ウェイバー「なんだよこいつ…」ガッシュ「ウヌ?」

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267 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/30(土) 23:48:57.05 ID:9CpKgkoh0
ケイネス「…さて、ならばこちらも仕切り直しといこうかね?」

切嗣「おいおい、こちらにはサーヴァントがいるんだぞ?いくら優秀なロードといっても、英雄様を前にしたらたかが知れるってもんだ」

ケイネス「君達も先程の攻防を見ていたであろう?今の私には生半可な力では通用しないと理解した上でその発言を述べるというのなら…私は貴様を嘲笑するぞ、衛宮切嗣」

切嗣(これでは駄目か…)

セイバー「侮るなよ下郎!私を誰だと心得るか!セイバー、ブリテンの…」

切嗣「口を開くな」

セイバー「……」

切嗣(ケイネスが言っていることも事実だ…一対一では勝ち目がなかった僕は戦力外として、アーチャーの宝具を耐えしのぐあの礼装…)

切嗣(たとえ杞憂であろうと、万が一があってはならない。僕はどんな手を使おうと聖杯を手にしなければならないんだ…!)

切嗣「…ならば、これしかないな」

切嗣の手が赤く光りだす。行使することを渋っていた三画ある令呪を、彼は今使おうとしていた。

セイバー「切嗣!令呪に頼らずとも私は…!」

切嗣「…我が傀儡、セイバーよ。衛宮切嗣が令呪をもって…」

ケイネス「やらせるものか!Scalp!」

切嗣「…!」

ケイネス「…!!何だ…?」

月霊髄液が切嗣を切り裂こうとするその時、マスター二人の動きが止まった。
268 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/31(日) 00:03:00.66 ID:ppMb2bns0
切嗣「…どうやら、ここまでのようだな」

ケイネス「命拾いしたな、魔術師殺し」

捨て台詞を吐くと、ケイネスはその場から立ち去った。

セイバー「切嗣…一体何が…」

切嗣「異常事態だ。事が重大なものだったから、戦闘している場合でないと互いに判断し、休戦した。以上だ」

セイバー「ちゃんと説明してください!」

切嗣「…監督役、言峰璃正が、あのキャスターに殺された。これより聖杯戦争を完全停止、新キャスター討伐を僕達マスターに命じる…とね」

セイバー「そんな…では聖杯はどうなる!」

切嗣「キャスターを倒せば、また通常の聖杯戦争は続行されるとある。その点は問題ないが…」

切嗣(あの男が何故…何を考えている…?)

切嗣「とりあえずは向こうの決定に従う。…アイリが心配だ、戻るとしよう」

セイバー「はい…」

セイバー「…」
269 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/31(日) 00:18:23.23 ID:ppMb2bns0
ゾフィス「無様ですね、虫けらが」

ライダー「…自分の力ではないくせ、口だけはいっぱしときたか」

ゾフィス「貴方こそ、ずいぶんとしぶとい…降伏すれば楽になるというのに」

猛攻もむなしく固有結界…王の軍勢は解けてしまった。荒野を駆け抜けた愛馬は消え去り、ライダーはゾフィスに足蹴にされていた。

ゾフィス「テメエさえいなけりゃガッシュも始末できたってのに…!」

???「ラドム!」

ライダー「ぐあああ!」

ゾフィス「ハハハハ!いい気味だ!」

アーチャー「……」

ゼオン「……」

ゾフィス「私のパートナーも貴方になにか言いたげでしたが…まあいい。さあ、貴方も楽にしてあげましょう」

ライダー「…まさか貴様、余を…」

ゾフィス「ええ、勿論…ではいきますよ」

ライダー「…ッ…」
270 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/31(日) 00:32:26.05 ID:ppMb2bns0
ライダー(ふん…今まで生きておったが、よもや余が征服されることがあろうとは…)

ライダー(すまんなケイネス…余は貴様と相容れることはなかった…いや、あの男とも酒を酌み交わせば、少しばかりは理解しあえたのであろうか…)

ライダー(もう力も出せぬか…奴め、反逆させぬように少しずつ力を抜いておる…)

意識だけでなく、記憶、感情までもが薄れていく。抵抗させないために、ゾフィスは用心深く、入念に手を打っていたのだ。

ライダー(そういえば…ウェイバー…あやつ、あの時と違い、なかなかよい目付きをしておったな…あやつがマスターならば…余も…)

ライダー(…ああ…)

ライダー(余の野望、ここで潰えるか…)

ライダー(……)



ゾフィス「フハハハハハ!これで私の勝利は確実だ!そして私の復讐も果たすことができる…」

ゾフィス「では…駆逐していくとしましょうか」

???「…」
271 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/31(日) 01:03:18.17 ID:ppMb2bns0
『……!』

『…ウヌ!…』

ウェイバー『なんだこれ…夢でもみてんのか僕は』

『どれだけ…変え…と思ってる…!』

『ガッシュ…お…は…!』

ウェイバー『誰だ…?顔に靄がかかってて、よく分かんない…』

『こんな……しなくて…のかな』

『その…は…オレ…やる!教えてやる!なんとか…やる!』

ウェイバー『これが…ガッシュが言ってた…?でも記憶がないせいか?全然見えない』

『ガッシュ!』

『ガッシュ…』

『メ…』

ウェイバー『分かんないけど…なんだか温かい…これが、ガッシュの友達…?』

ガッシュ『やさしい…王…様…』

ウェイバー『やさしい王様…それがガッシュの…』

ウェイバー『…』
272 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/31(日) 01:05:22.56 ID:ppMb2bns0
ここまで
273 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/31(日) 01:37:26.66 ID:UjHFeBmxO
コルルとのあのシーンかな?
274 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/02(火) 23:06:22.52 ID:zLRBiXZA0
すみませんまだリアルのほうが忙しく書けません
明日には更新できると思います
ていうかこんなss見るよりみんな正月楽しんだほうが…(バイト並感)
275 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/03(水) 02:45:08.87 ID:tR3MJz8A0
あけましておめでとう
冬入ってからストレスすごすぎて年明けたって感じがあんましないわ俺
276 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/03(水) 18:38:13.20 ID:sc1stXMm0
a
277 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/05(金) 15:19:53.39 ID:mHO03zWW0
おまたせしました
再開します
278 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/05(金) 15:35:14.14 ID:mHO03zWW0
 教会

ウェイバー「…んん……」

ガッシュ「…ヌ…」

綺礼「…二人とも、まだ目覚めそうにないか」

父との約束を果たすため、綺礼は満身創痍のウェイバー達を教会に匿っていた。

綺礼「起きるまでに、残りのマスターにも伝えておかねばな」

《マスター並びにサーヴァントに告げる。監督役、言峰璃正は殺され、私へと監督役は受け継がれた。これより聖杯戦争を一時停止させ、キャスター討伐を本格的に開始する。聖杯の有無は保証しよう。もし参加しなければその時点で失格とする》

綺礼「これで良し、と」

綺礼「衛宮切嗣…いや、今はあの悪を倒すことが先決だ」

ウェイバー「…ぐう……あああ…」

綺礼「お前達にも手を貸してもらう。…問いはまたその後でだな」
279 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/05(金) 15:44:02.68 ID:mHO03zWW0
アイリ「…そう。それは…良かったのかしら。私には分からないけど」

セイバー「アイリスフィール…もう限界でしょう。後はわた…我々に任せてください」

アイリ「…ええ、そうね。じゃあ切嗣、少し話があるの。その後でセイバーもね」

切嗣「!…ああ、分かったよ」

アイリ「…」

セイバー「…?何か?」

アイリ「い、いえ何でも…」

切嗣「行こうアイリ」

セイバー(直感で何か隠していると感じたのですが…一体なんなのでしょうか)
280 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/05(金) 15:58:06.66 ID:mHO03zWW0
ウェイバー『しかしすごいなこの夢は…』

『鉄の……無敵…』

『ベリー…!ブルァァ!』

『ピッポッパ…』

ウェイバー『あいつ…ろくなこと覚えてないじゃないか。そりゃ言えないわな…』

ウェイバー(しかし魔物と戦った記憶はないけど、その魔物の最後なんかは残ってるのか…それは辛いかもな)

ウェイバー(だからゾフィスの時も謝ろうと…でもあれ絶対クソ野郎だと思うんだけど…)

『NO!ウンコティンティン!!』

ウェイバー『だからなんでこんなとこ鮮明に覚えてんだよ!』
281 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/05(金) 16:08:38.24 ID:mHO03zWW0
 間桐邸

臓硯「カカ…上手くいったようじゃなあゾフィスや」

ゾフィス「ええ…完璧、パーフェクトですよ」

???「……」

臓硯「ではそろそろ…頃合いか?」

ゾフィス「計画は上々…そうですね、三日後には全てが終わっていることでしょう」

アーチャー「……」

ライダー「……」

臓硯「それより貴様、其奴を如何に処分する気じゃ?」

ゼオン「……」

ゾフィス「コレはもう役に立ちそうもないですしね…最後に盛大にネタばらしでもしますよ」

臓硯「ククク、まだ何か企んでおったか」

ゾフィス「フフ…大したことではありませんよ。お気になさらず」

雁夜「…オオ……」

ゾフィス(これ以上念を入れる必要もない…彼は護りで使わせてもらいましょう)
282 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/05(金) 22:15:49.96 ID:4DabXdCM0
そこだけは覚えてるのか
283 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/06(土) 00:31:24.23 ID:rMqJNrTf0
あまりの畜生加減に恐怖を超えてキレたキャンチョメが「お前なんかウンコティンティンだ!」ってニュアンスで言ったのに正解だったのホント面白すぎる
284 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/06(土) 11:14:43.76 ID:huj/UfeA0
 衛宮邸

アイリ「切嗣…これを」

自分の身体から全て遠き理想郷を抜き出す。

切嗣「…いいのかい?」

アイリ「貴方が持っていたほうが貴方のためになるわ。私はもう…大丈夫だから」

切嗣「…そうか」

アイリから未だ輝きを放つ全て遠き理想郷を、自分の体内に取り込む。

切嗣「…」

アイリ「切嗣…約束して。私がいなくなってもあの子は…イリヤは…」

切嗣「ああ…そのために僕は…」

アイリ「貴方はいつも無理する人だから…頼んだわよ…」

切嗣「…ああ、ああ分かっているとも」

アイリ「それじゃあ、セイバーを…」

切嗣「…」
285 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/06(土) 11:33:47.15 ID:huj/UfeA0
セイバー「アイリスフィール、話とは…」

アイリ「…セイバー?切嗣とは上手くやれていないみたいだけど」

セイバー「…っ…それは」

アイリ「切嗣は、貴女の事は理解しているわ。理解しているからこそ、貴女のような人が英霊として戦わされる事実が気に入らないだけなの」

セイバー「しかしあの者は私を…英雄そのものを侮辱している。私のマスターがあれでは、とても友好関係を築けるなど…」

セイバー(私の気持ちなど何も汲み取ってはくれない…サーヴァントなのに、私は切嗣が分からない)

セイバー「なのに何故貴女は…」

アイリ「…そうかもね。セイバーのことそんな風に言えないかも。私だって、切嗣のことぜーんぶは知らないし」

セイバー「え…?」

アイリ「…戦いの事だったら、きっと舞弥さんのほうが詳しいわ。私も嫉妬しちゃうわよ?妻の私が知らない切嗣を知ってるなんて」

セイバー「…アイリスフィールにも、彼の知らない一面があったのですか」

アイリ「それはそうよ!切嗣は私に外の世界を教えてくれた。聞かせてくれた。見せてくれた。とても嬉しかったわ!私の知らない世界がいーっぱいあって、こーんなに沢山のものが溢れているなんて!」

アイリ「…でもね、切嗣の理想だけは…どうしても分からなかったの」
286 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/06(土) 11:49:43.20 ID:huj/UfeA0
アイリ「切嗣の理想は…空っぽの私にはとても…」

セイバー「理想…」

アイリ「だからこそあの人は、奇跡に…聖杯に頼ろうとしたの。私がまだ見ていない、この世界の地獄を終わらせるために…人間を救うために」

アイリ「私も力になりたかったけど、この有り様じゃあね…」

床に寝そべっていたアイリが起き上がってセイバーの手を握ろうとするが、力は全く入っていなかった。

アイリ「私も舞弥さんもいない今、頼れるのは貴女しかいない。あの人は不安なの。支えてくれる人がいなくなるから…だから今は駄目でも少し…ほんの少しでいいから、切嗣の事を…うっ…」

セイバー「アイリスフィール!横になっていたほうが…」

アイリ「…セイバー」

力なく、セイバーの手を包む。アイリの手は冷えきってまるで氷のようだった。

アイリ「…お願いね?」

セイバー「…私は…」

セイバーが返答に悩んでいる中、外側から勢い良く襖が開けられた。

そこには心配になりアイリの様子を見に来た切嗣がいた。切嗣はその表情を察して彼女に駆け寄った。

切嗣「アイリ!」

アイリ「切嗣…」
287 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/06(土) 11:57:42.84 ID:huj/UfeA0
切嗣「アイリ…やはり僕の…」

涙目にも見えるその男の頬を、軽く撫でる。

アイリ「大丈夫だから…安心して?」

切嗣「…よかった。本当に…」

セイバー「…」

アイリ「後の事は貴方達に懸かっているわ。切嗣…そしてセイバー?よろしくね?」

切嗣「ああ…」

セイバー「…ええ」

セイバー(衛宮切嗣…貴方は一体何を見ている?何故そのように生きている?私には理解できない…)
288 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/06(土) 12:17:25.73 ID:huj/UfeA0
切嗣「さて、作戦をたてる前に…手始めに教会に行く」

セイバー「教会…ですか?」

切嗣「恐らくそこに全ての答えがあるはずだ」

セイバー「…」

セイバー(この男を見定めるにはやはりもっと近くにいないと駄目なのか…?)

切嗣「…どうしてジリジリ近づいて来ているんだお前は。そんなに僕を殺したいのか?」

セイバー「…はっ!そ、そんなつもりは毛頭ありません!私は…えっと」

切嗣「アイリに何を吹き込まれたかは知らないが…英霊と仲良くする気などない。ましてや騎士王様なら尚更にね」

セイバー「む…!」

切嗣「…いいか、僕は戦いはあくまでも手段としてしか考えていない。それをお前達英雄共は、血みどろのいくさぶりを、嬉々として後生にまで崇め奉る。同じ人種とは到底思えないね」

切嗣「僕とお前は理解しあえない…それは君が一番理解しているだろう、セイバー」

セイバー「それでも貴方は…」

切嗣「お前は僕の気持ちなんか考えなくてもいい。だからお前も、もう余計なことは考えるな」

切嗣「もう一度言ってやる…君は僕のサーヴァント…駒だ。その名に恥じることなく、僕のために上手く立ち回ってくれ」

セイバー「…っ〜!!」
289 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/06(土) 12:45:00.08 ID:huj/UfeA0
セイバー「いい加減にし…!」

切嗣「僕は明日に備えて睡眠をとる。…無駄に魔力を使うなよ?」

切嗣はセイバーと目を合わせることもなく、自分の部屋に戻った。

セイバー「…怒る気力すら失せました」

セイバー「アイリスフィール…私のマスターは…」

切嗣《よし、一緒に戦おう!セイバー!》

切嗣《よく頑張ったな!すごいぞセイバー!》

セイバー「うう…私は…」

セイバー「…なんて言ってる暇もありません。休息をとらねば…」

セイバー(ですが、本当に私が切嗣を支えてあげられるのでしょうか。まったく、一国の王でもありながら、私はなんという…)
290 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/06(土) 12:45:29.65 ID:huj/UfeA0
ここまで
セイバーがキャラ違うって言われても仕方ないなこれ
291 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/06(土) 16:50:00.63 ID:KbEdR9ii0
原作だと失言しただけで殺してくるような人だし
292 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/06(土) 23:36:03.15 ID:huj/UfeA0
 教会

ガッシュ「ヌ…」

ガッシュ「…ここは…どこなのだ」

「ようやく目覚めたか」

ガッシュ「お…お主は…!」

綺礼『いいから来い』

ガッシュ『ヌァァァァ!!』

ガッシュ「あ…あ…あ……」

綺礼「そう怯えるな。危害を加える気はない」

ガッシュ「ウヌ…そうか。…ウェイバー!ウェイバーは…!」

ウェイバー「…うう……」

綺礼「安心しろ。一応だが治療を施しておいた」

ガッシュ「ホッ…それで、なんでお主が…」

綺礼「…お前達にはまだ伝えていなかったか」
293 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/06(土) 23:48:36.90 ID:huj/UfeA0
ガッシュ「ウヌ…なるほどのう」

綺礼「力を貸してもらう。マスターが二流のお前が、こちらの戦力になるかどうかは分からんが…それよりも、お前に尋ねたいことがあってな」

ガッシュ「ウヌ?」

綺礼「お前に瓜二つの、あの白い奴の事だ」

ガッシュ「…ゼオンのことかの?」

綺礼「ゼオン…それが奴の名前か」

ガッシュ「ゼオンは私の兄なのだ。それで…」

綺礼「重要なのはそこではない」

ガッシュ「ヌ?では何を話せば…」

綺礼「私がお前に聞きたいことは山ほどあるが…何故お前やお前の兄…あの自称キャスターが、この戦いに参加しているのか。お前達は英霊ではないのか。そして…」

綺礼は、ウェイバーが抱えて放さない赤色の魔本を指さした。

綺礼「この本のことだ」

ガッシュ「ウヌ…」
294 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/07(日) 01:01:54.52 ID:VGMs6mjj0
綺礼「見たところ、私が解読できる言語ではない…これはなんだ?」

ガッシュ「…それは…」

ガッシュ(言っていいものなのかの…しかし、この者がまだ本当にいいやつだと決めつけるのはよくないのだ…)

ガッシュ「…」

綺礼「これも答えられない…それほどまで隠す事なのかね?」

ガッシュ「私はお主のことをまだ信用してはおらぬ。ウェイバーの事は感謝しているが、あの時の事は忘れてはおらぬぞ」

綺礼「…記憶喪失のわりには物覚えがいいらしいな。分かった、非礼を詫びよう、ガッシュ・ベル。そしてそのマスターよ」

ガッシュ「ウヌ!」

綺礼(ちょろいな)
295 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/07(日) 01:02:27.14 ID:VGMs6mjj0
ここまで
なーんか微妙っすねすみません
296 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/07(日) 11:38:42.04 ID:x4AcI+u2O
おつ
297 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/07(日) 18:43:48.02 ID:KLvJTsb+0
綺麗な綺礼だと
298 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/07(日) 18:58:09.77 ID:VGMs6mjj0
ガッシュ「この本は、魔物の力を引き出す本なのだ。これがあれば、術を唱えることができる」

綺礼「ほぉ…だが術とやらを唱えるためには…」

ガッシュ「ウヌ。ウェイバーでなければダメ…」

綺礼は強引にウェイバーから本を奪い取り、近くにあった蝋燭に火をつけ、本に近づけた。

綺礼「では本が消えればどうなる?」

ガッシュ「ナアアア!やめるのだー!!」

本を燃やされないように綺礼に飛び込む。その様子を見て綺礼はひとつ確信し、不敵な笑みを浮かべる。

綺礼「どうやらこの本が弱点のようだな」

ガッシュ「…ハッ!しまったのだー!!すまないのだウェイバー…」

ウェイバー《バカバカバカ!!ガッシュの大バカ!!僕たちの秘密をばらすなんて、どうしてくれんのさ!明日からご飯抜きだからな!》

ガッシュ「よよ…およよ……」

綺礼(泣くまでは予想していなかったな…)

綺礼「号泣中に悪いが、本についての質問はこれからだ。…いや、むしろこちらのほうが本題だな」

ガッシュ「ウッ…なんなのだ…」
299 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/07(日) 19:07:47.61 ID:XCgXgBpho
たまに愉悦とまではいかないがSになるな綺麗綺礼
300 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/07(日) 19:12:17.60 ID:KLvJTsb+0
キレイキレイって石鹸かよ
301 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/07(日) 19:15:54.36 ID:VGMs6mjj0
綺礼「私が出会ったゼオンとやら…そしてあのキャスターを名乗る者…双方とも、私が対面していたその場に、本人は本を持ち合わせていなかった。…言い換えると」

綺礼「本の持ち主などその場にはいなかった。ということだ」

ガッシュ「ウヌ!?そんなはずはないのだ!本がなければ呪文を唱える方法はない!きっとどこかにいたはずなのだ!」

綺礼「アサシンが見つけられないのなら、我々に見つけることはほぼ不可能だが…ああ、あの自称キャスターは、何か魔術の一種を発していたな」

ガッシュ「それは…ラドム、という言葉ではないか?」

綺礼「…把握していたのか。そうだ、確かそのような言葉を口に出していた。とするならば、あの場には本の持ち主がいたというのか?」

ガッシュ「ウヌ。多分そうなのだ。しかしゼオンの本の持ち主は…」

綺礼「あの場にいた敵はキャスターと間桐雁夜…だが、魔術書などは手にしていない」

ガッシュ「誰かが本を持っていることには間違いないのだがのう…」

ガッシュ・綺礼「……」
302 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/07(日) 19:25:13.54 ID:VGMs6mjj0
ガッシュ「ヌ…ヌオオ……」

綺礼「…お前の足りない頭をフル回転させても、この件については無意味なようだ」

ガッシュ「わ…私だって、頑張って考えたのだぞ!?お主、もう少し優しく言ってくれてもよいではないか…」

綺礼「生憎、こういう性分なのだよ、ガッシュ君」

ガッシュ「…お主は好きになれないのだ」

綺礼「そうか、それは残念だ。では次の質問を…」


「うう…ここは…?」

綺礼「間が悪い奴だ…もう一人のほうも目覚めたらしいな」

ガッシュ「!!」

ウェイバー「っ…体いってー…」
303 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/08(月) 01:39:40.61 ID:JDPx0tKs0
終わりかな乙
304 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/08(月) 10:37:10.15 ID:y7+JDYr+0
ガッシュ「体は大丈夫かの!?」

ウェイバー「あ…ガッシュ。うん…まだ痛むけど…」

綺礼「応急処置はしておいたからな。後一日ほど休めば、完全に回復するだろう」

ウェイバー「! あんた…僕を助けてくれたのか」

綺礼「ああ。礼には及ばない。これもすべて私に協力してもらうためだ」

ウェイバー「なんだと?」

綺礼「そこのに聞けばよい」

ガッシュ「ウヌ。えーっとだの…その…」

綺礼「…また言わなければならないのか。…はぁ」

ガッシュ「な!?そんな目で見なくてもよいではないか…お主、やはり冷たいのう…私は…私は…」

ウェイバー「ガッシュ…」
305 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/08(月) 10:49:52.41 ID:y7+JDYr+0
綺礼「…ということだ。理解できたかな?ガッシュ君」

ガッシュ「ヌ…バカにするな!!私だってのう…」

綺礼「分かった分かった。もう罵倒する気も失せた。うんざりだ」

綺礼「とはいえ、今言った事は事実だ。そして私たちで、そのゾフィスとやらを倒す」

ウェイバー「へえ…あんたも本気なんだな」

綺礼「無論だ。此方も甚大な被害を被った。ただで済ませるつもりはない」

綺礼(父上…時臣師…そして…)

ガッシュ「私は…」

ウェイバー「ガッシュ、お前の考えていることはなんとなく想像できる…けどな」

ウェイバー「お前も言ってたよな。これからは戦う覚悟が必要だって」

ガッシュ「確かにそうだが…」

ウェイバー「…僕はもう、答えは出てる。お前はどうするんだ?ガッシュ」

綺礼「…」
306 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/08(月) 11:05:48.98 ID:y7+JDYr+0
ガッシュ「私は…私はあの者が許せぬ。グレン殿やマーサ殿を傷つけようとした。ウェイバーを傷つけた。大勢の人を傷つけた」

ガッシュ「だが私は…またあのような…辛い思いなどしたくない!王様になったのに…私が、友達を、自分の…」

『世界を…守って…』

『また…明日』

『ヨポポイ!』

ガッシュ「私は…!」

『魔界に…がいてくれたら…』

ウェイバー「やさしい王様…じゃなかったのかよ」

ガッシュ「!!」
307 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/08(月) 11:27:05.42 ID:y7+JDYr+0
ウェイバー「…夢だったけどさ、お前の記憶が僕の中に流れてきたんだよ。辛いだろうさ、自分の友達と戦うなんて。でも…」

ウェイバー「夢の中でのお前は、どんな相手にだって戦ってきてた。どんなにでかくても、どんなに強くても。…お前は、お前のパートナーだったやつと一緒に、どんな壁も乗り越えてきた。違うか?」

ガッシュ「ウヌ…」

ウェイバー「お前には、数えきれないほど助けられた…今度は、僕の番だ」

ウェイバー「ガッシュ…お前が悩んでいるなら、僕が助けてやる!僕が教えてやる!僕がなんとかしてやるから…!」

ウェイバー「僕と…一緒に戦ってくれ…!」

ガッシュ「ウェイバー…」

綺礼(たった少しの間に…人をここまで変化させるか。お前は…いや、お前達は、共に高め合い強くなれる友だということか)

綺礼(ふっ…らしくもない考えだな、まったく)
308 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/08(月) 11:28:49.92 ID:y7+JDYr+0
ここまで
いや難しい…
心を操るクソ野郎と言わせようと思ったけど、おもいっきり自分のために他人に暗示かけてたからな〜ウェイバー
309 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/08(月) 14:42:16.18 ID:lca+SnzbO
310 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/08(月) 22:20:16.87 ID:vVuFLzN40
それは言えないな
311 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/09(火) 08:32:39.23 ID:zXk0XW1OO
おつ
312 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/09(火) 22:43:10.41 ID:Y6Ey7niV0
すみません今日は更新無理です
313 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/09(火) 23:06:23.66 ID:9WtwsxyVO
無理せんでええんやで
314 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/10(水) 01:45:36.51 ID:0qekUzAI0
焦らなくていい
315 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/11(木) 17:52:56.28 ID:ty+TH0iv0
金色のガッシュベル!!SECONDLAP
http://syosetu.org/novel/136714/
316 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/11(木) 18:50:37.66 ID:UKTWxonHO
外部サイトのSSを持ってくるとかなに考えとんだ
317 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/11(木) 19:00:03.11 ID:qnuWjnmyO
>>316
すごいだろ?
ssだからどのサイトの話をしても自由!ってのがこの板のキッズの常識らしいぞ
318 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/11(木) 23:21:46.49 ID:vLgA4xAw0
すみません今日も…というか、多分今週更新することはできそうにないです。
今年に入ってからなにかと忙しく…

不定期とは言いませんが、今まで通り(今までも遅いだろうが)には更新できるようにはしたいと思っています。
ssを待っている人には本当に申し訳ないです。

あと、金色のガッシュ!!の話をするのはかまわないのですが、他の人に迷惑をかけない程度でおねがいします。
319 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/14(日) 21:42:13.75 ID:tkyCW2cZ0
お待たせしました
再開します
320 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/14(日) 21:49:29.35 ID:tkyCW2cZ0
ウェイバー「ガッシュ…お前の答えを聞かせてくれ」

ガッシュ「…ウヌ!決まっておるではないか!私はお主のパートナーだ!最後まで、一緒に戦おうぞ!」

ウェイバー「…ありがとな」

ガッシュ「な!?」

ウェイバー「…んだよその反応は」

ガッシュ「まさかウェイバーにありがとうと言われるなど…」

ウェイバー「うっさいなーもう!僕だってその…感謝しているつったろ」

照れ隠しにガッシュの頭を小突くと、調子が戻った気がした。十中八九、今の僕の顔は真っ赤だろう。

綺礼「では、決まりだな」
321 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/14(日) 21:56:13.22 ID:tkyCW2cZ0
ウェイバー「ああ…あんたに協力してやるよ」

綺礼「ふむ…やはりお前達を選んで正解だった。他のマスターは一筋縄でいくような面子ではなかったからな。正直助かっている」

ウェイバー「一言余計だよな…それで?協力するとは言ったが、何か策はあるのか?」

綺礼「…」

ガッシュ「ウヌウ、ないのか?」

綺礼「…」

ウェイバー「その様子じゃ…」

綺礼「…ふっ」

ウェイバー「笑ってごまかすなー!」
322 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/14(日) 22:09:38.42 ID:tkyCW2cZ0
綺礼「私だけで勝てるとは微塵も思っていない。お前達の助力はありがたい…が、残りのマスターの力も借りたい」

ウェイバー「なら、そのマスター達は…」

綺礼「教会の指令に素直に従うかは分からん…魔術師というやつは、どいつもこいつもひねくれているのが多いからな…」

ガッシュ「お主は人のことは言えぬのでは…」

綺礼「ん?なんだね?もう一度言ってくれ」

ガッシュ「ヒッ!?およ…およよ…」

ウェイバー「びびるなよ…」

綺礼「とにかく、今のお前達には休息が必要だ。少し休め。私も…疲れ…」

二人は気づかなかったが、綺礼の心身は限界を迎えていた。淡々と状況を説明していた神父は、電池が切れたようにその場に倒れこんだ。

ウェイバー「お、おい!」

綺礼「……」

ガッシュ「…心配いらぬ。寝ておるのだ」

ウェイバー「…なんだ。じゃあ僕も眠る…」

ガッシュ「私も…」

そして二人も眠りについた。ガッシュ達の長い一日は、一先ず幕を下ろした。
323 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/14(日) 22:20:51.24 ID:tkyCW2cZ0
 (ウ…バー …ウイバー…! ウェバー!) 

「ウェイバー!!!!!」

ウェイバー「うわあああああ!?」

朝…というには少し早く空もまだ暗い。普段なら寝ている時間…だったが、ウェイバーはこのパートナーによって飛び起きた。

ガッシュ「ヌ?目覚めたか!おはようなのだ!」 

ウェイバー「お前かよ…驚かせ…」

ガッシュ「寝ている場合などではないのだ!私たち以外のマスターが来たのだ!さあ急ぐのだ!」

ウェイバー「何だって!?それはどこに…」

「お前の後ろにだ」

最悪の目覚めだった。朧気な頭が一瞬で覚醒する。経験したことはあるはずもないがはっきりと分かる。自分の頭には、銃口が突きつけられていた。
324 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/14(日) 22:36:49.81 ID:tkyCW2cZ0
「油断しているにも程があるな。安全地帯が何時危険地帯に変わるかなんて、お前達は更々考えていないらしい」

ガッシュ「ウェイバーをバカにするな!」

ウェイバー「…おいガッシュよ、なぜお前はこの状況でそんな口を利けるんだ」

「…お前も、よくこの場面で発言できるものだな」

殺気を感じた。いつか殺されるかもしれないと覚悟はしていたが、どうやらこの戦争の認識を改めたほうがいいようだ。

ウェイバー「…僕を脅迫してどうするつもりだ」

「脅迫?ふっ…生ぬるいな。寝ぼけているのか?僕はお前を殺す。そして聖杯を手にいれる。そう、それだけだ。その為に僕は…」

「どれだけの犠牲も厭わない」

その男が引き金を引こうとしている事は顔が見えずとも感じ取れた。今から起ころうとすることに耐えきれず、目をつぶる。

ガッシュ「やめろ!!」

「終わりだ」



「切嗣ーーーーーーー!!!!!」
325 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/14(日) 22:50:32.71 ID:tkyCW2cZ0
ガッシュ「お、お主は…」

ウェイバー「セイバー!」

「ちっ…ここまで早く勘づかれるとはな」

セイバー「計画の二時間前に事を進めようとするとは…おかげで急いで走ってきたんですよ私は!」

「別に同じ時間に出発するとは一言も口にしていないが?」

セイバー「また屁理屈を…それより切嗣、銃を下ろしなさい」

切嗣「サーヴァントの命令に従うつもりはない…僕はこいつらを始末する」

セイバー「もし私の前でそのような行動をとるならば、私が貴方を切りましょう」

切嗣「何を言い出すかと思えば…君は勝ちたくないのか?」

セイバー「この誉れある戦いの中で、汚れた勝利など言語道断だ!」

切嗣「まったく…英雄様の悪い癖だな。手段を選ばないのが戦争だろう。お前のそれは、戦友とやらを擁護する詭弁にすぎない」

セイバー「貴様…!今ここで叩き斬ってやろうか!」

「そこまでにしてもらおうか、衛宮切嗣。そしてそのサーヴァント」
326 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/14(日) 23:02:05.34 ID:tkyCW2cZ0
綺礼「おはよう諸君。監督役の言峰綺礼だ」

ガッシュ「オオ!助かったのだ!」

切嗣「…!」

ウェイバー「なんかすっきりした顔しやがって…」

ウェイバー(それに少し笑ってないか…?)

綺礼「ここに来てくれたということはすなわち、我らに協力してくれるという…」「勘違いするな」

切嗣「僕はお前…言峰綺礼から、話を聞き出しにきた」

セイバー「…」

綺礼「話?伝達ならば済ませたが…」

切嗣「とぼけなくていい。お前はアサシンを通じて知っているはずだ、あの夜の出来事を」

ウェイバー(あの夜…?)

綺礼「…いいだろう。他でもない衛宮切嗣からの頼みだ。私の知る限りの事象を語ってやる」

綺礼「さあ、銃を下ろしてもらおうか。ソレも、一応仲間なのでな」

ガッシュ「一応ではないのだー!!私たちは…」

ウェイバー(僕の知らない裏側の話…聞く価値はありそうだ)

綺礼「お前達は奥にこい。今からする話はここにいる全員に聞いてもらおう」
327 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/14(日) 23:03:25.63 ID:tkyCW2cZ0
ここまで
休み長かったわりに短くてすいません。
328 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/15(月) 21:35:09.57 ID:jZHW6YGt0
再開します
329 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/15(月) 21:52:39.42 ID:jZHW6YGt0
ウェイバー達は決して広いとはいえない部屋に案内され、それぞれ用意されていた椅子に腰掛けた。

ガッシュ「おのれキレイめ…私をバカにしておるな…」

ウェイバー「バカなのは事実だろ」

ガッシュ「グヌ…」 

綺礼「さて…これからどうする?衛宮切嗣」

切嗣「お前、頭は大丈夫か?僕はあの時の話をしろと…」

綺礼「まあそう急かすな…話すにあたって条件がある。そうだな…二つだ」

切嗣「条件だと…?」

綺礼「ああ。まさか無償でこの情報が手に入れられるとでも?」

セイバー「サーヴァントを失った貴様が、これ以上何を望むというのだ」

ウェイバー「おい…」

綺礼「私が出す条件…まずひとつは、我々に協力することだ」

切嗣「…」

綺礼「そしてもうひとつは…」

綺礼「貴様が聖杯に託す願望…今ここで、教えてもらおう」

切嗣「!…どういうつもりだ」
330 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/15(月) 22:36:35.41 ID:jZHW6YGt0
綺礼「興味本意だ」

切嗣「下らない…僕の願いを聞いて、お前に得があるとは思えない」

ウェイバー「そうだよ言峰。そんなこと知って一体なんになるのさ」

綺礼「人の願望だからではない。衛宮切嗣…お前の願望だからこそだ」

切嗣「…?」

切嗣(やはり危険な奴だ…こいつが今何を考えているか、僕には理解できないよ)

ウェイバー「おいおい…誰だって聞かれたくないことのひとつやふたつはあるもんだろ?…なあセイバー」

セイバー「話しましょう切嗣」

ウェイバー「え?」

セイバー「今すぐに。話しましょう切嗣」

ガッシュ「ナ…止めぬのかセイバー…」

セイバー(これが切嗣を知れる最後の機会かもしれない…!) 

切嗣「…はぁ」
331 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/16(火) 00:04:49.91 ID:pthOTr8P0
なんだったっけ?
332 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/16(火) 00:07:24.44 ID:EgH71mM7o
永遠の平和のために争うという行為をなくすじゃなかったかな
333 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/16(火) 00:54:47.83 ID:DkLKjts/0
切嗣「僕の願いは…人類の闘争の抑止…いわば、この世界全体の救済…といったところかな」

切嗣「僕は人類全体を救う…そのためになんだってしてきたつもりさ。でもそれじゃあ足りない…足りないんだよ」

綺礼「人類の救済…?ふっ、笑わせるな。貴様が目指していたものは、そのような世迷い事だと?嘲るなよ衛宮切嗣!」

綺礼「闘争を止めるだと!?人間の本質こそが闘争にあることがなぜ分からん!?貴様の願いは無意味なものだ!そんなものなのか!私の追い求めた貴様は…!」

ウェイバー「落ち着けよ言峰…でも、そうだな…その願いは…」

切嗣「そうだ。この願いは奇跡にも等しい。だがその奇跡すら叶える器こそ聖杯。だから僕はどんな犠牲を払おうと、聖杯を手にいれる…」

切嗣「この醜い争いの…終わらぬ連鎖を終わらせるためにな」

セイバー「……それが、貴方の理想ですか」

切嗣「…お前達のような奴等が…いや、いい」

切嗣「満足か?言峰綺礼。こちらは不愉快極まりない、さっさと話を聞いてここから立ち去りたいんだが…」

綺礼「…ふざけるな…ぐっ…」

切嗣「聞いちゃあいないか…」
334 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/16(火) 01:05:25.54 ID:DkLKjts/0
切嗣「…時間の無駄だったか。失礼する」

ガッシュ「…お主…」

切嗣「…?なんだ、何か用か」

ガッシュ「ウヌ…お主、すごいではないか!お主が聖杯にお願いするのは良いことだ!見直したぞ!」

切嗣「な…?」

ガッシュ「ケンカは良くないのだ。止めなきゃいけないというのも分かる。ウヌ、やっぱりお主はいいヤツなのだ!そうだの…お主がなりたいのは…えっと…」


ガッシュ「正義の味方なのだな!」


切嗣「ーーー!」

《ケリィはさ、どんな大人になりたいの?》

《僕はね…》

切嗣「…」

さっきまで平静を保っていた男は、血相を変えてガッシュに向かってきた。

ウェイバー「…おい。地雷踏んだんじゃ…」

ガッシュ「ウヌ?間違ってはおら…ヌオオ!?」

その男はガッシュのマントを掴み、子供に向けていいとは思えない視線を、目の前のガッシュに向けていた。

切嗣「…もう少し話しをしてやる」
335 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/16(火) 01:20:21.06 ID:DkLKjts/0
切嗣「正義の味方なんてのは、そんな甘い考えでなれるもんじゃない…!常に多数のために少数を切り捨てる、そんなエゴイストの塊だ…」

ガッシュ「ウ、ウヌ?しかしだの…」

切嗣「お前はまだ、この世界がとっくの昔に狂っている事に気づいちゃいない…だから正義を軽々しく口に出せるんだ…!」

切嗣「いいか!正義の味方ってのは…!」

《見ていてくれたかい…シャーレイ》

《ふざけるな……ふざけるなッ! 馬鹿野郎ッ!!》

怒りで我を忘れ、殴りかかろうとしていた切嗣の拳を、セイバーが抑える。

セイバー「切嗣…もういいでしょう」

切嗣「…っ!僕としたことが…」

ウェイバー「…」

ガッシュ「…すまなかったのだ。私が悪かった。お主の気持ちを考えずに…」

セイバー「ガッシュ…」

綺礼「…ふん、くだらない結末だ」
336 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/16(火) 01:29:16.01 ID:DkLKjts/0
綺礼「どうやら、お前に期待した私が愚かだったらしい。私はまだ答えを得ることはできないのか…」

切嗣「それは良かったな。…それで、条件は達成したが?」

綺礼「いいや、まだだ。…お前達は、我々に協力してくれるのか?」

切嗣「…」

セイバー「私は…構いませんが」

切嗣「そうか。じゃあセイバーはそちらにくれてやる。さあ話せ」

セイバー「!?」

ウェイバー「アンタ…自分のサーヴァントを…」

切嗣「本人の了承を得てるんだ。僕が指図できる立場じゃない」

セイバー「…」

切嗣(…?いつもなら反論してくるが…)

綺礼「では、お前はどうする。お前が単独行動したところで、なす事はたかが知れているだろう」

切嗣「さあね。…これから考えるさ」

ガッシュ「…キリツグとやら」
337 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/16(火) 01:42:13.89 ID:DkLKjts/0
ガッシュ「一つ聞きたい。そこまで正義の味方にこだわるのなら、どうして正義の味方を否定するのだ?」

切嗣「それは…そうだ、一つ質問する。これに答えられるなら質問の答えを教えてやってもいい」

ガッシュ「ウヌ!どんとこい!」

切嗣「自分の大切な人…家族やガールフレンドの命と、この世界全ての命…どちらか一方を救った場合、一方は死ぬ。さあ、お前はどちらを選ぶ?」

ウェイバー「な!?メチャクチャだろそんなの!!」

切嗣「僕ならば答えは一瞬で出せる。…が、お前はどうだ?」

ガッシュ「ウ、それは…」

ガッシュ「ヌウウ……」
 
切嗣「もういい。…もしまた出会うことがあれば、お前の出した答えを聞いてやる」

切嗣「言峰。契約成立だ。これだけ待たされたんだ、それなりの内容でないと、僕はお前を殺す」

綺礼「正義の味方を論じておいてそれか…無益な殺生はよせ」

切嗣「聖職者かお前は…」

セイバー「き、切嗣!私は!」

切嗣「…」

セイバー「マスター!!!」

ウェイバー「…ドンマイ」
338 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/16(火) 01:42:54.00 ID:DkLKjts/0
ここまで
339 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/16(火) 22:35:33.85 ID:DkLKjts/0
すみません今日は無理です
不定期すぎてがっかりさせて本当申し訳ないです
340 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/18(木) 01:50:22.99 ID:kIbQ9Ln90
綺礼「では、どこから話そうか…」

ウェイバー「あの夜ってのはいつの話だ?」

綺礼「そこのセイバーや、ライダー、アーチャー、バーサーカーがしのぎを削った…大々的に聖杯戦争が始まった夜の時だ」

ガッシュ「ウヌ、私たちもいたのだ!」

ウェイバー「言わんでいいわ!」

切嗣「…問題は一度決着がついた後の事だ。お前は全貌を知っているんだろう、言峰綺礼」

綺礼「全てを認知しているわけではない。…が、私含め、その場にいたアサシンも目を疑った出来事はあった」

綺礼「お前達が聞いても信じられないと思うが…」

セイバー「…一体、何なのですか」

綺礼「ふん…まず念頭に置いてほしいのは、キャスターゾフィスは、完全な英霊ではない。いや、奴は英霊などではないという方が的を得ているか」

ウェイバー「?…それのどこが変なんだよ」

綺礼「…驚くべきなのは奴の召喚方法だ」
341 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/18(木) 02:19:06.00 ID:kIbQ9Ln90
綺礼「…」

ーーーーーーーーーーーーーー


雁夜『ふっ…ははははは!あのサーヴァント、逃げやがった!見たか時臣!…かはっ!』

雁夜『…くそっ、バーサーカー…もういいってのに…ごほっ!やめ…』

目的を成し遂げ気分が良かった雁夜だったが、アーチャーに次ぎ、セイバーとの戦闘による魔力供給で苦しんでいた。

雁夜『ぐっ…』

『グ…』

雁夜『…?…なんだこの声…』

少しでも体を楽にしようとした雁夜に、呻き声が耳に入ってきた。

雁夜『野良犬か…?いや…』

『ウウウ…』

雁夜『まさか…敵…!』

その気配は背後から近づいてきた。野良犬なんかじゃない。あってほしくない予想は、的中してしまった。

『ガァァァァ!!』

雁夜『…敵ならしょうがない!バーサーカー!来い!』

自分の危機のため、サーヴァントを令呪で呼び出す。ここで死ぬわけにはいかない。

バーサーカー『uuu…』

雁夜『けほっ…頼んだ…バーサーカー…』

『アアアア!!』

アサシン(…なんだ、あれは…)
342 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/18(木) 02:33:29.87 ID:kIbQ9Ln90
アイリ『消えた!?』

セイバー『…令呪か』

ライダー『ふむ…』

ーーーーーーーーーーーーーー

拠点に戻っていた切嗣達を襲ったのは、キャスターとそのマスターだった。キャスターとはいえサーヴァント、人間が勝てるはずもなく、マスターが素人だといえ相手にすらならなかった。

キャスター?『……』

舞弥『う…あ…』

切嗣『舞弥!!』

舞弥『切嗣…生きて…』

キャスター?『…まずは一人…』

切嗣『…くそっ!』

龍之介?『…旦那…みんな殺しちまおうぜ』

キャスター?『ええ龍之介…このまま…』

『『全員を』』

切嗣『!?何を…している…!?』

『『ハハハハハハハハハ!!』』

出会って間もないが、立ち振舞いから精神異常者だとは理解していた。…しかし、彼らは想像をはるか越えた行動に出た。
343 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/18(木) 02:47:32.39 ID:kIbQ9Ln90
『『ギャハハハハハハハハハ!!』』

彼らは味方同士で殺し合いを始めたのだ。相手の姿が血で見えなくなるまで、互いを傷つけ、切り裂き、引き裂く。先程まで車が通っていた車道は、おぞましい惨状に変わっていた。

切嗣『これは…どういう…』

もう切嗣など眼中にない。彼らはただ血だけを求めていた。

『『ハハハ…ハハ…』』

目を背けていた切嗣がもとの場所を見ると、一人の死体が転がっていた。吐き気に襲われるが、心を落ち着かせようとする。

切嗣『…なんだったんだ奴らは』

『楽しんでいただけましたか?』

切嗣『!? 誰だ!』

『…これは挨拶が遅れました』

ゾフィス『私はキャスター…この者とは違い、正々堂々と聖杯を争う一人…お見知りおきを、衛宮切嗣』

切嗣『キャスターだと!?キャスターならもう…』

ゾフィス『いいえ、私こそが真のキャスター…さあ、戦いを始めましょうか?』

切嗣『…!』
344 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/18(木) 02:48:06.68 ID:kIbQ9Ln90
ここまで
345 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/20(土) 09:02:46.19 ID:wGhlFScrO
考えた結果、あまり使いたくないのですが戦闘で擬音を使わせていただきます。私の語彙力不足のせいです。申し訳ない。

346 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/20(土) 09:14:06.11 ID:wGhlFScrO
バーサーカー『ーーーーー!』

『ウウウウ!!』ドゴッ

バーサーカー『…a……』ガクッ

雁夜『そんな…バーサーカーが手も足も出ないなんて…』

アサシン(あの強さ…やはりサーヴァントなのか。しかし、それならば我等が見過ごすなど…)

雁夜『…重ねて…令呪だ…!バーサーカー!!!』

バーサーカー『ーーーーーー!!!』ダッ

『グッ!ゥゥアァ!』ガキィン

令呪によりバーサーカーの魔力は増幅したが、それでもやっと、まともに渡り合えるようになった程度だった。

バーサーカー『uuu……!』グラッ

『…ァァ!!!』ドスッ

雁夜『あ…』

アサシン(…決まったな)

…結果は、火を見るよりも明らかだった。
347 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/20(土) 09:32:00.66 ID:FfSs2m3k0
バーサーカー『Aーー』ドサッ

雁夜『あ…ああ…』

『……』ガシッ

サーヴァントらしきモノは、雁夜とバーサーカーを掴むと、任務を終えたと言わんばかりに撤退する。

雁夜『え!?は…放せ…うわっ!』

『…』ヒュッ

アサシン『!? 何処へ向かうつもりだ!』

アサシンも行方を追うが、どうにか見失わないようにするのが限界だった。

アサシン『…速いな…だが、二人とも痛手を負っているのは確か…仕留めるならば今だ』

アサシン(妄想幻像!)

アサシン(有利とはいえ油断はしない。ここで倒す。そのためだけに、我等の半数でかかる)

アサシン『…行くぞ!』ブワァ

『……!』
348 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/20(土) 16:13:04.61 ID:FfSs2m3k0
アサシン『獲った…!』シュン

全方位より数を使って強襲する。逃げ場などはない。

アサシン『もらっ…』

『ウウ…アアアア!!』ビリビリ

雑魚は目障りだというような咆哮をあげ、ついに隠された姿を顕にした。

アサシン『…!その装い…貴様…何故だ!?』

『…ァ!』バリバリ

アサシンは動揺を抑えきれない。正体不明だったサーヴァントの正体は、ほんの少し前に自分達と戦った者と姿が瓜二つだったからだ。
349 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/20(土) 16:23:25.80 ID:FfSs2m3k0
切嗣『…く…この…』ボロ

ゾフィス『フッ…殺し屋のくせして、非情になりきれてないですねェ!』

切嗣『…お前は!自分のやっていることを何とも思わないのか!』

ゾフィス『つまらない事を聞きますね…決まっているじゃあありませんか。これは戦争なのでしょう?勝つためにどんな駒を使おうと自由…たとえ』

ゾフィス『その命が果てた者でも』

舞弥?『……』カチャ

切嗣『舞弥…!』

ゾフィス『フフ…邪魔ならば殺せばいい。一度死んでいるのだから躊躇うことはないでしょう?』

切嗣(…僕は勝つ。勝って聖杯を手に入れる!だから僕は…!)

切嗣(そうだ…所詮舞弥は僕の道具にすぎない。僕のモノを僕がどうしようと…!)

舞弥『…き…りつぐ…』

切嗣『!!』
350 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/20(土) 16:35:57.00 ID:FfSs2m3k0
舞弥『やめ…て…』

切嗣『…ッ!』ビクッ

切嗣は迷いから引き金を引けなかった。そして舞弥は迷いもなく、切嗣を持っていた銃で強打する。

切嗣『ぐっ…』

ゾフィス『ハハハハハッ!人の心があるからこそ、人一人殺せない!面白い!最高の見世物だ!』

切嗣『貴様ァ!!』

ゾフィス『…なんです?文句があるなら、その女を撃ち殺してしまえばいいではないですか。まさか出来ないとは言わないでしょう…フフ…』

切嗣『…』カチャ

舞弥『…切…嗣』

ゾフィス『さあ…さあ!』

切嗣『…うわあああああ!!』

ーーーーーーーーーーーー
351 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/20(土) 16:48:33.67 ID:FfSs2m3k0
ハサンs『…』ドサッ

『カ……』

雁夜『…倒しやがった…何十体もいたアサシンを…一瞬で…』

アサシン『…はぁ…はぁ…』

雁夜『! まだ残っていたのか!けど…』

『ググァ……』

アサシン『…!』ゾクッ

アサシン『…撤退だ。この事は、必ず綺礼様に伝えねばなるまい』ダッ

『…ガ!』

アサシンを始末するために後を追おうとするが、そこでゾフィスから指令が来た。

ゾフィス(そこまでです。早く来なさい)

アサシン『……』
352 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/20(土) 16:54:13.63 ID:JFowK6px0
ゼオンに勝つの無理だろ
353 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/20(土) 17:01:01.31 ID:FfSs2m3k0
衛宮切嗣は、殺すという選択を選んだ。放心状態より意識が戻ると、切嗣の目には、血だらけの相棒が転がっていた。

切嗣『……』ポトッ

ゾフィス『…おや、どうしました?』

切嗣『…う…ああ…』ポロ

ゾフィス『もしや…泣いているのですか?…貴方、思っていたよりつまらなくない人かもしれませんね』

ゾフィス『どうです?私の下僕になれば、貴方の願いを聞き入れても…』

切嗣『あ…あああ…』ガバッ

舞弥『……』

ゾフィス『…チッ』

ゾフィス『ナァ、衛宮切嗣。これだけは忘れるなよ』

ゾフィス『そいつを殺したのはお前だ。私でも、あのキャスターでもない。お前が、そいつを殺したんだよォ!!ハハハハハハ!』

切嗣『!!』

ゾフィス『では挨拶も済ませたことですし…サヨウナラ』

切嗣『違う…キャスターが殺した…でも、最後は…』

『やめて…』

切嗣『僕が…殺した…殺したんだ…!うわああああああ!!!』


ゾフィス『フッ…人間とは…脆いものですね』
354 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/20(土) 17:02:00.88 ID:FfSs2m3k0
ここまで
355 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/20(土) 17:06:24.35 ID:FfSs2m3k0
あれ?おかしいな、だんだん虚淵モドキみたいな感じに…
356 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/20(土) 18:47:14.94 ID:i6RhoWS+o
ハードやね
357 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/20(土) 20:01:14.89 ID:JFowK6px0
最終回後のガッシュだから本来の強さを取り戻せばワンチャン勝ち目がある
358 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/21(日) 15:25:37.64 ID:s/XoQn6gO
少年はゾフィスの命令に従い、アサシンを無視して一直線にある場所に向かっていった。

『…ゥゥ…』ピョン
 
雁夜『…こいつ、どこ向かってるんだ?』

バーサーカー『…r……』

ゾフィス《そろそろですね…》

『…』

雁夜(にしてもなんで俺達を殺さないんだ…?俺はともかく、せめてサーヴァントだけでも倒すべきだ。いや、死にたくはないけども)

『…ガウ!』ビュン

雁夜『うおっ!…この身体でそのスピードアップは…ぐほっ!』

ゾフィス《そうです…ここですよ…》
359 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/21(日) 16:10:48.90 ID:s/XoQn6gO
叫び、涙も枯れ、目も虚ろになっていた切嗣を、ゾフィスは手を下さずじっと見つめていた。

切嗣『…僕を殺さないのか』

ゾフィス『ええ…止めにしましょう。丁度いいので、これからショーの第二幕を始めることにしました』

切嗣『! まだ何かするつもりか!下衆が!』

ゾフィス『フフ…まあ楽しみにしていてください』

『アアアアアアア!!!』

切嗣『…!?なんだこの音は…』

ゾフィス『おや、到着したようですね。…では、また後ほど』フワァ

切嗣『待て!』

ゾフィス『貴方こそ、そこで待っていてくれればいいんですよ』

ゾフィスは切嗣を置いて、その音がする方に飛んでいった。

切嗣『…』
360 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/21(日) 16:28:31.06 ID:s/XoQn6gO
『…ゥゥ…』

ゾフィス『ほう…ちゃんと働けるようだ。ご苦労』

雁夜『おい!なんなんだお前は!…ぐほっ!』

ゾフィス『…どうやら、本当にゾウケンから知らされていないようですね』

雁夜『臓硯だと?』

ゾフィス『まあいいでしょう。やはり貴方は、計画の駒にすらなれないクズだということか』

雁夜『計画…?』

ゾフィス『ええ。貴方は、私のマスターになるんですよ』

雁夜『え?』

ゾフィス『そう…貴方は…私の…』キィン

雁夜にゾフィスが得意とする暗示をかける。心が弱い雁夜は、抵抗すらできなかった。

雁夜『俺は…お前の…』

雁夜『…』

ゾフィス『フ…そして…こいつも…』

バーサーカー『A…r…』
361 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/22(月) 00:26:07.19 ID:aDBTV6/+0
アサシン(…ここか)

アサシンはマスターへの報告用とは別で、念のために一人だけを追跡に向かわせていた。

アサシン(あれは…?)

ゾフィス『ーーーー』

アサシン(また素性の分からん奴…なにかしら、この件には裏があるようだな)

雁夜『ーーー』

アサシン(…間桐雁夜!…そして、あの者…!)

『……』

アサシン(…これは、もしや『殺しなさい』

アサシン『!!馬鹿な…気づかれ…!』

ゾフィス『…雷帝ゼオン!』

ゼオン『……!!』ビシュン
362 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/22(月) 00:38:18.34 ID:aDBTV6/+0
驚くべき反応速度でアサシンに接近した。距離を詰められたならば、気配遮断も意味をなさない。

アサシン『速…』

ゼオン『…』バキッ

アサシン『ぐっ!』

容赦ない一撃が顔に食らわされた。仮面に皹が入るような痛みがアサシンを襲う。

アサシン『…あっ…』

ゾフィス『…』ニィ

ゼオン『…アア!!』ドガァ

アサシン『ぐああああ!!』

身体が地面に叩きつけられる。今度は全身に痛みが流れる。それでも休む隙もなく、ゼオンに追撃される。

ゼオン『……』ガッ

アサシン『…ここまで…か…』

ゼオン『…』ブォン

しかし殺すのではなく、ゼオンはゾフィスの方へアサシンを投げ出した。

アサシン『うっ!』

ゾフィス『…ありがとうゼオン。一応試しておきたいとは思っていたのですよ』

アサシン『…か…』

ゾフィス『始めましょうか』

ゾフィス『これより私は…サーヴァントになる』
363 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/22(月) 00:40:01.61 ID:aDBTV6/+0
ここまで

もしかすると前半書いてた部分と今の内容が矛盾するかも…できるだけは合わせる
364 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/23(火) 08:37:25.67 ID:tLy9kdT+0
365 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/24(水) 18:15:16.15 ID:b7qnuboN0
再開します
366 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/24(水) 18:27:12.96 ID:b7qnuboN0
ゾフィス『ハッ!』

アサシン『…カハッ!?』ドクン

アサシン(力が…吸いとられ…アレ……)

アサシン『…ク…ァ…』シュイン

ゾフィス『…力がみなぎる…』

ゾフィス『アハ…無事、完了しましたね』

ゾフィス『ではゼオンも…』

ゼオン『!!』

バーサーカー『urrrrrrrr…!』シュイン

ゼオン『ガァァァ!!…ガ…』ガタガタ

ゼオン『……』

雁夜『…』

ゾフィス『さ…行きましょうか。私の人形達』
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