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【ポケモン】ハプウ「ポニデレラなのじゃ」
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36 :
◆V7Lv5KATKg
[saga]:2019/01/25(金) 23:38:35.26 ID:EkarEwlM0
アローラ王宮前
アセロラ「右よーし!左よーし!現在付近に異常はありません!クチナシ隊長!」
ミミたん「キュー!」
クチナシ「おー、そうかいそうかい。ならもう帰っていいぜアセロラ隊員」
アセロラ「ちょ、ちょっと!お父さん!なによそのテキトーな返事は!」プンプン
ミミたん「キュー!」プンプン
クチナシ「うっせーなぁ。邪魔だから帰れっつってんだよ!」
アセロラ「………じゃ、邪魔って…せっかく娘がお父さんのお仕事のお手伝いしてあげてるのに!!」
クチナシ「………今回は王族や貴族サマ方のパーティーの警備っつー重大な仕事なの!」
クチナシ「…………城ん中にはこの国のお偉いさん方が集まってんだ。テロリスト達からしたらいい的だ。一歩間違えば国が転落、遊びじゃねぇんだよ」
アセロラ「で、でも……アセロラだって何かお父さんの役に立ちたいよ…」
クチナシ「………ならお前も城ん中の舞踏会に参加して王子様をゲットでもしてこいや。お前がお姫様にでもなったら最高の親孝行だろうよ」ケッ
アセロラ「な、なによそれ!娘を政略結婚の道具に使う気?お父さん最低ー」ジトー
ミミたん「キュー」ジトー
クチナシ「うっ!ふ、二人してそんな目で見んな!冗談にきまってんだろ!」
クチナシ「……大事な一人娘だ。例え王子だろーと、俺が認めた男にしかお前らやんねーよ」ボソッ
アセロラ「え?」ピクッ
アセロラ「なになにお父さん?デレた?デレたのかなー?」ニヤニヤ
ミミたん「キュー?」ニヤニヤ
クチナシ「うるせー!////」プイッ
37 :
◆V7Lv5KATKg
[saga]:2019/01/26(土) 00:00:34.75 ID:X904hhkJ0
クチナシ「アセロラ!いいからガキはガキらしく城ん中に行ってろ!これは大人の仕事なんだよ!」
アセロラ「んー…まぁ、お父さんも珍しくやる気みたいだし仕方ないっか…」
アセロラ「確か舞踏会にはサトシも来てるしね!行こっか!ミミたん!」
ミミたん「キュー」
クチナシ「」ピクッ
アセロラ「まー…サトシのことだしきっと、舞踏会でもバトルバトル〜とか言ってるんだろうね?」
アセロラ「舞踏会でそれじゃ普通の女の子じゃサトシにはついていけないだろうしね……ここはやっぱりアセロラが付き合ってあげるしかないね」ウンウン
ミミたん「キュー」コクコク
クチナシ「ちょっと待て!」ガタッ
アセロラ「な、なによ!?」ビクッ
クチナシ「アセロラァ…言っておくが俺はあいつをまだ認めてねぇ」
アセロラ「ハァ?」
クチナシ「俺はあの兄ちゃんを認めてねぇっつってんだよ!!」
アセロラ「な、何言ってるの!お父さん、サトシにバトル負けたじゃん!」
クチナシ「あれは兄ちゃんのレベルに合わせたまでだ。ゼンリョクは出しちゃいねー」
アセロラ「ルガルガンZも渡してたよ!あれって認めたようなもんだよ!」
クチナシ「なんだアセロラ?お前あいつの嫁に行きてぇの?ま、俺は絶対に認めねーけど」
アセロラ「よ、嫁とか……まだそんな話はしてないよ!!」
クチナシ「"まだ"だぁ?」
アセロラ「ふんだっ」プイッ
ドドドド
アセロラ「……もぅ!だいたいお父さんは……」
ノジャー
アセロラ「……え?」
クチナシ「……なんの音だ?」
38 :
◆V7Lv5KATKg
[saga]:2019/01/26(土) 00:59:15.34 ID:X904hhkJ0
ハプウ「バンバドロ!!10まんばりきじゃ!!」
バンバドロ「ドロー!!」
ダダダダ
ピュー
クチナシ「……な…」ポカーン
アセロラ「……なにあれ……?バンバドロが引くおっきな大根に乗ったドレスを着た女の子??」オクチアングリ
クチナシ「………って、ポカンとしてる場合じゃねぇ!」ダッ
アセロラ「お父さん!?」
クチナシ「あのヘンテコなもんがなんだか知らねぇが……真っ正面から城に突っ込むたぁまともじゃねぇ!」
クチナシ「何かあってからじゃ遅ぇ!あいつを追う!!」
アセロラ「待って!!アセロラとミミたんも行くよ!!」
ミミたん「キュー!」
クチナシ「!」
クチナシ「(……ここに置いていきてぇところだが……もしあいつにまだ仲間が居たとしたら、かえって危険か……)」
クチナシ「(ここの守りは部下に任せて、一緒につれていった方が安全かもなぁ…)」
クチナシ「アセロラ!!俺から離れんじゃねぇぞ!!」
アセロラ「うん!!」
ミミたん「キュー!!」
ハプウ「魔法がとけるまでの時間は後一時間……」
ハプウ「(せっかく姉様方がわらわの気持ちを汲んで、守り神に頼んでまで作ってくれた舞台なのじゃ…)」
ハプウ「ならばわらわは……例え一時間であろうと、この夢の一時をゼンリョクで楽しむのじゃ!!」
ハプウ「王宮までゼンリョクなのじゃー!!レッツゴー!バンバドロ!!」
バンバドロ「ドロー!!」ググッ
ドドドドドドドド………
39 :
◆V7Lv5KATKg
[saga]:2019/01/26(土) 18:51:40.24 ID:3xE/BU790
>>36
訂正
クチナシ「……大事な一人娘だ。例え王子だろーと、俺が認めた男にしかお前らやんねーよ」ボソッ
↓
クチナシ「……大事な一人娘だ。例え王子だろーと、俺が認めた男にしかお前はやんねーよ」ボソッ
40 :
◆V7Lv5KATKg
[saga]:2019/01/27(日) 12:55:56.45 ID:yQ4wHYyR0
王宮内
ワイワイガヤガヤ
グラジオ「……………」
キャーグラジオオウジー
イケメーン
タマノコシ…
ザオボー「はいはーい!皆さん!押さないでくださーい!グラジオ王子との謁見は順番に…順番に並んでお願い致しまーす!」
グラジオ「…………」
ザオボー「いやはや…流石はグラジオ王子様でございます!物凄い人気ですねぇ」ニコニコ
グラジオ「フンッ」
ザオボー「それで?王子。王子のお目にかかる女性はいましたでしょうか?」ニコニコ
グラジオ「……オレは父様が舞踏会に出ろときかないから出たまでだ。興味ない」
ザオボー「王子ー!そう仰らないで!今日の舞踏会は、王子自ら気に入った女性を見定める機会を作って頂いた……謂わば、国王様からの親心なんです!」
グラジオ「頼んだ覚えはない」
ザオボー「王子!アローラはいずれ王子が国王となり、統治するのですよ?その為には、王子を支える妃様と跡継ぎの存在が必要不可欠!」
グラジオ「オレにはシルヴァディがいるから問題ない」ナデ
シルヴァディ「ヴァディ」
ザオボー「……ハァ…そんなワガママばかり言っていると、他国の姫君と無理やり縁談を組まされますよ?」ジトー
グラジオ「………………」ムスッ
ザオボー「王子!お妃様の問題は別として、これは我が国の王子がどのようなお方か、国民が知る機会でもあるのです!」
ザオボー「……せめて笑顔で応対してください!」
グラジオ「……笑うのは苦手だ」
41 :
◆V7Lv5KATKg
[saga]:2019/01/27(日) 19:06:14.45 ID:yQ4wHYyR0
「王子さまー!」
グラジオ「!」
ザオボー「ほらほら、王子!笑顔笑顔!」
グラジオ「………………」
ホシ「うわぁ!近くで見たら王子さまカッコいいー!」キラキラ
グラジオ「……そんな事は……」
ザオボー「ありがとうございますお嬢ちゃん。王子様もとっても喜んでおりますよー!ね?王子?」
グラジオ「……あ、ああ……」ヒクヒク
ホシ「ほんとー!やったー!」
ザオボー「ほら王子!いつまでもむっつり顔してないで笑顔を作ってください!」ヒソヒソ
グラジオ「(微笑んだつもりだったんだが……)」
ホシ「王子さま!ホシをお嫁さんにして!」
グラジオ「な!?」
ザオボー「おやおやおや、これはこれは嬉しい申し出ですねぇ王子様?」ニコニコ
ザオボー「ですが……お嬢ちゃんはまだ小さい、もう少し大きくなってから……」ニコニコ
ホシ「えー?」
「おい!!」
グラジオ・ザオボー「!」
カキ「ふざけるな!!いくら一国の王子とは言え、ホシはやらんぞ!!」ズカズカ
マオ「ちょ、ちょっとやめなよカキ!相手は王子様だよ!?」
ホシ「お兄ちゃん!?」
ザオボー「な、なんですかあなたは!!王子に向かって無礼な!!」プンプン
グラジオ「…………」
マオ「あー…えっと、ごめんなさい!この人ちょっと酔ってるんですよ…」エヘヘ
カキ「俺は酔ってなんかいない!」
マオ「いいから!さっさと行くよ!王子様にそんな態度とって牢獄に入れられちゃっても知らないよ?」ヒソヒソ
カキ「おい!」ズイッ
グラジオ「!」
カキ「ホシが欲しがったら俺とバトルしろ!」
グラジオ「バトル……だと?」
マオ「ちょ、ちょっと!カキ!」
42 :
◆V7Lv5KATKg
[saga]:2019/01/27(日) 19:22:08.58 ID:yQ4wHYyR0
マオ「アホー!」ベチン
カキ「いだっ!」
カキ「な、なにするんだマオ!」
マオ「カキ!ホシちゃんが大切なのもわかるけど、時と場合と相手を考えてよ!」
カキ「で、でもこのままじゃホシが…」
ホシ「………お兄ちゃん最低…ホシ、恥ずかしいよ…」ハァ
カキ「そんな!?」ガーン
マオ「ほらね?しっかり周りを見てよ!」
カキ「うぅぅ……王子と俺なら俺の方がイケメンだよなぁ?」
マオ「んー……100人居たら99人が王子の方がカッコいいって言うんじゃないかなー?」
カキ「え!?」ガーン
ギャーギャー
ザオボー「……まったく、度重なる王子への無礼な態度の数々、見過ごせません!ここは……」
グラジオ「待て」
ザオボー「!」
グラジオ「……面白い奴だ」フッ
ザオボー「(王子が笑った……?)」
「うっわー!すっげー!」
グラジオ・ザオボー「!」
サトシ「見ろよピカチュウ!スイレン!ナギサ!こんなポケモン見たことないぜー!強そう!カッコいいー!!」キラキラ
ピカチュウ「ピカー」
シルヴァディ「ヴァディ///」テレッ
スイレン「さ、サトシ!それ、王子様のポケモン!」ハラハラ
ナギサ「ブイ」
43 :
◆V7Lv5KATKg
[saga]:2019/01/27(日) 19:43:38.85 ID:yQ4wHYyR0
サトシ「え!?王子様のポケモンなの!?」ワクワク
グラジオ「あ、ああ……そうだが…」
サトシ「なんてポケモン!?俺とバトルしてよ!」キラキラ
グラジオ「………シルヴァディだ。…バトル…」
スイレン「ちょ……!サトシ…!」ヒェー
カキ「おい待てサトシ!」
サトシ「あれ?カキじゃん!久しぶり!」
カキ「王子とのバトルは俺が先約だ!お前は俺の後にしろ」
ザオボー「王子はそんな約束をしておりません」
サトシ「だってさ!じゃあ俺が先な!」
ザオボー「そういう話ではありません!」
サトシ「えー?何だよそれ!ケチー!」ブーブー
ザオボー「ケチではありません!」
カキ「……ならこうしよう!俺とサトシ、バトルで勝った方が王子とバトルできる!どうだ?」
サトシ「おっ!それいいな!そうしようぜ!決まり!」ワクワク
ザオボー「ちょ……あなた方!何を勝手に!!」
ワイワイ
マオ「あー……もう!まったく!これだから男子は!」
スイレン「恐れを知らない……」ハァ
マオ・スイレン「ん?」
マオ「あれ?スイレン?」
スイレン「マオ姉……」
マオ・スイレン「………………」
マオ「……何となくスイレンの気持ちが察せるよ…」アハハ
スイレン「……こっちも。マオ姉、心中お察しする…」ウンウン
マオ「………カキったらシスコンでさ?妹の為なら周りが見えなくなるっていうか…」
スイレン「……サトシも。バトルバトルで……何でもかんでもたいあたり!」
マオ「(……まぁ…)」
スイレン「(……でも…)」
ホシ「"そんなところもいいと思ってる"だよね?お姉さん達」ヒョコッ
マオ・スイレン「/////」ビクッ
ギャーギャー
グラジオ「…………」
グラジオ「(面白い奴らだな)」フッ
44 :
◆V7Lv5KATKg
[saga]:2019/01/27(日) 20:05:13.36 ID:yQ4wHYyR0
「ちょっとそこ、どいて頂いてよろしいかしら?」ドンッ
カキ「!」
サトシ「…あの人は!?」
スイレン「お母様…」ビクッ
マオ「……!スイレン!お母様がつれてるの!」
スイレン「!」
ルザミーネ「アローラ。王子様」ニコッ
グラジオ「!」
ルザミーネ「王子様…私、エーテル財団代表のルザミーネのと申します。どうぞお見知りおきを」ニコッ
グラジオ「………」
ザオボー「おぉ!エーテル財団と言えばあの大企業の……本日はよくお越しになられました!」
ルザミーネ「……本日は王子様に我が娘をご紹介したく、参りました。来なさい、リーリエ!」グイッ
リーリエ「い、痛いです!お母様!」
マオ「リーリエ!」
スイレン「やめてお母様!リーリエが痛がってる!」
ルザミーネ「あら、いたの?貴女達」
リーリエ「マオお姉様…スイレンお姉様…」ウルッ
ザオボー「おぉ!これはこれは……噂に聞くルザミーネ代表殿の御息女となれば…とてもお美しい…」
ルザミーネ「ありがとうございます」ニコッ
リーリエ「うぅ…」
グラジオ「……………」
ザオボー「王子!あのお嬢ちゃんなら家柄、容姿は問題ありません!それに…ルザミーネ代表殿の御息女なれば、王族の妃として申し分ない気品も兼ね備えている筈です!」ヒソヒソ
グラジオ「……………」
ルザミーネ「フフフ」ニコッ
リーリエ「……………」
ザオボー「どうですか王子様、あのお嬢ちゃん…リーリエ穣と少しお話しされては…?」ヒソヒソ
グラジオ「……………」
スッ
45 :
◆V7Lv5KATKg
[saga]:2019/01/27(日) 21:05:37.19 ID:yQ4wHYyR0
リーリエ「(この方が王子様……)」
グラジオ「……………」ツカツカ
ルザミーネ「フフッ」ニヤッ
グラジオ「………大丈夫か?」
リーリエ「え?」
グラジオ「………おい」
ルザミーネ「はいはい。なんでしょうか王子様?」ニコニコ
グラジオ「………この娘、さっき泣いていたように見えた」
ルザミーネ「!?」
グラジオ「……まさか…嫌がる娘を無理やりこの場につれてきた訳ではないだろうな?」ギロッ
ルザミーネ「……な!?」
リーリエ「王子……様…」
ルザミーネ「な、何を仰います王子様!娘のリーリエは以前からずっと王子様に会いたい!と申しておりました」ニコニコ
ルザミーネ「娘も……こうして王子様に会え、光栄に思っております!ね?リーリエ」チラッ
リーリエ「は、はい…お会いできて光栄です…王子様…」ガタガタ
グラジオ「…………」
ルザミーネ「ご覧の通り。娘もこう言っております」ニコッ
ザオボー「そうですよ王子様。あのルザミーネ殿が嫌がる娘を無理やりなんて事は……」
グラジオ「そうか?」
ルザミーネ「へ?」
グラジオ「………理由はわからかいが…少なくともオレには、その子が何かに脅えているように見えるが……?」
ルザミーネ「な!?」
リーリエ「………王子様……」ウルッ
リーリエ「わ、私……!」
ルザミーネ「……………」パチン
バリバリバリ
グラジオ「!」
カキ「な、なんだ!?」
ホシ「空間が裂けてる!?」
マオ「ま、まさか……」ゾクッ
ヌッ
ウツロイド「……………」ズズズ
サトシ「裂けた空間から変なポケモン?が出てきた…」
ピカチュウ「ピカッ…」ゾクッ
スイレン「ぁ……あ……」ガタガタ
サトシ「! お、おい!どうしたんだよスイレン!!」
グラジオ「(あれはまさか……?)」
46 :
◆V7Lv5KATKg
[saga]:2019/01/27(日) 21:07:29.52 ID:yQ4wHYyR0
>>45
訂正
グラジオ「………理由はわからかいが…少なくともオレには、その子が何かに脅えているように見えるが……?」
↓
グラジオ「………理由はわからないが…少なくともオレには、その子が何かに脅えているように見えるが……?」
47 :
◆V7Lv5KATKg
[saga]:2019/01/27(日) 21:23:26.99 ID:yQ4wHYyR0
ルザミーネ「…………」パチン
ウツロイド「………………」ヌッ
シュッ
マオ「キャア!」ガシッ
スイレン「アァ!」ガシッ
サトシ「スイレン!」
カキ「マオー!」
リーリエ「お母様!マオお姉様とスイレンお姉様に何をするんですか!!」
ルザミーネ「少し黙っていなさいリーリエ。貴女達には今から、今まで大切に育てた分の親孝行をしてもらうんだから」ニコッ
リーリエ「親孝行……?」
サトシ「くっそー!スイレンはなせー!」ダッ
カキ「マオ!今助けるからな!」ダッ
スイレン「サトシ…」ウルッ
マオ「カキ……」
ルザミーネ「フンッ!私の大切な娘にまとわりつく害虫が…」パチン
ウツロイド「………………」スッ
ブンッ
サトシ「……ぐあっ!!」ドサッ
カキ「…うっ!」ドサッ
ピカチュウ「ピカピー!!」
ホシ「お兄ちゃん!!」
スイレン「サトシ!」
マオ「カキ……!!」
ルザミーネ「ウフフ、これで邪魔者は消えたわね?さぁ…」
ウツロイド「……………」ポイッ
マオ・スイレン「キャア!!」ドサッ
リーリエ「マオお姉様!スイレンお姉様!」
マオ「うぅ……」
スイレン「……痛い…」
ザオボー「る、ルザミーネ殿!これはいったい何のつもり……」
ルザミーネ「フフッ、王子様……右から…マオ、スイレン、リーリエ……私の自慢の娘でございます」
グラジオ「…………」
ルザミーネ「さぁ、好きな娘をお選びください……なんなら……」
ルザミーネ「三人全員さしあげてもよろしくてよ?」ニコッ
48 :
◆V7Lv5KATKg
[saga]:2019/01/27(日) 21:45:51.25 ID:yQ4wHYyR0
グラジオ「シルヴァディ」
シルヴァディ「ヴァディ!」
ザオボー「お、王子様!何を……」
グラジオ「あの女が呼び出したポケモン……恐らくあれは父様が言っていた"ウルトラビースト"だ」
ザオボー「う、ウルトラビースト!?まさか……そんな…」
ウツロイド「……………」ウネウネ
ザオボー「ですが……確かウルトラビーストは我々の住む世界とは別世界のポケモンだと聞いたことがあります…何故そのようなポケモンをルザミーネ殿が……」
グラジオ「さぁな……だが…」チラッ
ルザミーネ「ウフフ」ユラッ
グラジオ「…………あのウルトラビーストは別名"パラサイト"人間に寄生し、強力な神経毒で感情を操ると言われているポケモンだ」
ザオボー「で、では…ルザミーネ殿は既にあのポケモンに……」
グラジオ「恐らくな」
ルザミーネ「フフフ…アハハハハハ!!さぁ、王子様!娘達をどうぞ好きにしてください!」
リーリエ「そんな…お母様……」グスッ
スイレン「うあぁぁぁぁ……!!」
マオ「……ごめんねハプウ……あなたを助けてあげられなかったバチが当たったんだね…」
ウツロイド「………」ウネウネ
ザオボー「……くっ!至急クチナシ殿と警務部隊に連絡を!」
グラジオ「いらん。それよりも王宮にいる人間を避難させろ」
ザオボー「な!?王子……まさか……あのポケモンと戦うおつもりですか!?」
ウツロイド「………」ウネウネ
グラジオ「ああ、そのまさかだ」フッ
グラジオ「いくぞシルヴァディ!!」
シルヴァディ「ヴァディ!!」
ドドドド
グラジオ「………ん?」ピクッ
サトシ「……くそっ!俺達も……」
カキ「待てサトシ!」
サトシ「なんだよ!!早くあいつを倒さなきゃスイレン達が……」
カキ「…何の音だ…?」
サトシ「……え?」
ノジャー
リーリエ「…………マオお姉様…スイレンお姉様……」
スイレン「う、うん……この声……」
マオ「……まさか…」
49 :
◆V7Lv5KATKg
[saga]:2019/01/27(日) 23:00:08.98 ID:yQ4wHYyR0
ドカーン!!
パラパラ
バンバドロ「ドロー!!」
ホシ「な、なに!?」
カキ「壁を破壊してデカい大根を引いたバンバドロが入ってきた!?」
ザオボー「ぬあぁぁぁー!!王宮の壁がー!!」
スイレン「あの大根馬車…まさか…」
マオ「うん!間違いないよ!」
リーリエ「ハプウ……」
ヨロッ
ホシ「あ!中から誰か出てきたよ!」
ハプウ「うぅ……しまった!勢いあまって壁を破壊してしまったのじゃ…」
ザオボー「あなた!歴史あるアローラ王宮の壁になんてことを……!」
ハプウ「」ビクッ
サトシ「ねぇねぇ!その大根の馬車なに?どうなってんの!」ズイッ
ザオボー「モガ」
ハプウ「えっと、これは……」チラッ
ハプウ「! ね、姉様方!そんなとこに倒れてどうしたのじゃ!?」
リーリエ「ハプウ……」
サトシ「! その子、知り合いなのか?」
スイレン「うん、妹…」
サトシ「妹!?」
リーリエ「ハプウ……そのドレスとガラスの靴は……」
ハプウ「……姉様方が守り神に頼み事をしてくれたお陰なのじゃ!」
ハプウ「……ありがとうなのじゃ!マオ姉様!スイレン姉様!リーリエ姉様!」ニカッ
スイレン「……私達はたいしたことしてない!」
マオ「うん、そうだよ!それは……今まで色んな事を我慢してきたハプウに対しての、神様からのご褒美だよ!」
ハプウ「マオ姉様…スイレン姉様……」ウルッ
リーリエ「ハプウ……そのドレスと靴……」
リーリエ「とっても似合ってて素敵です!」ニコッ
ハプウ「リーリエ姉様……」グスッ
サトシ「……姉妹…か……へへっ、何かいいな?こういうの!」ニッ
カキ「美しい姉妹愛!俺は今モーレツに感動しているっ!」ウルウル
ホシ「あはは……」
グラジオ「おい、取り込み中悪いが…」チラッ
ハプウ「!」
ルザミーネ「……何であの失敗作がここに……!」ギリッ
ハプウ「……お母様……?」
50 :
◆V7Lv5KATKg
[saga]:2019/01/27(日) 23:27:39.85 ID:yQ4wHYyR0
ハプウ「なんじゃ!?何やらお母様の様子がおかしいのじゃ!」
グラジオ「恐らくあいつに操られているんだ」チラッ
ウツロイド「…………」ウネウネ
ハプウ「あやつは!!いつもお母様と一緒にいるポケモン…」
ルザミーネ「ハプウ……何で貴女がここに居るのよ!?屋敷から出るなと言いつけてあったでしょ!」
ハプウ「そ、それは……」タジ
ルザミーネ「……それにそのドレスやガラスの靴はどうしたの!?まさか…」チラッ
マオ・スイレン・リーリエ「」ビクッ
ハプウ「ち、違うのじゃ!これは姉様方には関係ない!!」
リーリエ「ハプウ……」
ハプウ「それに……わらわはハプウではない…」
ハプウ「ポニデレラなのじゃっ!!」ドーン
スイレン「ポニ……」
マオ「デレラ……?」
ルザミーネ「……ポニデレラだかなんだか知らないけど…薄汚いヒンバスの貴女にその美しい純白のドレスと靴は似合わないわ…」ブツブツ
ルザミーネ「これ以上私に恥をかかせないで!!」キッ
ウツロイド「………………」ビュッ
ハプウ「!」
カキ「クラゲの触手が!!」
サトシ「危ない!逃げろポニデレラ!!」
グラジオ「くそっ!シルヴァ……」
ハプウ「バンバドローー!!」
バンバドロ「ドロー!!」ダッ
ガシッ
ウツロイド「!?」ググッ
バンバドロ「ドロ?」ニヤッ
ルザミーネ「な!?」
グラジオ「なんだと……?あのウルトラビーストの攻撃を…」
サトシ「すっげー!!バンバドロがクラゲの触手を受け止めた!!」
ピカチュウ「ピカー!」
ハプウ「こらー!!化け物!!」
ウツロイド「!」
ハプウ「マオ姉様やスイレン姉様やリーリエ姉様を……」
ルザミーネ「な、なんであの失敗作ごときがウツロイドの攻撃を……」ブツブツ
ハプウ「お母様を苛めたお前を……絶対に許さないのじゃ!!」
マオ「ははは……まったく、私達の妹は…」
スイレン「……うん、強くて…優しくて…凛々しくて…」
ハプウ「わらわが成敗してくれるのじゃ!いくぞバンバドロ!!」
バンバドロ「ドロー!!」
リーリエ「………はい!最高の……自慢の妹です!」ニコッ
シロン「コーン!!」
51 :
◆V7Lv5KATKg
[saga]:2019/01/28(月) 00:24:55.53 ID:NLvEYj4D0
オーイ
マオ・スイレン・リーリエ「!」
サトシ「大丈夫かー!」タッタッタ
ピカチュウ「ピカー!」タッタッタ
カキ「バトルが激しくなりそうだ!今の内にここを離れるぞ!」
カキ「立てるか?マオ」スッ
マオ「う、うん…なんとか…ありがとうカキ…」
アマージョ「ジョ」
サトシ「スイレン!歩けるか?」
スイレン「大丈夫!ありがとうサトシ」ニコッ
ナギサ「ブッイ」
リーリエ「………………」
「大丈夫?」
リーリエ「!」
マーマネ「手を貸そうか?」スッ
トゲデマル「マキュキュ」
リーリエ「あ、あなたは!!」
シロン「コーン」
マオ「え?リーリエ!誰その人?」ワクワク
スイレン「もしかして…リーリエのイイ人?」ウキウキ
リーリエ「えーと……」
マーマネ「フフフ」
リーリエ「論理的結論から言いますと、先程電気が消えた時に、暗闇で私に抱きついてきた方です」
マオ・スイレン「!?」
マオ「ちょっと!ウチの可愛い妹にナニしてるのよ!!」
スイレン「ぶっ飛ばす!!」ヨロッ
マーマネ「えぇ!?ちょ、ちょっと待ってよ!これには事情が…」アセアセ
マーマネ「リーリエからも何とか言ってよ!」
リーリエ「まぁ、事実ですし…」
シロン「ゴン!!」グルル
マーマネ「ちょ……」
ギャーギャー
カキ「………あいつら…俺達より元気じゃないか?」
サトシ「あー……みたいだな…」ハハハ
ピカチュウ「ピカー」
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