【安価】蓮「東京で一人暮らしする」【P5】

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33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/28(木) 01:37:17.13 ID:xjNN9ShDO
乙。かなり期待してる
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/28(木) 01:41:09.01 ID:qGXmMfGzo
毎夜の楽しみが増えたゾ
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/28(木) 07:09:35.36 ID:BSK8pyhUO
>>32の上から3つ目見て少し安心した
某ssみたく仲間が病む事はなさそうだ
36 :以下、名無しに代わりましてジョーカーがお送りします ◆.jMGTy6iYI [saga]:2018/06/29(金) 04:18:46.77 ID:nkMJh4GQ0
20XX年4月15日(日)


――洸星高校 校長室


雨宮父「では、息子をよろしくお願い致します」

校長「畏まりました」

担任「これが貴方の生徒手帳になります。なくさないように注意して下さいね」

蓮「はい」



雨宮父「それではこの辺りで失礼致します」

蓮「失礼しました」バタンッ


校長「……ふむ、雨宮蓮くん、か。新学期早々転入するからどんな問題児かと思いきや、大人しそうな子でしたね」

担任「彼、編入試験では満点だったそうです。学業については申し分なさそうですが、その…」

校長「学生は学業が本分ですよ。前歴も冤罪だったようですし、深く詮索するのは止しましょう」

校長「我々指導者は学生が学べる環境を整える、ただそれだけです。くれぐれも余計な事を話して、生徒を混乱させないようにして下さいね?」

担任「は、はい!」

校長「(しかし、彼の顔…どこかで見覚えがあるような…?)」




――渋谷駅 地下通路


雨宮父「それじゃあ蓮、しっかりな」

蓮「……」コクッ


改札口を通って去りゆく父の背中を見送った

モルガナは渋谷駅の新居に置いてきたので身軽だ

今まではカバンの中に収納して都内を歩いていたので違和感を覚える…。


安価↓ どうしようか?

1 双葉に会いに行く
2 モルガナと合流する(コンマ秒数により人と遭遇する場合あり。大アルカナ番号参照)

37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/29(金) 05:29:31.49 ID:/w5CHV+vo
2
38 :以下、名無しに代わりましてジョーカーがお送りします ◆.jMGTy6iYI [saga]:2018/06/29(金) 06:17:14.93 ID:nkMJh4GQ0
【大アルカナ49は存在しない為遭遇なし】


――マンション 自室


蓮「ただいま」

モナ「お、戻ったか蓮。ワガハイ待ちくたびれたぜ」

蓮「これから出掛けるから一緒に行こう」

モナ「この前言ってた『異世界ナビ復活」の件だな?」

蓮「そうだ」

モナ「うーむ、ワガハイ達怪盗団の活躍で消えたはずだがなぜこんなすぐに復活したんだろうな?」

蓮「それをいま双葉に調べてもらっている」

モナ「って言っても精神暴走事件みたいなニュースは報道されてる様子はないけどなー」

蓮「報道規制がされてるかもしれない」

モナ「シドウの時もあったなそういや…。よし、とりあえずフタバに会いにいくか」

モナ「――と、その前に部屋はこのままでいいのか? 荷物開けてないぞ?」


今朝届いた荷物がダンボールに梱包されたままだ

川上を呼べば荷解きをしてくれるかもしれない…


安価↓ どうしようか?

1 川上を呼ぶ
2 そのままにして双葉の元へ向かう
3 自分で荷解きをする
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/06/29(金) 06:54:22.76 ID:kXPk9F770
2
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/29(金) 06:55:34.07 ID:f0SYph+EO
3
41 :以下、名無しに代わりましてジョーカーがお送りします ◆.jMGTy6iYI [saga]:2018/06/29(金) 07:27:45.35 ID:nkMJh4GQ0
蓮「帰ったらやる」

モナ「忘れて明日学校行く時に慌てんなよ」

モナ「よし、そんじゃ行こうぜ」


モルガナをバックに詰めて家を出る。

双葉に連絡を入れておこう。


蓮『学校への挨拶が終わった。今から向かうけどどこに向かえばいい?』

双葉『お!』

双葉『待ちくたびれたぞ! とりあえずそうじろうの家きて』

双葉『そうじろうはルブランで仕事中だから家にはわたしだけ』

双葉『二人っきりで調査するぞ!』

蓮『モルガナ入れたら二人と1匹だけどな』

双葉『あ。』

双葉『モナいるのすっかり忘れてた』

双葉『……ま、モナならいいか。とりあえず玄関開けとくからなるはやで』

蓮『了解』


モナ「なんかワガハイいまぞんざいな扱いを受けた気がする」

蓮「気の所為だ」
42 :以下、名無しに代わりましてジョーカーがお送りします ◆.jMGTy6iYI [saga]:2018/06/29(金) 07:40:53.37 ID:nkMJh4GQ0
――佐倉惣治郎宅 双葉の部屋


蓮「お邪魔します」

双葉「よくぞ戻った勇者よ! さあ座れ座れ!」


双葉の部屋に入ると見慣れた部屋着の彼女からベッドに腰掛けるように促された

特に断る理由もないので腰掛ける


モナ「よおフタバ、ひさしぶりだな」

双葉「おーモナ! おひさー! ……ん?モナちょっと太った?」

モナ「ふ、太ってねーし! コイツのお袋さんがくれるおやつが美味かったからつい食いすぎたとかじゃねーからな!」

双葉「うーんこの自白系照れ隠し、加点対象!」

モナ「ふがっ…こ、こら、や、……やめ、やめれっ!」


謎の採点後、モルガナの顔をぐりぐりとこねくり回す双葉

だがモルガナの顔をいじるのにもう飽きたのか、双葉は自分の隣にやって来てベッドへ腰掛けた


双葉「そんで蓮は変わりないようでなによりだぞ!」

双葉「…………、……ま、また会えて、うれ、嬉しい……っ」



安価 なんと返事をしようか?

1 「双葉も変わりないようでなにより」
2 「髪、切った?」
3 「双葉は前より可愛くなったな」


【今日の更新はここまで 夜までに多かった安価で進行します】
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/29(金) 09:29:38.94 ID:RABy4xdo0

44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/29(金) 12:33:01.33 ID:P3aFy+Fu0
ほめ殺しの3
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/29(金) 14:49:40.15 ID:fix/oeic0
46 :以下、名無しに代わりましてジョーカーがお送りします ◆.jMGTy6iYI [saga]:2018/06/30(土) 05:13:46.41 ID:lUxcLVjv0
蓮「双葉は前より可愛くなったな」

双葉「か、かかかわいく、なれてる? ……わたし、ちゃんと、可愛い?」

蓮「うん」

双葉「そっか……えへへっ。カナちゃんと連絡取り合って、メイクとかいろいろ勉強した甲斐があった!」

モナ「その割には化粧っ気まったく感じねぇけどなぁ」

双葉「ふっふっふー、こういうのをナチュラルメイクっていうんだぞモナ」

モナ「ふーむ? ダメだ、ワガハイにはよくわからん世界だ」

双葉「まーわたしも最初はよくわからんって思ったけどね」

双葉「でもやっぱ、好きな人からはちょっとでも『可愛い』って思われたいと思ったから、頑張った」

双葉「以前までのわたしだったら到底考えられないことだけどね」

双葉「わたしがこんなに変われたのは怪盗団と、――蓮がいたから」


双葉「だから、その、何回でも言うけど……ありがとね、蓮」


蓮「どういたしまして」

47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/30(土) 06:49:16.46 ID:TVJc3Fme0
愛梨「さあ行こう、空の果 てへ!」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1519427437/
久美子「永遠のレイ」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1520033314/
伊織「誰が魔王サーの姫 よ!」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1520637298/
エミリー「修正…悪しき文 化ですね」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1521241832/
奈緒「何で関西弁=恐竜やねん!」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1521850482/
常務「新制限を全て撤回。 白紙に戻す」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1522451692/
千夏「このTGはテックジーナスじゃないの?」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1523058431/
礼子「大人の魅力で破滅さ せてあげる」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1523661962/
フレデリカ「恋人は校庭のパラディオンだよー」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1524265978/
海美「竜騎士の結束を見せちゃうよ!」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1524871125/
志保「茶運びといえばカラクリだよね!」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1525475657/
茜「みんなで勝鬨を上げちゃおう!」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1526133608/
桃子「この金の城いい踏み台だね!」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1526686132/
美紗希「化学反応式も女子力よ!」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1527292985/
小鳥「アリガトウワタシノデッキ」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1527896333/
柚「狩らせてもらうよ。キサマのぴにゃンバーズ!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1528498815/
加奈「ダストンの掃除法をメモしておきますね!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1529105813/
さくら「えぇっ?!3分って1ターンなのぉ?!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1529710563/
48 :以下、名無しに代わりましてジョーカーがお送りします ◆.jMGTy6iYI [saga]:2018/06/30(土) 09:48:05.01 ID:lUxcLVjv0
モナ「ワガハイもコイツがいなかったら今頃どうなってたことやら…」

モナ「リュウジの奴だけだったらたぶんワガハイはカモシダパレスに永久に幽閉されてたかもだぜ」

双葉「竜司はなー、顔はソコソコだけど中身がちょっと残念賞」

蓮「熱いハートは持ってるぞ」

双葉「わたしは熱いのより蓮みたいなクールさが好きだ!」

モナ「フタバ、それワガハイが熱くなるやつ」

双葉「っ! う、ううっさいモナ! 久々に会ったんだからちょっとくらいいいだろ!」

モナ「やれやれ…、ワガハイお邪魔のようならその辺を散歩してくるが?」

双葉「そ、それは駄目だ! わたしの自制が利かなくなる恐れがある! 第三者による監視を求ム!」

モナ「ワガハイがいなかったら何おっ始めるつもりだったんだオマエ…」

双葉「そ、それは例えばそうだな膝枕とか――って何言わせるんだ!? 誘導尋問なんて卑怯だぞ!?」

モナ「勝手に自爆しただけじゃねーかッ!? ワガハイのせいにすんなよ!?」

蓮「……」


モナと双葉の漫才がヒートアップしている…


安価↓2 どうしようか?

1 「双葉、そろそろ調査を始めよう」
2 「膝枕はする方? される方?」
3  SNSの着信が入る (以下より選択)

竜司 杏 祐介 真 春 川上 冴 千早 
一二三 大宅 武見 三島 岩井 吉田 織田 惣治郎 明智のいずれかから
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/30(土) 10:33:41.14 ID:utmRLk9b0
2
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/30(土) 10:49:38.83 ID:vxdEHj2DO
2
51 :以下、名無しに代わりましてジョーカーがお送りします ◆.jMGTy6iYI [saga]:2018/06/30(土) 11:36:19.56 ID:lUxcLVjv0
蓮「膝枕はする方? される方?」

双葉「んーそうだなー、わたしはどちらかと言えばされたいけど、蓮が望むならどっち、で……、もーっ! 蓮までッ!?」

モナ「にゃふふ、オマエ、意外と悪ノリするタイプだよな」

蓮「純粋に疑問に思っただけで他意はないそうあくまで疑問に思っただけ」

モナ「うわすっげー早口」

双葉「……ひ、膝枕はまたこんどな! 今はちょっとムリ! いや蓮がムリってわけじゃなくて心の準備とかなんかいろいろ準備必要だからまたこんど!」

モナ「フタバも負けず劣らずの早口、オマエら似た者同士だよな」

モナ「似たような眼鏡掛けてるし、髪の毛どっちか同じ色に染めたら兄妹に見えんじゃねぇか?」

蓮「双葉が妹……」

双葉「蓮がお兄ちゃん…………――ハッ!? いや待て待て待て流石にそういうプレイはわたし求めてないからなッ!?」

モナ「満更でもない反応だったぞオイ」

蓮「流石にそこまで性癖をこじらせてはいない」

蓮「(せいぜい年上にメイドプレイを強要するくらいだ)」


双葉「そうだそうだ! 乙女の口からなんて事を言わせるんだこのエロ猫!」

モナ「エロ猫じゃねーし!ってか猫じゃねーし! 外見が猫なだけだ!」

双葉「それを世間では猫と呼ぶんだぞ!」

モナ「そりゃそうだけどワガハイが猫じゃないと思えば猫じゃないんだ!」

双葉「お、おう。すっげーなその超理論。わたしもどっかで使ってみよ。……使う機会あるかな」

モナ「やれやれ、オマエと一緒にいると疲労度の蓄積が半端じゃないぜ。蓮は平気か?」

蓮「見ていて楽しいから問題ない」

モナ「オマエもかなりのマイペースだったなそういや…」
52 :以下、名無しに代わりましてジョーカーがお送りします ◆.jMGTy6iYI [saga]:2018/06/30(土) 12:31:50.96 ID:lUxcLVjv0
双葉「ハッ!? 楽しすぎて本題忘れてた! 『異世界ナビ!』の件!」

モナ「脱線事故ってレベルじゃないが、まあ思い出せただけまだマシだな」

蓮「なにかわかったか?」

双葉「んー、とりあえずネットに出回ってる情報探ってみたけど、去年に起きた『精神暴走事件』のような事件事故は報道されてないっぽい」

双葉「警察関係者のサーバーとか覗いてみたけどそれっぽいのは確認出来なかったから、そもそも事件が起きてない?」

双葉「あ、安心しろ。痕跡を残すようなヘマはしてない。ただフラッと覗いてササッと立ち去っただけだ」

モナ「サラッと言ってるけどフタバの技術は恐るべしだな。こんな人畜無害なナリのクセに世界レベルのハッカーだもんな」

双葉「ふっふっふっ、震えて眠れ」

モナ「ただフタバで手がかりがないとすると、ぶっちゃけワガハイらはお手上げだな」

双葉「そういや蓮、怪盗団のみんなと情報って共有した?」

蓮「まだしてない」

双葉「そっか。わたしもあの時慌てて、情報共有したほうがいいと思ったけど、不確定な情報を共有してもあんま意味ないよね」

モナ「まあ何かしら直接的な被害が出てるわけでもないしなぁ」

モナ「他の奴らから連絡がないって事は、おそらく気づいてないのかもしれないぜ」

双葉「『精神暴走事件関連』『獅童』みたいなワードに関する記事が上がれば、自動検知するプログラム組んで放置してるからとりあえずそれ待ちかなぁ」

双葉「釣果はあまり期待出来ないかもだけど……」

モナ「おい? 猫の手も借りたいんじゃなかったのか? それだとワガハイらが来た意味なくないか?」

双葉「ん? ああその件? あんなのウソだぞ」

モナ「んなっ!?」

双葉「……れ、蓮に誰よりもすぐに会いたかったから、ウソついた」

蓮「……」


安価↓2 なんと返事をしようか?

1 「知ってた」
2 「双葉は甘えん坊だな」
3  SNSの着信が入る (以下より選択)

竜司 杏 祐介 真 春 川上 冴 千早 
一二三 大宅 武見 三島 岩井 吉田 織田 惣治郎 明智のいずれかから
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/30(土) 12:34:07.68 ID:8P4SFdE40
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/30(土) 12:51:13.10 ID:2ZyN2RdJ0
1
55 :以下、名無しに代わりましてジョーカーがお送りします ◆.jMGTy6iYI [saga]:2018/06/30(土) 15:13:37.71 ID:lUxcLVjv0
蓮「知ってた」

双葉「わ、わたしだって誰にでもウソつくわけじゃないよ? ウソばっかついてたら駄目なことくらいわかるもん」

双葉「嘘も方便! ウソついたおかげで蓮がウチに来た! でも理由はどうあれウソついたのは変わらないからそれは謝る、ごめんなさい」

蓮「気にしてないよ」

双葉「なんか変な気を遣わせちゃった……、ウソはやっぱつくもんじゃないな」

モナ「状況によっては嘘も有効だけどな。ワガハイらのやってきた怪盗行為で人を騙す場面も少なからずあったわけだし」

モナ「ま、なんでも時と場合を選ぶのが重要ってことだ。ワガハイから言える事はそんなところだな」


双葉「……なんかモナってたまに説教臭くなるよね。一昔前のオッサンみたい」

蓮「たしかに」

モナ「なんだとぉ!?」

双葉「説教臭い奴は嫌われるって雑誌に書いてあったぞモナ〜」

モナ「むぅ、たしかに説教したあとはオマエらからあまりいい顔されてないな…」

双葉「説教も『時と場合を選ぶのが重要』これだな」



双葉「さてと、そうなると一旦この件は保留ってことで」

モナ「情報がない中調べても時間の無駄だからな。なにか別のことしようぜ」

双葉「……ねえ蓮、このあとってなんか予定ある?」

双葉「ないなら一緒にごはんでも食べに行きたいなぁ……なんて」



安価↓2  どうしようか?

1 「特にない」
2 「家の片付けがまだ」
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/30(土) 15:26:37.09 ID:zdSsZp6MO
2
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/30(土) 15:48:34.99 ID:mFx8pZFI0
58 :以下、名無しに代わりましてジョーカーがお送りします ◆.jMGTy6iYI [saga]:2018/06/30(土) 21:57:12.29 ID:lUxcLVjv0
蓮「家の片付けがまだ」

双葉「引っ越し作業終わってなかったのか!」

モナ「テレビとか冷蔵庫とか、だいたいの家具の設置終わってるんだけどな。着替えとか日用品とかダンボールに入れたまんまだぜ」

双葉「なるほどそれは――わたしの出番だな!?」

モナ「どの辺でだ!? てかお世辞でもオマエの部屋は片付いてるとは言えないんじゃねぇか!?」

双葉「なにおう!? これでも毎週掃除してるんだぞ! あと散らかってるように見えるのはこれが定位置なの!」


はじめて双葉の部屋を訪れた時と比べたらかなり綺麗ではあるが、机の上はじゃがりこや謎の機械が散乱している。

見える部分は綺麗だが、押入れの中は……パンドラの箱だろうか。


モナ「双葉はこう言ってるけどどうすんだ蓮? フタバに荷解き手伝ってもらうのか?」


安価↓2 どうしようか?

1 「手伝ってくれるか?」
2 「気持ちだけ受け取っておく」 
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/30(土) 21:59:51.79 ID:2ZyN2RdJ0
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/30(土) 22:00:26.22 ID:9gjEOJEfo
61 :以下、名無しに代わりましてジョーカーがお送りします ◆.jMGTy6iYI [saga]:2018/06/30(土) 23:59:50.69 ID:lUxcLVjv0
蓮「手伝ってくれるか?」

双葉「うん、任せて! ……よし、そうと決まれば着替えと準備するから蓮とモナは退出!」

双葉「……い、いちおう言っておくけど覗いたら駄目だかんな!? フリでもないからな!?」


双葉に背中をぐいぐい押されて部屋から追い出される


モナ「なんか妙に張り切ってるけどワガハイ不安しかないぜ…」


双葉『……えっとー、この前買った服どこに仕舞ったかなー。たしか押入れの中に……』

双葉『……うーんと……あ、あったこれこれ。あ、でも作業するならいつもの服の方がいいか?となるとこれはまた今度……』

双葉『……そうなるとあとは……コレと、アレと、………と、それから……』


モナ「なんかやたらゴソゴソと物音立ててるな」

蓮「アクセサリーでも探しているんじゃないか?」

モナ「うーむ、ワガハイの杞憂であればいいんだが……」


〜10分後〜


――四軒茶屋・路地裏 佐倉家前



双葉「へいおまち!」

モナ「よし、んじゃ向かうとするか。はぐれんなよフタバ」

双葉「へっへーんっ、その点は抜かりないぞ! 蓮の腕に抱きついていればはぐれることなどないのだ!」

モナ「お、おう…」

蓮「とりあえず駅に向かおう」

モナ「そんでまったく動じないオマエもなんか慣れたモンだな」

双葉「……」

モナ「ん? どうかしたのかフタバ?」

双葉「へ? あ、ううん!なんでもない! なんか視線感じた気がしたけどわたしの気の所為だと思う」ギュッ

モナ「ふーん?」


双葉に右腕をかなりきつく抱きしめられながら、渋谷行の電車に乗り込んだ。
62 :以下、名無しに代わりましてジョーカーがお送りします ◆.jMGTy6iYI [saga]:2018/07/01(日) 01:52:00.42 ID:gjMAhOQ/0
――渋谷駅周辺 マンション・自室


双葉「お、おじゃましまーす――って広ッ! ナニコレ部屋間違えてない? ホントにこの部屋!?」

モナ「たしか1LDKだっけか? まあ確かに一人暮らしにしちゃ広すぎるかもな」

双葉「なんかちょっとしたホテルみたいな感じがする!いやまあホテルとか泊まったことないからよくわからんけど!」

双葉「うおぉ! なんだこのソファめっちゃふかふかする! 屋根裏部屋のやつとは大違いだ!」

蓮「双葉、あんまりはしゃぐと危ないぞ」

モナ「って、ちょ、待てフタバそれワガハイの昼寝場所! ワガハイの寝床荒らすんじゃねー!」

双葉「ふんふふーん♪ ベッドはどこだー? ――ここか!?」ガラッ

モナ「自由かッ!?」

双葉「ベッド発見! 調査員フタバ、いきまーす! とうっ!」


興奮状態の双葉はベッドにめがけて五体投地

その反動で枕が跳ね上がり、双葉の頭に落下する


双葉「あいてっ」

双葉「(……。……ベッドから蓮のニオイがする……)」

双葉「(見慣れない場所だけど、なんかすごく落ち着く……)」



蓮「双葉」

双葉「ふえっ!? ――あ、いや違うぞ蓮! こ、こここれはだな! その、なんというか人混みを歩いて疲れたからであって他意は別にだな!」


ベッドから起き上がった双葉は、顔を真っ赤にしながら頭と両手を高速移動させていた



安価【先に2票集まった選択肢】 なんと返事をしようか?

1 「疲れたなら休んでていいぞ」
2 「飲み物がないので買物をしてくるから留守番を頼めるか?」
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/01(日) 01:53:51.11 ID:eoQrr2740
2
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/01(日) 01:54:14.73 ID:zA+NDNWU0
1
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/01(日) 01:54:36.63 ID:RuDbfnVrO
2
66 :以下、名無しに代わりましてジョーカーがお送りします ◆.jMGTy6iYI [saga]:2018/07/01(日) 02:29:26.19 ID:gjMAhOQ/0
蓮「飲み物がないので買物をしてくるから留守番を頼めるか?」

双葉「る、留守番? ……自宅警備してればいいの?」

蓮「そうだ」

双葉「それなら任せて大得意!」

蓮「ならモルガナと一緒に留守番しててくれ。すぐ戻る」

双葉「任された!」

蓮「何か希望の飲み物あるか?」

双葉「えっと、ならファンタのグレープがいい」

蓮「わかった」




モルガナ「まったくフタバのヤツめ…!」


モルガナはソファの上でブツブツとぼやきながら、グチャグチャにされたタオルをたたみ直していた

相変わらずの器用さに感心しながら家を出て、近所のコンビニへ向かった



――トリプルセブン


店員「いらっしゃいませー」

店内に入り飲み物コーナーへ向かう。

双葉が希望したファンタのグレープと、自分用のお茶を手に取る。

お菓子でもあれば双葉も喜ぶかと思い、お菓子コーナーを物色していると突然背後から肩を叩かれた。


蓮「?」


安価↓3 そこにいたのは


以下より選択

竜司 杏 祐介 真 春 川上 冴 千早 
一二三 大宅 武見 三島 岩井 吉田 織田 惣治郎 明智のいずれかから
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/01(日) 02:40:55.07 ID:eoQrr2740
この時間帯に下3は難しいんじゃ

68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/01(日) 04:37:26.71 ID:wUFLb+dDO
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/01(日) 04:38:41.42 ID:o8C4WNE50
祐介
70 :以下、名無しに代わりましてジョーカーがお送りします ◆.jMGTy6iYI [saga]:2018/07/02(月) 04:43:02.25 ID:wMmqL8230
祐介「しばらくぶりだな蓮」

蓮「祐介」

祐介「息災なようでなによりだ」

蓮「そっちこそ」

祐介「ああ、怪盗業から足を洗ってからは暇さえあれば美術展に出品をしていてな。かつてのお前の協力もあって、何度か入選を頂いている」

祐介「賞金も貰い、とりあえず食費には困らなくなったので、今日は人間観察がてら渋谷を散歩していたんだ」

祐介「で、ふらりと立ち寄ったコンビニで、お前を見かけて声を掛けたわけだが……また随分とお菓子を買い込むのだな」


訝しむようにカゴの中身を見分する祐介


祐介「もしや引っ越し祝いの宴でも開くのか?」

蓮「引っ越し祝い、というよりは引っ越し作業の差し入れだ。荷解きがまだ済んでいない」

祐介「そうか。……ふむ、ならば俺も手伝うとしよう」

祐介「任せておけ蓮、この俺が黄金比に基づいた家財の配置で華麗な家屋へ変えてみせるとしよう!」


蓮「(祐介は謎の気合を見せている……)」


どうしよ「――さあでは行くぞ蓮! お前の新たな新天地へ! 案内しろ!」

蓮「! か、会計がまだ済んでない」

祐介「む、なら俺はコンビニの外で待っているとしよう」


返事を待たずに祐介はコンビニの外へ向かった。

待たせるのも悪いので、早く会計を済ませよう。

祐介の分の飲み物を適当にカゴに入れ、レジで会計を済ませる。


店員「ありがとうございました、またのご来店お待ちしております〜」



祐介「来たな。よし、では行こう」

蓮「ああ」


祐介を連れてマンションへの帰路に着いた



【Tutorial】
「この作品では先制攻撃(セリフ割り込み)が入ると安価が妨害されます」
「先制攻撃はランダム(作者の気分)です」
71 :以下、名無しに代わりましてジョーカーがお送りします ◆.jMGTy6iYI [saga]:2018/07/02(月) 05:29:15.58 ID:wMmqL8230
――渋谷駅周辺 マンション・自室


祐介「ここがお前の新しい住居か」

蓮「まだ家財しか置いてないが、とりあえず適当に掛けてくれ」

モナ「お、帰ったか蓮――ってユースケじゃねーか!?」

双葉「アイエー!? おイナリ!? おイナリナンデ!?」

祐介「なんだ、モルガナと双葉もいたのか」

祐介「……モルガナお前、少し太ったか?」

モナ「う、うるせー! その話は二度目だからワガハイは答えんからな!」

双葉「蓮のお母さんのあげるおやつが美味しくてつい食べ過ぎたんだってさ」

モナ「オマエが答えんのかよ!?」

祐介「なるほどな。野生から帰って来た時は痩せていたが、まさか数ヶ月でこんなに変わるとは」

双葉「肥満はよくないなー、ビジュアル的には可愛さアップでも、カッコよさは大幅ダウン待ったなし」


モナ「ぐっはっ!?」


モナ「…………なぁ蓮、ワガハイを今度ペットジムに連れてってくれないか……?」


二人に指摘されて精神的に堪えたのか、モルガナは弱々しい声で頼み事を口にした

蓮「わかった」

モナ「よろしく頼むぜ……」


――『ペットジムへ行けるようになった』――

72 :以下、名無しに代わりましてジョーカーがお送りします ◆.jMGTy6iYI [saga]:2018/07/02(月) 06:30:06.39 ID:wMmqL8230
祐介「さて、談笑も程々にして早速取り掛かるとするか」

蓮「双葉、疲れはどうだ?」

双葉「ん、ダイジョブ。よほどの重労働でなければ」

双葉「(ちょっとだけど蓮のベッドで仮眠出来たし……)」

祐介「蓮、家財の配置があまり美しくないと思うのだが、位置を変えても構わないか?」

蓮「任せる」

祐介「承知した」

双葉「わたしは何をすればいい?」

蓮「双葉はこれを棚に収納して貰えるか?」

双葉「はいはーい。って意外とズッシリしてるな、なんぞこれ……って、コーヒー豆?」

モナ「ご主人に教わってからすっかり虜になって一式買い揃えたんだよな」

モナ「ワガハイは飲めないけど、コイツのお袋さんと親父さんは絶賛してたぜ」

蓮「ミルやサーバーとかの道具一式は、あのダンボールの中に入ってるからそれも一緒に頼む」

双葉「なんだか『ルブラン』の手伝いみたいだな。これならチョチョイのチョイで出来そう!」



二人に作業の指示を出したので、自分の作業に取り掛かる。

とりあえず双葉にはあまり見せられない下着などの衣類を収納してしまおう。


〜30分後〜


祐介「出来たぞ…ッ! 枯山水をモチーフにして家財の間に意図的な空間を生み出してみた! 座高の低いソファ、食卓用の長椅子、それらを別の家具や小物と組み合わせることにより、見る人次第で様々な印象を受けるはずだ。これによ(ry」

モナ「話なげーし何言ってるのか全然わかんねぇぞ!?」

双葉「なー祐介、それ椅子座る時引いたりするから結局バランスグチャグチャにならない?」

祐介「……ッ!? そう言われてみればそうだ……ッ!」

モナ「気づいてなかったのかよ!?」

双葉「アホだ、アホがいる」
73 :以下、名無しに代わりましてジョーカーがお送りします ◆.jMGTy6iYI [saga]:2018/07/02(月) 14:42:42.13 ID:wMmqL8230
蓮「二人とも、お疲れ様」

双葉「わたしの作業は終わったぞ。祐介も別の意味で終わったぞ」

祐介「生活動作というイレギュラーがあるのを失念していたか…! くっ、ならばその動作を考慮した上で手直しをしなければならないのは…!」


蓮「少し休憩にしないか?」

双葉「さんせー!」

祐介「椅子の移動範囲を想定すると、この角度から美しく見えるようになるにはある程度の距離が必要となるが…」

モナ「ワガハイは金のスプーンな! 量は普段より少な目で頼むぜ」

祐介「いや待て、そうなると今度は対角線上から美しく見えなくなる恐れが…」


双葉「祐介戻ってこれそうかコレ?」

蓮「祐介、じゃがりこがあるぞ」

祐介「是非頂こう」

双葉「一瞬だった!?」

祐介「俺にとって芸術は最重要項目だが、食事も同じくらい重要だ。金銭的に余裕が生まれようとも食える時に食っておかねばな」ポリポリ

祐介「食事、というよりは料理もある意味で芸術だ。無数の食材の中から素材を吟味し、己の技量で料理という作品へと昇華させる」ポリポリ

祐介「だから料理に関しては一家言があるぞ。苦学生が空腹と苦悩の末に生み出した『空想のフルコース』、いつか俺が芸術家として大成した暁には振る舞ってやろうじゃないか」ポリポリ

双葉「じゃがりこ食いながら言われてもなんかなー。……ってか祐介食い過ぎ! わたしの分がなくなる!」


買ってきたお菓子や飲み物をテーブルで囲んで一息ついた。


祐介「ご馳走様でした」

双葉「結局ほとんど祐介にじゃがりこ食べられたんですけどー!?」

モナ「うーむ、やっぱちょっと物足りねーけど、痩せねば……」


とりあえず荷解きも終わり、やることはなくなった

日は傾いてきたが、まだ外は明るいので出歩いてもよさそうだが…?



安価↓3 これからどうしようか?

1 チャットで怪盗団へ呼びかけてルブランに集まる

2 二人にコーヒーを振る舞う

3 SNSの着信が入る (以下より選択)

竜司 杏 真 春 川上 冴 千早 
一二三 大宅 武見 三島 岩井 吉田 織田 惣治郎 明智のいずれかから
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/02(月) 14:44:48.75 ID:9iN33Gj00
2
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/02(月) 15:58:52.17 ID:nGcNxELN0
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/02(月) 16:01:23.34 ID:sMiWSfxKo
77 :以下、名無しに代わりましてジョーカーがお送りします ◆.jMGTy6iYI [saga]:2018/07/02(月) 18:32:10.68 ID:wMmqL8230
祐介「蓮、差し出がましいかもしれんが、お前の淹れたコーヒーが飲みたい。作ってくれないか?」

双葉「あ、わたしも飲みたい! 食後のコーヒー!」

モナ「食後ってほどしっかりしたモン食ってねーけどな」

蓮「わかった。コーヒー豆は何がいい?」

祐介「お前に任せる」

双葉「右に同じ!」

蓮「了解」


双葉が収納した場所から道具一式を取り出し、惣治郎に教わった手順を思い出しながら豆の選定、焙煎、ブレンド、挽き、淹れを行う。


蓮「おまたせ」


テーブルへ向かい合って座る二人へ淹れたてのコーヒーを配膳する。


祐介「……ほう」

双葉「ルブランの香りだ!」

モナ「ワガハイも人間になればオマエらと一緒に飲めるのになぁ…羨ましいぜ」

祐介「では頂こう」

双葉「お手並み拝見」

祐介「……ふむ、この軽やかな風味はモカだな。スッキリして飲みやすい」

双葉「なんかこれ飲むとそうじろうの顔が浮かんでくる。まあわたしの頭の中では『コーヒー=そうじろう』って式が成り立ってるからなんだろうけど」


二人は満足そうだ。


祐介「しかしお前は多才な才能を持っているな。誰かに教えを請えばすぐに己の糧へと変えてしまう類まれなる才覚がある」

双葉「なんか蓮ってスポンジみたいだよね。教えたらすぐ自分のモノにしちゃうトコとか、謎の包容力があるっていうか」

モナ「まあだからこそ、こいつは怪盗団でリーダーとしてオマエらを率いる事が出来たんだろうぜ」

モナ「すべてのはじまりであり、あらゆる物事の中心に立つのがオマエなんだ」

モナ「ある意味オマエを中心に世界が存在してるって言っても過言はねーかもな」


蓮「流石にそれは過言だ」

祐介「そうか? 俺はお前がいなかったら、いまこうして語り合うことすら出来なかったかもしれないんだが」

双葉「わたしの世界の中心は蓮だぞ。蓮がいたからいまこうして世界を一緒に見られてるんだ」

モナ「ワガハイもオマエに何度助けられたことか。感謝してもしきれないぜ。これからも頼りにしてるぜ相棒」


みんなからの厚い信頼を感じる……。

78 :以下、名無しに代わりましてジョーカーがお送りします ◆.jMGTy6iYI [saga]:2018/07/02(月) 19:17:35.42 ID:wMmqL8230
その後は他愛の無い雑談をして過ごした。

窓の外を見ると日は沈み、街灯が街中を照らし始めていた。


祐介「む、もうこんな時間か。寮の門限もあるからそろそろ帰らねば」

双葉「わたしもそろそろ帰る。そうじろうに何も言わないで出てきちゃったからバレる前に戻らないと」

双葉「(もっと蓮と一緒にいたいけど、学校あるからガマン、ガマン……。登校までの辛抱……っ)」

蓮「二人共、駅まで送るよ」

祐介「いや、俺は電車は使わず徒歩で帰るから問題ない。送迎なら双葉に付いてやってくれ」

蓮「わかった」

双葉「(祐介ナイスアシスト! じゃがりこの恨みはナシにしといてやる!)」

祐介「ではまた明日。学校で会おう」

蓮「ああ」


一足先に家を出る祐介を見送った。


双葉「えっと、そんじゃあ蓮、エスコート、シクヨロ!」

蓮「わかった」

双葉「えっへへ…」

モナ「ワガハイは留守番してるぜ。二人共、気をつけてな」


来た時と同じように、双葉に右腕を抱きしめられながら駅へ向かい、四軒茶屋行きの電車に乗り込んだ。


――四軒茶屋・路地裏 佐倉家前


双葉「送迎ありがと。んじゃまた明日ね!渋谷駅の連絡口で待ってるの忘れちゃ駄目だかんな!?」

蓮「わかった」

双葉「それじゃあサラダバー!」

蓮「また明日」


明日一緒に登校することを約束し、双葉は駆け足で惣治郎の家へ消えていった。

部屋の明かりが付いた事を確認したのでそろそろ帰るとしよう。


そういえば惣治郎にまだ戻ってきた挨拶をしていないが…?


安価↓3 どうしようか?

1 また日を改める
2 顔見せにルブランへ立ち寄る

79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/02(月) 19:37:28.72 ID:zw9V6ItWO
モナ踏んじゃった♪ モナ踏んじゃった♪ (踏み台)
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/02(月) 19:50:02.26 ID:3rcJU6LXo
もう寝ようぜ
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/02(月) 20:04:02.62 ID:DofVjaGDO
2
82 :以下、名無しに代わりましてジョーカーがお送りします ◆.jMGTy6iYI [saga]:2018/07/02(月) 20:46:26.57 ID:wMmqL8230
――四軒茶屋・路地裏 ルブラン


顔を見せておこうと思いルブランの前まで向かう。

夕飯時だからか、すれ違う人は少なく、あちこちから様々な料理の香りが食欲を刺激する。

すっかり歩きなれた路地裏を進み、ルブランの看板の前で立ち止まる。

表札は『OPEN』になっており、まだ営業しているようだ。

店内を覗いてみると、日曜の夜だからか少し混雑しているのが伺える。


『そういえば明智って最近見かけないよな』

『あー、言われてみれば。怪盗団の話も聞かなくなったし』

『獅童の一件でそれどころじゃなかったってのもあるけど』

『明智くんカッコ良かったのになー。探偵引退しちゃったのかな』

『おいおい彼氏の眼の前で別の男を褒めるのかよ…』

『なによ、アンタだってこのまえ「りせちーマジかわいい!」 とか言ってたくせに』

『うぐっ』

惣治郎『おいおいお二人さん、喧嘩ならよそでやってくれ』

『す、すんません』
『ごめんなさい』


『……おあいこだからね?』

『……悪かった。マスター、お代ここ置いときますね』

『ごちそうさまでした』

惣治郎『はいよ。毎度あり』


カップルはバツが悪そうな顔をお互い浮かべながらルブランを後にした。


惣治郎『…ったく、メシ食う時くらい仲良くしとけよなっての。――ん?』


カップルが座っていた席の片付けをしていた惣治郎がこちらに振り向いた。

惣治郎『……』

惣治郎は一瞬驚いたように目を見開いたが、すぐにいつもの目つきに戻る。

そして顎で店内に入るように促してきた。

断る理由もないので、扉を開けて店内へ足を運ぶ。


惣治郎「いらっしゃい」

蓮「カレーでももらおうか」

惣治郎「相変わらず生意気なようでなによりだ」

惣治郎「だが生憎だったな、カレーは今日は売切れだ。頼むなら別のもん頼んでくれ」

蓮「ならコーヒーを」

惣治郎「あいよ。この前の約束通り、1杯くらいは奢ってやるからお代はいらねぇからな?」


惣治郎お手製のコーヒーをごちそうになった。
83 :以下、名無しに代わりましてジョーカーがお送りします ◆.jMGTy6iYI [saga]:2018/07/02(月) 22:13:32.28 ID:wMmqL8230
惣治郎「しっかし、まさか1ヶ月もしないうちに戻ってくるとはなぁ。双葉から聞いた時は驚いたぜ」


まばらになってきた店内を見渡しながら、惣治郎が話題を振ってきた。

コーヒーを嗜みながら、話に耳を傾ける。


惣治郎「まぁ一度付いちまったレッテルってのは、なかなか剥がれねぇもんだ。剥がしても剥がしても、また塗りたくられちまう」

惣治郎「塗りたくる奴らは、テメェの本来持ってる色が見えなくなるまで塗り重ねてやるのが正義だと思ってやがるからな」

惣治郎「そんな奴らにかまってやるだけ時間の無駄だ。何が楽しくて他人のキャンバスにされなきゃならねぇんだよってな」

惣治郎「だから何をしようがありのままのテメェを受け入れてくれる人間は大事にしろよ?」

惣治郎「このご時世、簡単に手のひらを返す人間なんざごまんといるからな」

惣治郎「信じていた人間に背後から刺される、なんてよくある話だ。そうならないよう、大事なことはキチンと腹を割って話せよ」


蓮「惣治郎は刺された事はあるのか?」

惣治郎「俺の事はいいんだよ。仮にあったとしてももう何十年も過去の話だ、時効だ時効」


「マスター。お代ここ置いとくよ」

「俺らもそろそろ帰るか」

「だな。マスター!こっちもお勘定ここ置いときますねー」


惣治郎「あいよー、毎度あり」


7時を過ぎたからか、ぞろぞろと続けて客が店を後にする。

惣治郎はテーブル席へ向かい、テーブルを布巾で掃除しながら背中越しに言葉を発した。


惣治郎「……お前、いろんな人に手ぇ出してただろ?」

蓮「!」

惣治郎「俺も若い頃はだいぶやんちゃしてたからあんまり強くは言えねぇけどな」

惣治郎「若い身空での惚れた腫れたで一緒に居られるうちはいい」

惣治郎「けどな、そうも言ってられない時期はあっという間に来るもんだ」

惣治郎「それ相応の身の振り方は覚えておけよ? でないと新聞に名前載っちまうからな? 『死人に口なし』なのも忘れるなよ」


向こうを向いている為表情は伺えないが、惣治郎から厳しい忠告を受けた。


惣治郎「ま、何事もバランスが大事だからあんまハメ外しすぎんなってこった。特に今年は受験なんだろ?浪人して1年棒に振るなよ」

蓮「気をつける」

惣治郎「そうしてくれると助かるぜ。もうこの前みたいなのはコリゴリだからな」


やれやれと、肩を竦める惣治郎。 惣治郎のフォロワーがなければそれこそ本当に刺されていたかもしれない。


――カランカラン


惣治郎「いらっしゃい。――って、ああ」


最終決戦以上の死を覚悟した修羅場を思い出していると、現実に呼び戻すかのように入口のベルが店内に鳴り響いた。

惣治郎の反応からして知り合いのようだが……。


安価↓3 そこに居たのは?

1 真
2 春
3 武見
4 冴
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/02(月) 22:15:40.88 ID:nGcNxELN0
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/02(月) 22:15:43.35 ID:DofVjaGDO
2
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/02(月) 22:19:39.36 ID:G1k6V3wj0
3
87 :以下、名無しに代わりましてジョーカーがお送りします ◆.jMGTy6iYI [saga]:2018/07/02(月) 23:11:54.89 ID:wMmqL8230
武見「どうも。まだ営業時間?」

惣治郎「開いてるよ。ただ今日は客が多かったから食材がなくて大したもんは出せないけどな」

武見「そう。ならコーヒーを頂けるか――し、ら」


扉を開けて立っていたのは武見だった。


武見「…………あれ、おかしいな、疲れてるのかな」

武見「ねぇマスター。そこに人、いるわよね? カウンターに座っているの、幽霊とかじゃないわよね?」

惣治郎「そうだな、ちゃんと足はついてるはずだぜ」

蓮「久しぶり」

武見「マスター、いま彼なんて言ったか聞こえた?」

惣治郎「俺の耳が遠くなってなけりゃ、『久しぶり』って聞こえたな」

武見「そう。……ならこれは幻覚でも幻聴でもないのね」


武見はヒールを鳴らしながらカウンター席まで近づいてくる


武見「隣、座っても?」

蓮「どうぞ」

武見「ありがと。………………ところで貴方、今私が何考えているか分かるかしら?」


底冷えするような冷ややかな圧を武見から感じる……。


安価↓3 なんと返事をしようか?

1 「『また会えて嬉しい』かな?」
2 「『想定外の事態で心臓が止まりそう』かな?」
3 「ごめん」

88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/02(月) 23:27:12.47 ID:1REn8Pevo
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/02(月) 23:33:57.24 ID:5Yq17qGNo
1
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/02(月) 23:35:02.99 ID:8p9RyIXC0
3
91 :以下、名無しに代わりましてジョーカーがお送りします ◆.jMGTy6iYI [saga]:2018/07/03(火) 00:26:40.27 ID:eKAraKOR0
蓮「ごめん」

武見「どうして謝るのかな?」

蓮「東京に戻って来ることを伝えてなかったから驚かせた、ごめん」

武見「……、そうね。凄く驚いたわ。あんまり連絡取れなかったし、貴方も自分から連絡するタイプじゃないもの」

蓮「怒ってる?」

武見「そう尋ねるってことは、私が怒っているように見えてるのね」

武見「……私、感情はあまり顔に出ないの。これでもいま、貴方が隣にいるだけなのに、心臓の鼓動、スゴイ事になってるんだから」


ややうつむきながら武見は言葉を紡ぐ。さっきの冷ややかな圧は冷静を装う為だったようだ。


惣治郎「あー、ゴホンッ」

武見「っ!」

惣治郎「水差して悪いな。ご注文のコーヒーだ」

武見「あ、……どうも」

惣治郎「そんで蓮、お前店番しとけ」

蓮「え」

惣治郎「タバコ買ってくる。10分くらいで戻るわ」

エプロンを外しながらそう言い残して惣治郎は店を出ていった。



武見「気を遣わせちゃったかな」

蓮「かもしれない」

武見「……」


意図せず武見と2人きりになってしまった。


安価↓3 どうしようか?

1 一人暮らしを始めた事を話す
2 惣治郎が帰ってくるのを待つ
3 客が来店する(末尾コンマ判定)
真(0〜2) 春(3〜5) 冴(6〜8) ???(9orゾロ目)
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/03(火) 00:31:42.45 ID:aw9Tn5Ls0
3
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/03(火) 00:36:12.61 ID:UHKk80sDO
1
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/03(火) 00:47:53.77 ID:2xmsfQ/Io
1
95 :以下、名無しに代わりましてジョーカーがお送りします ◆.jMGTy6iYI [saga]:2018/07/03(火) 01:28:59.43 ID:eKAraKOR0
武見「そういえば貴方、以前はこの店で働いていたけど、今日は違うのね」

蓮「一人暮らしを始めたからルブランにはもう住んでない」

武見「へぇ、そうなんだ」

武見「一人暮らし、か。新しい住居はどこなの?」

蓮「渋谷駅から少し歩いたマンション」

武見「高校生がマンション暮らしとはなかなか豪勢だね」

蓮「そうでもない」

武見「いやいや、一人暮らしでマンションはあまりないと思うけど」

武見「それにあの辺りだと家賃もそこそこするんじゃないの?」

蓮「貯金があるから平気」

武見「……言われてみれば貴方、うちで結構な額の買物してたね」

武見「…………ヘンなバイトとかしてたりしないよね?」

蓮「してない」

武見「そう。ならいいけど」

武見「もしお金が足りないなら助手として雇ってあげるから、困ったらいつでも連絡頂戴」

武見「それとも、モルモット君は『治験』の方が良かったかな? なんて」



安価↓2 なんと返事をしようか?

1 「お金には困ってない」
2 「『治験』が必要なら声を掛けて欲しい」
3 「もし風邪で寝込んだ時は往診してくれるか?」

96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/03(火) 08:36:03.69 ID:6fNrv4kw0
1
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/03(火) 08:58:55.70 ID:X/6lJCkIO
3
98 :以下、名無しに代わりましてジョーカーがお送りします ◆.jMGTy6iYI [saga]:2018/07/04(水) 05:19:07.62 ID:cVypuz6S0
蓮「もし風邪で寝込んだ時は往診してくれるか?」

武見「ふふっ、なにそれ。助手や『治験』でお金を貰うより、『診察』で私にお金をあげる方がいいってこと?』

武見「そうね、もし貴方が病気でどうしようもなくなった時は『お見舞い』に行ってあげる」

武見「貴方からお金は受け取れない。だから『往診』はしない。その代わりに『お見舞い』」

武見「まあ私の『治験』に最後まで付き合う事が出来た貴方が、病気で寝込む姿なんて想像出来ないけど」

蓮「そう言われてみれば『治験』以降体調不良になった事がない」

武見「貴方、元々健康優良児だったし、それに加えて私の治験や薬で免疫力が高まったのかもね」

武見「けど薬はあくまで一時的なものに過ぎないから過信はダメ。体調不良であれば無理はしないこと」

蓮「わかった」

武見「ん。素直でよろしい」

武見「貴方は色々と厄介事に巻き込まれそうな性格してるから、重々注意すること」

武見「医療は万能じゃないからね? それだけは忘れないで欲しいかな」


どこか慈愛を感じる眼差しを向けながら、武見は優しく微笑みかける。

医者として過ごしていれば、救えた命もあれば救えなかった命もあったのかもしれない。



惣治郎「急に留守番任せて悪かったな、今戻った」

そんな事を考えていると、惣治郎が帰ってきた。

武見「……それじゃあ私はそろそろお暇しようかな。マスター、お会計お願いします」

惣治郎「あいよ」



武見「ごちそうさまでした。じゃあまたね、モルモット君」


会計を手早く済ませた武見は軽く手を振って店から出ていった。


惣治郎「蓮、お前も出てけ。今日はそろそろ店仕舞いだ」

蓮「片付けなら手伝おうか?」

惣治郎「何言ってんだ、今日のお前は客だろうが。客に店の手伝いさせるほどウチはブラックな店じゃねぇよ」

惣治郎「ほらさっさと出てけ。双葉がお腹空かして待ってるんだからよ」


有無を言わさぬ物言いで惣治郎にルブランから追い出されてしまった。

路地裏に出ると、少し離れた場所を武見が歩いているのが見えた。


安価【先に3票集まった選択肢】どうしようか?


1 武見の後を追い掛ける
2 渋谷駅周辺で買物をする
3 明日に備えて自宅へ戻る
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/04(水) 07:14:11.20 ID:fJKK2I9uo
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/04(水) 08:50:06.38 ID:aSzjHFv30
2
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/04(水) 09:23:59.75 ID:b77ONw0I0
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/04(水) 14:05:14.40 ID:7aPuc+FUo
2
103 :以下、名無しに代わりましてジョーカーがお送りします ◆.jMGTy6iYI [saga]:2018/07/05(木) 05:54:20.87 ID:EeKgawhx0
武見の後を追うか迷ったが、約束も特にしていない状況で付き合うのは迷惑だろう。

ひとまず電車に乗って渋谷駅へ戻った。


――渋谷駅・地下通路

休日出勤だったのだろうか、疲れた表情を浮かべるサラリーマン達の横をすれ違いながら駅構内を歩く。

あまり遅くなると巡回している警察に補導されるかもしれないので、あまり自宅から離れた場所には行かない方がいいだろう。


安価↓ どこへ向かおうか?

1 ロシナンテ(ディスカウントショップ)
2 ビッグバン・バーガー
3 トリプルセブン
4 駅地下モール
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/05(木) 06:24:40.04 ID:o/EJcoRaO
2
105 :以下、名無しに代わりましてジョーカーがお送りします ◆.jMGTy6iYI [saga]:2018/07/05(木) 07:05:58.73 ID:EeKgawhx0
――セントラル街・【ビッグバン・バーガー】


店員「いらっしゃいませ! 只今の時間、ワンコインでビッグバンチャレンジが出来ますがいかがなさいますか?」

蓮「普通のビッグバンバーガーと烏龍茶のSをお願いします」

店員「お持ち帰りですか?それとも店内でお召し上がりになりますか?」

蓮「店内で」

店員「畏まりました!商品はお届けに参りますので、できあがるまでの間、テーブル席でお掛けになってお待ち下さいませ!」


店員から整理券を受け取り、テーブル席へ向かう。

ピークを過ぎているからか、店内は閑散としていたので、空いている窓際の席へ適当に腰掛けた。

商品が届くのを待ちながらガラス張りの窓から眺める。

早足で歩く青年、猫背で緩やかに進む老人、横並びで談笑しながら進む女性グループ

右に左に揺れ動く人の波を漠然と眺めていると、こちらを見てピタリと足を止める人影が。


安価 【先に3票集まった選択肢】 そこに居たのは?

1 春
2 真
3 竜司
4 一二三
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/05(木) 08:27:59.99 ID:vbnntozjO
4
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/05(木) 08:28:23.95 ID:oeWI44tk0
1
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/05(木) 09:03:41.92 ID:XoqZBycVo
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/05(木) 09:11:42.33 ID:DbGFYWaJ0
1
110 :以下、名無しに代わりましてジョーカーがお送りします ◆.jMGTy6iYI [saga]:2018/07/06(金) 11:43:56.18 ID:Syl+WKgQ0
そこに居たのは春だった。

春はガラス越しに微笑みながら手を振ってきたので手を上げて応える。


反応があって華やかな笑みを浮かべた春は、スマホを取り出して何かを操作する。


【SNS】NEW1


その直後、スマホに着信。

差出人は目の前にいる春だった。

どうやらガラス越しだからSNSで会話をするつもりのようだ。


春『こんばんは。東京に帰ってきたんだね、おかえりなさい』

蓮『ただいま』

春『いま何してるの? 何かの帰り?』

蓮『惣治郎に挨拶がてらルブランで食事をしようとしたら、料理が品切れしてたのでここで夜食の予定』

春『そうなんだ、それは残念だったね』

春『あのね、偶然とはいえ、こうしてあなたと会えたのもなにかの縁だし、私もご一緒していいかな?』

蓮『構わない』

春『ありがとう。じゃあ今から向かうね』


春はスマホをカバンに仕舞うと店の入口へと向かった。

その後すぐに自動ドアが開き、春が入店してきた。

レジで何かを注文した春は、片手に飲み物を持ってこちらへ歩いてくる。


春「改めましてこんばんは」

蓮「こんばんは」

春「あなたが地元に帰ってから、まだ1ヶ月も経ってないのにどうしてかな。あなたの顔が見れて凄く安堵している私がいるの」

春「この前のチャットを見た直後から、はやくあなたに会えたらいいなぁって思ってたらこんなすぐ会えるなんて」

春「単なる偶然なのかな。それとも運命の導き?」


安価 ↓3 どんな返事をしようか

1 「たまたまじゃないかな」
2 「運命の赤い糸が引き合わせたのかも」
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/06(金) 12:03:59.01 ID:Z5HdB5lm0
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/06(金) 12:21:53.11 ID:7Yn6RpJDO
1
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/06(金) 12:31:50.61 ID:xARuqiyo0
1
114 :以下、名無しに代わりましてジョーカーがお送りします ◆.jMGTy6iYI [saga]:2018/07/07(土) 23:12:37.11 ID:9L5ARWRH0
蓮「たまたまじゃないかな」

春「リアリスト思考だね。私は運命とかの方がロマンチックで素敵だと思うけどな」


少し残念そうな表情を浮かべながら、春は飲み物に口をつける。

その様子を眺めていると、店員が商品を持ってこちらへ歩み寄ってきた。


店員「お待たせいたしました。ビッグバンバーガーと烏龍茶のSサイズでございます」

蓮「ありがとう」

店員「商品出来たてでお熱くなっておりますので、お召し上がりの際は火傷にご注意下さいませ」


両手で商品を受け取ると、店員はぺこりとお辞儀をしてレジへと戻って行った。


春「どうぞ私にはお構いなく召し上がって。私が注文したのはこの飲み物だけだから」

蓮「わかった。いただきます」


包みを解いてビッグバンバーガーにかぶりつく。

出来たて熱々のハンバーガーを一口、二口と胃袋へ放り込んでいく。


蓮「ごちそうさまでした」


途中、烏龍茶で口の中をリセットしながら手早く完食。

以前挑戦したコスモスタワーバーガーと比べるまでもなく小さいのですぐに食べ終わってしまった。


春「あれ、もう食べ終わったんだ」

蓮「春を待たせるのも悪いから手早く食べた」

春「なんか余計な気を遣わせちゃったみたいでごめんなさい。私も新規事業でのメニュー開発がなかったら注文してたんだけど…」


苦笑交じりに頬を掻く春。コーヒーに合う料理の味見に付き合わされたのだろうか。


蓮「事業は順調そう?」

春「うん、開店に向けて色々と準備が進められてるよ」

蓮「そうか」

春「大学との両立で毎日大変だけど、将来喫茶店を開く時に絶対役に立つはずだから頑張らないと」

春「そのせいで最近はちょっと寝不足気味だけど、慣れていない間は仕方ないよね…」


春の顔をよく見ると、メイクで隠してはいるがうっすらと隈が見て取れ、疲労の色が伺えた。


安価↓2 なんと返事をしようか? 

1 「大変そうだな」
2 「何か手伝える事はないか?」
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/07(土) 23:16:16.16 ID:toTb9xw30
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/07/07(土) 23:29:07.81 ID:fo92B/QY0
2
117 :以下、名無しに代わりましてジョーカーがお送りします ◆.jMGTy6iYI [saga]:2018/07/08(日) 01:54:56.97 ID:X3SwU/qF0
蓮「何か手伝える事はないか?」

春「心配してくれるんだね、ありがとう。でもあなたの気持ちは嬉しいけど、私がやりたくてやってる事だから」

蓮「無理は良くないぞ」

春「無理……はしてないとは思うんだけど、あなたから見ればそう見えるの?」

蓮「目の下に隈が出来てる」

春「えっ!? うそ、やだ朝ちゃんとメイクしたのに…っ! ごめんなさい。ちょっとお手洗いに…!」


春は鞄を持って慌ててトイレへと向かった。

余計な事を言ってしまったかもしれない…。



それから数分後、春は戻ってきた。


春「お見苦しい姿を見せてごめんなさい」

蓮「こっちこそ無遠慮な発言だった、ごめん」

春「ううん、あなたは悪くないの。上手く両立が出来ない未熟な私のせい」

春「……ごめんなさい、ちょっと愚痴を聞いてもらってもいいかな?」

蓮「俺でよければ」

春「ありがとう」


伏し目がちな目で俯きながら、春は語り始める。


春「実は私も大学生になってから一人暮らしを始めたんだ。家の人からは反対されたんだけど、今までの自分から変わりたくて家を出たの」

春「それで今までお手伝いさんに身の回りの世話を任せてたんだけど、一人暮らしになったら全部自分でやらないといけないじゃない?」

春「掃除、洗濯、食事、学業に新事業の手伝い。毎日全部1人でこなして、いかに自分は恵まれた環境で過ごしていたのか痛感したの」

春「そんな自分がなんだかすごく情けなく感じて、このままじゃ駄目だと思って奮起したけど空回りすることも多くて…」

春「その遅れを取り戻す為に夜遅くまで頑張ってたら、さっきあなたに指摘された隈が出来てしまったの」

春「余計な心配を掛けたくなかったからメイクで隠して平静を装ってたけど、あなたの前では無理みたい」


春「…………うん。ありがとう、話せたらなんだか少しスッキリしたかも」

春「自宅だったら薪を割ってストレス解消出来るんだけど、マンションじゃそうもいかないからね」


そういえば『宴』の時に薪を割るのがストレス解消になると言っていた気が……。

迂闊な言動でかち割られないようにしよう……。
118 :以下、名無しに代わりましてジョーカーがお送りします ◆.jMGTy6iYI [saga]:2018/07/08(日) 02:22:43.56 ID:X3SwU/qF0
店員「ありがとうございました。またのご来店をお待ちしております」


夜もだいぶ深まってきたので、店員に見送られながら春と一緒に店を出た。


春「それじゃあ私はそろそろ帰るね」

蓮「送っていく」

春「ううん、平気。私が今住んでるマンションはそこまで遠くないから」

春「ここからじゃ見えないけど、渋谷駅からはそんなに離れてないの。徒歩10分くらいかな」


そう言いながら春が指を示した方向は確か高級マンションが立ち並ぶ方角だった。

自宅のマンションからは少し離れた位置にあるが、そんなに遠い距離ではない。


安価↓3 どうしようか?

1 心配なのでマンションまで見送る
2 タクシーを拾って送ってもらう
3 買物があるのでここで別れる
119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/08(日) 02:26:36.29 ID:FHbwsqdF0
3
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/08(日) 02:33:36.51 ID:clHEQOXT0
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/08(日) 02:39:23.53 ID:ufNo2KAFo
1
122 :以下、名無しに代わりましてジョーカーがお送りします ◆.jMGTy6iYI [saga]:2018/07/08(日) 03:28:16.09 ID:X3SwU/qF0
蓮「心配だからマンションまで見送る」

春「そう? そこまで言うならお願いしようかな」


――新宿駅近辺・道路沿い歩道


春「前から少し思ってたんだけど、なんだかみんなちょっと私に対して過保護過ぎるんじゃないかな」

蓮「そうかな?」

マンションへと向かう帰路で、春は唐突に疑問を口にした。

春「うん、なんか少し距離があるっていうか、私自身、怪盗団に合流したのが1番遅かったからっていうのもあるのかな」

春「みんなともっと仲良くなりたいんだけど、私もあんまり積極的に人と付き合う人間じゃないから、適切な距離感がなかなかつかめないんだけどね」

蓮「なら今度、怪盗団のチャットで話していたパーティーでも開こう」

春「あ、それってこの前のチャットで杏が話していた提案のこと?」

蓮「そうだ」

春「確か場所はルブランだったよね。最近は足を運べてないから、久しぶりにマスターのコーヒーが飲めそう」

春「ルブランのお店の雰囲気、将来自分のお店を持つ時の参考にしたいからしっかり観察しないと!」


春はやる気をみせている。張り切り過ぎて過労で倒れたりしなければいいが…。



――新宿駅近辺・高級マンション入口


春「送ってくれてどうもありがとう」

蓮「どういたしまして」

春「……、せっかく来たからお茶菓子でもどうかなって思ったけど、もう遅いから流石に迷惑かな」



安価【先に3票集まった選択肢】 どうしようか?

1 「気持ちだけ受け取っておく」
2 「また今度遊びに来た時にでも」
3 「もしかして、寂しい?」
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/08(日) 04:58:27.31 ID:BVRYlXUE0
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/08(日) 05:15:09.29 ID:+A7WfZ+DO
2
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/08(日) 06:51:43.73 ID:clHEQOXT0
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/08(日) 07:19:04.13 ID:FHbwsqdF0
127 :以下、名無しに代わりましてジョーカーがお送りします ◆.jMGTy6iYI [saga]:2018/07/09(月) 08:52:56.05 ID:kA9w8AYr0
蓮「もしかして、寂しい?」

春「…………また私、顔に出てた?」

蓮「そういうわけじゃないけど、なんとなくそう思った」

春「……、あなたの前では隠し事、出来ないなぁ」


春「……うん、寂しい。自立する為に選んだ道なのに、何言ってるんだって思われるかもしれないけど、1人って凄く寂しいの」

春「帰宅すると明かりの点いていない暗闇だけが唯一出迎えてくれるんだけど、以前はお手伝いさんが必ずいたから孤独感を余計に覚えてしまって…」

春「……情けない先輩だよね。一人暮らしも満足に出来なくて、寂しさのあまり、後輩のあなたにこんな話をしちゃうなんて」


肩を落として弱々しい声で言葉を紡ぐ春。

何か励ましの声をかけなければ…。


蓮「……、今の春は自分から選んで孤独になっているだけで、孤立はしていないんじゃないかな」

春「え…?」

蓮「目の届く所に姿が見えなくても、心で繋がっていれば孤立することなんてない」

春「……」


蓮「春は1人じゃない。今は物理的に見えてないから孤独を感じているだけで、心理的にはずっと近くにいる。自分も、怪盗団のみんなも」

蓮「寂しいなら無理する必要なんてない。毎日遭うのは難しいけど、SNSでならいつだって繋がれる」

蓮「孤独に耐えられなくなったら呼びかけて欲しい。みんなも自分も、いつだって春を受け入れられる場所にいるから」


蓮「それに、自分の夢を叶える為に努力する人が、情けないなんて微塵も思わない」

蓮「春は尊敬出来る先輩だと思ってるから、そんなに自分自身を卑下しないでくれ」


春「……っ」

蓮「春?」

春「…………ごめんっ、なさい。……ちょっと、いま、は、あなたに顔、見せられそうに、な、い……っ」


顔を後ろにそらし、両手で顔を隠しながら途切れ途切れに言葉を発する春。

……まずい、泣かせてしまった……!?


安価【先に3票集まった選択肢】 どうしようか?

1 春が落ち着けるように部屋へ上がりたい事を伝える
2 抱き寄せて胸を貸す
3 春が落ち着くまでしばらく待つ

128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/09(月) 08:54:56.63 ID:8ZONDlhDO
2
129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/09(月) 09:16:58.50 ID:YP9YYoxUo
2
130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/09(月) 09:27:14.84 ID:i7kLGePEO
蘭子「混沌電波第161幕!(ちゃおラジ第161幕)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1522060111/
蘭子「混沌電波第162幕!(ちゃおラジ第162回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1522664288/
蘭子「混沌電波第163幕!(ちゃおラジ第163回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1523269257/
蘭子「混沌電波第164幕!(ちゃおラジ第164回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1523873642/
蘭子「混沌電波第165幕!(ちゃおラジ165回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1524480376/
蘭子「混沌電波第166幕!(ちゃおラジ第166回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1525058301/
蘭子「混沌電波第167幕!(ちゃおラジ第167回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1525687791/
蘭子「混沌電波第168幕!(ちゃおラジ第168回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1526292766/
蘭子「混沌電波第169幕!(ちゃおラジ第169回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1526897877/
蘭子「混沌電波第170幕!(ちゃおラジ第170回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1527503737/
蘭子「混沌電波第171幕!(ちゃおラジ171回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1528107596/
蘭子「混沌電波第172幕!(ちゃおラジ第172回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1528712430/
蘭子「混沌電波第173幕!(ちゃおラジ第173回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1529353171/
蘭子「混沌電波第174幕!(ちゃおラジ第174回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1529922839/
蘭子「混沌電波第175幕!(ちゃおラジ第175回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1530530280/
131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/09(月) 10:08:24.78 ID:Ni1nyWiz0
132 :以下、名無しに代わりましてジョーカーがお送りします ◆.jMGTy6iYI [saga]:2018/07/10(火) 09:51:45.73 ID:ROOZzIfp0
マンションの入口で女性を泣かせるという構図は非常によろしくない。

泣かせるつもりはなかったとはいえ、自分の言葉を聞いて泣いてしまったら、意図は関係なく泣かせたのと同義だ。

春は顔を見せられそうにないと言った。

なら彼女の望み通り、泣き顔を隠してあげるのがせめてもの贖いだろう。

ゆっくりと春の元へ歩み寄り、両手で優しく抱き寄せる。

一瞬驚いたように両肩が震えた春だったが、自分がそれ以上何もしない事がわかると胸元に頭を預けてきた。

ひとまず春の感情の昂ぶりが落ち着くのを待つとしよう。


春「…………………………穴があったら入りたい」


――どれくらい時間が経過しただろうか。しばらくして、泣いた影響か鼻声の春はそうポツリと呟いた。

蓮「ならもう少し抱き寄せた方がいい?」

春「……ううん、このままでいい。…………このままがいい」

俯いたまま言葉を地面へ落とす春。

顔を覆い隠していた春の掌は、いつの間にか自分の服の裾を軽く掴んでいた。


春「…………いま私、凄く恥ずかしい事言わなかったかな?」

蓮「? 男女が抱き締め合うのは恥ずかしい事なのか?」

春「……恥ずかしい事というか、なんて言えばいいのかな、とりあえず普通は恥じらいを覚えるものだと思うの」

蓮「そういうものなのか?」

春「……ふふっ、あなたってたまに予想の斜め上の反応するね」


春「…………うん。ありがとう、もう大丈夫。――あ、でも今の顔は見ないで欲しいから、後ろ向いて貰えると嬉しいかな」


なんとか落ち着きを取り戻した春だが、やはり顔を見られたくないようで、地面を向いたままそうお願いしてくる。


蓮「わかった」

春の要望に応える為に抱き寄せるのを辞めて後ろを向いた。


春「……、――っ!」


――その直後、背中に伝わる柔らかな衝撃と彼女の温もり。

反射的につい振り返りそうになったが、なんとか動きを制止させて前方へ向き直る。


春「……寂しくなったら、またこんな風に励ましてもらってもいいかな…?」


背中に身体を密着させながら語りかけてくる春。返す言葉は先程告げた言葉でいいだろう。

蓮「ああ。いつだって春を受け入れられる場所にいるから」


春「ありがとう。……その言葉、一生忘れないからね?」


囁くような声で告げた後、春は背中から離れ、小走りで足音と共に離れていく。


春「あなたに泣き腫らした顔なんて見せたくないから、部屋へはまた日を改めて招待するね」

春「それじゃあまた。おやすみなさい」

蓮「おやすみ」


足音が遠ざかっていくのを把握しながら、後ろをチラりと振り返れば春の姿はすっかり小さくなっていた。

自分もそろそろ自宅へ帰るとしよう。

等間隔で並ぶ街灯に照らされながら、自宅への帰路についた。
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