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【P5x俺ガイル】八幡「やはり俺の友達は9股するなんてまちがっている」続
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1 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:01:02.88 ID:+9mh/Azpo
立つかな?
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1552795262
2 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:03:26.95 ID:+9mh/Azpo
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1552733899/#footer
の続編で今回は中編にあたります。先にそちらご覧ください
前回貼り漏れがありました気を付けて貼っていこうと思います
よかったらお付き合いください
3 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:05:35.28 ID:+9mh/Azpo
〜11月24日〜
ー夜 宮城県修学旅行宿泊先ホテル屋上ー
戸部「俺っ…俺!!」
海老名「………」
戸部「お…………っれ…!?」
海老名「……?」
スタスタスタ……ザッ
八幡・蓮「あなたの事が好きでした。俺と付き合ってください」
4 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:06:06.64 ID:+9mh/Azpo
八幡「………」
蓮「………」
戸部「……へっ?」
海老名「………」
結衣「………」
雪乃「………」
葉山「………」
優美子「………」
5 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:06:51.48 ID:+9mh/Azpo
海老名「…そっか…そういう事………」
八幡「………」
蓮「………」
海老名「ありがとう、二人共」ニコッ
戸部「ちょ…?!」
6 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:07:26.12 ID:+9mh/Azpo
海老名「でもごめんなさい。私、今は誰とも付き合う気はないの。例えどんな人に告白されても、絶対に断ると思う。だから、ごめんなさい」
戸部「へっ…?」
八幡「………」
蓮「………」
海老名「話は終わり?じゃあ…私もう行くから」タタッ
7 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:08:02.75 ID:+9mh/Azpo
ー屋上の扉前ー
優美子「おいで海老名。部屋いこ」
海老名「うん…」
結衣「………」
雪乃「………」
葉山「…優美子。姫菜を頼む…」
優美子「ふんっ…」タタタッ
葉山「………」
8 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:08:41.62 ID:+9mh/Azpo
戸部「えっ……ええぇ…?」
八幡「だとよ」
蓮「今は誰とも付き合う気はないんだってさ。フラれるとわかってたら告白なんてしなかったな」
戸部「………ええーっ…?」
葉山「まあまあ良かったじゃないか戸部。告白する前にわかってさ。今じゃないって事なんだろう。きっと」
9 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:09:15.32 ID:+9mh/Azpo
戸部「そうねぇ…いうても”今は”って言ってたし?」
葉山「姫菜も今の関係が好きで楽しんでるんじゃないか?別にケンカしたってわけじゃないんだから、いいじゃないか」
戸部「まあ…そうね。つーか………雨宮さんにヒキタニくん?」
蓮「ん?」
八幡「んだよ」
10 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:09:56.08 ID:+9mh/Azpo
戸部「言っとくけど俺、負けねぇから!海老名さんへの気持ち、マジLOVE1000%だから!じゃ、そういう事で先に部屋戻るわ!」
葉山「ああ、そうしよう」
葉山「………すまない、2人とも……」ヒソヒソ
スタスタ……
八幡「………」
蓮「………」
雪乃「…ねえ。一つ聞きたいのだけれど」
結衣「………」
11 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:10:36.40 ID:+9mh/Azpo
蓮「何かな?」
八幡「………」
雪乃「この状況は2人で決めた采配なのかしら?」
結衣「………」
蓮「さあ?どう思う?」
雪乃「…さすがだわ。でも………比企谷くん」
八幡「なんだよ…」
12 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:11:08.68 ID:+9mh/Azpo
雪乃「もしこれをあなたが1人でやろうとしていたのなら…私はきっと真っ向から拒否感を顕にしていたと思うわ。良い友達よね、彼。じゃあ2人とも、また明日」タタタッ
結衣「…びっくりしちゃったなぁ…びっくりしちゃったよぉ」
蓮「驚かせてごめんね。でもまあ、きっとこれで元通りだよ」
八幡「そだな」
結衣「ヒッキーれんれん…」
13 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:11:54.40 ID:+9mh/Azpo
結衣「二人共すごい!お疲れ!こんな形で解決しちゃうなんて!もう最強コンビだね!てかなんかちょっとお腹すいちゃったなぁ〜コンビニいこっかなぁ」
蓮「ホテル前にコンビニがあるよ。俺は入れないからお使い頼んでいいかな?」
結衣「え?何で入れないの?」
蓮「そこで優美子と鉢合わせた時に騒がしくしちゃってね。行きづらいんだ」
結衣「そっかぁ。うんわかった!何がいいの?」
蓮「ごつ盛り全種類。はいお金」
14 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:12:55.28 ID:+9mh/Azpo
結衣「うぇ…こんな時間からそんなに?太るよー?」
蓮「ジム行ってるから大丈夫。じゃ、よろしく」
結衣「うん!じゃとりあえず降りよ?」
蓮「すまない結衣。八幡が話したい事があるみたいなんだ。先に行っててくれ」
結衣「そなの?」
八幡「ああ。すまん」
結衣「わかったよ。じゃああとでね!」
15 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:13:24.70 ID:+9mh/Azpo
蓮「………」
八幡「お前…何で俺と同じ手段で」
蓮「話したいのはそれか?だったら部屋に帰る」
八幡「………」
蓮「さっきのは葉山たちの問題だ、そうだろ?」
16 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:14:10.12 ID:+9mh/Azpo
八幡「…そうだな。ああ、俺はお前にちゃんと話したい事がある」
蓮「ああ」
八幡「………」
蓮「………」
八幡「悪かった!許してくれ!」
17 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:14:42.68 ID:+9mh/Azpo
蓮「その謝罪は何に対してのものなんだ?」
八幡「あっちの駅で起きた色々に対してだ」
蓮「そうか」
八幡「蓮、お前に聞いてほしい話がある」
蓮「ああ、いいよ」
八幡「………俺はぼっちだ」
18 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:15:19.41 ID:+9mh/Azpo
八幡「お前が前に言ったように、俺は”1人でいる事”を選んでいる。蓮の言う通り、消去法で」
八幡「誰かを信じるのが怖くて、誰かに信じられるのが怖くてたまらない」
八幡「例え誰かを信じても、その誰かは俺を信じていないかもしれない」
八幡「誰かといる事で苦しむかもしれない。それなら1人でいる方がいい。1人でいる限り、自分の事だけ考えていればいいから」
八幡「でもな………やっぱり………」
八幡「寂しいんだよ………」グスッ
蓮「………」
19 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:15:55.05 ID:+9mh/Azpo
八幡「俺はぼっち生活の方が長い。色んな嫌な事を経験し、嫌な場面を見て、嫌な思いをして、嫌な思いにさせられた」
八幡「その苦しさは全て、他者からぶつけられるものだ。回避する方法はたった一つ、ぼっちでいる事」
八幡「ぼっちなら誰も傷付けないし、傷付かないし、傷付けられる事もない。だって1人なんだからな!」
八幡「俺はこんなにも臆病なんだ…」グスッ
八幡「でも、お前はそんな俺をあっさり変えやがった」
八幡「いつの間にかお前は俺の中に入って来てた。友達なんかいらないと決めていたのに」
八幡「何でお前はあっさり…何でなんだ…?もう諦めてたんだ。納得してたんだ。ぼっちでいる。それでいいって」
八幡「蓮………俺な……俺…」グスッ
20 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:17:11.00 ID:+9mh/Azpo
八幡「どう友達と接していいかわかんねえんだよぉ!!!!!!」
八幡「こんな歳になって!!!!!そんな事も知らねぇ!!!!」
八幡「挙げ句せっかく出来た友達にちょっと意味不明な質問されたってだけでうろたえて!!!」
八幡「犯罪者に疑われてる……なんて…………勝手に思って……」グスッ
八幡「勝手な想像で勝手に落ち込んで勝手にキレて……勝手に突き放して勝手に終わらせた!!!」
八幡「終わらせた………終わらせたけど…………」グス
八幡「終わりになんて……やっぱしたくねぇよぉ………蓮………」グスッグスッ
蓮「………」
21 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:18:00.69 ID:+9mh/Azpo
八幡「俺が悪いのはわかってるし、俺の勝手な言い分押し付けてんのもわかってる!!!」
八幡「俺ってやつは傲慢で!!我儘で!!卑屈で!!!横着で!!!身勝手で!!!」
八幡「自分の理想ばっか相手に押し付けまくるクソ野郎だよ!!!!」
八幡「でも………でもな蓮!!!!
八幡「頼むよ!!!!頼むから!!!!頼む、から………っ……」
八幡「俺と………仲直り…して、ください…………」
蓮「………」
22 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:18:53.23 ID:+9mh/Azpo
蓮「………」
八幡「うっ…………ううぅっ………」グスッグスッ
蓮「八幡」
八幡「うう……うっ………なんだ…?」グスッ
蓮「俺は大きな隠し事をしてる。とても言えない。誰にも言えないような隠し事だ」
八幡「………ああ……」グスッ
蓮「お前は言ったよな?隠し事を言い合えないのは本物じゃない…みたいな事を」
八幡「……でも、あれは………フェアなものじゃない…俺は空っぽだから…何もないから言える事だから……」グスッ
23 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:19:23.42 ID:+9mh/Azpo
蓮「それでも嬉しかったんだ。俺の事をちゃんと理解しようとしてくれてるんだって思えたから」
八幡「……蓮…」
蓮「どんな隠し事なのかは絶対に言えない。言う事もないと思う。それでも俺は、お前と友達でいたい」
八幡「…蓮………」グスッグスッ
蓮「前に言っただろ?俺は”お前の後悔の先で待ってる”って。だから隠し事を持つ俺でも良いなら仲直りしよう」
八幡「ああ…………あり……がとう…!!!」グスッグスッグスッグスッ
蓮「青春っていいもんだろ?八幡」
八幡「たまにはな…………ははっ」グスッグスッ
24 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:20:03.50 ID:+9mh/Azpo
ー屋上の扉前ー
雪乃「…清々しいほど青春してるわね、あの2人。羨ましいわ」
結衣「うん…ほんとに」
雪乃「さ、ここにいても2人を恥ずかしがらせてしまうだけでしょうから。戻りましょう」
結衣「うんっ!あ〜お腹へったな〜何にしようかな〜」
雪乃「こんな時間に食べたら太るわよ?」
結衣「いいの〜!れんれんみたいにジムいくし!どこあるか知らないけど」
25 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:20:31.70 ID:+9mh/Azpo
雪乃「ふふっ。あなたはもう。………あら?」
結衣「どしたの?早くいこ。2人とも来ちゃうよ!」グイグイ
雪乃「え、ええ。押さないで由比ヶ浜さん」
??「やっば〜超おもろ……ククククッ…」
26 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:21:09.21 ID:+9mh/Azpo
〜11月27日〜
ー昼 教室ー
八幡「なぜだ?」
蓮「なぜだろうな?」
八幡「なぜなんだ!?」
蓮「なぜだろうな?」
戸塚「2人の噂すごい事になってるね…その………///」
八幡「彩加、頼むからそんなリアクションをするな」
蓮「一瞬で最大風速だな」
27 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:21:55.47 ID:+9mh/Azpo
葉山「やあ2人とも。ちょっといいかい?」
八幡「パスだ。今それどころじゃない」
葉山「どうして?」
蓮「例の噂の件で八幡が思い悩んでる」
葉山「ああ。新しいあの噂か」
八幡「何がどうなったらあんな…」
葉山「蓮は地元で何股もしてるのに比企谷がそれでもいいと告白して付き合う事になった、というのが新しい噂だな」
八幡「ぎゃああああああーーーー!!!!!!」
蓮「あっはははは」
28 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:22:27.62 ID:+9mh/Azpo
葉山「すごいねじれようだよな」
蓮「驚きだ。元いた学校でもここまでの拡散力と速度はなかった」
八幡「感心してんじゃねえよ!」
海老名「んん〜?腐わっとした香りがするぅ〜!お呼びですかぁ〜?ぐふふふふ……」
八幡「呼んでない本気で呼んでない」
蓮「参ったな。さすがに俺も困るよ…内容がまずい」
29 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:22:57.76 ID:+9mh/Azpo
海老名「ちなみに今のメインストリームはね、れんxはちだよっ☆」
八幡「だよっ☆じゃねえよ聞いてねえし。何その可愛い笑顔保存したいわ。腐ってるけど」
海老名「ぐふふっ☆」
戸塚「でも蓮も困ってるならやっぱり良い事じゃないと思うんだけど…」
葉山「そうだよな。いくら百戦錬磨の雨宮さんとはいえ、男もいけるなんて噂は受け入れ難いだろうし」
八幡「なあ、葉山」
葉山「なんだい?」
30 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:23:36.99 ID:+9mh/Azpo
八幡「ずっと気になってたんだが…あの修学旅行以来どいつもこいつも蓮を雨宮さんって呼ぶのは何でだ?」
戸塚「あぁ〜そういえばそうだよね?男子生徒は皆そうだよね。テニス部の後輩の子も雨宮さんに相談したいとか言ってたよ」
葉山「それか。全てはあの大浴場が原因だ」
八幡「ホテルのか?」
海老名「なになに!?大浴場で大の男が大欲情したの!?ぐっはぁ!!」
優美子「ちょっと海老名!擬態しろし!」
葉山「あ…優美子」
31 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:24:05.04 ID:+9mh/Azpo
優美子「…ほらもう鼻血」
海老名「ぐふ……ぐふふふふふ……」
八幡「………」
蓮「やあ優美子」
優美子「うん。あのさ、ちょっと顔かして」
蓮「だってさ八幡」
八幡「いやいや…明らかにお前に言ってるだろ…」
優美子「2人ともだし。いいからちょっと付き合えし」
32 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:24:45.30 ID:+9mh/Azpo
ー自販機コーナーー
優美子「何がいい?」
蓮「プラセンウォーターで」
八幡「………」
優美子「…ヒキオは?」
八幡「え?いいのか?」
優美子「はーうっざ。いちいち聞くなし。あんたスープカレー」
八幡「えっ」
蓮「それそこそこうまかったそ」
優美子「あんた飲んだの……」
33 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:25:21.26 ID:+9mh/Azpo
八幡「で?何の用だよ?」
優美子「うん」
蓮「どうした?」
優美子「うん……あの…」
八幡・蓮「??」
34 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:25:52.86 ID:+9mh/Azpo
優美子「あの時は…その、ありがとう」
蓮「コンビニでの話か?」
優美子「ちげーし!つかアレはありがとうってこっちが言われるべきだし!」
八幡「何だ?どこのコンビニの話だ?」
蓮「修学旅行の時ホテルの前にあっただろ?あそこで」
優美子「うっさいし!そうじゃなくって!!」
35 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:26:33.17 ID:+9mh/Azpo
優美子「屋上の!海老名の件!ありがとうって!それ………言いたかっただけだし」
蓮「ああ」
八幡「あれか」
優美子「………」
八幡「つかお前、葉山と何かあっただろ?」
優美子「………」
蓮「そうなのか?」
優美子「…うん」
八幡「俺たちが聞いていいことなら聞くが?」
優美子「………」
36 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:27:10.34 ID:+9mh/Azpo
優美子「あーし隼人を誤解してた」
優美子「隼人は完璧で、どんな事もどんな問題も上手く立ち回れるって。でも違ってた」
蓮「………」
優美子「あん時…隼人が本当に苦しんでる姿を見て思った。あーしバカだったなって。勝手にあーしの理想像を押し付けてたなって」
八幡「………」
優美子「隼人1人じゃどうにも出来なくって。それであんたら頼って解決して…まあ告白自体はいつか戸部がするかもしれないけど」
37 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:27:43.89 ID:+9mh/Azpo
優美子「あーしさ、隼人が好き。でも………たぶんこれって憧れなんだよね。好きとは違うもの」
優美子「たぶん、ニセモノ」
八幡「………」
優美子「完璧じゃない隼人を見て少なからず失望してんのよあーしは。ほんとサイテーだし」
38 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:28:27.19 ID:+9mh/Azpo
優美子「でもね。だからこそこれからはちゃんと隼人自身を見なきゃって思った。隼人だけじゃなくって、周りのやつらも」
優美子「上辺だけじゃわからない事めちゃあるし。あんたらが実はその………良いやつ、だとかね」
優美子「そう気付かせてくれたのはあんたらだから。だから、お礼言わなきゃって思った」
優美子「ありがと、2人とも。あーしの居場所も守ってくれて。本当に嬉しい」ニコッ
39 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:29:06.96 ID:+9mh/Azpo
八幡「………」
蓮「どういたしまして」ニコッ
優美子「まっまあとにかく!そういう事だから。じゃあーしもう戻るし」
八幡「待てよ三浦」
優美子「何?」
八幡「お前、葉山とギクシャクしてるのは今言った事のせいか?」
優美子「……うん…」
40 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:30:05.32 ID:+9mh/Azpo
八幡「あいつだって十分苦悩したんだ。許してやれよ。人間には出来る事と出来ない事ってあるもんだ。持ちきれないもの抱えて、それでもあいつはあいつなりに動いたはずだ」
蓮「そうだな。ちゃんと認めてやるべきだ。じゃなきゃ俺と八幡が報われない。一番報われないのは戸部だけど」
優美子「そうだね…そうする。でもいざ隼人が目の前に来ると………なんか…」
八幡「そういう時は由比ヶ浜を頼れ。あいつはアホの子だが空気を読む能力にだけは特化してる」
優美子「結衣に…?」
八幡「ああ。友達なんだろ?頼ってやれよ」
蓮「そうだな。それが青春だ」
優美子「あははっ、何それ?うんまあ…そうだね、わかったそうする。つかヒキオ、あんたほんと変わったよね」
41 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:34:33.04 ID:+9mh/Azpo
八幡「まあな」
優美子「隣の彼氏のおかげ?」
八幡「やめろ!!!くっそ…何だってあんな噂が…つかよりによって何であんな内容なんだぁ!!!」
蓮「あれはさすがに困るな。前の悪い噂の方がまだ良かったかもしれない」
八幡「そんなにか?」
蓮「そんなにだ。向こうに帰れなくなる」
42 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:35:14.62 ID:+9mh/Azpo
優美子「あははっ!あんたらマジおもしれーし!じゃ私もう行くから」
八幡「おう」
蓮「またな優美子」
優美子「うん!…あ、そういえば」
八幡「ん?」
優美子「あんたらの変なきもい噂、流したのたぶん相模だし」
蓮「………」
八幡「…詳しく聞かせろ」
43 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:35:48.95 ID:+9mh/Azpo
ー放課後 奉仕部部室ー
ガララッ
八幡「うす」
蓮「お邪魔します」
結衣「あ!ヒッキーやっはろー!れんれんもやっはろー!」
八幡「おう」
蓮「ゆいゆいやっはろー」
44 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:36:58.31 ID:+9mh/Azpo
雪乃「噂のカップルがおでましね」
八幡「おいやめろ本気でやめろ気色悪い」
蓮「やっぱり雪ノ下さんも噂は耳に入ってるのか」
雪乃「あんなすごい内容なら瞬く間に広がるのも無理ないと思うのだけれど」
結衣「まあまあ。とりあえず2人とも座ればー?」
雪乃「座る前に雨宮くん、モルガナくんはどこかしら?」
モルガナ(出すなよ出すなよ出すなよ出すなよ)
45 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:37:34.44 ID:+9mh/Azpo
八幡「猫は置いとけ。まず先に本題だ。噂の根源について」
結衣「ほんとひどいよね!誰があんな事言いふらすんだろ?」
雪乃「相模さんでしょう?」
結衣「え1?」
蓮「知ってたのか?」
八幡「何で知ってるんだ?」
46 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:38:19.50 ID:+9mh/Azpo
雪乃「あの屋上で色々あった時よ。屋上から階段を降りようとした時に見かけたから。本人は上手く身を隠してるつもりだったようだけれどね」
結衣「え!?そうなの!?気付かなかった!」
八幡「だったら何でほっといたんだよ…」
雪乃「時に犠牲はつきものよ。おかげで確たる証拠になったでしょう?」
八幡「いやまあそうだけどよ」
蓮「その相模さんってどんな人なんだ?」
結衣「え?れんれん知らないの?同じクラスなのに」
蓮「そうだったのか」
47 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:38:58.15 ID:+9mh/Azpo
雪乃「とにかくあの屋上には私たちしかいなかったのだから。これ以上ない状況証拠と思うのだけれど」
蓮「そういえば優美子も相模さんを見たと言ってたな」
結衣「優美子が?」
八幡「ああ。何でも海老名さんの件を解決させたお礼が言いたくって下の方で俺たちを待ってたらしい」
雪乃「そういえばいたわね。屋上へ通じる階段は一本だけだったし。これはもう確定のようね」
八幡「俺たちが降りてくる前に見たと言ってたからな。しばらく隠れてたんだろうな」
結衣「そうなんだぁ…でもなんで?普通さ、皆が降りてから降りない?」
八幡「それは…」
48 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:39:47.31 ID:+9mh/Azpo
蓮「俺たち小一時間ほど青春してたからな」
結衣「せっ青春……///」
八幡「おい待て由比ヶ浜なんで顔を赤らめる?あと蓮、お前のそういう言い回しがあらぬ気色悪い噂を加速させてると思うからやめろマジで」
蓮「そうか?そうだな。青春の語り合いをしてたんだ」
雪乃「羨ましい限りね」
結衣「あー!思い出したぁ!!!!」
八幡「何だよいきなりうるせぇな…」
49 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:40:27.27 ID:+9mh/Azpo
結衣「れんれん私にお使い頼んでたでしょ?それで買い物終わってれんれんの部屋行ったらいなかった!」
蓮「屋上であのまま八幡と語り合ってたからな」
結衣「そっかぁそれでかぁ。じゃあ割と時間経ってるからさがみんも先に帰っちゃうよね」
雪乃「まあそれはどうだっていいのだけれど。それで?どうするのかしら?彼女についての話をしたくて来たのではないの?」
八幡「そうだ」
雪乃「ちなみにどういう事を仕掛けるつもり?」
ピロリン
50 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:40:53.67 ID:+9mh/Azpo
蓮「………」
八幡「…どした?蓮」
蓮「悪い、急用が出来た。続きは今度でいいかな?また来るよ」
結衣「うんまたね〜!」
雪乃「さようなら」
八幡「じゃあな」
51 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:41:29.65 ID:+9mh/Azpo
ー総武高 玄関ー
生徒A「雨宮さん!お疲れっした!」
蓮「お疲れした」
生徒B「雨宮先輩!ご苦労さまです!」
蓮「ご苦労さん」
生徒C「雨宮さん!今度自分の相談乗ってくれませんか!?」
蓮「うぃ」
52 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:42:01.22 ID:+9mh/Azpo
生徒D「雨宮さん!お気をつけてお帰り下さい!」
蓮「はいはい」
スタスタスタ……
??「すごいね、雨宮くん。大人気だね?」
蓮「ん?」
??「久しぶり……になるのかな?」
蓮「もしかして…鈴井さん?」
53 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:42:36.53 ID:+9mh/Azpo
ー自販機コーナーー
鈴井志帆「ごめんね?帰る所だったのに誘っちゃって」
蓮「まだ時間はあるから気にしなくていい。久しぶりだね、鈴井さん」
志帆「うん、ほんと久しぶり。雨宮くん」
蓮「鈴井さん総武に転校してたんだ?」
志帆「うん…本当はもっと遠くに越す予定だったんだけどね。親の仕事の都合もあってあまり遠くは無理だったの」
蓮「そっか。体はどう?」
志帆「うん、もうすっかり平気だよ」ニコッ
蓮「それは良かった」
54 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:43:07.37 ID:+9mh/Azpo
志帆「ねえ…雨宮くん。その…えっと」
蓮「なに?」
志帆「こっちでもその…変な噂、流れてるよね…つらくない?」
蓮「つらくはないけどそろそろ鬱陶しいかな」
志帆「そうなんだ?つらくないってだけでもすごいなぁって思っちゃうよ」
蓮「そうか?」
志帆「うん。そうだよ」ニコッ
55 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:44:11.76 ID:+9mh/Azpo
蓮「鈴井さんはあれからどうしてた?」
志帆「志帆でいいよ。雨宮くんは杏の大事なお友達だよね?だから私のことも志帆って呼んで?」
蓮「じゃあ俺の事も蓮でいいよ。志帆」
志帆「うん!えっとね、私はその…カウンセリングに通いながら通学してるの。体の方はもう大丈夫なんだけど…」
蓮「心か」
志帆「うん…。たまにね、夢に見ちゃうんだ…。バレーボールが飛んできて…次に殴られて…蹴られて…。それで…このままだともしかしたら女の子として一番嫌な事されちゃうかもって思った瞬間に目が覚めるの」
56 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:44:45.05 ID:+9mh/Azpo
志帆「…だから女の子として一番嫌な事をされた人の気持ち…わかっちゃうんだ…」
蓮「そうか…」
志帆「うん…。私は幸い殴られただけだったけど…」
蓮「どこがだ」
志帆「え?」
蓮「どこが幸いだ?殴られる事のどこに幸せがある?どこにもあるわけない」
志帆「蓮…」
57 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:45:18.60 ID:+9mh/Azpo
志帆「蓮はすごいね。強くって…憧れちゃうな」
蓮「何もすごくない。強くもない。憧れられる対象になんかなれっこない」
志帆「ううん、そんな事ないよ?蓮は前の学校の時も悪い噂に負けたりしなかった」
志帆「どんなに皆からおかしな目で見られても、ちゃんと自分らしさっていうか…芯を持ってたよね?それってすごい事なんだよ。だから憧れちゃうの。私も、それがほしいなって」
蓮「…買いかぶりすぎだ」
志帆「なんでそう思うの?」
58 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:45:51.32 ID:+9mh/Azpo
蓮「俺は…大事な仲間を置いてここにいる。ここにいるのが皆にとっても自分にとっても一番いい選択だからって」
蓮「でも俺は嫌なんだ。自分の不甲斐なさにも力のなさにも腹が立つ。憧れられる対象になんてなれない。むしろ俺は志帆に憧れてる」
志帆「えっ…?///」
蓮「志帆は強い。あんな事があってもしっかり前を向いて自分の足で歩いてる。杏との約束だから?違う、それだけじゃない。志帆は志帆の意思で立って歩く事を選んだ。その強さに俺は憧れる」
志帆「えっと…。そっか…なんか嬉しいなありがとう」
蓮「つらい目にあったのに自分から立ち上がるってすごい事なんだ。だから志帆はすごい。自信を持っていい」
志帆「うん…そうするね!ありがとう///」ニコッ
59 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:46:31.02 ID:+9mh/Azpo
志帆「あ、そういえば杏は元気?」
蓮「いつもうるさい」
志帆「あははっ!そうなんだ?元気ならいいの。私も元気だよってしょっちゅうチャットでは話してるから」
蓮「仲が良いのは良いことだ」
志帆「うん!あ、でも蓮?9股は関心しないなぁ〜?」
蓮「!??!!?!?」ビクッ
60 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:47:10.04 ID:+9mh/Azpo
志帆「ふふっ。今までで一番びっくりした顔してるよ?ふふっ」
蓮「おどかすな。ただの噂だ」
志帆「どうかなぁ?蓮は年上キラーだって杏から聞いてるよ?案外もうこっちの先生とかにもちょっかい出してたり…?」
蓮「!?!?!?!?!?!?!?!!!!?!?!?!!?」ビクビクッ
志帆「…あれ?図星…?」
61 :
◆OkhT76nerU
[saga]:2019/03/17(日) 13:47:48.37 ID:+9mh/Azpo
蓮「いや。まさか。はは。それより志帆のクラスはどこ?」
志帆「じーーーーっ…」
蓮「………」
志帆「じぃーーーーーーーーーっ……」
蓮「効果音を口にするな可愛いから」
志帆「かわっ!?///」
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