千歌「決めた…!私、この転校を機にヤンキー辞めて、真面目に生きる!!」

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187 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:44:41.63 ID:t/ZsgZcX0
ヤンキー「おおおおお!!!」

凛「え……?」

花陽「…!」

凛「あ…あれ?…あの人達って……」

花陽「うん……停学中の三年生……」

凛「だよね………なんでこんな所に……」

ヤンキー「行くぞ!!お前ら!!!」

ヤンキー「おおおおお!!!!」

凛「行く…?どこに……」

花陽「あっ…!」

花陽「まさか……」

ヤンキー「絵里さんを傷つけた高海を許すな!!」

ヤンキー「おおおお!!!」

凛「…!」

花陽「やっぱり……!」
188 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:45:24.28 ID:t/ZsgZcX0
凛「そ…そんな…!!千歌先輩が…!!」

花陽「千歌先輩に知らせなきゃ…!!」

凛「そ…そうだね…!!それで逃げてもらえば…」

花陽「えー…っと……千歌先輩のLINEは…」

花陽「あっ!私、千歌先輩のLINE貰ってない!」

凛「えぇ!?じゃ…じゃあ、凛が…」

ヤンキー「ん?」

ヤンキー「なんだ?お前ら……ウチの制服着てるな……」

凛、花陽「…!」

凛「や…やば……」

花陽(見つかった…!)
189 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:46:11.18 ID:t/ZsgZcX0
ヤンキー「あれ…?お前……どこかで……」

凛「うっ…」

花陽(ま…まずい……凛ちゃんは顔を見られてる……)

ヤンキー「どうしたー?なにかあったのか?」

ヤンキー「なんだ?なんだ?」

花陽(集まってきちゃった……)

花陽「り…凛ちゃん……」

凛「かよちん……」

花陽、凛「………」コクリッ…

花陽、凛 ダッ!!

ヤンキー「あっ!ちょ…おい!」

凛「全力で逃げるにゃ!!かよちん!!!」タタタッー!

花陽「うん…!!」タタタッー!

ヤンキー「おい…」ガシッ!

凛「にゃ…!」グイッ!

花陽「わっ…!」グイッ!
190 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:46:51.88 ID:t/ZsgZcX0
ヤンキー「私は忘れてねぇぞ……お前…高海と一緒にいた奴だな……」

凛「なっ…」

凛(うっ…この人……力強い…!片手で……!)

花陽「は…はなして……」

ヤンキー「離すわけねえだろ…!!」グイッ!

花陽「う……いたっ…」

凛「…!」

凛「か…かよちん…!!」

ヤンキー「ん?なんだ?仲間がやられて辛いか?」

凛「…お…お前……!許さないにゃ……!」ギロッ…
191 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:47:24.56 ID:t/ZsgZcX0
ヤンキー「あー?なんだ、その反抗的な目…

凛 グルンッ…!

ヤンキー「…!?」

凛「にゃ!」ブゥンッ!!


メキョッ!!!


ヤンキー「あ…あがっ……」

ヤンキー「な…なんだこいつ…!」

ヤンキー「か…回転して肘入れやがった…!!」

ヤンキー「っ…い…いってぇ……」

花陽「凛ちゃん…!」

凛「下がってて……かよちん……」

花陽「…!」

凛「それから、ごめん……凛…やっぱり喧嘩辞めれないにゃ……」

花陽「凛ちゃん……」

凛「かよちんが傷つけられたのに、黙ってたら……」

凛「凛は凛じゃなくなっちゃうから…!」ニッ…!

花陽「凛ちゃん……!」
192 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:48:06.55 ID:t/ZsgZcX0
ヤンキー「なに訳の分からない事言ってやがんだ、テメェは!!」

ヤンキー「この人数相手に喧嘩売っといて、無事で済むと思うなよ!?」

凛「………」

ヤンキー「おいコラ!!なんとか言え!!コラ!!」

凛「はぁ…」

凛「……御託はいいから、かかってくるにゃ」チョイチョイ

ヤンキー「…!」ブチッ…!!
193 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:48:39.09 ID:t/ZsgZcX0
ヤンキー「くたばれや、オラアアアア!!!」ドドドドドッ!!!

凛 サッ…!!

ヤンキー「…!?」

ヤンキー「ど…どこに…


バキッ!!!


ヤンキー「う…うぐぁ……っ」

ヤンキー「…!?」

ヤンキー「なんだ…!?」

凛「全員…遅すぎにゃ…!」

ヤンキー「…!」


ドカッ!!バキッ!!ガツッ!!!


ヤンキー「ぐあっ…!」

ヤンキー「あぅっ…」

ヤンキー「あぐはっ…!」

ヤンキー「お…おい…!!お前ら…!!」
194 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:49:11.16 ID:t/ZsgZcX0
花陽「す…すごい…!!凛ちゃん、この人数相手に負けてない…!!」

ヤンキー「だ…誰かこいつを止めろ!!!」

凛「無理だよ…!」


ドカッ!!!


ヤンキー「あ…あがっ…!」

ヤンキー「やろうっ!!」ガシッ!!

凛「あっ…!」

ヤンキー「へへっ…捕まえてやったぜ……」

凛「うっ…」

花陽「そんな…!!凛ちゃん…!!!」

ヤンキー「よっしゃあ……離すなよ……?」

凛「ぐっ…ぐうっ…!」ジタバタ…!!

ヤンキー「おうおう…そんな弱い力じゃ、ふり払えねえぞ…?」

凛「くっ…」

凛(凛に、もっとパワーがあれば……!)
195 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:49:42.39 ID:t/ZsgZcX0
ヤンキー「おっしゃあ!くたばれ!!」ガバッ!!

凛「うっ…」ギュッ…!


ブウゥゥゥゥゥンッッッ!!!!


ヤンキー「わっ…!な…なんだこいつ…!」

ヤンキー「危ね…!」

ヤンキー「…?なんだ……?」

凛「え…?」

花陽「あ…あれは……」


ブウゥゥゥゥゥンッッッ!!!!


凛「え…?ちょ……こ…こっち来るにゃ……」

ヤンキー「え…ええ……?え…!?」

ブウゥゥゥゥゥンッッッ!!!!

ヤンキー「え!?」

曜「…」ニヤリッ…
196 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:50:19.54 ID:t/ZsgZcX0
曜「とおっ!」バッ!!

ヤンキー「飛んだ…!?」

曜 フワリ…

ヤンキー「あっ…!」

ヤンキー(ガード…!) バッ!

曜「遅い!!」


曜「てやぁっ!!!!」メキィッ!!!!


ヤンキー「ぶっ…」

凛「…!?」

花陽「と…飛び蹴り……!!!」

ヤンキー「あがっ…」ドサッ…

曜「よっと…」シュタッ…!

凛「あ…ああ……あなたは……」

曜「遅れてゴメンね!凛ちゃん!」

凛「よ…曜先輩…!!!」
197 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:50:56.15 ID:t/ZsgZcX0
花陽「なんでここに!?」

曜「停学中の三年生が暴れてる頃だと思ってね…」

花陽「え!?な…なんで分かったんですか!?」

曜「絵里先輩に会って確信したよ……ああいう番長がやられるとね……下の人達は…」

ヤンキー「…!」

曜「復讐……するんでしょ?千歌ちゃんに…」

ヤンキー「なっ…!」

ヤンキー「テ…テメェに、何が分かるってんだ!!!ウチ達の絵里さんをやられた私達の気持ちが!!」

曜「う〜ん……分かんないや」

曜「私のボスは、やられた事ないから♪」

ヤンキー「テ…テメェ…!!殺す!!!」

曜「上等…!!かかってきなよ!!」
198 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:51:51.57 ID:t/ZsgZcX0
ヤンキー「な…なんだ、あいつ……」

凛「…!」

凛(油断してる…!)

凛(いける…!) グルンッ…!

ヤンキー「え…?」


凛「離すにゃ!!」バキッ!!!


ヤンキー「がっ…!」

凛 スルリッ!!

凛「よしっ…!」

曜「おー!すごい回転肘打ち…!もしかして……凛ちゃん喧嘩強い…?」

凛「当たり前にゃ…!!凛はいつか、アキバの一番になるんだにゃ…!!!」

凛「こんな所で…こんな奴らに負けてるわけにはいかないんだにゃ…!!!」

花陽「凛ちゃん…!」

曜「いいね!!それ!最高にかっこいいよ!!」
199 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:52:33.26 ID:t/ZsgZcX0
ヤンキー「仲良く喋ってんじゃねえぞ!!コラアアアア!!!」ドドドドドッ!!!

凛「来たにゃ…!」

曜「うん…!行くよ!凛ちゃん!!」

凛「言われなくても……」サッ…

ヤンキー「…!」

凛「勝手に行くにゃ!!!」ガツンッ!!!

ヤンキー「ぶはっ…!」

花陽「アッパー!!綺麗に決まった!!」

曜「おー……速……」

ヤンキー「なに、呑気に観戦してんだ!テメェは!!」ガバッ!!!

曜「ん?来たか…」スッ…

花陽「…!」

花陽(あの構え…!)

ヤンキー「くたばれ…!」ブンッ!

曜「セイッ!!!」ドンッ!!!!

花陽(せ…正拳突き…!!)

ヤンキー「うぅ…」ドサッ…

花陽(なんて完成された突き……!これだけで、曜先輩がすごく強いのが分かる……!!)

凛(……一撃で……)
200 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:53:02.53 ID:t/ZsgZcX0
ヤンキー「よそ見してんじゃねえぞ!!」ガバッ!!!

凛「む…」

凛「にゃ!!」ドカッ!!!

ヤンキー「ぶはっ…!」

曜「てやぁっ!!」ガツンッ!!!

ヤンキー「あがっ…」

凛「おりゃあ!」バキッ!!!

曜「はっ…!!」ドカッ!!!

ヤンキー「ぐあっ…!」

ヤンキー「う…うぅ……」

ヤンキー「く…くそっ…!!なんなんだ!こいつら…!!!」

花陽「す…すごい……たった二人で……」

曜「ふふっ、なかなかやるね……凛ちゃん…」

凛「曜先輩こそ…!」

ヤンキー「め…めちゃくちゃ強えぇ…!!!」
201 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:53:29.24 ID:t/ZsgZcX0
ヤンキー「ひ…ひぃ…!!」ダッ!!

ヤンキー「あ…!おい!!逃げるな!!」

ヤンキー「わ…私も…!!」ダッ!!

ヤンキー「あんたが逃げるなら、私も…!」ダッ!!

ヤンキー「ちょ…ちょっと……!」

ヤンキー「に…逃げろーーっ!!」ダッ!!

ヤンキー「おい…!」

ヤンキー ダダダダダダッッ!!!!

ヤンキー「あっ……」

凛「に…逃げた……」
202 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:54:03.16 ID:t/ZsgZcX0
ヤンキー「くっ……」

曜「どうする?もうあんた一人だけだけど……やる?」

ヤンキー「…!」

ヤンキー「ちっ…!お…覚えてろよ!!お前ら!!後で絵里さんが黙ってないからな!!!」

曜「絵里先輩…?」

曜「それなら、今日話したよ」

ヤンキー「は…話した……??怒ってなかったのか……??」

曜「うん、なんか今は学校内でモメてる場合じゃはいって」

ヤンキー「なっ…」

ヤンキー「そ…そんな……!」
203 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:54:37.80 ID:t/ZsgZcX0
曜「で?どうすんの?あんたも逃げた方がいいんじゃない?」

ヤンキー「ちっ…!」

ヤンキー「な…なんとしても、お前らは潰すからな!!覚えてろ!!!」ダッ!!

曜「はいはい、じゃあね〜」

凛「は…はは……勝った……」ストンッ…

花陽「凛ちゃん…!?大丈夫…!?」タッ!

凛「だ…大丈夫にゃ……ちょっと腰が抜けただけ……」

花陽「そ…そっか…良かった……」

凛「さすがに、これだけの人数相手にやるのは、初めてだったから……」

曜「そりゃあね…よく一人で立ち向かったよ…凛ちゃんは……」

凛「はは…かよちんが傷つけられたから……ついカッとなって……」

花陽「凛ちゃん……」
204 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:55:15.16 ID:t/ZsgZcX0
曜「そっか……大切な友達なんだね……」

曜「でも、あんな無謀な喧嘩は、もうしちゃダメだよ?私が来てなかったら、本当に危なかったんだから!」

凛「たしかに……凛、捕まっちゃったし……」

曜「あれだけの人数の中に入っていけばね……当然後ろを取られちゃうから」

凛「後ろを……」

曜「うん、喧嘩において後ろを取られるのは絶対やっちゃいけない事だから……もし、大人数とやらなきゃいけないんだとしても、狭い路地に逃げ込んで、一人一人倒していくのが定石だよ」

凛「な…なるほど……勉強になるにゃ……」

曜「あはは…こんなの喧嘩でしか役に立たないけどね……」

凛「いや…喧嘩で役に立てば十分にゃ…」
205 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:55:45.16 ID:t/ZsgZcX0
曜「………」

曜「あのさ……気になったんだけど、凛ちゃんって喧嘩辞めたんじゃなかったの?いいの?こんな事しちゃって……」

凛「そ…それは……」

花陽「………」

凛「わ…分からないにゃ……」

曜「そっか……」

凛「さっきはアキバで一番になるとか言ったけど……本心では、どうなのか分からない……凛は結局、何がしたいのか……何を守りたいのか……」

曜「何を守りたいのか……か…」

凛「千歌先輩も、それが分からないって言ってたにゃ……」

曜「そっか…千歌ちゃんも……」
206 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:56:16.64 ID:t/ZsgZcX0
凛「あ…あの……曜先輩は、なんで喧嘩するんですか…?」

曜「あれ…?急に敬語…?」

凛「あっ…/// や…やっぱ無しで……」

曜「え〜!残念……」

凛「い…いいから、答えて欲しいにゃ!」

曜「えっと…何で喧嘩するか…だっけ…?私の場合は……まあ、完全に千歌ちゃんのためかな……」

凛「…!」

曜「私は、別に、自分のプライドとか誇りとかみたいなものは、そんなに大事じゃなくて……なによりも千歌ちゃんを支えたい……そんな感じかな…」

凛「そ…そうですか……」

曜「まあ、そんなに悩まなくてもいいんじゃない?好きにやれば……それが不良ってもんでしょ!」

凛「…!」
207 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:56:52.13 ID:t/ZsgZcX0
花陽「私もそう思う……」

凛「かよちん…!」

花陽「凛ちゃんは、いつも私のためって言ってくれるけど、私は凛ちゃんの好きなようにやってくれるのが一番……」

花陽「さっき喧嘩の時に、凛ちゃんが凛ちゃんじゃなくなるから…って言ってよね…?」

凛「あっ……う…うん……そういえば……」

花陽「あれなんじゃないかな…?凛ちゃんが大切にしたいもの……」

凛「…!」

凛「凛が……凛であるため……?」

凛「………」

凛「う…うーん……難しいにゃ……」

曜「あはは……なんか哲学的だもんね…」

凛「り…凛のやりたいようにやればいいって事なのかな……?」

曜「ん〜…そうなんじゃない?分かんないけど……」

花陽「わ…私は、それがいいと思うよ…!」

凛「かよちん……」
208 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:57:21.44 ID:t/ZsgZcX0
花陽「うん…!凛ちゃんがやりたいようにやる……それが一番凛ちゃんらしくいれる方法だと思う…!」

凛「…!」

凛「そ…そっか……凛のやりたいように……」

凛「………」

凛「うん…!なんかスッキリしたにゃ…!!やっぱり、凛はこんな難しい事考えずに、やりたいようにやるのが合ってるにゃ!!」

花陽「凛ちゃん…!」パアァッ!!

凛「よーし!なんか、そう思ったら、すごく気が楽になったにゃ!!元気出てきたにゃ!!」

曜「あはは…単純だなぁ〜」

凛「ん〜……!!なんか走りたい気分だにゃ!!かよちん、一緒に走るにゃー!!!」ダッ!!

花陽「えぇ…!?ちょっと、凛ちゃん…!?」

凛「早く来るにゃー!!」ダダダッ!!

花陽「あ…ああ…!もう、あんなに遠くに…」

曜「すご……あんな喧嘩した後なのに、よく走れるな……」アハハ…

花陽「はい……えっと、じゃあ、私も行きますね…。ありがとうございました…!曜先輩!」

曜「うん、じゃーねー」

花陽「さようなら…!失礼します…!!」

花陽「凛ちゃん、待って〜!!」ダッ!
209 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:58:07.50 ID:t/ZsgZcX0
曜「………」

曜「ふぅ……」

曜「………」

曜「ん……」ノビィー…

曜「あ…いたたたた……」

曜(ちょっと、食らっちゃったかな……)

曜(う〜ん……それにしても、今回は、さすがにヤバかった……)

曜(人数も多いし、さすがに三年生だけあって、一人一人が強い……)

曜(逃げてくれて助かったよ……)

曜「………」

曜(まぁ、なにはともあれ……)

拳 グッ…

曜(千歌ちゃんを守れた…)

曜(それだけで十分……)
210 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:58:34.40 ID:t/ZsgZcX0
曜(………)

曜(あとは……)

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ヤンキー「な…なんとしても、お前らは潰すからな!!覚えてろ!!!」ダッ!!

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曜(あの言葉……)

曜(一応、まだ終わってないって思った方がいいのかも………)







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211 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:59:13.06 ID:t/ZsgZcX0
次の日 昼休み 屋上−


凛「こうかにゃ?」ブンッ!ブンッ!

曜「うんうん、いい感じいい感じ」

花陽 ガチャ…

曜「あ、花陽ちゃん来た」

花陽「こんにちわ、あれ?曜先輩と凛ちゃんだけですか?」

曜「うん、千歌ちゃんは梨子ちゃんに捕まって勉強してるよ、今度のテストやばいみたいで…」

花陽「あはは……」
212 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:59:51.41 ID:t/ZsgZcX0
凛「曜先輩!これは!?」ブンッ!

曜「あはは、それはダメ」

凛「えぇ〜!?かっこいいのに!!」

花陽「何してるの?」

凛「曜先輩に、蹴り技教えて貰ってるにゃ!」

曜「なんか、相手を一撃で倒せる大技が欲しいんだって」

花陽「なるほど…それで蹴りですか……」

曜「本当は、蹴りなんて難しいものじゃなくて、顔掴んで、ヘッドバッドからの膝蹴り食らわすとかが一番、楽で強いんだけどね」

花陽「うわ……エグいですね…それ……」

曜「うん、確実に鼻が折れるし、戦意喪失するか、痛みで気を失うからね」

凛「でも、そんなのスマートじゃないにゃ!!凛はスマートに勝ちたいにゃ!!」

曜「はいはい……分かったって……でも、蹴り技ってのは本当に難しいし、そうそう決まるもんでもないんだよ?」

凛「そうなのかにゃ?」
213 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 20:00:50.59 ID:t/ZsgZcX0
曜「ちゃんと体重かけて蹴るのは高等技術だし、それに、なによりも一本足になるってのは、すごくリスキーな事だからね。だからこそ、相手に隙が無いと打てない…」

凛「な…なるほど……」

花陽「じゃあ、相手に隙を作る技術も必要になるんですね……」

曜「そうそう、まあ、その点、凛ちゃんはスピードがあるから、相手をフラッシュさせるのは簡単だけどね」

凛「フラッシュ?」

曜「ひるませる事だよ、ダメージを与えるんじゃなくて、ひるませる……だから……」

曜「こう…!」ヒュッ!!

凛「速…!」

曜「拳を握ってないからね、脱力して、ただただ速く腕を振る……これでも、顔あたりに当てられたら、相手はひるむよ」

凛「なるほど…!」ヒュッ!!ヒュッ!!

曜「そうそう、そんな感じそんな感じ」
214 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 20:01:31.64 ID:t/ZsgZcX0
花陽「ふふっ、凛ちゃん楽しそうだね」

凛「うん…!強くなるのは楽しいにゃ!!」ヒュッ!!ヒュッ!!


ザワザワ…


曜「ん?なんか下が騒がしいな…」ヒョイッ!

曜「あ…!」

花陽「曜先輩どうかしたんですか?」

曜「し…下……」

花陽「え…?下…?」ヒョイッ…

花陽「…!!」

花陽「あ…あれって……!」

曜「うん……」

花陽「き…昨日の…三年生…!!!」

曜「それに絵里先輩も……」

凛「えぇ…!?絵里先輩と三年生が…!?」
215 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 20:02:20.03 ID:t/ZsgZcX0
花陽「な…何してるんだろう……」

曜「三年生の人達……全員、包帯巻いてる……」

花陽「松葉杖ついてる人も……」

凛「えぇ!?凛達、そこまでやったっけ!?」

曜「やってない………全員逃げたわけだから、立てない程のダメージは無かったはず……」

花陽「ぎ…偽装……」

曜「うん……」

凛「な…何のために…!?」

曜「………」

曜「分からない……」

曜「ただ……私達にとって良いものだとは、考えにくいね……」

凛「そ…そんな……」

曜「………」
216 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 20:03:07.74 ID:t/ZsgZcX0

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校門前−


絵里「え…?渡辺さんと星空さんと高海さんに……?」

ヤンキー「はい……私達は、ただ散歩してただけなんですが……突然その三人に襲われて……」

絵里「そう……それはヒドイわね……じゃあ、私の方から、三人に話を…」

ヤンキー「…!」

ヤンキー「は…話じゃなくて、けじめとってくださいよ!!あんた、ウチらの番長でしょ!!」

絵里「それはそうだけど、渡辺さんと星空さんと高海さんも、この学校の愛すべき生徒よ。争う気はないわ」

ヤンキー「くっ……」

絵里「あなた達の言ってる事は信じるわ……でも、私はあの三人が、理由もなくそんなヒドイ事をする人じゃないって事も信じてる」

絵里「それに、今は学校内でモメてる場合じゃない……あなた達もわかってるでしょ…?」

ヤンキー「そ…それはそうですけど…!!」
217 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 20:03:36.42 ID:t/ZsgZcX0
ヤンキー「落ち着いて…」スッ…

ヤンキー「なっ…!こ…これが落ち着いてられるか!!」

ヤンキー「いいから……」

絵里「?」

ヤンキー「絵里さん、分かりました。それじゃあ、絵里さんから、三人に話聞いてきてください………でも……忘れないでくださいよ?私達が、ここまでの怪我を負わされた事……」

絵里「……」

絵里「そうね……それに関しては、どんな理由であれ許せない事だわ。ちゃんと叱っておく」

ヤンキー「お願いします……」ニヤッ…

ヤンキー「?」
218 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 20:04:04.98 ID:t/ZsgZcX0
絵里「それじゃあ、私は戻るわね。みんな、ちゃんと安静にしてるのよ」

ヤンキー「はい…!部屋で大人しくしてます!」

絵里「ふふっ、本当に?あなた達、すぐ暴れるから不安だわ…?」

ヤンキー「なっ!だ…大丈夫ですよ!!絵里さん!全く……」

絵里「まあ、とにかくお大事にね?停学明けを楽しみにしてるわ」

ヤンキー「はい…!それじゃあ、失礼します!」

絵里「じゃあね、また1週間後に」

ヤンキー「はい…!さようなら!」

絵里 トコトコ…
219 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 20:04:43.11 ID:t/ZsgZcX0
ヤンキー「………」

ヤンキー「お…おい…!!どういう事だよ!!この怪我で、絵里さんに報復してもらうんじゃなかったのかよ!!」

ヤンキー「最初は、そのつもりだったけどね……やっぱり、あの人はその程度じゃ動かない……」

ヤンキー「じゃ…じゃあ!諦めたのか!?」

ヤンキー「まさか…!ちゃんと、次の手は考えてもあるわよ……ふふふっ……」

ヤンキー「つ…次の手……?」

ヤンキー「えぇ……やるのは、人目につきにくい授業中……みんな、バットは持ってきたわね?」

ヤンキー「あぁ…それなら、私が持ってきたわよ、でも、これ何に使う気なの……?」

ヤンキー「ふふっ……それはね……」

220 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 20:05:17.06 ID:t/ZsgZcX0

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屋上−


凛「絵里先輩、普通に帰っていったにゃ……」

花陽「なんだったんだろう……」

曜「三年生にも動きはない……」

曜(これは、絵里先輩に、報復を頼んだけど断られたって考えていいのかな……普通に考えれば、そうだろうけど……)

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ヤンキー「な…なんとしても、お前らは潰すからな!!覚えてろ!!!」ダッ!!

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曜(………)

曜(いや……考えすぎか………)
221 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 20:05:51.15 ID:t/ZsgZcX0
曜(………)


キーンコーンカーンコーン…キーンコーンカーンコーン…


凛「あ、昼休み終わっちゃったにゃ」

花陽「はっ!り…凛ちゃん、次体育だよ!!着替えなきゃ!!」

凛「あー!忘れてたにゃー!!急いで教室行くにゃ!!」ダッ!!

花陽「あぁ…!待って凛ちゃん!!」ダッ!!

曜「………」

凛「曜先輩、何やってるにゃ!!授業遅れるにゃ!!」

曜「あっ…あぁ……ごめんごめん…ちょっと考え事してて……今行くよ」スクッ…

曜「………」

曜(大丈夫……)

曜(うん……大丈夫…だよね……?)









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222 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/03(土) 02:26:42.44 ID:4Xd6OLElo
なにする気だ?
223 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/03(土) 05:20:40.18 ID:c8VUnoG0o
展開が気になる
224 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 08:55:47.11 ID:JK5PcfD80

授業中−


ヤンキー ザッ…

ヤンキー「周り……誰もいないわよね」

ヤンキー「うん…でも、不安だから見張りはつけておいたよ」

ヤンキー「そう……じゃあ……」

ダイヤモンドプリンセス号「………」
225 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 08:56:42.65 ID:JK5PcfD80
ヤンキー「こ…これよね……絵里さんのスクーター……」

ヤンキー「えぇ……たしか、祖母に貰ったものとか言って、すごく大切にしてたわ……」

ヤンキー「そうね……つまり、これが壊されれば……さすがの絵里さんも……」

ヤンキー「………」ゴクリッ…

ヤンキー「や…やるわよ……!」

ヤンキー「えぇ…!」

ヤンキー「ちょっと気が引けるけど……」

ヤンキー「高海を潰すためだから…!」ザッ…

ヤンキー「オラァ!!」ブンッ!!


バキィッ!!!



226 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 08:57:32.32 ID:JK5PcfD80
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ダイヤモンドプリンセス号 ボロボロ…

ヤンキー「はぁ…はぁ……」

ヤンキー「こ…このくらいで十分よね……」

ヤンキー「えぇ……これだけやれば、さすがの絵里さんもキレるでしょ……」

ヤンキー「自分が殴られたのと、私達がやられたのもあるしね……」

ヤンキー「三度目の正直ってやつね……」

ヤンキー「え……意味違くない…?」

ヤンキー「仏の顔も三度までってやつよ……」

ヤンキー「あ…そっちか……」

ヤンキー「いや、二度ある事は三度あ…

ヤンキー「ちょっと!頭悪い会話してないで、さっさと最後の仕事終わらすわよ」

ヤンキー「え…?まだ、何かやるの…?」
227 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 08:58:18.50 ID:JK5PcfD80
ヤンキー「一番大事な事をやってないでしょ!ほら!ちょっと釘貸して!」

ヤンキー「え…?う…うん……どうぞ」

ヤンキー「はい、どうも」

ヤンキー「な…何するの?」

ヤンキー「まあ、見てなさいって」

ヤンキー「これを使って……」

ガリガリガリ…

ヤンキー「よし……」

ヤンキー「あっ…!」
228 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 08:58:55.45 ID:JK5PcfD80


宣戦布告 高海千歌


ヤンキー「な…なるほど……これで、高海のやつがやった事にするのね……」

ヤンキー「えぇ……ふふっ…楽しみだわ……高海のやつが絵里さんにやられるの……」

ヤンキー「きっと病院送りにされるわね……あの人……やるとなると容赦しないから……」

ヤンキー「で…でも…!あの、高海ってやつは強いんだろ!?もし、絵里先輩が敵わなかったら……」

ヤンキー「100%ありえないわね。絵里さんは、あのアキバ四天王の一人なのよ…?勝てる人なんていないわ」

ヤンキー「さっ、やる事はやったし、私達も帰りましょう?停学中に学校来てると怒られるしね」

ヤンキー「そうね……じゃあ、また1週間に会いましょう」










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229 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/03(土) 12:08:50.82 ID:iTVXOjWYO
ぜんぜん慕われてなくてワロタ
230 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:03:44.49 ID:JK5PcfD80

放課後−


千歌「曜ちゃーん!」タッタッタッ…

曜「あ、千歌ちゃん!」

千歌「ごめん……待った?」

曜「全然!それより、梨子ちゃんは大丈夫なの?」

千歌「うん……鬼の形相で追いかけてられたけどね……びっくりするほど足が遅かったから、簡単にまけたよ」トコトコ…

曜「あはは…そっか……」トコトコ…
231 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:04:19.17 ID:JK5PcfD80
千歌「全く……放課後まで勉強させようとするなんて……梨子ちゃん、ひどいよ…!」トコトコ…

曜「まあまあ、梨子ちゃんは千歌ちゃんのためを思ってやってくれてるわけだし……それに、本当にテストやばいんでしょ?」トコトコ…

千歌「大丈夫だよ!いざとなったら、隣の梨子ちゃんの回答用紙を〜……」トコトコ…

曜「いやいや…ダメでしょ…それは……」トコトコ…

絵里「………」

千歌「あれ?絵里先輩だ!おーい!絵里せんぱーい!」タッタッタッ

絵里「………」

千歌「ん?絵里先輩…?」
232 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:04:45.75 ID:JK5PcfD80
絵里 ギロッ!

千歌「…!」

絵里 ヒュッ!!!

千歌「わっ…!?」スカッ!

曜「ちょ…ちょっと、絵里先輩!?」

千歌「あ…危ないじゃないですか!!なんで急に…」

絵里「許さない……」

千歌「え……?」

絵里「あなた達……何が狙いなの……?」

曜「な…何を言って……」
233 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:05:36.21 ID:JK5PcfD80
絵里「高海さん……あなた、不良辞めるって言ってたわよね……?それなのに、なんでこんな事するの……?」

千歌「え…ええ??な…なにがなんだか……」

絵里「とぼけるつもり……?私の大切な仲間とダイヤモンドプリンセス号を傷つけて……」

曜「…!?」

千歌「え…?絵里先輩の仲間とダイヤモンドプリンセス号を……???」

曜「まさか……」

曜 バッ!

曜「あっ…!」

ダイヤモンドプリンセス号 ボロボロ…

曜「こ…これって……」

曜「ん?何か文字が……」


宣戦布告 高海千歌


曜「…!!」
234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:06:21.91 ID:JK5PcfD80
絵里「言ったわよね……それは、祖母から貰った大切なものだって……」

絵里「さすがの私も、我慢の限界よ……」

絵里「私を殴って……私の仲間を傷つけて……私の大切な物まで傷つけて………そこまでして、私を怒らせたかったわけ……?」

千歌「え…ええ…??」

曜「ち…違うんです!絵里先輩!!これは、私達じゃなくて…

絵里 ザッ!!!

曜「え…


ガツンッ!!!


千歌「…!」

絵里「もう言い訳は聞き飽きたわ」

曜「あ…あぅ……」

曜(お…重い……なんてパンチ……)
235 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:06:51.16 ID:JK5PcfD80
千歌「よ…曜ちゃん…!!」タッ…!

曜「うぅ……」

千歌「だ…大丈夫!?曜ちゃん!曜ちゃん!!」

絵里「……」

千歌「ちょ…なんで、こんな事するんですか!!絵里先輩!!!」

絵里「先にやったのは、あなた達でしょう……?」

千歌「だ…だから……なんの事か……」

千歌「…!」

絵里 ブンッ!!!

千歌「危なっ…!」スカッ!

絵里「……」

絵里(また避けた……)
236 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:07:26.92 ID:JK5PcfD80
凛「あれ?絵里先輩と千歌先輩達だにゃ!おーい!」

花陽「ん?なにか様子が……」

千歌「凛ちゃん!花陽ちゃん!」

絵里「星空さん……」

曜「うぅ……」

凛「え……??なに…この状況……」

花陽「曜先輩……?」

曜「は…はめられた……逃げて……」

凛「え…?はめられた…?」

絵里 バッ!!

凛「え…

花陽「凛ちゃん!危ない!!」


ガッッッ!!!


絵里「………」

千歌「い…いたた……」

凛「千歌先輩…!!」
237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:08:11.20 ID:JK5PcfD80
千歌「だ…大丈夫?凛ちゃん」

凛「は…はい……でも、千歌先輩が…」

千歌「大丈夫…ガードしたから」

千歌(いったぁ〜っ!!腕折れるかと思った!!)

絵里「……」

絵里「ふっ…どうやら、喧嘩のカリスマってのは嘘じゃないようね……私の攻撃を、ここまで耐えたのは、あなたが始めてよ」

千歌「そ…そりゃどーも…!!ていうか、とりあえず、攻撃すんの辞めてもらえませんか!?」
238 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:08:42.12 ID:JK5PcfD80
曜「そ…そうです…!!絵里先輩は誤解してます!!」

絵里「……」

絵里 サッ!

千歌「あっ…!」

曜「…!」


ガツンッッッ!!!!


曜「あがっ…!」

花陽(か…顔を蹴り上げた……ひどい…!)

凛「曜先輩…!!」タッ…!

曜「あっ…ぶはっ……あぁ…うっ…」ボタボタ…

絵里「その血の量……鼻、折れたかしら……?私と同じね…ふふっ……」

千歌「………!」
239 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:09:34.92 ID:JK5PcfD80
花陽「曜先輩…!曜先輩!!」

曜「だ…大丈夫……大丈夫だから……」

千歌「曜…ちゃん……」

曜「ち…千歌ちゃん………ダメだよ…?喧嘩しちゃ……そしたら…あいつらの思惑通りに…」

千歌「…!」

千歌「……っ」

千歌「わ…分かってる……」

千歌「なんだか知らないけど……はめられたんでしょ……?私達……」

千歌「大丈夫……堪えるから……」

拳 グググ……!

曜「千歌ちゃん……」

千歌「凛ちゃんも曜ちゃんも、そこを離れないで……目の届く位置にいないと守れないから……」

曜「うん……」

凛「わ…分かったにゃ……」
240 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:10:10.61 ID:JK5PcfD80
絵里「あら…?なに?その目は……」

千歌「………」ゴゴゴゴゴゴ…

曜「ダ…ダメだよ……千歌ちゃん……」

絵里「ふふっ…無抵抗な相手を殴るのは、私の趣味じゃないからね……」

絵里「やる気になってくれたみたいで、嬉しいわ…!!」ダッ!!!


スカッ!


千歌「…」

絵里「まだよ…!」ブンッ!!!


スカッ!


千歌「…」

絵里「…!?」

花陽「避けた…!!」
241 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:10:48.95 ID:JK5PcfD80
千歌「………」

絵里「あなた……」

凛「まさか…千歌先輩……攻撃しないで、全部避ける気じゃ……」

花陽「え…絵里先輩相手に…!?そ…そんなの……」

曜「できる…」

花陽「…!?」

曜「千歌ちゃんは、カウンターの名手だから……相手の攻撃を見切るのは誰よりも上手い……」

絵里「ふんっ…ナメた事してくれるわね……」

千歌「わ…私は攻撃する理由がないので……」

絵里「あら?さっき、私、あなたの友達の鼻を折ったのよ?それでも怒らないの?」

千歌「その曜ちゃんが、ダメだって言ってますから……」

曜「…!」
242 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:11:23.01 ID:JK5PcfD80
曜「ち…千歌ちゃん……」

曜(すごい……昔は、すぐに手が出てたのに……)

曜(本当にすごいよ……ちゃんと変われたんだね……千歌ちゃん……)

千歌「お…お願いです……話を…聞いてください……」

絵里「声……震えてるわよ…?本当は私を殴りたいんじゃなくて?」

千歌「そんな事…ないです……それより、話を…」

千歌「誤解…なんです……」

絵里「再三やっておいて、今更なに!? 往生際が悪いわよ!!」

千歌「お願いです……話を……」


絵里「黙りなさい…!!」ヒュッ!!

千歌「くっ…」スカッ…!

絵里「ふんっ…!」ブンッ!!!

千歌 スカッ…!

絵里「ちっ…」
243 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:11:56.17 ID:JK5PcfD80
凛「す…すごい……本当に全部避けてる…」

曜「当然だよ……千歌ちゃんは、浦の星の時は一度も攻撃を食らった事が無かったんだから……」

凛「い…一度も…!?」

曜「うん……何人が相手でも……大人が相手でも……絶対に攻撃を食らわなかった……」

曜「だからこそ、喧嘩のカリスマと呼ばれた……誰一人、千歌ちゃんに触る事もできない……」

凛「す…すごいにゃ……だったら絵里先輩も…」

花陽「どうだろう……」

凛「え…?」

花陽「絵里先輩は強いよ……」

曜「……花陽ちゃん………」
244 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:12:32.74 ID:JK5PcfD80
絵里「このっ…!」ゴオッ!!

千歌「うっ…」スカッ…!

千歌(は…早い……それでいて強い……)

千歌(顔の横を通る風切り音が教えてくれる……)

千歌(この人は強い……!)

絵里「ふんっ…!」バッ!!

千歌「くっ…」カスッ…!


曜「絵里先輩の攻撃が……!」

凛「かすった…!」
245 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:13:09.11 ID:JK5PcfD80
千歌(まずい……このままじゃ……)

絵里「ちっ…ちょこまかと……!」

千歌(一度、捕まえるかなんかして、動きを止めないと……!)

絵里「はっ!」ヒュッ!!!

千歌(ここだ…!)

千歌(まず、避けて…) スカッ…!

千歌(捕まえる…!!) バッ!!!

絵里「…!」

スカッ…!!

千歌(な…!の…仰け反って……

絵里 ゴオッ!!!

千歌「え…


ガツンッ!!!


千歌「ぶっ…!?」
246 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:13:44.88 ID:JK5PcfD80
千歌(なっ……ど…どこから攻撃が……)

絵里「………」


凛「…あ…あそこから蹴りを…!?」

曜「あんなに仰け反ってるのに、回転して片足で、威力ある蹴りを撃てるなんて……」

花陽「あれです……」

曜「え…?」

花陽「あれが、絵里先輩の強さなんです……バレエで鍛えられたバランス感覚で、どんな体勢からでも攻撃してくる……」

凛「バ…バレエ…!?」

花陽「うん……絵里先輩は子供の頃からバレエをやっていたらしくて……当然、バランス感覚も抜群で……」

凛「バランス感覚……」

曜「うん……つまり、体幹が強いって事だね……」

曜(なるほど……だから、あれだけ重いパンチが打てたのか……)
247 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:14:21.05 ID:JK5PcfD80
千歌(くっ…私が攻撃を…

絵里 ザッ…!!

千歌「…!!」


メキィッ!!!


千歌「あっ…あがっ…!」

絵里「………」


曜「か…顔に蹴り……」

凛「ひどいにゃ……」

花陽「でも、あれも絵里先輩の強さのひとつ……」

花陽「さっき、曜先輩の顔を蹴り上げたように、相手を壊す事に一切の躊躇がない……」

花陽「故に、氷の女王……いままで絵里先輩と戦って無事で済んだ人はいません……」

凛「そ…そんな……」
248 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:15:07.99 ID:JK5PcfD80
千歌「………」ポタポタ…

曜「…!」

曜「ま…まずい…!!」

曜「千歌ちゃんが…!!!」

凛「え…?」


千歌「………」ゴゴゴゴゴゴ…

絵里「?」

凛「ち…千歌先輩の雰囲気が……」

曜「や…やばい……あれは……」

千歌「ふっー…ふっー……」ゴゴゴゴゴゴ…

絵里「鼻息なんか荒くして、どうしたの?蹴られてキレた?」

曜「絵里先輩…!!逃げて…!!」

絵里「え…?」

千歌「こっの……」

千歌「金髪アホ野郎があああああああああっっっっ!!!!」ザッ!!!

絵里「な…!」

絵里(き…金髪アホ野郎…!?)
249 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:15:48.63 ID:JK5PcfD80
千歌 ヒュンッ…!!

絵里「…!」


バキィッ!!!!


絵里「…!? ぶっ…ぶはっ…!!」

凛「お…折れてる鼻を……!」

曜「やばい……」

千歌「まだまだぁ!!」ガシッ!!

絵里「あぐっ…」

絵里(あ…頭を……)

千歌「ふんっ…!!!」メキョッ!!!

凛「へ…ヘッドバット……」

絵里「あぐぁ…」ブシュッ…!

花陽「血が……」

千歌「もいっちょ!!!」グイッ!!

凛「あ…!まさか……」


グチャ…


絵里「あ…あぁ……」ボタボタ…

凛「ひ…膝……」

凛「これ……曜先輩が言ってた……」

曜「う…うん……顔を掴んでから、ヘッドバット、膝蹴りの二連撃……」

花陽「ひっ…ひどい……」
250 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:16:22.72 ID:JK5PcfD80
千歌「ふふっ…!」グイッ…

絵里「あ…あぁ……」

千歌「あははっ!!!」バッ…!!

花陽「嘘…!まだやる気なの…!?」

絵里「くっ…」

千歌「オラァッ!!」ブンッ!!!

絵里「くあっ…!」スカッ…!!

絵里「ぐっ…」ヨロヨロ…

凛「避けた……」

花陽「でも、もうフラフラ……」
251 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:17:00.40 ID:JK5PcfD80
千歌「待てコラァ!!」ダッ!!

絵里「くっ…」

絵里「っああ…!!!」ザッ…!!


メキッ!!!


千歌「うぐっ…」

凛「絵里先輩の蹴りが入った…!」

絵里(今の音……確実に折れた…!)

絵里(これで少しはおとなしく…


バキィッ!!!


絵里「あぐっ…ぶはっ…!」

千歌「ははっ…!」

絵里(そ…そんな……アバラが折れたのに……)
252 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:17:44.43 ID:JK5PcfD80
凛「…!?」

凛「け…蹴りが効いてないの…!?」

曜「違う……あれは……」

花陽「か…感じてない……」

凛「…!?」

曜「そう……あれは、蹴りが効いてないんじゃない……痛みを感じてない……」

凛「な…なんにゃ…!!それ…!!危険だにゃ!!」

曜「うん……たしかに危ない……今までは、千歌ちゃんに攻撃を入れられる人なんていなかったから良かったけど、絵里先輩はそれができる……」

凛「じゃ…じゃあ…!どうすればいいにゃ!!このままじゃ二人とも死んじゃうにゃ…!」

曜「どうしようもない……ああなった千歌ちゃんは、相手が潰れるまで止まらない……」

凛「ああなったって……」

曜「仲間が傷つけられると、周りが見えなくなる……昔からそうなんだ……」

花陽「あっ…じゃ…じゃあ……曜先輩が傷つけられたから……」

曜「うん……今回は、それでも、我慢してくれてたんだけどね……自分が攻撃を食らった事で、吹き出しちゃったみたい……」

曜「千歌ちゃんにとっては、初めて喧嘩でもらったダメージだから……」

凛「は…初めて……レベルが違いすぎるにゃ……」
253 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:18:31.21 ID:JK5PcfD80
絵里「くっ……」

絵里(顔の血が止まらない……)

絵里(頭がフラフラする……)

絵里(血が出すぎた……)

千歌「ははっ…!」ダッ!!

絵里(き…来た…!)

絵里(くっ…血なんか気にしてられない…!!この化け物を倒さないと、私が殺される…!!)

絵里(やるしかない……!)

絵里「………」スッ…

千歌「終わりだ…!!!」ガバッ!!

絵里「……」


フワリッ…


千歌「…!?」

曜(かわされた…!?)

曜「いや……流された…!!??)
254 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:19:06.76 ID:JK5PcfD80
絵里「…」


ガンッ!!!


千歌「あがっ…!」

絵里「……」

千歌「くっ…」ザッ…

千歌「…!!!」

曜(な…なんだ今の動き……流れるように反撃された……合気道……?? いや…合気道とも違う……もっと攻撃的な……なにか……)

絵里「はぁ…はぁ……」

絵里(ダメ……呼吸が…乱れる……)

絵里(整えなきゃ……呼吸を……!)

千歌「………」

絵里「…?」

絵里(な…なに……?急に大人しくなった……)
255 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:19:47.80 ID:JK5PcfD80
千歌「………」

曜(千歌…ちゃん……?)

絵里「ど…どうしたの……?」

絵里「今更、怖くなった?先に言っとくけど、あなたが喧嘩を辞めたくても、私は辞める気は無いわよ…?」

絵里「あなたには……返さなきゃいけない借りがあるからね……」

千歌「………」

凛「な…なんにゃ…!?千歌先輩が急に大人しくなっちゃったにゃ!!」

花陽「ど…どうしたんだろ……」

千歌「あ……あぁ……」

絵里(ん…?私を見てない…!?後ろ…?何を見て……

絵里「…!!」

梨子「ち…千歌……ちゃん……?」

曜「あっ…!!」

凛「り…」

花陽「梨子先輩…!!!」
256 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:20:27.76 ID:JK5PcfD80
千歌「梨子……ちゃん………」

絵里(あの子……たしか、高海さんが不良である事を隠してるとか言ってた……)

梨子「ど…どうしたの……そんなに血を流して……絵里先輩も……」

千歌「………」

曜「り…梨子ちゃん…!!これは…!!」

千歌「曜ちゃん……いいから……」

曜「…!」

絵里「………」

凛「ど…どうなるにゃ……これ……」

花陽「わ…分かんない……でも……」

梨子「な…なにしてたの……?千歌ちゃん……勉強は……」

千歌「………」

梨子「なんで黙ってるの……?千歌ちゃん…?なにか……なにか答えてよ………」

千歌「………」

梨子「ち…違うよね……?これ……喧嘩じゃないよね……?そうだよね…?千歌…ちゃん……」

千歌「………」

千歌「喧嘩だよ……」

梨子「…!」
257 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:21:06.58 ID:JK5PcfD80
千歌「喧嘩……私と絵里先輩の……」

絵里「………」

梨子「ど…どうしてそんな事…!!」

千歌「知らないよ……理由なんて忘れた」

梨子「…!」

千歌「ただ……なんか自分の中で大切にしたいものがあって……それが傷つけられたような気がしたから……」

梨子「な…なによ……それ……分かんないわよ……」

千歌「だよね………梨子ちゃんと私は違うから……」

梨子「違う……?なに言って……」

千歌「私は不良だから」

梨子「…!!」
258 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:21:37.95 ID:JK5PcfD80
曜「千歌ちゃん……」

絵里「………」

梨子「うそ……分かんない……分かんないよ……私……どうしたらいいの……」

千歌「今まで嘘ついててごめん……それから、ありがとう……私は楽しかった……」

梨子「なんで……なんでそんな事言うの……」

千歌「もう一緒にいれないかもしれないから………私は不良で…梨子ちゃんはそうじゃない……悪いのは騙してた私で……梨子ちゃんは悪くない……」

千歌「もう…私に梨子ちゃんと友達でいたいなんて言える権利はない……」

梨子「そ…そんな……私は……」

千歌「絵里先輩……続き…やりますか……?」

梨子「…!!」

絵里「あなた……」
259 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:22:06.78 ID:JK5PcfD80
千歌「………」

絵里「遠慮しとくわ……あなたのせいで気分最悪よ…」

千歌「………」

絵里「最低ね……あなた……もう二度と私の前に顔を見せないでちょうだい」クルッ…

花陽「あぁ…!絵里先輩…!!」

凛「い…行っちゃったにゃ……」

千歌「ごふっ…」ポタポタポタ…

曜「ち…千歌ちゃん…!?」ダッ!
260 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:22:51.73 ID:JK5PcfD80
曜「大丈夫…!?血が……」

千歌「いいから……」スッ…

曜「でも…!病院行かなきゃ…!」

千歌「………」ヨロヨロ…

梨子「あ…」

千歌「………」ヨロヨロ…

凛「千歌先輩……梨子先輩の方に……」

梨子「ち…千歌ちゃ…

千歌「………」スッ…

梨子「え…」

花陽「な…何も言わずに通り過ぎた……」
261 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:23:23.33 ID:JK5PcfD80
千歌「………」ヨロヨロ…

梨子「そんな……うぅ…千歌ちゃん……」ポロポロ…

曜「り…梨子ちゃん…!」ダッ!

梨子「曜ちゃん……うぅ…千歌ちゃんが……千歌ちゃんが……」ポロポロ…

曜「……梨子ちゃん………」

千歌「………」ヨロヨロ…

凛「ち…千歌先輩が行っちゃうにゃ…!!」

曜「ごめん、凛ちゃん…!千歌ちゃん頼める…?」

凛「…!」

凛「わ…分かったにゃ…!!ち…千歌先輩!待つにゃー!!」ダッ!

花陽「わ…私は……」オロオロ…

花陽「あっ…!そうだ!私、絵里先輩の誤解を解いてきます…!!」

曜「ごめん……花陽ちゃん…ありがとう……あと、絵里先輩にも病院行くように言っておいて……」

花陽「はい…!じゃあ、失礼します…!」ダッ!
262 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:23:59.37 ID:JK5PcfD80
梨子「うぅ……曜ちゃん……私…どうしたら……」ポロポロ…

曜「…!」

曜「………」

梨子「うぅ……もう…なにも分かんないよ……私……」ポロポロ…

曜「り…梨子ちゃん……」

梨子「どうしたらいいの……私は……」ポロポロ…

曜「ど…どうしたら……か……」
263 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:24:30.21 ID:JK5PcfD80
曜「………」

曜「り…梨子ちゃんは……その…千歌ちゃんの側にいてあげればいいと思うよ……?…それが一番、千歌ちゃんのためになるから……」

梨子「え…!?で…でも……」

曜「大丈夫……千歌ちゃんは、きっと梨子ちゃんを待ってる……」

梨子「ま…待ってる……?」

曜「うん……えっと…詳しい事は後で、また話すけど……千歌ちゃんね、浦の星の時は、すごい不良で……喧嘩のカリスマだなんて呼ばれるぐらい喧嘩ばっかりしてて……」

梨子「そ…そうだったんだ……全然分からなかった……」

曜「でもね…?ちょっといろいろあって……不良は辞めるって決めて、退学になった浦の星から、この学校に来たの……」

梨子「不良を……辞める………」

曜「うん……だから、隠してた……特に梨子ちゃんにはバレたくなかったみたい……」

梨子「え…?私に…?」
264 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:25:03.83 ID:JK5PcfD80
曜「そう……梨子ちゃんなの……千歌ちゃんが変われたのは梨子ちゃんのおかげなんだよ……?」

梨子「どういう事……?」

曜「今までとは全然違う生き方をするって決めるのは簡単じゃないと思う……千歌ちゃんは、きっと、すごく不安だったんだと思う……」

梨子「……」

曜「そんな時に、最初に話しかけてくれたのが梨子ちゃんだった……」

曜「だから、千歌ちゃんにとって梨子ちゃんは、梨子ちゃんが思ってるよりも、ずっとずっと大切で、絶対無くしたくないものだったんだと思う……」

梨子「そんな……そんなの……」

曜「だから…その……

梨子「私だって千歌ちゃんが大切よ……」

曜「え…?」
265 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:25:40.97 ID:JK5PcfD80
梨子「高校入って初めてできた友達が、千歌ちゃんだったんだから……」

曜「梨子ちゃん……」

梨子「ありがとう……曜ちゃん……私…分かったよ……もう迷わない……」

梨子「私……千歌ちゃんに会いに行く……会って、ちゃんと話す………そうすれば、きっと分かる……私がどうしたらいいか……どうしたいのか……」

曜「梨子ちゃん…!」

曜「うん…!うん…!それがいいよ…!!行こう!千歌ちゃんの所に…!!」

梨子「えぇ……でも、その前に曜ちゃんも病院ね?曜ちゃんも、ひどい怪我なんだから……」

曜「え…!?あ…あはは……私のことは別に…

梨子「ダーメ!曜ちゃんだって、千歌ちゃんと同じくらい大切な友達なんだから…!!」

曜「…!」

曜「そ…そっか……/// 友達か……///」

曜「あはは、ごめんごめん…!じゃあ、病院行こっか…!絵里先輩と千歌ちゃんもいるかもしれないし…!!」

梨子「そうね……行きましょうか……」
266 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:26:16.67 ID:JK5PcfD80
梨子「……」フラッ…

梨子「きゃっ…」

曜「おっと…!大丈夫…?梨子ちゃん……」

梨子「あ…ありがとう曜ちゃん……まだ少し頭が混乱してて……」

曜「そっか……」

曜(頭混乱してて、つまづくかな……? もしかして、梨子ちゃん、運動神経悪いんじゃ……)

梨子「そ…その……ちょっと聞きたいんだけど……曜ちゃんも…その……喧嘩とかするの…?」トコトコ

曜「そ…そりゃあね……た…多少は……」トコトコ

梨子「そっか………」トコトコ

梨子「………」トコトコ

曜「………」トコトコ

梨子「また嘘つくのね……」トコトコ

曜「うぐっ…」ギクッ!
267 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:26:55.61 ID:JK5PcfD80
曜「す…すみません……多少じゃないです……」トコトコ

梨子「じゃあさ、聞くけど、なんで喧嘩なんてするの?」トコトコ

曜「う…うーん……千歌ちゃんのため……みたいな……」トコトコ

梨子「それって喧嘩じゃなきゃダメなの…?謝ってどうにかなったりするものなんじゃないの…?」

曜「あ…謝るのは……その…プライドが許さないというか……なんというか……」トコトコ

梨子「………」トコトコ

曜「………」トコトコ

梨子「はぁ……全く理解できないわね……なによ、プライドって……くだらない……」トコトコ

曜「仰る通りです……」トコトコ

梨子「でも……」トコトコ

曜「…?」トコトコ
268 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:27:42.03 ID:JK5PcfD80
梨子「ちょっとだけ、かっこいいわね……そういうの……」トコトコ

曜「…!」トコトコ

曜「梨子ちゃん……!」トコトコ

梨子「あっ、不良がいいって言ってるわけじゃないからね?私は、不良には断固反対よ」トコトコ

曜「うぅ……やっぱりそうか……」トコトコ

梨子「だから、曜ちゃんにも喧嘩は辞めてもらいます」トコトコ

曜「えぇ…!?」トコトコ

梨子「えぇ…!?じゃないわよ!曜ちゃんが怪我するのなんて、私見たくないんだから!」トコトコ

曜「うぅ…で…でも……必要になるというか……」トコトコ

梨子「ダーメ!次、喧嘩したら友達辞めるわよ」トコトコ

曜「えぇ…!?」トコトコ

曜「じゃ…じゃあ……喧嘩辞めます……」トコトコ

梨子「よろしい」トコトコ

曜「はい……」トコトコ…
269 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:28:11.62 ID:JK5PcfD80
梨子「後は、千歌ちゃんね……」トコトコ

曜「え…?でも、千歌ちゃんは、もう喧嘩しないって決めて…

梨子「してるじゃない」トコトコ

曜「あ…」トコトコ

梨子「甘いのよ、決意が。ビシッと言ってあげなきゃ…!!あと、勉強も!」トコトコ

曜「あはは……梨子ちゃん厳しい……」トコトコ

梨子「曜ちゃんが散々甘やかしたみたいだからね、私が厳しくしないと…!」トコトコ

梨子「待ってなさい!千歌ちゃん!!」








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270 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/03(土) 16:12:53.84 ID:4Xd6OLElo
こっから先はどうなるんやら
271 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 16:49:35.21 ID:JK5PcfD80

病院 入院棟−


絵里「………」

千歌「………」

ピピピピピピピ…

看護師「はーい、お熱計れましたね〜」

看護師「わっ…!二人とも、すごい高熱……骨も折れてるし……しばらく安静にしてる必要があるわね〜」

絵里「………」

千歌「………」

看護師「たしか、二人とも同じ高校なんだっけ?良かったわね〜!友達が隣で!」

絵里「………」

千歌「………」

看護師「じゃあ、私は行くわね!大人しくしてるのよ〜」ガララ……バタンッ…

絵里「………」

千歌「………」
272 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 16:50:13.24 ID:JK5PcfD80
絵里「………」

千歌「………」

絵里「いや、なんで隣なのよ……」

千歌「こっちのセリフですよ」

絵里「………」

千歌「………」

絵里「その…体…大丈夫?結構強く蹴っちゃったけど……」

千歌「大丈夫です」

絵里「………」

千歌「………」

絵里「あ…あと……その……ごめんなさいね…?事情は、小泉さんから聞いたわ……」

千歌「………」

絵里「停学明けたら、あの子達には、私からキツく言っておくわ」

千歌「………」

絵里「………」
273 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 16:50:48.26 ID:JK5PcfD80
千歌「………」

絵里「あれ…?無視?聞こえなかった?」

千歌「………」

絵里「お…怒ってる…?」

千歌「怒ってません」

絵里「え…えぇ〜……怒ってるじゃない……」

千歌「………」

絵里「なんで?あの桜内さんとかいう子に見られたから…?」

千歌「………」

絵里「でも、あなたも悪いのよ?あんな突き放すような言い方して……」

千歌「………」

絵里「桜内さん、すっごい悲しそうな顔してたわよ?」

千歌「………」

絵里「………」
274 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 16:51:14.09 ID:JK5PcfD80
千歌「………」

絵里「………」

絵里(何も喋らない……)

絵里(………)

絵里(部屋替えてもらえないかしら……)



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275 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 16:54:10.18 ID:JK5PcfD80
一階 ロビー −


花陽「まさか、絵里先輩と千歌先輩が同部屋になるとは……」

凛「それも隣……」

花陽「大丈夫かな……喧嘩とかしてたり……」

凛「それはないにゃ……おそらく二人で黙り込んでるに違いないにゃ」

花陽「あはは…それ辛いね……」

梨子「あ!花陽ちゃん!凛ちゃん!」タッタッ!

花陽「あ!梨子先輩…!も…もう大丈夫なんですか…?」

梨子「まあね……吹っ切れたわ」
276 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 16:55:15.11 ID:JK5PcfD80
凛「あれ?曜先輩は?」

梨子「あ、曜ちゃんなら今、治療中よ。ひどい怪我だったからね……」

花陽「そうですか……」

梨子「それで……その…千歌ちゃんに会いたいんだけど……部屋分かる?」

凛「え…!?会うんですか!?」

梨子「えぇ……会って話さなきゃいけないと思ったから……」

凛「………」

梨子「どうしたの?凛ちゃん……」

凛「えっと……その…今、千歌先輩に会っても、たぶん……」

梨子「……ふふっ…いいのよ……そんなの分かってる……話してくれるようになるまで、粘るしかないわ……何日でもね…!」

凛「梨子先輩……」
277 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 16:56:29.61 ID:JK5PcfD80
看護師「あの〜…あなた達、高海さんのお友達の方?」

梨子「え…?は…はい……そうですけど……どうかしました?」

看護師「今、高海さんから言われたんだけどね……面会拒否だって……」

梨子「え…」

看護師「ごめんなさいね……そういうのは一応、患者側に権利があるから……」

梨子「そう…ですか……」

看護師「高海さん……なにかすごく悩んでるみたいだけど……なにかあったの…?」

梨子「………」

梨子「いえ…大丈夫です…!」ニコッ…

梨子「わざわざ伝えてくださって、ありがとうございました…!」ペコリ…!

花陽「梨子先輩……」

看護師「そう…?じゃあ、私は戻るわね。高海さんにも、よろしく伝えておくわ」クルッ

梨子「はい…!お願いします…!」
278 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 16:57:15.74 ID:JK5PcfD80
梨子「………」

凛「そんな……面会拒否だなんて……」

梨子「あはは…断られちゃった……」

花陽「…!」

花陽「だ…大丈夫ですよ…!きっと今日だけで、明日には……」

梨子「うん…そうだね……!明日、また来よう!」

花陽「はい…!きっと千歌先輩も会いたがってますよ!」

梨子「そうね……うん…きっと……そう……」

梨子「………」

凛「梨子先輩……」

梨子「さっ!こんな所でしょげてても、しょうがないわ!曜ちゃんのお見舞いに行きましょう!」

花陽「あっ…は…はい…!そうですね!曜先輩も、大変ですからね!」

凛「うん……」

凛「………」

凛(千歌先輩……)

凛(一体どうしちゃったにゃ……)



−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

279 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 16:58:04.92 ID:JK5PcfD80

病室−


絵里「本当に良かったの?面会拒否だなんて」

千歌「………」

絵里「はぁ……また無視?」

千歌「………」

絵里「何か言ったらどうなの?ここなら私以外誰も聞いてないわよ」

千歌「………」

千歌「……じ…自分の中で答えも見つかってないのに……会えない…です……」

絵里「バカね、それを一緒に探してくれるのが友達でしょ?見つかってないなら、なおさら会うべきよ」

千歌「…!」
280 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 17:00:35.42 ID:JK5PcfD80
千歌「………」

絵里「………」

絵里「まあ、あなたの問題だから、私には関係ないけどね」

千歌「はい……」

ヤンキー「絵里さん…!」ガララ…!

絵里「あら、あなた達……」

ヤンキー「た…高海にやられたって本当ですか!?嘘ですよね!!??」

絵里「むっ…」


ゴチンッ!!!


ヤンキー「いっ…いったぁ!な…なにするんですか!?」

絵里「言う事が違うでしょ!!私は、もう全部知ってるのよ!!」

ヤンキー「えっ……」
281 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 17:02:58.58 ID:JK5PcfD80
ヤンキー「ぜ…全部って……全部ですか…?」

絵里「えぇ、小泉さんに聞いたわ」

ヤンキー「す…すみませんでしたあああ!!!」

絵里「謝らなきゃいけないのは、私じゃないでしょ、ほら…」

ヤンキー「えっ……うぅ……」

絵里「ほら!早く!」

ヤンキー「は…はい……」

千歌「…」

ヤンキー「わ…わりぃ……」

絵里「…!」


ゴチンッ!!!


ヤンキー「いったぁ!?な…なんですか!!謝ったじゃないですか!!」
282 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 17:04:27.64 ID:JK5PcfD80
絵里「あれのどこが謝ってるのよ!!ちゃんと謝りなさい!!!」

ヤンキー「え…えぇ〜……でも後輩に…」

千歌「別にいいです」

ヤンキー「え…?」

千歌「私……怒ってませんから」

ヤンキー「えっ…えぇ〜……絶対怒ってるじゃん……」

千歌「怒ってません。私の事は気にしないでください」

絵里「………」

ヤンキー「え…絵里さん……高海のやつはこう言ってる事だし……とりあえずは……」

絵里「はぁ……まあ、そうね……いいわ……」

絵里「今のこの子には、何を言っても通じないだろうしね……」
283 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 17:05:36.83 ID:JK5PcfD80
絵里「それで、どうしたの?ただ見舞いに来たわけじゃなさそうだけど……」

ヤンキー「そ…そうなんです!!大変なんです!!遂に、焔ヶ丘高校(ほむらがおか)の奴らが動き出したんすよ!!」

千歌(焔ヶ丘……?)

絵里「そう……焔ヶ丘が……」

ヤンキー「多分、絵里さんが入院したのを知って、一気に来る気なんです!!どうすればいいですか!?」

絵里「決まってるわ、焔ヶ丘の奴らは全員ぶっ飛ばす……あの一件以来、ずっと、そう決めてたでしょ?」

ヤンキー「で…でも……絵里さん抜きじゃ……」

絵里「大丈夫よ、すぐに退院するわ。それまでは耐えてて」

ヤンキー「っはい…!!分かりました!!よっしゃ!行くぞ!お前ら!!」

ヤンキー「それじゃあ、失礼します!絵里さん、お大事に!!」ガララ……バタンッ…!
284 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 17:06:16.27 ID:JK5PcfD80
絵里「………」

千歌「………」

絵里「はぁ…全く……慌ただしい人たちね……ごめんね?騒がしかった?」

千歌「いえ…別に……」

絵里「………」

千歌「………」

千歌「あの……」

絵里「ん?なに?」

千歌「なんですか?焔ヶ丘って……」

絵里「あら?興味あるの?不良の話よ?」

千歌「………」
285 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 17:08:04.53 ID:JK5PcfD80
千歌「別に…ちょっと気になっただけです……」

絵里「ふふっ…じゃあ、ちょっとだけ教えてあげるわ……」

絵里「今のアキバが、なんて呼ばれてるか知ってる?」

千歌「アキバが…?」

千歌「………」

千歌「オタクの街……」

絵里「違うわ……」

千歌「じゃあ、なんですか…?」

絵里「………」

絵里「不良戦国時代よ……」

千歌「不良…戦国時代……」
286 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 17:08:40.65 ID:JK5PcfD80
絵里「そう……今、この秋葉原は、3つの高校が覇権を争う戦国時代に突入してるのよ」

千歌「3つ……」

絵里「えぇ……まず、私達の通う西の水見色高校(みずみいろ)、それから、さっき話した東の焔ヶ丘高校、そして、北の緑王学園(りょくおう)……この3つよ」

千歌「水見色…焔ヶ丘…緑王……」
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