【艦これ】龍驤「たりないもの」外伝

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632 : ◆B54oURI0sg [sage saga]:2019/11/10(日) 22:46:15.66 ID:uNxJvj2DO
 
 
私が渡された砲弾も今撃っても撃ち落とされてしまうだろう。とにかくどうにかしてあの攻撃を止ませないと…でもどうしたら…


――――と


そんな絶望的な状況の中でおかしなものが見えた


呂500「あれ?何だろ…」


新棲姫「八島の向こうに…なんだあれは…」


他の人達にも見えているようだ。私の幻覚ではなさそうで少し安心した


地平線一杯に―――それは私達にとっては背景のようになってしまっていた普段の光景の―――


しかしこれまでではあり得ない程の死者の群


それが津波のように押し寄せて来ている光景だった
633 : ◆B54oURI0sg [saga]:2019/11/10(日) 22:50:32.02 ID:uNxJvj2DO
ひとまず
色々こねくり回していたらこんな事になりました
イメージはアームズフォート
スピリットオブマザーウィル対アンサラー
巨大兵器はロマン
634 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/10(日) 22:51:40.51 ID:XlNztUvvO
おつ
635 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/10(日) 22:56:24.88 ID:Dm4gOlrbo
おつおつでした
熱いの上手いなー
やの字、そこで「99」って言っちゃう所が慢心/敗因だったな
636 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/11/16(土) 20:37:49.42 ID:doTrlaF/0
少し、書き込みます


ーーbar海底


「すいませんやってますか?」

  
伊58「…どうぞでち」


呂500「お酒飲みますかって!」


「じゃあ何か…アルコールの強いものをお願いします」


伊58「歩いて帰るならそこまで強いのは出せないでち」


「お願いします、酔いたい気分なんです」


伊58「…わかったでち」


呂500「お客さん!これお通しですって!」スッ


「バーなのにお通し…?」


伊58「ここは昼間はランチをやってるでち。それで余った食材で作ったやつでち」


呂500「サービスですから気にしないで下さいって!」


「…ありがとうございます、それでは遠慮なく頂きます」
637 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/16(土) 20:40:29.29 ID:doTrlaF/0
「……」グイッ


伊58「……」


呂500「そんなに急に飲んだら気分が悪くなりますって」


「すいません…」


伊58「……」カチャカチャ


呂500「何か忘れたいことでもあるんですか?」


「忘れたい……そうですね、それに近いことはあります」


呂500「よかったらお話し聞きます!ねぇでっち!」


伊58「…話すの邪魔しないでちよ」


「なら…少し話させてもらいます」
638 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/16(土) 20:42:36.25 ID:doTrlaF/0
「私は趣味で物語を書いているんです」


呂500「まさか小説家さんですか!?」


「そんな良いものじゃありません。書いているのはただの時間潰しなようなものですから」


伊58「……」カチャカチャ


「そうです…最初は時間潰しのつもりだったんです。ですが続けていく内に止められなくなったんです」


「そして最近になって続けて書いていたものが終わったんです。達成感のような…不思議な気持ちが湧きました」


呂500「ふんふん」


「…問題はその後です。そこからおかしな事が起こり始めたんです」
639 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/16(土) 20:44:18.61 ID:doTrlaF/0
「最初は小さな違和感でした。視線を感じるとか、一人で住んでいたらよくあることです」


伊58「……」


「でもその違和感が段々大きくなっていったんです。そして今では誰かに後をつけられているような…そんな感覚がするんです」


呂500「ストーカーですか?」


「むしろそっちの方が嬉しいですね…」


伊58「…ストーカーじゃない心当たりがあるんでちか」


「はい……」


呂500「どういうことですか?」
640 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/16(土) 20:46:47.46 ID:doTrlaF/0
「自分が趣味で書いていたその物語にはあるキャラクターが登場します。そのキャラはラスボスというか…とにかくそんな感じの存在なんです」


「紆余曲折あってそのキャラクターは倒されるんですが…」


呂500「何か問題があるんですかって」


「そのキャラの種類はメタキャラといって、作られた物語の中で現実世界の事に触れたりするんです」


呂500「…?」


伊58「ろーの読んでる漫画にも出てくるでち。メタっていうのは漫画の中のキャラがあと何ページしか無いから急ぐぞ、とか言うやつでちよ」


呂500「あぁ!それなら見たことありますって!」


「それだけで済むような可愛いものなら良かったんですが…そのキャラクターはそれ以上の事をしてしまったんです」
641 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/16(土) 20:48:40.20 ID:doTrlaF/0
「現実世界…こちら側を認識して干渉しようとした。事実あと一歩でそうなる所だったんです」


呂500「んん?あなたが物語を書いてますよね?」


「そうなんです!でも…あいつは……自分の意思で………!」


伊58「ならその物語を削除すれば良いんでち」


「それができるならそうしてます!ですが自分の意思じゃ無理なんです…!」


呂500「でっち、この人疲れてますかって」ヒソヒソ


伊58「多分そうでち。仮想と現実の区別が付かなくなってるんでち」ヒソヒソ


呂500「そうですか…」


伊58「こういうタイプは好きなだけ語らせてやれば満足するやるでちね」


呂500「ならゆーちゃんが話を聞いてあげますって!」
642 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/16(土) 20:50:41.16 ID:doTrlaF/0
呂500「…あなたもお仕事大変なんですって」


「それどころじゃないんです!今にも復讐されるかもしれないんです!」


呂500「うんうん、とっても怖いですって」


伊58「……」カチャカチャ


「殺してしまったから…あいつは自分を恨んでいる……自分さえ居なければあいつは自由になれる…」


伊58「…できたでち」スッ


呂500「アルコールが強いカクテルだからゆっくり飲んで下さいって」


「……」グイィ


呂500「あぁ…一気に飲んじゃったですって…」


伊58「……」
643 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/16(土) 20:55:38.63 ID:doTrlaF/0
「来る……あいつが自分の所に…」


呂500「お客さんべろべろですって」


伊58「これじゃ歩いて帰れそうに無いでち。タクシー呼んであげるでち」


呂500「分かりました!いつもの所に電話しますって!」



「来る……来てしまう………」


伊58「…お客さんもう閉店でち。お代を払ってくだち」


「…………はい…」ゴソゴソ


伊58「ちょうど頂いたでち」


「……」


伊58「お客さんは思い込みが激しいんでち。凹んだ時はこうやってお酒に頼るのも悪くないでちよ」


「……」


伊58「冷静に考えれば分かるでち、創作したキャラクターが現実に出てくるなんてあり得ないでち」


「そう…ですよね……」


伊58「ゴーヤ達でよければいつでも話を聞いてやるでち、また来るといいでちよ」


「ありがとうございます…」


伊58「…そういえばアイツとしか言ってなかったでちがそのキャラに名前ってあるでちか?」


「はい…」


伊58「ちょっと気になったから教えてくだち、なんていう名前でち?」


「やし…






きひ
644 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/16(土) 21:00:37.45 ID:doTrlaF/0


伊58「……ぅ…」


呂500「ん……んん……」


伊58「あれ…何が起こった……でち…」


呂500「でっち……?」


伊58「お客さんは……帰った…でち……?」


呂500「タクシー…まだ来てないです……」


伊58「まさか…薬とか飲まされて…ゴーヤ達が何かされた……?」


呂500「でも服は…乱れてません…って……」


伊58「……お金!飲み逃げでち!」


呂500「うぅん…ちゃんとレジにお金あります…」ガチャガチャ


伊58「……」


呂500「でっち…どうしますか……?」


伊58「…考えても無駄でち。気にするのは止めるでち」


呂500「分かりましたって…」


伊58(一瞬気を失う前に見たあの光景はなんだったんでち。お客さんが何かの名前を口にした瞬間……全てを包む闇のような…)


伊58(……)ブルッ


伊58(あれは触れてはいけないものでち。あの名前を口にすればゴーヤ達も……)


呂500「でっち…閉店準備しましょうって…」


伊58「…わかったでち」




きひ、きひひひ……
645 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/11/16(土) 21:02:12.09 ID:doTrlaF/0
Yに殺される夢を見たのを元に書きました。転んでもただでは起きないということで


それでは失礼します
646 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 21:11:08.43 ID:N1O9MwsDO
おつです
ホラーテイストの展開好き
647 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 21:22:22.02 ID:YTlxfBPko
乙おつ
Y子さんもそういう所あったし最大限好意的に捉えるとコイツもネタを提供しに来てくれた……?
ご自愛下さい
648 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 21:32:15.64 ID:U1uB5/hpo
Y will return.
649 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [saga]:2019/12/24(火) 23:44:51.59 ID:5HseLczs0
清しもの夜

ーー某所


清霜(今日のデート凄く楽しかったなぁ。何処に行ってどんなことをするのか、入念に下調べしてくれたんだね)


飛鷹「ふー…ふー…」


清霜(レストランは1ヶ月前から予約してたらしいし、プレゼントは3ヶ月前から用意してたって…気合い入れ過ぎだよ飛鷹さん)


飛鷹「ふー…んふー…!」


清霜(でも…それだけ大切に思ってくれてるってことだよね。そういう意味じゃ嬉しいな)


飛鷹「き……清…霜……あのね…」


清霜(龍驤さん達が悪いとは言わないけど、どこでもエッチしたりとかそういうのは私は嫌だなぁ)


飛鷹「こ、こここの後…行きたい所が…」


清霜(清く正しい付き合い。それが飛鷹さんと付き合う時に決めたこと。約束を破ったら知らないからねって飛鷹さんと約束したんだよね)


飛鷹「ふー…ふー……!」


清霜(はぁ……これが無かったら大人のお姉さんって感じで素敵なのに)


飛鷹「ほほ、ほ、ホテル……!」


清霜(本当にもう……仕方ないなぁ)
650 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [saga]:2019/12/24(火) 23:50:56.88 ID:5HseLczs0
清霜「…いいよ、飛鷹さん」


飛鷹「へ?」


清霜「ホテル行こうよ」


飛鷹「ふぁっ!?」 


清霜「…なに?飛鷹さんから言い出したんでしょ?」


飛鷹「ほ、本当に?本当にいいの!?」


清霜「今日の為にお店も予約してくれて、プレゼントまで用意してくれたよね」


飛鷹「清霜の為なら当然よ!」


清霜「清霜ね…お返しのプレゼント買って無いんだ」 


飛鷹「お返しが欲しかったからじゃないの、清霜に喜んで欲しかったから用意したのよ!」


清霜「でもこのままじゃ嫌なの。だから……お返しに…」スッ


飛鷹「!?」


清霜「清霜のこと…好きにしていいよ」ボソボソ


飛鷹「オ"ッ…!!」ガクン


清霜「もう…ホテルに着く前にそんなので大丈夫?」


飛鷹「だ…だいひょうぶ……!」ボタボタ


清霜「興奮して鼻血出しちゃってるし…もう、しっかりしてよ?」


飛鷹「うぅん……!」


清霜(完璧な飛鷹さんより私はこっちの方が好きなんだろうな。あ、でも…できればエッチなのは控えて欲しいかな)


ーー
651 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/12/24(火) 23:51:50.47 ID:5HseLczs0
短いですがここまで

メリークリスマス
652 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/24(火) 23:53:52.02 ID:jPUc153Ao
メリクリ〜
こういう日常もっと見たい見たい
653 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/25(水) 00:10:53.56 ID:wFoKPxy2o
プレゼントありがとうございます!
ちょっと清霜小悪魔……?
やっぱり夕雲型なんですね〜
654 : ◆B54oURI0sg [sage saga]:2019/12/31(火) 08:30:36.14 ID:fQH11UZDO
>>632から
 
 
バンバンバン!


狭い通路に銃声が鳴り響く


通路の奥にひしめく亡者の群の幾つかが銃弾を受けて倒れ、その後ろから更に別の亡者が押し寄せて来ていた


【こっちよ】


先導する富士さんを先頭にY子さん、新棲姫さん、呂500さん、島風、私こと朝潮、最後尾に早霜と隊列を組んでいた


艦娘の砲撃はこんな時には威力が高過ぎて使いづらいと富士さんが銃火器を用意してくれていた


私が撃ち漏らした亡者を早霜が叩き伏せる


【あの先に隔壁を閉じるポイントがあるわ。走って】


そう言って富士さんが立ち止まり入れ替わりに私達は駆け抜ける。その富士さんに亡者の群が掴みかかろうとする


【ふっ!】


富士さんが手刀を振り抜くと亡者達は弾き飛ばされ大きく後退させられる。その間に富士さんは私達追い付き隔壁を閉じた


新棲姫「はぁ…はぁ…」


「大丈夫ですか?」


新棲姫「何とかな…こんなに走ったのは久しぶりだ…」


早霜「とりあえずは一息吐けそうね…」


私達は今富士さんの移動要塞の内部に居る
655 : ◆B54oURI0sg [sage saga]:2019/12/31(火) 08:32:18.60 ID:fQH11UZDO
 
 
突然押し寄せた死者の群に私達は逃げるしかなかった


要塞内に入る直前に私達が見たのは亡者が連なり八島の空中要塞に群がる光景だった


しばらくはそれを蹴散らす爆音が聞こえていたが今はその音も聞こえない


いったい何が起きているのか外がどうなっているのか、解らない事だらけだ


ひとまず休憩を取る私はまず早霜に声をかけた


「そういえば早霜は…ええと…味方、でいいんですよね?」


あそこまで体を張った姿を見ておいて何だが確認はしておかなければ


早霜「…そうね…貴女達がそう思ってくれるのなら」


「でも私は前に…」


そうだ。私は早霜が奈落へと墜ちていく姿をはっきりと見ている。戻って来れるとは到底思えない


『あたし達は…早霜を複数見ているよね』


相変わらず元気の無いY子さんだったが疑問には答えてくれるようだった


『朝ちゃんが前に見た早霜は一番最初に死んだ早霜…あの人間に捕まった時の』


「あ…」


そうか…。整備士さんは早霜を捕らえて解剖していた。その時に既に…


『今ここに居るのは2回目の…菊月に仇討ちされて強い未練のままに死んだ早霜』
656 : ◆B54oURI0sg [sage saga]:2019/12/31(火) 08:35:21.72 ID:fQH11UZDO
 
 
早霜「…ええ、姉さんの暗示…そして私の仕掛けを解きたかったと…ずっとそれだけを考えていたわ…」


早霜はそう言って項垂れてしまった。髪の長さや雰囲気が幽霊のようだと思ったがまさに幽霊そのものな私達だったと思い直す


早霜「あれから…どうなったのかしら…時間の感覚も曖昧で、あの仕掛けは発動してしまったのかしら…ああ…朝霜姉さん…」


「大丈夫ですよ!」


早霜「…え?」


「貴女が決着を着けたんです、今の朝霜さんはすっかり元気ですよ」


そうして私はこれまであった朝霜さんに纏わる事を説明した


呪縛は完全に解けたと聞いた早霜は脱力したように呆けた後、静かに涙を流した


早霜「良かった…これでもう…未練は無いわ」


そして朝霜さんが司令官と龍驤さんの娘のような位置に収まっているという話になり


早霜「やっぱり…彼に任せて正解だった…」


と、安心したように微笑んだ


「早霜…いえ、早霜さん。未練は無いと言っても今は私達に力を貸してはくれませんか?」


早霜「…そうね、あんな存在が居たなんてまるで知らなかった、放っておいたらきっと姉さん達も危険…」


新棲姫「で、だ。そろそろ説明してくれるんだろうな。あの亡者達は何なんだ。前触れも無く現れた。…あんな大群が接近していたのに全く気付かなかった」


呂500「…突然現れたんですって」
657 : ◆B54oURI0sg [sage saga]:2019/12/31(火) 08:38:34.58 ID:fQH11UZDO
 
 
『…あたしが話すよ』


Y子さんが一歩前に出て私達に向き直る


『あれは今まで見てきた普通の死者の魂とは違うもの。あれも兵器「八島」の一部』


「それって…」


『「八島」という名前は何も強い力だけをもたらす訳じゃない。あの兵器が大勢殺したという事実も必ず付いて回る…それが形になったのがあの死者達。現象にまでなってしまった怨念』


新棲姫「八島はそれを解っていてあれを出したのか?」


『どうかな…多分大丈夫と高を括ってたんだと思う。亡者なんてどれだけ現れようが関係無いって』


しかし実際は倒しても倒しても湧いてくる亡者の群。どれだけ単体として強かったとしてもあの数はどうしようもないと思えてしまう


島風「これからどうするの?」


【そうね…朝潮、あの弾はまだ持っているわね】


「ええ」


『撃ち込もうにも射程内に近付けないよね…』


【まずは移動しましょうか、艦橋へ行くわ】


私達は通路を進み階段を上る。所々先の八島との戦闘で破壊され通れない道もありその都度迂回せざるを得なかった
658 : ◆B54oURI0sg [sage saga]:2019/12/31(火) 08:40:14.09 ID:fQH11UZDO
 
 
島風「そぉぉぉい!」


早霜「…鷹捲」


「伏せてください!」


ドゴォ!ズン!バンバンバン!


破壊された壁の隙間から亡者達が体を捩じ込んで侵入している区画があった


【引き返すしかないわね…ここの隔壁も閉じるわ】


群がる亡者をどうにか押し返し隔壁を閉じる富士さんだったが突然膝を着いてしまう


「富士さん!?」


【大丈夫…よ。今私が倒れる訳にはいかない…要塞が消えてしまう…】


そう言った富士さんの言葉に合わせて要塞内部が一瞬薄れかけて見えた


先の戦いのダメージはまだ癒えていないようだった。もし富士さんが倒れ要塞が消えれば私達は亡者の真っ只中に放り出されてしまう。その後にどうなるか…想像したくもない


私達は別の道から階段を上り要塞上部を目指す。途中にも亡者が侵入している区画がありその度に回り道を余儀無くされる


時に戦い、時に逃げ回り、ようやく艦橋に辿り着いた頃には全員疲労困憊だった


島風「ぜぇ…ぜぇ…みんな大丈夫?」


呂500「もう…歩けません…です…って」


新棲姫「ここが…ゴール…なのか?」
659 : ◆B54oURI0sg [sage saga]:2019/12/31(火) 08:42:47.47 ID:fQH11UZDO
 
 
【ひとまずは…戦えない子はここに居て頂戴。あとは無事な砲台まで行かないと…】


「砲台までって…つまり外へ出ないと駄目なんじゃ…」


早霜「今外に出たらあいつらに呑み込まれてしまうわよ…」


【…要塞に群がっている死者達を薙ぎ払うわ】


『そのダメージがトドメにならないといいんだけどね…』


【こ…根性で何とか】


『解ってるでしょ?お姉ちゃんはこれ以上のダメージには耐えられないって。立ってるのも辛い癖に…』


【じゃあどうしろっていうのよ…】


『あたしが引き付ける』


【な…何を言い出すのよ!】


『死者達は「八島」の力に引き寄せられてる…そしてあたしも同じ力を持ってる、あっちに比べては弱いけどね』


Y子さんが外への扉に手を掛ける


『死者達が離れたらあとは任せるからねー』


【呑み込まれたら貴女も取り込まれてしまうわ!】


『だからあたしが捕まる前によろしくー』


ガチャン


軽く手を振りながらそう言い残してY子さんは外に出て行ってしまった
660 : ◆B54oURI0sg [sage saga]:2019/12/31(火) 08:44:38.81 ID:fQH11UZDO
 
 
【あのお馬鹿!】


富士さんが珍しく罵倒の言葉を発する。後を追おうとするもふらついて壁に手を付いてしまう


「富士さん!そんな状態じゃ無理です!」


【せっかく…生まれたあの子が…こんな事は二度とあり得ないのに…】


オオオ…オオオオオオ!


死者達の声が聞こえ、そしてその群が移動を始める。Y子さんが自らを囮としてここから引き剥がしている。しかし…


早霜「まだ一部残っているわね…」


新棲姫「八島に近い位置に居るのはさすがに剥がせないか…より強い磁石のように」


「だけど行くしかありませんね」


【朝潮…?】


「もう一刻を争います。Y子さんが捕まる前に決着をつけないと」


島風「私も行くよ」


早霜「露払いは任せて頂戴」


「富士さんは二人をお願いします」


【え…?】


Y子さんの言った通り富士さんはもう限界だ。これまでずっと富士さんに守られていた私達はほぼ無傷、一時は消滅しかけた早霜さんも富士さんに力を分け与えられ調子が戻っている
661 : ◆B54oURI0sg [sage saga]:2019/12/31(火) 08:47:02.16 ID:fQH11UZDO
 
 
新棲姫「妥当な判断だな。足手まといのワタシが言うのも何だが」


呂500「ごめんなさいです…って」


【…私は、貴女達を守らなければならないのに…】


「たまには…私達が守ってもいいじゃないですか。ね?お母さん?」


【あ…】


島風「へ?この人朝潮のお母さんなの!?」


早霜「朝潮の、というよりは艦娘全ての…ね。でも私は違うのかしら…」


ボソリと早霜さんが呟く。傀儡から作られた艦娘やドロップ艦娘にはが無い。だとしても富士さんはそんな区別はしないように思う


「さあ!駆逐艦、朝潮、出撃します!」


【解ったわ…でも出来るだけサポートはする。これを】


そう言って富士さんは小型通信機を渡してくれる。そして島風、早霜さん、私の三人は移動要塞の外部へと出た


あれだけ群がっていた死者は今はまばらで要塞の後方、だいぶ遠くに大群を見付ける


島風「もうあんな遠くに…速いね」


Y子さんの姿は見えないがあの群の只中に居るのだろう。早くしなければ…


「そういえば八島は…う…」
662 : ◆B54oURI0sg [sage saga]:2019/12/31(火) 08:50:22.76 ID:fQH11UZDO
 
 
視線を巡らせるとそこにあったのは八島の空中要塞らしき何か


完全に死者の群に包まれて巨大な球体のようになっていた


早霜「…鉄の海域にあるアレを数倍醜悪にしたようなものね…まるで」


島風「あいつもあの中に居るのかな」


「いますね…何となく判ります」


そうして私達は目的の砲台へと急ぐ。途中死者に襲われるも数はまばらであっさり早霜さんと島風が蹴散らしてしまう


砲台に辿り着いた私達に富士さんから通信が入る


≪朝潮?聞こえる?≫


「はい、砲台に着きました。これからどうしたら…」


≪砲台側面のスロットにその砲弾を装填して頂戴≫


「ええと…これですね。………」


≪どうしたの?早く≫


ガシャ、ガキン


「…装填完了しました」


早霜「あの死者の壁はどうするのかしら…」


≪問題無いわ、それはこちらで排除するから≫


「富士さんまた何か無理を…」


≪無理はしないわ。…無茶はするけれど。それより早く射手席に≫
663 : ◆B54oURI0sg [sage saga]:2019/12/31(火) 08:53:51.37 ID:fQH11UZDO
 
 
「まったくもう…」


実際言い合いをしている時間は無い。私は渋々射手席に着いて照準を覗く。死者の壁がアップになって思わず吐き気を催すがそれを無視。吐こうがどうしようが目を離す訳にはいかない


≪…撃つわ≫


ガコン…ドォォォン!ドゴォン!


半壊した別の砲台が無理矢理砲撃を敢行、直後に爆発し完全に吹き飛んでしまう


それを富士さんは次々と行い、死者の壁を削っていく


≪ぐっ!…まだよ…≫


「富士さん…」


照準を覗き、トリガーに指を掛けひたすらに待つ。徐々に死者の壁が剥がれて内部に居た八島の姿が見え始める。どうやら防壁を張って死者に呑まれるのを防いでいたようだ


「防壁が…あれじゃあ…」


≪大丈夫よ。防がれても当たりさえすればいい≫


照準越しに八島の姿が露出していく。そしてその顔が見える程になってきた時―――


目が、合った
664 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/12/31(火) 08:59:12.72 ID:fQH11UZDO
ここまで
気付けば一ヶ月以上も開いてしまい申し訳ありません
665 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/31(火) 14:08:02.85 ID:r/vHarnZo
おつです
いよいよ正念場
本年度中は大変お世話になりました
良いお年を
666 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/01/03(金) 23:26:27.71 ID:RUmfBvhW0
ーー

漣「ご主人、初詣でも一緒にどうですか?」


提督「いや遠慮しておこう」


漣「あら?そんなに仕事溜まってましたっけ?」


提督「人が多い時期は避けた方が良いかと思ってな」


漣「あ…龍驤さんが…」


提督「俺が背負って移動するにしても人混みは良くない。行くにしても人が少ない時を選ぶな」


漣「あーすいません…ほんと漣ってアレですよね…」


提督「もう慣れたさ、気にしていない」


漣「ほぉ…ご主人様も言うようになりましたな」


提督「漣のせいで危険な目に遭ったり、事態がややこしくなったりしたことは一度や二度じゃないからな」


漣「いやぁほんと、普通なら追い出されて終わりですよ。それがこうやってご主人様の隣に普通に居れるのがおかしいんですって」


提督「俺が誰かを追い出したりすると思っているのか?」


漣「思いません、ご主人様は甘ちゃんの塊ですもん。龍驤さんを殺そうとまでしたこの漣を許すんですよ?」


提督「……ふっ」


漣「ふふふ。こんなご主人様だから皆ついて来てくれるんですよね」
667 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/01/03(金) 23:29:15.81 ID:RUmfBvhW0
提督「俺は正しく無いし平気で間違える。それを正してくれる仲間がここには居るんだ」


漣「…素敵ですご主人様。やっぱり大好きです」


潜水新棲姫「漣ぃ〜〜〜新年早々浮気なのかぁ〜〜…」キィィ


漣「ぬぁーに言ってんすかぁ、お前が一番に決まってんでしょうが」ダキッ


潜水新棲姫「んふ…っ」


提督「俺達のことは気にしなくていい。二人で遊んで来ればいい」


漣「ではお言葉に甘えてそうしてきます!おらおら!お前には着物きせて可愛いくしてやりますからね!」


潜水新棲姫「富士がやってくれると聞いてる」


漣「勿論漣も着付けしてもらいますよ!ご主人様、後で漣と嫁の写真送っときます!」


提督「あぁ」


漣「それじゃあ行きますよぉー!」


潜水新棲姫「おー」ガチャ


提督「…漣も色々と乗り越えてくれたようだな。最近まで俺が許したと言っても自分では納得している様子が無かった」


提督「漣の嫁…潜水新棲姫がうまくやってくれたのか。それに関しても色々あったようだが最終的にはなんとかなったのか」


提督「龍驤と出会わなければ俺は漣と…いや、もしもの話はするべきでは無い」


提督「漣も俺も幸せだ。それだけで十分じゃないか、これ以上なにもない」
668 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/01/03(金) 23:31:46.55 ID:RUmfBvhW0
提督「…さて、一段落したら龍驤の様子を……」


ピコン


提督「漣から連絡?着付けはそんな短時間で終わるのか?」スッ


漣『飛鷹さんが廊下で正座なう』


提督「……」


漣『どうやら清霜さんに姫初めを迫った飛鷹さんが反省してる模様』


提督「……」


提督『飛鷹には誰の迷惑にならないように反省するように伝えてくれ』


漣『ガッテンです。あと暁氏とレ級氏の姫初めの声が部屋の外までだだ漏れなのでそれとなく注意しておきますね』


提督『…頼んだ』


漣『あと加賀さんと瑞鶴さんが盛り上がってて、ダブル朝潮さんが喧嘩しながら走ってご主人様の所に向かいました』


提督『とめてくれ』
提督『たのむ』


漣『善処します』


提督「……」


提督「…………」

ダダダダダッ

司令官ーー!

司令官、ネコミミ着けてきました!私と初詣に行きましょう!!


提督「……」


提督「漣…………」
669 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/01/03(金) 23:34:19.19 ID:RUmfBvhW0
富士「…なんだか執務室の方が騒がしいわね」


漣「あー多分ダブル朝潮さんが騒いでますな」


潜水新棲姫「あいつらか」


富士「漣は知ってて止めなかったの?」


漣「だってあの二人の相手面倒臭いんですもん。目的がご主人様なので、全部任せておけばいいんですよ」


富士「貴女ねぇ…」


潜水新棲姫「漣がこういう性格なのは分かりきってるだろう?」


富士「それは知りすぎてるくらいだけど、少しは改善する気はないの?」


漣「ありませんね」


潜水新棲姫「言い切るのも漣らしいな」


漣「漣が今考えてるのは嫁との初詣だけです。それが邪魔されるのは許されません」


富士「貴女…いつか仕返しされるわよ」


漣「それはその時考えれば良いんですよ〜〜」


ーー
670 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/01/03(金) 23:35:21.41 ID:RUmfBvhW0
中途半端に長くなってしまいました。ネタはいくらでもあるんてすが、短編となると難しいですね

それではまた
671 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/03(金) 23:37:10.76 ID:JZwxxsfpO
乙です
672 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/04(土) 00:36:33.42 ID:pa8qmPSYo
善処(丸投げ)
飛鷹さん……
あけましておめでとうございます
673 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/01/30(木) 20:10:51.15 ID:Afarbvso0
あらすじ
ツクオリがスポンサーをやっているテレビ番組にゲスト出演することになった白鶴。ライは白鶴のマネージャーとして収録に参加することとなった。
白鶴が出演するバラエティー番組で特技を披露する流れに。ホームレス時代に身に付けた人間ポンプをやろうとする白鶴だったが…



「ほんで何か特技があるんやって?」


白鶴「は、はい!私は人間ポンプができます!」


「なんやねんそれ!芸人でもやるの躊躇するで!」


白鶴「人間ポンプはラジオだと伝わらないんです。せっかくテレビという機会なので披露してみようかなと…」


「なんでもええけど特技やっていうならやってみいな」


白鶴「はい、それでは失礼して…」ゴソゴソ


ライ「頑張って白鶴さん…!」
674 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/01/30(木) 20:12:41.08 ID:Afarbvso0
白鶴「今からこのビー玉を飲み込みます。そして全部このお皿に吐き出します」


「ほんまにできんの?失敗したらエライ事になるで」


白鶴「練習では上手くいったのでだ、大丈夫です」


「めっちゃ緊張してるやん!」


「ごっつ心配やわぁ…」


白鶴「それでは…いきます」ゴクッ


「コイツほんまに飲み込みよったで」


ライ「緊張しなくても大丈夫、いつも通りやれば失敗しないわ」


白鶴「……」プルプル


「なんやえらい震えとるけど…」


「これ失敗するん違うやろな!?」
675 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/01/30(木) 20:14:13.76 ID:Afarbvso0
ライ「どうしたの白鶴さん?まさか調子が悪いのかしら…」


「あのーすいません。白鶴さんのマネージャーさんですよね?」


ライ「そうよ、何かあったの?」


「白鶴さんの楽屋に置いてあったお弁当が無くなっていたんです。確か持ち帰るからって言ってましたよね?」


ライ「私は食べてないわよ?」


「おかしいですね…」


白鶴「……」プルプルプルプル


「これほんまにいけるんか!?」


「皿やなくてバケツ用意しとけって!」


ライ「まさか白鶴さん…人間ポンプのこと忘れてお弁当食べちゃったの……?」
676 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/01/30(木) 20:16:25.37 ID:Afarbvso0
ライ「私が先にスタジオに来ちゃったから…ちゃんと確認してないけど……」


白鶴「……げろっ」


「うわ!!この女吐きよった!!」


「収録止めろって!こんなん放送できるかぁ!!」


ライ「あぁぁ…白鶴さん……」


白鶴「ぉえっ、げっ……」


「お前なんやねん!何しに来てん!!」


コロンッ
白鶴「で…出ました……ビー玉…」スッ


「こいつ体張り過ぎやろ!」


「ここまで来たら引くって…」


ライ「あぁぁ…せっかくのテレビだったのに…これじゃ放送されないじゃない……」


白鶴が吐く場面にキラキラ加工が施され、まさかのノーカットで放送された。
『地上波デビューで吐く女』後に芸能界という荒波を制した白鶴の伝説はここから始まった
677 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/01/30(木) 20:16:56.06 ID:Afarbvso0
思い付いた所だけを書きました。それでは失礼します
678 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/30(木) 20:25:46.68 ID:f7tBtJ3sO
ええやん
679 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/30(木) 20:25:56.11 ID:JcQV7hzEo
芸人超え過ぎィ!
おつおつ
680 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/30(木) 21:11:57.27 ID:z7BeGTj3o
もっと平和なやさしい世界みたいみたい
681 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/30(木) 21:33:03.79 ID:dRivNYDmo
いきなりヨゴレとは…
682 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/01(土) 20:00:49.11 ID:I10vUzVr0
思い付いたので少し


龍驤「突然集められたと思ったら何よ?」


潜水新棲姫「ワタシと龍驤はいいとして、富士まで呼ぶとはな」


富士「一体なにが始まるの?」


漣「動画サイトで見た面白そうな企画があったんですけど、それを漣達でやったらどうなるかって試してみたくなったんですよ」


Y子「ここで反応良かったら人数増やして本編でもやるかもってさ」


龍驤「本編?」


Y子「そっちは干渉できない話だから気にしないで〜」


富士「……」
683 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/01(土) 20:04:22.57 ID:I10vUzVr0
漣「ええっと…Y子さんも参加ということでよろしいですか?」


Y子「あたしはお姉ちゃんの影みたいなものだから、居ないものとして考えていいよ」


漣「分かりました。それでは今からお題を出します。それに最も合うであろう言葉を紙に書いて下さい」


潜水新棲姫「言葉というだけでは定義が曖昧だと思うぞ」


龍驤「固有名詞は有りなんか?」


漣「それは龍驤さん達に任せます。それじゃあ一回戦、始めますよ!」


富士「なんで私がこんな事を…」


Y子「頑張れお姉ちゃ〜ん」
684 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/01(土) 20:07:39.57 ID:I10vUzVr0
「あ」から始まる高いもの


龍驤「なんやえらい簡単やね」


潜水新棲姫「ふむ…」


漣「高いといっても色々ありますぜ。そこをどう解釈するかが楽しいんですよ!」


富士「……これよね?」カキカキ


Y子「あたしは何も知らないな〜」


富士「少しくらい助けてくれてもいいのよ…?」
685 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/01(土) 20:11:49.16 ID:I10vUzVr0
漣「全員書けましたね。それではまずは龍驤さんから!」


龍驤「高い…これしか無いんと違う?」
『アルプス山脈』


富士「あっ…表現は少し違うけど私も同じよ」
『アルプス』


漣「なるほど、純粋に高いものを書いたと。漣が書いたのはこれです!」
『アマゾ◯』


龍驤「通販サイトの何が高いんよ?」


漣「送料高くないですか?」


潜水新棲姫「確かにそういう高さもあるな」
686 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/01(土) 20:14:45.26 ID:I10vUzVr0
漣「嫁は何を書いてんです?」


潜水新棲姫「高い言葉を書いた」
『above』


龍驤「…はぁ」


富士「あ、あぼ…」


Y子「アバーブね。英語の前置詞で意味は〜より高くとかそんな感じ」


潜水新棲姫「これより高いものはない。aboveアルプス山脈でワタシの勝ちだ」


漣「それって有りなんですか?」


潜水新棲姫「漣が司会なんだから決めてくれ」


漣「うーん多数決が基本なんですけどねぇ…」


龍驤「一回目やし多数決にしとくか?」


漣「…分かりました、それではアルプス山脈で!」


Y子「お姉ちゃん英語苦手だもんね」


富士「…うるさいわね」
687 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/01(土) 20:17:43.65 ID:I10vUzVr0
「か」から始まる強い生き物


漣「これもどういう強さを表現するかですね〜」


龍驤「あかん…何も出てけぇへん…」


潜水新棲姫「こいつは見た目よりも強い」カキカキ


富士「……」カキカキ


Y子「ぶっ…!」


富士「…私の答えを見て笑うのはやめて欲しいのだけど」


Y子「ごめんってお姉ちゃん」


龍驤「もう…無理やな……」
688 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/01(土) 20:20:29.95 ID:I10vUzVr0
漣「龍驤さんが苦戦してたので漣からいきます!」
『カブトムシ』


潜水新棲姫「昆虫の中では強いということか」


漣「昆虫というより甲虫ですね。コイツは強いですよ!」


潜水新棲姫「ならワタシはこれだ」
『カバ』


Y子「あ〜確かカバってワニとか襲うんだってね」


潜水新棲姫「間違いなく強いだろう」
689 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/01(土) 20:24:04.44 ID:I10vUzVr0
Y子「二人が実在する生き物を書いてる中お姉ちゃんは〜?」


富士「……」
『怪獣』


漣「あぁ〜…はい…」


潜水新棲姫「せめて何か固有名が欲しかったな」


富士「何も思い付かなかったのよ…」


漣「さて龍驤さん、顔色が良くありませんがそろそろ出しましょうか?」


龍驤「…ごめん」
『かなり強いライオン』


漣「いやいやいやいや」


潜水新棲姫「かなり強いがつけば何でもいいじゃないか」
690 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/01(土) 20:26:45.83 ID:I10vUzVr0
龍驤「ほんまにゴメンって…何も出てけぇへんねんって…」


Y子「お姉ちゃんより酷い答えでよかったね」


富士「……」


漣「龍驤さんは話にならないのと、富士さんも具体的な名前が無いので…ここはカバですか」


潜水新棲姫「カブトムシくらいカバなら一捻りだからな」


龍驤「カバ、カブトムシ…それくらい出てきて普通やんな…」


漣「そんなに落ち込まないで下さい。さぁ次にいきますよ」
691 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/01(土) 20:30:04.05 ID:I10vUzVr0
「さ」から始まるお洒落な趣味


漣「あ、やべぇ…今度は漣が何も出てこない…」


龍驤「これは出てきた!これしかない!」カキカキ


潜水新棲姫「うーむ…これがお洒落か?」カキカキ


富士「……」カキカキ


Y子「ふぅ〜ん」


富士「何よ」


Y子「べっつに〜書いてるな〜って見てるだけだから」


富士「私はこういうの苦手なのよ…!」
692 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/01(土) 20:34:00.17 ID:I10vUzVr0
龍驤「自信あるからウチからいくで!」
『サーフィン』


漣「あぁぁぁぁ…それだ…」


潜水新棲姫「ワタシは龍驤に負けたな」
『サッカー』


龍驤「よし!これでさっきの汚名返上や!」


Y子「次はお姉ちゃん出しといたら?別に変じゃないから」


富士「……」
『裁縫』


龍驤「これが趣味やと確かにお洒落やね」


潜水新棲姫「だがお洒落というより女子力が高いというイメージだ」
693 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/01(土) 20:37:12.64 ID:I10vUzVr0
漣「漣の答え…先に謝っておきますので…」
『皿に絵を描く』


Y子「んひひひひっ!」


龍驤「あのなぁ…」


漣「分かってますって!でも何も出てこないんだから仕方ないじゃないですか!」


潜水新棲姫「せめて単語を書いて欲しかった所だ」


富士「……!」プルプル


漣「笑いを堪えられるのが一番キツイんで笑って下せぇ…」


潜水新棲姫「これは龍驤のサーフィンが答えで良いだろうな」
694 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/01(土) 20:40:39.50 ID:I10vUzVr0
「た」から始まる持ち歩くもの


漣「…これですね」カキカキ


龍驤「これと違うんかなぁ」カキカキ


潜水新棲姫「これしか浮かばない」カキカキ


富士「これ…かしらね…」カキカキ


Y子「んぐっ!」


富士「…もう相手にしないわよ」


Y子「ぐ…ぐふふ…!」


漣「なんか富士さん辺りが騒がしいですな…」
695 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/01(土) 20:44:12.96 ID:I10vUzVr0
漣「じゃあ漣からいきますよ」
『タブレット』


龍驤「よっしゃ同じや!」
『タブレット』


潜水新棲姫「ほぼ同じだが少し違うな」
『端末』


漣「意味は同じようなもので、こっちと同じと思っていいですね」


富士「……」


Y子「皆がそれっぽいことを書いてる中、お姉ちゃんは何を書いたのかな〜?」


富士「……」
『たまごっち』
696 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/01(土) 20:49:05.95 ID:I10vUzVr0
漣「古っ!」


龍驤「世代が…年代が…」


潜水新棲姫「これじゃあ漣がよく言ってるロリババアじゃないか」


富士「漣っ!!」


漣「ちょ、何暴露してんすか!」


Y子「ふじさんじゅうさんさい」


富士「貴女ねぇ!!」


Y子「だって仮にも始まりの艦娘でしょ?その経歴で十代はキツイって」


富士「貴女も漣も覚えてなさいよ…!」


漣「とばっちりぃ!」


龍驤「とばっちりも何も裏で色々言うてる漣が悪いんやろ」


潜水新棲姫「とりあえず正解はタブレットだな」
697 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/01(土) 20:53:34.97 ID:I10vUzVr0
「な」から始まるされて嬉しいこと


漣「命の危険を感じるのでこれが最後のお題です…」


龍驤「…書いてええか分からんけど、これしか思い付かん」


潜水新棲姫「ワタシもこれしか無い」


Y子「お姉ちゃん白紙はダメだよ〜」


富士「うるさいわね…!だったら適当に書いてさっさと終わらせるわよ!」


Y子「お〜怖い怖い」


漣「プレッシャーが凄まじくて頭が回らない…」
698 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/01(土) 20:56:43.55 ID:I10vUzVr0
漣「何も思い付かなかったので…これで勘弁して下せぇ」
『ナイスって言われる』


富士「私はこれよ!」
『ナポリタン』


Y子「お姉ちゃん適当過ぎ」


富士「早く終わらせるのが目的だから中身は関係ないのよ!」


漣「マジ怖ぇ…」
699 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/01(土) 21:02:42.27 ID:I10vUzVr0
龍驤「あのな…そっちの答えチラッと見えたから一緒に出そ」


潜水新棲姫「同時にか。よし分かった」
『中◯し』
『中に出される』


Y子「うわ…」


龍驤「最低なのは分かってるよ…うん…」


潜水新棲姫「お題が悪いぞ漣」


Y子「あ〜それがさ、二人が答え出したと同時に漣が逃げて、それをお姉ちゃんが追いかけてってよ」


潜水新棲姫「なら答えが出せないな」


龍驤「答えなんか出さんでええって…ウチってほんまこれの事しか考えられへんのかな…」


Y子「仕方ないって、次があるならその時改善すれば良いんだしさ」


龍驤「次があってもウチは呼ばんといて…」
700 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/01(土) 21:03:14.68 ID:I10vUzVr0
少し長くなってしまいました

また何か思い付けば書き込みます
701 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 21:09:53.93 ID:3/c+ilTgo
案の定の二人
こういうのもっと見たい見たい
702 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 21:39:38.44 ID:WSPZz/b9o
おつおつ
富士さんとY子が微笑ましく?喋ってたりじゃれ合ってるのを見れる…こんなに嬉しいことはない…
703 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/01(土) 21:40:32.56 ID:tWeL8lCAO
漣さん、お子さんは何人の予定ですか
704 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/06(金) 18:25:25.58 ID:c70mXPa1O
ツイッターで画像の貼り方が分からないとツイートしてたので

専ブラを使ってないなら

@ ここで
https://imgur.com/

A ここ押して
https://i.imgur.com/kJsRswI.jpg

B この画面で画像選んでアップして
https://i.imgur.com/gQ02ClO.jpg

C 画像アップできたらここ押して
https://i.imgur.com/rrVesCn.jpg

Da ここ押してリンクコピーして
https://i.imgur.com/lMMgd65.jpg

Ea リンクを貼る。これだと拡張子つけれない
https://imgur.com/a/i1Hdrlj

もしくは
Db 画像をクリックしてURLをコピーして
https://i.imgur.com/7mbn72G.jpg

Db 適当に.jpgとか拡張子をつけて貼る
https://imgur.com/XBPVAyE.jpg
705 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/06(金) 18:31:04.80 ID:c70mXPa1O
サインアップしなくても使えるけどサインアップしないと消せなくなるからそれだけは注意で
706 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/03/06(金) 18:51:36.59 ID:Z6kKuDk00
テスト

http://imgur.com/gallery/kH6QzwX
707 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/06(金) 18:54:21.82 ID:Z6kKuDk00
テスト2

https://i.imgur.com/I2tBEOI.jpg
708 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/03/06(金) 20:47:36.75 ID:cHjmTwwaO
ある日

飛鷹「今日も清霜は可愛いかったわ…」


清霜「飛鷹さん、分かってると思うけど今日は日帰りでデートだからね?」


飛鷹「分かってるわ、この後ホテルに…!だなんてもう言わないわよ」


清霜「飛鷹さんの事は嫌いじゃないけど、ちゃんと時と場合を考えてって何度も言ったもんね」


飛鷹「清霜とは気持ちが通じたの。もう下心を全開にだなんてしないわ」


清霜「…昨日ベッドで激しかったクセに」


飛鷹「それはそれ、これはこれよ」


清霜「もう、調子いいんだから…」
709 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/03/06(金) 20:48:53.72 ID:cHjmTwwaO
飛鷹「えっと…この路線の電車に乗ればいいのよね?」


清霜「そうそう。それで三つ先の駅で乗り換えだよ」


飛鷹「横須賀に来てから交通の弁が良くなったのはいいけど、乗り換えは慣れないわね」


清霜「前の所は乗り換えなんて無かったもんね」


飛鷹「これも慣れれば問題無いんでしょうけど…」


清霜「誰にでも苦手なものってあるもんね。清霜が切符買ってくるよ!」タタタッ


飛鷹「清霜…そんな優しい所も好きよ…」
710 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/03/06(金) 20:50:15.98 ID:cHjmTwwaO
飛鷹「下手に動くと迷子になってしまうから、ここで待っているのがいいわね」


飛鷹「……」キョロキョロ


飛鷹「流石は都会ね…掲示物やポスターが張り巡らされてるわ」


飛鷹「多くは企業のポスターみたいだけど、イベントやその告知なんかも多いのね」


飛鷹「……!?」


清霜「買ってきたよ飛鷹さ〜ん…あれ、どうしたの?」


飛鷹「こ、このイベントって……!!」
711 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/03/06(金) 20:52:19.70 ID:cHjmTwwaO
ーー

秋雲「この秋雲さんに聞きたいことってなにぃ?」


清霜「秋雲って同人誌とか描いてるんだよね?」


秋雲「そりゃー描いてるよ!そっちが本業なんじゃないかってくらいね!」


清霜「じゃあサークルが何かとかよく知ってるんだ」


秋雲「もち!なになに〜?そういうのに興味ある?」


飛鷹「あるのよ!!」


秋雲「ビックリしたぁ…飛鷹さん一人だけテンションおかしくない?」


飛鷹「おかしくもなるわ!こんな掲示を見つけたのよ!」スッ


秋雲「ほうほう…」
712 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/03/06(金) 20:54:23.73 ID:cHjmTwwaO
秋雲「清霜オンリーか。うん、やることは知ってるよ〜」


飛鷹「ひゃあ!!夢じゃなかったのね!」


清霜「ポスターの写真スマホで撮ったのに、夢じゃないのかって飛鷹さんうるさかったよ…」


秋雲「場所はここからそこまで遠くないし、ここの提督なら休みだって貰えるでしょ?」


清霜「それなら司令官に相談するよ。秋雲に話があるっていうのはね…」


飛鷹「秋雲!!私はそのイベントに参加したいのよ!」


秋雲「ほほぅ、なるほどねぇ」
713 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/03/06(金) 20:56:08.45 ID:cHjmTwwaO
秋雲「確認するけどさ、飛鷹さんって絵描ける?」


飛鷹「描けないわ。でも秋雲に教えてもらえば…!」


秋雲「それは無理かなぁ」


飛鷹「そんな…」


清霜「やっぱり秋雲も忙しいもんね」


秋雲「そうじゃないよ、素人が絵が描けるようになるのは長〜い時間が掛かるからねぇ」


飛鷹「イベントまでまだ日にちはあるわよ!?」


秋雲「たった数ヶ月じゃ無理無理。最低でも数年は覚悟しておかないと」


飛鷹「……」


清霜「飛鷹さん元気出して。そもそも清霜は目の前にいるでしょ?」


飛鷹「違う…そうじゃないのよ…」
714 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/03/06(金) 20:57:41.21 ID:cHjmTwwaO
飛鷹「私がどれだけ…清霜を愛しているか表現したかった…誰にも負けない自信があったのに…」


清霜「飛鷹さん…」


飛鷹「私は…清霜が好き、愛してるわ。それを皆にも知らしめたかった…!」


清霜「うん、その気持ちが嬉しいよ。でも秋雲に頼んで無理ならもう仕方が無いから諦めよ?」


秋雲「いいや〜?秋雲さんは無理だなんて一言も言ってないよ?」


清霜「でも…絵はそんな簡単に描けないんでしょ?」


秋雲「確かに『絵』は簡単には描けないねぇ」
715 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/03/06(金) 20:59:08.15 ID:cHjmTwwaO
秋雲「飛鷹さん、絵が描けなくても創作ができなくても参加する方法はあるよ」


飛鷹「本当に…?」


秋雲「それはね、ズバリ写真集!」


清霜「私…の……?」


秋雲「その通り!艦娘の写真集って物凄〜〜く需要あるからね!」


清霜「で、でも勝手にそんなことしていいの?清霜達の体って一応機密扱いじゃ…」


秋雲「背中のハードポイントは写らないようにして、清霜のコスプレ写真集ってことにすれば問題無し!」
716 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/03/06(金) 21:00:43.80 ID:cHjmTwwaO
飛鷹「それでも万が一バレたら…」


秋雲「バレてもどうなるさ?核武装して狂ってた大本営はもう存在しないじゃん」


飛鷹「あ…」


清霜「私の…写真集……」


秋雲「どうする?もし本気でやるなら手伝ってあげるよ」


飛鷹「…やりたいわ」


清霜「飛鷹さん…」


飛鷹「お願い秋雲手伝って!私の清霜への愛を全て表現したいの!」


秋雲「よし、乗ったぁ!!全力でサポートしてやろうじゃんか!」
717 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/03/06(金) 21:04:23.71 ID:cHjmTwwaO
ーー


龍驤「また揃って二人で休みやね」


清霜「ここの所よく休んじゃってごめんね…」


提督「謝る必要は無い。いくらでも休んでもらって構わないからな」


飛鷹「ありがとう提督!」


龍驤「書類では鎮守府外で一泊って書いてあるからそれは守ってな?」


清霜「大丈夫、ちゃんと一日で戻ってくるから」


飛鷹「さぁ行くわよ清霜!!」バタン


提督「…あの二人も順調そうで何よりだ」


龍驤「泊まり掛けでデートやなんてなぁ。ちょっと前の二人やったら考えられへんかったね」


提督「飛鷹も落ち着いたということか」


龍驤「飛鷹も黙ってたらかなりの美人やからね。きっと清霜もそれが分かってきたんと違うんかな」
718 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/03/06(金) 21:05:43.00 ID:cHjmTwwaO
ーー


飛鷹「いいわ…絶景をバックにした清霜…最高……」ジュルッ


清霜「飛鷹さん、ヨダレを垂らす前にシャッター押して」


飛鷹「おっとと…そうだったわね」


清霜「そのカメラは秋雲に貸してもらったやつだから大事にしないとダメだよ?」


飛鷹「よく分かってるわ。秋雲は資料用に使ってるって言ってたけど、このカメラとんでもなく高いのよね…」


清霜「そんなカメラをヨダレまみれなんて…洒落にならないからね?」


飛鷹「分かってるわ…あ、その表情いい!!」パシャッ


清霜「もう…」
719 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/03/06(金) 21:06:45.91 ID:cHjmTwwaO
飛鷹「ふぅ、少し休憩ね…」


清霜「大丈夫、疲れてない?」


飛鷹「可愛い清霜を見れば疲れなんて吹き飛ぶわ!」


清霜「やめてよそんな、恥ずかしい…」


飛鷹「清霜は可愛いの!これは誰が何と言おうと覆らない事実なの!」


清霜「もう分かったからぁ…」


飛鷹「あ"!!その表情…クる……!カメラぁっ!!」パシャパシャッ


清霜「……」
720 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/03/06(金) 21:08:10.20 ID:cHjmTwwaO
ーー


飛鷹「ふーーー!むふぅーーーー!」


清霜「飛鷹さん興奮し過ぎ…」


飛鷹「清霜の裸…撮影……あ"っ!!」ブシュッ


清霜「もう鼻血出してるし…」


飛鷹「秋雲にどうせならR-18版も作ったらって言われたけど…これは…凄いわ!!」


清霜「…お風呂に入ってるだけだよ?鎮守府で一緒に入ってる時はそこまでならないよね?」


飛鷹「ホテルの…お風呂ぉ"っ!!」ダラダラ


清霜「…飛鷹さんが貧血になる前に撮影して」


飛鷹「うぅん…!!」パシャッ
721 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/03/06(金) 21:09:34.64 ID:cHjmTwwaO
飛鷹「はぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁ…!!」


清霜「ベッドでも…撮影するんだよね…」


飛鷹「清霜ぉ…!」


清霜「こんな姿…飛鷹さんにだから見せるんだからね…?」


飛鷹「あ"ぁぁぁぁーーーーー!!」


清霜「私の裸が色んな人に見られるのは恥ずかしいけど…清霜のコスプレをしてる一般人っていうなら…許容範囲だけどさ…」


飛鷹「ききききき清霜!手でこうやって隠して……!」


清霜「私の…ここを……?」


飛鷹「毛が!手からはみ出て……!!」


清霜「そ、そんな恥ずかしい写真撮ろうとしないでよ!!」


飛鷹「あ"あ"あ"あ"ぁっーーーーー!」パシャパシャパシャッ
722 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/03/06(金) 21:11:10.62 ID:cHjmTwwaO
ーー


秋雲「お疲れさま〜撮影どうだった?」


清霜「飛鷹さんが…」


秋雲「あーうん、あの様子見てたらなんとなく分かるよ」


飛鷹「……燃え尽きたわ」灰


秋雲「飛鷹さんが選んだ写真と、こっちでも良さそうだと思った写真をピックアップしてしておくから」


清霜「何から何までありがとう秋雲」


秋雲「いいっていいって!それより清霜の裸の写真秋雲さんも見るんだけど別にいいの?」


清霜「何か問題ある?」


秋雲「いんや〜別に何も〜」(やっぱこの鎮守府色々とぶっ飛んでるねぇ)
723 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/03/06(金) 21:12:40.74 ID:cHjmTwwaO
秋雲「あとは印刷所にデータを送って、本が郵送されてくるんだけど受け取り場所はここだと不味いよねぇ」


清霜「あ、そっか…」


秋雲「まぁそこは秋雲さんがなんとかしておくから!ぜーんぶ任せておいて!」


飛鷹「頼りになるわ…」


秋雲「飛鷹さんは初参加になるわけだから何部用意しておけばいいかがちょっと迷うけど、売れ残らない程度にしておくよ〜」


清霜「本当にありがとうね秋雲!」


秋雲「いいってことよ〜あとはイベント当日までに体調整えといてね?」


飛鷹「善処…するわ…」


清霜「飛鷹さんが心配だよぉ…」
724 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/03/06(金) 21:17:51.19 ID:cHjmTwwaO
ーー

ザワザワ


清霜「凄い…これがイベント会場…」


飛鷹「予想より人が多いわね…」


清霜「ここに居る人達…全員清霜の事が好きな人なんだよね…」


飛鷹「その気持ちは分かるわ。清霜はこんなにも可愛いんだもの!」


清霜「飛鷹さん人前で…っと危ない。今日はイズモマンって呼ばないといけないんだよね」


飛鷹「秋雲がその名前を用意してくれたのよ。サークルカットっていうのも用意してくれて有難かったわ」


https://i.imgur.com/P36wBWY.jpg


清霜「こんなイラストを用意してくれるなんて、流石は秋雲だよね!」


飛鷹「清霜もコスプレ売り子?ってやつで手伝ってくれるのも嬉しいわよ!」


清霜「自分のコスプレって何だか変だけど…もし本物だって分かったら大変なことになっちゃうもんね」
725 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/03/06(金) 21:20:11.56 ID:cHjmTwwaO
「すいません一ついいですか?」


清霜「あ、はいどうぞ!」


「全年齢版とR-18版…」


飛鷹「セットだとお得なので是非二冊どうぞ!」


「おぉ、クオリティの高いコスプレ」


清霜「あはは…ありがとうございます」


飛鷹「この調子なら売れ残ることは無さそうね」ヒソヒソ


清霜「うん、良かったねイズモマンさん!」ヒソヒソ
726 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/03/06(金) 21:23:10.04 ID:cHjmTwwaO
ーー
清霜写真集R-18版完売しました


飛鷹「…誰も来なくなっちゃったわね」


清霜「まさかR-18版だけが売り切れるなんて…」


飛鷹「二冊セットならお得で…皆一緒に買うと思ったのに…


清霜「みんなそんなにエッチなのが好きなのかな…」


飛鷹「需要は…あるわね…」


清霜「…でもこんなに売れたんだし良かったじゃないイズモマンさん!」


飛鷹「良くないわ…」


清霜「どうして?」


飛鷹「清霜の魅力は…こんなものじゃないのよ…」
727 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/03/06(金) 21:24:35.43 ID:cHjmTwwaO
飛鷹「もっと色んな人に清霜を知って欲しかった…成年向けだけじゃなくて、全年齢のも頑張ったのよ…」


清霜「…イズモマンが頑張ったのは私がよく知ってるよ。そんな落ち込む必要だなんて無いよ」


飛鷹「ありがとう…清霜…」


清霜「…もう帰ろっか?この辺りにデートできる場所って色々あるし…」


秋雲「帰るのはまだ早ーーーい!」


清霜「え…?」


飛鷹「あれは秋雲…?」
728 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/03/06(金) 21:26:00.57 ID:cHjmTwwaO
「あれは伝説のサークルS.D.Sのオークラ先生!」


「今日は参加してなかったはずじゃ!?」


秋雲「R-18版が売り切れたんだって?オークラさんが支援物資を持ってきたよ!」ドンッ


飛鷹「その台車に乗った段ボールって…まさか中身は?」


秋雲「もちろんR-18版の写真集!」


清霜「どうやってその情報を知ったの?それになんで本が…」


秋雲「いやー一応SNSでチェックしてたんだけどさ、即効で売り切れって知って慌てて持ってきたんだよね。あとこの本は通販で(勝手に)売ろうとしてた分を持ってきたってわけ!」


飛鷹「秋雲…」


秋雲「チッチッ、ここではオークラ先生と呼びたまえ!」
729 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/03/06(金) 21:27:35.16 ID:cHjmTwwaO
「オークラ先生、どうしてここに!?」


「その人達の本をなぜ先生が?」


秋雲「あ〜…うんとね、イズモマンは私の後輩なんだよね」


飛鷹「…そうね、オークラ先輩にはお世話になってるわ」


「オークラ先生に後輩が!?」


「あの先生の後輩の本…中途半端な物じゃないはず!」ザワザワ


清霜「え、えぇ急に人が…!」


秋雲「このオークラ先生も手伝ってあげるから、残りを全部売っちゃうよ!」


飛鷹「…ええ!」
730 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/03/06(金) 21:28:44.51 ID:cHjmTwwaO
ーー


秋雲「完売おめでとーー!いやぁ初参加とは思えない戦果だね!」


飛鷹「全部売れた…全年齢版も…」


清霜「秋雲が後から持ってきた本も相当量があったはずなのに…」


飛鷹「それもこれも全部秋雲のお陰よ、本当にありがとう」


秋雲「ん〜確かにさ、後半のブーストは秋雲さんの影響もあったけど、あの本を作り上げた飛鷹さん達が凄いんだよ?」


秋雲「全年齢版には清霜の魅力がこれでもか!ってくらい詰まってたし、R-18版なんかもう最高!」


清霜「飛鷹さんはそこまで頑張って撮影してくれたんだ…」
731 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/03/06(金) 21:31:46.24 ID:cHjmTwwaO
飛鷹「私の写真で清霜の魅力が少しでも伝わったのなら勝ちね」


清霜「こういうのって勝ち負けで考えていいのかな…」


秋雲「艦娘それぞれってことでいいんじゃない?」


飛鷹「あ、そういえば写真集が売れたお金って私達が貰ってよかったの?」


秋雲「もち!二人のデート資金にでも使ってよ〜」


清霜「秋雲にはあれだけ手伝ってもらったのに。それなのにお礼が無いっていうのはちょっと…」


秋雲「じゃあさ、二人の馴れ初めとか聞かせてよ!次の本のネタにするから!」


清霜「そんなの面白い?」


秋雲「ロリコン女がロリっ娘を手込めにする話なんて面白いに決まってるじゃん!」


飛鷹「ロリコン女…」


清霜「飛鷹さんって第三者から見たら相当ヤバい人だって自覚してね」


飛鷹「はい……」


秋雲「さぁこの後は打ち上げだよ!パーッとやっちゃうから覚悟しててよぉ!」

ーー
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