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【ガルパン】エリカ「私は、あなたを救えなかったから」
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363 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/15(木) 17:55:55.74 ID:CjchT7qq0
・
・
・
麻子「……じゃぁおばぁ、また来るよ」スタスタ
エリカ「失礼します」
久子「……あんた、ちゃんとご飯食べてるのかい?」
エリカ「え?」
久子「髪だけじゃないよ。年の功ってやつで、目を見ればどんな人生送ってるのかなんとなくわかるのさ
――――そんな優しい目をしてるのに、まるで自分が無い。……ずいぶん辛いことがあったんだろ」
エリカ「……そう、ですね。辛いだなんて言葉じゃ足りないくらい……生きているのが不思議なくらい……」
久子「それでも、生きているんだろ?なら、前を向きな」
エリカ「……」
364 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/15(木) 17:59:11.35 ID:CjchT7qq0
久子「麻子は小学生の時に両親を事故で亡くしててね、そのせいかあんまり人づきあいが得意な方じゃない」
エリカ「そんなことが……」
久子「そんなあの子が沙織以外の友達を作れるだなんて思ってなかったよ」
エリカ「……麻子さんはとても頑張っていますよ。最初は嫌々始めた戦車道でしたが、今はもう私たちに欠かせない、大切な仲間です」
久子「そうかい……あの子は大切な人を失うのを怖がってる。それは、人として当たり前の感情さね」
エリカ「……はい」
久子「それでも前を向いているんだよ。……怠けてばっかでだらしない子だけどね」
エリカ「……麻子さんの事、大切に思っているのですね」
久子「当たり前だよ」
エリカ「……羨ましいです」
久子「……あんたも、いつまでも悲しみに縋ってないでもっと周りをみてみな。あんたが失ったものと同じものはないけれど、きっと悪くないものが見えるだろうさ」
エリカ「……はい」
久子「……年を取ると説経臭くなってしょうがない。引き留めて悪かったね、今日はありがとう……あの子の事、頼んだよ」
エリカ「はいっ」
365 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/15(木) 18:04:16.82 ID:CjchT7qq0
・
・
・
エリカ「おまたせ」
沙織「あ、えりりんやっと来た。何してたの?」
エリカ「……なんでもないわ」
麻子「トイレか」
華「冷泉さん、もうちょっとデリカシーを……」
エリカ「ほら、さっさと帰るわよ」
優花里「はい」
沙織「せっかく陸に上がったんだしなんかご飯食べてこっ!」
華「ええ、是非ともっ」
優花里「何にしましょうか?」
麻子「甘いものも食べたい」
366 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/15(木) 18:08:07.52 ID:CjchT7qq0
ワイワイ
ガヤガヤ
エリカ「……」
『いつまでも悲しみに縋ってないでもっと周りをみてみな。あんたが失ったものと同じものはないけれど、きっと悪くないものが見えるだろうさ』
エリカ「そんなもの必要ない。……だって」
367 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/15(木) 18:09:04.15 ID:CjchT7qq0
エリカ「貴女が、私の全てだったんだから」
368 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/15(木) 18:09:36.30 ID:CjchT7qq0
ここまで。次は土曜で
369 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/15(木) 18:15:16.02 ID:XvM67d/DO
まだまだエリカの闇は深いな
これからどう変わっていくのか楽しみ
乙です
370 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/15(木) 19:17:10.32 ID:FjqkmWhKO
やっぱ亡くなってるの? 乙
371 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/15(木) 19:42:06.73 ID:YrlRQaBpo
乙です
372 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/15(木) 21:18:16.32 ID:O3vuztpGO
何故だろう
このエリカに対して高町式交渉術を試して欲しくなった
373 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/15(木) 23:18:13.48 ID:txdO4biyo
乙ー
374 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/16(金) 04:16:53.39 ID:WBQtUdC10
エリカがみほを、じゃなくみほが自ら引いた?エリカを変える為に?
けど変わらないままでみぽりん怨念化?
解らん情報が多すぎて気になる乙
375 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/16(金) 10:16:19.18 ID:mCeUT2ZDO
明日が楽しみだ
乙
376 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/17(土) 17:30:54.50 ID:wqBfGWYY0
・
・
・
桃「貴様ら、この間の一回戦は良くやったと誉めてやろう。だが、まだ試合は続く、気を抜くなよ腰抜けどもっ!!」
柚子「私たち何もできなかったけどね……」
桃「そ、それも作戦の内だったんだ!」
梓「気が付いたら試合が終わってて活躍も何もって感じです……」
カエサル「同感だ」
桃「うぅ……」
エリカ「そんなことないわよ。あなた達が敵を引き付けてくれたおかげで、相手のフラッグ車を孤立させられたんだから」
梓「先輩……」
エリカ「だから、いつまでも落ち込んでないで桃ちゃんを見習ってシャキッとしなさい」
梓「か、河嶋先輩を見習って……?」
カエサル「……うーむ」
桃「なんでそんな不満げなんだっ!?」
エリカ「……まぁ、気持ちはわからなくわないわ。だけど、これから先誰か一人でも欠けたら私たちの勝利は無いわ。
あなた達全員が勝利の鍵だって事をもっと自覚しなさい」
梓「……はいっ!」
カエサル「そこまで言ってくれるのなら」
377 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/17(土) 17:37:06.11 ID:wqBfGWYY0
エリカ「……なんだか暑苦しくなっちゃったわね。桃ちゃん、続けていいわよ」
桃「偉そうに……いいかお前たち、次の相手のアンツィオ高校はノリと勢いだけだなんて言われている。だが、言い換えれば調子に乗られると危険だということだっ!!」
沙織「アンツィオってどんな高校なの?」
エリカ「イタリア系の私立ね。確か、戦車道チームの立て直しのために安斎千代美って人を招聘してたわ」
沙織「スカウトされたってこと?それじゃあ強いの?」
エリカ「実力としてはまだまだ優勝レースに入れるほどではないわね。でも、安斎さん自身は優秀な人だと聞いているわ。
アンツィオの戦車道チームも安斎さんが入ったここ3年でだいぶ実力をつけてきているらしいし」
優花里「一人で立て直しを図るだなんて凄いですね……」
エリカ「ええ、油断ならない相手よ」
桃「逸見の言う通りだ。そして、今日皆に集まってもらったのはそれが関係している」
梓「なんですか?」
378 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/17(土) 17:42:51.98 ID:wqBfGWYY0
桃「お前らっ!!戦車を探すぞっ!!」
柚子「……桃ちゃんいきなりそれじゃ意味わかんないよ?」
桃「桃ちゃん言うなっ!!準決勝からは参加可能車両数が15輌になるっ!今後のことも考えると戦力の増強は急務だっ!!」
エリカ「なるほど、だから戦車探しってわけね。それで?今回はちゃんとヒントはあるの?」
柚子「この間学校の戦車道関連の資料を調べてたら、今ある戦車以外にも形跡があったの。
詳しい場所までは分からないけれど、いくつか場所を絞れたよ」
エリカ「なんだ。それなら何とかなりそうね」
桃「だ、だから怒るなよ……?」
エリカ「……あの時はあなた達がろくに仕事もせずに人にぶん投げようとしたから怒っただけ。
ちゃんとしてるなら何も言わないわよ」
沙織「えりりんいつも怒ってると思われてるんだね……」
桃「とにかくっ!!各員、気を引き締めて捜索にあたるようにっ!!」
エリカ「それじゃあ早速班分けをして探しに行きましょう。桃ちゃんは私と一緒の班ね」
桃「だから桃ちゃん言うなっ!!……って、私もかっ!?」
エリカ「捜索に人手はいくらあっても足りないでしょう?」
桃「い、いや、私は戦車道の資料を調べなくては……何かヒントがあるかもしれないし……」
379 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/17(土) 17:48:58.60 ID:wqBfGWYY0
柚子「それは私と五十鈴さんに任せて、桃ちゃんは戦車探しに行って」
桃「な、なんで五十鈴なんだっ!?私だって書類を調べるくらいは……」
柚子「えー?桃ちゃん見落とし多そうだからいいよー。五十鈴さん、お願いね?」
華「河嶋先輩、ここは私に任せてください」
桃「そんなっ!?」
エリカ「はいはい、ぐちぐち言ってないでさっさと探しに行くわよ桃ちゃん。まずはどこから探す?」グイッ
桃「ひ、引っ張るなっ!?た、助けて柚子ちゃあああああんっ!!?」ズルズルズル
エリカ「班分けは頼んだわよー!」
優花里「行っちゃいましたね……」
沙織「えりりん普段は桃ちゃん先輩への当たり強いわりに、気に入ってるっぽいんだよね」
優花里「聖グロとの練習試合での活躍を評価しているんでしょうか」
華「もしくは河嶋先輩の打てば響く性格がエリカさんの琴線に触れたのかも」
沙織「好きな女子をいじめる小学生男子じゃないんだから……」
380 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/17(土) 17:56:36.12 ID:wqBfGWYY0
・
・
・
桃「何故私まで駆り出されるんだ……」
エリカ「いい加減諦めて探しなさい。なんなら会長も連れてくるわよ?」
桃「会長の手を煩わせるわけにはいかない!さっさと探すぞ逸見っ!」
エリカ「……ねぇ、桃ちゃん」
桃「なんだ?」
エリカ「なんであなたは会長の事を尊敬してるの?」
桃「愚問だな。お前は来たばかりだから知らないのだろうが会長は偉大な方だ。学園のため、ひいては学園艦のために日夜尽力している」
エリカ「そうは見えないけどね」
桃「見せていないだけだ。生徒には余計な苦労は見せずに学生生活を楽しんでもらいたい。それが会長のお考えなのだから」
エリカ「その割には、私に無理やり戦車道をさせようとしてたわね?」
桃「うっ……それは、仕方がない理由があって……」
エリカ「もしも私が戦車道が嫌でしょうがなくて、なのに自分の意志を出せないような子だったらどうなってたでしょうね?」
桃「……すまない。それでも、私たちにはお前が必要だったんだ。たとえお前の意志を無視してでも」
エリカ「……情熱的ね。いいわ、許してあげる。あなた達の事情は知ってるもの」
桃「……すまない」
381 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/17(土) 18:02:59.59 ID:wqBfGWYY0
エリカ「いいわよ。こっちこそ意地悪言って悪かったわね」
桃「……なぁ逸見」
エリカ「何?」
桃「お前はなんで大洗に来たんだ?」
エリカ「ずいぶんな言い方ね」
桃「茶化すな。以前お前が言ってたことだ、大洗に来たのは不本意だと」
エリカ「……よく覚えてるわね」
桃「会長はその事について何も教えてくれなかった。それはつまり、何かあるということだ」
エリカ「……ええ、その通りよ。桃ちゃん私はね、黒森峰を追い出されたの」
桃「それは……何故だ」
エリカ「……誰かを助ける力も、差し伸べられた手を掴む勇気も無かったからよ」
桃「……具体的じゃないな」
382 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/17(土) 18:09:43.79 ID:wqBfGWYY0
エリカ「……桃ちゃん、あなたは自分を嫌いになった事がある?」
桃「急になんだ」
エリカ「いいから、答えて」
桃「……あるさ。力不足なこの身を悔やんだことなんて数知れない」
エリカ「そう。……私もよ。私がもっと強ければ。私がもっと賢かったら。違う選択肢を選べて違う未来があったのかもしれない」
桃「……大洗に来たのは今でも不本意なのか?」
エリカ「……わからない。というより、それを決める事ができないの」
桃「なんなんだそれは。お前の事だろうに」
エリカ「……ええ。そうね……大会が終わったらゆっくり考えるわ」
桃「そうしろ。こっちも今は大会に集中してほしいからな」
エリカ「桃ちゃん」
桃「なんだ」
エリカ「……なんでもない」
桃「……?」
エリカ「さ、捜索再開よ」
桃「あ、待て置いてくなっ!?」
383 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/17(土) 18:15:58.30 ID:wqBfGWYY0
・
・
・
エリカ「……で、結局見つけたのが」
優花里「W号に使える長砲身とルノーB1bis、それに……ポルシェティーガーですね」
エリカ「ポルシェティーガーねぇ……」
桃「なんでそんなに残念そうなんだ」
エリカ「いや、長砲身とB1bisは良いのよ。特にB1bisは装甲に不安のある私たちにとって貴重な重戦車よ。
でも、ポルシェティーガーかぁ……」
桃「何が不満なんだ?」
優花里「何と言いますか……ポルシェティーガーは乗る者に技量を求められるというか、その……」
エリカ「はっきり言ってやりなさい、まともに走らせるのも難しい失敗兵器だって」
桃「そうなのかっ!?」
優花里「いえっ、決して弱いわけではなく、堅くて強いっ!っていう戦車の王道な性能に対して、エンジン回りが劣悪を通り越していまして……」
桃「……使えるのか?」
優花里「……マニア垂涎の一品ではありますが、正直乗りこなせる乗員がいるとは……最悪スタート前に行動不能もあり得るかと」
エリカ「適当にレストアしてもらった後に売って別の戦車買いましょう。数の少ないレア物ではあるから、どこかしら買ってくれるでしょ」
優花里「えー?もったいないですぅ……」
384 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/17(土) 18:19:20.40 ID:wqBfGWYY0
エリカ「そんなこと言ってられないでしょ。とりあえず買い手を探さないとね」
桃「確かこれはドイツの戦車だったな。なら黒森峰が学術的資料として買い取ってくれないだろうか?」
エリカ「……その交渉、やるとしたら黒森峰に顔知られてる私も行くでしょ?追い出された奴が今度は失敗兵器を買い取ってってやってきたら、私だったらぶっ飛ばすわよ?」
優花里「むぅ……どうしましょうか」
エリカ「とりあえずネットで買い手を募集しましょうか」
???「その必要はないよ」
エリカ「誰っ!?」
385 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/17(土) 18:23:24.18 ID:wqBfGWYY0
ナカジマ「私、私。自動車部の中嶋だよ」
エリカ「中嶋さん?」
ナカジマ「艦内で見つかったあの戦車だけどさ、私たちに乗らせてよ」
エリカ「自動車部がってことですか?」
ナカジマ「そうそう、普段から戦車を整備している私たちならあの子も乗りこなせると思うよ?」
エリカ「……あれはそんじょそこらの戦車とは違いますよ?」
ナカジマ「そうみたいだね。だからこそ、レストアのし甲斐があるよ。どう?」
エリカ「……あなた達が本当にあれを動かせるなら、堅牢な装甲と、88o<アハト・アハト>を持つポルシェティーガーは、間違いなく私たちにとって重要な戦力になります」
ナカジマ「なら、いい?」
エリカ「はい。……お願いします」ペコッ
ナカジマ「ん、任せてよ。回収から修理まで丁重にやらせてもらうよ」
386 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/17(土) 18:24:20.19 ID:wqBfGWYY0
次は木曜で
387 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/17(土) 19:42:18.81 ID:V0WAaQ2no
乙ー
388 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/17(土) 21:15:37.12 ID:yL5yfYAiO
乙、桃ちゃん覚醒?
389 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/22(木) 17:17:24.82 ID:kCwitfTj0
・
・
・
―生徒会室―
桃「アンツィオはイタリア系の学校だ。先の一回戦においても使用した車両はCV33とセモベンテだった」
麻子「急に呼び出したかと思ったら作戦会議か」
華「CV33、可愛くて私好きですっ」
エリカ「機銃しか付いてないから戦車を倒すのはまず無理だけどね」
沙織「そんな戦車入れてるのに一回戦勝ったんだ」
エリカ「……まぁ、それについては数の少ない私たちも大概だしね。とはいえ、相手の指揮官が優秀なのは間違いないわ」
桃「話を聞けっ!……アンツィオが新型戦車を導入したという話もある」
沙織「新型?どんなのですか?」
桃「それは……不明だ」
エリカ「一回戦に出してないってことは秘密兵器って事でしょう」
杏「だろうね。でも、多分もうすぐわかるよ?」
エリカ「は?」
バンッ
優花里「秋山優花里、ただいま戻りましたっ!!」
沙織「ゆかりんっ!?」
エリカ「その恰好……通りでいないと思ったわ……」
杏「おかえりー」
優花里「みなさんおそろいのようで、それじゃあ早速試写会ですっ!!」
390 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/22(木) 17:22:31.23 ID:kCwitfTj0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『サンダーフォース』
〜コロッセオに封じられし秘宝〜
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ケイ『はーい♪私の名前はケイ!特殊部隊サンダーフォースのリーダーよ♪』
ナオミ『……』
ケイ『この子はナオミ、寡黙で冷静な狙撃の名手よ!2キロ先の硬貨を撃ち抜けるぐらいの腕の持ち主なのっ!!』
アリサ『リーダー、遊んでないで準備してください』
ケイ『この子はアリサ。電子兵装のプロフェッショナル。どんな強固なプロテクトも彼女の前では何の意味もないわ。
ちょっとずる賢いのと好きな男の子を前にするとアガっちゃうのが玉に瑕ね』
アリサ『関係ないでしょっ!?』
ケイ『そんな私たちが今回潜入するのは武装組織アンツィオ。巨大艦丸々一つを占領している危険な組織よ。
私たちに下った指令はそこのコロセウムに隠されてる新型兵器の情報の入手、可能であれば破壊よ』
アリサ『……そんなに簡単に行くのでしょうか?』
391 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/22(木) 17:26:51.52 ID:kCwitfTj0
ケイ『問題ナッシング!そのための助っ人なんじゃない!そうでしょ、Ms.オッドボール?』
オッドボール『ふっ、その通り』
ケイ『サングラスで正体を隠しているこの子はMs.オッドボール。今回の作戦のために上が寄越した助っ人よ
怪しい風貌、あからさまな偽名。だけど腕は確からしいわ。アンツィオへの潜入のカギはこの子が握っているとも』
アリサ『こんなやつ、本当に信頼できるんですか?』
オッドボール『もらった金の分は働かせてもらうさ』
ケイ『期待しているわっ』
ナオミ『ケイ、そろそろアンツィオの上空だ』
ケイ『オッケー!みんな、行くわよっ!!』
アリサ『パラシュート降下の訓練はしてきたけど……』
オッドボール『怖いならこのまま帰ってもいいぞ?』
アリサ『っ!?うるさいわねっ!!』
ナオミ『オッドボール、あまりアリサをいじめないでやってくれ』
アリサ『いじめられてなんかないっ!!』
ケイ『みんなっ!準備は良い?それじゃあ、行っくわよー!!』
バッ
ケイ『イヤッホオオオオオオオオオオオオオオゥ!!』
392 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/22(木) 17:30:26.68 ID:kCwitfTj0
・
・
・
『こうして私たちはアンツィオの野望を食い止めることができた。しかし、そのために払った犠牲は……決して小さくない』
ケイ『……』
アリサ『オッドボール……いえ、ユカリの死を無駄にしないためにも、私たちは生きないとね』
ナオミ『ああ。……っと、ケイ!!』
ケイ『……何?』
ナオミ『大統領の奴から直々の指名だ。私たちの力が必要だってさ』
ケイ『……そう、なら行きますかっ!』
『どうやら私たちに安息の時は来ないらしい。でも、それでいいのかもしれないだって私たちは――――』
ケイ『サンダーフォース、出動よっ!!』
〜FIN〜
393 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/22(木) 17:34:50.75 ID:kCwitfTj0
エリカ「……」
pi!
エリカ「……ねぇ、私は何を見せられ―――」
沙織「面白かったっ!」
華「オッドボールさん……運命に翻弄される中でそれでも友との友情に殉じたのですね……」
優花里「オッドボール゛う゛ぅぅぅぅぅっ……!!」ウルウル グスグス
杏「いやーなかなか面白かったね」
桃「っ……」ウルウル
柚子「ほら桃ちゃん、涙拭いて」
エリカ「……え?」
麻子「……相変わらずの脂っこい内容だったな。見ていて胃もたれするかと思った」
エリカ「麻子っ!」パァァッ
394 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/22(木) 17:36:51.69 ID:kCwitfTj0
麻子「だが……ふっ、たまにはこんな映画もいいかもな」
エリカ「え?」
パゾ美「私はもっとしっとりとした恋愛物が好みですね」
エリカ「誰?」
パゾ美「パゾ美です」
エリカ「……誰っ!?」
杏「おーパゾ美じゃん、そど子は?」
パゾ美「そど子は月末の書類整理で忙しいとのことで私が来ました」
杏「そっかぁ。……まだダメそう?」
パゾ美「……もうちょっとってとこですかね?」
杏「……おっけぇ。今度は私がそっち行くよ」
パゾ美「お待ちしてます」
バタン
エリカ「……結局誰なのよ」
優花里「エリカ殿おおっ!!オッドボール殿は素晴らしい方です゛よ゛ね゛え゛え゛え゛え゛!!」
エリカ「あー鬱陶しいっ!!」
395 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/22(木) 17:39:39.52 ID:kCwitfTj0
・
・
・
エリカ「……で?さっきのB級映画はなんなのよ。見たところまたサンダースに協力してもらったみたいだけど」
優花里「はいっ!!アンツィオに潜入するって話をケイ殿にしたら是非私の2作目を撮って欲しいと」
エリカ「あの人たちも暇ね……」
優花里「いやー監督兼役者は初めてでしたが上手くできました!!サンダースは映像技術だけじゃなくて演技指導も素晴らしいものでしたっ!!」
エリカ「相変わらずあなたは変な方向での才能を開花させてるわね……」
優花里「いやぁ……」テレッ
エリカ「褒めてない……わよね?」
華「映画の中でアンツィオの学園艦が爆破されてましたが大丈夫なのですか?」
優花里「あはは、あれはもちろんCGですよっ!」
華「ならよかったです」
エリカ「アンツィオ高校を完全に悪役にしてたけど大丈夫なの?」
優花里「ちゃーんと許可はとってますよノリと勢いが強みなだけあって話の分かる方々でしたっ!」
―――で、潜入結果ですが、見てもらった通りアンツィオの秘密兵器はP40でした」
エリカ「それを口頭で伝えてくれれば私の120分の浪費は5秒になったでしょうね……」
396 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/22(木) 17:44:14.23 ID:kCwitfTj0
沙織「P40ってどんな戦車なの?」
エリカ「え?……うーん、普通の戦車ってとこかしら」
沙織「普通の戦車?」
エリカ「それなりの装甲にそこそこの火力。そして微妙なエンジン。総合評価で平均点ぴったりって感じ」
沙織「……強いの?」
エリカ「装甲はともかく火力については75o長砲身だからそれなりのものよ。エンジンもレストアしているでしょうからそこまで悪くはないでしょうし、
豆戦車のCV33と突撃砲のセモベンテが主力のアンツィオにとっては唯一の『戦車』ってことね」
沙織「そうなんだぁ。……勝てるかな?」
エリカ「……正直、わからないわね。確かに相手の構成車両の大半は豆戦車だけど、数は揃ってる。
対して私たちは6輌しかないわ。数と質の差はほぼ同等。そこにP40が加わったとなると……」
桃「おい、今から弱気じゃ困るぞっ!」
エリカ「……何にしても相手の事を調べるのが先ね。特にP40は私も実物を見たことがないから一度詳しいスペックを知っておきたいわ」
杏「なら歴女チームのとこにいってみなよ。詳しい資料持ってるかもよ?」
エリカ「歴女チームが?」
397 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/22(木) 17:48:02.29 ID:kCwitfTj0
・
・
・
エリカ「たぶんこのあたりのはずだけれど……」
カラ゙ンッ! カラ゙ンッ!
エリカ「この音……」
398 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/22(木) 17:52:12.35 ID:kCwitfTj0
・
・
・
カエサル「ッ!!」グイッ
ガランッ!!
カエサル「っ……はぁ、はぁ……」
エリカ「精が出るわね」
カエサル「隊長?」
エリカ「ごめんなさいね、呼んだのだけど誰も出ないから」
カエサル「ああ、気にするな」
エリカ「そう?それにしても炎天下の中ずいぶん頑張るわね。この練習装置わざわざ作ったの?」
カエサル「ああ。……先のサンダース戦で我々は何の役にも立てなかったからな」
エリカ「そんなことないわよ。あなた達やウサギさん、カメさんチームが敵の主力を引き付けていたから勝てたのよ」
カエサル「何が起きたのかわからないまま終わり、勝利を喜べと言われても納得できないさ。一年生チームも同じ気持ちだろう」
エリカ「……」
カエサル「次のアンツィオ戦、今度こそ私たちは役に立って見せる。そのための練習ならば、苦にはならないよ」
エリカ「……」
399 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/22(木) 17:55:42.84 ID:kCwitfTj0
『エリカさん、そろそろ帰ろうよー』
『帰るならあなただけ帰りなさい。私はまだ練習したりないんだからっ!!』
『そうはいってももう暗いよー?昼間だって練習があったんだから』
『……私は、あなたと違って自分に甘くないのよ。どんなにきつい練習だって、勝利のためなら苦じゃないわっ』
『でも、あんまり遅くなるとお姉ちゃ、隊長が怒られちゃうんだよ?』
『うっ……』
『それに、努力と無茶は違うっていつも隊長言ってるでしょ?エリカさん、隊長の事尊敬してるのに隊長の言うこと聞けないの?』
『ぐぅっ……』
『だから、ほら。着替えてもう帰ろう?練習は明日だってできるよ』
『……わかったわよ』
『うんっ!あ、エリカさん、帰りにコンビニ寄ろう?新発売のスイーツみたいのっ!』
『嫌よ。あなたコンビニ行くと普通に30分くらい居座るんだもの』
『えーっ!?お願いっ!20分ぐらいにするからっ!!』
『あんまり変わってないじゃない……10分にしなさい』
400 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/22(木) 17:57:22.83 ID:kCwitfTj0
エリカ「……なら、次の試合期待させてもらうわ」
カエサル「ああ、見ていてくれ」
エリカ「……筋力を付けたいならバレー部に体験入部してみたらどう?きっと喜ぶわよ」
カエサル「い、いや、さすがにあそこまでは……ていうかあれは筋肉とかじゃなくて別のエネルギーだろ……」
エリカ「同感よ……バレーボールって何なのかしら?」
カエサル「……わからん」
エリカ「……深く考えるとバレー部の闇に触れそうだから止めておきましょう」
カエサル「ああ……会長から話は聞いてる。せっかくだ、ゆっくりしていくといい」
エリカ「そうさせてもらうわ」
401 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/22(木) 17:59:23.36 ID:kCwitfTj0
ここまで。次土曜
402 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/22(木) 18:00:15.14 ID:KioZXogno
乙ー
403 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/22(木) 18:05:05.65 ID:M4rMbFQ+o
りょ
楽しみにしてるよー
404 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/22(木) 22:40:54.63 ID:/i6VNtDx0
ギャグとシリアスの緩急が上手い
405 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/23(金) 15:33:06.43 ID:L/WPObLr0
このエリカさんひょっとしてエリカさんではないのでは……?
でもそうだとするとまほさんの反応がセメント過ぎる……。うーん……
406 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/24(土) 17:55:12.01 ID:7TVOT19K0
・
・
・
沙織「いよいよ2回戦だねっ」
エリカ「不安は残ってるけど、とれる対策はすべて取ったと思うわ。勝敗を決めるのは……」
優花里「戦術と腕。あと運ですか?」
エリカ「……今回は運が入る要素はほぼないわ。将棋のようにお互いが考える最善手を打ち続けて先に相手を上回れば勝ちよ」
優花里「なら、私たちは駒ですか?」
エリカ「その言い方はちょっとあれね……まぁ、命令をしっかり聞いてくれる優秀な兵士はありがたいけど」
沙織「私たちは兵士じゃないもん」
エリカ「言葉の綾よ。それに、戦車道は戦争じゃ―――」
407 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/24(土) 17:57:24.91 ID:7TVOT19K0
『だって戦車道は戦争じゃないんだからっ!!楽しまなきゃ損。でしょ?』
408 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/24(土) 17:58:11.41 ID:7TVOT19K0
エリカ「……」
沙織「……えりりん、やっぱりケイさん達ともう一度――――」
ブロロロロロッ
アンチョビ「たーのもーー!!」
カルパッチョ「たかちゃーん!!」
409 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/24(土) 18:03:36.42 ID:7TVOT19K0
カエサル「ひなちゃんっ!!
杏「おーチョビ子ー。何の用?」
アンチョビ「チョビ子じゃないっアンチョビだっ!!試合前の挨拶に来たっ!」
エリカ「挨拶?わざわざご苦労なことですね」ヒョコッ
アンチョビ「おー、お前があの『大洗の白雪姫』逸見エリカかっ!」
エリカ「……それ、誰が広めてるんですか?」
アンチョビ「ん?お前たちとの試合が決まった後に聖グロのダージリンがうちに来てな。お前のことをえらく買ってたぞ」
エリカ「あんの似非英国人……一度あいつらの学園艦に強襲をかけようかしら。紅茶を全部海に投げ捨てれば堪えるでしょ」
優花里「それ、なぜかサンダースと聖グロの戦争になりそうなんでやめてください……」
アンチョビ「そうだぞ。食べ物は大切にするんだっ!」
410 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/24(土) 18:11:05.66 ID:7TVOT19K0
エリカ「まぁいいわ。申し遅れました、大洗の隊長を務めている逸見エリカです。安斎さんの評判は私も耳にしていますよ」
アンチョビ「そんなかしこまらなくていいぞ」
エリカ「いえ、その……先日はうちの秋山が失礼したようで……」
アンチョビ「ん?あーあれかっ!!いやむしろお礼を言いたいくらいなんだよ」
優花里「どういうことですか?」
アンチョビ「あの映画がサンダースで上映された後うちの学園艦がいわゆる聖地になったらしくてな、サンダースの生徒が観光客として来てくれるようになったんだっ!」
エリカ「そ、そんなに人気なんですか?」
アンチョビ「ああっ!音響にこだわった爆音上映や4DXも始まってるらしい。おかげさまで観光地として名が上がって、うちの財政はかなり助かってるんだ」
エリカ「あなたいつのまにか学園艦一つ救ってたのね……」
優花里「そういえばアンツィオから感謝状が届いてましたね」
アンチョビ「今度は客として来てくれっ!全力でもてなすからなっ!」
優花里「はいっ!!」
411 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/24(土) 18:16:41.95 ID:7TVOT19K0
アンチョビ「それにお前もだ逸見っ!」
エリカ「私ですか?」
アンチョビ「サンダースとの試合、私も見たが凄かったなっ!」
エリカ「……ギリギリの勝負どころか運が味方しての辛勝。褒められるようなことは何も……」
アンチョビ「何言ってんだっ!戦車道を復活させたばかりで、車両もそろってないような高校が、強豪校相手に勝ったんだぞっ!?
それも相手のフラッグ車だけを仕留めるだなんて、最小の労力で最大の成果!これを凄いと言わずになんというっ!?」
エリカ「そ、そうですか?」
アンチョビ「ああっ!!運がなんだっ、それを引っ張ってきたのはお前たちなのだから。お前も胸を張れ、そしてチームの子を褒めてやれ!!」
エリカ「……はいっ、ありがとうございます」
アンチョビ「今日は正々堂々と勝負だ。試合、楽しもうなっ!」
エリカ「はい、よろしくお願いします」
アンチョビ「覚悟しとけよ?アンツィオは弱くないっじゃなかった強いんだからなっ!!」
エリカ「ええ、こっちだって」
アンチョビ「それじゃあなっアリヴェデールチ!!」
カルパッチョ「たかちゃん、それじゃあまたねっ!」フリフリ
カエサル「うん、またねっ!!」フリフリ
ブロロロロロッ……
412 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/24(土) 18:19:44.93 ID:7TVOT19K0
エリカ「正々堂々楽しもう……か。ケイさんみたいなこと言うのね」
沙織「そうだね」
エリカ「同じように戦車を揃えるのに苦労してて、同じように努力して勝利を目指しているのに、
安斎さんと私で、ああも違うものなのね……」
沙織「……えりりん」
エリカ「さ、もうすぐ試合開始よ。戦車に乗りましょう」
沙織「……うん」
413 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/24(土) 18:30:43.98 ID:7TVOT19K0
・
・
・
エリカ「みんな、準備はいい?」
梓『はいっ!』
エルヴィン『ああ』
杏『おっけーだよー』
ねこにゃー『準備完了、だよ』
典子『できてますっ!』
エリカ「よし。試合開始したらアヒルさんとウサギさんに十字路の偵察に行ってもらうわ。
アンツィオの基本戦術は機動戦。動きやすい環境を作られないように注意しなさい」
『はいっ!』
エリカ「ほかのチームはいざ敵と対面しても落ち着いて動きなさい。相手主力のCV33は機動力こそあれど武装は機銃のみ。
深追いしてセモベンテやP40の前に引きずり出されないようにね」
『了解』
414 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/24(土) 18:45:47.99 ID:7TVOT19K0
エリカ「……鈴木さん」
カエサル『なんだ?』
エリカ「………………あなた達には期待してるわ」
カエサル『……隊長はプレッシャーをかけるのが上手いな』
エリカ「ち、違っ、そんなつもりじゃ……」
カエサル『ははっ、わかってるさ。……期待に応えるのが将の仕事だ。見ていてくれ』
エルヴィン『この75o長砲身が飾りでないということを見せてやろう』
左衛門座『殿は任せろっ!』
お良『それ逃げてるぜよ……』
エリカ「ふふっ……ええ、頑張って。私たちも頑張るから」
カエサル『それとだ』
エリカ「何?」
415 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/24(土) 18:51:14.03 ID:7TVOT19K0
カエサル『私の事はカエサルと呼んでくれ。元々ソウルネームは伊達や酔狂でつけたものだが、今は私たちの覚悟の証なんだ。偉人の名を語る以上、我々は負けるつもりはないというな」
エリカ「……そう。そっか……名前に、覚悟を込める。なるほどね」
エルヴィン『お、隊長も意外といける口か?』
おりょう『ならこの試合が終わったら私たちからソウルネームをプレゼントしてやるぜよ』
左衛門座『何か希望はあるか?』
エリカ「遠慮しておくわ」
カエサル『そうだぞ。隊長にはすでに大洗の白雪姫というソウルネームがあるからな』
エリカ「勘弁してよ……私は逸見エリカって名前がいいのっ!」
エルヴィン『残念だな』
エリカ「ほら、そろそろ始まるから。――――頑張りましょう。カエサル、エルヴィン、おりょう、左衛門座。……これでいい?」
『ああっ!!白雪姫殿っ!!』
エリカ「だからやめてってばっ!?」
416 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/24(土) 18:52:36.11 ID:7TVOT19K0
『試合開始っ!!』
エリカ「パンツァー・フォー!!」
アンチョビ「アーヴァンティッ!!」
417 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/24(土) 18:53:06.88 ID:7TVOT19K0
ここまで。次は火曜で
418 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/24(土) 20:56:59.88 ID:mLOgdoGGO
白雪姫も何かの隠語なのだろうか、乙です
419 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/24(土) 21:21:27.45 ID:dfjhpkvSO
パイパンか…
420 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/25(日) 00:48:28.08 ID:K/VTnA/no
乙ー
421 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/26(月) 03:00:57.12 ID:xtq1vgMe0
あんまり予想書き込むと、
>>1
が書きづらくなるかもね
422 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/26(月) 22:13:42.33 ID:1yeB8UXb0
予想はよそう
423 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/27(火) 18:05:01.52 ID:LIybNccU0
・
・
・
アンチョビ「……逸見エリカ。聞いていた話よりずいぶん元気だったな。いい事だ……本当に」
ペパロニ『マカロニ展開完了しましたっ!』
アンチョビ「よし、それじゃあ作戦開……ペパロニ、ちょっといいか?」
ペパロニ『何ですか姐さん』
アンチョビ「マカロニ、何枚設置した?」
ペパロニ『何言ってんすか、全部ですよっ!』
アンチョビ「……はぁ。二枚回収しろ」
ペパロニ『えー?せっかく設置したのに何でっすかー』
アンチョビ「あのなぁっ!全部設置すると11枚だろっ!?10輌しか参加できないのにそれじゃあすぐにバレるだろっ!!」
ペパロニ『なるほど〜!さすが姐さん頭良いっ!!』
アンチョビ「何度も言ったのに何で覚えてないんだお前はー!?」
424 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/27(火) 18:10:32.47 ID:LIybNccU0
・
・
・
典子『こちらアヒルさんチーム、カルロヴェローチェ3輌、セモベンテ2輌発見。隊長の予想通りです』
梓『こちらウサギさんチーム、カルロヴェローチェ3輌、セモベンテ1輌が陣取ってます』
エリカ「もう十字路を押さえられてる。さすがね……」
優花里「目的は手薄な中央を突破させて包囲することですかね?」
エリカ「それでしょうね。でも……アンツィオにしてはずいぶん堅実な作戦ね」
優花里「ノリと勢いだけじゃないってことを見せたいんでしょうか」
エリカ「かもしれないわ。相手のほとんどが十字路の制圧に出向いているのならこちらも持久戦で行きましょう。アヒルさんチームをP40の捜索に当てるわ」
桃『そんなのんびりして大丈夫なのか?』
エリカ「待つのも戦いよ桃ちゃん」
桃『桃ちゃん言うな』
425 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/27(火) 18:16:25.95 ID:LIybNccU0
・
・
・
エリカ「……動かないわね」
沙織「だね……」
エリカ「アヒルさんチーム、そっちはどう?」
典子『もうすぐフラッグ車の予想地点に到達します』
エリカ「わかったわ。引き続き捜索をお願い」
典子『了解っ!』
エリカ「……相手が動き出すか、こちらがフラッグ車を見つけられるか。どっちが先かしら」
桃『逸見いつまでここでじっとしてるんだっ!?』
エリカ「……はぁ。桃ちゃんうるさいわよ。相手はこちらを待ち構えているの。わざわざ出て行ってあげる必要はないわ」
桃『だからと言ってあいつらに時間を与えるのは危険だっ!!あいつらは馬鹿かもしれんがアホじゃないっ!』
沙織「桃ちゃん先輩が言うと説得力あるんだかないんだか……」
エリカ「……でも、一理あるわ。正直、CV33を迎撃に回したところで大した意味はない。まともにやったところで八九式を倒すのが関の山よ」
優花里「言ってあげないでください……」
エリカ「そう考えるとむしろ違和感ね。……もしかして」
優花里「どうしました?」
エリカ「ウサギさんチーム、敵車両を撃ってもらえる?」
沙織「どうしたの?」
エリカ「念のため退路は確保しておいてね」
梓『了解ですっ!』
426 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/27(火) 18:22:40.14 ID:LIybNccU0
ダァンダァン!! バスッバスッ!
梓『っ!?エリカ先輩っ!!十字路を陣取ってるのはただの看板ですっ!!本物は一輌もいませんっ!?』
エリカ「やっぱりっ……」
優花里「欺瞞作戦っ……」
エリカ「だとしたら、あの人の狙いは……」
ダララララッ
カンカンカンッ!
エリカ「っ!?」
沙織「何なにっ!?」
優花里「機銃ですっ!?」
麻子「囲まれたな」
ねこにゃー『逸見さんどうするっ!?』
桃『早く指示を出せ隊長ー!!?』
エリカ「落ち着きなさいっ!!機銃じゃ撃破判定は出ないわっ!!」
優花里「でもっ、このまま囲まれたらっ!?」
エリカ「ええっ!相手の狙いは包囲した上で追い立てて私たちを前進させること。ならここは左右に分かれるわっ!
カメさん、カバさんチームはあんこうについてきてっ!アリクイさんチームはウサギさんチームと合流してっ!!」
『了解っ!』
典子『隊長っ!私たちはっ!?』
エリカ『あなたたち一刻も早くフラッグ車を見つけてっ!』
典子『わかりましたっ!』
エリカ「そうと決まればさっさと動きなさいっ!!」
427 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/27(火) 18:24:48.34 ID:LIybNccU0
・
・
・
アンチョビ「さーてどう動くか大洗……」
ペパロニ『姐さんっ!!』
アンチョビ「動いたかっ!?」
ペパロニ『はいっ!あいつら姐さんの言った通り二手に分かれましたっ!!』
アンチョビ「よしっ!大洗、悪いがこの試合勝たせてもらうぞっ!!」
428 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/27(火) 18:27:33.60 ID:X7dg84c5o
ここのアンチョビはこの試合2回目って感じだな
429 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/27(火) 18:32:44.13 ID:LIybNccU0
・
・
・
ダラララララッ!!
カンカンカンカン
優花里「こちらにはCV33が3輌追ってきてますっ!」
エリカ「振り切るのは難しそうねっ……」
華「……っ!!」
ダァンッ!
華「また外しました……」
エリカ「行進間射撃なんてそうそう当たらないわよ、ましてや的が小さいんだから。華はそのまま威嚇を続けてっ!!」
華「……はい」
エリカ「カバさん、カメさんしっかりついてきなさいっ!」
エルヴィン『ああっ』
桃『しかし、逃げたままじゃどうしようもないぞっ!?』
エリカ「ええっ!だから今アヒルさんチームにフラッグ車を探してもらってるのっ!!」
沙織「えりりんっ!?」
エリカ「あれはっ!?」
優花里「前方、セモベンテ2輌ですっ!待ち伏せされましたっ!?」
エリカ「最初からこっちが本命だったのねっ……」
優花里「エリカ殿っ!フラッグ車狙われてますっ!」
エリカ「っ……全車森に入ってっ!突撃砲に真正面から突っ込むのはまずいわっ!!」
430 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/27(火) 18:37:26.88 ID:LIybNccU0
・
・
・
梓「こちらウサギさんチームっ!アリクイさんチームと合流っ!東方面へ逃げてますっ!!」
ねこにゃー『澤さんっ!今のところ相手は豆戦車2輌、ここは迎撃して逸見さんたちのところへ行ったほうがいいんじゃ……』
梓「……確かに、ならっ……」
優季「梓っ!?前前っ!!」
梓「え……っ!?セモベンテっ!?左に入ってっ!!」
桂利奈「あいっ!!」
431 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/27(火) 18:41:08.29 ID:LIybNccU0
ねこにゃー「え?澤さんたちどこに……」
ももがー「ねこにゃー、前方にセモベンテ2輌だももっ!!」
ねこにゃー「えっ!?避けて避けてっ!!」
ももがー「もう遅いもも……」
ギュイイイン ドーンッ!
ねこにゃー「っ……って、あれ?」
ぴよたん「何ともない?」
ももがー「……張りぼてっ!?」
432 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/27(火) 18:47:07.20 ID:LIybNccU0
・
・
・
アンチョビ「東に逃げた奴らも、マカロニで多少は足止めできるといいんだが……」
『ドゥーチェ!!M3とTipo 3を追ってましたが、M3はマカロニにビビッて森の中へ逃げましたっ!Tipo 3はマカロニを突き破ってそのまま直進っ!!』
アンチョビ「そうか、ならお前たちはそのままTipo 3を追え。こちらのフラッグ車の位置はまだ割れてない。Tipo 3の砲は脅威だ。少しでも時間を稼げっ!!」
『Si!』
アンチョビ「……ペパロニっ!そっちの状況はどうだっ!!」
ペパロニ『作戦通り相手を森に追い込みましたっ!!』
アンチョビ「よくやったっ!お前たちはセモベンテと合流して追いかけ続けろっ!挟み撃ちにするぞっ!!」
ペパロニ『任せてくださいっ!!』
433 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/27(火) 18:51:37.78 ID:LIybNccU0
・
・
・
沙織「えりりんっ!森に逃げたはいいけど、このあとどうするのっ!?」
エリカ「……おそらく、相手のフラッグ車はこの先で待ち受けているわ」
沙織「えっと、この先で待ち伏せするとしたら……高台があるっ!?」
エリカ「後ろからはセモベンテとCV33。まずいわね……」
優花里「二手に別れたのがまずかったのでしょうかっ!?」
エリカ「いえ、仮に別れなかったとしても、機動性の高いCV33で分断された可能性は高いわ」
優花里「な、なら今すぐウサギさんチームたちを呼び戻してっ……」
エリカ「すでにやってるわ。合流できるのは私達が相手のキルゾーンに到達した後になりそうね」
華「そんな……」
エリカ「桃ちゃんの言うとおりアンツィオに時間を与えるべきじゃ無かったわね。お詫びに後でいなり寿司買ってあげようかしら?」
優花里「のんきなこと言ってないでくださいーっ!?」
434 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/27(火) 18:56:32.03 ID:LIybNccU0
沙織「……えりりん」
エリカ「何よ?」
沙織「楽しい?」
エリカ「は?何言って……」
沙織「だってえりりん、さっきからずっと笑ってるよ?」
エリカ「……え?」
沙織「えりりん、ケイさんに自分の戦車道は勝つことだって言ってたけど、ほんとはえりりん自身がそう思ってないんじゃないの?」
エリカ「……」
沙織「……ごめんね、試合中に。聞かなかったことに―――」
エリカ「サンダースの時は必死だった。数でも質でも負けてて、その上隊長としての器まで相手のほうが大きくて。
せめて勝つことで自分のほうが上だって思いたかったのかも」
沙織「えりりん?」
435 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/27(火) 19:02:33.66 ID:LIybNccU0
エリカ「アンツィオは私たちとよく似てるわ。資金難で碌に戦車も揃えられなくて、だけど安斎さんが全力で強くあろうとしている」
優花里「あれはまさしく『総統』<ドゥーチェ>の姿なんでしょうね」
エリカ「ええ。思えば私たちは聖グロ、サンダースって格上としか戦ったことがなかったわ……初めてなのよ。同格の相手と戦うのは」
沙織「……」
エリカ「沙織、私今楽しいわ。追い詰められてるのに、楽しくてしょうがない。相手が持てる全てを駆使しているって伝わってくる。この、ヒリヒリするような感覚。
……だからこそ、勝ちたいっ!!私たちの全力で、持てるすべてを使ってっ!!アンツィオに勝ちたいっ!!」
沙織「……うんっ!」
優花里「はいっ!」
華「私たちだって、負けるより勝ちたいですし」
麻子「そうだな」
エリカ「……安斎さん、あなたの言う通りよ。アンツィオは弱くない―――いえ、強いわっ!!」
436 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/27(火) 19:03:11.24 ID:LIybNccU0
エリカ「でも、私達だって強いんだからっ!!勝負はここからよっ!!」
437 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/27(火) 19:03:38.39 ID:LIybNccU0
次土曜で
438 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/27(火) 19:16:14.41 ID:X7dg84c5o
乙です
439 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/27(火) 20:31:04.53 ID:Ce/AL9MgO
乙
440 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/27(火) 22:12:08.09 ID:9LBcr/9To
乙ー 熱くなってきた!
441 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/01(木) 00:39:57.53 ID:C9mmUne7O
乙!
こういうアンツィオ戦をみたかった!
442 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/03(土) 18:03:26.91 ID:Gk158+YA0
・
・
・
アンチョビ「あと少しでこっちに来るぞ。みんな、狙うのは先頭のフラッグ車だけだ!砲撃を集中しろっ!!」
カルパッチョ『はいっ!』
エリカ「もうすぐ相手のキルゾーンよっ!!」
沙織「このままじゃ狙い撃ちだよ!?」
エリカ「良いから、速度を落とさないでっ!!」
アンチョビ「よし……今だ撃――――」
443 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/03(土) 18:09:25.99 ID:Gk158+YA0
ダァンッ!! ガァンッ!
アンチョビ「うああっ!?」
ダァンッ!
ガンッ シュポッ!
アンチョビ「CV33がっ!?誰が――――あれはっ!?」
カルパッチョ『Tipo 89っ!?』
典子「隊長。命令通り相手フラッグ車を見つけましたよ」
444 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/03(土) 18:15:24.84 ID:Gk158+YA0
エリカ「信じてたわ典子っ!!このまま前進っ!!キルゾーンを抜けるわよっ!!」
『了解っ!』
華「せめて、追手のCV33だけでも……っ!!」
ダァンッ
ガンッ!!
シュポッ!
華「当たった……」
沙織「これで振り出しに戻れたっ!?」
エリカ「いえっ!!依然こちらが追われてることにかわりはないわっ!!でも、勝ちの目が見えたっ!!」
445 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/03(土) 18:17:22.69 ID:Gk158+YA0
・
・
・
アンチョビ「逃げられたっ……89式はっ!?」
カルパッチョ『そちらも逃げられました……』
アンチョビ「してやられたっ……ええいっ!!回り込むぞっ!!!」
446 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/03(土) 18:19:39.28 ID:Gk158+YA0
・
・
・
エリカ「沙織っ!追手はっ!?」
沙織「先頭にCV33が2輌っ!遅れてセモベンテが2輌だよっ!!」
エリカ「よし、各車射線を取られないようにっ!!」
杏『あいよー』
エルヴィン『走り回るのもいい加減飽きてきたな』
エリカ「安心しなさい。そろそろ追いかけっこは終わりにしましょう。梓、準備は良いっ!?」
梓『はいっ!』
ペパロニ「くっそーあいつら中々射線取らせないな……」
ギュィィンンッ!!
ペパロニ「M3っ!?森に隠れてたのか!?」
ダァンッ!
シュポッ!!
ペパロニ「セモベンテがっ!?」
『姐さんすみませんやられましたっ!!』
ダァンッ! ダァンッ!
ガァンッ!
シュポッ!
ペパロニ「前からもっ!?まずい、今度はこっちが挟み撃ちだっ!?残った車両は私についてこいっ!一旦逃げるぞっ!!」
447 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/03(土) 18:26:13.01 ID:Gk158+YA0
・
・
・
エリカ「……よし」
優花里「なんとかしのげましたね」
沙織「今度こそ振り出しだね」
エリカ「梓、助かったわ。特に相手のセモベンテを落とせたのは大きいわよ」
梓『はいっ!先輩たちこそ無事で何よりですっ!!』
エリカ「おかげさまでね。――――アリクイさんチーム!今どこにいるっ!?」
ねこにゃー『CV33が逃げたから今そっちに向かってるとこだよ』
エリカ「なら、これから言う地点にそのまま向かって」
ねこにゃー『わかった』
エリカ「相手はおそらく戦力を集結させてフラッグ車を強襲してくるわ。
依然、機動戦は相手に分がある。ならやることは一つ。相手の戦力が整う前にこちらから攻める」
沙織「でも、フラッグ車の場所がわからないよ?」
エリカ「……典子」
典子『はい』
エリカ「相手のフラッグ車の場所、わかる?」
典子『ええ。すでに捉えています』
エリカ「さすがね」
沙織「アヒルさんチーム凄っ!?」
エリカ「これがあの子たちの戦い方よ。――――さぁみんなっ!!今度はこちらから仕掛けるわよっ!!」
『了解っ!!』
448 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/03(土) 18:30:57.07 ID:Gk158+YA0
・
・
・
ペパロニ『姐さんすみませんっ!!挟み撃ちを食らってCV33とセモベンテ1輌撃破されましたっ!』
アンチョビ「いや、最初の挟撃を失敗した時点で一度退くべきだった。深追いさせた私が悪い」
ペパロニ『姐さんどうしますかっ!?』
アンチョビ「このままじゃジリ貧だ。戦力を集結させて立て直しを図るぞっ!!全員戻ってこいっ!!」
『Si!』
アンチョビ「私たちも移動するぞ。カルパッチョ付いてこい」
カルパッチョ『はいっ!』
典子「フラッグ車が移動する。このまま追跡するぞっ」
忍「はい」
アンチョビ「…………撃てっ!!」
ダァンッ!
典子「なっ!?」
ガンッ
シュポッ!!
アンチョビ「やっと顔をだしたな。追跡に気がせったか」
カルパッチョ『これでこちらの居場所はもう伝えられませんね』
アンチョビ「いや、現在位置からの予測は立てられるだろう。一刻も早く移動するぞっ!!」
449 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/03(土) 18:35:37.58 ID:Gk158+YA0
・
・
・
典子『隊長っすみませんやられましたっ!!』
エリカ「そう。大丈夫よ、敵の現在位置から予測は立てられる。あなた達は良くやってくれたわ」
典子『……っはい!』
エリカ「私たちはこのまま移動するわよっ!!」
450 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/03(土) 18:38:14.95 ID:Gk158+YA0
・
・
・
ペパロニ『アンチョビ姐さんっ!!』
アンチョビ「ペパロニよく来たっ!!このまま残りのCVと合流して―――――っ!?」
ダァンッ!!
エリカ「見つけたわよ安斎さんっ!!」
優花里「まだ残りのCVとは合流していないみたいですっ!!」
エリカ「なら、その前にっ!!」
アンチョビ「っ……仕方ない、賭けに出るぞっ!セモベンテはV突とM3の足止めを頼むっ!!」
カルパッチョ『はいっ!』
451 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/03(土) 18:41:42.08 ID:Gk158+YA0
優花里「セモベンテ2輌、こっちに向かってきますっ!!」
エリカ「ウサギさんっ!!カバさんっ!!頼んだわっ!!」
カエサル『任されたっ!!』
梓『はいっ!!』
カルパッチョ「あのマーク……たかちゃんッ!!」
カエサル「悪いが先を急がせてもらうぞひなちゃんッ!!」
エリカ「カメさんチームはこのままついてきてっ!一気に仕留めるわよっ!」
杏『あいよー』
桃『絶対に逃がさんぞっ!!』
エリカ「ええっその通りよ桃ちゃんっ!!」
452 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/03(土) 18:44:14.98 ID:Gk158+YA0
エリカ「この先は……なるほどね。いいわ、そのケンカ買ったわよっ!!」
453 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/03(土) 18:44:48.52 ID:Gk158+YA0
ここまで。次は火曜で。
454 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/03(土) 20:20:49.19 ID:4Xd6OLElo
乙ー
455 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/03(土) 23:33:41.66 ID:9sXz3jyRO
乙
456 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/04(日) 08:06:48.43 ID:tUFISi1EO
別スレのせいで変な笑いが
乙です続き待ってる
457 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/04(日) 14:28:54.88 ID:8jE8846H0
滅茶苦茶面白いな
エリみほ入れ換えなんて単純なもんじゃなく、本編で負けたキャラが活躍してて面白い
458 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/06(火) 18:03:33.50 ID:XlGgpb2d0
・
・
・
アンチョビ「開けた場所に出た……ここで決めるぞっ!!」
エリカ「決着を着けるわよっ!!」
ダァン ダァン
桃「ええいっ!何故あたらんっ!?」
柚子「こっちが聞きたいよー……」
杏「ごめーん逸見ちゃん、まだ河嶋にこの距離は難しいみたい」
エリカ『いいわ、そのまま撃ち続けて相手の注意をそらしてっ!!』
杏「はいよーって、ん?」
459 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/06(火) 18:08:40.34 ID:XlGgpb2d0
『姐さんっ!!』
アンチョビ「お前らっ!!」
優花里「敵CV2輌合流っ!!」
エリカ「っ……」
杏『逸見ちゃんあいつら何か仕掛けてくるっぽいよ』
460 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/06(火) 18:13:26.87 ID:XlGgpb2d0
アンチョビ「CVが揃ったなら……ペパロニっ!!」
ペパロニ『Si!!お前ら、やるぞっ!!」
ギュィィンンッ!
ガン ガン ガン
エリカ「なっ!?」
優花里「CVで3方を塞がれたっ!?」
沙織「動けないっ!?」
アンチョビ「足止めは一瞬で充分だ―――撃てっ!!」
461 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/06(火) 18:19:04.30 ID:XlGgpb2d0
ギュィィンンッ!
桃「逸見いいいいいいいいっ!!」
ダァンッ!
シュポッ!!
優花里「カメさんチームが盾に……」
エリカ「麻子っ!!」
麻子「ああっ」
462 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/03/06(火) 18:22:51.39 ID:XlGgpb2d0
ペパロニ「っ……下がられたっ!!お前ら、もう一度行く―――」
ダァンッ!!
シュポッ!
ペパロニ「なにっ!?」
ねこにゃー「アリクイさん、参上……」
ダァンッ!! ダァンッ!!
シュポッ! シュポッ!
ペパロニ「うわぁっ!?」
アンチョビ「Tipo 3、V突にM3っ……」
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