LiPPSとアインフェリアが生存本能ヴァルキュリアの世界を生き抜いたようです

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135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/29(金) 16:37:30.17 ID:wUrzlQcA0
美優「菜々さん……どうしたんですか? こちらにご連絡なんて……」

菜々『いえいえ、ニュージェネのみなさんがこっちに来てから一度連絡しようと思っていたんですけど、中々時間が取れなくて……』

楓「あら、お疲れ様です。3人とも、どうですか?」

菜々『頑張ってますよ。いま智絵里ちゃんと格納庫に行ってて、ナナは部屋でお留守番してますけど』

P「シミュレーターか? 一緒に行かなかったんですか」

菜々『いえ、実は書類が溜まってて……それはそうと、何やってましたか? 晩ご飯ですか?』

楓「はい。それと、長距離航行プランのお話と」

菜々『あー、前倒しになるって時子さんから聞きましたよ。それにしても、アウズブラが試験航行していたときにビーの星を見つけたときは、ずいぶん掛かったんですけどねぇ。時代は変わったもんです』

P「自称JKが懐かしむことかよ……それはそうと、俺も前倒しで復帰することになりました。近いうちに土星圏に戻ります」

菜々『あら……大丈夫ですか? また、倒れたりしませんか?』

P「もう大丈夫ですよ。リハビリプログラムもほとんど終わっていますし」

菜々『まさか、木星圏に一時配属されたときに、Pさんがあんなことになっていたとは……ナナは最近の若い子たちにはついていけませんよ……』

楓「私も初めて聞いたときは信じられませんでしたよ。まさかPさんが、若い子たちと爛れた関係になっていたなんて……」

P「人聞きの悪いことを……」
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/29(金) 16:43:54.87 ID:wUrzlQcA0
美波「そうです! 楓さんだってPさんとセックスする日はおちんぽ大好きって言いながら動いてるじゃないですか!」

楓「覗き見してたんですか? それはちょっと……」

美波「違います、Pさんの病室に設置したカメラで見ていただけです」

P「ええええ……」

夕美「じ、実は最近、盗撮モノのAVが流行ってて……自分たちでもやってみたいなってお話してたから……」

P「だからお前たち最近、病室でセックスしてるときに変な体位で動いていたときがあったのか……」

夕美「カメラ映りを考えて、ね……」

文香「食事が終わったら……編集した動画を一緒に見ませんか……? よく、出来ていると思いますが……」

P「いらん。捨てろ」

美波「美優さんが病室に来てセックスしていた時の映像も編集していますけど」

美優「え、えええっ!?」

P「……いらん」

藍子「今、さっきと反応違いましたよね? どういうことですか?」

菜々『あっ……な、ナナはちょっとお邪魔みたいですから、これで失礼しますねっ! キャハッ☆』

ピッ!

美優「あ……切れちゃいました」

美波「Pさん? お話の続きは……」

P「話が脱線しすぎだ。ひとまず俺は先行して土星圏に戻り、長距離航行プラン前の防衛任務にあたる。フレイヤUも恐らくはシステムのテストだけではなく、圏外防衛に出ることになるだろう」

P「皆の準備が早く終われば、それだけ防衛部隊の維持期間も短くなる。頼むぞ」

……
…………

137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/29(金) 16:47:18.04 ID:wUrzlQcA0
――数日後、ホクドウ、入港口、フレイヤU(ブリッジ)

周子「んー……はぁ、終わったぁ」

美嘉「送られてきてる艦チェック作業終わりっと。整備班、下部外装交換は明日終わるって」カタカタカタッ!

奏「そう。それなら私たちは待機ね……シミュレーターでも回す?」

ありす「作業が終わったのであれば、今日はもう待機でいいですよ。迎撃部隊の出撃編成にも入っていませんし」

美嘉「んーまだ午後になったばかりだけど、半日休みになるし……何かちょっと、気が引けるっていうか」

ありす「いいじゃないですか。休めるときに休んでください。そのうち、休むのも難しくなります」

奏「そうね。上官がそう言ってくれるんだから、休んでおきましょう」

周子「さんせー。そういえば今日はナオちゃんも加蓮ちゃんも見てないねー」

奏「そういえば……朝からいないわね。どこにいるのかしら?」

ピピピッ!

ありす「あっ、あの2人は……」

加蓮『……はい、どうしたの?』

奏「加蓮? 貴方何をやっているのかしら? 部屋にいるの?」

加蓮『ん……ちょっとベッドにいたけど』
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/29(金) 16:48:40.21 ID:wUrzlQcA0
奏「もしかして休憩時間? 服くらい着て寝なさい……まあいいわ。私たち、今日の作業はもう終わりになったから、外に出ようと思うの。貴方もどう?」

加蓮『外か……ナオ、奏たち外出るって。動ける? 一緒に行く……ナオも行くって。今そっち行くから』

美嘉「え……」

周子「お?」

奏「……そう。それじゃあ待っているわ。ゆっくり来てくれて構わないから」

加蓮『了解。それじゃちょっと待ってて』

ピッ!

奏「……」

周子「部屋に若者が2人きり。1人は裸、ベッドの上……この符号が意味するものとは……」

美嘉「はっ、はっ、はっ……ぴぴぴはははははわわわわ……」ガタガタガタガタ
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/29(金) 16:49:17.55 ID:wUrzlQcA0
ありす「お2人であれば、ナオさんが今朝方ゾーニング現象の後遺症が出たそうで、フラッシュバックを抑えるのに加蓮さんが性行為を手伝ってあげていましたよ」

美嘉「ぶぶぷぅっ!?!?」

周子「うわちょっ!? 汚いって!」

奏「……そう」

ありす「なんですか貴方達のその反応は。ナオさんは元々ヴァルキュリアシステムに対して適性はありませんでしたが、過去の戦闘でやむを得ずシステムを起動することがありました」

ありす「その為、稼働時期とシステム使用頻度は低いですが、私たちよりも後遺症による影響が大きいんです。笑いごとではありませんよ」

奏「いえ、確かに笑えないけれど……」

ありす「どちらかと言えばナオさんは私と同じく常識的な方なので、こうなってしまったのは非常に心苦しいですが……」

奏「……まあ、それはいいわ。大尉はどうするの?」

ありす「私は作業があります。みなさんは自由にしていて構いませんが、通信には出てくださいね」

周子「はいはーい。それじゃ出かける準備しよっか」

……
…………
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/29(金) 16:51:34.88 ID:wUrzlQcA0
――数時間後、フレイヤU(格納庫)

整備長「……」

ピピッ!

パシュンッ!!

ありす「……」ハァ、ハァ……

整備長「お疲れさん。シミュレーター、大丈夫か?」

ありす「……問題ありません。今回の事態で、悠長にテストデータの採取も出来なくなる戦闘が増えるはずです」

ありす「耐性持ちとはいえ、バイタル状態をレッドゾーン付近まで上げておけば、私の稼働データでもある程度の検証が出来ます」

ありす「あの人の為に……あの人の枷を、1つでも取り除いておかないと……」

整備長「でもよぅ、それで嬢ちゃんがダウンしたら元も子もねぇだろ。少佐だって心配するしよ」

ありす「……」

ピピピッ! ピピピッ!

整備長「ん……嬢ちゃん、ホレ」

ありす「私の端末ですか……はい、橘です」

P『俺だ。そっちは変わりないか?』

ありす「Pさん? いえ、こちらは特に……この前の作戦が終わって、数日ホクドウに滞在していますが」

P『それならよかった。こっちは今、高速シャトルの中にいる。1週間程度で合流できる予定だ』

ありす「……は? みなさんはどうしたんですか?」

P『俺だけ先行して来ることになった。皆は楓さんに任せている』
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/29(金) 16:53:46.73 ID:wUrzlQcA0
ありす「あなた……あなた、どうしてそんな……まだみなさんは、I@LPだって消化が終わってないんですよ? それなのに……」

P『それを言うなら、お前も同じだ。そっちに行きながら同じ仕事をしている分、負担は多いだろう。少しでも、お前の業務を減らせたらと思ってな』

ありす「ですが……」

P『なんだ、俺がそっちに来るのが嫌か?』

ありす「いえ、そういうわけではありません……はぁ、私は、みなさんのこともそうですが……あなたの身体を心配しているんです」

ありす「耐性があったはずのあなたですら、2年も離脱しなければならない程の後遺症を受けて、退院したばかりでこちらに来るなんて……誰だって心配するに決まっています」

P『そうか。だが、俺はお前のことが心配だ。それに……どうだ整備長、俺が戻ってくるのは?』

整備長「少佐の旦那なら、どうせ無理言っても来るんじゃねえですか? 俺は、そこら辺は心配しても仕方ないっていうか、諦めてるっていうか……そういうもんでしょ」

P『どうだ、整備長のほうが余程、理解が良くて話を分かってくれているぞ』

ありす「整備長と比べないでください。もう……こちらは忙しいので、もう切ります。それでは」

P『ああ、もう少し待っていてくれ』

ありす「知りません」

ピッ!
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/29(金) 16:54:55.46 ID:wUrzlQcA0
整備長「おいおい……嬢ちゃんが怒るのも分からなくねえけど、んなこと言わなくてもよ……」

ありす「……だって、仕方ないじゃないですか。あの人が……あの人が、あんなことになるなんて……あんな姿を見たら」


『あ……ぐ、お……だ、誰か……』

『俺は、お前たちの……お前たちの、声を……聞いて、いない……俺じゃあ、ない……』



ありす「全員の負荷を受けるなんて無茶をして、おかしくなったあの人を見て……どこかで、あの人なら大丈夫と思っていた自分が、心底嫌になるんです」

ありす「あの人だって人間なんだって。ずっとずっと、戦い続けてきて……その果ての末路が、私たちと同じことになって……」

ありす「私たちが上手く出来なかったから、あの時、クイーンとちゃんと話すことが出来ていれば……私たちのせいで、Pさんが……」

整備長「……はぁ、上司が上司なら、部下も部下ってことだな、ホント」

ありす「整備長……」

整備長「昔、少佐も同じこと言ってたよ。お前らが離脱してた頃、少佐と2人でフレイとS-02を転々としながら戦って……たまに酒でも飲んだ時は、いっつも同じこと言っててよ」



『俺の力が足りないばかりに、皆をあんな目に遭わせてしまった。俺がついていながら……』

『もう少しで退役出来る。そうなれば、今よりももっと皆の傍にいることが出来る。皆が俺を恨んでいようとも……せめて、皆が回復して、元気になるまでは……』



整備長「ま、少佐の愚痴を聞くのも、俺の仕事だからな。少佐の出撃を見送るのと、それくらいしか出来ねえし」

整備長「だからよ、頼れるときは少佐を頼ってやれ。少佐だって、そのほうが嬉しいんだろうからよ。嬢ちゃんなら、分かるだろ?」
143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/29(金) 16:55:57.50 ID:wUrzlQcA0

ありす「……バカですね。そんなふうに言われたら……わかりますって言うしか、ないじゃないですか」

整備長「ああ、いいじゃねえか……それで」

ありす「……シミュレーターを続けます。それならばPさんがこちらに来るまでの1週間、可能な限りテストデータの採取します」

ありす「オート・クレール社から追加予定のシステム検証項目もすべてもらいます。私の体が耐えられるところまで続けて……それで、あの人がこちらに来たら、甘えます」

整備長「おーおー、それじゃあ避妊治療やっておかねえとな。しばらく離れてたから、やってねえんだろ?」

ありす「べ、別にセックスが目的ではありません。あくまでテストを続けた結果、ヴァルキュリアシステムによるゾーニング状態による後遺症を解消する為に、Pさんにセックスをして頂くだけです」

整備長「言い訳使って誤魔化すのは、どこぞの嬢ちゃんたちと同じだぜ?」

ありす「ばっ……あの人たちと一緒にしないでください! 私はPさんとセックスをするときはもっと素直です!」

整備長「わ、わかったわかった……んな怒るなよもう……」

ありす「まったく……もう少し付き合ってもらいますよ。私では今のシステムを使う分には耐性が高すぎるので、少しでも多く起動しておきませんと」


……
…………
144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/29(金) 16:59:47.78 ID:wUrzlQcA0
――夕方、ホクドウ、ショッピングモール(広場)

美嘉「はー……買った。疲れた」ドサッ!

ナオ「よくまぁ、そんなに買う物あったな……」

美嘉「えー? これくらい買うでしょ?」

加蓮「ナオはあんまり化粧しないもん。私だって爪弄るくらいで後は程々だし……いやよく買ったねこれ」ガサゴソ

奏「ま、私たちも仕事あるもの。本番のメイクはやってもらったり、映像通信なら加工されているけれどね」

ナオ「……もしかして、奈緒も仕事じゃこんなギラギラした物で顔を」ハッ!

加蓮「あっ、それありそう。ちょっと面白いかも」

ナオ「んなこと言ったら加蓮だってそうだからな……」

周子「それにしてもさー、また宙域で白蜂が出るようになって、少し町の雰囲気も変わったよね」

ナオ「そうか? まあ……昔に戻ったって感じはするけど」

加蓮「まだビーたちと戦ってた頃は、屋外スクリーンも圏内戦闘の報告ばっかりで、一般のメディア報道なんて全然少なかったもんね」

ナオ「そうそう、ネットで他所の宙域の記事探さないとアニメの記事とか全然見れなかったしさ」

奏「ふうん……まあ、私はその後に軍に入ってから、こっちに来たけれど……」
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/29(金) 17:00:35.25 ID:wUrzlQcA0
周子「どうだったかなー。前にハマヨコにいた頃は、ビーの受入れがしっかりし始めたときにはもう、普通の報道ばっかりだったような気がするけど」

ナオ(対話の日の前後からのこっちの記憶ってほとんどないからよくわかんないな……戻って来てからなら分かるけど)

加蓮(私が入院してた頃か……)

美嘉「……ま、そんなのいいじゃん。今はまた奴らが来て、アタシたちが倒さないとまた戦いも終わらないんだから」

ナオ「そうだな。プランが始まってからどうなるか――」

ピピピッ!

ナオ「ん、はい」ピッ!

ありす『お休み中のところすみません。少し前に本部から作戦指示の連絡がありました。ホクドウからリトット間の宙域で次元振動が発生しているようです』

ピピッ!

ナオ「……木星圏寄りか。戦闘範囲の想定は、安全航路圏に掛かってるな」

ありす『はい。これに合わせて安全航路圏の封鎖、及び一般のエイルの航行は休止となります。リトットへは現在、再編成された防衛部隊が移動中ですので、コロニー側までの影響は無いとは思います』

奏「ナオ、見せて……断層の予測レベルは4、中規模ね」
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/29(金) 17:02:44.62 ID:wUrzlQcA0
ありす『はい。定期哨戒任務に当たっているノルンS-13のほうで対応が予定されています。ですが、予備部隊なので……』

ナオ「S-01からS-10までは圏外防衛とプラン実施の準備に入ってるし、難しいか……増援でこっちも出るんだな。コロニー防衛があるから移動している防衛部隊の足を止めさせるってわけにはいかないか」

ありす『はい。前回と同じく断層発生までの猶予が短い期間となっています。これから対応についてブリーフィングを行いますので戻ってきてください』

加蓮「了解。それじゃ戻りますか」

周子「また戦闘かー……圏外防衛じゃないのに、大変やね」

ありす『すみませんね。あと、1つ良いお話があります。P少佐がこちらに先行して合流するとのことです』

加蓮「Pさん、もうこっちに来るの!? 聞いてたよりもずいぶん早いけど……」

ありす『木星圏での戦闘から、早めにこちらに合流したほうがいいと判断したそうです。あと、フレデリカさんと一ノ瀬博士もこちらに向かっているとのことです』

ナオ「ようやくか……何やってたんだか」

ありす『とりあえず続きは会議室でします。詳しい話はその時に』

ナオ「ああ、すぐ戻る」

ピッ!

……
…………
147 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/29(金) 17:04:08.69 ID:wUrzlQcA0

――数日後、フレイヤU(食堂)

ありす「リトットは国連ではなく黒川重工をはじめ複数の民間企業にコロニー運営を委託している場所の1つです」

ありす「防衛部隊の再編制に伴い常駐部隊を増やしますが、もしコロニーに被害が出ればバッシングを受けることになりますし、今回の次元振動に対して念には念を、ということですね」

ナオ「海賊がいるっていっても、戦力として役に立つわけじゃないし……まあ場所が場所なだけに仕方がないか」

ありす「今回の戦闘予定宙域を見ても、とりあえずコロニー側まで被害が出ることはまず無いポイントですが……現状では何が起きるかわかりませんからね」

ナオ「白蜂の増援が空間転移してきたら厄介だもんな……中規模の巣1つだけなら、ノルン1隻あれば十分だけど」モグモグ

ありす「逆に避難だけを考えるなら、リトットやネシマは採掘場がありますからそちらに逃げればいいんですけどね。電磁場フィールドが採用されている分、白蜂には特定されませんし」

ナオ「コロニー側もそれ、導入すればいいのにな」

ありす「仕方がありません。工業作業区域と違って、軍や民間船の出入りの多いコロニーで頻繁にフィールドの開閉なんてやってられませんし、他所との連絡もしにくくなるじゃないですか」

ナオ「もうちょっと上手いことやればいいのに……ま、愚痴言っても仕方がないか」

ありす「そういうことです……おや?」


美嘉「おばちゃん、週替わり定食ね」

おばちゃん「はいよ、残すんじゃないよ」

148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/29(金) 17:04:35.58 ID:wUrzlQcA0

ナオ「休憩か?」

美嘉「うん。周子もブリッジに戻ってきたし、加蓮と奏はシミュレーターやってたから、先にご飯食べようかなって」ガタッ!

ありす「この時期にリトット方面に向かうことになるとは思いませんでしたが、これも仕方がありませんね」

美嘉「圏外宙域の移動の話も出てるのに、行ったり来たりで大変だよ……フレイヤっていつもこんなことしてるの?」

ナオ「あたしは他の場所に行ったりするけど……ま、試作兵装のテスト運用部隊だから雑用くらいはな」

ありす「大規模戦闘になれば参加する機会は多いですが、それ以外はテスト実施の為に極小規模級の巣の破壊に行くばかりですからね」

美嘉「ふーん……」

ナオ「そういえば、Pさんって今回の作戦のタイミングで合流するのか? ホクドウに戻ってからか?」

ありす「高速シャトルで移動していたみたいですけど、ついでにお2人も拾ったみたいでブースターパックを使って追いつくそうですよ」

ナオ「こっちまで来るのか……まあ、それならアテにするけどさ。よく宙域移動するのにNGFで行こうとするな……」

美嘉「P、P少佐、来るんだ……NGFで移動して来るって、結構キツイと思うけど……」
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/29(金) 17:06:16.16 ID:wUrzlQcA0

ありす「ま、普通やりませんからね。そこまでの長距離航行は想定されていませんし。そんなことする物好きはPさんと小関中佐とセカンドドライバーくらいしかいません」

美嘉「小関中佐と、セカンドドライバーか……直截見たことはないけど、どっちも凄いパイロットだったって聞くけど……もう……」

ナオ「そうか……うん、凄いパイロットだったよ」

美嘉「でもセカンドドライバーのヘンな仮面の話は聞いたことあるよ。メッチャセンス無いって評判だったし……」

ナオ「そ、そうか? あたしはカッコいいと思うけど……」

ありす「……まあ、それは置いといて、合流が間に合うなら戦力としてカウントできます。ノルンも1隻いて、中規模の巣ですからそこまで変わるわけではありませんが」

ナオ「アタシも頑張るかぁ。新しい機体が来るときにマニューバで追いつけるようにしておかないと……」

ありす「はい。本当は加蓮さんも合わせて出撃出来たらよかったのですが、すみませんけれどお願いします」

……
…………


150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/29(金) 17:09:37.75 ID:wUrzlQcA0
――数日後、戦闘宙域、フレイヤU(ブリッジ)

加蓮「次元振動観測ポイントに到着しました。ノルンS-13、強襲艦とNGF小隊の展開を始めています」カタカタカタッ!

ありす「S-13に通信して識別コードの連携を。アルファ小隊とナオさんは出撃準備をお願いします」

奏「了解。みんな、行くわよ」

美嘉「オッケー! さっさとやるよ……!」

周子「そういえば、P少佐って結局間に合わなかったねー」

ナオ「そういやそうだな……ま、どうせ戦ってる間に来るんだろうけど」

ありす「あの人、ギリギリ遅れて到着することが多いですからね」

ピピッ!

加蓮「大尉、識別コードを受信しました。フレイヤUについてはVN-02を連携。アルファ小隊はGNS-12で登録されています」カタカタカタッ!

ありす「了解、次元断層発生まで間もなくですね。これより作戦行動に移ります。各機、G型及びGS型が空間転移された場合はよろしくお願いします」

加蓮「ナオ、気を付けてね」

ナオ「ああ、行ってくる」

……
…………
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/29(金) 17:10:50.68 ID:wUrzlQcA0
――フレイヤU、カタパルト(機体内)

美嘉「……」ピッ、ピッ

ありす『今回の作戦ですが、ノルン側で保持しているビー部隊からも仲間が来る感覚が無いとのことなので、恐らく戦闘になるかと思います』

奏『ビーの受入れで済めばよかったけれど……仕方がないわね』

ナオ『この時期になってくると、圏外宙域で確認できるのも白蜂だけだから……もう、無事なビーたちのほとんどはここまで来れたのか……』

周子『ま、仕方がないよね。あたしたちじゃどうにもできひんし』

ありす『ビーとして、私たちのところまで来られるなら……生きることだって出来たとは思いますが』

美嘉「……」カタカタカタッ!

奏『美嘉? 準備は大丈夫かしら?』

美嘉「えっ? うん、大丈夫」

加蓮『ハッチ開放完了。それじゃあみんな、頑張ってね』


美嘉「……城ヶ崎美嘉、NGF-VS23SX、NGFヴァルキュリアで行くよ!」


……
…………
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/29(金) 18:09:39.24 ID:wUrzlQcA0
というわけで今日はこれで終わります。
年末年始を挟むのでデレステ副業込みで投下時間が確保できないので速度が少し落ちます。
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/31(日) 10:52:45.20 ID:mO63KLT8o

来年も期待
154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 00:13:39.14 ID:6pOung1U0
――フレイヤU(ブリッジ)

加蓮「次元断層の発生を確認しました。空間転移……GS型とG型です。巣は中規模級になります。前線のヴェール、NGF小隊が戦闘行動に移ります」

ありす「コンディションレッド。これよりフレイヤを戦闘態勢に移行します。レーヴァテイン1番2番装填、複合ミサイル発射管には対空迎撃用のマグニを装填します」

加蓮「了解です。レーダー索敵結果、GS型が15、G型が3です。ノルンよりミサイルの弾幕支援が行われます」

ありす「準備完了後、前線のヴェールに合わせてフレイヤも前に出します。アルファ小隊はミサイルの着弾確認後に戦闘を開始してください」

ピピピッ!

加蓮「S-13より通信です」ピッ!

S-13艦長『フレイヤはある程度後方でも構いません。プランV3前に何かあればこちらとしても困りますので』

ありす「お気遣いありがとうございます。ですがこちらも、新しい部隊の運用訓練がありますのでお気遣いなく。優先するべきは巣の破壊です」

S-13艦長『そういうことであれば了解。基本行動は強襲艦隊と同様にお願いします』

ありす「了解です。それでは」ピッ!
155 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 00:14:21.77 ID:6pOung1U0

加蓮「ま、そりゃ気にするよねー……」ピピピッ!

加蓮「また通信……はい、こちらフレイヤ」

P『こちらオート・クレール社ナシヤマ支部技術開発部門所属技師、Pだ。戦闘は始まったか?』

加蓮「Pさん! もう始まってるよ!」

ありす「相変わらず遅れてきますね。つい先ほど、空間転移を確認しました。中規模の巣が1つです」

P『了解した。戦力的には問題ないと判断しているが、間もなく戦闘宙域に到着する。うるさいのも一緒だ』

ピピピッ!

フレデリカ『コラー! うるさいとはなんだー!!』

志希『そうだそうだー人権侵害だー! 軍はあたしを解放しろー! こっちは一般人なんだぞー!』

ありす「うるさい」

加蓮「うるさい」

P『博士の場合は自業自得だ。北条少尉、そちらのコードを転送してくれ。到着後はそのまま戦闘に参加する』

加蓮「分かりました。P少佐と一ノ瀬博士、フレデリカのNGFに識別コードを転送します」カタカタカタッ!

ありす「前線に出ているこちらの部隊はアルファ小隊です。よろしくお願いします」

P『了解』

……
…………
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 00:14:51.93 ID:6pOung1U0
――戦闘宙域

ナオ『少し数が多いか……各機止まるなよ。G型も混ざっているからGN形態で高機動戦闘に入るぞ』

美嘉「了解! こいつら……!」

奏『こっちに向かっている先頭の奴らの足を止めるわよ、周子』

周子『はいはーい。3連装誘導ミサイルランチャー、ニフルヘイム発射!』

ボシュシュシュッ!!

GS型「!」ギュンッ!

ナオ『よし、コンビネーションマニューバはH02だ。全員遅れるなよ!』

美嘉「このっ……!!」ガションッ!

G型「……!!」ブブゥゥゥゥンッ!

奏『抜けてくるのが早い……さすがG型……!』
157 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 00:15:42.14 ID:6pOung1U0
美嘉「ええい!!」ズドォンッ!

奏『ちょっと美嘉、マニューバは合わせて!』

G型「!!」ヒュカカカッ!

ドシュシュシュッ!!

美嘉「針……ああっ!?」ドガァンッ!

奏『美嘉!』

ナオ『機体は大丈夫か!』

美嘉「だ、大丈夫……姿勢制御の確認、まだやれるから!」

ナオ『G型相手はこっちもキツイから無理はするなよ! 距離を取るぞ!』

周子『仕方ないかー……』


……
…………
158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 00:17:09.09 ID:6pOung1U0
――戦闘宙域後方

P「宙域データをスキャン。これよりブースターパックの切り離しを行う。2人とも、増加燃料タンクから離れろ」カタカタカタッ!

フレデリカ『離脱!』

志希『これに捕まって移動するの楽だったんだけどなー』

P「お前ら途中で寝てただろ……これより戦闘行動に入る。俺は前線の先頭に出る。フレデリカは博士を頼む」

志希『こっち素人なんだぞー! あたしが死なないようにちゃんと守ってよー』

フレデリカ『守る……よーし、アタシが志希ちゃんをバッチリ守ってあげよう!』

志希『いやホントね、あたしまともに動けないからね?』

P「分かっている。何だったらフレイヤに先に入って構わん」

志希『いやぁ、これで仕事しなかったらもう行き場がなくなるっていうか、牢獄に入っちゃうっていうかね、とりあえずやるだけやるけどさ』

P「それならいい。行くぞ!」ギュオオオオオオッ!

……
…………
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 00:18:06.67 ID:6pOung1U0
――戦闘宙域

ピピピピピッ!

奏「ローカル識別コードの追加?」

ナオ『来たのか!』

美嘉『え、何!?』

P『こちらオート・クレール社ナシヤマ支部技術開発部門所属技師、Pだ。アルファ小隊、これよりこちらも戦闘に参加する』

ナオ『遅いよPさん!』

奏「この人が……」

P『すまんな。だが作戦中だ、少佐と呼べ』

フレデリカ『フンフンフフーンフンフフーン♪ アタシたちもいるよー!』

志希『硝煙の匂いに咽ることもない戦場……あたしがここに来る意味はあるのかなー……誰か助けて―』

周子『おー、来た来たー』

P『ナオはアルファ小隊とマニューバを組んでいるか……フレデリカと一ノ瀬博士を頼めるか?』
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 00:19:27.00 ID:6pOung1U0
ナオ『こっちにG型が2匹流れてきたからこれ以上抱えるのは……そっちで何とかしてくれると助かる』

P『それなら今回は分かれて戦闘を行う。博士、自分の身はある程度自分で守ってくれ』

志希『補助AI起動っと。フィールド発振機展開して、イージスフィールド起動。宙域のデータ収集やるねー』

フレデリカ『プロデューサー、アイツらギッタンギッタンにしてきていいよー。アタシ、志希ちゃんと一緒にいるから』

P『すまん、博士のことは頼む。アルファ小隊、G型は1匹こちらで受け持つ。残りはやれるな?』

美嘉『当然! やれるに決まってるでしょ!』

ナオ『こっちに来ている分はG型2、GS型2か……残りはヴェール側で対処できる数だ、Pさん!』

P『ロングライフル、ガラティーンを展開する。1匹は……こちらに来い!』ドシュウウウウンッ!

G型『!?』ギュンッ!

P『よし、分断出来た。そちらは任せたぞ』ギュンッ!!

ナオ『了解!!』

……
…………
161 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 00:19:54.82 ID:6pOung1U0
――フレイヤU(ブリッジ)

加蓮「Pさ……P少佐、戦闘を開始しました。一ノ瀬博士から宙域データの解析情報が転送されます」カタカタカタッ!

ありす「艦の戦闘記録はアルヴィスに自動転送されます。オート・クレールには別途転送お願いします。晶葉さんにはこちらから通信を送ります」

ピピピッ!

志希『リアルタイムの観測情報はやっぱりいいね〜。計測機増設してもらってよかったよかった♪』

フレデリカ『でもお仕事クビになったもんねー』

志希『いやー、仕事放り出してあっち行ったりこっち行ったりしたらね? まー軍に売られたしその分は働かないとねー』

ありす「そんな話はいいですから、前線に出てるなら少しは真剣にやってください!」

志希『イージス壊れる前に助けて欲しいなーって』

ありす「もうっ……北条少尉、砲撃支援です。一ノ瀬博士とフレデリカさんの援護を」

加蓮「はい。ナオごめん、そっちの援護が遅くなりそう、大丈夫?」

ピピピッ!

ナオ『こっちは上手くやる。気にしなくていいぞ』

加蓮「気を付けてね。一ノ瀬博士の前方に来ているGS型にレーヴァテイン発射します」カタカタカタッ!

ありす「フレイヤは更に前進、マグニの射程圏内で一ノ瀬博士とフレデリカさんを援護します」

……
…………
162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 00:20:38.74 ID:6pOung1U0
――戦闘宙域

P『落ちろ!』ズドォンッ!!

G型「!?」ドガアアアアアンッ!!

ナオ『ロングソードを展開する……うおおおおお!』ギュオオオオオオッ!!

G型「……!」ズドォンッ!

ナオ『粒子砲に当たるか! このっ!!』ブォンッ!

シュパアアアアアンッ!!

G型「!!」ドガアアアアアンッ!!

奏『あの2人、単機でG型を……』

周子『うへー……』

美嘉「アタシだって……この!」ピピッ!

ボシュシュシュシュッ!!

GS型「……!」ヒュカカカッ!

奏『私たちも仕事しないわけにはいかないわね……周子!』
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 00:21:06.59 ID:6pOung1U0
周子『はいはーい!』ズドォンッ!

美嘉「まだ巣だって残ってるのに……ヴァルキュリアシステム!」ピシィッ!

パシュゥンッ!

美嘉「やあああああっ!!」ギュオオオオオオッ!!

GS型「!」ブブゥゥゥンッ!!

美嘉「死ね!!」ガションッ!

ドガガガガガガガッ!!

GS型「……」ブ、ブブブ……

ドガアアアアアンッ!!

奏『こっちも片付けたわ! この後は!』

P『よくやった。巣はヴェールとノルンに任せて、こちらは他小隊の援護に回るぞ』

ピピピピピッ!

ナオ『巣から白蜂の増援か……早めに処理しないと』

美嘉「まだ蜂がこんなに……了解!」

……
…………
164 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 00:21:33.68 ID:6pOung1U0
――フレイヤU(ブリッジ)

ありす「アルファ小隊もいい動きですね。これならば今後の戦闘も十分に期待できます」

加蓮「P少佐とナオ、アルファ小隊、他小隊の援護に向かいます」

ありす「こちらは博士たちの援護があります。巣の破壊は他ヴェールとノルンに任せましょう」

志希『んー……空間転移後の断層修復速度が遅い……2年前の観測データと並べても、これじゃ全く断層修復される気配がないっていうか……』

ありす「どういうことですか?」

志希『次元断層が起きた後って、振動が収まるにつれて断層自体も元に戻っていくんだよね、昔は。だけど今はそうじゃないねー』

志希『これじゃ空間構成情報が壊れたままだし、また同じポイントで次元振動が起きたら断層どころか穴が開くんじゃないかな』

ありす「断層レベル4でそれほどの事態に……それなら更に上位の次元振動が発生した場合は……」


加蓮「……もしかして」ピクッ!

ありす「北条少尉?」
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 00:22:04.82 ID:6pOung1U0
加蓮「もし、今までは高いレベルの断層で空間に穴が開いていたって話なら……奈緒が、こっちの世界に来たのも……」

志希『かもねー。クイーンがこっちに来た時に観測した次元振動のレベルと、過去にあった対話の日の次元振動……当時はレベルの測定は正確じゃなかったけど』

ピピピッ!

ナオ『昔、あたしが奈緒の世界にいったときにも、大規模の巣との戦闘があった……2回、どっちも夢を見ていたくらいの短い間だったけれど、最後は……』

ありす「ナオさんがあちらの世界に転移したままになったときの戦闘は、対話の日でコロニー級の巣が出ていた時でしたね。その後、白蜂たちの巣も来ていましたが」

志希『今は中規模の巣の転移でも断層修復がこれだけ遅いなら、次に大規模の巣でも来られたらヤバイかもね。まだ干渉装置がある程度効いているうちに、なんとかできればいいけど……』

加蓮「奈緒……」

ありす「とりあえず、そのお話はまた後で。今は戦闘中ですので」

……
…………
166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 00:23:04.94 ID:6pOung1U0
――戦闘宙域

P『アルファ小隊、巣から増援が来ている。G型がもう2匹いるな』

ナオ『まだ増援はいるか……ヴェールの進行はどうなってる?』

ピピピッ!

志希『ついでにレーダー情報展開しとこっか。陽電子砲射程距離まで後700ってとこだね』

美嘉「もう少し……!」

P『この状況ならそれほど時間はかからないか……それなら』ガションッ!

ドシュウウウウウウンッ!

ナオ『どうした?』

P『この装備だと中規模の巣は破壊できないが、残りの奴らが巣から出てくる前に入口くらいは潰しておく』

美嘉「ちょ、ちょっと待って! それならアタシたちも……」ガションッ!

GS型「!!」ギュンッ!

ピピピピピッ!

美嘉「しまっ――」
167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 00:23:32.56 ID:6pOung1U0
フレデリカ『とーう! フレデリカビーム!』ガションッ!

バシュゥンッ!

GS型「!?」ドガァァァンッ!!

美嘉「あっ……」

フレデリカ『だーいじょうぶー? そこのお嬢さん、フレちゃんがいないと蜂の巣にされてたんじゃない?』

美嘉「あ、ありがと……」

奏『悪いわね。うちの子がやんちゃして』

フレデリカ『おや、奥様の子ですか?』

美嘉「ちーがーうー!!」

周子『何漫才しとんねん』

ありす『あなたたち! 真面目にやってください!!』

ナオ『あたしたちは現状維持だぞー。他部隊の援護だぞー、聞いてるかー?』


……
…………
168 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 00:24:01.95 ID:6pOung1U0
――数分後、フレイヤU(ブリッジ)

加蓮「陽電子砲、蜂の巣に直撃……蜂の巣の破壊、確認できました」

ありす「ふぅ……終わりましたか。みなさん、お疲れ様です。コンディショングリーンです」

ナオ『それじゃ帰艦するか。戻るぞー』

フレデリカ『志希ちゃん大丈夫?』

志希『へーきへーき。死ぬときは一瞬でしょ?』

P『そういう問題じゃないだろ……』

奏『それにしても……中規模の巣だけどあっけなかったわね』

ありす「ま、この人が来たらそうなりますよ」

ナオ『アインフェリアがいないと生き生きしてるよな』

P『別にそういうわけじゃないぞ』

ありす「……今のは聞かなかったことにしておきます」

P『おい待てありす、誤解だ。おいナオ、お前も変なことを言うな』
169 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 00:24:37.66 ID:6pOung1U0
フレデリカ「アハハハハー……お?」

美嘉『……』

フレデリカ「おじょーさん♪ 元気?」ピピピッ!

美嘉『へっ?』

フレデリカ「ハイ! そこのアナタ!」

美嘉『……う、うん。ありが、と』

フレデリカ「……んふー♪」

美嘉『なっ、何笑ってんのよ!』

フレデリカ「なんでもなーい。ベリーベリーグッドでアタシもハッピー♪」

志希『にゃはははっ、よかったねーフレちゃん』

美嘉『……もうっ』


……
…………
170 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 00:25:57.51 ID:6pOung1U0
――フレイヤU(格納庫)

パシュンッ!

P「ふぅ……どうだナオ、体のほうは」

ナオ「今のところはまだ何とも……なっ、何考えてるんだよ!」

P「いや、そりゃ聞くだろ」

ナオ「はっ!? ま、まさかこの後風呂に入ってあたしとセックスしたいとか言い出すんじゃないのか!? ダ、ダメだぞ! まだ何ともないんだから……」

加蓮「あーあ、またナオはエッチなこと言っちゃって」フワッ

ナオ「加蓮!? あ、あたしは別に変態じゃないだろ!」

P「加蓮も、問題はないか?」

加蓮「うん、こっちは大丈夫だよ。あ、それより聞いてよPさん。ナオってばこの作戦が始まる直前までエロゲーやってたんだよ?」

P「えええええ……お前……」

ナオ「し、仕方ないだろ! 最近通販で買ったばかりのヤツだから、まだ全然クリアしてないし……」

加蓮「しかもね、調教モノなんだよ? 昨日もさー、エロゲーやりながら『あーいいなこれ……Pさんにやってもらったり……』とか言いながら画面見てたし」

ナオ「うわあああああああああああ何で知ってるんだよおおおおおお!!」

加蓮「時間になっても打ち合わせに来ないからわざわざ私が呼びに来たからでしょ」
171 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 00:26:49.44 ID:6pOung1U0


周子「うわー……」

美嘉「あ……う……」

奏「ナオ……貴方……」


ナオ「お前ら聞いてたのかよ!!」



P「……ま、ほどほどにな。とりあえず全員、整列しろ。ブリッジに戻る前に挨拶くらいは済ませておく」

周子「ん? はーい」フワッ

P「既に橘大尉から話があったと思うが、オート・クレール社ナシヤマ支部技術開発部門所属技師、Pだ。プロジェクト・ヴァルキュリアの実働部隊の指揮を取っていた」

奏「取っていた?」

P「しばらく前に、訳があって一度退役をしてから嘱託扱いで少佐待遇で復帰している。そこから色々あったが、現在は軍とオート・クレールの両方を兼任している」

P「その為、立場上ある程度自由に立ち回れるように特殊部隊の配属となっている。フレイヤの運用についてもそれなりに口は出すが、実質的には橘大尉が艦長であることに変わりはない」

P「アルファ小隊については戦闘補助と、広報のアイドル業務についてのプロデューサーの仕事を任されている。よろしく頼む」

美嘉「よっ、よろしくお願いします」

加蓮「セックスの話しないの?」

美嘉「ぶっ! ぷぷぅっ!?」

周子「うわきったなっ!?」ビクッ!
172 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 00:27:21.70 ID:6pOung1U0
P「……まあ、北条少尉が言った通り、皆のゾーニング現象の解消についても担当することになる。命令権については通知を参照してくれ」

P「最初は……抵抗があるかもしれない。だが、皆の身体を万全な状態にする為に俺がいる。ゾーニング現象については、決して無理はするな」

奏「……ええ」

P「この話は以上だ、あとは……」


フレデリカ「志希ちゃーん、まだー?」

志希「待ってー。はい整備長、これ整備マニュアル」

整備長「新しい装備が来るなんて聞いてなかったんだがよぉ……ま、やっとくよ」



P「一ノ瀬博士、フレデリカ! こっちに来てくれ」


志希「今いくー」


美嘉「あ、さっきの――」ピクッ!


フレデリカ「呼んだー?」フワフワ

P「フレイヤに合流したんだ。現行稼働中の部隊メンバーに挨拶をしてくれ」
173 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 00:28:51.07 ID:6pOung1U0
フレデリカ「はっ、そうだった! アー、アー、みなさん、はじめまして。ワタクシ宮本フレデリカといいます」

奏「フレデリカ……貴方、その制服のライン」

フレデリカ「ビー隊からメッセンジャーたちの助っ人なんだよ。どう? カッコいい?」

P「フレデリカは縁があってプロジェクト・ヴァルキュリアに参加することになったビーだ。また、同伴している一ノ瀬博士がフレデリカの体のメンテナンスも行う」

志希「よろしくー。ホントはあたし、オート・クレールで働いてたんだけど、失踪しまくって仕事サボりまくってたらクビにされちゃってさー」

P「……まあ、ナシヤマの技術開発部門移って軍に出向することになった。現在問題となっている次元断層についての現地調査が主な仕事になる」

志希「戦闘だと役に立たないから、よろしく」

周子「そりゃそうだね」

フレデリカ「ねーねー、さっきの子って誰?」

奏「さっきの子?」

フレデリカ「あ、この子? 大丈夫? 怪我してない? 元気? メッセンジャーになる? 名前は? しるぶぷれ?」

美嘉「……城ヶ崎、美嘉」

フレデリカ「美嘉、美嘉ちゃんかー。アタシね、メッセンジャーとおんなじでアイドルだから、よろしくね」

美嘉「えっ」
174 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 00:29:22.45 ID:6pOung1U0
P「速水少尉、城ヶ崎少尉、塩見少尉、フレデリカ……それと一ノ瀬博士の5人については、これからはユニットとして広報のアイドル業務も行うことになっている」

志希「いやね、この前まで試験管投げてたあたしもこの流れにはビックリだよ?」

奏「この2人だったのね……分かったわ。ユニット申請については、こちらから申請しておくわ」

P「頼むぞ。俺も、未熟だがプロデューサーとして出来る限りのことはするつもりだ。何かあれば遠慮なく話してくれ」

美嘉「……」


フレデリカ「アタシね、コッコ隊以外のユニットでお仕事するの初めてー♪」

周子「コッコ隊って何?」

フレデリカ「智絵里ちゃんのトコ☆」

周子「あー、あの部隊か……」

……
…………
175 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/05(金) 00:30:42.84 ID:WyMp3dAI0
智絵里それなりに有名なのか
176 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 00:31:23.06 ID:6pOung1U0
――フレイヤU(艦長室)

P「……このデータは」カタカタカタッ!

P「うちの会社から転送されてるデータ、消化量が……」

パシュンッ!

ありす「失礼します」フワッ

P「ありす、お前……」

ありす「はい。テストデータの件ですか?」

P「これを消化したのはありすか。話ではニュージェネレーション隊とアルファ小隊で消化する内容だ。耐性持ちのお前ではテストは……」

ありす「はい。ですから、検証結果として問題ない内容になるまで、私はシステムを動かしています。何も問題ありません」

P「……バイタル値はどうなっている」

ありす「私のシミュレーター起動で、テストデータの消化が出来るということは、そういうことです」

ピッ!

ありす「あなたの枷を外す為に、何にも縛られないように……だから、私は……」ハァ……ハァ……

ドンッ!!
177 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 00:32:29.85 ID:6pOung1U0
P「ありす……」

ありす「んっ……ちゅっ、んぅぅ……はぁっ!」

P「ん……」

ありす「はぁ、はぁ……今なら、文香さんたちの、気持ちが……わかるかも、しれません……」ハッ、ハッ、ハッ!

ありす「これだけ、私、が……ヴァルキュリアシステムを、起動したんですから……分かっていますよね?」グイッ!!

ありす「前回起動から時間は経っていますが……そんなもの、関係ありません。命令です」ハッ、ハッ、ハッ!

ありす「セックス……私と、セックスしてください……早く!」ハァッ! ハァッ! ハァッ!

P「お前……ああ、分かった。浴場に行くか?」

ありす「もう我慢できません、ここでします。早く、早く脱いでください……!」グイッ、グイッ!

P「ここでか……了解した」

……
…………
178 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 00:39:51.79 ID:6pOung1U0
というわけで、今回はこれで終わりなんですけれども

>>128でレスした用語、なんですが一覧出そうかと思ったんですが正直何を出せばいいのかがよく分からなくなって(>>1が忘却しない為のリストはあります)
レス用に整理していなくてまだ何も用意していません。指さしてこれ何?って言われたほうがすんなり答えれるくらいかもしれません。
なので、用語は次回辺りまでに聞かれたものは返すのと、後は>>1のほうで本当に適当な物を摘まんで用意しておきます。

その代わりこのスレに入ってから登場アイドル紹介がすっぽり抜けていたのに気づいたので、簡易版と>>175を見ておまけも貼っておきます。
179 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/05(金) 00:56:42.65 ID:WyMp3dAI0
グレイプニール、3N、NGFの基本性能の違いがわからん
マクロスしてたのにNGFは戦闘機じゃないらしいし
180 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 01:13:46.05 ID:6pOung1U0
>>179

■グレイプニール
航空機型の戦闘機でこの時期は人型には変形出来ない。初期型、G1(OPF)、G2、MkV、MkW、MkXの6世代が開発された。
ナンバリングルールが変更されているタイミングでメインフレームレベルから大幅な仕様変更が入っている。OPF(1.5世代)はG2が不評過ぎた為にG1を改修した世代。

■NGF
MkXの運用データとヴァリアントに採用したフレームをベースにようやく実装出来た人型に変形できる航空機型の戦闘機。つまりここから機体がマクロス的な奴になる。
今回の話までで初期型、N、2N、3N、3NX、4Nの6世代が開発されている。3Nまでは武装の大半はグレイプニール時代の装備の仕様変更で賄っていた時期。


一応どうしてそうなってるの?って部分についても大体は理由作ってますが、大まかに言うとこんな感じです。
181 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 01:27:08.11 ID:6pOung1U0
登場アイドル紹介

■ラピッドストライカー隊
黒川重工とオート・クレール社が共同開発している試作兵装の運用テストを担当する部隊。現在は実験機の運用も行っている。

・安部菜々……ノルンS-02所属ラピッドストライカー隊の部隊長で階級は中尉。Pの倍の稼働歴を誇る歴戦の勇士。
・神谷奈緒(ナオ)……少尉。この世界の人間としては初めての異世界転移経験者。好きなエロゲーのジャンルは調教物(和姦寄り)
・北条加蓮……少尉。奈緒編での実質的なヒロイン。ヴァルキュリアシステムの適性もある程度あった為プロジェクトの追加メンバーとして選定された。


■アインフェリア隊
プロジェクト・ヴァルキュリアの実働部隊。メンバー全員が非常に高いシステム適性を持っている。
ありす以外は2度に渡るプランVによる宙域ライブの後遺症でシステム稼働限界を迎えつつある。

・新田美波……フレイヤ所属アインフェリア隊の部隊長で階級は少佐。生還の女神と言われていた。痴態の象徴、変態その1。
・鷺沢文香……中尉。フレイヤのオペレーター担当で美波不在時の第二指揮官。変態その2。
・橘ありす……大尉。部隊凍結状態の為、現在はフレイヤUの艦長代理。Pと同い年。アーキタイプとして肉体生成技術で作られた体は成長促進をさせたので現在はそれなりに成長している。
・相葉夕美……中尉。フレイヤの前線任務担当。現在は軍属しているビーたちの身体調整も行っている。
・高森藍子……中尉。フレイヤの前線任務担当。ナシヤマの軍病院勤務に当たっている。

■シンデレラガールズ
部隊ではなく広報部で展開しているアイドルユニット名で2人とも名前が通っている。
プロジェクト・ヴァルキュリア参画後はアインフェリアの補助として前線任務を担当している。

・十時愛梨……大尉。現在は広報部からの要望でI@LPの優先度が高い。
・神崎蘭子……中尉。愛梨の再異動に同伴。同じく現在はI@LPの消化中。地球出身。


■ブリヤントノワール隊
アインフェリア隊の予備部隊。デレステで生存本能ヴァルキュリアなんてイベントが無ければそもそもこのメンバーが主役のスレだった。

・黒川千秋……フレイ所属ブリヤントノワール隊の部隊長で階級は少佐。大体が美波と同じような感じ。
・水野翠……中尉。フレイの前線任務担当兼ニュージェネレーション隊の指導官。常識的な変態。
・櫻井桃華……中尉。フレイのオペレーター兼前線任務担当。ありすと同様にアーキタイプとして作った体は同じく成長促進させている。Pと同い年。
・三村かな子……中尉。フレイの火器管制担当。
・西園寺琴歌……中尉。フレイの第二指揮官。千秋不在時は艦長代理も兼任する。


■ニュージェネレーション隊
アインフェリアの一時離脱に伴って新設した部隊。システム適性はアインフェリア、ブリヤントノワール隊に次いで高い。
システム改修が入ってからの配属なので、システムによる後遺症は上記2部隊よりは軽い。人員数が少ない為全員が前線とブリッジ作業を兼任している。

・島村卯月……少尉。3人の中では一番適性が高い。奈緒編で分岐したルートによっては色々すっ飛ばして変態化する可能性もあった。
・渋谷凛……少尉。3人の中では前線に出る場面が一番多い。
・本田未央……少尉。奈緒編でR18パートが無かったのは耐性持ちの為。


■その他

・P……エロゲ編の主人公で奈緒編と今回の話でも主役。
・黒井大佐……プロジェクト・ヴァルキュリアの内容が非人道的な為に最後までプロジェクトに反対していた人。過去編でのPと菜々さんの理解者。
・三船美優……Pの恋人。エロゲ編のルートによっては再開していたし、奈緒編以降も再開できない場合があった。
・高垣楓……元コミュ障。色々見越していた麗奈に扱かれて中佐まで昇進する。
・小関麗奈……「この世界では」人類最強のパイロット。
・大佐……エロゲ編では読者から大体大佐が悪いとか言われていたけど本当にコイツが悪い話が結構ある。
・神谷奈緒……奈緒編の主人公。本編のステータスはエロゲ編のPの最終ステータスの互換。好きなエロゲーのジャンルは調教物(ハード寄り)
・セカンドドライバー……低身長でモフモフした髪の毛に仮面で素顔を隠している謎のパイロット。果たして正体は……

182 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 01:33:50.07 ID:6pOung1U0
>>175
智絵里がそこそこ名前通っているのはそれなりに良いパイロットだからです(奈緒編でPもちらっと話してたくらい)
前にエロゲ編で説明してたような気がするんですが、安価で決めた戦闘力以外にも、そもそもお話の中で決まっている戦闘力っていうのがアイドル別にあったりします。
今回の話でも一応、エロゲ編で管理用に使っていたツールにアイドル別のデータを用意しているんですが、戦闘力の部分を無理やり可視化するとこんな感じです。


===========================================================================================
■NGF-3N(奈緒編から登場する一般機)のシミュレーターを起動した際のスコア
※()付きのメンバーは本編で乗った専用機のシミュレーターを起動した際のスコア

麗奈:麗奈(ランクが麗奈とかっていうレベル)
SSS:(P”)
SS+:(蘭子”愛梨”)
SS:(奈緒”ナオ”)、P
----------------人間を辞めた奴の壁----------------------------------------

S+:
S:(菜々)
A+:蘭子
A:千秋
A−:菜々、愛梨、ナオ、奈緒
----------------単独でG型を相手に出来る壁--------------------------------

B+:翠、智絵里、ありす
B:フレデリカ、早苗、美波、加蓮
----------------単独である程度余裕を持ってGS型を相手に出来る壁----------

B−:桃華、美嘉、奏
----------------一般的なエースパイロットの壁------------------------------

C+:夕美
C:未央
C−:凛、周子
D+:藍子
----------------平均スコア(ランクD)の壁--------------------------------

D:卯月
D−:かな子
----------------非正規パイロットの壁--------------------------------------
E+:文香
E:琴歌
E−:
F+:
F:志希
===========================================================================================
183 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/05(金) 08:36:58.40 ID:NvIvR37gO
英字の略称が知りたいです 機体名とかマニューバ名とか
184 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/05(金) 09:02:56.13 ID:NvIvR37gO
というかありすやっぱりアインフェリア最年長だったか あと全員の年齢やPの『夢』とか整備長の設定とか
185 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 22:01:33.57 ID:6pOung1U0
>>183
>>1が全く気が回っていなかったのと、1つ1つ本編中で説明するのは見栄えが悪そうかなと思ってほとんど表記せず素通りしていました。
ちらほら出てくるI@LPであれば「Indicate Assist Load Program(広報業務指示支援情報読込プログラム)」です。
>>1は英語がダメな人間なのでこういうのは基本的に当て字です。英語がおかしいという突っ込みは無しです。

機体名もそれぞれ意味はありますが文法とか分からないので全部当て字です。
VIS-XX……Valkyriasystem Installation Striker(ヴァルキュリアシステムを採用した戦闘機)
VILS-XX……Valkyriasystem Installation Limited Striker(制限されたヴァルキュリアシステムを採用した戦闘機)
VWPS-XX……Valkyria With Professional Striker(ヴァルキュリアシステムを採用した最上位機種)
VPPS-XX……Valkyria Possession of Particle Striker(粒子膜による飛行補助を採用したヴァルキュリア)
NGF-XX……Next Gleipnir Format(新規仕様のグレイプニール)
NGF-VSXXS……Next Gleipnir Format - Valkyria System XX Striker(ヴァルキュリアシステムを採用したNGF)
NGF-VSTGX……Next Gleipnir Format - Valkyria System Trial Generation(次世代型ヴァルキュリアシステム試験用のNGF)
RTV-VPSXX……Refine Third Valkyria - Valkyria Professional Striker(ヴァルキュリアサードをNGF仕様に精製した機体)

マニューバのIだのHだのは組んだ機体数によって変わるコードです。
I、Y、H、Wでそれぞれ2、3、4、5機体でのマニューバになります。Vはドッキング機運用時の専用コードです。
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 22:12:54.11 ID:6pOung1U0
>>184
登場人物は全員18歳以上ですが、菜々さんに関しては無慈悲な設定をしておりまして、妊娠するのが困難になりそうな年齢くらいです。
ついでに、本編中の表記を合算すると過去編から今回の話までで10年程経過しています。

Pのそれについては進行に影響がありそうなのでパスで。整備長は……むしろ何か気になることあるんですか?
187 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/05(金) 22:16:18.03 ID:6pOung1U0
あと>>1は基本的に年末年始は副業で潰されている人間の為、3連休でデレステを走りきらなければならないので少し沈黙します。
もしレスとかが付いているようなことがあれば、その分についてはなるべくお返しします。
188 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/06(土) 06:11:45.32 ID:5b8FhvI3O
アインフェリア隊と晶葉の年齢が知りたいな
189 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/06(土) 06:16:07.51 ID:5b8FhvI3O
正確な、です
190 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/09(火) 07:21:32.22 ID:wbFG7SiMo
設定集見てるとwkwkする
191 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/10(水) 01:00:59.29 ID:ihbzUiD90
――数時間後、フレイヤU(ブリッジ)

加蓮「ゴメンね博士、こっちの作業任せちゃって」

志希「まーあたし前線出ても役に立たないし、ここで作業出来るならそれでいいでしょ?」カタカタカタカタカタッ!

晶葉『まあ、死なない程度に働いてくれ』

志希「モチロンってね。フレちゃんの面倒も見なきゃダメだしねー」ピピッ!

晶葉『そういえば助手はどうした? 今回志希が採取したデータについて少し話しておきたかったんだが』

加蓮「ありす大尉と一緒。まだセックス終わってないみたいだし」ピッ、ピッ……

晶葉『ああ……ゾーニング現象か。そういえばありすがこの前、検証項目全部渡せって言ってたな』

志希「ってことは今あの2人のところにいけばレアな光景が見れるんじゃん?」

加蓮「部屋のモニター出す? ここから見れるよ」

晶葉『それは私の用事が終わってからにしてくれ。それならナオはどうした?』

加蓮「会議室ですよ。フレデリカと新入りの3人連れて行って」
192 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/10(水) 01:01:41.35 ID:ihbzUiD90
晶葉『小隊編成の話か。それじゃあ後でデータ送るから見ておいてくれと伝えてくれ』

加蓮「新型のですか?」

晶葉『そうだ。ナオのほうはほぼ完成している。あとの2機はまだ掛かるが、早いうちにと思ってな』

加蓮「……ドッキング、どうするんですか?」

晶葉『想定としては助手か、ありす……千秋でもいいとは思っているが』

志希「またまたー。それじゃダメでしょ? ソレ、彼が怒るの分かって作ってるんだから」

晶葉『……まあな。今でも色々と言われてるよ。気持ちは分かるし、アイツに言われるなら私は黙るしかない』

晶葉『だが、ヒトとしての感情以前に、開発者としてやるべきことをやっている。むしろ、せめて私だけはそうでなくてはならん』

加蓮「……」

晶葉『やはり加蓮も、いい気分はしないか』

加蓮「だって……また、奈緒を頼るなんて。もう、奈緒は元の世界に戻ったのに……」

志希「またこの世界に来るかどうかなんて、わかんないのにねー」
193 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/10(水) 01:02:43.71 ID:ihbzUiD90
晶葉『麗奈がいなくなった状態で、助手もリハビリプログラムが終わったとはいえ、いつ戦えなくなるかも分からん』

晶葉『G型相手に完全に優位に立てる者が少なすぎる現状、戦闘におけるあの2人の影響力は大きい』

晶葉『あの2人分の不足した戦力を補うには……せめて、ダブル奈緒によるドッキング運用が無ければ厳しいのは事実だ』

晶葉『奈緒が今でも私たちの状況を把握できているのであれば、機会があれば必ず戻ってくる』

加蓮「それは……奈緒だから、戻ってくるってこと……」

晶葉『頼りにするべきではないことくらい、私でもわかっている。だが、これ以上の戦力となると、それしかない。わかってくれ』

パシュンッ!!

ありす「お待たせしました。遅くなってしまって申し訳ありません」フワッ

P「待たせたな」

加蓮「大尉、Pさん……」

志希「随分長かったねー。ありすちゃんにしては珍しい? どうだった?」

ありす「そろそろ子どもの名前を考えてはじめていいかなと思いましたね」

P「何言ってんだこいつ……」
194 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/10(水) 01:04:03.18 ID:ihbzUiD90
志希「あははははっ♪ ストレート過ぎじゃんありすちゃーん」

加蓮「この前避妊治療入れたのに……」

晶葉『乳繰り合うのは後にしてくれ。ありす、すまないが今回転送してもらったデータの件で話がある』

ありす「わかりました。Pさんは一緒のほうがいいですか?」

晶葉『できれば、と思っているが別件があるならそちらを優先させて構わん。何かあるのか?』

ありす「志希さんを連れてアルファ小隊のところに行ってもらおうかと。ナオさんに小隊を任せたままだったので」

P「志希が入ることで多少、運用が変わる部分があるからな。早いうちに話をしたほうがいいだろう」

晶葉『それならそっちを優先してくれ。志希も、小隊運用の話であれば助手に付いていけ』

志希「はーい。めんどくさいなー」

晶葉『何言ってんだ。軍に行ってるんだから少しは真面目にやれ』

志希「んー、もう失踪したいなぁ」

P「勘弁してくれよ……」

……
…………
195 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/10(水) 01:04:35.57 ID:ihbzUiD90
――フレイヤU(会議室)

奏「4人で出る場合であれば、このマニューバプランの編成でいいわね」

ナオ「一ノ瀬博士が出るときはここから周子も合わせて下げて、3トップで前に出るようにしたほうがいいか?」

周子「あたしの負担増えるし、奏ちゃんのディフェンスパックちょーだい」

奏「別に構わないわ。単独マニューバでもなくなったんだし」

フレデリカ「フーン……美嘉ちゃーん」

美嘉「……なに」

フレデリカ「フフーン♪」

美嘉「……感謝はしたけど、何度も言われると恩着せがましい」

フレデリカ「おんき……? お……あー、ナルホド。人間はそういうの気にしちゃうんだもんねー」


パシュンッ!


P「待たせた」

志希「こっちに来たー」フワフワ
196 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/10(水) 01:05:22.54 ID:ihbzUiD90
周子「遅いんやけど」

ナオ「ありすは?」

P「とりあえず大丈夫だ。話はどこまで進んでいる?」

ナオ「志希がいなかったからとりあえず4人編成の話だけ。基本はそうなるだろ?」

奏「一ノ瀬博士が空間構成情報の調査の為に直接出撃しない限りは、基本的に4人で出撃って話は聞いたわ」

P「あとはニュージェネレーション隊から引き継いでいるとは思うが、跳躍テストを行う際も随伴させるつもりだ」

志希「フラグチェックとか色々確認したいしね」

ナオ「ま、とりあえずメンバー揃ったし部隊の話にするか」

P「ああ。ではアルファ小隊、3人はコンコルディア隊から来たフレデリカと、オート・クレール社から来た特別派遣技師の一ノ瀬志希博士と小隊を組んでもらう」

P「フレデリカはプロジェクト・ヴァルキュリアの人員としての追加、一ノ瀬博士については空間構成情報の調査が主な仕事だ」

P「その為、通常戦闘は一ノ瀬博士以外の4名での出撃になる。ここまではいいか?」

周子「めんどくさいねー、ホント」

志希「にゃはは♪ 我慢してねー。一応補助AI操作で最低限動くくらいはできるから」

P「この小隊の主な任務については橘大尉から話が出ているはずだから省略する。次に、直近の任務についてだが……」


……
…………
197 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/10(水) 01:06:19.12 ID:ihbzUiD90
――数時間後、フレイヤU(食堂)

整備長「おばちゃーん、定食くれよ、定食」

おばちゃん「はいはい、ちょっと待ってなさいよ」

整備長「わーってるよ。メンテする機体増えて、こっちはようやく休憩だよもう……」

おばちゃん「少佐、戻ってきたもんねぇ」

整備長「戻ってくるなり、ありすの嬢ちゃんとこ行っちまったからなぁ。相変わらず忙しい旦那だよ」ガタッ!

おばちゃん「元気そうだったかい?」

整備長「おお、さっきも新入りたち連れて格納庫来てたしな。シミュレーター回して様子見てたけど」

おばちゃん「次の長距離航行プランで、終われるといいんだけどねえ」

整備長「ま、そうだな……アインフェリアのみんなも、そろそろシステム使えなくなるって話だしよ」

整備長「2回も復帰できたんだから、大したもんだと思うけどよ。3回目はもう身体が耐えられなくて無理だろうって一ノ瀬博士も言ってたし」

おばちゃん「……そうかい」

整備長「上手く行けば恩給貰って退役か、アイドルなんだし広報部に行くか……少佐なら好きなようにやらせるんだろうけどよ」
198 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/10(水) 01:07:34.59 ID:ihbzUiD90
整備長「それに、アイドルなんだからアインフェリアのライブも、たまにはコロニーで見たいもんだしなぁ」

おばちゃん「可哀そうにねぇ……あの子たちも、ここまで頑張ってきたのに……」


P「そうでもないさ」フワッ


整備長「おっ、少佐、嬢ちゃんたちの相手終わったんですかい?」

おばちゃん「おや少佐、お疲れさま」

P「一通りのマニューバは見た。後で編成はまとめるし、5人もユニット申請させておかねばならんからな。今のうちに飯でも食おうかと思ってな」ピッ!

整備長「どうですかい、新入りたちのほうは」

P「聞いていた通り動きは悪くない。大佐が適性を落としてパイロットとしての技量で選定しただけのことはある。少し気になるところも、あるがな」

おばちゃん「そうかいそうかい。何にするんだい?」

P「週替わり定食で頼む。それと、おばちゃん」

おばちゃん「なんだい?」

P「アインフェリア隊は、皆が自ら進んでここまで来た。俺も、皆も、後悔もした。だが……それでもここまで来ることが出来た」

P「少なくともこの5年、白蜂たちがいたとしても、人間とビーは共に生きていくことが出来た。俺たちの戦いは、確かに価値のある物なんだ」

P「だから今度こそ最後にする。俺たちの手で、皆が平和な世界で生きていくために……皆も、それを望んでいる」
199 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/10(水) 01:08:03.44 ID:ihbzUiD90
おばちゃん「……そうだったねぇ。だからあたしたちも、まだここにいるんだもの」

整備長「最後まで、面倒見てやらねぇとな」

P「ああ」

整備長「ところで少佐、とときんとらんらん、一緒じゃなかったんですかい?」

P「あの2人も、ちょうどナシヤマに来ててな。FFの調整で少し遅れてくる。そんなに時間は掛からない程度だが」

整備長「ってことは、アレの開発終わったのか。少佐の機体より早かったんだなぁ」

P「まあベースのリサーヴがあったしな。さすがにもう、2人掛かりで動けば大したものになってるぞ」

整備長「はー……とときんも成長したもんだなぁ」

P「俺が碌に面倒見れなかったときに整備長が気を利かせてくれていたからな。愛梨が一番成長したかもしれん」

整備長「そうかぁ……後は、もうちょっと落ち着いてくれればいいんだけどなぁ……」

P「そうだな……」

整備長「……」

P「……」

整備長「……」

P「……何でこっち見てるんだよ」
200 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/10(水) 01:08:56.70 ID:ihbzUiD90
整備長「いやぁ、少佐が落ち着けば、とときんも落ち着くんじゃねえかなって思ってよぉ。らんらんも落ち着くだろうし」

P「あの2人なら、後遺症が完全に抜ければ……」

整備長「またまたぁ、何言ってるんですかい。前にとときんとらんらんと飯食ってたときだってあの2人……」



愛梨『うーん……うーん……私なら、旦那さんがPさんで、お父さんが整備長で、お母さんがおばちゃんだったらいいなぁって』

蘭子『我も! 我も!』

愛梨『でも蘭子ちゃんと一緒だったらお嫁さんが2人になるし、どうなるのかなぁ……それにアインフェリアやブリヤントノワールのみんなも……』

蘭子『酒池肉林!』



おばちゃん「あんなこと言って、あの子たち基準だとあたしと整備長、夫婦になってるもんねぇ」

整備長「俺が女房に八つ裂きにされるってな」

P「まあ、あの2人も結構自由だからな……」

……
…………
201 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/10(水) 01:09:40.31 ID:ihbzUiD90
――フレイヤU(ブリッジ)

加蓮「大尉、ルート誤差マイナス2で進行しています。航路修正入れます」

ありす「わかりました。志希さん、次元振動については現時点で何かわかりますか?」

志希「なーんも分かんない。予測通りに次元断層が起きるくらいじゃないかなー。それにまだ現地まで距離あるし」

フレデリカ「志希ちゃん天才なのにわかんないの?」

周子「おっ、煽り?」

志希「にゃはははっ、空間構成情報でも探れればいいんだけどねー。でも今回の発生周期めっちゃ短いし、良いデータ取れそう♪」

P「フレデリカ、お前I@LPがあっただろう。レッスン場に戻らなくていいのか?」

フレデリカ「フフーン、アタシもう終わったもんね。今は奏ちゃんと美嘉ちゃんが撮影してるから」

P「まだあの2人は終わってなかったのか……少し様子でも見に行くか」
202 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/10(水) 01:13:18.61 ID:ihbzUiD90
ありす「……」

P「なんだ?」

ありす「いえ、あなたが年々プロデューサー業務を身に着けていっているが少し寂しく感じただけです」

加蓮「Pさん、アインフェリアの仕事ほとんどやってなかったもんね」

P「……俺が離脱したときは、皆がI@LPの消化が出来るようになった頃には病室で進捗管理くらいはするようになったぞ」

ありす「私はもうフレイヤに戻っていた頃だったんですけど」

フレデリカ「あーあープロデューサー、メッセンジャーたちカワイソー。アタシたちビーのファンクラブから蜂の巣にされちゃうよ?」

P「お前が言うと洒落にならん……」

フレデリカ「でもアタシがプロデューサーを蜂の巣にするなら元の体に戻らなきゃダメだもんねー。残念ザンネン」

ありす「Pさん、これじゃあ採掘場に行けませんね」

P「……機会があれば、ありすの面倒も見る。少し行ってくるぞ」フワッ

パシュンッ!


……
…………
203 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/10(水) 01:15:43.85 ID:ihbzUiD90
――数分後、フレイヤU(レッスン場)

『映像記録を開始します。サンプルデータとガイドマークに従ってください』

奏「……」スッ

ピッ、ピッ

『映像記録終了。次のサンプルデータを提示します』


美嘉「今の撮影、顎上げすぎじゃない?」

奏「そう? 判定で戻されなかったら大丈夫よ」

美嘉「この撮影部分、これだけ取るならもう2、3ページ増やしてくれればいいのに。1ページ分にしかならないんだから」

奏「そうねぇ……まあ、特集の枠に入れてもらえるだけ良しとしましょう。新しいユニットだもの、先に名前を覚えてもらわないと」


パシュンッ!


P「2人とも、進捗はどうだ?」

美嘉「あっ、P……プロデューサー」
204 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/10(水) 01:16:55.71 ID:ihbzUiD90
奏「お互いに残っている分がまだ少しあるの。周子と一ノ瀬博士も待たせちゃってるし、遅くなってごめんなさいね」

P「本部から追加の次元振動の対応指示が来なければ、もう少しゆっくりやらせたかったんだがな。すまないが早めに終わらせておいてくれ」

美嘉「ヘーキヘーキ★ アタシだって結構場数踏んでるんだからね?」

P「なんだったか……カリスマギャルだったか。軍の広報でギャル売りするって俺にはいまいちよく分からんが……」

美嘉「そういうの好きな男は多いし、それに一般向けもやってるんだからいいでしょ? ていうかプロデューサーがそんなこと言っていいワケ?」

P「っと、そうだったな。すまなかった」

奏「貴方、こっちの仕事は不慣れって聞いていたけれど……」

P「あまり不自由はさせたくないと思っているんだがな。すまないが何かあれば遠慮なくて言ってくれ。出来るだけ対応する」

美嘉「しっかりしてよねー? んー、あと撮影何本残ってたかな」ピッ、ピッ

P「残っているのはこれだけか。フレデリカがブリッジに戻ってきていたから、もう少しとは思っていたが……」

美嘉「……」

奏「そうね。彼女、すぐにI@LPを終わらせて戻っていったもの。少し驚いたわ」

美嘉「……ま、得意なんでしょ、こういうの」
205 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/10(水) 01:19:10.40 ID:ihbzUiD90
P「……」

奏「ところで、次の指定宙域ポイントまでどれくらいなのかしら?」

P「途中までは帰り道だったが、今はホクドウに戻る予定航路から逸れて移動している。2日程度は掛かる予定だ」

奏「それなら全然間に合うわね。少し休んでおきたいし、早めに終わらせましょう」

P「そうしてくれ。2人が早めに終われば塩見少尉と一ノ瀬博士も撮影の時間が取れて少しは楽になる」

奏「5人でまとめて撮影出来ればいいけど……まあ、仕方がないわね。まだ出撃も残っているし」

P「頼むぞ。あと、城ヶ崎少尉」

美嘉「なに?」

P「I@LPが終わった後に用がある。こちらから声を掛けるが、時間は空けておいてくれ」

……
…………
206 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/10(水) 01:20:33.58 ID:ihbzUiD90
――数時間後、フレイヤU(艦長室)

藍子『はい。多分間違いないと思います。私がフレイヤに来る前に配属されていたところで、そのお話もありましたから』

P「そうか……分かった。わざわざすまん」

藍子『いえ、私も昔のことでしたから、確認するのも時間掛かっちゃって……』

P「大佐からはある程度の話は聞いてデータももらっていたが、実際の細かい状況までは分からなかったからな」

藍子『そう、ですね……あの、Pさん』

P「どうした?」

藍子『……その、いきなりお話するのは……上手く、言えませんけど……突然だと、私だったらビックリしちゃうなって』

P「分かっている。俺はこれでも空気は読めるほうだ、心配しなくていい」

藍子『それならいいんですけど……』

P「今のところは少し気になる程度で、問題が起きたわけではない。藍子も、早めに調整を終わらせてからこっちに来てくれ。待っているぞ」

藍子『はいっ。それじゃあ、失礼しますね』

ピッ!

P「……」

P「……聞いてはいたし、俺が充てられるのも分からんでもないがな」


……
…………
207 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/10(水) 01:35:10.08 ID:ihbzUiD90
今日はこれで終わります。

>>188
どうしても最初がエロゲ編だけあって登場アイドルの年齢を18歳未満に出来ないので、アインフェリア隊はエロゲ編の時点で18歳以上です。
一部のメンバー以外は細かく年齢設定しちゃうと立ち回りが難しくなりそうだったので(特に晶葉とか)そこは細かく決めてないです。
一応美優さんと楓さんはエロゲ編の時点で公式と大体同じ年齢ってことにはしています。大体です。
208 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/10(水) 13:03:43.56 ID:1hCz6UfuO
おつでした
209 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/12(金) 23:17:24.23 ID:UbMvfZSnO
>>1です
面子が面子なのでデレステのイベントが終わるまでは更新しないかもしれません
210 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/14(日) 14:15:00.72 ID:plesKKwKO
上位報酬が紗枝だったら危なかった
211 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/14(日) 19:19:45.93 ID:UZ97rd+y0
あのスレッドの続編が見れるのは嬉しい。デレステとss頑張ってください。質問で答えられないならスルーでいいんですけど、菜々さんは>>182見る限り実力もあるみたいだし勤務歴も長いのに少尉なのが気になります。ずっとルーキー(17歳)でありたいって無理言ってる感じですかね?
212 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/16(火) 20:53:13.58 ID:D3ZycLo90
>>1です。

>>210
>>1も上位が紗枝はんだったら危なかったですね……身を捨てていたかもしれません
ただ今回はスレ止める相応くらいまでには頑張っているつもりなので終わったら少し燃え尽きるかもしれません

>>211
ありがとうございます。程々頑張ります。
菜々さんの色々は過去編の様子を見て察してもらえれば多分なんとか
万年中尉なのは適性ギリギリまでI@LPの評価を受けていたから昇進を止めていて機会を逃し続けたのと、過去〜奈緒編まで含めたこれまでの本人の実績です。
213 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/16(火) 21:06:39.36 ID:Xd64YYKx0
続編きてるやん!ヤッター!
初めて2000位以内目指して走ってるけどこれ以上のことやりながら投下してたとか凄杉内
214 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/16(火) 21:16:50.62 ID:D3ZycLo90
>>213
まあ昔は余所見してても取れるくらい走るの楽でしたし
最近はボーダーのインフレでこっち止めないと時間も取りにくくなりましたね
215 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/17(水) 22:57:21.89 ID:V/n21/aX0
-------------------------------------------ここから関係ない話-------------------------------------------

周子「……」シャンシャンシャンシャン……

周子「……」シャンシャン……

周子「……」シャン……

周子「……」スー、スー……


紗枝「寝たらあきまへん」ドゴォッ!!

周子「おごふっ!?」ビクンッ!

紗枝「なんや周子はん、せっかくのうちらのいべんとやのに居眠りなんて」

周子「いや、だってさ……あたし眠いし、それなら38ちゃん変わっ――」

紗枝「今の周子はんよりお馬さんのほうがもっと働きます」

周子「あたしは家畜以下かーい! って、宣伝宣伝っと……」


周子「んーカンペカンペ……『プロデューサーさんのみなさん、お疲れ様です。ただいまアイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージでイベントが開催されています』」

周子「イベント曲はあたしたち羽衣小町が新曲を歌うよー。報酬もあたしと紗枝ちゃんだよー。和服だぞーどうだー? てことでよろしくー。おしまい」


https://i.imgur.com/NV6X1IN.jpg


紗枝「あきまへん」バシッ! バシッ!

周子「いったい痛いっ!? いやもうあたし疲れてるからさー……ところで紗枝ちゃん」

紗枝「はい?」

周子「いつあのでっかいロボット乗って来るの? てかほんま来るの?」

紗枝「さぁ、いつになるんやろなぁ。周子はんも大変やろうけど」

周子「まーこっちのあたしは2スレ目でとっくに喋ってたし……」

周子「ま、イベントもまだ続いてるから、プロデューサーも倒れない程度に頑張ってね」

紗枝「おきばりやす〜」



奈緒「くそ……あたしもそっちに行ければ……!」


-------------------------------------------ここまで関係ない話-------------------------------------------
216 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/17(水) 22:58:55.70 ID:V/n21/aX0
多分力尽きていると思うので金曜夜か土曜日辺りから再開します。
217 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/19(金) 12:46:15.59 ID:/ntFaRvOO
2スレ目でヴァリアントに乗り換えの時の匿名の台詞があった人は誰なんでしょうか
218 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/21(日) 00:42:04.46 ID:XOPBsoPd0
――フレイヤU(ブリッジ)

ありす「……圏外防衛線で戦闘があったみたいですね。中規模の巣が2つ」ピッ、ピッ

加蓮「艦の戦闘記録、ありますか?」

ありす「S-02……ラピッドストライカー隊の出撃記録がありますね。予定通りニュージェネと智絵里さんとの混成部隊になっているみたいです」

ありす「運用体系が違うから菜々さんのARGTと一緒に戦闘するのは大変そうですが、撃墜判定は智絵里さんだけみたいですし、特に問題なさそうですね」

加蓮「こっちも指定宙域ポイントに入ったら戦闘だし、他のところでも……」

ピピピピピッ! ピピピピピッ!

ありす「レーダー反応……加蓮さん!」

加蓮「確認します……大尉、反応があります。白蜂です。GS型が8、巣は確認できません」カタカタカタッ!
219 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/21(日) 00:42:30.38 ID:XOPBsoPd0
ありす「ポイントまではまだ先……ということは、元々宙域を彷徨っていた白蜂たちですね。北条少尉、艦内警報を。フレイヤを戦闘態勢に移行させてください」

加蓮「了解です。コンディションレッド、警報出します」

ありす「P少佐、応答してください。指定宙域ポイントまではまだありますが、予定航路ルート上に白蜂の反応があります。戦闘態勢に移行しますのでブリッジに来てください」

ピピピッ!

P『了解した。出撃はどうするつもりだ』

ありす「一ノ瀬博士をブリッジに戻して、LiPPS部隊の4名を出撃させます。P少佐も出撃をお願いします」

P『ナオは格納庫にいるか……ではこのまま格納庫に向かう。LiPPS部隊の指示は任せたぞ』

ありす「わかりました。よろしくお願いします」

加蓮「安全航路圏からは外れているので宙域周辺に民間船の反応はありません。戦闘宙域を指定、格納庫にNGFの出撃準備を指示します」

……
…………
220 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/21(日) 00:43:04.83 ID:XOPBsoPd0
――フレイヤU(美嘉の部屋前)

P「戦闘か……仕方がない、城ヶ崎少尉については次の機会にするか……」

パシュンッ!

美嘉「っとに……って少佐っ!?」ビクッ!

P「少尉か。いま顔を出しに行こうと思っていたが」

美嘉「そんなことより警報なったでしょ! 早く戦闘に出ないと!」

P「わかっている。出撃するぞ」

美嘉「当然!」シュッ!!


……
…………
221 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/21(日) 00:43:52.38 ID:XOPBsoPd0
――フレイヤU(ブリッジ)

パシュンッ!

志希「戻ったー」フワフワ

ありす「I@LPの消化中にすみません。予定外の戦闘ですがよろしくお願いします」

志希「宙域データの取得だけやっとこっか。加蓮ちゃん、何か作業あるならこっちでもやろっか?」

加蓮「あ、いいの? それじゃお願い」

志希「次元振動あるわけじゃないからやることないし、振っちゃっていいよ」

加蓮「それじゃあLiPPSのオペレーターお願い。艦制御と火器管制はこっちでやるから」

志希「おー自分の部隊! LiPPS、ゴー!」

ありす「まだ出撃準備が完了していません。カタパルトからの応答を待ってからにしてください」

志希「はーい」

……
…………
222 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/21(日) 00:45:46.76 ID:XOPBsoPd0
――フレイヤU(通路)

フレデリカ「もー! あいつらがいる限りアタシたちの戦いは終わらないのだ……多分」シュッ!


――!

――、――!



フレデリカ「ん?」ピクッ!

フレデリカ「……んー」

ピッ!

パシュンッ!



フレデリカ「……」



……
…………
223 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/21(日) 00:47:43.27 ID:XOPBsoPd0
――数分後、フレイヤU、カタパルト(機体内)

ナオ『こっちの準備は終わってるから先に出てるぞ。加蓮、ハッチ開けてくれ』

志希『残念! 今回はあたしがオペレーターなんだよねー』

ナオ『何でもいいけどハッチ開けてくれよ……』

P『LiPPS小隊、出撃後は4人でのコンビネーションマニューバで戦闘を行え。俺とナオは別途マニューバを行う』

奏「小隊長なんて柄じゃないけれど……まあ、指示されたなら仕方がないわね」ピッ、ピッ、ピッ!

周子『戻ったらI@LPやり直しなのがめんどくさいんやけどー……』

美嘉『ボヤいても仕方ないでしょ。早く出るよ!』

P『フレデリカがまだ来ていないな。ブリッジ、フレデリカはどうした?』

ありす『今格納庫に付いたみたいです。NGFに搭乗中です』

ナオ『先に出るぞー!』

志希『はいいってらっしゃーい』

P『これだけ人数多いのも久々だな……まあいい。各機、出撃準備が完了次第出るぞ』

美嘉『言われなくても、出るよ!』

奏「そうね。LiPPS、行くわよ!」


……
…………
224 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/21(日) 00:49:44.95 ID:XOPBsoPd0
――戦闘宙域

P『戦闘行動に入る。速水少尉、ナオに代わって小隊運用は任せても大丈夫だな?』

奏「ええ、貴方はどうするのかしら?」

P『ナオとマニューバを行う。接近する群れが二手に分かれている。3匹は任せたぞ』

周子『ってあたしたちのトコ、まだフレちゃん来てないけど』



フレデリカ『フレちゃんとうちゃーく。ゴメーン』


奏「やっと来たわね」

美嘉『遅い! アンタ何やって――』

奏「喧嘩しないの。フレデリカ、LiPPSでコンビネーションマニューバよ」

フレデリカ『ハイ、ワタシケンカシマセン』

周子『対話プログラムバグってるように聞こえるやん』

奏「そういうのいいから」
225 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/21(日) 00:53:15.98 ID:XOPBsoPd0
ナオ『元気だなあいつら……まあいいや、そっちは任せたぞ。こっちも行くか、P少佐!』

ズドドドドドドドドッ!!

P『フレイヤからの支援砲撃が来たか。よし、行くぞ』ギュンッ!!


GS型「!!」ギュンッ!

GS型「!!」ギュンッ!

GS型「!!」ギュンッ!


奏「LiPPS、コンビネーションマニューバはH03で行くわ。手早く済ませる為にヴァルキュリアシステムを起動しましょう。周子、後ろはお願い」ガションッ!

周子『はいはーい。3人は前で頑張ってね』

美嘉『コイツら……!』

フレデリカ『帰れー!』

……
…………
226 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/21(日) 00:57:22.39 ID:XOPBsoPd0
――フレイヤU(ブリッジ)

志希「……」ンー……

加蓮「LiPPS、戦闘を開始しました。ナオとP少佐も戦闘中です」カタカタカタッ!

ありす「分かれましたか。丁度良いです、P少佐とナオさんの2人は暫定として……」

ありす「……いえ、VPS-001として登録します。北条少尉、レーヴァテインをLiPPS小隊側の左側面から迫っているGS型に撃ってください」

加蓮「了解です。レーヴァテイン、発射します!」

ズドォォォオンッ!

志希「……ねえ、ミーミル貸して」

ありす「はい?」

志希「ちょっと気になったんだよね。前線も彼出てるし、大丈夫でしょ?」

ありす「必要であれば構いません。私の権限コードで閲覧してください」ピピッ!


……
…………
227 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/21(日) 00:58:39.74 ID:XOPBsoPd0
――戦闘宙域

GS型「……!」ヒュカカカッ!

ドシュシュシュッ!

P「針なぞに当たるか!」ガションッ!

ドシュゥン! ドシュゥン!

ナオ『ロングソードを展開する。P少佐、足止めは任せた!』ギュオオオオオオッ!!

GS型「!!」ギュンッ!

ナオ『てやああああああっ!!』ブォンッ!

シュパアアアアアンッ!!

P「ビーム発信機を併用したソードか……ナオは問題ないが……!」カタカタカタッ!

ピピッ!

P「頼ってばかりいては俺が戻った意味も無いならな」ドシュゥン!

ドガアアアアアンッ!!

ナオ『まさか、こっちが頼りにしてるくらいだよ』

P「お互い様だ。ここは早く終わらせてLiPPSのほうに向かうぞ」

ナオ『了解!』


……
…………
228 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/21(日) 00:59:52.53 ID:XOPBsoPd0
――戦闘宙域

周子『ディフェンスパックの複合ミサイルコンテナ、ばら撒くよ!』

ボシュシュシュシュシュッ!!

GS型「!?」ヒュカカカッ!!

ドガガガガガァンッ!!

奏『CG形態よ! 美嘉、フレデリカ!』ガションッ!!

美嘉『乱戦、行くよ!』ギュオオオオオッ!!

フレデリカ「美嘉ちゃん奏ちゃん、頑張って!」ドシュゥン! ドシュゥン!

美嘉『アンタもちゃんとライフル狙って!!』

フレデリカ「アタシだって! ダインなんとか!」ズドォンッ!!

GS型「!」

ドガアアアアアンッ!!

周子『あと2匹だよ!』
229 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/21(日) 01:01:31.91 ID:XOPBsoPd0
GS型「!!」ブブブゥゥゥンッ!!

GS型「……」ギュンッ!

ズドォンッ!!

奏『ディフェンスパックは周子にあげたから気が抜けないわね……でも、私にばかり気を取られていいのかしら? 2人とも!』ギュンッ!!

美嘉『やああああっ!!』ギュオオオオオオッ!!

フレデリカ「クール・タチバナのスゴイマニューバ!!」ガションッ!

シュパアアアアンッ!!

ドガアアアアアアンッ!!


フレデリカ「フッ……C.T.S.M『Counter.Turn.Strike.Maneuver』」ボソッ


ピピピッ!


ありす『全然教本通りのマニューバになっていません! C.T.S.Mはあくまで単機で複数の蜂を相手にする場合に行う誘導、撃破行動のマニューバです! あとなんですかその名称は!』

フレデリカ「え、違うの? プロデューサーから教えてもらったんだけど」

ありす『P少佐ぁ!!』
230 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/21(日) 01:04:33.86 ID:XOPBsoPd0
ピピピッ!

P『え、違うのか……? 麗奈のマニューバと同じで適当な語呂合わせをしていたのかと思っていたんだが……』

加蓮『ぷっ……』

ありす『あ、あなた……あとで覚えておいてください……!』



美嘉『ちょ、ちょっと大尉! そんなことより戦闘、もういいの?』

ありす『はっ……そうでした。今ので宙域の白蜂はすべて撃破しました。コンディショングリーンです』

周子『あー終わった終わった。疲れたねー』

奏『まあ、最初のマニューバにしては上手く連携も取れたんじゃないかしら』

加蓮『戦闘の映像記録、後で確認しとく?』

周子『やっとこっか。フレちゃんも途中で援護挟んでくれたから楽だったね』

フレデリカ「フンフンフフーンフンフフーン、フレちゃんつよーい♪」

美嘉『ちょっとアンタ、あまり調子に乗らないでよ』

フレデリカ「ハーイ♪」

ナオ『ん……加蓮、志希はどうした?』

志希『調べものー』

ナオ『なんだいるのか。それじゃ帰艦するかぁ』

……
…………
231 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/21(日) 01:05:16.50 ID:XOPBsoPd0
――数分後、フレイヤU(格納庫)

パシュンッ!

ナオ「ふー……疲れた」

P「LiPPSも戦闘は問題ないか。個々の技術もそれなりのものだし、フレデリカも入ったから安定はしているが……」

整備長「おーい、少佐―!」ドタドタドタッ!

P「整備長か。すまんが機体の整備を頼む。俺のNGFは後回しで構わん」

整備長「どうしたんで? 少佐の機体なら毎回ガタつかせてるし、早めにオーバーホールしときたいんですけど」

P「操縦が荒くて悪かったな。今回のLiPPS小隊はある程度戦闘も任せられるし、そっちの機体を優先してくれ」

ナオ「動きもいいし、連続戦闘でPさんだけ先に出るよりは4人を出して小隊運用に慣れさせたほうがいいか」

整備長「まああいつらも良く動けてるからな……へい了解、うちの奴らに言っておきますよ」

P「頼むぞ。ん……なんだあいつら、戻ってくるなり騒いでいるが」

232 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/21(日) 01:07:14.81 ID:XOPBsoPd0

フレデリカ「ゴメンゴメーン、来るの遅くなっちゃったんだもん」

美嘉「I@LPやってた周子が遅れるなら分かるけど、アンタ休んでたでしょ」ハァ……

周子「別にいいじゃん。戦闘するまでには間に合ったんだし」

美嘉「よくない」ハァ……

フレデリカ「はっ!? そうそう、デザート、食堂でデザート買ってあげる! ケーキで許して!」フワッ

美嘉「あっ、ちょっ! 引っ張んないでよ!」

フレデリカ「周子ちゃんも一緒に食べよー♪」

周子「オゴリならあたしもついていこっかなー? 気前ええやん? でも先にお風呂入りたいわぁ」フワッ



奏「まったく……ずっと騒いでいるんだから」ハァ……
233 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/21(日) 01:11:11.04 ID:XOPBsoPd0
P「少尉、よくやった。良いマニューバだった」フワッ

奏「あら……貴方に言われると少し思うところがあるわね」

P「褒めているだけだ。小隊運用についても、部隊長として任せて問題ないな?」

奏「……ええ、そうね。それでいいわ」

P「どうだ、思っていたよりは、悪くないか?」

奏「……思っていたより、悪くないものだったわね。そういうものだって、忘れていたわ」

P「それならいい。必要なことでもあるし、気にし過ぎるのは良くない」

奏「見透かしたように言うのね。まあ、貴方が知らないわけがないこと、だけど……」ハァ……ハァ……

P「どうした?」

奏「いえ……少し、疲れた……違う、わね。ヴァルキュリアシステムを使い始めて、しばらくたったから、かしら」ハァ……

奏「システムを使っての訓練や、貴方が来る前の戦闘でも起動はしていたから……こういう、ものなのね」

P「……強制はしないが、必要であれば命令権を行使しておけ。無理に耐えられると、後でこちらも困ることになる」

奏「……そう、ね。それじゃあ……この後に……」ギュッ……


……
…………

234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/21(日) 01:11:40.41 ID:XOPBsoPd0
――フレイヤU(ブリッジ)

志希「どう? 照合したデータに違いある?」

晶葉『ビンゴだ。過去の戦闘で発生している次元振動と並べても、空間転移後の断層修復時に確認できる振動の変動値の傾向で分けることができる』

ありす「なんのお話ですか?」

晶葉『通常の空間転移と、別次元に移動する際の次元跳躍を伴う超空間転移。この2つ現象は次元振動の大きさによる、空間構成情報の収束値の増加幅の違いにより発生されるものが区別できると考えられていた』

加蓮「ナオが奈緒の世界にいったときも、次元振動のレベルは10相当だったんだよね?」

晶葉『そうだ。コロニー級の巣やクイーンの空間転移は高レベルのものとなっていて、これまで白蜂側で行われていた超空間転移は次元振動のレベルの高さで発生する確率が高いと思われていたが』

晶葉『実際のところは空間転移後の断層修復時に確認できる次元振動の変動値の振れ幅で、発生するか否かを推測することができそうだ』

ありす「こちらでも次元跳躍はテスト段階まで行われていますが、白蜂たちとの現象の違いはあるんですか?」

晶葉『まあ簡単に言うとこちらで実装した超空間転移の技術は、空間に別次元に繋がるドアを見つけたらそのドアの鍵を作って移動し、帰るときにまたドアを通って鍵を閉めるようなものだ』

晶葉『白蜂たちの超空間転移は見つけたドアを通るときにドアぶっ壊して通り抜けて、壊したドアはそのままにしているようなものだな』
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