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【P5x俺ガイル】八幡「やはり俺の友達は9股するなんてまちがっている」続
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162 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:00:40.23 ID:+9mh/Azpo
結衣「じゃいっくよ〜?さーいしょーはグー!じゃーんけーんぽんっ!」
雪乃「ちょき」
優美子「パー」
結衣「はい!優美子の負け〜!あたしスプライト!ゆきのんは?」
雪乃「チョコモナカジャンボ」
優美子「は!?んなもんねーし!」
雪乃「あら?あなた知らないの?コンビニにあるわよ」
優美子「ざっけんなし!外までパシれってーのあんたは!?」
結衣「ちょちょちょちょーっと!ゆきのんこの自販機から選ばなきゃ!ね?」
163 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:01:21.35 ID:+9mh/Azpo
雪乃「はあ…わかったわ。じゃあ全部」
優美子「は!?」
結衣「え!?」
雪乃「あら?じゃんけんに負けた方が奢る事に同意はしたけれど何本奢るかは決めていなかったと思うのだけれど?よって私は全部頂くわ」
優美子「ふざけんなし!」
結衣「あはは……」
164 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:01:57.87 ID:+9mh/Azpo
取り巻きA「なんか普通に盛り上がってるだけだね?」
取り巻きB「さすが雪ノ下さんだよね」
相模「………」
優美子「一本だけ!一本だけに決まってんでしょそんなの!」
結衣「そうだよ〜ゆきのん!さすがに全部はひどいってばぁ!」
雪乃「わかったわ。仕方ないわね…後光の紅茶を頂くわ」
優美子「最初からそう言えし!………ほら!」
165 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:02:32.66 ID:+9mh/Azpo
雪乃「ありがとう。いただくわ」
結衣「ありがとね優美子〜」
取り巻きA「普通だね」
取り巻きB「普通よね」
相模「ふざけないでよ………さてはあのバカ…裏切っ」
八幡「よう、相模」
166 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:14:27.67 ID:+9mh/Azpo
相模「!?あっ、あんた何でここに!?」
八幡「なあ、取り巻きAB。お前らよ、相模をどう思ってる?こいつさ、噂流しの真犯人じゃん?いつか自分もターゲットにされるんじゃないかって不安にならない?」
相模「は!?」
取り巻きA「え…」
取り巻きB「いきなり何…?」
相模「いきなりキモタニ何言ってんの!?やめてくんない!?自分が変な噂流されてるからってさ!」
八幡「どうだ?お前らさえよけりゃ俺にっていうか俺らに任せてみねぇ?」
取り巻きA「…なにを?」
相模「ちょっ…!」
167 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:19:58.85 ID:+9mh/Azpo
八幡「言っとくけどさ、このままだとお前らも犯人になっちまうぞ?人の噂を流しまくる最低の人間って事で。どうする?これからずっと今の雨宮とか俺みたいにヒソヒソ噂されてもいいのか?」
取り巻き共「………」
相模「ちょっとあんたいきなり何ほざいてんのよ!?うちら何の関係もないじゃん!」
八幡「お前らもさ、噂の出処がどこなのか目の前で見てたんだろ?それによ、その出処から話広めるのに加担してる以上、本当はお前らも犯人扱いされるべきなんだよな」
取り巻き共「………」
相模「黙んなさいよ!」
168 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:22:50.83 ID:+9mh/Azpo
八幡「ぶっちゃけ証拠もあるんだわ。証言もな。お前ら俺ら奉仕部を甘く見過ぎだぞ?俺らがこれまで解決してきた問題がどういうのか知ってるか?」
取り巻きA「どう…いうの?」
相模「聞く必要ないよこんなキモタニの言う事なんか!そんな事よりあんた何様!?きもいからさっさと消えてくんない!?」
八幡「わかりやすいとこだとあの文化祭の時さ、相模が逃げただろ?で、俺が悪者になってやっただろ?あの時の状況覚えてるか?」
取り巻きB「…うん…」
八幡「あそこで俺がいなかったらどうなってたと思う?簡単だよ。雪ノ下のそれまでの頑張りが無駄になってた。雪ノ下は名ばかりリーダーのせいで一度倒れてんだぞ?それ覚えてるか?忘れたなんか言わせねえぞ」
取り巻き共「………」
169 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:23:16.71 ID:+9mh/Azpo
相模「ふざけんな!黙れよ!あれはあの女が勝手に倒れただけっしょ!?」
八幡「なあ、何のために俺があの時あの場にいたかわかるか?繰り返すが雪ノ下の頑張りを無駄にさせないためだよ。本当はこんな事言いたくもなかったんだがな。じっくり考えればわかる事だろ?」
八幡「話を戻そうか。あの文化祭のせいでお前ら半ばハブられてんだろ?知ってんだよ。かなり調査したからな。そりゃハブられもするよな。名ばかりリーダーに対して悪い印象しか持ってないやつがそれなりにいるんだから」
八幡「最低なやつに一方的に責められた可哀想な相模?ふざけんな。あの時一番可哀想って言葉が似合うのは俺だ馬鹿野郎が」
八幡「あのあとお前らは相模のせいで巻き添え食ってハブにされた。こうなる前の状態に元に戻りたくないか?まあ完璧な状態で元に戻るのは不可能だが、そこそこの状態に戻す事は可能だ」
八幡「言っとくがお前らには2つしか選択肢がない。こちら側に付くか、このまま相模と落ちるかだ。どっちがいい?今決めろ」
170 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:25:46.42 ID:+9mh/Azpo
取り巻き共「………」
相模「ふざけんじゃないわよ!」
優美子「つかさぁ、ふざけてんのあんたらっしょ?」
雪乃「そうね。ゴミだわ」
相模「なっ!?なんであんたら…………由比ヶ浜…あんたやっぱ裏切ったのね?!バカのくせしやがって!!!!」
結衣「うっさい!先に酷い事したのはそっち!!あたしはヒッキーとゆきのんを信じてるもん!!!」
取り巻き共「………」
相模「バカのくせに…!!!」ギリッ
171 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:26:47.10 ID:+9mh/Azpo
相模「ふん、まあいいわ。で?何?何か文句あんの?うちが何かしたって証拠でもあんの?あ?何もねえくせしやがって!!」
八幡「うわあ」
雪乃「犯人の常套句ね。世間ではそのセリフを自白の冒頭と言うと思うのだけれど」
優美子「つかさあ、何なん?あんたらマジ許さねーし」
取り巻き共「………」
172 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:27:43.84 ID:+9mh/Azpo
相模「ねえ2人とも?もういこ?こんなやつら相手にしててもしょうがないしね!ほらほらいこいこ!」
取り巻き共「でも…」
八幡「お前ら、最終通告だ。今後卒業するまで普通の学生でいられるか、それとも今日この場を以て相模と落ちるか。どうする?」
相模「うっせえ黙れホモ野郎!!!ほらいこ?ね?こんなやつらに付き合ってる暇ないもんね?いこいこ!」
優美子「つかさぁ!!!逃がすわけねーし。戸部!!」
戸部「じゃじゃ〜〜〜〜ん!!ぬるっと来たぜぇ!よんろしくーぅ!!」
173 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:29:20.93 ID:+9mh/Azpo
相模「どきなさいよ!!!」
戸部「わりーなぁ。ここ通すわけにゃいかねーんだわぁ。つか相模さんマジえげつねーでしょぉ」
雪乃「もう足掻くのはやめたらどうかしら?こちらもそちらも、通り抜けようがないと思うのだけれど」
優美子「そーそー。つか今こっから逃げたとこで結果はかわんねーし」
相模「くっそ………」
取り巻きA「南ぃ………」
取り巻きB「どうするの?どうすんの!?」
174 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:29:55.24 ID:+9mh/Azpo
八幡「相模。ぶっちゃけるとな、お前がこの場を切り抜けようがどうだっていいんだわ」
相模「はぁ?意味わかんねんだけど」
八幡「なぜならよ、こっちはお前が他人の悪い噂を流しまくるやつだって証拠を持ってるからな」
相模「はっ!?んなもんどこにあんの?妄想も大概にしとけよホモぼっちが!!!ほら!2人ともいくよ!!!」
葉山「すまないが、通すわけにはいかないんだ」
相模「はっ………葉山くんまで……なんで…?!」
175 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:35:46.96 ID:+9mh/Azpo
葉山「比企谷に借りを返せるチャンスだからね。こっちから協力させてくれって頼んだんだ」
取り巻きA「ちょっ…ちょっと待って!わかった!私もう降りるから!」
相模「はあ!?ふざけんな!!!」
取り巻きB「わ、私も!私ももう降りるから!!!ごめんなさい!!」
相模「今さら逃がすわけねえだろうがぁ!!!このまま逃げたらお前ら2人がやった事も全部バラしてやっから!!!!」
取り巻きA「はぁ!?ふざけないでよ!!あんたがやれって言ったんでしょ!!」
取り巻きB「そうだよ!南が噂もっと盛り上げちゃおうとか言ったんじゃん!!私悪くない!!」
相模「ノリノリで噂バラまいた張本人どもが今さらいい格好出来るなんか思ってんじゃねえよ!!!!大体、うちとあんたらとは違うんだよ!噂を考えただけのうちとバラまいたあんたらじゃさぁ!!!」
取り巻きA「ちがう!!ちがうの!ちょっと待って違うのそうじゃないのこれは違うの!!葉山くん助けて!!」
取り巻きB「そうだよ葉山くん助けてよ!!」
176 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:36:53.89 ID:+9mh/Azpo
葉山「ははは。みっともないなお前ら。助けるわけないだろう?ははっ」
優美子「こんなやつらに踊らされてたなんて……マジありえねーし」
雪乃「そうね、無様だったわね貴女も私も。雨宮くんの悪い噂にあてられて彼に対して冷たい態度を取ったりしたなんてね」
優美子「全くだよ…ほんっとムカつく!!!!」
雪乃「私もよ。こんな愚かしい人間に踊らされていたなんて、不愉快下劣極まりないわ」
177 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:37:21.51 ID:+9mh/Azpo
取り巻きA「そんなぁ…違うの!ほんとに違うの!私らは違うの葉山くん!お願い!!」
取り巻きB「全部南だから!南が全部やった事だから!私たち無関係だから!!」
相模「あんたらあああぁーーーー!!!!!」
葉山「いやいや醜いね醜悪だね」
戸部「マージえげつねーっしょ」
八幡「おいお前ら。今この場で一番優しいのは誰だと思う?唯一助け舟を出せるのは誰だと思う?そう、俺だ」
取り巻き共「………」
178 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:38:07.72 ID:+9mh/Azpo
相模「ヒキタニぃぃーー!!!!あんたはずっと黙ってなさいよ!!!!」
八幡「ほら、お前らのリーダーというか主犯格の相模はもうボロボロだ。こんな状態のやつがまともな方法でこの窮地から脱出させてくれると思うか?どうだ?」
取り巻き共「………」
相模「っ!?大丈夫だから!!!2人ともうちを信じてれば大丈夫だから!ねっ!?」
取り巻きA「ケッ」
取り巻きB「ペッ」
相模「………てめぇらァァァ………!!!!」ギリッ
八幡「というわけで改めて聞いてやる。これが本当に最後だ。お前ら、どっちに付く?」
取り巻き共「ヒキタニくん!!」
相模「うああああああぁぁぁぁぁぁああーーーーあぁぁぁぁーーー!!!!!!!!!」
179 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:38:51.06 ID:+9mh/Azpo
八幡「そうかこっちに付くか。付くのなら当然、条件がある。ちなみにこの条件に拒否権など存在しない。いいか?」
取り巻き共「うん!何でもする!」
八幡「そうか。じゃあ雪ノ下?あとは任せた」
雪乃「ええ。ほら2人とも。これから奉仕部に来てもらうわよ。しっかり尋問させてもらうから」
優美子「あーしも行くし」
八幡「戸部、付いてってやってくれ。万が一にも暴れないとも限らないからな」
戸部「おっけーっしょ!」
180 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:39:28.95 ID:+9mh/Azpo
相模「ククッ……」
優美子「あ?」
相模「………ククククッ…」ニタァ
葉山「うわっ…」ゾワッ
結衣「ヒッキー…」ゾクッ
八幡「ああ。やっと出やがったな………」ゾワッ
181 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:40:04.28 ID:+9mh/Azpo
取り巻き共「………」
雪乃「……これほど悪辣という言葉の似合う表情ってなかなかお目にかかれないものよね」
優美子「歪んでるわ、あんた…」
戸部「やっべ……こっわ…」
八幡「ここまで追い込まないと本性出ないとか…ほんとお前って面の皮が厚いよな。”裏相模”よお?」
相模「クカカカカカッ……」
八幡「とりあえず降参って事でいいのか?相模」
182 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:40:32.93 ID:+9mh/Azpo
相模「そんなのするわけないでしょ?だってうちなーんも悪くないもん。ねぇヒキタニくん。本当の被害者って…誰かなぁ?うちだよね?」
相模「だってね?うちがたまたま見た事をその2人に話したらね?色んな人にバラしちゃったんだよ…まさかうちがぽろっと言っちゃった事があーんなに拡散するなんて思ってなかったの」
相模「だからね、うちだって被害者なんだよ?わかってくれるよね?」
優美子「あんたさぁ、マジいい加減に」
八幡「おい。お前らはとっとと奉仕部行け。お前らが残るプランまでは用意してない。早く行って済ませちまえ」
雪乃「あとはお願いね、比企谷くん」
八幡「由比ヶ浜、お前も行け」
結衣「う、うん………」
183 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:41:18.73 ID:+9mh/Azpo
相模「ひどいなぁまだうちが真犯人だーって思ってるの?」
八幡「すげぇなお前…この状況でよくそんなすっとぼけられんなぁ…」
葉山「ドン引きだよな」
相模「まあいいや。もう何かだるいし。とりあえずヒキタニくん。あんただけは許さないから」
八幡「ほぉ?許さないならどうする気だよ?」
相模「今ここで大声だしたら、あんたもう生きていけないね」
八幡「そうだな。ここに俺1人だったならその手段でお前はこの場を切り抜けられただろうな。つっても結果は変わらんが」
相模「なに?やらないとでも思ってるわけ?」
184 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:42:00.80 ID:+9mh/Azpo
八幡「いいや。お前はやりたくてもやれないさ。そのためにここに葉山を置いたままなんだからな」
葉山「そういう事だね」
相模「チッ…」
八幡「にしてもこの状況、あん時とそっくりだよな?まあ立場はかなり違うが。せめてあの文化祭の屋上で改心してりゃこんな事にならなかっただろうによ」
葉山「………」
相模「………」
185 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:42:27.04 ID:+9mh/Azpo
八幡「さて、手下共は追い払ったしな。残るはラスボスの魔王お前だけだが。どうしたい?逃げたいか?逃さないけどな」
葉山「そういうセリフは勇者側のセリフではないような気がするが?」
八幡「いいじゃねえかよ。たまにはこういうの言いたいもんだ。それが青春だ」
葉山「ははっ。そうか」
相模「すっかり仲良しなんだね2人って」
八幡・葉山「はあ?どこが?」
186 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:43:08.94 ID:+9mh/Azpo
八幡「俺らを繋いでいるのは貸しと借りだ。基本こいつの事が嫌いだしな」
葉山「全くその通り。俺も嫌いだ」
相模「で?そんな2人がうちに何をしようってわけ?確かに今この場で逃げた所で本当の意味での退路にはならないけど」
八幡「なんだ、さっきと違って冷静じゃねえか。いいねいいね」
葉山「相模さん。悪い事は言わない。もう諦めて全てを認めてくれ。君が作り、拡散させた噂を消去してくれ」
相模「………」
187 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:43:43.60 ID:+9mh/Azpo
八幡「いいか?相模。こいつはなギリギリまでお前への処刑を軽くしてやってくれって言ってたんだよ。だがそれもさっきのやり取りで諦めついたみたいだけどな」
葉山「そうだね。さすがにあんな醜態を晒した人間に対して減刑してやってくれ、なんて言う気はないね」
相模「ふうん。ありがとう葉山くん。じゃあうちからのお願い。諦めるからもう一回その減刑を彼にお願いしてくれないかな?」
葉山「はははっ。減刑はもう無理だよ。最初から俺は君を許す気はないしね」
相模「どうして?」
葉山「君は雪ノ下さんと優美子を狙っただろう?それに結衣の事もだ。………よくも俺のグループに手を出してくれたな…」
相模「そんなに大事?あんな騒いでるだけのグループが?」
188 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:44:26.16 ID:+9mh/Azpo
葉山「大事だよ。俺の唯一の居場所だ。お前なんかに壊されてたまるかよ」
相模「…へぇ…いつも澄ました顔してるくせにそういうセリフ吐けるんだ?意外だなぁ。でもさぁ、そいつと一緒なのは何で?うちに直接言えばいいじゃん」
葉山「お前が流した修学旅行の噂…あれは比企谷と雨宮さんが俺のためにやってくれた好意なんだ。それをお前は笑い草にした。許せるわけがない」
葉山「俺じゃどうしようもなかった。どうにも出来なかった。それを上手く解決に導いてくれた2人への借りはここに立つだけじゃ返しきれないんだよ」
葉山「…こんな事ならあの屋上でお前なんかフォローしてやらなきゃよかったよ」
相模「ひどい事言うなぁ。傷付いちゃうよ…え〜〜〜ん」
189 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:44:56.76 ID:+9mh/Azpo
八幡「おい、もういいだろ?とっとと自白してくれ。こんな雑談はもう時間の無駄だ。結果は決まってるんだからとっとと話せ」
相模「クククッ………ククククッ………」
葉山「早くしてくれないか?」
八幡「………」
相模「ククククッ………クカカカカカカッ!!!!アーーーーーッハッハッハッハッハァ!!!!」
葉山「………」
八幡「………」
190 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:45:33.36 ID:+9mh/Azpo
相模「ざ・ん・ね・ん・でしたぁ〜。とっておきを用意してんのはてめぇらだけじゃないんだよ!!!」
八幡「………」
相模「あんたらみたいなバカとは違って、うちは用意周到なわけ。切り札ってのはここぞという時に使ってこそのもの!!」
相模「ヒキタニィ……あんたさっき言ったよね?雪ノ下さんたちがここに残るプランは用意してないって。それ、どうせブラフでしょ?戸部ぐらいはまだ近くに隠してそうだもんね?ま、いいけど」
八幡「………」
葉山「………」
191 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:46:08.16 ID:+9mh/Azpo
相模「あの文化祭の日、あんたはうちの行動を読んで屋上まで来た。似たもの同士だからってさ」
相模「だからうちにもわかるんだよ。あんたが策を弄する時は、手札を何枚も用意してからだって事がね!」
相模「どうせ昨日うちが由比ヶ浜のバカを引き込もうとした時の話、知ってんでしょ?」
相模「知ってるなんてもんじゃない。あんたの事だから筒抜けのはず」
相模「確かにあのバカはうちを裏切った。でもあのバカの事だからあの会話の全ては覚えてないはずだし伝えてきれてないはず」
192 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:46:50.05 ID:+9mh/Azpo
相模「それがあんたのヘマ。筒抜けのはずの情報だって1つでもピースが足りなければそれは不完全なもの」
相模「そんな不完全なものでうちに挑んだのは褒めてあげるよ?でも相手が悪かったねヒキタニ」
相模「さっきのあんたのセリフ、そのまんま返してやるわ」
相模「諦めなよ」
193 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:47:27.29 ID:+9mh/Azpo
八幡「…で?何を諦めろってんだ?俺はまだお前の切り札とやらを食らってないんだが?」
相模「はいはい今見せてやるよ………これ、なーんだ?」
相模「この紋所が目に入らぬか?ってね」スッ
八幡「動画…?」
葉山「…何の動画だ?」
194 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:48:02.40 ID:+9mh/Azpo
八幡「………」
葉山「…これは…」
八幡「テメェ………」
相模「あれあれ?顔色悪いよヒキタニくーん?」
葉山「…比企谷、これは……まさか…」
八幡「クソがぁ……」
葉山「…相模さん君は………本当に狂ってるんだな…」
相模「やだぁ葉山くんってばひどいなぁ〜」
195 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:48:48.01 ID:+9mh/Azpo
八幡「…そいつを消せ」
相模「ククククッ………思い出しちゃった?思い出しちゃったのかな?あの日のこと」
八幡「とっとと消しやがれ!!!!」
相模「やーだよ。結構よく撮れてるっしょ?どう?ほら、由比ヶ浜さんもセットだよ。どーお?ねえ、どぉどぉ?…クククッ…」
葉山「もうダメだな……もう無理だ…」
相模「葉山くんギブアップ?ギブしちゃうの?クカカカカッ!!!!そりゃそうだよねぇこんな動画見ちゃったら!」
相模「バッチリ映ってるよね?」
相模「ヒキタニを轢いた車から降りる雪ノ下さんが」
196 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:49:27.48 ID:+9mh/Azpo
八幡「テメェあの場にいやがったのか…」
相模「そうだよ。ほんとたまたまだったけどね。ほら、うちって幸運の持ち主だから」
葉山「なんてことだ…」
相模「ヒキタニのミスは雪ノ下さんを残しておかなかった事、かな」
相模「まあさっき言ったブラフで隠してるのが戸部でなく雪ノ下さんって可能性ももちろんあるけど。でも目の前にいないなら…ねぇ?」
相模「雪ノ下さんがこの場にいれば…これを出した時にどうするかをパパっと話し合って決められたかもね?ね〜っ?クククッ…」
197 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:56:58.90 ID:+9mh/Azpo
八幡「許さねぇ…お前だけは絶対許せねぇよ相模…」ギリッ
相模「はいはいそういうのいいから。で?どうする?うちは当然、これを大公開しちゃうつもりなわけだけど」
相模「そうなると雪ノ下さんどうなっちゃうんだろう?」
相模「雪ノ下さんはヒキタニを轢いた事に負い目を感じていた。それにつけこんだヒキタニに肉体関係を強要されてる……とかって面白くない?ねぇ面白いよね!?キャーーーーーハハハハハ!!!!!」
葉山「事故の事は当事者同士で決着がついてる。そんな噂をでっち上げようと」
相模「無駄と思う?果たしてそうかな?雪ノ下さんのキャラなら…」
八幡「…拡散力は相当だ…」
相模「そのとーり!なぜなら雪ノ下さんはその性格ゆえに敵が多い。女子はね、敵とみなした女を落とす方法があるなら笑いながらやっちゃえるんだよ!!!クカカカッ!!」
198 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:57:38.98 ID:+9mh/Azpo
八幡「………」
相模「これ流しちゃうとさ、雪ノ下さんのお家もヤバい事になっちゃうかもね?確か議員か何かだったよね?」
相模「高校生それも入学初日の生徒を轢いた車。我が家のお嬢様を登校させるためだけに車を走らせるクソVIP。世間にどう見られるかな?」
相模「ほら、どうする?」
八幡「………」
葉山「………」
相模「黙っちゃった……クククッ……黙っちゃったよアッハハハハハハハハハハハハハハアーーーーーーーーーハハハハハハハハハハッ!!!!!!」
相模「じゃ、そろそろさっきあんたが言ったセリフそのまま返してあげようかな?」
相模「最終通告よ。今うちの前に跪くなら許してやってもいいわ。もちろんあの取り巻き2人は許さないけど」
199 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:58:20.34 ID:+9mh/Azpo
八幡「………」
葉山「………」
相模「あんたの事だからどうせ何か用意してんでしょ?うちを完全包囲するような切り札。それ出しなよ。で、お互いチャラって事でどう?」
相模「あんたが用意するようなもんだからね。多分うちにとってかなり不利なもののはず。あんたの事だから生易しい切り札じゃない」
相模「どう?うちのこの切り札とあんたの切り札で相殺にしない?お互い強力な切り札を持ち続ける限り、お互いに動かないし動けない。かなり良い条件だと思うけど?」
200 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 15:59:04.36 ID:+9mh/Azpo
八幡「………」
葉山「…比企谷…どうするんだ…?」
八幡「わかった…………俺の負けだ…………」
相模「えへぇ………んへぁ…………んひひっ……………キャーハッハッ」
八幡「なんて言うと思ったか?」
相模「ハッ……??」
201 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:00:23.06 ID:+9mh/Azpo
葉山「相模さん。本当にバカな事をしたな君は」
相模「へっ?」
八幡「うぅっん。おっほん。けぷこんけぷこん。……あーあー、もしもし?我が同志に告ぐ」
八幡「狂乱の時は今ぞ!!!!!
八幡「はちまんキャノンでぶちのめせ!!!!!」
八幡「やっちまえぇぇ!!!!!材木座ァァァァーーーーーッッ!!!!!!!!!!!」
材木座『んんんんんおぉおおおおぉぉぉーーーーーーーーーーーーーーーーーう!!!!!!!!!』ピーガー
202 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:01:09.82 ID:+9mh/Azpo
校内放送『あいつらより先にあんたの噂作って流されても。いいっての?』
相模「!?これって……」
八幡「葉山!!!」
相模「は?……あっ!?」
葉山「ふう。悪いね。少しずつ距離詰めてたんだ。おかげで案外あっさり取れた」
相模「返せ!!!うちの携帯返せぇぇぇぇ!!!!!」
戸部「悪いけどそうはいかねぇっしょお!!」ガシッ
相模「戸部!?やっぱり!!!!」
203 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:01:56.07 ID:+9mh/Azpo
校内放送『…そうやって今までの噂作ったの?それだけ教えて』
校内放送『そうだよ?ぜーんぶうちの演出。いかに脚色して長持ち出来る話題にするか。どう?すごくない?クククッ!!』
相模「止めろ!今すぐ止めろ!!!」
八幡「まあそう焦んなって相模。まだ終わってねえから最後まで聞けよ」
相模「ヒキタニお前ええええええええぇぇぇぇ!!!!!!」
戸部「うおっ!?力つえぇ!?」
優美子「負けんじゃねーし!!男見せろし!!!」
相模「みっ…三浦まで!?」
204 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:02:27.80 ID:+9mh/Azpo
八幡「ああ、そうだ。お前の言う通りすぐ近くに身を隠させてたんだよ。そしてお前の全てを目撃し続けた」
取り巻き共「………」
相模「あんたらまで!?ちょうどいいわそいつからさっさと携帯取り返せ!!さっさとやれぇぇぇぇ!!!!」
取り巻きA「…無理だって」
取り巻きB「さすがにもう無理だよ南……」
相模「ふざけんな!!!そいつから携帯取り返せ!!!それぐらいの役に立てよこの役立たず共がぁーーーーーッッ!!!!!」
205 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:03:21.18 ID:+9mh/Azpo
校内放送『じゃあ…れんれんとかの噂って…」
校内放送『当然みーんなうちが演出したもの。いやーあいつのおかげで最近すっごい楽しいよ!毎日が!こういうのが充実してるっていうのかなぁ☆……いやぁ〜楽しかったなぁ…噂考えるの!』
相模「あぁぁ!!!あああぁっ!!!!クソぉぉぉぉぉおおおおおーーーーーっ!!!」
雪乃「見苦しいわよ?相模さん。もう諦めたら?」
相模「黙れ犯罪者!!あんたはヒキタニ轢いた車に乗ってた加害者だろうが!!!!」
雪乃「ええ、そうよ。あの事故の時、乗っていたのは確かに私。だから彼には後で許しを請うわ。こんな形での謝罪というのが苦心する所だけれど」
206 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:04:00.15 ID:+9mh/Azpo
相模「ハッ!気持ちわりぃんだよそんな欺瞞くせぇ話なんざどうだっていい!!加害者って括りならうちと似たようなもんでしょうが!!!」
雪乃「そうね…そうだわ。でも私はあなたみたいに他人を貶めて自分を保ち続けるような事はしないわ。比企谷くんをイジるのは別なのだけれど」
八幡「おい」
雪乃「あなたのような真似をするぐらいならいっそ嫌われた方がましよ。その方が私らしく生きられるもの」
相模「はぁ……?はぁ????はぁ〜〜〜〜???何言ってんのこいつ?????はあ???」
207 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:04:30.73 ID:+9mh/Azpo
校内放送『ノリノリで噂バラまいた張本人どもが今さらいい格好出来るなんか思ってんじゃねえよ!!!!大体、うちとあんたらとは違うんだよ!噂を考えただけのうちとバラまいたあんたらじゃさぁ!!!』
校内放送『おい!何やってんだお前!放送やめろ!ちょっとこっちこい!』
校内放送『え!?ちょ!?あぁぁ!?違うんだ我はただ……あぁぁぁーー!!!??』
校内放送『………』プツッ
八幡「終わったみたいだな。さすが材木座。ライターの腕はともかく編集の腕はなかなかだ」
相模「………」ガクッ
208 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:05:13.60 ID:+9mh/Azpo
雪乃「これで終わり?もう良いのかしら?」
結衣「終わった?終わったの?」
八幡「ああ、終わりだ。あとは…おい、お前ら」
取り巻き共「はい…」
八幡「こうなった以上、お前らはただじゃすまないぜ?自分たちの噂がこれから拡散するわけだからな」
取り巻き共「…どうしたら…いいんですか…?」
209 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:05:46.24 ID:+9mh/Azpo
八幡「お前らにはこれから消火活動に勤しんでもらう。これから始まる自分たちの噂も消したいだろ?その噂を消すためにはお前らがこれまで無駄に流した噂を消す事で鎮火出来る。というかそれしかない」
八幡「明日の朝にでもその方法を教えてやる。やれ」
取り巻き共「はい…」
葉山「さて…相模さんはどうする?あまりにも悪質すぎるよな」
八幡「大丈夫だ。任せられるプロを知ってる。というかここに呼んである」
葉山「誰なんだい?」
陽乃「ひゃっはろ〜比企谷くん!雪乃ちゃ〜ん!」
雪乃「姉さん…はぁ。そういう事…」
210 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:06:30.70 ID:+9mh/Azpo
八幡「ずっとタイミング見計らってましたよね?つか俺がいる角度からだとちらほら見えてたんすけど」
陽乃「やだな〜お姉さん今来たばかりだよ?だからこれまでの流れなんてなーんも知らないの」
雪乃「どうだか…」
結衣「陽乃さんやっはろーです!」
陽乃「うん由比ヶ浜ちゃんひゃっはろ〜!」
211 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:07:19.83 ID:+9mh/Azpo
戸部「雪ノ下さんのお姉さん!?マジ超美人すぎっしょお!?」
陽乃「君は誰かな?隼人のお友達かな?」
優美子「はあ!?呼び捨てにしてんの!?どういう事!?」
葉山「まあ昔からちょっとした付き合いがあるからね」
陽乃「ん〜?あなたお名前は?」
優美子「えっ?三浦だけど…つか何あんた」
陽乃「三浦ちゃんね?あ、もう忘れた〜!」
優美子「はあ!?」
雪乃「ぷぷっ…」
212 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:08:01.20 ID:+9mh/Azpo
陽乃「さてさてーそんな事よりも……この子かな?やらかしちゃったのは」
八幡「そうです」
相模「何見てんのよ?あんた」
陽乃「………」
八幡「陽乃さん、電話で話した通り今回のこれは貸しにしときますよ」
陽乃「そうだねぇ。うん、異存はないよ比企谷くん」
雪乃「姉さん…」
213 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:08:50.91 ID:+9mh/Azpo
陽乃「しょうがないよ雪乃ちゃん。比企谷くんへは雪ノ下家としてお見舞いを渡した事と事故でかかった費用全てを持ったりで一応の決着はついてるけど」
陽乃「でもそれとこれとは全く別ものだからね。……ほーんと、余計な事してくれちゃって…ねぇ?」ギラッ
相模「…っ!?」ビクッ
葉山「陽乃さん、これ相模さんの携帯。ほら、動画がこれ」
陽乃「………へぇ。よく撮れてるねぇ」
214 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:09:27.57 ID:+9mh/Azpo
相模「とっとと返せよ携帯」
陽乃「これはもうちょっと預かっとくね」
相模「はっ。あんたら姉妹揃ってまともじゃないんだね。事故起こしといて平然とヒキタニと付き合うぐらい無神経な妹がいりゃこんな姉がいてもおかしくないわけね」
陽乃「おぉっと〜調子に乗りすぎだぞ〜?そういう君は人の事言えるのかな?目の前で事故が起きたのにずーっと録画してるような人格破綻者ちゃん?」
相模「あんたなんかに………あんたなんかに!!」
陽乃「うるさいよ」ギロッ
相模「……っ」ビクッ
215 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:09:58.15 ID:+9mh/Azpo
陽乃「じゃ、この子預かるから。今日はありがとうね、比企谷くん。特に君にはでっかい借り作っちゃったね」
八幡「はい。陽乃さんにものすげぇ貸しを作れたと考えるとこれ以上ないグッドエンドですよ。俺としてはね」
陽乃「いい性格してるなぁ君は…でもま、それでこそだよね。さ、行こうか。表に車あるからそのまま歩いて乗ってもらうわ」
相模「………」
陽乃「じゃ、みんなまたね〜!」
216 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:10:37.61 ID:+9mh/Azpo
ー奉仕部部室ー
八幡・結衣「はああぁ〜〜〜〜〜〜っ………」グテー
雪乃「お疲れ様。紅茶淹れるわね」
優美子「おつかれー」
葉山「お疲れさん」
戸部「おっつかれ〜っ!」
葉山「しかし比企谷。あれで良かったのか?」
八幡「あぁ…?もういいだろ何でも……俺は疲れてんだよ……」
結衣「ほんとだよね〜…あたしも疲れたよぉ………」
八幡・結衣「はあああぁぁ〜〜〜〜〜………っ」グター
217 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:11:14.34 ID:+9mh/Azpo
優美子「つかあの放送があんたの切り札だったん?」
八幡「いいや違う。あれは手札の1つだった。切り札はズバリ陽乃さんだ」
雪乃「よく姉さんが協力したわね?どうやったの?」
八幡「ああ?そういう説明とか今度でいい?もう何もする気ないほどしんどいんだよ」
雪乃「まあそれもそうよね。あんな相手に大立ち回りを演じたのだから。はい、紅茶」
結衣「ありがと〜ゆきのーん!!」
八幡「おう、ありがとな」
218 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:11:55.06 ID:+9mh/Azpo
戸部「つかつか!俺らにはくれないわけ!?」
雪乃「飲み物ならトイレの蛇口ひねれば出ると思うのだけれど」
優美子「はっ。ケチくさ」
雪乃「あなたには特別に淹れてあげるわ。ほら、ちょうどいいところにペットボトルキャップが」
優美子「ケンカ売ってんの!?」
葉山「まあまあ。俺が何か買ってくるよ。何がいい?」
八幡「MAXコーヒー」
葉山「比企谷は紅茶もらってるだろ…」
219 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:12:33.49 ID:+9mh/Azpo
全員「ふぅ……」
結衣「あははっ!ため息みんなでかぶっちゃったね!」
雪乃「仕方ないと思うわ。本当に疲れたもの」
戸部「いやーつかまじ女こわすぎっしょお」
葉山「そうだな」
優美子「あそこまでのはそうそういねーし。つかヒキオ、聞きたい事あんだけど?」
八幡「いいぜ。来年答える」
優美子「はあ!?今答えろし!」
八幡「んだようっせーな」
220 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:13:02.85 ID:+9mh/Azpo
優美子「なんで放課後にしたん?昼とかの方が目立ったんじゃね?」
結衣「それあたしも思ってたー!ヒッキーなんで?」
八幡「バカなのかお前らは」
結衣「バカゆーなし!」
優美子「バカじゃねーし!」
戸部「んでんでどうなん?ヒキタニくんよぉ?」
221 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:13:51.06 ID:+9mh/Azpo
八幡「全ての始まりは”噂”によるものだからだ。昼間に放送しただけじゃ純然たる事実をバラまくだけで終わっちまう」
八幡「それでも良かったと思わなくはないが。今回はあくまでも”噂である事”にこだわるべきだったからな」
八幡「昼間と違って放課後は生徒もまばら。だから噂が噂として映える。聞いた人間と聞いてない人間と分かれるからな」
八幡「聞いた人間は聞いた人間同士で話し、聞いてない人間は聞いた人間を探し聞く。それがしばらく繰り返される」
八幡「これで蓮の噂は新しいもので上塗り更新、書き換えられる」
八幡「そして声の主は誰なのか、それが特定されるまで大して時間はかからない」
八幡「一人称が”うち”なんてやつ、ここじゃそうそういない。第一、文化祭で名ばかりとはいえ実行委員長だったんだ。あのスピーチの声に聞き覚えのあるやつがさっきの放送聞いた中に少なからずいるだろう」
八幡「噂の発端と思わしき人物で、噂が好きな人物で、一人称が”うち”であり、聞き覚えのある声を持つ人物。そうしたものが時間をかけて自然と1つの形になる」
八幡「他人の悪い噂を流した犯人は相模だ、ってな」
222 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:14:46.88 ID:+9mh/Azpo
八幡「さすがに3〜4日はかかるだろうが、これで蓮の依頼である”噂の消滅”も完了になるだろう」
八幡「以上が今回の俺の筋書きだ。もっとも、この筋書きを思いつくに至った下地は雪ノ下の提案のものだ」
八幡「はい説明おしまい。葉山、もう紅茶飲みきっちまったからMAXコーヒーくれ」
葉山「はいはい」
優美子「ヒキオって…実は頭いい?」
八幡「まあな」
雪乃「いいえ三浦さん。この男の場合は頭が良いのではなくてずる賢くいやらしく陰険、というのが正解よ。ついでに陰湿ね」
八幡「ついででネガティブさを増量させるのやめてくれる?」
223 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:15:18.14 ID:+9mh/Azpo
戸部「よくわかんねーけどすっげー!ヒキタニくんパネェわぁ!」
八幡「しかしお前らよく参戦する気になったよな?葉山は理由があったからともかくとしても」
戸部「ああ?そりゃ友達がピンチだっつんなら助けんのは当たり前っしょお!?」
八幡「友達か。いいなお前ら」
戸部「は?何言ってんの?俺とヒキタニくんもすでに友達だべ!?」
八幡「ええぇ…いつから…?」
224 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:15:53.32 ID:+9mh/Azpo
優美子「つかあの音声ってどうやったわけ?」
結衣「それはね優美子!ここで録ったんだよ!あたしが!あたしがね!」
戸部「マジかよ結衣すっげーな!」
結衣「ふふん!」ドヤッ
葉山「ボイスレコーダーか何か置いてあるのか?」
八幡「ああ。昨日の放課後、ここで出来るだけ大きめの声で相模を潰す算段について話したんだ」
雪乃「彼女の事だから聞き耳を立てているだろうと予測してね。もちろんいない可能性もあったのだけれど」
八幡「そう。だからこの部屋の外に聞こえる音量でな。で、ボイスレコーダーをパンさんに仕込んでおいた」
葉山「パンさん?見当たらないが…」
結衣「今はゆきのんちだもん」
雪乃「ええ」
225 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:16:28.88 ID:+9mh/Azpo
結衣「ここで相模さんについて色々話して、で、明日に向けて作戦会議だ!って2人が先に帰ったの」
優美子「てことは結衣あんた1人であいつとやりあったわけ?」
雪乃「そうよ。由比ヶ浜さん、あなたならやれると思っていたわ」
結衣「えっへへへ〜でもほんと怖かったんだからね!」
八幡「よく俺らのヒントに気付いたよな?アホの子のくせにそこは偉いぞ」
結衣「そうかなぁ?偉いかなぁ?えっへへ〜」
葉山「…まあ…うん。それで?」
226 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:17:03.63 ID:+9mh/Azpo
結衣「ヒッキーがね?ヒントくれてたの。敵が前なら味方は後ろで、あたしはゆきのんの好きなものを知ってるだろー?って」
葉山「なるほど。察するに…後ろのロッカーの方にレコーダーを仕込んだパンさんが置かれていたわけか」
八幡「その通りだ。そこに由比ヶ浜が思い至るかどうかが俺と雪ノ下の賭けでもあった」
戸部「すっげ!なんかすっげ!作戦って感じするっしょ!?」
雪乃「私は由比ヶ浜さんならきっと気付いてくれると信じていたから。だからああいう言葉を残してここを出たの」
結衣「ゆきの〜〜〜ん!」ギュ−ッ
雪乃「由比ヶ浜さん…ちょっと苦しいわ」
227 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:17:40.90 ID:+9mh/Azpo
結衣「それにしても陽乃さんナイスタイミングだったよね!」
八幡「だから…俺んとこからちらほら見えてたっつの」
優美子「あの人雪ノ下さんのお姉ちゃん?姉妹揃って性格悪いし」
八幡「そりゃお前がいきなりタメ口きいたからだろ…」
優美子「うっ」
雪乃「そうね。人を見る観察眼において姉さんはかなりのものだから。だから本当にあなたの事はもう忘れたのでしょうね」
葉山「でも本当に良くあの人を切り札に用意出来たな。すごい事だと思うよ。それに音声の仕込みだって必要不可欠だったはずだ。良く間に合ったな?」
戸部「雪ノ下さんのお姉さんってそんなヤバい人なん?つかめっちゃ美人っしょ!?ヤバいっしょぉ!?」
雪乃「あの人は完璧な人だから…でも確かに私も気になるのだけれど。どうやったの?」
八幡「………」
228 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:18:28.50 ID:+9mh/Azpo
〜時は朝に遡って〜
ー朝 図書室ー
八幡「おい」
材木座「うぬぅ?なんとこれは我が戦友ではないか。どうしたのだ八幡よ。朝からこんな荒れ果てた地で邂逅するとは珍しい…」
八幡「お前に頼みがある」
材木座「えっ?」
八幡「お前に頼みがある」
材木座「あっはい…。ていうか素?もっとこう、いつもの感じはないのか?我との」
八幡「いいから来い」グイッ
材木座「あはぁん!」
229 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:19:05.24 ID:+9mh/Azpo
ー職員用男子トイレー
八幡「いいか材木座。この録音データを昼までに編集してほしい」
材木座「音の編集か?しかし我にはそのようなスキルは」
八幡「都合悪いとこをカットしてほしいだけだ。出来たら一度聴かせてくれ。可能か?」
材木座「うぬぅ。それならばたやすい。して?この対価に何を差し出すのだ八幡よ?」
八幡「対価、それはな…」
材木座「それは…?」
230 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:19:36.96 ID:+9mh/Azpo
八幡「お前のラノベにちゃんとした感想を言ってやる」
材木座「よかろう。このミッション、承った」
八幡「うむ。そして編集した音データを放送室で大音量で流してもらう。タイミングは携帯で知らせる。事を起こす前に通話状態にするのを忘れるなよスネーク?」
材木座「貴様……一体、何をやろうとしておるのだ…?一体どのような難敵を相手にしておるというのだ?」
八幡「魔王だ」
231 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:20:09.47 ID:+9mh/Azpo
材木座「ふむふむ。然らば我による編集された音データ…すなわちエクスカリバーにて魔王を討ち取ろうというのだな?」
八幡「そうだ。そしてそいつと対峙する間も受話口から出る声を録音しておいてほしい」
材木座「ふむ。それは何ゆえにだ?」
八幡「追い込まれたやつはおそらく自分からその罪を認める供述をするだろう。それを即座に編集し、流してもらう」
材木座「八幡よ…さすがにそれはしんどくないか?」
八幡「ああ、会話の全てを編集するのは不可能だ。だが一部抜粋であれは可能なはずだ。あるだろう?時間の表示が」
材木座「表示とな?」
232 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:20:50.09 ID:+9mh/Azpo
八幡「俺たちの会話を聞き、かつ録音しながらお前は時間の表示を見続けろ。例えば会話が始まって”00:05:30付近”で相手が暴露したならそのタイムを覚えておけ」
八幡「そしてその一言を抜き出し、流すのだ」
材木座「八幡…さすがに無理と思うが…それに暴露って何の暴露なのだ?」
八幡「その点については心配ない。会話を聞いていればお前なら察する事が出来るはず。大丈夫だ。お前なら出来る。重要な暴露が出ればその一言だけでいい。抜き出したら流せ。わかったな?」
材木座「よかろう。心得た」
233 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:21:20.97 ID:+9mh/Azpo
〜時は少し進んで昼〜
ー昼 屋上ー
八幡(まさか俺から陽乃さんに電話する日がこようとは)
トゥルルルル…トゥルルルル…トゥル
陽乃『比企谷くんひゃっはろ〜!』
八幡「うわっ」
陽乃『うわっとは失礼だなぁ。そっちからかけて来たくせに〜』
八幡「こんちはっす陽乃さん。今いいっすか?」
陽乃『うん、いいよ?どうしたの?』
八幡「実は」
234 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:21:52.11 ID:+9mh/Azpo
ーはちまん説明中ー
八幡「…ってなわけです」
陽乃『………』
八幡「どうですか?」
陽乃『私を動かしたい割にはちょっと足りないかなぁ?』
八幡「ですよね。でもそいつの持つ最終兵器が雪ノ下一家を巻き込むものだとしたら?」
陽乃『いやに自信ありげだねぇ。どうしてそう思うのかな?』
235 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:22:27.64 ID:+9mh/Azpo
八幡「実は俺、思い出したんですよ。あの時、あの場にそいつがいた事を」
陽乃『それはあまりにもご都合主義じゃないかなぁ?確証はあるの?』
八幡「もちろんです。人がはねられたってのにその場に突っ立って携帯構えてるやつですよ?他に見間違えようがない」
陽乃『まあそうだね。確かに』
八幡「それに車にぶっ飛ばされたとはいえ、頭は回ってるわけですから。ぶっ飛ばされた俺が周りに助けを求めようと見回すのは当たり前の事です」
陽乃『そうだね』
236 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:23:30.84 ID:+9mh/Azpo
八幡「やつの事なんで、完全なまでに追い込まれたらおそらく出して来ます。よって陽乃さん。今回のそれは陽乃さんへの貸しにしときます」
陽乃『………』
八幡「別件で陽乃さんに借りを作りました。それとは別で今回この件で陽乃さんは俺に借りを作る」
八幡「しかも陽乃さんにとってのこの借りは、雪ノ下だけでなく雪ノ下一家を巻き込むもの。残念ながら逃げられませんよ」
八幡「どうですか?」
陽乃『………』
八幡「………」
237 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:24:05.88 ID:+9mh/Azpo
陽乃『しょうがないかぁ。うん、いいよわかった。比企谷くんへの借りね』
八幡「どうもです」
陽乃『はーあ。せっかく比企谷くんに対して優位に立てる貸し作れたのになぁ。もったいないなぁ』
八幡「でもまあいいじゃないですか。こうして厄介事を完全に刈り取る場が出来るんですから」
陽乃『まっそうだね。で?それはいつやるの?』
八幡「今日の放課後です。場所は自販機コーナー。陽乃さんは廊下側から潜入してください」
陽乃『はいはいわかりましたよ〜お姉さん了解。じゃあ比企谷くん、後でね』
八幡「はい。よろしくです」
プツッ…
八幡「フフフ………やったぜ!!俺グッジョブ!!!」バンザーイ
238 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:24:50.17 ID:+9mh/Azpo
〜時は現在に戻って〜
ー放課後 奉仕部部室ー
戸部「パネェ!ヒキタニくんもパネェっしょ!」
葉山「なるほどな。やるな比企谷」
八幡「確かに思ってた以上に上手く行った。だが誤算もある」
結衣「ごさん?どんな?」
八幡「俺と雪ノ下に関わる事故の件を知る人間が増えちまった事だ」
雪乃「………」
239 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:25:40.70 ID:+9mh/Azpo
優美子「それは別にいんじゃね?事故とかたまたまっしょ?ヒキオ狙ったんならまだしも」
葉山「そうだな。優美子の言う通りだ。でもその件は黙っておくべきだな」
戸部「おっけー!」
結衣「うん!ありがとみんな!」
雪乃「助かるわ」
八幡「さて。といったわけでもう解散にしね?俺とっとと帰って寝たい」
葉山「そうだな。そうしよう。皆ほんとにお疲れ!」
全員「おつかれ!!」
八幡「お前まるでリーダーだな」
葉山「まあまあ。はははっ」
240 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:26:39.50 ID:+9mh/Azpo
ー同時刻 ルブラン店内ー
竜司「つかいきなり呼び出して大丈夫だったんか?」
祐介「今日の集合は予定になかったからな。俺も慌てた」
蓮「大丈夫だ。やらなければならない事はこっちにある」
杏「さすがリーダーだね!」
真「ええ、そういう事を言えるのは大事だと思うわ」
春「ところで今日の集まりは?」
モルガナ「おいフタバ!集合かけたのはお前だろ?何か進展あったって感じか?」
双葉「ふっふっふ………まあな!」
241 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:27:17.13 ID:+9mh/Azpo
双葉「黒幕の正体だが、あいつで間違いない。パレスの場所もわかった。問題はキーワードだけだった」
杏「場所まではこないだわかったけどキーワードはまだだったね」
竜司「ああいうやつって普段どんな事考えてんだ?」
春「少なくともまともな思考じゃない事は間違いないけど…」
真「ねぇ双葉。皆を集めたということは何かヒントを掴んだんじゃないの?」
双葉「それだ」
竜司「おぉ!?マジかよ双葉!さすがだな!」
242 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:28:01.97 ID:+9mh/Azpo
祐介「して?そのヒントとは何だ?」
双葉「ヒントというか答えを持ってる!これだっ」
真「広辞苑…?」
杏「辞書?」
春「あの…まさかとは思うけど…」
双葉「必殺!手当たり次第!」
竜司「んだよそれ…褒めて損したぜ!ちくしょう!」
243 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:28:47.54 ID:+9mh/Azpo
真「まあ…いつかは当たるでしょうけど…」
杏「まさかこれに載ってる単語ぜんぶ言っていくとか…ないよね?」
双葉「それだっ」
竜司「それだっ…じゃねぇよ!!どんだけあると思ってんだよ!分厚いにも程があんぞ!?」
祐介「名案とは思えんな」
モルガナ「けどこん中に正解があるのは間違いないぜ?何も全部やろうってわけじゃねえんだ。こん中のどれか1つ引けばいいだけだ」
春「はあ…本当にやるの?」
双葉「やるっきゃない!そうじろうもいるしな!」
惣次郎「お、俺もか!?」
244 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:30:35.71 ID:+9mh/Azpo
春「………じゃあ次、鉱山…」
ナビ「該当しません」
竜司「…これ1日じゃ終わんなくね?」
蓮「ああ…春を探し出した時よりきつい…」
真「確かに…」
杏「あん時以上のしんどさだよ…」
春「私?私をみつけたって何の話?」
245 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:31:20.33 ID:+9mh/Azpo
真「いつだったか初めて会った日の話よ。あの時は春に似た髪型や雰囲気の生徒がいないか全生徒の顔写真を見て探したの」
杏「私、蓮、真、竜司でね」
モルガナ「アン殿ぉ!ワガハイもいたぞ!?」
竜司「お前見てるだけだったじゃねえか」
モルガナ「何をー!?」
杏「竜司あんたも変わんないでしょ!」
惣次郎「お前らいつもこんな事やってたのか?」
双葉「いつもじゃないがキーワードを探るのが一番難関なのは間違いないな」
竜司「はあーだりぃ………ん?」
??「…!!!…………!!!!!」
真「外で何かやってるみたいね」
246 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:31:48.10 ID:+9mh/Azpo
竜司「んっとによぉ…クソうるせぇな」
??「………!!………!!!……!………!!!」
杏「ねえ…今……」
祐介「ああ…確かに聞こえたな。あの名前が」
春「ということはすぐ近くに…?」
竜司「こうしてても埒あかネーし!ちょっくら顔拝みに行ってやろうぜ!な!?」
蓮「………」
247 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:32:30.19 ID:+9mh/Azpo
ー奉仕部解散後 雪ノ下宅ー
八幡「で?何で俺は呼ばれたんだ?」
雪乃「にゃー」
カマクラ「にゃー」
結衣「にゃー!」
八幡「カマクラ付きでなぜ呼ばれたのかと聞いている」
雪乃「にゃーにゃ」
カマクラ「にゃ〜〜〜」
結衣「にゃ!」
八幡「お前、猫は苦手なんじゃなかったか?」
結衣「この子は別だにゃ〜」
248 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:33:16.22 ID:+9mh/Azpo
八幡「ほんと何なの?」
雪乃「労いよ」
八幡「自分へのか?カマクラでか?」
雪乃「ええ、そうよ。それと今回はお疲れさまという意味も込めてね」
結衣「うん!ほら!打ち上げしよ!?」
八幡「お前らまさか…俺がカマクラ呼びに帰ってる間に買い物してたのか」
雪乃「ええ。本当は奉仕部で雨宮くんも一緒にと思ったのだけれど」
八幡「なるほどな。あいつ昼に急用入ったんだっけか?今地元に戻ってるもんな」
結衣「そだね〜残念だね。でもれんれん入れてまた打ち上げしよ!」
249 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:33:57.45 ID:+9mh/Azpo
八幡「お前に至ってはただ騒いで菓子食って太りたいだけだろ?」
結衣「違うもん!太るほど食べないし!ヒッキーのばか!」
雪乃「それはそうとあなたたち勉強してるの?今日は打ち上げもそうだけど勉強会も兼ねているつもりなのだけれど」
結衣「うぇ!?」
八幡「そういやそうだった…」
250 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:35:00.48 ID:+9mh/Azpo
ールブラン店内ー
カランカラン…
冴「雨宮くん?そろそろ戻らないと……どうしたの?何だか雰囲気が重たいわね?」
真「お姉ちゃん…それが……」
竜司「こいつの前歴の相手があいつだったんだよ!クソが!」
冴「え…?どういうこと?」
真「私たちにとっての黒幕がね…彼の、蓮の前歴の相手だったの。訴訟を起こした相手がその黒幕だったって事よ」
冴「なんて事…」
251 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:35:31.17 ID:+9mh/Azpo
祐介「出来すぎている…あまりにも。人為的なほどの出来すぎた因縁だ。こんなものありえるのか?」
春「けどこんなものを運命だなんて呼びたくないよね」
双葉「うちのリーダーは色んな意味でヤバいな」
モルガナ「なあレン。もしかしたらシホも…」
杏「志帆がなに?」
252 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:36:41.11 ID:+9mh/Azpo
モルガナ「ああ。さっきユースケが言ってたろ?出来すぎた因縁だって。そう考えるとシホとこいつがあっちの学校で再会したのも運命にならないか?」
杏「確かに…」
冴「一体どうなってるの?彼を取り巻く因縁はあまりにも絡みすぎている…」
真「良く言われる言葉だけど、偶然は3度までって。そうなると蓮にとって今の状況は必然って事に…」
蓮「偶然だろうと必然だろうとどっちでもいい」
杏「蓮…」
蓮「もし俺を見て楽しむために何もかも仕組まれたのなら許せない。そのために色んな人が傷付いた。志帆だってそうだ」
竜司「おうよ…ほんとそうだぜ。春の親父さんだってそうだろ!?」
春「うん。私、改めて気持ちが固まったよ。何が何でも勝とうよ!皆で!」
蓮「ああ!」
253 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:37:11.72 ID:+9mh/Azpo
ー夜 平塚静宅ー
蓮「ただいま静さん」
平塚「おかえり。食事は済ませたのか?」
蓮「はい」
平塚「そうか」
蓮「これお土産です。一緒に食べませんか?」
平塚「お、いいね。寒くなると逆にアイスが食べたくなるのは自然の摂理だな」
254 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:37:58.24 ID:+9mh/Azpo
平塚「ところで雨宮。勉強はどうなんだ?」
蓮「普通ですよ」
平塚「ふむ。まあ君の成績を見る限り特に問題はなさそうではあるが」
平塚「前の学校では常に学年トップだったんだろう?なかなかやるじゃないか」
蓮「知識の泉ですから」
平塚「何かな?それは。流行りの一言ネタみたいなものか?」
平塚「まあいい。明日からテストだ。気を引き締めて頑張りたまえ」
蓮「はい」
平塚「ちなみに自信の程は?雪ノ下や葉山という難敵がいるが」
蓮「知識の泉ですから」
平塚「よくわからんがそれは自信の現れということか?」
255 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:38:46.27 ID:+9mh/Azpo
〜11月29日〜
ー朝 教室ー
八幡「おはよう蓮。彩加」
蓮「おはよう八幡」
戸塚「うん、おはよう八幡!」
八幡「………」チラッ
八幡(さすがに相模はいないか)
葉山「やあ比企谷」
八幡「…なんだよ朝っぱらから」
256 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:39:12.25 ID:+9mh/Azpo
葉山「昨日の件、上手く行ったみたいだぞ」ヒソヒソ
八幡「そうみたいだな」ヒソヒソ
戸塚「なになに?2人で内緒話?仲良いね!」
八幡「どこがだよ…そういう事言うとまた…」
海老名「ぐふふふ…呼びました〜?」
八幡「ほら来た…呼んでないから」
257 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:39:51.97 ID:+9mh/Azpo
蓮「そういえば八幡、昨日は悪かったな」
八幡「ん?ああ、しょうがねえよ。急用じゃな」
戸塚「どしたの?何かあったの?」
蓮「ああ。昨日の昼に奉仕部で用があるって言われてたんだけど急な電話で行けなかったんだ」
海老名「なになに?れんれんってば今度はどんな男子と?ぐふふふふ…」
蓮「女子だよ女子」
八幡「…お前ってやっぱモテんのな」
蓮「いや、そういうんじゃないよ」
海老名「なになに?比企谷くんジェラシー?」
八幡「ちげーから…」
258 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:40:18.24 ID:+9mh/Azpo
戸塚「ところで八幡、勉強した?」
八幡「まあいつも通り文系にのみ焦点を合わせた程度だな」
葉山「そういえば雨宮さんはどうなんだ?成績というか勉強は」
海老名「前の学校ではどうだったの?」
蓮「学年トップだ」
戸塚「へぇ〜!すごいや!」
八幡「それって一年通してか?」
蓮「ああ。毎回学年トップだった」
戸塚「すごいなぁ!」
蓮「知識の泉だからな」
八幡「なんだそれ?」
259 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:41:01.00 ID:+9mh/Azpo
ーテスト中ー
全員「………」カリカリカリカリ
キーンコーンカーンコーン…
教師「はいそこまで」
全員「あああああ……」
蓮「よし」
260 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:41:53.42 ID:+9mh/Azpo
ー休み時間 屋上ー
蓮「こっちが比企谷八幡。こっちが鈴井志帆、前の学校で一緒だったんだ」
八幡「ども…」
志帆「初めまして」ニコッ
八幡「なあ…なんでこんな状況に?」
蓮「そりゃあ紹介しておく必要があるからに決まってる」
志帆「そうなの?」
261 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 16:42:37.40 ID:+9mh/Azpo
蓮「志帆、八幡は友達がいないんだ。八幡、志帆には友達がいないんだ」
八幡「ちょ!?」
志帆「ええぇ!?それ言っちゃう!?」
蓮「俺の友達の友達は他人じゃない。よろしく二人共」ニコッ
八幡「はっ。全くお前らしいというか何というか…よろしく、鈴井さん」
志帆「あははっ、そうだね。よろしくね比企谷くん」
八幡(おぉ…名前間違われなかったぞ……いい人だな鈴井さん!)
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