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10年後のラブライブ
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87 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/09(水) 23:07:26.66 ID:hFzg3Gep0
あんじゅ「次、出番よ?」
ツバサ「ええ…分かってるわ」
英玲奈「ああ…そうか。今日はラブライブだったな」
あんじゅ「この子達を見てると…思い出すわね。スクールアイドルだった…あの頃を」
英玲奈「そうだな。必至だったな、あの頃は」
ツバサ「何を言ってるのよ。私達だってまだまだこれからよ」
スタッフ「そろそろスタンバイお願いしま〜す」
ツバサ「さあ、行きましょうか。私達も負けてられないわ」
英玲奈「ああ」
あんじゅ「そうね」
88 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/09(水) 23:12:59.01 ID:hFzg3Gep0
支倉『〜♪』
志賀『〜♪』
白木『〜♪』
善子「へ〜これが、リリーの教え子の。まあ、そこそこじゃない」
花丸「そこは素直に凄いって言うズラ」
善子「分かってるわよ」
花丸「あ〜、マルも会場に行きたかったズラ〜」
89 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/09(水) 23:21:03.93 ID:hFzg3Gep0
支倉『〜♪』
志賀『〜♪』
白木『〜♪』
聖良「いいじゃないですか、you's。やっぱり、頑張ってる人は輝いて見えます」
90 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/05/10(木) 00:04:47.37 ID:rJ+F8/OfO
この最終決戦感よ…
91 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/10(木) 07:47:13.03 ID:kBNdNSGPO
スタッフ「鞠莉様。そろそろ…」
鞠莉「ごめん。ちょ〜と待ってて」
スタッフ「はい」
鞠莉「ふふっ。やっぱり、スクールアイドルは私を熱くさせるわ」
支倉『〜♪』
志賀『〜♪』
白木『〜♪』
ダイヤ「この子達がルビィの言っていた音ノ木坂学院のスクールアイドル。ふふっ、なんだか…画面越しのこの子達の熱に当てられてしまいそうですわ」
92 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/10(木) 07:52:35.04 ID:kBNdNSGPO
曜「ほら!あの子達が出てるよ」
果南「おお!頑張ってるね〜」
曜「私達が教えてあげた事ちゃんと身についてる」
果南「そりゃあそうだよ。三人共最後まで頑張ったんだもん」
「お茶淹れたよ〜」
果南「え〜私はビールの方が…」
曜「果南ちゃんはこの後仕事があるんでしょ」
果南「そうだったっけ?」
曜「お茶ありがとう。千歌ちゃん、この子達が」
千歌「この子達が…音ノ木坂学院のスクールアイドル…。輝いてるね」
93 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/10(木) 10:45:57.59 ID:r7vpdDrLO
支倉『〜♪』
志賀『〜♪』
白木『〜♪』
こころ「いいパフォーマンスをしますね。彼女達」
ここあ「私達に勝ったんだ。当たり前だろ」
こころ「そうですね。じゃないと困りますね」
ここあ「ふん。負けたりしたらしょうちしねぇからな」
94 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/10(木) 21:47:49.62 ID:zRV/9PDgO
『わぁぁぁぁ』
支倉『〜♪』
志賀『〜♪』
白木『〜♪』
アイドル「あっ、そうか。今日はラブライブ」
アイドル「凄い声援ですね、先生」
にこ「そうね」
アイドル「あれ?先生興味ないのかな?先生って確か…」
にこ「ふふっ」
アイドル「先生?」
にこ「何でもないわ。さあ、練習再開するわよ」
95 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/10(木) 21:54:52.17 ID:zRV/9PDgO
わぁぁぁぁ。
志賀(楽しい。最高に楽しい)
白木(ずっとこのまま踊っていたい。永遠にこの時間が続けばって思うほど)
支倉(良かった。何度でも言うよ。私はスクールアイドルで良かった。私は幸せだ)
わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ。
96 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/10(木) 22:00:23.26 ID:zRV/9PDgO
カシャ カシャ
亜里沙「あの子達。良い顔するね」
絵里「うん。素敵だわ」
「終わっちゃった?」
亜里沙「あっ!来れたんだね」
雪穂「はあ…はあ…急いで来たんだよ」
亜里沙「雪穂!」
穂乃果「遅かったじゃん」
雪穂「全く…。お姉ちゃん携帯の電源入ってる?」
穂乃果「え?あ〜気がつかなかった」
梨子「あっ、妹さんですか?」
穂乃果「はい。妹の雪穂」
雪穂「初めまして。いつも姉がお世話になってます」
梨子「いえ、こちらこそ」
雪穂「それで?どうなの?結果は?」
97 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/10(木) 22:13:27.17 ID:zRV/9PDgO
穂乃果「この歓声が答えだよ」
わぁぁぁぁぁぁぁ
雪穂「って事は?」
穂乃果「うん」
支倉「はあ…はあ…はあ…」
志賀「はあ…はあ…やった…」
白木「はあ…はあ…はい…私達…」
『Love Live!優勝 音ノ木坂学院 you's 』
穂乃果「見事にやられたよ」
わぁぁぁぁぁぁぁ。
98 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/10(木) 22:26:08.52 ID:zRV/9PDgO
支倉「やった。やったぁ。私達…やったんだ」
白木「はい…うっ…うわぁぁぁん。私達…」
志賀「バカッ。優勝したんだぞ…グスッ。勝ったのに泣く奴があるか」
白木「グスン…仁美先輩だっで」
志賀「泣いて…なんかねぇよ…グスッ…バカ…グスッ」
絵里「優勝おめでとう」
梨子「素晴らしかったわ」
志賀「絢瀬先生…桜内先生…」
穂乃果「支倉さん、志賀さん、白木さん。おめでとう。感動したよ」
支倉「先生…うぅ…グスッ…。うぁぁぁぁぁん。先生…先生ぇぇぇ」
穂乃果「よくやった。よくやったよ」
この日、私は初めて知りました。悲しくなくてもが溢れてくる事が本当にあるんだって事を。
支倉「うぅ…グスッ…うぁぁぁぁん」
99 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/10(木) 22:34:24.16 ID:zRV/9PDgO
亜里沙「さあ、笑って笑って。この写真は表紙に使うんだから」
志賀「痛い、痛い。あんまり押すなよ」
白木「いいんですよ。今日は」
支倉「ほら、二人とも!もっと笑って」
志賀「先生!先生達も一緒に写ろうよ!」
絵里「え?でも…」
亜里沙「ほら、お姉ちゃん達も早く並んで」
絵里「じゃあ…」
梨子「そうですね」
穂乃果「じゃあ、皆んなであのポーズ行こうか?」
支倉「あのポーズ?」
穂乃果「うん」
亜里沙「じゃあ、撮るよ?」
支倉「せーの」
「ラブライブ!」
カシャ
100 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/05/10(木) 22:52:06.24 ID:rz3hBiEIO
優勝きたな!
亜里沙は記者だったのか…?
101 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/10(木) 23:23:54.38 ID:zRV/9PDgO
キーンコーンカーンコーン
支倉「では、次期部長を…仁美ちゃんに任命します」
志賀「おう!任せとけ!you'sはこれでおしまいだけど音ノ木坂アイドル研究部(仮)の伝統は私が守る!」
白木「これからもよろしくお願いしますね。仁美先輩」
穂乃果「よっ!志賀部長!にくいよ〜このこの〜」
志賀「へへ〜」
支倉「仁美ちゃんも出会った頃と随分変わりましたよね」
絵里「そうね。最初はいかにも硬派を貫くって感じだったものね〜」
支倉「あ〜制服なんかも改造してましたしね」
志賀「それは触れるな」
梨子「やっぱり、you'sはこれで終わりするの?」
志賀「まあ…you'sは私達3人だけの物かなって」
梨子「そう」
支倉「あの〜なんか私…引退みたいな雰囲気になってますけど」
志賀「え?違うの?」
支倉「まだ来るからね!」
白木「本当ですか!」
支倉「うん。ラブライブは優勝したけれどまだ受験が残ってるんで!皆さん、手伝って下さい!」
102 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/10(木) 23:46:31.29 ID:2xEjtRBI0
志賀「なんか締まらないなぁ、先輩は」
白木「そう言えば受験生でしたね。まあ、先輩が来てくれるの私は嬉しいですけど」
絵里「支倉さん…数学以外は優秀なんだけどね」
支倉「お願いします。数学教えて下さい」
穂乃果「まあ、私が教えてあげるから」
103 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/11(金) 00:10:16.12 ID:pufNBcKR0
カァーカァー
志賀「もう夕方かぁ」
白木「早いですね」
支倉「それでは、先生さよなら〜」
絵里「はい。さよなら」
梨子「さよなら」
穂乃果「さよなら〜」
絵里「あら?そうなの?」
穂乃果「はい。また明日」
絵里「さあ、私達も帰りましょうか」
穂乃果「うん。ん〜明日から三学期かぁ。なんかあっという間の一年だったなぁ」
絵里「そうよ。これからどんどん、どんどん時の経つのが早くなっていくのよ。あ〜いやぁ。あっと言う間に30目前」
穂乃果「いや、そういう事じゃなくてさ。これでも、私と桜内先生は教師一年目だからね」
絵里「あぁ、そう言えばそうだったわね」
穂乃果「そうなんだよ。ん?」
梨子「…」
穂乃果「どうしたの?桜内先生」
梨子「いや…あそこ…なんか、様子のおかしい人が…」
男「…」キョロキョロ
絵里「え?何?不審者?」
穂乃果「まさか…いや、でも…何してるんだろ?学校の中に入ろうとしてる?うちの学校は結構セキュリティガバガバだから…。矢澤姉妹とか亜里沙ちゃんとか出入り自由だったもんね」
梨子「だとしたら…マズイですよね?警察呼びますか?」
絵里「いや、あれだけで不審者と決めつける訳にもいかないし…」
男「…」キョロキョロ
絵里「どうしようかしら。ん?穂乃果?」
穂乃果「あの…うちの学校に何か用でしょうか?」
男「え?」
穂乃果「この学校の教師をしてる者ですけど先程から学校の中を気にしている様ですけど?保護者の方ですか?」
男「あっ、ああ…娘が…」
104 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/11(金) 00:21:46.22 ID:pufNBcKR0
梨子「なんだ。娘さんがうちの生徒なのね」
穂乃果「そうだったんですね。えっと…呼んできましょうか?何年生の…」
男「……28」
穂乃果「え?」
男「娘は今年で28歳なんだよ」
穂乃果「ええ?28歳?え?どう言う事?留年とかって」
絵里「いや、うちの学校に留年生は今の所いないわよ。って言うか28じゃ私と同い年よ」
梨子「どう言う事なんですか?」
男「娘はこの学校の卒業生で。近々結婚してしまうんだ。それで、娘が通っていた高校はどんな学校だったのかなと思ってちょっと見に来ただけなんだよ」
穂乃果「なんだ。そう言う事かぁ」
105 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/05/11(金) 07:32:04.94 ID:ekbvSG8s0
のんパパか
106 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/11(金) 07:45:11.24 ID:wfNvxUHoO
梨子「すいません。不審者なんて言ってしまって…」
男「まあ…大人の男が女子校を覗いてたら誰でもそう思うだろう。そんな事は分かっていたさ」
穂乃果「そうまでして…娘さんが結婚してしまうのが寂しいんですね」
男「寂しい。寂しいに決まっているだろう。相手の男をぶん殴ってやりたい」
穂乃果「え?え?」
絵里「ちょっと、穂乃果。何スイッチ入れちゃってるのよコソコソ
穂乃果「いや…だって、まさか…」コソコソ
梨子「あの…もしかして、なんですけど」コソコソ
絵里「え?何?」コソコソ
梨子「28歳で音ノ木坂の卒業生で近々結婚って事は…」コソコソ
絵里「……ん?ああっ!?そうよね?」コソコソ
穂乃果「希ちゃん?」コソコソ
梨子「ですよね?確定ではないけど…」コソコソ
絵里「えぇ…希のお父様なの?」コソコソ
107 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/11(金) 08:45:38.67 ID:wfNvxUHoO
穂乃果「ちょっと…絵里ちゃん聞いて来てよ」コソコソ
絵里「私が?」コソコソ
穂乃果「希ちゃんと言えば絵里ちゃんでしょう」コソコソ
絵里「えぇ…なんて言って聞けばいいのよ」コソコソ
男「はぁ…」
絵里「あの…」
男「ん?」
絵里「勘違いだったら申し訳ないんですけど…娘さんの名前って…もしかして、東條希さん?」
男「希を知ってるのか?」
絵里「え、えぇ…物凄く…」
108 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/11(金) 10:19:55.20 ID:wfNvxUHoO
希「あのね!お父さん聞いて?」
希父「ん?どうした?」
希「私ね、今高校で部活始めたよ!」
希父「希が?」
希「うん。でね、この金髪の子!前に話したでしょ?私の親友の絵里ちゃん!でね、こっちの小さくて可愛い子がにこちゃん!部長なの」
希父「そうか、そうか。希が部活を」
希「うん。お陰で毎日楽しいよ!あっ、この三人は一年生で…」
109 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/05/11(金) 10:22:01.87 ID:rz3pmwQSO
希ちゃんかわいい
110 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/11(金) 10:23:14.40 ID:wfNvxUHoO
梨子「希さん…結婚反対されてるのかしら?」コソコソ
穂乃果「いやぁ、だって式の準備もしてるはずだし…両家の顔合わせもしてるでしょ?」コソコソ
梨子「ですよね?」コソコソ
希父「…」
絵里「あの?」
希父「そうか。君が希の親友の…」
絵里「え?」
希父「希から話は聞いているよ。ありがとう」
絵里「へ?えっと?」
111 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/11(金) 22:20:15.62 ID:pufNBcKR0
希父「昔から仕事が忙しくてね。あの子には随分と寂しい思いをさせてしまってね。あの子はなんと言うか…辛くても心配かけまいと私達の前ではいつも気丈に振る舞っていてね」
絵里「あぁ…何となく分かる気がするわね」
穂乃果「うん。そうだね」
希父「その上私の仕事の都合で転校も多くてずっと友達も出来ず。寂しかったはずなんだ。でも、あの日、彼女が嬉しそうに言ったんだよ。友達が出来たって」
絵里「それが…私?」
希父「そう。それが君なんだ」
絵里「希がそんな事を…」
希父「だから、父親としてお礼を言わせて貰うよ。ありがとう」
絵里「そんな…お礼を言われる様な事は。むしろ、いつも助けて貰っているのは私の方で…」
穂乃果「希ちゃん優しいもんね」
112 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/11(金) 22:41:37.10 ID:pufNBcKR0
希父「そう。優しい子なんだよ。だから、あの子には悲しい思いはして欲しくないんだ」
絵里「は、はあ…」
穂乃果「あの…もしかして…結婚を反対なさってるんですか?」
希父「反対はしていない。けど、心配なんだよ」
穂乃果「え?心配?」
希父「そうだよ。相手の男が酷い男だったらどうする?あの子を悲しませる様な男だったら?自分の事を棚に上げているのは分かってる。けど…心配なんだよ」
梨子「でも、お相手とはお会いになってるんですよね?」
希父「数回会った程度だ。本性など分からん」
絵里「ですけど…希が選んだ相手ですから。そんな、酷い人は」
希父「一度で良いんだ」
絵里「え?」
希父「一度で良いから…」
113 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/05/12(土) 02:34:49.43 ID:51JWN899O
何を言う気だ…
114 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/12(土) 10:09:06.79 ID:lGuV/fXN0
翌日
絵里「はあ…休日何をしてるのかしら…私は…」
穂乃果「だって仕方ないじゃん。放って置くわけにもいかなしい…」
梨子「一度自分の目で相手の男性を見定めたいなんて…よっぽど希さんの事が可愛いのね」
絵里「でも…これじゃあ、まるで…」
希「あはは。それでね…」
男性「へ〜そうなんだ」
希父「…」
絵里「ストーカーよ」
梨子「側から見たらそれこそ変質者ですね」
穂乃果「だから、放って置くわけにもいかないんだよ」
希父「希ぃ…」
115 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/12(土) 10:14:24.44 ID:lGuV/fXN0
希 「ふふっ。でね」
男性「うん。うん」
希父「…」じぃー
穂乃果「希ちゃん楽しそ〜。私達の前とはまたなんか感じが違うね」
絵里「そりゃあそうでしょ。好きな人前なんだから。ね?」
梨子「え?そ、そうですね」
男性「さて、そろそろ行こうか」
希「うん」
希父「あっ、店を出た」
穂乃果「え?追いかけるの?」
絵里「はあ。私は一体何を…」
梨子「あ、あの…お会計…」
116 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/05/12(土) 11:10:44.36 ID:GHGkwOKSO
年下は犠牲になった
117 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/05/12(土) 12:48:57.20 ID:51JWN899O
抱いて確めるとか言い出さなくて良かった
118 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/13(日) 00:02:36.03 ID:gC56H8DD0
希「でね〜、そこで私が言ったんだ」
男性「あはは。希は面白いね」
穂乃果「どこ行くんだろうね?って言うか希ちゃんさっきから喋りっぱなしだね
梨子「聞き上手なんでしょうね」
希父「くっ」
穂乃果「ね。しかも、なんか…見てると凄い紳士だよね。歩いてても常に希ちゃんを道路に歩かせない様にしてるし」
絵里「本当…。いい物件を見つけたわよね、希」
穂乃果「あっ、お店に入っていったよ!」
119 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/13(日) 00:10:39.14 ID:gC56H8DD0
希「ん〜…これ!これなんて似合うんやない?」
男性「じゃあ、ちょっと試着して来ようかな」
希「うん」
絵里「お買い物デートか…。私…何してるのかしら」
穂乃果「絵里ちゃん…。大丈夫だよ」
絵里「何がっ!?言っておくけど穂乃果だって私と一つしか違わないんだからね」
穂乃果「わ、分かってるよ」
男性「どう?似合ってる?」
希「うん。似合ってるよ。カッコいい!」
男性「本当?まあ、元が良いからなぁ」
希「いやいや、私のファッションセンスのお陰じゃない?」
男性「お〜、言うねぇ」
希父「くっ、イチャつきおってからに…」
梨子「ま、まあまあ」
穂乃果「本当…楽しそうだね」
絵里「って言うか彼の前だと喋り方変わるのね、希。関西弁はどうしたのよ。関西弁は…」
120 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/13(日) 00:29:29.49 ID:gC56H8DD0
希「ん〜美味しい」
男性「だろう?おっ、こっちもそろそろかな。よっと!」
希「おおっ!上手!」
穂乃果「綺麗な夜景の見えるレストランでも行くのかと思った」
絵里「何言ってるのよ。お好み焼きデートなんて深い仲じゃなきゃ出来ないわよ。それ、そろそろじゃない?」
穂乃果「ガッテン!よっと」
絵里「あら、上手」
121 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/13(日) 00:43:40.86 ID:gC56H8DD0
男性「大丈夫か、希?送ってくよ?」
希「大丈夫やって。すぐそこなんやから」
男性「そう?じゃあ」
希「うん。おやすみ。楽しかったよ」
男性「おやすみ、希」
穂乃果「もう解散するんだ」
梨子「って言うか…同棲してないんですか?」
希父「いや、しているはずだ。まさか…やはり、上手くいってなくて…」
梨子「それは無理がありますよ。今日一日見てましたけど悪い所が一つも見つかりませんでしたもん。希さんのお相手」
希父「いや、でも」
穂乃果「あの…希ちゃんに幸せになって欲しいんですよね?」
希父「分かってる。非の打ち所がない好青年だと言う事も分かった。それでも…」
穂乃果「だったら…」
絵里「それでも、心配なのよ。お父様にとって希はいつまで経っても小さな女の子のままなのね」
穂乃果「そう言う…ものなのかな」
絵里「そう言うものなのよ。きっと…」
希父「希ぃ…」
122 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/13(日) 00:48:17.74 ID:gC56H8DD0
梨子「あの…」
穂乃果「さてと…どうしよっか?デートも終わったみたいだし」
希父「希…」
梨子「あの…」
穂乃果「ん?どうしたの?」
梨子「希さんがこっちに向かって歩いて来てますけど」
穂乃果「え?希ちゃんが?」
希父「なんだって?早く隠れないと…」
絵里「いや…もう手遅れみたい…」
希「お父さん…それにえりち…穂乃果ちゃんと梨子ちゃんも…。どうして…」
希父「いや、あのな…決してお前達を…」
希「たち?」
絵里「はあ…白状するしかないわね」
123 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/13(日) 00:53:49.37 ID:gC56H8DD0
希「ふ〜ん…そういう事」
希父「すまない。しかし…」
穂乃果「あの…希ちゃん。お父さんは心配だったんだよ。大事な一人娘がお嫁に…」
希「心配って言ったってもう籍も入れてるし。そもそも、もう同棲だってしてるし」
絵里「やっぱり、そうよね?」
希父「なんだ?じゃあ、やっぱり上手くいってなくて今は別々に」
希「違うよ。今日はあの人は実家に用事があるって帰ったの」
希父「そ、そうか…」
希「はあ…こんなくだらない事に皆んなを巻き込んで…」
希父「…」
絵里「いや、私達なら大丈夫だから…」
124 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/13(日) 00:57:40.31 ID:gC56H8DD0
希「あのね、お父さん」
希父「ん?」
希「私…今、凄く幸せよ」
希父「………」
希「大丈夫だから。ね?」
希父「…そうか。嫌になったら私の元にいつでも帰って来ていいからな」
希「うん。ありがとう、お父さん」
穂乃果「まっ、一件落着かな?」
絵里「そうね」
125 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/05/13(日) 07:51:31.62 ID:YJ4TDe2iO
親バカやんなぁ…
126 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/05/13(日) 10:55:50.46 ID:yK6i+SPwO
乙
127 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/13(日) 14:03:45.43 ID:gC56H8DD0
ガラガラ
穂乃果「ただいま」
穂乃果母「あら?穂乃果?何よ。帰ってくるなら連絡くれればいいのに。お父さん明日は休みだからって飲みに出掛けちゃったわよ」
穂乃果「いいよ別に。夕飯はもう食べたし。通り掛かっただけだから直ぐに帰るし」
穂乃果母「はあ…いつからそんなに冷たい子になっちゃったのかしら。お父さん、あんたが帰ってくるの凄い楽しみにしてるんだからね」
穂乃果「え?そうなの?」
穂乃果母「そりゃあそうよ。いつも、次穂乃果はいつ帰って来るんだってしょっちゅう言ってるんだから」
穂乃果「へ〜そうなの?」
穂乃果母「そうなの」
穂乃果「ふ〜ん。もしさ、私が結婚するとか言い出したら…お父さん寂しがるかな?」
穂乃果母「…何?あんた、相手いるの?」
穂乃果「違うよ。もしもの話し」
穂乃果母「あんたが幸せになるなら嬉しいかもしれないけど…寂しがるでしょうね。まあ、何にせよ、あんたの結婚相手は大変だわ。雪穂の時もそうだったけど」
穂乃果「ふ〜ん。まあ、そんなもんか」
穂乃果母「そんなもんよ。で?実際の所どうなのよ?」
穂乃果「何もなくて嫌になるよ」
128 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/13(日) 21:58:54.04 ID:gC56H8DD0
二月某日。
穂乃果「ん〜」
絵里「な〜にそわそわしてるのよ」
穂乃果「だってさぁ」
梨子「ふふっ。落ち着かないですよね」
穂乃果「落ち着かないよ。だって、うちのクラスだけでも…結構いるでしょ?今日発表の子…」
梨子「支倉さんも今日なんでしたっけ?」
穂乃果「うん。第一志望が今日で…第二志望が来週って言ってたね」
梨子「受かってると良いですね」
絵里「そうね」
129 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/13(日) 22:05:14.17 ID:gC56H8DD0
プルルル
穂乃果「あっ、電話!」
ガチャ
梨子「もしもし、音ノ木坂学院です」
穂乃果「誰かな?」
絵里「さあ?」
梨子「…そうですか。はい、はい。ちょっと…はい」
穂乃果「ん?どうしたんだろう?」
梨子「あの〜どなたか出前頼みました?天せいろが作れないから普通のせいろ蕎麦で良いかって」
同僚教師「あっ、大丈夫ですよ」
梨子「もしもし〜、はい。普通のせいろ蕎麦で。はい、よろしくお願いします」
ガチャ
梨子「お昼に届きますって」
穂乃果「ま、紛らわしいなぁ…」
130 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/13(日) 22:10:09.94 ID:gC56H8DD0
プルルルル
絵里「立て続けね」
穂乃果「せいろ蕎麦も作れなかったのかな?」
ガチャ
梨子「もしもし?…うん。うん。本当?おめでとう。一度学校に帰ってくるのよね?」
穂乃果「え?生徒?生徒から?」
絵里「この様子だと受かったみたいね」
梨子「じゃあ、切るわよ。うん、学校でね」
ガチャ
梨子「鬼崎さん、専門学校合格したみたいです」
穂乃果「本当!絵里ちゃ〜ん!」
絵里「穂乃果ぁ」
131 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/13(日) 22:18:23.46 ID:gC56H8DD0
梨子「良かったですね。鬼崎さん」
穂乃果「うん。大好きなバイクの勉強が出来るんだね」
絵里「そうね」
プルルルル
梨子「はい。あっ、山口さん!うん…」
穂乃果「山口さんだって!」
絵里「山口さんの第一志望は国立の筈だから…今日は第二志望の発表かしら」
梨子「本当?それじゃあ、一安心ね」
穂乃果「おおっ!山口さんも受かったみたい!」
絵里「今年は順調ね」
132 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/13(日) 22:27:42.05 ID:gC56H8DD0
穂乃果「電話…来ないね」
梨子「そうですね」
穂乃果「結局…うちのクラスは16人中12にが合格。3人が不合格。そして、支倉さんから連絡が来ない」
絵里「もう、とっくに帰って来てもいい時間なのに…夕方よ?まさか…ショックで帰って来れないとか…」
穂乃果「ちょっと…変な事言わないでよ」
絵里「ごめん」
ガラガラ
志賀「先生ぇ!先輩の結果は?」
絵里「コラ!ノックもしないでいきなり入って来ないの」
志賀「だってぇ」
白木「すいません。とても気になっちゃって」
絵里「まだ、支倉さんから連絡がないのよ」
志賀「え?だって、もう夕方だよ?まさか…ダメで帰って来づらいとか…。こないだ先輩派手に転んでたもんなぁ」
支倉「縁起でもない事言わないでよね」
志賀「だってよぉ…ん?あっ!?先輩!」
穂乃果「支倉さん!」
絵里「遅かったじゃない。どうだったの?」
133 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/13(日) 22:36:34.92 ID:gC56H8DD0
支倉「あはは…実は携帯の充電が切れてしまいまして」
絵里「そうなの。で?なんで遅かったの?」
支倉「まあ…その…色々と…」
穂乃果「え?何?結局どうなの?」
志賀「そうだよ、先輩。どうだったんだよ」
支倉「駄目でした」
穂乃果「え?…そう…か…」
志賀「先輩…あの…どんまい」
白木「あの…先輩頑張りましたよ。うん。数学が絶望的だったのに…」
支倉「いや、うん。まあ、でも…第三志望の違う学部は受かったから」
穂乃果「第三志望は受かったの?」
支倉「はい!取り敢えず…浪人は免れたかなって感じ?まあ、悔しいですけどね…」
134 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/13(日) 22:41:26.72 ID:gC56H8DD0
穂乃果「ふう。取り敢えず…私立は全員結果が出て一安心って所だね」
梨子「そうですね。支倉さんも第二志望が受かったし」
絵里「今日はとことん飲みましょう。うん、そうしましょう」
穂乃果「うん。そうだね。節度を持って飲もう!」
絵里「そうね」
穂乃果「じゃあ、取り敢えず。乾杯!」
135 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/13(日) 23:10:10.29 ID:gC56H8DD0
穂乃果「後は…生徒を送り出すだけかな…」
梨子「そうですね。私達の仕事も後少し。ちょっぴり寂しいかな」
絵里「来年度も仕事は続くんだからね。で、どうだった、この一年は?」
穂乃果「どうだったかなぁ…。私は教師として生徒達をちゃんと導く事が出来たのかなって。10年前の私が今の私を見てなんて言うかなぁ」
絵里「さあ…なんて言うかな」
穂乃果「…」
梨子「…」
絵里「穂乃果…梨子」
穂乃果「ん?」
梨子「何ですか?」
絵里「ずっと…いつの日も今の気持ちを忘れないでね」
穂乃果「え?…うん…ぷっ。あはは。絵里ちゃん急に先輩ぶってかっこつけちゃって〜」
絵里「な、何よ?穂乃果が先にシリアスな空気作ったんじゃない」
穂乃果「え〜そうだっけ?どさくさに紛れて梨子ちゃんの事名前で呼んだし」
絵里「なっ、別に良いじゃない。プライベートなんだから。ねえ?」
梨子「はい。嬉しいです」
136 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/13(日) 23:19:13.52 ID:gC56H8DD0
穂乃果「ふぅ。結局、絵里ちゃん飲み過ぎるし。明日休みだから良いけどさ」
ワイワイ ガヤガヤ
穂乃果「絵里ちゃん無事に家に着いたかな?着いたら連絡するって言ってたけど」
ワイワイ ガヤガヤ
ドスッ
穂乃果「痛っ、おっと…わぁ」
ポロッ
「あの…スマホ落としましたよ」
穂乃果「あっ、ありがとうございます」
137 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/13(日) 23:24:59.69 ID:gC56H8DD0
「いえ…あっ!?」
穂乃果「え?あれ?どこかでお会いしましたっけ?」
「あっ、いえ。すいません。はい、スマホ」
穂乃果「あっ、どうも。ありがとうございます」
千歌「ふふっ、こちらこそ。ありがとうございました」
穂乃果「え?」
千歌「やっと言えた。それでは」
穂乃果「あっ、はい。本当、ありがとう…ございました」
ワイワイ ガヤガヤ
穂乃果「何だったんだろ?」
138 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/14(月) 00:02:13.66 ID:CK6nimVa0
ゴーン ゴーン
穂乃果「あっ、海未ちゃん!ことりちゃん!」
海未「穂乃果!」
ことり「皆んなはもう来てるの?」
穂乃果「うん。来てるよ」
カシャ
海未「へ?な、何んですか?」
亜里沙「激レアスリーショット頂きです」
海未「亜里沙!」
穂乃果「カメラ持って来たんだね」
亜里沙「うん。流石に挙式中は控えますけどね。皆さんお揃いではないんですか?うちのお姉と真姫さんは受付をやってましたけど」
穂乃果「さあ?」
凛「あっ!穂乃果ちゃ〜ん」
花陽「凛ちゃん待って〜」
穂乃果「噂をすればってやつ?」
ことり「だね」
139 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/14(月) 00:16:36.27 ID:CK6nimVa0
亜里沙「それにしてもいよいよ希さんも結婚ですか」
凛「プリンセスの日だもんね。ウエディングドレス楽しみだな」
花陽「そうだね。きっと綺麗だろうなぁ」
ことり「うん」
亜里沙「お姉ちゃんなんか昨日から緊張しまくりで」
穂乃果「そうなの?受付で会った時には平気そうだったけど」
海未「絵里の事ですからそう振る舞ってるだけですよ」
ことり「と言いつつ海未ちゃんもさっきまで緊張してたよね」
穂乃果「容易に想像できるなぁ。その光景が」
140 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/05/14(月) 00:50:04.86 ID:wUV3CbDqO
第三志望(第二志望?)でもラブライブ優勝しながら受かるんだから大したもんだよ
141 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/14(月) 09:33:37.07 ID:OV98IqjeO
司会「それでは、新婦入場です」
ジャーンジャーンジャジャーン
ガチャ
希「…」
希父「…」
凛「希ちゃん出て来た!」
花陽「綺麗…」
ことり「本物のお姫様みたい…」
真姫「そうね」
希「…」スタスタ
希父「… 」スタスタ
穂乃果「希ちゃん、おめでとう」
海未「綺麗ですよ。希!」
希「皆んな…」
絵里「希…おめでとう」
希「えりち…うん。ありがとう」
142 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/05/15(火) 20:44:56.57 ID:otp1uQx8O
ブーケは果たして誰の手に…
143 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/05/15(火) 22:16:35.35 ID:cn6LHEzQ0
ほんとに結婚しちゃうんだなぁ・・・
144 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/15(火) 22:41:44.78 ID:NCtQ0IV/O
神父「それでは…誓いのキスを」
穂乃果「キャー誓いのキスだってぇ」
花陽「わぁ〜」
凛「見てるこっちもドキドキしちゃうにゃ〜」
ことり「はぁ〜。希ちゃん…可愛ぃ」
海未「なんだか…文化祭の劇を思い出しますね」
絵里「あ〜…あったわね。そんな事。ロミオとジュリエットね」
真姫「希がジュリエットをやったのよね」
絵里「あの時は邪魔が入ったのよね〜。海未?」
海未「そ、そうでしたっけ?」
チュッ
希「ふふっ」
ことり「きゃ〜、素敵ぃ」
海未「本当…好きですね、ことり」
145 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/15(火) 22:44:55.45 ID:NCtQ0IV/O
穂乃果「さっ、挙式も終わったし外に出るって」
絵里「ええ」
希「えりち」コソコソ
絵里「ん?希?何よ?行かなくていいの?」
希「ブーケ。えりちの方に投げるからね」
絵里「希…」
穂乃果「良かったね、絵里ちゃん」
凛「もしかしたら、今日素敵な出会いがあるかもしれないね」
絵里「そんな…別に…そうね」
希「ふふっ、じゃあ、えりち。ちゃんと受け取ってな」
絵里「うん」
146 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/15(火) 22:49:23.87 ID:NCtQ0IV/O
司会「それではブーケを投げて下さい」
希「はい」
希(えりち。受け取ってな)
ヒョイ
穂乃果「おおっ!こっちの方に飛んで来た!」
海未「絵里チャンスですよ」
絵里「はあっ!」ガシッ
希「ナイスえりち!」
絵里「おっと…あら…」ポロ
凛「あっ、危ないにゃ」ガシッ
絵里「え?」
希「え?」
花陽「凛ちゃん…」
スタッフ「おめでとうございます。それでは前にお進み下さい」
凛「あれ?ごめん…絵里ちゃん」
絵里「うん。だ、大丈夫…よ?」
147 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/15(火) 22:59:21.90 ID:NCtQ0IV/O
スタッフ「それではお名前を聞いてもよろしいですか?」
凛「えっと…星空凛です」
スタッフ「あの、日本代表の星空凛さんです」
ワー ワー
穂乃果「流石、凛ちゃん。有名人…」
ことり「絵里ちゃん…大丈夫?」
絵里「え、ええ…別に気にしてないわ」
スタッフ「それでは…一言頂けますか?」
凛「え、え〜…○○さん。希ちゃん結婚おめでとうございます。えっと…あの…ブーケを取れて嬉しいです。えっと…私も早く希ちゃんに続け様に…えっと…彼氏と…あっ…え〜頑張ります」
スタッフ「それでは新郎新婦と記念のお写真を」
希「凛ちゃん…」
凛「あっ、希ちゃん。ごめんね?凛が…」
希「いや…そうじゃなくて…」
148 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/15(火) 23:13:15.77 ID:NCtQ0IV/O
絵里「え?何?あの子、今なんか口を滑らしてなかった?」
穂乃果「凛ちゃん彼氏いるの?今そう言ったよね?」
海未「確かに…言ってましたね」
亜里沙「これはいいスクープが手に入りましたね」
絵里「やめときなさいよ」
亜里沙「分かってるよ。そっち関係は担当外だから」
ことり「じゃあ、次は凛ちゃんの番かもだね!」
海未「そうですね」
真姫「…」
花陽「ま、真姫ちゃん?」
真姫「花陽は知ってたの?」
花陽「ま、まあ…」
真姫「そうなんだ…私は知らなかったわ」
花陽「いや…真姫ちゃんいつも忙しくて…前に真姫ちゃんが急に来れなくなった時に私も聞いたんだけど…」
真姫「うん、気にしてないから。それに、相談されても…私は答えられないし…」
穂乃果「うわっ、すっごい気にしてる!?」
149 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/15(火) 23:32:08.22 ID:NCtQ0IV/O
男「であるからして〜結婚には三つの」
凛「今時三つの袋をスピーチで言う人っているんだね」
海未「そうですね」
真姫「…」
穂乃果「真姫ちゃんは凛ちゃんに恋人がいる事にショックを受けてるの?それとも知らなかった事にショックを受けてるの?」
真姫「だから、ショックは受けてない」
絵里「真姫…。頑張りましょう!」
真姫「何がっ!?」
梨子「ふふっ。希さん。綺麗ね」
ルビィ「そうだね。まさか、μ’sの希さんの結婚式に出席する事になるなんて…嬉しいね」
梨子「理亞ちゃんとか花丸ちゃんは羨ましいがるんじゃない?ダイヤさんもか」
ルビィ「そうかも」
梨子「ふふっ」
ルビィ「どうしたの?」
梨子「最近、ルビィちゃん笑顔が増えて良かったと思って」
ルビィ「え?…穂乃果さんや希さんのお陰かな…」
150 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/05/15(火) 23:34:59.72 ID:pF+8HpMKO
なーに、絵里ちゃんには俺がいるさ
151 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/15(火) 23:37:12.86 ID:NCtQ0IV/O
司会「それでは、ここで新婦の希様へお祝いのスピーチを。御友人を代表して絢瀬絵里様。お願いします」
絵里「え?もう?」ガタッ
穂乃果「頑張れ、絵里ちゃん」
凛「まだ、泣くのは早いよ!」
絵里「わ、分かってるわよ」
希「えりち…」
152 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/15(火) 23:43:36.48 ID:NCtQ0IV/O
絵里「○○さん、希さん。本日はご結婚おめでとうございます。
ご両家並びにご親族の皆様方にも、心よりお祝い申し上げます。
ただいまご紹介に預かりました、新婦の希さんの親友の絢瀬絵里と申します。
希とは高校一年生からの付き合いで…」
153 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/15(火) 23:45:46.83 ID:NCtQ0IV/O
絵里「絢瀬絵里です。よろしく」
希「あの…」
絵里「あなたは?」
希「私は…。ウチ、東條希」
154 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/16(水) 00:00:21.36 ID:PvzxIdbLO
絵里「…希は私にとって…いつも…楽しい時はもちろん…何をやっても上手く行かない時も…私が今酷く落ち込んでいる時も…まだまだ大丈夫だよって隣に寄り添って一緒に歩いてくれて…そんな、希に私は何度も救われました」
希「えりち…」
絵里「私の青春時代を思い返すと…いつもそこには希がいてくれて…」
155 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/16(水) 00:13:44.59 ID:PvzxIdbLO
絵里「さあ、希。今日中に終わらせるわよ」
希「え〜こんなに仕事溜まってるやん」
絵里「そうよ」
希「明日にしようよ」
絵里「ダメよ」
ガラガラ
にこ「希、絵里。まだ、終わらないわけ」
希「おっ、援軍が来たよ!えりち」
絵里「あら、本当。さあ、にこ。早く終わらせるわよ」
にこ「はあ?何で私が…」
希「だってなあ?」
絵里「だってねぇ?」
にこ「だって何よ」
希「ふふっ。あはは」
絵里「そうよね。あはは。あはははは」
にこ「は?え?何?」
156 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/16(水) 00:19:43.03 ID:PvzxIdbLO
絵里「本当に色んな事があって…。グスッ…すいません。これ以上思い出すと…泣いちゃいそうで。えっと…そんな、希が結婚する事が心の底から嬉しいです。なので、私達のやり方で○○さんと希を祝福したいと思います」
希「私達?」
ジャーンジャーンジャーンジャーン
真姫「ふふっ」
希「真姫ちゃん?」
穂乃果、海未、ことり「愛してるばんざーい。ここで良かった〜」
希「穂乃果ちゃん、海未ちゃん、ことりちゃん…」
花陽、凛「私達の今がここにある〜」
希「凛ちゃん、花陽ちゃん…」
5人「大好きだばんざーい。始まったばかり。明日もよろしく。まだ、ゴールじゃない」
157 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/16(水) 00:30:38.53 ID:PvzxIdbLO
希「グスッ…皆んな…もう、化粧が崩れてしまうやん」
絵里「さあ、愛してるばんざーい。ここで良かった」
ガチャ
希「え?」
にこ「私達の今がここにある〜」
絵里、にこ「大好きだばんざーい。始まったばかり〜。明日もよろしくね。まだ、ゴールじゃない」
希「にこっち…どうして…だって…」
9人「ラ〜ラ〜ラ、ラララララ〜ラ〜。ラララ、ラララ、ラララララララ〜ラ」
絵里「ごめんなさい、希。黙ってて。驚かせ様と思って」
にこ「久しぶりね、希」
希「バカ。久しぶりなんてもんやないやろ。もう…」
にこ「そう…かしら。まあ、希。結婚おめでとう」
希「うん、ありがとう」
穂乃果「やっと揃ったね。9人」
真姫「うん、そうね」
158 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/16(水) 00:57:37.35 ID:PvzxIdbLO
亜里沙「よ〜し。今年は二度目の大役ですね、私」
にこ「ちょっと押さないでくれない」
真姫「仕方ないでしょ。何よ。久しぶりに顔を出したと思ったら」
花陽「け、喧嘩しないで。二人とも」
ことり「久しぶりだね〜二人のやり取り」
海未「そうですね。高校時代に戻った様ですね」
穂乃果「あっ、じゃあ私、久しぶりに髪の毛結っちゃおうかなぁ」
凛「じゃあ、凛もそうしようかな!」
希「ふふっ。皆んな変わらないなぁ」
絵里「そうね。皆んな大人になったけど9人揃うと昔みたいになっちゃうのよね」
亜里沙「雪穂、もうちょっと屈んで?ルビィちゃんが写らない。真姫さんとにこさんはもうちょっとくっついて下さい。いいですか?取りますよ?笑って下さい」
カシャ
159 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/05/16(水) 01:38:00.12 ID:QNpb0D+fO
良い結婚式だね
160 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/05/16(水) 10:29:45.75 ID:EJNKk34OO
愛ばんは卑怯
161 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/16(水) 19:23:19.95 ID:PvzxIdbLO
キーンコーンカーンコーン
志賀「はあ。暇だなぁ。せっかくラブライブに優勝して部室も手に入れたってのに。先輩は今日は来ないって言うし。二人じゃ持て余すなこの部室。」
白木「そうですね。練習しましょうか?」
志賀「二人で?」
白木「そうですよ。来年度はラブライブ連覇を目指して。燃え尽き症候群なんて起こしてる場合じゃないですよ」
志賀「そうだなぁ。やるかぁ…」
コンコン
白木「ん?誰だろ?は〜い」
ガチャ
杉崎「あのぉ…」
白木「あら?生徒会長!?」
杉崎「絢瀬先生来てる?」
白木「今日はまだ。来てないですけど」
杉崎「あっ、そうなんだ。高坂先生も?」
志賀「高坂先生もまだ来てねぇよ。何?何か用事?」
162 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/16(水) 19:26:24.44 ID:PvzxIdbLO
杉崎「来ていないならいいの。ごめんね」
志賀「待てよ、杉崎。用事があるんだろ?ここで待ってろよ」
杉崎「え?い、いいの?」
志賀「別に構わねぇよ」
杉崎「じゃあ…お邪魔します」
志賀「おう」
白木「ん?」
163 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/16(水) 19:31:39.47 ID:PvzxIdbLO
志賀「…」
杉崎「…」
白木「あの…お二人は知り合いなんですか?」
志賀「まあな。中学が一緒なんだよ」
白木「そうだったんですね」
志賀「まあな」
白木「えっと…」
志賀「中学の時周りから避けられてたからな。私は」
白木「あ〜…なるほど」
志賀「何がなるほどなんだよ!」
杉崎「志賀さん…変わったね」
志賀「は?別に変わってねぇよ。何も」
164 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/16(水) 19:41:19.58 ID:PvzxIdbLO
杉崎「ううん。変わったよ。ラブライブも優勝して…アイドル部の部長にもなって。凄いよ」
志賀「ふ〜ん。お前は何も変わらないな、杉崎」
白木「ちょっ、仁美先輩?」
志賀「いつも、周りを気にしてびくびくと自信がなさそうで。生徒会長なんかやってるからてっきり変わったのかと思ったら。なんだよ…昔のままじゃねぇか」
白木「先輩?二人の関係はよく知りませんけど…言い過ぎじゃ」
杉崎「大丈夫。本当の事だから…」
165 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/16(水) 20:04:17.42 ID:PvzxIdbLO
白木「…?」
杉崎「生徒会長に立候補して…私も変われるかなって思ったんだけど。ダメだった…。私はずっと私のままだった…」
志賀「で?先生達に何の用事なんだよ?」
杉崎「あっ、うん。大した事じゃないんだ。卒業式の送辞の事で担任の先生に相談したら絢瀬先生と高坂先生に聞いてみたらって言われて」
白木「絢瀬先生と高坂先生にですか?何でだろう」
杉崎「私も理由は知らないんだけど」
志賀「それで、うちの部室に来たって訳か」
杉崎「うん」
志賀「くだらねぇ。送辞くらい自分で考えろよ」
杉崎「そうだよね。ごめんね。私…帰るね」
ガチャ
白木「え?ちょっ…先輩?」
志賀「いいんだよ。放っておけ」
白木「は、はい」
志賀「ああっ、くそ。ムシャクシャする。私も今日は帰る」
白木「え?」
ガチャ
穂乃果「で、結局四次回までやったんだから」
梨子「元気ですね。絢瀬先生も」
穂乃果「でしょ?ん、あれ?志賀さん?どうしたの?」
志賀「帰るんだよ」
穂乃果「え?」
166 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/16(水) 20:06:35.35 ID:PvzxIdbLO
梨子「で?何があったの?」
穂乃果「まさか、喧嘩したの?」
白木「いえ…私は何も」
梨子「じゃあ、どうして?」
白木「実はかくかくしかじかで」
167 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/16(水) 20:16:40.83 ID:PvzxIdbLO
穂乃果「なるほど。杉崎さんとねぇ」
白木「はい。なんか…険悪って言うか…仁美先輩が一方的に嫌悪してる様な感じで。生徒会長も凄い遠慮してる風でしたし」
梨子「中学時代に何かあったのかしら?」
白木「多分…そんな感じでした」
穂乃果「ん〜なんだろ。杉崎って…私はあんまり知らないんだけど」
梨子「大人しい感じの子ですよ。生徒会の仕事も真面目に取り組んでいますし。ただ…」
穂乃果「ただ?」
梨子「ちょっと、気が弱くて自分の意見を中々言えない所があるなぁって」
白木「ああ…そう言えば、自分を変えたくて生徒会長に立候補したって言ってました」
穂乃果「自分を変えたくてか…」
168 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/16(水) 20:31:01.71 ID:PvzxIdbLO
コンコン
杉崎「はい」
穂乃果「やっ!」
杉崎「高坂先生」
穂乃果「なんか私に用事があったんでしょ?」
杉崎「ああ…それでしたら、もういいんです。すいません、わざわざ来て頂いたのに…」
穂乃果「まあまあ、そう言わずに。話してご覧よ」
杉崎「卒業式の送辞のアドバイスを頂きたくて」
穂乃果「あ〜、なるほどね。私も絢瀬先生も元生徒会長だったからかな?山田先生でしょ?言ったの」
杉崎「はい」
穂乃果「やっぱりね」
杉崎「…」
穂乃果「で?」
杉崎「え?」
穂乃果「志賀さんとは何があったのさ?」
杉崎「それは…」
穂乃果「言ってご覧よ。もしかしたら、力になれるかもしれないじゃん。言いたくないなら無理にとは言わないけどさ」
杉崎「どうしてですか?」
穂乃果「ん?」
杉崎「どうして…先生は私なんかに…」
穂乃果「先生だからね。生徒が悩んでたらトコトン付き合うよ」
杉崎「私も高坂先生みたいだったら…」
穂乃果「どう言う事?」
169 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/16(水) 20:35:09.07 ID:PvzxIdbLO
杉崎「私と志賀さん。幼馴染なんです」
穂乃果「え?そうなの?」
杉崎「はい。幼稚園の頃から一緒でクラスも同じになる事が多かったので仲も良かったんです。けど…」
穂乃果「けど?」
杉崎「中学の時…」
170 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/16(水) 20:40:30.40 ID:PvzxIdbLO
志賀「おいっ!亜矢!あれ持って来た?」
亜矢「え?あっ、あの…。ごめんね。忘れちゃって」
志賀「え?忘れてたなの?何やってんだよ、バカ」
亜矢「ごめん、仁美ちゃん」
志賀「もう、いいよ。私、先に行ってるからな」
亜矢「ごめんね。仁美ちゃん」
171 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/16(水) 20:49:09.29 ID:PvzxIdbLO
クラスメイト「ねえ、亜矢ちゃん。今、志賀さんに嫌な事言われてなかった?」
杉崎「え?」
クラスメイト「なんかさ、志賀さんって酷くない?言葉遣いも乱暴だし」
クラスメイト「あっ、それ。私も思った。怖いよね〜」
クラスメイト「ね〜、クラスメイトに不良がいると迷惑だよね?」
杉崎「そ…」
クラスメイト「え?何?」
志賀「あ〜、やべぇ、やべぇ。忘れ物しちまった。こりゃ、亜矢の事言えないな〜」
クラスメイト「亜矢ちゃんも迷惑だよね?あんな人がクラスに居ると」
杉崎「…」
ガタッ
杉崎「え?」
クラスメイト「あっ、違うの。その…」
志賀「そうかよ…そんな風に思ってたんかよ」
杉崎「仁美ちゃん…」
志賀「悪かったな、迷惑かけて」
ガチャン
杉崎「仁美ちゃん…」
172 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/16(水) 21:25:09.71 ID:PvzxIdbLO
穂乃果「そっか。タイミングが悪かったんだね」
杉崎「違うんです。私がいけないんです。あの時…私が…」
穂乃果「まあ、たらればを言い出したらキリがないよ」
杉崎「でも…今日も勇気を出してみたんです。いいキッカケだと思って。でも、ダメでした。きっと、許してくれまぜ。私はそれだけ酷い事をしたんです。」
穂乃果「あのさぁ…」
杉崎「え?」
穂乃果「さっきから、誰に言い訳してんの?」
杉崎「先生?」
穂乃果「話せって言ったのは私だけどさ。言い訳して自分に言い聞かせて。こんな自分だから許して貰えなくても仕方ないって思いたいんじゃないの?このまま、やり過ごす方が楽だもんね。これ以上傷付かなくてすむしね」
杉崎「そんな…」
穂乃果「ん?何?言いたい事があるならハッキリ言いなよ」
杉崎「そんな事ある訳ないじゃないですか」
穂乃果「そんな事あるから何も行動しないんじゃないの?」
杉崎「だから、今日勇気を出して会いに行ったって言ったでしょう」
穂乃果「で?何もせずに帰って来たんでしょ?自分の気持ちを伝えたの?志賀さんの気持ちを聞いたの?」
杉崎「それは…」
穂乃果「ほら、そんなの何もしてないのと一緒じゃん。結局、杉崎さんはさ、これ以上傷付きたくないだけなんだよ」
杉崎「そんな訳ないでしょ。大好きな幼馴染と疎遠になって。このままで良いなんて思ってる訳ないじゃないですか。ただ、どうしていいか分からないから」
穂乃果「自分に言い訳する暇があるんなら、その気持ちを志賀さんにぶつければいいだろ!」
杉崎「…」
穂乃果「思ってる事があるんなら伝えた方がいいよ」
173 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/16(水) 21:33:17.19 ID:PvzxIdbLO
杉崎「高坂先生…怒ってたな。当たり前だよね。こんなウジウジした子なんて…」
コンコン
杉崎「…はい?」
ガチャ
志賀「…」
杉崎「え?ひ…志賀…さん。どうして…」
志賀「高坂先生に呼び戻されたんだよ。校外に居たのによ」
杉崎「高坂先生が?」
志賀「送辞…書くんだろ?」
杉崎「…うん」
志賀「先生達は新学期の準備とかで忙しいから変わりに手伝ってやってくれって言うからよ」
杉崎「そうなんだ」
志賀「…」
杉崎「…」
志賀「やるんだろ?早くしてくれない?」
杉崎「ごめん」
174 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/05/16(水) 21:38:23.59 ID:GTzwcHGsO
熱血教師穂乃果ちゃん
175 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/16(水) 21:39:08.99 ID:PvzxIdbLO
志賀「…」
杉崎「…」
志賀「あのさぁ、黙ってたら何にも始まらないんだけど。どう言う風に進めていくんだよ」
杉崎「…」
志賀「はあ…もういい。喋りたくねぇんなら」
杉崎「違うの」
志賀「は?」
杉崎「私は…あの時の事を…謝りたくて」
志賀「…」
杉崎「あの時…私に勇気があれば。勇気を出して否定していれば志賀さんは傷付かずに…」
志賀「あのさぁ、私が陰口を言われて怒ってると思ってんの?」
杉崎「え?だって…志賀さんは…」
志賀「それだよ」
杉崎「え?」
176 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/16(水) 21:50:52.70 ID:PvzxIdbLO
志賀「なんだよ、志賀さんって」
杉崎「だって…」
志賀「お前なんかに庇って貰わなくたってなんて事ないんだよ。私が気に入らねえのはな、お前が勝手に距離を置いた事なんだよ」
杉崎「だって…あんな事しといて…私は…友達だなんて…胸を張って…」
志賀「お前の都合なんかしらねぇんだよ。大好きな幼馴染に距離を置かれる事がどれだけ悲しい事だと思ってるんだよ」
杉崎「仁美ちゃん…」
177 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/05/16(水) 21:55:01.22 ID:YGmxYmSSO
(・8・ )
( ・8・)
( ・8・ )はいチュンチュン
178 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/16(水) 22:15:31.80 ID:PvzxIdbLO
志賀「ったく。お前が優しい奴だって事は…誰より分かってるつもりだったんだ。あの時の事だってちゃんと分かってたよ」
杉崎「仁美ちゃん…あの…」
志賀「何だよ?」
杉崎「やり直したい。私…仁美ちゃんともう一度…もう一度…友達に…」
志賀「あのさぁ、何言ってんの?」
杉崎「……やっぱり、今更だよね」
志賀「何度も言ったじゃねぇか。距離を置いてたのはそっちだろ?私は…まあ、私の方も意固地になってたけど…私は…いつでも…ほら?なんだ?これ以上言わせんなよ」
杉崎「仁美ちゃん…じゃあ…」
志賀「あれから…随分と時間が経っちまったな」
杉崎「うん」
志賀「まあ、なんだ。これから、取り戻そうぜ。亜矢」
杉崎「仁美ちゃん…うぅ…うぁぁぁぁぁん」
志賀「なんだよ。泣き虫は治ってないのな」
179 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/16(水) 22:34:34.71 ID:PvzxIdbLO
梨子「良かったですね。仲直りが出来て」
白木「ちょっと、嫉妬ですけどね」
絵里「随分と荒療治をしたらしいじゃない?高坂先生?」
穂乃果「荒療治ってのは大袈裟だよ。ただ、幼馴染と仲悪くなっちゃうのは寂しいなって思っただけ」
志賀「ほら、早く考えちまおうぜ。終わったら…ラーメンでも食べに行こうぜ」
杉崎「うん」
穂乃果「ほんと、良かったよ」
白木「ですね」
180 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/05/16(水) 22:38:47.55 ID:/8enr5a5O
男気番長やなぁ
181 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/16(水) 22:51:30.74 ID:PvzxIdbLO
あおーげーばー とーおーとしー
理事長「皆さん。卒業おめでとうございます」
わがーしのーおんー
杉崎「風薫る3月。希望胸を膨らませて…」
おしーえのにわーにも
絵里「卒業生、起立」
はやーいくーとせー
穂乃果「…」
182 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/16(水) 23:01:57.77 ID:PvzxIdbLO
絵里「え〜、今日で皆さんがこの教室に来るのは最後になりますね。思えば…皆さんは私が初めて担任を持った学年で…その分…その分…思入れが…強くて」
生徒「絵里ちゃん…泣かないで…」
生徒「うぅ…グスッ」
絵里「ごめんなさい。もう、大丈夫。色々な事があったけど、あなた達のお陰で私は教師と言う職業に就いて良かったって心から思えました。だから、皆んな…ありがとう。そして、卒業おめでとう。どうか、これから、一生をかけて幸せになって下さい」
生徒「絵里ちゃ〜ん。うわぁぁぁん」
生徒「グスッ…うぁぁぁぁぁん」
183 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/16(水) 23:06:16.32 ID:PvzxIdbLO
支倉「ほら、お食べ〜」
アルパカ「め〜」
支倉「ふふっ。美味しい?」
志賀「あっ、居た!」
白木「先輩〜」
支倉「あっ、仁美ちゃん、凪ちゃん」
志賀「こんな所で何してるんだよ」
白木「そう言えば、うちの高校ってアルパカを飼ってたんですよね?それも、三匹も…」
支倉「そうなんだよ。こうして、たまに餌をあげてたんだよ?私は」
志賀「へ〜知らなかったなぁ。先輩そんな事してたの?」
支倉「まあね。二人が入部する前の話だけど」
184 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/16(水) 23:15:24.49 ID:PvzxIdbLO
志賀「先輩…どうすんの?」
支倉「え?何が?」
志賀「これからさ」
支倉「進学だよ?大学受かったって言ったじゃん」
志賀「いや、そうじゃなくて」
白木「校舎を見て回ったりしないんですか?」
支倉「ん〜どうしようかなぁ」
白木「え?どうして?」
支倉「だって…どこに行っても思い出の面影があって。せっかく泣かない様にしてたのに泣いちゃうかもしれないじゃん」
志賀「いいじゃねぇか、今日くらい泣いたって。涙は別に悲しいもんじゃないんだぜ」
白木「そうですよ。どんな思い出もいつか懐かしくなる時が来るものですよ。あの時見ておけば良かったって」
支倉「そっか。じゃあ、見ておこうかな」
185 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/16(水) 23:20:22.01 ID:PvzxIdbLO
支倉「やっぱり、私達の思い出と言えばここだよね。いつもここで練習したもんね。部室もないから着替えるのもここだったし」
志賀「裏庭かぁ。最初は私だけのサボり場所だったんだけどなぁ」
支倉「そうなの?サボってたの?」
志賀「え?あっ、知らなかったんだっけ?」
支倉「知らなかったよ」
白木「まあ、別に驚きはしませんけどね」
志賀「どう言うことだよ」
186 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/05/16(水) 23:27:20.48 ID:PvzxIdbLO
支倉「音楽室〜。第二の練習場所だね。いやぁ、このピアノには本当にお世話になったよ」
志賀「よくここで唸ってたもんな。作曲上手くいかなくて」
支倉「そうだよ。凄い苦労したんだから」
梨子「最初は全く出来なかったものね」
支倉「桜内先生」
梨子「早いものねぇ。作曲の仕方を教えてくれって頼まれたのが一年前。まさか、私が再びスクールアイドルに携わるとは思わなかったわ」
支倉「そうなんですか?」
梨子「そうよ。支倉さんのお陰ね。ありがとう」
支倉「そんな…お礼を言いたいのは寧ろこっちの方で。所で高坂先生と絢瀬先生は一緒じゃないんですか?」
梨子「絢瀬先生は泣き止むまでちょっと引っ込んでるって」
支倉「結局、号泣してましてもんね。絢瀬先生」
白木「高坂先生は?」
梨子「どこに行ったのかしら?」
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