モバP「小梅と鬼ごっこ」

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1 : ◆3QFkN49T2. [saga]:2019/04/02(火) 21:30:19.33 ID:8frvHMf00

大遅刻ですが小梅の誕生日ssです。

あと、いろいろなホラー作品のオマージュが含まれています。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1554208218
2 : ◆3QFkN49T2. [saga]:2019/04/02(火) 21:31:39.42 ID:8frvHMf00
P「はぁ…はぁ…! は、早く何処かの部屋に隠れないと…っ!」

ガチャガチャガチャ!!

P「くそっ! こっちのドアにも鍵がかかっt」

ふふふ…

P「!?」

1つ2つ…小梅がやってくる…

P(き、気づかれた…っ!)
3 : ◆3QFkN49T2. [saga]:2019/04/02(火) 21:34:24.80 ID:8frvHMf00
3つ4つ…ドアに鍵かけて…

P(ヤバいヤバいヤバいマジでヤバいって…っ!)

5つ6つ…十字架を握りしめて…

P(こんな調子じゃ命がいくつあってもたr)ガチャ

P「よし! こっちのドアが開いた!」

バタン!!
4 : ◆3QFkN49T2. [saga]:2019/04/02(火) 21:35:17.47 ID:8frvHMf00
P「はぁ…はぁ…!」

7つ8つ…今夜は夜更かし…

P(こ、このまま通り過ぎるまで息を潜めよう…)

P「……」

???「そんなに慌ててどうしたんですかぁ? プロデューサーさん」

P「うわぁぁぁぁ!!」

幸子「ひぃ!?」
5 : ◆3QFkN49T2. [saga]:2019/04/02(火) 21:36:48.68 ID:8frvHMf00
P「なっ! 幸子!? お、お前どうして事務所にいるんだよ!」

幸子「どどどどどうしてって…!」

幸子「フ、フフーン! ボクがアイドル事務所にいる理由なんて決まっているじゃないですか! それはこのボクがとびっきりカワイイからに決まっt」

P「バカ! 声がでかい!」ガシッ

幸子「んぅ!? んん〜っ!!」ジタバタ

P「346プロは今、俺以外立ち入り禁止だろうが!」

幸子「ふぇ? どうしてですか?」

P「なんで忘れてんだよぉぉぉ! 今日は小梅の誕生日だぞ! 毎年この日は俺と小梅の二人きりで鬼ごっk」

9つ10…眠っちゃダメだよ…

P「!?」

えへへ…
6 : ◆3QFkN49T2. [saga]:2019/04/02(火) 21:37:48.15 ID:8frvHMf00



プロデューサーさん…みーつけたぁ…


7 : ◆3QFkN49T2. [saga]:2019/04/02(火) 21:39:01.63 ID:8frvHMf00
幸子「あれ? その声はもしかして小梅さんですか?」

P「ダメだ!!」

幸子「ひゃぅ!」ビクッ

P「今すぐそのドアから離れろ!!」

幸子「もう! さっきから何なんですかぁ! いきなり大声出して驚かさないでくださいよプロデューサーs」

ガシャーン!!

幸子「……」



幸子「へっ?」キョトン
8 : ◆3QFkN49T2. [saga]:2019/04/02(火) 21:40:31.52 ID:8frvHMf00

ガシャーン!!

幸子「ひぃぃぃぃ!! お、斧…っ!?」

ガシャーン!!

幸子「あわわわわわ…!」

P「幸子!!」

ガシャーン!!

私は…悪いオオカミじゃないよぉ…

ガシャーン!!

幸子「た、助けてくだしゃい…プロデューサーs」

ガシャーン!!

幸子「ひゃぅ…!」

ガシャーン!!

だから…早く中に入れてよ…プロデューサーさぁん…



だって…私は…
9 : ◆3QFkN49T2. [saga]:2019/04/02(火) 21:41:32.52 ID:8frvHMf00



小梅「お客様だよぉ…」ニヤッ


10 : ◆3QFkN49T2. [saga]:2019/04/02(火) 21:42:43.79 ID:8frvHMf00

ガシャーン!!

小梅「えへへ…やっと壊れた…」

幸子「あわわわわわ…!」

小梅「って……あ、あれ…?」

P「こっちだ幸子!! 俺につかまれ!!」ガシッ

幸子「っ…!」ギュッ

小梅「幸子…ちゃん…?」

P「よし! 急いであのダクトから脱出するぞ!」

幸子「えぇぇぇ!? ま、まさかプロデューサーさんはカワイイボクをあんな狭い場所に入r」

P「文句は後で聞くからさっさと行け! ケツ持ち上げるぞ!」

幸子「ふぎゃぁぁ!/// ど、どさくさに紛れてどこ触っているんですかっ!///」ジタバタ

P「あぁこらバカ! 足で蹴るなよ!」

ギャーギャーワーワー

小梅「あっ…! プロデューサーさん待っt」



小梅「……」
11 : ◆3QFkN49T2. [saga]:2019/04/02(火) 21:43:18.23 ID:8frvHMf00



小梅「まぁいいや…ふふ…」


12 : ◆3QFkN49T2. [saga]:2019/04/02(火) 21:43:59.58 ID:8frvHMf00

――――――
――――
――
13 : ◆3QFkN49T2. [saga]:2019/04/02(火) 21:45:43.51 ID:8frvHMf00
P「よしいいぞー。受け止めてやるからエレベーター内に降りてこーい」

幸子「ホ、ホントにちゃんと受け止めてくださいよ!」

P「わかってるって」

幸子「ホントのホントですよ!? 絶対ですからね!」

P「なにそれ? もしかしてフリなのか?」

幸子「ち、違いますよぉ!///」

P「冗談だって。いいから早く降りてこいよ。ちゃんと受け止めてやるから」

幸子「まったくもう!///」ヒョイ

P「よしっ…と」ガシッ
14 : ◆3QFkN49T2. [saga]:2019/04/02(火) 21:50:06.89 ID:8frvHMf00
P「さてと。それじゃこのエレベーターを動かして下の階へ逃げるぞ」

幸子「……」

P「えっ。なにその顔」

幸子「プロデューサーさんって、ホントに事務所内の構造を知り尽くしているんですねぇ…」

P「まぁーな」

幸子「普通はエレベーターシャフトに通じる道なんて知りませんよ…」

P「何を今更。っていうか、さっきも言ったがどうしてお前がここにいるんだよ」

幸子「えっ!?」
15 : ◆3QFkN49T2. [saga]:2019/04/02(火) 21:51:47.57 ID:8frvHMf00
P「俺と小梅との鬼ごっこは恒例行事だろ。死にたいのか?」

幸子「あ、いや! えーと…」

P「……」ポチ

幸子「そ、それは…ですねぇ…」

P「……」ポチポチポチ

幸子「ま、まぁ細かいことはいいじゃないですかぁ! ととととりあえず今は一秒でも早く下の階に降りる事が先です!」

P「……」

幸子「ほら何してるんですかプロデューサーさん! 早く下の階に降りないと小梅さんに見つかっちゃいまs」

P「あ、いや…そうしたいのは山々なんだが…」
16 : ◆3QFkN49T2. [saga]:2019/04/02(火) 21:52:23.01 ID:8frvHMf00


P「どのボタンを押しても全く反応しない…」ポチポチ


幸子「えぇぇぇ!?」

17 : ◆3QFkN49T2. [saga]:2019/04/02(火) 21:55:57.48 ID:8frvHMf00
幸子「もしかして故障ですか!?」

P「わからん…」

幸子「そんなぁ! せっかく苦労してここまで来たのに…」

P「……」

P(猛烈に嫌な予感がする…)

ガタン

幸子「あっ! 動きましたよプロデューサーさん!」

P「なっ!」
18 : ◆3QFkN49T2. [saga]:2019/04/02(火) 21:57:12.11 ID:8frvHMf00
幸子「フフーン。どうやら神様ですら、このボクの可愛さに見惚れt」

P「……幸子」

幸子「えぇもちろんわかってますよぉ〜プロデューサーさん! 改めてボクの可愛さに感動して言葉にならな」

P「今すぐ天井裏に戻れ…」

幸子「はい?」

P「もたもたするなっ!! ケツ持ち上げるぞ!!」グイッ

幸子「ふぎゃぁぁ!///」
19 : ◆3QFkN49T2. [saga]:2019/04/02(火) 21:57:56.35 ID:8frvHMf00
幸子「ちょ、ちょっと!/// ま、またボクのお尻を勝手に触っt」

P「いーいーかーらー黙って早く天井裏に戻れ…っ!! ぐぬぬ…!」

幸子「あわわ! そ、そんな無理やり持ち上げようとしたら危ないですってばぁ! もう少し優しk」

P「そんなこと言っている場合か!! いいか!? このエレベーターは俺でも、ましてや神様が操作したわけじゃないぞ!!」

幸子「またまたぁ〜。それじゃどうしてこのエレベーターは動いているんですか?」

P「いやだからそれは…っ!!」
20 : ◆3QFkN49T2. [saga]:2019/04/02(火) 21:59:04.95 ID:8frvHMf00


P「下の階にいる≪誰か≫がボタンを押したってことだろうが…っ!!」


幸子「えっ…」

21 : ◆3QFkN49T2. [saga]:2019/04/02(火) 21:59:41.52 ID:8frvHMf00
幸子「……」

P「……」

幸子「……」

P「……」
22 : ◆3QFkN49T2. [saga]:2019/04/02(火) 22:00:34.86 ID:8frvHMf00
幸子「それって…ま、まさか…!」

P「そのまさかだよ…」

幸子「……」

P「……」






幸子「ななななにモタモタしてるんですかプロデューサーさん! 早くこのカワイイボクのお尻を持ち上げてくださいぃ…っ!!」(泣)

P「まかせろ!」
23 : ◆3QFkN49T2. [saga]:2019/04/02(火) 22:01:00.92 ID:8frvHMf00
幸子「ふんっ…ぐぬぬぅ…!」

P「ぐぬぬ…!」

幸子「……や、やったぁ!」

P「よし!」

幸子「プロデューサーさんも早くこっちに!」

P「そんなこと言われなくたってわかっt」

チーン

『一階です』
24 : ◆3QFkN49T2. [saga]:2019/04/02(火) 22:01:42.65 ID:8frvHMf00


小梅「あ゛う゛ぁ゛…っ!!」ガバッ


P「うわぁぁぁ!!」

25 : ◆3QFkN49T2. [saga]:2019/04/02(火) 22:02:15.27 ID:8frvHMf00
小梅「あ゛ぁ゛…っ!!」

P「ちょ!? い、いきなり抱きついてきたら危な」

小梅「あ゛が ぁ゛…っ!!」ガブッ

P「いてっ!?」

小梅「あ゛う゛ぁ゛…っ!!」

P「い、いたたたたっ!! ち、千切れるっ…本気で首筋を噛むのは止めr」

小梅「あ゛ぁ゛…っ!!」ガブッ

P「ひぃぃぃ…っ!!」(泣)
26 : ◆3QFkN49T2. [saga]:2019/04/02(火) 22:02:49.80 ID:8frvHMf00
小梅「あ゛う゛ぁ゛…っ!!」

P(ダ、ダメだ! 小梅のやつ、完全にゾンビになりきってやがる!)

幸子(プロデューサーさん…っ!)ボソッ

P(お、俺のことはいいから隠れてろ…っ!)ボソッ

小梅「あ゛ぁ゛…っ!!」

P「くそっ…!」

P(こ、こうなったら…)

小梅「あ゛が ぁ゛…っ!!」ガバッ

P「……」
27 : ◆3QFkN49T2. [saga]:2019/04/02(火) 22:03:19.08 ID:8frvHMf00


P「こしょこしょ」


小梅「ふぇっ…!?///」

28 : ◆3QFkN49T2. [saga]:2019/04/02(火) 22:04:57.27 ID:8frvHMf00
P「こしょこしょ」

小梅「あはは…! ま、待ってぷろでゅーさーさん…だ、だめ…っ!」

P「こしょこしょこしょ」

小梅「い、いきなりくすぐるのは…反則だよぉ…あはは…っ!///」

『ドアが閉まります。ご注意くだs』

P「今だ!」バッ

小梅「あっ! ず、ずるい…!」

バタン

――――
――
29 : ◆3QFkN49T2. [saga]:2019/04/02(火) 22:05:49.77 ID:8frvHMf00
P「はぁ…はぁ…!」

P(よ、よし! あとは幸子を逃がすために早くこの場から離れないと…)

チーン

『ドアが開きます』

小梅「むぅ…///」

P「って、そんな簡単に逃げられる相手じゃないよな…」

小梅「い、いきなり…くすぐるなんて…ずるいよぉ…///」

P「ゾンビだったらくすぐり攻撃なんて効かないんじゃないか?」

小梅「……」

P「あはは」

小梅「……ふふ」ニヤッ



小梅「まぁいいや……そんなことより…プロデューサーさぁん…」
30 : ◆3QFkN49T2. [saga]:2019/04/02(火) 22:07:33.94 ID:8frvHMf00


ど う し て 一 人 な の …?


P「えっ」


小梅「……」

31 : ◆3QFkN49T2. [saga]:2019/04/02(火) 22:11:39.80 ID:8frvHMf00
小梅「さっきから…プロデューサーさんの姿しか…見当たらない、けど…」

P「い、いや…その…」

小梅「……」

P「あっ! も、もしかして幸子のことか!?」

小梅「……」

P「それがその…さ、幸子の奴! 逃げている途中ではぐれたみたいでさぁ! 実は俺も探していた所なんだよ!」

小梅「……」

P「そ、そもそもなんでアイツがここにいるんだって話だよなぁ! ホント参っちゃうよ! あはh」

ホ ン ト に わ か ら な い の …?

P「えっ」

小梅「……」
32 : ◆3QFkN49T2. [saga]:2019/04/02(火) 22:12:22.16 ID:8frvHMf00
小梅「プロデューサーさんは…ホントに幸子ちゃんが…わからない、の…?」

P「あ、あぁ…本当だとも…」

小梅「……」

P「俺は本当に幸子の居場所なんて知らない…」

小梅「……」

P「そ、そんなことより…早くこのゲームを再開しようじゃないk」

嘘 だ ッ … !!

ガシャーン!!

P「ひぃ!?」
33 : ◆3QFkN49T2. [saga]:2019/04/02(火) 22:12:52.09 ID:8frvHMf00
小梅「……」

P「お、おまっ…! い、いきなりそんな大鉈振り回したら危な」

小梅「プロデューサーさぁん…どーしてそんな嘘……つくの…?」

P「う、嘘じゃないって! 俺は本当に幸子の居場所なんk」

ガシャーン!!

P「ひぃぃぃぃ!!」

小梅「嘘つき………ふふ…ふ、ふふ…ふふふ…」ニヤッ

P(ダ、ダメだ…! 目のハイライトが完全に消失している…!)
34 : ◆3QFkN49T2. [saga]:2019/04/02(火) 22:14:05.43 ID:8frvHMf00
小梅「嘘をつく…わる〜い子には…オシオキしなくちゃ、だよね…」

P「ま、待ってくれ小梅!」

小梅「だーめ…」

P「頼むから少し落ち着こう! なっ!?」

小梅「もう待ったは…ない、よ……ふふ…」

P「くっ…!」

小梅「指切りげーんまん…」

P「やめ…ろぉ…」

小梅「嘘ついたーら…針千本のーます…」

P「こ、こっちへ…来るなぁ…」

小梅「……」

P「頼む…ぅ…」
35 : ◆3QFkN49T2. [saga]:2019/04/02(火) 22:14:54.80 ID:8frvHMf00



ばいばい…プロデューサーさぁん…


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