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黒井社長「まさか君らが765プロに負けるとはな」桃子「...」
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1 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/05(木) 22:19:54.78 ID:aFuFNeNW0
〜フェス後〜
黒井社長「...まさか君らが、いや、この黒井崇男率いる961プロが負けるとはな...」
桃子、ジュリア、麗花「...」
黒井社長「あの弱小765プロがここまでやるとは...予想外だ」
黒井社長「君らには失望した。今をもって961プロ所属アイドルユニット『ヴィーナス』は解散する!」
桃子「えっ...」
黒井社長「最後の給料は振り込んでおく。安心したまえ。ではさらばだ。アデュー!」スタスタ
ジュリア「行っちまった...」
麗花「最後まで真っ黒な人だったなぁ〜」
桃子「社長さん...本当に...?」
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1522934394
2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/05(木) 22:22:36.88 ID:aFuFNeNW0
ジュリア「あーあ、アイドル活動も終わっちまって、また振り出しかぁ」
麗花「ジュリアちゃん、またギターやるの?」
ジュリア「もちろんさ。あたしにはやっぱコレしか無いみたいだしな!」
麗花「カッコいいな〜!私も口笛でバンドに入りたいな〜♪」
ジュリア「それはちょっと…難しいかもな…いやイントロだけならアリか…?」
桃子「ね、ねえちょっと二人とも!」
ジュリア、麗花「?」
桃子「桃子たち...解散しちゃったんだよ?どうしてそんなに呑気なの...!?」
3 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/05(木) 22:24:31.66 ID:aFuFNeNW0
ジュリア「どうしてって...まああたしは元々ストリートで弾いてたら社長にスカウトされて、なんてーかちょっと勢い半分で始めたことだしな」
ジュリア「それでも全力で取り組んだぜ?だからこの結果でも…文句も後悔もない」
ジュリア「色んな経験もさせてもらったしな。そして何より」チラッ
ジュリア「モモとレイに出会えた。...この数ヶ月は無駄じゃなかった、絶対にな」ニッ
麗花「私も私も!三人で歌ったり踊ったり、社長さんと遊んだり!」
麗花「空も飛べちゃいそうなくらい、とーっても楽しかったよ!」
麗花「桃子ちゃん、ありがとうね!大好き〜!」ギューッ
ジュリア「ハハハ…何も抱き付かなくても」
パシッ
4 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/05(木) 22:25:01.67 ID:pcOmqe1sO
昔アイマスSSでヴィーナスってユニットあったなー
961プロで
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/05(木) 22:26:08.87 ID:aFuFNeNW0
麗花「あっ」
桃子「...何それ」
ジュリア「おいモモ、大丈夫か?ごめんなレイが急に」
桃子「何それ!!!」
ジュリア「」ビクッ
麗花「桃子ちゃん…?」
桃子「二人とも…なんでヘラヘラしてられるの…?」
桃子「桃子たち、負けたんだよ?…負けて、社長に…す、捨て……」
桃子「…捨てられたんだよっ!!??」
6 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/05(木) 22:26:55.23 ID:aFuFNeNW0
桃子「悔しくないの!?情けなくないの!?」
桃子「桃子は悔しいよ!!!情けないよ!!!!」
桃子「なのに二人は…どうして…どうして…」
桃子「どうしてなのっ!!ワケわかんない!!」タタッ
ジュリア「おいモモ!」ダッ
麗花「桃子ちゃん!」ダッ
7 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/05(木) 22:27:35.21 ID:aFuFNeNW0
〜一時間後〜
ジュリア「…くそっ見失っちまった…」
麗花「こんなに人がいると見つからないね…」
ジュリア「ああ…ましてやモモの身長じゃな…」
ジュリア「連絡しようにも手段がない…」
麗花「事務所は辞めちゃったもんね…」
ジュリア「仕方ないが…今日はここまでにしよう」
8 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/05(木) 22:28:17.89 ID:aFuFNeNW0
〜周防家〜
桃子「ただいま…」ガチャ
シーーン
桃子「…いないよね…」
桃子「はあ…」ドサッ
桃子(ずっと…認められたくて)
桃子(必要とされたくて…)
桃子(頑張ってきたのに)
桃子「…ぜーんぶ、崩れちゃった」
桃子(悔しい)
桃子(情けない)
桃子(…悲しい)
桃子(でも涙は出ない)
桃子(だって元子役で、アイドルなんだもん…)
桃子「涙なんか…見せられないもん」
9 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/05(木) 22:29:09.19 ID:aFuFNeNW0
〜数ヶ月後、765プロ事務所〜
P「失礼します」ガチャ
高木社長「おお、待っていたよ!ささ、座ってくれたまえ」
P「はい、失礼します」スッ
小鳥「お茶をどうぞ♪」ゴト
P「ありがとうございます音無さん」
高木社長「それで、話というのはなんだね?」
P「はい。他でもない39プロジェクトについてです」
高木社長「ああ、それか。たしかもうすぐ発表予定だったか…」
P「それです!実は社長にお願いが!」
高木社長「なんだね?」
P「どうか…39プロジェクトの発表を…延期させて頂けないでしょうか…?」
10 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/05(木) 22:30:19.69 ID:aFuFNeNW0
高木社長「…理由を訊こうかな?」
P「はい…率直に言いますと、今回デビューさせる新人アイドルの選抜がまだ出来ないでいます」
P「もちろん応募者が足りない訳ではありませんので間に合わせようと思えばすぐにでも出来ます」
P「しかしそれでは…不完全です」
P「私はどうしても、他と違う娘…輝いている娘を揃えたいのです…!」
P「社長、どうかよろしくお願いいたします!!」バッ
高木社長「よしいいだろう」
P「あっ…へっ?」
11 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/05(木) 22:31:00.33 ID:aFuFNeNW0
高木社長「発表は延期させよう。キミはその輝いている娘を見つけてきたまえ」
P「あ…ありがとうございます!」
P「ではさっそく行って参ります!失礼します!」バタン
小鳥「社長…随分とあっさりでしたね」
高木社長「フフン、まあ彼のことだからね…何かあるとわかっていたよ」
高木社長「元々スケジュールを緩くしておいたんだよ」
小鳥「まあ…社長ったら、意外に気配りが出来ますよね〜」
高木社長「い、意外…かね?」
12 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/05(木) 22:32:06.62 ID:aFuFNeNW0
〜街中〜
P(今日のオーディションもイマイチだった…)
P(ダンス、歌、容姿…もちろん全て申し分ない娘ばかりだ)
P(だが何かが足りない…アイドルに必要な何かが)
…勝算なんてなくたって構わない…
P(ん?)
13 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/05(木) 22:32:50.63 ID:aFuFNeNW0
…たどり着きたい場所があるから…
P(歌が聴こえる…あっちか?)スタスタ
回り道はちょっと苦手だよ…
P(あの娘は…!?)
ジュリア「顔をあげて…♪」
P「ジュリア!」
ジュリア「っ!!」ビクッ
ジュリア「…なんだ?アンタ一体…」
P「やっぱりそうか…『ヴィーナス』のジュリア!」
ジュリア「アンタは…765プロの?どうしたんだよこんなところで」
14 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/05(木) 22:33:39.44 ID:aFuFNeNW0
P「いやなに、ちょっと気分転換に散歩をな…ははは。その…演奏をジャマして悪かった。ごめん」
ジュリア「ハハッ、相変わらず律儀だな。気にしなくていいよ、始めたばかりだったしな」
P「今は何してるんだ?バンドに入ってるのか?」
ジュリア「いや。前にいたバンドに戻ろうとしたらさ、『アイドルなんて商業的な音楽性のヤツとはやりたくない』って言われちまってな」
ジュリア「今はソロでやってるよ、たまに他のバンドのヘルプに入ったりな」
P「そうか…ごめんな」
ジュリア「なんでアンタが謝るんだよ?」
15 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/05(木) 22:34:20.24 ID:aFuFNeNW0
P「…俺は数多のアイドル達の上に立ってIA大賞を受賞した」
P「今までもそれはわかってるつもりだったが…いざ目の前にするとな…」
ジュリア「…本当に」
P「え…?」
ジュリア「本当に申し訳ないと思ってんなら、こんな業界とっくに辞めてるだろ?」
P「…」
ジュリア「だからさ、気にするなよ。あたし達も他の連中もみんな覚悟の上なんだからさ」
16 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/05(木) 22:34:58.09 ID:aFuFNeNW0
P「…そうだな、ありがとう」
ジュリア「礼なんかいいって…」
P「じゃあ礼代わりに」スッ
ジュリア「?…なんだよコレ、名刺?」
P「もう一度、アイドルやってみないか?」
ジュリア「ふっ…あははは!」
ジュリア「真面目なアンタにしては大胆な冗談だな?」
P「…」
ジュリア「…本気かよ?」
17 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/05(木) 22:35:47.07 ID:aFuFNeNW0
P「『ヴィーナス』のジュリアは」
ジュリア「…?」
P「いつも俺たち765プロの先を行ってた」
P「ステージでは激しく、情熱的で、それでいてクールだった」
P「対面した途端に喧嘩になりそうな765プロと961プロ」
P「それをジュリアが冷静になだめてた」
P「だがジュリアは誰よりも勝負には熱いアイドルだった、そうだろ?」
ジュリア「…フン」
18 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/05(木) 22:36:24.90 ID:aFuFNeNW0
P「それが今やなんだ?こんな薄暗い通りで弾き語りか?」
P「話を聞けば隠居してるジイサンみたいなことを言いやがる。妙に達観しちまったなあ?」
P「バンド仲間はお前がアイドルになったから加入を認めなかったんじゃない」
P「以前みたいな情熱が無くなっちまったお前を見て幻滅しただけだ」
P「フェスで俺たちに負けて悔しかったよな?でもお前は自分の気持ちに嘘をついた」
P「気持ちを抑えるのが大人だ、なんてくだらねえこと考えてんじゃないか?」
P「そんなことは墓に入って考えればいいんだ。今の自分に嘘をつくな」
P「もう一度、あの時のジュリアを見せてくれないか」
19 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/05(木) 22:36:59.75 ID:aFuFNeNW0
ジュリア「…」
ジュリア「…言いたい放題言いやがって…」
ジュリア「だけど…ぐうの音も出ないな…」
ジュリア「アンタ本当に765プロのプロデューサーかよ?961プロの間違いじゃないのか?」
P「何回お前らと共演したと思ってるんだ?」
ジュリア「そりゃそうだけどよ…まあいいか」
ジュリア「ここまで挑発されちゃ仕方ないな」
ジュリア「アンタの願い、叶えてやるよ」
ジュリア「後悔すんなよ?あたしが765プロで一番のアイドルになってもな!」ニッ
P「はは、望むところだ…」
20 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/05(木) 23:08:08.89 ID:fJKRW+KZ0
この設定SSでは初めて見たな
21 :
◆NdBxVzEDf6
[sage]:2018/04/06(金) 00:10:45.56 ID:EMYXbkcD0
これは珍しい展開だね
>>1
周防桃子(11)
http://i.imgur.com/peCYDN8.jpg
http://i.imgur.com/TcDHeAk.jpg
北上麗花(20)
http://i.imgur.com/0m9SRoy.jpg
http://i.imgur.com/tOz74dv.jpg
ジュリア(16)
http://i.imgur.com/TvYzzK4.jpg
http://i.imgur.com/yNHmjep.jpg
22 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/06(金) 03:27:46.64 ID:0g12tFCoO
乙
いいぞ
23 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/08(日) 04:42:49.71 ID:0rdw6zCoo
きたいしてます
24 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/11(水) 21:03:12.91 ID:BLIIWFIlo
〜大学〜
P「ここだな…」
P「さて、着いたはいいが探すあてが無いな…どうしたものか」
P「とりあえず昼だし、学食にでも行ってみようか」
〜食堂〜
ワイワイガヤガヤ
P「さすがに混みあってるな…この人の多さじゃいたとしてもわから」トントン
P「ん?」クルッ
ムニュ
25 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/11(水) 21:04:08.16 ID:BLIIWFIlo
P「…」
麗花「…」ジーッ
P「…その指を引っ込めてくれないか、麗花」
麗花「わーっ!やっぱり765さんですねー!」パッ
P「ああ、765プロのプロデューサーさんだよ…そろそろちゃんと呼んでくれないか」
麗花「ええっ?でも765さん、ナムコーって感じの人ですし、やっぱり765さんですよ!」
P「相変わらずよくわからんが…麗花がそう呼びたいならそれでいいよ…」
26 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/11(水) 21:04:47.62 ID:BLIIWFIlo
麗花「わーい!ありがとうございます♪…って、あれれ?何だかションボリしちゃってませんか?」
P「ああ…何だかいきなりスゴく疲れたよ」
麗花「それは大変です!じゃあじゃあ、一緒にご飯食べませんか?」
P「そうだな、せっかくだしそうしようか」
麗花「やったー!さっそくいつもの公園に行きましょう!」タッ
P「が、学食じゃないのか…って速いな!さすがは元アイドル…」
ヒソヒソ…
P「…?」
27 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/11(水) 21:05:19.73 ID:BLIIWFIlo
(何?今の…)
(北上さんでしょ)
(相変わらず不思議な人だね)
(そりゃアイドルだし)
(元でしょ、元)
(でもやっぱキレイよねー)
(ホーント、私ら凡人とは違うっていうか)
(ある種神秘的だよね)
P「…」
P「麗花…」タッ
28 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/11(水) 22:56:56.54 ID:BLIIWFIlo
〜公園〜
麗花「ここです!着きましたよー!765さん♪」
P「ハァ…ハァ…」
麗花「わ!ちょっと走り過ぎちゃいました?ごめんなさい!」
麗花「あそこのベンチで休みましょうか」
P「ふー…相変わらず、スゴい体力だな」ドスッ
麗花「肺活量には自信アリ!ですから♪」ストン
29 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/11(水) 22:57:27.21 ID:BLIIWFIlo
麗花「走った後は食べなきゃですね!冷めない内に、いっただっきまーす!」パカ
P「それじゃ俺もいただきます、と…コンビニおにぎりだけど」
麗花「モグモグ…ん〜おいしい!」
P「…」モグモグ
麗花「モグモグ…」
P「…なあ麗花」
30 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/11(水) 22:57:59.17 ID:BLIIWFIlo
麗花「はい!何ですか?」
P「麗花はいつも楽しそうだな」
麗花「はい、いつも楽しいですから!えへへ♪」
P「『ヴィーナス』にいた頃よりもか?」
麗花「えっ?」
31 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/11(水) 22:58:39.25 ID:BLIIWFIlo
P「『ヴィーナス』は個性の強いユニットだったな。クールなロッカー、ジュリア。小さいしっかり者リーダー、周防桃子」
P「そして天真爛漫、自由奔放な最年長、北上麗花」
P「一人一人の個性が強い分、お互いにフォローし合うことも、逆に抑えることも出来た」
P「…だから麗花はそのままの自分でいられた。…全力を出し切れた」
P「だが今はそんな相手がいない。芸能界じゃないから当然だ」
麗花「…でも今だって楽しいですよ?」
32 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/11(水) 22:59:26.92 ID:BLIIWFIlo
P「麗花が楽しんでるのは見てわかるさ…俺が言いたいのは、麗花はアイドル界にとって必要な存在だってことだ」
P「…麗花は時々、俺に対して『普通でイイ』って言ってたよな。これは勝手な憶測なんだが…」
P「麗花は昔から『普通』に憧れてたんじゃないか?…周りのみんなの中に入りたくて」
麗花「…」
33 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/11(水) 22:59:59.72 ID:BLIIWFIlo
P「だがどうしても自分を抑えてまで『普通』にはなれなかった…それで今みたいな生き方を選んだ」
麗花「はい…少し寂しかったですけど」
P「そんな時アイドルになって…自分と負けない個性の強さを持ったアイドルと出会った」
P「生まれて初めて、心の底から『楽しい』と思えた…違うか?」
34 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/11(水) 23:00:38.36 ID:BLIIWFIlo
麗花「…765さんって本当に765プロなんですか?」
P「どこかで聞いたセリフだな…」
P「とにかく!麗花、お前は生まれついてのアイドルだ。アイドル界はお前を求めてる!だから…」
P「もう一度、アイドル楽しまないか?」スッ
麗花「アイドル界だけですか?」
35 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/11(水) 23:01:12.87 ID:BLIIWFIlo
P「…なに?」
麗花「私を求めてるのは、アイドル界だけですか?」
P「…いや」
P「お前を、アイドル北上麗花を一番求めてるのはこの俺だ」
麗花「ふふっ♪正直なんですね。…ちょっと照れちゃいます」
36 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/12(木) 01:13:04.80 ID:8dj15xoAo
麗花「わかりました!私、もう一度アイドルやります!やりたいです!」
麗花「思いっきり楽しんじゃいますから、お願いしますね、プロデューサーさん♪」
P「ああ、もちろん…って、ん?」
麗花「じゃあさっそくかけっこしましょう!よーいどーん!」タッ
P「おい、今『プロデューサーさん』って…ちょ、ちょっと待ってくれー!」ダッ
37 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/12(木) 04:43:19.15 ID:wzbU3tP7O
乙
ぷっぷかさんは色々と規格外だからな…
38 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/15(日) 01:15:42.46 ID:dBtX7coMo
〜数日後、765プロ事務所〜
ジュリア「…」ソワソワ
麗花「わ〜こんな感じになってるんだ〜!」
ジュリア「お、おいレイ…あんまり騒ぐなって…」
ガチャ
P「おお、おはよう二人とも!…良かった、ちゃんと来てくれたな…」
麗花「あー!プロデューサーさん!おはようございます!」
ジュリア「お、おはよう…」
P「…?どうしたジュリア、何か顔色が悪いぞ」
39 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/15(日) 01:16:11.23 ID:dBtX7coMo
ジュリア「いや、その…この前までライバルだった事務所にいるなんて…なんだか落ち着かないんだよ…」
麗花「ええっ?じゃあジュリアちゃん、765プロには入らないの…?」
ジュリア「いや!そういうわけじゃないんだが…」
P「まあまあ、ジュリアの言いたいことはわかった。だが麗花の言う通りだ」
P「まさか今更決心が鈍ったわけじゃないよな?ジュリア」
ジュリア「当たり前だ!アンタの前で堂々と宣言した以上、二言はないぜ」
麗花「よかったー!やっぱりジュリアちゃんも一緒なんだね!」
P「よしよし…さて、じゃあそこに座ってくれ。面接を始めよう」
40 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/15(日) 01:16:45.89 ID:dBtX7coMo
〜一時間後〜
P「…うん、こんなところかな。面接は以上だ。お疲れ様」
麗花「はい!お疲れ様です♪」
ジュリア「お疲れ様…ところでプロデューサー、ちょっといいか?」
P「なんだ?もしかして桃子のことか?」
ジュリア「…っ!…アンタ、エスパーじゃないよな?」
P「だったらいいんだがな…」
ジュリア「…何か、あったのか?」
P「実はな…」
41 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/15(日) 01:17:15.66 ID:dBtX7coMo
〜数日前〜
P(よし…ジュリアに続いて麗花をスカウトできた)
P(あとは…桃子、だな)
P(しかし…いかんせん居場所がわからない)
P(ジュリアは偶然会っただけだし、麗花の大学は『ヴィーナス』時代に本人から教えてもらっていた)
P(もう夕方だし、やはり一度あの二人に訊いてみた方が…)
P(ん?…あれは!!)
桃子「…」
P「桃子…!」
桃子「ひゃっ!?」ビクッ
42 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/15(日) 01:17:43.84 ID:dBtX7coMo
P「ああ、すまん!驚かすつもりはなかったんだが」
桃子「765プロの…プロデューサーさん?…何か用ですか?」
P「いやーたまたま見かけたからさ…久しぶりだな、元気か?」
桃子「…あなたには関係ないですよ。用が無いならこれで」スタスタ
P「ああっちょっと待ってくれ!用ならあるんだ!」
桃子「…なんですか?」
P「これだよ」スッ
桃子「名刺…?」
P「桃子、もう一度、アイドルやってみないか?」
43 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/15(日) 01:18:14.38 ID:dBtX7coMo
桃子「…はぁ?」
P「突然だから驚くのも無理はないよな。とにかく話を」
桃子「イヤです」
P「えっ…」
桃子「絶対にイヤです。もう芸能界に戻る気はありません。さよなら」スタスタ
P「あ…桃子…」
44 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/15(日) 01:18:47.93 ID:dBtX7coMo
〜そして現在〜
P「…ということがあったんだ」
ジュリア「…」
麗花「…」
P「…なあ、二人とも。桃子の居場所、連絡先とか知らないか?」
ジュリア「オイオイ…アンタ正気か?モモにそんな断り方されて、まだ諦めてないってのか?」
45 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/15(日) 01:19:15.07 ID:dBtX7coMo
P「もちろんだ。…たしかにあの時は俺もショックだったが、あの桃子があんな態度を取るとは思えなくてな…せめて理由だけでも訊きたいんだ」
P「だから…二人とも、頼む!この通りだ!」バッ
ジュリア「ちょっ、落ち着けよ…それについてさっき話そうと思ってたんだ」
P「な、なんだ?」
ジュリア「実はな…」
46 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/15(日) 01:19:52.70 ID:dBtX7coMo
麗花「私たちも、桃子ちゃんの連絡先とか知らないんです…」
P「えっ!?知らないって…同じユニットの仲間だろ?」
麗花「もちろんです!でも…」
ジュリア「黒井社長は、そうは思ってなかったんだよ…」
P「…なるほどな」
ジュリア「それに、桃子は自分のことについてあたしらには全く話すことがなかったんだ」
47 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/15(日) 01:20:21.39 ID:dBtX7coMo
P「そうだったのか…わかった、二人ともありがとう…今日はこれまでにしよう。気をつけて帰ってくれ」
麗花「プロデューサーさん!桃子ちゃん…来てくれますよね?」
P「まだわからない…ただ絶対に話を聞いて答えを持ってくるよ。約束しよう」
ジュリア「ああ…アンタを信じるぜ…じゃあな」スッ
ガチャ
48 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/15(日) 01:20:49.80 ID:dBtX7coMo
春香「ただいまでーす!天海春香戻りました…って、アレ!!??」
ジュリア「!!」
麗花「わー!春香ちゃん、久しぶり〜!」
P「春香!?…帰ってきたってことは…もうそんな時間か!」
春香「い、いえ!たまたま早く終わったんですけど…ってそれより!」
P「あ、ああ…これは…その…」
49 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/15(日) 01:21:19.16 ID:dBtX7coMo
ジュリア「…」スタスタ
春香「!!」ビクッ
ジュリア「…今度から765プロに所属させてもらうことになった…春香、よろしくな」スッ
春香「え…う、うん…よろしく」ギュッ
麗花「春香ちゃん、こんにちは!私もそうなんだ!よろしくね♪」
春香「麗花さん…は、はい!よろしくお願いします!」
P「…ということだ。デビューはまだ先だが、今日はたまたま軽い面接をしてたところなんだ。驚かせてごめんな」
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