【安価】みほ「装甲車バトルディッガーです!」【ガルパン】

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314 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/04(火) 00:45:48.35 ID:+NoDNbDj0

【家】

みほ「うーん」

みほ「アンチョビさんはいい人だし、仲良くなる道を模索してくれてたけど……」

みほ「片眼鏡の人は、何か譲れない理由があって、戦うつもり満々だったよね……」

みほ「逸見さんやお姉さんも引くことはないだろうし……」

みほ「困ったな……」

みほ「あんまり、対人で戦車には乗りたくなかったんだけど……」

みほ「……」

みほ「殺さないように相手の戦車を完膚なきまでに叩き壊す」

みほ「そうするのが一番、なのかな……」
315 :リストランテの名前がうっかり間違えて途中で変わってたやんけ!!分かりやすく『アンツィオ』が正しいことにしておきます… [saga]:2019/06/04(火) 00:49:37.81 ID:+NoDNbDj0

<16日目>

みほ「うーん、よく寝た……」

みほ「お腹いっぱい美味しいもの食べられたからかな」

みほ(困窮してるっぽいからか、全体的にご飯は質素だもんね……)

みほ「今日はどうしようかな」


今日は何をする?  >>316

・疲れたから寝て過ごす

・港をうろつく
・ブラックティーガー本拠地に行く
・リストランテ『アンツィオ』に行く
・市場に行く
・町外れの酒場『トゥータ』に行く
・歓楽街に行く
・ガラクタ山に行く
・ガラクタ山の麓にあるスラム街に行く
・ガラクタ山の麓にある高級住宅街に行く
・奴隷市場に行く

・ユカリに会う
・サオリに会う
・ハナに会う
・マコに会う
・マホに会う
・エリカに会う
・アカホシに会う
・アンチョビに会う
・アッサムに会う
・アリサに会う
・アリスに会う
・ローズヒップに会う
・モモに会う

・他の陣営に攻め込む
316 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/04(火) 00:54:43.34 ID:B/EbLt2OO
修理屋役の子を仲間にしたい
市場
317 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/04(火) 00:54:52.59 ID:gPUsKZoP0
本家と違って加入条件違ってたりする? 安価下
318 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/04(火) 00:56:11.28 ID:B/EbLt2OO
ごめん、加入条件違うなら安価下でお願いします
319 :そんなに原作と大きな差はないけど、うろつきでなく直接会いに行くを選んでも問題なく進行するよ [saga]:2019/06/04(火) 01:27:08.40 ID:+NoDNbDj0

【市場】

カンカンカン

アリス「水道管の修理、完了……と」

アリサ「いやー助かるわー」

アリス「……」 ジトー

アリサ「タカシが知らない女と歩いてたのを見て、つい自棄酒しちゃって……」

アリサ「ああもう、水道管酔って夜通しぶっ叩いてたのは反省してるわよ!」

アリサ「だからこうして自腹切って治してもらってるんじゃないの!」

アリス「まあ、いいけど……」

みほ「本当に便利屋さんなんだ……」

アリサ「あら、また来たわけ?」

アリス「……またあの子の調子が悪くなったの?」

みほ「あ、ううん。そうじゃなくて……」

みほ「今日はちょっと通りがかっただけで……」

みほ(昨日バタバタしすぎてゆっくり見て回れなかったし)

みほ(……あの人、ほんと色んな意味で凄い人だったなあ……)
320 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/04(火) 02:15:26.44 ID:+NoDNbDj0

みほ「そういえば……」

みほ「それだけの技術があるなら、どこかの陣営に所属したりはしないんですか?」

みほ「うちの陣営、結構大規模なんですけど、その割に技術者が少なくて……」

アリサ「そーなの?」

みほ「最低限の整備を独学で、みたいな人は多いんですけど……」

みほ「最低限だけ教えられて戦場に放り込まれて、生き延びながら覚えたらしくって……」

アリサ「重ーーーーーーーーーーーい」

アリサ「重いわ!」

みほ「W号の整備をしてくれてるユカリさんが他の戦車の面倒も見てくれてるんですけど……」

みほ「どうしても負担が大きくなっちゃって、最近ずーっと戦車周りに貼り付くはめになってるようで……」
321 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/04(火) 02:17:27.60 ID:+NoDNbDj0

ユカリ「あれ?」

ユカリ「あそこに見えるは西住殿では!?」

ユカリ「おーい、西住ど――――」

みほ「だから、ユカリさんだけに整備を任せるのも何だし、整備士としてスカウトしたいなあ、なんて」

ユカリ「」

ユカリ「」

アリサ「……」

アリサ(何かしら、あの間抜けな顔で固まってるモジャ毛……)
322 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/04(火) 02:33:27.70 ID:+NoDNbDj0

ユカリ「に、西住殿ォ〜〜〜〜〜〜!!」 ガバッ

みほ「わっ、ユカリさん!?」

ユカリ「わ、私リストラされちゃうんですかあ!?」 ウルウル

みほ「ええ!?」

ユカリ「うう、嫌ですぅ……」

ユカリ「昔ならともかく、今更そんなの嫌ですよぉ!」

ユカリ「く、靴ですか!? 靴を舐めたらいいんですか!?」

みほ「この世界、靴を舐める文化でもあるの?」
323 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/04(火) 02:53:02.83 ID:+NoDNbDj0

アリス「……ふふ」

アリス「大丈夫」

アリス「一緒に潜るのは、無理だから」

みほ「え?」

アリス「私は無学だから……」

アリス「独学で適当にやっているだけ」

みほ「え?」

アリス「だから、ブラックティーガーの人達と変わらない」

アリサ「質がダンチじゃない」

アリス「……それに……」

アリス「バトルディッガーが、そんなに好きじゃないから……」

みほ「え?」

アリス「私は、ボロボロになった道具を直してあげることが仕事……」

アリス「だけど、バトルディッガーは壊す側のもの……」

アリス「私は、ボコボコにするよりも、ボコボコにされながらも壊れきらない方でありたい」

アリス「それが、ボコだから……」
324 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/04(火) 02:57:16.81 ID:+NoDNbDj0

アリス「それじゃあ……」 スタコラサー

アリサ「あ、ちょ、待ちなさいよ!」

アリサ「……ったく、相変わらず修理の時以外は何考えてるかよくわからないんだから……」

アリサ「そんじゃ、私も行くわ」

アリサ「じゃあね」

アリサ「待ちなさいこらー!」 タッタッタッ

ユカリ「いっちゃいましたねぇ」

みほ「あ、うん……」

みほ「ボコ、かあ……この世界にもあるのかなあ……」

ユカリ「?」 
325 :安価出して寝ます [saga]:2019/06/04(火) 02:59:17.03 ID:+NoDNbDj0

【家】

みほ「はあ……」

みほ「あれから結局ユカリさんの誤解を解くために色々おごらされちゃったなあ……」

みほ「明日は何をしようかな」



明日は何をする?  >>326

・疲れたから寝て過ごす

・港をうろつく
・ブラックティーガー本拠地に行く
・リストランテ『アンツィオ』に行く
・市場に行く
・町外れの酒場『トゥータ』に行く
・歓楽街に行く
・ガラクタ山に行く
・ガラクタ山の麓にあるスラム街に行く
・ガラクタ山の麓にある高級住宅街に行く
・奴隷市場に行く

・ユカリに会う
・サオリに会う
・ハナに会う
・マコに会う
・マホに会う
・エリカに会う
・アカホシに会う
・アンチョビに会う
・アッサムに会う
・アリサに会う
・アリスに会う
・ローズヒップに会う
・モモに会う

・他の陣営に攻め込む
326 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/04(火) 03:27:14.51 ID:3fLHqZiy0
アリスに会う
327 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/04(火) 15:23:31.91 ID:DM59rcP0O
ここにきて怒濤のアリス推し
まさかのアリスがスカウト成功一番乗りなのか
328 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/04(火) 16:41:32.47 ID:bZEywvAuO
元の子も人気で、さらに便利だってのもあるからね
329 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/04(火) 18:48:15.58 ID:DM59rcP0O
アリサの方は仲間に誘いもせず合コンに誘われて終わったというのに
330 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/04(火) 19:10:04.53 ID:O6ssnOm2O
というか今の時点でもコミュ相手が10人以上いるのに50日しかないから狙いを絞らないといけないからね
勢力も違うから仲間にできるかも怪しいし
あと…単純な人気の差かな(無慈悲)
331 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/04(火) 19:32:51.50 ID:gPUsKZoP0
このペースだと88ミリ砲と電ドリセットを拾わないと厳しいかも
あと『狙いを定める』あのオートマ対策に手榴弾が欲しいね
332 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/04(火) 23:14:43.22 ID:+NoDNbDj0
原作の設定下敷きにはするけど、トレスするだけなのもアレかなってのもあるし、
バンバン勧誘したら原作で仲間にならないポジションでも仲間に出来たり、
原作では死ぬキャラを助けられたりはします
何もしないとまあ死ぬキャラは死にます

あ、投下します
333 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/04(火) 23:18:36.96 ID:+NoDNbDj0

<17日目>


【市場】


ユカリ「うう、感激です」

ユカリ「西住殿がお買い物のお手伝いをさせてくれるなんてぇ!」 ウルウル

みほ「あはは……」

みほ「その、ユカリさんのことも必要だよってちゃんと分かってもらいたくて……」

ユカリ「ん?」

ユカリ「何やらざわついてますね……」

みほ「なんだろう、何かやってるのかな」

ルクリリ「おい女!」

ルクリリ「ボコ様がお前を必要としているそうだ!」

みほ「ボコ!?!?」

ユカリ「ちょっ、西住殿! 何乱入しようとしてるんですかぁ!!」

334 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/04(火) 23:26:49.96 ID:+NoDNbDj0

みほ「でも……今ボコ様って……」

ユカリ「ご存知なんですか?」

ユカリ「ボコ――あのブルーチーターの崇拝する神様ですね」

ユカリ「元々はボコ・クライスト教団、略してBCの教団として立ち上がったとも言われています」

ユカリ「全ての人の罪を背負ってボコボコにされ、それでも挫けず立ち上がる」

ユカリ「そして人々の望みを叶えてくれると信じられているのです」

ユカリ「何でも『夢は自分を裏切らない。自分もまた夢を裏切ってはならない』」とか言って」

ユカリ「盲信する願いを叶えるべくボコを称える奇祭ドリームトラストミーフェスティバル、略してDTM祭などを自主的に開催」

ユカリ「そのお祭りでは強く願いながらボコにお願いをすることで、例えば己の愛車をカラーリングしてもらったり」

ユカリ「とにかく不思議な恩恵を受けることができたそうです」

みほ「そ、そう……よくわからないけど、詳しいね、アキヤマさん……」

ユカリ「ああっ、露骨に距離を!!」
335 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/04(火) 23:28:55.49 ID:+NoDNbDj0

ユカリ「誤解ですよぉ!」

ユカリ「これらは全部チラシに書いてあったんです!」

みほ「チラシ?」

ユカリ「ええ」

ユカリ「ブルーチーターはいわば寄せ集めですからね」

ユカリ「特に貧民街のガラの悪い人達が主に荒事を担当しているようで……」

ユカリ「その人員に加えて、上流階級のパトロンも見つけるために、ちゃんとしたガイドをそこらで配ってますよ」

みほ「そうなんだ……」

みほ「ボコについて書いてあるんだ……」

みほ「……」

みほ「ねえユカリさん、これ一人何部まで持って帰っていいんだろう?」

ユカリ「えっ、西住殿???」
336 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/04(火) 23:35:26.95 ID:+NoDNbDj0

みほ「じょ、冗談、冗談だから……」

みほ(チラシもらうのは一人の時にしておこう……)

ユカリ「あっ、でもあそこで大きな顔してるの……」

ユカリ「上流階級側の人ですね」

みほ「え?」

ルクリリ「ようやくあの口やかましいチビが居ない時に来られたわッ」

みほ「……上流……階級……?」

ユカリ「一応、部隊分けとしてはそのはずですが……」

ユカリ「ああでも、あの大きい態度は、上流階級らしいといえばらしいですよ」

ユカリ「基本的に、平民以下が集まるこの市場のことを見下しているようですし」

ユカリ「ここは本来中立地帯ですから、暴れる人間、大体ブルーチーターなんですよねぇ」

ユカリ「市場のことを遥か下に見ている上流階級か、そんなの気にしないスラムのチンピラって感じですから」

みほ「うわぁ……」

ユカリ「結構この辺買い物来るんですけど、定期的に揉めてますよあの人達」

ユカリ「関わらない方がいいんじゃあ……」

みほ「……あれ?」

みほ(あの絡まれているのって…・・・)
337 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/04(火) 23:48:28.95 ID:+NoDNbDj0

アリス「……大人しくついていったら、ボコミュージアムを建ててくれるの?」

ルクリリ「え?」

ルクリリ「あ、ああ……そう言っていた……」

ルクリリ(ボコミュージアムってなんだ……)

ニルギリ(無邪気な子供を騙すみたいで心が痛いな……)

アリス「だが断る」

ルクリリ「!!」

アリス「このシマダアリスが最も好きなボコのひとつは」

アリス「自分が強いと思っているやつにNOと断ってボコボコにされるボコだ……」

ルクリリ「何言ってんだコイツ……」
338 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/04(火) 23:57:21.28 ID:+NoDNbDj0

ルクリリ「ま、まあいい」

ルクリリ「断られるのは織り込み済み!」

ルクリリ「口やかましい奴がいなければ、こんな子供一匹どうということないわ!」

ニルギリ(ルクリリ様、三下っぽいですよそれ……)

ルクリリ「はっはっは、ティーバックのサビにしてくれるわーーーーっ!」

ブゥン

アリス「!」

アリス(水分を大量に含んだティーバック……)

アリス(あのスピード、まともに食らうのはやば――)

ガキィン

ルクリリ「ん?」

ルクリリ「なんだァ?」

みほ「……」

みほ(思わず飛び出してきちゃった……)
339 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 00:58:48.84 ID:ZABfGsJ30

ルクリリ「ふんっ私達を誰だと心得る!」

ルクリリ「邪魔立てするようなら、ティーバッグが火を噴くぞ!」

ニルギリ「ルクリリ様、どんどん言動が小物っぽく……」 ホロリ

みほ「……」

みほ「そういう下品なセリフは、押田隊なら避けた方がいいと思いますよ」

ルクリリ「えっ!?」

ニルギリ「何故ルクリリさんが定期的に態度を注意されていることを……」

ルクリリ「だ、だとしてもだ!」

ルクリリ「押田隊長がこんな所にいるはずがない!」

ルクリリ「そもそも連れてこいというのは隊長の命令だし、そのためなら多少は……」

みほ「そういう言い訳は、まず貴女の後ろにいる隊長にするべきじゃないでしょうか」

ルクリリ「!!」

ルクリリ(た、隊長!? 後ろに!? ま、不味い、嘘でしょ――)

A:あわてて振り返る
B:いそいで振り返る
C:ティーバックウィップを振り回しながら振り返る

ルクリリ「違うんです隊長これはそうあれです安藤隊の陰謀……」

ルクリリ「……あれ?」

ルクリリ「誰もいな――――」
340 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/05(水) 01:02:51.75 ID:/XpjgcHCO
好感度が高くない時に振り返ったら死ぬと白瀬から教わってないのかい?
341 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 01:09:14.19 ID:ZABfGsJ30

西住流には、白兵戦の技術も当然ながらある。

しかしながら、武道ではないゆえ、その大半は不意打ち専門の技。

偵察や侵入の際、すみやかに相手兵の意識を刈り取るためのもの。

真正面の殴り合いでは圧倒的に不利であるが、しかし――――

ルクリリ「……」

ルクリリ「……ブクブク」

ルクリリ「」 ドサッ

無防備な背中が相手ならば、秒で意識を奪うことくらい造作もないのであるッッ!

みほ「ふう……」

アリス「す、すごい……」
342 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 01:13:29.93 ID:ZABfGsJ30

ニルギリ「あ、あわわ……」

ユカリ「……」

ズドムッ

ニルギリ「うっ……」 バタリ

ユカリ「ふう……」

ユカリ「砲弾をセットするように拳を突き出すだけで、結構な威力になりますねえ」

ユカリ「ごめんなさい、援軍呼ばれると面倒なので……」

ザワザワザワ

ユカリ「……まあ、そりゃ周囲の人は驚きますよねえ」

ユカリ「上流階級の人達をのしちゃいましたし」

みほ「う……」

アリス「……」
343 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 01:39:05.15 ID:ZABfGsJ30

アリス「ありがとう……」

みほ「あ、ううん」

みほ「いいの。前は、助けてもらっちゃったし……」

アリス「……」

アリサ「はいはいどいたどいた」

アリサ「ったく、野次馬がすごいと思ったら何やってんのアンタ達は」

みほ「あっ、アリサさん」

アリサ「アリス、アンタもあんまウロウロするんじゃないわよ」

アリサ「治安だっていいわけじゃあないんだから」

アリス「う、うん……」

アリス「……やっぱり、いつまでも逃げてはいられない、か……」

みほ「え?」
344 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 01:46:56.49 ID:ZABfGsJ30

アリス「……ねえ」

みほ「?」

アリス「私を――貴女の所の専属、ということにしてほしいんだけど……」

ユカリ「!!」

アリサ「ああ、いい考えかもね」

アリサ「どっかに所属しとけば、軽々には手を出されないだろうし」

ユカリ「……」

みほ「……W号ナンバーワン整備士はユカリさんだけど……」

みほ「負担を減らすためにも、ぜひ、お願いします!」

アリス「……よろしく」


▼アリスが仲間になった!
345 :眠いので寝ます [saga]:2019/06/05(水) 01:48:36.90 ID:ZABfGsJ30

<18日目>


みほ「う、頭いたい……」

みほ「ようやく増えた仲間の歓迎会だ!って張り切りすぎたからかな……」

みほ「それともはしゃぎ疲れたのかな……」

みほ「ううん、今日はどうしよう……」



どうする? >>346

疲れたから寝て過ごす

・港をうろつく
・ブラックティーガー本拠地に行く
・リストランテ『アンツィオ』に行く
・市場に行く
・町外れの酒場『トゥータ』に行く
・歓楽街に行く
・ガラクタ山に行く
・ガラクタ山の麓にあるスラム街に行く
・ガラクタ山の麓にある高級住宅街に行く
・奴隷市場に行く

・ユカリに会う
・サオリに会う
・ハナに会う
・マコに会う
・マホに会う
・エリカに会う
・アカホシに会う
・アンチョビに会う
・アッサムに会う
・アリサに会う
・アリスに会う
・ローズヒップに会う
・モモに会う

・他の陣営に攻め込む
346 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/05(水) 07:05:48.90 ID:QNUrrMhS0
エリカに会う
347 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/05(水) 16:45:10.55 ID:5pMdlIGlO
白瀬はトラウマ
348 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/05(水) 19:05:06.13 ID:c/aVjtJx0
ばんばんど〜ん!

強制ミニゲームなら10と12もしんどい
349 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/06(木) 01:01:47.84 ID:g+y98qxrO
エリカもすぐには仲間にならないみたいだし、他に仲間にできそうなのって誰だ
アリサとローズヒップ?アンチョビもか?
350 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/06(木) 23:57:14.17 ID:z5I4xyDo0
秋山誕生日おめでとう、投下します
351 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/07(金) 00:00:37.36 ID:DEeMsKAB0

【遺跡傍】

みほ「えーっと……」

エリカ「……」

みほ「何かカリカリしてる……?」

エリカ「あったりまえでしょーが!」

エリカ「アンタねェ、どれだけ経ってるか分かってんの!?」

エリカ「前の突入からももう2週間!」

エリカ「……私達が突入してやられてからは3週間も経つのよ!」

エリカ「……」

エリカ「こうしてる間にも、置いてきちゃった部下はどんどん生存率が下がってる」

エリカ「平常心でいられるわけないじゃない……」

みほ「エリ……逸見さん……」
352 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/07(金) 00:36:44.37 ID:DEeMsKAB0

みほ「あの、えと、きっと皆さん何とか元気にやってますよ……」

エリカ「適当言わないで!」

エリカ「あの穴蔵の中で何をどうしたら元気にやれるって言うのよ!」

みほ「うっ……あの、それは、その……」

みほ「温泉が出てきて、しかも松茸が生えてるとか……」

エリカ「アンタまじで適当言うんじゃないわよ」

みほ(うわぁ、どうしよう、なんか怒ってる……!)

エリカ「ったく……それで何の用なのよ」

エリカ「私も暇じゃァないんだからね」

みほ「え、ええと、それは……>>353
353 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/07(金) 00:51:22.87 ID:ezQkoM5e0
一緒にダンジョンに潜ってもらえませんか?
生存者の手がかりとかもエリカさんなら分かるでしょうし
354 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/07(金) 01:41:06.35 ID:d6eluf0+0
ばんばんどーんと7のガンダーロボはトラウマ
特にガンダーロボはあれぶっつけで酷い
355 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/08(土) 04:10:17.29 ID:UXYh1P5F0
ガンダーロボ絶対許さんからな
投下します
356 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/08(土) 04:26:35.76 ID:UXYh1P5F0

みほ「一緒にダンジョンに潜ってもらえませんか?」

エリカ「はァ?」

エリカ「その話なら前(>>188-190)もやったでしょ」 イライラ

みほ(そういえば……)

エリカ「ったく、それとも遠回しに言ったら何にも伝わらないの?」

エリカ「そんな脳みそで隊長や車長が務まるわけ?」

エリカ「所詮はしがない流れのモグラ乗り」

エリカ「貴女でも車長が務まるのね」 ハン

みほ「いや、その……」

みほ「生存者の手がかりとかもエリカさんなら分かるでしょうし」

エリカ「うちの連中なら皆分かると思うわよ」

エリカ「……勿論、私が一番良くわかってるつもり」

エリカ「それでも、全滅を避けなきゃいけないし、地上の防衛も手一杯だから無理って話をしたんでしょうが」

エリカ「あんたみたいな無責任なやつと違って、好き勝手出来るわけじゃないのよこっちは!」

エリカ「それとも何?」

エリカ「あんたが私と入れ替わりで地上でお留守番でもしていてくれるのかしら?」

みほ(うう……虫の居所が悪いところにきちゃったみたい……)

みほ(どうしよう……)


どうする? >>357

A:何か喋る(発言内容併記)
B:黙って俯いて言葉の嵐が過ぎ去るのを待つ
C:グーで殴って黙らせる
D:発言を右から左へ受け流す
E:その他(併記)
357 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/08(土) 07:38:38.09 ID:GuF2PZ2v0
358 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/08(土) 09:28:43.03 ID:79tS5VOg0
これはちょっと時間かけ過ぎてフラグが折れたかな?
359 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/08(土) 23:59:42.65 ID:UXYh1P5F0
投下します(最終章第二話までには終わらせたいな……)
360 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/09(日) 00:21:30.07 ID:HjgxaIId0

みほ(こんな時は……どうしたら……) オドオド

みほ(……)

みほ(そういえば……西住流の教えにあったような……)



〜〜〜〜 回想 〜〜〜〜



しほ「いいですか、みほ、まほ」

しほ「西住流において、上下関係というのは絶対的なものです」

しほ「一糸乱れぬ統率を生むには、上の命令に絶対服従の兵士である必要があります」

しほ「隊長とは頭脳。そして他は皆優秀な頭脳の指示を十分にこなす手足でなくてはなりません」

しほ「そのためには……何が必要か、わかりますか?」

幼みほ「んっと、ガス室!!」

しほ「どこで覚えてきたんですかお母さんは心配です」
361 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/09(日) 00:58:16.50 ID:HjgxaIId0

幼まほ「……信頼、でしょうか」

しほ「その通り」

しほ「信頼されない頭からの命令では、手足は十全に動けません」

しほ「そのためにも、信頼を得ることは不可欠」

しほ「……ですが……」

しほ「決して馴れ合いになってもいけない」

しほ「……そのへんは、犬の躾と大差ありません」

しほ「いつでもひっぱたく恐怖政治である必要はない」

しほ「それでも、悪いことをしたときには、きちんと叱らねばならない」

しほ「ただ甘やかし、舐められることが信頼ではありません」

幼まほ「……」

幼みほ「……」

しほ「統率を取れていないことを知られることによる不利益は勿論……」

しほ「誤ったことが野放しにされると、真面目にやっていた正しき者までつられて悪しくなっていきます」

しほ「誤った者が得をしているように思わせてはいけないのです」

幼まほ「だから、叱責、ですか……」

しほ「ええ。悪しき行為には報いを与える必要があるのです」

しほ「罰、と言ってもいいでしょう」

しほ「例えば、おやつは一人一つと私がルールを定めたとします」

しほ「みほ。もしも、まほが貴女の分のおやつを食べて素知らぬ顔をしていたらどうしますか?」

幼みほ「え……」

しほ「嫌な気持ちになるでしょう」

しほ「更に私がそれを知り、見逃していたとしたらどうします?」

幼みほ「……私もお姉ちゃんの分を食べる……」

しほ「ええ、そうでしょう。その方が得である、という状況になってしまったのですから」

しほ「勿論、だからといって全ての者が低い方に合わせるわけではありませんが……」

しほ「それが原因で足並みが乱れることは確実。むしろ、全員が低い方で統率される方がマシな状況となるでしょう」

しほ「ならば、みほ。例えばまほが貴女のおやつを食べていたとして、長である私はどうすべきだと思いますか?」

幼みほ「お姉ちゃんの舌を引っこ抜く」

しほ「ワンパクの一言で済ませていいレベルをそろそろ越えてきている気がしてお母さん心配です」
362 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/09(日) 01:14:33.55 ID:HjgxaIId0

しほ「ですがまあ……適度な鉄拳制裁は有り、というのが西住流」

しほ「過剰な暴力は殴った側の拳を痛める」

しほ「しかし適切に震えば、西住流の盤石の舞台を作れるようになるのです」

幼まほ「……」

しほ「今から、厳しい指導者の厳しさ部分を理解してもらうため、西住流の白兵戦技術を伝達します」

しほ「……」

しほ「みほ」

幼みほ「?」

しほ「今から貴女に、全力の拳をぶちこみます」

幼みほ「?!?!?!?!?!?!?」

しほ「まずは痛みを知る。それが会得の第一歩です」

しほ「それに――」

しほ「これは、お仕置きも兼ねてますから」

しほ「……みほ。こんなお話をされて、鉄拳制裁までくらい理由、わかるわよね?」

幼みほ「え……わかんない……」

幼みほ「お夕飯のカレー鍋にカブトムシの死骸を5つくらい入れたから……?」

しほ「なにそれ知らないやつですねうわぇショックちょっと吐いてきます」



〜〜〜〜 回想、おわり 〜〜〜〜


みほ「……」

みほ(逸見さん……向こうでも、お姉ちゃんが鉄拳制裁とかしなかったせいで、増長してるところはあったけど……)

みほ(今回も、まあまあまずいやつだよね……)

みほ(うう……仕方ないよね……黙らせないと……)
363 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/09(日) 01:18:36.69 ID:HjgxaIId0

みほ「……」

みほ(まずは一歩歩み寄る)

みほ(射程に入れる、ってだけじゃない)

みほ(この技を使われる相手は、大体情緒が不安定になってるから……)

エリカ「な、によ……言いたいことがあるならはっきり言いなさいよ!」

みほ(キレてくるか、小馬鹿にしてくるかになる可能性が高い)

みほ(そして、口を開いて無防備になってみぞおちに――)

みほ(パンツァー、フォー!!!!)

ズドムッ

エリカ「!?」

エリカ(な、に……て、的確に、油断した鳩尾、を……)

エリカ「ぐえっ」 ドサッ
364 :眠くて判断力とか堕ちてるんで寝ます申し訳ない [saga]:2019/06/09(日) 01:20:28.38 ID:HjgxaIId0

エリカ(た、立てない……足に、力が……) ガクガク

みほ「……」

エリカ「ひっ……」

エリカ(こ、殺され――)

みほ「逸見さん」

エリカ「ひっ」

みほ「>>365
365 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/09(日) 02:34:34.11 ID:KxpCM8TAo
探しに行きましょう
366 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/09(日) 07:13:57.53 ID:6HzxW0Ft0
ちびみほわんぱくってレベルじゃなくて草
発想が猟奇的すぎる
367 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/09(日) 09:01:20.77 ID:zrknmENXO
モモを殴るのは戸惑うのにエリカやゴロツキ相手には躊躇わずに殴るあたり
ネジぶっ飛んでるわw
とはいえこういう行動して後で歪みにならなきゃ良いんだけど
368 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/11(火) 00:40:15.05 ID:DBMXADDo0
眠いのでのんびり投下します
369 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/11(火) 01:07:53.25 ID:DBMXADDo0

みほ「探しに行きましょう」

エリカ「……ッ」 ビクッ

みほ(言葉は少ない方がいい)

みほ(それが威圧感を生み、勝手に相手の中で自分を肥大化させてくれる)

みほ(……お姉ちゃん、その教えを忠実に守ってエリ……逸見さんを従えてたもんね……)

エリカ「……」

エリカ(何……この隊長と見間違うようなオーラ……)

エリカ(この子は自分が正しいと信じる道のためなら、火砕流の中だろうと突き進むような“凄味”がある……)

エリカ(わ、私は……)


>>370のコンマで勧誘成否決定

00〜29:勧誘失敗、しかも危険な存在として敵視されるようになる
30〜49:勧誘失敗、しかも怯えて距離を取られるようになる
50〜79:勧誘失敗、勧誘失敗、しかし大きなしこりは残らず
80〜89:勧誘成功、しかし大きなしこりが残る
90〜99:勧誘成功、大きなしこりは残らず
370 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/11(火) 20:00:49.33 ID:Ry53xtAbo
そい
371 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/11(火) 20:27:05.29 ID:aow5Ve8/O
まぁ、そうなるよな
話をしてたらいきなり殴ってくるような人間だもん
372 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/12(水) 00:43:21.50 ID:KjX1iAoC0
めっちゃ眠いので少しだけ・・・
373 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/12(水) 00:47:39.65 ID:KjX1iAoC0

エリカ「……こと、わる」

みほ「え?」

エリカ「い、言ったでしょ、私が命令を聞くのは隊長だけっ……」

エリカ「そ、それに、私にはちゃんと役割がある」

エリカ「それを放棄なんて……できないっ……」

エリカ「潜りたいわよ、でも……」

エリカ「私はッ! 多国籍軍ブラックティーガーが副隊長、逸見エリカよッ」

エリカ「ナメるんじゃあないわよ!」 ツカツカツカ

みほ「あ……」

みほ「早足でどこかいっちゃった……」

みほ(やっぱり難しいな、コミュニケーションって……)

みほ(こっちの世界でも、微妙な距離になっちゃうのかなあ……)

みほ「……それでも……これで、よかった……んだよね……?」
374 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/12(水) 00:50:39.44 ID:KjX1iAoC0

【ブラックティーガー管轄エリア】


エリカ(うう……さっきの雰囲気……)

エリカ(アレは隊長と同じ、やばいものを秘めたソレだった……)

エリカ(啖呵切っちゃったけど……大丈夫でしょうね……)

エリカ「ん……?」

???「……」

エリカ「ああ、ご苦労さま」

エリカ「……え?」

エリカ「ち、ちち違うわよ! も、漏らすわけ無いでしょ!!」

エリカ「これは、その……汗よ! 遺跡の近くで筋トレしてたら、内ももが群れて汗染みになったの!」

???「……」

エリカ「……わ、私は忙しいからもういくわよ!」

エリカ「あんたも、遺跡に潜れそうなら志願しておきなさいよ!」 タッタッタッタッタッ

???「……」

???「……」 ニタリ
375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/12(水) 00:59:38.93 ID:KjX1iAoC0

【繁華街のバー『どんぞこ』】


???「はーい、アンジー」

杏「ん、どったの、ケイ」

ケイ「いやね、さっきそこで面白い話を聞いたものだから」

ケイ「ここで飲んでるって聞いて、わざわざ教えにきてあげたってわけ」

杏「おー、気が利くねえ。ほしいも食べる?」

ケイ「遠慮しておくわ」

ケイ「それよりも――」

ケイ「良いニュースと悪いニュース、どちらから聞きたい?」

杏「そーいうの、大体話しの流れで大どんでん返しにするためにある二択だしさぁ」

杏「外して微妙な感じになっても嫌だし、好きな方から喋りなよ」 ホシイモヒラヒラ

ケイ「うん、じゃあ早速だけど――」

ケイ「ブラックティーガーの内通者から連絡が入ったわ」
376 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/12(水) 01:09:28.29 ID:KjX1iAoC0

ケイ「何でも、遺跡をべったり守ってるあの副隊長さんが、モグラ乗りと揉めたっぽいわよ」

杏「へえ、そりゃまた……」

ケイ「それも結構心に傷を追ったみたい」

柚子「攻め込むなら今、かも」

杏「だねぇ」

杏「でも今夜じゃあない」

杏「……丁度カーシマが市場で手に入れたやつもある」

杏「次の遺跡、いつ潜れたっけ?」

杏「叩くなら――そこだよねぇ」 ニヤリ

ケイ「悪い顔してるわねえ」

ケイ「……下手に謀略しないで、真正面から殴り込んでも負けないのに」 ハァ

杏「いやー、でもさすがに護衛を0にさせるわけにもいかないしさー」

杏「……」

杏(私は死ぬわけにはいかないし、ね)
377 :>>376 「柚子」は「ユズ」の間違い。眠い頭でやるもんじゃあないな [saga]:2019/06/12(水) 01:13:26.84 ID:KjX1iAoC0

杏「それで、今のが良いニュースとして、悪いニュースは?」

ケイ「酔ったモモが口から生しらす丼を吐いた」

杏「全然良いニュースと関係なかったね」

ケイ「そしてそれを避けようとしたバーテンさんが、食材のかごをひっくり返しちゃったらしく……」

ケイ「ほしいも、今日はソールドアウトらしいわよ」

杏「クソっ!!! なんて時代だ!!!!」

ユズ(こんなに凹むの初めて見た……)
378 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/12(水) 01:15:02.82 ID:KjX1iAoC0

<19日目>


みほ「はァ……」

みほ「昨日は逸見さんとあんなことになっちゃうなんて……」

みほ「明日には遺跡に潜れるけど……憂鬱だなぁ……」

みほ「……」

みほ「今日はどうしよう」



どうする? >>379


疲れたから寝て過ごす

・港をうろつく
・ブラックティーガー本拠地に行く
・リストランテ『アンツィオ』に行く
・市場に行く
・町外れの酒場『トゥータ』に行く
・歓楽街に行く
・ガラクタ山に行く
・ガラクタ山の麓にあるスラム街に行く
・ガラクタ山の麓にある高級住宅街に行く
・奴隷市場に行く

・ユカリに会う
・サオリに会う
・ハナに会う
・マコに会う
・マホに会う
・エリカに会う
・アカホシに会う
・アンチョビに会う
・アッサムに会う
・アリサに会う
・アリスに会う
・ローズヒップに会う
・モモに会う

・他の陣営に攻め込む
379 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/12(水) 16:52:22.00 ID:hqi/5UMkO
これは潜らせるわけには行かなくなってしまったな
安価下
380 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/12(水) 20:31:31.06 ID:xy+yaj/ao
桃ちゃん
381 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/13(木) 02:04:58.55 ID:TfWZjyk60
眠いですが進めないと終わらないので勧めます
382 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/13(木) 02:06:53.98 ID:TfWZjyk60

【バー『どんぞこ』】

カランカラン

みほ「……」

みほ(噂では、ここにいるはず……)

みほ(だけど……)

フリント「〜♪」

ムラカミ「……」

ラム「ウィック」

みほ(……)

みほ(無策で来たけど大丈夫かなぁ……)

みほ(治安が悪そう……)
383 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/13(木) 02:19:16.07 ID:TfWZjyk60

カトラス「店に入ったらまず注文しな」

みほ「えっと、ステーキ定食で」

カトラス「……」 ピクッ

カトラス「焼き方は?」

みほ「……」

みほ(アンチョビさんに聞いた合言葉は、確か――)

みほ「弱火でじっくり」

カトラス「……」

カトラス「それで、“誰”への客なの」

みほ「えっ」

みほ「えーと……片眼鏡の……」

ラム「うほ? それってモモさんのことじゃァ……」

フリント「モモさん!?」

ムラカミ「こいつモモさんの客なのか!?」

カトラス「いや……それにしては怪しいね」

カトラス「顔見知りだけど、友人じゃあないってところかな」

みほ(す、するどい……)

ラム「ふーん……」

フリント「それじゃあ……」

ムラカミ「モモさんに会う資格があるかどうか、試してやるッ」

みほ「うう……」
384 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/13(木) 02:24:39.28 ID:TfWZjyk60

  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・


  ・  ・  ・  ・  ・  ・


  ・  ・  ・


お銀「ふぅん、やるじゃあないか」

みほ「っ」 ビクッ

お銀「警戒しなくても、不意打ちなんて真似はしないさ」

お銀「それにしても大したもんだね

お銀「錨結びも手旗信号も識っているうえ、ムラカミのパワーやカトラスの器用さを上回る動き」

お銀「あんたがモグラ乗りってやつだろう?」

お銀「丘の職業は興味ないけどね」

みほ「……」

お銀「だんまり、ね。まあいいさ」

お銀「あんたはモモさんに用があって、私は何だかあんたを会わせたくはない」

お銀「となると、この店を仕切る私とタイマン張ってもらうしかないねぇ」

みほ「……」

みほ(もう4戦もしたのに……)

お銀「ルールは簡単」

お銀「こいつをより多く飲んだ方が――――」

みほ「…………ハァ」 ゲッソリ
385 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/13(木) 02:29:03.41 ID:TfWZjyk60

みほ「貸してください」

お銀「おっと」

お銀「気をつけな」

お銀「お洒落な瓶だけど、中身は激辛――――」

みほ「」 グイーーーーーーッ

お銀「なッ……!」

ラム「うほっ!? こ、こいつ、飲んだ!? 瓶で!?」

ムラカミ「ハバネロクラブをボトルで一気飲だと?」

カトラス「そ、そんなことをしたら、喉とアナルが…・・っ!」

みほ「問題ありません」

みほ「……この手のものは、影でよく飲まされましたから」

お銀「な、なんなんだい、この子ァ……」
386 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/13(木) 02:33:47.23 ID:7X5bJyHw0
一回でもいいからダンジョンに潜らないと加入しないキャラいるよね
387 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/13(木) 02:37:29.75 ID:TfWZjyk60

お銀「まいったね……」

お銀「船底以外興味なかったのに、モモさんのためと丘にあがってみたら、こんなバケモンがいるなんて」

お銀「……胃の中の蛙大海を知らず、ってやつだね」

お銀「胃袋の中に入ったことなんざないけどさ」

みほ(馬鹿なのか私の世界と文化が違うのかどっちなんだろう……)

お銀「まあいいさ……」

お銀「野郎ども、モモさんをお連れしろ」

ラム「あいあいさー!」 ドタドタドタ

お銀「……それにしても惜しいね」

お銀「あんたほどの手練がレッドタートルに力を貸してくれていれば、モモさんも楽になっただろうに」

みほ「……」

みほ(もっと真剣に敵対してたら、違う意味でそのモモさんを楽にしてあげる結果になってたことは黙っておこう……)
388 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/13(木) 02:39:30.21 ID:TfWZjyk60

ラム「モモさん、お連れしやしたー!」

モモ「どうした、お前達」

モモ「明日の作戦のことで忙しいんだ……が……」

みほ(明日の作戦?)

モモ「ななななななな、おまっ……おまぁ!」

みほ「おま?」

お銀「あんた、オマっていうのかい?」

みほ「違います」

モモ「な、なんでここにいるんだ!!」

みほ「ええと、ちょっと用があって……」

モモ「よ、用?」

みほ「>>389
389 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/14(金) 02:22:13.73 ID:lDtEuqXZO
降伏は無駄だ、抵抗しろ
390 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/14(金) 02:28:12.09 ID:irWv/nZq0
そのセリフはあかんて…w
391 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/15(土) 00:45:56.95 ID:4uG2/alT0
ちょっと難しいから数日待ってね。。。(最終章見たりするけどネタバレはなしでお願いします)
392 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/15(土) 04:29:48.20 ID:oqlLC5Bh0
桃「なにを言ってるんだ西住、言葉間違って……待てよそういうことかああああ」
柚子「桃ちゃんうるさい……」
393 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/21(金) 23:10:04.91 ID:+J19vHgL0
最終章面白すぎるんだなぁ
週末ちょっと書けないので、明日早いんで少しだけですが投下しておきます
394 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/21(金) 23:12:30.02 ID:+J19vHgL0

みほ「降伏は無駄だ、抵抗しろ」

モモ「え?」

お銀「…………はあ?」

モモ「……ははは!」

モモ「お前、間違ってるぞ」

モモ「それを言うなら『抵抗は無駄だ、降伏しろ』だろ?」

みほ「……………………」

みほ「何故、そう思うんですか?」

モモ「……!」

モモ「う、うわああああああああああああ!」
395 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/21(金) 23:23:38.36 ID:+J19vHgL0

お銀「モモさ――――」

ガシャン

お銀(あ……)

お銀(ハバネロクラブの瓶……)

お銀(なるほど、だからラッパ飲み……)

お銀「まったく、年寄りの入れ歯にかけて――」

ドゴッ

お銀「ぐ……」

お銀(モモ……さん……) ドサ

みほ「……あくまで狙いはモモさん?だけですが……」

みほ「来るなら本気でお相手します」

みほ(……一方的な暴力は嫌だけど……)

みほ(こちらを殺す気で来てくれるなら……気が楽になるもんね)
396 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/21(金) 23:34:29.00 ID:+J19vHgL0

  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・


  ・  ・  ・  ・  ・  ・


  ・  ・  ・


アリス「おかえ……」 ビクッ

みほ「……アリスちゃん」

みほ「ただいま」

アリス「……」

アリス「その匂い……」

みほ「……」

みほ「はは、汗臭いかな?」

みほ「……シャワーは浴びてきたんだけどね」

アリス「……」

みほ「……」

みほ「……折角遊びにきてくれたし、お菓子でも食べる?」

アリス「……」

アリス「無理はしないで」

みほ「……」

みほ「うん」

みほ「わかってるよ」

みほ「……わかってる」
397 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/21(金) 23:38:04.04 ID:+J19vHgL0

【バー『どんぞこ』】

杏「……まったく、ほーんと困ったもんだよ」

ユズ「……会長」

杏「……」

杏「ん、ごめん」

杏「おしゃべりはここまでにしておこうか」

杏「……片付けないわけにもいかないしさ」

杏「だから――もう、お別れだ」

杏「ごめんな――かーしま」

ユズ「……」

杏「……埋めてやれ」

ザッザッザッ

杏「……」

杏「……」

杏「そんなに大きな犠牲は出さずに終わらせよう、なーんて思ってたんだけどさ」

杏「甘かった、かなぁ」

ユズ「……」

杏「……」

杏「全面戦争だ」

杏「小山、悪いけど兵隊達に準備させてくれない?」

杏「明日だ」

杏「可哀想だけど――西住ちゃんには、地獄を見てもらう」 ギリッ
398 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/21(金) 23:49:59.34 ID:dJH1W+tk0
さあ、ダンジョン攻略どころじゃなくなってきた
399 :寝ます [saga]:2019/06/22(土) 00:04:18.21 ID:69/LOaKO0

【家】

みほ「そういえば、アリスちゃんはなんで――」

みほ「あ、用事がないと来ちゃ駄目だとかそういうんじゃなくてね」 アセアセ

アリス「……」

まほ「私が呼んだんだ」

みほ「お姉ちゃ――隊長!」

まほ「話は聞かせてもらった」

まほ「ようやく仲間が見つかったそうだな」

みほ「うん……」

みほ「でも、あと1人が全然見つからなくて……」

まほ「それがだな…・…」

まほ「明日ならば力を貸してやってもいい、という隊員が現れたんだ」

みほ「え?」

まほ「エリカもどんどん不満をつのらせているし、隊の間でも正直不安の色が濃くなってきている」

まほ「……あいつは、ここで組む前は隊長を務めていた程の者だ」

まほ「皆の心に、本当にモグラ乗りを頼っていいのかというく不安が渦巻いているのを察知したのだろう」

みほ「なるほど……」

まほ「どうする?」

まほ「明日、そやつを連れてダンジョンに潜るか?」

みほ「うーん……」

どうする?  >>400
400 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/22(土) 00:28:17.27 ID:5jW9KpUf0
止めておきます、レッドドラゴンがうるさくなってきてますので
でもその人を連れてきてください
次に潜るまでに親睦を深めたいので
401 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/22(土) 00:32:23.04 ID:5jW9KpUf0
ごめん、レッドドラゴンじゃなくてレッドタートルだった
402 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/27(木) 21:02:06.29 ID:IR7g94s60
帰宅して家事とかしてたら寝る時間の日々なせいで停滞してて申し訳ない。
サクサクいきます。あと人が死にます。
403 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/27(木) 21:05:44.56 ID:IR7g94s60

みほ「止めておきます、レッドタートルがうるさくなってきてますので」

まほ「……確かに、最近の動向は気になっていた」

まほ「特に今夜はどうも繁華街が騒がしくてな」

みほ「……」

みほ「あ、でもその人を連れてきてください」

みほ「次に潜るまでに親睦を深めたいので」

???「その必要はないわ」

みほ「え?」

まほ「……」

まほ「彼女なら、もう来ている」

みほ「えっ?」

みほ「あ、こんなところに」 シャガミ

???「なっ、しゃがみこんで目線を合わせるんじゃないわよ!」

???「それに何!? 小さくて気付かなかったっていうわけ!?」

カチューシャ「カチューシャを馬鹿にすると痛い目にあうんだからね!」

カチューシャ「ノンナ! ノンナー!!」
404 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/27(木) 21:36:50.07 ID:IR7g94s60

みほ「……」

みほ(なんだろう、すごく、嫌な感じが……)

まほ「見た目は子供だが――」

カチューシャ「ちょっと!」

まほ「……」 ギロリ

カチューシャ「ひっ……」

カチューシャ「ノンナ! どこいったのよ!」 コソコソ

まほ「腕は確かだ」

まほ「部隊を率いて我が国とやり合い、激しい損壊を与えられた」

みほ「え……」

まほ「終戦し、帰れなくなった同士で一時的に手を組んでいるが……」

まほ「彼女たちには助けられている」

まほ「特に厳しい冬超えについて知識が豊富でな」

カチューシャ「ふふん」

カチューシャ「本当ならここでコテンパンにしてあげたっていいんだけど、カチューシャはオトナだもの」

カチューシャ「部隊の皆を家に帰してあげるためなら、貴方達とだって手を組んであげる」
405 :誤変換 まほ→マホで脳内変換してください [saga]:2019/06/27(木) 22:20:20.88 ID:IR7g94s60

カチューシャ「親睦を深めてほしかったら土下座でもして頼んでみたら?」

マホ「……」

カチューシャ「に、睨んでも無駄よ!」

カチューシャ「あんた達の方が数が多いし、任せてあげてたけど……」

カチューシャ「遺跡に取り残された中にはカチューシャの部下だっているの」

カチューシャ「この期に及んで地上を警戒して潜りたがらないようなヤワな子には任せておけないわ」

みほ「で、でも、レッドタートルが今本当に――」

カチューシャ「ふふん」

カチューシャ「それなら大丈夫よ」

カチューシャ「遺跡をそっちに任せてた分、カチューシャ達は防衛をやっていたもの」

カチューシャ「明日はまだレッドタートルも動かなさそうってノンナが言ってたわ!」

みほ「……ノンナさんって……?」

マホ「ああ……カチューシャの腹心だ」

マホ「その射撃の腕はピカイチでな」

マホ「……私の仲間もよく殺られたよ」

みほ「あ、あはは……」

みほ(こっちの世界のお姉ちゃんも笑っていいのか微妙なことを平然と言う……)
406 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/27(木) 22:26:18.30 ID:IR7g94s60

カチューシャ「とにかく!」

カチューシャ「貴女が行かないならカチューシャが指揮をとって乗り込んであげる」

マホ「……カチューシャの所のモグラは機動力に欠ける」

カチューシャ「問題ないわよ」

カチューシャ「それに、例え遅いとしても、前に進んでいる限り辿り着くのよ」

カチューシャ「怖気づいて足踏みしてる人は一生たどり着けないけど?」 フフン

みほ「……」

マホ「……本気で行くつもりなのか」

カチューシャ「とーぜんよ」

カチューシャ「その子が拒否した時のため、ニーナ達には話をつけてあるわ」

カチューシャ「……ああ、安心して。同盟を裏切るつもりはないし、約束通り防衛任務もやるつもりよ」

カチューシャ「ノンナとクラーラは地上においていくわ。それならいいでしょ?」 フフン

マホ「……」 チラリ

みほ「……私は……」

みほ「潰されるメンツなんてないし、おね――隊長がいいと思うなら……」

みほ(レッドタートル相手の防衛にどれくらい戦力残しておけばいいのかとか分からないし、あんまり口を挟んでも……だよね……)

マホ「……そうか……」

マホ「仕方がない」

マホ「明日はカチューシャ車と赤星車の二台を遺跡に潜行させることとする」
407 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/27(木) 22:37:35.35 ID:IR7g94s60

カチューシャ「やった!」

カチューシャ「これでお刺身が食べられるわ!」

みほ「え?」

マホ「お前、まさか……」

カチューシャ「ち、違うわよ!? それだけのためじゃないわ!」

カチューシャ「カチューシャの仲間をこれ以上暗い遺跡に閉じ込めておけないってのが一番の理由!!」

マホ「……」

カチューシャ「ま、まあ、ちょっとはお刺身食べたいって理由もあるけど……」

みほ「あの、お刺身って……」

マホ「ああ」

マホ「刺し身というのは新鮮なナマの魚を」

みほ「そういうことじゃなくて」
408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/27(木) 22:43:27.71 ID:IR7g94s60

カチューシャ「遺跡に潜るって、死んでもおかしくないことよ」

カチューシャ「だから突入する者は前日に美味しいものを食べるんだって」

マホ「ともにこのブラックティーガーを形成した部隊の者がそう言っていてな」

マホ「……確かに最期になるかもしれない食事が木の根というのは可哀想だ」

マホ「だからその文化を取り入れることにしたんだ」

みほ(最期じゃなくても可哀想な食事……)

カチューシャ「クラーラがとってもいいお刺身を手に入れたって言ってたから楽しみだわ」

カチューシャ「折角だし、この食事で釣って戦力を募集しようかしら」

マホ「餌につられただけの者は役に立つまい」

カチューシャ「あら、そこを役立てるのが私の腕の見せどころなんじゃない」 フフン

みほ「あの……私はそろそろ……」

マホ「ああ、戻るのか」

カチューシャ「明日の壮行会、貴女は別に来なくていいわよ」

カチューシャ「どうせそっちの連中は見張りとかで忙しいだろうし、カチューシャはカチューシャの部下が見送ってくれたら十分だわ」

マホ「……」 ハァ

マホ「……仕事を滞らせなくてもいいという気遣いなのだろう」

カチューシャ「ちょっと聞こえてるわよ何よその通訳!!」

みほ「あ、あはは……」

みほ「ええっと、とりあえず、おやすみなさい」

マホ「おやすみ」

カチューシャ「ピロシキ〜」

みほ「……」 スタスタスタスタ

みほ「……」

みほ「……!」 ダーッシュ

みほ(ご飯で釣られる前にハナさんにちゃんと潜らないよう言っておかなくちゃ……!)
409 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/27(木) 22:51:12.92 ID:IR7g94s60

<20日目>

チュンチュンチュン

みほ「ん……」

みほ「!!」 ガバッ

みほ「えっ、もうこんな時間!」

ユカリ「おはようございます」

みほ「ユカリさん……」

ユカリ「……アカホシ殿は、もう行かれました」

ユカリ「見送られると行きたくなくなるからー、なんて言って、目覚ましは切っていっちゃいましたよ」

みほ「……そう、なんだ……」

ユカリ「……それより!」

ユカリ「ご飯にしましょう!」

ユカリ「今日のご飯はすごいですよー」

みほ「え?」

サオリ「お刺身だって、お刺身!」

みほ「あ、おはようございます」

サオリ「何でも、安く大量に手に入れたけど、カチューシャさんの体積じゃ食べ切れなかったからおすそ分けなんだって」

サオリ「クラーラさんって人がお刺身と、あと調理したやつを振る舞ってくれるみたい」

サオリ「ハナはもう行ってるし、二人も行ってきなよ」

みほ「あれ、サオリさんは……」

サオリ「私はほら、マコを起こしていかないといけないから……」

みほ「わぁ激戦のあと……」

ユカリ「フライパンとかお玉とか散らばってるやつ一通り鳴らしたんですけどねえ」

みほ「なかなか起きないもんね……」

サオリ(行き交う砲弾に鼓膜やられてるのかみぽりんも全然起きなかったけどね……)
410 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/27(木) 22:59:28.65 ID:IR7g94s60

サオリ「とりあえず席と一緒に私とマコの分、とっといて」

サオリ「……ハナが全部食べちゃわないように」

ユカリ「ああ……」

みほ「うん……」

サオリ「それじゃ、あとでね!」

みほ「はい!」

ユカリ「……うーん、楽しみですねえ」

ユカリ「アカホシ殿が美味しい料理を作ってくれてましたが、食材の豪華さは限度がありましたもんね」

みほ「そっか、この世界、お刺身がかなり価値高いんだ」

ユカリ「西住殿の故郷ではそうでもないんですか?」

みほ「ん、高級ではあるけど、そこまで手がでないほどじゃないかな……」

みほ「……」

みほ「……こっちの世界のお刺身、ゲテモノだったりしそうで怖いなあ……」

ユカリ「そんなことありませんって!」

ユカリ「マグロっていう非常に美味しい赤身で……」

みほ「……そのマグロ、足とか生えてたりしない?」

ユカリ「しませんよ!」

ユカリ「というか、食文化は西住殿の世界と大差ないって結論になったじゃないですか!」

みほ「あはは、冗談、冗談」
411 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/27(木) 23:08:18.83 ID:IR7g94s60

【食堂】

フクダ「ええ!? 今日は全員お刺身を食べていいのでありますか!?」

ホソミ「ああ、おかわりもいいぞ!」

タマダ「我々全員に余った刺し身を分けてくれるとは、カチューシャ隊長は実にお優しい!」

キヌヨ「はは、すまないなあ、あんまり美味いものを食べさせてやれなくて」

タマダ「あ、いえ、そういうつもりで言ったのでは……!」

キヌヨ「ああ、いい、いい」

キヌヨ「実際、少しでも銀シャリを恵んでもらって皆に分けられるよう、モグラに乗るのを志願していたが……」

キヌヨ「残念ながらお目通りすら叶わなかったからな」

フクダ「私も、動機が不純として、断られたであります……」

ホソミ「西住みほ特別部隊長、どうやらあまりモグラ志願兵との面接をする気がなかったようだからなぁ」

キヌヨ「だな……それにしても上手い。これが本当のマグロかぁ」

タマダ「我が国はマグロの産地ではありますが、我々一兵卒の口には入りませんからなァ」

フクダ「至福のときであります……」

クラーラ「……おかわりもいですよ」

フクダ「!」

クラーラ「……遠慮せず、今までの分食べてください」

フクダ「で、では、僭越ながら……!」

タマダ「あ、ず、ずるいぞ!」

キヌヨ「本当に有り難い。いいんですか、本当に」

クラーラ「ええ……」

クラーラ「これが、私達に出来るせめてものことですから」

キヌヨ「?」
412 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/27(木) 23:45:10.11 ID:IR7g94s60

みほ「わぁ、皆集まってる……」

ユカリ「我々モグラ組に食料を優先供給してるみたいですからねぇ」

ユカリ「貴重なごちそうなんでしょう」

みほ「あ、ハナさん、いた……」

ユカリ「引くほど山盛りにしてますね……」

クラーラ「あー……そのあたりに、しておいた方が……」

ハナ「美味しいから大丈夫です」

クラーラ「その……」

みほ「なんかほんとすみません」
413 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/27(木) 23:52:35.52 ID:jRWKqmDL0
見てるよ
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