【咲-saki-】久「いくわよ…咲、憧、穏乃、淡」

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67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/13(火) 21:41:43.86 ID:4MPk/ylE0


‥‥‥‥‥‥


久が、合宿について説明してから、一週間とちょっとが経ち、今日は5月最後の金曜日。清澄高校麻雀部員はバスに揺られた後、合宿場に到着していた。

久「うーん、空気が美味しいわねぇ」

久が、身体を伸ばして、気持ちよさそうに言う。

憧「いや、高校からそこまで離れてないし、そんなに変わらないでしょ」

久「もう、気分の問題よ、気分の問題!」


穏乃「わぁ、山だー!」

淡「やっほー!」

山…というよりは、渓谷と言う表現の方が正しいが、穏乃と淡はわいわいとはしゃいでいる。

久「みんなー、早速だけど、部屋に行くわよ。着いてきてねー」

久がみんなに呼びかけ、宿に入り、チェックインの手続きを済ませ、五人は部屋につく。

憧「かなり広いわね…って、雀卓が部屋にっ!?」

久「あぁ、宿の人に無理言って用意してもらったのよ」

憧「そ、そうなの」

憧は、無理を言ったら用意してくれるものなのか、と思ったが、色々面倒そうだったのでやめておいた。
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/13(火) 21:44:43.24 ID:4MPk/ylE0

咲「それじゃ、宿にも着いたし…さっそく麻雀を…」


久「ちょっと待ったー!」

久「ふふ、咲は分かってないわね…。宿についたら…まずは温泉でしょっ!」


穏乃「おぉ、温泉!」

淡「わーい、温泉温泉、いい湯だな!」
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/13(火) 21:49:30.85 ID:4MPk/ylE0


‥‥‥‥‥‥


咲(わ、わぁ…憧ちゃんって着痩せするのかな? い、意外と胸大きいな)

久の提案で五人は宿について、すぐに温泉に来ていた。今は脱衣所で、服を脱いでいる。


咲は、さっきから憧の方をちらちらと見ては、顔を真っ赤にしている。

淡「ぷぷっ、シズノまったいらー!」

穏乃「な、なにをー! 淡だって自慢できるほど大きくないじゃんか!」

淡「ふふん、私は最近、徐々に大きくなってきているからね!」


咲(…胸の話になってる。話を振られないようにしないと)

そう思い、咲はそそくさと温泉に入る。

憧(はぁ…しずったら最近本当に淡とばっか…私も、もっとしずと話したいのに…)

憧は、最近穏乃と話せていないことに不満を抱いていたが、それでも、常に穏乃にべったりの淡とそれを受け入れている穏乃の間に割って入るという事は出来ないでいた。
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/13(火) 21:51:48.57 ID:4MPk/ylE0
久「あら、憧ー、脱いだままぼーっとしてると風邪ひくわよ。早く温泉に入りましょ」

憧「あっ、う、うんっ!」

憧は、久に促され、急いで温泉に向かう。その間も、穏乃と淡は楽しげだった。


温泉は室内にある温泉と、露天、それにサウナも併設されていた。

温泉には、誰もおらず、5人の貸し切り状態であった。


淡「シズノー、髪の毛洗いっこしよー!」

穏乃「髪の毛? いいよ」

淡「わーい! それじゃ、シズノから洗ったげる!」

穏乃「うん、よろしく頼むよ」


淡「それじゃ、髪の毛濡らしまーす」

淡は、ばしゃばしゃと穏乃の髪をシャワーで濡らしていく。一通り濡らした後、淡はシャンプーを手に取って穏乃の髪をわしゃわしゃと洗う。


淡「痒いところありませんかー」

穏乃「うん、淡上手いねー」

穏乃は、淡に洗髪され気持ちよさそうに目を細めている。

淡「わしゃわしゃわしゃ〜♪ シズノの頭、小っちゃくて可愛い…それに、身体もすっごく小っちゃい!」

淡はそう言って、穏乃の裸のままぴったりとくっついて、穏乃がシャンプーをされていて目を瞑っているのをいいことに、穏乃の脇腹をこちょこちょとくすぐった。
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/13(火) 21:53:49.50 ID:4MPk/ylE0
穏乃「ちょ、ちょっと淡! くすぐったいじゃんか! あ、あははっ」

穏乃は、あはははっといった笑い声をあげ、淡のくすぐり攻撃から逃げようとする。


淡「シズノってくすぐり弱いんだね」

穏乃が本当に苦しそうだったので、淡はくすぐりをやめる。


穏乃「はぁ…酷い目に合った。大体、小っちゃくて可愛いって何だよ!」

淡「えー、本当の事だよー」


そう言って、淡は穏乃の髪についているシャンプーの泡を流していく。

穏乃「わぷっ、い、いきなり流すなよ!」

穏乃が淡に文句を言うが、淡は全く気に留める様子もなく、穏乃の髪の泡を落としていく。


淡「シズノは本当に可愛いよ、それにカッコいい」

淡がぼそっと呟く。しかし、その声は穏乃に届くことなく、シャワーの音にかき消された。


淡と穏乃が、そうやってじゃれ合いながら髪や体を洗っているとき、そんな二人を見ていたくなかったのか、憧は咲に『洗ってあげる!』と言って、憧と咲もお互いを洗いっこしていた。
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/13(火) 21:54:58.34 ID:4MPk/ylE0

咲(憧ちゃんの背中綺麗だな…も、もし、私と憧ちゃんが恋人になれたら、憧ちゃんと、わ、私…///)

咲は、憧の裸を見て、顔が真っ赤になる。


咲(はぁ、私にもうちょっと胸があれば、憧ちゃんの背中に胸を押し付けて誘惑、とかできたのかな?)

そう思って、咲は自分の胸をちらりと見て、ため息をつく。


咲(…温泉から出たら、牛乳飲もうっと)

咲は、そう決意した。


そんな四人の様子を、いち早く身体を洗い湯船につかっていた久は、微笑みながら見ていた。
73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/13(火) 21:58:21.72 ID:4MPk/ylE0


‥‥‥‥‥‥


温泉に入った後、食事をして、その後、麻雀を打ち、現在時刻は23:00。


バスでの移動などもあって疲れていたのだろうか、咲はうつらうつらと舟をこいでいる。憧も同様に、少し疲れ気味のようだ。

それとは、反対に穏乃と淡はまだまだ元気そうだ。

しかし、明日の事もあるから、という事で、今日はもう休もうと久が提案して、各々、布団に入り眠りについた。


そして数分後、いくつかの寝息が聞こえてきたころに、布団の一つがもぞもぞと動き出す。

淡「シズノ、シズノ…起きてる?」

もぞもぞと動いた布団の中にいた淡は、穏乃の布団の中に潜り込み、ひそひそと穏乃に話しかけた。


穏乃「淡? うん、なんだか寝付けなくって」

穏乃は、淡に答える。

淡「それならさ! ちょっとお外に散歩しに行かない? ほら、今日は星が綺麗だしさっ」
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/13(火) 22:00:19.76 ID:4MPk/ylE0

穏乃「うん、いいね…憧達は寝てるようだし、静かに外に出よ」

淡「うん!」


そう言って、淡と穏乃は布団から出て、防寒をして外に抜け出す。

淡と穏乃が外に出た後、部屋には咲と憧の二つの寝息が聞こえる。


久「…青春ね」

久は起きていたようで、布団の中で小さくそう呟いた。
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/13(火) 22:02:10.05 ID:4MPk/ylE0


‥‥‥‥‥‥


穏乃「おー、すっごい星空!」

穏乃が上を向いて、星空を見ている。二人は、木が生い茂る道を抜け、少し開けた場所のベンチに腰かけていた。


水の流れる音に加え、ほんの少し虫の鳴き声も聞こえる。

淡「ホント! あ、おっきな星見つけたよ! 大星だけに!」

穏乃「あははっ、何だよ、それ」

そう言って、二人は笑いあう。


淡「おぉ、見てみてシズノ! おっきな星三つが三角形に見えるよ!」

淡が、その方向を指さす。

穏乃「ホントだ…綺麗だなぁ」
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/13(火) 22:04:42.24 ID:4MPk/ylE0
二人は、しばらくの間、星を眺める。

春と夏の間。ほんのちょっと湿りっ気のある、少し冷たい風が二人の間を吹き抜ける。

穏乃(5月の終わり…初夏とはいえ、まだまだ寒いなぁ)

そんな事を穏乃が考えた時、淡が穏乃に話しかける。


淡「ねぇ、シズノ」

穏乃「ん、どうしたの?」

淡「シズノ…私、清澄に来て良かったよ」

穏乃「急にどうしたのさ」

淡が続ける。


淡「実は私ね、サキほどじゃないと思うけど…中学の時、麻雀があんまり楽しくなかったんだ」

穏乃「そうなの?」

淡「うん、何というか…麻雀をしてても、全然燃えてこないんだ。私の周りの子は、全然面白くなかった」

穏乃「だから、中学の時、公式戦にあまり姿を見せなかったのか?」

淡「うん、なんだか面倒になっちゃってね。それは、高校でも変わらないと思ってた」


淡「けどね…」

淡「そんなことなかった。高校には、サキが、アコが、ヒサが…そして、シズノがいた」

淡「入学式の次の日、シズノが私を楽しい場所…麻雀部に私を連れて行ってくれたんだ」
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/13(火) 22:09:24.35 ID:4MPk/ylE0
淡「麻雀部に入ってから、ヒサや、サキ、アコと一緒に居られて、とっても楽しかった」

いつの間にか、辺りから虫の鳴き声は消えており、水の流れる音だけが響いている。


淡「でもね、私が一番楽しい時はシズノと一緒にいる時だったんだ。たった2か月くらいだけど…シズノのカッコいいところ、可愛いところ、優しいところ、たくさん見てきた」

星空を見上げていた淡は、そう呟いた後、穏乃の方を向く。

それにつられるようにして、穏乃も淡を見つめ返す。

ほんの少しの、沈黙の後。


淡「そして、そんなシズノを……私は好きになりました」

普段の淡からは想像もできないような、緊張した声で、似つかわしくない敬語で、自分の気持ちをまっすぐ穏乃にぶつける。

淡「私と、コイビトになってください」

穏乃は、星空よりも純粋な淡の瞳に吸い込まれそうになる。

そして、ゆっくりと口を開く。
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/13(火) 22:11:24.78 ID:4MPk/ylE0

穏乃「私は…いや、私も、淡の事…好き」

穏乃「でも…私は、淡みたいに垢ぬけてないし…恋人がどういう関係なのか、何をすればいいのか分からない」

穏乃「それでも、淡と…特別な関係になりたい」

穏乃「淡と、恋人になりたい」


星空が二人を照らす。

淡「穏乃、嬉しいっ」

二人は、手を繋ぐ。


淡「ね、シズノ。私、コイビトが何をすればいいか知ってるよ」

淡「シズノ、目を閉じてみて」

星空に照らされる淡の鮮やかな金髪が揺れる。

穏乃「うん」

それだけ言って、穏乃は目を閉じる。

二人の顔が近づく。お互いの息遣いが分かる。

そして、二人は、ほんの一瞬だけ、唇を合わせる。

穏乃「あっ…」

その柔らかい感触に穏乃は目を開ける。目の前には、淡の宇宙のような広がりを持った瞳が穏乃を見つめている。

淡「シズノ…」

穏乃「淡…」


そして、二人はもう一度唇を重ねる。唇を通して、気持ちを重ねる。

二人の気持ちが通じ合い、離れないのと同じように、唇も離れない。

春と夏の間。星空が照らす木々の中で、二人の少女は、特別な関係になった。
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/13(火) 22:13:01.06 ID:4MPk/ylE0


‥‥‥‥‥‥


合宿2日目。今日は、朝から晩まで麻雀漬けだ。


淡「ふっふーん! 淡ちゃん、絶好調っ!」

久「本当、今日は絶好調ね」

淡「そうでしょ、そうでしょ! 淡ちゃん、どんどこずんどこぽんぽこ和了っちゃうよっ!」

淡「シズノ、褒めて褒めてっ!」

そう言って、淡は穏乃に抱き着く。

穏乃「お、おい、淡っ!」

穏乃は、昨日までとは違い、淡の過度なスキンシップに顔を赤らめている。


憧「…」

そんな二人を見て、賢い憧は気付いてしまう。穏乃の反応を見て、二人の関係に、簡単に気付いてしまう。

咲(憧ちゃん…?)

そして、咲も変化に気づく。しかし、その変化は穏乃と淡の変化ではなく、普段から見ていなければ気付かないような、憧のちょっとした変化だった。
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/13(火) 22:16:25.29 ID:4MPk/ylE0


‥‥‥‥‥‥


穏乃「あー、つっかれたー!」

淡「つっかれたー!」


穏乃がぐいーと身体を縦に伸ばす、淡もそれを真似るように身体を縦に伸ばしている。

合宿2日目、特打ちを終えたところだ。

久「ホント、打ちまくったわね。それじゃ、疲れを取るためにも、温泉に行くわよー!」

淡「おー!」


そう言って、憧以外の4人が部屋を後にしようとする。

咲「あれ、憧ちゃん、温泉いかないの?」

憧「うん。私、ちょっとここに残って、今日打った感じを復習したいから。先にいってていいよ」

咲「あ、それなら、私も一緒に復習していいかな?」


憧「…ごめん、ちょっと一人で集中したいの」

咲「そ、そっか! それなら、いいんだ。頑張ってね、憧ちゃん!」

憧(ごめんね、咲…。ただ、一人になれるのは今しかないし…外じゃ、思いっきり泣けないから…)
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/13(火) 22:18:55.40 ID:4MPk/ylE0

淡「サキー、アコー、どうしたのー」

既に、部屋から出てる淡が咲と憧を呼ぶ。

咲「あ、今行くよ!」

そう言って、咲だけが扉の方に向かう。

穏乃「あれ、憧は?」

咲「憧ちゃん、一人で今日の復習がしたいんだって」

淡「そっかー」


そんなやり取りをして、4人が部屋を出ていき、扉を閉める。部屋には憧だけが残る。

憧「私って、わがままだなぁ…」

憧は一人でぽつりと呟く。

憧「でも、もう胸が苦しいの…」

そう呟いた憧の声はぶるぶると震えていて、目には涙がたまっていた。
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/13(火) 22:21:13.54 ID:4MPk/ylE0

憧「うぐっ…ひぐっ、しず、しず…」

憧は、泣く。


憧「当たり前だよ、淡は、ぐいぐいとしずにアプローチしていたのに、私はそれを見てるだけ、何もできなかったんだから…」

憧「うぅっ…」

ぽろぽろと涙が流れる。


その時、部屋の扉が開いた。

憧「っ!」

憧はびくっと震え、泣いている姿を見られないようにするが、間に合わない。

咲「ごめん、忘れ物…」

そう言って、部屋に入ってきた咲は、その場で固まる。自分の好きな人が、ぼろぼろと泣いている姿を見て、固まる。


咲「憧、ちゃん?」

辛うじて、憧の名前を呼ぶ。

憧「ごめっ、で、出ていって…」
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/13(火) 22:26:41.84 ID:4MPk/ylE0

憧は、かすれた声で咲に言う。


咲「出て、行かないよ」

憧「え…」

咲「憧ちゃんが、何で泣いているか、理由は分からないけど…私、憧ちゃんの力になりたい」

咲「泣いている時は、一人でいるよりも、二人でいた方が辛くないから…」


咲は、ゆっくりと憧に近づく。

今にも、壊れそうな憧の心は、咲の優しさ声に、優しい言葉に耐えられない。

憧は、全ての感情を、咲にぶつけた。


憧「うぅっ、咲、咲…しずが、しずが淡に取られちゃったよ…」

憧が咲にすがるように抱き着き、涙を流す。

憧「わ、私っ…しず、しずが大好きなの、に…しずが、淡に取られちゃったよっ」

咲「…」


自分の好きな人が、自分以外の人を好きだと告白してきた。

咲は、抱き着いてくる憧を無言で抱き返す。咲は、必死で涙をこらえ、憧を力強く抱き返す。涙を流す憧を不安にさせないように、自分が泣いてはならないと唇をかみしめて、涙をこらえる。

憧は、泣き続けた。そして、咲は、憧を抱きしめ続けた。
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/13(火) 22:27:16.19 ID:4MPk/ylE0
今日はここまでにします
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/13(火) 23:50:58.44 ID:M/NGN4YHO
乙乙
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/14(水) 01:36:48.55 ID:5R+RnMqXO
咲を勇気づけた憧を慰める咲…
こういう鉄板の流れすこ
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/14(水) 15:54:11.66 ID:lVUUOTQjO

穏淡おめでとう!咲憧がんばれ!全国大会表彰式とW結婚式には呼べよな!
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/14(水) 17:19:48.58 ID:Usv1p9C3o
????「STAP細胞というものがあれば、女の子同士でも子供を産めるそうですよ」
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/14(水) 18:48:26.71 ID:UG4CeORxO
あ、iPSから進化しとる!
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/14(水) 23:51:54.20 ID:IXTeoAfg0
この流れなら麻雀部内でカップル二組出来る中ヒッサが独り身に…。
きゃっぷとくっつけばいいか(適当)
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/14(水) 23:57:07.15 ID:Z9NOrACMo
ヒッサはたらしで校外各校に一人ずつ女抱えてるからね
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/15(木) 05:25:22.86 ID:p2fEqT+1O
原作設定持ち出すなや
たまにはお母さん的に見守る先輩らしい部長も良いだろうが
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/16(金) 00:30:54.79 ID:CeIzmzkiO
続きまだですかねえ…?
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/17(土) 21:36:39.06 ID:F3SQbTrhO
エタったな
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/18(日) 23:56:49.61 ID:ukqcaVR6O
咲憧はまだですか?
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/21(水) 18:06:40.25 ID:uOioiQnP0


‥‥‥‥‥‥


憧「…ごめんね、咲。私、急に泣き出したりなんかして迷惑だったよね」

二人は隣同士、肩を寄り添わせて露天風呂に入っている。

憧は泣き腫らした目で、咲を見て謝罪する。

あの後、淡達が温泉から出て部屋に戻ってくる頃には憧は泣き止んでおり、淡達と入れ替わるようにして咲と憧は二人で温泉に来ていた。

温泉には咲と憧以外誰もいない。


咲「ううん、いいの。それに、これでおあいこだよ」

憧「おあいこ…?」

咲「うん。私が一番最初、麻雀部に入った時淡ちゃん達を怒らせちゃって…」


咲「その時憧ちゃん、私を励ましてくれたよね」

憧「そんな、あれは…」

咲「ううん。私ね、とっても嬉しかったんだよ」

憧「そう……」


咲「本当に…嬉しかったんだよ」

今すぐにでも自分の気持ちを伝えて憧に自分を見てほしい。そんな気持ちを咲は必死に抑えつける。今、そんな事を言うのはエゴだ。

97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/21(水) 18:11:41.26 ID:uOioiQnP0

咲と憧の間に会話がなくなり、温泉の水音だけが響く。


そんな静寂が少し流れた後に、憧が口を開く。

憧「…ありがとね、咲。咲が居てくれたおかげで少し気持ちに整理がつきそう」

咲「そっか、憧ちゃんのためになれたなら私も嬉しいよ」

憧「……」


咲も憧も虚空を見つめ、再び沈黙が流れる。そんな沈黙を咲は気まずく思う。

咲(どうしよう、また無言になっちゃったけど…憧ちゃんになんて声をかければいいか全然わかんないよ)

咲(私、ダメダメだなぁ…。憧ちゃんは居てくれてありがとうって言ってくれたけど…私、本当に憧ちゃんの傍に居ることしかできない)

咲(憧ちゃんは私が困っていた時、泣きそうになった時…優しくて、その時の私に必要な言葉をくれた)

咲(だから私も憧ちゃんのために何か…何か憧ちゃんに…)


咲がそんな考えを巡らせている時、唐突に憧が咲に話しかけてきた。

憧「ど、どうしよう、咲……」

憧の声は震えていた。温泉に来て少し落ち着いていたはずの声は、部屋で泣いていた時のようにぶるぶると震えていた。


咲「どうしたの、憧ちゃん…?」

そう言って咲は、虚空を見つめていた瞳を憧の方へ向ける。その瞳の先には泣き腫らして赤くなっている目に再び涙を溜めた憧がいた。
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/21(水) 18:21:44.18 ID:uOioiQnP0

憧「どうしよう、咲…。私、嫌な子だ。部屋に居て麻雀してる時とか、泣いていた時は淡としずの事を深く考えないで済んでた」

憧「でも今、咲のおかげで少し落ち着いて考える余裕が出てきたら……嫌な考えがどんどん浮かんでくるの」

そう言って憧はうるんだ瞳で、すがりつくように、悲痛な声で咲に訴える。


憧「淡なんてしずに嫌われちゃえばいいのにとか、私の方が絶対にしずの事が好きなのにとか…。淡は何にも悪くないのに、大切な仲間なのに……」

憧「それなのに、嫌な考えがどんどん浮かんできて…どうしよ、どうしよう咲…」

憧「わ、私……ひぐっ、ぐすっ…ど、どうしよう…」

憧は大粒の涙を流し、あまりの心の痛みに身体に力を入れることすらできないのか咲に正面から抱き着くようにして身体を預ける。


咲「あ、憧ちゃん…」

一糸まとわぬ姿で二人は抱き合う。


咲(あぁ…どうしよう…)

咲(私…私、最低だ。憧ちゃんの肌を感じて…息遣いを感じて…髪の匂いを感じて……興奮してる)

咲(憧ちゃんのために何かしてあげないといけないのに、憧ちゃんを元気づけてあげないといけないのに…。私、憧ちゃんを慰み者にしようとしている)

咲(もっと、もっと深く繋がりたい…憧ちゃんに私を刻みたい…)


憧「咲…私、どうすればいいの…」

そう言って憧は、少し咲から身体を離してうるんだ瞳で咲を見つめる。
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/21(水) 18:27:22.32 ID:uOioiQnP0

咲(あぁ、憧ちゃん……)


吸い込まれる。憧の瞳に、肌に、唇に、咲は無意識に吸い寄せられていく。

憧「さ、き……?」

咲「憧ちゃん……」

憧は目を見開いたまま、咲は目を閉じて…そして、ゆっくりと二人の唇が重なる。

温泉の水音も、肌に触れる温泉の暖かみも感じない。感じるのはお互いの肌の感触と息遣い、世界から二人だけが隔絶されたような感覚に陥る。

数秒か、それとも数分か、時間感覚のなくなっていた咲はゆっくりと唇を離す。


咲「……ごめん。私、最低だ」

それだけ独り言のように呟いて、咲は憧を温泉に一人残して逃げるように立ち去る。

温泉に一人残された憧は事態をのみ込めないのか、目を見開いたまま固まっていた。
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/21(水) 19:53:10.23 ID:NiQjrxHd0
はえ〜
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/21(水) 23:00:51.53 ID:522j2BB0O

この調子で少しずつでも良いから更新シクヨロ
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/22(木) 18:43:51.87 ID:GAVSylD+O
いいところで止めやがる
なんという焦らしプレイだ…
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/24(土) 02:09:03.07 ID:CNZLNbTZo
たまらんな
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/24(土) 02:31:30.62 ID:00Z6MqrxO
衝動的に行動して後悔する咲らしさ恋愛ですら生真面目な憧らしさ、原作と違うカプなのにキャラクター性は崩壊してないから上手いね
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/24(土) 11:36:31.99 ID:Gz+5g0k0O
部長ぼっち
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/24(土) 14:18:30.16 ID:/+VOQ/2bO
>>92
これね
常に誰かと絡ませてないとぼっちとかいう貧困な発想は残念の極み
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/04(日) 23:55:27.26 ID:sQtTaTxzO
はよ
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/09(金) 15:31:44.17 ID:F82zIrX5O
次ちょうだい!
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/14(水) 09:02:52.72 ID:Eu4VG5qNO
憧咲、淡穏ってだけでもレアなのに
こんだけ良いの書けるんだからエタるのだけは止めてくれよ…
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/16(金) 10:42:13.71 ID:jHkVVOgT0
こんなところで止めるなんてひどい…
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/29(木) 08:00:05.24 ID:MxE9pjNOO
ss内にないカプを持ち出したり特定のキャラを要求するような輩が湧くとエタる法則
そんなに部長と誰かの組み合わせが見たいなら部長メインss読めば良いものを余計なレスつけやがって
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/30(金) 23:49:33.91 ID:1tDD8zsnO
咲が和や照以外と絡む話は全部荒らされるのは昔から変わらんからな
渋やハーメルンも同様だし諦めろよ
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/18(水) 00:46:57.97 ID:9c4IMq8nO
いやそもそも作者自体が咲照咲和咲淡しか書かないやん?ここや渋で咲すこ書いてる人は咲オリ咲和詐欺してるしハメで咲怜全国旅書いてる人は照咲淡にしてるし。なら最初からそう書けば良いのに他咲ちらつかせて読者誘うとかクズすぎるでしょ
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/07(月) 08:00:21.81 ID:+dBEuQ1+O
ハーメルンでも咲が他校行くssに清澄の大将は?ヒッサ部員足りなくてかわいそう…こんなコメを見かけるが咲は部長全国行くためだけの要員なんですかね?いや原作でも咲が鬱ってるのに部員としてフォローもしないくせに人気だけは一丁前にあって羨ましい限りですわ
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/02/08(月) 05:22:31.05 ID:Mb9Zeylw0
ひどい
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/08(月) 09:18:24.13 ID:0chFV08s0
しえん
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