バットマン「グランド……オーダー?」 マシュ「その2です」

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299 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/02/27(火) 02:08:37.95 ID:UH/q//8r0

バットマン「……それに、問題はそれだけではない」

マシュ「はい。ヘラクレス……ですよね」

バットマン「……十二回、殺さなければならない。キラークロックが一度、そしてアステリオスが一度。計二回削ったが……単純に計算しても、あと十の命が残っている」

エウリュアレ「……」シュン

バットマン「……」チラ


バットマン(……)フム


バットマン「……この話はまた今度にしよう。とにかく、今日はよくやってくれた……各自ゆっくり休んでくれ。ドレイク、この後少し話し合うぞ」


ドレイク「マジで? アンタ、ホントにどういうスタミナしてんだい……」
300 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/02/27(火) 02:09:15.55 ID:UH/q//8r0


………………


ザザァン……ザザァン……


バットマン「……」

ドレイク「……あの時の航行速度から見て、アルゴナウタイの船がこっちに追いつくのは時間の問題だよ。どうする?」

バットマン「……」

ドレイク「……おーい、アンタ。聴いてるかい?」

バットマン「……ああ、聞いている。打開策は……考え得る限り、25通りある」

ドレイク「へえ、そんなに?」


301 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/02/27(火) 02:09:47.69 ID:UH/q//8r0

バットマン「そこからギャンブルの要素を取り除いた場合、策は5つに減る」

ドレイク「ふむ……?」

バットマン「……そして、より確実な手段を取るなら、策はひとつ。つまり……全戦力で、一気にヘラクレスを潰す」

ドレイク「……まあ、確かにね。でもそれが可能かい?」

バットマン「正直に言うが、他に思いついたのはあまりに非現実的すぎる……これが一番マシだ」

ドレイク「ふぅむ……」


302 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/02/27(火) 02:10:32.41 ID:UH/q//8r0

ダビデ「ヘラクレスを『櫃』に誘導して触れさせるっていうのはどうかな?」

バットマン「駄目だ。間違って我々が触れないとも限らない。それに、敵に櫃のありかを教えるような真似は絶対に出来ない」

ダビデ「まあそうですよね!」

バットマン「…………私も一瞬は考えたが。やはり、リスクが高すぎる。すまない」

ダビデ「うん……いや、そこまで傷付いてないからそんなにフォローしなくて良いよ」

バットマン「そうか」

ダビデ「うん」

303 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/02/27(火) 02:10:59.54 ID:UH/q//8r0

バットマン「……恐らく、あちらの『十二回蘇る』という能力は、聖杯があるからこそ保証されている」

ドレイク「そうなのかい?」

バットマン「十中八九はそうだ。……ならば、こちらも聖杯の力を使うまで」

ドレイク「聖杯……っつうと、アタシの?」

バットマン「……ああ、その通りだ。もしもし、レオナルド」ピッピッ

レオナルド『はいはーい、レオナルド・ダ・ヴィンチちゃんですよー?』

バットマン「頼みがある」



304 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/02/27(火) 02:11:33.15 ID:UH/q//8r0


………………

ザザァン……ザザァン……


エウリュアレ「……」ボー

バットマン「……ここに居たのか。明日の作戦を……」

エウリュアレ「……」

バットマン「……すまない。邪魔をした」

エウリュアレ「良いのよ。……ちょっと、そこに立ってて。聴かなくて良いけど、聞いて」

バットマン「……」


305 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/02/27(火) 02:12:14.65 ID:UH/q//8r0

エウリュアレ「……前、私(ステンノ)が見た世界の中に……月に愛されて、狂った男が居たわよね」

バットマン「……」

エウリュアレ「神はそういう存在なの。誰かを愛したら、その者の人生を狂わせてしまう。だから、私、諦めて……ずっと、目を閉ざして生きてきた」

バットマン「……」

エウリュアレ「でも……でもね。今回、ようやく、見つけられたの。馬鹿で、とろくて、でも純粋で、とても……とても、優しい子を」プル……

(((えう、りゅあれ)))

(((ぼくは、えうりゅあれを、まもりたかった、だけ)))

エウリュアレ「……私、分かってたつもりだったのよ。愛したら、狂わせる。破滅させてしまうって」

バットマン「……」


306 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/02/27(火) 02:12:42.19 ID:UH/q//8r0

エウリュアレ「……本当に、馬鹿よね」

バットマン「……」


バットマン「……理性と、エゴだ」

エウリュアレ「……え?」


307 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/02/27(火) 02:13:10.75 ID:UH/q//8r0

バットマン「理性とエゴだ。お前は理性で愛さず、エゴで愛した。アステリオスも同じだ」

エウリュアレ「……」

バットマン「……恐らくそれは、とても大切な事なのだと思う。誰かを愛する時、人は正常では居られない。愛された者も、恐らくは……変わってしまう。そこに、人間や神といった違いはない」

エウリュアレ「……」

バットマン「……だから、……だから、お前は間違っていない。だから、アステリオスは、最期まで笑っていたのだろう」

エウリュアレ「……っ……」


308 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/02/27(火) 02:13:53.66 ID:UH/q//8r0

エウリュアレ「わたし……私、あの子を、愛しく思ってよかったのかしら」

バットマン「きっと、良いハズだ。権利で生きる者は居ない」

エウリュアレ「……私、間違っていなかったのかしら」

バットマン「少なくとも、私から見れば……」

エウリュアレ「……」


309 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/02/27(火) 02:14:20.66 ID:UH/q//8r0

エウリュアレ「ふ、ふふふ。貴方、変わったわね」

バットマン「……」

エウリュアレ「あはははは……そうよ、そうね。少なくとも、ああ、世界は主観的でしかないのだから……」

ツー……

エウリュアレ「……ああ、だから、アステリオス。さよなら」ポロ……



310 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/02/27(火) 02:15:03.85 ID:UH/q//8r0

バットマン「……エウリュアレ」

エウリュアレ「……ええ、何かしら」クルッ

バットマン「明日、作戦を実行する」

エウリュアレ「ええ。良いわ、奴らを叩きのめしてやりましょう」

バットマン「……頼りにしている」



311 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/02/27(火) 02:15:33.63 ID:UH/q//8r0

………………



ヘクトール「前方に船舶を確認! ありゃあ……あー、ゴールデンハインド号だ」

イアソン「フン、ようやく追いついたか。……ん? アレは……停泊しているのか?」

ヘラクレス「■■……」

ヘクトール「そうですねえ、島に停まってます。……待った。島の沿岸にエウリュアレを確認」




エウリュアレ「……視認されたわよ」

バットマン『了解。そのままそこで待機してくれ』

エウリュアレ「はいはい」

マシュ『今更ですけど、これ本当に上手く行きますか……?』

バットマン『……信じろ。コイツの実績は相当なものだ、改造も済んでいる』


312 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/02/27(火) 02:16:02.49 ID:UH/q//8r0


イアソン「……罠か」

ヘクトール「う〜ん……あんまり近寄らん方が良いだろうなあ……」ポリポリ

イアソン「フン、ならばこのヘラクレスで蹴散らすのみだ。どんな罠だろうと、吹き飛ばしてやれ!」

ヘラクレス「■■■■■■■■■■!!」ダンッ





エウリュアレ「ヘラクレスが跳び上がったわ。此方へ来る」


バットマン『了解。始動させる……マシュ、しっかり座れ』

マシュ『は、はい』



313 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/02/27(火) 02:16:31.65 ID:UH/q//8r0


ドッサァァァァァァァン……


ヘラクレス「■■■■■■■……」ムクリ

エウリュアレ「こんにちは、その節は世話になったわね」

ヘラクレス「■■■■■■■!!」ドスドス

エウリュアレ「ふふっ、良いわよ、もっとこちらへ来なさい……そして……」



……ゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ……

ヘラクレス「……?」ピタッ


314 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/02/27(火) 02:17:04.32 ID:UH/q//8r0


……ゥゥゥゥゥゥウウウウウ……


ヘクトール「……? なんだこの音は……獣の雄たけびか何かか?」

イアソン「なんだというのだ、ヘラクレス! 止まらず、エウリュアレを……!」

ヘクトール「ちょい待ってくださいな、嫌な予感がビンビン……」



……ゥゥゥゥゥゥゥウウウウウオオオオオオオオオオオ……‼‼‼



ヘラクレス「……?」ジリッ

エウリュアレ「あら、貴方にも聞こえたかしら? そうね、アレは……とてつもなく悪趣味だけど、面白い形をしているわよ?」

ヘラクレス「……」



315 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/02/27(火) 02:17:30.88 ID:UH/q//8r0


イアソン「ヘラクレスッ!! さっさとエウリュアレを連れてこい!!」



ヘラクレス「■■■■■■■■■!!」ドスドス

エウリュアレ「あらあら、クスクス。焦っては駄目。だって……」


グゥウウウウウウウウウウウウウオオオオオオオオオオオオオオオオ‼‼‼‼



ドシュッ、ギギギギギギギギギギギギギィィィィィィィィ‼‼


ヘラクレス「!!」バッ

バットマン(遅い……!!)グイッ


ドガガガガガッ‼‼



316 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/02/27(火) 02:17:59.09 ID:UH/q//8r0


ヘラクレス「……」ドシャッ、ドササササァァァ……


バットマン「……よし、これであと9度の命だ」

マシュ「こ、これ、こんなに、揺れるんですか」

バットマン「シートベルトを締めろ。これからもっと揺れるぞ」


ヘラクレス「……■■■■■■■■■!!」ムクリ




イアソン「なんだ、あの、鉄の塊は……」

ヘクトール「ううおぉ……また、なんつー戦車を……」



バットモービル「」ドドッ、ドドッ、ドドドドドドドドド……


バットマン『……覚悟しろ』



317 : ◆GmHi5G5d.E [saga sage]:2018/02/27(火) 02:18:25.87 ID:UH/q//8r0
今回の更新はここまでです。お付き合いいただきありがとうございました
318 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/27(火) 03:23:44.68 ID:FqpmeM1Uo
319 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/27(火) 11:26:22.12 ID:qunN5p+h0
バッドモービルって持ち運びできるようなものでしたっけ…?
320 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/27(火) 12:19:26.26 ID:mPUIhA7EO
モービルどっから来たんだよwwwww
流石聖杯様か
しかし悲しい別れが多いね、どっからか何も失わずにクリアできるところがあるといいな
321 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/27(火) 12:42:47.12 ID:nDEaosLHO
てか、このバッドモービルはもしかしなくても四脚戦車になるアレじゃ無いか……
アレなら後、9回殺せるかもわからんね
322 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/27(火) 13:56:39.00 ID:MqEID52Co

モービルならダークナイトリターンズ版が好きだな
323 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/27(火) 14:05:15.94 ID:zmGhccbvo
今回みたいなバットマンが素直になる系の話としてレゴバットマンは最高の映画だった
324 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/27(火) 22:14:39.26 ID:Md5iFGT6o
モービルが悪趣味…?
この女神とは分かり合えない
325 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/28(水) 00:38:08.34 ID:7T04VAoOo
ブーディカカッコいいけど、ちょっと寂しい感じ…
死んで教えたり助けたりは無しって言ってたじゃないですか姉さん
326 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:30:33.74 ID:pRO31/Br0

………………

ザザァン……ザザァン……


(化け物め! 殺せ!)

『なん、で。ぼく、なにも、してない』

(あの子が殺されたのも、あの化け物のせいよ!)

『ただ、触れようと、しただけ、なのに。かんたんに、くずれてしまう』

(生贄を捧げます。どうか鎮まり給え)

『ぼくは、いらない。いけにえなんて、いらない』

(やだ! やだあああああ!! 来るな、化け物おおおおおお!!!)

『やめて、いたい、いたい。ころさないで。ぼくは、なにも、しない』

(怪物)

『ちがうよ、ぼくは』

(お前は怪物だ)

『ぼくは、ただ』

(怪物め、死んでしまえ)

『みんなみたいに、みんなとおなじになりたくて』

(あの迷宮には近寄るな。怪物が棲んでいる)

『ただ、かいぶつを、やめたかっただけなのに』


327 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:31:10.61 ID:pRO31/Br0


ザザァン……ザザァン……

(……お前なら治療できるだろうが)

(いやぁ、でも正直拙者のこまやかな愛の対象外って言うか〜)

(つべこべ抜かすんじゃねえ。オレがお前を助けたんだぞ)

(ちぇっ、強引でござるなぁ……)

アステリオス「……?」


328 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:31:44.04 ID:pRO31/Br0


アステリオス「う、うぅ」ムクリ

黒髭「あっちょっと! まだ動いたら駄目でござる!」

アステリオス「ここ、は」キョロキョロ

キラークロック「……フン、しぶとい野郎だ。生き返りやがった」

アステリオス「ここ、は……おまえ、たちは!」ザザッ‼


329 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:32:12.14 ID:pRO31/Br0

アステリオス「ここ、は、どこだ! なんで……うっ」ズキッ

キラークロック「……静かにしてろ。面倒な奴め」

黒髭「ったく、なんでキラークロック殿はイチイチこういうのを助けたがるんだか……」

キラークロック「……黙ってろ」

アステリオス「えう、りゅあれは……えうりゅあれは、どこ……」

キラークロック「無事だ。逃げおおせた。……あの偏屈コウモリ野郎のところなら、まだ安全だ」


330 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:33:00.14 ID:pRO31/Br0

アステリオス「……なんで」

キラークロック「ああ?」

アステリオス「なんで、たすけたの。ぼくは、てきだよ?」

キラークロック「……」

黒髭「そーそー! 助ける必要性皆無だったのに、なんで拙者と牛小僧をおぶって泳いできたんでござるか!」

キラークロック「……ムカついたからだ」


331 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:33:45.03 ID:pRO31/Br0


黒髭「え?」

キラークロック「ムカついたからだ。お前が」

アステリオス「……え?」

キラークロック「それだけだ」

アステリオス「……」

黒髭「……え、拙者は? 拙者はなんで?」

キラークロック「お前はついでだ」

黒髭「酷くないですかな!!??」


332 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:34:18.28 ID:pRO31/Br0


キラークロック「理由なんざ、後で考えてやる。お前はとっとと傷を治せ」

アステリオス「なおして、どうする、の」

キラークロック「悔しくないのか。あの連中はお前を見下してたぞ。取るに足らない化け物が数匹片付けられたと喜んでいたぞ」

黒髭「……」

キラークロック「……復讐だ。滅茶苦茶にしやがって。奴らはいつもそうだ……自分達と違うから、見下しやがって……目に物を見せてやる」

アステリオス「……」

キラークロック「……自分と違うモノに何が出来るのか、見せつけてやる」


333 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:34:56.34 ID:pRO31/Br0

………………

黒髭「……」ヌリヌリ

アステリオス「いたっ……」ビク

黒髭「あーあー動くんじゃねえよ、動かねえだけでだいぶマシになんだから」

キラークロック「……」

黒髭「……」チラ

キラークロック「……」

黒髭「……はぁ」


334 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:35:25.06 ID:pRO31/Br0

黒髭「んで、どうして助けたか、そろそろ教えていただけます?」

キラークロック「……何がだ」

黒髭「俺らをだよ。もう何のかかわりもねえだろ、ほっときゃ良かった。テメェだけ生き残っちまえばよかっただろ」

キラークロック「……」

黒髭「俺は船と一緒に沈んだ方が良かったぜ。船長として、船と共に最期を迎えられねえのは恥だ」

キラークロック「……下らねえプライドで死ぬのか。じゃあ今からでも遅くない、そこに海がある。溺死すりゃあいい」

黒髭「……」

キラークロック「……」

アステリオス「……」


335 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:36:03.73 ID:pRO31/Br0

キラークロック「……チャンスだ」

黒髭「ああ?」

キラークロック「チャンスだ。オレは証明がしたかった。全員に、やり直すチャンスがある事を」

アステリオス「……?」

キラークロック「……ムカついたんだよ。どいつもこいつも、満足そうな顔で、自分を誤魔化して死にやがって……」

(((だから、いつか貴方が、皆にとってのかいぶつじゃなくなった時に)))

キラークロック「……」ジャラ……


黒髭「……」

キラークロック「……オレは、まだ、怪物だ」

黒髭「……はあ? はあああ〜〜〜〜〜???」


336 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:36:42.53 ID:pRO31/Br0

黒髭「何を言うかと思えば……くっだらねえ、見た目の割りに繊細なヤロウだな」

キラークロック「……何だと」

黒髭「取り繕おうとすんじゃねえっつってんだよ! 過去は変えられねえ、俺達はワルだ! この牛の小僧だって、どんだけ取り繕おうが所詮人殺しの怪物だ!」

アステリオス「……」

黒髭「……けど、それがどうしたんだ? ああ? 神サマとかいう大層立派な阿呆から見れば、俺達は皆一緒らしい。なら、あとは俺達のエゴ次第だろうが!」

キラークロック「……」

黒髭「その顔をやめろっつってんだ、ワニ男! 怪物上等、悪党上等! 俺達はどう足掻いてもワルだ、なら……だからこそ、それなりに通す筋ってモンがあるだろうが!」


337 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:37:13.86 ID:pRO31/Br0

キラークロック「……なりたくてなったんじゃねえ」

黒髭「どうせ世界は過程より結果だ、バカヤロー」

キラークロック「クソが……クソが、お前はいつか食い千切ってやる」

黒髭「ああ、俺もお前は嫌いだよ」

キラークロック「フン……」



……ォォォォォォォォオオオオオオン……


キラークロック「今の、聞こえたか」

黒髭「おう、聞こえたぜ」

キラークロック「行くぞ」

黒髭「よっしゃあ!」


338 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:37:42.39 ID:pRO31/Br0

黒髭「何を言うかと思えば……くっだらねえ、見た目の割りに繊細なヤロウだな」

キラークロック「……何だと」

黒髭「取り繕おうとすんじゃねえっつってんだよ! 過去は変えられねえ、俺達はワルだ! この牛の小僧だって、どんだけ取り繕おうが所詮人殺しの怪物だ!」

アステリオス「……」

黒髭「……けど、それがどうしたんだ? ああ? 神サマとかいう大層立派な阿呆から見れば、俺達は皆一緒らしい。なら、あとは俺達のエゴ次第だろうが!」

キラークロック「……」

黒髭「その顔をやめろっつってんだ、ワニ男! 怪物上等、悪党上等! 俺達はどう足掻いてもワルだ、なら……だからこそ、それなりに通す筋ってモンがあるだろうが!」


339 : ◆GmHi5G5d.E [saga sage]:2018/03/01(木) 02:39:00.63 ID:pRO31/Br0
338は無視して下さい。
340 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:39:37.72 ID:pRO31/Br0

アステリオス「……」

キラークロック「……お前はどうする」

アステリオス「……ぼく」

キラークロック「……」

アステリオス「ぼく、も、いきたい」

キラークロック「……なら、来い。連れて行ってやる」

アステリオス「うん」



341 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:40:11.36 ID:pRO31/Br0

………………

ドドドッ、ドドドッ、ドドドドドドドドド……

コンピューター『ボディ損傷率、10%』

バットマン「マシュ、集中しろ。このモービルの頑丈さはお前にかかっている」

マシュ「は、はいっ! く……」ガシャリ

レオナルド『エンジンの調子はどうだい?』

バットマン「悪くないが、音から察するに前部エンジンが少し損傷している。修理は可能か」

レオナルド『無理だね、使い捨てと割り切ってくれたまえ。一秒の稼働でも甚大な負荷がかかっている、何もしなくても走っているだけで壊れるさ』

バットマン「了解した。早期決着を試みる」カチャカチャ、カチャカチャ……グイッ



バットモービル「」ギュォン、ギュオン……グォォォォォオオオオオオオオッ‼


342 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:40:45.93 ID:pRO31/Br0

ヘラクレス「……■■■■■■■■■!!」ムクリ


バットマン(推察するに、奴が一度死んでから生き返るまでのタイムラグは10秒ほど。できれば反撃する暇もなく潰すのが一番だが、そう上手くもいくまい)


バットマン「……無駄な接触は避ける。ガトリング砲展開」

コンピューター『ガトリング砲、展開します』


砲台「」カパッ、ウィィィィィィ……



ヘラクレス「■■■■■■■!!」ドスドス


マシュ「きっ、来てますよ!! 敵!!」

バットマン「見えている。ガトリング砲発射開始」ポチッ

コンピューター『ファイア』


ガトリング砲「」ババババババババババババババババババ……‼


ヘラクレス「■■■■■■■!!」ギャリリリリリリリリリリィ‼


マシュ「ぜ、全部見切って弾いてますよ!?」

バットマン「狙い通りだ」グイッ


バットモービル「」グォォォォォオオオオオオオオッ‼


343 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:41:14.27 ID:pRO31/Br0


マシュ「あああっ、当たります! 轢いちゃいます!」

バットマン「このままだ。コンピューター、轢殺の成功率は」

コンピューター『敵、こちらを目視。体格、技術レベルから計算中……轢殺成功率、55%』

バットマン「轢いた後も射撃を続行するぞ」


バットモービル「」ギュオオオオオオオオオオッ、ガガガッ‼


ヘラクレス「■■■■■■■!!」ドドッ、ゴロゴロ……


ガトリング砲「」ババババババババババババババババババ……


ヘラクレス「……」チュゥン、ドドッ、グチャチャチャチャ……


バットマン「……」


バットマン(……7、6、5……)


ヘラクレス「■■■■■■■!!」ガバッ


バットマン(残り8つ)


344 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:41:42.63 ID:pRO31/Br0

イアソン「な、な、な……なんだアレは!」

ヘクトール「いや、俺に訊かれても……分かんねえとしか言えねえっつうか……」

イアソン「なんでもいい、さっさと何とかしろ! 使えん奴だな!」

ヘクトール「あいよ……」カチャリ


ヘクトール(正直、アレを吹き飛ばせる気がしねえんだけど……)

ヘクトール「『標的確認、方位角固定……』」


バットモービル「」ギュオオオオオオオオオオッ‼


ヘクトール(ち、よく動きやがる……)


ヘクトール「『不毀の槍』(ドゥリンダナ)!!」ブォンッ‼


345 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:42:09.04 ID:pRO31/Br0


ガッシャァァァァァァァ‼


バットマン「……! ヘクトールの槍か」

マシュ「きゃっ!? す、すみませんマスター、貫通されました!」

バットマン「問題無い。コンピューター、損傷率を」

コンピューター『損傷率37%。ガトリング砲破損。走行に問題はありません』

バットマン「……ドレイク、エウリュアレ。プランBを開始するぞ」ピッピッ

ドレイク『オッケー、プランBだね。野郎ども、イカリをあげろ、帆を張りな! 大砲の準備だ!』

エウリュアレ『……入るわよ、開けなさい』


346 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:42:38.97 ID:pRO31/Br0


バットマン「第二砲門、開け。ヘラクレスをその場に縫い付けろ」


ガトリング砲「」カパッ、ウィーン……ババババババババババババババババババ‼


ヘラクレス「■■……!!」ギャリギャリギャリギャリィン‼



装甲ハッチ「」プシュー……


エウリュアレ「邪魔するわよ!」ガタッ

マシュ「うわわっ、せまいですね……」ガタガタッ

バットマン「エウリュアレ、何処かへ掴まれ。飛ばすぞ」ガチャ、ガチャリ。ポチッ……グイィィィッ


347 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:43:24.65 ID:pRO31/Br0

エンジン「」ドドォッ、ドドドドドドドドォッ‼

バットモービル「」ギュオオオオオオオオオオッ‼



イアソン「なんだ、奴らめ……逃げる気か! 逃がすな、ヘラクレス! 潰せ!」


ヘラクレス「■■■■■■■!!」ダッダッダッダッ



バットマン(……瞬間ブーストでも問題なく追尾してくる脚力。つくづくサーヴァントはムチャクチャだ)カチャカチャ、ポチッ


コンピューター『レーダーに飛行体を感知』

バットマン「……」グインッ


槍「」ドサァッ‼


バットマン(……加えて、ヘクトールの槍攻撃の支援は続いている。やはり、これではガトリング砲の照準もブレる……)


バットマン「……ドレイク、準備は良いか」

ドレイク『はいよ、いつでも!』

バットマン「砲撃を開始しろ」

ドレイク『野郎ども! 地獄を見せてやりな!!』

ボンベ『あいあいさー!!』


348 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:44:00.73 ID:pRO31/Br0

ドドォン……ドッサァァァァァァァン‼ ドッサァァァァァァァン‼


イアソン「!? なんだ、奴らは何をやっている!?」

ヘクトール「ありゃあ、船が戦車と並走しながら大砲を撃ってるねえ……やっこさん方、どうあってもここでヘラクレスを潰すつもりらしい」

イアソン「ぐ、ぐぬぬ……どんなに足掻こうと、所詮は猿の浅知恵だ! ヘラクレス! 戦車を潰せ!」



バットマン(……やはり、あのイアソンは自ら戦場に出る、またはヘクトールを此処に参加させて一人になる根性がない。このまま並走し続け、ヘラクレスを潰す)ポチポチッ

コンピューター『アラート。アラート。多数の飛行体を感知』

マシュ「マスター、砲弾が!」

バットマン「……ッ!」グインッ


砲弾「「「」」」ドッサァァァァァァァン‼


エウリュアレ「荒っぽい運転ね!」

バットマン「コンピューター、ヘラクレスは何処だ」

コンピューター『頭上です』

バットマン「……!!」


349 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:44:49.73 ID:pRO31/Br0

ヘラクレス「■■■■■■■!!」ヒュオオォォォォッ


バットマン「くっ!!」グイインッ


バットモービル「」ギュリリリリリリリリィィィィ‼


ヘラクレス「っ!」ドッサァァァァァァァン‼


バットマン「ガトリング砲撃て!」

コンピューター『第二砲門、射撃再開』


ガトリング砲「」ババババババババババババババババババ‼

ヘラクレス「■■■■■■■!!」ギャリギャリギャリギャリィン‼


砲弾「」ヒュォォォォォンッ

ヘラクレス「!?」ドグシャァッ‼


バットマン「……」

バットマン(残り、7つ……!)



350 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:45:20.97 ID:pRO31/Br0


槍「」ヒュオオォォォォッガガッ‼

バットマン「なっ……」

コンピューター『ガトリング砲、第二砲門破損。予備武装展開』

エウリュアレ「昨日準備をしたにしては、すごく武装が整ってるのね?」

バットマン「……すまない。予備武装は……」


装甲ハッチ「」プシュー……


エウリュアレ「……なんで出入口が開いたの? なんで私の椅子がせり上がっているの?」

バットマン「予備武装はお前だ。そこから弓を射るんだ」

エウリュアレ「……アナタ、後で覚えておきなさいよね」

バットマン「ムチウチに注意してくれ」ガチャ


351 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:46:04.69 ID:pRO31/Br0


ヘラクレス「……■■■■■■■!!」ガバッ

エウリュアレ「く……!」シュパパパパパ……

ヘラクレス「■■■■■■■!!」ガキィィィィン‼

エウリュアレ「ナマイキ……!」


バットモービル「」グォォォォォオオオオオオオオッ‼


エウリュアレ「あうっ!?」ガゥンッ

ヘラクレス「■■■■■■■!!」ドスドスドスドス‼


砲弾「」ヒュォォォォォンッ

ドッサァァァァァァァン!


エウリュアレ「全く……! 騒がしい戦場ね!」ムクッ


エウリュアレ(狙って……! 狙って、撃つ……)カチャ……



352 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:46:34.02 ID:pRO31/Br0

槍「」ドッサァァァァァァァン!


コンピューター『アラート。アラート。飛行体感知。飛行体感知』

バットマン「くっ……」グインッ、グインッ

マシュ「わ、わわわ、わわわわわ……!」ガックンガックン

エウリュアレ「ちょっと! 狙い撃ちさせる気はあるの!?」

バットマン「お前の腕による!」グインッ

エウリュアレ「……言ってくれるわね!」

バットマン「……マシュ!」

マシュ「はい!」

バットマン「エウリュアレをシールドで守れ! モービルへの加護は今は一旦良い!」

マシュ「了解しました!」


353 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:47:03.85 ID:pRO31/Br0


マシュ「失礼します!」ガバッ

エウリュアレ「……良いわよ、そのまま……」


エウリュアレ(盾のおかげで風圧も無い。砲弾も、槍も降って来ない。あるのはただ、目の前の敵と私)


ヘラクレス「■■■■■■■!!」ダッダッダッダッ


エウリュアレ(……よくもやってくれたわね、アステリオスを。お返しをたっぷりあげるわ……)ググググググッ


エウリュアレ「シッ!」ヒュパゥンッ


矢「」ギュォォォォォッ、ドシュッ‼


ヘラクレス「……■、■……!?」ドサッ

エウリュアレ「……ごめんなさい、心臓を奪っちゃったかしら」フッ

マシュ「お、おおお……カッコいい……」


354 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:47:37.05 ID:pRO31/Br0

バットマン(あと6回……!)


バットマン「ドレイク、あと6回だ。攻撃の手を緩めるな」

ドレイク『あいよ! 野郎ども、気張りな! ここが正念場だ!』

ボンベ『ウッス! 牛小僧の仇、取ってやろうじゃねえか!!』

海賊達『『『オオオオオオーーーー!!!』』』



イアソン「……こ、この……! カス共が、クズ共が、ゴミ共が……!!」ワナワナ

ヘクトール「……」アチャー

イアソン「ヘラクレスッ!! 手を抜くんじゃないッ!!」



ヘラクレス「……」ピクリ


バットマン「……マシュ、エウリュアレ、戻れ……嫌な予感がする……」カチャ、カチャリ

マシュ「……」ゴクッ

エウリュアレ「……」スチャッ


装甲ハッチ「」プシュー……ガコン



ヘラクレス「……」ムクリ


355 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:48:08.85 ID:pRO31/Br0

ヘラクレス「……」ジリ


ドクター『……ブルースくん、ヤバいぞ。ヘラクレスの魔力が、膨れ上がって来ている……』

バットマン「……」

ドクター『仮説として、考えられるのは……十二の試練も終盤になり、何か……リミッターのようなものが、解放されて……』


バギャンッ‼


ヘラクレス「■■■■■■■■■!!」ガンッ、ガンッ、ガンッ‼

バットマン「何……!?」

バットマン(一瞬で、モービルに取りついて……)


エウリュアレ「何をしてるのっ、さっさと走らせなさい!」

バットマン「ッ!!」グインッ


バットモービル「」ギュオオオオオオオオオオッ‼



356 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:48:48.52 ID:pRO31/Br0

ヘラクレス「■■■■■■■!!」ガン‼ バキ‼ バキャリ‼

バットマン「ク……振り払うために蛇行するぞ、掴まれ!」カチャッ、ポチポチポチッ、グイッ

エウリュアレ「何処に!?」

マシュ「ハッチが壊されます、壊されます!!」

バットマン「マシュ、盾に意識を集中させろ! モービルの強度を限界まで上げるんだ!」グイグイグイッ‼

マシュ「っはい!」ガシャリ



バットモービル「」ギュオオオオオオオオオオッ、グインッ、グイングイングインッ


バットマン「……!!」グイイイイイイイン……‼

マシュ「あわわわわわ……」ガックンガックン

エウリュアレ「この、ヘタクソ、二度とこんなのに乗らないわよ!」ガクガクガクガク

ヘラクレス「■■■■■■■!!」ガギン‼ ガギリ‼ ドゴォッ‼


バットマン(振り払えない……!)


357 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:49:25.78 ID:pRO31/Br0

バットマン「マシュ! エウリュアレ!」

マシュ「行けます!」

エウリュアレ「ええ!」

バットマン「頼んだぞ!」

マシュ「はいッ!」

装甲ハッチ「」ゴゴン、プシュー……

マシュ「ハアッ!」ババッ

ヘラクレス「!!」バッ

エウリュアレ「そこッ!」シュパッ

ヘラクレス「■■■■■■■!!」ガギィン‼


358 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:50:02.41 ID:pRO31/Br0


マシュ「たあっ!」ヒュンッ

ヘラクレス「■■■■■■■!!」バッ、ブウン

マシュ「っく……!」ガギィ‼

バットマン「……もう少し、もう少しだ……!」

ドレイク『マシュと女神サマが上に乗ってるけど、砲撃は!?』

バットマン「継続しろ! 二人共、砲弾に注意しろ! コンピューター!」

コンピューター『聴いています』

バットマン「ロケットブースターの使用可能回数は!?」

コンピューター『計算中……あと4回です』

バットマン「……燃料はできる限り温存する……!」


359 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:50:50.74 ID:pRO31/Br0

マシュ「やあっ!」ガガッ

ヘラクレス「■■……!」ガギン‼


砲弾「」ヒュオオォォォォッ


ヘラクレス「!! ■■■■■■■!!」ガッギャァァァン‼

マシュ「そこっ!」シュドッ‼

ヘラクレス「■■!?」ヨロッ

エウリュアレ「降りなさい」シュパッ

ヘラクレス「……!!」ドシュゥッ、ドッサァァァ‼


バットモービル「」グインッ、ギュゥゥゥゥン……

バットマン「よし……」

コンピューター『ボディの損傷率をチェック中……損傷率76%。次にまた大きな衝撃が加われば、走行に問題が出る可能性大』

バットマン「二人とも降りろ。次がモービルの最後の一撃だ」


360 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:51:23.29 ID:pRO31/Br0


ヘラクレス「……」

バットモービル「」ドドッ、ドドッ、ドドドドドドドドド……



バットマン(ヘラクレスの命はあと5つ……)カチャ、カチャリ。ポチッ

コンピューター『緊急脱出装置、準備中』

バットマン「ありがとう」

コンピューター『短いお付き合いでした』

バットマン「……悪くない働きだった」

コンピューター『それはどうも』



ヘラクレス「……■■■■■■■■■!!」ムクリ


バットマン「行くぞ、ロケットブースターを作動させろ!」グイン

コンピューター『了解。ロケットブースター作動』


バットモービル「」グォォォォォォオ……ゴォォォォォォォオオオオオオオオオオッ‼


ヘラクレス「■■■■■■■■■!!」バッ


バットマン「……!!」ポチッ

コンピューター『グッバイ』


バシュゥッ


361 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:51:54.17 ID:pRO31/Br0


バットモービル「」ゴッシャァァァァァァァァァ……ゴアンッ、ゴアン……


バットマン「……」バッ、バサササササササ……スタッ

マシュ「無事ですか、マスター!」

エウリュアレ「ふん、しぶといのね」

バットマン「まだ終わっていない。ヘラクレスの命はあと4つだ」


ゴアン、ゴアン……ガシャリ、ドス、ドス


ヘラクレス「……■■……!!」ドス、ドス

バットマン「……」

エウリュアレ「……」

マシュ「……」


362 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:52:23.19 ID:pRO31/Br0


イアソン「は、はは、ははは……!! カス共が、いくら無い知恵を絞ったところで……ヘラクレスには勝てんッ!! 見ろ!」

イアソン「あの妙な戦車も破壊されたッ!! ヘラクレスの命はあと4つも残っている! あーはははははは!! 楽しませてもらったぞ、ゴミ共!!」

ヘクトール「……一応、俺も加勢に行った方が良いんじゃ……」ポリポリ

イアソン「馬鹿め、お前が居なくては誰がこの俺を守る? メディアのような貧弱な女では無理だ」

メディア「……」ニコニコ

ヘクトール「……」ポリポリ



バットマン(……さて、どう動くか……)

マシュ「マスター、下がってください……危険です」ジリッ

エウリュアレ「……」ググッ

ヘラクレス「……」



363 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:52:56.07 ID:pRO31/Br0


ヘラクレス「■■■■」スッ

エウリュアレ「……?」ジリッ


バットマン(なんだ……? 今まで、片手で構えていた大剣を……両手で、構えた……?)

ヘラクレス「■、■、■」ジッ

マシュ「……!!」


マシュ(本能が警鐘を鳴らす。アレは何度も、自分が体験してきた感覚……それまで力押しだった構えに、明らかな違いが生まれている……!)

マシュ(アレは、技術の、芽吹き……!)ゾワッ


ヘラクレス「……」ダンッ

マシュ「ッエウリュアレさん下がって!!」ババッ‼


ガッギャァァァァァァァァァ‼


364 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:53:37.74 ID:pRO31/Br0

ドクター『ブルース! 危険だ! ヘラクレスの魔力がなおも増大して……』


バットマン「マシュ!」

マシュ「あああああああ!!」ガギィン、ギャリィ、ガガッ‼

ヘラクレス「■■■■■■■!!」ブン、ブォンッ、ダッ

マシュ「くっ、マスター! エウリュアレさん! 支援をお願いします!」ジリッ、ダダッ

バットマン「シッ!」シュパッ

エウリュアレ「そこ……!」ヒュパパパパパッ‼


矢「「「」」」ギュゥゥゥゥンッ

バットラング「」シュンッ


ヘラクレス「■■■■■■■!!」グルッ、ギリリリリリリィン‼


バットマン(……! たった一閃で弾いた!?)


ヘラクレス「■■■■■■■!!」ダンッ

バットマン「!!」

マシュ「行かせないッ!!」ガギィ‼


365 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:54:04.99 ID:pRO31/Br0

ヘラクレス「……!!」ググググググッ

マシュ「……!!」ギリギリギリギリ……!


マシュ(猛獣を相手にするのとはわけが違う。これは、命を懸けた戦士のやりとり……!)グググググ……


ヘラクレス「……!」グオッ

マシュ「なっ……」ヨロッ


マシュ(しまった、引き込まれ……!)

ヘラクレス「……」ブンッ


バットマン「させるか……!」シュパッ

ヘラクレス「■■ッ!」ギャリィンッ

エウリュアレ「かかったッ!」シュパパッ

ヘラクレス「■■■■■■■!!」ドシュシュゥ、ドサッ


366 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:54:37.76 ID:pRO31/Br0

バットマン(ヘラクレスの命、あと三つ……!)


ヘラクレス「……■■■■■■■■■!!」ムクリ

バットマン「蘇生までの時間も短くなっている……! マシュ、まだいけるか!」

マシュ「はい!」

エウリュアレ「ふぅっ、働かせてくれるわね!」

ヘラクレス「……」グム、グムグムグム

バットマン(……?)


367 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:55:04.91 ID:pRO31/Br0


イアソン「ハーハハハハハ! 馬鹿共め! とうとうヘラクレスを本気にさせたな!」

ヘクトール「こりゃ、やべえな。船をちょっとでも島から離した方がいいんじゃないですかい?」

イアソン「必要ないッ! 虫けら共が潰れる様を見ていてやろう!」




バットマン「不味い、何か来るぞ……!」

ドクター『魔力反応、急激に増大! ヘラクレスの宝具が来るぞ!』

バットマン「……!! マシュ、『令呪を以て命ずる』!! 宝具を解放しろ! エウリュアレ、下がれ!」

エウリュアレ「ええ!」

マシュ「っはい!」


マシュ(ブーディカさんは居ない、私の盾を支えてくれる人は誰一人いない……! それでも、やらなきゃ!)



368 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:55:40.17 ID:pRO31/Br0

マシュ「真名、偽装登録……!」


マシュ(私が、私がやらなきゃ……!)


パシ

マシュ「……?」

バットマン「一緒に支えるぞ、離すな……!」

マシュ「……! はい!」ガシャリ


マシュ(……そうだ、一人じゃない……! 信じて、戦うんだ!)



ヘラクレス「■■■■■■■!!」ググググッ、ダンッ‼


マシュ「『ロード・カルデアス』!!」ギュオオオオオオオオオオオ‼



369 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:56:10.78 ID:pRO31/Br0


ヘラクレス「■■!」ギャリィ‼

マシュ「っ……」ギギッ

ヘラクレス「■■■■!!」ギャリィ、ガァン‼

マシュ「く……!」ジリジリ

ヘラクレス「■■■■■■■■■■■■■■!!」ギャリィ‼ギュリィ‼ギィン‼ギャガァン‼バギィ‼ドゴォッ‼

マシュ「おも、い……!」グググググ

バットマン「……諦めるな……いつか終わる……!」グググググ……!


ヘラクレス「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■!!」ギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャ……


バットマン「う……うぐ……」ヨロ

マシュ「……あああああああ!!」ググググググググ‼


370 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:56:48.78 ID:pRO31/Br0


ゴォォォォォォォ……

マシュ「……っはあ、はあ……!」シュゥゥゥゥゥウウウウ……

バットマン「……っぐ……」ドサッ


ヘラクレス「……」ドシ



エウリュアレ「良い余興だったわよ、勇者(ヘラクレス)。そしてよくぞここまでの力に至ったものです」

ヘラクレス「……」

エウリュアレ「ええ、私も閉ざした目を開く時が来た……!」

マシュ「……えうりゅあれ、さん……?」

エウリュアレ「離れていなさい。放つわ……『女神の視線』(アイ・オブ・ザ・エウリュアレ)!!」ギュドォッ


ヘラクレス「ッ」ギュガガガッ、ドッサァァァァァァ……


371 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:57:19.57 ID:pRO31/Br0


マシュ「や……やった、やりました!」

エウリュアレ「ふっ、こんなものよ」

マシュ「やった……って、そうだマスター! マスター、ご無事ですか!」ガバッ、ユサユサ

バットマン「う……あ、ああ、無事だ、少し気を失っていただけだ……」

マシュ「やりました、私達、ヘラクレスを……!」


バットマン「……っ、マシュ! 伏せろ!」

マシュ「え?」


ドゴォッ‼


372 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:57:49.49 ID:pRO31/Br0

マシュ「あぐっ……」ドササササァァァ

エウリュアレ「なっ……」

ヘラクレス「■■■■■■■!!」ドッゴォ‼

エウリュアレ「うっ!?」ドシャアッ、ゴロゴロ……


バットマン「マシュ! エウリュアレ!」

ヘラクレス「■■■■■■■!!」ゴォッ


バットマン(しまった、宝具を防いで油断したか……! 奴にはまだ、二つの命が残っている!)



373 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:58:17.45 ID:pRO31/Br0


マシュ「……」

エウリュアレ「……」


バットマン(……二人共、動かない……)

バットマン「……」ジリッ

バットマン(私も、下手には動けない……動作ひとつが、死に直結する)

ヘラクレス「……」ドス、ドス


ドレイク『……ブルース』

バットマン「撃て!」ダッ

ヘラクレス「■■■■■■■!!」ダダン‼


374 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:58:49.04 ID:pRO31/Br0

イアソン「ひゃははははははは!! 虫けらが、一匹になった途端に逃げ始めやがった!」

ヘクトール「……」ジッ

ヘクトール(いや、アレは……)



砲弾「」ヒュォォォォォンッ、ドッサァァァァァァァン……

バットマン「くっ……」ダダダッ

ヘラクレス「■■■■■■■!!」ガシッ、ブォン‼

バットマン「ぐああ!?」ドッサァァァ、ゴロゴロッ

ヘラクレス「……■■!」ドシ、ドシ

バットマン「く……ぐ……」


バットマン(もう少し、もう少しだ……!)


砲弾「」ヒュオオォォォォッ


ドッサァァァァァァァン‼


ドレイク「何やってんだい、しっかり狙いな!」

ダビデ「そうは言ってもだな……!」ゴロゴロ、ガチャリ


375 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 02:59:28.12 ID:pRO31/Br0


砲弾「」ヒュォォォォォンッ、ドッサァァァァァァァン……


バットマン「……もう少し……」ジリ、ジリ……

ヘラクレス「……■■■■■■■■■■■■■!」ドスドス、ガシ


バットマン(ここだ!)


バットマン「コンピューター!」ガバッ


バットモービルの残骸『聴いています』バチチッ


バットマン「燃料も使って自爆しろ!」

バットモービルの残骸『喜んで』バチバチ、ギュィィィィィィィィッ



ドガァァァァァァァァァァァァッ‼

ヘラクレス「■■■■■■■!?」ゴォッ、ドッシャシャシャシャシャシャ……


376 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 03:00:15.17 ID:pRO31/Br0

バットマン「く……」ゴォォォォォ……ピタッ

バットマン(……これで、ヘラクレスの命は、残りひとつ……!)

ドゴッ


バットマン「っぐ……!?」ドサァッ


ヘラクレス「■■■■■……」ユラユラ、ガシッ

バットマン「が……」ギチッ、ギチギチ

バットマン(そんな、馬鹿な……蘇生が早すぎる……!)


通信機『ザザッ……ブルース、ブルース!』

377 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 03:01:04.99 ID:pRO31/Br0

ドレイク「砲手! 何ちんたらやってんだ、アイツが死んじまうよ!」

ダビデ「待て……今撃つ」シュッ、シュゥゥゥゥゥゥゥ……ドドォン‼


砲弾「」ヒュォォォォォンッ、ドッサァァァァァァァン……

ドレイク「馬鹿! 外しっぱなしじゃないか! お前に砲手を任せたブルースがどうかしてたんだ!」

ダビデ「……」

ダビデ「……いいや、彼の計算通りさ」ガチャリ

ドレイク「はあ!?」




ヘラクレス「■■■■■■■……!」ギチギチギチギチギチ……

バットマン「あ……あが……ぐ……」ガシ、グググググ……


バットマン(……視界が、ぼやけ……狭くなって……)



砲弾「」ヒュォォォォォンッ

ヘラクレス「■■■、」ドガァッ、ドササササァァァ

バットマン「っげほっ、ごほ……」ドサッ


378 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 03:01:46.12 ID:pRO31/Br0

ダビデ「いやー当たった当たった! うん、絶好調だな!」

ドレイク「な、何ィーッ!? さ、最後の一発だけ側頭部に大当たりかましやがっただってえ!? どんな手品を……」

ダビデ「いやあ、ゴリアテの逸話、知らない? 僕は石を五個投げて、四個外れたけど最後の一つがゴリアテの急所にクリーンヒットしたっていう話」

ドレイク「……そういや、聞いた事があるような」

ダビデ「うん、今日の僕も逸話通りで大変結構だね!」



バットマン「……っく、ごほ……」ムクリ

バットマン「……マシュ、起きろ。エウリュアレ」ザシザシ

マシュ「う、うぅ……マスター?」

エウリュアレ「くっ……ちょっと動けないわね……」ピクピク

バットマン「負ぶってやる。次はアルゴナウタイの船だ、行くぞ」


ヘラクレス「……」シュウシュウ……シュゥゥゥゥゥゥゥ……



379 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 03:02:13.19 ID:pRO31/Br0

イアソン「ヘラクレスが……うそだ、ヘラクレスが負けるハズがない……」

ヘクトール「どうします? アイツら、こっちに来てますけど」

イアソン「あ……ば、馬鹿共! なにをぼさぼさしている、ここから離れるぞ! 策を練り直す!」

舵手「……? だ、駄目です!? 船が進みません!!」

イアソン「進まないだと!? 何を言っている、何が原因だ!」

舵手「分かりません! これは……船の下で、何かが進行を止めているとしか……」

イアソン「……なんだと……?」


380 : ◆GmHi5G5d.E [saga]:2018/03/01(木) 03:03:26.04 ID:pRO31/Br0

ドレイク「ようやく追い詰めたよ、クソ野郎どもめ……」

ボンベ「どうします、姐御?」

ドレイク「接舷させな。……海賊の本領発揮だよ!」

ボンベ「あいあいさー! 野郎どもォ、海賊稼業のお手本を見せてやれェ!」

海賊達「「「ウッス!」」」



イアソン「クソ、クソ、クソ……どれもこれも皆、お前が無能なせいだぞ!」

ヘクトール「ええ、俺? ……いや〜まあ、否定はしねえけど……それより、船の下。もっと警戒した方が良いぜ」

イアソン「何を言って……」



バッシャァァァァァ……


ガシ、ガシ、ガシ……ドスッ


キラークロック「……よう、また会えたな……お待ちかねの怪物だぜ」ズ、ズ……

黒髭「呼ばれて飛び出てーってヤツでござるぞ! 槍の返却サービスでござる、今なら弾丸のおまけつき」

アステリオス「……こん、にちは」


イアソン「あ……ああ……ヘクトール! 殺せ!」

ヘクトール(……どう考えても、殺されるのは俺らでしょ……)ポリポリ


メディア「……」ニコニコ



381 : ◆GmHi5G5d.E [saga sage]:2018/03/01(木) 03:05:01.17 ID:pRO31/Br0
今回の更新はここまでです。連投本当に申し訳ない……お付き合いいただきありがとうございました
382 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/01(木) 03:10:46.56 ID:D4QrSXJ4o
恐ろしいこと
383 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/01(木) 05:30:06.67 ID:jJRy16vDO
かわいそうなヘクトール
384 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/01(木) 08:01:02.01 ID:LUItC5MX0

メディアが怖い…ブルースの現在の年齢はマシュの倍なのかな
385 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/03(土) 03:38:43.88 ID:skaZ/19mO
まだやってたのかよクソつまらんさっさとやめろや
386 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/03(土) 04:18:27.75 ID:skaZ/19mO
乙! キャラクターの描写が秀逸で最高だわ
最近の生き甲斐
387 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/03(土) 09:19:24.40 ID:yhwZpbCpo
たった40分の間にどんな心境の変化があったのか
388 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/03(土) 10:13:38.77 ID:rUfgYqOT0
>>387
トゥーフェイスさんなんだろ
389 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/03(土) 10:16:21.88 ID:i47AKwrDO
コイントスしたのか…
390 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/03(土) 10:57:04.99 ID:7nWXSdG8O
トゥーフェイスなら書き込む前にコイントスするだろ

391 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/03(土) 20:17:31.86 ID:skaZ/19mO
ID被せきっしょ
こんなSS読んで喜んでる奴らもどうかしてるわ
392 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/03(土) 20:21:13.22 ID:nSX8YWPZ0
被せとか出来ないんだよなぁ……。悪いことは言わないから病院行っといで
393 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/03(土) 20:24:11.89 ID:skaZ/19mO
自分が知らないだけのことを出来ないとか原始人かな
394 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/03(土) 21:26:54.26 ID:o5arfW5T0
どう取り繕っても君はトゥーフェイスさんだけどね
395 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/03(土) 21:31:55.27 ID:skaZ/19mO
作者もガイジなら読者もガイジだわこりゃ
396 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/03(土) 21:59:26.89 ID:2evgI7XJo
ID被りなら聞いた事はあるが被せ(=意図的)というのは新しい
ちなみに被る確率はおおよそ小数点以下%のレベル
397 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/03(土) 22:14:07.21 ID:BvrKiejDo
二重人格系だとスカーフェイス好きだわ
ノーマンズランドで知ってめっちゃ好きになった
398 : ◆GmHi5G5d.E [saga sage]:2018/03/03(土) 22:40:26.56 ID:4nPBd23Q0
………………

 所詮、もがいても報われない。

 所詮、手を伸ばしても届かない。

 大切な記憶は、ウロコの海へ飲まれて行く。思い出せるのは、自分が怪物という事くらい。

 鏡を見れば、鋭い牙が映る。身体を見下ろせば、硬いウロコが目に入る。

 何を間違ったのだろうか。前世で大罪でも犯したのか、それとも生まれたのがそもそもの間違いだったのか。

 何処かで聞こえた声。お前なんか産まれなければ良かった。怪物。悪魔の子。気持ち悪い。早く死ね。

 何を間違ったのだろうか。オレも自分を誤魔化して、周りにヘコヘコしていれば良かったのだろうか。牙を折り、ウロコを剥ぎ、痛みを隠して笑みを浮かべれば、それで普通になれたのだろうか。


(((だから、いつかあなたが、皆にとってのかいぶつじゃなくなった時に)))


 クソくらえだ、盲目のカス共め。オレを見ろ。オレは……


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