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海未「『ひとりぼっち』の、君となら」
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1 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 14:41:26.90 ID:L0ciGIt40
[AD 2013 08/15 09:43]
〜音ノ木坂学院:廊下〜
海未(今日の練習は十時からですが、早く来過ぎてしまいました…)
海未(今は練習に行くため、部室に向かっています)
海未(夏休み真っ只中ですが、まだ早朝なので涼しいですね)
海未「誰か来てますかね…」
ガチャ
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1534311686
2 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 14:42:58.06 ID:L0ciGIt40
初投稿です。
・あくまで「ことうみ」中心のパロディSS。
・途中より、多少呼び方の改変があります。ミスではございません。
3 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 14:43:32.78 ID:L0ciGIt40
ことり「♪」イヤホン
海未「…おや?ことりではありませんか」
ことり「あ!海未ちゃん!おはよ〜」
ことりはこちらに気付き、イヤホンを外した。
海未「おはようございます。ことり、何を聴いているのですか?」
ことり「これだよっ」スマホサッ
海未「カゲロウ…デイズ?曲ですか?」
ことり「まあ聴いてみてよ!多分びっくりすると思うから!」
4 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 14:44:04.04 ID:L0ciGIt40
〜〜〜視聴中〜〜〜
5 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 14:44:40.96 ID:L0ciGIt40
海未「…何と言ったらいいのか…ストーリー性があって凄いですね」
海未「VOCALOIDと言うものは知っていましたが、こんな曲もあるとは」
ことり「同じ投稿者さんの他の曲とも繋がってるの。音楽がストーリー仕立てになってるんだぁ〜」ニコッ
海未「そうなんですか。では他の曲も聴いた方がいいですか?」
6 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 14:45:07.02 ID:L0ciGIt40
〜〜〜『コノハの世界事情』視聴中〜〜〜
7 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 14:45:55.58 ID:L0ciGIt40
海未「確かに歌詞も繋がっていて、メロディーもところどころ似通っていますね」
ことり「の曲の参考にもなりそうだね。あと、小説や漫画もあるんだよ」
バタン!!
穂乃果「おっはよー海未ちゃん!ことりちゃん!」
すると、スーパーのレジ袋を持った穂乃果が、乱暴に扉を開けて入ってきた。
海未「おはようございます穂乃果」
ことり「おはよう穂乃果ちゃん!」
穂乃果「今日は暑いから飲み物買って来たよ!」
穂乃果「売り切れちゃっててこれしかなかったんだ。ごめんね〜」
穂乃果はレジ袋から『世界一有名な黒色の炭酸飲料』の缶を三つ取り出す。
海未「こっ、これは…!」
8 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 14:47:01.37 ID:L0ciGIt40
海未「炭酸ではありませんか!私は飲みませんよ!」
穂乃果「え〜せっかく買ってきてあげたのにぃ〜!」プンプン
穂乃果「ぅ絵里ちゃんにあげるからいいもん!もう海未ちゃんって呼ばないからね!」バタン!!
穂乃果はそう言い放つと、炭酸飲料の缶の一つを握り、開けっ放しになっていたドアを乱暴に閉めて廊下に出て行った。
海未「…はぁ…何を言ってるんですか…『海未ちゃんって呼ばない』とは…」
ことり「後で一回話せば多分大丈夫だよ。穂乃果ちゃんはいい子だから」ニコニコ
ことり「…あ、そういえば話が途中だったね」
ことり「練習の休み時間に他の曲も聞かせてあげるから!」
海未「解りました。それでは練習の準備を始めましょう」
ことり「うん!」
9 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 14:48:30.58 ID:L0ciGIt40
第一話「カゲロウデイズ」
[AD 2013 08/15 11:01]
〜音ノ木坂学院:屋上〜
パンパン!
海未「はい!休憩ですよ!水分補給をしっかりしてくださいね〜」
凛「あついにゃ〜!」ダッ!
穂乃果「死んじゃうよぉ〜!」バッ!
にこ「暑いにこ〜!」シュン!
絵里「今日も元気ね〜」ニコニコ
三人が猛ダッシュで日陰に向かうのを、絵里は遠くから笑って眺めている。
10 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 14:49:40.10 ID:L0ciGIt40
真姫「…見事に三馬鹿だわ…」ヤレヤレ
にこ「なぁっ!?真姫ちゃ〜ん?それは聞き捨てならないわねぇ!」
穂乃果「ちょっと真姫ちゃん!酷いこと言わないでよ〜」
凛「そうにゃそうにゃ!」
真姫「事実デッショー!?」
希「合宿の後最初の部活やけど、今日も皆平常運転やね〜」
ことり「私も暑いけど頑張るよ!」
海未「ふぅ…」
海未はペットボトルを右手に持ち、もう片方の手のタオルで汗を拭きながら、ことりのことを見つめていた。
海未(全く仲が進展しませんねぇ…私が積極的でないのが原因でしょうか…)
海未(私自身、嫌われたらどうしよう、とか断られたらどうしよう、って思ってるんですけど)
海未(まぁとにかく、今は練習を頑張って、学園祭でのライブを絶対に成功させます!)
「…海未?」
海未「?…あぁ、絵里。どうしたのですか?」
絵里「少し話があるの。来て?」
海未(何でしょうか?緊張しますね)
海未(まぁ、今すぐ異世界に飛ばされたりしても、冷静でいる覚悟は出来ていますからね。何のために武道をやっていると思っているんですか)
11 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 14:50:44.16 ID:L0ciGIt40
〜音ノ木坂学院:屋上階段〜
海未「…それで、何の用でしょう?」
海未はペットボトルに口を付ける。
絵里「…あなた、ことりのこと好きでしょ?」ニヤリ
海未「ブッ!」
絵里「ちょっと海未!急に吹き出さないでよ!量が少なくて良かったけど!」
海未「…すいません…驚いたもので…」フキフキ
海未「…そして、何でそれを知っているんですか!」
絵里「練習中の態度で解るわよ?ずっとことりを見てるじゃない?」
海未「うぅ…え、絵里だって!」
絵里「何?」ニヤニヤ
絵里も自分の水を飲もうと、口を付ける。
海未「…恋する乙女の顔でにこを見つめてるじゃないですか!」
絵里「ブッ!」
絵里「…はぁ…はぁ…何でそれを…」フキフキ
海未「…誰でも解りますよ、無自覚かもしれませんが!いつでもニヤニヤしながらにこを見ていますからね!」
絵里「フフフ…おあいこってところね…早く練習に戻るわよ」
絵里「あ、そういえば」
海未「…?」
絵里「ことりの一人称に気を付けて話をしてみたらどう?」
海未「…?」
海未「はい?」
12 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 14:51:16.82 ID:L0ciGIt40
[AD 2013 08/15 12:20]
〜通学路〜
練習終わり。
海未とことりは二人で炎天下の中を歩いていた。
海未「暑いですねぇ〜。何処かで休憩したいです」
ことり「もうちょっとで公園だから、一回休憩する?」
海未「そうしましょうか。暑くて倒れてしまいますよ…」
ことり「…ねぇ、海未ちゃん?」
海未「はい?何でしょう?」
ことり「海未ちゃんの一番好きなものって…なに?」
海未「…え?そうですね…」
海未「ことりとこんな風に話す、こんな日常が好きですよ」ニコッ
海未(よし、かっこいいことを言えました!)グッ
ことり「…そ、そう」シュン…
海未(え?何故?)
ことり「…あ!そういえば!」
海未「?」
ことり「今日の六時過ぎくらいに海未ちゃんの家に行くから!」
海未「どうかしたのですか?」
ことり「う、うん」
ことり「…言いたいことがあるの」
13 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 14:52:41.76 ID:L0ciGIt40
[AD 2013 08/15 12:29]
〜音ノ木公園〜
滑り台の頂上に座る二人。
黒猫「ニャーン」
黒猫がことりの膝の上に乗る。
海未「この辺りに猫とは。珍しいですね」
ことり「凛ちゃんがいるよ?」
海未「そういうことではないですよ…」
黒猫「ニャー」トテトテ
すると、黒猫は急に起き上がって走っていった。
ことり「あ!」
ことり「追いかけてみよっ!」
ことりは無邪気に、大通りの方に向かって走り出す。
14 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 14:54:40.76 ID:L0ciGIt40
海未「待って下さいよ〜!ことり〜!」
しかし、海未は少し進んだところで見てしまった。
『信号機が赤に変わっているのを』
海未(これじゃあまるであの歌と同じ…)
焦りながら走る速度を上げる。
少し先、黒猫が車道に飛び出していくのが見えた。
それを追ってことりも。
15 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 14:56:04.70 ID:L0ciGIt40
海未「はぁ…はぁっ!」ダッ
海未はやっとの思いでことりに追いつくが、案の定トラックが迫っている。
ことりはまだ気付いていない。
海未「危ない!ことり!」
ことり「え?海未ちゃ…あ」
クラクションの鳴る方を見て、呆然とすることり。
海未は手を強く伸ばした。やっとの思いでことりの手を握ったが、もう遅い。
全身に鈍い痛みが走る。
最期のその時、轟音と共に二人が見たのは、
大きな口のようなものだった。
[AD 2013 08/15 12:32]
第一話「カゲロウデイズ」
END
16 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 14:56:40.39 ID:L0ciGIt40
第二話「アウターサイエンス」
[×× ×××× ××/×× ××:××]
17 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 14:57:08.97 ID:L0ciGIt40
海未「ここは…?」
とにかく暗い場所だ。
右も、左も、上も下もない。
寒くもなければ暑くもない。
そんな場所だ。
18 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 14:57:56.62 ID:L0ciGIt40
『…願うか。愚かな人間よ』
唐突に耳元で、そんな言葉を囁かれたような気がした。
海未「…!」
海未「ここは何処なんですか?そして貴方は…」
海未「…そうだ」
海未「ことりっ!?」
???『…ことりとは、こいつの事か?』
急に闇の中から、蛇のようなものに纏わりつかれ、気を失っていることりが現れた。
少しだけ、涙が溢れる。
海未「どうしたら…どうしたらことりを返してくれるんですか!?」
少なくとも今は、得体の知れないこの声に縋るしか無かった。
すると、少しずつ闇が固まり何かの形を成していく。
気付けば、目の前には巨大な蛇の頭があった。
蛇はシュルシュルと舌なめずりをしている。
19 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 14:59:29.87 ID:L0ciGIt40
???『こいつが愛しいのなら、願え』
『「助けたい」と』
そう言われた途端、夢中になって願った。
海未「助けたい…ことりを助けたいです!」
大好きな人を助けたい、と。
???『そうか』
???『じゃあ「夢」の中のゲームを始めようか』
その瞬間、何故か、つい先程まであった意識が朦朧として来た。
何もかもが闇に溶け込んでいくような感覚。
途切れそうになる意識の中で、最後に聞いたその言葉が、消え入る心に染み付いた。
『ゲームをクリアすれば、お前は夢から目覚め、こいつを助けることが出来る』
『逆に言えば、クリアできるまでお前は夢から覚めることは無い。こいつも助からない』
『日が沈むまでに「終わらないセカイ」を壊せ』
『それが、こいつを助ける方法だ』
20 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 15:00:03.79 ID:L0ciGIt40
[×× ×××× ××/×× ××:××]
第二話「アウターサイエンス」
END
21 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 15:01:32.35 ID:L0ciGIt40
――――――――――
ここから夢の中に突入です。
建物や背景は基本的にシャフトっぽい感じと思っておいてください。
あと、描くタイミングが無かったので夢の中のストーリー開始時の学年を書いておきます。
ただし全員学校に行っているとは限りません。
海未:中三
ことり:中三
絵里:高一
にこ:高一
希:中二
花陽:中二
凛:中二
穂乃果:中一
雪穂:小六
亜里沙:小六
――――――――――
22 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 15:02:24.86 ID:L0ciGIt40
第三話「ことりの幸福理論」
23 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 15:04:36.32 ID:L0ciGIt40
海未「うわああああああああ!!」
勢いよくベッドから起き上がった。全身汗びっしょりだ。何が起きたか分からなくなっている。
海未「はぁ…はぁ…ふぅー…。はぁー…」
一旦落ち着いて深呼吸をし、情報を確認する。
海未(確かに、ことりと私はトラックに…轢かれました)
海未(急に見た『夢』の中で私は、ことりを助けたいと願った)
海未(そして、交差点に居たはずなのにどこか知らない、未来的な場所に寝ています)
海未(轢かれたのに、何処か身体が痛いわけでもないです)
海未(自分でも意味が解りません…とりあえずここが何処なのか知らなければ)
海未(…かなり広い部屋ですね…)キョロキョロ
海未(まず、時間を確認しましょう。今は…)
海未は時計を探し、辺りを見回した。
海未(向こうの机にはパソコンのデスクトップ、ハサミなど文房具の入ったペン立て…)
海未(ベッドの横には小さい机がありますね。…あ、デジタル時計がありました)
海未「え〜っと…え!?」
24 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/08/15(水) 15:07:12.20 ID:6iZStTzv0
つまらない
25 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 15:07:22.48 ID:L0ciGIt40
[054170 AD 2198 07/24 06:28]
海未(嘘…2198年…未来ではないですか…)
海未(そういえば、外の景色も未来的ですね…)
ドンドンドン!!!
急にドアが乱暴に叩かれた。
海未「ひッ!」ビクッ
ガチャ
穂乃果「お姉ちゃんうるさいよ!まだ六時半なのに!」プンプン
海未(穂乃果!?お姉ちゃん!?何でですか!?)
海未(どうやら『夢』の中では私の妹が穂乃果になっているようです!)
穂乃果「お姉ちゃん!聞いてるの!?お母さんがご飯作って置いてったから早く食べないと!中学校に遅れちゃうよ!?」
海未「…あ、ぁあそうですね、食べましょうか」
穂乃果「早く来てねっ!冷めちゃうから!」ドタドタ
海未(穂乃果には悪いですが、その前にもう少し情報が欲しいです)
26 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 15:08:18.17 ID:L0ciGIt40
海未(机の上には中三の数学の教科書…今私は中学生ですか…)
海未(部屋のレイアウトは変わっていないようですが、和室ではなくなっていますし、何より独創的でハイテクになっています)
海未(デスクトップに表示されたものが、大きな窓にも映し出される仕組みのようですね…)
海未(とにかく、朝食を食べて中学校に急ぎましょう。何か情報が得られるかもしれません)
海未は辺りを見回しながら階段を下りて行った。
27 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 15:09:49.66 ID:L0ciGIt40
[054170 AD 2198 07/24 07:27]
〜通学路〜
着替えて朝食を食べ、歯を磨いた海未。
穂乃果はまだ準備中だ。
海未(玄関を開けると、そこには奇抜な街並みが広がっていました)
海未(そして少しの時間通学路を歩いていると、ついに見つけたんです)
ことり「おはよ〜海未ちゃん!ちょっと遅れちゃった」
海未(ことりが生きている…)
海未(ここは現実でないとは解っていますが…良かったです)
海未(しかし…なぜ真夏なのに赤いマフラーをしているのでしょう?)
28 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 15:10:43.98 ID:L0ciGIt40
ことり「おーい海未ちゃん?どうしたの?」
海未「…あぁすいません、ちょっと考え事をしていまして」
ことり「早く行かないと遅刻しちゃうよぉ〜」
ことり「学校まで競争しよ!しゅっぱ〜つ!」ダッ
海未「あっ!待って下さい!」
海未(しかし…『終わらないセカイ』とは何なのでしょうか?)
海未(…後々解ることでしょう)
海未(今はとにかく、ことりを追いかけましょうか!)
海未は朝早い街並みの中を走り出した。
29 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/08/15(水) 15:11:12.41 ID:2WzEv8VC0
クソSSやな
30 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 15:13:20.15 ID:L0ciGIt40
[054170 AD 2198 07/24 11:28]
〜音ノ木坂中学校〜
サッシ越しに蝉の声が薄く聞こえる、クーラーの効いた教室で、ことりが後ろの自分のロッカーに物を仕舞う。
そして、ローファーが床とぶつかる音を鳴らしながら、自分の席へ戻ってきた。
海未はその姿を目で追っている。
校内での内靴はしっかりと指定されている訳ではないようだ。
ことり「…あの先生、きっとエイリアンだよね。何言ってるか全然分かんないもん」
ことりは座ってから辺りを見回したかと思うと、ヒソヒソとそう言った。
海未(外は快晴。明日から夏休みだからか、他の生徒たちもやる気が無いようですね)
海未たちはそれぞれ、教室の一番後ろの窓際の席とその隣に腰掛けている。
海未「あなたが授業を分かってないだけでしょう?教えてあげましょうか?」ハァ…
海未(この『夢』の中のことりは勉強ができないようですね。穂乃果みたいです)
ことり「別に海未ちゃんに教えてもらわなくてもできるもん!」プンプン
海未「でも、この前のテストも赤点だったらしいじゃないですか。このままだと夏休みは補習だらけになってしまいますよ?」
ことり「…それは嫌だ」
ことり「だってことりにも色々用事あるもん…」
ことり「海未ちゃんとだって遊びに行きたいし」ウワメヅカイ
海未「…!!///」ドキッ
海未「…教えてあげます。ここはこうで…」
夏休み直前の休み時間が進んでいく。
31 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 15:14:35.32 ID:L0ciGIt40
[054170 AD 2198 08/15 00:14]
〜海未の部屋〜
深夜の大都市には雨が降っている。
海未は部屋の電気を消してベッドに寝転がり、雨の音を聞いていた。
天井の模様はやけに手が込んでいる。
海未(これまでに手に入れた情報を整理しましょう)
海未(まず、この『夢』が『ゲーム』の中であること)
海未(最初のあの蛇の言葉から推測できますね)
海未(地理的には、ほとんど元の世界と一緒ですが、見た目が未来的になっています)
海未(家自体も和風ではなくなっており、道場はどこにもありません)
海未(穂乃果の家があったところは何の関係もない民家になっていました)
32 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 15:16:25.93 ID:L0ciGIt40
海未(次に、現実での記憶を保持しているのは私だけということ)
海未(試しにことりと穂乃果にラブライブのことを聞いてみたら知らない様子でした)
海未(インターネットや本で調べたりしても同様、何の情報もありません)
海未(あと、ことりと穂乃果以外にも出会えていませんね)
海未(あとは…現実より物覚えがいいくらいですかね)
海未(何日か前のことでも鮮明に思い出せます)
海未(…これは関係ないですよね。気のせいでしょう)
海未(やることは一つです)
海未(他のメンバーを見つけて、記憶の有無を確かめ「ヴーッ、ヴーッ」
海未「…?」
33 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 15:17:19.94 ID:L0ciGIt40
海未(…なんでしょうか。LINEが来ました)
ことり:夜遅くにごめん!
ことり:明日…いや今日か
ことり:車で多摩のほうに出掛けてくるよ
ことり:だから明日の勉強会は中止で!
海未:わかりました
海未:楽しんできてくださいね
海未:でも後でもう一回勉強会をしますよ
ことり:いいよ!おやすみ!
ことりは最後に小さい鳥が「OK」と言っている可愛らしいスタンプを送ってきた。
海未(ふふ…ことりらしいですね)ピッ
スマホの電源を切る海未。
海未(しかし、どうして明日多摩の方に…)
海未(…考えても流石に解りませんよねぇ…寝ましょうか)
海未(規則正しい生活はここでもしていますから)
海未(明日も普通に起きるとしましょう)
34 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 15:18:43.21 ID:L0ciGIt40
[054170 AD 2198 08/15 12:45]
〜園田家〜
雨が降っていて、少し暗い朝。
海未「…はっ!」
海未はベッドから飛び起きた
海未「寝坊してしまいました!」
海未(夏休みですけど、規則正しい生活は崩したくありません!)
急いで気に入っている部屋着に着替えを済ませ、一階に降りる。
リビングでは穂乃果が昼食を取りながら、お昼のニュース番組を見ていた。
穂乃果「あ、おはよう!お姉ちゃん見てよ」
穂乃果はテレビを指差す。
「多摩の方でさっき土砂崩れがあったんだって」
テレビではヘリコプターからの実況映像が放送されている。
そこには、雨によって崩れて山肌が剥き出しになった山と、巻き込まれたらしい数台の車が映っていた。
海未「…え」
35 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 15:20:01.85 ID:L0ciGIt40
『ことり:明日…いや今日か』
『ことり:車で多摩のほうに出掛けてくるよ』
瞬時に駆け巡る絶望。
その瞬間、考えるより先に足が動いた。
海未「ことりッ!」ダッ
穂乃果「あっ!お姉ちゃんどうしたの〜!」
玄関扉を乱暴に開けて外に出ると、夢中で走った。
お気に入りの服が濡れるのもお構いなしに。
新しい靴が汚れるのもお構いなしに。
またことりがいなくなってしまったら。
あぁ、でも最悪の事態は想定してはいけない。
本当になってしまうかもしれない。
そんなことを考えながら無我夢中で走って、ことりの家の前に辿り着いた。
海未「ことり!」
…見慣れた後ろ姿が、そこにはあった。
36 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 15:21:06.41 ID:L0ciGIt40
目の前には、傘も差さず、西の方を見て、道のど真ん中に突っ立っていることりがいる。
海未はすぐに駆け寄った。
海未「ことり…。良かった…」ギュッ
ことり「海未ちゃん…」
海未は振り向いたことりを抱きしめた。
ことり「『ことりは』大丈夫だよ、海未ちゃん」
海未「どうしてここにいるのですか?多摩に行ったのでは…」
ことり「今日朝起きたら、急に調子が悪くなっちゃって。『妹たち』に看病してもらってたんだ」
37 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 15:21:57.32 ID:L0ciGIt40
海未「…そういえば、お父様とお母様は?」
ことり「…連絡が取れないの」
ことり「巻き込まれたみたい」
海未「…悲しく…ないんですか?」
「悲しくなんかないよ」
ことり「妹たちに泣いてる姿を見せたらダメだもん」
ことり「だから…」
ことり「全然、悲しくないよ…」ニコッ
言葉に反し、ことりの目から雨に混ざって涙が滴り落ちる。
それを海未は、言葉をかけることもできずに、見ていることしか出来なかった。
38 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 15:22:32.25 ID:L0ciGIt40
[054170 AD 2198 08/15 13:02]
第三話「ことりの幸福理論」
END
39 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 15:23:14.02 ID:L0ciGIt40
第四話「追想フォレスト」
[054170 AD 2198 08/25 12:31]
40 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 15:24:23.98 ID:L0ciGIt40
〜デパート:エントランス〜
夏休み最後の日。蝉の声はまだ五月蠅い。
海未(今日は、ことりに誘われたので、少し古いデパートの屋上にある遊園地に行きます)
海未(宿題は勉強会をして終わらせましたし、心配ないですね)
海未(あの日…ことりが無理をしていないといいんですけど)
海未(勉強会のときはいつもの元気なことりでしたが)
海未(それより、かれこれ三十分ほど待っていますね。大丈夫でしょうか?)
すると、不意に元気な声が聞こえてきた。
ことり「海未ちゃ〜ん!おまたせ〜!」
ことり「遅れてごめん!」
ことり「海未ちゃんの為にお洒落してたら電車乗り過ごしちゃったんだぁ〜」
いつもの赤いマフラーをしたことりが笑顔で言った。
海未「そうなんですか。とても可愛いですよ、ことり!」ニコッ
ことり「えっ!///」パアッ
ことり「ありがと!嬉しい!」
海未「では、屋上に行きましょうか!」
ことり「うんっ」
41 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 15:25:55.56 ID:L0ciGIt40
〜屋上遊園地〜
屋上に直接行くエレベーターは無く、二人は階段を使って屋上に来た。
開けっ放しの鉄扉を通り抜けると、昼下がりの街並みが一望出来る。
海未「どうやらこのデパート、明日から改装工事で休業のようですね」
海未「店舗の全システムをコンピュータで制御できるように改装するらしいですよ」
ことり「ことりバカだから、コンピュータとか全然分かんないや…」
ことり「それよりそれより!あれ乗ろう!」ビシッ
ことりが指差した先には、レールの上を高速で走り回る絶叫マシンがあった。
海未「ちょ、ちょっと待って下さい!最初からあれでは…」
海未(この『夢』の中の私は、道場が無いせいか身体が貧弱なんです…!ん?元の世界でも同じだろって?胸の話ではありませんよ!?)
ことり「大丈夫大丈夫!早く行こう!レッツゴー!」グッ
海未「ぇえ…」ズルズル
42 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 15:27:22.34 ID:L0ciGIt40
――――――――――
海未「…はぁ…はぁ…」
息も絶え絶え、日陰のベンチに腰掛ける。
大きく深呼吸をするも、未だに三半規管は機能せず、船に乗ったような感覚が続いていた。
ことり「大丈夫?ごめんね…最初から絶叫マシンなんて流石に無理だよねぇ」
ことり「はい、お水買ってきたよ」スッ
海未「…あぁ、ありがとうございます…」
海未(そう!私は初デートで!ジェットコースターで酔い!)
海未(もどしたのですよ!)
海未(現実でも三半規管は貧弱でしたが、こちらではもっとひどいです!)
ことり「落ち着いたら次のアトラクション行こうね!」ニコッ
海未(もう何処にも行きたくないことは言ってはいけません…)
海未(だってことりは、お父様を失っているんですから)
43 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 15:29:04.50 ID:L0ciGIt40
結局あの後、ことりの父親は懸命な捜索がなされたが見つからず、行方不明扱いになった。
母親は少し怪我を負っていたが、命に別状は無かったそうだ。
海未(あの日、ことりは大丈夫と言いましたが、無理して笑っているはず)
海未(私が笑顔にしてあげなければいけないんです!)グッ
海未「……よし!」
海未「もう大丈夫です!さあ!次のアトラクションに行きましょう!」
ことり「じゃあ次!あそこ!」
指差した先には…。
『おばけやしき』
海未「え、ちょ、待って下さい」ガクガク
ことり「海未ちゃん!お化けからことりを守って?」ウワメヅカイ
海未「はうッ!?/////」ドキッ
海未「…わっ解りました!!行きましょう!!」
海未(私意外とビビりなんですよ?)
海未(しかし、ことりのために行くしかないです!)
44 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 15:30:18.41 ID:L0ciGIt40
海未(この後どうなったか皆さんは分かりますね?)
海未(あの上がったり下がったりするアレに乗せられたり)
海未(VRがなんだかとかいうアトラクションに乗せられたりして)
海未(心も身体もボロボロになりました)
海未(そしてそのまま、重大イベントが来てしまったんですよ…)
ベンチに座る二人。時間も遅くなってきている。もうすぐ閉園時間だ。
海未「…疲れました」
ことり「じゃあ、疲れない観覧車に乗ってから帰ろう?夕方だから多分キレイだよ!」
海未(ことりは何故ピンピンしているのでしょうか…)
海未「…そうですね、行きましょうか。休憩も出来そうですし」
二人はベンチから立ち、人ごみに入る。
海未「少し混んでいますね」ドンッ
観覧車に向かって人ごみの中を歩き始めると、人にぶつかってしまった。
海未「あっ、申し訳ありません」
45 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 15:31:09.70 ID:L0ciGIt40
すると、後ろからこんなことを囁かれた。
「…あまり姉ちゃんに近づくと容赦しないにゃ」ボソッ
海未「!?」ビクッ
海未(…後ろには誰もいない…?)
ことり「どうしたの?海未ちゃん」
海未「…いえ。なんでもありません」
海未(…今のは凛でしょうか。ことりを『姉ちゃん』と呼んでいることから推測すると、凛も記憶が無いようです)
ことり「海未ちゃん、本当に大丈夫?」
海未(今凛?を追いかけてもことりを放っておくことになりますね…)
海未「…」ウーン
海未「…大丈夫ですよ!さて、早く行きましょう!」
46 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 15:32:09.61 ID:L0ciGIt40
観覧車は頂上まで移動した。広大な都会の風景が美しい。
ベストな時間帯でもあり、夕焼けが更に街並みの美しさを高めていた。
海未(私とことりは隣り合って座っています)
ことり「海未ちゃん?」
海未「何でしょうか」
ことり「…ことりたち、いつまで一緒に居られるのかな」
ことりは窓の外を見ているため表情が読めないが、海未は自信たっぷりに言った。
海未「ずっと一緒です」
海未「少なくとも私は、ことりと離れたくありませんよ」ニコッ
ことり「…!」
ことりがこちらを向く。
47 :
◆tHYtfyUBW.
[sage saga]:2018/08/15(水) 15:32:48.39 ID:L0ciGIt40
ことり「海未ちゃん、ありがとう」
「ことりも、海未ちゃんとずっと一緒に居たいな」
ことりは、小さく笑った。
海未(その、夕焼けに照らされた笑顔を見たとき)
海未(あんなに「この子」を取り戻したかったのに)
海未(現実に戻りたかったのに)
海未(ずっと『夢』の中に居てもいいかな、とも思ってしまいました)
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