【ガルパン】『代役の隊長と本物の隊長が戦ったらどっちが勝つの?』

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117 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/13(水) 23:24:16.84 ID:g8ZaUKeB0


ケイ「ダハハwwwwナ、ナイスよwwwwアンチョビwww!!」グッ

アンチョビ「そーだろーwww、そーだろーwww」

カチューシャ「ヒーwww…駄目…あのマホーシャが…www」バンバン

ミカ「くふっ…www」

みほ「ぷふっwww…お、お姉ちゃんwwww」

西「西住さんのお姉さん、震えておりますが大丈夫でしょうか?」


まほ(あいつら〜!!)ワナワナ…


ダージリン「次は私が手を貸しますわwww」カキカキ


カチューシャ「その次は私よ!…そうだ!ねぇ、アンチョビ…」ヒソヒソ

アンチョビ「ふむふむ…おお!それはいいな!すぐに用意してやる!!」


118 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/13(水) 23:29:21.04 ID:g8ZaUKeB0


― 萌え萌えメイドと美味しいお茶! 


ダージリン(まほさん!!)バッ


まほ(こ、今度はダージリン…)

まほ「ご、ご主人様、しゅ、趣味の良いご主人様方にはセイロン産の紅茶をお出ししたいのですが、宜しいでしょうか?」ヒクヒク


新三郎「え、ええ」

理事長「ブランデーをたっぷりで」

役人「児玉さん、さすがにアルコールは看過出来ません、普通にストレートで」


まほ「かしこまりました」テキパキ


役人「ほぉ…」

新三郎「見事なお手前で」


119 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/13(水) 23:32:19.88 ID:g8ZaUKeB0


まほ「お、お砂糖とミルクはお入れいたしますか?」


新三郎「いえ、自分はこれで…」

役人「私も」ズズズ…

理事長「ワシは両方、たぁ〜っぷりで」


ダージリン(まほさん…入れた後はこれを!!)バッ!


まほ(!?ウソだろ…)

まほ「…さ、最期に、隠し味を、お、お入れいたしますね」ヒクヒク


まほ「お、おいしくなーれ…おいしくなーれ…///」フリフリ


役人「!!」ブー!!

新三郎「うわっ、汚いですよ!!」

理事長「わぉ!!」


千代「うわぁ…」

エリカ「うわぁ…」

しほ「まほぉ…」


まほ「こ、こんな格言を御存じ?“料理は愛情!(ダミ声)”って」

役人「ゲホ…ゆ、結城貢先生ですかね?」


ダージリン「ぷふっwww…最高ですわwww!」

カチューシャ「次は私よ!!」カキカキ


120 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/13(水) 23:37:10.55 ID:g8ZaUKeB0


カチューシャ(マホーシャ!!)バッ


まほ(次はカチューシャか…もうどうにでもしてくれ…)

まほ「ご、ご主人様、今度はマホーシャが特別に用意した、あ、愛情たぁ〜っぷりの“オムレツ”があるのよ」


エリカ「カチューシャの口調が合わさって、もうメチャクチャね…」

千代「それでも、真面目に指示に従ってしまうのは悲しいかな戦車道履修生の性かしら」

しほ「まほ…なんという…」


まほ「さぁ!そのオムレツにケチャップで好きな文字を書いてあげるわよ!」


理事長「ほぉ、それは良いのぉ」

新三郎「何て書いてもらいます?」

役人「えっと…じゃあ、“廃校”でお願いします」


まほ「かしこまりましたわよ!!」


アンチョビ「じゃ、オムレツ置いとくぞー」


121 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/13(水) 23:40:53.15 ID:g8ZaUKeB0


オムレツ『 廃 校 』(達筆)


役人「おお…これは素晴らしい!」

新三郎「文字の内容はともかく、確かに教養の高さが窺えるひ、筆跡?ですね」

役人「せいぜい、平仮名かカタカナで“はいこー”くらいの出来と予想していましたが…」

役人「とめ…はね…はらい…まさかケチャップで教科書に載せても恥ずかしくない美しい字に出会えるとは!」

理事長「辻君が変な所で興奮しているね」


まほ「ふふん」ドヤ!


西「満面のしたり顔ですな」

みほ「うん、お姉ちゃん、盛り付けとか結構こだわるとこあるから…」


……

黒森峰学園祭にて

まほ「うむ、この泡の比率、美しさ、今までで最高のビールが注げたぞ!持って行ってくれ!」

みほ「お姉ちゃんゴメン、それオーダーミスです!」

まほ「みほぉ!?うわああぁぁ!!!」

エリカ「た、隊長?」

……


みほ「…こんなこと、あったし」

アンチョビ「アイツ、変なとこで完璧主義だからなー」

ケイ「でも見て、なんだかんだ言ってマホも楽しんでるじゃない!」


まほ「おいしくなーれ、おいしくなーれ」フリフリ


122 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/13(水) 23:44:55.48 ID:g8ZaUKeB0


― 萌え萌えメイドと楽しいお喋り!


理事長「長年連れ添った妻が最近冷たいんだよね…」

まほ「そうなのですか…」(困ったな、そういう男女間の機微は私には…)

役人「メイド喫茶でガチの相談をしないでくださいよ…」


ケイ「ここは私に任せて!!」カキカキ

ケイ(ヘイ!マホ!!)バッ!


まほ(ケイの助言か…よし)

まほ「だったら!スケスケのセクシーなネグリジェをハニーにプレゼンツするのよ!!」

まほ「そうすれば、二人のラブも再び燃え上がって…夜はハッスル間違いなしよ!!」グッ


まほ「…ってケイ!!何を言わすんだ!!」クワッ


アンチョビ「うん、見事なノリツッコミだな」

みほ「お姉ちゃんww…ぶふふ…ww」


千代「一理あるわね」

しほ「確かに」

エリカ「そ、そうなんですか…」(この件は深くは聞かない方がいいわね)


理事長「なるほど、さっそく用意してみよう」


123 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/13(水) 23:53:26.66 ID:g8ZaUKeB0


新三郎「し、しかし、西住のご令嬢がこれだけ砕けた人柄とは意外でした」

役人「まぁ、これまでのイメージは粉々に砕けましたね…」

新三郎「案外、こちらが素の西住さんなんですかね?」

まほ「えっと…」(こ、ここはこの御仁に対して、どう返事すれば…)チラリ


ミカ「私も一つ協力するとしようかな」カキカキ

ミカ(トゥータ!!)バッ!


まほ(ミカ?お前まで何をやっているんだ!?ミカ!!)

まほ「か、風ってのは気まぐれなんだよ、その時々によって変わる物さ」フフン

新三郎「そ、そうなんですか」

まほ「だめだよーサブちゃん」

新三郎「さ、サブちゃん?」

まほ「女性の中身は守秘義務なのさ」フフン

まほ「でもね、一つだけ言えるのは萌えメイドには人生に大切な総ての事があるって事さ」フフン

新三郎「そ、そうなんですか…深いのですね…」

理事長「そうじゃよー」

役人「いえいえ、そんな事ないですから、そろそろ西住さんも周りの玩具にされてるって気づきなさいね」

まほ「は、はい…////」


柚子「西住さんが我に返ったところで…終了でーす!!」


エリカ「隊長…不器用な性格が災いになって…あんな事に…」

しほ「まほ…素直すぎるのも程があるわよ…」

エリカ(さっきの対決で変な応援を吹き込んだ当人がそれを言うの?)

千代「ねぇ…まさか、これで西住の名が地に堕ちるって事…無いわよね?」

エリカ「…えっと」

しほ「…多分、大丈夫よね?」


124 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/13(水) 23:56:56.32 ID:g8ZaUKeB0


まほ「……」


アンチョビ「よかったぞ!」

カチューシャ「流石マホーシャね!」

ケイ「ベリーグッ!」

ミカ「とても楽しかったよ」

ダージリン「素敵でしたわ」

みほ「お姉ちゃん…ぷふっ…駄目www思い出すだけで笑いがwww」

西「これが めいど…勉強になりました!!」


まほ「みほと西以外のは良い…だが、残りのお前達五人…許さないからな、今度の練習試合覚えていろ」

チョビ・カチュ・ケイ・ミカ・ダジ「「「「「 お許しください、まぽりん〜ww 」」」」」

まほ「貴様らぁっ!!」クワッ!


西「同期の桜ですかね、なんだか楽しそうです」

みほ「そうだね、こんなお姉ちゃん達を見れるなんて思わなかったよ」


125 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/13(水) 23:57:54.92 ID:g8ZaUKeB0
今回はここまでとなります

続きは不定期になりますが投下させてもらいます

ありがとうございました
126 : ◆u4BqTnPhoo [sage saga]:2018/06/14(木) 10:09:25.64 ID:tYMTttor0
>>124 訂正です




まほ「……」


アンチョビ「よかったぞ!」

カチューシャ「流石マホーシャね!」

ケイ「ベリーグッ!」

ミカ「とても楽しかったよ」

ダージリン「素敵でしたわ」

みほ「お姉ちゃん…ぷふっ…駄目www思い出すだけで笑いがwww」

西「これが めいど…勉強になりました!!」


まほ「みほと西は良い…だが、残りの五人…許さないからな、今度の練習試合覚えていろ」

チョビ・カチュ・ケイ・ミカ・ダジ「「「「「 お許しください、まぽりん〜ww 」」」」」

まほ「貴様らぁっ!!」クワッ!


西「同期の桜ですかね、なんだか楽しそうです」

みほ「そうだね、こんなお姉ちゃん達を見れるなんて思わなかったよ」


127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/14(木) 20:12:23.16 ID:gjARrY3s0


西さんは天使
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/17(日) 21:38:27.04 ID:xQW9Fm330


>>まほ(ケイの助言か…よし)
>>まほ「だったら!スケスケのセクシーなネグリジェをハニーにプレゼンツするのよ!!」
>>まほ「そうすれば、二人のラブも再び燃え上がって…夜はハッスル間違いなしよ!!」グッ


さすケイ
129 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/18(月) 23:58:39.46 ID:0qwkKvT30
いつもありがとうございます

第七勝負の結果、最終戦の入りまでになりますが投下させていただきます
130 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/19(火) 00:00:50.80 ID:Kx0sdfly0


柚子「ここまで両者とも奮闘しておりましたが解説の皆さんにはどう映りましたか?」

千代「両者とも、ひどいです」

エリカ「ひ、否定できない…」

しほ「あれでしたら、まだ私の方がちゃんとできますね」

千代「ちよ?萌え萌えメイドよ?年と立場を考えなさいよ、そんなことできるわけがないでしょ」

しほ「いいえ、主人…夫にだけは完璧にご奉仕できる自信があります」キリッ

千代「ハイハイ、仲のお宜しいことで、目の届かない所でやっててください」

エリカ「い、家元がメイド服…」(駄目!想像したら笑っちゃう…)プルプル…

柚子「では、審査の方に移りましょうか」


131 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/19(火) 00:03:30.47 ID:Kx0sdfly0


柚子「年功序列という事で、理事長からお願いします」


理事長「まず、ワシか…」


千代「この対決を一番楽しんでいた方からですね」

エリカ「どう見てるのか、私には考えも及ばないです」


理事長「ワシは… 代役 の方に一票じゃな」


まほ「ぐっ…」

桃「うおお!やった!!」


役人「児玉さん、正気ですか?」

新三郎「なんでまた?」


エリカ「あの老人、頭おかしくなったの?」

しほ「彼女の方が、まほより優れていると?」ゴゴゴゴ…

千代「う〜ん、確かに理由は気になるわね」

柚子「解説からも気になるとの声が…選んだ理由を聞かせてもらってよろしいですか?」


132 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/19(火) 00:06:26.53 ID:Kx0sdfly0


理事長「そうじゃな、接客等を含めたら本物のまほさんの方が優秀だったのは皆もわかっているとは思う」


千代「たしかに」

エリカ「当然ですね」

しほ「でしたら何故?まさか、個人的な西住家への恨みとか!?」


理事長「個人的な…確かに、個人的な理由じゃな」

理事長「ワシは…」

理事長「メイドは ドジっこ であるべきだと思うんじゃ!!」クワッ!


役人「は、はいぃ?」

新三郎「ど、どういうことで?」


理事長「従者としてのメイド、完璧をもって是とする、当然のことじゃよ」

理事長「でもね、ワシが萌えるのはドジなメイドが粗相をして泣きながら許しを請う姿に…」

理事長「堪らなく愛おしさを感じるのじゃ!!」クワッ!


役人「うわぁ…」

新三郎「うわぁ…」


理事長「その点を考慮し、代役の方のポンコツを評価したのじゃよ」


133 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/19(火) 00:10:04.22 ID:Kx0sdfly0


まほ「……」

桃「私を評価するとは流石、理事長だけのことはあるな!」


理事長「ただね、年長者や目上の人間に対して…」ゴゴ…

理事長「言葉づかいがなっていないのだけは頂けないねェ」ゴゴゴゴ…


桃「ひ、ひいっ!」ビクッ

桃「お、お許しください、ご主人様ぁ〜」ウルウル


理事長「許しちゃう!!」


柚子「審査、ありがとうございます!」

柚子(この理事長、上げてから落す桃ちゃんの楽しみ方を知っている…)


134 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/19(火) 00:18:06.40 ID:Kx0sdfly0


役人「はい、次は私ですね 本物 に一票で」


柚子「間髪入れずに答えてくれましたね」


まほ「……」(良かった…)

桃「くっ、廃校阻止された個人的な恨みか」


役人「違いますって…いや…廃校が理由になりますね」


柚子「どういう事ですか?」


役人「接客はさっきの児玉さんが言ってくれた通りです」

役人「私が感動したのは、あのオムレツの廃校の文字」

役人「あの赤く美しい文字を見てると…廃校しなくては!と熱い気持ちになるからですかね」


柚子「なるほど、西住さんのお姉さん余計な事してくれましたね、ありがとうございました」

エリカ「ちょっと、本音が漏れてるわよ…」


まほ「そ、そんなつもりはなかったのだが…」ショボーン

役人「まぁ、今となっては廃校も出来ない環境下になりつつありますから、冗談と受け止めて下さい」


柚子「ここまで、両者一票ずつ!勝敗を決める最後の一票を 新三郎さん お願いします!!」


新三郎「……」(あっしが…ど、どうすれば…)


135 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/19(火) 00:20:20.85 ID:Kx0sdfly0


新三郎(純粋に考えれば…やっぱり西住さんのお姉さん…)

……

まほ「だめだよーサブちゃん」(ミカ指示)

……

新三郎(乙女にサブちゃんだなんて呼ばれたのは初めてでさぁ…)ニヤニヤ


華「……」ゴゴゴゴゴ…


新三郎「!?」ビクッ!(お、お嬢!?)

新三郎(そ、そうだ…ここで西住のお姉さんを勝たせてしまうとお嬢たちのチームが…)

新三郎「え、えっと…じ、自分は…だ…」


華「!!」クワッ!!


新三郎(あ、あの、お嬢の目は…)

新三郎(“あんなポンコツを選ぶなんてそれでも五十鈴の人間ですか!”という目だ!!)

新三郎(あ、あっしは…あっしは…)


柚子「あの?新三郎さん?」


136 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/19(火) 00:23:23.41 ID:Kx0sdfly0


新三郎「うわぁぁぁ!!あっしには選べませーん!!」ダッ!


 ガラガラガラーっ!!


エリカ「え?…審査員が…」

千代「泣きながら人力車を引いて」

しほ「逃げて行きましたね」


華「あらあら、新三郎ったら」ニコニコ


役人「これって、どうなるのですか?」


柚子「そうですね…」

柚子「両者ともに一票ずつという事で、この勝負 引き分け となります!!」



  第七勝負終了 △本物(3勝1分) △代役(3勝1分)


137 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/19(火) 00:23:59.48 ID:Kx0sdfly0


新三郎「うわぁぁぁ!!あっしには選べませーん!!」ダッ!


 ガラガラガラーっ!!


エリカ「え?…審査員が…」

千代「泣きながら人力車を引いて」

しほ「逃げて行きましたね」


華「あらあら、新三郎ったら」ニコニコ


役人「これって、どうなるのですか?」


柚子「そうですね…」

柚子「両者ともに一票ずつという事で、この勝負 引き分け となります!!」



  第七勝負終了 △本物(3勝1分) △代役(3勝1分)


138 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/19(火) 00:28:42.21 ID:Kx0sdfly0


まほ「一体、この勝負に意味なんてあったのか?」

みほ「う〜ん、わからないけど」

アンチョビ「とりあえず、まほのイメージは一新したな」

ミカ「これまでの威厳は流されて…」

ケイ「ハッキリ言っておもしろカッコイイ、マホの完成ってわけね!」

まほ「もう、怒る気力もない…」


桃「くっ、互角か」

梓「そう思える河嶋先輩が凄いです」

杏「まー、儲けもんと考えよーよ」

華「ええ、後で新三郎には一言伝えてあげないといけませんね」ゴゴゴ…

あけび「五十鈴先輩の笑顔がこわいです〜」


139 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/19(火) 00:30:35.66 ID:Kx0sdfly0


柚子「さぁ!いよいよ最終対決です!!」

柚子「ここまで、両チームとも五分五分ですがこの勝負の勝った方が 真の隊長 となります!」


柚子「大洗女学園、西住みほ選手!!」


みほ「は、はい!」


柚子「大笑女学園、西住あほ選手!!」


梓「…は、はい!」(やっぱりこの名前で呼ばれるのは…)


柚子「二人の対決は…」ガサゴソ


柚子「 “戦車道” です!!」


みほ「戦車道…」(ボコクイズとかじゃなかったんだ…)

梓「西住隊長と戦うの…」


エリカ「戦車道…やっぱり来たわね」

千代「最後を飾る対決としては当然でしょう」

しほ「ええ、この一戦しかと見届けます」


140 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/19(火) 00:34:21.45 ID:Kx0sdfly0


みほ「あ、あのルールは?」

梓「チーム戦なんですか?」


柚子「ルールは 一輌での一騎打ち をしてもらいます」


梓「一騎打ち…」


柚子「使う車輌にはスポンサーから同型の W号戦車 を用意していただきました」


みほ「乗員は…あんこうチームの皆でなのかな?」


柚子「いいえ、W号の乗員には…」

柚子「これまで戦ってくれた隊長達に務めてもらいます!」


まほ「…!!」

ケイ「ワーオ!」

ダージリン「これは…思いもよらぬ展開ですわね」


141 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/19(火) 00:35:06.85 ID:Kx0sdfly0
今回はここまでとなります

続きは不定期になりますが投下させてもらいます

ありがとうございました
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/19(火) 02:13:09.14 ID:qMMcDJem0
隊長は大体の面々が等しくできるとして、代役は誰が操縦やるんだ・・・?
143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/19(火) 11:07:10.73 ID:bvPEWgwOO
そら愛里寿ちゃんやろ
144 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/24(日) 23:06:52.03 ID:UJfh0tSb0
>>136 >>137   二重投稿です すいません

いつもありがとうございます

最終戦の途中までになりますが投下させていただきます
145 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/24(日) 23:08:29.45 ID:UJfh0tSb0


柚子「さて両チームともメンバーの振り分け作戦準備をしておりますので…」

柚子「ここで解説の三人にこの勝負のポイントを一言いただければ」

エリカ「実績と経験を見れば本物の隊長達の方に分があるのは明らかだと思うけど」

千代「ですが、急造メンバーで一つの戦車を動かすというのはお互い同じですし」

しほ「乗員の振り分けが重要になりますが…」

千代「一点だけ、片方のチームには不利な点がありますね」

しほ「ええ」

柚子「なるほど…」


146 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/24(日) 23:12:26.82 ID:UJfh0tSb0


― 本物チーム ブリーフィング


みほ「皆さんと一緒にW号を動かすのか…」

まほ「乗員は車長であるみほが決めてくれ」

みほ「わ、私が?」

ケイ「当然よ、私達は大隊長のミホに付いてきたんだから」

アンチョビ「そんなに重く考えるなって、こういうのはノリと勢いだぞ」

ダージリン「みほさんの決定なら、私達はどんな役でもこなしますわ」

カチューシャ「……」(私にできることってあるのかな…)

ミカ「ここまで来たんだ、最後までやりきってこその戦車道じゃないかな」ポロロン

西「それでは、大隊長、下知をお願いします!」

みほ「え、えーと…」


147 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/24(日) 23:18:38.92 ID:UJfh0tSb0


みほ「まず操縦手には…お姉、西住まほ選手で」

みほ「黒森峰でW号戦車の操縦にも慣れているはずですし」

まほ「それに、子供の頃はよく、みほの運転手もしていたからな」ニコッ

みほ「お、お姉ちゃん…」

まほ「そんなに固くなるな、任せてくれ、みほの指示に応えてみせる」


みほ「次に砲手は…アンチョビさん、お願いしてもよろしいでしょうか?」

アンチョビ「うん?私か」

みほ「ええ、P40戦車は車長が砲手も兼任するので砲撃の訓練はしていると思うのですが」

アンチョビ「ああ、もちろんだ!トトカルチョのようにドカンと当ててみせるぞ!」


みほ「それで…装填手は…」

西「……」(自分に!その役を!!)

みほ「え、えっと…ケイさんで」

ケイ「オッケイー!アンチョビよろしくね!」

西「ううっ…」

みほ「すいません、砲弾の重量を考えて、腕力でなら西さんにお願いしたかったですけど…」

みほ「さっきの華さんとの対決でお腹の中もまだ落ち着いてないからと思って…」

西「た、確かに、その上、先ほどは嘔吐までしていしまいましたからな!!」

西「それでは、その分吐く勢いで応援を送り続けます!!」

ケイ「頼むわよ!キヌヨの分まで弾を込めてあげるからね!」


148 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/24(日) 23:22:55.47 ID:UJfh0tSb0


みほ「あとは通信手だけど、今回は一騎打ちだから…」

ダージリン「例え通信がなくても、車長の補佐としての乗員が必要でなくて?」

カチューシャ「!!」

みほ「そ、そうですね…えーと」

ダージリン(みほさんは、この知性溢れる私を選ぶに決まっているわ)

カチューシャ(ミホーシャ、乗せて、乗せて、乗せて!!)

みほ「…カチューシャさんで」

カチューシャ「やった!…コホン、と、当然よね///」

ダージリン「な、なんですって」パリーン

まほ(そうだろうな)

アンチョビ(そうだろうな)

ケイ(そうでしょうね)


149 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/24(日) 23:26:52.56 ID:UJfh0tSb0


ダージリン「な、何故私ではなくカチューシャが…」

みほ「え、えっとですね…」(どうしよう…い、言えないよなぁ…)

西「仕方ありませんよ!ダージリン殿!」

ダージリン「に、西さん?」

西「先ほどの香水の匂いが残るダージリン殿が戦車に乗られたら、車内がとんでもないことになってしまいます!」

ダージリン「……」

西「ここはゲロ臭い自分と香水臭いダージリン殿との臭い仲同士で皆を応援しようではありませんか!!」

ダージリン「そ、そうね…」プルプル…

みほ「よろしくお願いします」(西さん、ありがとう!)

みほ「ミカさんもよろしいでしょうか?」

ミカ「ああ、私は構わないよ、皆さんの健闘をお祈りします」ポロロン

みほ「それでは、私達はこのチームで行きます」


 車長  西住みほ

 通信手 カチューシャ

 砲手  アンチョビ

 装填手 ケイ

 操縦手 西住まほ


みほ「パンツァー・フォー!」


150 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/24(日) 23:31:35.60 ID:UJfh0tSb0


― 代役チーム ブリーフィング


梓「えっと…」←車長

杏「澤ちゃんの考えていること、わかるよ…」←車長兼砲手

華「W号をこのメンバーで動かすとしても…」←砲手

典子「この中に操縦手って…」←車長兼装填手

あけび「い、いないですね…」←砲手

桃「うわぁー!もう最初から勝負にならないじゃないかー!!」←砲手兼装填手兼通信手

ねこにゃー「ち、ちなみに島田さんは?」←車長兼通信手

愛里寿「私も車長以外はあまり…」


杏「どうする、戦車を動かせないんじゃ降参する?」

梓「そんな!戦わないで諦めるなんてしたくありません!」

杏「そーだよねー、西住ちゃんじゃなくても、ウチのメンバーならそう言うはずだよね」

桃「でも、戦車が走らなければ…」

杏「こうなったら小山に土下座してこっちに来てもらう…とか?」



華「いいえ、W号は私が操縦します」


151 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/24(日) 23:36:59.68 ID:UJfh0tSb0


梓「い、五十鈴先輩…」

華「澤さん、W号の動かし方でしたら、私は解ります」

華「確かに麻子さんや他の操縦手の方々と比べれば二枚も三枚も格が落ちるでしょう…」

華「ですが、相手がみほさんでW号なら…撃つタイミングや感覚は掴んで私なら対応できるかもしれません!」

杏「どーする?澤ちゃん、私達は大隊長に従うよ、どんな命令でも」

梓「…うん」

梓「五十鈴先輩、お願いしてもよろしいでしょうか?」

華「ええ!務めてみせます!」

杏「んじゃ、操縦手は決まりだねー」


152 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/24(日) 23:41:14.86 ID:UJfh0tSb0


梓「次は砲手と装填手…」

桃「だったら、砲手はこの私しか…」

杏「かーしまは装填、私でよければ頑張っちゃうよー」

梓「……」

梓「すいません会長!砲手と装填手は…」

梓「佐々木さんと磯辺先輩でやってもらえないでしょうか?」

あけび「ふぇ?私とキャプテンですか?」

典子「よし!任された!…けど」

杏「澤ちゃん」

梓「…理由ですよね」

杏「納得のいく理由お願いねー」


153 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/24(日) 23:48:05.62 ID:UJfh0tSb0


梓「確かに八九式よりヘッツァーの砲弾の方が重量的にW号に近いと思います…」

梓「射撃の精度や装填との連携もカメさんもアヒルさんも、お互い申し分ありません…」

桃「じゃあ!なんで私と会長を差し置いて、バレー部なんだ!!」

梓「…来年があるからです」

あけび「来年?」

梓「西住隊長や、他の隊長達が乗った戦車と戦えるのはとても貴重な経験になると思うんです!」

梓「失礼な言い方ですと、いなくなる先輩より、これからも一緒に戦うメンバーの方を…」

桃「なんだと!」

杏「かーしま、黙って、澤ちゃん…」

梓「はい」

杏「うん!文句はない!」

桃「よ、よろしいのですか?」

杏「いいんじゃない、澤ちゃんはさぁー西住ちゃんの後に自分が隊長になった時の事も考えているんだから」

梓「わ、私はそんなつもりじゃ!!」


154 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/24(日) 23:51:29.79 ID:UJfh0tSb0


杏「でも、負けてもいいだなんてと思っては〜」

梓「もちろん、ありません!」

杏「ならばよし!かーしま、先輩として後輩たちを応援して見届けようじゃないか!」

桃「わ、わかりました、頼むぞ!お前達」

梓「はい!それと私だけじゃ頼りないんで、通信手として、愛里寿にアドバイスとかお願いしたいんだけど…」

愛里寿「はい、私で良ければ」(できれば、私が車長としてみほさんと戦いたかったけど…)

梓「ありがとう!あ、後…猫田先輩…その…」

ねこにゃー「澤さんが選んだ人選や考えにはボクも賛成だよ」

梓「す、すいません…」

ねこにゃー「そんな謝らなくても、そうだね、本物のダージリンさんならここで…」

ねこにゃー「梓さん、“見ることもまた戦いよ”って言うかな」

ねこにゃー「だから気にしないで、しっかり目に焼き付けて応援するからね!」

梓「はい!!」

ねこにゃー「そうだ、いっそ試合前に西住さんにこう言ってみたら…」ゴニョゴニョ

梓「え、ええーっ!?」


155 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/24(日) 23:55:33.79 ID:UJfh0tSb0


梓「西住隊長に勝つんだ…そのために頑張らないと」

華「もちろんです、私達はそのために戦ってきたんですから」

典子「緊張する気持ちは根性で乗り越えるんだ!!」

あけび「一年同志だけど、お互い、がんばろう!澤さん!」

愛里寿「私も手伝う」(澤先輩は、本気で勝つつもりでいる…しっかり協力しないと)


 車長  澤梓

 通信手 島田愛里寿

 砲手  磯辺典子

 装填手 佐々木あけび

 操縦手 五十鈴華


梓「そうだよ、このメンバーで…」

杏「んじゃ、隊長さん、号令お願いねー」

梓「は、はい!…ぱ、パンツァー・フォー!」(勝つんだ!!)


156 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/25(月) 00:01:37.19 ID:AS4VUUpb0


― 戦車演習場


 ワー ワー

  ガヤ ガヤ


柚子「両チーム準備を終え、いよいよ決戦となります!」

柚子「尚、戦車道という事で場所も演習場へと移し、観客を交えての対決となります!」

千代「せっかくの戦車道ですからね、盛り上げないとね」

しほ「そこに戦車と人があれば戦車道、されどその試合を見せるのもまた必要なことかと」

エリカ「……」(みほや隊長が戦うのを見るのか…)



沙織「みぽりんと華がいないと思ったら…」

麻子「あのDVDの企画か…」

優花里「まさか、隊長の方々と試合をしてるとは!私も参加したかったです!」


あゆみ「あ、梓が西住隊長と戦うの?」

優季「梓、大胆〜」

あや「これって、あの代役の時のメンバーだよね…」



柚子「さぁ、両者出てまいりました!」


157 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/25(月) 00:09:21.98 ID:AS4VUUpb0


― 最終対決  戦車道


蝶野「一同、礼!」


みほ「澤さん、よろしくね」

梓「西住隊長…」(猫田先輩が言ってたのは確か…)


梓「ち、誓いの時は来た!今、私は西住隊長をこ、超える!!」


みほ「ふぇ?」

梓「よ、よろしくお願いします!////」


柚子「おっとー!代役チームが勝利宣言!これは面白くなってきました!!」

しほ「…出てないわね」

千代「…そうね」

エリカ「あ、あの、お二人とも…空を見上げて、どうかしたのですか?」

しほ「いえ、みほの頭上に星があるのかの確認を…」

千代「でも、この場合見えてたら大変なの私達の方よね…」

エリカ「は?」


158 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/25(月) 00:10:17.53 ID:AS4VUUpb0
今回はここまでとなります

続きは不定期になりますが投下させてもらいます

ありがとうございました
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/25(月) 02:06:28.02 ID:k/V86Qo50
そのセリフは負けセリフだよ澤ちゃーん!
続き楽しみにしてます
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/27(水) 09:17:45.89 ID:jITXDjJZ0
おつおつ
「私だって代役でしょう?」って言って操縦に名乗りを上げるエリカさんをほんの少しだけ期待した
161 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/08(日) 00:09:09.12 ID:8i+D7eJy0
いつもありがとうございます

最終戦の途中までになりますが投下させていただきます
162 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/08(日) 00:10:06.56 ID:8i+D7eJy0
いつもありがとうございます

最終戦の途中までになりますが投下させていただきます
163 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/08(日) 00:13:12.01 ID:8i+D7eJy0


 ゴゴゴゴ…


― 本物チーム W号車内


まほ「車長、指示を」

みほ「このまま前進で、こちらの有効射程距離に入ったら、一発撃ってから再度距離を取ります」

まほ「わかった」

アンチョビ「当ててしまっても構わんのだろう?」

みほ「はい、もちろんです」

アンチョビ「よーし!アイツ等には悪いが一発で終わらせてもらうぞ!」


164 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/08(日) 00:15:02.31 ID:8i+D7eJy0


 ゴゴゴ…


まほ「距離…300…200…」

まほ「…100…入るぞ」

ケイ「どっせ〜い!!」ガコン!

みほ「発射!!」

アンチョビ「ファイアッ!!」カチッ


 ドコーン!!


  …ヒョイッ


カチューシャ「何よ!思いっきりかわされてるじゃないのよ!」

アンチョビ「いや、ちゃんと狙ったんだけどなぁ…」

まほ「みほ」

みほ「うん、どうやら楽には行かないみたいです」


165 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/08(日) 00:17:48.38 ID:8i+D7eJy0


― 代役チーム W号車内


華「ふぅ…か、躱せました…」

梓「五十鈴先輩その調子でお願いします、私からも指示を出しますが、先輩が危険だと感じたら、好きに動かしてもらって構いませんから!」

華「わかりました、その分砲手の佐々木さん達には迷惑をお掛けします」

あけび「い、いえ、大丈夫です!八九式とは違うけど、しっかり狙います」

典子「佐々木!W号は八九式の時より体の軸を下に置くんだ!」

典子「アンダーハンドの要領で、残りは根性!!」

あけび「はい!」カチッ

愛里寿(この指示で理解できるんだ…)


 ドコーン!!


まほ「くるぞ!」

みほ「回避!」

カチューシャ「しっかりと、中てに来てるわね…」

ケイ「ワォ!どうして中々…ただのルーキーラビッツってわけじゃないみたいね!」


166 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/08(日) 00:22:57.96 ID:8i+D7eJy0


柚子「両チーム、激しい攻防となっております!」

しほ「私達が先ほど懸念していたのは代役チームの戦車の操縦でしたが」

千代「喰らいついていますね、これは予想外だわ」

エリカ「これがあの子達の実力…、隊長達は手加減してるわけでもないし…」

しほ「小山さん、操縦手の貴女の目から見た両者の評価を聞かせていただけないかしら?」

柚子「え?、私がですか?」

千代「ええ、この中で唯一の操縦手ですから、忌憚のない意見をお願いします」

柚子「わ、わかりました」


167 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/08(日) 00:26:19.86 ID:8i+D7eJy0


柚子「そうですね…本物チームの西住まほさんは無駄のない丁寧な操縦に見えますが」

エリカ「が?」

柚子「主観なんですけど、西住さんの方は相手を窺いながら操縦してる印象に見えます…」

しほ「なるほど」

柚子「それに対して、代役チームの五十鈴さんの操縦は粗があったりなんですけど…」

柚子「相手側の砲撃の直前時とかには動きが良くなっているって印象です」

千代「お互いの操縦を見て、こうしたらいいとかはありますか」

柚子「えっと…本物の方はもっと受け身でなく積極的に動いてもいいかと思います」

柚子「代役の方はもう少し踏み込んで走らせても大丈夫…とは思うのですけど」

柚子「ただ、どちらも本職ではないポジションですから…」

千代「ありがとう、参考になるわ」

柚子「そ、そんな!家元の方々に私の意見なんて」

しほ「そんなことありません、小山さんが全国大会決勝戦で見せた数々の操縦はよく覚えています、ねえ?エリカ」

エリカ「うぐっ、はい…」

エリカ(こんな顔して、ウチの重戦車軍団に突っ込んで挑発したり、あのマウスの下敷きになったりと…すごい胆力よね)

千代「となると、ここからの勝負の流れはどうなるかしらね」

しほ「見極めないといけませんね」


168 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/08(日) 00:32:39.63 ID:8i+D7eJy0


― 観客席


沙織「す、凄い…梓ちゃん達、みぽりんと互角に戦っているよ」

麻子「五十鈴さんの運転も悪くない、今度寝坊した時は五十鈴さんに代わってもらおう」

優花里「それだと砲手がいなくなります!そ、それより、私達はどっちを応援したらいいのでしょうか!?」


優季「梓、やるぅ〜」

あゆみ「西住隊長の匂いを嗅ぐ為に粘っているのかな」

あや「いや、流石に梓でも…いや、あるかも」

桂利奈「梓、がんばれー!」

あや「とにかく、梓が頑張っているから、応援しなくちゃ!!」

桂利奈「あい!梓、がんばって!!」

優季「ファイトぉ、梓ぁ〜!」


優花里「ウサギさん達は代役の澤殿を応援してますね!」

沙織「んじゃ、華には悪いけど、私達は隊長の応援でみぽりんを応援するよ!」

麻子「おー」

優花里「西住殿ー!!頑張ってくださーい!!」


紗希「…」

あゆみ「どうしたの、紗希?」

紗希「あほ…」

あや「そっか!今の梓は西住隊長の代役だっけ」

桂利奈「だったら!ちゃんと、名前で呼ばないと!!」


169 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/08(日) 00:35:19.50 ID:8i+D7eJy0


 『あずさー!』 『がんばれー!』

 『みぽりんー!』 『にしずみどのー!』


柚子「観客席からは、両隊長への熱い声援が響いております!」

千代「戦車道は砲弾、戦車の走行音が激しく響きわたる場所ですが」

しほ「声が届きにくくとも、応援は何よりも心に響く物ですから大切です」

柚子「ごもっともです、ではその観客の声を拾ってみましょう!!」



 『にしずみどのー!!』 『あほー!!』

  『みぽりんー!!』  『あほー!!』 

   『にしずみさーん』 『あほー!!』

    『みーほ! あーほ!あーほ!』



みほ「……」


まほ「みほ!集中を切らすな!」

みほ「あっ!?」



梓「す、隙ありです!!」


170 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/08(日) 00:38:48.98 ID:8i+D7eJy0


 ドゴォ!! ガガガッ!!


みほ「くっ…まだ大丈夫…」

アンチョビ「ああ、だが、横っ面は叩かれたぞ」

まほ「周りの声に気を取られるなんて、まだまだだな」

みほ「ご、ごめん…」

ケイ「ほらほら、立て直さないとまた攻めてくるわよ!しっかり運転してよ!マポリン!」

アンチョビ「距離を取って狙いたい、まぽりん頼む」

まほ「わかった、あと、まぽりんはやめろ」

カチューシャ「なによ、まぽりん、動揺しないで普通の対応じゃつまらないじゃないの」

まほ「あのなぁ…」

みほ「あはは…」

ケイ「ミホ、私達はいつものアンコウメンバーじゃないけど、リラックスしていつものミホらしくね!」

みほ「は、はい!」


171 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/08(日) 00:44:47.28 ID:8i+D7eJy0


― 観戦席


ミカ「ふふっ面白い試合だね」ズズズ…

西「ええ!」ズズズ…

ダージリン「貴女達、何を飲んでいるのよ…」

西「我々もダージリン殿に倣って、お茶を啜りながら観戦してみようかと」

ダージリン「それで、二人は何を飲んでいるかしら」

西「日本人なら当然の緑茶です!」

ミカ「このコーヒーには人生の味わいのすべてが含まれているんだよ」

ダージリン「飲むなら紅茶になさい」ズズズ…

ダージリン「さて、今はこの淹れたてのお茶のように熱く攻めたてている代役さん達ですけど…」

西「けど、なんでしょうか?」

ミカ「冷めてしまうと…って事かな」

ダージリン「ええ、ここからですね、流れも変わりますわ」




梓「ぐっ…」(さっきのチャンスで仕留められなかった…)


172 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/08(日) 00:48:58.62 ID:8i+D7eJy0


愛里寿「大丈夫?」

梓「…え?、う、うん!大丈夫だよ!」ハァハァ…

愛里寿(やっぱり…勝負が長引くと疲労が…)

華「くっ…まだです…」ハァハァ…

愛里寿(澤さんもだけど、五十鈴さんの方が…只でさえ慣れないポジションの上に相手が隊長達だから…)


梓「き、来ます!回避してください!!」

華「は、はい!!」


愛里寿(集中し過ぎで、このままじゃ体の方が追いつかなくなる…)


典子「相手の攻撃激しいけど、ドンドン狙って行くよー!!」ガコン

あけび「はい!」ドコーン


愛里寿(体力オバケ…、この二人は大丈夫そう)


173 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/08(日) 00:51:22.45 ID:8i+D7eJy0


柚子「どうしたことでしょう!代役の方が防戦一方になってきています!!」

しほ「やはり、長期戦になると両者の経験が如実に出てくるわね」

千代「このまま、ズルズルと続けば結果は明らかですよ」

エリカ「…」(このまま、終わるの…)

しほ「さて、どう出るかしらね、お互い」

エリカ「くっ…」(しっかりしなさいよ!)

千代「エリカさん」

エリカ「は、はい!」

千代「今、どんな気持ちですか?」


174 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/08(日) 00:54:44.33 ID:8i+D7eJy0


エリカ「へ?」

しほ「……」

千代「くやしいですか?」

エリカ「おっしゃる意味がわかりませんが…」

千代「気づいてないと思うの?さっきから貴女、複雑な顔で勝負を見ているんですよ」

エリカ「うっ…」

しほ「エリカ、思う所があるなら言ってみなさい、少なくとも、ここにいる者は貴女の心情を受け止められないほど狭量ではありません」

千代「ほらほら、言ってみなさいよ、エリカちゃん」


175 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/08(日) 00:56:23.15 ID:8i+D7eJy0


エリカ「私は…なんでここにいるんだろうって思いました」

しほ(私が無理矢理連れて来た…とは言わないでおきましょう)

千代「しほちゃんに無理矢理に連れて来れられたんでしょ」

エリカ「そうです」

しほ「……」

エリカ「始めは、このバカげた勝負を見ている側で良かったって思っていたんですけど…」

エリカ「戦車道になって…みほと隊長が戦車に乗っているのを見てて…」

エリカ「なんで私は見ているだけなんだろうって思うと…」

しほ「貴女も娘達と同じ戦車に乗りたかったのですか?」

エリカ「それも…はっきりしないんです…」

エリカ「三人で戦車に乗ってみたい…でも、あの二人とも戦ってみたい…どっちとも言えなくて、モヤモヤして…」

千代「それで、戦っている澤さんや愛里寿達が追い詰められているのが歯がゆいって訳かしら?」

エリカ「…多分、そうだと思います」


176 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/08(日) 00:57:36.55 ID:8i+D7eJy0


しほ「なるほど…」

千代「戦いたいなら、ちょうどここに小山さんも含めて戦車を動かせる人員いますし」

しほ「適当な戦車持ってきて、乱入して全員倒しますか?」

柚子「すいません、それはちょっと趣旨から逸れてしまうので…」

千代「冗談よ、だったらエリカちゃん」

エリカ「はい」

千代「応援してあげて」


177 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/08(日) 01:00:29.24 ID:8i+D7eJy0


エリカ「お、応援…」

千代「ここにマイクがあるでしょ」

千代「それをボリュームを最大にするでしょ…」

千代「はい、後はエリカちゃんが応援なり、ヤジなり、喝なり、好きに吠えるといいわ」

エリカ「え、ええっ!?」

しほ「このままだと、みほ達に蹂躙されて御終いになるだけよ?言いたいこと言ってやりなさい」

エリカ「え、でも…解説がそんな事を…ねぇ…小山さんもそんな事されると…」

柚子「私、実況で忙しいので、そこまで気にかけられません」ニヤリ


柚子「あぁーっとー、本物チームの攻撃の前に代役チームは風前の灯かぁー」ニヤニヤ

エリカ「うぐっ」

千代「ほらほら〜、エリカちゃん〜」ニヤニヤ

エリカ「い、家元ぉ…」

しほ「……」ニッコリ

エリカ「〜〜〜〜ッ!!ああっ!もう!!わかったわよ!!」







梓「…距離を取ろうにも、こっちの動きより相手の方が…もう駄…」ハァハァ…


???「こぉらぁっ!!」


178 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/08(日) 01:02:40.00 ID:8i+D7eJy0


エリカ『澤梓ぁっ!!』


梓「え、エリカさん!?」

愛里寿(お姉ちゃん…)


みほ「エリカさん?」

まほ(エリカ…)


エリカ『何、腑抜けた戦いしてんのよ!!』

エリカ『この前、私と戦りあった時のアンタは、そんなモンじゃなかったでしょ!!』


梓「エリカさん…」


エリカ『憧れのみほの前だから萎縮してんじゃないでしょうね!!』

エリカ『いい!アンタはみほの匂いが好きな変態なんだから』

エリカ『だったら、そのまま突き進んでみほを押し倒すくらいの根性みせなさいよぉ!!』


みほ「……」


梓「変態じゃありません!!////」

愛里寿(変態なの?…)ヒソヒソ

華(どちらかと言えば、変態…だと思います)ヒソヒソ

典子(根性!?)

あけび(キャプテン、単語に反応しすぎです)


179 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/08(日) 01:03:59.11 ID:8i+D7eJy0


エリカ『あと、みほも!!』


みほ「は、はい!!」


エリカ『後輩だからって手加減してんじゃないでしょうね!!』

エリカ『いいこと!!梓が勝とうがみほが勝とうが…』

エリカ『最終的には、来年、黒森峰が…私がアンタ達全員ぶっ潰してやるんだから、』

エリカ『みっともない試合だけはしないでよね!!…以上!!』


みほ「……」

梓「……」




エリカ「あぁぁぁぁ!!何言ってんのよ!!私ぃっ!!/////」バンバン!

千代「うふふ、よかったわよ、エリカちゃん」ニコニコ

しほ「ええ、みほにまで、啖呵を切って…これからのエリカに期待してるわ」

エリカ「ううう…余計な事まで言ったかも…」


180 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/08(日) 01:05:21.51 ID:8i+D7eJy0
今回はここまでとなります

続きは不定期になりますが投下させてもらいます

ありがとうございました
181 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/08(日) 09:21:52.20 ID:9fNxcgiT0

さらっと性癖をバラされてる澤ちゃん…と考えたところで結局全国にバレてたからいいやと思った
182 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/07/09(月) 14:54:43.18 ID:qvbIdmEq0

これを見たら、あんこうVSママさんの親子対決が見たいと思いました
183 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/09(月) 14:59:36.26 ID:EhK4h4lP0
sageないksにそんなシーンはもったいないと思いました
184 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/09(月) 16:03:06.84 ID:qvbIdmEq0
sageることを忘れてしまい申し訳ございません
以後気をつけます
185 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/10(火) 01:56:50.71 ID:GGNpZGrJ0
戦車戦はパンツァーハイになるからな・・・
違うものも上がっちゃったんだろう
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/11(水) 20:44:36.04 ID:HkW4h1zI0
千代さんがエリカにやたら親しげだなと思ったけどそう言えば代役で親娘ハグを交わした仲だったな
187 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/11(水) 23:32:23.31 ID:brKe1liT0
なにせ愛里寿のお姉ちゃんだからな
188 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/14(土) 23:17:29.30 ID:lcXWZ3Cy0
いつもありがとうございます

残りからラスト投下させていただきます
189 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/14(土) 23:18:20.11 ID:lcXWZ3Cy0


梓「エリカさん…ありがとう…よし!」

梓「皆さん聞いてください、このままだと不利になる一方です…」

梓「だから…次で勝負をかけます!」

華「ええ、私は異論ありません」

典子「マッチポイントだな!決めるぞ!」

あけび「はい!こっちは大丈夫です!」

愛里寿「うん、それしかないと思う」

梓「あとは西住隊長が受けてくれるかどうかだけど…」カパッ


190 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/14(土) 23:20:50.86 ID:lcXWZ3Cy0


アンチョビ「相手の車長が何か伝えようと出て来たな…」

まほ「さっきのエリカの言葉で腹をくくったようだ、目に力がある」

カチューシャ「どうするミホーシャ、このままじわじわ攻めてれば確実に勝てるわよ」

みほ「…受けて立ちます」

まほ「当然だな、西住流に後退はない」

みほ「違うよ、お姉ちゃん」

みほ「西住流とかじゃなく、私は大洗の西住みほで、澤さんは私の大事な後輩だから…」

みほ「受けて立ってあげなくちゃいけないんです」

ケイ「イエース!当然よね!!だったらしっかりと伝えてきなさい!」

みほ「はい!」カパッ


191 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/14(土) 23:24:22.68 ID:lcXWZ3Cy0


梓「西住隊長」(出て来てくれた…)

みほ「澤さん…」

みほ「これで決めます」

梓「はい!!望むところです!!」



梓「西住隊長が受けてくれました!」

華「みほさんなら当然です、最後ですから思いっきりぶちかましますわ」

愛里寿「五十鈴さん、ギアはもう少し早く繋いでも大丈夫、あとアクセルはもう一踏み半でもっといけるはず」

華「わかりました」

愛里寿「あと、磯辺さんと佐々木さんは、もうワンテンポ早くできる?」

典子「了解です!どれくらい縮めればいいですか!」

愛里寿「えっと…、タン、タンを、タ、タン…って感じなんだけど…」

あけび「わかりました!!」

典子「よぉーし!佐々木!クイック速攻だ!」

梓「愛里寿、ありがとう私じゃこんな指示出せなかったよ」

愛里寿「そんなことない、ここまで戦えたのも車長の…あ、梓先輩の力だから///」

愛里寿「だから…勝とう」

梓「うん!!」


192 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/14(土) 23:26:48.08 ID:lcXWZ3Cy0


 ゴゴゴ…


柚子「両戦車、お互いに距離を取っています…」

しほ「勝負にでますね」

千代「ええ、これで最後…結果はどうなるかは別にして」

エリカ「……」
 

 ゴゴ… 


梓「……」

みほ「……」




みほ・梓「「 前進!! 」」


 ギャギャギャッ!!


華「行きます!」

まほ「発進!」


193 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/14(土) 23:28:12.31 ID:lpLVSu3K0
前進と発進てほぼ同じ…
194 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/14(土) 23:28:45.50 ID:lcXWZ3Cy0


梓(もっと近づいて…)

みほ(勝負は一瞬…)


 ゴゴゴゴ!!


ケイ「ォ…ッケイ!」ガコン!

典子「根…性っ!」ガコン!


 ゴゴゴゴゴゴ!!!


みほ「!!」

梓「!!」


みほ・梓「「 発射!! 」」


アンチョビ「……」カチッ

あけび「……」カチッ


 ドカン! ドカン!


195 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/14(土) 23:30:53.98 ID:lcXWZ3Cy0


柚子「……」

エリカ「……」

しほ「長かった戦いよ…」

千代「さらば…」



 モクモクモク…

     …シュポッ!







蝶野「代役チームW号、走行不能… 本物チームの勝利!! 」


  最終勝負終了 ○本物(4勝1分) ●代役(3勝1分)


196 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/14(土) 23:33:36.28 ID:lcXWZ3Cy0


柚子「さ、最終勝負を制したのは、本物チーム! これにより真の隊長は本物チームとなります!!」

エリカ「……」(やっぱりか…でも、惜しかったわよ)

しほ「見事」パチパチ

千代「久しぶりに胸躍る戦いを見させて頂きました」パチパチ


ダージリン「当然の結果です、と言いたいですが、とても素晴らしい勝負でしたわ」パチパチ

西「これぞ、戦車道です!!」パチパチ

ミカ「まったく、見入ってしまったよ」パチパチ


杏「あちゃー、ダメだったかー」

桃「あぁ…勝てたかもしれんのに!!」

ねこにゃー「負けちゃったけど…でも、とっても凄かったにゃー!」



華「あと、もう少しでしたのに…私、くやしいですわ!」

典子「くそー!届かなかったかぁー!」

あけび「くやしいです〜」

梓「……」

愛里寿「梓先輩…残念だったけど…」

梓「ぅ…」ジワァ…

華「さ、澤さん?」

梓「ふぇぇ…」ポロポロ…


197 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/14(土) 23:37:21.90 ID:lcXWZ3Cy0


梓「ひっぐ…ひっぐ…」

華「澤さん、泣きやんで…」

愛里寿「ど、どうしよう…」オロオロ


みほ「さ、澤さん…」

カチューシャ「まったく、負けて泣くなんてね」

まほ「それだけ悔しいのだろう、カチューシャならわかるだろ」

カチューシャ「ふ、ふん!うるさいわよ!」

ケイ「ほーら、ミホ!勝者としてアズサのところに行ってあげなさいよ!」セナカバシーン!

みほ「ふぇ?は、はい!」

アンチョビ「意外だな…てっきりケイが行くかと思ったんだがな」

ケイ「そりゃ、アズサは一緒に戦った可愛い子よ、でもミホを差し置いて出しゃばるほど野暮じゃないわよ」

まほ「結果としては我々の勝ちだが、まだまだ精進しないとな」

カチューシャ「ええ、あの子はあの泣いた分だけ強くなるでしょうしね」

ケイ「戦車道は戦車に乗るだけじゃない!その道の次に続く者を導くのも重要だからね!」

まほ「その辺は、みほは疎いからな、いい経験になるだろう」


198 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/14(土) 23:40:11.72 ID:lcXWZ3Cy0


みほ「さ、澤さん…あの、その…」

梓「に、に゛じずみせんぱい…」メソメソ

みほ「……」(ど、どうしよう…なんて声を掛けてあげれば…)

梓「うわぁぁぁん!!」ボロボロ

みほ「その…泣き止んで…」




しほ「よろしいですか?」


199 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/14(土) 23:43:17.28 ID:lcXWZ3Cy0


みほ「お、お母さん…」

しほ「差し出がましいようですが、一言言わせてもらおうと思いまして」

梓「ひっぐ…」

しほ「澤さんも、そのままで良いから聞いてください」

梓「…」コクコク

しほ「素晴らしい試合でした」

しほ「それに対して非礼ですが、当初、私は澤さん達が何もできないまま、すぐに倒されると考えておりました」

みほ「……」

梓「……」

しほ「何故、ここまで戦えたかわかりますか?」


200 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/14(土) 23:47:50.99 ID:lcXWZ3Cy0


みほ「私に油断があったから…?」

しほ「それは一部分ね、すぐに持ち直しましたし」

しほ「私が思うに、澤梓さん…貴女が自分らしさを貫いたからです」

梓「私らしさ…」

しほ「ええ、みほの代役としての澤さんでしたが、実際の戦車道では貴女の個性が見えました」

しほ「みほを慕い、みほの背中を見つつ、己の戦車道を形作ろうとする強い信念さえ感じます」

しほ「そう、みほが西住の教えだけに囚われず自分の戦車道をしているようにね」

みほ「お母さん…」

しほ「だからこそ、自分の全力を出し切っての敗北です、涙も流したくなるでしょう」

梓「…はい」

しほ「だって、貴女はみほの代役ではない…アズサーなんだぜ」キリッ

梓「あ、アズサー?」

みほ「だぜ?」

しほ「コホン…、アズサーは忘れて!」

みほ「は、はぁ…」


201 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/14(土) 23:50:21.32 ID:lcXWZ3Cy0


しほ「みほ」

みほ「は、はい」

しほ「悔しくて泣く後輩に胸の一つでも貸すくらいの器量を持ちなさい」

みほ「え?」

梓「!!」ピクッ!

しほ「みほはまほと一緒だったから、そういう経験があまりないのはわかりますけど」

しほ「しっかりと先輩してあげなさい」

みほ「う、うん…そうだよね、悔しくて泣いているんだし…」

みほ「澤さん…その…私の胸で良かったらいっぱい泣いていいから…」

みほ「えっと…おいで?」

梓「うひゃぁぁ!!西住せんぱーい!!」ガバッ!


202 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/14(土) 23:53:33.29 ID:lcXWZ3Cy0


 ギュウウウ!!


梓「私!もっと!がんばります!!」クンカクンカ

みほ「うん」ナデナデ

梓「だから、見捨てないでください!!」クンカクンカ

みほ「そんな事しないよ、それより澤さんにはもっと色んな事やってもらいたいって思ってるからね」

梓「色んなこと…」ハァハァ…

しほ「ふふっ、美しい先輩後輩ね」

梓「わ、私なんでもします!だから、これからも指導よろしくおねがいします!!」クンカクンカ

みほ「う、うん…ちょ、ちょっと、澤さん!そんなに強くこられると…きゃっ!」ドタッ

しほ「…あれ?なんか様子が…」

エリカ「ああ、ここにいたのね二人とも、みほも梓もいい試合だったわ…に?」

梓「西住先輩ーっ!!」クンカクンカ

みほ「うう…起こしてぇ〜」ジタバタ


エリカ「み、みほが…梓に押し倒されている…」

しほ「み、みほォ!!」



203 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/14(土) 23:59:38.23 ID:lcXWZ3Cy0




……


こうして隊長同士の対決も終り、私は積極的な澤さんの行動とか、成長とかにおどろいたりで、

私自身も色々と頑張らなくっちゃって考えたりもしてます!

そんな中、他の皆さんはと言うと…



― サンダース


あけび「ケイさん…この戦車の上にあるポールは?」

ケイ「アケビ!これは戦車の上でポールダンスをおどる“タンクポールダンス”よ!」

ケイ「せっかくそれだけのダイナマイトバディを持ってるんだから見せつけないと!」

あけび「ふぇ〜」

ケイ「さぁ!レッツダンシング!!」

あけび「よ、よっと…」Y字バランス

ケイ「ワォ…スゴイわね…私はこれくらいしか足上がらないわよ…」

あけび「ケイさん、身体の方は硬いんですね…そうだ、私がレッスンしてあげますよ…」ニヤリ

ケイ「あ、アケビ?ノォ!そんなとこ掴んで…ダメ!これ以上は上がらな…ノ、ノォォ!!////」


204 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/15(日) 00:03:37.51 ID:9L/aliXL0


涙目で下半身を抑えてたケイさん…佐々木さんと何かあったのかな?

ダンスのレッスンがどうとか…そうだ運動と言えば、あの後カチューシャさんは…



― プラウダ


ぴよたん「さぁ、カチューシャ、こっちに跳ぶっちゃ!」

カチューシャ「え、ええ、今行くわ…」プルプル…

ノンナ「カチューシャ、そんなことする必要ありません!」

カチューシャ「ノリーシャに出来て、カチューシャに出来ないなんてことないのよ!」

典子「最初の踏み出しに勢いをつけるんだ!」

カチューシャ「わかったわ…えい!!」ピョン!

ノンナ「ああ!カチューシャが私から離れて…」メソメソ


 ガシィ!


ぴよたん「よっと!上手く出来たぴよ!」

ノンナ「さぁ、カチューシャ!今度はこっちへ跳び移って!」


クラーラ「何をしてるんです?カチューシャ達は」

アリーナ「なんでも、肩車から肩車へ跳び移る練習見たいじゃ」

ニーナ「カチューシャ様、あれでやられたのさ悔しいみでえで」

クラーラ「ああやって飛び移るの見たことありマス…たしか…猿回し?でしたでしょうか?」

ニーナ「それ、カチューシャ様の前で言っだら、粛清だべ」

アリーナ「んだんだ」


典子「根性!!」ピョン!

カチューシャ「根性!!」ピョン!

典子・カチューシャ「「 ド根性!! 」」ピョンピョン!


205 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/15(日) 00:07:31.98 ID:9L/aliXL0


騎馬戦の時のカチューシャさん、とってもパワフルでした!

そんな元気なのと対称的だったのが…


― アンツィオ


ミカ「ねぇ…私の顔ってのはそんなに気に障るのかなぁ…」ポロロン

アンチョビ「そんなことないと思うけどなぁ」

ミカ「でも、西住の家元は…私の顔が気に入らないみたいで…うう…」

アンチョビ「私はミカの事、大好きだぞ!ほーらピッツァ食って元気出せ!」

ミカ「うん、美味しい…でも、甘い物があるともっと元気になれるかもしれないんだけどなぁ…」チラリ

アンチョビ「仕方ないなぁ…なんでもいいぞ!リクエストに答えてやる!!」


カルパッチョ「ドューチェ…継続さんに乗せられているのに気づいてるかしら」

ペパロニ「あんな感じで将来ダメな男に尽くすかもしんないスねー、アンチョビ姐さん」


ミカ「お土産も欲しい」

アンチョビ「仕方ないなー!!もってけドロボー!!」


206 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/15(日) 00:11:28.26 ID:9L/aliXL0


ミカさん、お母さんが迷惑かけました…

料理と言えば、あの後、西さんは約束通り…



― 知波単


カチューシャ「キヌーシャ!約束のボルシチよ!!」

西「おお!これが ぼるしち ですか!」

西「この血のように赤い汁… 死地へ昇る という意味でぼるしちなのですな!!」

カチューシャ「普通にロシアの家庭料理よ…物騒なモンにしないでちょうだい」

カチューシャ「さぁ、たくさんあるから食べて!!」

西「あの…その横の五右衛門釜のように大きな鍋は…?」

カチューシャ「もちろん、全部ボルシチよ!キヌーシャとハナーシャがいるから足りないくらいだけどね!」

西「あの…五十鈴殿が、何故かここにはいないのですけど…」

カチューシャ「あら、そうなの?でもハナーシャより大食いのキヌーシャなら平気よね!!」ニコッ

西「ぐっ… がっ…」

カチューシャ「さぁ!キヌーシャ、突撃よ!!」


 西… 決死のダイブ…!  ボルシチの海っ…!


207 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/15(日) 00:15:20.11 ID:9L/aliXL0


あの後、西さんと知波単の皆さんでなんとか完食して記念撮影したみたいです

せっかく料理があったのに華さん…どこ行ってたのかな?



新三郎「……」

華「新三郎、探しましたよ」

新三郎「お、お嬢!?どうしてここに?」

華「まったく、逃げ出すなんて何事ですか」

新三郎「も、申し訳ございません!五十鈴家にご迷惑をおかけしまして!!」

華「まぁ、メイドと言うのは当家では未知の物ですからね」

華「理解しろと言うのも無理もありません…ですから新三郎」スッ…


  メイド服


新三郎「こ、これは…」(ま、まさか…)

華「ええ、この服に着替えて一緒にメイドを学びましょう」

新三郎「うわぁぁぁ!!」





……

  ファン…ファン…


警官「そこのメイド服の人力車ー、止まりなさいー」


新三郎(メイド服)「お、お嬢!!パトカーが!!」ガラガラガラ…

華(メイド服)「ぶっちぎりなさい!新三郎!!」

華(ああ!砲手の私ですが、操縦がこんなにも楽しい物なんて!戦車道、奥が深いですわ!)


208 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/15(日) 00:19:31.32 ID:9L/aliXL0


華さんが、すごくうっとりした顔で帰ってきて…新三郎さんは真っ青で…一体何があったんだろう…

そうだ、マナー教室に行くって事になってた河嶋先輩も真っ青…というか真っ白になってました



桃(メイド服)「……」チーン

杏(メイド服)「いやー、まさか、ここまでしっかりと教育してくれるなんて思わなかったねー」

柚子(メイド服)「勉強になるね、桃ちゃん」

桃(メイド服)「……」チーン


役人(執事服)「河嶋、しっかりしなさい」キリッ


桃「な、何故!文科省の役人がこんなとこにまで来ているんだ!!」

役人「言葉を慎みなさい、文科省の人間としても一個人としても、河嶋さんは教育しなければならないという使命感からです」

杏「そーだぞ、かーしま、しかし辻ちゃん、執事服ほんと似あうねー」ニヤニヤ

役人「////コホン…、角谷君、君も軽口は控えなさい」

柚子「よかったね、桃ちゃん、こんなエリートの人達に気にかけてもらって」


桃「いいもんかー!この役人だけでなく、もう一人の教育係が…」


209 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/15(日) 00:22:30.15 ID:9L/aliXL0


まほ(メイド服)「河嶋、さっき教えたことを活かしなさい」キリッ


桃「なんで西住のお姉さんまで出てくるんだぁー!!」

まほ「それは、まぁ…河嶋さんは私の代役だったからな…気にかけてあげないと思ってな」

役人「私とメイド長の西住さんとで、河嶋さんにマナーを叩き込んであげます」

まほ「西住メイド流に後退はない」キリッ

柚子「まさか、あの西住さんのお姉さんが来てくれるなんて、思いもしなかったよね」

杏「案外、可愛い服着てみたいーとかだったりして」

まほ「そ、そ、そ、そんなことないぞ!////」

柚子(あっ…)

杏(図星かー)


桃「うぅ…あんまりだぁ…」

役人「あらかじめ伝えておきます、この講義の後に河嶋さんには卒業試験を兼ねた実技をしてもらいますので」

桃「試験…自信がない…」

杏「がんばれ、かーしま、ここで身に着けたことは社会で役に立つって!」


役人「その卒業試験で河嶋さんに接客して頂きたい人物というのが…」


しほ「よろしくお願いします」ゴゴゴゴ…

理事長「粗相しないよう期待しているよ!」ニカッ

役人「このお二人です…」

まほ「その、なんだ…頑張ってくれ…」


桃「うわぁぁぁん!!」


210 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/15(日) 00:25:17.09 ID:8zIiXI1N0
>まほ「それは、まぁ…河嶋さんは私の代役だったからな…気にかけてあげないと思ってな」


気にかけてあげないのかよ・・・
211 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/15(日) 00:30:34.05 ID:9L/aliXL0


河嶋先輩、ご苦労様です…

ダージリンさんも色々と大変でした…その後はと言うと…



― 聖グロ


ダージリン「今回も散々でしたわ…」コポ…

ダージリン「大体、私への扱いがあんまりじゃないこと!」トクトク…


 ギュピ… ギュピ…


ダージリン「こ、この足音は…!?」ガクガクブルブル


ねこにゃー「何をしているんだにゃあ?」ゴゴゴ…

ダージリン「お、お茶を淹れているだけですわ!」

ねこにゃー「一人用のポットでかぁ?」

ダージリン「そ、そ、そうよ!」(もう駄目ですわぁ…、また殺されるぅ…)

ねこにゃー「……あ、あの」

ダージリン「へ?」

ねこにゃー「その、さっきはごめんなさい…、腕の事も気になって…」

ねこにゃー「それで、ボクに何か出来ることあったら…って思って」モジモジ

ダージリン「そ、そうでしたの…」

ねこにゃー「め、迷惑だったかな…」

ダージリン「ふう…終わったことです、気にしなくてもよろしいのに」

ダージリン「しかし、どうしてもというなら、仕方ありません…仮にも私の代役を務めるというのなら紅茶くらい淹れられないとね」

ダージリン「淹れ方や作法をお教えしますから、カップを取ってきてくださる?」

ねこにゃー「わかったにゃ!フハハハ!茶祭りをあげてくれる!」


  パリーン


ねこにゃー「あ…カップに触れたら、割れちゃった…」

ダージリン「きゃあぁぁ!!…まい泉のティーカップがぁ!!」


212 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/15(日) 00:34:05.74 ID:9L/aliXL0


そして、この撮影の後…一番、とんでもない事になったのが…



愛里寿「プップー♪!!」

エリカ「あ、愛里寿…なにを怒っているのよ…」

愛里寿「プップー♪!!」

エリカ「え?“審査の時は私だけ厳しいし、戦車道の時だって私も乗っていたのに声もかけてくれなかった”…って」

千代「……」(なんで、あれでわかるのかしら…)

エリカ「それは言ったでしょ、公平な審査で…」

愛里寿「プー♪!!」

エリカ「愛里寿の事を嫌いになんてなってないわよ」

愛里寿「プー…プップ♪!!」

エリカ「こ、コラ!、私はともかく実の母親までそんな風に言っちゃダメよ」

千代「ちよっと待って、エリカちゃん、愛里寿はなんて言ったの?」


213 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/15(日) 00:39:28.54 ID:9L/aliXL0


エリカ「もぉ…機嫌直しなさいよ…私に出来ることなら何でもしてあげるから」

愛里寿「プッ!? …今、何でも島田愛里寿って言ったよね!」

エリカ「そんな風には言ってないわよ…んで、私にどうして欲しいのよ…」

愛里寿「うん!お願いしたいのはね…」キラキラ…




……


千代「え、えーと、皆に新しく紹介したい娘がいます…」

メグミ「家元、自らご紹介なんて」

アズミ「名だたる戦車乗りかしら」

千代「私の娘よ…」

ルミ「え!家元…、隊長とは別に行きずりの男と作って産んだ子供がいらっしゃったんですか!?」

千代「その変に生々しい設定で言うのやめて!!違いますから…一時的と言うか…レンタル移籍と言うか…」

千代「とにかく紹介するわ、愛里寿の姉になってくれる、エリカスさんよ…」

エリカ(フリフリドレス)「…イツ…シマダエリカスです…」

メグミ「うわぁ…」

アズミ「うわぁ…」

ルミ「うわぁ…」

愛里寿「二人とも違うでしょ!私のお姉ちゃん…“島田恵里寿”お姉ちゃんです!」

エリカ「コンゴトモヨロシク…愛里寿…お母様…」

千代「ええ、よろしく……」

愛里寿「よろしくね!恵里寿お姉ちゃん!!」ニコニコ


千代・エリカ(( どうしてこうなった!! ))



 END



214 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/07/15(日) 00:41:55.92 ID:9L/aliXL0
以上です

ありがとうございました
215 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/15(日) 01:17:24.33 ID:ng1dTYYh0
お疲れ様です
これでエリカを介して西住流と島田流を組み合わせた全く新しい流派が生まれるんだな・・・
その場合エリカはどっちの籍に入れるかで盛大に揉めそうだけど
216 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/15(日) 17:26:49.69 ID:YHODescH0
しほ「信じて送り出した教え子がライバル流派の家元親子に誑かされて家族ビデオレターを送ってくるなんて……」
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