【安価】貴方が紡ぐ神和の物語【コンマ】

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127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/03(木) 21:58:34.62 ID:8Qfn8Eat0
「ん?」

天を仰ぎ見た。
すると、天を舞う蛇が居た。

あれは一体と思った矢先。
鐘が鳴った。

辺りが騒ぎになる。
どうやら、警報の様だ。

「御客人、申し訳ないですが、緊急を要します故、急いで逃げる準備を」

「……一体何が?」

「龍です」

使用人は言った。
龍。
この地に人が住まうよりも先に存在した幻想の生物である。

「近づけば火で焼き殺されます。咆哮は建物を破壊し、とても恐ろしい生物です」

「そうか………」

しかし、何故か驚かなかった。

それ所か、龍とは別の闘気を感じ入れた。

「ッ」

体が動く。

「御客人!?」

使用人が呼ぶ。
しかし、止まらない。

高揚とするこの気配。
研ぎ澄まされた戦意、それを突き付けるかの様に。

気が付けば、和総城の曲輪へと顔を出している。
周囲には和総城を守る兵士が居るが、彼らに闘気は感じられない。

「美しく舞う龍よ。其方は美しく、可憐で、優美である」

そして、兵士の中心に、その男は居た。

白髪を掻き揚げた髪型。歳は五十を過ぎ顔に皺がある。

服は黒色の羽織、その腰に佇む小刀と刀。

「だがそれ故に、其方は凶暴であり無粋であり忌むべき敵であった」

刀を引き抜く。
その刀身は、白い霊気に包まれた。

揺らめく気は一太刀の様に鋭利さを宿し―――。

「せめて、我が剣の糧として、潔く、儚く、花の様に散るが良い」

―――一撃。

刀を振った。何百と言う飛距離差があると言うに、その刀の軌跡は龍を捉えた。
首を断ち、真っ逆さまに落ちる龍の最期を見る事無く、その男は龍を背にする。

「これぞ【辰墜】、竜殺しの剣である」

そして、その男と、義孝は目を合わせた。

「其方が、古部殿の息子か」

「貴方は………」

「儂か、儂は武原重国。其方の親父殿は、儂を変態だと言っていただろう」

「貴方が、武原重国………」

「うむ、まぁ。華やかさは無い戦場ではあるが」
「ようこそ、東の地。和総城を守護せし本陣へ」


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