夜神粧裕「デスノート?」

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154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/08(金) 09:44:05.49 ID:GeOl40L70
ここの粧裕はバカじゃないけど、ミサの日記の真意に気が付くかなぁ……
155 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/08(金) 10:29:52.17 ID:uRq7349Oo
是非ミサを論破してほしいわ
自分は家族殺されてるくせによく平気で人の家族殺せるもんだよ
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/08(金) 12:10:03.56 ID:qR5Kxusf0
いいね面白い
157 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/08(金) 21:41:28.77 ID:WIXCaC200
>>155
映画版だとマジギレして
ミサを一時停止させてるからな粧裕
158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/09(土) 09:45:23.55 ID:pe43dRShO
完全に殺害対象なんだが見つけられるんだろうか
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/09(土) 16:28:36.10 ID:uyy4KF4s0
見つけたとしてどうするか?
粧裕は女だから、崇拝はあっても恋愛感情は湧かないだろうから利用できないだろうし、そもそも利用しなさそう。
かといって殺したらレムに殺されるし。
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/10(日) 00:37:55.09 ID:44FvTRHp0
凶悪犯連続殺人特別捜査本部


L「リンド・L・テイラーが死亡しました」

刑事「リンド・L・テイラーって確かLではなくて死刑囚の男だったよな?」

刑事「あ、ああ。Lがキラを挑発するときにいつもLの代わりに顔を出していた男だ……」

刑事「そ、その男が死んだって……」

総一郎「そ、それではこれは本当にキラが!?」

L「……キラ、なのか? テイラーは死んだ……しかし私は生きて……いや、それよりも世界の人々に向けてメッセージを流すと言っていたな……」

L「この放送、止めさせないとまずい事になる」

総一郎「!」

松田「さくらTVへ電話を……だ、駄目だ、局のどこにかけても電話中……」

刑事「局内の知り合いの携帯は……くっ、電源が入っていない!」

刑事「くそっ! 俺が直接局に行って止めさせてやる!」

松田「宇生田さん!」
161 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/10(日) 00:39:12.09 ID:aHThO4CE0
モブ化と思ったら宇生田かよwwww
162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/10(日) 00:39:16.22 ID:44FvTRHp0
『探偵Lは私を捕まえると明言し、私を悪と決め付け私の行動を否定し挑発行為とも取れる報道を繰り返しました』

『警察関係の方々からL死亡の発表が近日中にあるでしょう。私は私を捕まえようと行動する人間や私を否定する人間を許しません』

L(……こいつ)

ざわ…… ざわ……

刑事「お、おい。捕まえようとする人間も殺すって……」

刑事「だ、大丈夫だ。Lの指示でもう俺達は名前が偽名の警察手帳を持っている」

刑事「そ、そうだ。キラの殺人に必要なものは顔と名前、名前さえ分らなければ……」

『ですが私は決して警察を敵だと考えていません。味方だと考えています。……私を捕まえようとしない限りは』

『私の理想は世界の警察と共に悪の存在できない世界を作り上げること。警察が私に協力してくれればできるのです、心の優しい人間を主とした世界を作り出すことが』

L「……」

刑事「ひ、人を殺しておいて作り上げる世界が何だって言うんだ!?」

刑事「ああ! こんな詭弁聞きたくも無い!」

L「……夜神局長、さくらTVにコンタクトはまだ取れませんか?」

総一郎「駄目です! もう意図的に外部からの連絡を遮っているとしか!」

L「……では他の放送局にすぐにでも依頼をかけてください。内容は探偵Lが世界の人間に向けて発するメッセージ……そんなところでしょうか。私が出演しキラに私はまだ生きているという事を理解させます」

総一郎「なっ!?」
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/10(日) 00:39:46.81 ID:44FvTRHp0
L「無論顔は隠して出演します。テイラーが死亡したことからも、キラ……いえ、このキラは自分にたてつくものを殺します……このキラの次の行動は恐らく警察を脅して協力させる、警察庁長官の命や海外の警察幹部の命を盾に協力させようとしてくるものだと思います」

L「その前に私がまだ生存していることを明かし、キラの注意を私に引く。キラの行動は4本のテープに録画されているでしょうから、すでに録画をしている以上これからの行動が変わることはない……ですが私が生きていると言う計算外がおきたとき、このキラが送ったという残り2本のテープは無意味なものに変わる可能性があります。そうなれば更にキラは動かざるをえなくなる」

L「今放映されている分のテープの影響も、私が出演することによって世間への影響をかなり小さくすることが出来るでしょう……!!」

『番組を変更し、さくらTV前からの生中継をお送りすることにいたします』

『今、さくらTV前で倒れた人物がいるとの情報が入りました!』

刑事「!! 宇生田!?」

刑事「お、おい!? どうなってるんだ!? 宇生田さんも偽造手帳を持っていたよな!?」

刑事「た、倒れて……殺されたのか?」

刑事「く、くっそ〜〜〜! キラか!?」

総一郎「ま、待つんだ。全員落ち着くんだ!」
164 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/10(日) 00:40:22.38 ID:44FvTRHp0
L「はい。皆さん冷静になってください。……相沢刑事も待機をお願いします。今、何の準備もせずにさくらTVへ行くと殺されます」

相沢「え、L! 何を言っているんだ!? 宇生田が殺されたんだ! このまま指をくわえて見ていろって言うのか!?」

L「冷静になってくださいと言っています。宇生田刑事がキラにやられたとしたらあそこに行けば同じ目に遭います。……可能性としてキラの力が増えた……か、このキラには顔だけでも殺せるのかも知れません」

L「そして、宇生田刑事は他局にさくらTV前が映される前に殺された。つまりキラはあのテレビ局内、もしくは局に入るものを監視できる所に居る……それか自分で監視カメラをつけて映像を見ているのかもしれません」

相沢「キラがあの周辺に居ると思うなら余計行くべきじゃないか!!」

L「ですから、冷静になってください。のこのこ出て行けば殺されるのです。行くのならば相応の準備を行なってからです」

相沢「!!」

L「夜神局長、護送車数台とさくらTVへ向かう警官隊には絶対に姿、特に顔が見えないように特殊加工のヘルメットを支給して現場へ急行させてください」

総一郎「分りました! 各員、それぞれの班に分れ準備を行なう! 緊急だ!」

L「報道班の皆さん、他局への根回し如何でしょうか?」

報道班「NHNと交渉が済みました! 回線廻せます!」

L「ありがとうございます」
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/10(日) 00:41:05.06 ID:44FvTRHp0
粧裕の部屋


テレビスマホドウジシチョウチュウ

粧裕「何、これ……一体どうなって……」

リューク「クククッ」

粧裕「コメンテーターの人、探偵の人、スーツを着た人、警察の人二人……計5人も殺されて……」

リューク(5人もって、お前は今日どれだけ殺したんだよ?)

粧裕「一体何を考えて……!?」

『番組の途中失礼します。この放送を見ている日本の皆様、そしてキラ……』

リューク「あん? なんか始まったぞ?」

『私はLです』

粧裕「え!? さっき殺されたはずの探偵の!?」

『キラ……おまえは先ほど私を殺したと宣言していたが、残念ながら私は生きている』

粧裕「な、何?」

リューク「おー?」
166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/10(日) 00:41:51.70 ID:44FvTRHp0
『不思議に思っているか? そうだろう、お前は私を確実に殺したと思っているはずだ。お前の殺しの能力も確実に発動している、しかしそれは私ではない』

『お前が殺した男は、リンド・L・テイラー、テレビやネットでは報道されていない警察が極秘に捕まえた犯罪者であり死刑となる予定だった男だ』

粧裕「!」

リューク「ん? つーことはなんだ? 身代わりってやつか?」

『だがLという私は実在する』

粧裕「……この人」

『さあ! 私を殺してみろ!!』

『どうした!? できないのか!? そうだろうな、お前の能力では私は殺せない、それは分っていた』

リューク「ほほー」

『そしてもう一つ……あえてお前の事をこう言おう』

『キラの犯行を模倣する模倣班……第二のキラ!』
167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/10(日) 00:42:29.09 ID:44FvTRHp0
粧裕「っ!?」

リューク「おお!?」

『そしてキラにも告げる。今回罪も無い人々が死んだ最大の原因は……お前だ!』

粧裕「……」

リューク「ククッ、だってよ」

『キラ、第二のキラ、お前達は殺人犯であり、許すことの出来ない……悪だ!!』

粧裕「……」ギリッ

リューク「お、どうした?」

粧裕「あの探偵さんの言葉を借りて、第二のキラって呼ぶけど……第二のキラを何としてでも見つけ出してやる……」

リューク「おー、気合入ってるな」

粧裕「……」
168 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/10(日) 00:43:11.86 ID:44FvTRHp0
粧裕(気合? そんなのじゃない)

粧裕(どう見てもデスノートの犯行、そしてあの探偵が言うように第二のキラの犠牲者はあたしのせいで生まれたようなもの……)

粧裕(何としてでも見つけ出さないといけない……そして第二のキラの真意も聞き出さなければならない……)

粧裕(第二のキラも……あたしと同じようにノートを使ってしまってもう後戻りが出来なくなっているのか……)

粧裕(この死神のように人間に使わせるためだけに落としたものを拾って使ってしまった……ある意味犠牲者なのか……)

粧裕(はっきりさせないといけない。このノートの所有者として……そして、キラとしてこのノートを使っている者として……)

粧裕(絶対にあたしが第二のキラを見つけ出す)
169 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/10(日) 00:43:45.39 ID:44FvTRHp0
さくらTV近くの建物


???「うっわー、すっごくでっかい車が何台も来たよ、レム」

レム「そろそろここも離れたほうがいいんじゃないのか?」

???「そうだね。でもあのLってのムカツク〜〜〜いっつもいっつもキラのこと悪者扱いして!」

レム「まさか偽者だとは思わなかったな」

???「それ! あいつズルいよ! 顔出しといて実は死刑囚でしたーってズルもズル! わかるわけないじゃん!」

???「もー、面倒くさいけど、今回送ったテープは無しにして、明日またあのLってのを殺すためのテープを送りなおさないといけないなー」

レム「ミサ……お前本当にわかってるのか? 捕まるかもしれないし、何よりキラという人間に殺されるんじゃないのか?」

ミサ「大丈夫だよ。捕まらないように気をつけてるしー、キラはきっと純粋な子には優しいし、いざとなったら目を持ってるミサのほうが強いもん」

レム「そうか……」

ミサ「待っててねー、キラはミサが見つけてあげるんだから!」
170 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/10(日) 00:44:36.34 ID:44FvTRHp0
Lの部屋


L(今回の犯行は、恐らく今まで犯罪者を殺していたキラとは別の人間の犯行……)

L(しかも今回の犯人は顔だけで殺せる可能性が高い……)

L(確証は得ていないが、さくらTVより回収したテープを確認すれば今回の犯人がキラと同一人物かそうでないかは分るだろう)

L(絞込みを行なっていたキラの居場所も東京都内と判明し、更に今回のこの第二のキラの行動)

L(今まで不動だったキラも、今回は何らかの行動を起こす可能性は高い)

L(キラが行動を起こさないにせよ、私のテレビ出演で第二のキラは私を殺そうと何らかの行動を起こすだろう)

L(第二のキラの行動……何もせずとも動くこいつをどれだけ動かすことが出来るか……)

L「鍵は第二のキラ、か」
171 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/10(日) 00:45:05.48 ID:44FvTRHp0
月の部屋


月「……」

月「ついに、犯罪者以外の犠牲者が……」

月「しかも都内で……」

月「僕の行動できる範囲内で……」

月「…………」

月「キラ事件……」

月「捜査本部の情報があれば……」

月「…………」
172 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/10(日) 00:45:53.05 ID:44FvTRHp0
また書いてきますよー。
173 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/10(日) 00:47:25.78 ID:aHThO4CE0

月も動くようだけど、どうなることやら……
そして原作と違って捜査本部はまだ縮小になっていないけれど、今回の事件で原作みたいにならないことを祈る(偽造手帳が無意味になったので)
174 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/10(日) 00:53:39.09 ID:6wWQt/Ixo
十中八九今回の件で縮小されるだろう
顔だけで殺せるなんて危なすぎるし

粧裕はミサに会ったらどうするかな。経歴が経歴だしやっぱり同情しちゃうんだろうか。毅然としてほしいが
175 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/10(日) 00:57:49.57 ID:J5/3CWUpo
ミサはさくらTVに送った封筒に髪の毛残ってるし
自宅に封筒出す為に移動に使った新幹線の切符あるしで
もうこの時点で月の存在がなかったらキラ確定&逮捕で一生監禁まで一直線なんだよな
176 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/10(日) 00:58:05.48 ID:aHThO4CE0
月のことだからミサが粧裕と友達になったりしたらすぐに怪しく思い疑うと思う
177 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/10(日) 01:06:17.35 ID:8LLjb8sWo
乙ー
178 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/10(日) 07:23:57.22 ID:KQ1ely920

徐々に粧裕の中でLが正義なのか疑いが芽生えてきてる気がするな...
まあL自身外伝で「今の法で善悪を計るなら私も沢山の悪を犯している悪人です」と言ってるししょうがないけどね
179 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/10(日) 07:25:31.90 ID:r1l96H8uo

しかしよくもまあ主人公を粧裕にしただけのものをここまで面白く書けるな
180 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/10(日) 09:11:22.00 ID:jM5hXNC20
おつ

挑発の意味もあるのかもしれないけど
第二のキラが罪のない人を殺したのは粧裕のせいって言い方はちょっと粧裕が可哀想だ
181 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/10(日) 17:15:51.86 ID:mK7z335XO
罪があろうがなかろうが人間を数百数千と殺した顔も見えない殺人犯が可哀想と思うわけがない
182 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/10(日) 18:05:17.07 ID:3ZTUc8vr0
白月とLのマジモンタッグを見れるかもと思うと胸熱
183 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/10(日) 19:22:47.65 ID:aHThO4CE0
公式ガイドブックで「もしもデスノートが月の前に現れなかったら」で月とLが手を組んでいたかもしれないって書かれていたしなぁ…
184 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/11(月) 00:20:50.18 ID:k1s7gDzl0
粧裕の部屋

メッセージ放映翌日 早朝4時


粧裕「……」コソコソ

リューク「こんな時間にどこ行くんだよ?」

粧裕「……」クチモトニユビオサエ

リューク「はいよ。黙って着いて行くとするか」

粧裕「……」コソコソコソ カチャ
185 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/11(月) 00:21:55.38 ID:k1s7gDzl0
家から離れた森林公園


粧裕「入り口から真っ直ぐ歩いて、突き当たる大きな木の下……このあたりでいいかな……人気もない……よし」

リューク「おーい、何してんだよ?」

粧裕「結構賭けになるけど、第二のキラに向けてあたしもメッセージを送るの」

リューク「あ? お前もテレビに出るのか?」

粧裕「違う、リュークに聞いたノートの効力と使い方……色々考えてみたけど一番手っ取り早くてあたしに最もたどり着きにくいって思えるメッセージの出し方を考えたんだ」ガリガリガリ

リューク「地面に何書いてんだ?」

粧裕「第二のキラに送るメッセージ」ガリガリガリ

リューク「???」

粧裕「よし、できた」ガリッ

リューク「何々?『私はキラです。昨日さくらTVで放映されたビデオの主とは違い、本物のキラです。私と同じ能力を手に入れてしまった第二のキラに告げます。もう能力を使うのは止めてください。これ以上貴方が死すべき人間以外を殺すようなら、私も貴方を殺さざるを得なくなる。同じ能力を手に入れてしまった貴方を出来れば殺したくない。私の願いを聞き入れていただけることを祈っています』……何だこりゃ?」

粧裕「見ての通りだよ。多分このままだと第二のキラは次々に凶悪犯以外の死ぬべき基準を超えてない人達も殺していくだろうから、それだけは止めたい」
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/11(月) 00:23:20.64 ID:k1s7gDzl0
リューク「ほー、でもこんな場所に書いてどうすんだよ? 第二のキラがここに来るのか?」

粧裕「ううん、ここに来るのは…………ノートに書き込む凶悪犯」ペラ カキカキカキスラスラスラ

リューク「お? あー、なるほど……『恐田奇一郎 心臓麻痺 4月19日午前6時00分 東京都○○区○丁目○○公園正面入り口から入り真っ直ぐ直進し突き当たりの大きな木の根元に書かれている土文字を確認し、土文字を覚えたら自分が行なえる最大限、身元が分らないように各テレビ局に10通ずつ土文字と同じ文の手紙を作成後投函し、100通投函完了後1000歩歩いて死亡』 犯罪者を使ってメッセージを送るわけか」

粧裕「うん。1人だけじゃなくて10人くらい同じ様に操る予定。10分おきでこのメッセージを見るように設定してみて、最後の一人にはこのメッセージを消して立ち去るって追加する。土に書いた文字だから証拠も出てこないし、手紙自体はあたしが出すわけじゃないから絶対にあたしまでたどり着けない」

リューク「ククッ、なるほどな……だけど手紙を送るだけでお前からのメッセージだってテレビ局の人間は信じるのか?」

粧裕「信じないでいたずらだって判断されるかもしれないけど……あのテレビ局なら絶対にこの手紙を見たら放送するだろうね」

リューク「あのテレビ局?」

粧裕「さくらTV」
187 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/11(月) 00:26:30.33 ID:k1s7gDzl0
リューク「ああ、昨日やってたところか!」

粧裕「さくらTVはキラ関係なら何だって放送しているから、この手紙もまず間違いなく放送されるはず。差出人が分らない手紙が沢山届いて、全部同じ内容、それがキラからのメッセージ、絶対に放送すると思うよ。早ければ今日の夜にでも」

リューク「ああ、沢山書かせて送るってそういう事か」

粧裕「沢山書かせるのはそれだけじゃないよ。警察の目を誤魔化すためでもあるんだ」

リューク「あ?」

粧裕「第二のキラ、テレビ局にテープを送ってるでしょ? あたしと同じような方法で絶対にばれない方法を使ってるならいいけど、もしそうじゃない場合、ビデオテープっていうとんでもない物的証拠が警察の手に渡ってる……」

リューク「ビデオテープくらいで……」

粧裕「くらいじゃないよ。日本警察は本当にすごいんだから、何も対策してなかったらあっという間に第二のキラは捕まる。絶対に。だから少しでもその確率を下げる為にあたしも沢山の物的証拠をわざと警察に見つかるようにする。……絶対にあたしにたどり着けない物的証拠を大量にね」

リューク「ククッ、お前みたいなやつを何ていうんだっけ? 石橋を叩いて渡るやつだっけ?」

粧裕「あたしは自分で作った橋じゃないと信頼できない……ううん、これからはちょっとのミスが命取りになるんだから……本当に慎重に行かないと」

リューク「ククククッ、面白くなってきたな」

粧裕「……後は、ノートの効果がうまく発揮されれば……」
188 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/11(月) 00:27:22.66 ID:cDDDtwKo0
ミサは本当にバカだったなー。粧裕の方がまだ賢いわ
189 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/11(月) 00:27:28.79 ID:k1s7gDzl0


ミサの部屋


ミサ「うっそー!」

レム「どうした?」

ミサ「ミサがキラに送るメッセージ作る前にキラが返事をくれた!」

レム「……もうデスノートを使うなと言っているな」

ミサ「ミサも返事返さないと! さーっ、ビデオとテープを用意してー♪」

レム「……」

ミサ「何て返事しよっかな〜〜〜〜」
190 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/11(月) 00:29:16.55 ID:k1s7gDzl0
また書いてきます!
191 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/11(月) 00:30:32.59 ID:OaJ3nilFo
流石警察官の子供だ。慎重だな
192 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/11(月) 00:31:46.03 ID:cDDDtwKo0
ミサは本当に何考えてテープ送ったんだろう?
やっぱり原作でLが言ったように「押収されることを考えていなかったのかもしれません」のかな?
193 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/11(月) 00:34:28.76 ID:OaJ3nilFo
単純に指紋と出すポストさえ気を付けたらわからないと思ったんだろう
子供だしそんなもんだと思うよ
194 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/11(月) 00:37:01.32 ID:pICs8LtBo

前々から思ってたけど原作に比べて粧裕が賢すぎる
月と血が繋がってるから地頭は良くて原作ではそれを活かしてなかっただけって解釈することもできるけど
195 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/11(月) 00:39:29.97 ID:cDDDtwKo0
>>194
月は「勉強もできて頭が切れる」だけど、実際は勉強ができる≠頭が切れるだからな
あとあの両親があまり頭が良さそうに見えないけど……(髪の毛の色も違うしね)
196 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/11(月) 00:56:12.45 ID:VCDyzuqpO
原作と本人の置かれてる状況ちがうしな
197 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/11(月) 01:28:31.19 ID:uU59TVnXo
なんでだろうミサが原作よりも頭悪そうに見える
198 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/11(月) 02:42:57.94 ID:ztcZ5/7ro
乙ー
199 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/11(月) 06:54:22.17 ID:G5ebetjVo
原作でも大学生時代の粧裕は一般人よりはしっかりしてる
メロに誘拐されて救出された時も状況をスラスラ言えるぐらい
刑事の娘だからって普通はこうはならん。
地頭の良さと度胸に、警官の父や兄を敬愛してるから身についてる事だろう
200 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/11(月) 09:25:44.59 ID:6FkbdovnO
ライトがテロリストに捕まったトラウマで廃人化する可能性
201 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/11(月) 10:04:32.38 ID:cDDDtwKo0
海砂は粧裕に出会ったらどんな反応するだろうか?
一応、この時期の海砂は19歳だから粧裕より5歳上なんだよね……
202 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/14(木) 13:40:22.62 ID:3g4NNgId0
月の彼女として紹介されたときは好印象だったよな
もちろん第二のキラとは知らなかったが
203 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/14(木) 17:02:52.06 ID:SI+Bb5rCO
第一印象は悪かったけど次にはたらしこまれてた母と妹

ミサは基本的に同性受けがいい
モデル稼業は天職だと思う
204 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/14(木) 17:15:22.26 ID:79t5w3Aqo
旬の芸能人連れてこられて嫌な顔する人はいないだろう
205 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/14(木) 22:58:36.84 ID:QAyGXuB/o
夜神邸初訪問の時は旬って程でもない。大学生中心に知名度あるけど粧裕の年代では
実際に訪問したときに「もしかしてミサちゃん!?」とはならずパンツ見えちゃってるよ・・・だし
次の時はちゃっかりサイン貰ってたあたりお兄ちゃんの彼女ってことでググったんだろうなと思うと微笑ましい
206 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/15(金) 01:02:25.58 ID:s80MYf8Q0
2006年版の映画ではミサはテレビに出るほどで、ミサの訪問ではお母さんと共に「ミサミサよ!」と喜々していたがな
207 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/15(金) 01:23:35.28 ID:FPOZOcAxO
映画しか見てないって人もいるだろうけどここで言う原作って漫画のことだから大多数は漫画を思い浮かべると思う
208 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/15(金) 13:11:22.12 ID:s80MYf8Q0
>>207
ごめん。自分は「映画では」ということを教えたかっただけ。不愉快にしたらごめん
原作でも女優だけど知名度は一部では高くないのね……
209 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/19(火) 19:25:28.60 ID:s4wJs2r1O
一週間更新ねえな
210 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/19(火) 19:59:07.36 ID:Br+vgDS+0
名前…書かれたね
211 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/26(火) 10:21:50.99 ID:Nuq4gQHiO
エタったな
212 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/19(金) 21:30:53.26 ID:oyBHba2J0
待ってるよ
213 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/09(金) 02:08:31.27 ID:b/x5izVm0
はよかけ
214 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/08(金) 00:24:29.30 ID:BBK5kVzO0
粧裕の部屋

3日後


テレビシチョウチュウ

粧裕「…………」

『キラさん。お返事ありがとうございます』

『私はキラさんの言うとおりにします』

粧裕「……よかった」

リューク「なんだよ、あっさりだな」

粧裕「……」

リューク「お、おい、睨むなよ」

粧裕「……でもこれで心配していた事は一つ減っ……」

『私はキラさんに会いたい』

リューク「おっ?」

粧裕「……え?」

『キラさんは目を持っていないと思いますが、私はキラさんを殺したりはしません。安心してください』

リューク「こんな事言ってるぞー?」

粧裕「な、何で世間に流れるメッセージに死神の目の事を……」

『何か警察の人にはわからない会う方法を考えてください』

『会ったときはお互いの死神を見せ合えば確認できます』
215 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/08(金) 00:25:47.08 ID:BBK5kVzO0
ガタン!

リューク「いきなり立ち上がってどうした?」

粧裕「こ、こいつ、馬鹿じゃないの?」

リューク「いきなりだな」

粧裕「目のこともそうだし、死神の存在までバラすなんて……」

リューク「おー、そういえばテレビに放送されたってことは死神の存在が世界中に知れ渡ったってことか?」

粧裕「そうだよ! 一体何を考えてるの!? この馬鹿は!?」

リューク「お、おい、そんなに怒るなよ」

粧裕「ふーーっ!! ふぅっ……ふぅぅぅ……駄目、怒っては駄目。まずはこの状況を何とかすることを考えないと……」

リューク(こいつ、怒るとやっぱ顔こえーな)

粧裕「……死神と目の存在が警察にバレてしまった……大丈夫、実際に捕まらない限りは死神も目の情報の真相を知ることなんて警察には出来ない……これは問題ない……でも……問題なのは……こいつがこれからさらに重要な事をバラしてしまう可能性……」

粧裕「…………そう、ノートの存在をバラす可能性」

リューク「どうしたブツブツと?」

粧裕「……駄目だ。やっぱりこいつ、早くなんとかしないと……」
216 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/08(金) 00:26:01.31 ID:wpoTgm9V0
続きキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
217 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/08(金) 00:27:15.88 ID:BBK5kVzO0
リューク「おーい、粧裕ー?」

粧裕「…………リューク」

リューク「お? どうした?」

粧裕「……あたしのお願い。聞いてくれる?」

リューク「なんだよ? お願いって?」

粧裕「この第二のキラを……見つけてきて」

リューク「はぁ!?」

粧裕「死神ならノートの持ってる人間とか分かるでしょ? それか別の死神だっけ? その死神に連絡を取って第二のキラの正体をあたしに教えて。もちろん名前は言えないのは分ってるから名前はいいから特長とか……」

リューク「ちょ、ちょっと待て!」

粧裕「……何?」

リューク「そんな面倒くせぇこと俺は絶対にお断りだ!」

粧裕「はぁ?」ギロリ

リューク「そ、そんなに睨むなって! この世界に人間がどれだけいるかお前もわかってるだろ!? その人間を一人一人見て来いってお前は言ってるんだぞ!?」

粧裕「……第二のキラに憑いてる死神に連絡すればいいじゃない」

リューク「死神はお前ら人間みたいに携帯電話なんか持ってないんだよ! 連絡を取るには一度死神界に戻って死神の窓から人間界を見渡してだな」

粧裕「じゃあ、戻って見てきてよ」

リューク「死神にも色々掟があるんだよ! そう簡単に戻れねーよ!」

粧裕「…………ちっ」

リューク(し、舌打ちかよ。だ、だいぶきてるなこりゃ……)

粧裕「……一番手っ取り早い方法は無理……やっぱりあたしが第二のキラとコンタクトを取り続けて……駄目、これ以上テレビを使ったやり取りだと、第二のキラが更に情報を漏らす可能性が高い……次でテレビを使ったやり取りは最後にするつもりで……」

サユジュッコウチュウ
218 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/08(金) 00:28:28.65 ID:BBK5kVzO0
1時間後

粧裕「リューク」

リューク「お? どうした、何か思いついたのか?」

粧裕「うん。一つだけ思いついた。次のテレビに流すメッセージを最後に第二のキラを見つけ出す方法」

リューク「ほー。どうするんだ?」

粧裕「……まずは次のテレビに流すメッセージ内容を言うね」

粧裕『まずは能力の使用を封印していただきありがとうございます。そして、私と会いたいという貴方の願い承りました。ですが直接お会いする前にお互いの死神を先に会わせる形を取りたいと考えています。今月22日青山に貴方の死神を使いに出してください。私も死神を向かわせます。そしてテレビでやり取りをするのはこれで最後にしてください。このメッセージに対する返信も結構です』

粧裕「このメッセージをこの前と同じ方法でテレビ局に送る」

リューク「お、おい! ちょっと待てよ!」

粧裕「……何?」

リューク「死神を先に会わせるって、俺がやるのか?」

粧裕「そう。協力して」

リューク「いやいやいや、協力ってなーお前……」

粧裕「リュークが第二のキラの死神に話してほしい内容は1つだけ。あたしと第二のキラが直接会う日程と場所を伝えるだけ、第二のキラの正体も探らなくてもいい、メッセージを伝えてくるだけ。最初のお願いに比べたらすごく簡単でしょ?」

リューク「お、おう……そうだな」

粧裕「なら決定ね。22日は明後日だからそれまでに直接会う場所も考えないと……」

リューク「何か俺、いい様に使われてね?」
219 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/08(金) 00:29:28.10 ID:BBK5kVzO0
粧裕「ああ、そうだ。リュークが前から気にしていた高級リンゴ、今度取り寄せるね」

リューク「何!?」

粧裕「たまには手に入らないような高級リンゴ食べてみたいでしょ?」

リューク「こ、高級リンゴって、あの見た目からしてジューシーな奴か?」

粧裕「そうそう。普通のリンゴの5倍はするよ。値段」

リューク「じゃ、じゃあ、うまさも5倍か?」

粧裕「かもね」

リューク「うおおおおおおお!!」

粧裕(……これでこの死神は問題なくあたしの計画通りに動くだろう。だけど、第二のキラ……)

粧裕(……第二のキラはあたしの事を殺すことも考えていないって言ってるけど……そんな事信用できるわけが無い)

粧裕(……だけど直接会って第二のキラの真意を確かめる……これは絶対にしなければならないこと……)

粧裕(……顔を見せずに直接会って、第二のキラと話をする……難しいけどやるしかない……)

粧裕(……さらに直接会う場所。絶対に人のいない場所……そんな所なんて存在しない……どこにするか……)
220 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/08(金) 00:30:46.71 ID:BBK5kVzO0
ミサの部屋


サユノメッセージホウソウチュウ

ミサ「キラからのメッセージだ!」

レム「会ってくれるが、先に死神同士を会わせるか」

ミサ「22日って明日じゃん! やっばー準備できてないんだけど!」

レム「ミサ?」

ミサ「確かここに前の撮影で使った……あったー!」

レム「なにをしているんだ?」

ミサ「え? 明日青山に行くようの変装グッズを準備してるんだよ?」

レム「……キラは先に死神を向かわせると言っているが」

ミサ「ならキラの死神に会っても失礼じゃないように変装にも気合を入れておかないとね」

レム「いや、キラは恐らく普通の人間には見えない死神をメッセンジャーとして使おうと考えているんじゃないか? ミサが行かなくても私だけ行けば……」

ミサ「そんなのだめだめ! もしかしたらキラも直接来てくれるかもしれないでしょ? そうしたらキラもミサがいなくてガッカリしちゃうかもしれないし絶対に行かないと!」

レム「……そうか」

ミサ「さー、気合をいれないとねー!!」
221 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/08(金) 00:34:04.35 ID:BBK5kVzO0
22日 青山


ミサ「……なにこれ」

レム「暴動というやつか?」

『キラ様ーーー!!!! お姿を現してください!!!!』

『キラ様は死神だったのだ!! キラ様がついに降臨されるときがきたのだ!!』

『下がれ下がれ!! これ以上暴れると公務執行妨害で逮捕するぞ!!』

ミサ「……あちこちでなんかキラのプラカード持った人達と顔隠した警官が衝突してる」

レム「なあミサ、本当にここでキラを探そうと言うのか?」

ミサ「……う〜ん、どうしよ」

レム「やはり私が……!!」

ミサ「? どしたのレム?」

レム「……キラの死神だ」

ミサ「ええ!? どこどこ!?」

レム「静かに、騒ぐなミサ」

ミサ「あっ…………で、どこにいるの?」

レム「……わかった」

ミサ「……ねー、レムー?」

レム「ミサ、帰るぞ」

ミサ「……もー! なんなのよー! ミサには見えないんだけどー!?」

レム「キラの持つノートに触れなければミサにはキラの死神は見えない。それにもうキラの死神は帰っていったよ」

ミサ「……え、もう帰っちゃったの?」

レム「ああ、キラがミサと会いたいという事と、その会う場所だけを話してさっさと帰っていったよ」

ミサ「……!! 会えるんだ!で、場所はどこなの?」

レム「28日、午後1時、横浜の大黒埠頭にある倉庫、YB倉庫という場所だ」
222 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/08(金) 00:35:58.67 ID:BBK5kVzO0
ミサ「…………」

レム「やはりキラは直接出向いては来なかったな」

ミサ「…………」

レム「? ミサ?」

ミサ「……」トテトテトテ

レム「ミサ? どこに行くんだ?」

ミサが歩いていった先、青山の喧騒を通りの隅で観察している美青年がいた。

ミサ「あのっ」

「?」

ミサ「彼女にしてください」

「…………は?」

レム「お、おい、ミサ?」

ミサ「一目惚れしました! ミサを彼女にしてください!」

「ちょ、ちょっと待って。君は一体何を言ってるんだ?」

レム「そ、そうだぞミサ。一体何を言ってるんだ?」

ミサ「だーかーらー! 一目惚れ! ミサ、こんな気持ち始めて! やがみつき君! ミサを彼女にしてください! お願いします!!」

月「つ、つきって、僕は確かに月って書くけどライトって……何故僕の名前を?」

ミサ「彼女にしてくれるって言ってくれるまでこの手を離さないんだからー!!」

月「な、何なんだこの子は?」
223 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/08(金) 00:37:30.78 ID:BBK5kVzO0
ゴタゴタとしてしばらく死んでました。
生き返ったのでまた投下していきます。
また書いてきますー。
224 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/08(金) 00:42:48.80 ID:wpoTgm9V0

ミサはやっぱりウザイ
225 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/06/08(金) 01:33:46.37 ID:FBDz9/Sf0
生きてなかったんかワレェ!
最初から見直してくるわ
226 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/08(金) 11:10:05.53 ID:OFrkaQEsO

期待して…ええんか?
227 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/08(金) 18:35:30.05 ID:h1iuhkuGO
待ってましたー!
228 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/08(金) 21:21:18.26 ID:BBK5kVzO0
粧裕の部屋


リューク「ただいまー」

粧裕「おかえり、どうだった? 第二のキラの死神にちゃんと伝えてきた?」

リューク「んー、伝えたは伝えたが……」

粧裕「?」

リューク「第二のキラとやらも一緒に来てたぞ?」

ガターン!!!!

リューク「うおっ!?」

粧裕「…………どういうこと?」

リューク「い、いや、どういうことって言われても」

粧裕「……死神と一緒に第二のキラもいたんだよね?」

リューク「ああ」

粧裕「このテレビ中継でもやってて、カメラとかに映る可能性もあって、警察も沢山配置されてる青山にいたんだよね?」

リューク「いたな」

粧裕「…………」

リューク「…………」
229 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/08(金) 21:22:32.08 ID:BBK5kVzO0
粧裕「何考えてんのよっっっ!!!!」ツクエバーン!!

リューク「うおっ!? びっくりした!!」

粧裕「何なの!? 馬鹿なの!? 人が死神だけ向かわせろって言ってんのに何でノコノコと自分も姿を現してんの!? 何を考えてんのよっっっ!!!!」イスケリガーン!!

リューク「お、おい、粧裕」

粧裕「あんたが捕まったらノートの存在もバレるって言うのに何で軽率な行動を取り続けるの!? あたしがどれだけ考えてんのか分ってんの!? 警察を甘く見ないでっていってんでしょ!? 信じらんない!!!!」シャーペンブンナゲ パキン!!

リューク(こ、こりゃ、過去最大級だぞ、顔もとんでもねーことになってんぞ……)

粧裕「リューーーク!!!!」

リューク「は、はい」

粧裕「その馬鹿の名前を教えて!!!!」

リューク「い、いや、死神は人間の名前を教える事はできないぞ」

粧裕「あああああもう!! どいつもこいつも!!」

リューク「お、落ち着けよ、な?」

粧裕「あたしは落ち着いてる!! 黙れ死神!!」

リューク「は、はい」


サユノアタマフットーシテカラ10フンゴ

リューク「……」

粧裕「」ガタッ

リューク「お?」

粧裕「何か飲み物……」ガチャ、パタパタパタ

リューク(あー怖えーなー)
230 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/08(金) 21:24:59.31 ID:BBK5kVzO0
ゲンカン ガチャッ


月「ただいま…………はぁ」

粧裕「あ……おかえり、お兄ちゃん」

月「あぁ……粧裕か、どこかに出かけるのか?」

粧裕「ううん、喉乾いたから何か飲もうと思ったんだけど……お兄ちゃん、何か疲れてる?」パタパタ

月「はは……ちょっと変な子に絡まれて、クタクタだよもう……」スタスタ

粧裕「変な子って……はい、お茶でいい?」

月「ああ、ありがとう。……ふぅ、本当に変な子さ、いきなり彼女にしてくださいって言ってきて、断ってもしつこく付きまとわれてさ」

粧裕「ぶふっ!! お兄ちゃん彼女できたのーーー!?」

月「いや、断ったって。そもそも初対面の子を彼女にしようなんて思わないよ」

粧裕「へ? 初対面? それなのに彼女にしてって言われたの?」

月「ああ」

粧裕「……それって相手の女の子はお兄ちゃんのことをずっと片思いで面と向かって話す勇気も無くて、いざ一大決心をして告白をしたってやつじゃないの?」

月「いや、それはない」

粧裕「だ、断言したね」

月「そういう子じゃなかったからな……なんというか、本能に従って行動するような子……そんな感じかな」

粧裕「ふーん。で、その子、可愛かった?」

月「……なんだよニヤニヤして」

粧裕「えー? だってさー、お兄ちゃんカッコいいのに女の子と付き合ってますーとかそういう話しないじゃん。もしかしてお兄ちゃんもその子にまんざらでもなかったり?」

月「……やめてくれよ、ああいうタイプは苦手なんだよ」

粧裕「あらら、その様子だとほんとに何にもなかったんだねー」

月「あるわけないだろ」

粧裕「つまんなーい。せっかくお兄ちゃんの恋バナ聞けると思ったのになー」

月「やめてくれよ……もう……」

粧裕「ごめんごめん! じゃ、あたし部屋にもどるねー!」パタタタタタ

月「はぁ……粧裕にまで振り回されて……何て日だよ」
231 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/08(金) 21:26:28.72 ID:BBK5kVzO0
粧裕の部屋


粧裕「ふー、お兄ちゃんのおかげでイライラがどこかにいっちゃった」

リューク「やっぱりぶちきれてた自覚あったんじゃねーか」

粧裕「まぁね」

リューク「しかしお前があそこまで怒るなんて、そんなに第二のキラの行動はまずかったのか?」

粧裕「まずいどころじゃないって……せっかく第二のキラを警察の目から反らすためにもワザと青山にキラの使いである死神を向かわせるって公表したのに、何で第二のキラは自分から危険なところに足を踏み入れようとするのかな……」

リューク「警察の目から反らす?」

粧裕「死神が普通の人間に見えない事はあたしたちしか知らない情報、それを知らない警察は青山に死神というキラの使いを見つける為に人員を裂かなければならなくなる。人員が足りなくなれば第二のキラが残した物的証拠の調査が遅れる。その間に第二のキラと接触して色んなことを問いただそうと思ったんだけど……」

リューク「ほー」

粧裕「でも、第二のキラはあたしの考えが及ばないくらいの行動を平気で取ってきた。下手したらテレビ局に送ったビデオとかも何の細工もしないで送っているのかもしれない。そうなったらもう警察は第二のキラの目星もつけていてもおかしくない……」

リューク「おいおい、考えすぎじゃねーか?」

粧裕「すぎじゃない。十分に可能性はあることだよ……こうなったらリュークに見つけてもらったあの倉庫で直接会うのもやめておいたほうがいいのかも……」

リューク「やめるのか? もう伝えちまった後だけど?」

粧裕「第二のキラがすでに警察にマークされていたら完全にアウト。第二のキラと会う事はあたしの破滅も意味することになる。……だけど会わないという選択を取ってしまっても、第二のキラはテレビにまたビデオを送りつけて、今度こそノートの情報とかをバラしてしまうかもしれない……」

リューク「ノートの存在くらいバレてもいいじゃねーか」

粧裕「……ふぅ、ごめん、また少し頭に血が上ってきたから喋らないでくれるかな?」

リューク「お、おう」

粧裕「本当にどうしよう、八方塞になっちゃったかも……」

粧裕「何かいい方法……」

粧裕「う〜ん……」
232 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/08(金) 21:27:22.91 ID:BBK5kVzO0
夜神家キッチン 晩御飯


粧裕(結局いい方法が思いつかない……)モグモグ

月「ご馳走様」

粧裕「相変わらず食べるの早いねー」

月「そうか?」アトカタズケ

幸子「粧裕も早く食べちゃいなさい」

粧裕「はーい」

モグモグゴクン
ソファーニポフン

粧裕(でも、本当にどうする……第二のキラの馬鹿さ加減はもう数段階下方修正したほうがよさそう……だけどそうなると直接会うなんて不可能……警察にマークされている人間にあたしだけ警察にも気付かれずに接触して話をする……不可能)

粧裕(……直接会う事はせずにこちらから一方的に連絡をして、電話か何かで話をする……それで第二のキラの真意を確かめる……これなら出来ないこともない……これがベストかな……)

粧裕(そうなると、28日の直接会う話は白紙に戻して……こっちのプランを優先することを……)
233 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/08(金) 21:28:46.96 ID:BBK5kVzO0
ピンポーン

幸子「あら? お父さんかしら?」

粧裕「今日お父さん帰ってくるんだっけ?」

幸子「聞いてないわ……帰ってくるなら電話してって言ったのに」

粧裕「見てくるねー」パタパタパタ

ゲンカン ガチャ

粧裕(お父さんだと思って、あたしは玄関の扉を開いた)

粧裕(だけどそこにいたのは、お父さんじゃなくって)

ミサ「こんばんは。私、弥海砂と申します。ライトさんにお会い……する…………えっ?」

粧裕「えっ……お兄ちゃんですか?」

ミサ「えー、うっそ……でもでも。やっぱりそうだよね」サユヲギョウシ

粧裕「あの? どうしたんですか?」

リューク「おいおい……」

粧裕(リューク?)

ミサ「信じらんなーい……まさかキラがこんなに可愛い女の子だったなんて」

粧裕「!?!?!?!?!?」ビクーーーン

ミサ「お会いできて、ミサすっごく嬉しいです。キラ様♪」ニッコリ

粧裕「な……なん……で? あたし……を……」

粧裕(あたしをキラだと言った女の子は、本当に無邪気な笑顔で笑っていた)
234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/08(金) 21:29:25.18 ID:BBK5kVzO0
また書いてきま!
235 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/08(金) 21:41:24.46 ID:zZquSYG8o
乙 かなり厄介なことに……

ところで死んでたとのことですが読み切りのデスノートだとたしか書いた名前消したら生き返りましたよね。もしかして…
236 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/09(土) 00:33:37.15 ID:zQrKH6CO0
ちょっと…ミサ…
バカすぎるだろう。これは何とかレムを説得して止めさせるかしないと…
237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/09(土) 01:03:47.00 ID:A22uUuov0
月はL・警察と渡り合える能力があったから戦って、粧裕はそうじゃないから徹底して避けてきた
その差があってもミサの介入で強制的にテーブルにつかされたな
238 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/09(土) 12:02:40.43 ID:EUsC6A6p0
月は惚れられたから調教できたけど粧裕じゃミサの手綱とれなそう
239 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/09(土) 17:19:03.52 ID:3YqoSLwGo
ミサがバカ過ぎてサユが気の毒になる
240 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/09(土) 21:44:22.33 ID:5jvNeUVI0
これはもう速攻で殺すか所有権放棄させるしかないな。
こんなのが月の側にいたらいつボロだすかわかんない。
241 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/09(土) 22:23:25.94 ID:S3uFaWgx0
ミサ殺したところでその後レムに殺されるけどな…
あれ?これ粧裕詰んでね?
242 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/10(日) 21:43:52.32 ID:xxwgaqJq0
粧裕「……何が……どうして……」

ミサ「あっ、そうだ」ガサゴソ

ミサ「はいっ、これ触って」

粧裕(言われるがままあたしは女の子が取り出したノートに手を触れてようやく茫然自失の状態から立ち直った)

粧裕「っ! しに………………」

粧裕(こいつが第二のキラ!!)

ミサ「見えた? これがミサのしに……もがもがもが」サユ ミサノクチヲテデオサエ

粧裕「あの、あたしの部屋に来てください」

ミサ「ぷはっ、え? 部屋にいれてくれるの?」

粧裕「早くして」

ミサ「やった! キラ……もがもが」

粧裕「黙って」

ミサ「」コクコク

ゲンカン ガチャ

幸子「粧裕、お父さん……あら?」

粧裕(……まずい)

粧裕「あ、お母さん。友達が来たから少し部屋で話するね」

幸子「お、お友達?」

ミサ「おじゃまします」ペコリ

幸子「あ、ええ。いらっしゃい」

粧裕「お茶も何もいらないから。こっち、ついてきて」パタパタパタ

ミサ「あっ、はい」トトトトト

幸子「……は、派手な子ねぇ」
243 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/10(日) 21:44:46.26 ID:xxwgaqJq0
粧裕の部屋

ドア ガチャッ カギ カチン

粧裕「そこ、座って」

ミサ「あっ、ありがとう」

粧裕(……なにをしているのあたしは?……こいつは第二のキラに間違いない……警察にマークされているかもしれないこの女をよりにもよってあたしの部屋に入れてしまった……ううん、そんな事よりもどうしてこいつはあたしがキラだって気付いたの?……まさかこいつもあたしのことを探っていて、あたしがこいつを見つけるより早くあたしを見つけた?……違う、こいつはお兄ちゃんに会いに来たって言っていた……お兄ちゃんと第二のキラが? どんな関係なの? お兄ちゃんは知っているの? こいつが第二のキラだっていう事を? いや……お兄ちゃんが知るわけが無い……お兄ちゃんが知っていたらお兄ちゃんはお父さんに協力を取り次いでこいつを逮捕しているはず……だったらこいつはまだお兄ちゃんにも警察にも正体がバレていない?……いや、これは全部あたしの憶測……何一つ確証が得れていない……何もわからない今、もうこうやってこの第二のキラと接触している以上、あたしのやるべき事は……)

粧裕「何故、わかったの?」

ミサ「!」

粧裕「あたしはあたしに繋がるような証拠は一切残さなかった。なのにどうやってあたしがキラだってわかったの?」

ミサ「あ、やっぱり目の取引してないんだね」

粧裕「……目?」

ミサ「死神の目を持つと人間の寿命と名前を見る事ができるんだけど、ノートを持ってる人間の寿命だけは見えないんだよ」

粧裕「…………リューク」ギロリ

リューク「いや……そこまで詳しく知らなかったし」

粧裕(信じられない……こんな重要な情報を知らなかったで済ませようとして……この死神は……)
244 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/10(日) 21:46:14.29 ID:xxwgaqJq0
ミサ「でもホント凄い偶然! ライトに会いにきたはずなのにまさかキラに出会えるなんてね! キラはライトの妹さんなのかな?」

粧裕「……そのキラってやめて。あたしは夜神粧裕。あなたは?」

ミサ「ミサは弥海砂だよ」

粧裕(無警戒に名前を言った……やっぱりこの女は危機感が全然無い……この様子だと……いや、それを考えるのは後、まずはこの女とお兄ちゃんの関係を知る)

粧裕「アマネミサさん、あなたはお兄ちゃんと一体どんな関係?」

ミサ「ミサはライトの彼女だよ」

粧裕「っ!?」ガタン!!

ミサ「なーんてね♪ ほんとは彼女予定です。ライトとは今日会ったばかりだし、まだライトはミサを彼女だって認めてくれてないの」

粧裕(今日? 何を言って……!! お兄ちゃんがさっき言っていた変な子ってこの女のこと!?)

粧裕「……お兄ちゃんに近づいた理由は?」

ミサ「え? 一目惚れ」

粧裕(頭が痛い……何なのこの女……)

粧裕「真面目に答えて」

ミサ「真面目に答えてるよ?」

粧裕(……この女、あたしをおちょくっているの?)

粧裕「……それならこういう事? 街で一目惚れしたお兄ちゃんにしつこく付きまとって、あげくお兄ちゃんに会いに家にまで押しかけて、そこで偶然にもあたしを見つけた。そしてあなたは死神の目を持っていたから、あたしの事をキラだと気付いた……」

ミサ「うんうん、そうそう!」

粧裕「そんなわけないでしょ……ふざけないで」

ミサ「? ミサはふざけてなんて無いよ?」
245 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/10(日) 21:46:52.27 ID:xxwgaqJq0
粧裕「……嘘をつくにしてももっとマトモな嘘をついて、あなたの目的は何? 本当はどこであたしの事を知ったの? 嘘はつかないで、真実のみを話して」

ミサ「ミサ、嘘なんてついてないのに」

粧裕(この女……)

レム「この娘の言っている事は全て事実だ。おまえを見つけたのも全て偶然だ」

粧裕(この女の死神……)

粧裕「信じられない、そんな偶然ありえない」

レム「おまえが信じようが信じまいがこうやってミサはおまえと出会っている。それが全てだ」

粧裕「……わかった、それならもうそれでいい」

粧裕(真実を言う気はさらさらない……もしくは本当に偶然、か)

粧裕(……これ以上聞いても明確な回答は出さないだろうし、次はこの女が何の為にあたしに接触してきたのかを……)

粧裕「あなたの目的は何なんですか?」

ミサ「え? 目的?」

粧裕「そう。なんであんな方法であたしを探したの」

ミサ「えっとー、お礼を言いたかったからかな」

粧裕「お礼?」

ミサ「うん。……ミサのお父さんとお母さんを殺した犯人を裁いてくれたお礼」

粧裕「……」
246 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/10(日) 21:47:28.31 ID:xxwgaqJq0
ミサ「あのね、ミサの両親は丁度1年前にミサの目の前で強盗に殺されちゃったの。ミサは強盗の顔も覚えてたし、その強盗もすぐ捕まって、ミサは強盗を死刑にしてって警察の人に言ったんだよ? だけど警察の人は裁判を待てって言ってきて……」

ミサ「裁判が始まったら証拠が不十分って凄い時間がかかって……そのうちに冤罪の見方もでてきたって大人の人に言われて……ミサ、難しい事はわからなかったけど、相手の弁護士がやり手とかどうとか言ってて……ミサは何でミサのお父さんとお母さんを殺した犯人がすぐに死刑にならないのってずっと言い続けたのに誰もミサの言葉を聞いてくれなくて……」

ミサ「お父さんやお母さんを殺した犯人を絶対に許せなかったし殺してやりたいって考えた……でもそんなことはいけない事だしどうしたらいいのかわからなくなっていたとき、その犯人を裁いてくれたのがキラだったの」

ミサ「嬉しかった……周りの人達なんてもう誰も信じれなかった時、キラだけがミサを見てくれていたんだって。ミサの願いを叶えてくれた絶対的な存在……神様。それがミサにとってのキラ」

ミサ「だから……ありがとう、粧裕ちゃん……ミサのお父さんとお母さんのカタキを取ってくれて本当にありがとう」サユヲダキシメ ギュッ

粧裕「…………」

粧裕(お礼を言う……? そんな事のためだけにこの女は何人も殺して……?)

粧裕「お礼なんていい。後、最後の質問」

ミサ「最後? それじゃ、その質問が終わったらミサからいろんなこと聞いちゃおうかな〜?」
247 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/10(日) 21:48:10.90 ID:xxwgaqJq0
粧裕「あなたはデスノートを使ってしまったことをどう思っているの?」

ミサ「え? どうって?」

粧裕「あなたは人を殺した。それに対して思うことはないの?」

ミサ「えー……殺したって言っても悪い人だよ? 悪い人達は死んでトーゼンだって思うし」

粧裕「……あなたは警察官やニュースキャスターも殺してる。それに対して思うことはないの?」

ミサ「うっ……だ、だって、しょうがなかったでしょ? 警察の人が来てビデオの放送邪魔されちゃったら嫌だし、あのニュースキャスターなんてキラの悪口ばっかり言ってた人だよ? 別に死んじゃってもいいじゃん!」

粧裕「…………それなら、ノートを使ってしまったことに対して悩んだり苦しんだりしなかったの?」

ミサ「そ、それは、ちょっとは悩んだよ? でも、ミサはキラに会いたいって思ってたし……キラに会うにはノートを使ってミサの存在に気付いてもらうしかないって思ったから。それでお礼を言いたいって思って……」

粧裕「………………」
248 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/10(日) 21:48:44.95 ID:xxwgaqJq0
粧裕(あぁ……そういうこと)

粧裕(この女は……どうしようもなく馬鹿で……子供なんだ)

粧裕(自分のした事も碌に理解できない馬鹿な子供。だから簡単にあんな恐ろしいノートを使って平気でいることが出来る)

粧裕(馬鹿な子供がデスノートを手に入れて……先にデスノートを手にしていた馬鹿なあたしの真似をした。ただそれだけのこと……)

ミサ「それで粧裕ちゃんの話は終わりかな? それならミサも粧裕ちゃんにいろんなこと聞きたいんだけど〜♪」

粧裕(……そう、馬鹿な人殺しの真似をした馬鹿がただの人殺しになった……たったそれだけのこと……)

ミサ「あ、聞きたいことって言うよりお願いかな! ミサも粧裕ちゃんと一緒によりよい世界を作っていくお手伝いをしたいなーって」

粧裕(……そしてこの女は自分の行いを正しいものだって思っている。だからこんな事も簡単に言える)

ミサ「ミサが粧裕ちゃんの目になれば今まで裁けなかった悪い人達も裁くことが出来るんだよ! 粧裕ちゃんもミサの目をほしいって思うよね? ね?」

粧裕(人を殺すことなんて悪以外の何者でもないのに……まるで正義の味方みたいに考えているんだろうね……)

粧裕(この女にはデスノートを使ってしまったことに恐れも後悔も何も無い……)

粧裕(……わかった。もう、いいや)

粧裕(…………殺そう)

粧裕(この女は無差別殺人犯と変わらない……)

ミサ「粧裕ちゃん? ねー、どうしたのー?」

粧裕「いえ」
249 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/10(日) 21:50:43.24 ID:xxwgaqJq0
粧裕(でも、どうやって殺す? この女は第二のキラ……この女のことだ、テレビ局に送ったビデオにも何の細工もしていないか、していてもすぐに警察にバレるような細工程度だろう……警察はこの女を第二のキラと断定するのも時間の問題……)

粧裕(あのビデオがテレビ放送されてから5日……警察はどこまで捜査の手を進めている? この女を第二のキラと断定するまでどれくらいの時間がかかる? いや、すでに第二のキラと断定されていたら……)

粧裕(……断定されていた場合、殺すのはまずい。警察がこの女を第二のキラと断定して逮捕に踏み切っていない理由は……第二のキラを泳がせてキラの尻尾をつかむことしか考えられない)

粧裕(あたしとこうやって会った後、この女が死ねば警察はこの女と接触した人間を疑う……第二のキラを殺した犯人、キラとして)

粧裕(…………となると、すぐには殺さずに、この女が逮捕されるまで待つ。この女が第二のキラとして逮捕された時点で殺せば、警察はキラが誰かなんて結び付けられなくなる)

粧裕(……捕まるまで待って、それから殺す。それがベスト)

粧裕(なら、後はあたしのやるべき事は)

粧裕「あの、ミサさん」

ミサ「うん、何何?」

粧裕「ミサさんの提案なんですけど、あたしはこれからも一人でやっていこうと考えていますんで遠慮しておきます」

ミサ「ええーっ!?」

粧裕「ミサさんのお気持ちは伝わりました。あたしにお礼を言うためにここまでしてくれてあたしもとても嬉しく思っています。こうやってミサさんと会えたことでこれからもあたしは頑張っていけると思います」

ミサ「ほんと!?」

粧裕「はい。なので、ミサさんはもうノートの所有権も手放して元の生活に戻ってください」

ミサ「えっ」

レム「!」
250 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/10(日) 21:51:57.99 ID:xxwgaqJq0
粧裕「ミサさんの目的はあたしに会ってお礼をいう事ですよね? それが叶った今、もうノートを使う必要なんて無いですよね?」

ミサ「う、うん、そうだけどー……」

粧裕「なら、ノートを渡してもらえますか? それで所有権を放棄してください」

ミサ「えー、でも、所有権を放棄したらデスノートに関する記憶も無くなっちゃうんだよね? せっかくこうやって粧裕ちゃんと会えたのに忘れるのはなー……」

粧裕「……あたしはミサさんのノートをミサさんだと思って使って行こうと思います。ミサさんが忘れてもあたしはミサさんの事を忘れませんよ」

ミサ「そう? そっかー、うーん、でもなー」

粧裕(……さっさとしろ……手間を取らせるな)

ミサ「せっかくレムからもらったノートで、ミサを助ける為に死んじゃったジェラスのノートだもん、簡単に決めちゃうのもなー……」

粧裕「……ジェラス?」

ミサ「あ、そうだよ。このノートの持ち主って死神のジェラスだったよね、レム」

レム「ああ」

粧裕「!!」

粧裕(待って……今、こいつ、何て言った?)
251 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/10(日) 21:52:45.40 ID:xxwgaqJq0
粧裕「……待って。今、死神が死んだって言った?」

ミサ「え? そうだよ」

粧裕「……死神って、死ぬの?」

ミサ「あー、やっぱり知らないよね? 死神の殺し方! ミサが教えてあげようか?」

粧裕「うん、教えて」

ミサ「えっとね、例えば、このレムがミサのことを好きで好きでどーしようもなくなっちゃって。そんなときに、ミサが誰かに殺されそうになったとします」

ミサ「そのミサを殺そうとしている人をレムが殺しちゃうと、レムは死んじゃうの。ねー、そうだよね、レム」

レム「ああ」

粧裕「……もう少し分りやすく言って」

ミサ「えー、分りやすく言ったのに。レムー、分りにくかったかな?」

レム「……つまり、死神は特定の人間の寿命を伸ばすような行為をしてはならないという事だ。死神は人間の寿命をいただくために存在している。それを破るという事は死神失格、死神は死ぬ」

粧裕「…………」

リューク「ほー、しかしそんなことする死神が存在するとは思えないけどな」

レム「いたんだよ、この娘を助けた死神がな」

リューク「信じらんねー」

粧裕(死神が死ぬ?)

粧裕(あたしを退屈しのぎという理由でこの地獄に引きずり込んだこの死神も死ぬ?)



粧裕(いや……殺せる?)


252 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/10(日) 21:53:13.09 ID:xxwgaqJq0
また書いてきますよー
253 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/10(日) 21:56:53.39 ID:PpQB49YU0
元々の粧裕の行動原理は
ノートを他の誰かに渡したらよりあかん事になる
粧裕が自殺してもリュークが他に渡しにいく
使わなかったらリュークに殺されて他に渡される
この三つが原因だから良い事してるなんてみじんも思ってないんだよな
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