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アイアンマン「この魔法の世界に鉄人を!」【このすば×アイアンマン】
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102 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/06/28(木) 00:45:43.01 ID:BBxQUyiC0
めぐみん「えぇっ!?」
カズマ「あのなぁ!!大金も入ったし、めぐみんともダクネスともなんだかいい感じだし、俺はこのままお前らとイチャ付きながら毎日ダラダラ暮らして行く予定なんだよ!ほら、ソファで一緒に寝ようぜ!!」
めぐみん「最低です!ほんっとうに最低ですよこの男!!」
ダクネス「ほ、ほほほ・・・本当に何を言っているんだ貴様は!?!?///」
アクア「イチャつく云々の妄想はともかく、トニーと関わらないことに関しては私も賛成よ。厄介ごとはごめんなの!ほら!みんなで面白おかしく生きるのよ!」
ダクネス「そうだ・・・こいつらはこういう奴等だった・・・」
カズマ(俺の名は佐藤和真。これからは何不自由無い生活が約束されている男。自分から進んで危ない橋は渡らない)
カズマ(・・・これでいいんだ、これで。世界を救うのは選ばれしヒーローに任せよう)
103 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/06/28(木) 00:48:04.31 ID:BBxQUyiC0
......
....
..
.
エリスの神殿
エリス「ふぅ・・・今日はもう、死者の案内は無いようですね」
エリス「下界に降りて神器回収の続きをしましょうか」
?「いいや、その必要はない。お前の世界は、この私が統治してやるのだからな」
エリス「・・・だ、誰ですか!?姿を見せてください!」
ザッ…
?「やぁ、邪魔するよ」
エリス「あ・・・あなたは・・・!い、一体・・・ここに何の用ですか!?」
?「お前の世界を救ってやろうとここへ来た。見たところ、この世界を統治するにお前では役不足だ」
エリス「・・・」
104 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/06/28(木) 00:50:17.77 ID:BBxQUyiC0
?「私が統治すれば、この世界はより良いものになるだろう。全員が跪き、私を崇拝する」
?「それが人間の本来あるべき姿ではないのか?神の位についている癖に、お前は人に尽くしているだけだ」
?「お前が尽くして人間が少しでもまともになったか?お前のやり方は何の意味もなさない」
?「魔王とやらに苦しめられているようだが・・・この私が絶対的な力をもって、魔王もろとも屈服させ、この世界を平和にしてやろう。全員が神にひれ伏せば・・・決して争いなど起きないのだ。幸福だろう?」
エリス「それは・・・幸福などではありません。恐怖です」
エリス「自分の方が優れていると慢心し、人々を恐怖で支配するのは・・・治める者として失格です」
?「ふん・・・では、貴様はそこで見ているがいい。この世界が私によって支配されるのを」
?「元統治者のお前は生かしてやる。お前には私が造る完璧な世界をその目に焼き付けさせる。そして、自分の無能さと、己の価値の無さに気が付き絶望したら、お前を一思いに殺してやる!」
エリス「ッ!」ゾッ…
?「お前はせいぜい・・・ここで子供のお祈りを続けているがいい」スッ…
ロキ「このロキが・・・この世界の支配者となるその時までな・・・!」
105 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/06/28(木) 00:51:42.36 ID:BBxQUyiC0
>>104
ロキ
ソーの弟にして、野心を抱く狡知(イタズラ)の神
実の弟ではなく、ヨトゥンヘイムの王であるラウフェイの息子をオーディンがソーの弟として養子に迎え入れた
ソーとロキは実の兄弟のように成長したが、ロキは力を付けると共にアスガルドの王の座を強く望むようになっていった
しかし、王の座はソーのものとなり、そのことに激しく嫉妬と憎しみを抱くようになったロキはやがてあらゆる手を使い、自分の思うがままにアスガルドや、ソーの愛する地球を支配しようとするようになってしまう
恐ろしい邪神だが、根強いファンがいて大人気
106 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/06/28(木) 00:57:17.50 ID:BBxQUyiC0
今回はここまでです
このすば映画化が決まりましたね!!嬉しい限りです
映画で紅魔の里編、第三期でダクネス救出編までやってくれたら最高ですね
映画はオリジナルでも嬉しいですね。特典はどうなるやら・・・
107 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/06/28(木) 01:00:19.09 ID:dEfHooBko
ロキさん来るならハルク連れてくるしかねえ…
書籍版では知らんけどアクアって魔王討伐乗り気じゃ無かったっけ?
かなり天界に帰りたがってたような
108 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/06/28(木) 02:46:53.40 ID:2awr1JLT0
スティール対策しないとやばいな
109 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/06/28(木) 02:51:23.38 ID:2awr1JLT0
ロキはアベンジャーズ1でキャプテンを追い詰めるほど強かったからな
110 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/06/28(木) 19:19:49.86 ID:ZW96ew0qO
初期型アークリアクターでさえ毎秒3ギガジュールの出力を持ってるのに更に出力が上がってるヴィブラニウムのアークリアクターを素手で触って焼け上がる程度の火傷で済むとはカズママジ半端ねぇ…
溶けるか蒸発するかになってもおかしくないど
111 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/06/28(木) 19:29:45.02 ID:2awr1JLT0
運がよかったんだろ
112 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/06/28(木) 21:08:25.27 ID:xbf88vbx0
追い付いた、すごく面白いぞ
あと
>>52
で疑問に思ったんだけど、
トニーにソーとロキ以外で神様の知り合いなんていたっけ?
それともマンダリンのことでいいのか
113 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/06/28(木) 21:19:38.80 ID:2awr1JLT0
エリスの事じゃね?
114 :
◆Ua1M3q7gGI
[sage saga]:2018/06/29(金) 03:30:35.42 ID:LSY9kODw0
>>78
でミスがありました
めぐみん「ちょっと!!私はもうお酒が飲める歳でだと言っているでしょう!いつまで子供扱いなのですか!?」 ×
めぐみん「ちょっと!!私はもう結婚だってできる歳だと言っているでしょう!いつまで子供扱いなのですか!?」 〇
です。書籍版のこのすばを読み返していると、どうやらこの世界は飲酒は自己責任で未成年が飲んではいけないっていうルールはありませんでした
それとついでに・・・
>>104
の修正を・・・
?「元統治者のお前は生かしてやる。お前には私が造る完璧な世界をその目に焼き付けさせる。そして、自分の無能さと、己の価値の無さに気が付き絶望したら、お前を一思いに殺してやる!」 ×
?「元統治者のお前は生かしてやる。お前には私が創る完璧な世界をその目に焼き付けさせる。そして、自分の無能さと、己の価値の無さに気が付き絶望したら・・・お前を一思いに殺してやる!」 〇
漢字のミスです、申し訳ない・・・
115 :
◆Ua1M3q7gGI
[sage saga]:2018/06/29(金) 14:33:14.34 ID:9k6J8pAx0
>>107
アクアは天界に帰りたくないわけじゃないけど、魔王軍幹部なんかと戦うのは真平ごめんで、温い生活を送りたいと思う心理描写が描かれたシーンがありました
帰りたいっちゃ帰りたいけど、地上の生活は楽しいし、楽して倒せたらなぁって感じみたいですね。
>>112
エリスの事を指しています
116 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/07/01(日) 14:20:06.46 ID:H3jNcHGS0
カズマのパーティは長所だけ抜き出せばかなり強い、ラッキーマンみたいな幸運とか元神様とかマダンテみたいな魔法が使えたり上級職のタンクがいるとか
117 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/01(日) 22:15:24.73 ID:VLC5Y4xf0
......
....
..
.
翌日 カズマの屋敷
カズマ「ふぅ、新しく出来たあのレストラン、中々美味かったな」
アクア「そうね、あそこのパスタの味を喩えるなら・・・美味しそうなお酒の入った酒瓶が落ちているのを見つけて、それを拾おうとしたら“残念、罠でした!!”ってエリス教徒に捕まる。そんな強烈な斜め上のインパクト・・・分かるわよね?」
カズマ「さっぱりわかりません」
ダクネス「エリス教徒がそんなことするか!!全く、貴様らは本当にこうやっていつまでもグータラしているつもりなのか!?」
カズマ「人はなぜ働くのか・・・それは、お金が必要だからだろ?でも、俺達にはそのお金が十分にある。20億だぜ?20億入ってくるんだぜ?働いたら負けだ!!」
ダクネス「なんだその馬鹿な言葉は!!良いか?仕事には常に責任が付いて回るんだぞ!金があったとしても、世に貢献するのが人としての役割だ!」
カズマ「お前はまず俺に貢献しろよ!ここんところバツイチになった以外で見せ場のないバツネスさんよ!」
バツネス「なっ・・・!?や、やはりお前は“おいダクネス、お前は俺に金で買われた身なんだから、そのエロい体で俺に性的に貢献しろ”とか言い出すのかっ・・・!?・・・くぅっ・・・///」
カズマ「言わねーよ!何が“くぅっ・・・”だ、この変態エロセイダー!!やっと自分の屋敷から出てきたと思えばこれかよ!!初対面のトニーに対してもブレなかったし、お前のその癖はバツイチになっても治らないのか!!」
バツネス「バツイチ呼ばわりは本当にやめろぉ!!また引きこもるぞ!!」
118 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/01(日) 22:19:41.91 ID:VLC5Y4xf0
アクア「ねぇねぇ、ダクネス。どうして家の中なのに鎧を着ているの?言っとくけど、クエストなら行かないわよ?」
ダクネス「クエストではない、これからウィズの店に向かう所だ」
アクア「ああ、トニーに会いに行く間に預けていたゼル帝の卵を取りに行くのね?私もいくわ!悪魔とアンデッドに孵化させられるゼル帝がかわいそうだもの!!」
カズマ「預けといてその物言いは無いだろ」
ダクネス「いや・・・違う。ちょっと気になることがあってな・・・」
アクア「気になること?」
ダクネス「アクア、私のお父様には悪魔による呪いが掛けられていたと言っていたな?」
アクア「それはそれは、とーんでもない悪魔に、とーんでもない呪いが掛けられていたわよ。まっ、私がサクッと解除したんだけどね!!」
ダクネス「ああ、そこで気が付いたのだが・・・この街にいる悪魔と言えば奴しかいない」
アクア「・・・そういえば、あの騒動で一番得するのって奴よねー。カズマからいろんな商品を安く買い取って・・・」
ダクネス「そういうことだ、これから私は奴と話をしてくる。アクア、良かったら来てくれないか?万が一戦闘になったら、お前の力がいる」
アクア「そういうことなら任せなさいな。今度こそあのクソ悪魔に引導を渡してあげるわ!うっかり店主のリッチーも浄化されちゃうかもだけど、それはそれでいいわよね!」
カズマ「良い訳ねーだろ!!ウィズをなんだと思ってんだこの邪神!!おい、俺も行くぞ!お前らだけだと争いが起きる予感しかしない!」
めぐみん「なら私は、いざ争いになったら爆裂魔法を放てるように用意しておきますね!」
カズマ「争いを起こさない為に俺が付いて行くって言ってんのにそんな物騒な用意するんじゃねぇバカ!!」
119 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/01(日) 22:21:18.17 ID:VLC5Y4xf0
......
....
..
.
ウィズ魔道具店 扉前
「〜〜〜〜、〜〜」
「〜〜、〜〜〜〜!!」
ダクネス「うん?なんだか中から声が聞こえるな。それも、どこかで聞いたことがある声だ」
アクア「早く入りましょう?一瞬でケリをつけてあげるから」
ダクネス「いや、まずは話をしないと困るんだが・・」
カズマ「いいかアクア、あくまでも俺たちはバニルがダクネスの親父さんの呪いに関与しているのかどうか聞くだけだからな?間違ってもいきなり攻撃仕掛けたりするなよ?わかってるよな?」
カズマ「めぐみんもだぞ?間違っても店中で爆裂魔法を撃とうとしたりするなよ?」
アクア「ねぇ、ずっと思ってたんだけど、私の事をなんだと思っているわけ?」
めぐみん「まったくですよ。私が何も考えずどこでも爆裂魔法を放つような人間に見えるのですか?」
カズマ「・・・」ガチャッ
カランカランッ
アクア「ちょっと!無視して店に入ってかないでよ!」
120 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/01(日) 22:23:16.80 ID:VLC5Y4xf0
トニー「どうだ?バニル、ウィズ。この商品は売れると思うんだが・・・」
バニル「ふーむ、魔力も一切使わずに閃光を放つ魔道具か・・・いや、どうやらあの鬼畜小僧が我輩に売ったものと同じように、どこか遠い彼方の地の技術で作られたものであるな?」
ウィズ「これは面白いですねぇ・・・」
トニー「だろ?これでもう敵から暴漢、いじめっ子に至るまで怖くないわけだ。こいつを店に置いて・・・ん?君は・・・なぁ、なんであの時は急に帰ったんだ?何か気に障るようなことでも言ったか?」
カズマ「・・・」
ウィズ「あら?カズマさんたちではないですか!今日はどうしたんで---」
カズマ「よし、めぐみん!爆裂魔法だ!!!」
ウィズ「本当にどうしたんですか!?!?」
121 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/01(日) 22:24:51.64 ID:VLC5Y4xf0
......
....
..
.
バニル「さて、いきなり我輩の店で爆裂魔法をぶっ放そうとしたそこのネタ種族のネタ魔法使い。そしてそれを指示した最近ハーレム系主人公に近付いた等と心の中で浮かれている小僧。何か申し開きはあるか?」
カズマ「いやね、俺としてはここ最近で最も避けたい人間に会ってしまったものだから、全てをなかったことにしようとしてな?」
バニル「そんな理由で我輩の店を消し飛ばそうとするな!!今は大事な商談中である!邪魔をしに来たなら帰るがいい!」
ウィズ「あの、バニルさん?この店の店主は一応私なんですけど・・・」
カズマ「・・・で、トニーはなんでいるんだ?しばらくあのラボに引きこもっているんじゃなかったのか?」
トニー「まぁ・・・そのつもりだったんだが・・・こもって生活するにも先立つものが必要でな・・・これでも、ここに来る前は多少の金を持っていたのに・・・」ハァ…
バニル「クエストに行けばいいものを・・・貴様のあの機動鎧であれば、グリフォン程度なら瞬殺できるであろうに・・・まぁ、商談を持ちかけてくれるのは利益につながる。だから、我輩としてはこれで一向にかまわんのだが」
トニー「待った。機動鎧ってもしかしなくても僕のスーツの事だろ?あれはラボに置いてあるはずだ、なぜ知っている?」
122 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/01(日) 22:27:42.02 ID:VLC5Y4xf0
トニー「・・・」
バニル「・・・そこは普通驚くか、何かしらのアクションを見せてほしいところなのだがな?まだ見ぬ未知の恐怖に抗い続ける男よ」
トニー「神だの悪魔だの名乗る奴にはここ最近立て続けに会って来たんでね。神秘的かつ下らない前置きは聞き流して、単なる知的生命体として見てるだけさ。君は心の中を見通す特殊能力を持った知的生命体みたいだな?羨ましいよ」
バニル「我輩を単なる知的生命体呼ばわりとは、中々に関心が持てる男よ。本来なら尻からアロエが生える呪いを掛けてやった所だが・・・一応貴様は商売相手である。そこで少し待っているが良い、貴様が持って来た品を量産可能かどうか店の奥で調べてくるとしよう」
バニル「欠陥店主、付いて来い」スタスタ…
ウィズ「バニルさん!欠陥店主はやめてください!」スタスタ…
トニー「・・・で、君たちはここに何をしに来たんだ?」
めぐみん「ちょっとした用事です。まぁ、わざわざ話すようなことでもありませんよ」フフン
カズマ「隙あらば爆裂魔法をぶっ放す為に付いてきただけだろ」
めぐみん「・・・」
ダクネス「お前がさっきまで商談をしていた大悪魔。この間話した悪徳貴族との戦いで、私のお父様に呪いを掛けた可能性がある悪魔が奴かもしれないのだ」
トニー「この街の店で普通に働いている男が大悪魔で、貴族の父親に呪いを掛けたって?ハッ、大企業の社長にして世界を守るヒーローをやってるって話の方が現実味がある」
123 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/01(日) 22:28:21.13 ID:VLC5Y4xf0
カズマ「あのな、人は見かけによらないって言葉を、俺はこの世界にやってきて誰よりも痛感したつもりだぞ」チラッ…
アクア「ねぇ、なんで私達の方見るの?」
カズマ「ハァ・・・」
アクア・ダクネス・めぐみん「「「あっ!」」」
トニー「・・・この際、急に帰った理由は聞かない。だが頼みたいことがある。君たちは、魔王軍に対して最も打撃を与えた存在なんだろ?」
カズマ「・・・そんな事話したっけな・・・?」
めぐみん「カズマ、いくら何でも見苦しすぎますよ?諦めたらどうです?」
カズマ「・・・」
カズマ(な、なにも協力してくれって実際言われた訳じゃないんだし・・・聞くだけ聞いてみるか)
カズマ「あの・・・頼みたいことって・・・なんですか?」
トニー「魔王討伐を手伝ってほしい」
カズマ(ド畜生!!だと思ったよ!!)
124 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/01(日) 22:29:57.95 ID:VLC5Y4xf0
カズマ「・・・はぁ、正直な話をするよ」
カズマ「俺たちが魔王軍幹部を何人も倒してきたのは事実だ。でもな、それらは全て巻き込まれてやった事であって、本当は戦いなんてしたくないんだよ。戦うんだとしても、ファンタジー気分を適度に味わえて尚且つヌルい戦いが良いんだ」
トニー「・・・なに?」
めぐみん「言い切りましたよこの男」
ダクネス「完全に開き直ったな」
カズマ「そして、魔王軍幹部を倒して多額のお金が入った今、ますます戦う気なんてないわけなんだよ」
アクア「確かに、私も戦いなんてしたくないわ。でも、一応何らかの形で魔王を倒してくれないと困るんですけど・・・」
カズマ「俺はもう、平和に暮らしたい・・・」
トニー「・・・君は、力を持っていても・・・それを使う気が無いってことなのか?」
カズマ「無い。他に力を持っている奴に任せる」
カズマ「そもそもな?そんな多くの大物を討伐しているパーティーがこの駆け出しの街にいる時点でおかしいだろ?つまりはそういうことだ」
カズマ「トニーの実力をまだはっきりとは見ていないけど、腕利きで協力的な仲間をさがしているんだったら王都とかに行けばきっと・・・」
125 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/01(日) 22:30:43.23 ID:VLC5Y4xf0
ガチャッ!!
?「助手く・・・いや、カズマ!カズマはいる!?」
ダクネス「クリスじゃないか。ここで会うとは珍しいな、一体どうしたんだ?」
クリス「えっと・・・ちょっとした話があって・・・できればカズマと二人で話したいんだけど・・・」
ダクネス「・・・そのようすだと、またロクでもないことのようだが?」ジロッ…
クリス「うっ・・・で、でも悪いけど、ほんとに今は余裕が無いんだ!キミ、ちょっと来て!!」グイッ
カズマ「ちょ、クリス!?俺まだ話している途中・・・」
バタンッ…
トニー「・・・」
トニー(あの子どこかで・・・)
126 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/01(日) 22:32:07.89 ID:VLC5Y4xf0
......
....
..
.
店の外
カズマ「あんなに慌ててどうしたんだ?神器がどうかしたのか?」
クリス「ち、ちがうの!!今はそれどころじゃなくなったんだよ!!」ワッ
カズマ「うお!落ち着けお頭!!本当に何があったんだよ!!」
クリス「この世界が・・・この世界が滅ぼされちゃう!!」
カズマ「・・・今なんて?」
クリス「・・・助手君は何度か死んでるから、あたしのあの神殿を知っているよね?」
カズマ「まぁ・・・正直知りたくはなかったけど」
クリス「ほんの少し前に・・・あの神殿に侵略者が来て・・・」
カズマ「え・・・いま・・・なんて・・・?」
127 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/01(日) 22:33:53.26 ID:VLC5Y4xf0
クリス「ロキって名前の・・・強力な狡知の邪神だよ・・・この世界を乗っ取って、自分の思うがままに創りなおそうとしてて・・・」
カズマ「ロキ!?ロキって言ったら・・・ファンタジーでもトリックスターだとか、イタズラの神とかで」
クリス「そう!そう!!私なんかよりずっと知名度も!力も!何もかも上な神様だよ!!あああああ!!サトウカズマさん!私どうしたらいいですか!?」
カズマ「お頭ほんとうに落ち着いてください!別の面が出てきてますから!」
クリス「落ち着けないよっ!まさか侵略者が現れるなんて!あああああ!!」ブンブン
カズマ「打つ手は何もないのか!?その侵略者に対して!」
クリス「ね、ねぇ!確かキミはトニー・スタークに会ったよね!?天界から少しだけしか見れなかったけど!」
カズマ「まぁ、一応。ていうか、さっきお頭が突撃してきた店で商談してたの見えなかったのか?」
クリス「あ、焦りすぎてて見えなかった・・・とにかく、実はトニーは一度ロキと戦った事があってね?彼に協力し」
カズマ「おおおおい!!俺たちにどうしろって言うんだよ!!天界にすら侵入する化け物相手にできることなんてないぞ!!お頭こそ下界に直接降臨して戦うとか無いんですか!?」
128 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/01(日) 22:35:49.77 ID:VLC5Y4xf0
クリス「侵入があった以上神殿から離れられないんだよ!本当はここに来ることもマズいのに・・・!ねぇ!あたしもできるだけ協力するから!!回収した神器とかキミたちに回してあげるからさぁ!頼めるのもキミたちしかいないんだ!!」
カズマ「だとしてもそんな恐ろしい邪神とは戦いたくねーよ!一体そいつはこの世界を侵略して何がしたいんだ!!魔王だっているのに!」
クリス「あたしにもわからないよ!ただ、魔王もまとめて屈服させて支配するって・・・」
カズマ「ん・・・?それって良い事でもあるんじゃないか?ほっとけば魔王も倒してくれるってことだろ?」
クリス「あのね、彼は魔王もまとめて屈服させるって言ったんだよ?全員が神にひれ伏せば争いも起きないって・・・全てを支配するつもりなんだよ?」
カズマ「・・・独裁者も真っ青だな・・・」
カズマ(俺の屋敷も、財産も、仲間も・・・そして・・・サキュバスサービスも・・・か)
クリス「お願いです・・・サトウカズマさん・・・またしてもこのようにあなたを頼るのは、私の力が足りないからです・・・でも、どうか・・・この世界のために協力してはもらえませんか・・・?」
カズマ(我ながらチョロイと思う・・・でも・・・本当に・・・その祈りのポーズはズルいですよ・・・エリス様)
129 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/01(日) 22:37:24.95 ID:VLC5Y4xf0
......
....
..
.
ウィズ魔道具
ガチャッ…
めぐみん「戻ってきましたか。何やら揉めているようにも見えましたが・・・」
バニル「お困りであれば、我輩の店の品を何か買っていくが吉だぞ?たった今世界の命運を背負った男よ」
カズマ「どこまで見通してんだよ・・・ほんとうにクソ厄介だなチート悪魔め」
ダクネス「一体何の話をしていたのだ?」
アクア「・・・なんだか嫌な予感がするんですけど」
カズマ「トニー、話がある」
トニー「・・・?」
カズマ「俺のパーティーに入ってくれ」
130 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/01(日) 22:43:25.64 ID:VLC5Y4xf0
今回はここまでです。エリス様はアンデッドや悪魔以外と戦うとしたらどう立ち回るんでしょうね・・・アクアみたいに他のステータスもカンストしてて強いとかあるのかも・・・?
このすば14巻は今日発売!早速見させていただきましたが、やっぱり面白かったです。紅魔の里に行ってみたいですね
アイアンマンスーツで行ったらきっとモテモテなこと間違いなしな気がします
131 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/02(月) 00:34:53.85 ID:AdbCR0vh0
>>121
にミスがありました。
バニル「おっと、名は教えたが、我輩が何者であるかはまだであったな。我輩の名はバニル。地獄の公爵にしてすべてを見通す大悪魔、バニルである」ニヤッ
という文が
>>121
の最後に本来は入っているはずでした・・・・。自己紹介の大事な一文を入れ忘れてしまいましたね・・・申し訳ないです
132 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/02(月) 03:21:51.71 ID:/Mk7BcX/o
乙
トニーが今の状況正確に知ったらどんな顔するのか早く見てみたい
133 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/02(月) 12:51:38.97 ID:wsPznnfV0
>>103
ちょっと細かいですけど『役不足』は当人に対して簡単過ぎる事を意味する言葉なので、ここは『力不足』の方が合っていると思います。
134 :
◆Ua1M3q7gGI
[sage saga]:2018/07/02(月) 15:19:29.34 ID:WLd4QU+y0
>>133
ご指摘ありがとうございます。完全に勘違いして覚えていました。お恥ずかしい...
>>103
?「お前の世界を救ってやろうとここへ来た。見たところ、この世界を統治するにお前では役不足だ」?
?「お前の世界を救ってやろうとここへ来た。見たところ、この世界を統治するにお前では力不足だ」〇
正しくは下の方です。ミスだらけで申し訳ない...
135 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/02(月) 22:17:22.98 ID:DpEbxia20
ロキはキャップ以上でソー以下の強さだっけ
136 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/07/03(火) 00:55:50.42 ID:z5XjDdy00
パラジウムの最大火力であろうマーク4アイアンマンよりも強そうです
137 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/03(火) 01:11:12.63 ID:0zIutL850
キャップは戦うたびに強くなるから指標に使ってはいけない
138 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/07/04(水) 16:32:30.49 ID:ef0FsSov0
ダクネスにスーツ着せたら最高の盾になるだろうな
139 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/04(水) 17:02:47.19 ID:fTH9lNDX0
>>138
着たわ良いけどスーツ稼働させらんないから
視界は利かないわ、くっそ重くて盾どころかただの棒立ちカカシになるんですね、分かります
…このすば展開的にありそうで困る
140 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/04(水) 17:04:26.73 ID:59CSXpKkO
それ本人大興奮するんじゃね?
141 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/04(水) 19:46:21.64 ID:CZpPIzc20
>>139
マーク1以外のスーツは多分自動稼働するからそれはないんじゃないか?
例として挙げるならアイアンマン3でペッパーがマーク42装着させられてた後にスーツの機能を全く使いこなせてなかったけど移動は問題なく出来てたし
ただしリアクターが無かったら話は変わるが
142 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/07/06(金) 18:58:15.46 ID:VNlirudO0
どうせ全員分のスーツ作るんだろうけど
143 :
◆Ua1M3q7gGI
[sage saga]:2018/07/06(金) 20:09:41.08 ID:JsGZuQym0
だいぶ日が空いてしまいましたが、更新は明日の9時頃を予定しています!
144 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/07(土) 21:10:59.73 ID:jvkR61f+0
......
....
..
.
カズマ「というわけで、これから邪神がこの世界を侵略に来る。トニー、あんたの力が必要になる」
トニー「邪神ねぇ・・・まぁ、前にも倒したし魔王討伐の前座にしてやってもいいか」
アクア「私も協力してあげるわよ?美しき水の女神アクア様が悪しき邪神からこの世界を救ってあげるの!」
ダクネス「・・・?さっき屋敷ではあんなに巻き込まれることを嫌がっていたのに、どうして急にやる気になったんだ?」
アクア「だって私に挨拶もなく神を名乗ってる訳でしょ?だったら、アクシズ教の御神体として力の差ってもんを分からせてやるわ!」
カズマ「縄張りを荒らされたチンピラかお前は」
アクア「それでそれで?一体どんな名前の神な訳?きっと一度も聞いたことが無いようなマイナーな神様に違いないわ!どうイビってやろうかしら!」
カズマ「・・・ロキって名前だ」
145 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/07(土) 21:12:00.87 ID:jvkR61f+0
トニー「」
アクア「・・・」クルッ…
ダッ!
カズマ「あっ!おい逃げんな!!」ガシッ
アクア「いやーっ!離して!!嫌よ!!なんでそんな奴がこんな所までくるのよ!!」
カズマ「お前少しは女神らしいところを見せてみろよ!!死ぬほど不本意だけど邪神なんかの相手ができそうなのってお前くらいなんだよ!!」
バニル「フハハハハハ!!水の女神を名乗っておいて何とみっともない姿よ!所詮は宴会芸の神であったか!!フハハハハハッ!!」
アクア「なんですってこのクソ悪魔!!女神を馬鹿にした罪であんたは今から消されるのでした!!欠片も残さず浄化してあげるわ!『セイクリッド・エクソシズム』!!」
バニル「店主障壁!!」サッ
ウィズ「きゃああああああああっ!!」シュゥゥ…
カズマ「ウィズーッ!!!お前らなんですぐ喧嘩するんだよ!!話が進まねぇからやめろ!」
146 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/07(土) 21:14:42.31 ID:jvkR61f+0
バニル「フン・・・あとで塩を撒いておくとしよう。ところで、そこでアンデッドのような目をして固まっている鋼の鎧にスライムメンタルを持つ男よ」
トニー「・・・それひょっとして僕の事か?」
バニル「他にいるまいて。貴様には、あらゆるものを作る技術がある。もっと攻撃力があり、モンスター相手に使える武器などを作るが吉と出た。一緒に一儲けといかないか?貴様の作る武器によって冒険者の危険も減って一挙両得である」
トニー「・・・引き受けてもいいが・・・必ず守ってほしい条件がある。それは---」
バニル「それは、“自分の作る武器で人を死なせるな”・・・か?安心するが良い、汝の売る武器で人間が死ぬことは絶対に無いと約束しよう。我輩は悪魔である、約束事や契約は絶対に破らん」
バニル「それに、人間は我輩にとって美味しいご飯製造機である。そんな人間達の殺し合いを助長させるようなことなんて我輩がするはずあるまい」
トニー「後半の言葉のほとんどが理解できなかったが・・・約束を守る限りは君に協力する」
バニル「商談成立であるな!では、今後ともウィズ魔道具店をよろしく頼む!フワハハハハハハ!!」
カズマ「平和に商談してる場合じゃないんだけどなぁ・・・」
めぐみん「安心してくださいカズマ。心配いりませんよ、邪神なんて我が爆裂魔法をもって一撃で葬ってあげます」
カズマ「お前本気で心配いりませんとか言ってんの?今までの戦いで心配がいらないような状況が一度でもあったか?勝手に爆発する花火みたいな存在のお前が心配かけない自信があるのか?言ってみ・・・おい!こっち向けコラ!!」
147 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/07/07(土) 21:15:40.45 ID:98lHtK3B0
トニーのミサイルの方が攻撃翌力あるぞ
148 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/07(土) 21:16:07.37 ID:jvkR61f+0
バニル「これはただの商談ではない、我輩は先を読んでいるのだ。この鉄男が商売に協力することによって、この先起こるであろう戦いがきっと楽になる」
ダクネス「“きっと”?見通す悪魔を名乗る割に、そんな確信の無いような言い方なんて珍しいな」
バニル「今回は相手が相手だ。我輩とて、すべて見通すことは難しい。だから備えるのだ」
アクア「つっかえないわねぇ!・・・せっかくあんたみたいな木っ端悪魔に出番をくれてやろうと思ったのに、あんたのたった一つの取り柄すら活かせないなんて、存在意義が無いじゃない!プークスクス!私が今ここで消してあげてもいいわよ?」
バニル「おっと、そもそも存在価値がないどころか、いるだけで周囲に迷惑をかけまくっている呪いのアイテムみたいな駄女神にそんなことを言われるとは!貴様こそさっさと消えて周囲の為になるが吉」
アクア「わああああーっ!!今駄女神って言った!!もう本当に消し飛ばしてやるからね!!」
バニル「今日こそ有史以来の決着をつける時!!貴様諸共アクシズ教なんて迷惑集団を解散させてくれるわ!」
トニー「ここは魔法の世界かと思っていたが、ひょっとしたらコントの世界なのか?自称悪魔と自称女神の決着とか言っているが、僕に飛び火するような戦いを始めるなら考えがある」
149 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/07(土) 21:18:54.74 ID:jvkR61f+0
ピキッ…
バニル「・・・貴様は商売相手となったわけだが、それ以外となると別の話である。そして、我輩は人を傷つけないことに定評があるが・・・我輩を自称悪魔と愚弄する男を懲らしめる事に関してなら、それもまた別の話である」
アクア「まだ冒険者にすらなっていない上に、ここに来て早速引きこもった男に自称女神なんて言われたくないわよ!このヒゲニート!!」
トニー「・・・カズマ、そこのドアを開けてくれ」スッ…
カズマ「マジでこの二人の戦いに混じる気は無いよな?人類史上最高クラスの知能を持ってるんだし、さすがにそんな馬鹿な真似はしないよな?」
トニー「いいから、開けろ」
カズマ「はい・・・」ガチャッ…
キィィィィイイン…
カズマ「なんだ?なんか飛ん・・・」
ヒュンッ ヒュヒュンッ
カズマ「おわっ!?」サッ
ジャキッ ヴィーッ カシャカシャカシャ… カシンッ ガッコン カンッ!
ヴゥン… ピピピッ
トニー「さて、馬鹿な真似をするとしようか」キュィィィイ…
150 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/07(土) 21:20:44.52 ID:jvkR61f+0
めぐみん「飛んでくるんですか!?その鎧、飛んでくるんですね!?」キラキラ…
トニー「触ってもいいが、指を挟まれるなよ?」
カズマ「ダクネス、めぐみん、ここから出るぞ。もう付き合いきれねーよ」
ダクネス「あの三人の戦いに巻き込まれたら・・・一体私はどうなってしまうのだろうか・・・/// ハァハァ・・・私は・・・私はここにいりゅ!///」
めぐみん「この私を差し置いて有史以来の決着を名乗るとは片腹痛い!我が爆裂魔法で歴史に新たな一ページを刻んでやるのです!カズマ!見といてくださいね!!」
カズマ「・・・」
カズマ「・・・『潜伏』」フッ…
151 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/07(土) 21:21:39.43 ID:jvkR61f+0
......
....
..
.
カズマの屋敷
ガチャッ…
アクア「ただまー・・・」
カズマ「おっ、早かったじゃないか。有史以来の決着とやらはもう終わったのか?」
アクア「このクソニート!あんた自分だけそそくさと逃げるなんてあんまりじゃないの!?何考えてるのよ!」
カズマ「それはこっちのセリフだ!てめーこそ何考えてやがんだ!!お前の頭の中の脳細胞は常に宴会でもしてんのか!?」
アクア「宴会しか考えていないみたいに言わないでよ!!私だってちゃんと色々考えているんだからね!」
ダクネス「落ち着けアクア。まぁ・・・と言っても、今回は私もいい思いはできなかったが・・・」
152 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/07(土) 21:23:02.01 ID:jvkR61f+0
めぐみん「皆が私を止めるからですよ。止めなければ、新たな歴史が始まったと言うのに」
アクア「爆裂魔法から始まる歴史なんてあってたまる訳ないでしょ!私たちが止めなきゃまとめて吹き飛んでいたのよ!?」
トニー「僕はちょっと見て見たかったから止めるつもりは無かったんだけどな」
カズマ(あー・・・大体わかった。こいつら、大喧嘩しようとしたけどめぐみんが本気で爆裂魔法唱えようとしてたからみんなで慌てて止めたのか)
アクア「・・・で、なんであんたまでいるのよ?」
トニー「そんな目で睨むな。悪かったよ、自称女神呼ばわりして。さっき店の中で見せた光を放つアレ・・・そうだな・・・クリスマスツリーみたいでかっこよかったぞ?」
アクア「私をほめるのに別の神様を祀るものを例えに出すあたり、あんたのねじ曲がった性格が見て取れるわぁ・・・カズマとはまた違ったウザさを感じるわね」
めぐみん「でも確かに、どうしてトニーまで付いてきたのですか?」
カズマ「まぁ・・・同じパーティーになったわけだし、ここに住みたいっていうなら構わないけど・・・」
アクア「えぇー・・・トニーはエリスやソーの悪口で盛り上がった気の合う人だけど、なんだかこの人からはあらゆる女を手籠めにするプレイボーイ的な何かを持っていそうで、身の危険を感じるんですけど」
153 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/07(土) 21:24:12.80 ID:jvkR61f+0
トニー「確かに僕は綺麗な女性は好きだ。でも、中身を際限なく無視できるほど僕は寛容じゃない。ほら、美味しそうな生クリームが乗ったケーキがあったとしても、中身のスポンジも果物も全部腐ってるって分かったら手を付けないだろ?」
アクア「・・・ねぇ、それどういう意味?」
トニー「それに、僕にはすでに心に決めた人がいる。あと、有難い申し出だが僕には自分の家がある、遠慮しておくよ」クルッ…
スタスタ…
ガチャッ
トニー「それじゃ、僕はそろそろ失礼するが・・・ここには何度か来ることになるだろう、パーティーメンバーになったわけだしな、また話を聞かせてくれ。君たちも僕のラボに自由に遊びに来て良い、おもちゃがいっぱいあるぞ?遠慮はするな、パーティーメンバーだからな?」カンッ!
トニー「それじゃ諸君、良い一日を」シュゴゴゴ…
ドシュゥゥゥウッ!!
「「「「・・・」」」」
めぐみん「カッコイイ・・・あの帰り側に兜を閉じるっていうのと、空を飛んで帰っていくってのは良い去り方ですね。トニーは分かっています」
ダクネス「それにしても・・・空を飛べる鎧なんて・・・一体どこで手に入れたのだろうか・・・というか・・・あれ?私たちは何をしにウィズの店まで・・・あっ!」
アクア「どうしたの?ダクネス。変な声上げて」
ダクネス「私の父の呪いの事・・・聞き忘れた・・・」
カズマ・アクア・めぐみん「「「あっ」」」
154 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/07(土) 21:26:35.36 ID:jvkR61f+0
今回はここまでです。次回はもう少し早く書ければいいかな・・・
このすばSSもっと増えろ・・・
155 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/07(土) 21:52:11.74 ID:VrqDg84So
乙
人類史上最高峰の頭脳を持ちながらこんな人類史上最低クラスに下らないケンカに混ざっていくトニーさんマジ大人気ない
156 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/07/11(水) 16:39:48.00 ID:5hiomm9U0
ドクターストレンジは強かったな
157 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/12(木) 22:38:00.03 ID:RxGV+N8D0
......
....
..
.
一週間後 トニーのラボ
トニー「なぁ・・・自由に遊びに来て良いとは言ったが・・・」
アクア「ねぇー!お酒にもっと種類ないのー!?ブランデーもシャンパンも飽きたんですけどー?チューハイとかビールはないんですかー?ねぇ持ってきて!!早く違う種類のお酒持ってき・・・モロロロロ・・・」ビチャビチャ…
トニー「・・・」ハァ…
フライデー『申し訳ありませんが、それらのお酒は置いていません。それと、バケツと雑巾を手配しておきます』
トニー「君が次に飲むべきは水じゃないか?ここのお酒だって限りがあるんだ、毎日通って僕の分の酒まで飲むんじゃない。吐いたものは自分で掃除しとけよ?」
アクア「うぅう・・・ぎもぢわるいよぉ・・・うえぇ・・・」グスッ…
トニー「泣きながら吐く位なら初めから飲むな。水をつかさどる女神を自称する君が、たかがアルコールの入った水に泣かされてたら、君の言う全国二千万だかのアクシズ教徒はきっと失望するぞ?」
アクア「うぅっ・・・言ってくれたわね!もっと飲んで・・・モロロロロ・・・」ビチャビチャ…
トニー「もういい、寝てろ・・・おっと、寝るならうつ伏せにな?おいダミー、そこのゲロ女神に毛布を掛けてやれ。ついでに床の掃除もやっとけ」
ダミー「」キュィッ
アクア「ゲロ女神って・・・ゲロ女神って・・・グスッ・・」
ファサッ…
アクア「毛布・・・?ありがとうダミー・・・私の味方はあなただけよ・・・」
ダミー「」キュイ…
158 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/12(木) 22:39:32.88 ID:RxGV+N8D0
トニー! トニー! コッチニキテクレー!
トニー「あぁ・・・嫌な予感しかしない・・・」スタスタ…
ダクネス「トニー!これ!このデストロイヤーの腕みたいで、せわしなく、かつ強そうに動く金属でできた触手みたいな魔道具について説明してくれ!!」ハァハァ…
トニー「・・・それは工業用アームってやつだ。何に使うかは簡単、見ての通り自動であらゆる装置の作成、分解、点検をやってくれる。バニルに売る便利な装備なんかを今作っているところだ。いいか?間違っても君の性欲を満た・・・」
ダクネス「こ、このあーむとやらをヌメヌメにして、私の鎧と服をはぎ取るように命令することは・・・」
トニー「絶対やらないからな?・・・そんな欲しそうな顔をしても駄目だ!これはあんたの性玩具じゃないんだぞ!どうしてあんたは黙っていれば一番マトモなのにその全てを台無しにして余りあるバカみたいな性癖を持っているんだ!!」
ダクネス「はぅうっ・・・!/// ほ・・・ほめてから落とす・・・だと・・・?悪くない・・・悪くないぞトニー!お前もいいものを持っているな!!」ハァハァ…
トニー「・・・帰ってくれ」
ダクネス「くぅっ・・・/// ・・・うん?トニー、あれはお前の鎧の一部か?」
トニー「あぁ、あれか?その通り、スーツの腕部だ。リパルサーをより効率的に射出できないかどうかを研究している」
159 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/12(木) 22:40:23.96 ID:RxGV+N8D0
ダクネス「私は鎧に関しては一家言あるんだ。ちょっと触らせてくれ」ガチャッ…
トニー「ッ!?おい待て!!」
ダクネス「えっ---」キュィイイインッ
ヴァゥゥゥウンッッ!!
ダクネス「ゴハッ!?」ズガンッ!
ガシャァアアンッ!
トニー「ダクネス!!」ダッ!
トニー(マズイ・・・!ダクネスの吹っ飛び具合から見て間違いなく最高威力のリパルサー・・・!鎧も付けていない状態の今なら、運がよくて内臓破裂・・・悪くて・・・!)
トニー「おい!ダクネス!しっかりしろ!こっちを見るんだ!大丈・・・」
トニー「・・・」
ダクネス「ハァ・・・ハァ・・・い、今のはなんだ・・・?まるで内臓をすべて同時に揺さぶられたかのような・・・!し、新感覚だ・・・!これはすごいぞ・・・!た・・・立てにゃい・・・///」ハァハァ…
トニー「・・・」クルッ…
スタスタ…
ダクネス「ま、待ってくれトニー!今の奴、もう一回やってもいいか!?なぁっ、いいだろう!?」
トニー「・・・好きにしてくれ」スタスタ…
160 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/12(木) 22:41:41.16 ID:RxGV+N8D0
キュィィィン…
ヴァゥゥウンッ!
アァアッ!///
トニー「フライデー・・・頭痛薬あるか?」
『・・・・・』
トニー「・・・フライデー?」
「〜〜〜〜、〜〜〜!!」
「〜〜〜!!〜〜!!」
トニー「・・・またか」スタスタ…
めぐみん「この国の言語や文化についてまだ勉強中のあなたに、親切な魔法使いである私が正しい言葉遣いを教えてあげましょう!」
フライデー『感謝いたします。ですが、あなた方の会話等から既に八十パーセント程の情報収集が・・・』
めぐみん「あんなのはあくまでも日常会話。いざというときの大事な言葉は、日常会話の中には出てきません・・・お分かりでしょうか?」
フライデー『なるほど・・・確かに、あなたの言う通りです』
めぐみん「それでは、まずはちゃんとした自己紹介からです!!あなたの自己紹介を聞かせてください!」
161 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/12(木) 22:42:43.46 ID:RxGV+N8D0
フライデー『はい。私はF.R.I.D.A.Y.と申し・・・』
めぐみん「ちっがいます!!誰がそんなつまらない自己紹介をしろといったのですか!私のような自己紹介が本来の自己紹介なのです!」
トニー「・・・」
めぐみん「ほら!私があなたに自己紹介した時と同じように!ほら!」
フライデー『・・・我が名はF.R.I.D.A.Y. この世界随一の人工知能にして・・・』
トニー「フライデーに変な事を教えるな」
めぐみん「何故止めるんですか!これほどカッコイイ名乗りなんて他にないでしょう!」
トニー(今までの経験から言って、ここで全否定したら彼女はキレるだろう・・・ここは子供に諭すように・・・)
トニー「ハッキリ言って、君の演出は嫌いじゃない。でもな?その名乗りは冷静さが売りなフライデーには合わない。賢い君なら分かるだろ?」
162 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/12(木) 22:43:40.57 ID:RxGV+N8D0
めぐみん「一理ありますね。ならば、冷静さを前に出すカッコイイセリフを私がフライデーに教えてあげようじゃないですか!!」
トニー「だから変な事を教えるな!あんたの頭に影響されてフライデーがおかしくなったらどうしてくれるんだ!!」
めぐみん「それは遠回しに私の頭がおかしいって言いたいんですね!?喧嘩売ってるなら買いますよ!!」
トニー「あぁ、面倒だ・・・!カズマ!この獰猛なモンスターは何とかならないのか!」
「・・・」
トニー「カズマ?」
カズマ「フライデー、世界随一の人工知能を名乗るなら・・・この質問に答えてくれ・・・」
フライデー『はい、なんでしょう?』
カズマ「俺の良いところを十個あげろ」
フライデー『エラーが発生しました』
カズマ「ざけんな!!」ダンッ!
163 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/12(木) 22:44:56.19 ID:RxGV+N8D0
トニー「それはこっちのセリフだ!!フライデーをおもちゃにするな!」
トニー(魔王軍相手に最も打撃を与えた優秀なパーティーだと思っていたら・・・選択を誤ったか?)
ピンポーン
トニー「・・・ピンポーンってなんだ。ここに来客なんて普通あり得ないだろ。フライデー、モニターに映せ」
ヴンッ
クリス『えーっと、は・・・初めまして。カズマって名前の人にここを集合場所に指定されて来たんだけど・・・誰かいる?』
トニー「うん?この子は・・・商談の時にいきなり店に入ってきた・・・」
カズマ「お、クリスだ。トニー、その子は俺が呼んだんだ。入れてやってくれ」
トニー「勝手に決めるな。次からは僕に事前に言え」
カズマ「次からはそうする」
トニー「フライデー、通せ」
164 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/12(木) 22:46:39.86 ID:RxGV+N8D0
......
....
..
.
クリス「おっじゃましまーす・・・うわぁ、すごいなぁここ・・・」キョロキョロ
トニー「お菓子の家だ、自由に見てってくれ。だが一つ警告、手当たり次第に触るのはよせよ?」
クリス「うん・・・それよりも、後ろで青い顔して倒れてるアクアさんと、ひたすら光線みたいなのに吹き飛ばされては恍惚とした顔してるダクネスは・・・」
トニー「それは無視してくれ」
カズマ「トニー、いったん二人きりにしてくれないか?・・・ていうか、なんで急にメガネ付けだしたんだ?」
トニー「ちょっと気になることがあってな・・・さて、顔認証の結果はと・・・」
クリス「えっ」
カズマ「おい、トニーお前まさか・・・」
【顔認証:エリスとの一致度99.9998%】
トニー「・・・」
クリス「・・・」ダラダラ…
トニー「なんでそんな格好してこんなところにいるんだ?エリ---」
クリス「わああああああああああああああ!!!あああああああ!!」ガバッ
165 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/12(木) 22:48:38.95 ID:RxGV+N8D0
......
....
..
.
トニーのラボ 実験室
トニー「ここなら防音だ。何の話をしてもばれないぞ」
クリス「うぅ・・・こうもあっさり見破られてしまうなんて・・・」
カズマ「顔認証って女神相手にも効くんだ・・・」
エリス「なんだか悔しいっ!」
カズマ「まぁまぁ落ち着いてくれ・・・それで、ロキの件でなんか進展があったんだって?」
クリス「・・・うん。あのね、ロキの居場所はまったくつかめなかったから、対抗できそうな神器を見つけてきたんだ」
クリス「ただ、神器は基本封印するか、相応しい人に与えているから・・・使えそうな神器は限られてて・・・」ポリポリ…
トニー「あっ、よく見たらその頬を掻く癖でも判別できるな」
クリス「もうやめてよぉ!!」ワッ
166 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/12(木) 22:49:48.52 ID:RxGV+N8D0
カズマ「トニー、お頭をからかったときの反応が可愛いのは俺もよくわかっているけど、さすがに今はやめてやれよ。真面目な話してんだから」
トニー「悪かったよ、ついうっかり。君はからかい甲斐があってね」
クリス「も、もう!話続けるからね!それで、一つキミに渡せそうな神器があったから今度持ってきてあげる」
カズマ「マジか!あんな駄女神じゃなくてちゃんとした本物の神器が使えるのか!テンション上がってきた!」
クリス「それとね、ダクネスに渡せそうな神器が二つあって、片方はもう手に入ってるんだけど・・・もう一つは場所がわかっているだけで、悪徳貴族の手の中のままなんだ」
カズマ「ってことは・・・」
クリス「うん、アレだよ助手君」
167 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/12(木) 22:51:32.48 ID:RxGV+N8D0
トニー「僕にも分かるように言ってくれないか?場合によっては協力する」
クリス「うーん・・・確かに、トニーがいると色々便利そうかも・・・」
トニー「話から察するに、君達でロキと戦えそうな装備を悪徳貴族が持っているから、それを何とかして手に入れるってことで合っているかな?」
クリス「その通り!」
トニー「で、どうやって手に入れるつもりなんだ?」
カズマ「俺達、仮面盗賊団が華麗に盗むのさ」
クリス「銀髪盗賊団だってば!」
トニー「悪徳貴族から正義のために武器を盗み出す・・・か、良いじゃないか。協力するよ」
クリス「よかった!まぁ、武器というか鎧なんだけどね。ほら、助手君覚えてる?前言ってた聖鎧アイギス。明日の夜にあれを取りに行くよ!」
カズマ「了解ですお頭。トニー、さっそく下っ端となったトニーに作ってもらいたいものがある」
トニー「フッ、下っ端ねぇ・・・明日で僕が昇進して一気にリーダーになるさ。それで?そんな下っ端君に何を作ってほしいって?」
168 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/12(木) 22:52:43.00 ID:RxGV+N8D0
今回はここまでとなります。次回、アイギス VS 銀髪盗賊団
169 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/13(金) 07:22:37.16 ID:ZxpSnBAVo
アクア達フリーダムすぎて笑う
もう少しで堪忍袋の緒が切れてたなこれ
170 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/07/13(金) 08:28:05.32 ID:PAGkyzJ40
ロキ並みに頑丈だなダクネス
171 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/07/13(金) 17:23:29.48 ID:PAGkyzJ40
カズマ「俺の良いところを十個あげろ」
フライデー『エラーが発生しました』
面白すぎる
172 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/13(金) 18:06:54.22 ID:66r1+x1yo
濡れ場展開はマダ〜〜
貧乳ならトニーの守備範囲だと思うが?
173 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/16(月) 21:18:30.98 ID:9QvXAFMa0
......
....
..
.
翌日 深夜
クリス「おっ、来たね。助手君その二」
トニー「他の呼び方は無いのか?」
カズマ「下っ端でどうだ?」
トニー「・・・地球を二度も救った僕が今じゃ盗賊団の下っ端呼ばわりか・・・まぁ・・・皮肉とはいえ、自分でそう名乗った手前それで妥協するか・・・」
カズマ「少なくとも、今のあんたの見た目は下っ端そのものだぞ。なんだよ、パーカーにサングラスにスカーフ・・・下は・・・ジーンズ?」
トニー「服が無くてね。それに、スーツを着て動き回ろうものなら自分の名前を叫びながら回るのと大して変わらないだろ?」
カズマ「確かにそうだけど・・・いいのか?スーツ脱いだトニーって一体何の役に・・・ご、ごめんなさい!そんな顔しないでくれ!!」
クリス「もー、駄目だよ?人が気にしてることを言ったら。キミはそういう所を何とかするべきだよ」
トニー「別に気にしてないさ。幸運と小賢しさを取ったら何も残らないどこかの子供同じく、僕もスーツを脱いだら天才、金持ち、プレイボーイで博愛主義者程度しか残らない」
174 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/16(月) 21:19:59.34 ID:9QvXAFMa0
クリス「うわぁ・・・トニーもカズマ君に負けず劣らず凄い口してるねぇ・・・」
カズマ「おい!俺は謝ったってのに嫌味を言いやがって、どっちが子供だ!!またあんたのスーツからリアクターだけ引っこ抜いてやってもいいんだからな!次はトイレに捨ててやろうか!!」
カズマ(誰も思いつかないような発明品を作ったり、バニルとの取引で既に俺以上の財を築き始めたりするこいつの嫌味は・・・最高に腹立つ!!)
トニー「いいのか?そんな口利いて。予備電源を作るか、スーツから外れた瞬間にリアクターが爆発するように改造すれば解決だ」
カズマ「前者はともかく後者は俺死ぬだろ!?はぁ・・・喧嘩してちゃ話が進まない。お頭、ターゲットの神器はアンダインっていう貴族が持ってるんだろ?だったら、ダクネスに頼んで融通利かせてもらうってのはどうなんだ?」
クリス「それは無理だよ。非合法な手を使っても欲しいものを手に入れるって有名な貴族なんだから、はぐらかされてお終いだね」
トニー「ったく、貴族なんてものは歴史的に見てもロクなもんじゃない」
カズマ「ほんとだよ」
175 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/16(月) 21:21:06.51 ID:9QvXAFMa0
クリス「まぁまぁ・・・愚痴を言っても始まらないし、トニーが作ってくれた発明品を見せてもらおうよ」
トニー「そういうことなら・・・ほら、まずは暗視ゴーグルだ」ゴトッ…
クリス「えぇ・・・予想してたものより遥かにド凄いものが出てきたんだけど・・・なんというかこう・・・世界観を壊さない程度にハイテクなものが出てくるかと思ったのに・・・フックショットとか・・・」
カズマ「さっそくファンタジーをぶっ壊してきたな・・・まぁ、千里眼の暗視が使える魔道具だと思えば・・・」
トニー「お次はコレ、変声機。直前に録音した人間の声を真似する」
カズマ「おぉっ!それはとてもいいものだ!アクアの支援がいらなくなるな!」
クリス「す、すごいけどちょっと待って。これ一日で作ってきたの!?」
トニー「正確には五時間」
クリス「ひぇぇ〜・・・」
176 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/16(月) 21:22:02.00 ID:9QvXAFMa0
トニー「もともとあった使えそうなパーツを組み合わせて作っただけだ。そんな大したことじゃない。まだまだあるぞ、麻酔銃にスタンガン、スモーク・スタングレネード、オートガラスサークルカッター・・・こんなものかな?一日しかなかったから大して用意できなかったが・・・」
クリス「良いじゃん良いじゃん!すごく盗賊団っぽいよ!」
カズマ「強盗団用のアイテムなんじゃ・・・」
クリス「よし、アイテムもそろったことだしさっそく行こ---」
ザッ…
「行かせないよ」
「「「!?」」」
カズマ「お頭!敵感知に反応です!くそっ、これでも食らえ!」シュルッ…
カズマ「『バインド』ッッ!!」ヒュンッ
177 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/16(月) 21:22:54.18 ID:9QvXAFMa0
ズバンッ!
カズマ「・・・は?」
カズマ(俺のワイヤーを切った・・・?嘘だろ!?特注の鋼鉄製ワイヤーだぞ!?そんな簡単に切れるわけが・・・!)
カズマ「・・・って、そうだよな。その剣だったら・・・鋼鉄製でも切れるに決まってる」
?「やっぱり、君はあの時王都であった賊みたいだね。僕の事は覚えてくれているかな?」
カズマ「・・・俺に瞬殺された、魔剣のカツラギ」
ミツルギ「ミツルギだ!!誰だカツラギって!戦った相手の名前くらい覚えておいてくれ!」
カズマ「でも瞬殺だったしなぁ・・・瞬殺だったから記憶に残ってないわ」
ミツルギ「し、瞬殺瞬殺とうるさいよ・・・」
カズマ「わざわざ王都から追ってきたのか?」
178 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/16(月) 21:24:03.67 ID:9QvXAFMa0
ミツルギ「アクセルで人類最高クラスの知力を持った人が現れたと聞いてね。それほどの知力、おそらく紅魔族以上の魔法職に違いないだろう。僕のパーティーはソードマスターの僕に、ランサーとアーチャーが一人ずつ。もう一人後衛職が欲しいと思い始めて、ここまで誘いに来たんだ」
トニー「・・・」
カズマ「・・・プッ」
ミツルギ「でも、一日中探しても見つからなくってね・・・宿に帰る途中、茂みの中から気配を感じて、探ってみれば・・・」
カズマ「お、お頭!潜伏スキルを使っていたはずなんじゃ・・・?」ヒソヒソ…
クリス「使っていたよ!でもどうして・・・」ヒソヒソ…
トニー「・・・?」
クリス「・・・助手君、キミは下っ端君に触れて潜伏してたんじゃないの?」ヒソヒソ…
カズマ「え?お頭が下っ端に潜伏スキルを使ってたんじゃ・・・?」ヒソヒソ…
179 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/16(月) 21:25:02.39 ID:9QvXAFMa0
クリス・カズマ「「・・・」」
クリス・カズマ「「しまった!!」」
ミツルギ「何が“しまった”なのかは知らないが、盗賊なのに気配を悟らせるとは不用心だな。油断してたのかい?それとも僕を罠にハメるつもりだったのかな?」
カズマ「ゆ、油断?何のことだ?これは・・・余裕というもんだ」キリッ
クリス「有名なセリフを言ってる場合じゃないよ!!あぁ・・・アイテムの確認に夢中になりすぎた・・・!」
ミツルギ「なんだかよくわからないが・・・王都のリベンジをさせてもらうよ・・・!」チャキッ…
カズマ(や、やべぇ・・・どうしよう。勝てるヴィジョンが浮かばない・・・)
クリス「どうする?助手君。逃げるだけならできると思うけど」
カズマ「下っ端がいるからちょっとキツいと思います。何とか隙を付いて逃げることができれば・・・」
180 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/16(月) 21:26:23.90 ID:9QvXAFMa0
ミツルギ「・・・」ジリッ…
クリス「そんな隙、見せてくれそうもないけど・・・」
トニー「・・・」スッ…
クリス「し、下っ端君!?危ないよ!?」
トニー「こういうのはまず下っ端から戦うのが定石じゃないのか?」
クリス「一体どう戦うつもりなのさ!?危ないから下がってて!」
トニー「大丈夫、ちゃんと策は考えてある」ジャキッ…
ミツルギ「君は見たことがないな・・・新人か?というか、君の着ている服はパーカーにジーンズ・・・?」
トニー「そうだな・・・剣士同士の決闘風に言うんだとしたら・・・其方が纏いし鎧は、コスプレショップで揃えたものか?」
ミツルギ「これはコスプレじゃない!ふざけた男だ・・・!」
181 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/16(月) 21:28:06.28 ID:9QvXAFMa0
トニー「まずは小手調べ」プシュッ プシュプシュッ
ミツルギ「っ!」キンッ キキンッ
トニー「へぇ、この闇夜の中で飛んでくる弾を弾くか・・・」
ミツルギ(なんだ今のは・・・?銃か?)
トニー(麻酔銃は当てられない。だったら・・・)ピンッ
ポイッ
コロコロ…
ミツルギ「・・・?これは・・・?」
ボシュゥゥウウッ!
ミツルギ「ッ!?」
ミツルギ(煙幕!?彼が持っている魔道具は一体何なんだ?)
182 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/16(月) 21:29:44.38 ID:9QvXAFMa0
トニー「フライデー、サングラスモードからサーマルスコープモードに切り替えろ」ピピピッ
シュゥゥゥゥ…
ミツルギ「・・・何も見えない・・・逃げたか?」
トニー(丸見えだ・・・)チャキッ
プシュッ
ミツルギ「うっ!?」プスッ
ミツルギ「ま、麻酔銃・・・?この煙越しに・・・?」
ミツルギ(本当になんなんだ!あの男の魔道具は!?やけに近代的だ!)
トニー「・・・おかしいな。人間相手ならすぐさま倒れるはずだが・・・」
クリス「多分、高レベルの冒険者だからある程度耐性があるんだと思う」
トニー「状態異常耐性ってやつか・・・本に載ってたな・・・面倒だ。プランBにしよう」
183 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/16(月) 21:30:41.70 ID:9QvXAFMa0
クリス「プランBって?」
トニー「もうすぐ“来る”」
カズマ「・・・?なんでもいいけど、早くしてくれ!もう煙幕も晴れてるぞ!」
ミツルギ「油断はしてなかったけど・・・下っ端だと甘く見ていたようだ・・・」ユラッ…
ミツルギ「一撃で決めさせてもらうよ。安心してくれ、命までは取らない」ブンッ
キィィィィィィイン…
ミツルギ「・・・?何の音だ?」
ヒュンッ ガキンッ!
ミツルギ「うぐっ!?な、なんだこれは!?取れない・・・!」グググ…
184 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/16(月) 21:31:23.90 ID:9QvXAFMa0
カズマ「お、おい・・・ミツルギの頭についてるあれって・・・!」
トニー「あぁ、僕のスーツの頭部だ」
ミツルギ「ま、前が見えない・・・!」
カズマ「えっと・・・どうするんだ?これ?この隙にボコボコに・・・」
クリス「いやいや!あたしのバインドで縛ればいいだけでしょ!そこまでしなくても・・・」
トニー「君達は貴族の城で使う分の魔力を残しておけ、コイツは僕一人で無力化する。ほら、下っ端に任せてくれよ?」
クリス「そ、そういうことなら・・・でも、本当にどうするの?」
トニー「こうする。フライデー、ミュージックスタート」
185 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/16(月) 21:32:14.84 ID:9QvXAFMa0
https://youtu.be/Sp3yO7jVzn4
186 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/16(月) 21:33:47.94 ID:9QvXAFMa0
「「「!?」」」
ミツルギ「あぐッ!?ぐああああああ!!耳があああああ!!!」ゴロゴロ…
カズマ「うわぁ・・・あれはキツい。なぁ、音楽がここまで聞こえてくるんだけど、あれって兜の中はどうなってるんだ?」
ミツルギ「あああああああっ!!!鼓膜がぁぁあああ!!!」
トニー「うーん、多分ライブ会場をそのままあの中に閉じ込めたって感じだろうか。まぁ、鼓膜はギリギリ破れないだろ」
ミツルギ「頭がくだけるううううう!!止めてくれええええ!!!」
クリス「さすがにドン引きだよ・・・ねぇ、早く楽にしてあげて・・・」
トニー「そうだな。これ以上苦しめる意味もないか」
カズマ「へいへーい!魔剣使いさんよー!とうとうあんたは下っ端にも瞬殺されちまったなぁ!!ねぇ、今どんな気持ち?下っ端にすら手も足も出せずにどんな気持ち?」ゲシッ
ミツルギ「あふっ」ビクンッ
187 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/16(月) 21:34:21.29 ID:9QvXAFMa0
クリス「助手君!!君にはもっとドン引きだよ!!!」
トニー「さすがにそれは・・・僕も引く・・・ほら、さっさと楽にしてやろう」チャキッ
プシュッ プシュッ プシュプシュプシュッ
ミツルギ「うぅ・・・」ガクッ…
トニー「これだけ打ち込んだらさすがに眠るか・・・この世界に合わせて麻酔液の濃度を変える必要がありそうだな」
カズマ「マツラギはどうする?気絶してるうちに頭だけ残して地面に埋めようぜ」
トニー「縛るものもないし、それがいいな」
クリス「なんだろう・・・あたしたちは義賊のはずなのに・・・すごい悪党になった気分」
188 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/16(月) 21:39:04.97 ID:9QvXAFMa0
中途半端ですが今回はここまで
アベンジャーズ・インフィニティウォーのDVDが9月5日に発売されますね!待ちきれません
189 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/17(火) 00:48:32.14 ID:uZg6wjGn0
乙
トニーが加わって性質悪くなりすぎで草
190 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/17(火) 08:42:20.33 ID:J4eP9e8LO
乙
お互いがお互いの凶悪さにドン引きしてるの本当笑う
お前ら性質の悪さは五十歩百歩だからね?
191 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/07/17(火) 20:05:06.43 ID:JfI9+3s60
耐性あっても麻酔銃撃ちこまれまくったら中毒になりそう
192 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/17(火) 22:17:38.25 ID:Hm/IZJUmO
まあ金さえ積めば解毒できるでしょこの世界なら
193 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/17(火) 23:19:38.12 ID:uZg6wjGn0
金なんて積むまでもない、アクアに治してもらえば一発よ
死んでも蘇生出来るしな
194 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/07/17(火) 23:48:31.80 ID:JfI9+3s60
アクアはすげぇよ、マーベルでも死者蘇生が可能なキャラなんて
195 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/19(木) 21:18:09.35 ID:r4DJ5Xvc0
http://youtu.be/Sp3yO7jVzn4
196 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/22(日) 21:14:31.48 ID:9XRFWNmQ0
......
....
..
.
トニー「よし、こんなものか」パンパン
クリス「本当に埋めるとは思ってなかったよ」
トニー「大丈夫だ。街道に近いところまで引っ張って来たし、このマツリギとかいう男が助けを呼んだら誰かが気が付くだろう」
クリス「そういう問題じゃないからね!?」
カズマ「用心に越したことはありませんよ、お頭。石橋は渡らずに叩き壊し、隣に新しい橋を建設するくらいでないと」
トニー「僕なら橋の上を飛んで、下にある橋を爆撃してふっとばす」
クリス「キミたちの野良猫並みの用心深さはよくわかったから・・・それより、これからどうするの?もう数時間もしたら朝になっちゃうけど」
カズマ「むしろ今から行くのがちょうどいい位ですよ。人間、この時間帯の方が深く眠ってて起きにくいもんです。俺が日本で家族と暮らしてた時は、このくらいの時間に飯を取りに下りるのがベストでした」
トニー「だな。僕もペッパーが起きないようにこのくらいの時間にスーツを作ってたもんだ」
クリス「き、気が合うんだね・・・あのさ、最後に聞くんだけど、この人に何の恨みもないんだよね?えげつない方法で倒したり、蹴ったり埋めたりしたけど・・・」
トニー・カズマ「「あの白い歯にパンチしたかった」」
クリス「もう・・・なにも言わないよ・・・」
197 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/22(日) 21:15:10.37 ID:9XRFWNmQ0
......
....
..
.
アンダイン邸
カズマ「さて、どこから侵入しようか」
トニー「どこからでも大丈夫そうだ。この屋敷に見回りはいない」
カズマ「ふっ、俺達はプロだぞ?いきなり屋敷内に人がいないと決めつけて見つかったらどうするんだ?ここはプロである俺たちの意見を聞くべきだ」
クリス「そうだよ下っ端君。君は確かに世界を救ったヒーローだけど、こういうことは慣れてないでしょ?」
トニー「その一、スーツをここから上空千メートルに待機させてこの屋敷を赤外線スキャンしたから屋敷内に見回りがいないのは分かっている。その二、僕はスーツ無しで敵の屋敷に侵入したことがある」
クリス「・・・ほ、ほら・・・あんまり機械に頼りすぎるのも良くないでしょ?」
カズマ「そうだよ・・・プロの直感とか大事だろ?で、でも・・・便利になるのは良い事だし、下っ端の顔を立てる為にもその言葉を信じて屋敷に突入し・・・その胡散臭いものを見る顔はなんだよ!!」
トニー「・・・入るぞ?窓は僕が開ける」キキキ…
キンッ
トニー「ほら、開いたぞ。ささっと盗ってしまおう」
クリス「そのガラスサークルカッターなんだけどさ・・・」
トニー「わかってる。君にあげるよ」
クリス「やった!」
198 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/22(日) 21:17:32.57 ID:9XRFWNmQ0
......
....
..
.
アンダイン邸 内部
カズマ「お頭、いちいちお宝の前で止まらないでくださいよ。目的は神器ですよ」
クリス「それは良くわかってるんだけど・・・目の前にお宝があるとついつい・・・これ一つで貧しい子供たちがどれだけ助かるんだろうって・・・」
トニー「その姿でも君は女神様って訳か」
クリス「お、おぉ・・・///そういきなり褒められると反応に困るよ・・・でも、下っ端君も元の世界では寄付とかしてたでしょ?」
トニー「・・・破壊兵器を売ったお金でな」
クリス「っ!ご、ごめん!」
199 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/22(日) 21:18:26.08 ID:9XRFWNmQ0
トニー「気にしてないさ。もう武器商人じゃないしな・・・いや、人同士の争いに使われないようにする事を条件にしているとはいえ、また武器を売ってるし、僕は同じことを繰り返しているのか・・・?」
クリス「そ、そんなことないよ。ちゃんと罪悪感の元、もう同じことが起こらないように努力しているんでしょ?」
クリス「確かに、たくさんの破壊兵器を作ったのかもしれない。でも、戦争はあなたが作った物ではないのですよ」ニコッ
トニー「・・・神に懺悔したつもりじゃなかったんだが・・・ありがとう、気が楽になったよ」
クリス「んもー、一言余計だなぁ」
カズマ「お頭、俺って今はまだしゃべるべきではないですよね?」
クリス「うん。台無しだよ助手君」
トニー「湿っぽいのは君達には合わないだろ、それでいい。さて、そうこうしてるうちに宝物庫についたわけだが・・・」
クリス「ちょっと待ってね・・・うん、やっぱり罠がある。解除するからちょっとまってね」カチャカチャ…
カズマ(・・・?宝物庫から妙な気配がする・・・人でもモンスターでもない・・・)
200 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/22(日) 21:19:46.61 ID:9XRFWNmQ0
カチッ
クリス「よし、開いた!さぁ入ろう!」
カズマ「待ってくださいお頭、この中に・・・」
ガチャッ
クリス「・・・どうしたの助手君?」
カズマ「あれっ?」
トニー「Wow・・・これはすごいな、宝の山だ。カズマ、なんかあったのか?」
カズマ「いや・・・なんか妙な反応を感じたんだけど・・・うーん、勘違いかな?」
クリス「おぉっ、助手君見て見て!これとかすごい値打ちものだよ!」
カズマ「ひゅーっ!こいつぁすげぇ!!たんまりありますぜ!!」
トニー「・・・なぁ、鎧はどこにあるんだ?」
201 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/22(日) 21:21:06.96 ID:9XRFWNmQ0
クリス「えっ!?本当だ!鎧が無い!でも、神器級のお宝の気配はするんだけどなぁ・・・」
トニー「スーツのスキャンによると、ここに隣接した部屋がもう一つあるはずだが・・・」
カズマ「なるほど・・・隠し扉出てこい、隠し扉出てこい・・・」ペタペタ
ボコッ…
ズズズ…
カズマ「イェーイ」
トニー「へぇ、やるなカズマ」
カズマ「カズマ先輩と呼べ」
クリス「アホな事やってないで、アイギスを回収するよ」
トニー「・・・これが伝説の鎧ってやつか。鎖でがんじがらめにされていかにもって感じだ」
クリス「うん。これこそが聖鎧アイギス。この世で最も頑強で、身に着ける者に勝利をもたらす神器だよ。どんな戦いにも負けなかった無敵の鎧・・・ご主人様が病で亡くなる最期まで、よく頑張ったね・・・」スッ…
カズマ(本物の女神様だ・・・)
《おい坊主、気安く触ってんじゃねぇよ》
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