【二次創作】安価で進めるオリロンパ リミックス

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1 : ◆Wd9XQcLkjx0n [saga]:2018/07/20(金) 20:33:20.17 ID:1sh4MjUdO

【諸注意】
・何番煎じかもわからないオリロンパスレです
・エタらない事を重視するため、展開等が速いかもしれません
・キャラクターは以下のスレから拝借しましたが、一部に才能や氏名の変更があります
※エタロンパのキャラを書き留めるスレ
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/17143/1499596380/l30

・前作を見なくても大丈夫な様に作るつもりですが、若干のネタバレを含みます

『終了作品』
【二次創作】安価で進めるオリロンパ
 https://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1480764539/

【二次創作】安価で進めるオリロンパ ニューステージ
 https://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1501335812/



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1532086400
2 : ◆Wd9XQcLkjx0n [saga]:2018/07/20(金) 20:34:47.06 ID:MUdXCtmHO

……夢を見た

遠い、遠い、ずっと小さな頃の夢を



『ゆーびきーりげーんまーん、うそついたらはりせんぼんのーます!』



女の子が二人……一人は私。もう一人は、顔が見えない

小指を絡ませたおまじない。誰でも知ってるささやかな契約

……指切りげんまん。私は嘘をつきませんと宣言して、指を切るアレだ

もし、約束を破ったら……針を千本も呑む必要があるらしい

指を切り終わった二人は、えへへと嬉しそうな顔をしている

確か……私は何を約束したんだっけ?

私は……誰と指切りをしたんだっけ?

私は………私は…………

3 : ◆Wd9XQcLkjx0n [saga]:2018/07/20(金) 20:35:32.38 ID:MUdXCtmHO







私は―――どうして、こんな嘘つきになっちゃったんだろう…………?







4 : ◆Wd9XQcLkjx0n [saga]:2018/07/20(金) 20:36:21.48 ID:MUdXCtmHO









【PROLOGUE】
  再誕 −Re:Birth−








5 : ◆Wd9XQcLkjx0n [saga]:2018/07/20(金) 20:37:41.75 ID:1sh4MjUdO

この世は、無数の嘘とほんの少しの真実で構成されている

別に、どこかの偉い先生が言った訳でも無いし、凄い本に書かれてた訳でもない

ただ、何となく。そんな感じがするってだけの感想だ

それでも……ふとそう思ってしまうのだ。特に、私みたいな人間は



「こっちに目線お願いしまーす!」


「別のポーズ出来ますかー?」


「ちょっと決め台詞やってくださーい」



ぞろぞろ群がる無遠慮なカメラ。レンズの先が見据えているのは私

でも、このフラッシュの光は……真実ではなくて、虚構を撮すもの

それに、映っている私も虚構の存在



「はーい! 皆、ダイスキだよーっ!」



ついでに言うなら……この、今の言葉だって、実は真っ赤な嘘なのだ

6 : ◆Wd9XQcLkjx0n [saga]:2018/07/20(金) 20:41:38.99 ID:MUdXCtmHO

偽りの笑顔、偽りの言葉、偽りの姿

溢れんばかりの嘘の中、曇った眼で虚構を欲しがる

ここにいる誰もが、真実ではなく、嘘を求めているんだ

見るに堪えない現実も、嘘のヴェールで綺麗に輝いて……

「……私が言えた事じゃないけどね」

ぽそり、と呟いてみる。どうせこの声は誰にも届きはしないんだ

甘いリズムとユルい歌詞。聴くだけで頭が悪くなりそうな音楽に合わせて踊る

……踊る阿呆になんとやら。どうせ嘘なら派手に踊らなきゃね

私は精一杯の笑顔で、観客に嘘を与える

……本当に、私は嘘つきだなぁ

7 : ◆Wd9XQcLkjx0n [saga]:2018/07/20(金) 20:42:25.86 ID:MUdXCtmHO

「ふぃ〜……疲れた〜ぁ……」

夜の10時近く、ようやくお家に帰れた私

今日は朝から一日中、歌を歌って踊りを踊って握手をして回って……

要するに、物凄く疲れているのです

「……寝る前に写真上げとこ…………」

本音を言えば明日にしたいけど、流行の移り変わりはびっくりする位に早い

取り残されるのは致命傷。カワイイには鮮度があるからね

「え〜っと、《今日は『マジカル☆サイバーズ』のミライちゃんです!》っと」

「後は……まあ、適当でいっか」

このアニメ、私が幼稚園の時からやってるからあんまり話す事無いんだよね……

……そして、今日やったミライちゃんは、私の思い入れのあるキャラ

好きなキャラに変身出来る……これだけで私の世界は素晴らしいものの様に思える

SNSに画像を投稿してベッドへ倒れ込む。今日は評価を気にする元気も無い

眠気もそろそろ限界だし、もう今日は寝ちゃおうかな

寝る支度を軽く済ませて、私は夢の中へと沈んでいった

「……おやすみなさ〜い」

8 : ◆Wd9XQcLkjx0n [saga]:2018/07/20(金) 20:43:17.27 ID:MUdXCtmHO



……突然だけど、私は、『夢』って都合のいい嘘だと思う



現実ではあり得ない事も、夢の中でなら簡単に夢を作り出せるんだ



世界は嘘で溢れている/世界は夢を求めている



嘘は真実よりも素晴らしい/夢は現実よりも素晴らしい



嘘で世界は変わっていく/夢で視界は歪んでいく



そして、私は……/そして、私は……




9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/20(金) 20:43:49.79 ID:M8w9HDF8O
おっ、オリロンやん!
晒したろ!
10 : ◆Wd9XQcLkjx0n [saga]:2018/07/20(金) 20:43:56.87 ID:MUdXCtmHO

「……あれ?」

何か、ヘンな夢を見ていた気がする……

「そういえば、今何時……?」

寝惚け気味の頭を動かして、時計を確認しようとして……気づいた

「……あれ?」

ここ……私の家のベッドの上じゃない?

よーく見てみると、鉄線の巻かれた窓に雑草の生えている床。監視カメラ……?

ここは……異世界かな? だとしたら私は今流行りの異世界転生を?

「……な、訳ないかぁ」

それってどこのラノベ? まだ夢の中にいるのかな……

もう一回寝よっと……もう一度最初みたいに机に突っ伏して目を閉じて……

………………あれ?

「…………机?」

11 : ◆Wd9XQcLkjx0n [saga]:2018/07/20(金) 20:44:45.53 ID:MUdXCtmHO

「あっ、起きたんですね!」

「わきゃあぁああっっ!?」

どたっ

「……あ痛たたぁ」

いきなり声かけられたから、驚いて机から転けちゃった……

でも……これでわかった。このお尻の痛みは本物だ。つまり、ここは夢じゃない

「……………………え、えっと」

「大丈夫ですか? 立てますか?」

「あ、どうも……」

手を差し伸べてくれた人を観察してみる

男の子で……年は私より少し下かな? 

白くてサラサラの髪に、傷1つ無いもちもちのほっぺ……

「……あの、大丈夫ですか?」

「あっ、はい……」

……って、そんな事してる場合じゃない。まずは聞くべきことがあるよね

「……ねえ」

「は、はい! 何ですか?」

「……ここはどこ? 私は誰!?」

「え?」

「………………………………」

やっちゃったー……何言ってるの、私……


12 : ◆Wd9XQcLkjx0n [saga]:2018/07/20(金) 20:45:40.32 ID:MUdXCtmHO

「もしかして……貴女もですか?」

「え?」

「実は、僕にも記憶が無いんです……」

「え? え、ホントに?」

「はい。ですから、僕には……」

「ちょ、ちょっと待って! ゴメン!」

何か、私の変な事言ったせいで変な誤解をさせちゃった……!?

「実は私、自分の事は覚えてるって言うか、今のはほんの冗談って言うか……」

「冗談……ですか?」

「そうそう! だから気にしないで!」

「は、はあ……」

って、こんなアホな事やってる場合じゃないよね……

「君……自分の事がわからないの? なら名前も覚えてない?」

「あ……いいえ。一応、名前だけは覚えているんです」

「そっか……なら良かった」

流石に、ずっと何て呼べばいいのかわからないのは困るもんね

「それで……何て言う名前なの?」

「あ、はい! 僕は……」

スグル「神威 スグルといいます!」



【超高校級の???】
  神威 スグル(カムイ −−)


13 : ◆Wd9XQcLkjx0n [saga]:2018/07/20(金) 20:46:36.96 ID:MUdXCtmHO

「スグル君だね。よろしく!」

スグル「はい! ……スグル君?」

「え? 何かおかしかったかな?」

スグル「いや、別に……すみません」

スグル「そうだ……貴女の名前は?」

「あ、そっか。まだ言ってなかったね」

……記憶喪失だもんね。私、一応アイドルだけど

スグル「そうだ……貴女にもこれを渡しておきますね」

「これって……タブレット?」

スグル「はい。全員の分があったんです」

スグル「指紋認証機能があるみたいで、僕らには動かせなかったんですが……」

成る程……つまり、私専用って事ね

スグル「どうですか? 動きますか?」

言われるままに電源を入れて、指を画面に当てると……

そこには、確かに私の本名があった

14 : ◆Wd9XQcLkjx0n [saga]:2018/07/20(金) 20:47:21.14 ID:MUdXCtmHO

スグル「……どうでしたか?」

「え? うん……これ、私のみたい」

スグル「そうでしたか! 良かった……」

スグル「じゃあ、失礼して……」

「ちょ、ちょっと!? 何するの!?」

スグル「あ、すみません……貴女のお名前を見ておこうと思って……」

「人のモノを勝手に見るのはデリカシーが無いよ? 気をつけてね、スグル君」

スグル「すみません……」

全くもう、油断も隙も無いんだから……

でも、スグル君って何となく弟みたいで許せちゃうのよね……

スグル「えっと……それじゃあ、お願いしますね」

「うん……私は……」


15 : ◆Wd9XQcLkjx0n [saga]:2018/07/20(金) 20:48:06.58 ID:MUdXCtmHO



息を整えて、思考を楽にする



自己紹介は初めてじゃないけど、いつもこのタイミングはドキドキする



……今から、私は『私』になる。比喩でも嘘でもなんでもない、本当だよ?



「私の本名はね……」



瀬川「……瀬川 千早希。超高校級のコスプレイヤーだよ」



【超高校級のコスプレイヤー】
  瀬川 千早希(セガワ チサキ)



16 : ◆Wd9XQcLkjx0n [saga]:2018/07/20(金) 20:48:57.68 ID:MUdXCtmHO

瀬川「よろしくね。スグル君」

スグル「はい! 瀬川さん!」

スグル「……ところで、コスプレイヤーって何なんですか?」

あ、そこ聞いちゃうかー。まあ、如何にもアニメ見てませんって顔だもんなー

瀬川「えっとね、コスプレイヤーって言うのは簡単に言うと……」

瀬川「漫画やアニメ、ラノベとかの二次元。フィクションのキャラに成りきる事を目的とした人の事だよ」

スグル「は、はあ……?」

瀬川「他には、特定の職業の制服とか。判りやすいのはナース服とかセーラー服とかスクール水着とかだね」

瀬川「そんな感じで、普段なれない格好をして普段なれない自分になれるのが、コスプレの醍醐味なんだよ!」

瀬川「私はコスプレイヤー兼アイドルとしてコスプレをしているんだけど、そうしたら皆が私を見てくれるんだ」

瀬川「勘違いしないで欲しいんだけど、別に作品に愛が無い訳でも無いし売名のつもりもないんだけどさ……」

瀬川「でも、やっぱり嫉妬や偏見も酷いんだよね。私としてはコスプレしている時にとやかく言われるのは嫌だし……」

瀬川「あ! 因みにこの格好は今朝の時間に放送しているアニメ『マジカル☆サイバース』のミライってキャラクターなんだけどさ……」

瀬川「この子、本当に可愛いんだ! 普段はキャピキャピしてるんだけど、変身するとね……」

スグル「わ、わかりました! もうその話は充分ですから!」

17 : ◆Wd9XQcLkjx0n [saga]:2018/07/20(金) 20:50:35.67 ID:MUdXCtmHO

瀬川「……で、これからどうしよっか?」

瀬川「結局、私達を監禁?してる理由もわかんないし……」

スグル「そうなんですよね……」

瀬川「私達二人を拐って、何がしたいんだろうね……?」

スグル「……? 二人?」

瀬川「あれ? 二人だけだよね?」

霊視とかもう一人の僕とか言い出さない限り、どう見ても二人だけだけど

スグル「……実は、ここには僕達を含めて十六人の超高校級の方がいるんです」

瀬川「じゅ……十六人!?」

ちょっと待って!? そんなに超高校級の人がここにいるの!? ナンデ!?

瀬川「じゃあ、何でここにはスグル君しかいないの!?」

スグル「最初は皆さんここにいたんですけれど、瀬川さんが起きないから……」

スグル「何人か痺れを切らして、既に皆さんが各自に探索しているからです……」

瀬川「………………………………」


18 : ◆Wd9XQcLkjx0n [saga]:2018/07/20(金) 20:51:13.87 ID:MUdXCtmHO

瀬川「ご……ゴメン!」

スグル「あ、謝らないでください! 目覚めなかったのは仕方ない事ですし……」

スグル「そ、それに、皆さんもそろそろ探索が終わる頃じゃないでしょうか?」

スグル「僕達も行きましょう! さっきのタブレットに地図のデータが入っているので……」

スグル「早速、皆さんの様子を見に行きましょう!」

瀬川「あーうん、フォローありがとう」

年下っぽい子にここまで気を使わせるのは、なんとも情けない

……恥ずかしいし、さっさとその探索中の場所に行っちゃおう

私以外の超高校級の生徒も……気になるし

瀬川「……うん。それじゃ行こっか」

スグル「はい。そうだな……食堂、倉庫、体育館の順に回ってみましょう!」

これが旅立ちの一歩ってやつなら、これはチュートリアルかな

臆してなんていられない。新しい世界ってワクワクするものでしょう?

瀬川「……教えてよ。私達が行く所をさ」

19 : ◆Wd9XQcLkjx0n [saga]:2018/07/20(金) 20:52:20.85 ID:MUdXCtmHO

――『食堂』――



スグル「ここが食堂です。食材や調理用具は一通り揃っていました」

おお、立派な食堂だ。でも、ここにある食材って食べてもいいものなの?

瀬川「……大丈夫? 食べた瞬間ベトベタフードでしたはシャレにならないよ?」

スグル「あはは。一応、食材については何人かが毒味をしていたので平気かと」

スグル「それに、ここにある食材はどれも鮮度も品質も良い最高級品だとか……」

瀬川「何でそんな事が判るの?」

「俺達が調べたから……じゃ、不安かな」

「あは、スグルくぅん。その人が最後まで寝ていた人だよねぇ」

……私が当然の疑問を返したタイミング。丁度その時、誰かが奥から出てきた

スグル「あ……二人とも!」

「まあ疑う気持ちもわからなくは無いけれどな……今は信じてくれよ」

「よろしくねぇ。新米さん?」

断言した人……人当たりの良さそうな男子は、困った様な笑顔で頭を掻いている

第一印象なら……悪い人には見えないかな

隣にいる子は、ドレスの端をつまんで会釈する。あれカーテシーって挨拶だよね

でも……何だろう。なんか違和感が……

とにかく、話しかけないと進めないわねこれは……どうしよう?


【どちらに話しかけますか?】
 1:人当たりの良い男子生徒
 2:エプロンドレスを着た生徒
 ↓2

20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/20(金) 20:55:44.49 ID:6zJqCO/Lo
2
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/20(金) 20:57:00.04 ID:rcT9gOyr0
1
22 : ◆Wd9XQcLkjx0n [saga]:2018/07/20(金) 20:59:50.16 ID:MUdXCtmHO

1:人当たりの良い男子生徒



瀬川「私は瀬川千早希。よろしくね」

スグル「よろしくお願いします」

「おいおい。スグルはさっき聞いたぞ」

「そうだな……宜しくな。瀬川」

瀬川「……少し聞きたいけど、何で食材は大丈夫って断言出来たの?」

「それか……毒味を担当したのが俺だっていうのもあるんだが……」

「ここの食材は……全て俺の故郷で作られたものだからだな」

瀬川「へ? 故郷?」

いきなりスケールが大きくなってない?

「俺の故郷は、畜産、農業、漁業、加工食品。全てが一流の品質なんだ」

「それも、俺の故郷。時雄島(トキオジマ)の立地や気候が恵まれて……」

スグル「あの、そろそろ自己紹介を……」

話が脱線しかけている事を察したのか、慌ててスグル君が軌道を修正する

……あれ、デジャヴ?

「ああ、悪い悪い……つい癖でべらべらと話し過ぎてしまったか」

駆村「俺は駆村 沖人(カケムラ オキト)。巷では地域振興委員なんて呼ばれているみたいだな」



【超高校級の地域振興委員】
  駆村 沖人(カケムラ オキト)



瀬川「地域振興委員……?」

駆村「その地域のPR活動に優れた人間と思ってくれれば間違いないぞ」

確かに、さっきは物凄い早口で話していたもんね……

何となく親近感。この人は悪い人じゃないみたいだね


23 : ◆Wd9XQcLkjx0n [saga]:2018/07/20(金) 21:00:39.36 ID:MUdXCtmHO

2:エプロンドレスを着た生徒



「ねぇ、貴女は何て言うのかなぁ?」

瀬川「瀬川千早希だよ。よろしくね」

「あは……瀬川さんだね。よろしくぅ」

「ところでぇ、スグルくぅん。私、少し疲れちゃったなぁ」

スグル「あ、座りますか? お飲み物も用意しますよ」

「ありがとぉ〜、スグルくんは優しくていい子だねぇ」

甘ったるい声色にとろりとした眼。私が言えた事じゃないけどオタサーの姫感が凄いわね……

それに……よく見たら判った。この違和感の正体は……

瀬川「貴女……ううん。貴方、もしかして男の娘じゃない?」

スグル「え……オトコノコ?」

「……へぇ、判るんだぁ。もしかして、君もそうなの?」

瀬川「こちとら伊達に女装レイヤーを見てきて無いわ。私もじっくり見て気づいたんだし」

「あは、経験の差って事かなぁ? なら今から自己紹介しちゃうねぇ」

朝日「私は御伽 朝日(オトギ アサヒ)だよぉ。気軽に朝日って呼んでくれると嬉しいなぁ♪」



【超高校級のショコラティエ】
  御伽 朝日(オトギ アサヒ)



瀬川「で、御伽君は何の超高校級?」

朝日「ショコラティエだよぉ。甘くて蕩けるチョコレートの事なら任せてねぇ」

朝日「……名前で呼んでくれないのぉ?」

……話してるだけで背筋がゾクゾクする。正直長々と話していたく無いわね

24 : ◆Wd9XQcLkjx0n [saga]:2018/07/20(金) 21:01:21.23 ID:MUdXCtmHO

駆村「そうか……瀬川はここが初めて来た場所なんだな」

瀬川「うん。目が覚めて、近い所がここだって聞いたからさ」

朝日「あは。ハジメテってなんかえっちな響きだと思わない?」

スグル「え? えーっと……」

瀬川「あー私達急いでいるから。ここに長くいるつもりはないからね」

駆村「そう急がなくてもいいだろ? 粗茶だが一杯くらい飲んでいけ」

瀬川「……それ、もしかして時雄茶?」

駆村「いや、普通の麦茶だが……そもそも時雄茶なんて無いぞ?」

瀬川「……………………」

朝日「きゃはは。顔赤ーい」

スグル「あ、一杯だけ貰いますね。飲み終わったら倉庫に行きましょうか」

……やってらんない!

因みに、普通の麦茶は案外美味しかった

25 : ◆Wd9XQcLkjx0n [saga]:2018/07/20(金) 21:02:05.70 ID:MUdXCtmHO

――『倉庫』――



瀬川「大きい倉庫……まるで森ね……」

スグル「森……? 確かに、それくらいに大量の荷物がありますね」

そういう意味じゃ無いんだけど……まあ、確かに色々な物があるわね

「ハ、ハ、ハ。彼女が件の眠り姫かね」

「お、スグルん! 先輩連れてきてくれたんっすね!」

瀬川「きゃっ!? 貴方達は……!?」

皆いきなり後ろから出てくるのは止めてよ、もう!

そんな事はともかく、いきなり出てきた二人を見てみる

男の人は、いかにも外人って感じの人。メリケン……

女の子の方は制服に何かの上着を腰巻きにしてる活発そうな子

二人はスグル君と何か話しているみたいだけど……何を話してるのかな

スグル「そうですか。見回りの人が……」

「そうなんすよねー。ま、ただサボりたいだけなんじゃないっすか?」

「如何にモ。あの二人はこの状況を楽観視している節があるナ」

……何か問題があったみたいだけど、今はそんな事関係ないよね

とにかく、さっさと話しかけときますか


【どちらに話しかけますか?】
 1:頭の良さそうな外国人の生徒
 2:活発そうな女子生徒
 ↓2

26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/20(金) 21:03:17.99 ID:HqQTJulpO
2
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/20(金) 21:04:18.18 ID:pd2gEoqDO
1
28 : ◆Wd9XQcLkjx0n [saga]:2018/07/20(金) 21:05:53.04 ID:MUdXCtmHO

1:頭の良さそうな外国人の生徒



瀬川「えっと、えくすきゅーずみー?」

「おヤ? 先程君達に日本語で話しかけたはずなのだガ……?」

スグル「大丈夫ですよ。彼は日本語には詳しいそうですから」

瀬川「わかってるって。ちょっとしたお約束ってやつだよ」

「ハ、ハ、ハ! これは愉快なお嬢さんだ。して、名前は何といウ?」

瀬川「瀬川千早希よ。コスプレイヤーをやっているわ」

「ほう。cosplayer……君は知っていたかね? cosplayは世界共通言語なのダ」

瀬川「そうそう! やっぱり、コスプレは世界を繋ぐんだよ! クールジャ……」

スグル「あの! 瀬川さんへの自己紹介をお願いします!」

「失礼、失礼。では名乗ろうカ」

デイビット「私の名はDavid Kuregerと言う。profilerが生業ダ」



【超高校級のプロファイラー】
  デイビット・クルーガー



瀬川「プロファイラー……って、アレだよね。出てきたら警察が要らない子になるあの!」

デイビット「流石に、そこまででは無いサ。まあ有能なのは認めるがネ」

スグル「認めるんですね……」

デイビット「時に……瀬川女史には、嘘をつくと髪を触れる癖が無いかネ?」

デイビット「今、微かに指を動かした様だガ……何か隠し事があるのでハ?」

瀬川「……それが嘘でしょ? 簡単には騙されないわよ」

デイビット「ハ、ハ! これは失敬。そう、プロファイラージョークだとモ!」

……冗談じゃない。一瞬背筋が凍ったわよ

29 : ◆Wd9XQcLkjx0n [saga]:2018/07/20(金) 21:06:56.92 ID:MUdXCtmHO

2:活発そうな女子生徒



「ちっす! スグルんありがとっす!」

スグル「す、スグルん……ですか……」

「んー? 何か不味い事でもあったっすか? いひひっ!」

舐められてるわね、完全に……まあ、私もスグル君を下に見てる所はあるけど

「えっと、そっちの先輩の名前は、何て言うんすか?」

瀬川「せ、先輩? 瀬川千早希よ」

「なら瀬川先輩っすね! よろしくお願いいたしますっす!」

瀬川「あ、うん。よろしく……」

何という体育会系……これは私との相性は微妙な所ね

「あ! 自己紹介忘れてたっすね。さーせん先輩!」

照星「押忍! 自分は、照星 夕(テルホシ ユウ)っす! 柔道家っす!」

照星「好きな言葉は情熱。嫌いな言葉は無抵抗っす!」

照星「特技は寝技と極め技っす! 夜の寝技も得意っすよ。にひひっ!」



【超高校級の柔道家】
  照星 夕(テルホシ ユウ)



瀬川「へー柔道家ね……」

その割には随分露出してるわね。生足にヘソ出しに肩出しに……

照星「オシャレっすよね! 柔道家でも可愛くしたいっすから」

照星「ま、スグルんには刺激的だったっすかね?」

照星「チラチラ自分の胸元や脚を見てるの、丸わかりっすよ!」

スグル「あ、あはは……」

スグル君は反応に困る時には愛想笑いをするのね。ちい覚えたわ……


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