他の閲覧方法【
専用ブラウザ
ガラケー版リーダー
スマホ版リーダー
BBS2ch
DAT
】
↓
VIP Service
SS速報VIP
更新
検索
全部
最新50
【ガルパン】エリカ「私は、あなたを救えなかったから」
Check
Tweet
263 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/01/30(火) 04:25:52.24 ID:c7/oE1GdO
乙です
264 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/01(木) 17:02:36.22 ID:JnDuCeuZ0
・
・
・
優花里「わぁーっ!!救護車にシャワー車、ヘアサロン車まで……」
麻子「いや、ヘアサロン車はいらないだろ」
エリカ「うちはこんだけお金持ってますよって自慢なんでしょ」
沙織「またえりりんはそんなこと言って……」
華「さすがサンダースですね、食事のサイズもアメリカンですっ」モグモグ
沙織「もう食べてるっ!?」
麻子「しかもタダだ」ペロペロ
沙織「麻子までっ!?」
優花里「右手にハンバーガー左手にホットドッグ……。5段のアイスクリーム……」
エリカ「馴染みすぎでしょ……」
ケイ「ハーイ!大洗のみんなー!!」
杏「やぁ、お誘いありがとう」
ケイ「良いっのよアンジー!」
優花里「ケイ殿っ!」
ケイ「オッドボール監督っ!来てくれてありがとうっ!!」
優花里「そ、その呼び方はちょっと……」
ケイ「あなたの撮影した映画、サンダースの学園艦で人気なのよ?」
優花里「そうなんですかっ!?」
ケイ「ええ、次回作はもっと凄いのを期待するわっ!もちろん、資金提供は任せてっ!」
優花里「はいっ!」
265 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/01(木) 17:12:45.96 ID:JnDuCeuZ0
エリカ「あの潜入動画人気なのね……サンダースの人たちの感性はわからないわ……」
麻子「食べ物も映画も大雑把で脂っこいのが好きなんだろ」
ケイ「ハーイ、エリー!あなたも来てくれたのねっ!」
エリカ「ご招待を無碍にするほど礼儀知らずじゃないですよ。ていうかエリーって……」
ケイ「エリカだからエリー。いいでしょ?それとも白雪姫様がいい?」
エリカ「……は?」
ケイ「ダージリンが言ってたのよ、大洗の逸見エリカのソウルネームは白雪姫だって。よく似合ってるじゃないっ!」
優花里「ダージリン殿広めてるんですね……」
沙織「えりりんいいなぁ……」
エリカ「あ、あのドヤ顔紅茶女王なんてことをっ……!?」
ケイ「それで、エリーと白雪姫どっちがいい?」
エリカ「エリーでお願いします」
沙織「ええー?もったいない……」
エリカ「沙織は黙っててっ!!」
ケイ「あははっ、仲いいわねっ!!」
266 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/01(木) 17:18:15.97 ID:JnDuCeuZ0
エリカ「そういえば、優花里が世話になったみたいですね、ありがとうございます」
ケイ「良いのよ別にっ!諜報はルール上認められてるんだからっ」
エリカ「……それをわざわざ見逃すのもルールにありましたっけ?」
ケイ「ノンノン!違うわよ、どんなに手の内を暴かれても私たちはいつも通り正々堂々と戦わせてもらうってことよ!」
エリカ「そのフェアプレイ精神、黒森峰でも有名でしたよ」
ケイ「そうなの?それは光栄ねっ」
エリカ「……でも、その余裕が仇にならないといいですけどね」
ケイ「エリーそれは違うわ、フェアプレイは余裕じゃない。正々堂々は私たちの全力勝負なのよ」
エリカ「……甘い事を」ボソッ
ケイ「……エリーの戦車道ってなに?」
エリカ「え?」
ケイ「私にとって戦車道は、勝敗関係なくお互いを高めるためにあるものよ。勝っても負けても試合後はノーサイドっ!
だって戦車道は戦争じゃないんだからっ!!楽しまなきゃ損。でしょ?」
エリカ「……私は、私の戦車道は―――――」
267 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/01(木) 17:22:15.05 ID:JnDuCeuZ0
『間もなくサンダース大付属高校と大洗女子学園の試合を開始いたします。選手はすみやかに集合してください』
エリカ「……時間みたいですね」
ケイ「そうね、さっきの答えは試合後に聞かせてっ!―――――いい試合にしましょう」
エリカ「……ええ」
268 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/01(木) 17:29:51.80 ID:JnDuCeuZ0
・
・
・
エリカ「……カメさんチーム、カバさんチーム、アヒルさんチーム、ウサギさんチーム、アリクイさんチーム全員準備はできてる?」
『はいっ』
桃『気の抜けるチーム名だな……』
エリカ「聞こえてるわよ。……それじゃあ作戦の確認ね。説明した通り彼我の戦力差は大きいわ。とはいえ試合はフラッグ戦、相手のフラッグ車さえ倒せばこっちの勝ちよ」
麻子「それができれば苦労しないんだがな」
沙織「麻子っ!」
エリカ「スタート後森に入り相手を誘い出し、敵戦力を分断。その後フラッグ車を誘い出し、隠れたV突で撃ち抜く」
桃『そんなに簡単に行くのか?』
エリカ「……たぶん、簡単にはいかないでしょうね」
桃『それじゃあまずいじゃないかっ!!?』
エリカ「落ち着きなさい桃ちゃん。……今回の鍵はアリクイさんチームよ」
ねこにゃー『えっ?ボク達……?』
桃『桃ちゃん言うなっ!』
269 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/01(木) 17:37:26.58 ID:JnDuCeuZ0
エリカ「あなた達の乗ってる三式はM4に対抗するために作られた戦車。おまけにギリギリでの出場登録――――嫌でも相手はあなた達に注目するわ。あれは大洗の秘密兵器では?って」
ねこにゃー『っ……』
エリカ「初試合のあなた達には酷かもしれないけど、今回のあなた達の仕事は生き残ることよ」
ねこにゃー『生き残ること……』
エリカ「そう。相手のM4を正面から倒せる三式は相手にとって脅威よ。だからこそ、あなた達は存在するだけでプレッシャーになるわ」
ねこにゃー『……』
エリカ「一瞬でも相手の意識を反らせればいい。後は他の子達が狩るから。だから、無理に攻撃しないで。あなた達がやられるとしたら最後よ――――フラッグ車である私達は、絶対に生き残るから」
ねこにゃー『はいっ!!』
エルヴィン『頼もしい将だな』
エリカ「以上よ。―――全員、健闘を祈るっ!!」
『了解っ!!』
270 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/01(木) 17:39:01.88 ID:JnDuCeuZ0
『試合開始っ!!』
エリカ「パンツァー・フォー!!」
271 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/01(木) 17:39:36.71 ID:JnDuCeuZ0
ここまで
272 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/01(木) 18:19:26.76 ID:usWTE1DiO
ネトゲチーム頑張れ!
273 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/01(木) 22:34:26.84 ID:I6mTTu1Io
乙ー
274 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/01(木) 22:51:25.79 ID:2UAhJwCwO
おつー
275 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/02(金) 00:25:19.46 ID:eVci1ikn0
乙ぅ!
276 :
以下、名無しのかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/02(金) 00:54:43.35 ID:wc77wDOW0
乙!エリカには勝敗にこだわって欲しいな
277 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/04(日) 18:13:46.38 ID:4B7i6UF50
・
・
・
エリカ「……全員いるわね。まずは相手戦力を分散させるわ。ウサギさんチームはD55地点に、
アヒルさんチームはG44地点に偵察に向かって。敵車両を発見次第陽動して分断を図って。撃破は考えなくていいわ」
『了解』
エリカ「残りはこのまま前進。……戦車の数も性能も、練度も相手の方が上。……私たちが勝つのに必要なのは作戦と」
優花里「運。ですか?」
エリカ「……勝利の女神様が微笑んでくれるのを期待するわ」
沙織「なら、えりりんに期待だね」
エリカ「なんでよ?」
沙織「だって、私達の勝利の女神はえりりんだもん」
エリカ「……あなたねぇ、よくそんな恥ずかしいこと言えるわね」
優花里「私は沙織殿の意見に賛成です」
華「私も」
麻子「私は知らん」
エリカ「……ま、良いわよ。女神だなんて言われて悪い気はしないからね」
278 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/04(日) 18:19:18.88 ID:4B7i6UF50
・
・
・
梓『こちらウサギさんチーム。敵のシャーマン3輌発見』
エリカ「よし、そのまま陽動に入って」
梓『わかりま―――っ!?さ、下がってっ!!』
エリカ「どうしたの!?」
梓『敵シャーマンに発見されたようですっ!!まだ距離はあるはずなのにっ……嘘っ!?もう3輌っ!?』
エリカ「っ!?とにかくそこから離れてっ!!救援を出すわっ!!」
梓『はいっ!』
エリカ「カメさんとカバさんはウサギさんの救援に向かってっ!!ここで一輌失うのは痛いわっ!!」
エルヴィン『了解』
杏『任されたー』
ねこにゃー『あの、ボクたちは……』
エリカ「アリクイさんはこのまま私たちについてきて!下手に敵の前に晒すよりここぞって時に陽動になってもらうからっ!」
ねこにゃー『わ、わかった』
279 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/04(日) 18:25:53.34 ID:4B7i6UF50
・
・
・
エリカ「まさかこんなに早く見つかるだなんて運が悪いわ……」
優花里「相手は強豪校……偵察の技術も上ということでしょうか」
エリカ「そういうことなんでしょうね」
杏『あー逸見ちゃん逸見ちゃん』
エリカ「どうしたの?」
杏『ごめん、挟み撃ちされてる。ウサギさんチームとは合流できたんだけど、私達の後ろからシャーマン3輌来てね。内1輌はファイアフライ』
エリカ「はああああああああっ!?」
エルヴィン『どうやらこちらの動きは完全に読まれていたようだな』
優花里「ファイアフライを含むシャーマン9輌を森に投入だなんて随分思い切った作戦ですね……」
沙織「えりりんどうするっ!?」
エリカ「っ……挟み撃ちの状況で下手に立ち向かってもやられるだけだわ。木を障害物にしてなんとかバラバラに逃げてっ!!」
『了解っ!』
典子『隊長っ!我々も救援に向かったほうがいいですか!?』
ねこにゃー『い、逸見さんボク達も……』
エリカ「……っ!!」バッ
沙織「えりりん急にどうしたの?」
優花里「外に敵車両がいるんですか!?」
280 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/04(日) 18:30:27.06 ID:4B7i6UF50
エリカ「……やっぱり。―――アヒルさんチームはその場で待機しててっ!」
典子『しかしっ!』
エリカ「いいからっ!!M4の集団に八九式が突っ込んだところでやられるのがオチよっ!だったらさっき指定した高台でフラッグ車を探してっ!!」
典子『っ……了解』
沙織「えりりん一体……」
エリカ「無線が傍受されてるわ」
沙織「えっ!?ほんと!?」
エリカ「ええ、傍受機が上げられてる」
沙織「ズルじゃん!?」
優花里「いえ、確か無線傍受についてはルールの記載がなかったかと……グレーゾーンってとこでしょうか?」
沙織「でもでもっ!!」
281 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/04(日) 18:37:59.12 ID:4B7i6UF50
エリカ「……優花里、サンダースの隊長は無線傍受をするような人だと思う?」
優花里「……私の感想としてはそんなことをする人とは思えません」
エリカ「私もケイさんがそんなことをするとは思えないわ」
沙織「それなら誰が無線傍受だなんて……」
エリカ「無線傍受してそれを元に指示を出しているなら、やっているのはサンダースのTOP3のどれか……
ケイさんは違う。いくらルールに規定が無いからと言ってグレーゾーンな無線傍受なんてするとは思えない」ブツブツ
沙織「えりりん?」
エリカ「なら、あのナオミって人?……いや、そもそも前線に出ている人が傍受なんてする?たとえ主犯だったとしても戦いながら指示をする余裕があるとは思えない。
だとしたら―――フラッグ車のあいつか」
優花里「エリカ殿、現状ばらばらに行動していますから無線での意思疎通ができないとなると各個撃破の危険が……」
エリカ「……よし」
ぴよたん「ど、どうなっちゃうんだっちゃ……」
ももがー「いきなり大ピンチだぞな……」
ねこにゃー「……あれ?逸見さんが何か……止まれ?」
282 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/04(日) 18:40:04.77 ID:4B7i6UF50
エリカ「猫田さん聞こえるっ!?」
ねこにゃー「聞こえるよ……」
エリカ「悪いけど時間がないから手短に話すわねっ!!私達の無線は傍受されてるわっ!!」
ねこにゃー「えっ!?」
エリカ「だから現状無線は使えないわっ!」
ねこにゃー「そ、それじゃあどうするの……?無線が使えなきゃ連携なんて……」
エリカ「そうよ。だから、私達でフラッグ車を仕留めるのよっ!!」
ねこにゃー「……え?」
283 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/04(日) 18:44:01.67 ID:4B7i6UF50
・
・
・
ケイ『アリサ、ごめんなさい。取り逃がしちゃったわ』
アリサ「大丈夫です隊長。大洗の戦車は6輌。内3輌をそちら側に投入したということはフラッグ車を守っているのは三式と八九式。
八九式なんていないようなものですから実質護衛は1輌ということになります。そのまま逃した車両を追いつつ森を捜索してください」
ケイ『オッケー!』
エリカ『こちらあんこうチーム。各車状況を伝えて』
杏『カメさんチームは生きてるよー』
梓『こちらウサギさんチーム。なんとか生きていますが、カメさん、カバさんチームとは離れてしまいました……』
エルヴィン『上に同じだ』
エリカ『っ……仕方ないわ、こうなったら戦力を集結させて、一点突破。敵フラッグ車を直接叩きにいきます!
敵が戦力の殆どを遊撃に費やしているなら勝機はあるわっ!!アヒルさんチームはそのまま偵察を続けてっ!
残りの車両は私達のいるB23地点に集まってっ!!』
『了解!』
284 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/04(日) 18:47:24.56 ID:4B7i6UF50
アリサ「勝機ですって?……残念だけどそんなものは無いわよ。――――敵フラッグ車はB23付近にいる。
おそらく戦力を集結させてこちらのフラッグ車に仕掛けてくるわ。先回りしてフラッグ車を仕留めてっ!!」
ケイ『オーケー!でも、相手が仕掛けてくるつもりならこちらも何輌かフラッグ車の護衛に回しましょうか?』
アリサ「いえ、そのままで大丈夫です。相手との距離を考えるとそのままフラッグ車を叩きに行ったほうが早いですから」
ケイ『わかったわ!』
285 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/04(日) 18:48:52.41 ID:4B7i6UF50
・
・
・
典子「……偵察っていっても敵全然いないなぁ……」
妙子「やっぱり私達も皆のところに行ったほうが……」
典子「いや、隊長はここを指定したんだ。なら、何か意味があるはず……」
ギャギャギャッ
典子「っ敵!?」
キュラキュラ
エリカ「……っと。あ、いたわね」
典子「隊長!?どうして!?」
エリカ「悪いけど説明は後よ。ついてきて」
典子「っはい!!」
エリカ「物分りが良くて助かるわ――――さぁ、反撃開始よ」
286 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/04(日) 18:49:32.00 ID:4B7i6UF50
ここまで
287 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/04(日) 22:35:51.02 ID:sQqdIe7Oo
乙ー
288 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/06(火) 19:11:18.85 ID:TRvl/PIH0
・
・
・
エリカ『こちらフラッグ車、敵のシャーマンを視認。B23からC25まで後退するわ!みんな、早く来てっ!!』
杏『あいよー』
エルヴィン『今行くぞっ!!』
梓『待っててくださいっ!!』
アリサ「ふっ、逃げても無駄よ。―――敵のフラッグ車はC25地点まで後退したわ!」
ケイ『Really!?なんでそんなことまでわかるのっ!?』
アリサ「サンダースで培ってきた経験と、女の勘ですっ!」
ケイ『ふふっ何それ?まぁいいわ。乗らせてもらうわよっ!!』
アリサ「……無名校が全国大会にでるのがどういうことか、しっかりと味わってもらいましょう」
289 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/06(火) 19:16:03.43 ID:TRvl/PIH0
ダァンッ!
アリサ「きゃぁっ!?砲撃っ!?」
あけび「命中ですっ!!」
典子「よしっ逃げろーっ!!」
アリサ「八九式!?なんでこんなところにっ!?」
操縦手「どうしますっ!?」
アリサ「追いなさいっ!あんなポンコツ私たちだけで充分よっ!!」
妙子「追ってきてますっ!!」
忍「どこまで逃げ切れるかっ……」
典子「隊長が信じてくれてるんだっ根性見せるぞっ!!」
290 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/06(火) 19:20:46.46 ID:TRvl/PIH0
――――
―――
――
エリカ「いい?戦力の殆どを遊撃に費やしてるということはフラッグ車は無防備な状態ということよ。
本隊から離れた場所にいるでしょうけど離れすぎると今度は自身が攻撃された時に助けを呼べなくなる。
それを踏まえた上でフラッグ車の位置を予測すると……おそらくここね」
沙織「森の端っこのほうだね……」
エリカ「ここにいられると木々が邪魔で砲撃が通りにくいわ。敵主力が来るまでに終わらせないといけないからここから動いてもらう必要がある」
沙織「それじゃあどうするの?」
エリカ「八九式に引っ張ってきてもらうのよ」
沙織「……つまり、また囮作戦?」
エリカ「……少数で強敵を撃破するには一番効果的なのよ」
優花里「そうですよっ!」
エリカ「アヒルさんチームっ!」
典子「はいっ!」
エリカ「今から言うポイントに敵のフラッグ車がいるわっ!!あなた達にはそいつを平原まで引きずり出してほしいっ!」
典子「なるほどっ!!」
291 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/06(火) 19:24:58.48 ID:TRvl/PIH0
エリカ「相手はM4、そちらは八九式。相手の撃破はまず無理だけどとにかく逃げて、生きて、おびき寄せてっ!!」
典子「任せてくださいっ!!」
エリカ「頼んだわっ!!……典子」
典子「……了解っ!!」
エリカ「それじゃあ各自移動を……」
ねこにゃー「逸見さん、作戦名は?」
エリカ「は?」
ねこにゃー「い、いや、なにか作戦名があるといいなーって」
エリカ「あのね……時間がないって言ってるでしょ」
沙織「いいじゃん、なにか決めてよ」
優花里「少数で大軍をかき回すのですから何かしらの暗号名があったほうが燃えますっ!」
エリカ「……作戦名ねぇ」
292 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/06(火) 19:30:25.14 ID:TRvl/PIH0
『……※※、さっきの作戦はなんなの?』
『え、何かまずい手を打ってた?』
『違うわよ名前よ名前、何よボコボコ作戦って。気が抜けるわ』
『相手を挟み撃ちにして手も足も出させないうちに撃破する作戦だったから……』
『あなた、意外とエグイ事考えるわね……』
『え?可愛くないですか?ボコみたいでっ!!』
『……まぁいいけど』
『なら、エリカさんも作戦名に使っていいよっ!ボコボコ作戦ツヴァイとかっ!』
『遠慮しておくわ』
『そんなぁー!?』
293 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/06(火) 19:34:30.62 ID:TRvl/PIH0
エリカ「……それじゃあ、コッソリ作戦で」
沙織「コッソリ作戦?」
エリカ「この作戦の事を知ってるのは今ここにいる3チームだけよ。敵も味方も欺いてコッソリ勝利を勝ち取りに行くわっ!!」
ねこにゃー「チーム名もそうだけど、逸見さん意外とかわいいネーミングセンス……」
エリカ「あなたが作戦名が欲しいって言ったんでしょっ!?もう、いいから行くわよっ!!」
294 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/06(火) 19:40:52.49 ID:TRvl/PIH0
――
―――
――――
典子「避けろ避けろーっ!!」
忍「っ!!」
あけび「効かなくても挑発くらいにはっ!!」
ダァンッ ガンッ!
アリサ「はっはーっ!!豆鉄砲が痒いわねっ!!」
砲手「連絡はいいんですか?」
アリサ「あの程度の相手に隊長たちの手を煩わせる必要はないわっ!」
295 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/06(火) 19:45:38.81 ID:TRvl/PIH0
・
・
・
ケイ「アリサの言う通りならそろそろなんだけど……」
ダァンッ!!
ケイ「っ!?みんな、気を付けてっ!!敵は近くにいるわっ!!」
ねこにゃー「んー……やっぱり当たらないか」
ぴよたん「目的は撃破じゃないって言ってたぴよ」
ももが「とにかく、相手を引き付けるももっ!!」
ねこにゃー「そうだね……どんどん撃とう!」
ダァンッ! ダァンッ!
296 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/06(火) 19:48:46.63 ID:TRvl/PIH0
・
・
・
ケイ『三式のものだと思われる砲撃を確認っ!!』
アリサ「っ!?三式はフラッグ車の護衛。なら、近くにフラッグ車もいるはずです!数で押し切ってくださいっ!!」
ケイ『オッケー!!』
典子「逃げろ逃げろー!!」
アリサ「ちょこまかとっ!!……撃てっ!!」
ドォン! ガァンッ!
シュポッ
典子「痛つつ……」
妙子「やられちゃいましたぁ……」
297 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/06(火) 19:52:40.87 ID:TRvl/PIH0
アリサ「全く、手間取らせてくれたわね。本隊から離れすぎたわ。急いで戻りま――――っ下がって!!」
ダァンッ!!
ドォンッ!
華「っ……」
沙織「外れたっ!?」
エリカ「いえ、避けられたのよっ!!装填急いでっ!!」
優花里「待ち伏せがバレたなら下がったほうがいいのではっ!?」
エリカ「逆よっ!あっちはもう主力を呼び戻しているわ、一対一の今を逃したらもう勝ち目はないっ!!追ってっ!!」
麻子「おう」
エリカ「っ……サンダースの副隊長の肩書は伊達じゃないってことね」
梓『こちらウサギさんチーム、カメさん、カバさんと合流してポイントまで到達しましたっ!!あんこうチーム達はどこですかっ!?』
298 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/06(火) 19:58:42.62 ID:TRvl/PIH0
アリサ「W号っ!?なんであんなところにっ!?」
ケイ『アリサっ!38tとM3、V突が来たわっ!!だけど、相手のフラッグ車が全然見つかんないんだけどっ!?』
アリサ「すみませんっ!!それは囮だったみたいですっ!!フラッグ車は、W号は今目の前にいますっ!!」
ケイ『っ!?すぐ救援に行くわっ!!』
ダァンッ! ダァンッ!!
ナオミ「……チッ、さっきからあの三式傾斜に隠れてなかなか顔を出さないな……」
ケイ『ナオミっ!!それは囮よっ!フラッグ車は今アリサのとこにいるってっ!!三式たちはほかの子に任せて、私たちは戻るわよっ!!』
ナオミ「何っ!?」
299 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/06(火) 20:04:56.79 ID:TRvl/PIH0
・
・
・
ダァン! ダァンッ!
アリサ「さっさと逃げなさいっ!!合流地点まで行けばあんな奴らボッコボコにできるんだからっ!!」
操縦手「だから連絡しなくていいんですかって聞いたのに……」
アリサ「うるっさいわねっ!!?ほら、こっちもどんどん撃ち返しなさいっ!!」
装填手「傍受機のせいで弾が遠くて……」
アリサ「っ〜〜〜〜〜!?なんで、なんでなのよっ!!あんな奴らさっさと倒して今頃タカシと電話してるはずだったのにっ!!」
装填手「番号交換してたんですか?」
アリサ「初電話よっ!!やっと番号手に入れたんだからっ!!」
装填手「ほかの人から聞いたんですね……」
砲手「もしくは不正アクセス?」
アリサ「黙って働きなさいっ!!」
300 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/06(火) 20:10:08.22 ID:TRvl/PIH0
ダァンッ!!
エリカ「麻子っ!!絶対に逃がさないでっ!!」
麻子「わかっている」
ダァンッ!!
華「っ……動いている的に当てるのは、今の私にはっ……」
エリカ「華落ち着いてっ!この距離ならどこかに当たれば倒せるわっ!!」
優花里「どういうわけか相手は砲撃に時間がかかっています!!今ならっ!!」
ダァンッダァンッ!!
ケイ『アリサ!ごめんっ、全速力で戻ってるけどもうちょっとかかりそうっ!!』
アリサ「っ……深追いさせすぎた……」
装填手「相手の砲撃、どんどん精度があがってますっ!?」
アリサ「なんなのよあいつらはぁッ!?」
砲手「どうしますっ!?」
アリサ「っ……そうだ、こうなったらっ!!」
301 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/06(火) 20:14:54.49 ID:TRvl/PIH0
梓『先輩っ!?エリカ先輩っ!?今どこにいるんですかっ!?』
沙織「えりりん、返さなくていいの?」
エリカ「今はそれどころじゃないわっ切っといて!!」
優花里「……相手の砲撃が止みましたね」
エリカ「え?」
華「弾切れですか?」
優花里「チャンスですっ!!一気に仕留めましょう」
華「はいっ!!」
エリカ「……っ!?まずい、砲撃待っ―――――」
華「っ!!」
ダァンッ!!
アリサ「今よっ!!」
キキーッ!!
302 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/06(火) 20:18:49.42 ID:TRvl/PIH0
エリカ「急停止っ……冷泉さんっ!!曲がってっ!!」
麻子「っ!!」
ギィイイイイイ!
アリサ「停止射撃ならっ……撃てっ!!」
ダァンッ!! ダァンッ!!
シュポッ! シュポッ!!
303 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/06(火) 20:19:36.42 ID:TRvl/PIH0
『大洗、サンダース両校のフラッグ車の走行不能を確認、これより判定に入ります』
304 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/06(火) 20:20:05.80 ID:TRvl/PIH0
ここまで
305 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/06(火) 23:39:54.18 ID:7q1y1TlDo
乙ー ギリギリの戦いだ
306 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/08(木) 17:26:46.48 ID:UmuUGmen0
・
・
・
『大洗、サンダース両校のフラッグ車の走行不能を確認、これより判定に入ります』
梓「……え?どういうこと?」
桃「あいつら、どこで何してるんだ?」
左衛門佐「人知れず果し合いでもしてたのか?」
307 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/08(木) 17:29:52.81 ID:UmuUGmen0
優花里「……相打ちですか?」
華「……こちらは撃っていません」
沙織「え?ならなんで」
『判定の結果、サンダース大学付属高校フラッグ車が先に走行不能と確認。よって、大洗女子学園の勝利っ!!』
308 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/08(木) 17:34:44.08 ID:UmuUGmen0
沙織「え?………………やった、やったやった勝ったよっ!?勝ったよえりりんっ!!?」
優花里「あのサンダース相手に勝てたんですね私たちっ!!」
華「ですが、誰が相手のフラッグ車を……」
麻子「……あれだろうな」チラッ
沙織「あれって……ん?アリクイさんチーム?なんであんなところにっ!?」
エリカ「直接聞いたほうが早いわね」
沙織「あ、そっか。試合終わったから無線使えるね」
エリカ「猫田さん?」
ねこにゃー『逸見さん?ボクたち、勝てたんだね……』
エリカ「ええ、あなたたちの砲撃のおかげでね。そんなところからよく当てられたわね?」
ぴよたん『足止めしようって適当に撃ったら当たったぴよっ!!』
309 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/08(木) 17:41:37.11 ID:UmuUGmen0
エリカ「……ていうか、あなたたちなんでそんなとこいるの?敵の主力をおびき寄せるために森の奥にいなさいって言ったわよね?」
ねこにゃー『ほ、ほかのチームが見えた段階で囮は任せてこっちにきたの……コッソリ作戦の事、知ってるのボクたちだけだったから……』
エリカ「……つまり命令無視の独断専行ってことね」
ねこにゃー『ご、ごめんなさいっ!?』
エリカ「黒森峰だったら謹慎10日は食らうわよ?……でも、今回は助けられたわ。よくやった、とは口が裂けても言えないけどね」
ねこにゃー『……うん!』
エリカ「次からはちゃんと命令は遵守しなさいよ。それじゃあ、後でね」
優花里「ねこにゃー殿たちお手柄ですねっ!」
エリカ「……っ!!」ガンッ!!
沙織「わっ!?えりりんどうしたのっ!?」
優花里「エリカ殿、手がっ!?」
エリカ「……負けたわ。完璧に」ギリッ
優花里「そ、そんなこと」
エリカ「猫田さんたちが偶然当ててなかったら負けてたっ!!わかるでしょっ!?」
優花里「それは……」
エリカ「偉そうに指揮して、大口叩いて、その結果がこれ?私は……私にはやっぱり……」
沙織「……えりりんっ!!」
エリカ「……沙織?」
310 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/08(木) 17:47:38.39 ID:UmuUGmen0
沙織「ほら、手だして。……ちょっと切れてるじゃん!?消毒して、絆創膏貼るから!!もう、女の子なんだからもっと体は大事にしてってばっ!!」
エリカ「……」
沙織「えりりん、さっき言ったこと覚えてる?」
エリカ「……?」
沙織「私たちの勝利の女神はえりりんだって」
エリカ「……ええ」
沙織「えりりんは偶然勝ったことに納得してないのかもしれないけど、えりりん言ってたじゃん相手のほうがずっと強いって」
エリカ「……練度も車両性能も、数も相手が上。普通にやって勝てるわけがなかったわ……」
沙織「でも、私たち勝ったんだよ。偶然でも、たまたまでも、勝ち目がない試合で勝ちを引っ張ってこれたのはえりりんが指揮したからだよっ!!」
エリカ「私が……」
沙織「猫田さんたちだってそう、この試合に猫田さんたちが参加できたのはえりりんが見つけたからなんだよ?」
エリカ「……」
沙織「その猫田さんたちがちゃんとえりりんの指示を聞いて、その上で自分たちで何とかしようって動いた結果なんだよ」
エリカ「それは……」
沙織「えりりん。納得できない気持ちはわかるけど、それでも勝ちは勝ち。喜んだってバチはあたらないって思うな」
エリカ「……そう、ね」
沙織「そうそう♪」
華「ですね」
優花里「はいっ!!」
麻子「結果オーライだ」
311 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/08(木) 17:53:47.50 ID:UmuUGmen0
沙織「はい、絆創膏貼ったからもういいよ」
エリカ「沙織……ありがとう」
沙織「ん。そうだほかのチームのみんなに連絡しないとっ!?」
エリカ「そういえばそうね」
優花里「アヒルさん、アリクイさんチーム以外は何が起きたかわかってないでしょうしね」
沙織「えっと……あーっ!?」
エリカ「どうしたの?」
沙織「携帯っ!!これ使えば良かったじゃんっ!?」
優花里「あー……確かにチーム内ならメールでの連絡もとくに規定はなかったはず……」
沙織「これでみんな集めればあんなギリギリの試合しなくても良かったのにぃー」
エリカ「……ま、いいじゃない勝ったんだから」
沙織「えりりんがそれを言う!?」
エリカ「っと、ごめんなさい私ちょっと出るわね。ほかの子たちへの連絡は沙織がやっといて」
沙織「えりりん?」
312 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/08(木) 17:58:07.71 ID:UmuUGmen0
栗毛の少女『……』
エリカ「……言ったでしょ?あなたの策には乗らないって。私は、あなたなんかに頼らない。――――さっさと消えなさい」
栗毛の少女『……』スゥー
313 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/08(木) 17:59:46.31 ID:3iXoEjyTO
やっぱり亡くなってるのかなあ...? 乙
314 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/08(木) 18:00:29.19 ID:UmuUGmen0
今日はここまでで
315 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/08(木) 18:02:53.11 ID:GruonK1/o
乙です
なんだかんだサンダースって強いよなぁ
316 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/08(木) 18:49:39.45 ID:VAlrg9laO
気になるなぁ・・・乙
317 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/08(木) 22:55:39.25 ID:xOuiz61Zo
乙ー
318 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/09(金) 09:31:16.80 ID:39gUdHmK0
乙
アニメ時決勝戦ではエリカの攻撃をアリクイが防いだことを考えると、今回の更新は感慨深い
319 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/09(金) 12:07:30.86 ID:Z9RJoKDf0
さおりんそういうことは男の子に言えばモテモテなのになあ
320 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/10(土) 00:54:04.38 ID:bXXyo1TmO
乙です!
321 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/10(土) 00:58:22.36 ID:jTSgx+xR0
植物状態で最後はハッピーエンドだから・・・
322 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/10(土) 17:32:08.03 ID:du4JwCds0
・
・
・
アリサ「そんな……私たちが一回戦で……」
エリカ「だいぶ堪えてるみたいね」
アリサ「あなた……」
エリカ「……無線傍受するなら次はもっとうまくやりなさい」
アリサ「っ!?気づいてたのっ!?」
エリカ「あからさまにやりすぎよ」
アリサ「……笑いなさいよ。無名校相手に手段を選ばなかったのにまんまとやられたんだから……」
エリカ「……アリサさん、私は――――」
ケイ「アリサっ!!」
ナオミ「アリサっ!!」
アリサ「た、隊長……ナオミ……」
エリカ「―――――あら?遅かったじゃない」
アリサ「隊長……すみません、私……」
エリカ「この子のお陰で勝たせてもらったわ。ありがとう」
ケイ「……どういうこと?」
アリサ「隊長、私、私……」
323 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/10(土) 17:37:20.44 ID:du4JwCds0
エリカ「どうもこうもないわ。この子が指示を出しているってのは早い段階でわかってたもの。
あとはこちらのフラッグ車をチラ見せしつつ、あなた達主力引きつけて、孤立したフラッグ車をドンッ!……まぁ、ギリギリだったけどね」
アリサ「……え?」
ケイ「……そっか。さすがねっ!!完敗よ!」
エリカ「あなたこそ、なんでこんなのをフラッグ車においたの?」
ケイ「アリサがやる気だったからね。それに、私も前線で暴れたかったからよ」
エリカ「そう。なら残念だけどこの子に指揮官の才能は無いわ。卒業までに別の候補を見つけるのをおすすめするわよ」
アリサ「っ……」
ケイ「あははっ、悪いけどアリサはもう私の後に隊長を継ぐって決まってるの」
エリカ「そうなの?なら、来年もサンダースは一回戦敗退ね」
ケイ「……そんなことないわっ!来年のサンダースはもっと強くなる。頼れる後輩が私にはいるんだもの!来年も正々堂々と戦わせてもらうわっ!」
エリカ「お得意のフェアプレイ精神?残念だけど、こいつにそんな才能はないわよ。ご自慢のシャーマン部隊も、ファイアフライも何一つ活かせなかったんだから」
324 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/10(土) 17:42:09.15 ID:du4JwCds0
ガシッ
ナオミ「……そこまでにしてもらおうか」
ケイ「ナオミ、ダメよ」
ナオミ「その口をそれ以上開いたら……」
エリカ「……仲良しこよし。ずいぶん楽しそうね?来年は小学生の部で出場すれば?」
ナオミ「お前ッ!!」
アリサ「やめてっ!!!」
ナオミ「っアリサ……」
アリサ「わた、私が悪いのっ!私が、あんな……」
エリカ「……ふん、わかったならいいのよ。悪いけど私たちには次の試合があるの。あなた達と違ってね?さっさと帰らせてもらうわ」
ナオミ「待てっ!!」
ケイ「ナオミ」
ナオミ「っ……」
ケイ「……エリー」
エリカ「……何?」
ケイ「あなた、変わったわね」
325 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/10(土) 17:50:40.31 ID:du4JwCds0
エリカ「……ケイさん、試合前に私にこう問いましたよね?あなたにとっての戦車道は何?って」
ケイ「ええ」
エリカ「私にとっての戦車道は―――――勝つことです」
ケイ「……」
エリカ「どんなに戦車が弱くても、どんなに練度が低くても、持てる力をつぎ込んで勝つことです。そうでなきゃ―――――私には何もないから」
ケイ「っ……」
エリカ「……さよなら」スタスタ
ケイ「……さぁ、私たちも戻りましょう!まだ試合後の挨拶があるんだから」
326 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/10(土) 17:58:33.90 ID:du4JwCds0
・
・
・
エリカ「あら?いたの」
優花里「は、はい……」
沙織「……」
エリカ「梓達には連絡してくれたのよね?私はちょっと気分が良くないわ。悪いけど、試合後の挨拶は桃ちゃんたちに頼んでおいて」
優花里「あ、はい……」
沙織「……えりりん」
エリカ「何?」
沙織「もう、ああいうのはやめて」
エリカ「……何のことかしら?」
沙織「アリサさんを庇ったんでしょ?無線傍受の事、バレたら大変だって思って……」
エリカ「……さぁね。私はただ、言いたいことを言っただけよ」
沙織「……次は黙ってないから」
優花里「私も……沙織殿と同じ気持ちです。エリカ殿、あまり偽悪的に振る舞うのはやめてください」
華「あのような振る舞いはあなただけではなく、私たちも同じように辛いものです」
麻子「……あまりいいことではないと思うぞ」
エリカ「……考えておくわ」
327 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/10(土) 18:05:21.67 ID:du4JwCds0
タッタッタッ
アリサ「待ってっ!!」
沙織「アリサさん?」
エリカ「……何か用?」
アリサ「どうして無線のこと言わなかったのよ」
エリカ「別に、ルール違反ってわけじゃないでしょ?」
アリサ「だったら、なんであんな……あなたが悪者になるようなことっ!!」
エリカ「……試合前に私言ったでしょ?勝利にこだわるその姿勢は好きだって。それに……隊長のためだったんでしょ?」
アリサ「っ……なんで」
エリカ「なんとなくね。黒森峰にいた時にあなた達のデータも入ってたから、あなたの人となりもある程度は。
尊敬する隊長は最後の大会で、なんとしてでも優勝旗を捧げたかったのよね」
アリサ「……」
エリカ「はっきり言って、今回私たちが勝てたのはたまたまよ。私たちの初撃が避けられた時点で勝ち目はほぼなかった。
それに最後の砲撃、完全にしてやられたわ……勝てたのは本当に偶然。何百回かに一回の幸運が転がり込んできたから勝てたのよ」
アリサ「無線傍受までしてあそこまで追いつめられてる時点でね……」
エリカ「……アリサさん、あなたの間違いはただ一つ。―――秘密を抱えたまま試合に挑んだことよ」
アリサ「……」
328 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/10(土) 18:15:41.18 ID:du4JwCds0
エリカ「隊長を、サンダースを本気で勝たせたいならあなたはしっかりと無線傍受について事前に話しておくべきだった」
アリサ「知ってるでしょ?隊長はそういうことを嫌う人だから」
エリカ「それでもよ。そこで意見をぶつけることを避けたから。この人はこうだからって諦めたから。だから、1輌で……いえ、1人で戦うことになるのよ」
アリサ「……」
エリカ「サンダースの練度と車両で真っ向勝負されたら勝ち目なんて無かった。
無線を封じられて、連携が取れなくなった状態であなた達の意思疎通が完璧だったら手も足も出なかったわ。
だけど、偶然に助けられたとはいえ結果は私たちの勝ちだった……紙一重どころかほぼ負けだったけどね」
アリサ「……」
エリカ「ケイさんのフェアプレイ精神は素晴らしいものよ、勝利だけが全てじゃない。真正面から本心でそう言える人はきっと少ないでしょうね」
アリサ「だから、私は隊長についてきたのよ」
エリカ「だから、あなたは1人で動く羽目になった……ケイさんは戦車道に勝敗は関係ないって言ったわ。でもね、勝利は一番わかりやすい慰めになるのよ。大切なものを失っても勝利が残れば……何もかも失うよりましよ」
アリサ「……私は」
エリカ「言っておくけど、無線傍受のこと言うんじゃないわよ。あなたの車両のメンバーもしっかり口封じしときなさい。
でないと、私のしたことが無駄になるから」
アリサ「……あなた、酷い人ね」
エリカ「よくわかってるじゃない。来年はあなたが隊長なんでしょ?なら、影の一つくらい平然と抱えていられるようにしなさい」
329 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/10(土) 18:20:59.87 ID:du4JwCds0
アリサ「エリカっ!あなたは、辛くないの……?」
エリカ「……何のことかしら?」
アリサ「……ごめんなさい。なんでもないわ」
エリカ「そう、それならさっさと戻ったほうがいいわよ」
アリサ「うん……エリカ」
エリカ「何よ」
アリサ「次の試合、頑張ってね」タッタッタ
エリカ「……勝者を応援できる。それも、立派なフェアプレイ精神よ」
沙織「でも、えりりんはアリサさんに重い荷物を背負わせちゃったね」
エリカ「……」
沙織「きっと、あの場で言ったほうが良かったよ。ケイさんだって謝ればすぐ許してくれただろうし」
エリカ「余計なことだったってこと?」
沙織「……わからないよ。えりりんの言う通りルール違反じゃないんだもん。だけど、アリサさんがどう思うかはまた別の話だよ」
エリカ「……そうね」
沙織「……帰ろっか」
エリカ「……うん」
330 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/10(土) 18:22:44.25 ID:du4JwCds0
prrr
沙織「電話?」
麻子「私のだ」
pi
麻子「もしもし……え?」
沙織「麻子?」
麻子「はい、はい……わかりまし、た」
331 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/10(土) 18:23:53.12 ID:du4JwCds0
沙織「麻子どうしたの?
麻子「……おばぁが、倒れて病院に……」
沙織「えっ!?それじゃあすぐに行かないとっ!?」
華「ですが、ここから大洗まで距離が……」
優花里「学園艦に寄港してもらうにもすぐには……」
麻子「……泳いでいく」
沙織「馬鹿言ってないで!!ちょっとえりりんも何とか言ってってばっ!!」
エリカ「何とかって…………ん?」
沙織「えりりん?」
エリカ「あのヘリは……ならっ、冷泉さん来てっ!!」ガシッ
麻子「なっ、なんだっ?」
エリカ「いいから走ってっ!!」
沙織「ちょ、えりりんどこいくのっ!?……行っちゃった」
332 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/10(土) 18:24:42.04 ID:du4JwCds0
連休なので投稿。多分月曜も投下します
333 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/10(土) 18:31:51.94 ID:QssSfUPEo
乙です
どうするんだろ
334 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/10(土) 20:45:32.04 ID:ezf+EOxEO
乙です。
335 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/10(土) 22:00:11.04 ID:Rw8IbCG/o
乙ー
336 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/11(日) 11:27:05.32 ID:ibmmxg020
また泥被って(多分黒森峰の)ヘリ調達するんかな。しんどいな、エリカ
乙
337 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/11(日) 15:14:04.42 ID:JShF1pJc0
ヘリ窃盗でエリカさん捕まってまうん?
338 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/11(日) 17:04:54.97 ID:izL1Fcgo0
エリカは一体幾つの影を背負って・・・
339 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/12(月) 17:48:24.13 ID:ioFUdVPh0
・
・
・
まほ「……」
エリカ「西住隊長っ!!」
麻子「逸見さん、こいつは……」
まほ「……お前か。何の用だ」
エリカ「あのっ、私にヘリを貸していただけないでしょうかっ!?」
まほ「いきなり来たと思えば……そんな頼みを聞けるわけがないだろう」
エリカ「隊長!!お願いしますっ!!どうしても今ヘリが必要なんですっ!!」バッ
麻子「逸見さんっ!?」
まほ「いくら頭を下げようと……私が、今のお前の頼みを聞く思っているのか?」
エリカ「……この子の祖母が病院に運ばれたらしくて、一刻も早く連れて行かないとっ……」
まほ「……」
エリカ「お願いしますっ!!隊長が……西住さんが私を恨んでいるのはわかっています!だけど、だけど今回だけは!!力を貸してくださいっ!!」
麻子「やめてくれ……私のためにそこまでしなくてもっ……」
エリカ「黙っててっ!!……西住さん、私にできることなら、何でもします。だから、どうか……」
まほ「……ふっ、くくっ……ははははっ、あははははははっ!!」
エリカ「西住さん……?」
麻子「何がおかしい」
まほ「……ああ、すまない。だがそこのがあんまりにもおかしい事を言うものだから。
―――お前が差し出せるものなんて何もないだろ。中身のない偽物が」
エリカ「っ……」
麻子「……いい加減に」
340 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/12(月) 17:58:22.19 ID:ioFUdVPh0
まほ「―――――ねぇ、あなたの名前は?」
麻子「…………冷泉麻子」
まほ「そこのとどんな関係なの?」
麻子「逸見さんとは……友達だ」
まほ「そう。……私は忙しいんだ。これ以上お前たちの話に付き合っている暇はない」
エリカ「そんなっ……お願いですっ!お願いですから……」
まほ「さっきも急に事務局の人に呼ばれたんだ。せっかく帰れると思ったのにまだしばらく残る羽目になるだろう」
エリカ「……え?」
まほ「ヘリも一人で乗ってきたからな。こんな野ざらしでは誰に盗まれるかわかったものじゃない。
こんなことなら、副隊長も連れてくれば良かった。だが……これも強豪校ゆえの悩みなのかもな」
エリカ「それって……」
まほ「どけ。私はもう行かなければならないんだ」
エリカ「ありがとうございます!!」
麻子「あ、ありがとう」
まほ「何を言っているかわからないな。さっさと散ってくれ」スタスタスタ
341 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/12(月) 18:05:20.51 ID:ioFUdVPh0
・
・
・
バババババ
麻子「逸見さん、ヘリの操縦もできるんだな」
エリカ「黒森峰の時にね。ほかにも船とか飛行船も動かせるわよ?」
麻子「凄いな……」
エリカ「初見で戦車をあれだけ動かせるあなたも大概よ……」
麻子「……なぁ、逸見さん」
エリカ「何?」
麻子「なんで私にここまでしてくれるんだ?さっきの、黒森峰の隊長との関係はお世辞にも良いとは思えなかったが」
エリカ「……そうね、たしかに隊長は私を嫌ってる……いえ、憎んでいるのかもね」
麻子「理由は……言えないのだったな」
エリカ「……ええ。だけど、私にとって隊長は隊長なの。黒森峰から出てった今でも、逸見エリカにとって一番尊敬に値する人よ」
麻子「……」
エリカ「それに、私にはあんなんだけど隊長は優しい人よ?なんだかんだ言ってヘリ貸してくれたじゃない」
麻子「だが、それは逸見さんが頼んでくれたからだ」
エリカ「ほかにヘリ持ってそうな知り合いはいないしね。隊長がたまたま来ていてくれて良かったわ……っと、ほら見えてきたわ降りる準備しときなさい」
麻子「ああ」
342 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/12(月) 18:10:19.85 ID:ioFUdVPh0
・
・
・
バババババ
エリカ「ついたわよ。早くおばあさんのところに行ってあげなさい」
麻子「逸見さん」
エリカ「何?早く行きなさいって」
麻子「――――ありがとう。本当に、感謝してる」
エリカ「……いいわよ別に。だって、私たち友達なんでしょ?」
麻子「……ああっ」
エリカ「なら、気にしないで。また明日ね……麻子」
麻子「……ああ。また明日」
343 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/12(月) 18:16:01.18 ID:ioFUdVPh0
・
・
・
エリカ「……久しぶりに操縦すると結構疲れるわね……」
まほ「……」
エリカ「隊っ……西住さん」
まほ「……今日の試合、たまたま見る機会があった」
エリカ「そ、そうだったんですか」
まほ「……無様な試合だ。無線傍受程度であんなにも追いつめられて」
エリカ「っ……」
まほ「特に、最後のはなんだ?偶然三式の砲撃が当たったから良かったもののあんなのは負けと一緒だ」
エリカ「……私も、そう思っています」
まほ「ああ、指揮も統率もろくにとれないようなお前が戦車道の隊長をしようだなんて、私たちを……西住流を馬鹿にするのも大概にしてほしいな」
エリカ「……返す言葉もありません」
まほ「……なぁ、お前はいつまでそうしているつもりだ?」
エリカ「…………私は、私にはこれしかできません」
まほ「さっきの子、友達だって。まさかお前のような奴に友達がいるだなんて思ってなかった」
エリカ「……あの子だけじゃない。西住さん私、大洗に来て友達がたくさんできたんですっ!もうできないと思っていた戦車道をもう一度始められて、仲間ができたんですっ!」
まほ「だったらなおさらだ。友達を、仲間を騙して、お前は何も思わないのか」
エリカ「っ……だって、だって……私にはもう、この生き方しかできないの……」
まほ「……ああそうか、そうか。……わかったよ。やっぱり私は――――――お前を許せない」
344 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/12(月) 18:21:17.68 ID:ioFUdVPh0
・
・
・
エリカ「……」トボトボ
沙織「あっ!えりりん帰ってきたっ!!」
優花里「どこに行ってたんですか?冷泉殿は?」
エリカ「……たまたまヘリを持ってた知り合いがいたから、乗せてもらったのよ」
沙織「そんな知り合いいるのっ!?」
華「まぁ……」
エリカ「……帰りましょう」
沙織「え?」
エリカ「……疲れたわ」
沙織「う、うん……」
345 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/12(月) 18:29:35.12 ID:ioFUdVPh0
・
・
・
ガチャ
エリカ「……ただいま。って誰もいないか」
スタスタ バフッ
エリカ「……寝るならお風呂入って、着替えないと……でも、疲れたな……」
栗毛の少女『……』
346 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/12(月) 18:36:38.92 ID:ioFUdVPh0
エリカ「っ!?」バッ
栗毛の少女『……』
エリカ「あなた、まだっ……」
栗毛の少女『……』
エリカ「……消えなさい。わかったでしょ?あなたなんかに頼らなくたって私は勝てるのよっ!!」
栗毛の少女『……あ、』
エリカ「っ!?」
栗毛の少女『あなたは……弱い人』
エリカ「っ……ふざけんじゃないわよッ!!?あなたに、あなたみたいな奴がッ!!」
栗毛の少女『私が消えたところで、あなたは何一つ変わらない。変わらなかった』
エリカ「……うるさい、うるさいうるさいっ!!消えろっ消えろおおおおっ!!」
栗毛の少女『……』
エリカ「なんで、なんで消えないのよ……あなたはもう、死んでるのっ!!私が、私が殺したんだからッ!!」
栗毛の少女『……』
エリカ「死んだ奴が、いつまでも縋ってんじゃないわよっ!!!」
347 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/12(月) 18:45:04.73 ID:ioFUdVPh0
栗毛の少女『……』スゥー
エリカ「……」ハァハァ
348 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/12(月) 18:46:42.84 ID:ioFUdVPh0
『だって、私達の勝利の女神はえりりんだもん』
349 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/12(月) 18:50:21.76 ID:ioFUdVPh0
『どんなに戦車が弱くても、どんなに練度が低くても、持てる力をつぎ込んで勝つことです。そうでなきゃ―――――私には何もないから』
350 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/12(月) 18:50:50.21 ID:ioFUdVPh0
エリカ「っ……何が、何が勝利の女神よっ!?何が戦車道よっ!?私はッ!!こんなにも弱くてっ……無様で……空っぽなのに……」
351 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/12(月) 18:51:31.75 ID:ioFUdVPh0
ここまで。次はたぶん木曜で
352 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/12(月) 20:01:56.74 ID:nT1FWS6TO
マジで黒森峰時代に何が・・・みほからも恨まれてるんけ?
あ、乙です続き待ってる
353 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/12(月) 20:41:27.29 ID:beTQMtK5O
乙
あくまでもエリカの見てる幻だからどっちもあり得るね
354 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/12(月) 21:01:33.99 ID:3gOqPQRPO
乙
このエリカには幸せになってもらいたいなー
無理かもやけど
355 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/12(月) 22:06:47.38 ID:0b+UhwYyo
乙ー
356 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/12(月) 23:22:25.19 ID:iocEjEjs0
良い・・・
357 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/13(火) 08:08:12.31 ID:cuW0BCWLO
乙
358 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/15(木) 17:31:48.13 ID:CjchT7qq0
・
・
・
沙織「んー……えりりん遅いなぁ」
優花里「まだ時間前ですから」
沙織「でも、えりりん時間に厳しいイメージがあるでしょ?」
華「昨日あれだけ頑張ったのですから疲れているのでしょう」
沙織「まだ寝てるのかな?それじゃあ戦車で迎えにいく?」
エリカ「勘弁してよね……」
沙織「あ、えりりん来たね。……ってどうしたの?目、赤いけど……」
エリカ「昨日は色々あったからね。ちょっと寝不足」
沙織「……大丈夫?」
エリカ「私が送っていったんだから最後まで付き合うわよ」
優花里「それじゃあ、お見舞いに行きましょうっ!」
359 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/15(木) 17:37:58.60 ID:CjchT7qq0
・
・
・
久子「まったくいつまでも人を病人扱いするんじゃないよっ!!」
麻子「実際倒れたんだから文句言えないだろ」
久子「口答えするんじゃないよっ!!だいたいあんたはいつまでそんなだらしない生活を続けるんだいっ!?」
麻子「……最近はちゃんとしてる。学校だってこのペースなら卒業できる」
久子「そういうことを言ってるんじゃないんだよっ!!」
エリカ「……元気なおばあちゃんね」
華「一応入院中のはずなんですけど……」
沙織「おばぁはだいたいあんな感じだよ?」
優花里「私もいつまでもあのように元気でいたいですっ」
360 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/15(木) 17:42:50.66 ID:CjchT7qq0
久子「だいたいあんたはねっ!!」
麻子「おばぁ、みんなの前であんまり怒鳴らないでくれ」
久子「まったく、口ばっかり達者になって……それで?あんたたちは麻子のなんなんだい?」
麻子「戦車道を一緒に履修している……友達だ」
久子「戦車道?」
華「五十鈴華です」
優花里「秋山優花里です」
エリカ「逸見エリカです」
久子「まぁっ!?あんたなんだいその髪はっ!?」
エリカ「……え?」
361 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/15(木) 17:46:18.34 ID:CjchT7qq0
久子「そんな若いのにずいぶん苦労してきたんだねぇ……うちの麻子が世話かけてないかい?」
エリカ「いえ、この髪は……」
麻子「おばぁ、逸見さんの髪は元から真っ白なんだよ」
エリカ「そういうことです」
久子「なんだそうなのかい」
麻子「すまないな逸見さん」
エリカ「いいのよ。……大事でないようでよかったです」
久子「ああ、ありがとう。確かあんたが麻子を送ってくれたんだろ?ほら、あんたも礼をいいなさい」
麻子「もう言った」
362 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2018/02/15(木) 17:51:50.32 ID:CjchT7qq0
久子「送ってもらったことだけじゃないよっ!!この子たちはねあんたのことが心配だからわざわざ来てくれたんだよっ!!」
麻子「……うん、わざわざ、ありがとう」
久子「もっと愛想よく言えないのかいっ!」
麻子「……ありがとう」
久子「変わってないよっ!!……まったく、戦車道なんて大変なことにこの子が役に立ってるんかい?」
華「ええ、冷泉さんの運転技術はとても素晴らしいです」
沙織「麻子、初めて乗った戦車をバンバン動かせたんだよ?」
優花里「冷静な判断力、とても素晴らしいですっ!!」
エリカ「むしろ、麻子さんがいなかったら私たちは一回戦を突破できませんでした」
久子「……そうかい。なら、まぁいいさ」
449.54 KB
Speed:0.3
[ Aramaki★
クオリティの高いサービスを貴方に
VIPService!]
↑
VIP Service
SS速報VIP
更新
専用ブラウザ
検索
全部
前100
次100
最新50
続きを読む
名前:
E-mail
(省略可)
:
書き込み後にスレをトップに移動しません
特殊変換を無効
本文を赤くします
本文を蒼くします
本文をピンクにします
本文を緑にします
本文を紫にします
256ビットSSL暗号化送信っぽいです
最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!
(http://fsmから始まる
ひらめアップローダ
からの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)
スポンサードリンク
Check
Tweet
荒巻@中の人 ★
VIP(Powered By VIP Service)
read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By
http://www.toshinari.net/
@Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)