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美玲「最強銀河ッ!」 レイ「シンデレラ・ゼロ!」
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1 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:13:21.45 ID:cmwV1Vwl0
【会場・楽屋】
輝子「……そ、それでな…、幸子ちゃんが、ふぎゃー……って驚く度に、エノキクンもゆらゆらするんだ…」
乃々「それ、本当なんですか…?」
輝子「ああ……きっと、エノキクンも映画を楽しんでいるんだな……。『コワイヨー!』…って」
乃々「輝子ちゃんの腕が動くから、鉢植えも一緒に揺れているだけなんじゃ…」
輝子「そ、そんなことない……と思う……ョ…」
乃々「では、輝子ちゃんはびっくりしたりしないんですか…?」
輝子「……それは、まぁ……する。…うん」
乃々「ならきっと、そうですよ…。えのきが勝手に動くなんてありえないんですけど…」
輝子「で、でも、ほんとなんだぞ……っ? キノコ、ウソツカナイ……フヒヒ」
乃々「輝子ちゃんは人間じゃなかったんですか…」
美玲「……」
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1523164400
2 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:14:42.98 ID:cmwV1Vwl0
輝子「……そうだ。信じられないなら……見せてあげるから、乃々ちゃんも、今度おいでよ…」
乃々「えっ」
輝子「小梅ちゃんセレクション、映画鑑賞会……イン、私の部屋…」
乃々「ヒエッ…。…もも、も、もりくぼ、ホラーはむりくぼなので、そういうのはちょっと…」
輝子「大丈夫だ……私も最初は怖かったけど、すぐ慣れて、キモチヨク楽しめるようになるから…」
乃々「あまりにもあんまりな誘い方なんですけどぉ…」
輝子「フ、フフ……私の部屋に、またトモダチが…。か、歓迎するぞ…!」
乃々「う、うぅぅ〜〜……無下に断れないぃ…」
美玲「……ハァ」
輝子「美玲ちゃんも、どうだ…?」
美玲「オマエらなぁ…」
3 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:16:07.54 ID:cmwV1Vwl0
輝子「み、美玲ちゃん…?」
乃々「…?」
美玲「なんて言うか……よくそんなにノンキしてられるな…」
輝子「あぅ……駄目だったかな…」
美玲「いや、ダメとかじゃないケド…。もっとこう、緊張感とかないのかよ……これからLIVEなんだぞッ?!」
輝子「そうは言っても……わ、私、本番前でもいつもこんな感じだし…」
美玲「肝が据わってるよな…」
乃々「大丈夫です……LIVE前だろうとなかろうと、もりくぼはいつでも『帰りたい』の一心で平常運転ですから…」
美玲「ネガティブな方向にポジティブだなッ?!」
乃々「『嫌なことから目を逸らせ』がもりくぼのルール第1条なので…」
輝子「1番目が、それなのか……流石だ…」
美玲「物理的に目を逸らすな! 視線を戻せッ! こっち見ろ!」
乃々「戻って良いんですか…? はい、戻ります…。もりくぼは帰らせていただきます…」
美玲「だっ、駄目だぞ帰っちゃ! そういう意味じゃなーいッ!」
4 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:17:02.71 ID:cmwV1Vwl0
輝子「…美玲ちゃんは、緊張してるのか…?」
美玲「なぁっ!?」
輝子「なんだか……美玲ちゃんが、1番そわそわしてるような気が…」
美玲「べっ、別に、緊張なんかしてないッ! ムシャブルイってやつだ!」
乃々「…」
輝子「……そうか。なら……本番前くらい、いつも通りに過ごしてて、良いんじゃないかな……フヒ」
乃々「平常心が1番なんですけど…」
美玲「…。まぁ……確かに、それはそうだけど…ッ」
輝子「……肩の力、抜いていこう? 美玲ちゃん」
美玲「そんなこと言ったってさぁ! だって今日は、ただのLIVEじゃないんだぞ!? 分かってるのかッ?」
輝子「あ、あぁ……それも分かってる、ぞ…?」
乃々「合同LIVE、ですよね」
美玲「そう! 今日はウチらインディヴィジュアルズと、あの"マジカルスター咲"との対バン式LIVEなんだからなッ!」
5 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:17:40.79 ID:cmwV1Vwl0
輝子「マジカルスター、咲さん……か」
乃々「大手も大手、宇宙レベルのS級アイドル…」
美玲「イベントのチケットは即日完売、会場は常に満員ッ!」
乃々「先月も、全宇宙同時配信の特別LIVE、大盛況みたいでした…」
輝子「きょ、今日のステージも、各階層のLV会場とかで同時中継されるらしい、ぞ…」
乃々「……帰りたい」
美玲「CDは軒並みミリオンヒット、新しくCMに出た商品は店から消え、今や宇宙経済すら動かすアイドル! おまけにバトルもむちゃくちゃ強いッ!!」
輝子「そんな大人気アイドルと、合同でLIVEだなんて…」
美玲「なッ! この企画決めたウチの事務所、今回ばかりはマジにスゲーぞッ!」
6 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:19:10.88 ID:cmwV1Vwl0
乃々「うぅぅ……荷が重すぎるんですけど…」
美玲「弱気になるなノノ! 咲とLIVEできるくらい、ウチらも名前が知れてきたってことじゃないかッ!」
乃々「でもぉ…」
輝子「そう、だな…。他の階層のことはよく知らないけど……私たちの曲も良い調子で売れてるって、親友も、言ってた…フフ」
美玲「だろッ、だろッ!? ウチらの事務所で、インディヴィジュアルズが宇宙デビュー1番乗りなんだッ!」
乃々「あまり目立ちすぎると、どんどんお仕事が…」
美玲「でっっっかい宇宙嵐、今度はウチらが起こしてやるんだよ!」
輝子「この間みたいな、宇宙が壊れそうになるのは……勘弁、だけどな……フヒ…」
美玲「そのくらいの意気込みで、ってことだってば! 燃えるだろッ?! なッ!」
乃々「…」
美玲「……なッ!?」
乃々「………うぅ」
美玲「燃えろよそこはッ!!」
輝子「乃々ちゃんも、いつも通りだな…」
7 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:20:19.52 ID:cmwV1Vwl0
美玲「今日のセトリには、LIVEバトルのコーナーもあるッ! この日の為に、ウチは1週間前からデッキを練ってきた!」
輝子「おぉ……やる気だね、美玲ちゃん」
美玲「当ったり前だろ! LIVEでもバトルでも、今日はウチらインディヴィジュアルズの強さを、全宇宙に見せつけてやるチャンスなんだからな!」
乃々「も、もりくぼは、デッキを持っていないので…」
美玲「…ノノ、前から言ってるけどさ、言ってくれればカード貸すぞ?」
乃々「むむっ、む、むりです……もりくぼにバトルとか……絶対むーりぃ…」
美玲「全く…」
輝子「そ、それじゃあ……今日のバトルは、美玲ちゃんに任せようかな…」
美玲「何言ってるんだ、ショーコも勝つんだよッ!」
輝子「でも……私も、バトスピそんなに、自信ないから…」
美玲「そう言って、ウチといっつも良い勝負してるだろ」
輝子「そ、そうだったかな…」
美玲「そうだよッ!」
8 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:21:15.86 ID:cmwV1Vwl0
美玲「…よぉし。ショーコ、デッキ出せ!」
輝子「え」
美玲「前哨戦するぞッ」
輝子「い、今か…?」
美玲「はーやーくー! ウチ、滾っちゃってしょうがないんだッ」
輝子「わ、わかったよ……あれ」
美玲「ん? なんだ、いつまでカバンごそごそしてるんだよ」
輝子「あ、あれ、おかしいな……えーっと…」
輝子「……あー」
美玲「ど、どうしたッ?!」
輝子「デッキ、事務所に忘れてきちゃった…」
美玲「……」
乃々「え、えぇー…。きのこは連れてきてるのに…?」
―――
――
―
9 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:24:34.18 ID:cmwV1Vwl0
【前置き】
最強銀河 究極ゼロ×シンデレラガールズ のつもりです
究極ゼロは本編後を想定してるつもり。世界観はだいぶバトスピ側に寄ってるかも
双方知らないと分かりにくい部分があるかもしれませんが、合わせてご容赦ください
∀nswer発売おめでとうございます、という前置きもしておきます
10 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:25:33.12 ID:cmwV1Vwl0
――
―
【一番星号】
ライラ「……騎士ペンタンでアタック! 効果でBPをプラス2000!」
リクト「それでもBPはこっちの方が上だよ? ソーディアス・アーサーでブロック!」
ライラ「甘い! フラッシュタイミング、《エンジェルストライク》! アーサーのBPを5000マイナス!」
リクト「そ、そのカードは!」
ライラ「ふふーん、エリス様からもらっちゃった♪ やっちゃえ、あたしの騎士ペンタン!」
《騎士ペンタン》 《騎士の覇王ソーディアス・アーサー》
LV2 VS LV1
BP7000 ↑Up! BP5000 ↓Down!
リクト「やられちゃった…」
ライラ「せっかく出したのに、残念だったわね! 私はこれでターンエンド!」
11 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:26:26.11 ID:cmwV1Vwl0
レイ「…お、やってるなぁ2人とも」
リクト「あっ! レイ!」
ライラ「ということは…」
リクト「地球に着いたんだね?」
レイ「ああ、到着だ。っと、どれどれ…? なるほど、エンジェルストライクか」
ライラ「良いでしょー♪」
リクト「お姉ちゃんばっかりズルい! レイ、僕もマジックカードほしいよぅ!」
ライラ「あ、こらリクト!」
レイ「んー……なら、これとかどうだ?」
リクト「わぁ、《ネオ・フレイムテンペスト》! いいの!?」
レイ「良いぜ? ただし、このバトルに勝てたらな!」
リクト「うん! よぉし、絶対負けないよお姉ちゃん! スタートステップ!」
ライラ「全くもう。…ふふっ」
リクト「で、でも……この手札で、どうしよう…」
12 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:27:16.43 ID:cmwV1Vwl0
ライラ「…ねえレイ」
レイ「んー?」
ライラ「ムゲンとソルトは?」
レイ「あいつらならもうとっくに行ったよ…」
ライラ「そっか」
レイ「たまたま第1階層近くにいたからって、わざわざ会場まで連れてくることになるなんてなぁ…」ハァ
ライラ「銀河テレビ局のライブ中継だってあるのにね」
レイ「『こんなに近くでマジカルのライブがあるってのに、現地入りできなかったら、オレは死んでも死にきれない!』…とか何とか言いやがって」
ライラ「アイドルのおっかけも大変よねぇ」
レイ「一番星号はタクシーじゃねえんだぞ、全く!」
ライラ「あはは…」
リクト「…よし、これだ! まずはバーストセット!」
13 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:28:03.08 ID:cmwV1Vwl0
レイ「…でもまぁ、地球はライラたちの母星でもあるしな。寄ること自体は別に構わねえんだ」
ライラ「え?」
レイ「地球に帰ってきたのも久しぶりだろ? たまには故郷の空気吸って、のんびりしてくのも悪くねえ」
ライラ「レイ…」
レイ「あいつらが楽しんでる間に俺たちは、2人の爺さんに挨拶でもしに行こうぜ」
ライラ「うんっ! ありがとう、レイ!」
リクト「ネクサス、《要塞都市ナウマンシティー》を配置!」
ライラ「げっ」
レイ「おっ」
リクト「その効果で《獅機龍神ストライクヴルム・レオ》を、レベル2でノーコスト召喚だぁっ」
ライラ「うっひー、出たぁ…」
レイ「ネクサス戦術とは、やるじゃねえかリクト!」
リクト「へへーん、どうだ!」
ライラ「んー…。私、あのカードちょっと苦手なのよね…」
リクト「レオの【重装甲】は、ペンタンたち黄色の効果を受け付けないからね! このバトルもらったよ!」
ライラ「むぅぅ〜〜っ!」
14 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:28:51.65 ID:cmwV1Vwl0
レイ「はははっ! 随分激しい姉弟バトルになってきたじゃねえか!」
ライラ「笑ってないで、助けてよレイ〜!」
レイ「そうはいかねえ。勝利の星は、自分の手で掴み取るもんだぜ?」
リクト「そうだよお姉ちゃん!」
ライラ「急に強気になるな!」
リクト「待っててねレイ、お姉ちゃんなんかさくーっと倒してみせるから!」
ライラ「こ、こンの〜〜……言わせておけば生意気な…」
レイ「さてと。終わるまで俺は、スターダストコーラでも…」
beep! beep! beep!
15 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:29:41.82 ID:cmwV1Vwl0
レイ「んぁ、なんだぁ?」
ライラ「急にブザーが…」
リクト「これ、SOS信号じゃない?!」
レイ「SOSゥ? こっちも、随分ご無沙汰じゃねえか」
ライラ「確かに……ギルドが新しくなってから、事件らしい事件もめっきりだったわよね」
リクト「近くの星からかな?」
レイ「…いや、これは……地球だな」
ライラ「地球? ここから?」
レイ「しかも、すっげー近くだ。さっきまで船を停めてたところじゃねえか!」
pi!
16 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:30:51.16 ID:cmwV1Vwl0
「…ぁ。映った、ぞ…」
「も、もしもし……誰かぁ…」
レイ「こちら一番星号、SOS信号を確認。どうした?」
ライラ「ん、んん〜…?」
リクト「どうしたの? お姉ちゃん」
ライラ「この2人、どこかで見たことあるような…」
「た、助けてほしいんですけど…」
「会場が襲われて……み、美玲ちゃんが、連れ去られて…」
リクト「ひ、人さらい?!」
ライラ「会場って、もしかして…」
レイ「ああ。さっきムゲンたちを降ろした、ライブ会場からだな」
「そ、そうなんだ…。控え室に、いきなりやって来て…」
ライラ「控え室…」
「美玲さんが眠らされて…。あ、あっという間に船で飛んでいってしまって…」
17 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:32:13.89 ID:cmwV1Vwl0
リクト「もしかして、宇宙山賊の仕業…?」
レイ「かもな…」
ライラ「この辺はまだまだ田舎で、ギルドの目が届いてない奴らも多いから…」
レイ「だが、この船なら追いつける。どっち行ったか分かるか?」
「それが、分からないんだ……本当に、あっという間で…」
「何もできなかったんですけど…」
リクト「そっか…」
ライラ「とりあえず、現場に向かった方がいいかもね」
レイ「だな。よし、じゃあまずそっちに行くから、待っててくれ!」
「わ、わかった…」
「よろしくお願いします…」
pi!
18 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:33:11.04 ID:cmwV1Vwl0
レイ「そういう訳だ、ライラ、リクト!」
リクト「うん! バトルはお預けだね、お姉ちゃん」
ライラ「……今の2人、つい最近どこかで…」
リクト「お姉ちゃん?」
ライラ「…ぁ、ううん! そうね、緊急事態だもん」
レイ「会場なら、ムゲンやソルトとも合流できるかもしれねえな」
ライラ「確かに!」
レイ「1度Uターンするぜ、しっかり掴まってろよ!」
リクト「この感じ、なんかちょっと久しぶりかも!」
ライラ「そうねっ! ライラのルール第32条、『困ったときは、お助け1番』!」
レイ「っしゃあ! 一番星号、発進だ!!」
――
―
19 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:34:13.79 ID:cmwV1Vwl0
――
―
乃々「美玲さん…」
輝子「だ、大丈夫だよ、乃々ちゃん…。今、SOS信号も出したじゃないか…」
乃々「でもぉ…」
輝子「船で宇宙を飛び回ってる奴らは……地球の、ましてや日本の警察じゃ、どうにもできないだろ…? だから…」
乃々「うぅ〜……むーりぃ〜…」
バァン!
レイ「無理じゃなぁーーいッ!!!」
乃々「ひゃ?!?」
輝子「フヒィ!!?」
20 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:35:13.32 ID:cmwV1Vwl0
リクト「ど、どうも〜…」
ライラ「お邪魔しまーす。…ちょっとレイ! わざわざドア蹴り飛ばすことないでしょ!」
レイ「おう、ワリーワリー! さっきのSOS、お前らだな?」
輝子「…ぁ、はい……そうです、けど…」
レイ「俺は一番星のレイ! 話を聞かせてくれ!」
輝子「フヒ…」
乃々「は、早すぎませんか…?」
レイ「へへっ、1番に駆けつけてやったぜ!」
リクト「一番星号のスピードは、宇宙一だからねっ!」
レイ「そういうこと!」
乃々「はぁ…?」
ライラ「たまたま近くにいただけなんだけどね。……って、あなたたち!」
輝子「?」
21 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:35:46.96 ID:cmwV1Vwl0
ライラ「やっぱり! ショーコちゃんと、ノノちゃんでしょ?! "インディヴィジュアルズ"の!」
乃々「え…?」
輝子「そ、そう……だけど」
レイ「いんでぃ?」
リクト「知ってるの? お姉ちゃん」
ライラ「え゛っ…、レイはともかく、リクトも知らないの?!」
レイ「ともかくとは何だ、ともかくとは」
リクト「わ、わかんない…」
ライラ「我らが地球出身、最近超活躍中の人気アイドルユニットよ!?」
22 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:37:07.61 ID:cmwV1Vwl0
ライラ「先月の宇宙オリコンランキング、第2階層シングル部門第3位! 第3階層では5位! 発売からずっと上位をキープしてる!」
リクト「へえ…、そんなに…」
レイ「おー」
輝子「そ、そんなにだったのか…」ヒソ
乃々「具体的な数字は初耳なんですけど…」ヒソヒソ
輝子「他の階層の話、あんまり知らないからな…」ヒソソ
ライラ「尖った個性とカッコよさを前面に押し出した、鮮烈なあのデビューライブ! あれ以来、『次にバズるのはこの3人だ!』ってウワサで、宇宙中持ちきりなんだから!」
レイ「ほぉー」
乃々「な、なんだか熱弁されてませんか…?」ヒッソリ
輝子「照れるな……フヒ…」ヒソヒソ
乃々「恥ずかしくなってきました……穴があったら入りたいんですけど…」
ライラ「あっ、名前まだだった! 私、ライラっていいます! ライラ・エイプリル! インディヴィのファンなんです!!」
輝子「あ、うん……ドモ…」
リクト「僕はリクト! 弟のリクトだよっ」
乃々「あぅあぅ…」
23 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:38:49.35 ID:cmwV1Vwl0
ライラ「今日だって、マジカルと一緒に合同ライブなんだよ?! ムゲンも言ってたでしょ!」
レイ「そうだっけ?」
リクト「言ってた、かも…。聞いてなかったよ…」
ライラ「聞いてあげなさいよ…」
リクト「マジカルのことは知ってるけど……僕、そもそもアイドルはあんまり詳しくないし…」
ライラ「ミーハーなんだから」
レイ「《インビジブルクローク》なら知ってるぜ、俺」
リクト「そ、それはもう禁止カードだよぅ!」
レイ「ああ。昔は世話になったもんだ…」
ライラ「あ、あんたたちねぇ…」
輝子「あ、あの…」
乃々「そろそろ、本題に…」
24 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:39:38.28 ID:cmwV1Vwl0
レイ「っとと。すまねえ、そうだったな」
ライラ「ね、ねえ……もしかして、攫われたのって、今ここにいない…」
輝子「うん…」
乃々「美玲ちゃんが…」
ライラ「やっぱりー!?」ガーン
リクト「ミレイ?」
レイ「俺か?」
ライラ「ちっがーーう! ミレイ、早坂美玲ちゃん! インディヴィジュアルズのセンター!」
リクト「あ、そっか! さっき3人いるって言ってた内の、もう1人だね?」
ライラ「そう!」
輝子「美玲ちゃん…」
25 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:40:23.47 ID:cmwV1Vwl0
レイ「どんな奴らだったんだ?」
輝子「や……奴ら、というか…」
乃々「連れてったのは、1人だったんですけど…」
リクト「えぇっ! 1人で?!」
輝子「きょ、今日……夕方の開演で、私たちのLIVEがあるのは、知ってるんだよな…?」
ライラ「うん」
乃々「朝に会場入りしてから昼のリハーサルまで、控え室で待機していたんです。そしたら…」
26 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:41:32.42 ID:cmwV1Vwl0
―
――
―――
美玲「まっっっ……たくッ!! デッキ忘れてくるとか、どういうことだよ!」
輝子「す、すまん……今朝、ちょっとバタバタしてて…」
美玲「前哨戦どころか、これじゃ本番だってバトルできないじゃないか…ッ」
乃々「きのこは忘れない辺りは、流石ですね…」
輝子「原木ない…」
美玲「は?」
乃々「えっ」
輝子「…ぁ。今のは、"面目ない"と"原木"をかけたキノコジョーク、です……フヒ…」
美玲「……」
乃々「…イマイチ、ですかね」
輝子「あぅ……ダメか…」
27 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:42:11.79 ID:cmwV1Vwl0
美玲「ノノは元々デッキ持ってないし、ショーコは忘れ物。戦えるのはウチだけ…」
乃々「い、今からデッキを組むとか…」
美玲「そんなに予備のカードなんて持ってきてない…」
乃々「では、市販のスターターを買ってくる、とかは」
美玲「出来合いの構築済みデッキでバトルなんて、観客にすぐバレちゃうぞッ」
乃々「なら、今からプロデューサーさんに、取ってきてもらうのは…」
美玲「そんなパシリみたいなことさせられるかよッ!!」
乃々「ひっ……も、もりくぼ、そんなつもりじゃ…」
美玲「…悪い、少し声でかかった」
輝子「でも確かに、プロデューサーに申し訳ないよ……私が悪いのに…」
28 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:43:02.22 ID:cmwV1Vwl0
美玲「…しょーがないッ。LIVEバトルの時は、ウチが1人で戦う!」
乃々「美玲さん…」
美玲「予定では、2人で順番にバトルすることになってた筈だけど……スタッフに伝えて、バトルのコーナーを1回分減らしてもらおう」
輝子「…」
美玲「ウチが1人で頑張る! なんだったら、ウチが2連戦でもしてやるさッ!」
輝子「ご、ごめんな、ほんとに…」
美玲「ショーコの責任は、ユニット全員の責任だ! 何とかなる!」
乃々「お、応援だけは精一杯しますので…」
美玲「おうッ! 任せとけって」
美玲「……ハァ」
輝子「…」
乃々(ちょっと、きまずいんですけど…)
29 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:43:33.49 ID:cmwV1Vwl0
ズズン…
乃々「ひっ…」
美玲「…お?」
輝子「今……何か音しなかったか…?」
美玲「したよな。爆発音? みたいな」
乃々「せ、設営でステージが動いてるんですよ……きっと…」
輝子「…なら、良いけど」
美玲「……いいや、」
30 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:44:02.06 ID:cmwV1Vwl0
ドーンっ!
輝子「また…っ!」
美玲「やっぱり、何か変だぞッ!」
乃々「ひぃ…。な、なんなんですか…」
ガチャリ…
31 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:44:30.55 ID:cmwV1Vwl0
「出演者のみなさん!」
輝子「す、スタッフさん…?」
「早く逃げてください! 会場内で、爆発物が見つかりました!」
美玲「はぁ!?」
「爆破テロかもしれません、早くここから避難を!」
輝子「フヒャ……そんな、なんで急に…」
乃々「あわわわ…」
美玲「…ッ! と、とにかく逃げるんだ! ほらノノ、こっちッ!」
乃々「は、はひぃぃ…」
「………」
32 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:45:27.35 ID:cmwV1Vwl0
美玲「おいショーコ! きのこなんか持ってくな?! 逃げ遅れるぞッ!」
輝子「いや……ダメだ……トモダチは、置いて行けない……!」
美玲「こんな時に何言ってんだぁ!」
「……こいつが咲だな」ボソ
美玲「え? 今、なんか言ったか?」
「……っ」グイ
美玲「ッ!? お、オイ、どこ引っ張ってんだ、やめ…ッ、モゴ?!」
輝子「…え ちょ、何してるんだ、スタッフさん…?」
乃々「美玲さん…?!」
「…」タタタ
ズガン!
33 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:46:45.81 ID:cmwV1Vwl0
輝子「おわ、また爆発…」
乃々「み、美玲ちゃんっ、美玲ちゃん!」
輝子「だ、ダメだよ乃々ちゃん、追いつけないし、危ない…っ」
乃々「でも、美玲ちゃんが…」
輝子「そんな……スタッフさんが、どうして…」
乃々「美玲ちゃぁぁん………」
―――
――
―
34 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:47:32.36 ID:cmwV1Vwl0
輝子「…」
レイ「なるほどな…」
リクト「ひどい…!」
ライラ「会場スタッフに変装して攫ったのね!」
乃々「もりくぼ、わけがわかりません……どうして、美玲、ちゃん、が…」グス
リクト「…ハンカチ、使って?」
乃々「ありがとう……ござ、ぃ……ふえぇっ…」
輝子「わ、私が悪いんだ……私がもたもたしてたから…」
ライラ「…そうやって、自分を責めちゃ駄目だよ」
輝子「だって…」
ライラ「悪いのは、みんなそいつなんだから!」
35 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:48:40.42 ID:cmwV1Vwl0
レイ「おそらく、計画的な犯行だったんだろうな」
リクト「うん。会場にたくさんの爆弾なんて、すぐには用意できないよ」
レイ「それに、1人で設置できる数にだって限りがある。きっと色々根回しした上での、複数人での仕業だ」
ライラ「攫った奴の特徴は?」
輝子「……咄嗟のことで、全然覚えてないんだ…」
リクト「船の形とか、色とか」
輝子「…すまん」
ライラ「そっか…」
レイ「……うーーむ」
リクト「せめて、どっちの方向に行ったのかだけでも分かれば…」
「場所なら、分かるよ?」
36 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:49:18.79 ID:cmwV1Vwl0
リクト「その声は…!」
咲「みんな、久しぶりっ」
ライラ「マジカル!」
レイ「よう、久しぶりだな」
咲「ゼロ様っ!! …じゃないのか、今は。ムゲンさんと、ソルトさんは?」
レイ「ああ、あいつらなら今……」
輝子「ま、マジカルスター、咲……さん…」
乃々「ぐすっ……な、なんでここに…?」
輝子「LIVE会場だからな…。居ても、おかしくはない、けど……フヒ」
乃々「みなさん、お知り合いだったんですね…」
輝子・乃々((…ぜろさま?))
咲「…なんて、こんなお話してる場合じゃないよね」
37 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:50:24.23 ID:cmwV1Vwl0
咲「ノノさん、ショーコさん、初めまして。怪我はない?」
輝子「ふひゃ……ア、ハイ。大丈夫…」
乃々「咲さんも、無事で何よりです…」
咲「私も大丈夫! せっかくの合同ライブなのに、こんなことになるなんて…」
ライラ「まぁまぁ、怪我がなくて良かったよ!」
咲「でも、ミレイさんが…」
リクト「攫われたの、知ってるの!?」
咲「うん。さっき私の事務所の元に、こんなメールが届いたみたいなの」ピラ
ライラ「マジカルの?」
38 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:50:57.81 ID:cmwV1Vwl0
マジカルスター咲は預かった
返してほしければ、5000億マニーを用意して、下の口座に振り込め
・連鎖銀行 異合支店 口座番号5-3-14000
・口座人名義 ガルゴル
もしくは、直接手渡しに来ること 以上
39 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:52:08.32 ID:cmwV1Vwl0
輝子「『マジカルスター咲は預かった』…。……フヒ?」
リクト「で、でも、マジカルはここに」
レイ「なるほどな…」
咲「うん。どうやらこの犯人は、元々私が狙いだったみたい」
ライラ「ええーっ!?」
咲「ライブ会場を襲撃、騒ぎに乗じて誘拐。そして身代金を要求…」
リクト「でも犯人が連れて行ったのはマジカルじゃなくって…」
ライラ「ミレイちゃん!」
レイ「確かに、辻褄は合う」
咲「恐らく、間違えちゃったんだね。咄嗟の手際で、向こうも人違いまでは気付けなかったのかも」
乃々「い、言われてみれば、美玲ちゃんと似ているような……似てないような…」
ライラ「ええー、そう? 全然違うくない? 眼帯もあるし」
輝子「ツメとか、色合い、かな…。私服とか、髪形の雰囲気……うん、言われれば、まぁ…」
40 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:52:42.32 ID:cmwV1Vwl0
ライラ「……それにしても、アホなメールよね」
リクト「うん。口座番号なんか書いたら、すぐ特定されちゃうよ」
ライラ「ていうか、名前ももう分かっちゃったし。お金引き出してやろうかしら…」
リクト「手渡しに来いって言いながら、肝心の場所は書かれてないね」
ライラ「アホだわ。間違いなく、アホ!」
レイ「場所が分かるってのは、こういうことか」
咲「うん。メールからの逆探知で、送信した宇宙船は絞り込める。けど…」
レイ「ああ、爆弾使うような奴らだ。人違いってバレたら、最悪の場合、命が危ないかもしれねえ」
乃々「そ、そんな…」
輝子「…」
41 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:53:16.83 ID:cmwV1Vwl0
咲「ごめんなさい、2人共」
乃々「…」
咲「私のせいで、ミレイさんを危険な目に合わせてしまいました」
輝子「そんな……咲さんのせいじゃ、」
咲「ライブが無ければ、こんなことにはならなかったのに…」
乃々「…っ」
咲「本当の狙いは私。だったら、今すぐにでも犯人と交渉して…」
輝子「……い、いや…。それは、違う、ぞ」
咲「え?」
輝子「誰のせい、とか。誰が悪い、なんて…。…私も、色々思っちゃうけど。…でも、LIVEがなかったら、なんて言うのは、1番ダメだよ…!」
レイ「!」
42 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:55:47.46 ID:cmwV1Vwl0
輝子「美玲ちゃん……今日のLIVE、すごく楽しみにしてたと、思う…」
乃々「…はい。私たちの中で1番、気合が入ってました」
輝子「緊張も、多分すごくしてたみたいだけど。…でも、宇宙一有名なアイドルの、あの咲さんと一緒にLIVEができる楽しみは、それ以上だったハズなんだ…」
咲「ショーコさん…」
乃々「『3人で宇宙に嵐を起こす、ウチらの強さを銀河中に見せつけてやるんだ』 …って、よく言ってました…」
咲「…ノノさん」
輝子「わ、私たち、よく美玲ちゃんに引っ張ってもらうことが多くて…。レッスンとか、大変だったし…」
乃々「実際、引っ張り出してもらったこともあります……物理的に…」
輝子「でも……そうやってハッパかけられて、ユニットで頑張ろうって今日までやってこれたのも、咲さんとのLIVEがあって、目標があったから、だと、思うんだ…」
輝子「だ、だから、その……ら、LIVEがなければよかったなんて、お願いだから、言わないで、くれ…」
乃々「美玲ちゃんが聞いたら、悲しむと思うんですけど…」
咲「…そっか」
43 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:56:27.41 ID:cmwV1Vwl0
咲「……うん、そうだね。私もまだまだだなぁ」
輝子「…ぁ、いや、違うんだ……あの、お説教とか、そういうつもりじゃなくって…」
咲「大丈夫。分かってるよ」
輝子「…ぁう」
乃々「というか……こんなに悠々と喋っている場合でもありませんよね…。もりくぼ、ちょっぴり反省します…」
レイ「…ああ、そうだな」
44 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2018/04/08(日) 14:57:19.97 ID:cmwV1Vwl0
乃々「ひぅっ……すみませ…、」
ライラ「ちょっと、レイ?」
レイ「マジダチなんだろ?」
乃々「…へ?」
レイ「お前らの、1番の」
輝子「ま、まじ?」
リクト「友達とか、仲間、みたいな意味だと思って」コソッ
乃々「あ、なるほど…?」
輝子「…お、おぅ。そうだな、まじだち…」
レイ「なら! お喋りはこれくらいにして、さっさと取り返さなくっちゃな!」
乃々「……っ、」
ライラ「レイ!」
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