【ガルパン】 紗希 「マルヤマサキ です。」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 02:54:40.20 ID:TWoGkTg0O
紗希ちゃんの横顔を見て思いついたお話。
時期としては大学選抜戦後の11月

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1512669280
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 02:57:09.89 ID:TWoGkTg0O
《関東地区合同強化演習への移動列車内》
沙織 ジィーーー。

麻子 「沙織!」

沙織 「あっ////。」

ジィーーー。

麻子 「沙織、見過ぎだぞ。」

チラッ、チラッ。

沙織 「麻子だって、さっきからチラチラ見てるじゃない。」

麻子 「わ、わたしはチラ見だ。ガン見の沙織と一緒にするな。」

華 「お二人ともそんなにジロジロ見ては失礼ですよ。わたくしのようにスマホでこっそり撮ってその画像をジックリご覧なさい。」

みほ 「華さん、盗撮はもっとダメだから。」

沙織 「あっ、この角度イイ!送信して。」

麻子 「私も頼む。」

華 「ぼんやりとした表情がまた可愛くって先ほどから母性をくすぐられっぱなしです。」

みほ 「でも、あれだけバッサリ髪の毛切ったら見ちゃうよね。丸山さんを知らない人が見たらどう見ても、スゴく綺麗な顔立ちの美少年だもの。パンツァージャケットに、スカートだからなんとか女の子ってわかるけど。」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 02:58:08.63 ID:TWoGkTg0O
みほ 「丸山さん何かあったのかな?」

沙織 「失恋だよ!すんごい好きだった人に足蹴にされて捨てられたんだよ!」

華 「女子高の学園艦では彼氏なんてできないのでは?」

みほ 「恋人がいるようには見えなかったよね。」

沙織 「じゃあ、不倫だ!体育のアイツとか、英語のアイツとか『やっぱり妻は裏切れない。』
って言われて、誰にも相談できずに悩んでたんだよ。」

みほ 「沙織さん妄想凄すぎ。」

沙織 「かわいそう……。沙織お姉さんの胸で泣けばイイのに。」

麻子 「なんで沙織の胸限定なんだ。私の胸だっていいじゃないか。」

沙織 「だって、麻子、胸ないじゃない。」

麻子 ガァーーーン

華 「大きさで決まるなら、わたくしに軍配が上がりますね。」

みほ 「なんか、話がズレてきてるんだけど。」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 02:59:33.15 ID:TWoGkTg0O
優花里 「そういった理由ではありませんから。」

華 「優花里さん何か御存じなのですか?」

麻子 「あんなふうにさせたのは、どこのどいつだ!」

優花里 「ウチの父です。」

みほ 沙織 華 麻子 「えぇーーー!」

華 「優花里さんのお父様と不倫を?」

優花里 「違います、違います。髪を切ったのが父と言うだけで、決して不倫関係では、」

優花里 「あまり騒がれたくないと言うことで丸山殿には話さないように言われたのですが、あまりに間違った憶測が飛び交っているので、お話しします。」

優花里 「昨日の夜、店の片付けを手伝っていた時のことなんです。」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 03:00:48.83 ID:TWoGkTg0O
6
《回想 秋山理髪店内》
好子 「掃き掃除はやるから、優花里は鏡を磨いてちょうだい。」

優花里 「は〜い。」

♪♪♪♪ ♪♪♪♪

優花里 『ん?LINEが……。丸山殿?珍しいですね。なんでしょう?』


[秋山先輩助けて下さい。店の前にいます。]


優花里 『???何事でしょう???』

優花里 「ぎぇ〜!何があったんですか?とにかく中へ。」

淳五郎 「どうしちゃったの?」

好子 「大丈夫?」

紗希 『!』 スッ 店内のテレビを指差す
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 03:02:06.76 ID:TWoGkTg0O
〔テレビのニュース番組〕
アナウンサー 「今日、大洗で起きた住宅火災のスクープ映像です。」

スマホ撮影者 「やべー、すげー燃えてる。」
「3階にまだ女の子いるよー。」

アナウンサー 「母親が1階に降りて来客に対応していた間に2階のキッチンの天ぷら鍋から出火。3階には子供部屋で遊んでいた5歳の女の子が取り残されています。」

スマホ撮影者 「なんで消防来ないのー。」
「サイレンも聞こえない。」

アナウンサー 「女の子が助けを求めている窓の下には近所の方でしょうか?マットレスのような物を広げ飛び降りるようにうながす姿が、その側には女の子の母親でしょうか?うずくまる女性の姿が映っています。」

スマホ撮影者 「3階から飛び降りろって無理だよ。」

アナウンサー 「この直後、子供部屋をいっきに煙が覆います。」

スマホ撮影者 「女の子、見えなくなっちゃった。」

アナウンサー 「カメラが信じられない姿をとらえます。」

スマホ撮影者 「おいっ!今、家の中に誰か飛び込んでいったぞ!」
「嘘でしょ!女の人だったんじゃない、死んじゃうよ。」

アナウンサー 「火災を見守っていた人ごみの中から家の中に駆け込んで行く女性の後ろ姿をカメラがとらえています。」

スマホ撮影者 「あぁっ!窓、見て!女の子抱っこしてる。」
「えっ、どうすんの?」
「わぁっ!飛び降りた!」
「すげー!」
「大丈夫みたい、2人ともちゃんと歩いてる。」
「あの女の人、子供をお母さんに渡したら走って行っちゃった。」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 03:02:55.69 ID:TWoGkTg0O
優花里 好子 淳五郎 「・・・・」

『目の前に真っ黒、コゲコゲ、チリチリの女の子がいると言うことは?』

優花里 「これ!丸山殿なんですか!」

紗希 コクリ

優花里 好子 淳五郎 「えぇっー!」

好子 「優花里、お風呂に連れてってあげて。あと、何か着替えも!」

優花里 「丸山殿、奥へ。」

好子 「なんて、危ない事。」

淳五郎 「あの子、無茶するね。」



《回想終了》
優花里 「と言うことが昨日あったんです。」

みほ 沙織 華 麻子 「えぇっー!」

沙織 「昨日から何度もテレビでやってた!」

みほ 「丸山さんにケガはなかったの?」

優花里 「ハイ、それは私も奇跡だと思います。」
「父もできるだけ女の子っぽさが残るように頑張ったんですが、焼け焦げた髪があまりに多かったので、ナオミ越えのボーイッシュになってしまって。」

沙織 華 麻子 『いやっ。お父さんは天才だと思う。』

優花里 「髪の毛を切って、やっと落ち着いて張り詰めていたものが無くなったのか、私の胸に飛び込んで来てしばらく泣いてました。」

沙織 華 麻子 『!』

優花里 「怖かったんだと思います。煙と炎に包まれていた訳ですから。」
「泣いていた丸山殿には悪かったんですが、なんか可愛くって、可愛くって、おもいっきり、ギュ〜ってしちゃいました。」

優花里 「年下もいいですね。なんか…守ってあげたいー!みたいな。」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 03:04:05.93 ID:TWoGkTg0O
沙織 華 麻子 ギロッ

優花里 ギクッ

麻子 「この胸で……。」 サスサス

優花里 「ひゃ。何をするんですか。」

沙織 「この程度の胸で……。」 モミモミ

優花里 「はぅん。お、おやめください。」

華 「………」 コリコリ

優花里 「あぁん。そこはやめてください。五十鈴殿、目が怖いです。」
「あぁ〜ん、はぁ〜ん、あぁ〜ん。」



梓 「先輩達、何やってんだろ?」
「ねぇ、紗希。今度の休み一緒に買い物行かない?」

あや 「あぁ!梓、抜け駆け。」

梓 「な、なによ!と、友だちどうしで買い物なんて。ふ、普通じゃない。」

あゆみ 「おもいっきり動揺して何言ってんのよ。いい男、連れて歩きたいだけでしょ。」

優季 「紗希ちゃんは、ウサギさんみんなのものだからね。」

梓 「じゃあ、週替わりってことで。とりあえず、次は私から。」

桂利奈 「却下!5週目になっちゃったらもう髪伸びてんじゃん。」

梓 「うぅ〜、じゃあみんなで……。」

紗希 コクリ
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 03:05:01.35 ID:TWoGkTg0O
10
《富士演習場》
蝶野 「みんな、おはよう!これより第7回関東地区合同強化演習を開始する。」

「本日より3日間、徹底的に鍛えていくから覚悟しなさい!」

「午前中は専門分野別訓練、午後は、実戦演習!」

「複数を兼務しているものの選択は本人にまかせるからこの演習を機会に苦手分野の克服に努めてちょうだい!なお、車長と通信手は訓練内容が重複するので合同とする。」

「宿舎に荷物を置き、専門分野別に集合!20分後より訓練を開始!」

「解散!」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 03:05:50.95 ID:TWoGkTg0O
桂利奈 「ずいぶん、ぬかるんでるね。こっちは雨だったのかな?」

あゆみ 「まぁ、戦車には関係ないけどね〜。」

紗希 ズルッ グチャ

梓 「紗希!大丈夫?」

紗希 「うぅ〜」

あや 「しかし、頭から突っ込むかね?」

優季 「とにかく、顔洗って体操服に着替えなよ。」

紗希 コクリ 「うぅ〜」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 03:06:39.70 ID:TWoGkTg0O
他校の選手達の会話
「ねぇ、どっちにする?」
「装填訓練はないよね。」
「去年やったけど、ただの筋トレじゃん。」
「地味なわりにキツイし」
「だいたい私、車長だし〜」
「この演習で砲撃の精度をあげるぞ!」
「車長の資質を向上させるのだ!」

『!!!!!!!』

装填手訓練に向かう大洗4人
カエサル 「うちから装填手訓練は4人か!?」

スズキ 「意外と少ないもんだね。」

優花里 「兼務してる人は装填訓練を敬遠してるみたいですよ。なんか、キツイって噂ですから。」

紗希 コクリ 学校ジャージ姿

他校の選手の会話
「い、今の見た?」
「なに、あの子?」
「男の子だよね?」
「超カワイイ!王子様みたい。」
「なぜ、殿方がいる?」
「こ、これは確かめなければならないな!」
「装填手訓練を選択するか。」
「私も!」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 03:07:27.35 ID:TWoGkTg0O
他校の選手達の会話
「なんか、見とれちゃう。」
「大洗って共学だったっけ?」
「なぜ、殿方が戦車道を?」
「茶道や華道の世界にも男性はいる戦車道をしてはいけないと言う決まりはないはずだ。」
「まだ、戦車道を始めたばっかりで男物のパンツァージャケットが間に合わなかったんだよ。」
「だから学校の体操服なんだ。」
「まだ1年生かな?」
「あんな子に『先輩、好きです。』なんて言われたらも〜」
「名前、なんて言うのかな?」
「気になる!気になる!」

カルパッチョ 「たかちゃーん。久しぶりー。」

カエサル 「ひなちゃん!」

カルパッチョ 「ねぇねぇ?どこに隠してたのよ。あんなイケメン。」

カエサル 「あぁ。丸山のことか。」

カルパッチョ 「えっ!女の子なの?」

カエサル 「あぁ、そもそもウチは女子校だからね。」
「ひなちゃん丸山のこと知ってたの?」

カルパッチョ 「大学選抜戦でM-3から援護射撃してくれた子たちでしょ。」

カエサル 「私も今朝、会って驚いたんだ。」
「なにかあったんだとは思うけど、普段から物静かな奴だから聞きづらくて。」

カルパッチョ 「でも、みんな男の子だと思ってるわよ。ウチのP-40の装填手もやたらテンションあがっちゃってるし。」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 03:08:15.95 ID:TWoGkTg0O
オレンジペコ 「ダージリン様、それでは行ってまいります。」

ダージリン 「ペコ、ケガをしないように気をつけるのよ。」

オレンジペコ 「はい、ダージリン様。」




オレンジペコ 『ん?思った以上に選択した人が多いなぁ〜。やたらざわついてるけど……なんなんだろうこの感じ?』

オレンジペコ 「何かあったのですか?」

聖グロリアーナ装填手 スッ 紗希を指差す

オレンジペコ 「ふぁっ!////」
『なんて美しい殿方なんでしょう。』
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 03:09:04.40 ID:TWoGkTg0O
蝶野 「なんだ!今年は随分人数が少ないじゃないか!」

車長担当教官 「今年は装填手訓練に希望者が殺到しているらしいです。」

蝶野 「珍しいな。ちょっと様子を見てくる先に始めておいてくれ。」




蝶野 「随分賑わっているな。どういう事だ?」

装填担当教官 「……彼がいるからじゃないでしょうか////////」

蝶野 「彼?お前は何を言っている!」

装填担当教官 紗希を指差す

蝶野 「おぉ!////////」

蝶野 「おい!そこの装填手。」

紗希 ギクッ

蝶野 「所属と氏名は!」

紗希 「大洗女子、1年、マルヤマサキ です。」

全員 「マサキ君って言うんだ〜。」

蝶野 「マルヤ装填手、単刀直入に聞く!何歳年上までアリだ?」

紗希 「・・・・・はい?」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 03:09:45.80 ID:TWoGkTg0O
蝶野 「……この模擬弾はティーガークラスの88mm!『普段より重い』と、言うものがほとんどだと思うので、気を抜かないように、足の上に落とせば簡単に骨が砕けてしまうぞ。」

蝶野 「なお、この装填訓練器は不整地走行中の装填を想定してこの様に……(グラグラ)。台座ごと揺れる様になっている。」

カエサル 『ウチの装填訓練器も改良するか!』

蝶野 「例年、バランスを崩してケガをするものがいるので注意するように!」

装填担当教官 「蝶野教官は車長訓練に戻ったほうがいいのでは……」

蝶野 「これだけ人数が多いとお前も大変だろ。しばらく手伝ってやる。」

装填担当教官 「いえ、大丈夫ですから…教官は早く…」

蝶野 ギロッ

装填担当教官 「た、たすかります……」
『恐〜』
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 03:10:38.22 ID:TWoGkTg0O
紗希 ガコン ガコン

装填手達
「ステキ」
「いい」
「なんて美しい後ろ姿」

蝶野 「ハイ!次、交代。」

オレンジペコ ガコン ガコン グラッ

オレンジペコ 「キャー!」

ガシッ

オレンジペコ 「マルヤ様////」
『わたくし、今、マルヤ様の腕の中に……』
『こんなに近くにマルヤ様の顔が……』

紗希 ニコッ

オレンジペコ ズキューーーン
『撃破されました。』

オレンジペコ 「あ、ありがとうございます////////」

装填手達
「あぁ〜いいなぁ〜」
「お姫様抱っこ〜」
「私も〜」

蝶野 ニヤッ

蝶野 「マルヤ装填手、前へ。」

紗希 ドキッ

蝶野 「お前の装填動作は実に無駄が無い。皆に手本を見せろ!」

紗希 ガコン ガコン

蝶野 グラッ 「あ〜れ〜」

ガシッ

蝶野 「マサキ君////」
『マサキ君の腕の中…』

紗希 ニコッ

蝶野 ズキューーーン
『撃破されました。』
『このまま、ずっとこうしていて……』

装填手達
「今のはワザとだろ!」
「顔が笑ってるぞ!」
「マサキ君から離れろ!」
「この、色気ババア!」

蝶野 「バ、ババア……」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 03:12:06.67 ID:TWoGkTg0O
《1日目の訓練終了 食堂》
あや 「聖グロリアーナの子に聞いたんだけど聖グロリアーナは近くのリゾートホテル貸し切ってるんだって。」

優季 「えぇ〜いいなぁ〜。」

桃 「こら!お前ら贅沢言うな。」

桂利奈 「だって、今ごろフランス料理のフルコースとか食べてるんですよ。きっと。」

柚子 「この施設は高校戦車道連盟が運営しているから格安で利用できるの。」
「だから、みんなから集めたお金も交通費だけであとは学校の戦車道予算で賄えたの。」

ナカジマ 「リゾートホテルと比べるからだよ、普段暮らしてる部屋に比べたら大浴場もあっていいじゃない。」

華 「食事だって高級な物ではないですが、とても美味しいじゃないですか。おまけにご飯がお代わり自由なんて言うことありません。」

杏 「だったら来年はアンツィオみたいに野営にすっか!」

あゆみ 「アンツィオ、野営してるんですか?今晩、結構冷え込んでますけど…」

杏 「合宿費用安くおさえてまた、新しい戦車買おうとしてるんじゃないか?まぁ、あいつらならどこだって宴会してるだろうけどね〜」

梓 「食事や寝床はともかく、お風呂はどうしてるんですか?演習で結構、汗かいたりホコリかぶったりしてますけど。」

杏 「まあまあ、そのあたりは、彼女達もレディーなんで触れてあげないようにしようか。」

梓 あゆみ あや 優季 桂利奈 『・・・・・』

梓 「ここって快適だよねー。」

あゆみ 「また来年も利用したいなー。」

あや 優季 桂利奈 「だよねー。」

紗希 『トイレは?』

カエサル 『ひなちゃん、気にしないからね。』
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 03:13:16.15 ID:TWoGkTg0O
《消灯間近 談話室前》
絹代 「ん? 福田、何やら皆、熱心に書き物をしているが……。」
「見た所、装填手ばかりのようだが、装填手には何か学科的な課題が出たのか?」

福田 「あ、いや〜。おそらく恋文かと。」

絹代 「なんだと!」

福田 「装填手のなかでは大洗の『マルヤ装填手』の話題で持ち切りでありまして。」

絹代 「マルヤ装填手?」

福田 「どう言ういきさつか定かではありませんが大洗女子に在籍する殿方なのであります。」

絹代 「女子校に?そんなバカな?」

福田 「////////それがその〜」

絹代 「なんだ?」

福田 「誰もが瞳を奪われるほどの美男子なのであります。」

絹代 「美男子?」

福田 「おっ!百聞は一見にしかず。ただいま、洗濯室から出てこられた方がマルヤ装填手であります。」

絹代 「はっ!////////」

福田 「戦車服のお洗濯でありますか。」

紗希 コクリ

福田 「本日はお疲れ様でございました。おやすみなさいませ。」

紗希 コクリ 「西さん福田さんおやすみなさい。」 ニコッ

絹代 ズキューーーン
『撃破されました。』
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 03:14:14.76 ID:TWoGkTg0O
知波単装填手達 「マ、マルヤ様!お待ち下さい。」
「こ、これを受け取って下さい!」

整列 深々お辞儀 手紙差し出す。

紗希 コクリ
『全員、半紙に毛筆書き……ちょっと怖い。』
[円谷正樹様][丸谷正紀様][丸屋将生様]等々
『あ、あら〜』

紗希 「////////おやすみなさい。」 ニコッ

知波単装填手達 『 ふわぁ〜』
「おやすみなさいませ。」
「みんな、早く部屋に戻って寝るぞ!夢で お会いするのだ!」
「では、隊長。おやすみなさいませ。」 ダダダダ

絹代 「福田、私も部屋に戻る。」

福田 「は、はい?」

絹代 「夢でお会いしたい。」

福田 「た、隊長?!」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 03:15:18.66 ID:TWoGkTg0O
《聖グロリアーナ宿舎のリゾートホテル》
星空を見上げるペコ
オレンジペコ 『マルヤ様はもうおやすみになられたのでしょうか?』
『わたくしは眠れません…』
『マルヤ様の腕の中に抱かれた時のドキドキが今もなお止まらないのです…』
『このような気持ち…初めてです。』
『明日までの時間がもどかしいです…早くお会いしたい…』
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 03:18:07.45 ID:TWoGkTg0O
《教官室》
蝶野 『高校生に熱を上げてしまうとは…』
『何年ぶりだろうかこんな感覚は…』
『戦車道の戦術ならいくらでも思いつくのに…人の心の掴み方という物はサッパリだ…』
『マサキ君…君は私のことを好きになってくれたりするのか?』
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 03:19:27.43 ID:TWoGkTg0O
《富士演習場宿泊棟 絹代の部屋》
絹代 窓の外を眺める

福田 「…ん? 西隊長、起床時間までまだ2時間もありますが…眠れないのでありますか?」

絹代 「すまない。起こしてしまったか?寝付いてもすぐ目が覚めてしまうのだ…」

「一目惚れというのは本当にある物なのだな。」

「あんなものは小説や映画の中だけの話だと思っていた。」

福田 「マルヤ様でございますか?」

絹代 「わかるか?」

福田 「随分、素直でございますね。」

絹代 「////////嘘を取りつくろう気にもならんな。何度、寝付いても『ニコッ』と夢の中で微笑んで下さる。その都度こうして目が覚めるのだ。」

絹代 「これは恋というものなのか?」

福田 『////////』

絹代 「福田、お前の初恋の話を聞かせてくれないか?」

福田 「今の西隊長には、こばむ気になりません…」
「わたくしは4年生の時であります。」

絹代 「4年生!貴様、見かけによらずオマセさんだな!」

福田 「////////ひ、人並みであります!隊長が奥手すぎるのであります。」

絹代 「すまん。そう怒るな、続きを聞かせてくれ。」

福田 「クラスの男子に想いを寄せておりました。」
「その子は頭もよく、運動もできて、友達も多くクラスの中心的存在でありました。」
「わたくしだけでなく想いを寄せていた女子は多かったと思います。」

絹代 「福田、話してくれて嬉しいぞ。」

「恋をするというのはいいものだな。」

とろ〜ん しっとり

絹代 「大洗女子は向かいの宿泊棟だな。マルヤ様はどの部屋でおやすみなのだろう?」

福田 『乙女だ!初めて見た。西隊長が恋する乙女になっている。』

絹代 「福田、頼みがある。」

福田 「なんでありますか?」

絹代 「その眼鏡、貸せ!」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 03:20:28.52 ID:TWoGkTg0O
《2日目 朝》
ダージリン 「ペコ、随分早いですね。」

オレンジペコ 「おはようございます。ダージリン様」
「わたくし、自主トレーニングといたしまして演習場までランニングでまいります、では。」

ダージリン 『まぁ、熱心だこと…』


《朝食時》
聖グロリアーナ装填手達
「ペコの姿が見えないぞ!」
「抜け駆けしやがったな!」
「あのチビ〜〜!」

ダージリン 『あら、そう言うことですか。』
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 03:21:29.79 ID:TWoGkTg0O
オレンジペコ ハア ハア ハア…

聖グロリアーナ戦車部隊 ズドドドド…

聖グロリアーナ装填手達 「馬鹿めっ!」
「抜け駆けなどくわだてるからだ!」
「この鈍足オンナ!」
「マサキ君に向けて全速前進!」 ズドドドド…

オレンジペコ ハア ハア……ヘタッ

ダージリン 「ペコ、乗りなさい。」

オレンジペコ 「ダージリン様……。申し訳ありません。」

ダージリン 「恋愛と戦争には手段を選ばない。」
「先制攻撃に打って出るのはいいですが、自身の能力が分析できてなければ、勝てる戦も勝てませんわよ。」

オレンジペコ 「お恥ずかしい限りです。追いつかれるなんて………」

ダージリン 「ペコ、これを。」

オレンジペコ 「!」 バスケット

ダージリン 「ホテルの方に詰めていただきました。」
「腹が減っては………。というでしょう。」
「朝食もとらずに飛び出して行くなんて。あなたは、そんな基本的な準備からおこたっていたのですよ。」

オレンジペコ 「ダージリン様………」

ダージリン 「さあ、しっかり食べて!戦いに臨みなさい。」

オレンジペコ 「ダージリン様、ありがとうございます。」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 03:22:16.61 ID:TWoGkTg0O
《装填訓練所》
蝶野 「……西、なぜお前がここにいる?」

装填担当教官 『蝶野教官も人のこと言えませんけど〜。』

絹代 三つ編み、丸眼鏡
「絹代の双子の妹の綿代で〜す。装填手やってま〜す。」

蝶野 「・・・・・アホか!」
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 03:23:06.19 ID:TWoGkTg0O
《車長訓練所》
みほ 「おはよ〜、あれ!福田さん今日はコンタクトなんだ。」

福田 「コンタクトと言うわけではないのですが………」

沙織 ジィーーー。

福田 「武部殿、何かわたくしの顔に付いておりますか?」

沙織 「福リン。いいよ、いい。」

福田 「な、何がでございますか?」

沙織 「眼鏡はやめて、コンタクトにしよう!その方が絶対モテるよ。」
「三つ編みも子供っぽくなるからほどいちゃお。」

サラサラ〜 ツヤツヤ〜

みほ 「うわ〜!福田さんの黒髪、綺麗〜。」

福田 「何をするでありますか。照れるであります。」
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 03:23:55.82 ID:TWoGkTg0O
ダージリン 「朝から随分楽しそうな声が聞こえますね。」

沙織 さわさわ さわさわ

福田 「照れるであります。照れるであります。」

ダージリン 「あら、福田さん今日はイメージが違いますね。」

福田 「ダージリン殿、おはようございます。」
「ダージリン殿、武部殿を止めてください。先ほどから髪を撫でられっぱなしなのであります。」

ダージリン さわさわ
「本当に美しい黒髪だこと。武部さん、わたくしにいい考えがありますわ。」

ダージリン シュッ シュッ シュッ
クリッ クリッ クリッ

沙織 「うわ〜!ダージリンさん上手!」

みほ 「それに、スゴく早い!もう出来ちゃった。」

ダージリン 「いかがかしら?気に入っていただけると嬉しいんだけど。」 鏡を見せる

福田 「ふわぁ〜////////」

みほ 「綺麗な編み込み!」

沙織 「いつでも聖グロリアーナに転校できるよ!」

福田 「ダージリン殿、わたくし感激の極みでございます。」

ダージリン 「そうね…何か名前を付けて差し上げないと。」
「福田さんあなたは『玉露』といたしましょう。」

福田 「ぎょぎょ!?」
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 03:54:01.55 ID:TWoGkTg0O
《装填訓練所》
優花里 「みなさん随分、集まりが早いですね。私たち遅刻しましたか?」

紗希 パンツァージャケット姿、もちろんミニスカート

他校装填手達
「マルヤ…さ…ま?」

「マサキ…く…ん?」

『マルヤ…マサキ』
『マルヤマサキ』
『マルヤマ…サキ』
『バンザーイ』

「女の子だったの」

『でも…いい』
『なんか…いい』
『むしろ…いい』
『お近づきになりたい!』

オレンジペコ 蝶野 絹代
ギロッ ギロッ バチッ バチッ
『私は負けない!』
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 03:55:14.05 ID:TWoGkTg0O
紗希 ガコン ガコン

装填手達
「やっぱり…ステキ」
「やっぱり…いい」
「やっぱり…美しい後ろ姿」

蝶野 「ハイ!次、交代。」

紗希 「絹代さん。」

絹代 『!』『丸山様が隣に////////。』

紗希 「三つ編み、可愛い。」 ニコッ

絹代 ズキューーーン
『撃破されました。』 ふわぁ ふわぁ

蝶野 「西!何をボーッとしている!お前の番だ。」

絹代 「は、はい。」
『しかし、この眼鏡は度がキツイな足元も良く見えん。』

グラッ

絹代 「わぁー」

ガシッ

絹代 「丸山様!」
『丸山様の腕の中に』

紗希 ニコッ

絹代 ズキューーーン
『再び撃破されました。もはや、この世に思い残す事はありません。』

優花里 「昨日から丸山殿の近くでやたら人が転びますね。」

スズキ 「ちょっと、いいなぁ〜って思ってるんだけど////」

カエサル 「実は私も////」

グニ〜 つねられる

カエサル 「イタタタタ」

カルパッチョ ギロッ

カエサル 「ひなちゃん。」

カルパッチョ フンッ

カエサル 「うそ、うそ。冗談、冗談だってば」
「ん?」クンクン
「?っ!」

カルパッチョ 「////////」
「たかちゃん、サイテー!」
バシッ!
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 03:56:01.70 ID:TWoGkTg0O
《昼休み》
オレンジペコ 「丸山様、蝶野教官にお連れするように言われました。 こちらです。」

紗希 コクリ


………………………


《湖の遊歩道》
知波単装填手達 「すぐ近くにこのような美しい湖があるとは知りませんでした。」

絹代 「去年はまだこの遊歩道は工事中だったのだ。」
「どうだ、明日の昼休み丸山様を散策にお誘いしては?」

知波単装填手達 「………」

絹代 「どうした?」

知波単装填手達 「我々、隊長の恋愛成就のためならば身を引く所存であります。」

絹代 「バカなことを言うな。恋愛に部下も上官もあるか。」
「見たところ聖グロリアーナは個人技が目立つ。我々は組織戦で戦おう。この中の誰かが丸山様の心を射止めるのだ。」


………………………


オレンジペコ 「美しい湖ですね、丸山様。」

紗希 「………」

オレンジペコ 「本日、わたくしのチームメイトが全治2週間のケガをおいました。」
「わたくしが今、こうして歩いていられるのは丸山様のおかげなのです。」

紗希 フルフル

オレンジペコ 「それに見合ったお礼を差し上げたいのです。」

紗希 「……お気持ちだけ」

オレンジペコ 「気持ちなら受け取っていただけるのですね。」

紗希 「教官が………」

オレンジペコ 「このような所に教官がお呼びだと思われますか?」

紗希 ドキッ

オレンジペコ 両手を紗希の頬に

オレンジペコ 「わたくしをこんなにも大胆にさせるなんて罪なお方です。」
「わたくしの気持ち…初めての唇を捧げます。」

チュ〜〜



絹代 「あっ!」
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 03:56:53.80 ID:TWoGkTg0O
知波単装填手達 「あっ、あれは………」

絹代 「全体、回れ右!撤退!」 ダダダダダ

オレンジペコ 「キャッ!」 タタタタタ

紗希 ポケ〜

知波単装填手達 「うっ…うっ…。隊長、失恋というものは辛いものでありますね!」

絹代 「馬鹿者!泣くな!」
「おい、午後の実戦演習は確か…」

知波単装填手達 「はい!相手は聖グロリアーナ。10対10の殲滅戦です。」

絹代 「なに!殲滅戦。」

絹代、知波単装填手達 「そんなもの関係あるか!」
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 03:59:04.11 ID:TWoGkTg0O
《実戦演習 知波単vs聖グロリアーナ》
絹代 “全車に告ぐ!この試合、殲滅戦であるが、我々は敵隊長車チャーチルをフラッグ車と想定し撃破にあたる!”
“いいか!他の車輌には構うな!”
“チャーチルのみを狙え!”

福田 “隊長、そんな試合形式を無視しては……”

福田車操縦手 「福田車長、装填手の様子が変です。」

福田 「どうした?」

福田車装填手 「?〜?〜、ベゴ〜、ベゴ〜。」

福田 「もはや、獣だな」

玉田 “装填手の様子がおかしい!”
“野良犬のようなうなり声をあげながら『チャーチルはつぶす』と”

細見 “こっちもだ何が起きてるんだ!”

福田 “私が察するに、恋のサヤ当てかと”

玉田 “おい、どうする?”

細見 “こんな采配、後で教官に説教を食らうのは目に見えているぞ!”

福田 “もはや、隊長に我々の言葉は届かないかと…”
“いっそのこと我々も運命を共にして散りますか。”

玉田 細見 『…………』
「仕方ない、やるか!」
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 04:00:33.92 ID:TWoGkTg0O
絹代 「突撃!!!」


………………………………


審判担当教官 「知波単学園、残存車輌0。聖グロリアーナ女学院、残存車輌9。よって聖グロリアーナ女学院の勝利!」

沙織 「なんなのこの試合。」

優花里 「殲滅戦で15分ってあり得ないですね。」

みほ 「うわ〜、チャーチル、ボロボロだね。」

蝶野 「知波単学園、隊長、西!すぐに本部に来い!」
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 04:01:30.12 ID:TWoGkTg0O
《その夜、絹代の部屋》
絹代 窓ガラスに映る自分の姿を見つめる

スーッ、スーッ、クリッ、クリッ、 髪を三つ編みに

福田 「んっ?」
「西隊長、これを。」 ハンカチ

絹代 「えっ?なんだこれは。」

福田 「…涙が。」

絹代 「!」
「すまない、気付かなかった。」
「恥ずかしいところを見られたな。」

福田 「丸山様でございますか?」

絹代 「丸山様がこの姿を見て『可愛い』と言ってくださった。」
「今まで、『男勝り』だの『おとこ女』だの、からかわれていた私のことを『可愛い』と………」

福田 「…………」

絹代 「福田、嫉妬というものは、醜いものだな。」
「後悔するとわかっていても、抑える事が出来ない………」

福田 「本日の演習の事でございますか?」

絹代 「どうしても自分の感情を抑えることができなかった。」
「丸山様とオレンジペコ殿がくちづけを交わしているところを見てしまったのだ。」
「すでに、そんな親密な関係だったとは……。私の初恋は、たった一日で終わってしまった。」

絹代 「女性だと知りながら恋心が冷めない私は異常なのだろうか?」

福田 「……いえ、人を愛することに変わりはないと。」

絹代 「福田、お前の失恋の話を聞かせてくれないか?」

福田 「………はい、昨日のクラスメイトの男子の話ですが、5年生になった4月にクラス替えがあったのです。」
「掲示板に張り出されている名前を探しました。自分の名前よりも先にその子の名前を…」
「でも、どのクラスにもその子の名前がないのです。」

福田 「一週間ほどしてわかったのですが、その子の父親の転勤で家族で春休みの間に上海に引っ越したと聞きました。」

絹代 「自分の気持ちを伝えられなかった事に後悔はないのか?」

福田 「まだ小学生ですからそこまでの気持ちは……。それに上海ですから伝えていたところでどうにかなった訳でもありません。」

福田 「もう、5年も前の話です。今も上海で暮らしているのか、また違う町で暮らしているのか、今となってはすれ違ったとしてもお互い気付く事もないでしょう。」
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 04:02:14.62 ID:TWoGkTg0O
絹代 「丸山様に意中の人がいると知りながら想いを伝えるのは間違っているだろうか?」

福田 「はぁ…………わたくしは、隊長が後悔をされないことが一番かと。」

絹代 「すまないな福田、お前まで悩ませてしまって。」

福田 「…………隊長、今夜は少し冷えます。布団に入って休みましょう。」

絹代 「お前は優しい奴だな。」

福田 「////////」
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 04:03:06.04 ID:TWoGkTg0O
《最終日、昼休み》
他校装填手達
「丸山様、一緒に写真をとってください。」
「紗希ちゃん、次は私たちと。」
「あ、あの丸山さんさえ良ければツーショットで。」
「もし、よろしければLINEを…」

絹代 「丸山様、蝶野教官にお連れするように
言われました。 こちらです。」

紗希 (ギクッ) コクリ


………………………



蝶野 「丸山装填手を見なかったか?」

装填手 「先ほど知波単の西さんが教官がお呼びだと言って連れていきましたが…」

蝶野 「なんだと!」


………………………


《湖の遊歩道》
絹代 「………ここは美しいところですね。次は演習抜きで来たいものです。」

紗希 「………」

絹代 「昨日は危ないところを助けていただきありがとうございました。」
「おかげで、このように無事に歩くことができます。」

紗希 フルフル

絹代 「なにか、お礼を差し上げたいのですが。」

紗希 「……お気持ちだけ」

絹代 「気持ちなら受け取っていただけるのですね。」

紗希 「教官が……。」

絹代 「このようなところに教官がお呼びだと思われますか?」

紗希 ドキッ

絹代 ジロッ

紗希 ギクッ

絹代 紗希を、木にドン。

紗希 ビクビク

絹代 「このような強引な方法でしか自分の気持ちを伝えることが出来ない不器用なわたくしをお許しください。」
「わたくしの気持ち…初めての唇を捧げます。」

チュ〜〜



蝶野 「あっ!」
『あの単細胞オンナ……ぶっ潰す。』
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/08(金) 04:03:55.34 ID:TWoGkTg0O
《最終実戦演習》
蝶野 「最終実戦演習は毎年、全車輌を2チームに分けた殲滅戦が恒例であるが、今年は参加車輌が多いため、まず、1対1の一騎討ちを行い、勝ち残った車輌を2チームに分け殲滅戦を行う。」

蝶野 「組み合わせは、この掲示板にある通り。」
「あいにく、参加車輌が奇数であるため1輌余ることになった。」
「知波単学園、隊長、西。車輌と共に前へ。」

絹代 「は、はい」

蝶野 「厳正な抽選の結果、お前の車輌が余った。」

絹代 ギクッ

蝶野 「私が相手になってやる。」
10式戦車44口径120mm滑腔砲 ズドォーーーン




お読みいただきありがとうございました。
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/08(金) 12:38:38.30 ID:+6S3epSuo
キャラ・口調が崩壊しまくってるのは紗希ちゃんの影響か
男(女)は女を狂わせるでホンマ
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/07/06(金) 19:38:58.73 ID:JZ7Db/kSO
【ごちうさSS】もしもココアが身も心も気持ち悪かったら
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1471183031/
6: ◆lirqr6DwLQ[sage]
2016/08/14(日) 23:36:19.61 ID:zAjSeXCiO
>>4
よく覚えてるねwwww

7:名無しNIPPER[sage]
2016/08/14(日) 23:38:17.06 ID:sZJmVt1ko
>>6
あの時いい出来だってほめた人間だからな

糞SSにはそれ相応の反応をするのみ

9: ◆lirqr6DwLQ
2016/08/14(日) 23:40:12.78 ID:zAjSeXCiO
>>7
ありがとう!でも今回はネタだから糞SSだよ笑

10:名無しNIPPER[sage]
2016/08/14(日) 23:42:42.51 ID:sZJmVt1ko
調子にのるなよ自演カス

11: ◆lirqr6DwLQ[sage]
2016/08/14(日) 23:44:05.05 ID:zAjSeXCiO
ウィッス…
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