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横山奈緒「ど、どうしよう、家に帰られへん……!」P「えっ、また?」【ミリマスSS】
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1 :
◆kBqQfBrAQE
[saga]:2018/03/18(日) 22:11:35.24 ID:6rXQ2Qgk0
ミリマスSSです。
プロデューサーはP表記。
一応シリーズものだったりします。あんまり繋がりはないですが。
矢吹可奈「どうしよう、お家に帰れないです〜!」P「・・・」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1404203513
北沢志保「どうしよう、家に帰れなくなった…」P「…またか」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1497366192/
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1521378694
2 :
◆kBqQfBrAQE
[saga]:2018/03/18(日) 22:12:27.43 ID:6rXQ2Qgk0
18時くらい 〇〇駅
P「ええっ、運転見合わせ!?」
『現在、――線は現在運転を見合わせています。運転再開の目途は……』
奈緒「昼過ぎから大雨って話やったけど、まさかこない降るなんて……」
P「春の嵐ってやつなんだろうけど、こりゃすごいや」
奈緒「げっ。今天気見てたんですけど、これからドンドン降るらしいですよ」
P「マジかぁ……」
prrrr
P「ん、音無さんから電話だ。奈緒、ちょっと待ってて」
奈緒「はいっ」
奈緒(ん? そういや〇〇駅って確か……)
3 :
◆kBqQfBrAQE
[saga]:2018/03/18(日) 22:14:34.62 ID:6rXQ2Qgk0
P「もしもし」ピッ
P「……はい。実は雨風が凄くて、今は電車が止まってるみたいで……」
奈緒「!」ティン!
奈緒「そぉい!」バッ
P「ん? 奈緒、っておい! まだ電話中!」
奈緒「んふふ……小鳥さん? はい、奈緒です!」
P(奈緒からスマホを取られてしまった)
奈緒「そうなんです。それで今、〇〇駅で……ここって、プロデューサーさん家の最寄りですよね?」
P(ん?)
奈緒「はい! せやから、プロデューサーさんところに泊めてもらお思ってます」
P「!?」
4 :
◆kBqQfBrAQE
[saga]:2018/03/18(日) 22:15:24.82 ID:6rXQ2Qgk0
奈緒「そういうわけで、はい! それじゃ!」ピッ
P「ち、ちょっと、奈緒!?」
奈緒「ということでプロデューサーさん、今日はよろしくお願いします」ペコッ
P「あのなあ、そんな勝手に……」
奈緒「ダメ、ですか?」
奈緒「だって、この雨やで? いつ帰れるか分からんし、心細いやないですか。せやから……」ウルッ
P(確かに、そうだよな。いつも気丈に振る舞ってるけど、奈緒だって……)
5 :
◆kBqQfBrAQE
[saga]:2018/03/18(日) 22:16:54.72 ID:6rXQ2Qgk0
P「仕方ない。最終手段だけど、分かったよ」
奈緒「ホンマですか!? よっしゃ、それじゃあプロデューサーさん、早う行きましょ!」ケロッ
P「あっ、ウソ泣きか!」
奈緒「えっへへー♪ なあなあプロデューサーさん、はよ行こー!」
P「まったく……」ハァ
P(正直、この土砂降り見たときに「これは泊めないといけないかな」って思ったのは事実だからなあ……)
P(しかし、俺の家の近くでアイドルとの仕事があると、どうして毎回天気が荒れるんだ……?)
P「そうだ奈緒、家に帰る前に色々必要なもの買いに行こう」
奈緒「はいっ!」
奈緒(まさかこんな形でプロデューサーさん家に泊まることになるなんてな♪)
6 :
◆kBqQfBrAQE
[saga]:2018/03/18(日) 22:19:37.30 ID:6rXQ2Qgk0
ザアァァ…
P「しかし、すごい雨だな……」
奈緒「ホンマですね……」
P「何か食べたいものある? 近くの店に食べに行ってもいいぞ?」
奈緒「それはあかん。だって、可奈と志保はプロデューサーさんの手料理食べてるやろ?」
P「ああ、そうだけど……」
奈緒「だから、私だけ外食ってちょっと不公平やないですか」
P「そういうもんなのか?」
奈緒「そういうもんです!」
7 :
◆kBqQfBrAQE
[saga]:2018/03/18(日) 22:22:36.89 ID:6rXQ2Qgk0
奈緒「……せや! プロデューサーさん、家にホットプレートってあります?」
P「ああ、持ってるぞ」
奈緒「それじゃあ、お好み焼きなんてどうやろ?」
P「お好み焼き? 確かに最近食べてないし、いいかもしれないな」
奈緒「よっしゃ、んじゃあ決まりですね!」
奈緒「それなら、豚バラにイカ、あとエビと……せやせや、キムチに餅もあったらええなあ……!」キラキラ
P「……奈緒、お前いくつ作るつもりだ?」アハハ
奈緒「あ、あはは、確かにそうやな……」
8 :
◆kBqQfBrAQE
[saga]:2018/03/18(日) 22:23:44.89 ID:6rXQ2Qgk0
ガチャ
P「どうぞ、入って」
奈緒「はいっ。お邪魔します!」
P「タオルは……っと。奈緒、はい」
奈緒「ありがとうございます。……へえ、可奈も志保も言ってましたけど、プロデューサーさんの部屋キレイやな?」
P「そうか? あんまりモノをそのまま出しておくのが嫌いだから、そう見えるんじゃないかな」
奈緒「まあ、確かに味気なくて、おもろない部屋やなーとは思ったけど……」
P「んじゃあ、今から奈緒の家に帰るか?」
奈緒「わー! う、ウソですよー、もー! 今から放り出されたら、雷に打たれて死んでしまいます!」アワワ
P「冗談だよ。雷はともかく、風邪引かれたら困るしな」
奈緒「もう、勘弁してほしいわ……」
P(……プロデューサーとして良いのかどうか分からないけど、アイドルを泊めることに少し抵抗が無くなってきている気がする)
9 :
◆kBqQfBrAQE
[saga]:2018/03/18(日) 22:24:56.89 ID:6rXQ2Qgk0
奈緒「お腹空いたなぁ……」グウゥ
P「先にご飯にする?」
奈緒「はいっ!」
P「じゃあ、早速作るか」
奈緒「プロデューサーさん、私も手伝います!」
P「ありがとう、助かるよ」
奈緒「実家でも手伝ってたからな! キャベツの千切りとか、メッチャ早いで!」フフン
P「おっ、それは意外だな。『焼くのだけは得意です!』って言ってくるのかと思った」
奈緒「……やっぱ手伝うのやめよかな〜」
P「う、ウソウソ! お好み焼きの準備って意外と時間かかるから、手伝ってくれるとホント助かる!」
奈緒「へへん、さっきの仕返しや♪」
10 :
◆kBqQfBrAQE
[saga]:2018/03/18(日) 22:31:55.34 ID:6rXQ2Qgk0
トントントン……
奈緒「なあなあ、プロデューサーさん。キャベツはこんだけ切ってたら十分やろか?」
P「うーん……そうだな、十分じゃないか?」
奈緒「分かりました!」
P「しかし、テキパキしてるなぁ。包丁も手慣れてるし、想像以上だよ」
奈緒「だから言ったやないですか〜。私、意外と上手くできるって!」
P「悪い、悪い。奈緒は料理もちゃんとできる。プロデューサーは覚えた」
11 :
◆kBqQfBrAQE
[saga]:2018/03/18(日) 22:32:41.26 ID:6rXQ2Qgk0
奈緒「でしょでしょ? プロデューサーさん、この横山奈緒、お嫁にいかがやろ?」
P「ははは、考えておくよ」
奈緒「むぅ……」プクー
奈緒(ん? 私、今結構恥ずかしいこと言ってるよーな……)
奈緒(しかも、二人で一緒に料理作るってシチュエーションも大概恥ずかしいし)
奈緒(よく考えたら、アニキ以外の男の人の部屋に入るのって、私初めてやん!)
奈緒(勢いでここまで来たから気付かんかったけど、私、めっちゃハズイことしてるわ……!///)ハワワワ
奈緒(……あかん、あかん! 平常心や!!)ブンブン
12 :
◆kBqQfBrAQE
[saga]:2018/03/18(日) 22:33:41.37 ID:6rXQ2Qgk0
・・・・・・・・
P「ん、そろそろお好み焼き、ひっくり返してもいいんじゃないか?」
奈緒「せやな! よし、私がまずひっくり返します!」
奈緒「いー、よいしょっ!」クルッ
P「おおっ、流石!」
奈緒「へへー、上手いやろ? もう一つはプロデューサーさんやる?」
P「うん。でも久々だからなあ……」
13 :
◆kBqQfBrAQE
[saga]:2018/03/18(日) 22:34:51.61 ID:6rXQ2Qgk0
奈緒(せや!)ティン!
P「よーし、行くぞ……それっ!」クルッ
カシャッ
P「うん、上手くいった!……ん?」
奈緒「へへん。プロデューサーさん、いただきました!」
P「何の音かと思ったら写真撮ったの?」
奈緒「妙に真剣な顔してるのがオモロかったしな。それに、写真を可奈にでも送ろ思って」
P「あんまりみんなに広めてほしくはないんだけどな……」
14 :
◆kBqQfBrAQE
[saga]:2018/03/18(日) 22:35:37.02 ID:6rXQ2Qgk0
・・・・・・・・
P「最後に鰹節と青のりをかけて……」
奈緒「よしっ! 完成や!」
P「冷めないうちに食べよう。それじゃあ……」
P奈緒「「いただきます!!」」
奈緒「アムッ……ん! 美味いわ! めっちゃ美味い!」
P「熱っ……お、美味い!」
奈緒「へへ、作った人の腕がええからやろな?」
P「そうかも」アハハ
15 :
◆kBqQfBrAQE
[saga]:2018/03/18(日) 22:36:59.22 ID:6rXQ2Qgk0
P「でも、生地に山芋入れたらフワフワになるんだな?」
奈緒「せやで。食感も軽くなって食べやすくなるし、粉っぽさもなくなるからな」
P「なるほどなあ。お好み焼きっていざ作ると難しいんだよな。水の配分とか出汁の配分とか」
奈緒「そうそう」
P「ただ、今回は中の具材が多すぎる気がするけど」
奈緒「テキトーにポンポンいれましたからねー、あはは……」
奈緒「まあ、豪勢なお好み焼きって思えばええことですよ!」
P「確かに、贅沢なお好み焼きだな。……キャベツも高かったし」
16 :
◆kBqQfBrAQE
[saga]:2018/03/18(日) 22:38:04.47 ID:6rXQ2Qgk0
P「……」チラ
奈緒「んふふ、美味いわぁ♪」モギュモギュ
P「しかし、奈緒は美味しそうに食べるなあ」
奈緒「そう? でも、美味しいもんは美味しいからな、食べたら幸せな気分になれるっちゅうもんや」
P「それもそうだ、奈緒の言うとおりだな」アハハ
奈緒「せやろ?」
P(でも……)
奈緒「〜♪」モギュモギュ
P(かわいい)
17 :
◆kBqQfBrAQE
[saga]:2018/03/18(日) 22:40:13.62 ID:6rXQ2Qgk0
P「……ふぅ。食べた、食べた」
奈緒「美味しかったけど、食べすぎてお腹はち切れそうやわ……」ゴロン
P「そうやって食べてすぐに横になると太るぞ?」
奈緒「プロデューサーさんはデリカシーのかけらもないな」
P「よせやい、照れるや」
奈緒「誉めとらんわ」
P「いいじゃないか。俺なんて、たらふく食わされて太らされそうになってるんだぞ?」
奈緒「美奈子やからなあ、そら仕方ないで」
P「美奈子だからか」
奈緒「美奈子やからや。めっちゃ美味いけどな、美奈子の料理」
P「だからついつい食べ過ぎちゃうんだよなあ……」
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