【アマガミ】橘「美也が車に乗りたそうにやってきた、仕方ない乗せてやるか」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 04:50:20.17 ID:pzJSSAwd0
※森島はるか編です

3人目は森島はるかです。よかったらこっちも見てください
七咲逢
【アマガミ】橘「七咲、許してくれるかな」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1529075638/
棚町薫
【アマガミ】橘「今日はカットの練習に付き合う日だったな、準備をして薫を待つか」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1530292541/

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1531684217
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 04:51:07.92 ID:pzJSSAwd0
美也「ま、待って待って〜」

橘「ん?」

美也「遅刻しそうなの〜!」

美也「学校までよろしく、にぃに!」

橘「なんだ…またかよ仕方ないな…」

橘「美也、僕が車を買ってからちょっと頼り過ぎじゃないのか?」

美也「もー、言われなくてもわかってるよ〜」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 04:51:35.27 ID:pzJSSAwd0
美也「助かった〜」

美也「ありがとにぃに!あっ、森島先輩にもよろしく言っといてね」

橘「ああ、ちゃんと勉強しろよ」

美也「いってきま〜す」

橘「いってらっしゃい」

橘「……」

橘「もう隠れてなくても平気だよ」

森島「ふー、びっくりした〜」

森島「美也ちゃん突然出て来るんだもん」

橘「僕の家からそのまま大学に行くのを見られるところだったね」

森島「えっ、本当に大学に行くの?」

森島「今日はこのまま海までドライブしない?」

橘「またサボり?」

森島「行きましょうよ〜、ね〜」

橘「わ、わかったよ…」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 04:52:16.59 ID:pzJSSAwd0


森島「純一〜!早く早く〜!」

橘「うー…さむっ」

橘「なんでそんな元気なんだ」

森島「楽しいからに決まってるじゃない」

森島「純一は楽しくないの?」

森島「私は君といるだけで楽しいけど…」

橘「僕だってはるかといるだけで楽しいよ」

森島「じゃあもっと元気だしなよ」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 04:52:59.64 ID:pzJSSAwd0
橘「それよりさ、今からでも大学行かない?」

森島「えー、どうしてよ?」

橘「だって前も言ってたじゃん、単位が…とか」

橘「けっこうサボってるし…」

森島「んー、たしかにピンチーとか言ったような気もするけど、そうなったらそうなったでいいと思ってるの」

橘「ええっ!?」

森島「だって今は私の方が一学年上だけど、そうなったら同級生になれるわけでしょ」

橘「でもそれは…」

森島「もちろんわざとそういうことはしないつもりよ」

森島「やるだけやって、そうなったら仕方ないって話」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 04:53:58.55 ID:pzJSSAwd0
森島「私さ、大学に入学したときすごいワクワクしたけど、それと同じぐらい不安で寂しかった」

森島「一年生の間は楽しかったけど、君になかなか会えなかっから…」

森島「だから純一が同じ大学に入学したときはすごくうれしかった」

森島「でもこのまま順調に進級すると、また私が一年早く卒業するわけよ」

森島「そうなると高校・大学間のときよりもさらに会える時間は短くなるでしょ」

森島「純一かっこいいし、私がいない期間に、もっといい子に言い寄られたりしたらと思って…」

橘「そんなこと言ったら僕だって不安だったし、これからだってそうだよ」

橘「はっきり言ってすぐはるかが卒業しちゃったから、高校の間はすごく浅い付き合いだった」

橘「そんな状態で大学に行ったら僕なんかすぐフラれちゃうんじゃないかって思ってた」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 04:54:31.55 ID:pzJSSAwd0
森島「そうだったんだ」

森島「私たち同じような考えしてたのね」

橘「そうだね、はるかもそんなこと考えてたなんてちょっと意外だったけど」

森島「だって私にとって君は…」

橘「何?」

森島「い、いや、やっぱりなんでもない」

橘「なんだよ…」

森島「そんなことより、お腹すかない?」

森島「お昼食べに行こうよ」

橘「うーん…」

橘「わかった」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 04:56:21.58 ID:pzJSSAwd0
森島「あ、見て見て、牛丼屋さんがあるよ」

橘「牛丼がいいの?」

森島「うん」

橘「わかった」

森島「牛丼屋さんなんて久しぶりだわ」

森島「高校のときに君と行って以来だもの」

森島「あの頃の純一は森島先輩、森島先輩〜って言ってくれてたのに」

橘「いつまでも先輩呼びで敬語はやめてほしいって言ったのはそっちじゃないか」

森島「そうだっけ?」

橘「そうだよ」

森島「まあいいや、今の方が恋人同士って感じがして好きだもん」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 04:57:41.62 ID:pzJSSAwd0
店員「いらっしゃいませー」

森島「んー、何にしようかなー」

森島「あれ?なんだか前に来たときよりも安いような」

橘「最近はどのチェーン店も値下げしてるみたいだからね」

森島「値下げ競争ってわけか、商売って大変なのね」

森島「じゃあ私これにしよ」

橘「すみませーん」

店員「はーい」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 04:58:09.32 ID:pzJSSAwd0
――――

橘「……」ガツガツ

橘「ふぅ、ごちそうさま」

森島「はやいね〜」

森島「あっ」

橘「ん?」

森島「動かないでよ〜」ぴとっ

森島「ベタだね〜君は、こんなところにご飯つぶつけて」

橘「あ…」

橘「…じゃあはるかもベタなことしてくれるのかな」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 04:58:51.35 ID:pzJSSAwd0
森島「ど、どうしよっかなー」

橘「……」じーっ

森島「も、もうっ…君はすぐそういう目をするんだから…」

森島「……」

森島「……」ぱくっ

森島「こ、これでいいでしょ」

橘「はは、よくできました」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 05:00:48.89 ID:pzJSSAwd0
森島「ねえ、次はどこ行こっか?」

橘「そうだな…もう今から大学行っても今日の分は間に合わないだろうし…」

橘「今日は思いっきり遊ぶか」

森島「そうこなくっちゃっ」

橘「何かしたいことある?」

森島「そうねぇ…あっ映画見に行きたい」

橘「映画か…ああ、あのハムスターのやつ?」

森島「違うわよ、魔法使いの映画!」

森島「私まだ見てないのよ、純一もう見た?」

橘「ああ、あれか、いやまだ見てないけど、おもしろそうだしそれにしようか」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 05:01:25.48 ID:pzJSSAwd0
数時間後 映画館

森島「あー、おもしろかったー」

森島「この映画ってまだまだ続くのよね、続きが楽しみだわー」

橘「原作の日本語訳だとたしか3巻まで出てたはずだよ」

橘「買って帰る?」

森島「本か…」

橘「はるかみたいなタイプは映画の方がわかりやすいか」

森島「むぅ、それどういう意味よ」

森島「その通りだけど…」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 05:02:02.91 ID:pzJSSAwd0
森島「純一だってきっと私と同じでしょ」

橘「…そうかも」

森島「そのうち続きも出るはずだから、また一緒に見に行きましょ」

橘「そうだね」

橘「あ…」

森島「どうしたの?」

森島「あら?このポスターの子ってたしか…」

森島「桜井リホじゃない、一番下の弟が大ファンなのよ」

橘「そうなんだ…美也も大ファンなんだって」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 05:02:54.44 ID:pzJSSAwd0
森島「最近すごい人気よね〜」

橘「うん…」

森島「思い出した、たしかこの子って純一の幼馴染の子よね」

森島「高校のとき二人でいたの何度か見たわ」

橘「今となっては誰も僕なんかが梨穂子の幼馴染だって言っても誰も信じないだろうな」

橘「もう会うこともないだろうし…」

森島「純一はアイドルになったこの子のことをどう思ってるの?」

橘「そうだな…」

橘「あの梨穂子がアイドルになって、しかもこんな有名人になるなんて思わなかったから本当にすごいと思ってるよ」

森島「それだけ?」

橘「え?えっと…他には…うーん」

橘「な、なにを求めてるの?」

森島「いや、別に、ちょっと気になっただけ」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 05:03:34.59 ID:pzJSSAwd0
数時間後・車で移動中

森島「今日は楽しかった〜」

橘「余計なお世話かもしれないけど、明日はちゃんと学校に行きなよ」

森島「わかってるって」

森島「純一こそちゃんと行きなさいよ」

橘「僕は真面目だから、普段からサボらず行ってるよ」

森島「おー、感心感心」

橘「何言ってるんだか…」

森島「私は君のことを…あら?」

森島「ねえ、ちょっと止めて」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 05:04:28.47 ID:pzJSSAwd0
橘「どうしたのさ」

森島「あそこにいるのって美也ちゃんじゃない?」

橘「ほんとだ、何やってるんだろ」

森島「なんだかしょぼくれたワンちゃんみたい」

森島「ただ事じゃなさそうね」

橘「……」

橘「ちょっと行ってくる」

森島「あ、私も行く」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 05:04:56.32 ID:pzJSSAwd0
橘「美也」

森島「み〜やちゃんっ、どうしたの?」

美也「…にぃに…森島先輩」

橘「こんなところで何してるんだ、乗せてあげるから帰ろう」

美也「……」

美也「いいよ…一人で帰る…」とぼとぼ

橘「あ、美也…」

森島「どうしちゃったんだろ、美也ちゃん」

橘「うん…」

橘「帰ったらまた聞いてみることにするよ」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 05:05:28.89 ID:pzJSSAwd0
夜 橘家

コンコン

橘「美也、ちょっといいか?」

美也「なに…?」

ガチャ

美也「……」

橘「あー…その…」

橘「な、何か悩みがあるのなら誰かに相談するとちょっとは楽になるぞ」

橘「僕でよければ相手になるからさ」

美也「……」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 05:06:17.83 ID:pzJSSAwd0
美也「にぃに…」

美也「……」

美也「な、なんでもないよ、ちょっとテストの点数が悪かっただけだから」

美也「大した悩みじゃないよ!」

橘「そうなのか…?」

美也「ほら、いつまでレディの部屋にいるのさ、戻った戻った」

橘「お…おい…」

バタンッ

美也「……」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 05:06:57.85 ID:pzJSSAwd0
翌日・大学

橘「おまたせ」

森島「も〜遅いよ〜」

森島「私お腹ペコペコだもん」

橘「ごめんごめん、授業が長引いちゃって」

森島「そうなんだ」

森島「まあいいや、早くご飯食べよ」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 05:08:32.69 ID:pzJSSAwd0
橘「あのさ、ちょっと聞いてほしいことがあるんだけどさ」

森島「なになに?」

橘「美也のことなんだ」

森島「ああ、昨日…結局どうだったの?」

橘「美也はテストの点数が悪かったからって言ってたけど、どうもそう思えないんだよ」

橘「兄妹だからなのか、違うってなんとなくわかるんだよ」

橘「もっとこう…そんなことじゃなくて本気で悩んでるって感じがして…」

橘「でも僕には言ってくれないんだよ」

橘「もしかしたら僕が男だから言いにくいってこともあるからさ」

橘「はるかから聞いてみてくれないかな」

橘「僕の方でもできる限りのことはするから」

森島「うん、いいわよ、まかせて」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 05:09:22.92 ID:pzJSSAwd0
数時間後 輝日東高校校門前

森島「……」こそこそ

森島(完璧な変装!)

森島(これなら美也ちゃんに警戒されることなく近づけるわ)

女子生徒「ねえ、あそこにいる人なんか怪しくない?」

男子生徒「ほんとだ、何してるんだろ」

女子生徒「ハートのサングラスに異様にでかいヒゲつけてるし…変な下駄、不審者だよ、先生に言わないと」

男子生徒「でも雰囲気美人だよな…」

森島(誰にも怪しまれてないようね、それにしても美也ちゃんまだかな)
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 05:09:57.05 ID:pzJSSAwd0
高橋「ちょっとそこのあなた!」

森島「た、高橋先生!?」

高橋「?」

高橋「私のこと知ってるの?」

森島「あっ…そ、そのー…」

森島「し、失礼しまーす!」

高橋「あっ!待ちなさい!」

森島(走りにくいっ!)ぽろっ

森島「あっサングラスが」

高橋「捕まえたわよ、警察に…」

高橋「も…森島さん?」

森島「あ…あはは…」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 05:10:49.20 ID:pzJSSAwd0
高橋「何してるのあなたは…」

森島「ちょっと人を待ってましてー…」

高橋「その恰好で?」

森島「念のために」

高橋「完全に不審者よ」

高橋「逆にあまりにも怪しすぎたから呼ばなかったけど、普通は警察を呼ばれるからね」

森島「すみません…」

高橋「それで、そんな恰好までして誰を待ってたの」

森島「美也ちゃんを」
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 05:11:16.55 ID:pzJSSAwd0
高橋「橘さんなら今日は早退したわよ」

森島「早退ですか?」

高橋「ええ、なんだか気分が悪いらしくて」

森島「そうですか…」

森島「……」

森島「あの、最近の美也ちゃんってどうですか?何か変わったこととかありません?」

高橋「最近の橘さんねぇ…」

高橋「勉強もまじめにしてるし、普段の学校生活もいつも通りって感じだけど…」

高橋「何かあったの?」

森島「い、いえ、何もないならそれでいいんです、失礼します」

高橋「あっ…」

高橋「もうそんな恰好しちゃダメよー!」

森島「はーい!」

高橋「…なんだったんだろ」
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 05:11:55.20 ID:pzJSSAwd0
翌日

橘「ごめん、美也が早退してたなんて知らなかったから…」

森島「いいのよ、そんなこと超能力者じゃないんだからわかるわけないし」

森島「そうそう、高橋先生に会って美也ちゃんのことを聞いたんだけど特に変わったことはないって言ってたわよ」

橘「そっか…学校生活の悩みじゃないのか…?」

森島「今日こそ私が美也ちゃんに聞いてみようか」

橘「うん、頼むよ」

橘「あ、そうだ、一応別の人にも聞いてみよう」

橘「状況がより詳しくわかっていた方が話も聞きやすいだろうし」
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 05:12:37.56 ID:pzJSSAwd0
夕方 商店街

橘「ってことで商店街に来たはいいけど、目的の人物がいるかどうか…」

森島「あっ、いたわよ!」

橘「さすがご都合展開だな…っと余計なこと言う前に話かけないと」

橘「おーい七咲ー!」

七咲「え?あっバカップ…橘先輩と森島先輩…」

森島「逢ちゃん久しぶりねー」

七咲「お久しぶりです、二人もお買い物ですか?」

橘「いや、七咲に会いに来たんだ、もしかしたら放課後ここにいるかなと思って」

七咲「え?」
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 05:13:15.88 ID:pzJSSAwd0
橘「いくつか聞きたいことがあるんだけどさ、今時間いいかな?」

七咲「ええ、ただ、まともなことでお願いしますね」

橘「真面目なことだよ」

七咲「なんですか」

橘「美也のことなんだけど、最近何かおかしなこととかない?」

七咲「美也ちゃんですか?」

七咲「……」

七咲「いつも通り…だと思います…」
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 05:15:33.27 ID:pzJSSAwd0
七咲「美也ちゃんに何かあったんですか?」

橘「うん、最近ちょっと様子がおかしくてさ」

橘「たぶんだけど、すごく悩んでると思うんだ」

七咲「……」

七咲「やっぱりあのことかな…」

橘「なんだ、教えてくれ!」

七咲「はい、美也ちゃんラブレターもらったんです」

橘「美也がラブレター!?」

森島「美也ちゃん可愛いからね」

七咲「それも3枚もらってて、3枚とも同じ時間、全く違う場所に来てほしいって内容で…」

七咲「どうすればいいか相談されたんですが、どうすることもできなくて…」

七咲「美也ちゃん優しいから3人の誰かでも無視できないだろうし…それでだと思います」
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 05:16:14.68 ID:pzJSSAwd0
橘「なるほど…どこかであったようなシチュエーションだな」

森島「んー…そうね」

七咲「森島先輩も似たようなことがあったんですか?」

森島「うん、あったわね」

森島「私の時は響ちゃんがいてくれたから何とかなったけど」

七咲「教えてください、私美也ちゃんの力になりたいんです」

橘「七咲…」

森島「簡単に言うとね、時間稼ぎをしてくれたの」

七咲「時間稼ぎ…ですか」
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 05:17:24.74 ID:pzJSSAwd0
―――

橘「…って感じだったかな」

七咲「なるほど、たしかにそれなら…」

森島「ただ私のときより一人多いから、ちょっと厳しいかも…」

七咲「そこは私たちがなんとかするしかないですね」

七咲「ありがとうございます、参考になりました」

七咲「先輩、美也ちゃんのことは任せてくださいね」

橘「うん、頼むよ」
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 05:18:27.35 ID:pzJSSAwd0
翌日 橘家

コンコン

美也「にぃに〜開けるね」

ガチャ

美也「……」もじもじ

美也「その…ありがとね」

美也「逢ちゃんから聞いたよ、にぃにと森島先輩のおかげだって」

橘「なんか美也が隠してたことを知っちゃって、ちょっと複雑だけどな…」

美也「ううん、いいの」

美也「にぃにがいなかったら、ずっと悩んだまま何もできなかったもん」
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 05:19:00.59 ID:pzJSSAwd0
美也「そうだ、にぃにと森島先輩にも何かお礼しないと」

橘「僕はいいよ、妹が困ってたら助けるのは当たり前だろ」

美也「にぃに…」

美也「じゃあにぃにには何もなしでいっか」

橘「おい、そんなあっさり…」

美也「でも森島先輩にはきっちりしないと」

美也「何がいいかな…」

橘「…はるかなら美也と遊ぶだけで喜ぶんじゃないか」

美也「え?そんな簡単なことで?」

橘「いいと思うよ」

橘「僕からも聞いとくからさ」
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 05:19:41.09 ID:pzJSSAwd0
翌週 森島家

ピンポーン

男の子「はい」

橘「あの、橘ですけどはるか…さんいらっしゃいますか?」

男の子「ちょっと待ってください」

橘「わかりました」

橘「……」

橘「ずいぶん子どもっぽい声だったけど誰だったんだろ」

美也「弟じゃない?ほら、森島先輩って二人弟がいるんでしょ」

橘「ああ、そのどっちかかな」
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 05:20:09.51 ID:pzJSSAwd0
ガチャ

智「……」

智「あの、もう少し待っていただけますか」

智「姉はまだ手が離せないそうなので」

橘「そうなんだ」

智「……」

智「よかったら中に入ってください、時間がかかると思うので」

橘「じゃあ、お言葉に甘えて」

智「……」じー

美也「?」
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 05:21:26.35 ID:pzJSSAwd0
智「よかったら紅茶どうぞ」カチャ

橘「ああ、ありがとう」

智「いえ…」

美也「ありがとう」にこっ

智「!」ドキッ

智「……//」

智「ご、ごご…ごゆっくり…ど、どうぞ…」
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 05:22:02.98 ID:pzJSSAwd0
―――

森島「ごめんねー、おまたせ!」

森島「思ったより時間かかっちゃって」

森島「あっ智、挨拶した?」

智「…いや」

森島「もう、しなきゃダメじゃない」

橘「そういえば僕たちもしてなかったな…」

森島「じゃあ紹介するわね、次男の智よ」

智「……」ぺこっ

橘「橘純一です、こっちは妹の美也」

美也「よろしくね」

智「……//」
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 05:23:24.78 ID:pzJSSAwd0
森島「あれ、どうしたの智?」

智「な、なんでもない…」

橘「顔が赤いけど、暖房が強すぎなんじゃないのか?」

森島「うーん…あんまり強いとは思わないけど…」

森島「まあ、もうすぐお姉ちゃんたち出かけるから、体調崩さない程度にしときなさいよ」

橘「はるかがお姉ちゃんみたいなこと言ってる…」

森島「お姉ちゃんだもん」

橘「そういうイメージが全然なくて…」

美也「でも森島先輩ってみゃーのお姉ちゃんになってくれるって言ってたからみゃーにはあったよ」

橘「いつの間にそんなこと…」
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 05:24:39.78 ID:pzJSSAwd0
橘「ん?」

美也「え?」

橘「その…美也のお姉ちゃんになるってことはだ…つまり…」

森島「あっ…こ、この話はまた今度でいいじゃない」

森島「私の用事も終わったことだし、早く行きましょ」

美也「そうだね、ほらお兄ちゃん立って」

橘「う、うん」

森島「じゃあ智、お留守番よろしくねー」
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 05:25:23.50 ID:pzJSSAwd0
――――――

カラオケ

森島「いっしょにいたいとそう思えることが、まだ知らない明日へとつながってゆくよ♪」

美也「お〜!」パチパチ

美也「森島先輩上手〜!」

森島「歌はちょっと自信があるからね」

美也「次はみゃーの番だね、負けないよ!」

美也「えーっと、じゃあこれだ!」
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 05:25:52.06 ID:pzJSSAwd0
〜♪

橘「えっ!?」

美也「なに?」

橘「いや…美也のイメージと違いすぎるし、季節的にも…」

美也「にぃにでも知ってるんだ」

橘「いくら最近の曲を知らない僕でも知ってるよ」

橘「サビだけ…」ぼそっ

美也「いいじゃん、歌う曲なんて、勝手でしょ」

橘「うん…」

美也「あ、始まる」

美也「青い渚を走り〜、恋の季節がや〜ってくる〜♪」
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 05:27:33.69 ID:pzJSSAwd0
―――

美也「愛よ、もう一度〜今、蘇る〜♪」

美也「どうだ!」

橘「うっ、美也のくせに高得点…」

美也「にぃにの番だよ」

美也「この流れでいったら、もちろんにぃにも高得点だよね、にしし」

森島「この前行ったときは、調子が悪かったって言ってたけど、今日はどうなのかな〜」

橘「そ…そんなこと言ったっけ?」

橘(うう、二人がすごいプレッシャーをかけてくる)

橘(どうしよう、二人みたいに最近の曲はよく知らないし…)

橘(ここはやっぱり、僕の十八番でいくしかない!)

橘「よしっ、これだ」

〜♪

橘「真赤な薔薇は、あいつの唇〜」
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