ハルヒ「キョンTUEEEEEEEEEEEE!!!!!!!!!!!!」 キョン「驚愕、だな」

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 19:31:00.08 ID:MCO13Ud60

α


ハルヒ「……」

ヤスミ「……」

ハルヒ「……」

ヤスミ「……あのー?」

ハルヒ「うーむ……あっ、ごめんごめん! ちょっとボーっとしてて!」

ヤスミ「というよりは何か深い考え事をしてるように見えましたよ?」

ハルヒ「あれっ? そんな風に見えてた!?」

ヤスミ「多分、あたしだけじゃなくて先輩方も……」

ハルヒ「あー……そっか。まぁ、そうかぁ……」

ヤスミ「あのー、差し出がましいのですが……何かお悩みでもあるならお聞きしても……」

ハルヒ「……えーっと」

ハルヒ「うーん……」

ヤスミ「是非是非っ! お力になれるならば!」

ハルヒ「…………じゃあ言うけどね」

ハルヒ「あたし、ヤスミちゃんと相性悪いじゃない?」バーン!

ヤスミ「……え˝っ!!?」

ハルヒ「えっ?」

ヤスミ「そ、そうなんですか!??」

ハルヒ「あれ!? あたしだけ??」

ヤスミ「む、むしろそういう風に思われてましたっ!?」

ハルヒ「なんとなく、そんな感じと言うか……」

ヤスミ「あ、あたしのこと嫌―――」

ハルヒ「いやいやっ! 嫌いじゃないのよ!? 嫌いとかじゃないんだけど……」

ハルヒ「なんか……変なのよね。うん」

ヤスミ「へ、変……ですか?」
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 19:34:27.28 ID:MCO13Ud60

ハルヒ「こうやって二人で話す機会なんて今までなかったじゃない?」

ヤスミ「そ、それは他の先輩方ともそうですけど……」

ハルヒ「あたしも家族とか団員以外で人と2人きりで話す機会はあんまりないんだけど」

ハルヒ「それでも、こう何と言うか……身構えたり、臆したりすることはないのよね。例外はあれども、基本的に」

ヤスミ「はい。えっと……」

ハルヒ「でもね、ヤスミちゃん。あなたに対してはちょっとこう……そう、さっきから言ってる通り変なのよ!」

ヤスミ「へ、変とはっ!?」

ハルヒ「あたしがあたしで居られないというか、あたしらしくできないというか……」

ヤスミ「……は、はぁ」

ハルヒ「なんでかしら? あたしは人見知りとかそういうタイプじゃないはずなんだけど……」

ハルヒ「それとヤスミちゃん。あなたもいま結構変よ?」

ヤスミ「えっ? そ、そうですか!?」

ハルヒ「初めてあなたと会った時は物怖じしない、堂々とした子だと思ったんだけど」

ハルヒ「今のあなたからはとてもそうは感じないわよ? 怯えてるとまでは言わないけど、手探り感であたしと接して―――」

ヤスミ「す、ストップ! ストップです! ストップ!」

ヤスミ「そんなことないですよ!? 団長は尊敬すべきお方であることに変わりはないですし」

ヤスミ「あっ、だとしたら緊張してるのかも! あまりに偉大すぎて極度の緊張が―――」

ハルヒ「だから、初めて見た時はそういうタイプじゃないって思ったのよ」

ハルヒ「緊張とか、臆病とか、そういうのとは無縁の存在。天真爛漫を体現したかのような子って感じだったもん」

ヤスミ「そ、それは過大評価です! あたしなんてまだまだ……」

ハルヒ「…………やっぱりあたしたち合わないのかしらねぇ?」

ヤスミ「そんなっ!?」

ハルヒ「なんでかしら? どっかで喧嘩でもしたっけ??」
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 19:38:52.54 ID:MCO13Ud60

ハルヒ「ここのところそんなことばっかり考えてるのよ」

ハルヒ「だって、あたしがそんなこと思う人なんて今までいなかったからね」

ヤスミ「あ、あたし邪魔になってるんじゃ……」

ハルヒ「邪魔とかじゃないのよ!? 嫌いとかでもないんだけど……あっ!」

ハルヒ「つまりこうよ! 折り紙の金色の紙とかあるじゃない? 大事なんだけど、結局使わないままでいちゃうみたいな……」

ヤスミ「あっ! なるほどっ! 分かりやすい! そういうことなんですねっ!」

ハルヒ「あたしが言っといてなんだけど……そんなに分かりやすかったかしら?」

ヤスミ「はいっ! でも、そうですか……」

ハルヒ「ごめんごめん! ほんとに邪険にしてるとかじゃないのよ? ただ……そう! そうよ!」

ハルヒ「不思議なのよ!!」

ヤスミ「不思、議?」

ハルヒ「こんなに考えてるのに何故! この結論に至らなかったのかしら!? そうよヤスミちゃん!」

ハルヒ「あなたはあたしの中で『不思議』な存在になっていたのよ!! きっとそうだわっ!!」

ヤスミ「そ、そんな……っ! ま、まさかあたしがSOS団の求める『不思議』そのものだったなんて……!」

ハルヒ「いいえヤスミちゃん! まだあなたは潜在的な可能性を秘めてるにすぎないの!」

ハルヒ「それをどう昇華させるかが今後のあなたの入団試験に懸かっているといっても過言じゃないわ!」

ヤスミ「な、なるほど……やっぱりまだ未熟な身であるということですか!」

ハルヒ「そうね! でもあなたには、そう! 無限の可能性を感じるのよ!」

ハルヒ「その若さに期待大だわっ! あたしをここまで唸らせたのは―――キョンくらいのもんよ!」

ヤスミ「先輩ぐらいの……!!」 
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 19:42:11.13 ID:MCO13Ud60

ハルヒ「軽くスッキリした気分だわ!」

ヤスミ「それはよかったです! これであたしとの相性も……!」

ハルヒ「あ、それは変わらないかしら。相性は悪いというか、苦手のままね」

ヤスミ「がーん!!」ガーン!

ハルヒ「気にしない気にしない! 別にヤスミちゃんだけじゃないわよ! 正直、朝倉さんとも相性がいいとは言えないしね」

ヤスミ「朝倉さん……?」

ハルヒ「朝倉さんっていうのはSOS団の……そっかまだヤスミちゃんは会ってないっけ」

ヤスミ「はい。その方とは仲がよろしくないんですか?」

ハルヒ「仲は……悪、くはないとは思うけど……いーや悪いかもね」ニヤッ

ヤスミ「えっ?」

ハルヒ「最近は互いに悪口というか毒吐くことが多い気がするし、いがみ合ってる感じ?」

ヤスミ「へー、そんな方がいらっしゃるんですね」

ハルヒ「最近は部室に顔出さないけど、そろそろ朝倉さんにも相応のポストでも用意しようかと思ってるのよ!」

ヤスミ「おおっ!」

ハルヒ「つまりはね! 相性が良くなかったってなんだかんだ1年付き合ってきた人もいるってことよ!」

ヤスミ「うーん……」

ハルヒ「そういうもんよ! ただヤスミちゃんはなんで相性が悪いか分からないから不思議なわけで……」

ヤスミ「……」

ハルヒ「まったく、本当になんでかしらね?」
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 19:47:19.68 ID:MCO13Ud60

ハルヒ「ヤスミちゃんは別にあたしを嫌いだとか、苦手だとか思ってないのよね?」

ヤスミ「そんな恐れ多いこと!! 滅相もないですよっ!」

ヤスミ「……それでもっ」

ハルヒ「うん?」

ヤスミ「団長が、あたしに苦手意識があるのだとしたら……」

ハルヒ「したら?」

ヤスミ「…………それは」

ハルヒ「それは……?」

ヤスミ「…………あたしだからじゃないですか?」

ハルヒ「え? それどういう意味?」

ヤスミ「……あたしは」






ヤスミ「『あたしはわたぁし』ですから!」






ハルヒ「……うん??」

ヤスミ「わわっ! もうこんな時間!! すみませんっ! 今日はこの辺で失礼させていただきますっ!!」シュバッ!!

ハルヒ「あっ、ごめんね引き止めちゃって! 送って行くわよ?」

ヤスミ「大丈夫なのです! 家、近所なので!! それではっ!」

ハルヒ「そ? じゃあまた」

ヤスミ「ええ! また部室で!! それではっ!! あっ、あと!」

ハルヒ「うん?」

ヤスミ「是非っ! 仲良くなりましょうね!! ではではっ!」タッタッタ!

ハルヒ「……ほんと不思議な子ねぇ」クス
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 19:51:55.39 ID:MCO13Ud60












キョン「ヤスミの正体は―――ハルヒだ」












キョン「と、俺は思うわけだが……」

長門「……」

古泉「なんと……それは……」

朝比奈「」アングリ

キョン「正確に言えばハルヒの無意識が実体化した……朝比奈さん、大丈夫ですか?」

朝比奈「…………ハッ! だ、大丈夫です!」

キョン「ヤスミはハルヒの無意識が実体化した存在。故にハルヒであってハルヒの意志ではない」

キョン「ハルヒが望んだ存在ではなく、望まずとも生まれた存在で……」

朝比奈「」アングリ

長門「続けていい」

キョン「ああ。つまりヤスミという存在はハルヒによって生み出されたもんだが、当の本人同士にその自覚はない」

キョン「有意識と無意識という対極の存在だから、互いが互いを自分だと認識していない。はずだ」

キョン「ハルヒはヤスミを曲者の新入団員、ヤスミはヤスミでハルヒを尊敬する団長(笑)という認識しか持ち合わせていないはずだ」

古泉「……ヤスミさんを涼宮さんが生み出した存在と決定づける根拠は?」

キョン「根拠ね。そうだな……」

キョン「古泉、お前がこの前言っていたヤスミがSOS団の強力な味方になりえる存在だとしたらどうする?」

古泉「では先ほど僕も言いました通り、彼女には何か潜在的な力が―――」

キョン「その潜在的というトコから違うのさ。あいつの『力』は既に顕在化している」

朝比奈「そ、そんな! でも、そんな感じは……」

キョン「考えてもみてください朝比奈さん。ヤスミはハルヒの『力』から生まれた存在です」

キョン「ハルヒと同じ『力』を持つならば、ヤスミの『力』をハルヒのものだと勘違いしてもおかしくはない」

朝比奈「そ、そんなっ!?」

古泉「……ヤスミさんが涼宮さんと同じ『力』を有すことが、根拠であると?」

キョン「最初に言った通り、これは俺の推測に過ぎん。俺の勘違いかもしれんしな」

キョン「けどまぁ……この予想を大きく外れる、ということはないだろう」
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 19:55:49.69 ID:MCO13Ud60

古泉「では……望んでないならなんのために涼宮さんはヤスミさんを生み出したのです?」

キョン「そればっかりはなぁ……むしろハルヒのメンタリスト担当はお前だろうに」

古泉「最近の涼宮さんは精神的に落ち着いており、閉鎖空間の出現頻度も低下傾向にあります」

古泉「安定している状態の涼宮さんが、何故このようなことをしたのかは分かりかねます」

キョン「そうだな。考えられるとしたら、意識的な願望としての新入団員の形成」

キョン「本来なら外的要因によって実現する願望を、内的要因によって補完したというか……あぁー!」

朝比奈「!?」ビクッ!

長門「どうかした?」

キョン「最近な、ハルヒの思考にノイズが入って考えが読みずらいんだよ。同様にヤスミのもな」

古泉「あぁ……ですから保守的な説明を……」

キョン「言うな言うな。あんまり自信のない予測はしたくないんだよ」

キョン「なんでノイズが入ってんのかと思えば、それこそヤスミの存在だよ」

古泉「何故です?」

キョン「言ってみりゃ両方ともハルヒの思考なわけだから、こう、ジャミングというかハウリングと言うか……」

古泉「これまたあなたの推測を裏づける根拠になっているわけですね」

長門「共同個体での思考の共有は不可能ではない。しかし、単一個体時におけるシナプスの―――」

古泉「ほう……」

朝比奈「???」

キョン「そういう小難しーい理由があって、脳へのクラッキングが上手くいかないわけだ」

古泉「言葉に表すととんでもないことをされているんですね」
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 19:59:30.81 ID:MCO13Ud60

キョン「まぁ、そういう理由でヤスミがハルヒから生み出されたであろうことは分かってもその理由までは定かじゃない」

朝比奈「はぁ……」

キョン「近々、ヤスミがSOS団に介入してくることは事前に分かってはいた」

古泉「ええ。あなたが未来を見たことをによってね」

キョン「で、その未来がやってきたわけだが……ここで問題だ。残念ながらと言うべきか、次の未来が全く見えん」

キョン「というのも、さっき言った通り、未来を不確定にする存在(ヤスミ)の発する、こうジャミングみたいなもんが……うわぁっっと。な?」

朝比奈「な、なんとなく分かります……?」

キョン「俺を妨害できる程の『力』を持つ奴なんてほんとに限られてるからな。原因を探るのは難しくはない」

古泉「それこそ涼宮さんクラスの『力』でないと話になりませんね」

キョン「……もしくは」

キョン「未来を不確定にする出来事が、もっと別の場所で進んでいるかもってことだ」

古泉「! 先日、仰られていた時空改変よりも大規模な……?」

キョン「もしかして佐々木はこれが狙いだったのか? なんて考えてたらこりゃもう裏かかれすぎてもうだめだーなんて」ハハハ!

朝比奈「わ、わわわ笑ってられる状況なんですか!!?!?」ガーン!

長門「可能性は低い。向こうにとっても、不測の事態のはず」

朝比奈「ふぇ? そうなんですか??」

キョン「冗談はさておき。長門の言う通り、さすがに佐々木にとっても予期せぬ出来事だったことは間違いない」

キョン「何をするにしても俺がここに存在する時点で、何よりもでかい障害になるんだからな」

古泉「……頼もしい限りですが」

古泉「この日常が、嵐の前の静けさのように感じるのは……些か非日常に慣れ過ぎてしまったが故ですかね?」

キョン「……なあに、それは多分」

キョン「全員そう感じてるさ」

朝比奈・長門「「…………」」コクリ
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 20:00:40.28 ID:MCO13Ud60
ここまでー

>>54
好きなスレの形式を引用させていただきました!
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/05(金) 21:00:24.51 ID:RIacF+Wgo
乙です
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/06(土) 12:56:05.60 ID:vKMiJN9S0
釣れるかな
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/06(土) 15:47:45.93 ID:75eEI6pYo
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/06(土) 16:51:17.18 ID:TXxBuoe+O
仕方ないことだが、ギャグが昔より少なくなって悲しい
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/06(土) 17:07:55.71 ID:0thp+NESo
キョンTUEEEEE!!!!だったと思ったら結局ハルヒの力には勝てないからなぁ…
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/07(日) 02:27:23.76 ID:qZ5YmTCOO
佐々木にも勝てないし、そこはまあ仕方ないとは思う
それでも面白いしいいんでない?
73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/07(日) 14:47:31.68 ID:11mr2Om4o
勝てないんじゃなくて勝とうとしてないだけな気がするが
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/08(月) 17:47:11.56 ID:6MR35Pem0
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/09(火) 11:57:02.29 ID:U+kAqFo/0
ハルヒの力には勝てるんだろう。今の佐々木とは互角orやや有利なんだろ
完全体佐々木には勝てないだけで
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/10(水) 09:27:18.75 ID:MMBvFDmPO
仮に佐々木には勝てるとしても先読みがうまいからそういう面のせいで勝てないイメージ
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/12(金) 08:57:16.51 ID:EE+RtpqSO
勝てなくても台無しにすることはできる
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/13(土) 00:45:05.50 ID:U68oBs1w0
いいよ!来いよ!
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/13(土) 11:32:32.91 ID:6NZVYlg40
テスト
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/13(土) 22:49:36.23 ID:bxccs/8c0
早く書いて欲しい
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/23(火) 00:19:27.10 ID:6eSep9PK0
支援
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/26(金) 10:26:28.09 ID:c0Hxg+0d0
上げちゃう♪
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/27(土) 17:44:59.41 ID:BRmdkFB10
おもしろいよ
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/27(土) 17:45:41.95 ID:BRmdkFB10
書いてくれないかな
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/27(土) 18:05:12.78 ID:1ynJJh2bo
一ヶ月書き込みなかったわけでもないのにageてまで催促してんじゃねぇよゴミカス
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/28(日) 15:31:31.19 ID:8nZNgabr0
え?何だって?
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/30(火) 00:32:13.37 ID:tjzgR/7C0
しえんん


88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/01(木) 12:36:58.41 ID:5XJoe9sP0
来いよコノヤロー!!
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/02(金) 14:44:08.77 ID:hbaQ+LHZ0
雪解けとともに変なの湧いてきたな…
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/02(金) 21:33:09.54 ID:+3c3+HUg0
まだ雪降る季節じゃないか?
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/02(金) 21:52:24.23 ID:JVHmAEaQO
今日も降ったぞ
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/06(火) 22:37:26.61 ID:HX6JGRpv0
くだらないこと言ってないで待とうぜ
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/19(月) 10:23:26.76 ID:WcCblCrG0
早ーくきーてー
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/25(日) 19:08:43.32 ID:j/LymfPq0
未完だけは避けてほしい
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/25(日) 23:34:20.52 ID:cw6Y44BX0
今どうなってんだ…
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/26(月) 21:45:26.26 ID:qj/rVKOc0
イライラする
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/26(月) 21:48:14.30 ID:VcwoKRQu0
勝手にどうぞ
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/27(火) 14:07:22.00 ID:6RS9LgzpO
上げ荒らしうざ
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/28(水) 19:16:58.65 ID:cEQJ++8W0
仲良く喧嘩しな!
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/28(水) 20:35:03.49 ID:IYoES0zz0

β


ハルヒ「ただいまっ!!」バンッ!

キョン「」ドンッ!

古泉「これはこれは……」

朝比奈「きょ、キョンくん!!?」

佐々木「おやおやハルヒさん。あなたの引きずっている、かつてキョンで在ったかのような物体はなんだい?」

長門「まぎれもなく彼」

ハルヒ「いやね、キョンつれて片っ端から北高まわったんだけど手掛かりらしい手掛かり見つかんなくてねー!」

佐々木「引きずりまわされた結果がそれというわけだ。ありのままだね」

キョン「そ、それ扱いしてくれるな……」プルプル

古泉「頑丈ですね」

朝比奈「救急箱、救急箱!」ガサゴソ!

ハルヒ「しっかし、これと言って変わったことがないなんておっかしいわねぇ」

キョン「おま……ホントにさっきの話聞いてたか?」

佐々木「そう簡単にキョンが向こうの世界に帰ることのできる方法は見つからない。という旨の話をしたはずだけど?」

ハルヒ「そう思って油断してる手掛かりを不意打ちで見つけてやるのよっ!!」ババッ!!

キョン「手掛かりに不意なんて……ハルヒ、その気持ちはありがたいが、もう少し大人し目でいこう」

ハルヒ「そう?」

キョン「じゃないとおれがもたん」

ハルヒ「だらしないわねぇ。まぁあんたが倒れたりしたら本末転倒だしね」

佐々木「時間はあるさ。より確実な方法を探していくことにしよう」
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/28(水) 20:39:45.82 ID:IYoES0zz0

佐々木「そういうわけで今日は解散だ。明日より回帰手段について情報を集めていくとしよう」

朝比奈「が、がんばりますっ!」

古泉「精一杯頑張らせていただきます」

ハルヒ「あたしも色々準備しとかないとねっ!!」

キョン「ああ。頼んだぜ」

長門「…………」

キョン「ん? どうした長門?」

ハルヒ「さっ! そうと決まれば英気を養うために今日はさっさと帰―――」

長門「あなたはどこへ帰る?」

ハルヒ「―――る??」

キョン「どこって、そりゃあ」

佐々木「僕の家しかないだろう。元はキョンの家だし」バンッ

ハルヒ・朝比奈「「えええええぇぇぇぇええぇぇっ!!?!?!?!?」」

朝比奈「わわ、若いだだ、男女が一つ屋根の下……!!?」

キョン「佐々木。まだまだ俺たちは若いらしいぜ」

佐々木「未熟という意味ではなんら間違いはないさ」

ハルヒ「間違い!!? あんたたち間違いって何!!? なんの間違いが起きるの!!?」

キョン「落ち着けって。二人共、ただ寝床と飯を供給してもらう場所を借りるだけだ」

佐々木「おっと、人を家政婦扱いしてもらっては困る。もちろん、キミにも手伝ってもらうよ?」

朝比奈「し、し、新婚生活……!?」アワワ!

キョン「ややこしくするなよ」

佐々木「これは失礼」
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/28(水) 20:42:26.97 ID:U9zitY6mO
お、キョンTUEEEやんけ!

ハルヒSS少ないから頑張ってくれ
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/28(水) 20:45:09.80 ID:IYoES0zz0

キョン「あーだこーだ言っても、他に泊まるところもないだろう? 事情を話すわけにもいかんし」

ハルヒ「……ハッ! ゆ、有希の家は!? 確か有希の家って親御さんは海外に行ってるわよね!?」

長門「……」コクリ

佐々木「あぁ。有希さんのご迷惑でなければ、構わないけど」

ハルヒ「……勝った!」グッ!

キョン「何にだよ」

長門「……ただし、推奨はできない」

キョン「そりゃ当然だ」

長門「わたし個人は問題ない。しかし」

佐々木「朝倉さんだね」

長門「そう。定期的に家に来る」

キョン「どこの世界でもお母さんなわけだ。朝倉にバレるわけにゃいかんしな」

長門「すまない」

キョン「謝ることはないさ。元々行くべき場所に行くだけだ」

ハルヒ「ぬぐぐ……仕方ないわね!! 二人共!! 絶対変なコトしちゃダメなんだからね!!」

朝比奈「へ、変なコト……!!」ゴクリ

ハルヒ「そう! 例を挙げるとするならこんなコトよ―――!!」キュピーン!

ハルヒ「くらいなさい!! 『ラッキースケ―――!」バッ!!

佐々木「故意にやってる時点でラッキーもなにもないよね」トンッ

ハルヒ「あひゅぅ……」トサッ

朝比奈「く、首トン……!」

古泉「漫画の世界ですね……」

佐々木「みんなも、キョンが僕に何かしようものならこれで撃退するから安心してもらいたい」

キョン「俺は常に怯えてなきゃならんわけか?」
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/28(水) 20:50:34.97 ID:IYoES0zz0

朝比奈「それじゃあ、わたしたちはこっちですから」

長門「また明日」

古泉「では、よい夜を」

キョン「キモイこと言ってんじゃねえ」

佐々木「じゃあみんな、また明日。一樹くんはハルヒさんを頼んだよ」

ハルヒ「むぅー……新婚……ぶぅ……」

キョン「……後遺症とか残らねえだろうな?」

佐々木「…………まさか」

キョン「間っ!」ガーン!

古泉「しかと任されました。お宅までおぶっていきますよ。それでは」

朝比奈「さようなら」ペコリ

佐々木「ええ、さようなら」

キョン「……んじゃ、行くか」

佐々木「ああ、そうしよう」

キョン「…………」スタスタ

佐々木「…………」

キョン「…………あー、佐々木よ」

佐々木「悪かったね」

キョン「あ?」

佐々木「キミをこんな事態にしてしまって。僕の責任だ」

キョン「なんでお前が謝るんだよ。責任? なに言ってんだ?」

佐々木「…………」
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/28(水) 20:56:08.27 ID:IYoES0zz0

佐々木「真面目な話をしようか」

キョン「俺はいつだって真面目だぜ」

佐々木「真面目に」

キョン「……はい」

佐々木「……この世界にいる間にさ」

佐々木「僕はある仮説を立てたんだ」

キョン「仮説?」

佐々木「僕と、そしてキミの力に関する仮説さ」

キョン「……」

佐々木「なんだって今更と思うだろう? そんなコト平安時代から散々やってきたじゃないかと」

キョン「……頭を―――」

佐々木「覗かなくたって分かるさ。顔にかいてあるんだから」

キョン「……」ゴシゴシ

佐々木「そしてこの仮説は今更じゃなく、今だからこそできる仮説なんだよ。キョン」

キョン「今だから……?」

佐々木「ああ。何故、今になって僕という『器』からハルヒさんに『力』が移ったのか」

キョン「正確には違っただろう。『器』はハルヒとは別にいて、それはやはりお前だった」

佐々木「そうだね。本来、今代の『器』も今まで通り僕だったのかもしれない」

佐々木「ただ、杯から水が零れるように、漏れ出した『力』は行き場を求めた」

キョン「それがハルヒ……あ? まてまて佐々木」

佐々木「どうかしたかい?」

キョン「その漏れ出した『力』の行き場がハルヒってのはまぁ分かる」

キョン「だがなぜ『力』が漏れ出した? それってつまりは……」

佐々木「……ああ。過去と比べて間違いなく『力』は増幅している」

佐々木「今まで通り、僕一人では御しきれないほどにね」
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/28(水) 21:01:11.80 ID:IYoES0zz0

キョン「…………」

佐々木「尤も、『力』は僕とハルヒさんに分断されていたのだから増幅している『力』にキミが気づかないのも無理はない」

佐々木「そもそも、これは単なる一仮定の一内容に過ぎない」

キョン「……向こうの世界の佐々木が同じ考えをしている可能性は?」

佐々木「ない」

キョン「……」

佐々木「とは言い切れない。世界は違えど、なんてったって僕だからね」

キョン「……なるほど。ハルヒは『力』を奪ったってよりかは、拾った感じになるのかね」

佐々木「…………」

キョン「まぁ、この仮説が正しいのか間違っているのか今の俺には到底―――」

佐々木「キョン」

キョン「ん? なんだ?」

佐々木「仮説の本題は……また別にあるんだ」

キョン「本題? 『力』が増幅した影響でハルヒに『力』が宿ったっていう仮説じゃないのか?」

佐々木「最初に言っただろう? 僕と」スッ

佐々木「キミの力に関する仮説だと。今のままではキミの力にはなんら関係のない話のままだ」

キョン「そりゃそうだろうよ。そもそもオレの力とお前たちの『力』には何の関係も―――」






佐々木「その全てを覆す―――仮定があると言ったら?」






キョン「――――――」

佐々木「……そんな顔をされると困るな。ただの仮定、四方山話程度に受けとめてくれるとありがたい」

キョン「……このタイミングでそりゃないぜ佐々木よ。信じろと言っているようなもんだ」

佐々木「あぁ……間が悪いのは僕の短所さ。ま、話の続きは」

佐々木「食事の後でも構わないだろう」ガチャ

佐々木「おかえり。キョン」ニコッ

キョン「……ただいま」
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/28(水) 21:04:30.13 ID:IYoES0zz0
ここまで!!
とても、とても長い間お待たせしております!! すいません!
ただこの先もスローペースな投下になりますゆえ、どうかご了承ください
完走目指して頑張るので!!

>>94
頑張ります!!
>>102
ですよね! ss増えてくれることを望みます
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/28(水) 21:23:46.14 ID:LhsrnXiu0
待ってました!
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/28(水) 22:30:34.46 ID:qKr6T7720
マッテタ 乙
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/01(木) 00:20:45.39 ID:ny2Sb9vCO
スローターでも大丈夫大丈夫。
今の管理人やる気ナッシングだから何ヵ月でも残り。
せやからゆっくりまったりのんびりでもええから完結してくれたらええんや。
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/01(木) 16:57:26.04 ID:WPPZ2cAkO

こっちは待っとるから大丈夫やで
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/05(月) 22:31:01.59 ID:KF3G4cDdO
ただひたすらに復活に感謝
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/06(火) 06:00:29.72 ID:sw5vulX0o
乙です
続きをのんびり待ってる
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/07(水) 00:07:12.07 ID:s6tqUNlP0

これからも楽しみにしとるで
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 18:48:26.67 ID:KVzOjeOV0
19時半より投下しますー

>>108 >>109 >>110 >>111 >>112 >>113 >>114
ありがとうございます! 楽しんでいただければ幸いです
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/07(水) 18:59:08.65 ID:NUPT/BHUo
期待
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 19:23:29.04 ID:KVzOjeOV0
とうかー
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 19:27:34.23 ID:KVzOjeOV0

β


古泉「―――……」

古泉「……っ」パチ


目覚メタカ? 随分疲弊シテイルヨウダナ


古泉「……」ズキズキ


マァ、無理モナイ。アレダケ能力ヲ使用シ続ケタノハ今マデニ無イダロウ?


古泉「……」ピクッ


一刻一刻ト、オ前ノ限界ハ近ヅイテイルノダ
ソノ無駄ナ足掻キニヨッテ


古泉「……あなたも飽きない人だ」

古泉「何時までも僕を監視し続けるつもりですか? 僕のこの身が朽ちるという時まで」


ソノ通リダ


古泉「でしたら、少しは口を閉じることを覚えた方がいい。あぁ、閉じる口があるのかは存じませんが」

古泉「あなたの声を聞くたび、否が応でも体が熱されるのでね。早く僕に消えてほしいのであればそれは逆効果ですよ」


ハハハ。ドウシタ? 懇願カ? 頼ムカラ黙ッテクレト?


古泉「……」


何故オ前ノ言ウコトニ従ワネバナラナイ? オ前ガ―――


古泉「(…………集中)」スゥ
119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 19:32:06.74 ID:KVzOjeOV0

古泉「(闇雲に能力を使ったところで何の解決にもならないことは分かった)」

古泉「(漸く頭も冷えてきた頃合い……思考の時間だ)」

古泉「(長門さんは、朝比奈さんは……彼は無事でしょうか?)」

古泉「(そして……涼宮さんは……)」

古泉「(…………ここは佐々木さんによって飛ばされた空間)」

古泉「(もしかするとこの閉鎖空間自体彼女か作り出した可能性が……?)」

古泉「(……いや、寧ろそれならば僕の能力すら封じるような空間に―――)」


無駄ダ


古泉「っっ!!?」


集中シヨウガ必ズオ前二声ハ届ク
死神ノ足音ノヨウニナ


古泉「…………」


イクラ思考ヲ張リ巡ラセヨウトモ
行キツク先二脱出ノ答エハナイ


古泉「……その割に、随分と必死に邪魔をしてくるんですね」

古泉「まるで何かを考えさせないようにしているかのようだ」


ハハハ。ソノ希望的観測ガ間違イダッタト知ル時ノオ前ノ顔ガ楽シミダ


古泉「鏡でご自分の顔を見なさった方がさぞ愉快ですよ」

古泉「(……)」

古泉「『……さて』」
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 19:39:27.96 ID:KVzOjeOV0












朝比奈「あなた……お名前は?」

みくる「……みくる。朝比奈みくる」












朝比奈「(……やっぱり!!)」ズーン!

みくる「……?」シクシク

朝比奈「(まさか自分自身に話しかけちゃうなんて重大な禁則事項……いや!)」

朝比奈「既定事項! きっと既定事項ですからぁ!」

みくる「きてい、じこう??」

朝比奈「あっ! いえいえ! なんでもないのよ」

みくる「……グスッ」

朝比奈「ほ、ほら! もう泣かないで、そこのベンチに座りましょう?」

みくる「……」シクシク

朝比奈「(ど、どうしよう……わたしってこんなよく泣く子でしたっけ?)」

朝比奈「…………!」

朝比奈「みくるちゃん! 見て!」

みくる「……?」

朝比奈「愛の戦うウェイトレス!!」ババッ!!

朝比奈「SOSだいだい!!! 参上!!!」ババンッッ!!

みくる「…………」

朝比奈「(あ、あれーっ!? わ、笑わない!!? 鶴屋さんは爆笑してたのに!?)」

朝比奈「(戦隊ものは子供受けの鉄板って涼宮さんが言ってたのにぃ……)」

みくる「…………」

朝比奈「…………」プルプル

みくる「…………あのね」

朝比奈「! うんうん!」
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 19:45:14.63 ID:KVzOjeOV0

みくる「いっつもね、わたしがお話するとね、みんなに笑われちゃうの」

朝比奈「……うん」

みくる「わたしね、おっちょこちょいとかドジなのは自分でもよく分かってるの」

みくる「でもきっとね、大人になるころにはそういうのもなおってると思うの」

朝比奈「………………………………うん」

みくる「だからね。わたしね、そんな完ぺきな大人になったらね、やりたいことがあるの」

朝比奈「うん」

みくる「でも……で、でもね」ヒック

朝比奈「! み、みくるちゃん!?」ビクッ

みくる「み、みくるがぇ、お話するとね、み、みんながぁ……」ウルウル

朝比奈「ストップ! ストップ! みくるちゃん! まって、まって!!」

みくる「う、ぅ……うぅー……!」

朝比奈「あわわわわ……!」バッ!

朝比奈「あ、愛の戦うウェイトレス!! SOSだいだい!!! 参上!!!」ババンッ!

みくる「…………」

朝比奈「(よかった……泣くのはストップしてくれたのはいいけど……)」

みくる「…………」

朝比奈「(なんでこれやると真顔になるのかなぁ……?)」

みくる「……」スッ

朝比奈「ぼ、防犯ブザー!? こ、この時代で!? って、ダメダメ!! 不審者じゃないですからやめてぇー!」
122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 19:50:29.09 ID:KVzOjeOV0

みくる「……グスッ」

朝比奈「(……やっぱり、間違いないわよね)」

朝比奈「(あぁ……だとしたらやっぱりこれは既定事項だったのかも……)」

みくる「……ヒクッ」

朝比奈「大丈夫?」

朝比奈「(子どもの頃は泣いてばかりだったなぁ……あれ? 今もそんなに変わらない気が……)」

朝比奈「(その度に誰かに慰められて……そういえば今日は慰めてくれた友達が見当たらないなぁ)」

朝比奈「(だから、ここでどんな話をしたかなんて覚えてない、けど……)」

みくる「……」ゴシゴシ

朝比奈「……えっと、お友達に……からかわれたりした、のかな?」

みくる「……なんで、分かるのぉ?」

朝比奈「えへへ、なんとなくそう思ったの」

みくる「お姉ちゃん……ちょうのうりょくしゃ?」

朝比奈「えーっと、それは別の人かなぁ」

みくる「?」

朝比奈「あ、なんでもないです! えっと……どうして、からかわれたか聞いてもいい?」

みくる「…………」

朝比奈「……言いたくないことかも知れないけど、誰かに話すと楽になるかも知れないよ?」

みくる「……だって」

朝比奈「笑わないよ」

みくる「!? なんで言おうとしたことが分かるの?」

朝比奈「あはは、なんでかなぁ。なんでだろう」

朝比奈「(子供の頃は、言う度に笑われて泣いてたからなぁ……)」

朝比奈「(……あれ? 佐々木さんがわたしをここに連れてきたのって―――)」
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 19:55:10.79 ID:KVzOjeOV0

ギィイイィィイイイィイイィイン!!!


長門「…………」ズザザッ!!

周防「―――無様ね」フワッ

長門「…………」バッ!!

周防「……無駄―――」パリンッ!

長門「…………」

周防「終わり―――かしら? あっけないわね―――」

周防「ところで―――何故、インターフェースがここにいるの?」

長門「…………」

周防「あなたの役割は―――観測―――のはず」

周防「なにが起きようと―――ただ傍観するのみ」

長門「……あなたが決めることではない」バッ!

周防「―――疑問なのよ……あなたのような―――インターフェースが何故そんなことをするのか」ヒラリ

周防「この星の環境が? 情報が? 人間が? 何がそうさせたの?」

周防「それとも、あなた自身のエゴ?」

長門「…………」

周防「ああ……もしかしてあなた……自分は不変であると思ってるの? あはは」

周防「自分自身の行動になんの疑問も持たないなんて、それしか考えられないわよね」

周防「あ、はは、ははは! 愉快、だわ! 壊そうと思ってたのに、とっくに壊れてるなんて!」

長門「…………なにも知らないあなたが」シュッ!!

周防「は、はは―――それじゃ―――」クルッ!
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 19:57:27.93 ID:KVzOjeOV0












長門「わたしを語――――――」

周防「潰れなさい―――」












ドンッッッッッッッッッ!!!!!





125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 19:58:34.60 ID:KVzOjeOV0
ここまでー
あんまり進まなくてごめんなさい。
書きたいものが増えると寄り道ばかりになってしまいます
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/07(水) 20:06:07.45 ID:lwuHo2/Ho
乙です
みくる(小)がおもろい
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/07(水) 21:07:52.93 ID:SusJHpst0
乙です
毎度楽しませていただいてます
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/07(水) 21:58:14.70 ID:mVSKWE1u0
みくる(小)でもたぶん(大)
129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/07(水) 22:00:48.92 ID:wNijQl15O
乙乙
朝比奈さん(小)=朝比奈さん(大)...?
130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/08(木) 05:40:23.14 ID:OtT0E03cO
なるほど…朝比奈(小)でも(一部が)(大)なんですね
ちょっと朝比奈(小)を探しに逝ってくる
131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/11(日) 19:12:07.71 ID:EVmYslxV0
とうかしまー
132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/11(日) 19:16:24.27 ID:EVmYslxV0

β


佐々木「……キョン」トントントン

キョン「どうした我が親友」

佐々木「キミには玉ねぎを切ってもらうようお願いしたはずだが……」

キョン「おう。されたはずだ」

佐々木「何故切った玉ねぎが見当たらないんだい?」

キョン「そればっかりは俺にはどうしようも……」

佐々木「まったく、力を失ったかと思えば……また奇跡的なドジを起こすものだねキミは」ゴソゴソ

キョン「ドジ、ってわけじゃ……ホントにどっかいっちまって……まぁ、また切り直せばいいんだろ?」

佐々木「切ったものがこちらに」スッ

キョン「料理番組かよ! ていうかオレが切った玉ねぎ隠したのお前じゃねえだろうな!」

佐々木「さあ手を休めている場合じゃないよ。次はニンジンの処理を頼もうかな」

キョン「無限神刀流の餌食にしてくれる……」チャキ

佐々木「居合術の練習台にニンジンを選ぶのはどうかと思うよ」

キョン「というより佐々木よ、わざわざオレに手伝わせないでお前がチョチョイとふにゃあっと作ればいいんじゃ?」

佐々木「ふわっとした表現だね。キョン、料理は手間暇さ。時間をかけた分だけおいしくなるんだ」

佐々木「それに、こうして台所に二人して立つなんて昔を思い出さないかい?」

キョン「記憶の捏造をするんじゃねえ。そもそもお前が料理してるトコすら見たことねえよ」

佐々木「くつくつ。さすがは親友、よく見てるじゃないか」

キョン「今さらお前にメシマズ設定なぞいらんぞ」

佐々木「それはできてからのお楽しみ。おっと、キョンそこのドドリア取ってくれるかい?」

キョン「何に使う気ですかこのドドリアさんを!!? 作ってんのカレーだよな!!?」
133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/11(日) 19:22:10.17 ID:EVmYslxV0

佐々木「召し上がれ」

キョン「……死なない?」

佐々木「おもしろいジョークだねキョン。それに、その時はその時さ」

キョン「どの時だよ。恐ろしいことサラッと言うんじゃねえ」

佐々木「さあさ」

キョン「……いただきます」パクッ

キョン「っ、こ、これはぁぁあああああああ!!!!?!?」ビビビ!!

佐々木・キョン「「普通だ」」

佐々木「ってキミは言うだろうね」

キョン「はいはい。顔にかいてあるってんだろ」パクパク

佐々木「顔には『おいしい』って書いてあるけど、キミならそう言うと思ってた」

キョン「……ったく」

佐々木「それじゃ僕も、いただきます」パクッ

キョン「モグモグ……オホン、あー佐々木。最近学校はどうなんだ? うん?」

佐々木「どうしたい急に? 年頃の娘を持つ父親のようなこと言って」

キョン「別に。母さん、お茶」

佐々木「誰に言ってるんだい、それ」

佐々木「学校か。楽しいよ、彼女たちのおかげでね」

キョン「普段は何してるんだ? 不思議探索か?」

佐々木「もちろんそれもやってるけど、最近は有希さんが古本巡りに嵌ってね、みんなで―――」
134 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/11(日) 19:27:13.48 ID:EVmYslxV0

佐々木「―――それで見事、みくるさんが有希さんを下して初代北高スピリチュアルガールに就任したってわけさ」

キョン「…………えっと、なんの話だっけ?」

佐々木「キミが聞いたんじゃないか。普段学校でなにしてるのかと」

キョン「いや、そうなんだけど。いつのまにスピリチュアルガールトーナメント始まってた??」

キョン「ていうかスピリチュアルガールてなに?」

佐々木「さ、この話はこれくらいにして……真面目な話の続きをしようか。二人共食べ終えたところだし」

キョン「めっちゃ気になるところで話切られた……」

佐々木「ちなみに三位は国木田くんだ」

キョン「ガールの定義!!!!」ガーン!

佐々木「全てを覆す仮定があると言ったね?」

キョン「おぉう……急にシリアス……切り替えの早さが尋常じゃねえな」

佐々木「長い話にはならないよ。コーヒーでいいかい?」

キョン「あぁ、キャラメル巻きアートニンニクマシマシで頼む」

佐々木「ホントに出したら飲み干せるんだね??」

キョン「アメリカンで頼む」

佐々木「はい」パチンッ!

キョン「えぇ……手間暇は?」

佐々木「どうせインスタントさ。そこまで味を求めてるわけじゃないしね」

キョン「まぁいいけどよ……で、真面目な話の続きは?」ズズ

佐々木「あぁ。まぁ、長い話でもないし、仮定の話なんだけど……」

佐々木「あのさ――――――」
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/11(日) 19:32:31.91 ID:EVmYslxV0

佐々木「――――――以上。僕の仮定は終わりさ」

キョン「……………………」

佐々木「どう反応していいか分からないって顔してるね」

キョン「……誰が見てもそうなんだろうな、今のオレは」

佐々木「相づちもそこそこに聞いてくれてたけど、この仮定を聞いてキミはどう思う?」

キョン「……どう、か」

キョン「もちろん、ありえねえ話じゃねえさ。可能性という話なら」

キョン「実際、似たような話をしたことがあるはずだ。室町ぐらいだったか?」

キョン「だが、再度その話を話すにあたってお前は根拠を提示してきた」

キョン「その根拠ってのが……まぁ、どうにも、事実であってもおかしくはないぐらいのもんだ」

佐々木「そう思うかい?」

キョン「まあな。ただこの仮定が真実だったとして、それをどうすればいいのかは分からねえ」

佐々木「どうする必要もないよ。キミはキミのしたいようにすればいい」

キョン「今この状況じゃなんにもできないがな」

佐々木「……その通りだ。だから本当は今ここで僕が話す必要もなかった」

佐々木「でも生憎、間の悪い人間みたいでね、今キミに伝えておきたかった」

キョン「ん。分かったよ。覚えておく」

佐々木「さ、キョンお風呂が沸いてるよ。お先にどうぞ」

キョン「えっ!? 一緒に入るんじゃないのか!!?」ガタッ

佐々木「水着でいいなら……いいよ?」

キョン「冗談だよ」ケッ

佐々木「くつくつ。もちろんさ」
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/11(日) 19:37:43.88 ID:EVmYslxV0

キョン「ふぅー……はぁ」

キョン「ひっさしぶりの風呂の感じがする……やっぱいいもんだなぁ」

キョン「……ばばんばばんばんばん♪」


アイヤイヤサッサ!


キョン「…………佐々木?」ザバァ!

キョン「……まさかまさか」チャプ

キョン「………………」

キョン「(分かってる……分かってるさ)」

キョン「(ここでオレが何をどう焦ろうと、向こうの世界に手早く帰れることにはならねえ)」

キョン「(ゆっくり、時間をかけてでも、絶対に、正確に、元の、世界に……)」

キョン「…………」ブクブク

佐々木「死んじゃうよ?」

キョン「ブッハァアッ!!? さ、佐々木!!?」キョロキョロ

キョン「……幻覚? いやあいつなら多分マジできてたんだろう……悪趣味なやつだ」

キョン「(……大丈夫、大丈夫だ……あいつらを信じろ)」

キョン「(向こうの世界でも、こっちの世界でも頼りになるやつらだ。信じろ)」

キョン「ふぅ……」ジャバジャバ

キョン「…………いい湯だ」
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/11(日) 19:41:22.51 ID:EVmYslxV0

キョン「…………」ボー

佐々木「随分疲れてるようだね?」

キョン「佐々木……風呂上がったのか」

佐々木「背中を流してもらおうと待ってたのに、来ないじゃないか」

キョン「悪いな。久しぶりに……結構疲れてる、みたいだ」ウツラウツラ

佐々木「早く休むといい。キミが体を壊しては元も子もない」

キョン「ああ……そうする」

佐々木「それと明日の学校だけどキミも来た方がいい。部室で資料を読み込んで……」

キョン「…………」

佐々木「キョン?」

キョン「……んあ? 大丈夫、大丈夫……」

佐々木「寝室はもとのキミの部屋を使うと……」

キョン「…………zzz」スピー

佐々木「……やれやれ。手のかかる親友だ」

キョン「…………」スピー

佐々木「……」ナデ

キョン「…………んん」

佐々木「……」

キョン「……ぐぅ」スピー

佐々木「……おやすみなさい。キョン」パチン
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/11(日) 19:41:59.29 ID:EVmYslxV0
ここまでー
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/11(日) 20:41:41.27 ID:pUhkEy5wo

やっぱり佐々木さん可愛い
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/11(日) 22:12:31.08 ID:fT5Cv92aO
や佐々木N1!

……ところでスピリチュアルガールの話がすごい気になるのですが……
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/12(月) 16:22:43.10 ID:fTIXx7x30

毎回気になるところで…
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/13(火) 15:40:28.55 ID:7Xzw+WELO

スピリチュアルガールェ...
143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/15(木) 10:44:44.76 ID:3kHexMUL0
もしかして今回が完結編?
144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/16(金) 10:25:41.21 ID:flpsDJor0
>>143
もしかしなくてもかな
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/17(土) 13:03:37.85 ID:IGwazIYC0
>>143
神のみぞ知る、というわけで……

今日中に投下しますー
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/17(土) 14:26:56.13 ID:leeY/gDF0
うおっしゃ
舞ってる
147 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/17(土) 16:01:03.44 ID:zYi2gZ53o
待ってるよー
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/17(土) 20:14:39.94 ID:IGwazIYC0
短いけどとーかー
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/17(土) 20:16:29.18 ID:leeY/gDF0
待ってた!
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/17(土) 20:18:50.11 ID:IGwazIYC0

α

部室


ヤスミ「こんな感じで……どうでしょうか!?」

朝比奈「……」ボー

ヤスミ「朝比奈先輩?」

朝比奈「あっ、ご、ごめんなさい! ボーっとしちゃって……うん。大分お茶汲みが上手になりましたね!」

ヤスミ「本当ですか!? うれしいっ! では先輩方に振舞わせていただきますっ!」タタタッ!

ヤスミ「どうぞ!」コト

長門「……」ペラ

ヤスミ「失礼します!」コト

古泉「おや、どうも」ニコッ

ヤスミ「はい! 先輩っ!」コト

キョン「なぁヤスミン」

ヤスミ「スヤァ……ってなんでですか! 誰がヤスミンですか!?」

朝比奈「(ヤスミン……かわいい)」キュン

キョン「ちょいと前にお前に言いかけたことなんだが―――」

ヤスミ「あーっと!! それにしても団長がいらっしゃらないですね! そうだ! 今の内に試験のウォーミングアップしてきますね!」ババッ!

ヤスミ「ではっ! 少し失礼しますねっっ!! すぐに戻ってきますので!!」ドビューン!

朝比奈・長門・古泉「「「……」」」

キョン「……なんっったる」

キョン「分かりやすい反応。あいつ、どうしても自分の口から何かを話す気はないらしい」

長門「彼女から自身が涼宮ハルヒの無意識であると語られることは不可能」

キョン「分かってるよ。そりゃヤスミだって自覚してねえんだろうからな」

古泉「だとすれば、彼女自身は『渡橋ヤスミ』という存在をどう認識しているのか……ですか」

キョン「頭ん中覗ければ楽なんだがなぁ」
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/17(土) 20:24:00.83 ID:IGwazIYC0

キョン「あいつ、ハルヒと一緒に戻ってくる気だな」ズズ

朝比奈「涼宮さんの前で話すわけにもいきませんしね」

古泉「そういえば、涼宮さんは掃除当番ですか?」

キョン「いや、進路の件で担任に呼び出されてたよ。説教されるに値するモンを書いてたんだろうよ」

朝比奈「進路……進路かぁ」

古泉「ちなみに、朝比奈さんは進学希望でしたよね?」

朝比奈「はい、一応ですけど。いつまでこの時空間にいれるのかは分からないから……」

キョン「受験勉強かぁ……嫌だなぁ」

長門「あなたには似つかわしくない言葉」ペラ

古泉「長門さんの仰る通りですよ。全知であるあなたがそのようなことでお悩みになるとは……」

キョン「これでも普段は一学生の気分で過ごしてるんだよ。今のは全学生の気持ちの総意だ」

古泉「左様ですか」

キョン「左様だ」


ダダダダダダダダダダダダッッ!!!


古泉「おや、この足音は」

長門「南西、距離30、二人」ペラッ


バタンッ!!


ハルヒ・ヤスミ「「ゴォォォオオオオオオオル!!!」」

キョン「はいよーいドン!! さあ走って走って回れ右!!」ピッピッ!

ハルヒ「ちょ、今ゴールし、お、追い出そうとすんなっ!」

ヤスミ「同着! 同着でしたよね!? 第三十次試験は引き分けですかっ!!?」

キョン「ビデオ判定にうつる。その間競技者は競技のやり直しを」

ハルヒ「ビデオ判定の意味は!!?!?」ガーン!
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/17(土) 20:30:24.71 ID:IGwazIYC0

ハルヒ「あたし考えました!!」

キョン「おぉーついにか」パチパチ

ヤスミ「おぉー」パチパチ

ハルヒ「まだなんも言ってないでしょうに!! ようやく頭使い始めたみたいな拍手やめなさい!」

ハルヒ「たった今ヤスミちゃんの第三十次試験が終了したじゃない? あ、結果は合格よ」

ヤスミ「やったー!」ピョン!

ハルヒ「というわけで! ここのところ入団試験でストップしてた不思議探索をやろうと思うの!」

キョン「どういうわけだよ」

ハルヒ「察しが悪いわねぇ。第三十次試験を突破したということは不思議探索同行の許可がでるってことじゃないの!」

古泉「つまり、此度の不思議探索はヤスミさんを交えての不思議探索ということでしょうか」

ハルヒ「その通りよ古泉くん!! 5ポイントあげる!」

古泉「恐れ入ります」

ヤスミ「不思議探索ですか!? すごい! 楽しそうですっ! フフ!」

キョン「そんな楽しいもんじゃないぞ。ただ徒に貴重な時間をしょ―――」

ヤスミ「あっ! もしかしてそれも試験の内だったりするのではっ!?」

ハルヒ「! いーいことに気が付いたわねっ! ヤスミちゃん、ズバリその通りよ!!」

キョン「今思いついた顔してる」

ハルヒ「不思議探索はSOS団のメイン活動といっても過言じゃないものだからね! しっかり研修してちょうだい!」

ハルヒ「言わば試験外試験みたいなものだから、心して挑むように!! オーケー!?」

ヤスミ「承知しました!! 全身全霊を持って挑む所存です!!」

ハルヒ「みんなも!! 今度の不思議探索こそ! SOS団史上最大の不思議を見つけるつもりで挑むのよっ!!」

キョン「異世界人でも見つけろってか」

古泉「ご冗談を」
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/17(土) 20:35:30.48 ID:IGwazIYC0

ハルヒ「久しぶりだからねー! どこ回ろうかしら? みくるちゃん行きたいとこある!?」

朝比奈「えーっと、そうですね……あっ、そろそろ新しいお茶に挑戦しようと思ってて……」

長門「固体の?」

朝比奈「液体ですよ!? そういう新しさじゃないですよぅ!」


ワイワイ


古泉「久しぶりですね。あんなにやっていた不思議探索も」

キョン「このぐらいのペースで十分だろ。なにが見つかるでもなし」

古泉「ええ、仰る通りです。あなたの言う通り、何も見つかってはいません」

キョン「佐々木か? そりゃまたご苦労なことだが、多分見つかりっこないぜ?」

古泉「ご心配なく。これが『機関』の仕事ですので」

キョン「そうかい。もし俺が見つけたら教えてやるよ」

古泉「むしろ大本命です」

キョン「他力本願がモットーの組織だっけ??」

古泉「冗談ですよ。しかし、あなたが見つけられなければ僕たちにも見つけることはできないでしょう」

古泉「それでも、暗躍こそが『機関』の存在意義ですから」

古泉「日々、影ながら尽力させていただきますよ」

キョン「分かってるよ。ま、一先ずは佐々木よかこっちだろ。なぁ―――」クルッ

ハルヒ「そうね! じゃ午前はみんなで回って……それでいいかしら―――」クルッ






キョン・ハルヒ「「ヤスミ(ちゃん!)」」






ハルヒ「あれ? ヤスミちゃんは? もう帰っちゃった?」

朝比奈「えっ? いつの間に……?」

長門「…………」

古泉「誰も気づきませんでしたね。あなたも?」

キョン「……ああ。ったく先輩に挨拶もなしに帰るとはな」

キョン「どこ行ったんだか……―――」
154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/17(土) 20:40:57.20 ID:IGwazIYC0

藤原「…………」

橘「っ……!!」ゴクリ

佐々木「おやおや……」

















ヤスミ「こんにちはっ! フフ!」

















佐々木「……『誰』かな? キミは」
155 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/17(土) 20:41:29.07 ID:IGwazIYC0
ここまでー
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/17(土) 20:42:26.98 ID:CF9xuctVo
乙です
佐々木が「誰」だと?続き気になる
157 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/17(土) 20:47:16.34 ID:leeY/gDF0
乙です
めっちゃ気になる…
309.69 KB Speed:0.2   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 続きを読む
名前: E-mail(省略可)

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!(http://fsmから始まるひらめアップローダからの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)


スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)