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サトシ「キスしないと出られない部屋?」スイレン「うん」
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32 :
◆KDBZo6p5dM
[saga]:2018/11/13(火) 22:59:45.02 ID:mgkaXYnU0
リーリエ「……シロン。トゲデマルは、はがね・でんきタイプ。こおりタイプのシロンはちょっと不利だね」
シロン「コン」
マーマネ「?」
リーリエ「でも……私だってポケモントレーナー!不利なタイプとのバトルは想定して勉強だってしています!」グッ
シロン「コーン!」
リーリエ「……マーマネ」
マーマネ「な、なに?」
リーリエ「……私は今からマーマネとゼンリョクでバトルをします!当然勝つ気で!」
マーマネ「!」
リーリエ「……本で読んだことがあります。逆境こそが人を大きく成長させるチャンスなんだって!」
マーマネ「……逆境こそがチャンス……?」
リーリエ「……口で言うだけなら誰だってできます!ですから…」
リーリエ「このバトルで私に見せてください!マーマネがサトシやカキよりも強くてカッコいいところを!」
マーマネ「! リーリエ…」
マーマネ「……うん!ゼンリョクでいくよっ!」
マーマネ「トゲデマル!」
トゲデマル「マキュキュ!」ダッ
リーリエ「はい!望むところです!」ニッ
リーリエ「シロン!」
シロン「コーン!」ダッ
ズガガガ
33 :
◆KDBZo6p5dM
[saga]:2018/11/13(火) 23:17:47.27 ID:mgkaXYnU0
サンサン
リーリエ「ようやく外に出れましたね!シロン!」ウーン
シロン「コーン!」
リーリエ「外は明るいまま…あれだけ濃かった霧も無かったかのように澄みわたった景色…あの部屋はなんだったんだろうね?」
シロン「コーン?」
マーマネ「ハァ…」トボトボ
トゲデマル「マキュキュ」
リーリエ「マーマネ…」
マーマネ「……まさか本当に相性の不利を覆されるなんて…」ガクッ
リーリエ「マーマネもまだまだですね?」ドヤッ
シロン「コーン!」ドヤッ
マーマネ「……あのさリーリエ」
リーリエ「…なんですか?」
マーマネ「……さっきはあんなこと言っちゃったけど…やっぱりごめ…」
リーリエ「許しません」プイッ
マーマネ「ぁ………」ガクッ
トゲデマル「マキュ」ポンッ
リーリエ「…マーマネ、私…ゼンリョクでバトルをしてお腹が空きました」
マーマネ「え?」
リーリエ「美味しいスイーツを奢ってください!それで部屋の件は水に流します」ニコッ
マーマネ「リーリエ………」
リーリエ「…今度は嘘はナシですよ?」
マーマネ「……うん!」ニコッ
マーマネ「リーリエ!僕の行きつけですっごく美味しいスイーツショップがあるんだ!そこに行こうよ!」
リーリエ「すっごく美味しいスイーツショップ……はい!楽しみです!」ワクワク
ワイワイ
シロン「コン」ニコニコ
トゲデマル「マキュキュ」ニコニコ
34 :
◆KDBZo6p5dM
[saga]:2018/11/13(火) 23:44:38.40 ID:mgkaXYnU0
>>31
訂正
マーマネ「……僕は…サトシやカキみたく、バトルは強くないし、頼りないしカッコよくもないよ…」
↓
マーマネ「……僕は…サトシやカキみたく、バトルは強くないし、頼りにならないしカッコよくもないよ…」
35 :
◆KDBZo6p5dM
[saga]:2018/11/13(火) 23:57:39.39 ID:mgkaXYnU0
数日後
アーカラ島
サトシ「ごめーん!待ったー?」タッタッタ
ピカチュウ「ピカー!」タッタッタ
「全然大丈夫〜」
アセロラ「アセロラも今来たとこだよ♪」
ミミたん「キュー」
アセロラ「あれ?ロトムは?」
サトシ「あー、なんか今日はククイ博士の研究を手伝うから来れないんだってさ!」
アセロラ「そうなんだ」
サトシ「それよりアセロラ!俺に用ってなに?」
アセロラ「あっ!それなんだけどね?実は…サトシにお願いがあるの…」
サトシ「お願い?」
アセロラ「うん、最近ちょ〜っと気になる噂を聞いてね?それがこの島での出来事みたいで…」
サトシ「噂?出来事?」
ピカチュウ「ピカ?」
アセロラ「うん、そうなの!アセロラも詳しくは知らないんだけど……その噂をアセロラと一緒にサトシに調べてもらいたいの」
サトシ「なるほどな!いいよ!」ニッ
アセロラ「えへへ、ありがとう!さすがサトシ!」ニコッ
ミミたん「キュー」
サトシ「へへっ!で、どんな噂なの?」
アセロラ「……さっきも言った通り……詳しいことはアセロラもわからないんだけどね?」ウーン
アセロラ「……"神さまのイタズラ"って呼ばれてる現象らしいよ?」
サトシ「神さまのイタズラ?」
ピカチュウ「ピ?」
36 :
◆KDBZo6p5dM
[saga]:2018/11/14(水) 00:39:17.63 ID:vUDGV26h0
サトシ「神さま…神さまかぁ…」ウズッ
サトシ「うぉー!なんだかすっげーワクワクしてきたな!ピカチュウ!」
ピカチュウ「ピッカー!」
アセロラ「ふふふ」ニコッ
サトシ「ところでさ、アセロラ!アセロラは何でその噂を調べたいの?」
アセロラ「……うーん……サトシと同じで興味があったからかなー?」
サトシ「やっぱり?だよな!神さまとかすっげーワクワクするもんな!」ウズウズ
アセロラ「ふふふ、まー……」
アセロラ「……アセロラが興味あるのは噂の"中身"の方だけどねー♪」ボソッ
ミミたん「キュー」フワフワ
37 :
◆KDBZo6p5dM
[saga]:2018/11/14(水) 21:49:01.53 ID:4PWHaSWe0
アセロラ「でね?その時ミミたんがー」スタスタ
ミミたん「キュー」
サトシ「……………」スタスタ
サトシ(なんかこの道歩いてるとスイレンと入ったあの部屋のこと思い出しちゃうよ…)
アセロラ「そこでアセロラは言ったの!」フフン
サトシ(……まさかな?)タラッ
ピカチュウ「ピカァ」
アセロラ「サトシはアセ……」
サトシ「ね、ねぇアセロラ!」
アセロラ「……なに?」
サトシ「そ、そのさ?神さまのイタズラが起きる場所ってどこにあるの?」ハハハ
アセロラ「あー……うふふ、サトシもなんだかんだノリノリだね?」ニコッ
サトシ「いやぁ……まぁな?ハハハ…」
アセロラ「大丈夫大丈夫ー!神さまのイタズラが起きる場所は…」スッ
サトシ「! ここは!?」ビクッ
ピカチュウ「ピ…」
モヤッ
アセロラ「あの霧の中にあるって噂だからねー?」
アセロラ「アセロラも待ちきれないよ♪」ウフフ
ミミたん「キュー」
38 :
◆KDBZo6p5dM
[saga]:2018/11/14(水) 22:08:33.49 ID:4PWHaSWe0
サトシ(こ、この霧!間違いない!あの場所だ!)
サトシ(てことは…アセロラが言ってた神さまのイタズラってのは…)チラッ
アセロラ「サトシ!さっそく神さまのイタズラの謎を解明しようよ♪」
サトシ(あの部屋のことだったのか…)タラッ
ピカチュウ「ピカ…」
アセロラ「さー、霧の中へレッツゴー!」
サトシ「霧の中に入っちゃダメだアセロラ!」
アセロラ「え?」キョトン
サトシ「そ、その!上手くは言えないけど…なんていうか……とにかくダメなんだ!危な…」
アセロラ「あーっ!わかった〜!」
サトシ「わかってくれたのか?なら引き返して…」
アセロラ「サトシー?怖くなったんでしょ?」フフフ
サトシ「い、いや…そうじゃなくって…!」
アセロラ「大丈夫大丈夫〜!怖いんだったらアセロラお姉ちゃんにギュッてくっついててもいいからねー?」ニコッ
サトシ「アセロラ!俺の話を聞い……」クラッ
サトシ(! ま、マズい…眠気が…あの時と同じだ…)クラクラ
サトシ「ア…セロラ……逃げ……」
バタリ
サトシ「zzz」
ピカチュウ「zzz」
アセロラ「……うふふ、サトシは優しいね?」ウトウト
アセロラ「……ごめんねサトシ?」ボソッ
バタリ
アセロラ「zzz」
ミミたん「キュー」
39 :
◆KDBZo6p5dM
[saga]:2018/11/14(水) 22:35:38.42 ID:4PWHaSWe0
サトシ「………う〜ん…」パチッ
ピカチュウ「ピカァ…」ムクリ
サトシ「………俺、あの霧の中で眠って…」ムクリ
サトシ(うわぁ…やっぱこの部屋かぁ…)キョロキョロ
サトシ「……そ、そうだ……!アセロラは…」
アセロラ「…………」ジーッ
ミミたん「キュー」ジーッ
サトシ「うぉっ!」ビクッ
アセロラ「もぅ!サトシ!女の子の顔を見て驚くなんて酷いよ!」プンプン
ミミたん「キュー!」プンプン
サトシ「ご、ごめん…」ドキドキ
サトシ「……でも、無事で良かったよアセロラ。…いや、この状況は無事なのか……?」
ピカチュウ「ピカ」
アセロラ「なんか変な部屋に入っちゃったね」
サトシ「あ、ああ…そうだな…」ハハハ
サトシ(ここがスイレンと入ったのと同じ部屋なら、アレが…)キョロキョロ
アセロラ「……そうだ!サトシが眠ってる間にアセロラ、ミミたんと一緒にこの部屋を調べてみたの。そしたらね?」
ミミたん「キュー」
サトシ「!」
アセロラ「こんなの見つけちゃったんだよねー?」スッ
サトシ「そ、それは!?」
ピカチュウ「ピ!?」
40 :
◆KDBZo6p5dM
[saga]:2018/11/14(水) 23:10:43.09 ID:4PWHaSWe0
『キスしないとこの部屋からは出られません』
サトシ(やっぱりか)ハァ
アセロラ「もぅ!キスしなきゃ部屋から出られないだなんて!これが神さまのイタズラってやつかな?その神さまって、本当にイタズラ好きな神さまなんだね!////」テレッ
ミミたん「キュー」
サトシ「またこれか」ボソッ
アセロラ「うんうん、本当に困っちゃ…………………また?」
サトシ「え?」
ピカチュウ「ピ?」
アセロラ「さ、サトシ!またってどういうこと!?」ズイッ
サトシ「え?あ、いや……」
アセロラ「なに?まさか……無いとは思うけど…サトシ、アセロラ以外の女の子とこの部屋に入ったことが……」ジトー
サトシ「……実は前にスイレンと…」ハハハ
アセロラ「スイレン!?」
サトシ「」ビクッ
アセロラ「なんでスイレンと入ったの!?」
サトシ「いや、なんでって……スイレンと散歩してたらたまたま迷いこんじゃって…」
アセロラ「嘘つかないでよ!たまたまなんてある訳ないでしょ!!」
サトシ「いや、そんなこと言われても…たまたまはたまたまだし…」
アセロラ「…………で、したの?スイレンと」
サトシ「……何を?」
アセロラ「なにって…キスに決まってるよ!とぼけないでよ!!」
サトシ「……してないよ。つーか、怖いよアセロラ…唾飛んでるし…」
アセロラ「サトシ!嘘つかないで!この部屋はキスしなきゃ出られないんだよ!してないわけないでしょ!!」
サトシ「いや、マジだって!その時はピカチュウとアシマリとロトムも一緒にいて…俺はピカチュウとキスして部屋を出たんだよ!」アセアセ
サトシ「な?ピカチュウ?」
ピカチュウ「ピカピカ」コクコク
アセロラ「…………ほんと?アセロラの目を見て言って」ジーッ
サトシ「……ほ、本当だよ」ジーッ
アセロラ「…………わかったよ、アセロラはサトシを信じるよ」
サトシ「さ、サンキュー…」ホッ
サトシ「つーかさ、あの時は大変だったんだぜ?」
アセロラ「大変?」
サトシ「そうだよ!スイレンは部屋から出たらすっげー機嫌悪くなるし…この部屋、いい思い出なかったらさ」
アセロラ「あー、だからサトシ、必死になってここに入るの止めてたんだ…」
アセロラ「で?スイレンと仲直りはしたの?」
サトシ「うん、ロトムのアドバイスで帰りにスイレンと手を繋いで帰ったら仲直りできたよ」
アセロラ「……手を繋いで帰った……?」
ミミたん「キュー」
ピカチュウ「ピカピィ…」
41 :
◆KDBZo6p5dM
[saga]:2018/11/14(水) 23:26:13.82 ID:4PWHaSWe0
アセロラ「もぅ!さっきからなんなのよサトシは!」プンプン
サトシ(うわぁ、アセロラ……すっげー怒ってんな…もうこの部屋嫌だよ)
ピカチュウ「ピカァ」
サトシ「と、とにかくさアセロラ!この部屋はキスすれば出れる訳だし、早く部屋から出ちゃおうぜ?」ハハハ
アセロラ「…………」
サトシ「ピカチュウ!こいよ!」
ピカチュウ「ピカァ」タタタ
アセロラ「…………」スッ
ボンッ
カゲボウズ「…………」フワフワ
サトシ「え?」
アセロラ「ごー♪」
カゲボウズ「…………」スッ
チュッ
ピカチュウ「ピ!?」
サトシ「……カゲボウズがピカチュウにチュウを……?」
ドア「」ガチャッ
アセロラ「ドアが開いた!」
ピカチュウ「ピカピィ!!」ヒュー
カゲボウズ「…………」ヒュー
サトシ「ぴ、ピカチュウとカゲボウズがドアの外に吸い込まれてく!?」
ピカピー
サトシ「うわぁぁぁ!!いくなピカチュウーー!!」
ドア「」バタン
サトシ「ど、ドアが閉まった……?」ガクッ
アセロラ「なるほどなるほどー!噂通りこの部屋は、キスしたもの"だけ"を部屋から出してくれるんだね?」ウンウン
42 :
◆KDBZo6p5dM
[saga]:2018/11/14(水) 23:42:28.31 ID:4PWHaSWe0
サトシ「お、おい!何すんだよアセロラ!」
アセロラ「なにって…女の子一人を置いて不思議な部屋から先に出ようとするのはどうかと思うなー?サトシー」
サトシ「うっ……」グサッ
サトシ「わ、わかったよ」スッ
ボンッ ボンッ
ニャヒート「ニャー」
ルガルガン「ガルッ」
アセロラ「!」
サトシ「俺はニャヒートとキスして出るから、アセロラはルガルガンと…」
アセロラ「はーい、ちゅっちゅしましょうね〜?」グイッ
ニャヒート「ニャ!?」チュッ
ルガルガン「ガルッ////」チュッ
サトシ「!?」
ドア「」ガチャッ
ヒュー
ニャー ガルー
サトシ「うわぁぁぁ!!ルガルガーン!!ニャヒートォォ!!」
ドア「」バタン
サトシ「お、おい!アセロラ!さっきから…」
アセロラ「サトシ!よーく考えてよ!アセロラたちがルガルガンたちとキスをして部屋から出ちゃったら、残されたミミたんはどうするの?」
ミミたん「キュー」ションボリ
サトシ「そ、そっか!ごめんミミたん!」
ミミたん「キュー」
アセロラ「……サトシ、リュックにモクローがいるでしょ?」
サトシ「!」
43 :
◆KDBZo6p5dM
[saga]:2018/11/14(水) 23:49:22.07 ID:4PWHaSWe0
サトシ「そうだった!モクロー!」ジー
モクロー「zzz」
サトシ「ハハハ、モクローのやつ、まだ寝てるよ」
アセロラ「ふふっ」ニコッ
サトシ「でも…俺とモクロー、アセロラとミミたん!これで部屋から出れる人数は揃ったな!」
ミミたん「キュー」
アセロラ「………」
モクロー「zzz」
サトシ「んじゃあ、さっそく…」
アセロラ「ねぇサトシ」
サトシ「ん?」
アセロラ「選んでよ」
サトシ「…………選ぶ?」
アセロラ「モクローとミミたんと」
アセロラ「アセロラ」
サトシ「え?」
アセロラ「……サトシは誰とキスしてこの部屋を出る?」ニコッ
サトシ「…………」
………………
………
…
44 :
◆KDBZo6p5dM
[saga]:2018/11/15(木) 00:06:17.54 ID:Y5OPLd9o0
アセロラ「……外はまだ明るいまま、それに霧は消えてる…」
アセロラ「"神さまのイタズラ"噂通りだったね!ミミたん」
ミミたん「キュー」
サトシ「…………」
モクロー「クロー」バサッ
サトシ「……なぁ、アセロラ…」
アセロラ「……ごめんねサトシ。やっぱりズルはいけないよ」ボソッ
サトシ「………え?」
アセロラ「……はい!」スッ
サトシ「………手?」
アセロラ「神さまのイタズラは帰るまでが神さまのイタズラでーす」ニコッ
サトシ「どゆこと??」
アセロラ「もぅサトシ!女の子が手を出したらあれしかないよ!」プンプン
アセロラ「それとも〜?スイレンにはできてアセロラにはできないのかな〜?」ジトー
サトシ「………ああ」スッ
ギュッ
アセロラ「えへへ///じゃあ……アセロラの家につくまでのエスコートはお願いね?サトシ」
サトシ「任せてよ!」ニッ
サトシ「帰ろうぜ!アセロラ!」ギュッ
アセロラ「うん♪」ギュッ
アセロラ(まぁ…今日はこれで充分かな?)ニコッ
ピカチュウ「ピカピカ」ニコッ
ミミたん「キュー」
45 :
◆KDBZo6p5dM
[saga]:2018/11/15(木) 00:35:09.29 ID:Y5OPLd9o0
日曜日
アーカラ島
グラジオ「……………」ザッ
シルヴァディ「ヴァディ!」ザッ
モヤッ
グラジオ(……ここがリーリエの言っていた"ポケモンバトルをしなければ出られない部屋"とやらの入り口か…)
グラジオ「………昼間なのに光を通さない程の濃い霧に覆われている…どうやら巷ではこの現象を"神さまのイタズラ"と呼んでいるらしいな」
グラジオ「………神さまのイタズラ、か…よくはわからないが、そんな気まぐれで人やポケモンを誘うような危険なものを放置しておくわけにもいかん」
グラジオ「俺がこの現象の原因を突き止め、神の気まぐれに終焉を……ん?」チラッ
マツリカ「……………」カキカキ
アブリボン「リボボーン♪」
グラジオ「おい、何をしている!」タッタッタ
シルヴァディ「ヴァディ!」タッタッタ
マツリカ「! お〜、アローラアローラ」ニコッ
46 :
◆KDBZo6p5dM
[saga]:2018/11/15(木) 21:50:20.31 ID:Y5OPLd9o0
マツリカ「私はマツリカ!今、画を描いてる」
グラジオ「画?」
マツリカ「うん、そう。ここ…なんだか不思議な雰囲気があったから」
グラジオ「……………」
マツリカ「……光を覆いつくすほどのこの霧には不気味さの中にも神秘的な何かを感じるんだ」
マツリカ「言葉では言いあらわせられない何か……だから、画を描くことにした」
グラジオ「………変わったやつだな」フッ
マツリカ「そうかな?」
グラジオ「………だが、お前のその直感は正しい。ここにはよくない噂があるらしいからな」
マツリカ「よくない噂……?」
グラジオ「ああ、どうやらこの場所は、イタズラ好きな神さまが霧で人やポケモンを気まぐれに誘い、身勝手な試練を与えてくるという傍迷惑な曰く付きの場所らしい」
グラジオ「暇をもて余した神々のアソビというやつだな」フッ
マツリカ「……暇をもて余した神々のアソビ……か…」ウーン
マツリカ「……わかった!キミも変わったやつだ!」ビシッ
アブリボン「リボボーン♪」
グラジオ「な!?」
シルヴァディ「ヴァディ」コクコク
47 :
◆KDBZo6p5dM
[saga]:2018/11/15(木) 22:03:30.57 ID:Y5OPLd9o0
グラジオ「おい!訂正しろ!俺は変わってない!」プンプン
マツリカ「アハハ、やっぱり変わってるよ」クスクス
グラジオ「………くっ!と、とにかく!ここは危険だから画を描くならどこか別の場所でやるんだな!」
マツリカ「ふふっ、それはそれは…ごちゅーこくどうも」スクッ
マツリカ「……キミ、変わった人だけど、どうやらイイ人ではあるらしい」ニコッ
グラジオ「………一言余計だ」
マツリカ「…イタズラ好きの神さま…少し興味はあったけど仕方な………ん?」
グラジオ「? どうした?さっさと行……」
マツリカ「おぉ……!キミ、よく見たら珍しいポケモン持ってるね!」キラキラ
グラジオ「なに?」
シルヴァディ「ヴァ?」
マツリカ「この場所を画にできなかったかわりに、キミのそのポケモン、描かせてもらっていいかな?」ワクワク
グラジオ「………おい、悪いが俺は今忙し……」
マツリカ「いーよいーよ!そのまま、そのポーズで!」カキカキ
シルヴァディ「ヴァディ////」テレテレ
グラジオ「何してやがるシルヴァディ!」
マツリカ「……キミ、シルヴァディって言うんだね!」カキカキ
シルヴァディ「ヴァディ!」
グラジオ「ハァ…やりにくいやつだ…」
モヤッ
グラジオ「………ん?」
アブリボン「」ピクッ
アブリボン「リボボーン!!」
48 :
◆KDBZo6p5dM
[saga]:2018/11/15(木) 22:12:43.53 ID:Y5OPLd9o0
マツリカ「? おー、どうしたのアブリボン?」
アブリボン「り、リボボーン!!」
マツリカ「……危険?」
グラジオ(霧がこっちに迫って来ているだと!?俺たちを無理やり試練に誘おうというわけか……!)
グラジオ「………おい!逃げ…」
マツリカ「zzz」
アブリボン「zzz」
シルヴァディ「zzz」
グラジオ「………くそっ!間に合わ……」クラッ
グラジオ(マズイ……このままでは俺も霧に呑まれ……)フラフラ
バタリ
グラジオ「zzz」
49 :
◆KDBZo6p5dM
[saga]:2018/11/15(木) 22:26:10.82 ID:Y5OPLd9o0
グラジオ「………うっ…」パチッ
グラジオ「………この部屋は……」ムクリ
シルヴァディ「ヴァディ」
マツリカ「……よかった!気がついた!」
アブリボン「リボボーン!」
グラジオ「! お前…」
マツリカ「……どうやら、キミの言った通り。私たちはあの霧に眠らされて…気づいたらこの部屋の中」
グラジオ「…………」
マツリカ「……それにしても、何とも不思議な部屋」
マツリカ「窓もイスもテーブルも無い。あるのはあのドアだけ」チラッ
ドア「」
マツリカ「……脱出しようにもあのドアは開かなかった。はてさてどうしたものか」ウーン
グラジオ「俺の妹が前に今の俺たちと同じで、この部屋に誘われたらしい」
マツリカ「妹……?」
グラジオ「………ああ、妹が言うには、この部屋を脱出する為には、部屋から出されたミッションをクリアしなければならないらしい」
マツリカ「ミッション?部屋から?」
グラジオ「ああ、その時はポケモンバトルをしろ。というミッションだったらしいがな」
マツリカ「……ポケモンバトル?おーおー、神さまの考えは私たち人間には計り知れない」
グラジオ「………かもな」フッ
マツリカ「……おー、とりあずは…」スッ
マツリカ「ミッションがあるまで、この貴重な体験と部屋を画にしよう」カキカキ
アブリボン「リボボーン!」
グラジオ「お気楽なやつだ」ハァ
50 :
◆KDBZo6p5dM
[saga]:2018/11/15(木) 22:35:35.79 ID:Y5OPLd9o0
シルヴァディ「ヴァディ!!」クイッ
グラジオ「? どうしたシルヴァ………それは!?」
『』
マツリカ「おーおー、その看板?みたいなの、何か書いてある」ムゥ
マツリカ「まさか、それがこの部屋を出るため、神さまから私たちに与えられたミッション?」
グラジオ「恐らくな」ヒョイッ
グラジオ「………なになに?この部屋を出るためには……」
マツリカ「ふむふむ」
グラジオ、マツリカ「……………………」
グラジオ「………な!?こ、これを俺たちにしろと言うのか!?」
マツリカ「おーおー」
シルヴァディ「ヴァディ」
アブリボン「リボボーン♪」
51 :
◆KDBZo6p5dM
[saga]:2018/11/15(木) 22:48:52.39 ID:Y5OPLd9o0
部屋の外
リーリエ「………お母様から、ウルトラガーディアンズに"アーカラの神さまのイタズラ"の秘密を解明せよとのミッションを受けましたが……」
ガラーン
マーマネ「霧、出てないね?」
マオ「場所間違えたのかな?」
スイレン「そんなハズ……だって、私、ここでサトシと一緒に部屋に入った。………あっ、言っちゃった////」
サトシ「………………」
カキ「サトシ、今日は元気ないな?どうした?いつもならサトシが一番に"ワクワクするぜ!"とか言う場面じゃないか?」
サトシ「あー、いやぁ…(ここ、いい思い出ないからなぁ)」ハァ
ピカチュウ「ピカピィ」
アセロラ「んー?もしくは、誰かがあの部屋に"今現在入ってる"とか?」ヌッ
リーリエ、マオ、マーマネ、カキ「!」
ロトム図鑑「なるほど。確かにそれはあり得るロト、アセロラ」
アセロラ「でしょー?」
スイレン「てゆーか、どうしてアセロラもいるの?」
アセロラ「アセロラもみんなと一緒に、この事件を解決したいと思って!」ニコッ
スイレン「う、うん?ありがと……」
52 :
◆KDBZo6p5dM
[saga]:2018/11/15(木) 23:05:18.63 ID:Y5OPLd9o0
リーリエ「ですが、もし誰かがこの部屋に入っているとして…あの霧が発生してない以上は外の私たちがその方々を助けることはできないのでは?」
マーマネ「そもそもこの現象の根本的な原因がわからない以上は手出しできないしねー」
マオ「……神さまの気まぐれっていうぐらいだし、たまたま霧が発生してないだけって可能性も捨てきれないよ!」
カキ「何にせよ手詰まりだな…」ムゥ
アセロラ「考えナシに突っ込んで、またあの部屋に入れられちゃったら元も子もないしね」
ロトム図鑑「……実は……ボクがあの部屋に入れられる時……直前に複数の強力なポケモンのパワーを……」
スイレン「ちょっとタンマ!」ビシッ
ロトム図鑑「どうしたロト?スイレン」
スイレン「アセロラ、"またあの部屋に"ってどういうこと?」
アセロラ「え?」
サトシ「」ビクッ
スイレン「なんかその言い方……アセロラ、あの部屋に入ったことあるみたいな言い方だけど……」
スイレン「あっ、ちなみに私は入ったことある。サトシと////」
サトシ「お、おい!今はそんなことよりロトムの話を……」
アセロラ「えへへ、実はアセロラも入ったことあるんだよねー?///」テレッ
アセロラ「とーっても素敵な思い出ができたよ////」チラッ
サトシ「」ビクッ
スイレン「そ、そうなんだ!アセロラにも素敵な人できたんだ!よかった!」ニコッ
アセロラ「えへへ、ありがとう!スイレン!」ニコッ
スイレン「うん、おめでとう!ちなみに……」ニコニコ
スイレン「誰と入ったの?」
サトシ「…………」
ピカチュウ「ピカピィ」
53 :
◆KDBZo6p5dM
[saga]:2018/11/15(木) 23:18:15.43 ID:Y5OPLd9o0
アセロラ「それはちょーっと恥ずかしいから言えないかなー?」エヘヘ
スイレン「お、教えてアセロラ!私たち友達!」ニコニコ
スイレン「あっ、ちなみに私はサトシと入った////」
アセロラ「……何で何回も言うの?」
スイレン「大事なことだから」
アセロラ「うーん、じゃあ当ててみてよ?サトシ」
サトシ「いっ!?な、何で俺?」ビクッ
スイレン「………サトシ、嘘はつかない方が身のため」ジトー
サトシ「ちょ、ちょっとわかんないや」ハハハ
スイレン「………」ジトー
アセロラ「うふふ♪」
ピカチュウ「チュウ」
ワイワイ
ロトム図鑑「………サトシとスイレンとアセロラはもうダメロト」ハァ
ロトム図鑑「………リーリエ、マーマネ、マオ、カキ。キミたちだけでも真面目に…」チラッ
マオ「えー!?リーリエもこの部屋に入ったの!?」
リーリエ「はい、マーマネと一緒に」ニコッ
マオ「へぇ?やるじゃんマーマネー」ニヤニヤ
マーマネ「ま、まぁね?////」テレッ
マオ「で?リーリエ?マーマネとは部屋出るときに(キス)したの?」ワクワク
リーリエ「はい、(ポケモンバトル)しましたよ?」ニコッ
マオ「おぉー!!」キラキラ
カキ「男になったなぁ!マーマネ!」ポンッ
マーマネ「そ、それ程でも////」テレッ
ワイワイ
ロトム図鑑「………キミたちは遊びに来たロト?」
54 :
◆KDBZo6p5dM
[saga]:2018/11/15(木) 23:37:03.53 ID:Y5OPLd9o0
サトシ「な、なぁ!そんなことより、ルザミーネさんからのミッションをなんとかしようぜ!」
スイレン、アセロラ「!」
スイレン「わかった!じゃあ、ここはまず私とサトシが先行して霧を探しに…」
アセロラ「スイレーン!アセロラとサトシで行ってくるからスイレンは待っててよ!」ニコッ
スイレン「……アセロラはガーディアンズじゃないし、ここでゆっくり待ってて!サトシと私で解決してくる!」ニコニコ
アセロラ「スイレン!アセロラとスイレンは親友なんだから気を使わないでよ!アセロラとサトシで行ってくるからスイレンはここで待ってなよ」ニコニコ
スイレン、アセロラ「……………」ニコニコ
サトシ「………スイレンとアセロラ二人で行ってくればいいんじゃないか…?」ボソッ
スイレン、アセロラ「それじゃ意味ない!!!」クワッ
サトシ「ヒィッ」ビクッ
ピカチュウ「チュウ……」
マオ「ハァ…まったく、スイレンとアセロラは…」ハァ
カキ「……仕方ないな、マオ!俺たちで霧を探しにいくか?」
マオ「え?ぁ………か、カキがいいんなら…////」モジモジ
カキ「あ……いや、その////」ソワソワ
マオ「/////」モジモジ
カキ「えーと////」ソワソワ
リーリエ、マーマネ「………………」
マーマネ「……まったく、みんな仕方ないね?」ヤレヤレ
マーマネ「リーリエ!僕たち二人で霧を探しに…」チラッ
リーリエ「嫌です」ニコッ
マーマネ「」ガーン
ワイワイ
ロトム図鑑「………やれやれ、いったいどうしたら……」ビビッ
ロトム図鑑「! この反応は………!みんなー!」
全員「!」
ロトム図鑑「向こうから誰か歩いてくるロトー!!」
55 :
◆KDBZo6p5dM
[saga]:2018/11/16(金) 00:51:07.20 ID:rTsflika0
グラジオ「…………」トボトボ
マツリカ「……………」スタスタ
シルヴァディ「ヴァディ」
アブリボン「リボボーン♪」
マーマネ「あ、あれは!?」
リーリエ「お兄様!?」
ロトム図鑑「マツリカまでいるロト!!」
グラジオ「リーリエ…」
マツリカ「おーおー、あの子たちは…」
リーリエ「お兄様!何故ここに!?」
グラジオ「いや…その……」
マツリカ「う〜ん…霧も消えてるし、この様子だと部屋に入ってから時間もそんなに経ってないのかな?」
マーマネ「部屋!?」
リーリエ「霧……?まさかお兄様……マツリカさんと…」
マツリカ「? キミたちもあの部屋、知ってるの?」
リーリエ「はい…前に入ったことがあるので……」
マツリカ「そっか、なんというか………」
リーリエ、マーマネ「?」
マツリカ「普段は体験できないような、とっても不思議な体験だった」ニコッ
リーリエ「え?」
グラジオ「…………………」
56 :
◆KDBZo6p5dM
[saga]:2018/11/16(金) 01:06:42.90 ID:rTsflika0
マーマネ「で?どうだったの?」
グラジオ「なにがだ?」
マーマネ「なにって…部屋の感想だよー」ニヤニヤ
グラジオ「くだらなかったな。何が神さまのイタズラだ。あんなもの、俺からしたら子供のお遊びだ」フンッ
マーマネ「へぇ〜?」ニヤニヤ
グラジオ「………お前、何か誤解をしているな?」
マツリカ「ふふっ」クスッ
グラジオ「ところでリーリエ、何故ここにいるんだ?」
リーリエ「は、はい…実はお母様からウルトラガーディアンズに神さまのイタズラを解明せよとの指令がありまして…」
グラジオ「指令……?」チラッ
スイレン「サトシ!私とアセロラ、どっちと部屋に入るか選んで!」ズイッ
サトシ「え!?」
アセロラ「サトシ!アセロラはサトシを信じてるからね!」ズイッ
サトシ「……つ、つーか…部屋に入るのが目的じゃ…」
ピカチュウ「ピカー…」
カキ「た、たくぅ!みんなやる気ないみたいだし、俺たちが霧を探しにいくしかないなぁ?マオ?」
マオ「え?あ…う、うん!し、仕方ないね!カキ////」モジモジ
グラジオ「……遊んでるようにしか見えないが?」
リーリエ「……ですね?」ハハハ
マツリカ「おーおー、この光景、是非画に描きたい!」
マツリカ「タイトルは……"青春"!!」
アブリボン「リボボーン」
マーマネ「青春………なのかなぁ?」
ロトム図鑑「結局、神さまのイタズラは謎のまま迷宮入りになりそうロト」ハァ
ピカチュウ「チュウ」
ワイワイ
57 :
◆KDBZo6p5dM
[saga]:2018/11/17(土) 00:22:24.30 ID:jr8uXkvC0
>>52
訂正
リーリエ「ですが、もし誰かがこの部屋に入っているとして…あの霧が発生してない以上は外の私たちがその方々を助けることはできないのでは?」
↓
リーリエ「ですが、もし誰かがあの部屋に入っているとして…あの霧が発生してない以上は外の私たちがその方々を助けることはできないのでは?」
58 :
◆KDBZo6p5dM
[saga]:2018/11/17(土) 00:38:01.63 ID:jr8uXkvC0
深夜
アーカラ島
ライチ「……ここが神さまのイタズラとかっていう現象がおきると言われてるスポットね?」ザッ
ルガルガン「ガルッ!」
モヤッ
ライチ「……はーん?なるほど。あの霧、確かに尋常じゃない雰囲気ね?気味が悪いわ」
ルガルガン「ガルルッ!」グルル
ライチ「……昼間にサトシたちウルトラガーディアンズがここに来たらしいけど、結局この現象の謎は解明できなかったって報告を受けてるわ……」
ライチ「今までは単なる噂で流してたけど…実害報告が何人も出てる以上は流石に目に余る、島クイーンの私が直々に解決するしかないわね」
ルガルガン「ガルッ」コクッ
ライチ「……神さまの気まぐれだか、イタズラだか恋愛成就のスポットだか知らないけど……」スッ
ライチ「人やポケモンを惑わし、霧で部屋へ誘い、無理やり試練を与える……!そんなこと、この島の島クイーンとして見過ごせないわ!」ポイッ
ボンッ
プテラ「プテー!!」
ライチ「プテラ!!きりばらいであの不気味な霧を全部ぶっ飛ばして!!」
プテラ「プテー!!」バサッ
ブオン!!
モヤヤ……
ライチ「……よし!霧が散ったわ!今の内に辺りの調査を……」
モヤヤ
ライチ「!!」
59 :
◆KDBZo6p5dM
[saga]:2018/11/17(土) 00:47:19.79 ID:jr8uXkvC0
ライチ(そんな……!きりばらいで散ったハズの霧がこっちに向かって襲いかかってくる!?)
モヤヤ
ライチ「…………くっ!プテ……」チラッ
ルガルガン「zzz」
プテラ「zzz」
ライチ「……!眠らされてる!?」クラッ
ライチ「!!」クラクラ
ライチ(ま、マズイわ……このままじゃ私も……)フラフラ
ライチ(………うぅ……意識……が……)ウトウト
バタリ
ライチ「zzz」
オオオ………
60 :
◆KDBZo6p5dM
[saga]:2018/11/17(土) 18:21:27.05 ID:jr8uXkvC0
ライチ「……うぅ…」パチッ
ライチ「……ここは……?」キョロキョロ
ルガルガン「ガルッ」ムクリ
プテラ「プテー」ムクリ
ライチ「……ドア以外は何も無い部屋……てことは…私、神さまのイタズラにハメられたのね?」クッ
ライチ「……油断したわ。ミイラ取りがミイラになるとはこのことね!」
ライチ「……とにかく、何とかこの部屋から脱出する方法を…」キョロキョロ
「あーっ!!」
ライチ「……え?」
ザオボー「貴女はー!!」
ライチ「!?」
61 :
◆KDBZo6p5dM
[saga]:2018/11/17(土) 18:37:15.45 ID:jr8uXkvC0
ライチ「うぇ?……え?あなた、確かエーテル財団の……」
ザオボー「いやぁ!助かりましたー!霧で眠らされたと思いきや、気づけばこの部屋に閉じ込められていてどうしようかと…」ハハハ
ライチ「は、はぁ……というか、何でこの部屋に…」
ザオボー「えー、コホン!実はですね?これには深いワケがありまして…」
ライチ「あ、はい…」
ザオボー「実は…このアーカラ島には神さまのイタズラなどという怪しげな噂がありまして…まぁ、実際に今現在我々がおかれているこの状況のことなのですが」
ライチ「それで?」
ザオボー「ルザミーネ代表が昼間に、リーリエ嬢ちゃんたちウルトラガーディアンズにこの神さまのイタズラの解明をお願いしたのですが…どうやら解明できなかったみたいなので…」
ライチ「……代わりにあなたがここの調査にきた、と」
ザオボー「そういうことです!代表はこの天才、ザオボーに嬢ちゃんたちの尻拭い……いえ、この超難度現象を解明せよ!と言われたのです!」
ライチ「なるほど、それでその調査の途中で霧に眠らされてこの部屋に来たということね?」
ザオボー「くっ!私ととしたことが……!一生の不覚です!」
ザオボー「して、島クイーンである貴女は何故ここに?」
ライチ「まぁ、だいたいあなたと同じ感じね」
ルガルガン「ガルッ」
62 :
◆KDBZo6p5dM
[saga]:2018/11/17(土) 18:47:34.57 ID:jr8uXkvC0
ザオボー「しかし!貴女と一緒に閉じ込められたのならば心強い!」
ザオボー「この天才ザオボーと島クイーンである貴女が組めば怖いものはありません!早急にこの部屋から出て、そのイタズラ好きの神さまとやらにお仕置きしてやるのです!」
ライチ「そ、そうね…(まぁ、私たち二人ともその神さまにハメられたからここにいる訳だけど…)」
ルガルガン「ガルッ!」クイッ
ガタッ
ライチ「ん?それは?」
ザオボー「……どうやら何か書いてあるようですねぇ?もしや、ここから出る条件とか……?」
ライチ「……えーと、なになに?」フムフム
『キスしないとこの部屋からは出られません』
ライチ「………」
ザオボー「キス……?ですと?フンッ、この程度の条件を私たちに出してくるとは……我々もナメられたものですねぇ?」
ザオボー「さぁ!早く私とキスをしてこの部屋から……」
ライチ「……えーと////」モジモジ
ザオボー「? 何ですか?」
ライチ「その…////」モジモジ
ライチ「チェンジで」
ザオボー「は?」
おわり
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