春香「火傷をしたら大変なことになった」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 18:37:56.25 ID:+OMzC85l0

―その日、765プロに衝撃が走った!―


春香「お仕事お疲れ様です。コーヒー淹れてきますねっ」

P「ああ、頼む。ありがとな」

春香「はいっ♪」


(ボボボボッ)

(ピィーーーッ)

春香「あ、お湯が沸いたね。ええと……」

(ピトッ)

春香「あっ?! 熱っ!」ジュッ!

春香「あつつ……やっちゃった……火傷しちゃったかなぁ……」チラッ


ハム蔵「じゅっ!」


春香「……」

春香「……?!」




\きゃああああああああああああああ!!!!!!!!!!/

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1522748275
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 18:42:46.12 ID:+OMzC85l0

P「どうした、春香ァっ!?」ガラッ

春香「あ……わ……私……親指を火傷して……それで……」

P「大丈夫か!?」

春香「そ、それが……」

春香「私の、親指、が……」

P「ん?」チラッ


ハム蔵「じゅっ!」


P「……」

P「……?!」




\うわあああああああああああああああ!!!!!!!!!/
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 18:46:50.22 ID:+OMzC85l0

小鳥「どうしたんですか、プロデューサーさん!?」ガラッ

春香「あ……わ……私……親指を火傷して……それで……」

小鳥「大丈夫なの!?」

春香「そ、それが……」

P「春香の、親指、が……」

小鳥「ん?」チラッ


ハム蔵「じゅっ!」


小鳥「……」

小鳥「……?!」




\きゃあああああああああああああああ!!!!!!!!!/
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 18:53:48.77 ID:+OMzC85l0

響「どうしたんだ、ピヨ子!?」ガラッ

春香「あ……わ……私……親指を火傷して……それで……」

響「大丈夫か!?」

P「そ、それが……」

小鳥「春香ちゃんの、親指、が……」

響「ん?」チラッ


ハム蔵「じゅっ!」


響「……」

響「……?」


響「ハム蔵、何してるんだ、そんなとこで」

ハム蔵「じゅっ!」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 18:54:22.95 ID:+OMzC85l0

P「どうして、どうしてこんなことに……」

春香「分かりません……ジュッと火傷をしたと思ったら、親指が……」

響「やったなぁ、ハム蔵。春香の親指だなんて一等地だぞ!」

ハム蔵「じゅいじゅいっ!」

小鳥「まずは病院、病院に行かないと!」

春香「でも、今日はこの後グラビアの撮影が――」

P「馬鹿野郎、そんなもの後回しだ! まずはお前のことが大切に決まってるだろ!」ガシッ

春香「ぷ、プロデューサーさん……」キュンッ

響「いってらっしゃーい」

ハム蔵「じゅいっ!」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 18:57:17.34 ID:+OMzC85l0

双海父「こ、これは……!」

P「先生! 春香は……春香は、大丈夫なんですか!?」

春香「……」ブルブル

双海父「こんな症例は未だかつて見たことがない……」

双海父「あまり無責任なことは言えませんが、一先ず、命等に別状はないでしょう」

双海父「しかし、元に戻す方法については、調べてみないと……」

P「切除はできないんですか!?」

ハム蔵「じゅいっ!?」

双海父「できなくはありませんが……その場合、天海さんの親指はなくなってしまいます」

双海父「天海さんご自身の判断もありますが、まずは戻す方法を探るのが賢明でしょう」

春香「そうですか……」

ハム蔵「じゅっ……」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 21:07:15.55 ID:+OMzC85l0

P「お医者さんでも分からないか……」ガックリ

春香「私……私、どうなっちゃうんでしょうか……」

P「大丈夫だ、春香。事務所のみんなも、俺もついてる」

春香「プロデューサーさん……」ジワッ

ハム蔵「じゅっ」

春香「どうして……どうして私の親指にっ!!」

ハム蔵「じゅっ!?」ビクッ

春香「……ひっく……ぐす……」ポタッポタッ

P「春香……」

ハム蔵「じゅ……」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 21:16:07.23 ID:+OMzC85l0

春香「どうしよう……当面はこのまま活動なんて……できっこないよ……」

千早「春香……」

春香「ねぇ千早ちゃん、私、どうしたらいいのかな……」

千早「それは……ごめんなさい。私にも分からないわ」

千早「私が何を言っても、他人事にしかならないと思うから……」

春香「怖いよぉ、千早ちゃん……!」

千早「春香……」ギュッ

ハム蔵「じゅい……?」

春香「……っ」プイッ

ハム蔵「じゅ……」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 21:34:54.84 ID:+OMzC85l0

【オーディション】


(ザワ...ザワ...)

審査員「……? では、次の方、お願いします」

(ザワ...ザワ...)

春香「は、はいっ! えっと、765プロダクション所属の、天海春香です!」

審査員「はい、天海さんね……ん? 随分袖が長いですね」

春香「っ!? こ、これはっ……」

ハム蔵「じゅいっ!」ビシィッ

春香「は、ハム蔵は黙っててよ!!」キッ!

ハム蔵「じゅっ?!」

審査員「……それは、腹話術ですか?」

春香「い、いえっ! その……」オロオロ

審査員「んー……今日のオーディションは、そういう一芸は求めてないんだけどねぇ……」ポリポリ

春香「い、一芸とかじゃないんです! これはっ!」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 21:35:31.67 ID:+OMzC85l0

(パサッ)

春香「あっ、上着の袖が――」


<キャアアアアアアッ?!

     ユ、ユビカラハムスターガ!>


春香「あ……!」

審査員「……け、結構です。袖を……」

春香「……はい」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 21:35:58.35 ID:+OMzC85l0

春香「……今回も不合格かぁ」

春香「親指がこんなになってから、ずっと……」

ハム蔵「じゅいじゅい」

春香「ハム蔵のせいでしょ!?」キッ!

ハム蔵「じゅっ……」

春香「どうして……どうして私なの……!」

ハム蔵「……じゅい」

春香「ハム蔵は黙っててよ!」

ハム蔵「……」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 22:00:16.32 ID:+OMzC85l0

春香「折角、いろいろお仕事貰えるようになってきたのに……私、どうしたら……!」

ハム蔵「じゅ……」


(ブロロロロロロ)

(キキィーッ!)


春香「え? 隣に車が――」

黒服「攫え!」

春香「えっ!? ちょ、ちょっといきなりな――むぐっ!?」

黒服「くそっ、暴れんな、暴れんなよ!」グイグイ

春香「むーっ! むーっ!」


(バタンッ)


黒服「よし、車を出せ!」

春香「んーーーっ!!」


(ブロロロロロロ...)
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 22:01:23.37 ID:+OMzC85l0

【某倉庫】


春香「わ、私をどうするつもりですか!?」

黒服「……」

ハム蔵「……」

春香「やめて……私に乱暴するつもりですよね!? エロ同人みたいに!!」

黒井「するか!」カッ!

春香「あ、あなたは……961社長!!」

黒井「くくく……天海春香、貴様のアイドル人生、ここで終わらせてくれる!」

ハム蔵「じゅっ!?」

春香「ど、どうしてこんなことを!? 響ちゃんや四条さんがしゃべくりに出演した時に黒井社長の二丁目通いを暴露したからですか!?」

黒井「黙れ! ジュピターをそういう目で見るんじゃない!!」

春香「あんたが見てるんじゃないかって話だよ!?」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 22:02:43.91 ID:+OMzC85l0

黒井「ふん、コイツを見るがいい!」バッ!

メカハルカ「ドンガラガッシャン、ドンガラガッシャン」

春香「!?」

黒井「ククク……天海春香、お前はそろそろ目障りなのだ」

黒井「お前を監禁し、その隙に出演予定の番組へメカハルカちゃんを送り込む!」

メカハルカ「ア、イタタ、テヘ、コロンジャイ、マ、シタ」ウィーンガッシャン

黒井「そして番組をめちゃくちゃにし! 芸能界から追放してやろう!!」

春香「そ、そんな!!」

ハム蔵「じゅいいっ!?」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 22:05:04.05 ID:+OMzC85l0

黒井「番組が終わったらその縄を解きに来てやる。まァその頃にはお前のアイドル人生は終わりだがなあ!!」

春香「うぅ……私、何もできないの……?!」

メカハルカ「プロデューサーサン、オイルデスヨ、オイル」ギギギ...

黒井「何? 仕方のない奴だ……関節部を出してみろ」

メカハルカ「ウワア」グイン

黒井「オアアアアァァァッ!? 私の指が挟まァーーーッ!?」

黒服「社長!!」

メカハルカ「マーメイ、マーメイ」ガションッ

黒井「ぬおおお……! メカハルカちゃァん、ヒトの手を挟んだら危ないじゃないか……!」

メカハルカ「ゴメンナサイ、ワタシ、オッチョコチョイデ」ウィンウィン

黒井「ふん、まったくとんだお茶目さんだ! ……まあ、間違いはつきものだ、気を付けるんだぞ」

春香「黒井社長って意外と子煩悩ですよね」

黒井「誰が鉄の塊を産むかァ!!!!!!」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 22:07:43.23 ID:+OMzC85l0

(ガシャンッ!)


春香「黒井社長達、行っちゃった……」

春香「せめて、何とかしてプロデューサーさんに連絡しないと……!」グググッ

春香「……ダメ、解けないよ……」ガクッ

春香「このままじゃ、私のせいでみんなに迷惑かけちゃう……!」

春香「うぅ……」グスッ



「じゅいっ!」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 22:09:18.87 ID:+OMzC85l0

春香「え?」

ハム蔵「じゅじゅいっ」ガジガジガジガジガジ

春香「……! そっか! 親指の位置からなら縄へ届くんだね!」

ハム蔵「じゅいっ!」ガジガジガジガジガジガジガジガジ

春香「お願い、ハム蔵! 縄を噛み切って!」

ハム蔵「じゅいいっ!」ガジッ
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 22:09:44.95 ID:+OMzC85l0

(ブチンッ!)


春香「!!」パラリ...

春香「やった……解けたあ!」

ハム蔵「じゅいいっ!」ガッツポ

春香「それじゃあプロデューサーさんに……あっ!? 電池が切れてる!」

春香「そんな……このままじゃ、間に合わない……!」

ハム蔵「じゅじゅいじゅいじゅいじゅじゅじゅじゅいっ!!!」ペシッ!

春香「いたっ!」

春香「そっか……そうだよね。私が諦めちゃ、ダメだよね!」

ハム蔵「じゅいっ!」

春香「急ごう! 何とかして、黒井社長を止めなきゃ!!」ゴソゴソ
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 22:10:13.42 ID:+OMzC85l0

覆面女「へい、タクシー!」ビッ!

覆面ハム「じゅじゅいっ!」ビッ!


(キキーッ)


タクシー「どちらまd」

覆面女「さっさと車を出せぇ!」バッ!

タクシー「ひっ!?」

覆面女「ブーブーエステレビまで道交法無視で最速で飛ばせ!」

覆面女「言うことを聞かないとこの『親指がハムスターになる病』を感染させるぞ!!」グイィッ!

覆面ハム「じゅじゅじゅいじゅい!!!」

タクシー「そ、それだけは!! 走ります! 走りますから!!!」


(ブロロロロロロ...)
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 22:10:46.43 ID:+OMzC85l0

【テレビスタジオ】


P「春香、なんだか大らかになったなぁ。成長期か?」

メカハルカ「プロデューサーサン、ロボデスヨ、ロボッ」ウィーンガッシャン

P「はっはっは、新ネタか? 出しどころを間違えるなよー」

メカハルカ「チクビミサイル!」バシュゥ-z_ン!!



黒井「ウィッウィッウィッ……奴め、メカハルカちゃんを全く疑っていない!」

黒井「あのまま番組を進行させ……」

黒井「生放送ステージの最中、この自爆スイッチでメカハルカちゃんをボン!!」

黒井「奴らを社会的に抹殺してくれるわ!!!」




黒井「……」

黒井「このボタンを押すとメカハルカちゃんは死んでしまうのだな……」

黒井「……」

黒井「そのためにこの子は生まれてきたのだ……今更何を迷うことがある、黒井崇男……!」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 22:11:29.46 ID:+OMzC85l0

涼「RYOと!」

メカハルカ「ハル、カ、ノ」ウィーンガッシャン

涼・メカハルカ「「エンジョーイクッキング!!」」

涼「さあ春香さん、今日はどんな料理を作りますか?」

メカハルカ「キョウ、ハ、キョウ、ノ、リョウリ、ハ」ジジジッピーキュルルルル

メカハルカ「カブトガニ、ノ、ミシシッピーフウ、ツクダニ、ナポリタンソース!」ギュルァァァァァァアア!!!

涼「わぁ、すごいっ! 火炎放射器、チェーンソー、ドリルにプレス機と春香さんの全身が調理器具のパリコレだぁっ!」

P「すごいぞ春香! いつの間にこんな特技を……!」

メカハルカ「タカオ、ヨ、タイシヲ、イダケ」ギュルァァァァァァア!!!



黒井「め、メカハルカちゃァん……!」ウルッ
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 22:12:15.25 ID:+OMzC85l0

メカハルカ「キザミ、キザ、キ、キ、キキキキ」ガガッギリリッ


黒井「……? メカハルカちゃんの様子が変だな?」


メカハルカ「ユユユユユユウパパパパパパパパパパ」


黒井「しまったァ!? オイルが足りなかったァ!!」


メカハルカ「ユ、ユウ、パパパックゥーーーーーー!!!」ボボンッドンッボガァンッ!!


P「は、春香が火を噴いた! 春香ぁーーーっ!!!」

涼「ぎゃおおおおおおおおんっ!!!!」ドガァーーン!


黒井「め、メカハルカちゃんの右腕がぁーーーっ!!」


黒井「ぐぅっ! なればここまで! メカハルカちゃんよ、永遠なれ――」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 22:13:11.79 ID:+OMzC85l0

〜 お父さん 〜


黒井「はッ!? こ、この心に語りかけてくる声は、メカハルカちゃん!」


〜 私は、この世に生を受けて、幸せでした 〜


黒井「や、やめるんだメカハルカちゃん! それ以上何も言うんじゃない……!」


〜 だから私は、笑って逝けます。さあ、そのボタンを押して―― 〜


黒井「む、娘にそんなこと言われて……押せるわけなかろうがァーーーーっ!!」


(ガシャァンッ!!)
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 22:13:48.11 ID:+OMzC85l0

メカハルカ「タ、タカ、オ」ギギギッ

黒井「メカハルカちゃァん……」スッ

P「黒井社長、どうしてこんなところに!? それより今の春香に近付いちゃ危ない!」

メカハルカ「ドウ、シテ、スイッチヲ、コワシ、タノ」ギギッギギギギ

黒井「いいんだ、もういいんだ、メカハルカちゃん……」

黒井「詩花が反抗期を迎えて家を飛び出し、ショックだった私はお前を作った……」

黒井「最初は失敗だと思った! だからメカハルカとしての使命を与えた! だが……」

黒井「だがっ……お前も大切な、娘なのだっ……!」

メカハルカ「デモ、モウ、ゲンカイ」

黒井「ああ、分かっている……大丈夫だ、私も一緒に逝こう……」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 22:18:36.50 ID:+OMzC85l0

〜ブーブーエステレビ前〜


(キキィーーーッ!)


覆面女「釣りは駄賃だ、取っておきな!」

覆面ハム「じゅじゅいっ!」

タクシー「は、はい!」ブロロロロロ

警察「あのタクシーを追え! 追えぇぇぇぇぇえ!!」ファンファンファンファン

(ファサァッ)

春香「間に合うといいけど……」


(ドガァンッ!)


春香「?! 上層階のスタジオから爆発音!?」

ハム蔵「じゅいっ!?」


(タカタカタカタカパーンパーンパーパラパパー♪パーンパーンパーパラパパー♪パーンパーンパーパラパパー♪パーンパーーン♪)


春香「まずい、もう始まっちゃってる! なんとか少しでも被害を減らさないと!」タタタタタッ!
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 22:20:01.82 ID:+OMzC85l0

P「もうやめろ、やめるんだ春香!」

メカハルカ「タカオ、タカ、オ、タカ」ギュリイイイイイイッ!!

黒井「メカハルカちゃァん、私は最期まで一緒にいるぞ! それが父親の責務だ!」



―誰もが絶望し、諦めかけていたその時!―

―しかして彼女は、その姿を現した!―



『忘れた頃にやってくる!!』



黒井「!? 何者だ、その声は!!」



『視聴率なんてのは単なる目安……あとはあざとさで補えばいい!』イヨォーーーッ


『ファイナルリーボン、承認!』カカンッ!


(ズァッ!!!)



ハールカッカー「人呼んで、正義の味方、ハールカッカー!」ハッ!

ハムゾー「じゅじゅいっ!」ドドンッ!
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 22:21:04.12 ID:+OMzC85l0

P「ハールカッカー!?」

黒井「き、貴様! どうしてここに……!」

P「じゃ、じゃあ黒井社長の横にいる春香は!?」


(デン♪デン♪デン♪デデンデデン♪デンデンデンデデンデンデデン♪)


P「この初代メカゴ○ラのテーマは……?!」


(シュィィィイイイン!)


P「なっ……春香のリボンがほどけて……!」


メカハルカ「カッカァーーー!」ガショィーーーン!!


黒井「この子こそはハールカッカーを元に造り出した究極マッシーン! メカハルカちゃんなのだァ!!」

P「ロボットだったのか!!」
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 22:22:19.60 ID:+OMzC85l0

ハールカッカー「黒井社長! あなたの野望は、このハールカッカーが打ち砕く!」ビシィッ!

ハールカッカー「いくよ、ハムゾー!」

ハムゾー「じゅじゅいっ!」

黒井「オ・ノーレ! メカハルカちゃァん、やってしまえ!」

メカハルカ「ドンガラ、ガッシャン、ドンガラ、ガッシャン」ゴゴゴゴゴゴ

ハールカッカー「悪・即・斬!! リボンビィーームッ!!!」


(ズビビィッ!!)
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 22:23:11.74 ID:+OMzC85l0

メカハルカ「カッカァーーーッ!」バチチチッ!

ハールカッカー「きゃぁっ!」バチィッ!

P「なっ!? メカハルカの装甲に弾かれた!!」

黒井「馬鹿め! メカハルカちゃんの装甲はリボニウム製だ! 貴様の技は全て反発し合い、通用しない!」

ハールカッカー「やんっ! スカートの裾が破けちゃったよおっ♪」

P「でもピンチの時でも可愛さアピールを忘れない! あざといぞ!」

ハールカッカー「くっ、リボンギロチンッ! リボンスラッシュッ!」

メカハルカ「マーメイ、マーメイ」ズビビビィッ!

ハールカッカー「ふわぁっ! ……ねね、今の表情よくありませんでした? ちょっとムラッとしちゃいませんでした?」エヘヘ

P「あざといぞ! くそっ、ダメだ、全く通用していない……!」

ハールカッカー「どうすれば……!」
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 22:24:06.13 ID:+OMzC85l0

ハムゾー「じゅいっ! じゅじゅいのじゅいっ!」

ハールカッカー「え? なるほどなるほど……ふんふん……」

ハールカッカー「うんっ! やってみる価値はありそうだね!」

(ダダダッ!)

P「は、ハールカッカー! そんなまっすぐ近付いたらいい的だぞ!?」

黒井「ウィウィウィッ! メカハルカちゃん、切り裂いてやれ!」

メカハルカ「メカリボンギロチン!」ギュアッァァァァアア!!

P「お、お茶の間に鮮血がぁーーーーっ!」
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 22:24:38.56 ID:+OMzC85l0

ハールカッカー「……そこだっ!」


ハールカッカー「のワの」ササッ


(スカッ)

黒井「何ィ!?」

P「あれは、ののワステップ! いつの間に使いこなせるようになっていたんだ!」

ハールカッカー「いつまでも私がおっちょこちょいであざとくて可愛いだけだと思ったら大間違いですよ!」ウィンクッ
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 22:26:50.32 ID:+OMzC85l0

ハールカッカー「懐に潜り込んだ! ハムゾー、今だよ! リボンファング!!」

ハムゾー「じゅじゅいっ!」ガリィッ!

メカハルカ「ドンガラッ!?」バシュウーーーッ!

黒井「め、メカハルカちゃんの冷却パイプが! 馬鹿な、どうしてリボニウムが破られたのだ!?」

P「そうか……親指に生えたハムゾーはハールカッカーに非ず! 牙はリボニウムと組成が違うから弾けないんだ!」

黒井「オ・ノーレ!!」

ハールカッカー「さぁハムゾー、この調子でメカハルカをバラバラにしよう!」

ハムゾー「じゅじゅいっ!」



黒井「……くっくっく……」

黒井「ククククク、ぬぁーっはっはっはっはっはァ!!!」



ハールカッカー「!?」

黒井「リボニウムを食い破られたのは少々想定外だったが……だが、メカハルカちゃんはこんなものではなァい!!」
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 22:27:27.29 ID:+OMzC85l0

黒井「メカハルカちゃん! モォーーーード・チェンジィッ!!!」

メカハルカ「ガッテン・ショウチノスケ」ウィーンッ


(ガショショショショガシィンッ!)


P「め、メカハルカの装甲が……」

ハールカッカー「剥がれていく……!」


黒井「装甲などではない! これは私ですら御しきれなかったメカハルカちゃんの真の力を押さえる鎧だったのだ!」

黒井「冷却パイプが壊れた今、最早纏い続けることはできん! ならばいっそ、全てを破壊しつくしてしまうのだ!」


(ギュォンッブゥンッ!)


ハールカッカー「モノアイが……鋭く光って……!」
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 22:28:06.27 ID:+OMzC85l0

黒井「さァ思う存分暴れるがいい! メカシュタインちゃァァァァァアん!!!!」


「オソレ」


「ヒレフシ」



メカシュタイン「アガメタテマツリウィーンガッシャァン!!」バァ---z___ン!!!!



P「うわぁっ、な、なんてオーラだ! このままじゃ危ないぞ!」


ハールカッカー「そっちがそのつもりならっ……!」

ハールカッカー「みんな、どうか私に……力を……!」ペカー


(キィィィィィイイン!)
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 22:28:41.61 ID:+OMzC85l0

――忘れたころにやってくる――



黒井「ぐぅっ! こ、この気配は……!」ツツゥ



『春閣下を』


『忘れるな』


(ブォッ!!!)


P「き、来たか!」


『恐れ』


『平れ伏し』


ハルシュタイン「崇め奉りなさいっっっ!!」ザンッ!!

ハムシュタイン「じゅじゅいっ!!」ザザンッ!
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 22:29:07.55 ID:+OMzC85l0

黒井「現れたな……正統派皇帝ハルシュタイン!!!」

P「何シュタインのバーゲンセールだな……!」

黒井「だがメカシュタインちゃんは、ハルシュタインとタカネー星人の戦闘記録を元に造られている……」

黒井「ハルシュタインを超えるべくして生まれた究極ロボなのだ! やってしまえェェエ!!!」



メカシュタイン「イザ、ジンジョウニ」


ハルシュタイン「勝負っ!!」
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 22:29:39.24 ID:+OMzC85l0

メカシュタイン「クッキーバルカン∞!」ズガガガガガガガガッ!!

ハルシュタイン「のワの」スタタタタタタタッ!!

P「流石は本家のののワステップだ! 敢えて目を逸らすことで心眼が開いている!」

ハルシュタイン「ツイン・リボンキャノン!」バシュシュゥッ!

(ヒュンッ!)

ハルシュタイン「いない!?」

P「違う、わざとこけてるんだ!」

メカシュタイン「テヘッ」ドンガラチラッ

黒井「転びつつもカメラ目線での可愛さアピールを忘れない……完璧だ、メカシュタインちゃァん!!」

P「くっ、小癪な……!」

ハルシュタイン「でも、偽物に負けるわけにはいかない!」
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 22:30:23.07 ID:+OMzC85l0

ハルシュタイン「はっ! ……やぁんっ♪」ドテッチラッ

メカシュタイン「ウィーンガッシャン! ダッ、ダメダヨオッ」グィングィンピシュゥッ

ハルシュタイン「わ、私……ほんとはプロデューサーさんのこと……」テレテレ

メカシュタイン「キョウ、オカシツクッテキタンデス……アマイアマイ、ワタシノオカシ……」カァァァッ


黒井「ええいメカシュタインちゃァん! お茶の間にそんな姿を見せるなんてパパは許さんぞ!!」

P「あざとさも抜け目なさも完全に互角……! この戦い、どうなるんだ!?」
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 22:30:50.64 ID:+OMzC85l0

ハルシュタイン「あっ!?」ズルッ

メカシュタイン「スキアリィッ!」バシュゥッ!!


P「ああっ!? ハルシュタインがバランスを崩した一瞬の隙を突かれた!」


(ドガァッ!)

ハルシュタイン「きゃああああああっ!」

ハルシュタイン「あっ、こ、こんなとこ見ちゃダメぇっ」テレテレ


P「服が破れた胸元押さえてあざといが気を付けろ! 飛ばされた先はビルの壁が崩れてる!!」


ハルシュタイン「へ……ひゃああああああっ!?」
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/03(火) 22:31:29.82 ID:+OMzC85l0

(ゴウッ!)

ハルシュタイン「あ……ビルの、外に――」

P「は、春香ぁーーーーっ!!!」



ハムシュタイン「じゅじゅぃーーーーーーっ!!!」

(ガジィッ!!)



ハルシュタイン「は、ハムシュタイン!?」

ハムシュタイン「ぐぎ、ぐぎぎぎぎ……!」

ハルシュタイン「そんな! いくらハムシュタインでも、ビルのコンクリートに齧りついてたら……歯が折れちゃうよぉっ!?」

ハムシュタイン「じゅいいいいいいっ……!」ギリッ
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