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星空みゆき「とうおるるるる……るんるん♪」
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202 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/02(日) 00:04:36.00 ID:ecq49QHVO
パイセンA「悪いけど移動してくれない?」
パイセンB「ここはわたしたちの場所なんだけど」
やよい「え、え……」ビクビク
みゆき「……あのォ〜……」
パイセンA「ランチなら他でもだいじょうぶでしょ?」
あかね「……なんなんですかいきなり。急に他んとこ行けやなんて」
パイセンA「……ハァ〜……。あのね、わたしたちはいつもここで食べてるの。だから退いてくれって優しく『お願い』してあげてるの」
パイセンB「Do you understand ?」
みゆき「……」イラ
203 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/02(日) 00:05:32.12 ID:ecq49QHVO
あかね「そんなん早いもん勝ち違うんですか?」
パイセンA「なに? あなた2年でしょ? 先輩に席を譲るのが礼儀ってものじゃないの?」
あかね「センパイ言うても歳いっこしかかわらんとちゃいますか〜?」ケロッ
パイセンB「……なんですって」ギロォ
やよい「ひィィ〜……」オドオドォ
みゆき「よちよちやよいちゃん……」ナデナデ
「センパイ……それは余りにも『ワガママ』なんじゃあないですか……?」
みゆき「!!」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
なお「たとえセンパイでも……後からやって来て場所を横取りするってのは〜……おかしいと思いますよ?」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
みゆき「緑川……なおさん……ッ」ゴクリ
204 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/02(日) 00:07:09.16 ID:ecq49QHVO
なお「ここは『学校』の『中庭』……『学校』の場所ってことは『みんなで仲良く』使うのが」
なお「『筋』だと思うんですが……そこんとこどうですか? 『先輩』」
パイセンAB「……」ムッ
あかね「へェ、なかなか言うやん」ホホゥ
やよい「」ガタガタ
みゆき「(緑川なおさん……クラスで最もパワーとスピードに優れた体育会系女子。特にスピードはあかねちゃんを凌駕する逸材……)」
ソノトオリダヨ
アッ イリエセイトカイチョウ
みゆき「(前から目をつけてたけど……向こうから来てくれるなんて、これは何かの『引力』を感じざるを得ないよッ!)」
205 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/02(日) 00:07:58.44 ID:ecq49QHVO
ガッコウハミンナノバショダカラネ ネッ?
ソウネ イイスギタワ ゴメンナサイネ
ア,イエイエ コチラコソ
みゆき「(人の出会いは『引力』ッ! 則ち『運命』ッ! わたしはこの引力に従ってみるよッ!)」
ソレジャアネー
アッ カイチョウモランチデスカー
みゆき「(もし彼女に資格があるとしたら……迷うことはないね……)」
あかね「いやぁ、なおのおかげで助かったわ! ほんまありがとなー」
なお「わたしは当たり前のことを言っただけだよ。それじゃあこれから自主練があるから」
ガシィッ
なお「!?」
みゆき「緑川さん……さっきはどうもありがとう」ニコニコ
なお「星空さん……?」
206 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/02(日) 00:08:54.68 ID:ecq49QHVO
みゆき「ぜひお礼がしたいんだけど、いいかな……? 立ち話もなんだからここに座ってさ……。お茶でも飲んで……」カチャ
ジョボジョボジョボ
みゆき「お話でもしようよ……」ニコォ
なお「……!!」ビク
あかね「ああ……こりゃあかんわ……」
やよい「みゆきちゃんに気に入られちゃったー……」
その日の夜ッ!
みゆき「4人目のプリキュアは緑川はん、あんさんや! ……ってしたいとこだけどォ〜」
みゆき「プリキュアのことないしょならどー考えても誘えないよね……。ねえキャンディ、ほんとーにプリキュアの秘密って守らなきゃダメ?」
キャンディ「とーぜんクル! プリキュアは誰にも秘密じゃないとダメクル〜」
207 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/02(日) 00:09:29.54 ID:ecq49QHVO
みゆき「……バレてなんか困ることあったっけ?」
キャンディ「それは〜……」
みゆき「……」
キャンディ「……えと、あれ? もしかして」
みゆき「ないね」
みゆき「敵にバレるとあぶない云々もオオカミさんたちにバレてる時点で意味ないしー」
キャンディ「ぐぬぬ」
みゆき「……よーし、明日はお休みだし、直接プリキュアになってって頼んでみよーっと!」
キャンディ「クル〜♪」
208 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/02(日) 00:09:58.69 ID:ecq49QHVO
みゆき「あ、そーだ! そろそろごはんにしなきゃ。おかあさんごはんまだかなあ」グキュルル
キャンディ「みゆきのごはんはおいしいからたのしみクル〜♪」
みゆき「あはは、キャンディなに言ってるの? ごはんはいつもおかあさんが作ってるじゃない」
キャンディ「クル??」
209 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/02(日) 00:11:06.17 ID:ecq49QHVO
翌日! 土曜日ッ!!
みゆき「今日もお日様ボンジョルノ〜! 緑川さんに会いに行こ〜!」ルンルン
キャンディ「みゆきとおでかけクル〜」
みゆき「緑川さんのようなフィジカルバリバリィィな女の子が入ってくれれば心強いよね♪」スタスタ
みゆき「うまく誘えればいいなあ。……あかねちゃんとキャラがかぶる気がしないでもないけど」スタスタ
みゆき「プリキュアは全部で5人。あと2人……早く集めなくっちゃあね……」スタスタ
キャンディ「みゆきみゆき〜!」ピョン
みゆき「どしたのキャンディ」
キャンディ「そういえばここどこクル〜?」
みゆき「えー? どこってそりゃ……」
みゆき「……あれぇ、ここどこだっけ?」ハッピー
…
……
…………
みゆき「も、もしかして〜……迷っちゃったァア〜?」
210 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/02(日) 00:11:48.26 ID:ecq49QHVO
キャンディ「みゆき、知らないのにおそと出たクル!?」
みゆき「だ、だってだって、引っ越してきたばっかりだったしぃ」オロオロ
みゆき「どうしよ、迷子になっちゃったよう……」オロオロ
なお「あれ? 星空さん?」
みゆき「!!」
なお「やっぱり星空さん! 家この辺なの?」
みゆき「あなたは『引力』を信じるタイプゥウウウウウ!!?」ガバァ
なお「わああああああ何!? なんなの!?」
211 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/02(日) 00:12:46.51 ID:ecq49QHVO
…
……
なお「ここを曲がればすぐに家だから。……あの、平気? やっぱり持とうか?」
みゆき「へ、へっちゃらだよ〜。これくらい手伝わせて♪ ……うう、重い……」グググ
なお「だいじょうぶかな……。あ、ここがわたしの家だよ」
みゆき「ほんと? た、たすかった……。ここで話があって会いに来たんだよー」
なお「話?」
みゆき「うん、実は緑川さんにプリキュアに……」
『なおねーちゃーん!! おかえりー!』
みゆき「ふぁっ!?」
なお「ただいま。ほら、こっち並んで」
ゾロゾロ
みゆき「こ、こ、この子達はッ!?」
なお「こっちからけいた、はる、ひな、ゆうた、こうた。ほら、あいさつ!」
『こんにちは〜!!』
みゆき「ひゃっ! こ、こんにちはァ〜♪」
なお「この人はおねえちゃんの友だちの星空みゆきちゃんだよ」
212 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/02(日) 00:13:44.66 ID:ecq49QHVO
ワー ワー
ミユネエチャーン
なお「星空さんここまでありがとう。よかったらお昼食べてく?」
みゆき「え、いーの!? それじゃあお言葉に甘えてェ〜♪」グキュルル
……
………
緑川家ッ!
ジャー
トントントン
みゆき「ふーむ、これは玉子焼きの匂いとみたねッ! ……緑川さんも料理できるんだねぇ、なんだかわかる気がするよ。どことなくおかあさんみたいなふんいき出てるし」フムゥ
チョイチョイ
みゆき「ん?」
ひな「おねえちゃん、あそぼ!」
ゆうた「あそぼあそぼー!」グイグイ
みゆき「わ、わ、わ」ググィィ
213 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/02(日) 00:14:25.37 ID:ecq49QHVO
なお「あー、こら! お客さまに迷惑かけないの!」ヒョコ
みゆき「あ、だいじょぶだいじょぶ! こどもと遊ぶのダイスキだから〜!」ハッピー
けいた「みゆねーちゃん、なんかおもしろいことやってよー」
みゆき「えー、おもしろいことォ〜? そうだなあ……」
みゆき「ん〜……あ、じゃあ〜これとかどうかな?」スッ
はる「あーさくらんぼだ〜」
214 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/02(日) 00:15:22.37 ID:ecq49QHVO
みゆき「やったことある? 口のなかでさくらんぼ食べるとき、枝からタネを取っちゃあいけないの」ニコォ
みゆき「指を使っちゃダメ……しかも二連のさくらんぼでやるんだよ」パク
けいた「そんなんできんの〜?」
みゆき「あ、ちょっとまってね」モゴモゴ
みゆき「…………」モゴモゴ
みゆき「…………………」モゴモゴモゴォ
みゆき「はいできた。ほら、タネつけたまま……たべた」レロォ
ひな「すごーい!」
ゆうた「うおおッ! ねーちゃんすげェエ〜!」
215 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/02(日) 00:16:50.72 ID:ecq49QHVO
みゆき「えへ〜、そう? そうお? わたしったらスゴい?」ゴクン
はる「スゴいスゴいッ!」
みゆき「んフフ〜♪ それじゃーあ次はもっと『スゴいこと』」
みゆき「しちゃおっかなァア〜!!?」ゴソゴソ
ズラァアアッ
みゆき「シガレットココアを5本口の中に立てたままオレンジジュース飲んじゃいます!」ゴクゴク
ウワー
ホントニヤッター スゲー
スゲーケド キモイ
デモスゴーイ
みゆき「みんなもやってみるー? これやるのにはちょっとコツがあってね」
こうた「やるやるー!」
みゆき「まず下顎に一本目を入れ─────ッッ!?」ビクゥーン
216 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/02(日) 00:18:11.36 ID:ecq49QHVO
みゆき「……」ウツムキィ
こうた「みゆねーちゃん、どしたの?」
みゆき「とうおるるるるるるるるるる!」グリン
こうた「ひゃっ!?」
みゆき「とうおるるるるるるるるるるん……あれぇ〜? こんな時にボスから電話だよ〜。どっからなってるのかな」
はる「でんわー? なんのこと?」
みゆき「えぇーみんな聞こえないの? こんな近くでなってるじゃないの」
みゆき「とおおるるるるるるるるるるるるる!」
みゆき「ホレ! 鳴ってるよッ聞こえるでしょォォ〜〜〜〜〜〜〜? どっかに電話があるはずだよッ!」ゴソゴソ
みゆき「あー! あったあった! 電話だ電話ァァ〜♪ ガチャリ」つ人形
ひな「あ、それわたしの……」
ゆうた「おねーちゃん、それなんかのギャグ?」
みゆき「はい、もしもしみゆきですぅ。もーボスったらいきなり電話かけてくるんだもん。びっくりしちゃったよォ〜」
217 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/02(日) 00:23:39.84 ID:ecq49QHVO
みゆきよ……聞こえるかみゆきよ……
みゆき「うんうん、聞こえてるよ〜」
……食事の前に……
みゆき「え〜?」
食事の前に……甘いものを食べてはいけませんと……前にも言っただろう……。仕方のない娘だ……
みゆき「あっ……! そーだよそーだった! ボスとの約束だったねー。ゴメンねボス〜。誉められてつい調子に乗っちゃったよー」
うむ……わかれば良いのだ……かわいいみゆきよ……自分の身は大切に……それが幸福の条件だからな……
218 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/02(日) 06:49:19.90 ID:ecq49QHVO
みゆき「うん、ありがとねボス! ……はい、それじゃーまたねェエ〜! ガチャ」
みゆき「……電話急に借りちゃったねひなちゃん。はいこれ」つ人形
ひな「……」
みゆき「そろそろごはん出来る頃かなー? おねーちゃん、ちょっと見てくるよ〜」トテテ
はる「……?」
ゆうた「ひなー、それ電話?」
ひな「えー、もちもち?」つ人形
……
………
219 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/02(日) 06:50:10.64 ID:ecq49QHVO
昼食後、河川敷ッ
けいた「みゆねーちゃんそっち行ったよーオアアッ!」ボムッ
みゆき「こっちこっちオアアア─────ッ」
なお「悪いね、片づけまで手伝わせてしかもみんなと遊んでくれるなんて」
みゆき「いいよいいよー! こっちも楽しいしッ! オアアッ オアッ」
こうた「オアアッ!!」
なお「さっきから思ってたけどそのかけ声は一体……」
みゆき「緑川さんもやろーよ!」
けいた「そうだ、ねーちゃんが入ればおもしろくなるぞオアアッ」
ひな「オアアッ!」
なお「そうだなー。それじゃちょっと揉んでやろっかね」
みゆき「やったやったオアアッ!!」
なお「だからそのかけ声はなに!?」
キャンディ「……」ニンギョウノフリィ
220 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/02(日) 13:22:59.13 ID:ecq49QHVO
十分後ッ
みゆき「い、い、一点どころか、ボールにすら触らせてくれないなんてェェ……」ゼハァゼハァ
ひな「しかも一人だけで……ねーちゃん容赦しなさすぎ……」
なお「フッフフ、この緑川なお容赦せん……たとえ遊びであっても、直球勝負!」
みゆき「うー……今度は負けないもん。わたしたちの絆パワーを見せてやるんだから! みんな、行くよ!」
みんな『YES!!』ビシィッ
キャンディ「(それはちがうとこのプリキュアさんクル〜って、心の奥でクールに言うクル)」
アカオーニ「ふん、なにが絆オニ。そんなもの俺様がバッドエンドに染めてやるオニ!」
みゆき「あ!」
221 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/03(月) 10:12:09.67 ID:8dUMos0RO
なお「な、なんだあの赤い人」
キャンディ「バッドエンド王国クル!」ピヨーン
なお「タヌキがしゃべった!?」
アカオーニ「世界よ! 最悪の結末(以下略」ベッタァアー
けいた「たのしくない……」ドヨォン
はる「帰る……」ドヨォン
なお「家族……そんなのいつかバラバラになる……」ドヨォン
みゆき「ちょっとみんな!? いくらなんでも変わりすぎじゃないのォ〜!?」
222 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/03(月) 10:13:00.46 ID:8dUMos0RO
アカオーニ「ふん! それがコイツらの本音オニ。家族だの絆だの、言うだけなら簡単だけどしょせんはこんなもんだオニ!」
みゆき「みんなしっかりしてよォオ〜!」
アカオーニ「よいこはいねーか! 邪魔すんじゃねーオニ!」ズシン
みゆき「わわわっ!?」アタフタ
みゆき「この……!」
アカオーニ「次におまえは『それを言うならわるいこはいねーかだこのスカタン』というオニ」
みゆき「それを言うならわるいこはいねーかだこのスカタン! ……ハッ!」
アカオーニ「わはは、引っかかったオニ!」ゲラゲラ
みゆき「こっ、このォオ〜〜〜〜!!」
アカオーニ「……プリキュア、おまえが今『独りぼっち』なのは理解しているオニ」
みゆき「……!!」
223 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/03(月) 15:43:53.20 ID:8dUMos0RO
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
アカオーニ「だからこそ『今』を狙ったッ! オニ! 一人の時を狙ってッ! どうだおどろいたかオニ!?」
アカオーニ「一人だけで果たして勝てるかなァア〜!? オニ!」
みゆき「(こッ……この赤鬼さん、単純だけど『マヌケ』じゃあないッ! プリキュアの数が増えてきている今だからこそ、一人の時を狙ってきたッ!)」
アカオーニ「とくにキュアハッピー、おまえ、人には言えないふしぎな力を持っているんじゃあないかオニ? この前の戦いで思い知らされたオニ。だから慎重に、確実に倒すオニ」
みゆき「ううっ」
アカオーニ「さーどーするオニ!? ここにはおまえの自慢の仲間はいないオニ!」
アカオーニ「いでよアカンベェ!」バッ
アカンベェ「アカンベェ〜!」
みゆき「サッカーゴールがアカンベェになったァア〜!?」
224 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/03(月) 15:44:43.10 ID:8dUMos0RO
キャンディ「みゆき〜! 早くするクル〜!」
みゆき「ってそうだそうだ! 驚いてる場合なんかじゃあないッ! 変身するよ!」サッ
みゆき「プリキュア! スマイルチャージ!」レディー!!
省略ッ!
ハッピー「キラキラ輝く希望の光ッ! キュアハッピィィィィィ!!」ドギャァアアン
ハッピー「いっくよぉおお〜!!」ズドドド
アカンベェ「フゥン!!」バサァッ
ハッピー「あるぇ!? と、と、と」キキーッ
アカンベェ「アカンベェ〜!!」バッサバッサ
ハッピー「飛んだァア〜!? そんな、ズルいよ〜!」
アカオーニ「バカめ、そんなの飛べないのがわるいオニ! やれ、アカンベェ!」
アカンベェ「ンベェッッ!!」ズドドド
ハッピー「うわあボール攻撃ッ! ってバレーのアカンベェの時と同じ〜!?」
アカオーニ「おまえの弱点が射程距離の短さだなんてことはウルフルンから聞いてるオニ! まねっこは気に入らねーがこれが一番オニ!」
アカオーニ「そら、このままなにも出来ずにぶっつぶれろォォォォ!! オニ!」
ズドドドドドドドドド!!!!
ハッピー「うっ……ウワァァァァァァ!!?」ズドドドドドド
225 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/03(月) 15:45:51.58 ID:8dUMos0RO
シュウウウ……
アカオーニ「よーしッ! これでいっちょうあがりオニ! キュアハッピーはこれで再起不能ッ!! スマイルプリキュア完ッッ!」
ハッピー「ううう……」
アカオーニ「ああーん?」
ハッピー「ま、まだ、まだだよ……」ヨロッ
アカオーニ「なんだァア〜!? まだ再起不能になってなかったオニ? しつっこいやつオニ!」
ハッピー「み、緑川さんたちをバッドエンドになんか、させないんだから……!!」フラフラ
226 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/03(月) 15:46:27.12 ID:8dUMos0RO
アカオーニ「コイツはけっさくオニ! 自分より他人の心配してるオニ! 今にもくたばっちまいそうなくせに!」
ハッピー「バッドエンドなんて……幸福からもっとも遠ざかった場所にあるカスにも劣る境地なんて、誰も望んでないッ!」
ハッピー「だからわたしは最後まで戦い抜くッ 幸福のためにッ!」バァアーン
アカオーニ「だまれ虫けらにも劣るちっぽけなお子さまがッ!」
アカンベェ「アカンベェ〜!!」シュルルルルル
ハッピー「こ、これは……!?」
ハッピー「ネット! サッカーゴールのネットがまるで獰猛な毒蛇のようにわたしの体に巻きつき、縛り上げてくる!?」グルルルルルゥ
ビタァアーン
ハッピー「ぐわっ! う、動けない……!?」ジタバタ
227 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/03(月) 15:48:00.24 ID:8dUMos0RO
アカオーニ「なにかされるとうっとおしいオニ。これで今度こそぶっつぶれろオニ!」
アカンベェ「アカンベェ〜!」
ズドドドドドドドドド
ハッピー「ぐうううッ! ダ、ダメ、避けられな」
ハッピー「あ……ッ!?」
ドッギャオオオン!!
アカオーニ「よォォォォしッ! 完全に止めをさしたオニ! これで今度こそ」
「アンタの次のセリフは『スマイルプリキュア完ッ! オニ!』 と言う」
アカオーニ「スマイルプリキュア完ッ! オニ! ……ハッ!」
228 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/03(月) 15:48:43.48 ID:8dUMos0RO
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
サニー「ハッピー……またせたな」バァアーン
ハッピー「サニィィィィィィッ!!」
ピース「遅れてごめんねっ!」バァアーン
ハッピー「ピィィィィィィスッ!!」
アカオーニ「な……なんでだオニ!? プリキュアが3人じゃない時をわざわざ狙ってやって来たって言うのに」
アカオーニ「なぜプリキュアが揃ってるオニィィィィィ!?」
229 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/03(月) 15:49:23.32 ID:8dUMos0RO
サニー「教えたるわ……確かにうちらの『絆』はたしかにまだそんな固ないけど」
ピース「1度つながった『絆』はたとえバラバラにほどけても、いずれまたひかれあい絡み合う! まるで『引力』のように……」
ピース「だよね? ハッピー!」ピース
ハッピー「サニー……ピース……! ……うん、そうだよ!」
ハッピー「わたしたちは『引力』によって巡りあった者どうしッそのつながりをどうこうしようなんてできないよッ!」バァアーン
なお「……」ハッ
なお「引、力……!」ググッ
230 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/03(月) 15:51:13.84 ID:8dUMos0RO
ハッピー「あ、緑川さん! もとに戻ったんだね。よかったー!」ハッピー
なお「あれ、星空……さん?」
ハッピー「またバレたァァァァァ!? なんでみんな正体わかっちゃうの!?」
サニー「その濃すぎるキャラは隠せっちゅうのがムリってもんやで」
ピース「そうだねー」
アカオーニ「くだらないオニ! なにが絆オニ、ほどいても元にひかれあうと言うならッ!」
アカオーニ「2度と惹かれ合わないように、その絆もろとも鳥のはねをむしるように、一センチ四方の塊にしてくれるオニ! いけ、アカンベェ!」
アカンベェ「アカンベェ〜!!」グワッ
231 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/03(月) 15:52:34.20 ID:8dUMos0RO
ハッピー「しまった!! そっちの方向はァァ〜!!」ジタバタ
サニー「あかん、アイツなおたちを狙っとる!」
ピース「や、やめてェエ〜!」
バッ!!
なお「家族はバラバラにならないッ! わたしは『引力』を信じるッ!!」ドン
ハッピー「緑川さん!?」ハッ
なお「星空さん、あなたたちの言う『引力』、言葉だけでなく『心』で感じられたよ」
なお「たとえ離ればなれになっても、1度つながった絆は再び人を、家族を繋げる! その引力を否定することは誰にもできないんだッ!」
なお「もうわたしの心に一点の曇りもないっ! わたしはわたしの家族を守るために、戦いを選ぶッ!」
232 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/03(月) 15:54:20.19 ID:8dUMos0RO
ビッカァア──────ッッッ!!
なお「うわっ!?」
ピース「こ、これはァア〜!?」
サニー「まさかッ!」
キャンディ「四人目のプリキュアクル〜!」
なお「うわっ、な、なにこの……タヌキ?」
キャンディ「キャンディたぬきさんじゃないクル〜!」プンスカ
キャンディ「なお、このスマイルパクトに(以下略」
なお「よ、よーし、なんだかわからないけど、直球勝負だッ!」
233 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/03(月) 15:55:04.56 ID:8dUMos0RO
なお「プリキュア! スマイルチャージ!」レディー!
省略ゥウッ!
マーチ「勇気リンリン直球勝負! キュアマーチ!!」ドバァアーーン
ハッピー「キュアマーチッやっぱり緑川さんが、四人目のプリキュアやったんやァア─────ッッ!!」ドギャァアン
サニー「ハッピー、なんで急に関西弁?」
マーチ「これが、これがわたし…!?」モフモフゥ
ピース「わあ、気持ち良さそうなトリプルテール。もふもふだよぅ♪」モフモフゥ
ハッピー「ねえねえわたしにもさわらせてぇーん♪」モフモフゥ
マーチ「ひゃあっ!?」
サニー「あんたら今そんなことやっとる場合かーい!」ビシィッ
234 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/03(月) 15:55:40.42 ID:8dUMos0RO
アカオーニ「ち、ちっくしょぉ〜! プリキュアが四人になっちまったオニ!」
四プリ「!!」
アカオーニ「こーなったら小細工はいらんオニ! パワーでごり押しだオニ〜!」
アカンベェ「アカンンン〜ベェエイイッッ!!」
ズドドドドドドドドド!!!
ハッピー「ま、またあのボール攻撃ッ! しかもさっきとはけた違いの量だよッ!」
サニー「だいじょうぶや! こっちは四人、みんなで弾けばなんとか」
マーチ「いや、ここはわたしに任せて」
ピース「マーチ!?」
235 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/03(月) 15:56:27.56 ID:8dUMos0RO
ババッ
マーチ「教えてあげるよッ! ボールの『蹴りかた』を!」コォォォォォォ
アカオーニ「なにっ!?」
マーチ「オォオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!!」ドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコ
サニー「な、なんやァアあれはッ!?」
ピース「すさまじい蹴りの連打がボールを次々と弾いていくゥウ────ッッ!」
ハッピー「思った通りのパワーとスピード!! まさに蹴撃の嵐っ! マーチ・シュート・テンペスト・アタックと名付けるよッ!」
サニー「ながっ」
236 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/03(月) 15:57:16.91 ID:8dUMos0RO
マーチ「オラァッ!!」ドッゴォオーーン
アカンベェ「アカンベェ〜!?」
アカオーニ「な、なんてやつだオニ……全部弾き飛ばしてしまったオニ。ここは」
ハッピー「次にあなたは『いったん空に飛んで体勢を立て直せオニ』と言う」
アカオーニ「いったん空に飛んで体勢を立て直せオニ! ……ハッ」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
ハッピー「ここでチャンスを見逃すほどわたしは甘くないよ? Do you understand ? 」
アカオーニ「し、しまっ────」
ハッピー「行くぜダメ押しッッ!!」
237 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/03(月) 15:57:52.79 ID:8dUMos0RO
ハッピー「ウゥウルトララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララ!!!」ドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコ
ハッピー「HAPPYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYEAHHHHHHHHHHHHHHHH─────ッッ!!!」ドッッグァオォォーーーーン
アカンベェ「ヤッダーバァアァァァァアアアアア!!!!」ズギューン
ポッシュゥゥン……
238 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/03(月) 15:59:47.26 ID:8dUMos0RO
……
…………
みゆき「あの、緑川さん」
なお「『なお」でいいよ。みゆきちゃん」
みゆき「……!」パァアア
なお「わたしたち、いいチームになりそうだね」
なお「それも『引力』なんだよね? ……だったら、わたしはその引力を大切にしたい」
みゆき「そ、それじゃあ」
なお「わたしはみんなの仲間になるよっ!!」ドン
みゆき「やったァァァァッッ!!!」ピョーン
やよい「これでプリキュアは四人集まったね!」
あかね「よーし、今日はうちの店でお好み焼きパーティやッ!」
キャンディ「クル〜♪」
バ ァ ア ア ア ア ア ア ア ン
四人目のプリキュア、キュアマーチを加え、ついにあと一人となったスマイルプリキュア!
次なる『引力』に惹かれるのは果たしてどのような人間なのだろうか?
←TO BE CONTINUED……////
239 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/03(月) 16:05:01.86 ID:8dUMos0RO
投下はいったんここまでです
つづきははもうすぐ出来ます
240 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/12/03(月) 18:14:15.35 ID:JE1jam73O
乙です
次の更新が楽しみ
241 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/12/03(月) 18:46:15.81 ID:9xTWIlrho
乙乙
242 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 01:47:50.54 ID:0jLUWhvzO
投下します。今回はちょっと長めです。
243 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 01:48:23.02 ID:0jLUWhvzO
【Bellezza】……イタリア語で『美しい人』を意味する
244 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 01:49:07.32 ID:0jLUWhvzO
星空家ッ!
みゆき「ふかァアアァアアア……Zzz……」ムニャァ
……ゆき……みゆきよ……
みゆき「くぽォォォォ……とぅるるるるる………るん」ムニャムニャ
起きなさい……みゆきよ……朝だぞ……朝ですよ……
みゆき「るるんッ! るるるんッ!……ぐかー」ムニャ
『遅刻』してしまうぞッ! 早く起きるのだみゆきよォォォォ!!
みゆき「ぱうッ!?」ビクゥーン
みゆき「あきゃあああああ!?」ガバァ
245 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 01:49:35.54 ID:0jLUWhvzO
キャンディ「クル〜? みゆき、どうしたクル」ムニャムニャ
みゆき「ちちちち遅刻ッ! もうこんな時間ッ! 『遅刻』 しちゃうよォオ〜!!」ドタバタ
246 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 01:50:16.66 ID:0jLUWhvzO
七色ヶ丘中学ッ!
みゆき「本日も遅刻ギリギリィイッ! もーわたしってなんで朝起きられないのかなァア〜?」
キャンディ「早く寝ても夜更かししても結局寝坊するクル。みゆきってふしぎクル〜」
みゆき「そ、そんなことないもん! はっぷっぷー。……ん?」プゥ
れいか「……♪」シャワァ
みゆき「花壇にいるあの人は……青木れいかさんッ!」
みゆき「早朝の花壇に水やりッ とても手慣れた様子……毎朝欠かさずに行っていると見て間違いないね」
みゆき「花に囲まれて優雅華麗に水をやるその姿は、さながら絵本の中からこの世界に飛び出してきた『水の妖精さん』ッ!」
れいか「そんな、水の妖精だなどと……恥ずかしいです」
みゆき「あれ!? き、聞こえてたのね〜……」
れいか「 ? あれだけ大きな声で話していれば聞こえるかと。……おはようございます、星空さん」
みゆき「おはよう、青木さん!」
247 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 01:51:07.02 ID:0jLUWhvzO
れいか「わたし、花が好きなのです。花に囲まれていると心が落ち着きますし、なにより綺麗なお花がたくさんあると」
みゆき「『みんなの気持ちもウルトラハッピーになる』と言う」
れいか「みんなの気持ちもウルトラハッピー……ハッ!?」
みゆき「えへへ〜♪」ニコォ
れいか「もう、からかってはいけませんよ?……でも、確かにそうですね♪」
みゆき「うんうん」
キーンコーンカーンコォォォォン
れいか「ああ、いけません! チャイムがなってます。さあ、星空さんも早く」グイ
みゆき「わわわ、そうだったッ! 急がなくっちゃあ!!」ダダダ
みゆき「(『青木れいか』さんか……思った通り、知性に溢れた物言いと行動。やっぱり……)」
れいか「(『星空みゆき』さん……転校初日からふしぎな感性をお持ちの方だと思ってはいましたが、花を愛でる清い心がある方でよかった)」
248 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 01:52:03.98 ID:0jLUWhvzO
昼食タイムッ!
みゆき「みんな……次のプリキュア……『5人目』に関してなんだけどね……」
ニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブ
やよい「ご、ゴクリ……!」
あかね「なんや気合い入ってんなァ……」
なお「それで、なにか心当たりでもあるの?」
みゆき「うん」
みゆき「その前に……みんな、聞きたいことがあるんだけどね」
みゆき「プリキュアになるための『資格』……それはいったいどういうものなのか、考えたことはあるかな?」
あかね「資格ゥウ〜?」
なお「そういえば、あまり深く考えたことなかったな〜」
249 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 01:53:11.44 ID:0jLUWhvzO
やよい「みゆきちゃん、その資格ってなんなの?」
みゆき「うん。これはわたしの考えなんだけど、資格には最低でも『みっつ』あって」
みゆき「まず一つ目はは『強い』こと。……体でも心でもいい、とにかく一本芯の通った『強さを』持つ人間であること」
みゆき「ここにいるみんなはプリキュアになるとき、何かしらの『強さ』を証明した人だと思うの」
あかね「確かに、言われてみればそうかもしれへん」
なお「みんな敵に『立ち向かう勇気』を振り絞ってる感じだもんね」
やよい「えへ……ちょっぴり怖かったけどね」
250 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 01:53:52.52 ID:0jLUWhvzO
みゆき「二つ目は『優しさ』。……これは言うまでもないと思うけど、みんなはわたしの……ううん、誰の目から見ても『優しい』人たちだと思うよ……。これは間違いない」
やよい「そ、そうかなあ? はっきり言われるとなんだか恥ずかしい」
あかね「顔がまっかやで」
なお「『優しさ』か……。わかる気がする」
みゆき「そして『三つ目』……これがある意味でもっとも重要だと思うんだ。前の二つよりもね……」
やよい「ゴクリ」
あかね「なんや、それは……」
みゆき「うん」
251 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 01:54:36.68 ID:0jLUWhvzO
みゆき「三つ目ッ それは『美しさ』ッ! これはあらゆる意味で優先される最重要事項ッ!」バァアーン
なお「へ? う、美しさって」
みゆき「プリキュアはッ! 『美少女』でなければならないッ! 箸にも棒にもかからない『並以下』では通用しない世界ッ!」
あかね「そんな身も蓋もない……。……ま、そうかもしれへんけど」
やよい「否定はしないんだ……」
みゆき「そしてわたしの目で判断したみんなのレベルはどれも『一流』ッ!」ビシー
252 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 01:55:19.88 ID:0jLUWhvzO
みゆき「『関西系ツッコミ美少女』あかねちゃん! 『あざといスイーツ系泣き虫美少女』やよいちゃん! そして『お姉さん系スポーツ美少女』なおちゃんッ! どれも隙のない布陣ッ!」
やよい「そ、そんなぁあ〜♪ 美少女だなんて、照れるよぉお〜」クネクネ
なお「やよいちゃん、微妙に貶められてない?」
あかね「うちだけなんか適当やないか!? なんやねんツッコミて!」
みゆき「『強く優しく美しく』ゥウ!! 花のプリンセスも言ってたプリキュアの資格ッ! これを満たす『逸材』をわたしは見つけました!」
やよい「おお〜!」ワクワク
あかね「なんやこのノリ」
253 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 01:55:55.34 ID:0jLUWhvzO
なお「で、誰なのさ、その『逸材』って」
みゆき「それは……」
弓道場ッ!
みゆき「青木さんッ! いっしょにプリキュアやってくださいィィッ!」ドゲザァッ
れいか「あの、まったく意味がわからないのですが」
なお「誰かとおもったらやっぱりれいかかー」
あかね「たしかに強く優しく美しくーを地で行っとるな」
やよい「ついでにスゴォく頭がいいッ! なんで同じ中学に通ってるのかふしぎだよォ〜」
あかね「それを言うたらあかん……」
254 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 01:56:49.61 ID:0jLUWhvzO
れいか「皆さんが嘘を言うようには見えませんが……」
みゆき「ウソじゃないんですゥウ〜! ほんとのことなんです! ほら、コレェ!!」バッ
キャンディ「クル〜♪」キャピィ
れいか「あら、これはまあ」
みゆき「こんなソーセージマルメターノが頭にくっついてるよーないきもの見たこと無いでしょッ!?」
あかね「みゆきも頭にコロネくっついとるけどな」
みゆき「なんか言ったかな」クルゥリィ
やよい「ひぃいっ!?」
キャンディ「キャンディはソーセージじゃないクル〜!」プンスカ
255 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 01:58:24.59 ID:0jLUWhvzO
れいか「これは……ずいぶんと珍しいカラクリ人形ですね」
みゆき「人形じゃないよ。これは妖精さんなの」
れいか「妖精とは……ふむ。……では、少し失礼します」ズズイ
みゆき「え? なになにそんなに近づいてェェ……?」
なお「あ」
ペロッ
みゆき「あきゃあんっ!?」
なお「あ〜……遅かった」
れいか「ふむ……この味は『ウソをついている』味ではないようですね」キリッ
みゆき「いーいーいー今のーはッ!?」アタフタァ
なお「れいかは汗をなめるとウソかどうかわかるんだよ。あまり使わないけど」
れいか「やだ……なおの前ではしたないことをしてしまいました」ポッ
あかね「ちなみに女の子限定やでー」
やよい「はかどる」シュバババ
256 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 01:59:13.72 ID:0jLUWhvzO
みゆき「な、なにその特技……これは意外な一面を垣間見た気がするよ〜……」
れいか「ウソではなく、どうやらふしぎなことが起こっていると理解はしましたが」
れいか「そのプリキュアの話……折角ですが、今はいそがしくて……」
みゆき「ダ、ダメ……かなァア〜?」
れいか「本当にすみません。今度隣の小学校で、生徒会主催の読み聞かせ会がありまして……」
みゆき「読み聞かせ? それって、もしかして絵本の?」
れいか「はい、童話の……『白雪姫』の話をします」
みゆき「白雪姫ッ! いいね〜! いいよそのチョイス……。王道で行くなんてさすがだねェエ〜♪」ハッピー
れいか「は、はい?」
なお「みゆきちゃん、なんだか火がついたっぽいね」
あかね「これはもしかすると……」
みゆき「わたし『たち』がお手伝いしても……いいかなァ〜? 楽しそうだし」
やよい「なるほど、そういう流れか〜」
257 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:00:18.36 ID:0jLUWhvzO
れいか「お手伝いですか……。実は、少し困ったことがありまして」
みゆき「うん?」
生徒会室ッ!
れいか「そうですか、会長の熱は下がらないようですね……」
みゆき「会長さん風邪引いちゃったの? 大変だね……」
れいか「はい。ですから、星空さんが手伝ってくれると言ってくれた時は本当にうれしく思いました」
みゆき「うんうん、だいじょうぶだよー! わたしたちに任せてくれればへっちゃらだよ〜」ハッピー
258 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:02:52.94 ID:0jLUWhvzO
なお「そうだね、それと朗読だけじゃなくて紙芝居でやればもっと面白いかも」
あかね「お、それええなあ。絵やったらやよいが得意やもんな」
やよい「えへへ♪ それじゃ、裏にも描いてクルクル回せるようにしよっかな」
あかね「ええやん、それ!」
れいか「あの、みなさん本当によろしいのですか?」
みゆき「いーのいーの! こんな楽しいこと中止にしちゃあもったいないよ」
みゆき「みんなで明日来るこどもたちををウルトラハッピーにしなくっちゃあねッ!」ハッピー
れいか「星空さん……ありがとうございます」
れいか「(エキセントリックな人だとは思っていましたが、優しさと行動力に溢れた素晴らしい方ですね。……純粋な人)」
みゆき「それじゃ早速始めちゃおう!」
259 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:03:33.85 ID:0jLUWhvzO
…
……
…………
バッドエンド王国ッ!
ウルフルン「ケェーッ!! 大口叩いてたわりにはだらしねーじゃねーかアカオーニッ!」
ウルフルン「いつの間にかプリキュアが四人に増えちまってるなんてよォオ〜?」
アカオーニ「ふんッ! 半分はお前のせいオニ。とやかく言われる筋合いはねーオニッ!」
ウルフルン「んんだとゴラッ!? ケンカ売ってんのかアアアッ!?」
アカオーニ「やるかダメ犬ッ!?」
やめなバカどもッ!!
260 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:04:07.89 ID:0jLUWhvzO
ウルフルン「あん!? ……ちっ、誰かと思えばよォォォォ〜。ばあさんじゃねーかよ」
アカオーニ「おまえ、今までどこ行ってたオニ?」
マジョリーナ「ふん、お前らのような脳筋どもと違ってあたしは忙しいんだわさ」
マジョリーナ「四人のプリキュア? ケェーッ!! 聞けば頭脳がマヌケそうな小娘四人になにビビってるんだわさ!」
ウルフルン「誰がビビってるだゴラッ!?」
マジョリーナ「ケケケッ! まあいいさ、今度はあたしがいくよ。プリキュアなんてちょちょいのちょいして、バッドエンドに叩っこんでやるだわさ!」
261 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:05:14.54 ID:0jLUWhvzO
読み聞かせ会当日ッ!!
みゆき「いよいよ本番……! き、緊張してきたァア〜……!」
あかね「言い出しっぺのみゆきがイチバン緊張しとるやん!」
やよい「みゆきちゃん、リラックスリラックス」
みゆき「そ、そォーだねッリラックスしないとね。そうだ、こんなときは素数をかぞえるんだ。素数を。2……3……5……7……」
なお「なんで素数……?」
なお「あ、そろそろ始まるよッ!」
れいか「本日は読み聞かせ会にお越し下さり、ありがとうございます。最後までお楽しみ下さい」
ワーワー
パチパチ
262 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:06:11.67 ID:0jLUWhvzO
みゆき「は、はじまっちゃったね〜? どうしよう、緊張しすぎて動けない」
なお「普段からは考えられないほどカチカチだな。大丈夫?」
みゆき「だだだいじょーぶ、いこ、やよいちゃん」カチカチ
やよい「ほんとに大丈夫なの?」
263 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:07:28.94 ID:0jLUWhvzO
………
れいか『そこでお妃様は言いました』
『鏡よ鏡、この世で一番美しいのはだぁれ?』
『鏡はこう答えました』
『それはお妃様ではありません。白雪姫です』
マジョリーナ「なんて言わせると思ってるだわさ?」ヌゥウ
れいか「えっ……? あ、あの、あなたはいったいどちら様ですか?」
ウワー スゴイ
ホンモノノ マジョダー
みゆき「あんなおばあちゃんいたっけ? ずいぶん気合いの入った衣装着てるけど」
マジョリーナ『さぁお前達、美味しい毒リンゴは如何かな?』ケラケラ
あかね「自分で毒リンゴ言うてるやん……」
264 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:08:05.54 ID:0jLUWhvzO
れいか「保護者の方ですか? どうぞ、こちらの席にいらしてください」スッ
マジョリーナ「ケェーッ! 余計なお世話だわさ!」パッシィア
れいか「きゃっ!?」
なお「ああっ!? れいかッ!」
マジョリーナ「白雪姫が幸せになるなんて嘘だわさ。本当はバッドエンドになるだわさ!」
やよい「バッドエンド? も、もしかしてあのおばあちゃん……」
マジョリーナ「世界よ! 最悪の結末(以下略」ベッタァアー
265 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:08:37.79 ID:0jLUWhvzO
こども「つまんない……」ドヨォン
生徒会「読み聞かせなんてくだらない……」ドヨォン
れいか「こんな事しても何の意味もありません……」ドヨォン
キャンディ「クル〜……れいかたちからバッドエナジーが溢れてるクル……」
なお「れいか!? いくらなんでもネガティブ過ぎるよッ!!」ガーン
あかね「バッドエンドに囚われると一気にこんなんなってまうんや」
やよい「せっかくみんな楽しみにしてたのに……こんなのってひどいよ……」
みゆき「これは……許せない……ねえ? みんなでがんばって準備したのをぶち壊されちゃあ」
みゆき「誰だってむかっ腹が立つッ! 行くよ! みんな!」
『うん!!』
266 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:13:18.25 ID:0jLUWhvzO
四人『プリキュア! スマイルチャージッ!』レディー!
省略ゥゥ!!
ハッピー「キラキラ輝く希望の光ッ! キュアハッピィィィィィッ!!!」ドバァアーーン
サニー「太陽サンサン熱血パワー! キュアサニー!」ドバァアーーン
ピース「ぴかぴかぴかりんじゃんけんポン! キュアピース!」キュァアアン
マーチ「勇気リンリン直球勝負! キュアマーチ!」ズギャァァン
マジョリーナ「ケェーッ! ノコノコ出たなプリキュアどもッ! このマジョリーナ様が一人残らず『始末』してくれるわさ!」
ハッピー「こっちは四人だよッ! そう簡単にいくかな?」
マジョリーナ「たしかに今の数では圧倒的不利ィィッ! だが、あたしゃ今まで通りには行かないだわさ! いでよアカンベェ!」バッ
アカンベェ「アカンベェ〜!!」
267 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:14:23.39 ID:0jLUWhvzO
マーチ「これは、鏡のアカンベェ? 見たところ脆そうだけど……」
マジョリーナ「鏡の力、存分に見せてやるだわさ! やれぇいっ!!」
アカンベェ「ンーむくむむむくむく!!」ゴゴゴゴ
アカンベェ×8「ズラァアアアアアッッ!!」バァアーン
サニー「分身したァア──────ッ!?」
ピース「なにそれ、ずるーい!」
マジョリーナ「本物のアカンベェは1体だけ。お前達に分かるかな?」
ハッピー「1体だけ……それじゃ、あとは全部ニセモノ? どれがホンモノなの?」
268 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:15:16.62 ID:0jLUWhvzO
マーチ「考えててもしょうがないよっとにかく直球勝負ッ!」コォオオオオ
ハッピー「あっ、待ってマーチ!?」
マーチ「プリキュア! マーチ・シューットォォォォォ!!!」ズバァアアンッ
アカンベェ「べェー」パリーン
マーチ「よーしっこれでどうだッ!」ガッツポ
マジョリーナ「ぶっぶーハズレだわさ。ざんねんだっただわさ!」
マーチ「ええっ!……って、なにこれ……スゴく疲れる……」グタ
ハッピー「マーチ! 必殺技は一回使うとものすごく疲れちゃうんだよォォォ!!」
マーチ「そ、そんな……ふぅ、ふぅ。 息があがっちゃって……上手くしゃべれない……」ゼェゼェ
マジョリーナ「まず一人は戦力外になっただわさ。こっちは七体、プリキュアは後三人〜!」
マジョリーナ「倒せるもんなら倒してみろだわさ!」
ハッピー「みんな! 必殺技は温存して、一体ずつパワーで叩き割ろう! それがベストだよッ!」
サニピ「うん!!」
269 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:16:15.16 ID:0jLUWhvzO
ハッピー「サニーはわたしと来て。ピースはマーチの援護をしながら戦って!」
サニー「おっしゃ、まかせとき!」
ピース「マーチ、こっちに!」
マーチ「あ、ありがと……」
マジョリーナ「ケェーッ!! そんな付け焼き刃のチームプレイで倒せるほど甘くはないだわさ! アカンベェ、こっちのチームプレイを見せつけるだわさ!」
アカンベェ×7「アカンベェ〜!!」
ハピサニ「ウォオオオオオッッ!!」ゴォオウアッ
270 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:17:14.25 ID:0jLUWhvzO
ハピサニ「プリキュア! ダブルパーンチッ!!」グオゥウッ
アカンベェ1「べっ」パッシィア
サニー「アホな、弾かれたッ!?」
ハッピー「サニー、あぶない後ろッ!」
サニー「へっ……!? っとぉおお!?」ガッシィイ
アカンベェ2「ベベベベ」グググ
サニー「ぐ……コイツら、パワーもスピードもみんなまったく同じや。それが後七体もおるんかッ!」グググ
アカンベェ3&4「アカンベェ〜!!」グワァアッ
サニー「あかん、二体同時やてッ!?」
ハッピー「プリキュアキーッックッ!!」グワキィイッ
アカンベェ3&4「ベッッッ!?」ズヒュゥウン
ハッピー「サニー! 大丈夫ッ!?」
サニー「お、おーきに。って、言うとる場合やあらへんみたいやな……」
アカンベェ×5「アカンベェ〜……」ジリジリ
271 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:18:08.13 ID:0jLUWhvzO
ハッピー「ご、五体同時はァア〜……ちょっと厳しいね〜……。それにピースたちも……」チラ
アカンベェ×2「アカンベェ〜!」ズドドド
ピース「うわわわわっ」ササッ
マーチ「くっ……上手く動けない……ッ!」
サニー「ぼ、防戦一方やな……。これ、ちょっとまずいんやないか?」
マジョリーナ「わははははッ!! どうだこれが数の力だわさッ! しかもすべてのアカンベェが同じ力を持っているッ!! 昨日今日で結成されたチームじゃ絶対勝てないだわさ!」
マジョリーナ「これが『戦法』だわさ。あたしゃウルフルンやアカオーニのようなマヌケとは違うと言うことがよくわかっただろう!?」
ハッピー「くう、せめてホンモノさえわかればッ!」
マジョリーナ「今度はこっちのばんだわさ。アカンベェ、包囲網を作って一気に攻撃だわさッ!」
アカンベェ×7「アカンベェ〜!!」グォオン
マーチ「囲まれたッ!! ま、まずいィイッ!?」
272 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:19:05.60 ID:0jLUWhvzO
マジョリーナ「こいつで止めだッ! バッドエナジー・ミラージュ・キャノン─────ッッ!!!」クワッ
アカンベェ×7「アッカンベェェェェェェッッッッ!!!」ドッギャオオオン
4プリ「きゃあああああっっっ!!!」ドッグォオオオ
ドササァアア─────ッッ
4プリ「……」グタァアッッ
キャンディ「プ、プリキュアァァ─────ッッ!!」
マジョリーナ「ケェーッ! 他愛ないだわさ。ウルフルンもアカオーニも、なんでこんなやつらに苦戦したのか理解できないだわさッ!」
ハッピー「う、ううっ……つ、つよい……。技もコンビネーションもあっちの方が上……。どうすればいいの……?」グググ
マジョリーナ「……ん? これはなんだわさ?」
ハッピー「!!」
ハッピー「あ……あれは……白雪姫のキャラ札……」
273 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:20:52.47 ID:0jLUWhvzO
マジョリーナ「くだらない、こんなものなんの意味があるだわさッッ!」グワッ
ハッピー「うあ……や、やめて、それは、それはみんなで作ったッッ!」
マジョリーナ「こんなものこうしてやるだわさ─────ッ!!」グッシャァァーーッ
ハッピー「──────!!!!」
プツゥゥ─────ン
274 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:21:46.00 ID:0jLUWhvzO
れいか「……っ」ゾクッ
れいか「う、うう……わたしは……今まで何を……いえ、それよりも」
れいか「(今、肌で感じた……とてつもなく嫌な空気は……いったい、何だったのでしょうか)」
れいか「(そう……『吐き気を催す』ような、邪悪で、おぞましい感覚は……?)」
れいか「あ……そうです、みなさんは、星空さんたちは無事でしょうか……。……星空さんッ! みなさんッ! 大丈夫ですか!?」
れいか「星空さっ……!?」
ニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブ
ハッピー「……」ユラァァー
れいか「う、あっ」ガクガクガクガク
275 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:23:09.07 ID:0jLUWhvzO
マジョリーナ「なんだおまえ、まだ立つつもりだわさ? たった一人で何ができるだわさッ!」
ハッピー「……」
ハッピー「…………けろ」
マジョリーナ「……ああ〜ん? なんつっただわさ?」
ハッピー「その汚ならしい足をッ! 『退けろ』っつったんだァァァァァッこのボゲがァァァァァァ──────ッッ!!」
マジョリーナ「ひえっ!?」
れいか「あ、あの桃色の方は……もしかして」
れいか「ほ、星空さん……なのですか? そ、それではまさか……プリキュアというのは、あの姿のことなのでは……?」
276 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:24:09.58 ID:0jLUWhvzO
ハッピー「〜〜〜〜〜〜〜ッッ!!!」ガバッ
ハッピー「『また』だ……『また』……愚にもつかないクソッタレのアホが……わたしのッ! わたしだけの『世界』を壊そうとするッ!」ガクガクガクガク
ハッピー「わたしの『永遠の絶頂』を脅かすッ! どいつもこいつもッ……この世は……アホだらけなのかァ〜〜〜〜〜〜!?」ミシ……ギギ……
れいか「ほ、星空、さん……」
『いーのいーの! こんな楽しいこと中止にしちゃあもったいないよ』
『みんなで明日来るこどもたちををウルトラハッピーにしなくっちゃあねッ!』ハッピー
れいか「あれが、星空さん……?」
277 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:25:42.82 ID:0jLUWhvzO
マジョリーナ「な、なんだコイツ……さっきと様子が……」
ハッピー「〜〜〜〜〜〜〜ッッ!!」グリンッ
マジョリーナ「むっ」
マジョリーナ「(コイツ……よく見ると、『目』や『体』が……)」
ハッピー「……」顔を片手で押さえている
ニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブ
ハッピー?「落ち着けみゆき……キレるな……落ち着いて、敵を倒せ……冷静さを失えば、それは敗北に繋がるぞ……」グリンッ
れいか「……!?」
278 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:26:54.44 ID:0jLUWhvzO
ハッピー「ボス? ……でも、でも……アイツが! アイツがみんなのハッピーをッ! 台無しにしたんだよっ! ……許せるはずがないッ!!」クルンッ
れいか「一人言……? 『ボス』とは……」
キャンディ「ハッピーがボスと話してるクル〜。しかも、電話もなしで……」
ハッピー?「だから……頭を冷やせと言っている。……わたしの言うことを聞いて、冷静さを取り戻すのだ。」グリンッ
ハッピー?「冷静になれば……『私たち』は無敵だ。……負けることなどありえない。……な? だから落ち着くのだ」ギギ……
ハッピー「……うっ……うっうっ……ボス……」グス
ハッピー?「ああ、わたしのみゆき……泣いてしまって、可哀想に。ほら、安心しろ。みゆきには『わたしがついている』なにも怖がることはない……」
279 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:28:38.92 ID:0jLUWhvzO
ハッピー「ボス……ごめんなさい……わたし……ちこっとアタマに血が上っちゃったよ……」グスグス
ハッピー?「よしよし……さあ、立ち上がるんだみゆき。『エピタフ』と『右腕』は与えた……そして『5人目』はすぐ近くにいる……」グギギッ
ハッピー?「協力して奴等を『始末』しろ。……速やかに……」ギギィッ
ハッピー「─────一片の澱みもなく」スッ
ハッピー「……」ギンッ
れいか「(星空さんから溢れて出ていたおぞましい空気が、止まった……?)」
ハッピー「青木さん、気がついたんだね」
れいか「あ……星空さん……」
ハッピー「えへ、よかった……元に戻れて……。……もう安心していいよ」
ハッピー「わたしが『戦う』から。戦って……敵を『始末』するから」
ハッピー「『幸福』を奪う者を……わたしは、許さない」
280 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:30:44.58 ID:0jLUWhvzO
れいか「……」
れいか「いいえ、あなただけを戦わせる訳にはいきません」
ハッピー「えっ?」
れいか「詳しい事情はわかりませんが……わたしも『戦い』ます。……自棄になった訳ではありませんよ? ただ、あの方がたの狼藉を見過ごせないと思っただけです」
れいか「この七色ヶ丘中学校生徒会副会長として。……いえ、わたし青木れいか自身として、『許せない』と心が叫んでいる!」
」
れいか「だからわたしも……『プリキュア』として、星空さん、あなたの戦いに加勢しますッ!」
ビッカァァ─────ッッ!!
れいか「この光は……!」
マジョリーナ「青い閃光ッ! ……ま、まさかあの小娘がッ!?」
キャンディ「5人目のプリキュアクル〜!」
281 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:31:31.32 ID:0jLUWhvzO
ハッピー「……そっか……やっぱり青木さんがそうだったんだね」
れいか「星空さん……」
ハッピー「スマイルパクトに……デコルを入れて、こう叫んで! プリキュア! スマイルチャージって!」
れいか「……わかりましたッ!」
マジョリーナ「そ、そうはさせるかッ! これ以上プリキュアを増やしてなるものかァァァァァッッ!!」
バグォオンッッ!!
アカンベェ「べェフッ!?」メシャアッ
マジョリーナ「なにっ!?」
ハッピー「エピタフの予知に間違いはない……このタイミングで邪魔が入ることも」
ハッピー「予知できた……もう邪魔は入らない。運命は私たちの味方だよッ!」
282 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:32:12.18 ID:0jLUWhvzO
れいか「プリキュア! スマイルチャージッ!」レディー!!
省略ゥゥ!!
ビューティ「しんしんと降り積もる清き心……キュアビューティッ!」シャラァァンッ
キャンディ「や、やったクル……プリキュアが、プリキュアがついに5人揃ったクル〜!」
ハッピー「キュアビューティ……行くよッ!」
ビューティ「ハッピー……ええ、任せて下さい!」コク
283 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:33:27.39 ID:0jLUWhvzO
推奨BGM:King Crimson 『Red』
キャンディ「ビューティ! キュアビューティのちからは『氷』クル〜!」
ビューティ「氷……理解しましたッ!」
『右腕の力は絶大だ……しかも我々以外には絶対に見えない。そのアドバンテージを活かせ』
ハッピー「了解、ボス……ハァアッッッ!!!」グォン
マジョリーナ「ばかめ、必殺技でもないそんなパンチ恐るるに足らないだわさ!」
ドッグァオッッ!!
アカンベェ3「ベッッッ!?」パリン
マジョリーナ「なにィィィィィ!?」
ハッピー「過小評価しすぎだよ……ボスのパワーはプリキュアに匹敵する」
ハッピー「そして問題なく、十秒後を予知する……『わたしの所に残りのアカンベェが来る』」
284 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:34:26.61 ID:0jLUWhvzO
マジョリーナ「キュアハッピーを先に倒せッ! ただのパンチであの威力は無視できないだわさッ!」
アカンベェ×6「アカンベェェェェェェェェ!!!」
ハッピー「だからわたしたちの『勝利』だ」
ピキィィイイイイン……!!
アカンベェ×6「アカッッッッ!?」バッシィイイイ
マジョリーナ「なああっ!? これはッ! ……氷の壁がッ! キュアハッピーの周囲に展開されて、防御しているだわさッ!?」
マジョリーナ「氷……まさかッ!」
285 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:35:43.43 ID:0jLUWhvzO
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
ビューティ「しんしんと、静かに泣く(ジェントリー・ウェイブス)……。すでに氷の壁を作りました。ハッピーを攻撃することは『不可能』です」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
ハッピー「たった数秒の間にこれほどの技を生み出すなんて……思った通り、キュアビューティは『賢い』ね」
マジョリーナ「アカンベェ! 一旦距離を取るだわさッ!」
ピキキキキキキ……
アカンベェ×6「べ……!!!」ピキキィィン
マジョリーナ「なァァァァァッッ!!?」
ビューティ「そして『逃がしません』。その氷があなた方の『墓標』となり……」
マジョリーナ「こッこッッッ小娘がァァァァァ!!!」
ハッピー「このわたしが『墓碑銘』を刻むッ!」
286 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:37:20.48 ID:0jLUWhvzO
ハッピー「ウルトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラ!!!」ドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコ
ハッピー「トラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラ!!!」ドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコ
287 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:38:17.45 ID:0jLUWhvzO
ハッピー「トラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラ!!!」ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン
ハッピー「HAPPUPPUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUU─────ッッ!!!」ドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコ
288 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:38:52.52 ID:0jLUWhvzO
ハッピー「ウル トラ トラ トラ トラ トラ トラ トラ トラ トラ トラ トラ !!!」ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
289 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:39:44.02 ID:0jLUWhvzO
ハッピー「トラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラトラ!!!」ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
アカンベェ「ヤッダーバァアァァァァアアアアア!!!」
290 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:42:14.99 ID:0jLUWhvzO
ハッピー「HAPPYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYEAHHHHHHHHHHHHHHHH─────ァアアアアアッッッ!!!」ドッッグァオォォーーーーン
ハッピー「……」クルッ
ズヒュゥゥゥゥン……
ゴミ収集車『燃えるゴミは月・水・金』
─────ドグシャァアッ!!!
ハッピー「……しまった」
ビューティ「ハッピー、どうかしましたか?」
ハッピー「『鏡』は『燃えないゴミ』だったよ……」
ビューティ「あら……」
………
……
291 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:44:04.13 ID:0jLUWhvzO
れいか『こうして、白雪姫は王子さまと末長く、幸せに暮らしました……。めでたしめでたし』
ワァアアアアア……!!!
みゆき「よかった、大成功だね♪」
なお「みんな、喜んでくれたみたい」
れいか「みなさーん!!」タタタ
みゆき「あ、青木さん!」
れいか「今日は本当にありがとうございました。……あの、わたし……」
れいか「一度お断りしてしまったんですけど、良かったら……皆さんのお仲間に入れてもらえないでしょうか?」
みゆき「……!!」パァア
292 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:45:26.93 ID:0jLUWhvzO
みゆき「大歓迎だよ! もう青木さんでなきゃありえないって思ってたもん!」
れいか「わたしでいいんですか?」
みゆき「うん! だってわたし、青木さんのこと……れいかちゃんの事、大好きなんだもん!」
あかね「これでプリキュアも5人揃ったってわけやな」
やよい「れいかちゃん、いっしょにがんばろうね♪」
なお「れいか、色々頼みにしてるよ!」
れいか「みゆきさん、……みなさんッ!!」
れいか「……よろしくお願いします♪」ニッコリ
293 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:48:15.85 ID:0jLUWhvzO
れいか「(……みゆきさん、あなたにも複雑な事情があるのでしょうが、今はまだわたしからは聞きません……)」
れいか「(あなた自身から話してくれるまで……わたしは待ちます。もし、その時が来たら……)」
れいか「(わたしは、あなたの力になってあげたい。……そう、友達として)」
れいか「(あなたを、助けてあげたい)」
バ ァ ア ア ア ア ア ア ア ア ン
294 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:52:45.09 ID:0jLUWhvzO
ついにッ5つの光が引力によって集い、輝きはじめることとなったッ!
しかし、その光が進む未来は、本来歩むべく未来とはまったく違うモノとなるッ!
『エピタフ』! 『星空みゆき』!!
『ジョーカー』! 『皇帝ピエーロ』!
暗躍する『深紅の帝王』!!!
そして『幸福』の鍵となる『ミラクルジュエル』!!!
『物語の運命』は複雑に絡み合い、新たなステージへと『進化』するッ!
『第1部 5つの光 完』
←TO BE CONTINUED……////
295 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:54:29.18 ID:0jLUWhvzO
緊 急 特 報
プリキュア15周年ッ!
新たなる時代の幕開けにッ!
ついにッ!
プリキュア史上最大の『タブー』が破られるッ!
296 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:56:13.43 ID:0jLUWhvzO
なぎさ「ねぇ、ほのか〜」
ほのか「なぎさ、どうしたの?」
なぎさ「前から気になってたことがあったんだけどさ」
ほのか「うん」
なぎさ「わたしたちって、結局……『どっちが強い』のかな?」
ほのか「……!!」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
All
プリキュア Star
Battle
『引力のともだち』
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
297 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:57:38.67 ID:0jLUWhvzO
「ハーイ! テレビの前のみんな!元気してる?」
「……あれ、みんな『誰だ』って聞きたそうな表情してるわね。それじゃ、自己紹介してあげるわ!」
「わたしはおせっかい焼きの知念ミユキ! かつてプリキュアにもっとも近い存在と言われた女よ!」バァアーン
ミユキ「プリキュアどうしの戦いに参加するラブたちが心配で着いてきたの!」
ミユキ「……反応が薄いわね」
ミユキ「まあ、『フレッシュプリキュア!』も来年で10周年だし……知らないって人がいてもおかしくないし……時の流れの速さを感じるわ……」
ミユキ「って、そんなことどうでもいいの! 今度のプリキュアのテーマはなんと『みんなの中から一番決めちゃおう』なんだって!」
ミユキ「簡単に言えば『プリキュアvsプリキュア』ッッ! 史上2度目の試みッ!!」バァアーン
ミユキ「正直、誰が一番強いのかって、みんな気になってたんじゃあないの? プリキュアももう50人以上いるんだもの、気にならないっていったら嘘になるわねっ!」
ミユキ「それじゃあ、今回出場するプリキュアを少し紹介するわッ! みんなの知ってるプリキュアは出てくるかな? それじゃあ行くわよ!」
伝説の戦士たちッ!!! 入場ゥゥゥ〜!!
298 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:58:18.19 ID:0jLUWhvzO
わたしの青春はほのかとの青春! 今、その青春に決着をつけるッ!
『キュアブラック/美墨なぎさ』参戦ッ!
おうちに帰りたくなかったら、帰りつかしてやるよッ!
あなたは、今まで食べたパンの数を覚えているナリ?
『キュアブルーム/日向咲』参戦ッ!
わたしはプリキュアをやめるぞーッ! 『先輩(キュアブラック)』! わたしはプリキュアを超越するッ! 先輩、あなたの血でなァー!
299 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:58:53.68 ID:0jLUWhvzO
二人ともぶん殴るつもりだったんだよ。わたし頭わるいからさぁ〜ッ!
『キュアドリーム/夢原のぞみ』参戦ッ!
あなたは、このキュアドリームが仕留めるっ!
とらえたよッ! ダボがァァァァァァ!!
『しあわせゲットだよ!』と心の中で思ったならッ! そのとき既にしあわせは手にいれてるんだよ!
『キュアピーチ/桃園ラブ』参戦ッ!
わたしたち『クローバー』 はそこらで慰めあってる仲良しチームとはちがうッ!
300 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:59:23.39 ID:0jLUWhvzO
あなたの敗因はたったひとつ。たったひとつのシンプルな答え……わたしの『堪忍袋の緒がキレた』です
『キュアブロッサム/花咲つぼみ』参戦ッ!
ぶちかましますッ! おしりパンチッ!
301 :
◆S0pw.EDnyA
[saga]:2018/12/04(火) 02:59:52.42 ID:0jLUWhvzO
ミユキ「ま、有名どころを紹介しても知ってて当然って感じよねー」
ミユキ「でも、今回はもっとスゴいわよ! ついに『彼女たち』が『帰ってくる』のっ!」
返り咲く『悪の華』たちッ!
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