽけな『痛み』など、とうに無くなっていた


北谷菜切「ええ、ええ、北谷は何もしませんとも。北谷はただ『待つ』だけですよ、愛しのお兄様」


代わりに湧き上がってきたのは、友人達への莫大な不安。そして
狂喜の微笑みを浮かべながら、白々しいセリフを吐く北谷への、どす黒い怒りだった


(*; 皿 )「……クソッ!!」


砕けんばかりに歯を食いしばった椎名は、悪態を吐いて北谷から離れる
憤りを彼女の顔ではなく『壁』にぶつけたのは、どちらにせよ意味のない行為だったからだ


城和泉正宗「どうしたら止められるの!!答えて!!」


城和泉は今度こそ刀を抜き、北谷菜切へと詰め寄る
それでも尚、彼女はヘラヘラとした態度を改めなかった


北谷菜切「知りませんよ。言ったでしょう?北谷は何も出来ない、関与もしていないと」

城和泉正宗「特異型を使う手がある筈よ!!」

北谷菜切「ああー、確かにそれなら何とかなるかも知れませんね。試してみてもいいんじゃないですか?幾千幾万の世界から、的確に彼方の世界へ渡る自信があるのなら」

城和泉正宗「ふっ……ざけるなァッ!!」


(*; ー )「城和泉ッ!!!!」


振り下ろされた刃は、首筋の寸前で止まる。剣先は怒りで小刻みに震えていた


(*;゚ー゚)「……出よう」

城和泉正宗「フーッ、フーッ……」

(*;゚ー゚)「ほら……」
94 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/09(火) 14:29:16.83 ID:397CxFwZ0
荒く鼻息を吐いていたが、椎名に腕を引かれた城和泉は深呼吸をして刀を納める


北谷菜切「ああん、もうおしまいですかお兄様ぁ?」


北谷菜切の軽口に答える事もなく、二人は尋問室から退出する
ゆっくりと動く扉が閉じる瞬間まで、隙間からは彼女の禍々しい高笑いが漏れ出した


(*;゚ー゚)「っ……ふぅー……」


椎名は壁にもたれ掛かると、両手で顔を覆いずるずると腰を下ろした


城和泉正宗「大丈夫……?」

(*;゚ー゚)「平気……とは、お世辞にも言えないかな……ごめん」

城和泉正宗「謝らなくてもいいわよ……止めてくれてありがと」

(*;゚ー゚)「お礼を言われる筋合いは無いよ。キミが居なかったら僕は北谷の首を締めていたかもしれない」

城和泉正宗「っ……そう……」


そこから二人は、暫く沈黙を保った。受け止め、飲み込むには余りにも重い事態だった
向こうへ渡る手段も無く、連絡も着かない。特異型を見つけたとしても、北谷が言った通り『彼ら』のいる世界へ辿り着く保証もない
万が一、二つの世界がもう一度繋がったとしても、またもや深海棲艦という外敵が此方側へと流れつく可能性もある
余りにも、懸念材料が多すぎる。一個人がどうこうできるものでは無く、ましてや、めいじ館が一団となった所で到底解決出来る問題でもない


(*; ー )「……クソッ、クソッ、クソッ!!」


助けに行くために、助けを求めたかった。しかし、どれだけ考えを巡らせても思い当たる宛はない
北谷菜切に何かしらの手段を吐かせたとしても、御華見衆が『別の世界』を救う為にリスクを冒すだろうか?
きっと警戒はするだろう。禍魂が絡んでいるならば、『苗代』を手土産に帰って来る筈だから
しかし、上にとっての最優先は『この世界の平和』であり、『別の世界』の人間の安否など頭の片隅にも転がっちゃいないだろう

めいじ館という枠内に限れば、全員がどんな手段を使ってでも助けに行く。それだけの恩を受けたのだから当たり前だ
だが、それを組織は良しとはしない。全員が貴重な戦力で、東京という拠点の守護者だからだ
それが丸っきり、ないしは一部分だけでも、『その他』の事態に力を割くことを許すだろうか


(*; ー )「……ッ」

城和泉正宗「美琴……」


椎名は、こんな算段を巡らせている自分に腹が立った。彼らならば、『善き人』の味方である彼らならば
良くも悪くも『友情』の為に喜んで別世界へと参上するだろう。それが出来る人達であった
自己の人情を優先し、属する組織が被る損害など知った事じゃないと吐き捨てられる『身勝手さ』
経験が浅い若き巫剣使いがそれを得るには、まだまだ途方もない時間が必要だった
95 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/09(火) 14:32:35.60 ID:397CxFwZ0
城和泉正宗「……報告は、するわ」

(*;゚ー゚)「城和泉……?」


城和泉は、泥沼に沈んでいく主を力強い声で引っ張り上げた
少女の身体と魂を持つ彼女だが、数多くの主に従えた『刀』なのだ。人よりも、多くの『人』を見てきた


城和泉正宗「その上で、出来る限りのことはしましょう」

(*;゚ー゚)「……それだけで、いいのかな……?」

城和泉正宗「美琴、北谷に飲み込まれちゃダメ。そして思い出して。あの子たちがどれだけ『強かったのか』」

(*;゚ー゚)「ッ!!」


『軍艦』の力を宿す少女、『艦娘』。そしてそれらを率いる規格外の漢、『提督』
北谷の言う『種』は、その本拠地へと送り込まれたのだ。見方を変えれば、『飛んで火に入る夏の虫』とも言える
きっと彼らは、戦いを愉しみ、愛する彼らは、再び現れた強敵を大喜びで迎え撃つのだろう


城和泉正宗「信じましょうよ。とびきりのバカで、とびきり強く、ほんの少しだけ優しいあの子たちを」

(*;゚ー゚)「……」


蘇る思い出が、椎名の不安を和らげた。同時に、なんだか『おこがましい』という感情も湧き上がる
それが可笑しくて、彼はクスリと微笑を洩らした。笑い事ではないのに、彼らが絡めばなんでも面白くなってしまう
城和泉も同じのようで、笑顔を携えながら主へ向かって手を差し伸べた


城和泉正宗「さ、落ち込んでる場合じゃないわよ!!今度は私達が、向こうの世界を救いましょう!!」

(*゚ー゚)「……わかったよ、城和泉」


椎名はその手を掴んで立ち上がる。彼女から伝わるぼんやりとした巫魂の温かみが、勇気を与えてくれるようであった―――――
96 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/09(火) 14:33:36.33 ID:397CxFwZ0






結果として、椎名、城和泉を始めとするめいじ館の人員は、『地獄の血みどろマッスル鎮守府』と再会することは無かった





97 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/09(火) 18:10:51.89 ID:397CxFwZ0


































98 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/09(火) 18:16:53.71 ID:397CxFwZ0
―――――
―――



( T)「終わッッッッッッ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」


( T)「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」


( T)「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッッたぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜い!!!!!!!」


よう、アマプラで音楽も聴けることに入会して二年経ってようやく気づいた俺だ。これライフハックになりますか?なりませんか?そうですか
なんだか見覚えのある三段活用を使って何か終わったことをアピールしたが、そう、銘治時代の活動報告書が完成した所なんだ。おめでとうって言え


( T)「ハァ……」シュボッ


あれからもう一年も経っているなんてな。我ながら時間を掛け過ぎたもんだ
それでも、あの世界で得た沢山の思い出は、昨日のことのように思い出せる。案外、俺の記憶力も捨てたもんじゃねえな


( T)「フゥー……」


みんな元気にしているだろうか
99 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/09(火) 18:19:25.46 ID:397CxFwZ0
さて、元の世界に帰った後の事を話そう。俺達は銘治から、特異型を通じて無事に鎮守府へと帰還した
俺らが向こうにいた時間は大体二週間と半分くらい。鎮守府での日数に換算すると四日程度だった。有休が消えた
菊さんを送り、時雨を確保し、全員無事に帰る。九割の問題はここで解決した。残りの一割はと言うと


v川д川v<貞子ちゃんのいるところ、恐怖と悲鳴ありよ!!


このクソ幽霊だった。フィーナちゃんに謝れ
個人的にはサッサとぶっ殺したい奴だったが、この世界の『指針』としての役割が残っていた為
あきつ丸を始めとした陰陽師系艦娘の霊力を総動員し、呪力を抑え込んでいたのだ

その役目も終わり、後は炊飯器に戻して海に沈めれば万事解決だったが
俺が居ない間になんかウチの連中に取り入りやがったらしく、『逃がせ』という声が多く上がってしまったのだ


川ー川 ドヤンサダコ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


今思い出してもあの顔クソムカつく。このあと霊体三つ折りにしたけど、もっと折りたためばよかった
とは言え、『霊場』であるこの鎮守府以外では比較的害のない悪霊である事と
偶然だし悪意もあるが、良い出会いをもたらしてくれた立役者である事も考慮した上で


一二三川*д川<おほーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!自由だーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!


渋々、逃がしてやることにした
今度出会ったら霊体の原型無くなるまで細かく引き千切ってから炊飯器に封印する
100 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/09(火) 18:25:30.40 ID:397CxFwZ0
( T)「……」


とまぁ、それからは一年何事も……いや、年末に牛王の薬でエライ目に遭ったわ
ともかく、誰かがどっかに消えるなどと言った怪異も無く、刺激的な毎日を過ごせている


( T)「フゥー……」


長く続いた回顧録が終わり、改めてめいじ館での日々を振り返ると
なんだか心の隙間に、寂しさがじんわり染み込んでいくような気持になる
便りの一つでも送れたら良いのだが、貞子も特異型も無い今は


( T)「……」


【 (キT) 】


こうして、受け取った代物を眺めながら、想いに耽る以外出来ない
ある意味では、『形見』のような物だろうか。やめやめろ縁起でもない。俺のバカバカ!!ゴミ山大将敗北者!!


( T)「……」

叢雲「なーにぼんやりしているのかしら?」

(;T)そ「はわわ!!!!!!!!!!!!!!!!!」ガタッ!!


いつの間にか執務室に入って来ていた叢雲の声に、思わず電みたいに驚いてしまう。また俺の乙女な一面を披露してしまった
それほど疲れているって事なのだろうか。そういや今何時だ。うわ、外明るっ!!


(;T)「驚かすんじゃねえよ……はぁ、朝か」

叢雲「夜通し作業していたの?もう少し効率よくデスクワークが出来ないのかしら?」

(;T)「俺が机仕事に向いてるように見えんのか?」

叢雲「いいえ、ちっとも」


叢雲は冷蔵庫から缶コーヒーを二つ取り出し、一つを俺に差し入れる
プルタブを開けながら、デスクトップPCの画面を覗き込んで来た


叢雲「ようやく終わったのね。随分時間が掛かったこと」

( T)「これでも端折った方なんだぜ?」

叢雲「そうね、アンタの恥ずかしいエピソードは秋雲が真っ先に寄稿したものね」

( T)「待ってそれ初耳」

叢雲「そのマスクを大事にしてるワケもちゃーんと聞いたわよ。とっくの昔にね」

( T)「死にてーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー……」


秋雲は後できっちりしばき回すことを固く心に誓った
101 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/09(火) 18:26:22.68 ID:397CxFwZ0
叢雲「巫剣に禍憑、御華見衆……どこの世界も美少女に戦わせるのがお好きよねぇ」

( T)「問題が国内で済んでるだけ、向こうの方が遥かにマシだろうけどな……」

叢雲「羨ましい限りだわ。ねぇ、そう言えば知ってる?」

( T)「ん?」

叢雲「ちょっと失礼っと」


インターネットブラウザを開き、『菊一文字則宗』と打ち込んで検索を掛ける
すると、トップに『沖田総司の愛刀、展示へ』と書かれたリンクが上がった


叢雲「どうやら、この世界の菊さんが京都で展示されるらしいのよ。夕立なんて飛び上がって喜んでたわ」

( T)「ほぉー、そりゃ観に行かないとな」


俺がカタカタとキーボード叩いてる間に、嬉しい情報が上がっていたらしい
そういやなんかギャーギャー言ってた気がするけど、そん時仮眠してて寝ぼけてたから何言ってたのか覚えてねえや


( T)「おっ、新選組の刀も展示されるのか。世界は違えど、もう一度会えるのは……」






( T)「は?」







102 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/09(火) 18:28:42.76 ID:397CxFwZ0
叢雲「どうしたの?」

( T)「……」


何をすんなりと肯定した?『菊一文字則宗』だと?バカな、そんな筈はない
検索結果を画像へと切り替える。ズラリと刀の写真が並んだ。その内の一つを拡大する


(;T)「バカな……」


そこには、柄も、鞘も、刃文も、俺が覚えている限りでは『瓜二つ』の日本刀が
この世界には『存在しない』筈の、菊一文字則宗の姿があったのだ


(;T)「……」

叢雲「ねぇ、アンタ大丈夫?」

(;T)「叢雲、答えてくれ」

叢雲「な、何を?」

(;T)「菊一文字則宗は司馬遼太郎の『新選組血風録』内で沖田の愛刀として知られているが、実在はしない。そうだろ?」

叢雲「……疲れてるの?じゃあアンタの目の前にあるこの刀は何なのよ」

(;T)「それがわからねえから聞いてんだろうが!!」


叢雲は突然の大声にギョッとしたが、謝罪の言葉が出てこなかった。『それどころでは無いからだ』
俺はさっきすんなりと『菊一文字則宗』が展示されるという情報を信じた。今の今まで、それが『当たり前』だと認識していたからだ
菊一文字則宗は小説の中だけではなく、実際に沖田総司が使用した名刀で、この世界に存在するという事を


(;T)「記憶違いか……?いや、確かに『菊一文字則宗』は存在していなかった……」

叢雲「ちょっと……本当に大丈夫?」


彼女にしては珍しく、俺を気遣う態度を取っている。それほどまでに、今の俺は『狂っている』ように見えるのだろう
しかし俺にとっては、狂っているのは自分ではなく、俺意外の全てに思えた
大した変化ではないのだろう。かの独裁者が世界大戦に勝利し、暗黒の時代を迎えたわけでもなく
ましてや核の炎で世界が焼け野原になったわけでも、猿が人を飼いならす世界になっているわけでもない


ただ、一振りの日本刀が実在の物となっただけ


その程度の些細な改変が、俺にとっては堪らなく恐ろしかった
103 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/09(火) 18:29:49.95 ID:397CxFwZ0
(;T)「天龍……いや、秋雲でも夕立でも時雨でもいい、呼んできてくれ」

叢雲「……わかったわ。直ぐに」


付き合いの長い副司令艦は、何も言わず指示に従ってくれた。ただ事ではないと察したのだろう。当然ながらただ事で済めば越したことは無い
しかし、同じく銘治へ出向いた奴らを招集した所で、何が出来る?菊一文字則宗が『在る』というバグを修正する?それに意味はあるのか?


(;T)「っ……」


嫌な予感が吐き気と共にやってきた。震える指先で、缶コーヒーのプルタブを開けようとしたその時――――


天龍「オイ提督!!」


天龍が、扉を蹴破らんばかりの勢いで現れた


叢雲「て、天龍?ちょうど今呼びに行こうと……」



天龍「『禍要柱』だ!!!!!!!」



缶コーヒーは口を開けることなく掌から滑り落ち、床を転がった


(;T)「……クソッタレが」


どうやら、あのクソ忌々しい禍魂という存在は
世界間を越えて尚、俺らの事を見逃す気は毛頭ないらしい
104 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/09(火) 18:31:26.69 ID:397CxFwZ0
叢雲「まがつかなめの……って、向こうの世界で『神隠し』の原因になった柱の事よね!?」

天龍「そうだよッ!!それが湾港にぶっ刺さってんだ!!あり得るかよ畜生が!!」


天龍は苛立ちと怒りを机にぶつけようとしたが、振り上げた拳は彼女の正気を保つために額を打った


天龍「更に悪い知らせがある……青葉が、消えた」


喉の奥から絞り出すような報告に、叢雲は唖然と口を開けた
俺の思考も止まりそうになるが、先に確認せねばならない事があった
たった一つだけ。俺達は『禍魂由来』の物をこの世界へと持ち帰っているのだ


(;T)「……」


引き出しの中にしまい込んだ小さな巾着袋。特異型からこの世界へ戻る為の片道切符のような物
『禍要柱』の欠片。今やちっぽけなゴミにしか過ぎないとタカを括っていたそれが―――


(;T)「『やられた』」


袋の中から、綺麗さっぱり消えていた


天龍「そいつが原因かよ……クソッ!!予兆は無かったのか!!」

(;T)「気づかねえと思うか!?それに、こんな事態予想も出来ねえ!!柱は今、どうなってる!?」

天龍「時雨ら叩き起こして他の連中に触れさせないように封鎖してる!!禍憑は今の所湧いちゃいねえ!!向こうから入れ替わったような奴も見かけてねぇ!!」

(;T)「出現からどれくらい経った!?」

天龍「俺だって夜間哨戒から帰って来て見つけたばっかだよ!!夜中とかそんなとこじゃねえのか!!」

(;T)「っ……」


俺らが湾港から目を放した隙に、禍要柱は出現。そして偶然、夜中に出歩いていた青葉が接触したのだろう
考察はともかく、すぐさま体制を整えねばならない。今度の神隠しは一年前とは話が違う。『向こうから顕れた』のだ
105 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/09(火) 18:36:11.89 ID:397CxFwZ0
(;T)「叢雲、万一に備え鎮守府全域に臨戦態勢を……ッ!?」

天龍「っ、叢雲!?」


前触れもなく崩れ落ちた叢雲の身体を、咄嗟に天龍が支えた
病気の気は無かった。疲れている様子も無かった。二つの足でしっかりと立ち、緊急に備える心構えもしていた筈だ


叢雲「ハァッ、ハァッ……!!」


そんな彼女が、何かに苛まれているかのように息を荒げている


(;T)「意識は!?」

天龍「ねぇ!!脈は正常だし、熱もねぇ!!ただ、触ってると『気味が悪ぃ』!!」

(;T)「気味……まさか!!」


応接用のソファーへと運ばれた叢雲の手を取ると、身体に『ゾク』と悪寒が奔る
覚えがあった。何度も体内に侵入され、俺を狂わせ苦しめたあの感覚と似ていたのだ


(;T)「『禍魂』だ……!!」

天龍「は……嘘だろ、オイ……」

(;T)「冗談でこんなこと抜かす……」


天龍の視線は俺でも叢雲でもなく、『窓の外』へと向けられていた
彼女の驚愕は『禍魂』によるものに間違いはない。ただしその規模は、叢雲が気を失った事すら一瞬忘れさせる大きさだった


(;T)「あ……?」


晴天だった筈の空が、急速にぶ厚い黒雲に覆われていく
日の光は遮断され、薄暗闇が辺りを包み込んだ。窓から見える水平線の先は、深い霧によって見えなくなっていた
それはまるで俺らを外界へと逃がさない為に形作られた『ドーム』のようであった
106 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/09(火) 18:39:32.19 ID:397CxFwZ0
(;T)「……」

天龍「……」


世界の終わりでも見ている気分だ。それは天龍も同じらしい。俺達に影響がないのは、銘治へ出向いて耐性が付いたからだろうか
だとして、無事に動けるのは俺を含めたったの『五人』。たった五人で、巫剣や巫剣使いがいないこの状況で


『禍魂』によるこの災いを、解決せねばならない


天龍「やる気か?」

( T)「当り前だ」

天龍「そうこなくちゃな……」


全く、禍憑も深海棲艦も、とことん似ている。どれだけ痛い目に遭っても、あいつらは学ぶお脳が足りていない


( T)「誰に喧嘩を売ったのか、わかっちゃいねえようだからよ……」


だったら何度だって刻み付けてやる。連中に『俺ら』という恐怖を
人々の絶望を餌に強大化する存在を、『絶望』へと蹴落とす悦びを存分に味わいながら




( T)「凄惨で素敵な『パーティー』で、盛大なお出迎えといこうじゃねえか」




壊れるまで、遊びつくしてやる―――――
107 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/09(火) 18:40:48.92 ID:397CxFwZ0


































108 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/09(火) 18:44:23.39 ID:397CxFwZ0
―――――
―――



名古屋、某所


彼とその『愛刀』が、禍要柱を殴り割って現れた『水兵の服を着た少女』に得物を振り下ろさなかったのにはワケがあった
数か月前、東京を訪れた際に立ち寄った『上野支部』にて、今し方起こった出来事と類似した事件を耳にしたからだ
異世界より現れた戦士達が、同じく異世界より現れた外敵を、御華見衆と共闘して倒したという

当然ながら、構えは解かなかった。まだどこか幼さの残る謎の少女も同じく、此方を見た瞬間には『武道の構え』を取っていた
言葉を交わすより先に『警戒』を示したのだ。それも、一瞬の躊躇いも見せずに。ただの『少女』では片づけられない妙な迫力があった
顔立ちは端正で、活発そうな雰囲気を感じ取れる。茶屋で働けば一躍看板娘として名を馳せる事だろう

『愛刀』はチラリと主を伺った。それは、催促の意味も込められていた
確認はたった一言で済む。剣先と同じく鋭い視線を向けながら、彼は意を決してその言葉を投げかけた



(´・ω・`)「『艦娘』か?」



御華見衆名古屋駐在所長『大潮 凡吉』の問いかけに対して、彼女はこう返した



「『巫剣』ですか?」



お互いに、似たような疑問を抱いていたらしい
ただの禍憑なら、会話も交わさず襲い掛かる。その上位種なら人を欺く事もあるが―――


鬼切安綱「臭いなし。とりあえず、ウチらの敵じゃないっぽい」


禍憑の『臭い』に敏感な愛刀が下した判断は『否』に下った


(´・ω・`)「……ああ、俺は御華見衆名古屋駐在所の大潮だ」

鬼切安綱「ウチはアン。巫剣だよ」


油断はしないが、探りを入れるために一先ず自己紹介をする
少女は『御華見衆』の名を聞いた瞬間、険しい表情を僅かに和らげた


「名古屋ですか……あの、菊さ……菊一文字則宗さんと、連絡出来ませんでしょうか?」


(´・ω・`)「……それはお前さんの出方次第だぜ嬢ちゃん。先ずは名乗ったらどうだ?」

「おっと、これは失礼を。では、いつもの口上で……コホン」


構えを解いてわざとらしい咳ばらいをし、踵を揃え海軍式の敬礼をして、眩しい笑顔と朗らかな声で名乗りを上げた
109 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/09(火) 18:45:01.20 ID:397CxFwZ0









青葉「ども!!恐縮です青葉ですぅ!!一言お願いします!!」







110 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/09(火) 18:45:54.53 ID:397CxFwZ0















                      『Last one week & Epilogue』  END
111 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/09(火) 18:46:33.88 ID:397CxFwZ0















                      『Last one week &繧ィ繝斐Ο繝シ繧ー繧ィ繝ウ繝
112 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/09(火) 18:47:14.88 ID:397CxFwZ0















                      『Last one week & Prologue』 Restart
113 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/04/09(火) 18:59:50.22 ID:397CxFwZ0
艦これ×天華百剣編第一部はこれにて完結となります
二部なんですが『参羽鴉』のストーリー進行に目途が付いてからの執筆になるので恐らくはだいぶ先の話になると思います
肝心のマッスル鎮守府本編ですが、エンドオブオオアライが見ての通り更新頻度よわよわなので暫くはクソギャグで繋いでいきます

お疲れさまでした
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/04/10(水) 00:19:40.35 ID:NQ8wiP4Eo
おつおつ
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/04/13(土) 21:01:27.84 ID:UGeycEEco
おつ
116 :以下、名無しに代わりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/02(木) 14:09:03.10 ID:YmJHgWuWO
デュフフ、続きが気になっちゃうねぇ
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