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星空みゆき「とうおるるるる……るんるん♪」
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569 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 22:12:20.40 ID:Ra9zvTzNO
七色ヶ丘公園ッ!!
やよい「うーん、やっぱりキテないかなあ?」キョロキョロ
みゆき「毎日来るとは限らないからねえ〜?」キョロキョロ
なお「なあ、ほんとにここにいたのか? その……マンガ家の岸辺先生って人がさ」
やよい「うんッ! あの、超人気少年漫画『ピンクダークの少年』の作者ッ天才漫画家の『岸辺露伴』先生がッ!」クワ
やよい「昨日スケッチブック片手にここら辺を歩いてたって! ほんとならあなた、これはスゴいことなんだよ!!」ペラペラ
なお「そ、そうなんだ」ドンビキ
みゆき「やよいちゃん、ほんとーにその岸辺先生の大ファンなんだねえ」
570 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 22:19:01.38 ID:Ra9zvTzNO
キャンディ「キャンディ、その人知らないクル。そんなにスゴい人クル?」
やよい「うん! 露伴先生の描く絵の線はとっても力強くて、それでいて緻密で繊細さも秘めているって言うか……とにかく『スゴい』の!」ペラペラ
やよい「ストーリーやキャラクターも独創的かつ大胆な構成と、読み手の予想を上回る熱い展開! 一度読み出したら止まらない面白さなんだよ!!」ペラペラ
なお「そ、そう(やよいちゃん、今日はよくしゃべるなあ)」
みゆき「うんうん、わたしもそんなスゴい人に会えるなんて感動だよ! 早く会いたいな〜」ハッピー
571 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 22:20:03.99 ID:Ra9zvTzNO
なお「問題はいつ会えるかだけどね……。ねえみゆきちゃん、漫画家先生がいたって情報はみゆきちゃんのソースだったよね? どっから持ってきたの?」
みゆき「うん? ちょっと前に男子がお誘いしてきたの! 星空さんはピンクダークの少年読んでますか〜だって。その時にね」
やよい「……」
なお「……」
みゆき「わたし、絵本はよく読むけど漫画はあんまり知らないんだけどなァ〜?」ハッピー
なお「ねえやよいちゃん、みゆきちゃんてモテるの? なんか慣れてる感じが……」コソ
やよい「うん……道を歩いてていっぱい声かけられてるの見たことあるよぉ……まるで漫画の主人公並に」コソソ
572 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 22:21:23.23 ID:Ra9zvTzNO
なお「へ、へえ〜? 意外だな……本人に自覚は……」
やよい「あるよ、でも顔色ひとつ変えないんだもん。堂々としてるというかなんというか」
なお「普段のあの様子からは想像できないな……」
みゆき「二人ともどしたの? はやくいこォーよッ!!」スタタタ
キャンディ「クル〜♪」ピューン
なお「あ、待ってみゆきちゃん!」スタタタ
やよい「……」
573 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 22:22:11.98 ID:Ra9zvTzNO
みゆき『とうおるるるるるるんッ! あ、ボスから電話だぁ〜!? ごめんねやよいちゃん、ちょっと電話探してくるから〜!』タタタ
やよい「(みゆきちゃんの言うボスさんって誰なんだろう……プリキュアのこととか色々あったから、みんな聞いてなかったけど)」
やよい「(どこから電話?をかけてるんだろ……ううん、それより……『本当にいる人』なのかなあ? こんなことみゆきちゃんに聞いたら怒られちゃうかもしれないけど)」
なお「やよいちゃん! 置いてっちゃうよ〜!」
やよい「あ、ま、待ってェ〜!?」
574 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 22:30:23.29 ID:Ra9zvTzNO
1時間経過ッ!
みゆき「いないね……」
なお「やっぱりそう都合よくいるわけないか。サイン欲しかったんだけどな」
みゆき「あれ、なおちゃんもサインほしいの?」
なお「弟がファンなんだ、会えたらもらってくれってせがまれた」
みゆき「ふうん、そういえばあかねちゃんの弟もファンだって言ってたかな?」
なお「そうなんだ? じゃああかねの分ももらっとくかな。あとはれいか……は、もらって嬉しいかな?」
みゆき「嬉しいよ〜!二人とも今日は家の都合で来られなかったからねえ」
575 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 22:31:29.21 ID:Ra9zvTzNO
なお「そうだね。ま、それも漫画家先生が来なきゃ意味ないけどね……」
やよい「うう〜」
みゆき「あ、やよいちゃんが泣きそう」
キャンディ「やよい、泣いちゃダメクル!」
なお「ま、まだ会えないって訳じゃあないからさ」
やよい「う、そ、そうだよね! まだ会えないって決まった訳じゃないッ! もうちょっと粘ってみるよッ! ね、みゆきちゃん!」
みゆき「……」
やよい「みゆきちゃん?」
みゆき「あれ」スッ
やよなおキャン「「「??」」」クルゥリィ
576 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 22:32:24.83 ID:Ra9zvTzNO
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
???「……」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
なお「なんか変な人がッ!?」
キャンディ「クル〜、スッゴい変な髪型クル〜! ついでに服装も奇妙クル〜!」
みゆき「どう見てもタダ者じゃあ無いよね……。それに、なんだろ……なんだか、わたしの……」
みゆき「勘が告げている気がする……『あの人に近づくのは吉じゃあない』って」ゴゴゴゴ
やよい「ろろろろろろろろろろッッッ!!?」
みゆき「どしたのやよいちゃん、肥溜めで溺れているドブネズミみたいな顔しちゃってるよ?」
なお「みゆきちゃん、辛辣」
やよい「『露伴先生』ッ!! ……まさかッ! ここでッ……!!」
577 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 22:35:11.40 ID:Ra9zvTzNO
キャンディ「クル? あの人がロハン先生クル?」
なお「ほんと……!? な、なんていうか……スッゴク近寄りがたいんだけど……なんか漫画家っぽいイメージと違う」
露伴「バカ言っちゃいけない。まさか漫画家がみんな『見た目がネクラっぽくてベレー帽被ってる』……なんて思ってるんじゃあないよな? ま……」
露伴「僕に限ってそれは当てはまらないけどね」ドン
なお「へッ!!?」
キャンディ「あれ、いつのまに後ろにクル?」
みゆき「キャンディ、しゃべるの禁止」ドッグォオ
キャンディ「クルゥオオッ!!?」ムギュ
578 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 23:09:15.49 ID:Ra9zvTzNO
露伴「で、君たちさっきから僕のことジロジロ見てキャイキャイしゃべってたけど、なんか用でもあるのかい? こっちとしてはけっこう不愉快……なんだけど」
やよい「あああああああのあのあのッ!? 露伴せん、先生ですよねッ!? わわわたわたわたしッ!」
露伴「落ち着いて話しなよ、吃りかなにかってわけじゃないだろ?」
みゆき「やよいちゃん、ほら、深呼吸」
やよい「すぅぅ────ッッハァア────ッッ!!」
なお「よちよち」
みゆき「……漫画家の岸辺露伴先生……ですよね?」
露伴「うん?」
579 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 23:09:56.98 ID:Ra9zvTzNO
ニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブ
みゆき「わたしたち、『先生のファン』なんです。……お会いできて嬉しいです」スッ
みゆき「君は礼儀を解ってる人間のようだね。……よろしく」スッ
ガッシィイ
ニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブ
なお「」ゴクリ
やよい「」アワワワ
キャンディ「(クル〜。みゆきがまたギャングのようなスゴ味を出してるクル)」ニンギョウノフリィッ
露伴「とりあえず……あそこの四阿(あずまや)で話しでもしようか?」
みゆき「はい! よろしくお願いしますっ♪」ハッピー
580 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 23:11:15.16 ID:Ra9zvTzNO
バッドエンド王国ッ!
アカオーニ「ジョーカー! いきなり呼び出して何の用だオニ!?」
マジョリーナ「あたしゃ忙しいんだよ、さっさと用件を言うだわさ」
ウルフルン「……」
ジョーカー「いえいえ、大した用ではないのですがァ〜?」
アカオーニ「だからなんだオニ」
ジョーカー「みなさんのおかげでバッドエナジーは順調に集まっています。しかぁしッ!」
ジョーカー「いまだにプリキュアを倒せていないッ! 一人もです……これは少し見逃せませんねェエ〜?」
アカオーニ「うぐッ!?」
マジョリーナ「う、うるさいだわさ!!」
ウルフルン「……チッ」
581 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 23:12:03.85 ID:Ra9zvTzNO
ジョーカー「ピエーロ様が復活なされた時に、プリキュアなどという者たちが残っているとなると……ああ、なんと言われるでしょう! 考えただけで恐ろしいッ!」
ジョーカー「あなた方に失望されて……見放してしまうかも……しれませんねえ? おお、怖いですねえ?」
アカオーニ「……」
マジョリーナ「……」
ジョーカー「そうなりたくなければ、せめて一人位はプリキュアを倒してほしいものですねえ?みなさん?」
ウルフルン「テメーに言われなくてもよォオ〜……」
ジョーカー「!!」
582 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 23:12:55.72 ID:Ra9zvTzNO
ウルフルン「オレはやるぜ……。プリキュアをぶっ倒してついでにミラクルジュエルとかも見つけてよォオ〜……」
マジョリーナ「あんた……」
ウルフルン「言われるまでもねーぜ。……しかしだ」
ウルフルン「キュアハッピーは『別』だ。オメーらじゃ逆立ちしても勝てねー、諦めな」
アカオーニ「なっ!? てめえッ!」
マジョリーナ「あたしらじゃ相手にならないってのかい!?」
ウルフルン「忠告しただけだぜ……心当たりはあるんじゃあねーのか? アイツの恐ろしさをよ……」
アカオーニ「……」
マジョリーナ「それは……」
583 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 23:13:46.47 ID:Ra9zvTzNO
ウルフルン「ま、オレは勝手にやらせてもらうぜ……ピエーロ様もメルヘンランドも関係ねえッ! アイツをぶっ倒すことだけが、何よりも大事ってのは確かだからな」
ジョーカー「おや、聞き捨てなりませんねえ? ピエーロ様をないがしろにするような台詞を言うとは」
ウルフルン「勘違いすんじゃねーよ。仕事はキッチリやるぜ……じゃ、行ってくらあ」スタスタ
ジョーカー「……やれやれ、ずいぶん強気ですね。頼もしいと言うべきかどうか」
アカオーニ「お、オレも行くオニ! 嘗められっぱなしはガマンならねーオニ!」
584 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 23:14:56.46 ID:Ra9zvTzNO
再び公園ッ!
やよい「そ、それで露伴先生ッ! 今日はどのような目的でこの公園に来たのですかッ!?」
露伴「見ての通り、取材さ……。僕は漫画家だからね、良い漫画を描くためにはネタが必要だ。そのための取材も兼ねてこうやって歩き回ってるのさ」
やよい「ふんふんッ! お仕事熱心ですね! 流石ですッ!」
露伴「オイオイ褒めても何もでないぞ? ま、確かに水も空気も綺麗な町だけど、ありきたりな感じは否めないかな。これと言って大したモノは描けなかったけど……見るかい?」
やよい「みみ、見ても良いんですかッ!? 先生のなななな生デッサンッ!!」
露伴「いいよ、別に減るもんじゃあないし」
なお「(さっきからめちゃくちゃ偉そうだなこの人……やよいちゃんは気にしてないみたいだけど)」
やよい「あ、あれ? これって……」
585 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 23:15:56.62 ID:Ra9zvTzNO
みゆき「これは、デッサン……なの?」
なお「なんかデッサンにしてはスゴく簡単に描いてるような」
露伴「こういうのははじめてかい? 55年没『ド・スタール』を意識して描いたものさ……彼の絵は抽象画でありながら同時に風景画でもありそのギリギリのせめぎ合いをテーマに描いている」
露伴「絵画で心の究極に挑戦しているんだ、彼の絵は泣ける。僕もそういう心を射つ漫画家でありたいと思っている」
やよい「」ポカン
なお「(ま、漫画家……というか)」
みゆき「芸術家ですねッ」
露伴「ま、彼の画集が僕に残された唯一の財産だからね。見てるうちに描く気になっただけなんだけど」
586 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 23:17:40.20 ID:Ra9zvTzNO
やよい「せ、先生は漫画以外の知識も豊富なんですね」
露伴「知識? 当然さ、漫画家が漫画ばっかり読んでたって良い作品は作れない。そーいうのはよくてファンアートが関の山だ、第一引き出しが足りない」
露伴「いいか? 面白い漫画ってのは『経験』や『知識』から成るリアリティがモノを言うんだ。漫画の神様って知ってるだろ? 手塚治虫。彼の漫画が偉大なのは人生の中で出来た膨大な『引き出し』から形成されているからさ」
露伴「彼は戦争も体験してるし医師免許も持ってる。映画に関する造詣も深い。これだけでも濃い人生経験だ……。戦争を体験してるのはデカイかもな、正直羨ましい」
なお「ええ……」
露伴「まあ命がけになるけどね、要はそれくらい本気でやってはじめて面白い漫画が描けるってことだ(もちろん一番面白い漫画を描けるのは自分だと言う確固たる自信があるけどね)」
やよい「……先生ッ!!」ガタッ
露伴「なんだい、急にマジになって」
587 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 23:19:54.94 ID:Ra9zvTzNO
やよい「わっわたしッ! 先生の漫画に対する姿勢に感激しましたッ! はじめてです。こんな衝撃は……!」
露伴「そうかい? そんなに感動されるとなんか調子狂うな」
やよい「そ、そんな先生にはぜひ……わたしの『漫画』を読んでくれませんかッ!?」
なお「やよいちゃん!?」
みゆき「おお、ついに言っちゃった!!」
露伴「……君の漫画を? 何? 僕に読んでもらって……なんだ、つまり……」
露伴「『感想』を言ってほしい……ってことか?」
やよい「はいッ! ほんとは怖くて『とても見せる気が起きない』って思ってましたッ!」
やよい「けど、先生の話を聞いてこう思ったんです。『わたしも本気で面白い漫画を描きたい』って……! そして、露伴先生にもわたしの漫画を読んでもらいたいって、心から思ったんですッ!!」
なお「いつになくやよいちゃんが熱い」
みゆき「よっぽど感動したんだね〜♪」ハッピー
588 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 23:21:04.13 ID:Ra9zvTzNO
露伴「……正直この手の話は無いわけじゃあないんだ……『僕に弟子入りしたい』って言うヤツなんて、それこそ腐るほどいる……まあそんなのは僕には要らないんだけどさ」
やよい「うう」
露伴「でも、君は『弟子入りしたい』のではなく『漫画を読んでもらいたい』って言ったね? そういう熱くてまっすぐな心意気は……いいね、嫌いじゃあない」ニヤ
やよい「そ、それじゃッ!?」
露伴「いいよ、君の漫画を読もうじゃないか……『一読者としてね』。光栄に思えよ? 滅多にこんなことしないんだから」
やよい「ありがどうございばずぅぅぅぅぅ!!」ビエエ
なお「な、泣いちゃったよ……よしよしやよいちゃん」ヨシヨシ
みゆき「ちょっと偉そうだけど話のわかる人で良かったね」ヨシヨシ
露伴「ふむ……『ミラクルピース』……意外だな、君のような女の子が少年漫画を持ってくるとは」パラ
なお「もう読んでる……」
589 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 23:22:38.45 ID:Ra9zvTzNO
バッドエンド王国ッ!!
アカオーニ「オイコラ! 待つオニ! ……待てっつってるオニ!」
ウルフルン「んだようっせーなー……。つーかなんでテメーまで付いてきてんだよ? オレだけでいいっつっただろーがよォオ〜?」
アカオーニ「フン! 抜け駆けは許さんオニ。オレも手柄を立ててピエーロ様に認めてもらうぜ!!」
ウルフルン「ピエーロ様ねえ……ま、テメーの好きにやりゃあいい。ただし、オレの邪魔はすんじゃあねーぞコラ」
アカオーニ「あん? ……オメーなんだか最近変オニ。変なモノでも食ったか?」
ウルフルン「テメーじゃあるめーし一緒にすんじゃねーよ。じゃー先に行ってんぞ」
アカオーニ「……(いつもならここでもう少し喰ってかかるオニ。こいつも大概気が短けーはずだったんだが)」
ウルフルン「(待ってろよォオ〜みゆきよ〜? 目にもの見せてやんぜコラァア〜……!!)」ケケケ
590 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 23:23:25.16 ID:Ra9zvTzNO
再び公園ッ!!
パラ……
パラ……
露伴「……」ジィィ…
やよい「ドキドキ」
なお「……ッ」ドキドキ
みゆき「さすが『プロ』だね……目が『マジ』だよ……一切の妥協を許さない光を放っているッ!」
露伴「……なるほど、ね」トントン
やよい「ど、どーでしたか?」ドキドキ
露伴「『どう』だって? 話にならないよ」
やよい「はうッ!?」グサァ
591 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 23:24:58.78 ID:Ra9zvTzNO
なお「ちょ、ちょっと先生!?」ガタッ
みゆき「なおちゃん、抑えて」グイッ
露伴「絵はそこそこ観れる……けど、コマの構図や繋がり、ストーリーの粗はそれだけじゃあごまかせないな……」
やよい「ッッ!!」グサグサッ
露伴「残念だけど、漫画の技術は凡百の同人誌レベルと大差は無いね。ま、やる気があるならそれこそ何千枚描きまくってようやく半人前ってとこかな」
やよい「ううう……」
露伴「悪く思うなよ? 僕は漫画に対しては嘘はつけない。『素直な感想』を言わせてもらったまでさ。僕なんかまだ優しい方だと思うぜ? 読者はそれこそメッタクソに叩くなんてことは珍しくもないんだからな」
やよい「は、はい……ありがとうございます……」
みゆき「辛辣だねえ」
なお「や、やよいちゃん、元気だしなよ?」
やよい「うん……」
露伴「おっと、勘違いするなよ? 別に僕は君の漫画を『つまらない』と言った訳じゃあないんだ」
592 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 23:25:48.58 ID:Ra9zvTzNO
やよい「えっ!? そ、それって」
露伴「さっきも言ったが、面白い漫画ってのはリアリティが大事なんだ。読者を物語に引き込むパワーはリアリティから産まれる。それが一番重要なのさ!」
露伴「そして君の漫画は技術だけを観れば確かに未熟だ、僕はもちろんプロには遠く及ばない。だが!!」
露伴「君の漫画からは『奇妙なリアリティ』を感じるッ!!」クワッ
やよい「ひゃあっっ!?」ビクッ
露伴「ミラクルピースと言ったね? 正義のヒロインが悪者をやっつける……『王道中の王道』だ……手垢が着きまくってるという感は否めないがしかし!!」
露伴「この物語は『生きている』!!主人公も悪役も舞台も、『現実味を帯びた説得力がある』……そう、『まるで実際に見てきたかのような』……ね」
みゆやよなお「「「!!??」」」
593 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 23:27:12.50 ID:Ra9zvTzNO
ニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブ
露伴「……ああ、そういえば君たちに話して無かったことがあったな。僕はね、ただの休暇や取材のために……この町に来たわけじゃあないんだ」
やよい「み、みゆきちゃんッ!」
みゆき「うん……前話してたことが本当なら……ッ!」
なお「え? なに? 二人とも何か知ってるの?」オドオド
露伴「突然空が暗くなって、ピエロの怪物が暴れまわる……そして、それに立ち向かう5人の女の子達の噂……君たち聞いたことがあるかい?」
やよい「え、え〜っと……」
なお「(まさか、プリキュアのことを調べに来たっていうの?)」
594 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 23:28:55.99 ID:Ra9zvTzNO
露伴「そんなメルヘンチックな噂なんて聞き流す所だが、どうやら何人もの人々が目撃してるらしいじゃあないか? え? ちょっとした都市伝説くらいには有名らしいぜ、とても興味深い」
みゆき「……露伴先生、なにが言いたいんですか〜?」ニコ
ニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブ
露伴「オイオイオイオイそんな凄むなよ、取材ってのは間違っちゃあいないさ。ただね、聞いた所によるとその女の子達の『特徴』なんだけど……さ、ずいぶん明るいらしいじゃあないか? そう、『髪』の色とか」
みゆやよなお「「「!!!」」」サッ
露伴「おおっと、『髪に触れた』なッ!? そうさ、そんな鮮やかな髪の毛の女の子が何人もいてたまるかッ!? 知ってることは全部教えてもらうぞッ!!『ヘブンズ・ドアー』ッッ!!」ズキュゥゥン
やよい「いや、先生ッ! これは地毛ですッてきゃあああああ─────ッッ!?」ズキュゥゥン
なお「確かに緑の髪なんて滅多にいないけどッ!? それにその髪型でどうこう言われたくないよッ!」
みゆき「このヘアースタイルがコロネみてーだとッ!?」クワッ
キャンディ「言ってないクル」
595 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 23:31:04.64 ID:Ra9zvTzNO
やよい「ふええ……」バタッ
なお「やよいちゃんッ!! ……アンタ、やよいちゃんに何をしたんだッ!?」キッ
みゆき「(やよいちゃんの顔が、まるで本のページのようにッ!!)」スック
露伴「ああー……待て、落ち着けよ。別に危害を加えるって訳じゃないさ。あくまで取材だよ取材」
露伴「ただし詳細にッ!!だ!! ヘブンズ・ドアー!!」ドシュドシュ
なお「えっ!? ……うぁ」ドサ
みゆき「なおちゃんッ!(まただよ、もしかしてこれが、この人の)」バッッ
露伴「ふむ、どうやらこの二人は『見えない』らしいな……それとも、まだ実力を隠している……可能性も否めないか」
みゆき「……」ゴゴゴ
キャンディ「……ッ」ドキドキ
596 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 23:32:54.39 ID:Ra9zvTzNO
露伴「そしてさっきから君から放たれている得たいの知れない『スゴみ』……いいね! その覚悟を決めた表情ッ! とてもグッとくるッ!」
みゆき「……あなた、一体何者なんです?」
露伴「漫画家さ、ただし、人とは少し違った特別な能力を持ってはいるけどね。そう、君たちのように」
キャンディ「クル? もしかしてロハンもプリキュアクル〜?」ひょこ
みゆき「キャンディ!!」
露伴「……おい、ちょっと待て、なんだその……何? 『毛玉』? の……ヌイグルミみたいなのは」
キャンディ「あ、しゃべっちゃったクル!!」テヘペロ
みゆき「キャンディ、もーうっかりし過ぎだよぅ!」プンスカ
キャンディ「ごめんなさいクル」
露伴「まさかスタンドか? いや、精神的な感じはしない。……実際に触れるし体温もある、もふもふしてて気持ちいいな。味もみておこう」モフペロ
キャンディ「ひゃあっ!!!?」ビクッ
みゆき「キャンディになにするのッ!?」
597 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 23:35:12.84 ID:Ra9zvTzNO
露伴「……スゴいぞ……まさか、こんな生き物がこの世にいるなんてな! 妖精ってやつかい? 魔法少女には御約束の存在ってわけか。これはいいっ! 今度妖精を描くときの参考になりそうだッ!」クワッ
キャンディ「こ、こわいクル〜……」
露伴「君たち3人から取材するつもりだったが気が変わったぞッ! まずは君からだ妖精くん!! 『ヘブンズ・ドアー』!!」ズキュゥゥン
キャンディ「クル〜!?」ズキュゥゥン
みゆき「(キャンディも本のようになっちゃった。どーなってるの?)」
露伴「君は慎重だね? 僕が本当にこの子達に危害を加えるかどうかぎりぎりまで見極めて、少しでも『その気』があれば即座にぶちかましてやるっていう気概を感じるよ」
露伴「すぐにそうしなかったのは僕の能力の全体が見えなかったからってとこか? それとも……」
露伴「力をできるだけ見せたくない理由があるからか?」
みゆき「……さあ、どうでしょうか。ただ……先生からは、相手を害そうとする殺意がなかったからね。それで動きが少し遅れたってのが事実だよ……」
みゆき「はじめてだよ、殺意のない攻撃っていうのは」
露伴「殺意? 当然さ、大切な取材相手を殺しちゃあダメだろ。僕は青少年に健全な漫画を描いてる漫画家なんだぜ?」
598 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 23:37:25.88 ID:Ra9zvTzNO
露伴「安心していい。ヘブンズ・ドアーは相手のこれまでの記憶や情報などの『人生の体験』を読むことができる……もちろんそれだけじゃあないが、君の友達二人とこの妖精に使うのはその能力だけさ。それ以上は何もしない」
露伴「ただし、君が僕を攻撃しようとした時は、話が変わってくるけどね」
みゆき「……」
みゆき「先生が『本物の誇りあるプロフェッショナル』なら、その言葉に嘘偽りは無いのだろうけど」
みゆき「もしそうでないとしたら……『攻撃しないという保証はできません』。私は私の友達を守るために、先生を攻撃しますッ!」
みゆき「……できたらそうさせないでくれるとうれしいなッ!」ニコ
ニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブ
露伴「……言うじゃあないか。その自信は君が持つ『力』とやらから来るのかい? おもしろい、ますます興味が沸いたよ」
みゆき「……」
599 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 23:38:49.78 ID:Ra9zvTzNO
露伴「そうだ、そのまま静かにしてりゃあいいのさ。さて、まずは妖精くんの体験を覗こうじゃあないかッ!!」バッ
露伴「なになに……名前はキャンディ、メルヘンランドで生まれる……『メルヘンランド』? 妖精の国か何かか? 年齢は今年で5才。兄が一人いて名前はポップ」パラパラ
みゆき「(ほんとにキャンディの体験を読んでるんだ……)」
露伴「ふむ……メルヘンランドは想像の国か、童話やお伽噺の元になる国。それじゃあもしかしたら僕の漫画も想像としてそこにあるかもしれないってことか? なんだか夢があっていいじゃないか」パラ……
露伴「なに……バッドエンド王国? 世界をバッドエンドにする……そうか、これが『悪役』ってわけか? そして皇帝ピエーロの復活……それを阻止する5人の戦士、プリキュア……『プリキュア』だって!?」パラ
露伴「そうかッこれだよこれ! このプリキュアが君たちなんだな!? いやまて、数が少ないな?後二人……まあそれはまた今度でもいいか」
600 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 23:39:37.72 ID:Ra9zvTzNO
露伴「それよりもこれはスゴいぞッ!! 今年の2月から現在までは特にスゴいッ! プリキュアとバッドエンド王国との戦い! 間近で見てみたいものだッ!」
露伴「次はプリキュアについてだッ! この子の体験を見ようじゃないか!!」グイッ
みゆき「(やよいちゃん……!!)」
601 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 23:41:53.07 ID:Ra9zvTzNO
露伴「なるほど、この子は3番目のプリキュア、キュアピースかッ! 能力は雷!! 見かけや正確に依らず過激な能力だな、そういう設定もギャップがあっておもしろいぞ」メモメモ
露伴「だがこの『ぴかぴかぴかりん じゃんけんぽん』とかいう決め台詞は無いな。とても中学生が発していい言葉じゃあない。頭脳が退化してるんじゃないか?」
みゆき「わたしもそー思う」
露伴「君、外見に似合わず辛辣だね。友達少ないほうだろ」
みゆき「(テメーに言われたかねーよ)」ニコニコ
露伴「(さて、できればこの子のページを破いてじっくり見たいところだが)」チラ
みゆき「……」ニコニコ
露伴「(やめておくか……? 正直、この二人と一匹に比べてこいつは『得たいが知れない』)」
露伴「(あらゆる人間を観察してきた僕だからこそ分かる。こいつの『目』は『やるときはやる』目だ……危険な光を孕んだ覚悟の眼差し)」
露伴「(下手に刺激すれば思わぬ反撃を食らう……かもしれないな。最悪、命を取られかねない……)」
602 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 23:44:05.87 ID:Ra9zvTzNO
露伴「(だから気に入った)」
603 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 23:45:14.70 ID:Ra9zvTzNO
露伴「(考えてもみろ、フツーこんなちっぽけな小娘がここまでの威圧感、スゴ味を発することができるかッ!? 答えは否だねッ!)」
露伴「(何かがあるッ! この少女にはプリキュアの力の他にも、何かとてつもない秘密があるッ! 僕はそれを何としても知りたくなってきたぞ!!)」
露伴「……さてと、次はこの緑の髪の子の記録を読もうかな(少しでも隙を見せたら一気にヘブンズ・ドアーを食らわせるッ! 当たれば僕の勝ちだっ)」
「おっと……妙な考えを起こすんじゃあないぜ……?」
みゆ露伴「「!?」」
ガッシィイッ!!
ウルフルン「この『手』はよォオ〜〜〜……何かよからぬことを仕出かそうって企んでる手だぜ……。なんで分かるかって? 俺もよからぬことを仕出かす側だからだよッ!!」ドンッ
みゆき「ウルフルンッ!?」
露伴「な、なんだ!? オオカミが喋っているだとっ!?」
604 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 23:47:17.19 ID:Ra9zvTzNO
ウルフルン「いい歳したオトナが不意討ちなんて情けねえ真似はよくねぇよなァア〜? え? 漫画家サマよォオ〜!!」グイッ
露伴「ぐっ、ヘブンズ……」
ウルフルン「遅ェエエエッッ!!」
ドグシャァアアッッ!!
露伴「ゴバッッ!?」ズキュゥゥン
ウルフルン「みょーな能力を持ってるようだが、体の動きはプリキュアに比べりゃあ屁でもねーぜ!!」
みゆき「ウ、ウルフルン、あなた、わたしを助けるなんてッ!? どうかしちゃったのッ!?」
ウルフルン「ケェーッ勘違いするんじゃあねーぜッ!! おめーをブッ倒すのは俺の役目なんだッ! こんなワケのわからねー人間なんかに横取りされたらたまらねーってだけよぉ!!」
みゆき「ウ、ウルフルン……」
露伴「……やれやれ……清々しいまでに少年マンガしてくれるキャラじゃないか……ゴフッ」
みゆき「ま、まだ倒れてないッ!?」
605 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 23:51:46.39 ID:Ra9zvTzNO
ウルフルン「ああ〜? テメーまだくたばってなかったのかッ!? しぶてー野郎だぜ」
露伴「ふん……漫画家は体力がモノを言う職業なんだぜ? この程度じゃあくたばってやれないね」
みゆき「わたしの知ってる漫画家とちがう」
ウルフルン「だったら今度こそトドメ刺してやろーじゃねーかコラァ!?」
露伴「まあ待てよ、僕は別に君と戦おうって考えてる訳じゃないんだ。用があるのはそっちのプリキュア、つまり『君の敵』だ」
露伴「バッドエンド王国ってのは君のことなんだろ?『オオカミ』くん。プリキュアの敵なら戦う相手が間違ってるぜ」
ウルフルン「だからさっきも言っただろーがよ、そいつをブッ倒すのは俺の役目だってよ」
露伴「それにしちゃ随分と御執心じゃないか? え? そこに転がってる二人と一匹に比べると、君のそのピンク髪の子に対する態度は『特別』に見えるけどね?」
606 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 23:53:11.97 ID:Ra9zvTzNO
みゆき「えっ、わ、わたし?」
ウルフルン「はああッ!? な、何言って」
露伴「なんだ、まさか『気でもある』のか?
オイオイオイオイオイオイ、いくらなんでもそいつは不味いんじゃないか? 鏡を持ってるなら見ることを進めるぜ。自分を知れよまったく」
ウルフルン「だッッ! 誰がこんなちんちくりんのことをッッ! すすすすすすす……『好き』だなんてよッ!? バ、バカ言ってんじゃねェエエエ─────ぞッッ!!?」
露伴「おや、僕は一言も『好き』だなんて言ってないぞ」
ウルフルン「……」
ウルフルン「……」クルゥリィ
みゆき「ドキドキ」
ウルフルン「い、今のはよォオ〜……そんなつもりで言ったワケじゃ……」
みゆき「やだ……ウルフルン、わたしのことそんな風に思ってたの? キュアドリームみたいに種族の壁を越えた……なんて。な、なんかはずかしーなー///」テレレェ
ウルフルン「あう、お、おめーな……」
みゆき「でもゴメンね、わたしピーターパンが好きなの」
ウルフルン「」
607 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 23:55:28.12 ID:Ra9zvTzNO
あかね「ポップ、ほんとーにここら辺でバッドエナジーの気配がしたんか? 見たとこなーんもあらへんけど」
ポップ「間違いないでござる。バッドエンド王国が現れた時に溢れるバッドエナジーッ!! 今、限界を超えたエナジーを集中させた者が、この公園の何処かにいるでござる!」
れいか「だとしたら放ってはおけません。ここは町の人たちの憩いの場、それをバッドエンドするなどとは断じて許せません!」
あかね「こんな時にみゆきたちと連絡とれへんのはイタイけど、無い物ねだりしてもしゃーないか」
れいか「わたしたちだけで何とかするしありませんね。ポップさん、バッドエナジーの発生場所はまだでしょうか?」
ポップ「あの四阿からエナジーが溢れてるござるッ!」
れいか「わかりました。……あら、あれは……!」
あかね「れいか、どないしたん? ってみゆきたちやん!! あのオオカミもいっしょや!! 今行くでみゆきッ!」
れいか「あかねさん待ってください、様子が変ですッ! オ、オオカミさんがッ!」
あかね「なにィ〜〜〜〜ッ」
608 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 23:56:58.75 ID:Ra9zvTzNO
ウルフルン「」ブツブツ
れいか「み……見てください! オオカミさんの表情を! 眼がうつろですッ!」
れいか「あの姿勢のまま動こうとしませんッ! なにやらブツブツつぶやいていますッ!」
ウルフルン「ま……まさか、こんなことが……なぜ……そんなバカな」ブツブツ
みゆき「どしたのウルフルンってば? 冬のナマズみたいにおとなしくなっちゃった」キョトン
露伴「君がトドメを刺したんだよ」
ポップ「キャンディ! やよい殿、なお殿! しっかりするでござる!」ユサユサ
キャンディ「」シィーン
609 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/10(水) 23:59:02.74 ID:Ra9zvTzNO
ポップ「おのれ……バッドエンド王国ッ! よくもキャンディたちを傷つけたでござるなッ!?」
露伴「ああ、そーいう流れになるって訳かい? こっちとしてはその方が都合がいいな」
ポップ「おぬしは……?」
露伴「通りすがりの一般人さ、そこのオオカミが悪さをするもんだから困っててね。早くプリキュアってのが助けに来てくれればありがたいんだけどな?」
ポップ「そうでござったか。ここは危ないから安全な所に……」
アカオーニ「コラァおめーオオカミッ! バッドエナジー集めんのにどれだけ時間かかってるオニ!?」バァアーン
ポップ「二人目でござるかッ!?」
露伴「そら、お出でなすったぞ? 早く呼んだ方がいいんじゃあないか? プリキュアをさ」
ポップ「くっ……」
アカオーニ「おめーが先陣斬ってプリキュアをぶったおすっつーから待ってやったが、もういいオニ! もう俺一人で十分……って」
ウルフルン「」ブツブツ ドヨォオン
アカオーニ「なんだコイツ……バッドエナジーが勝手に溢れてるオニ。それもヤバイほどの量ッ! コイツは使えるオニ! ありがたく吸収させてもらうオニ」ズズズズ
露伴「なるほど、ああやってバッドエナジーを吸収して、ピエーロってヤツを復活させるって訳か」
610 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/11(木) 00:00:20.48 ID:gbY5bbXQO
あかね「なんやこの変な髪型の人……バッドエンド王国の連中見ても全然びっくりせえへんで」
れいか「あかねさん、来ますよッ!」
あかね「!!」
アカオーニ「出でよアカンベェ!!」ポーイ
アカンベェ「アカンベェ〜〜〜〜ッ!!」
みゆき「やよいちゃんの漫画がアカンベェになったッ!?」
あかね「ん? あのアカンベェ、鼻が青いで」
れいか「いつもの赤い鼻ではありませんね」
みゆき「あ、そっか……前の戦いだと青っぱなと戦ったのはわたしだけだったッ」
露伴「おおッ!? コイツはスゴいぞッ!? これが噂のピエロの怪物ってのか! いいぞ、いい『迫力』だッッ!!」
あかね「さっきからなんなんこの人……めっちゃ喜んどるやん」
みゆき「こ、こんな状況でも観察をやめないなんて……! これがプロフェッショナルッ!」
れいか「みなさん、驚いてる場合ではありません。行きますよッ!」
みゆあか「「YESッッ!!」」ビシィー
611 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/11(木) 00:01:34.88 ID:gbY5bbXQO
みゆあかれい「「「プリキュアッ! スマイルチャージッッ!!」」」レディー!!
省略ッッ!!
ハッピー「キラキラ輝く未来の光ッ! キュアハッピー!!」ドバァアーンッ
サニー「太陽サンサン熱血パワー! キュアサニー!!」ドギャアァンッ
ビューティ「しんしんと降り積もる清き心……キュアビューティ!!」シャァアンッ
露伴「おお、本当に変身したぞッ!? これがプリキュアかッ!! なるほど、迫力があるなっ」
アカオーニ「プリキュア! 今度こそ倒してやるオニ!」
ハッピー「ううー、5人いないと決め台詞が言えないよ〜……」ハップップ
サニー「そんなこと言うとる場合ちゃうやろッ!!」
ビューティ「ピースとマーチを欠いた状態ですが、やるしかないようですねッ!」
612 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/11(木) 00:03:07.84 ID:gbY5bbXQO
今日はここまでです
みゆきちゃんはジョジョの主人公らしくモテる設定です
それではまた
613 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/04/11(木) 14:55:26.69 ID:doJ/daDu0
乙です!!
614 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/04/11(木) 16:17:24.11 ID:Q7fQpR6d0
乙ッ!露伴先生が楽しそうでなによりです
615 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 09:30:52.51 ID:4rMjRaZ9O
おはようございます
今から投下します
616 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 09:32:30.94 ID:4rMjRaZ9O
アカンベェ「アカンベェ〜〜〜〜ッ!!」グワッ
サニー「なんやこの青っぱな、スッとろい攻撃やで」ハテ
ビューティ「確かに攻撃にキレがありませんね」サッ
ドゴンッ!!
サニー「ほんまや、大した攻撃やあらへんわ」ヤレヤレ
ハッピー「二人とも、コイツはパワーとスピードはカスみたいなモノだけど特別な能力があるんだよッ!」
ハッピー「このアカンベェにはプリキュアの技が通用しないの。技の使用は敗北を意味するッ!」
サニー「へ!? アホな、そんなんどうやって倒せばええねん!」
ハッピー「答えは簡単だよ。シンプルに『パワーで押し通す』……無駄な消耗はあってはならないッ! 確実にブチのめすッ!」
ビューティ「なるほど、シンプルが一番という訳ですね」
サニー「なんや、そんなんならウチは大歓迎やで! 分かりやすくてええからな!」
617 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 09:33:30.77 ID:4rMjRaZ9O
ポップ「ま、待つでござる! アカンベェは浄化の力で無くては倒せないので」
ハッピー「オラァアッ!!」ブォンッ
サニー「ドラァアッ!!」ビュオッ
ビューティ「無駄ァアッ!!」ズバァッ
ドゴベギグシャァアッッッ!!!
アカンベェ「ギェエエエエエエエッ!!?」メシャンッッ
ポップ「ござ……る」
露伴「……なかなか凶暴だね……彼女たち」
618 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 09:35:33.64 ID:4rMjRaZ9O
アカンベェ「オ、オァァー……」ピグッピグッ
アカオーニ「コラァァア────ッッ! おめーあの程度でもうギブアップしてんじゃあねーオニ!? なめてんのかコラッ!」
アカンベェ「ベ、ベッ! ベェ〜ッ!!」イヤイヤ
アカオーニ「ちぃいッ! これじゃフツーの赤っぱなの方がまだ戦えるオニ!!」バッ
ハッピー「赤鬼さん! 戦えるのはどうやらあなただけみたいだね!」
サニー「ようやくボスのお出ましかいな!」
ビューティ「いいでしょう、私たちがお相手します!!」
アカオーニ「さっきから黙って聞いてりゃ嘗めおってからに! おい、アカンベェ! いつまで腐ってるオニ!!」
アカンベェ「ベェ……」
619 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 09:36:22.96 ID:4rMjRaZ9O
アカンベェ「パワーが足りねえなら他で戦うオニ! 『持ち味』を活かせッ! オニ!」
アカンベェ「……ベッ!!」コクリ
ビューティ「気をつけて! なにか来ますよッ!」
アカンベェ「アッッカンベェエ────ッ!!」ボバァア───ッ
ポップ「アカンベェから黒い液体がッ!?」
露伴「……この臭い……そうか、なるほどな」
ハッピー「きゃぁああッ!?」バシャッ
サニー「のわぁああ〜〜ッ!?」ドバシャッ
ビューティ「ハッピー! サニー! ……ッ!この臭いッ!」
620 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 09:38:37.29 ID:4rMjRaZ9O
ビューティ「『インク』ッ!! あのアカンベェは二人にインクを浴びせたと言うのですかッ!?」
ハピサニ「「うう……」」
ビューティ「お二人ともッだいじょうぶですか!?」
ハピサニ「「……」」
ニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブ
ビューティ「ハッ!? こ、これは……」
ハッピー?「WRYYY……」ユラ
サニー?「……」ユラ
ビューティ「『黒く』ッ! インクを浴びた二人が、まるで漫画で言う『ベタ』を塗られたかのように、真っ黒になっていますッ!」
ポップ「な、何が起こったのでござるかッ!?」
621 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 09:39:39.45 ID:4rMjRaZ9O
アカオーニ「ほう、コイツはいい。どうやらインクには俺たちの使う『黒い絵の具』と似た効果があるみたいだオニ」
ビューティ「どう言うことですかッ!?」
アカオーニ「かんたんオニ。その二人はもうプリキュアじゃあない、黒に染められた悪の戦士ッ、言うなれば『ブラックプリキュア』オニ!」
ビューティ「『ブラックプリキュア』ッ!?」
露伴「そこはかとなく悪意を感じるネームなのは気のせいか?」
ポップ「奇遇でござるな。拙者もそう思ったでござる」
Bハッピー「ウシャアアアアアアッッ!!」バッ
Bサニー「ウッシャァアアアアアアッッ!!」ババッ
622 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 09:41:15.94 ID:4rMjRaZ9O
ビューティ「これはッ! まるで屍生人のようにッ 凶悪な面構えになったお二人が、動物で例えるならヒョウくらいの俊敏さで私に飛びかかってッ!?」
ポップ「ハッピー、サニー! ……なんということだ、プリキュアが悪に堕ちるなどッ!」
露伴「フム、連載が長続きした漫画で、たまに見かける『パターン』だなァ〜? 僕としては少々ベタだとは思うが……」
Bサニー「ウシュルッ! ウバシャァアアアアアッ!!」ブォンッッ
Bハッピー「ルン!ルン!ルン!」ブォンッ
ビューティ「くっ……! お二人とも、正気に戻ってくださいッ!」
Bハッピー「あたしィィィのれいかちゃあァァァん!」オゴォォォ
ビューティ「きゃあああッ!?」
623 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 09:44:14.18 ID:4rMjRaZ9O
アカオーニ「ワハハハッコイツはいいオニ! このままプリキュア同士で潰しあえッ! 再起不能になっちまえオニ!」
アカンベェ「アッカンベェ!」ケラケラ
ポップ「あわわわわ……こ、このままではプリキュアが共倒れになってしまうでござる」
露伴「そうだな……。それにしても見ろよ、あの凶悪な面構え。まるでパニック映画のクリーチャーそのものじゃあないか? エイリアンもびっくりさ、参考になるッ!」カキカキ
ポップ「お、おぬしはこんな時に何を呑気に観察してるでござるかッ!」
露伴「ん? 何を言ってるんだ、あんなもの滅多に見れるもんじゃあ無いんだぜ? 貴重な体験が出来たことは喜ぶべきだ。創作者としてね」
ポップ「プリキュアが負けたら世界はバッドエンドになってしまうでござる! それをわかってるでござるかッ!?」
624 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 09:45:34.44 ID:4rMjRaZ9O
露伴「やかましいぞ……別に、プリキュアが負けるとは限らないだろ? 正義の味方なんだからな。あのくらいの試練は乗り越えてもらわなくっちゃあつまらない」
露伴「ま、どーしても負けて困るんだって言うなら、考えが『無いわけでも無い』」
ポップ「へ?」
露伴「ヘブンズ・ドアーッ!!」バァアアンッッ
ズバババッッ!!
やよい「……」ビシィイッ
なお「……」バシュッッ
キャンディ「……」シュバァッ
625 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 09:46:17.42 ID:4rMjRaZ9O
ポップ「皆の衆ッ!? おぬし、3人に何をしたでござるかッ!?」
露伴「覚えていたら面倒だからな、まず『本にされたことは忘れる』と書き込んだ。そして」
ムクゥリ
露伴「『すぐに起き上がり、目の前の状況を理解し、変身する』ってな」
やよなお「「プリキュア! スマイルチャージッ!!」」レディー!!
ポップ「おおっ!?」
626 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 09:47:17.30 ID:4rMjRaZ9O
ビューティ「ハア、ハア、……くっ」
アカオーニ「フフフッ! とうとう追い詰めたオニ!」
アカンベェ「アカンベェ〜ッ!」
Bハッピー「フシュルルルルゥゥゥ〜ッ!」
Bサニー「ウシャシャシャシャッッ!!」
ビューティ「うう、お二人とも、なんてあわれな姿に……」
アカオーニ「フフフッ! 良いこと思いついたオニ! プリキュア! キュアビューティを捕まえるオニ!」
Bハッピー「シャァアアアッッ!!」
Bサニー「ウッシャァアアアアアア!!」
ガシィイイッ
ビューティ「きゃっ! な、なにを……」
アカオーニ「おめーもコイツらと同じよーにしてやるオニ! アカンベェ! キュアビューティにインクをぶっかけろッッ!」
アカンベェ「アカンベェ〜ッ!!」ゴゴゴゴ
627 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 09:48:55.53 ID:4rMjRaZ9O
ビューティ「は、放してくださいっ! お二人とも、正気に戻ってッ!!」グググ
Bハッピー「フッシャァアアッッ!!」グググ
Bサニー「エシャアアアアアッッ!!」グググ
ビューティ「ダ、ダメ……こちらの言葉が通じないッ! 二人に届かないッ! もう……」
アカオーニ「おめーも黒くそまっちまえオニ! やれ、アカン」
『プリキュアキーーーーックッ!!』ドッゴォオオアッッ
アカオーニンベェ「「ベバフッッ」」メシャンッッ
ビューティ「!?」
Bハッピー「ウガ……」
Bサニー「グルルッ!?」
「だいじょうぶ? ビューティ」
「ごめんね、遅くなったッ!」
ビューティ「あ、あなたたちはッ!!」
628 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 09:49:51.44 ID:4rMjRaZ9O
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
ピース「ピカピカピカリンじゃんけんぽん! キュアピース!」バァアアンッッ
マーチ「勇気リンリン直球勝負ッ! キュアマーチッ!!」バァアアンッッ
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
ビューティ「ピース! マーチ! 目が覚めたのですねッ!」
ピース「ごめんねビューティ、一人で無理させちゃって」
マーチ「でも、私たちが来たからもうだいじょうぶだよッ!!」
ポップ「ビューティ、間に合って良かったでござる!!」
ビューティ「ありがとうございます! ……ですが、その前にッ!」
Bハッピー「ウシャアア……ッ!」
Bサニー「ルルルルウッッ」
ビューティ「敵に操られてしまったハッピーとサニー! この二人をどうにかしませんと……ッ!」
629 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 09:51:04.77 ID:4rMjRaZ9O
マーチ「それなら『なんとかなる』よ……ピースッ!」
ピース「うん、まかせてッ! プリキュアッッ……!!」バチバチッ
ピース「ピースッッ! サンダァアアアアッッッ!!!」ズバシャァアアアッ
Bハピサニ「「アババッバババッババババッッババ!!?」」バリバリバリバリ
ビューティ「え、ええっ? これは一体……」
マーチ「悪いけど、ちょっとおとなしくなってもらうから」
ピース「……ふう、露伴先生ッ! お願いしますッ!」
露伴「ん、わかってるさ……」
630 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 09:52:49.76 ID:4rMjRaZ9O
Bハピサニ「「……」」チーン
露伴「ふん、ちゃんと手加減は出来てるみたいだな? これなら楽で良い……ヘブンズ・ドアー!!」ズキュゥウン
Bハッピー「……」ズバッ
Bサニー「……」ドシュッ
露伴「よし、これで問題ない……後は君たちプリキュアに任せるよ、戦いは得意じゃあないからな」
ピース「はいっ! 後は私たちにまかせてくださいッ!!」びしいっ
ビューティ「やよいさんがここまで尊敬の念を抱くとは……この方は一体……」
露伴「僕は漫画家さ、ただし、少しばかり人より好奇心が強いけどね……」
ポップ「少しの域を越えてる気がするでござる」
露伴「ほら、『もうすぐ』だ。プリキュアってのは5人組なんだろ?」
ビューティ「!!」
631 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 09:53:18.16 ID:4rMjRaZ9O
アカオーニ「クソッ! 仲間が隠れてたなんてズルいオニ!! あと一歩で倒せたものをッ!」グググ
アカンベェ「ベエ……」グググ
アカオーニ「でも、こっちにはまだブラックプリキュアがいるオニ! もう一度取っ捕まえて全員ブラックプリキュアにして……」
ビッッカァアアアアアア─────ッッッ!!!
アカオーニ「な、なんだッ!? この光はァアアアアッッッ!?」
632 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 09:54:01.28 ID:4rMjRaZ9O
ハッピー「キラキラ輝く未来の光ッ! キュアハッピーッッ!!」バァアアンッッ
サニー「太陽サンサン熱血パワー! キュアサニーッッ!!」ズギャァアンッッ
ピース「ピカピカピカリンじゃんけんぽん! キュアピース!」キュァアンッ
マーチ「勇気リンリン直球勝負ッ! キュアマーチッ!!」ドギャンッッ
ビューティ「しんしんと降り積もる清き心、キュアビューティ!!」シャァアンッッ
スマプリ「「「「「5つの『光』が導く未来ッッ!!」」」」」ゴゴゴゴゴゴゴゴ
スマプリ「「「「「輝けッッ!!」」」」」ザッ
スマプリ『スマイルプリキュアッッ!!』ドッッギャァア────z____ンッッッ
633 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 09:58:29.85 ID:4rMjRaZ9O
ポップ「プリキュアッッ! プリキュアがよみがえったたでござるぅうッッ!!」
アカオーニ「ば、バカなッ! ハッピーとサニーはブラックプリキュアになったはずオニ!? なんで元に戻ってるオニ!?」
露伴「簡単だよ、僕が二人に『書き込んだ』からさ」ドン
露伴「『すぐに目覚める、そして正気に戻る』ってね」
アカオーニ「何いぃいいいッ!?」
ハッピー「ビューティ、迷惑かけちゃってごめんね。もうだいじょうぶだから!」ドン
ビューティ「ハッピー……いいのです、ハッピーが無事ならそれで」
サニー「みんなえろおすまんかったな。この借りはキッチリ返したるわッッ!!」バン
ハッピー「行くよッみんなッッ!!」
スマプリ『YESッッ!! 』ピシィイッッ
634 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 10:00:07.98 ID:4rMjRaZ9O
アカオーニ「く、クソッ! ならばもう一度インクをぶっかけろ! アカンベェ!!」
アカンベェ「アッッカンベェエ〜〜〜〜ッッ!!」ブッシャァアアッッ
ハッピー「みんな、インクは私とサニーにまかせてッ!」
サニー「よし、来んかいッッ!!」ババッ
バシャァアアアアアッ!!
ポップ「ハッピー! サニー! そんな、これではまた……」
アカオーニ「ブハハハハッ!? バカオニ! また操られにきてくれたオニ!」
ハッピー「それは……どうかなァア〜〜〜〜?」
サニー「今のウチらをなめたらアカンで〜〜〜〜ッッ!」
アカオーニ「はいっ!?」
635 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 10:02:01.27 ID:4rMjRaZ9O
ハッピー「じゃんッ! 効いてないッ!」バァアアンッッ
サニー「なんやこんなもん! タコの墨に比べたらなんてことないわッ!」バァアアンッッ
アカオーニ「な、なんでだオニ!? なんでインク攻撃が効かないオニ!?」
露伴「そりゃあこの僕が『何か』したに決まってるだろ」
アカオーニ「ま、またおめーかッ! 今度はどんな手品を……まさかッ!?」
露伴「考えてる通りだ……。既に『インク攻撃は効かない』と書き込んだ。そのピエロの攻撃はもう彼女たちには効かないよ、残念だったな」
アカオーニ「そ、そんなのズルいオニ!!?」
サニー「そっちもプリキュアの技が効かんのやろ? お互い様や!」
636 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 10:03:09.10 ID:4rMjRaZ9O
ピース「でも、これからどうやって戦えばいいの? プリキュアの技が効かないならアカンベェを浄化できないよ」
マーチ「直球勝負でギタギタのボコボコにするのは……」
ビューティ「それで倒せるとも思えませんが……」
ハッピー「うーん、どうしよっか?」
プリキュアは負けないクル……
ハッピー「!!」
キャンディ「キャ、キャンディ信じてるクル……プリキュアはぜったい、だれにも負けないって信じてるクル……!」
ポップ「キャンディ! おぬしも目を覚ましたでござるな!」
637 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 10:04:16.20 ID:4rMjRaZ9O
キャンディ「おにいちゃん……ハッピー……プリキュアのみんなががんばってるのに、キャンディだけ寝てちゃあいられないクル」コォォォォ
ニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブ
ハッピー「キャンディ……?」
キャンディ「キャ、キャンディはみんなと一緒に戦えないクル。でも、みんなの『力』になりたい気持ちは負けないクル!」
ポップ「キャンディ! ムリをしてはダメでござる! なにか、良からぬことがッ!?」
露伴「……(この妖精、ただならぬ何かを感じるぞ。こういった妖精は物語の鍵になることが多いそうだが、まさか……)」
露伴「(おもしろいからもう少し見ておこう)」
638 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 10:05:15.82 ID:4rMjRaZ9O
キャンディ「だから、キャンディの『命』と『心』を懸けて……プリキュアに『勝利』をもたらせるクル────ッ!!」カッ
ビッッカァアアアアアア────ッッッ!!
サニー「こ、この光はァア────ッ!?」
マーチ「プリキュアの聖なる輝きに似ているッ!」
ピース「まさかッ新しい力が生まれようとしているの?」
ビューティ「考えるのは後です! みなさん、輝きを手に!」サッ
ハッピー「うん、みんなッ! 掴んで! キャンディの光を!」サッ
ガッシィイ!!
ハッピー「これはッ! 新しいデコル!」パァアア
639 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 10:06:22.08 ID:4rMjRaZ9O
ビューティ「キャンディの気持ちが新しい力を生み出したのですね」パァアア
露伴「(イヤイヤイヤイヤそんな都合のいいもんじゃあ無いだろ? 感情でどーにかなるんだったら世の中もっと楽になるさ)」
露伴「(あれは間違いなく、あの妖精が『元々持っていた力』だ。どんな能力かは知らんが……おもしろい、あの妖精にはなにかあるぞッ!)」
アカオーニ「な、なんだかわからんが叩き潰すオニ! アカンベェ!」
アカンベェ「アカンベェ〜ッ!!」ズドドド
ハッピー「みんなッ! デコルをスマイルパクトにセットして!」サッ
サニー「おっしゃ!」サッ
ピース「うん!」サッ
マーチ「オッケー!」サッ
ビューティ「了解しました!」サッ
カチリッ☆
キュァアアンッ☆
640 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 10:11:42.02 ID:4rMjRaZ9O
ポップ「い、今までにない力が来るでござるッッ! これが、プリキュアの真のパワーなのでござるかッ!?」
ニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブ
スマプリ『プリキュア!』
スマプリ『レインボォォォーーッヒーリングッ!!』
ピカァァ────ッッッ
アカンベェ「ベッ……」パァアアーーッッ
チュドォオオ────ンッッッ!!!
アカンベェ「べェエ〜〜〜………」ポッシュゥウン
アカオーニ「あ、青っぱなが浄化されちまったオニ!? ジョーカーのヤツッ! 話が違うオニ〜ッ!」
ウルフルン「……あれ? 俺、ナニやってんだァア〜?」ハテ
641 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 10:13:02.03 ID:4rMjRaZ9O
アカオーニ「おめーは結局何しに来たオニ〜ッ!!? とっとと帰るオニ!」ガシ
ウルフルン「うおおっ!? っと、ちょっと待っ────」シュンッッ
ハッピー「やったあ! 青っぱなのアカンベェを浄化出来たよッ!」
キャンディ「よ、良かったクル……みんなの力になれて……」
サニー「キャンディ! もう動いてだいじょうぶなん?」
ピース「あまりムリしちゃだめだよ?」
マーチ「まさかキャンディにあんな力があったなんてね」
ビューティ「キャンディ、あの力は一体……」
キャンディ「キャンディにもよくわからないクル。ただ、みんなを助けたいって『願った』ら、からだが動いたクル〜……」
ハッピー「!」
642 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 10:15:18.78 ID:4rMjRaZ9O
ポップ「フム、キャンディにもわからない力とは……しかし、あの光はまるで女王様のような……」
「なるほど、白い浄化の光とその妖精・・・ミラクルジュエルの手がかりはあなたが持っていると見て間違いなさそうですねぇ?」
ビューティ「誰ですかッ!?」クルゥリィッ
ジョーカー「はいっ! みなさんまたお会いしましたねぇん?」バァアアンッッ
スマプリ『ジョーカーッッ!!』
露伴「(なんだ……また妙なヤツが出てきたな。あれもバッドエンド王国の幹部か?)」
643 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 10:17:40.00 ID:4rMjRaZ9O
ジョーカー「青っぱなを倒すなんてやるじゃあないですか? 流石は伝説の戦士プリキュア! 手強い相手です!」
サニー「なんや! ウチらとやろーってのかッ!?」
ジョーカー「あー違う、違いますよぉ? 今日はあなた方に用があって来たのでは無いのです。用があるのは……」キラッ
キャンディ「」ビク
ジョーカー「そこのあなた♪ 私と一緒に来てもらいますよっ!!」シュバババッッ
マーチ「カード!?」
ピース「カードがキャンディの周りに……ッ!」
ビューティ「キャンディッ!!」
キャンディ「ク、クル〜ッッ!!?」ポワンッ
ジョーカー「フフ、妖精1名様ご案内♪」ガシッ
キャンディ「クルッ! は、はなすクル〜ッッ!」ジタバタ
644 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 10:18:48.77 ID:4rMjRaZ9O
ピース「キャンディッ!? あなた、キャンディを放してッ!」
ジョーカー「フフン、それは出来ません。あなた方に願いを叶えさせるわけにはいきませんからねえ?」
ピース「え、な、なんのこと……?」
露伴「(願いだと?)」ピク
ハッピー「……」
ジョーカー「ピエーロ様ももうじき復活なされます……あなた方の未来は……『バッドエンド』! フフフフッ! では、サヨウナラ♪」ポワンッ
マーチ「キャンディッ!! ……どうしよう、キャンディが……!」
ポップ「さらわれた……でござる……」ヘナ
サニー「で、でも! なんでキャンディなん!? デコルを狙うんならわかるけど、キャンディをさらう理由なんてあらへん!」
ハッピー「……理由なんて……『どうでもいい』ことだよ」
サニー「ハッピー……」
645 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 10:19:52.87 ID:4rMjRaZ9O
ハッピー「問題は、あの人がキャンディを……『大切なモノ』を奪ったことッ! それがもっとも大きな問題……だよ」
ビューティ「……!」
ハッピー「奪われたモノは……『奪い返さなければならない』ッ! シンプルな結論……。みんな、そうだよね?」
ピース「……うん、そう……だねッ」
マーチ「考える必要なんてないッ! そう、はじめからッ!」
ビューティ「わたしたちの成すべきことはッ!」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
『バッドエンド王国に乗り込むことッ!』ドン
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
646 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 10:22:52.25 ID:4rMjRaZ9O
ポップ「み、皆の衆、本気でござるか……? バッドエンド王国は敵の本拠地ッ! みすみす罠に飛び込むようなものでござる!」
ハッピー「百も承知ッ! ここで手をこまねいても何も変わらないッ! それに、いつかは戦わなければならないことに変わりはないよッ!」
サニー「手っ取り早く本拠地潰すってのはありやなァア〜?」
ピース「キャンディは、ぜったい助け出すッ!」
マーチ「もう、みんな『覚悟』は決まっているよッッ!」
ビューティ「ポップさん、キャンディはわたしたちの大切な友達です。友達を救うためなら、多少の危険に戸惑っている時ではないのです」
ポップ「む……皆がそこまでキャンディのことを思ってくれるとは、キャンディも良い友を持ったでござるな……」
ポップ「ありがとうでござる。ならば、拙者も覚悟を決めるでござる! いざ、バッドエンド王国へッッ!!」ザッ
『行くぞ!』バ────z____ン
ハッピー「とぅるるるるるるるるるるる!! あ、ちょっと待って! ボスから電話だッ! えーと電話電話……」キョロキョロ
4プリポプ『だぁあああああッッ!!?』ズコー
647 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 10:57:16.55 ID:4rMjRaZ9O
ハッピー「えへー♪ ごめんねみんな? 『すぐに』終わるからさ……ちょっぴりだけ待ってね♪」
マーチ「もう! 締まらないなあ!」プンスカ
ピース「さ、さすがハッピー、マイペース……」
サニー「さっきまでカッコつけてたんが台無しやん」
ビューティ「ハッピー、早く戻ってきてくださいね?」
ハッピー「はぁあーいッ♪」ピューン
648 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 10:59:37.16 ID:4rMjRaZ9O
ハッピー「……」スタスタ
ハッピー「…………いいよ? もう出てきても……」
ハッピー「岸辺……露伴さん」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
露伴「おや、やっぱりバレてたのか。こっそり後から付いていこうと思ってたんだけどな」
ハッピー「先生、今日は私たちを助けてくれて、ありがとうございました……」
ハッピー「ですが……もう、これ以上『私たち』に関わらない方がいいです。命の安全は……保障できません……」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
649 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 11:00:24.81 ID:4rMjRaZ9O
露伴「ふん、この岸辺露伴が、たかが『危険』程度で怖じ気づくとでも思ったのか? バカにするんじゃあないよ」
露伴「……ますます気に入ったさッ! メルヘンランドにバッドエンド王国ッ! 異世界への切符が目の前に置いてあるんだぞッ!? 手に取るに決まってるだろ!!」
ハッピー「……じゃあ、どうしても諦めないと?」
露伴「……」
ニブニブニブニブニブニブ…………
650 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 11:01:36.50 ID:4rMjRaZ9O
露伴「(既にヘブンズ・ドアーの射程距離内だ……攻撃が成功すれば、彼女の意識は途切れ、後は思うように書き込める)」
露伴「(ページに『岸辺露伴も一緒に連れていく』と書き込めばいい。彼女はプリキュアのリーダー、強く推せば周りが納得する。そうなればどうとでもできるッ!)」
ハッピー「……」
露伴「(……なんだ? なぜ動かない? この距離で……ヘブンズ・ドアーを上回るスピードで攻撃できる自信でもあるのか? やけに静かだが……)」
651 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 11:02:34.52 ID:4rMjRaZ9O
ハッピー「─────とぅるるるるるるるるるるる!!」
652 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 11:03:29.89 ID:4rMjRaZ9O
露伴「なにっ!?」
ハッピー「とうおるるるるるるるるるるる! るるるるるるるるるるる!」
露伴「な、なんだコイツ、急に……頭でもおかしくなったか?」
ハッピー「とぅるるるるるるるるるるる……とぅるるるるるるるるるるる!! るるるん♪」
露伴「ワケがわからん……ワケがわからんが」
653 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 11:04:44.06 ID:4rMjRaZ9O
露伴「(とてつもなく『イヤな感じ』だッ! そう、予感と言ってもいい、今ここでコイツを倒しておかないと『ヤバい』気がする……。なんだ? なんなんだこの『感じ』は?)」
ハッピー「とぅるるるるるるるるるるる……!!」
露伴「……考えてもしょうがないな……そっちも退く気がないならこちらは対処させてもらうぞッ!」
露伴「ヘブンズ・ドアーッ!!」ズキュゥウン
ハッピー「とぅッッッ!!」ビクン
ハッピー「……」バタ
654 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 11:05:43.66 ID:4rMjRaZ9O
露伴「……やった? 成功したのか? ……思ったより呆気ないな……」
露伴「まあいいさ、ヘブンズ・ドアーの書き込みは絶対……念のために『岸辺露伴へ攻撃出来ない』と書けば安心だ。さあ、書き込むか」チラッ
【警告】
これより先は、読んではいけない
露伴「────!?」
655 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 11:06:59.26 ID:4rMjRaZ9O
ニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブ
露伴「いきなりなんだ? これは……」
露伴「ヘブンズ・ドアーが本にして読む記憶はこの少女が記憶している嘘偽りのない『人生の体験』。それが……」
露伴「警告? いったいなんなんだ? 『警告』ってのがコイツの人生の体験なのか?」
露伴「……」
ニブニブニブニブニブニブ…………
露伴「はじめから……」
656 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 11:07:54.40 ID:4rMjRaZ9O
露伴「奇妙な少女だとは思っていた。あの四人とは一味違う……なんらかの『毒気』を感じてはいた」
露伴「ここに示されているのが、その『毒気』の正体だと言うのならばッ!」ガシッ
露伴「迷わず『読む』ッ! 毒を食らわば皿までってヤツだッコイツの正体を読んでや────────────」ググッ
ドクンッ
露伴「─────あ?」パラッ
657 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 11:09:51.15 ID:4rMjRaZ9O
露伴「……」
露伴「……?」キョロキョロ
露伴「今、なんかおかしくなかったか……? ……いや、そうだ、早くページをめくって……」
『岸辺露伴は死んだ』
『ページを見終わった後に殺された』
『星空みゆきの秘密に近づいたから殺された』
露伴「……!?」
658 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 11:14:03.49 ID:4rMjRaZ9O
ニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブ
露伴「死、んだ……? 殺された? 僕が?」
露伴「秘密……なんだ、秘密だと? 『秘密に近づいたから殺され』─────」
ニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブ
「まさか……この地におまえのような能力を持ったモノが現れるとはな……」
露伴「!!?」
「おまえは気づいてはいないだろうが……おまえは既に『読んだ後』なのだよ。ただ、お前自身が認識していないだけだ……」
露伴「(誰かがいるだと……!?……『僕の後ろ』にッ!? バカな、何時からいたんだッ!?)」
「そう、『読み終わったという結果』だけが残ったのだ」
659 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 11:15:51.71 ID:4rMjRaZ9O
露伴「(……ち、違う、目の前の少女じゃあないッ! もっと、別の……『悪魔のようにおぞましい者』がッ! 僕の後ろにいるッ!!)」
露伴「(……そうだ、わかったぞッさっきから感じていた『イヤな感じ』……こ、これはッ)」
露伴「(『恐怖』……!)」
660 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 11:17:46.58 ID:4rMjRaZ9O
「人の本質を『見抜く能力』を持ち………それを漫画という商売にさいたのは…………おまえ自身の最大の不幸だ…………」
「このわたしの本質を! ほんのちょっぴりでもわかるものが………この世に存在してはならないのだ……。わかるな?わたしの言ってる事が…………」
「君はもう! この世にいてはならない。それはもう、くだされたわたしの決定だ……」
露伴「────ヘ」
露伴「ヘブンズ・ドアーッ!! 後ろだッ! 後ろにいる敵を攻撃しろッッ!!」
661 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 11:19:28.09 ID:4rMjRaZ9O
露伴「────!?」
露伴『』
露伴「(なんだこれは!? どういうことだ!? 後ろ……後ろにいたのは……」
露伴「────『僕自身』だとッ!?)」
「最期に……おまえが観察するモノは……」
露伴「!」ビクッ
662 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 11:20:45.62 ID:4rMjRaZ9O
「おまえという……人間そのもの……『自らの死』だ」
露伴「───ッッヘブンズ────」
グシャアッッ!!
……
…………
…………………
663 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 11:22:28.03 ID:4rMjRaZ9O
少女「ねえ、おじちゃん、テーブルにつっぷして、お腹でもいたいの? ねえ、おじちゃん?」
露伴「……」
少女「……つかれてるのかな? もう行くね。かぜ引いても知らないんだから」
露伴「…………」
露伴「」
←TO BE CONTINUED……////
664 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/12(金) 11:24:19.71 ID:4rMjRaZ9O
今日はここまでです
知らなくてもいいことは知ってはいけない
ではまた今度!
665 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/15(月) 22:05:41.66 ID:eXFVy3cOO
こんばんわ
今から投下します
ドッピオ登場記念ンンンンッ!
666 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/15(月) 22:06:22.99 ID:eXFVy3cOO
ジョーカー「ピエーロ様、ミラクルジュエルの手がかりである妖精をゲットしました」
ジョーカー「すぐにでも始末したいところですが……まもなくプリキュアがこちらに来る頃でしょう。私はそちらの相手をします」
ニブニブニブニブニブ…………
ジョーカー「……ええ、解っていますとも、あなたの期待は」
ジョーカー「満たされるでしょう……。必ずや仕止めて……ご覧に」
ジョーカー「……いれます」
667 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/15(月) 22:07:24.14 ID:eXFVy3cOO
【Disperazione】……イタリア語で絶望を意味する
668 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/15(月) 22:09:38.20 ID:eXFVy3cOO
日野あかねは星空みゆきよりも以前に、大阪から七色ヶ丘に転校してきた少女である。
性格は人一倍熱い心を持ち、ノリがよい。好きなことは人を笑わせること
典型的な大阪人であると言えるだろう
彼女は常に話にオチをつけることを求めるが、これは白黒をハッキリとさせる彼女の気質から来るものであり、その気っ風のいいところはクラスでも受け入れられている
そんなあかねから見て、星空みゆきとはまるで見たこともない人間だった
破天荒にして天然のボケ体質……それでいてツッコミを殺すキラーパスを平然と放ち、なおかつ己の本分であるツッコミを奪いかねないキャラの濃さ……
何もかもが予想のナナメ上であった
プリキュアを続けているのもみゆきに引っ張られている感じだが、あかねはそれについては不満は持っていない
むしろ、自身を委ねてもよいという心地よささえある。
この先に何が待ち受けていてもみゆきと一緒ならなんとかなる……そんな気持ちが湧いてくるのだ
669 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/15(月) 22:11:17.00 ID:eXFVy3cOO
不思議図書館ッ!
ポップ「バッドエンド王国への行き方でござるが、まずメルヘンランドに行かねばならぬでござる。そのために、この絵本がゲートになるでござる!」
みゆき「みんな、準備はいい?」
あかね「もちろんやッ! いつでもええで〜ッッ!」
やよい「ま、まだほんのちょっぴりだけ怖いけど……」
やよい「キャンディを助けるためだもん。わたし、がんばるッ!」
なお「いよいよ敵の本拠地か……! 誰が来ようと、負けるわけにはいかないッ!」
れいか「なお、無茶はダメですよ?」
ポップ「それでは皆の衆!」
670 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/15(月) 22:11:50.21 ID:eXFVy3cOO
『行くぞッ!』バ───z____ン
671 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/15(月) 22:12:38.90 ID:eXFVy3cOO
バッドエンド王国ッ!
ジョーカー「それではみなさん、私はプリキュアのみなさんを……『始末』しに向かいます。ここの守りは任せましたよ?」
マジョリーナ「おまえ自ら出るなんて珍しいだわさ」
アカオーニ「あんなやつら、俺たちだけで充分だオニ!!」
ジョーカー「そう言うわりには、いくら待ってもプリキュアを倒せていないではないですか?」
アカオーニ「むぐッ!?」
ジョーカー「だから私が出るのですよ。ピエーロ様の復活を……より確実にするために」
ジョーカー「プリキュアをバッドエンドに染めて……バッドエナジーを絞りとってあげます♪」ニヤァ
ウルフルン「……」
672 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/15(月) 22:13:30.66 ID:eXFVy3cOO
ジョーカー「まー、危なくなったら頼むかも知れませんから、せいぜい準備だけはしといてくださいねぇん? では……」シュンッ
アカオーニ「あ、あのヤロー! 完璧に俺たちを嘗めてるオニ!」
マジョリーナ「どうするだわさ? アイツ、ああ見えてけっこうやるだわさ」
マジョリーナ「もしも、プリキュアを倒してしまったらあたしらの立場が……」
ウルフルン「心配いらねーよ」
マジョリーナ「あん?」
ウルフルン「黙って待ってりゃあいい……プリキュア……アイツは必ずここに来る」
アカオーニ「なんで分かるんだオニ!?」
ウルフルン「ケッ! 勘だよ勘! 俺様の野生の本能が言ってるのよォオ!! プリキュアが来るってなァア〜!?」
ウルフルン「まー、お手並み拝見と行こーじゃねーか? しかしジョーカーのヤロウ、案外手こずるかもだぜェエ〜ッッ!!?」
673 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/15(月) 22:15:23.74 ID:eXFVy3cOO
メルヘンランドッ!
みゆき「ここがメルヘンランドッ! おとぎ話の世界……かァア〜♪ なんだかドキドキするよぉ」
なお「みゆきちゃん、遊びに来たんじゃあないんだよ?」
みゆき「ご、ごめんッ! ついはしゃいじゃった」
あかね「異世界に来ても、なおのオカン気質は変わらんやっちゃなあ〜?」
なお「オ、オカンって……あかね!」
あかね「ひゃ、堪忍!」
れいか「みなさん、とりあえず今は騒がない方が良いでしょう」
やよい「そ、そうだよ。それに早くキャンディを助けなきゃ……」
みゆき「騒ぐ……といったら、なんかやけに静かだよね? 誰もいないし……」
あかね「確かに、人っ子一人もおらへん。みんなどこ行ったんや?」
ポップ「いや、住人はいるでござる。しかし……」
674 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/15(月) 22:16:30.52 ID:eXFVy3cOO
ポップ「女王様が眠りについてからはすっかり意気消沈し、滅多に家から出なくなってしまったでござる」
やよい「そうなんだ……」
ポップ「一刻も早く女王様を復活させねば、そしてキャンディも……」
「それは困りますねえ?」
スマプリ『!!!』キョロキョロ
「ハハハッ!! こっちですよぉ?」バサバサバサ
ポップ「皆の衆、空でござるッ!」
ジョーカー「ごきげんようプリキュアのみなさん。はじめてのメルヘンランドはどうですか? いい感じにバッドエンドになってるでしょ」
なお「アイツ……」
れいか「バッドエンド王国の幹部、ジョーカー!!」
675 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/15(月) 22:17:21.45 ID:eXFVy3cOO
あかね「早速お出ましっちゅうわけやなッ!!」
ポップ「ジョーカー! キャンディを返すでござるッ!!」
ジョーカー「フフッ! イヤだと言ったらぁ?」
やよい「あ、あの人……こっちをバカにしてッ!」
やよい「……あれ? みゆきちゃんは?」キョロキョロ
いいからさっさと……
やよい「!! あ……ッ!?」ユビサシ
ジョーカー「ん? ────はっっ!?」クルゥリィ
ハッピー「キャンディを返してッッッ!!」バァアンッ
ガキィイインッッ!!
676 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/15(月) 22:18:18.19 ID:eXFVy3cOO
ハッピー「ちぃいいっっ!!」ググッ
ジョーカー「ふ、不意討ちとは……! やりますねえっ!!」グググ
れいか「みゆきさん、いつの間に変身をッ!?」
なお「さ、さすがみゆきちゃん手が速いねッ問答無用ってか?」
あかね「みゆきらしいっちゃあらしいわな。ほな、行くでぇみんなッ!」
なおやよれい『YESッッ!! 』ピシィイッ
677 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/15(月) 22:19:49.93 ID:eXFVy3cOO
ハッピー「どうだこの拳の応酬はッ!? とても避けられないでしょッ!」ドドドドドド
ジョーカー「フフンッ! スローですねェエ〜?」パシパシパシ
ハッピー「なにっ、受け止めるのッ!? 私のラッシュの応酬を、こうもたやすくッ!」
ジョーカー「これが3幹部のみなさんを震え上がらせた、キュアハッピーの実力ですかぁ? たいしたことないんですねぇん?」
ハッピー「やかましいッ! ひーひーこれからおびえるのは……アンタの方だよッ!」ドギャ
678 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/15(月) 22:21:18.19 ID:eXFVy3cOO
ハッピー「ウゥルトラトラトラトラトラトラトラ
トラトラトラトラトラトラトラトラトラトラ
トラトラトラトラトラトラトラァア────ッッ!!!」ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ
ジョーカー「無ゥ駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄
無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄
無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァア────ッッ!!!」ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ
ポップ「スッッ凄いッッ!! ハッピーシャワーを使わなくても、あれだけの攻撃が出来るようになったでござるかッ!?」
ハッピー「HAPPUPPUUUUUUUUUUU AHHHHHHHHHH ─────ッッ!!」ドッゴォアッッ
ジョーカー「ぬぅうッッ!!」バッシィアッ
ポップ「うまいッ! ラッシュの決めのパンチで、ジョーカーの細身の体躯が宙に浮かんだでござるッ!」
ハッピー「攻撃を畳み掛けるのは、『今』ッ! みんなッッ!」
679 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/15(月) 22:22:28.46 ID:eXFVy3cOO
サニマチ『こっちは……』
ピスビュ『任せてッッ!!』
サニー「太陽サンサン、大盤振る舞い鉄板焼ッ!! プリキュア・サニーファイヤー!!」ゴォウッ
マーチ「そして太陽球から発せられる熱風の嵐ッ!!」ブォオッ
サニマチ「「プリキュア・サンライト・ウィンド・オーバードライブ!!」」ドッギャォンッ
680 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/15(月) 22:23:29.93 ID:eXFVy3cOO
ポップ「これは『太陽風』ッ! サニーファイヤー熱球に当てたマーチシュートの烈風が、恒星から発せられる電離したプラズマのように、奔流となってジョーカーに襲いかかったァアッ!」
ジョーカー「オオオ〜ッッ!?」ドジュゥウーーッッ
ポップ「これはさすがのジョーカーもたまらず逃げ出すッッ! しかしッそれを追跡するのはッ!」
ビューティ「しんしんと、静かに泣く(ジェントリー・ウィープス)……ビューティ・フェノメノンッ!」シャキィインッ
ピース「そして氷と雷を纏った美しき追跡者ッ!!」バリバリ
ピスビュティ「「プリキュア・ピース・サンダー・ブリザード・フェノメノンッ!!」」ジャキィインッッ
681 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/15(月) 22:24:16.46 ID:eXFVy3cOO
ポップ「これはキュアビューティが氷の鎧を纏ったッ!? そしてビューティブリザードで地面を凍結させ、足に生えたエッジで地面を滑るように移動しているッ!!」
ビューティ「逃がしませんッッ!!」キュゴォオッ
ポップ「しかし後ろからはサニーが放った太陽暴風がッ!? このままではビューティが電子レンジに入れられたゆで卵のように爆発四散してしまうでござるッ!!」
ビューティ「……」キュゴォオッ
682 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/15(月) 22:25:44.54 ID:eXFVy3cOO
ポップ「爆発しないッ!? ……そうか、『ピースサンダー』!
氷の鎧にピースサンダーの電磁バリアを張ることによって太陽風をシャットアウト!
今、キュアビューティはさながら磁場を発しながら自転する地球そのもの、地球の発する圧倒的パワーを操っているッ!」
ビューティ「喰らいなさいッ! トリプルアクセル・惑星自転カッターッッ!!」ギュルンッッ
ジョーカー「グワァアッッ!?」ズバシュッッ
ポップ「よし! 最高難度の技が決まったッッ!!
3回転半の超スピードが生み出すエッジの波状攻撃がジョーカーのヤツを切り刻んで行くゥウ─────ッッ!!」
683 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/15(月) 22:30:40.15 ID:eXFVy3cOO
ハッピー「これがわたしたちの力!
プリキュアが持っている星々の超自然的な能力を何倍にも活かす闘い方……
『スター☆トゥインクルの闘法(モード)』ッ!!」バァアンッ
サニー「どや! ウチらをなめたら痛い目見るでぇッ!」
ピース「これが! みんなとの結束の力だよッ!」
ジョーカー「なるほど……プリキュアッ! 侮り難しッ!」ニヤァ
スマプリ『!?』
684 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/15(月) 22:31:56.35 ID:eXFVy3cOO
ジョーカー「3幹部では厳しいわけですねえ。あなた方は強いッ! 敬意を表しますよ……
しかし無駄に終わりますッ!」
ピース「そ、そんなあ……みんなの合体攻撃をあれだけ受けたのに、カスリ傷の一ミリもないよぅッ!?」
サニー「んなアホな……! 不死身やあるまいし、いくらなんでも無傷やなんて」
ジョーカー「はい! キュアサニーさん正解でぇすッ! いくら私でもあれだけの攻撃を受けたら木っ端微塵に爆裂死したでしょうねえ……しかしッ!」
ジョーカー「ここにいる私が私で無かったとしたらァア〜?」バララララッ
マーチ「ジョーカーの体が、無数のカードになってバラけていくッ!?」
685 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/15(月) 22:33:01.50 ID:eXFVy3cOO
ビューティ「ま、まさか……私たちはッ!?」バッ
ハッピー「……嵌められたッ!? コイツはジョーカーじゃあないッ!」
ハッピー「偽物ッッ!!」
ジョーカー(真)「その通〜りぃ♪ みなさん偽物相手にごくろうさまでした♪」
ポップ「始めから偽物を使ってプリキュアと戦っていたとは……!」
ジョーカー「プリキュアの戦力を見極めるためです。それと、体力の消耗も期待したのですけどね〜?」ケラケラ
ピース「こ、このひきょー者ッ!」
ジョーカー「おや? 一人相手に五人で寄って集って戦うあなた方にひきょーとは言われたくないですねえ?」
マーチ「う、そう言われると……」
ビューティ「そのような気もしてきます……」
サニー「何納得してんね〜んッ!!」ビシッ
ハッピー「戦争にひきょーもらっきょうもないんじゃあないかな?」ニコニコ
ピース「ハッピー、顔が怖いよ……」
686 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/15(月) 22:35:11.64 ID:eXFVy3cOO
ジョーカー「ほう? あなたたち、そんなに負い目があるならちょうどいい。
『フェアプレー』で戦おうじゃあないですかッ! 正々堂々、一対一でッ!」つカード
バララララッ
マーチ「今度は何をするつもりだッ!?」
サニー「カードが宙を舞っとる!? みんな、気ぃつけぇや!」
ジョーカー「フフッそう慌てないでくださいよ! 面白くなるのはこれからですよ?」
ジョーカー「ハァアッ!!」カッ
ズラァアアアアアッッ
ピース「うぇええっっ!?」
マーチ「ジョ、ジョーカーの数が増えたぁ!?」
ポップ「トランプを使った分身でござる!」
687 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/15(月) 22:36:06.12 ID:eXFVy3cOO
ジョーカー「ひとりひとり」
ジョーカー「順番に順番に」
ジョーカー「あなた方の希望とやらを、このジョーカーの作り出すバッドエンド空間にバラ撒いてあげましょうッ!」ニヤァリ
ハッピー「みんな、来るよッ!」
ジョーカー×5「さあ! 『Black Jester(黒い道化師)』ジョーカーの『絶望の喜劇』、開幕です♪」
688 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/15(月) 22:37:44.35 ID:eXFVy3cOO
ビューティ「みなさん! おそらくこの分身はひとつひとつが本物と同程度のパワーがあると見て間違いないでしょう!
気を引き締めて……」
ジョーカー「他人よりも自分の心配をするべきだと思いますよ?」ヒュパッ
ビューティ「えっ……!?」
ジョーカー1「そぅれッ!!」バッキィンッ
ビューティ「きゃあっ!!」ズザザッ
マーチ「ビューティ!!」
ジョーカー2「あなたの相手はわ、た、し♪」ヒュパッ
マーチ「ぐっ、こ、コイツッ!!」ブォウンッ
ジョーカー2「読みやすい、単調な攻撃ですねえ?」ヒョイ
マーチ「このっ! ちょこまか動き回って……! 当たらない!」ブンッ
689 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/15(月) 22:39:11.07 ID:eXFVy3cOO
ジョーカー3、4「あなた方プリキュアは確かに強いッ! 5人揃えばアカンベェ程度では歯が立たないでしょうね。
しかしッ!」バギッ
ピース「あわわッ!?」ドシャッ
ジョーカー5「ひとりひとりはそこまで恐れる程でもないんですよ……もっと簡単に言えばッ!」ブンッ
サニー「うわッ!?」ドッゴォアッッ
ハッピー「サニーッ!!」
ジョーカー1「チームで戦うことに慣れすぎましたねぇん♪ 1度隙を突いてしまえば、ほーらご覧の通りぃん♪」
マーチ「う、うう……」ググッ
ピース「強い……」
サニー「あかんわこんなん……予想外や」
ビューティ「ま、まさかここまで、力の開きがあるなんて……!」
ポップ「そんな、プリキュアが……!?」
ハッピー「み、みんなッ!!?」
690 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/15(月) 22:41:28.69 ID:eXFVy3cOO
ジョーカー「キュアハッピーさん、あなたも例外じゃあありませんよ?
仲間に便りきり、一人ではなんにもできなくなってるんじゃないですか?」スッ
ハッピー「う……! そ、そんなことないっ! わたしは一人でだって戦えるもん!」
ジョーカー「『ボス』と言う人物に頼らなければ、立ち上がることもできない弱虫のあなたが?」
ハッピー「……!? ボスがどうしたのッ! ボスは私を見守ってくれてる! それだけで充分だよッ!」
ジョーカー「見守ってる、ですかあ? 何処にそんな人がいるのですか? 全部あなたの都合の良い妄想なのでは?」
ハッピー「勝手なこと言わないでッ! ボスは本当にいるもん!」
ジョーカー「では、なぜこの状況で、あなたを助けに来てくれないのでしょうか? いつも見守ってくれてるのでしょ?」
ハッピー「そ、それは」
691 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/15(月) 22:43:52.85 ID:eXFVy3cOO
ジョーカー「ほら、言い切れないッ! 私の言うことなんてはね除けるパワーが無いんですよあなた。……結局」
ハッピー「!」
ジョーカー「あなたはここで『おしまい』なんですよ。
一人ぼっちで寂しく、ゲームオーバー!
いえ、『バッドエンド』ですねえ〜?」
ハッピー「……おまえッ」
ジョーカー「だからさっさと『絶望』してくださいよ?
そんなちっぽけなカスのような存在が、何を夢見た所で、
全部『無駄』なんですから」
ハッピー「さっきからいちいち勘にさわることばっか言ってッ!!
私にあるのは『永遠の絶頂』だけッ!」
ハッピー「『無駄』だの『絶望』だの『バッドエンド』だのッ! 道端の犬のクソにも劣る言葉で私を惑わすんじゃあないよッ!!」グワァッ
ジョーカー「……ああ、そーですかー。あくまでバッドエンドを認めないと?」
ジョーカー×5「……それなら仕方ないッ! より決定的でッ! 分かりやすい『現実』を教えてあげましょうッ!」ヒュパッ
ハッピー「うっ!?」
692 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/15(月) 22:47:16.82 ID:eXFVy3cOO
ジョーカー1「私にも勝てないッ!」ドゴォッ
ハッピー「うわッ……!」
ジョーカー2「弱々しく、ちっぽけな存在がッ!」ゲシッ
ハッピー「ぐぅうっ……」
ジョーカー3「ピエーロ様に敵うわけないでしょー?」ドガッガッガッ
ハッピー「うあっがっ……! あ……」
ジョーカー4「ねえ、なんとか言い返してくださいよ? ほら、早くっ」ガッガッガッガッ
ハッピー「う……う……うわァアあああッッ!!」グォオオッ
パッシィアッ!!
ハッピー「!?」ググッ
ジョーカー「ダメですよぉ? もっと力をいれなきゃ♪」
693 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/15(月) 22:50:37.53 ID:eXFVy3cOO
ジョーカー5「ほら、ぜんぜんダメダメじゃないですか?」グググッ
ハッピー「うわぁあああっっ!?」ミシミシミシミシィイ……
ジョーカー「ハイッ! これでおしまーい♪」グンッ
ドグシャァアッッ
ハッピー「ぐあッッ……か……」バギャッ
ジョーカー「『永遠の絶頂』? そんなモノありませんよ……あなたにあるのはただひとつ」
ジョーカー「……『永遠の絶望』です♪」
ハッピー「」バァアンッ
694 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/15(月) 22:52:40.37 ID:eXFVy3cOO
ピース「そんな、ハッピーが……あのハッピーが」ズズ
サニー「負けた……ウ、ウソや……こんなんって……」ズズズズズ
ジョーカー「おやぁ? みなさんよーやく、絶望してくれたようですねえん?」ヌッ
ピース「ひっっ」ビクッ
マーチ「な、なにこれ……私たちの体から……ッッ」ズズズズズ
ビューティ「これは、バッドエナジー……?」ズズズズズ
695 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/15(月) 22:55:25.17 ID:eXFVy3cOO
ジョーカー「みなさんの心の支えッ! 頼れるリーダー……キュアハッピーが倒れた今」
ジョーカー「心と体が理解したのですよ……『もうおしまいだって』……ね?」
ピース「う……あ」ガタガタガタ
サニー「な、なに言うてんのや! ま、まだ……これから……」ガタガタガタ
ジョーカー「そう! それそれそれェエッ!!
その顔が見たかったんですよォオ〜!? 絶望にまみれたその顔がァアッ!!」バッ
マーチ「……!」ガタガタガタ
ビューティ「み、みなさん、ダメです、あの人の言葉を聞いてはッ!」ガタガタガタ
696 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/15(月) 22:56:54.66 ID:eXFVy3cOO
ジョーカー「ああ、なんて心地よいッ! 希望に溢れる者が絶望に叩き落とされた時に発せられるバッドエナジーは格別です!」
ジョーカー「ディモールト・ベネ(とても良い)ッ!!
あなた方の絶望が、ピエーロ様を目覚めさせる最後の鍵になるでしょう。
ほんとーにありがとうございましたッッ!!」
ジョーカー「それでは、良い絶望をッ!」パッチン
バララララッ……
ポップ「み、皆の衆……」
サニー「……」
ピース「……」
マーチ「……」
ビューティ「……」
ハッピー「」
←TO BE CONTINUED……////
697 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/15(月) 22:58:45.98 ID:eXFVy3cOO
今日はここまでです
アニメのドッピオが想像以上にイカれてて良かったw
みゆきちゃんはあんな感じでとぅるるるしてると思っててください
それではまた今度
698 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/04/16(火) 13:50:05.93 ID:j/GfmX8X0
乙ですッ!
699 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/04/18(木) 09:08:05.89 ID:UwNGAyew0
覚悟は幸福だぞ
乙ッ!
700 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 19:28:18.87 ID:+98MNis4O
みなさんお疲れさまです
そろそろ投下します
推奨BGM 『21th Century Schizoid Man』
701 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 19:32:06.07 ID:+98MNis4O
死の種 欲にまみれた盲者
詩人に餓えた子らは血を流す
欲するモノは何一つ得られない
21世紀の精神病者
702 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 19:33:05.24 ID:+98MNis4O
【Diavolo】……イタリア語で悪魔を意味する
703 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 19:33:55.18 ID:+98MNis4O
緑川なおは6人姉弟の長女としてこの世に生まれた。
彼女は『家族の繋がり』……『家族の絆』を非
常に大事にしており、それを否定するものには怪物であろうと果敢に立ち向かう、正しい勇気と正義感を持った人間に成長した。
『直球勝負』とは彼女の曲がったことを嫌うサガをよく表す言葉である
運動神経はバツグンでスポーツ万能……プリキュアの中でも、もっとも打撃力が高いのは彼女で間違いないだろう。その性格とも相成って、チームの切り込み役を引き受ける場面が多い。
彼女にとっての『繋がり』は家族だけでなく、心を許す『友達』にも当て嵌められる。
もしも『友達』が傷付けられたら、まるで自分を傷付けられたのと同じように痛み、そして傷付けた相手を許すことはないだろう
なおとはそういう人間……『情に篤く義理堅い』……その言葉を体現した人間なのだ
704 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 19:36:25.30 ID:+98MNis4O
バッドエンド王国ッ!
マジョリーナ「ジョーカーのヤツがプリキュアを倒したみたいだわさ」
ウルフルン「……」
アカオーニ「け、気に入らねーが……バッドエナジーも吸収したし、これでいよいよピエーロ様が復活するオニ!」
マジョリーナ「ウルフルン、アンタの言う通りにはならなかったねえ? キュアハッピーも脆いもんだわさ」
ウルフルン「おかしーぜ……」
マジョリーナ「あん?」
ウルフルン「俺はバカだからよぉ〜……
何回もプリキュアに負けるたび、バカなりに考えるってことを覚えたんだがよ」
ウルフルン「……早すぎるとは思わねーか?」
705 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 19:38:31.01 ID:+98MNis4O
アカオーニ「なんの話だオニ?」
ウルフルン「ああ、俺たちゃこれでもけっこうガンバってバッドエナジー集めてたつもりだったけどよォオ〜?
ピエーロ様がこんなに早く復活するほど、たくさん集めたと思うか?」
マジョリーナ「……確かにちょっと早すぎる気が……するだわさ」
ウルフルン「そもそもよ……なんで俺たちは『わざわざプリキュアの住んでる町の近くで』バッドエナジーを集めてンだ?」
マジョリーナ「ん……?」
アカオーニ「あー? オメーバカじゃあねーかオニ? プリキュアが邪魔だからついでにぶったおすって理由があるオニ」
ウルフルン「んなもんよぉ……ピエーロ様が復活すればカンケーねーだろーがよ。
なのに俺たちゃあわざわざプリキュアに邪魔されながらヒーコラバッドエナジー集めてよ、……効率ワリーよな考えてみりゃ」
アカオーニ「……言われてみりゃそうだオニ」
マジョリーナ「考えたこともなかったわさ。アンタよく気がついたね」
ウルフルン「……んで、こっからは俺の考えなんだけどよ、俺たちはバッドエナジーの集まりそーな所が『なんとなく分かる』」
706 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 19:39:26.09 ID:+98MNis4O
ウルフルン「バッドエンド王国の住人だからな……バッドエンドな空気のする場所ってのがよ、どーしてもそっちにつられっちまうんだよな。そっちの方が居心地いいからな」
アカオーニ「おう、『ハッピーな空気』なんざヘドが出るオニ!」
ウルフルン「つまりだ……『ハッピーじゃねー空気』……『バッドエンドな空気』てのが、あの町……『プリキュアの住む町』から、元々出てるっつったらどー思うよ? え?」
アカオーニ「!?」
707 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 19:40:43.79 ID:+98MNis4O
マジョリーナ「なんだそりゃ……じゃあ何か? あたしらは無意識のうちにプリキュアの住む町に『誘われ』ちまってたってわけかい?」
マジョリーナ「アホらしいだわさ! プリキュアといったら希望の象徴だわさ! そんな奴等がいる町が、最初からバッドエンドに包まれてるわけねーだろッ!」
ウルフルン「……『希望』ってのはよー……キラキラしてたら見えねーんだよ」
マジョリーナ「ああ〜?」
ウルフルン「始めっからキラキラ輝いてたらよ……『希望なんてもんは霞んじまう』。輝いても気づかねーからな、いらなくてもへーきなのさ」
ウルフルン「じゃあ希望が目立つにはどうしたらいい? ……『絶望の真っ暗闇の中』なら、キラキラ輝くんじゃあねーか? 希望ってのは……」
アカオーニ「……」ゴクリ
マジョリーナ「……」
708 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 19:41:31.63 ID:+98MNis4O
ウルフルン「……なんかよォオ〜、『イヤな予感』つーのか? バッドエナジーとは違う……ドス黒い何かっつーか」
あなたは、わたしとおなじ……
ウルフルン「……オメーら、ワリーけど少しの間頼んだわ……」
アカオーニ「ど、どこ行くオニ!!?」
ウルフルン「ちょっと気になるっつーか……確かめてーことがあってよ……あとは頼んだぜッ!」バッ
アカオーニ「あっ……!? ま、待つオニ! もうピエーロ様が復活するオニ〜!!?」
709 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 19:42:24.84 ID:+98MNis4O
ウルフルン「(俺がアイツを……『観るようになっちまった』理由ってのは……まさか……)」
710 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 19:43:19.15 ID:+98MNis4O
メルヘンランドッ!
みゆき「……」
あかね「……」
やよい「……」
なお「……」
れいか「……」
ポップ「今……なんと言ったでござるか?」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
みゆき「冗談や酔狂で言ったわけじゃあないからもう一度言うよ……」
みゆき「『自信のない人は帰ってもいいよ』……と、わたしは言ったの。理解できないなら何度でも言うけど」
711 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 19:44:39.89 ID:+98MNis4O
れいか「みゆきさん、その言葉はどういう意図を……含んでいるのですか?」
みゆき「……この次の戦いはッ」
みゆき「生きて帰ることはできないかもしれない……だから、『キャンディを救いたいが命は惜しい』
そう考えるのは可笑しくなんかない……と、わたしは思う」
なお「そ、それはッ見捨てるって言ってるのッ!?」ガタッ
みゆき「だからわたしはみんなに聞いてるの。
『命を懸けてでも、キャンディを助ける覚悟があるのか』……と」
あかね「命を……懸けて」
やよい「……」ガタガタガタ
712 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 19:45:56.24 ID:+98MNis4O
みゆき「今までは……『なんとか』なった。わたしたちはチームワークを発揮して、敵を倒し……勝利してきた」
みゆき「だけど、今度ばかりはそうはいかないッ! 敵はチームワークが通用しない。だから、一人のパワー……個人ではね除ける強さが必要なの!」
みゆき「それができない……『一人で戦えない』人は……来なくていい。むしろ、みんなを危険にさらす可能性があるから」
みゆき「だから決めてほしいの。『立ち向かうか、帰るか』を」
4プリ『……』
ポップ「皆の衆……」
あかね「ウチは……なんやろな……よぉわからんけど」
713 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 19:48:36.62 ID:+98MNis4O
みゆき「あかねちゃん」
あかね「命を懸けるとか、世界救ったるとか、そーいう重たい使命感なんて……イマイチ実感沸かんわ」
あかね「しかしや」
あかね「元々プリキュアなった時から……いつかこんな展開来るかナァア〜?
なんて思っとったし……。つまり、ここが正念場ってわけやな」
あかね「今ここで退いたらウチは一生お天道様に顔向けできひん。ここは『行く』べきやと、ウチの心はそう言っとるッ!」ズン!
714 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 19:50:58.14 ID:+98MNis4O
みゆき「あかねちゃん、ありがとう」
あかね「へへ、それにウチがおらんかったら誰がみゆきにツッコミすんのや? そーいう意味じゃウチの存在は必須やしな!」
なお「ツッコミの役目は」
あかね「!!」
なお「あかね一人じゃ荷が重いんじゃあないかな? みゆきちゃん相手じゃさ……」ザッ
なお「あたしも行くよ、当然だけど……。
それに、みゆきちゃんは負けるつもりなんて全然ないでしょ?
その顔は勝算があるッて感じの顔だ……」
なお「リーダーがしっかりしてれば、不安なんてなくなる……そうは思わない?」
みゆき「なおちゃん」
あかね「なんや……ウチだけじゃ不安ゆうんか?」
なお「はは、一人より二人……でしょ?」
715 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 19:52:21.46 ID:+98MNis4O
れいか「確かにそうです。そして、心の繋がりがあれば、パワーは後から湧き出てくる……そうでしょう? みゆきさん」
みゆき「れいかちゃん」
れいか「これは私たちに与えられた……試練なのでしょうね。遅かれ早かれ、選択を迫られる。『退くか進むか』を」
れいか「私は……この『道』を進むことを選択します。どんなに困難でも……『それが正しいこと』だと思ったから、私は迷いません」
なお「『道』か……。れいからしいな」
れいか「それに、幼馴染みのなおを放ってはおけませんからね」
あかね「結局それかいッ!!」ビシ
みゆき「まあまあ」
716 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 19:53:31.61 ID:+98MNis4O
やよい「……」ガタガタガタ
717 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 19:55:24.24 ID:+98MNis4O
みゆき「……やよいちゃん、やよいちゃんは……どうするの?」
やよい「……わたし、わ、たしは……」ガタガタガタ
やよい「……わ、わかんない……わかんないよ……みゆきちゃん。
わたし、どうしたらいいか……」
みゆき「怖い? やよいちゃん」
やよい「怖い……スッゴク怖いよ……これから死んじゃうかもしれないんだよ……?
怖くないなんてとても言えないよッ!」
やよい「ねえ、なんでみんなは平気なのッ!?
わたしたち、まだ中学生なんだよッ?
大人じゃあない……まだまだちっぽけな存在なんだよ……? 戦いなんて、元々縁なんかなかったのに」ガタガタガタ
あかね「やよい……」
やよい「もしも、し、し、死んじゃったら……! それを考えただけで、ガタガタ震えが止まらないのッ!
わたし、ダメだよぉ……? とてもじゃないけど、無理だよ……」ガタガタガタ
みゆき「やよいちゃん」
やよい「み、みゆきちゃん……」
718 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 19:56:42.13 ID:+98MNis4O
みゆき「わたしの手、さわってみて……?」スッ
やよい「え? ……!」ニギ
カタカタカタ
みゆき「震えてる……でしょ? えへ、実は、わたしもちょっぴり怖いんだ……」カタカタカタ
みゆき「みんなもたぶん……同じだとおもう。それだけはわかって貰いたかったの」
やよい「みゆきちゃん」
みゆき「でも……あえて言うなら……うん、やっぱり、やよいちゃんは来ない方がいい。
やよいちゃんは優しすぎる……
『向いていない』よ」
なお「……確かに、今までもかなりガンバってたしな」
あかね「なけなしの勇気を振り絞って……ようやっとったわな!」
れいか「やよいさん、退くことも『道』です。どうか、よく考えてください」
やよい「……うあ」
719 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 20:00:03.90 ID:+98MNis4O
ポップ「皆の衆、時間がない……そろそろ行くでござるッ!」
みゆき「そうだね……」ザッ
やよい「み、みゆきちゃん! わたしにッ『ついてきて』って言ってよ!
言ってくれればわたし、大丈夫だから!
何処でもついてくよっ」
みゆき「やよいちゃん、それはダメなの。
これだけは自分で決めなきゃダメ。『自分の道は自分で決める』んだよ」スタスタ
あかね「せやな……悪いけど、こればっかりはしゃあない」ザッ
やよい「あ、あ」
なお「れいか……」ザッ
れいか「ええ、行きましょう……」ザッ
やよい「み、みんな……ッ」
720 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 20:01:47.60 ID:+98MNis4O
やよい「(い、行っちゃう。みんな……『覚悟』を決めて……! わ、わたしは……)」
やよい「(プリキュアが、正義のヒーローみたいで、キラキラ輝いてて……
みんなといっしょにいるのが楽しくてッ! だから、こんな、こんなことになるなんて)」
やよい「(思ってなかった! わたしだけ……。
わたしは、みんなのように、覚悟を決めるなんて……『死ぬ』覚悟なんてッ!!)」
やよい「(……『死ぬ』?)」
震えてる……でしょ? えへ、実は、わたしもちょっぴり怖いんだ……
やよい「(みゆきちゃん……あのみゆきちゃんも、自分が死ぬかもしれないって思ってる……
死んじゃう? みゆきちゃんが……キャンディが……)」
やよい「(みんなが死んじゃう?)」
721 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 20:02:25.82 ID:+98MNis4O
今日のお好み焼きは自信作やでー!
わ、やよいちゃん絵を描くのほんとに上手だね
今度また、ポスターの作成をお願いしてもよろしいですか?
ねえねえやよいちゃん! 今日は何して遊ぶ〜?
キャンディもやよいとお絵かきするクル〜
722 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 20:03:41.42 ID:+98MNis4O
やよい「(……やだ……みんながいなくなるなんて、わたし、耐えられない!!)」
やよい「(キャンディやみんなが居てくれたから、私はすごく素直になれた……
みんながいるからわたしもいられる、だったら……!)」
やよい「(逃げるなんてできないッ!
そう、逃げることは死ぬよりも怖いこと
……今のわたしはッ!)」
やよい「(みんなと離ればなれになりたくないッ! だって、わたしはッ!)」
やよい「ッッッみゆきちゃぁあああああんッ!!」
みゆき「!!」バッ
723 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 20:04:56.54 ID:+98MNis4O
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
やよい「行くよッ! わたしもいっしょに行くッ! 行くんだよォオ─────ッッ!!」バッ
やよい「みんな、わたしに『来ない方がいい』なんて言わないでよ────ッ!
わたしもみんなの仲間だから!!」
やよい「みんなのことが……大好きだからァア────ッ!」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
みゆき「……」
あかね「やよい……泣かせるやないか……」グス
なお「あかね……意外と涙もろいんだね」クス
あかね「うっさい!」
れいか「これで決まりましたね……スマイルプリキュア!」
れいか「5人全員で……バッドエンド王国へッ!」
724 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 20:06:57.21 ID:+98MNis4O
みゆき「やよいちゃん……」ナデナデ
やよい「グスッ み、みゆきちゃあん……」ヒック
ポップ「皆の衆、本当に感謝するでござる……!」
みゆき「うんッ。……行くよ、みんなッ!!」ザッ
『YESッッ!! 』バ────z____ン!!
725 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 20:08:46.16 ID:+98MNis4O
七色ヶ丘上空
ウルフルン「……」シュンッ
ウルフルン「……今まで、なんで気づかなかったか不思議でならねーぜ……」ガタガタガタ
ウルフルン「こっ……この町を覆う異様な空気はッ!
似ている……ほんの僅かだがッ!」
ウルフルン「バッドエンド王国に似ているッ
……あの薄暗い空気によォオ────ッ!?」
ウルフルン「俺は……自分でも考えられねーほど、『ボケ』ちまってたみてーだな……。
楽な方にしかいかねーから、足下が見えてねぇ」
ウルフルン「だが、今ならわかるぜェエ〜? プリキュアとの戦いを重ねてボケは矯正されたッ!
今なら自由に鼻が利くぜッ!」クンクン
ウルフルン「何処だッ!? バッドエナジーの発生源は!?
この町を支配する暗黒の発生源はッ!?」クンクン
ウルフルン「────あっちかッ!!」バッ
726 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 20:11:00.39 ID:+98MNis4O
ウルフルン「(俺は確かめる必要があるッ! なぜこの町なのか!
俺たちを…… ジョーカーですら影で支配していたモノがなんなのかッ!)」
ウルフルン「じゃなきゃ意味がねえッ! 俺が戦う理由! 生きる意味ッ! すべてを茶番にしてたまるかッ!」
ウルフルン「────!? こ、ここか……!? 」
ニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブ
ウルフルン「ただの家……!? 住宅街に建つ、ごくフツーの一軒家じゃあねーかッッ。
ほ、ホントーにここなのかよ……?」
ウルフルン「……ン? まてよ、……こ、こりゃあ……!?」
ニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブ
『星 空』
ニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブ
ウルフルン「星空ッ!! ま、まさか……!? なんでだッ!?」
ウルフルン「なんでアイツの……ッ!!
『星空みゆき』の家が……バッドエナジーの発生源なんだよ!?」
727 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 20:12:03.75 ID:+98MNis4O
ウルフルン「……」ゴクリ
ウルフルン「(俺は今……『何か』を掴みかかっている……!
だ、だが、なんだかわからねーが……この、掴みかかっているモノを手繰り寄せたら……
もう、引き返せねー……)」
ウルフルン「そういう確信がッ! してならねーぜッ!
……けど、それでも行くしかねえッ!」ガシッ
ウルフルン「ドアノブをブッ壊して中に侵入するッ! 後戻りは……できねーぜッ!」
グシャッ!!
ウルフルン「さあ、行くぜッ!」ザッ
………
……
…
728 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 20:13:26.73 ID:+98MNis4O
バッドエンド王国ッ!
アカオーニ「ついに、プリキュアがやって来るオニ」
マジョリーナ「ああ。……結局ウルフルンは戻って来なかっただわさ」
アカオーニ「けっ、アイツの考えてることはよくわからねーオニ。なんにも考えないでブッ壊したほーが楽なのによッ!」
マジョリーナ「あたしらにはカンケーないだわさ。どのみち、世界をバッドエンドにしなきゃあたしらの『運命』は……」
アカオーニ「俺は認めねーオニ! やられ役だけの人生なんざ、まっぴらごめんだオニ!」
アカオーニ「絶対に運命って奴を……ブッ壊してやるオニ! どんなことをしてでもオニ!」
マジョリーナ「……ああ、そうだ。その通りだよ!」
マジョリーナ「さあ、プリキュア! 来るなら来いだわさ!」
アカオーニ「返り討ちにしてやるオニ!」
729 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 20:15:50.02 ID:+98MNis4O
ちょっと休憩します
物語は果たして『ハッピーエンド』と『バッドエンド』のどちらか……?
730 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 21:05:38.45 ID:+98MNis4O
続きを投下します
731 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 21:06:34.22 ID:+98MNis4O
青木れいかは幼い頃から『道』に拘る少女であった。
彼女の祖父は高名な書道家であった。特に『道』に関しては一家言があり、れいかは祖父の言う道……人の進むべき道について教えられてきた。
今、れいかは自分が進むべき『正しい道』を歩んでいるという実感があった。
正義と言う名の白……『白い道』の中にある感覚が。
その感覚が、れいかに希望と勇気を与えてくれる。前へ進む力がみなぎってくる。
プリキュアとして、そして人間として、正しき道を歩み、仲間と幸福を分かち合おう……
れいかは正しく、その澄んだ氷のように美しい信念を持って、戦いに臨んでいるのである。
732 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 21:07:38.07 ID:+98MNis4O
みゆき「ここが、バッドエンド王国ッ!!」
れいか「とても気味が悪いですね……」
やよい「な、なんか息苦しい……空気が淀んでるよ」
あかね「まさにバッドエンドな空気ってわけやな……悪趣味やでまったく」
そこまでだプリキュアどもッ!
みゆき「!!」
なお「みんな、あそこっ!!」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
アカオーニ「やはり来たなプリキュアッ!」
マジョリーナ「ピエーロ様の復活の邪魔はさせないだわさ!」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
733 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 21:12:15.69 ID:+98MNis4O
なお「いよいよ幹部のお出ましってわけかい!!」
やよい「あれ? でも、オオカミさんがいないよ?」
あかね「なんや、もしかしてウチらに恐れをなして逃げたんやないか?」
アカオーニ「ケェーッッ! テメーらじゃあ役不足だってよ〜!?」
アカオーニ「俺様が二人分暴れてやるオニ!」
マジョリーナ「さあおしゃべりはここまでだわさ。今日こそお前たちを」
『始末してやるッ!!』ドン
みゆき「行くよッ! みんな!!」サッ
『プリキュアッ! スマイルチャージッ!!』レディー!!
734 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 21:12:49.42 ID:+98MNis4O
ゴーゴー!! レッツゴー ハッピー!!
ポンポンッ
キュァァンッ
ボンッ
パンッパンッパンパンパンッ
シュィィィンッシャァン
ポワァァァァッ
ポンポンポンポンポンポンッ
スタッ
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
ハッピー「キラキラ輝く未来の光ッ! キュアハッピーッ!!」バァアーーーーン
サニー「太陽サンサン熱血パワー! キュアサニーッッ!!」ズギャァアンッッ
ピース「ピカピカピカリンじゃんけんぽん! キュアピース!」キュァアンッ
マーチ「勇気リンリン直球勝負ッ! キュアマーチッ!!」ドギャンッッ
ビューティ「しんしんと降り積もる清き心、キュアビューティ!!」シャァアンッッ
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
「「「「「5つの『光』が導く未来ッッ!!」」」」」ゴゴゴゴゴゴゴゴ
「「「「「輝けッッ!!」」」」」ザッ
『スマイルプリキュアッッ!!』ドッッギャァア────z____ンッッッ
735 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 21:14:32.51 ID:+98MNis4O
ハッピー「みんな、ここは一気に……」
サニー「ハッピー、ここはウチらに任しとき」
ハッピー「え……」
ビューティ「私達の目的はキャンディを助けることです。
誰かがここで彼等を止めておかないと、キャンディは絶対に救出できません」
ピース「……!」ウンウン
マーチ「ここに来る前に言ってたでしょ? 『一人で戦う覚悟』が必要だってさ。
……頼んだよ、リーダー」
ハッピー「みんな……わかったよ! ここは任せるッ!!」ダッ
アカオーニ「おっと、そうはさせないオニ!!」ザッ
ピース「ピースサンダーッッ!!」バリバリバリッ
アカオーニ「うおおおっ!?」バチィッ
ピース「ハッピーの邪魔は……させないッ!」
736 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 21:15:52.53 ID:+98MNis4O
サニー「アンタらの相手はウチらやでェッッ!!」
マーチ「ここから先には……行かせない!!」バキボキ
マジョリーナ「ケェーッッ小癪なッ! キュアハッピーのオマケでしかないクセにッ! 生意気だわさ!」
アカオーニ「ブッ潰してやるオニ!!」
サニー「おっしゃ、みんな行くでェエ────ッッ!!!」カッ
ウォオオオオオオッッッ!!!
…………
……
737 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 21:17:13.78 ID:+98MNis4O
ハッピー「みんな……」ダダダダ
ハッピー「……!!」バッ
カカカカッッ
ジョーカー「ほう、私のトランプをよく避けましたねえ?」バン
ハッピー「ジョーカーッッ!!」
ジョーカー「そう簡単に通しませんよぉ〜?」パララララッ
『ビューティブリザードッッ!!』カッ
ジョーカー「何!?」ゴォオオオオッ
ハッピー「ビューティ!!」
ビューティ「悪知恵の働く貴方のこと、こうして最後に現れると思ってました」バァアーーーーン
ポップ「さあハッピー、早く!!」
ハッピー「うん!」タタタ……
ジョーカー「ハッハッハ!! 悪知恵ですか……」
ビューティ「!!」サッ
738 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 21:18:31.64 ID:+98MNis4O
ジョーカー「私から見れば、あなたは『小賢しい』ですけどねえん?」
ビューティ「なんとでも言いなさい。……先程の借り、返させていただきます」
ジョーカー「フフン、面白い……」
…………
……
739 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 21:19:16.30 ID:+98MNis4O
ハッピー「ハァ、ハァ……」タッタッタ
ハッピー「ハァ……」タタ……
ハッピー「…………」
ハッピー「…………………」
ハッピー「……そんなに、私がピエーロの所に行くのが困るの?」スッ
………………
ハッピー「それとも、キャンディの所に行くのが……かな?」
………………
………………ヒヒッ
ジョーカー「ヒャッハッハッハッハァア!! よーく私の存在に気がつきましたねえん!?」ヒュパッ
740 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 21:21:36.56 ID:+98MNis4O
ハッピー「あなた……分身できたからね……れいかちゃんが戦ってるのは分身で」
ジョーカー「そう! 私が本物でぇす♪ あなたたちはまたまた私に騙さ────」
ハッピー「」ヒュンッ
ジョーカー「れ? ─────ベヒッッ!?」ドグシャァアッッ
ハッピー「……」ギュンッ
ジョーカー「オアア────ッッッ!?」ズキュゥウウンッッ!!
ハッピー「図に乗るんじゃあないよ……『アホ』が……」ザッザッ
741 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 21:23:30.82 ID:+98MNis4O
ジョーカー「ご、ごふっ!?」ゲホッ
ハッピー「これからあなたは……『絶望』を……味わうんだから」
ニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブ
ハッピー「『騙された』?……違うね、わざわざ『おびき寄せて』やったんだよ……」コツーン
ハッピー「……みんなが見てる前じゃ、とても出来ないからね……『出来れば誰も見てないところまで』……」コツーン…コツーン……
「……『貴様』を遠ざけたかった」コツーン…コツーン……
「だが、これで……ようやく、『遠慮なく』行える……」コツーン……
「我が『絶頂』を脅かす最大の障害を……取り除くことが……できる」コツーン……
ニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブ
742 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 21:25:28.93 ID:+98MNis4O
ジョーカー「な、何のことです……?」
「まだ分からないのか? 貴様を、『始末』する……ということだ」グリンッ
グググググ……ベキ
ジョーカー「!?」
メキッ……ベキベキ……ミシッ
743 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 21:26:41.27 ID:+98MNis4O
ニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブ
「これは……『試練』だ……」ズッ
「絶望に打ち勝てという『試練』と 」グググッブチッ……
「『オレ』は受け取った…… 」バサァッッ
ニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブ
744 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 21:29:44.58 ID:+98MNis4O
ジョーカー「(……この女ッ! ……髪……体格が変わっていくだと!?!?)」
「人の『幸福』とは……」
「『恐怖と絶望』に打ち勝つこだとな……」
「え? おまえもそう思うだろう? ジョーカー」
ジョーカー「あ……!! あなたは、誰ですか!?」
「みゆきからは……『ボス』と呼ばれてはいたが……」
「オレを知っている者たちは、口を揃えて……
オレを『こう』呼んだ」
745 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 21:30:14.58 ID:+98MNis4O
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
「『悪魔(Diavolo)』……と、な」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
←TO BE CONTINUED……////
746 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/04/18(木) 21:35:17.78 ID:+98MNis4O
今日はここまでです
みゆきちゃんの今の格好ですが
成人女性並の身長と体格
髪は下ろして黴のような模様入り
ボスのオシャレ下着着用(重要)
747 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/04/18(木) 23:24:04.41 ID:yVNvnO0E0
あっ、一応体格や姿は女性なのね
乙
748 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/04/19(金) 14:02:13.67 ID:Jd5R/RauO
乙乙、連日投下とは嬉しい限り
749 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/04/22(月) 14:15:05.93 ID:uabAlhBE0
乙だッ!
750 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/04/23(火) 09:24:29.28 ID:zTU7xsry0
やっぱりスマイルプリキュアが一番人気あるんだな
751 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/04/24(水) 18:56:30.66 ID:EOXIQRw30
お前、再点火したな?
752 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/05/17(金) 21:45:56.53 ID:P2WnMak60
まだですのん?
753 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/09/14(土) 21:58:48.91 ID:L/H69Bx1o
まだか
754 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/10/27(日) 14:02:23.96 ID:VksAY1lb0
ボスのお洒落下着とはいいじゃぁないか
755 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/08(金) 17:30:15.62 ID:TLD8O6zsO
覚えてる人はお久しぶりです
なんとなくモチベーションが上がらず腐ってる間に半年以上も放置した結果
気付いたらスレ立てて1年たっちまったじゃあねーかッックソッッ!?
いくらなんでもエタらせるのはあんまりだと猛省したので
書きだめを作りラストまで行きたいと思っております。
皆さんほんとごめんなさい
756 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/08(金) 17:31:43.90 ID:TLD8O6zsO
というわけで書きだめの一部を投下します
757 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/08(金) 17:33:43.29 ID:TLD8O6zsO
静かな灰色の朝、母親達はさめざめと泣き 大人達は冗談を言い合う
私もいたずらするために 神さまの許しを求めて走り回る
黄色いピエロは自らは演じず ただそっと糸を引いてせせら笑う
あやつり人形が踊りだす
深紅の王の宮殿で
758 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/08(金) 17:34:40.91 ID:TLD8O6zsO
【Re Cremisi】……イタリア語で深紅の王を意味する
759 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/08(金) 17:36:01.44 ID:TLD8O6zsO
10年前、とある田舎町に奇妙な噂が広まっていた
『星空家には悪魔が存在する』
閑静な住宅街に存在するごく普通の一軒家
そこを知る者は皆口を揃えてそう呼んでいた
なぜそのような噂が広まっているのか。それにはいくつかの理由がある
760 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/08(金) 17:37:33.38 ID:TLD8O6zsO
曰く、家具や食材が空中に浮かぶ
いきなり壁に大きな穴が空く
買った覚えのない物がいつの間にか大量にある
意識が飛んだような感覚に陥ることがある
これらの奇妙な現象は何度も起こり、そのたびに家の者は頭を抱えることになった
だが、家族の頭を抱えさせる原因は他にもあった
761 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/08(金) 17:39:41.61 ID:TLD8O6zsO
『星空さん、お宅のみゆきちゃんは、友だちをまったく作ろうとしません。
そう、嫌われているというより、まったく人とうちとけないのです』
『友だちを作らず毎日ひとりで絵本ばかり読んで……』
『それが…恥ずかしいことですが…親である…わたしにも…なにが原因なのか…』
762 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/08(金) 17:40:41.53 ID:TLD8O6zsO
……
…………
子供の時から思っていた。 町に住んでいると、それはたくさんの人と出会う。
でも、普通の人たちは、
一生でほんとに気持ちがかよい合う人が、いったい何人いるんだろう……?
763 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/08(金) 17:41:43.46 ID:TLD8O6zsO
わたしは知っている
この家で起こってることがなんなのか
これはピーターパンのせい
おとなには見えない人
おかあさんにもおとうさんにもおばあちゃんにも見えない
わたしだけに見える人
ピーターパンはわたしを喜ばせようとしてるから、あんないたずらをするんだよ
わたしだけが見えるから
764 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/08(金) 17:43:11.46 ID:TLD8O6zsO
きっと友だちになりたいんだ! そうだよね!
ネバーランドからウェンディを迎えに来たんだよ!
ウェンディはわたし!わたしを迎えに来たんだ!
わたしだけのピーターパン!
わたしはきっとウェンディで
ピーターといっしょにネバーランドにいくの!
だから
だから、やめて
765 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/08(金) 17:45:47.32 ID:TLD8O6zsO
わたしからピーターパンをとりあげないで
わたしをネバーランドに行かせて!
やめて!ちがうの!
わたしはおかしくなんかない!
わたしはウェンディなの!ほんとだよ!?なんでわかってくれないの!?
766 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/08(金) 17:49:08.56 ID:TLD8O6zsO
やだ、やめて、そんなところにいきたくないよ!
おねがい、たすけてピーターパン!
たすけて!
たす……
わたしから『それ』をとりあげるなァァ─────ッ!!?
聴いているのかァァ─────ッ!!
767 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/08(金) 17:50:38.29 ID:TLD8O6zsO
…………
…………
なんで…邪魔をするっ!?
どいつもこいつもっっ……
わたしは『主役』だッ!
主役はしあわせになる権利がある!ちがうか!?
768 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/08(金) 17:52:03.05 ID:TLD8O6zsO
だからわたしが『ネバーランド』に行くことは当然なのだッ!
だれもわたしが『ネバーランド』に行くことを阻むことはできない! そう!
わたしは『ウェンディ』になるんだ!!
そのための『ピーターパン』だッ
だれにも邪魔はさせないぞッ!!
769 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/08(金) 17:52:46.78 ID:TLD8O6zsO
邪魔…そうだ、わたし以外のすべては邪魔だ!
みんな
みんな『消し飛んでしまえ』ばいい!
770 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/08(金) 17:54:54.86 ID:TLD8O6zsO
とある田舎町で、大規模な火災が発生した
町一つを灰にするほどの炎は、住民の大半を巻き込み、全てを『無に帰した』
もう10年も前の出来事である
771 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/08(金) 17:57:45.14 ID:TLD8O6zsO
…
……
おお
みゆきよ
わたしのかわいいみゆきよ
いままで1人でよく耐えてきた
つらかっただろう、かなしかっただろう?だがもう安心するといい
わたしはいつでもおまえを見守っているぞ
だから行こう、2人で
2人でネバーランドに行こう
ネバーランドで『幸福』を手に入れるのだ……
『永遠の絶頂』という名の幸福を……
772 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/08(金) 17:58:57.66 ID:TLD8O6zsO
星空家には悪魔が存在する
悪魔がそのあとどうなったかは誰にもわからない
773 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/08(金) 18:02:09.11 ID:TLD8O6zsO
そして、時は再び現代に戻る
--
ジョーカー「ディアボロ…『悪魔』だとでも言うのですか? あなたが?」
ディアボロ「そう言われるような事は」
ディアボロ「腐るほどやってきた……もっとも、それを知るものは1人として生きてはいない」
ディアボロ「あの日、オレたち2人は誓った……『必ず幸福になってみせる』と、な」ザッ
ジョーカー「うッッ!?」タジッ
774 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/08(金) 18:03:33.98 ID:TLD8O6zsO
ニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブ
ディアボロ「そして生きるためなら何でもしてきたぞ。障害を排除するなど……今更ではあるが」
ディアボロ「すぐに『済む』ことだ……なんの問題もない」
ニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブ
ディアボロ「貴様を始末するぞッ!ジョーカーッ!!」バッ
ジョーカー「いい気になるんじゃあないッ! たかがプリキュアごときがァッ!!」
ドゴォアアアアアッッ!
775 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/08(金) 18:04:46.88 ID:TLD8O6zsO
以上で投下は終わりです
年内にはなんとかしたいです
776 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/11/08(金) 22:20:45.76 ID:97FjlKu0o
>>1
の猛省した末の投稿
僕は敬意を表するッ!
777 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/11/10(日) 11:55:55.86 ID:VqSpPDn60
黄金の神の裁き
778 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/11/11(月) 13:50:56.13 ID:nS2ftXLr0
絶望が手招く世界に立ち向かう
779 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/11/11(月) 15:30:24.60 ID:L/xIvCnz0
慈悲など要らないさ
780 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/11/12(火) 14:38:36.42 ID:8psezfiZ0
次の更新まで待っているぜ
781 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/11/13(水) 14:02:32.71 ID:B+oSc7FNO
待ってました
ご無事で何よりです
782 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/16(土) 17:07:15.91 ID:eZaRb6rgO
6時頃に投下します
今年はやりたいゲームが多い…
783 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/16(土) 17:54:44.65 ID:eZaRb6rgO
アカオーニ「オレ様の金棒を喰らうオニッ!」ブォンッ!!
ピース「わあッッ!?
ドグォオンッ!!
アカオーニ「ふん!泣き虫のキュアピースのくせに、よく逃げなかったオニ?」
ピース「ううっ……! わ、わたしはッもう逃げないって決めたから!」グググ
ピース「ハッピーやみんなと一緒に、キャンディを助けるんだもん!」グオオッ
アカオーニ「うおっ!?」
784 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/16(土) 18:14:51.94 ID:eZaRb6rgO
ピース「やあああああッッ!!」グググ
アカオーニ「ふぎぎぎぎっ!! このちっぽけなお子さまが─────ッ!!」グググ
ドォオオオンッ
アカオーニ「何!?」
サニー「ウチを忘れるんやないでッッ」バアァ-ン
ピース「サニーッ!!」
サニー「ピースッ 1人で気張りすぎやで? もっとウチらを便りや!」
サニー「ウチらが力を合わせればこんなんどうってことないわ!!」
ピース「う、うん!」
アカオーニ「ぐっ…またしても友だちごっこオニ!? いい加減ウンザリだオニ!」
ピース「ア、アカ鬼さん……」
アカオーニ「友だちなんざ結局都合の良い存在でしか無いオニ!!
どうせ使えなくなったら最後は捨てられるのがオチだオニ!」
サニー「そんなことないでッ! ウチらはそんな安っぽい関係やない!」
ピース「そうだよ! わたしたちは都合が良い悪いとかで集まったんじゃないよ!」
785 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/16(土) 18:39:43.92 ID:eZaRb6rgO
アカオーニ「良い子ぶるんじゃあないオニッ! プリキュアッ!
おまえら見てるとすっごいムカムカするオニ!!」
アカオーニ「何も知らないからそんなノーテンキなこと言えるオニ!
信じれば裏切られる! 騙される方が悪い! 世の中そんなもんオニ!」
アカオーニ「なーにが『信じる』だの『友だち』オニ? そんな世迷言を言うお気楽なおまえらなんかに……」
アカオーニ「オレが負けるかぁああああッッ!!」グオォッ
サニー「来るでぇッッピースッ!」サッ
ピース「うんっ!」サッ
ドグォオォオオオンッッ!!
786 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/16(土) 18:41:18.08 ID:eZaRb6rgO
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
マーチ「……」
マジョリーナ「……」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
マジョリーナ「そういえば、あんたが最初に戦ったのはあたしだったわさ。
思えばあん時からケチがつき始めたねえ?」
マーチ「それがどうしたのッ!?」
マジョリーナ「ふんッッ! バカの一つ覚えみたいに直球、直球言うおまえみたいなのが、イッチバン大嫌いだわさ」
787 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/16(土) 18:42:19.78 ID:eZaRb6rgO
マジョリーナ「そんな単細胞に負けるなんてッ! あたしのプライドが許さないだわさッッ!」ゴオオオオオッッ
マーチ「誰になんと言われようと……」ザッ
マーチ「私はッ 『直球勝負』が間違ってるとは思わないッ!
あんたを倒してそれを証明してみせるッ!」バッ
マジョリーナ「ケェェエ─────ッ!! その若さの勢いに任せた青臭い小娘風情がッ!
生意気言ってんじゃあねえだわさ─────ッ!!」グオオ
ドォオオオンッ!!
788 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/16(土) 18:44:35.05 ID:eZaRb6rgO
ドシャァアア─────ッ!!
ビューティ「うああっ!」
ポップ「ビューティ殿ッ!」
ジョーカー「ふっふーん♪ 先ほどまでの威勢はどこに行ったのですかぁん?」
ビューティ「はぁ、はぁ……」グググ
ジョーカー「あなたたちも、まだ『理解』できてない…ようですねェ?
いまさら何をしても無駄、無駄! 無駄ァ!!」
ジョーカー「この世の行く末は『バッドエンド』ッッ! どのような頑張りも『無駄』に終わると言うのにッ
それでもあなた方は『無駄』な努力を続けようとする」
789 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/16(土) 18:45:24.41 ID:eZaRb6rgO
ジョーカー「全く『理解不能』です! ああっそしてなんと嘆かわしいのか!
『無駄』だと分かり切ってるのに、それでも歩みを止めないあなた方のバカさ加減g」
ビューティ「ビューティブリザードッッ!!」カッ
ゴォオオオオッッ!!
ジョーカー「おおっとおッッ!?」
790 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/16(土) 18:47:07.46 ID:eZaRb6rgO
ビューティ「ふぅ……。さっきから、『無駄』『無駄』『無駄』と…
いい加減しつこいですよ?」ザッ
ジョーカー「ぅん?」
ビューティ「ハッピーがいつか言っていました。『無駄という言葉が最も嫌いな言葉だ』と……
私、今ならその言葉の意味がわかります」
ビューティ「『無駄』という言葉そのものが、私の歩む『道』を妨げる小石……なのだと」ギン
ジョーカー「─────ッ!!」
791 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/16(土) 18:48:21.34 ID:eZaRb6rgO
ビューティ「ですが……路傍の石は『蹴飛ばされる』のが世の道理。あなたの卑劣な行いという『小石』も……」
ニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブ
ビューティ「軽く『蹴っ飛ばして』差し上げましょう」
ニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブ
ジョーカー「(この自信ッ そして迫力ッ!! 信じられませんねー? なぜ諦めないんでしょうか…どいつもコイツも)」
ジョーカー「いいでしょう! 希望が輝くほど絶望もまた、味わい深くなります。
……その澄ました顔を、バッドエンドに染めて差し上げましょうッ! キュアビューティ!」
792 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/16(土) 18:50:08.51 ID:eZaRb6rgO
ビューティ「ポップさん」
ポップ「援護は拙者に任せるでござる!」
ビューティ「ありがとうございます。
……では、参りますッッ」パキキキ
ビューティ「ヤアアアッッ!!」ブォンッ
ジョーカー「ほう、氷の剣とは器用なッ ならばこちらも!」ガキンッ
ビューティ「くっ……!!」ギリギリギリ
ビューティ「ハァアアッッ!!」ガギンッ
ジョーカー「さあかかってきなさいッ!」バツ
ギャリィイインッッ!!
793 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/16(土) 18:51:20.64 ID:eZaRb6rgO
アカオーニ「オレ様の全力ッ 見せてやるオニ─────ッ!!」ドォオンッ
サニピス「「!?」」
アカオーニ「オルぁああああッッ!!」ドッゴオオオンッ!!
サニピス「きゃああああああッッ!!」
794 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/16(土) 18:52:36.83 ID:eZaRb6rgO
マジョリーナ「スーパーマジョリーナタイムだわさッッ!!」クワッ
マジョリーナ「URYYYYYYYYYY!!!!」バアァ----ン!!
マーチ「若返った!?」
マジョリーナ(若)「ふぅううう……。この姿の私はいつもと違うわよ?」
マジョリーナ「ふんッッ」ズラアァア----ッ
マーチ「今度は分身ッ!?」
マジョリーナ’s「本物の私がどれかわかるかしら?……さあ、行くわよッ!」
マーチ「来いっ! マジョリーナッ」
795 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/16(土) 18:53:42.74 ID:eZaRb6rgO
その瞬間であったッッ!!
ドォ─────z______ン!!
この世の時間が、『消し飛んだ』のはッ!!
796 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/16(土) 18:55:11.48 ID:eZaRb6rgO
プリキュアとバッドエンド王国が激突した、ほんの少し前ッ
ジョーカー「いい気になるんじゃあないッ! たかがプリキュアごときがァッ!!」バッ
ディアボロ「……」ユラァァ
ジョーカー「(何? この状況で動かないとは奇妙なッ 何か企んでいる?
…しかしッ!)」
ジョーカー「いまさら何を考えようが『無駄』ァァッ! 食らいなさいッキュアハッピーッ!!」グワッ
ドグシャァアッッ!!
ディアボロ「……」メキィッ
ジョーカー「はぐぉアァッ!?」ズギュ-ン
ドシャァアア
797 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/16(土) 18:56:24.25 ID:eZaRb6rgO
ジョーカー「ごふっ……!?」ゲボォ
ジョーカー「な、なにが……(奴は何もしていないッ! 動いてすらいないのに、なぜですか?)」
ジョーカー「(この殴られたかのような衝撃はッ!?)」
ディアボロ「やはり貴様…『見えて』いないな?
まあ、当然か……見えているならば、わざわざオレの間合いに……
飛び込むような馬鹿なマネはしないはずだ」
ジョーカー「うっ……」
798 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/16(土) 18:57:43.72 ID:eZaRb6rgO
ディアボロ「このままの状態でも貴様をバラバラにすることは容易いが……
ちょうどいい機会だ、特別に教えてやろうじゃあないか」
ディアボロ「この世を支配するのに……相応しいのが誰なのかをッ!」ザッ
ジョーカー「戯れ言をッ偉そうに言うんじゃあないぞ!!
これ以上近づくんじゃあありませんッ!」
ジョーカー「近距離で攻撃を受けるなら、近づかなければいいだけのことッ
このトランプは避けきれませんよォオオオ─────」シュバアア
ディアボロ「……」
ザザッ…
799 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/16(土) 18:59:54.10 ID:eZaRb6rgO
ジョーカー「─────ォオン?」
ディアボロ「…」
ジョーカー「……あれェ?」
ディアボロ「おまえの動きは『既に解って』いた……。
次にとる行動も」
ジョーカー「私の攻撃が? あれ? 奴をすり抜け……
…あなたッ何をしたのですッ!?」
ディアボロ「『エピタフ』で全てお見通しだ……『カードを放つ』
オレにむかって」
ジョーカー「はっ!!」ヒュパッ
ディアボロ「しかし、この予知は覆すことができるッ! そう!!」
ディアボロ「この世で『オレだけ』がッ!」
800 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/16(土) 19:02:44.83 ID:eZaRb6rgO
ディアボロ「『キング・クリムゾン』!!」
ドバァア─────z______ン!!
801 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/16(土) 19:04:45.54 ID:eZaRb6rgO
ジョーカー「」
ニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブ
ディアボロ「これが……」
ディアボロ「『キング・クリムゾン』だッ! ……時間を数秒だけ『吹っ飛ばした』
その時間内のこの世のものは全て消し飛び」スッ
ヒュパパパパッ!!
ディアボロ「残るのは数秒後の『結果』だけだ。
カードがオレの居た場所を通るという『結果』だけが残る。
途中はすべて消し飛んだのだ」スス-…
ディアボロ「『エピタフ』で障害のある未来を予知しッ」
ディアボロ「『キング・クリムゾン』によってその予知を覆すッ!」
802 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/16(土) 19:05:28.08 ID:eZaRb6rgO
ディアボロ「時よ! 再始動しろ!!」
803 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/16(土) 19:07:14.45 ID:eZaRb6rgO
ジョーカー「……ハッ!?」
ジョーカー「これは、一体……ッ!?
…私はカードを投げたッ
……それは確かです。しかしこれはッ……?」
--
サニー「……は? なんで目の前に金棒があるんや?
って、なんでウチがこんなッ…!?」ググッ
ピース「あれ? いつのまにか受け止めて……
…あれっ?」
アカオーニ「オ、オレはッ 殴ったのか!?
いや、殴った筈だった!?」
804 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/16(土) 19:08:17.90 ID:eZaRb6rgO
マーチ「わたしは動いていなかったのに……
なんで、こんな所までいるの?」
マジョリーナ「分身の数が減ってる!? いつのまに……」
ビューティ「…今のは? 私の行動が……既に終わっている?
…何か、おかしいッ
……これは、なにかただならぬ事が!?」
ポップ「拙者は盾になろうとして、気がついたら元に……?」ブツブツ
ジョーカー「理解ができな…い…
……何が起こったのですか……?」
805 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/16(土) 19:09:51.87 ID:eZaRb6rgO
ジョーカー「一体なにがッッ─────」
ザザッ
ジョーカー「グフゥウアアアッッ!!」ゴボォッ
ビューティ「!?」ビクッ
ビューティ「ジョーカーッ!?」
ビューティ「……あ!? ま、またさっきの……『奇妙な感覚』…?」
ジョーカー「ぐあ……ほ、『本体』……
バカ……な」シュウゥゥ…
ポップ「そんな…消えたでござる……」
ビューティ「…この世界で何が…」
ビューティ「なにが起こってるのですか!?」
806 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/16(土) 19:12:42.53 ID:eZaRb6rgO
ジョーカー「き、貴様一体、何を……?」
ディアボロ「人という存在は」
ジョーカー「!!」
ディアボロ「理解できないものを恐れる……
もっとも貴様が、人かどうかはともかく、だが……
貴様の恐れが手に取るようにわかるぞ。なあ、ジョーカー?」
ジョーカー「うっ」
ディアボロ「だが貴様にはッ! 恐怖したことを後悔する時間も与えん!! キング・クリムゾンッッ!!」
ドバァア─────z______ン!!
807 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/16(土) 19:13:53.76 ID:eZaRb6rgO
ジョーカー「」
ディアボロ「…消し飛んだ時間において、全ての人間は『動いた足跡を覚えていない』ッ!」
ディアボロ「空の雲はちぎれ飛んだことに気づかず……
消えた炎は消えた瞬間を炎自身さえ認識しない!
気づいた時には既に、『行動を終えた結果』だけが残る!」
ディアボロ「時間の消し飛んだ世界では動きは全て無意味となるのだッ!」
ディアボロ「そしてオレだけがこの『動き』に対応できるッ!
おまえがどう動くか全て見えるッ」
808 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/16(土) 19:16:14.42 ID:eZaRb6rgO
ディアボロ「そしてッ」
ディアボロ「貴様の背後に回るという『過程を』消し、一撃をくらわせる『結果』だけを残すッ!!」ス---
ディアボロ「時は再始動するッ!」グオォアッ!!
ドグシャァアッッ!!
ジョーカー「ごあっっ!?」
809 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/16(土) 19:18:22.08 ID:eZaRb6rgO
ディアボロ「『結果』だ……
この世には『結果』だけが残るッ!!」
ディアボロ「…理解できたか? 全てを支配するのに相応しいのが誰なのか」
ディアボロ「その理由がッ」メリィイイッ
ジョーカー「ゴボッ!! き、きさ、ま
いつの間に……後ろに」
ディアボロ「これがキング・クリムゾンッ
我が無敵の能力!!」ズバアァッ
ジョーカー「ぐあああああ……!!」ドバアァ-
ドサァッッ
810 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/16(土) 19:19:40.62 ID:eZaRb6rgO
ディアボロ「……しょせん貴様も、取るに足らん『兵士』
……『帝王』の足下にも及ばん」
ジョーカー「」シュウゥゥゥ…
ディアボロ「貴様らカスどもに勝利などありえん!
『勝利』、そして『幸福』とはこのディアボロにこそ相応しいのだッ!」
ディアボロ「誰にも邪魔はさせんぞ……。
そうだ、たとえそれが……」
ディアボロ「……」
811 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/16(土) 19:21:42.24 ID:eZaRb6rgO
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
ディアボロ「『プリキュア』であってもだ。
……そろそろ『始末』するべきか……
『プリキュア』……」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
『ボス』の正体-ディアボロ
スタンド名-キング・クリムゾン
未来を予知し、時間を一部消し去ってしまう能力。
『無敵』
←TO BE CONTINUED……////
812 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2019/11/16(土) 19:23:59.66 ID:eZaRb6rgO
今日はここまでです
よーしポケモンやるぞー
813 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/11/17(日) 09:33:12.89 ID:hzjHYTPeO
乙です
814 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/11/17(日) 12:03:48.02 ID:b1sAeNh8O
乙
815 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/11/18(月) 10:36:45.90 ID:7jw2TMgi0
乙ッ!
816 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/11/19(火) 21:09:32.97 ID:fipklY/qO
馬鹿野郎!
ポケモンすると本体がぶっ壊れるぞ!
だから、さっさとSSを書く作業に戻れ!
817 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/11/22(金) 14:08:05.90 ID:HdL7386r0
剣が!盾が!
818 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sega]:2019/12/09(月) 17:08:05.60 ID:T+yh4Ef00
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