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【艦これSS】不器用を、あなたに。
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1 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/01(火) 00:23:05.05 ID:DdEdvpJ/O
・初のSSです
・スレ立て初めてです
・プロットは決めたんですが書き溜めがほぼ無いです
なのでクオリティは察してください
一応山城がメインですが群像劇っぽいかもです
p.s.あけましておめでとうございます!
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1546269785
2 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/01(火) 00:25:58.23 ID:DdEdvpJ/O
−−−12月8日 7:40、某鎮守府−−−
眩しい・・・。
カーテンを閉めてるというのに、こんなにも明るいとは・・・
・・・ん?
ということは・・・・・・
山城「またやってしまったわね...」
とっくに起床の時刻は過ぎている。どうも早起きという行動は私には難しすぎるらしい。姉様が居ないとこんなにもダメなのか、と山城は自嘲する。
山城「でもいい加減慣れないといけないわね」
とりあえず布団を綺麗に片付けるのは後回しにして、最低限の身だしなみを整えてから自室を後にする。
3 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/01(火) 00:28:07.93 ID:DdEdvpJ/O
〜〜〜
部屋を出ると途端に寒さが身に染みる。ここ数日で1番寒いかもしれない。今日はただでさえ気分の乗らない日だというのに・・・。
気温も気分も最悪な中、俯きながら食堂を目指し廊下を歩く。しばらくすると前方がやや騒がしくなった。
山城「(...この声、姉様たちね)」
ふと目線を上げれば、階段のある曲がり角から見慣れた姿が出てきた。
扶桑と満潮が仲良く談笑しながら朝食から戻ってきたようだ −−−
4 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/01(火) 00:29:31.15 ID:DdEdvpJ/O
山城「姉様おはようございます!!!それとついでに満潮も。」
扶桑「あらあら、寝坊助の妹がやっと起きたみたいね」
満潮「ちょっと!!!おまけ扱いって喧嘩売ってんの!?てかあんた寝坊しすぎよ!」
山城「ふふ、冗談よ。まぁ寝坊については何も言い返せないわ...。」
山城「ところで姉様、今日は非番ですし午後に間宮にでも行きませんか?その、姉様と二人きりがいいに越したことはないけど、たまには満潮も...」
扶桑「それはいいわね。満潮も非番だし行くわよね?」
満潮「まぁ山城が誘ってくるなんて珍しいしね、その、甘味目当てなんだからね!」
山城「何照れてんのよ。それじゃあまた午後に−−−」
5 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/01(火) 00:30:43.32 ID:DdEdvpJ/O
−−− なんて、ほのぼのした会話が別の鎮守府では行なわれるのだろうか。でも他所は他所、うちはうちである。
そんなことを考えていたらいつの間にか彼女らとの距離は縮まっており、ついに目が合ってしまった。
山城「...おはようございます、姉様に満潮」
扶桑「おはよう」
満潮「...チッ」
冷たい語調の返事と舌打ちの音は山城に突き刺さった。
6 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/01(火) 00:32:56.60 ID:DdEdvpJ/O
我に戻りふと振り返ると、2人は既に10歩分くらい離れていた。談笑を再開していて、その様子は何とも微笑ましい。実際2人はとても仲が良く、満潮は駆逐艦でありながら戦艦寮にて扶桑と同室生活を送っているのだ。
・・・でもまぁ挨拶が返ってくるだけマシかもしれない。淡白な言葉でも姉様が発声したものは全て美しいし、満潮のはちょっと舌が絡まりすぎちゃっただけとでも思えばいい。このくらいではうちの山城は不幸だなんて嘆かない。そう嘆く時というのはもっと・・・・・・
7 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/01(火) 00:34:12.49 ID:DdEdvpJ/O
「あっ!時雨、ここ寝癖っぽいっ!」
・・・こういう声が聞こえた時である。
山城は少し緊張しながら、その声のする角を曲がった。
「ほんと?ありがとう夕だt...」
時雨「...」
夕立「...」
そこには予想していた通りの2人が居た。
両者はどちらからともなく一瞬立ち止まってしまった。
8 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/01(火) 00:36:00.04 ID:DdEdvpJ/O
山城「.........おはよう」
とりあえず無難な事を口に出せた。名前まではとてもじゃないが出せなかったが。
時雨「...なんか今日は髪も跳ねるし不幸だなぁ」
夕立「この辺に幸運を拒絶するウイルスがあるっぽい...。さっさと部屋に戻ろ?」
時雨「そうだね夕立。白露たちも呼んで出撃までトランプでもするかい?」
夕立「楽しそうっぽい!」
仲良しな2人は気を取り直してその場を去った。
9 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/01(火) 00:37:55.60 ID:DdEdvpJ/O
無視+精神口撃となるとさすがの私でもちょっとは堪える。慣れっこだし、ほんとちょっとだけどね。
はぁ、不幸だわ...
10 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/01(火) 00:40:59.88 ID:DdEdvpJ/O
とりあえず今日はここまでです
たったこれだけで既に現在ある書き溜めの2割近くを投下してしまったという事実!
なるべくエタらないようにはします
みなさん良い初夢見ましょうね!
11 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/01(火) 00:44:59.70 ID:ayL5lTD0o
おつ
12 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/01(火) 02:58:32.62 ID:MdBbIr6N0
何ちゅー仲の悪い鎮守府だ。機能するんやろか
13 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/01(火) 07:10:36.61 ID:mXx0fgY9O
ええやん
14 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/01(火) 10:13:24.94 ID:DdEdvpJ/O
続き投下します
15 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/01(火) 10:14:10.19 ID:DdEdvpJ/O
〜〜〜
「ヘーイ、山城!今日はいつも以上に不幸な顔してるネー!」
階段を降り、その後は無事に食堂に着いた私は皆よりひと足遅い朝食をとっていた。無事とは言っても、朝食を終えてぞろぞろと自室に戻る不特定多数の艦娘からの陰口を考慮しなければの話だけれど。
山城「何よ、金剛。あんたはいつも元気ね」
嫌われ者の私に背後から元気に声を掛けてきたこいつは金剛型戦艦ネームシップ。この鎮守府の戦艦としては2番目に古参で高翌練度、しかも持前のフレンドリーな性格もあって人望も厚い。
16 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/01(火) 10:15:05.68 ID:DdEdvpJ/O
金剛「当たり前ネー!先輩への挨拶は元気良くデース!」
そう言いながら金剛は隣に座ってきた。
たしかにここで一番古参の戦艦は私だったわね。・・・いや、先輩とか関係なくあんた誰にでも元気でしょ。てか挨拶ってあんたさっきヘーイくらいしか言ってないじゃない。
心の中でツッコミに励んでいると、その快活なエセ英国人は少しトーンを落として聞いてきた。
17 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/01(火) 10:16:12.45 ID:DdEdvpJ/O
金剛「で、なんで山城はあんな顔してたネー?扶桑に無視されたとかデスネ?」
山城「さっきシンプルながらも素敵な挨拶を頂いたわ」
金剛「じゃあ時雨ネ!」
山城「なんでそうなるのよ...」
金剛「山城の悩みなんてこの二択デース。ほんとに違うんデスカー?」
半分は疑いながらも、もう半分は私を困らせる真の原因に興味津々なようだ。
18 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/01(火) 10:17:48.17 ID:DdEdvpJ/O
山城「違うわよ、というか今更じゃない...(まぁそれも否定出来ないけど)」
山城「ただね、今日は12月8日じゃない?だから...」
金剛「Oh...艦の時代、私達が傷つくことになる戦争の幕開けの日デスネ」
山城「そうよ。別に私はあんまフラッシュバックとか無いけれどね」
山城「でも、もしあの戦争が無かったら、きっと私はこんな醜くならなくて良かっただろうにとか思ってしまうのよ」
その時金剛には、山城の目に後悔と寂しさが混在しているように見えた。
そこで答えを知っていながらも意地悪く投げかける。
19 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/01(火) 10:19:19.68 ID:DdEdvpJ/O
金剛「それについて詳しく話すだけで時雨や扶桑、鎮守府のeverybodyとの問題は解決すると思いますヨ?」
山城「はぁ、そんなに簡単じゃないわよ...」
山城「それにこれは私のエゴだって自覚してるわ。あんたは納得してくれてると思ってたのだけど」
山城は一瞬躊躇ったような顔を見せたものの、すぐに呆れたような声で返してくる。
金剛「別にワタシは否定はしないヨー。ま、山城の好きにするがイイネー!」
やっぱり、と思いながらおどけた口調に戻る金剛。
20 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/01(火) 10:20:12.52 ID:DdEdvpJ/O
山城「ふふ、あんたのそういう所は嫌いじゃないわ」
山城「それよりそろそろ姉妹のところに戻ってあげたら?」
山城「私が引き止めたわけでもないのに彼女達からさらにヘイトを買うなんて、全然大丈夫じゃないもの」
別卓から比叡や榛名が山城のことを、嫌悪を含むような目で見ている。霧島も眼鏡の反射光で分かりずらいが、よくは思ってなさそうだ。
金剛「ほんとに観察眼はスゴいんデスカラ。それじゃあ、よい1日を過ごすデース!」
金剛はニッコリ笑って席を立ち、姉妹の元へ帰って行った。
21 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/01(火) 10:22:28.27 ID:DdEdvpJ/O
山城「(よい1日を、ねぇ...。非番だし、独り部屋で虚しくぼーっとするか図書室に篭るかしかないのだけど)」
社交辞令を深く考えてしまった。
周囲の明るく朗らかな声で思考の渦から引き戻される。
声のする方をチラ見すれば、やはり金剛が楽しそうに姉妹艦や近くにいる他の艦娘と喋っているのである。
山城「(...山城であること自体は良いとしても、どうせ艦娘に生まれ変わるんならあんな風になりたかったわよね)」
山城「(まぁ、絶対口には出さないけれど)」
22 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/01(火) 10:23:13.53 ID:DdEdvpJ/O
山城はひっそりと羨望しながら目線を下に戻す。
食事は既に終わっていた。
山城「(さて、今日も今日とて欠陥だらけの不幸鑑らしい1日を過ごしましょうか)」
こうして嫌われ者は席を立つのであった。
23 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/01(火) 10:26:25.19 ID:DdEdvpJ/O
???「よくは聞き取れませんでしたが山城さんの真意を知れるヒントがありそうでしたね...」
そう遠くない別卓で今の2人の会話に聞き耳を立てていた者がいた事など、山城は知りもしない・・・
24 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/01(火) 10:27:58.47 ID:DdEdvpJ/O
今回はここまでです
初詣にでも行ってきます
書き溜めの半分を消費してしまったので今夜は投下できないかもです
25 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/01(火) 10:42:12.53 ID:/kPldRvhO
Oh... 山城なにをしでかしたらこんなに嫌われるんや...
26 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/02(水) 23:20:39.15 ID:Zv5BfKWRO
結局書き溜めをほとんど増やせてません...
とりあえずまた少し投下します
27 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/02(水) 23:21:45.64 ID:Zv5BfKWRO
〜〜〜
12月9日 02:00 鎮守府廊下
暁「うぅ...」
暁「(響とか起こせば良かった...。お化けさん、ど、どうか今だけは...!み、見逃してください...!)」
暁「(トイレまであとちょっと!下向いてれば大丈夫...!下向いてれば大丈夫...!!)」
真っ暗な中、一人恐怖と戦いながら早足で
トイレを目指す暁の姿がそこにはあった。
28 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/02(水) 23:22:57.46 ID:Zv5BfKWRO
暁「(川内さんが騒がない日に限ってトイレに起きるなんて...)」
いつも夜中に騒ぎ回る川内は今宵は姉妹艦と仲良く自室に居るらしい。
暁「(お化け...目の前にいたらどうしよう...怖いな...「暁?」 ひぅ!?」
目線を上げると、もうすぐそこまで迫っていたトイレの入口に、白い和服に身を包んだ、赤い目の、黒髪を長く垂らした女性がが居た。真っ暗闇の中じゃ幽霊と見間違いかねない。
29 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/02(水) 23:23:42.50 ID:Zv5BfKWRO
暁「...山城さん?」
山城「またこんな所で会うとはね」
どうやら山城はトイレから出てきたところのようである。
30 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/02(水) 23:25:30.99 ID:Zv5BfKWRO
暁「山城さんのその格好、心臓に悪いわよ...。2回目だから今回は大丈夫だったけど...」
実は4ヵ月程前、同じような形で2人は出くわしていた。
その時は山城を幽霊と勘違いした暁が気絶寸前になってしまい大変だったのだ。
暁「(とにかく山城さんでよかったわ!)」
暁「(でもトイレから出てきた所ってことは...また私1人よね...)」
まだ終わらぬ試練の存在に気づき、暁は意気消沈する。安堵も束の間、再び恐怖が思考を支配していく。すると予想外の言葉が山城から出てきた。
31 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/02(水) 23:26:52.40 ID:Zv5BfKWRO
山城「...ねぇ、暁。ちょっとだけ喋っていかない?」
暁「喋る...?」
山城「あなたがトイレ終わるまで入口で待ってるから」
暁「わ、分かったわ!お喋りなら暁に任せてちょうだい!(これはラッキーね!山城ありがとう!)」
山城「付き合わせてごめんなさいね」
暗くてはっきりとまで見えなかったが、山城は微笑みをこちらに向けていた、ように見えた。
32 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/02(水) 23:28:15.57 ID:Zv5BfKWRO
暁「(やっぱり山城さんだってホントはみんなと仲良く喋りたいのよ!)」
暁「(それにしても何喋るんだろう?あの山城さんが引き止めたくらいだし、話しにくい相談とかあるのかしら?)」
ホッとした気持ちと、山城とのお喋りが気になるモヤモヤを抱え、暁は個室のドアを開けたのだった。
33 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/02(水) 23:29:10.75 ID:Zv5BfKWRO
とりあえず投下はここまでです
34 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/03(木) 00:13:32.55 ID:BcJbs2CVo
おつ
35 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/03(木) 23:52:18.49 ID:KiRAgrnLO
こんばんは、相変わらず書き溜めが増えないゴミです
今晩も小出しに投下します
36 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/03(木) 23:55:55.00 ID:KiRAgrnLO
〜
暁「待たせちゃってごめんなさい。それで、何をお喋りするの?」
山城「あぁ、その、大した話ではないのだけど。結論から言うと伝言を頼みたいのよ」
暁「伝言?」
山城「えぇ。今日、じゃなくてもう昨日ね、神通の進水日だったじゃない?」
暁「そうね、私も川内さんが開いてたお祝いパーティーに参加してきたわ!」
そう、今日は駆逐艦達も日頃からよくお世話になっている神通の進水日だった。
艦娘にとって進水日はいわば誕生日のようなものなので盛大に祝う。
鎮守府古参勢の神通ともなると慕っている人は特に多く、大勢の有志達によって夕食後に彼女のためのパーティーが開かれたのだ。
37 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/03(木) 23:57:28.71 ID:KiRAgrnLO
山城「あら、そうだったのね。実を言うと私は昨日は直接会わなくてね、お祝いとかしてないのよ」
山城「でも長い付き合いの同僚だし、おめでとうくらいは言っとこうと思ったのだけど...」
山城「...私、彼女からも嫌われてるしね。嫌いな相手が一日遅れでお祝いしてくるのも気まずいだろうし、あなたに代わりにさらっと伝えてもらおうと思ったのよ」
38 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/04(金) 00:00:11.67 ID:RYPNVgDLO
暁「(あれ?そんなこと?)」
暁は拍子抜けした。そして少しだけ違和感を覚えた。
暁「(たしかに神通さんは2日がかりの遠征に出てて、昨日はみんなが夕飯を食べ終わった頃にようやく帰ってきたわ)」
そう、山城が神通に会わなかったという話自体はおかしくない。
それに、暁としては神通はむしろ他の川内型と同じように山城に理解がある側の人だと思うのではあるが、神通が山城の振る舞いをよく批判しているというのは事実だ。
39 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/04(金) 00:00:53.19 ID:RYPNVgDLO
暁「(けど、私を引き止めてまでするほどの話じゃないわよね)」
暁「(なんたって、川内さんと那珂ちゃんさんは山城さんの味方っぽいし、明日2人にでも頼めばいい話...)」
山城「...暁?」
暁「ふぇ!?」
山城「その、別に軽いお願いなんだし、もしめんどくさいならいいのよ?」
山城「あなたに会うまでは川内にでも伝えてもらえばいいと思ってたし」
どうやら暁が引き受けるかどうかを悩んでいるように見えたようだ。そして見事に暁の考えていたことを口にした山城。
40 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/04(金) 00:02:48.57 ID:RYPNVgDLO
暁「いや、そ、そうじゃないわ!」
暁「あのね、山城さん、神通さんは山城さんのこと、すごく嫌ってるとかじゃないと思うわ!」
暁「だからね、今回は私から伝言しておくけど、機会があったら神通さんに話しかけてみてもいいと思うの!」
誤魔化すために咄嗟に考えていることとは違うことを口にした。しかし今言った事自体は暁の本心である。
41 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/04(金) 00:03:45.19 ID:RYPNVgDLO
山城「...そう。まぁ、機会があったらね」
暁「(私の考えすぎだったのかなぁ...)」
山城「じゃあ要件も伝えたし戻りましょうか。前も言った通り、私もこっちだから」
暁「そうね!」
2人は駆逐艦寮の奥の方を目指し歩く。
42 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/04(金) 00:05:11.08 ID:RYPNVgDLO
山城の自室は本来は真逆の方向の戦艦寮である。しかし夜の静けさが好きな山城は、トイレのために起きてしまった夜などには、駆逐艦寮の端側の階段を降りて中庭に出て、そこらをぶらつきながら敷地を縦断して戦艦寮まで戻るのだ、と前回の時に教えてくれた。
その時暁は、だから同じく夜好きな川内さんは山城さんと仲がいいのか、なんて解釈をしてすごく納得したのだった。
もちろん電から話を聞いてからは、それだけが理由ではないと知っているのだが。
無言のまま、2人は暗闇を歩く・・・
43 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/04(金) 00:07:11.33 ID:RYPNVgDLO
今回はここまで
SSを書くって大変ですね
全然書き溜めを蓄えられないです
不幸だわ...
44 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/04(金) 00:32:34.43 ID:SmRuOSoJo
おつおつ
頑張って
先が楽しみだから
45 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/04(金) 23:46:42.70 ID:ClKm8+sSO
今晩は昨日よりさらに少ない投下量になっちゃいます
書き溜めが溜まったら一気に投下量増やせるんですけどね・・・
てなわけで投下開始です
46 :
◆eZLHgmSox6/X
:2019/01/04(金) 23:52:36.76 ID:ClKm8+sSO
暁「(にしても、深刻な相談だと思ってたから、ついに暁も山城さんに頼られるようなレディーになれたのかって思ったのになぁ...)」
山城の斜め後ろで、暁は先程の出来事を振り返っていた。
“レディ”というのは暁が目指している理想の姿である。
お淑やかで、美しく、慕われていて、頼りにもなって・・・
いつかはレディになれたら、と暁は日頃から強く思っているのである。
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