転生トラック

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/05/28(月) 20:02:56.62 ID:VhAyPexxo
俺、36歳社畜。
並の大学を出てから何とか就職したこの企業でひらすら仕事に専念してきた。
中学時代の友人は結婚して幸せな家庭を築いているらしい。大学の時の後輩はベンチャー企業を立ち上げて苦労もあるらしいがそれなりに成功しているらしい。
それに比べて俺はどうか。この年にもなってまだ給料は安いし土日も出勤だし運命の人と出会う暇などありゃしない。
女性は産む機械、男性はATMなんて言葉を聞いたことがあるけれど俺はATMですらない。ただ生きるために金を稼ぎそれを使って飯を食うだけの生活だ。

そんな訳でなんとか仕事を終えた俺はフラフラになりながら家路についていた。
腐っても都市部に位置する勤務先から家に帰るまで約10分地下鉄の駅まで歩かないといけない。
しかもこの地下鉄の駅が繁華街のど真ん中にあるからまたビミョーな気分にさせる。特に芸も無いのに金をばら撒いてちやほやされている男達、そして金の為に男たちに群がる女達。
俺はその光景を見るたびに心がムカムカする。いやしても仕方ないというのは分かっているのだが。

そんなつまらないことを考えていたせいか、それともここ数日の激務のせいかはわからないけれど、俺は点滅している歩行者用信号に気付くこと無く横断歩道へ歩みだしていた。

「ちょっと!そこの人!信号!」

そんな声が聞こえた気がしてちらと横を見る。
油だか化学薬品だかを積んだ大型トラックが走ってくるのが見えた。
あっ……これで俺は死ぬのか……その瞬間俺は全ての事態を把握して目を瞑った。
キキキィィ-------!!!!!!!!!!


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