美琴「私は」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/11(土) 10:42:36.31 ID:MfEBnHMo0
佐天「珍しいですね白井さん。御坂さん抜きで私たちを呼び出すなんて・・・ひょっとして追い出されちゃいました?」

初春「あり得ますね。いつもの行為に我慢の限界が・・・」

黒子「そうだったら最初から呼び出したりしませんわよ。最近おかしいんですの、お姉さまの様子が。」

初天「「おかしい?」」

黒子「あれは・・・たしか一週間前の事でしたわ。」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜回想〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

美琴「あ、黒子ーちょっといい?今日帰り遅くなるかもしれないから・・・ああ、寮監には話は通してあるからその辺は大丈夫よ。」

黒子「何か用事がおありですの?まさかあの類人猿との逢引を!?」

美琴「ち、違うわよ!!!研究の協力依頼を受けたからそれに行くのよ!」

黒子「なにか胡散臭いですわね。怪しい研究じゃありませんの?それ・・・」

美琴「怪しいと思って調べてみたけど、特にそんなことはないただの電気系能力者の研究所だったわよ。」

黒子「・・・まあ、いいですの。それでは、お気をつけてくださいまし。」

美琴「日付が変わるくらいには戻れるみたいだから、先に寝てていいわよ。」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1510364556
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/11(土) 10:50:25.36 ID:UASpHjEf0
私は?何だよ?
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/11(土) 10:51:17.77 ID:MfEBnHMo0
午後11時30分

美琴「ただいまー・・・ってさすがに寝てるわよね?それじゃ早速・・・」

黒子「おかえりなさいましお姉さま!心配したんですのよ?」

美琴「え!?・・・寝ないで待っててくれたの?この時間まで?」

黒子「別にお姉さまの為ならこれくらい屁でもありませんわ。」

美琴「そう・・・何で同級生にお姉さまって言ってるのよ。」

黒子「嫌ですわお姉さま・・・黒子は一年でお姉さまは二年ですわよ。」

美琴「あ、ああ・・・そうだったわね。長く暮らしてるから忘れてたわ。」

黒子「もう・・お姉さまったら・・・」


〜〜〜〜〜〜〜〜回想終了〜〜〜〜〜〜〜〜〜


佐天「御坂さんにもついにボケが・・・冗談です。」

初春「でも、一緒に過ごしてるうちに学年が違うことを忘れるって・・・ありえない話じゃないと思うんですけど。」

黒子「そしたら一年以上お姉さまと呼んでいることに違和感を持つはずがありませんわ。」

佐天「考えられるのは・・・その研究で一時的に記憶障害を起こしたとか?」

黒子「あり得ますわね。電気系統の研究と仰ってましたから・・・」

初春「私たちも調べてみましょうか、その研究について。」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/11(土) 11:04:20.90 ID:MfEBnHMo0
初春「脳内情報の電気的抽出技術・・・要は記憶をデータとして取り出す技術を研究してるみたいですね。特に怪しいところはない中小研究所です。」

佐天「よくそんなところが御坂さんに研究協力の依頼をして取り付ける事が出来たね・・・」

初春「多分それはこの『学者ゲコタ』だと思いますよ。研究協力してくれた方には報酬金と一緒にプレゼントしてるみたいです。」

佐天「ぬいぐるみに釣られるレベル5って・・・」

黒子「じゃあお姉さまはその研究で一時的な記憶障害に?」

初春「多分。・・・この研究所に行ってみましょう。」



二時間後


佐天「着いたけど・・・どこにもそんな名前の研究所はないよね?」

黒子「住所は確かにこの辺ですわよね?地下にあるんですの?」

初春「いえ・・・この辺の地下は掘削禁止のはずです。」

佐天「ますます怪しくなってきましたね・・・ネット上にしか存在しない研究所」

初春「でもただのいたずらならすぐに見つかって削除されてるはずで・・・ああ!!あの研究所のホームページが・・・」

黒子「削除されてますの・・・跡形もなく。」

初春「すぐに戻りましょう!このサイトの創設者を当たります!!」

黒子「ええ!」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/11(土) 11:14:54.33 ID:MfEBnHMo0
佐天「そういえば御坂さんって、その一件以外で何か怪しいところはないんですか?」

黒子「それを言い忘れてましたの。・・・全く暴力を振るわれないのです。」

初春「いいことじゃないですか。あれ?」

黒子「私が媚薬入りドリンクを用意していても!下着を盗んで入れ替えても!!いきなり抱き着いても!すべて笑って受け流してくれるんですの!」

佐天「普通なら電撃ですよね。それ」

黒子「入浴を覗こうとしたときなど、一緒に入る?とお誘いしてくれましたの。・・・それは嬉しいのですが。」

初春「それは確かにおかしいですね・・・あ、見つかりました・・・えっ。」

黒子「どうしましたの初春。みつけたのならさっさと・・・は?」

佐天「『奈加山 由卯 11歳 男』・・・11歳!?小学生だよね!?」

初春「ちょっと彼について調べたんですが・・・能力はレベル1の念動能力で特にこれといった特技はないそうです。」

黒子「彼について調べてみますの。」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/11(土) 11:34:40.51 ID:MfEBnHMo0
後日

黒子「は?そんな生徒はいない?」

教師「ええ、ですから何かの間違いかと」


黒子「え?あの部屋は空き部屋?」

管理人「ああ、もう何年も前から空き部屋だよ。立地が悪いからねえ・・・」




初春「実在しない小学生、実在しない研究所、変わってしまった御坂さん・・・」

佐天「限りなく怪しいね。いっそ本人に聞いてみるとか。」


ウイーン


美琴「お邪魔するわよー。あ、涙子も来てたのね」

黒佐初「「「!?」」」

美琴「何よそんな驚いた顔して・・・いつも来てるはずでしょ?今更驚かなくたって・・・」

佐天「御坂さん・・・今、『涙子』って・・・」

美琴「えっ!?・・・そう呼んでなかったの?・・あ、いや・・気に障ったのならごめん・・・今日は帰るわ・・・」

ウイーン


佐天「やっぱり・・・おかしいですね。」

黒子「でしょう?」

初春「ええ、そうですね」



初春(・・・記憶障害という話自体が。)


初春(研究所がない以上、記憶障害という話も怪しい。さらに、さっきの御坂さんの動揺と『あの言葉』・・・)


初春(『レベル5のクローン』・・・いや、考えすぎですね。そもそも気のせいかもしれないですし。)





黒子「やはり・・・手っ取り早いのは、あの日のお姉さまの行動を確認することですの。初春!至急、防犯カメラ映像の確認を!!」

初春「はい!!」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/11(土) 11:48:52.46 ID:tJy4hyZ6O
タイトルに既視感が
大昔に読んだかも

ひとまず続けなすってください
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/11(土) 17:03:51.59 ID:MfEBnHMo0
黒子「あの日の午後六時・・・最後にお姉さまと別れた時間ですの。」

初春「では一週間前の午後六時以降の御坂さんの動きを補足してみましょう。」

黒子「学舎の園を出て・・・あ、誰かと会ったみたいですの。」

佐天「あ、ウチの中学の制服だ。」


〜〜〜〜〜カメラ映像〜〜〜〜〜
少女「〜〜〜」ペラペラ

美琴「!?」

少女「〜〜〜〜〜」ペラペラ

美琴「・・・・」

少女「〜〜〜」クルッ

美琴「・・・」コクッ スタスタ

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

黒子「・・・恐らく今の少女が・・・」

佐天「研究所の一人・・・でもなんで中学生が」

初春「柵川中学は良くも悪くも平凡校で、高レベルの能力者や研究に秀でた人はいない筈です。」

佐天「初春以外はね。この続きの映像はないの?」

初春「今探して・・・あれ、どこにもないです。」

黒子「そんなはずはないですの。防犯カメラの映像はどこも最低一年は保存されているはず・・・まさか。」

初春「いえ、防犯カメラ映像も私の防衛プログラムで守っています。一体どうやって・・・」

佐天「単純に壊れてたんじゃないの?」

初春「いえ、映像が途切れているのはほんの数分です。『御坂さんたちが映っているであろう時間』だけ作動していないだなんて・・・」

黒子「当然、録画中の防犯カメラ映像も初春が守っているはずですから・・・困りましたわね。」




佐天「あれ、逆に探しやすいんじゃないの?」

黒子「どういうことですの?」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/11(土) 17:26:12.03 ID:MfEBnHMo0
佐天「だって、御坂さんが映っているところだけがエラーで映っていないんだったら・・・」

初春「そうか!エラーが起こっているカメラを追えば足取りが分かります!!!」

黒子「そうですわね!初春!早速調査を!!」

初春「はい!」


〜〜〜〜〜〜同時刻 某所〜〜〜〜〜〜〜

美琴「しまった・・・年下をすべて名前呼び捨てにしてるわけじゃないのね。黒子は仲がいいから名前呼び・・・だったらそれ以外は・・・」




上条「なにブツブツ言ってるんだ、ビリビリ?」ポン

美琴「わひゃあっ!?・・・なんだ、あんt・・」

美琴「・・・・・・・上条先輩ですか。何の用ですか」

上条「えっ!?御坂、何か悪い物でも食べたか?いつも『アンタ呼び』だったのに・・・しかも敬語って。」

美琴「え!?・・あ、あー・・・・・・別に何でもないわよ。一応礼儀正しくしてみたけど、やっぱりやめとくわ。」

上条「なんだよそれ、ひどい奴だな。」

美琴「ところで何の用なのよ?」

上条「あ、そうだ!ちょっと買い物に付き合ってくれないか?今日特売なんだけど一人一つまでなんだ・・・だから頼む!!」

美琴「えーと・・・」

上条「今度存分に勝負してやるから!!」

美琴「勝負?…いったい何でよ?」

上条「いつも俺に電撃飛ばしてるだろ・・・」

美琴「え゛っ・・・ところであんたの能力ってなんだっけ?」

上条「前話さなかったか?ただのレベル0だよ。」


美琴「・・・・・どんだけ暴力的なのよ。」

上条「何か言ったか?」

美琴「いや、別に何も?」

上条「・・あっ!こうしてる間にも特売の時間が・・・急ぐぞ御坂!!」

美琴「仕方ないわね!!」



上条(そういえば、最初に『ビリビリ』って言ったのに怒られなかったな。気にしなくなったって事か?)
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/11(土) 17:41:35.18 ID:MfEBnHMo0
初春「見つけました!!これが御坂さんの足取りです!!」

黒子「途中で途切れてますわよ?」

初春「いえ、この時間以降は御坂さんが普通にカメラに映っていたんです。」

佐天「つまりそこまで御坂さんが何をしていたかを調べればいいんだね。」

初春「ええ、そうです。ですが気になることが一つあるんです。この地点なんですけど・・・」

黒子「ほかの地点はせいぜい2,3分、長くても五分のエラーですがここは」

佐天「15分間は何も映っていない・・・ここで立ち止まったという事でしょうか?」

黒子「でもその場所は・・・」

初春「ええ、廃ビルの密集地帯です。スキルアウトがたまり場にしている場所。」

佐天「行ってみましょう。何かあるかもしれません。」

黒子「ええ。」




上条「いやー助かったぜ。これで次の給付までもつ!!」

美琴「どんだけぎりぎりなのよ、アンタの生活・・・これは寮までもっていけばいいのね?」

上条「ああ、悪いな御坂・・・今度存分に勝負付き合ってやるから。」

美琴「別にいいわよそんなの。近いんでしょ?」

上条「・・・?ああ」



上条「あ、ここまででいいぞ。あとは自分で運べる。」

美琴「そう?ならいいわ、じゃあね」スタスタ


上条(あれ・・・あっちって学び舎の園とは逆方向だよな?)

上条(夜遊びかな?)
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/11(土) 17:49:52.85 ID:MfEBnHMo0
〜〜〜〜〜〜〜その日の夜  某所〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「ったく、アンタは礼儀正しいのか馴れ馴れしいのか全然わからないわね!」

「・・・・・・・・・・・・」

「まあ、あの上条って男は鈍感らしいから気にも留めてなかったけど・・・あんたの後輩の黒子や佐天と初春って子には多分怪しまれたわ。」

「・・・・自業自得じゃない。」

「ああ!?・・・まあ、確かにそうね。その辺は私のミス、自業自得。」

「・・・・・・・・・」

「あんたがこうなってるのも自業自得なのよ?それを忘れたわけじゃないわよね?」

「・・・・・・・・・・・・っ!!!!」

「ま、いいわ。とりあえず・・・









この薄暗い牢獄で一生を過ごしてろ、『元』御坂美琴」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/11(土) 18:01:39.22 ID:MfEBnHMo0
〜〜〜〜〜黒子と美琴の部屋〜〜〜〜〜〜〜

黒子(結局、明日に廃ビル群に訪れることになりましたが・・・まだお姉さまは帰ってきていないようですわね。)

ピロリン


黒子(佐天さんからのメール?・・・都市伝説のサイト・・・)

From:S.Ruiko
To:Kuroko
Title:とても面白そうな記事を見つけたので見てください!!

御坂さんの異変の正体につながる記事も見つかるかもしれません!!


黒子「こんな時に都市伝説など・・・いやでも、今はとにかく情報が・・・」


黒子「・・・とても価値のあるオレンジ、誰かが見てる、幻想御手、能力を打ち消す男、光学化粧機器、レベル5のクローン・・・」




黒子「光学化粧(オプティカルファンデーション)?」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/11(土) 18:18:34.12 ID:MfEBnHMo0
それは光学系能力者を使って作られた光学操作機器。
設定すると、使用者の見た目を思うがままに変えられる。
既存の光学操作機器とは違う。
これは手持ちサイズであり、気軽に『なりたい自分』になれる・・・
もしかしたら、他人に変装することも・・・



黒子「まさか・・・今のお姉さまは・・・・!!!!」




ガチャ


黒子「っ」ビクッ

美琴「ただいまー・・・ごめんごめん。ちょっと野暮用で遅くなってさー・・・」

黒子「おおおおお帰りなさいませ・・・・『誰かさん』」

美琴「何よそれ・・・私が偽物だって?」

黒子「ええ、そうですわ。この記事、光学化粧という都市伝説の記事・・・普通なら一笑に付しますが、幻想御手があった以上、これも存在してもおかしくない・・・」

黒子「あなたは柵川中学に所属する誰か、ですわね?さあ、その正体を現しなさい!!!」

美琴「なーに言ってんのよ黒子、『佐天さん』に影響され過ぎよ。そんな根も葉もない記事を真に受けるなんて。」

黒子「ごまかさないでくださいまし!!お姉さまを・・・御坂美琴をどこへやりましたの!?」

美琴「私は正真正銘『御坂美琴』よ。証拠に・・・ほらっ!!!!!!!!!」




バリバリバリバリバリバリバリバリバリバリ!!!!!!!!!!






黒子「あばばばばばばbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbb」マックロコ

美琴「ね?いつもやってたでしょこれ?こんな電気を出せるのは私くらいだし、仮にその光学化粧とやらを使っても、この電流でぶっ壊れてるはずでしょ?」

黒子「」プシュー

美琴「強くやり過ぎたかしら・・・?まあ、とにかく、私が御坂美琴ってことはわかってくれたわよね?」

黒子「ば゛い゛・・・ず゛び゛ば゛ぜ゛ん゛で゛じ゛だ゛・・・」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/11(土) 18:39:25.07 ID:MfEBnHMo0
佐天「えっ、そんなことが・・・先走り過ぎですよ白井さん!!それに私が見てほしかったのはこれです!『レベル5のクローン』」

初春「今の御坂さんは実はクローンで、本物の御坂さんは監禁されている・・・ということですか?」

黒子「だとしたらすべて辻褄が合いますわね。でもそれの証明のしようが・・・」

佐天「ま、とにかく行ってみましょうよ。御坂さんがあの日立ち止まっていた廃ビル群へ!!」



廃ビル群



初春「特に変わったところはないですね・・・あ!あそこで工事してますよ!!話を聞いてみましょう!」

佐天「すみませーん!!ここって何の工事をしてるんですか?」

おじさん「何だい君たち、こんなところへ・・・」

黒子「風紀委員ですの。防犯のため、廃ビル群を調査して回ってるんですの。」

おじさん「そうかい。確かにここはスキルアウトがたむろってたみたいだねえ。」

初春「どういうことですか?」

おじさん「いや、実はここの工事は取り壊し工事なんだけど・・・予定が変わってね、今壊してるところなんだよ。本当は半年先だったんだけどねぇ・・・」

佐天「なんで早まったんですか?」

おじさん「いや、実はこのビルで火事があったみたいでね?焼け焦げ過ぎていつ倒壊してもおかしくなかったんだよ。だから急遽取り壊しを決めたんだ。多分たばこの火だろうねぇ」

おじさん「ああ、この辺にはスキルアウトがいた形跡とかはないから。調査する必要はないと思うよ。」

黒子「ご協力感謝いたしますの。」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/12(日) 13:17:36.48 ID:jzxh9yVa0
お?どうなる?
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/12(日) 16:18:03.54 ID:YEdVwhc60
黒子「おそらくあの取り壊し中のビルで『何か』があった、それでお姉さまは・・・」

佐天「焼け焦げた跡って多分・・・電気ですよね。御坂さんの。」

初春「・・・となると相手は恐らく複数犯ですね。」

黒子「どういうことですの?」

初春「まず、御坂さんをここへ連れてきた柵川中学の少女が一人。御坂さんと入れ替わっている『誰か』で一人。そして・・・キャパシティダウンを用意した人間が一人。」

黒子「キャパシティダウンを使われていてもお姉さまのような電気系能力は演算が単純ですので一応使えるはずですの。だから焦げ跡が残った・・・」



佐天(あれ・・・?それってちょっとおかしくない?)
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/12(日) 16:29:44.73 ID:YEdVwhc60
一週間前 



美琴「それにしても・・なんで私に研究協力依頼が来たのかしら?別に私じゃなくても電撃使いは多いはずだし・・・」

美琴「まあ、『学者ゲコタ』の巨大ぬいぐるみをもらえるっていうから話だけでも。」


???「御坂美琴さんですね?お待ちしておりました。あなたを案内するように言われました。」

美琴「え?私?」


???「はい、今日の研究協力依頼の件についてですが・・・ついてきてください。」

美琴「ああ、はい・・・なんで中学生が研究所の案内人なんてやってる訳?アンタ、柵川中学の人でしょ?」



???「アルバイトでございます。高レベルのあなた方と違って、低レベルの能力者はこうしてお金を稼がないとやっていけないのですよ。」


美琴「あっ・・・ごめん。悪かったわ。」



???「全くだよ、アンタのせいで私は・・・」



美琴「え?なんか言った?」

???「なんでもございません。さあ、行きましょう。少し時間がかかりますので。」

美琴「ええ、わかったわ。」

美琴(それにしても何でさっきから携帯電話・・・かしら?いじってるんだろう・・・失礼じゃない?)

美琴(あっ、そういえば・・・)


美琴「そういえば名前、聞いてなかったわね?アンタの名前、なんていうの?」


???「私の名前・・・ですか。そうですね・・・・・」










上戸・・・上戸美沙子でございます。」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/12(日) 16:42:13.74 ID:YEdVwhc60
黒子「あー・・・ぜんぜん手がかりが集まりませんの。」

佐天「なんかないんですか?」

初春「私も監視カメラを使って捜索してますけど・・・別に御坂さんは変わった様子はないんですよね。」

黒子「・・・・・こうなったら、一か八か・・・」





上条「はい?御坂の最近の様子が変?」

黒子「ええ、あなたも最近お会いになってますでしょう?何か変わった様子は・・・」


上条「ああ、そういえば『ビリビリ』って呼んでも怒られなかったし、何より俺の事を『上条先輩』だなんて呼んでたな・・」

黒子「イラッ・・・やはりお姉さまは変わっていると思うのですが・・・」

上条「あっそういえば、この前俺の部屋に来て帰るとき寮とは逆方向に帰ってたな。」

黒子「何ですと!?あなたの部屋に!?・・・・ではなく、逆方向に!?」

上条「え?御坂から話聞いてないのか?」

黒子「・・・・これは本格的に・・・・・」

上条「おい、何か深い事情があるのか?」

黒子「いたし方ありませんわね。すべてお話ししますわ。」






上条「なるほど・・・呼称が変わってたり、態度も軟化したって事か・・・」

黒子「私は当初、研究実験の影響かと思いましたが・・・」

上条「その研究所自体が嘘、しかも研究所のホームページを作ったのは実在しない小学生・・・」



上条(まさか魔術師か?いや・・・神裂から何の連絡もないしな。)
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/12(日) 18:39:59.85 ID:EOe8+UkH0
時系列によるけど、魔術を第一に疑うって当麻は学園都市に染まりきってるなぁ。
最新刊で触れられていたけど、違和感を違和感と思わないって事ね。
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/12(日) 20:49:05.80 ID:TDBIAX1O0
上条さんは外で暮らした経験もある意味ないからな
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/12(日) 21:22:54.08 ID:YEdVwhc60
作者です
時系列はあまり気にしないでください。
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/12(日) 21:31:52.90 ID:YEdVwhc60
黒子「そういえば都市伝説にこんなのがありましたの。『レベル5のクローン』。」

上条「まさか・・・今の御坂はクローンで入れ替わってるってのか!?」

黒子「そう考えると納得がいくのですが・・・でも確証はありませんわ。」

上条「でも、だとしたら本物の御坂はいったい・・・」

黒子「とにかく、今のお姉さまには気を付けてくださいまし。また何かあったら、この番号にかけるよう」

上条「あ、ありがとな。」

黒子「それでは、後日。」







黒子(レベル5のクローンといえど本当にあそこまでの電撃を出せるものなのですの?)

黒子(本当にあの威力のお姉さまのクローンが量産されているとしたら・・・)

黒子(・・・確か、今日はお姉さまのクラスは延長授業で帰りが遅くなるはず。)

黒子(お姉さまの所持品・・・調べてみますの)
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/12(日) 21:55:27.33 ID:YEdVwhc60
同時刻 常盤台中学


美琴(・・・・・・)

女子A「〜〜〜〜〜」ペラペラ

女子B「〜〜〜〜」ペラペラ



美琴「やっぱり・・いいわね、こういうの。」フフッ


女子AB「「っ!?」」ビクッ


美琴(・・・友達、少なかったみたいね・・・『私』・・・・・)


美琴「・・・ねえ、何の話してるの?」

女子A「み、御坂様!?わわわ、私たちは別に何も・・・」

美琴「同級生なんだからそこまで怖がらなくたっていいのに・・・さんでいいわよ?」

女子B「そ、そんなっ恐れ多い・・・」

美琴「えー・・・」



美琴(最初は怪しまれるだろうけど・・・常盤台の皆は無知!他人を疑うなんてこと絶対にない!・・・黒子は別か。あの子には要注意ね・・・いっそなんか理由つけて追い出しちゃおうかしら。)

美琴(それにしても『私』がルームメイトの後輩と・・・その、『そういう関係』にあるとは思わなかったわ・・・)

美琴(それだ!それを理由に追い出すか私が出ていこう!!)











女子A「み、御坂さm・・さん?」

美琴「えっ?ああ、ごめん。で、何の話だっけ。」

女子B「新しくできたアイスクリーム屋さんが・・・・・・」


ワイワイガヤガヤ





24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/12(日) 22:07:03.34 ID:YEdVwhc60
黒子「・・・お、お姉さまのクローゼット・・・いえ!!目標は下着ではなくあくまでも調査!調査ですわ!!」

ガサゴソ

黒子「それにしても本当にゲコタグッズが多いですわね・・・あれ?この機械は・・・携帯端末?」

ピッ

黒子「お姉さまがこんなものをなぜ…とりあえず、品名だけ記録して、あとで初春に調査させるとしますの。」


黒子「そしてこれは・・・腕輪?お姉さまはこんなもの持っていなかったはずでは・・・」カチッ

黒子「ん?何ですのこのスイッチは・・・」カチ ウイーン



ピカッ!!!!!!!!!!!!!!!




黒子「え?」

黒?子?「な、なん・・」

???「で・・す・・・」

少女「の?」


少女「こ、この姿は・・・・!!!!!!あの時の監視カメラの少女!!!と、いうことはこの腕輪は・・・








光学化粧器!!!」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/12(日) 22:15:28.13 ID:YEdVwhc60
黒子「とりあえず、見つかったのはこの怪しい携帯端末と、光学化粧器・・・」

黒子「だいぶ見えてきましたわね・・・」

黒子「あの『お姉さま』はこの機械で少女に化け、お姉さまに接触し・・・・」

黒子「この携帯端末で監視カメラをハッキングして無効化した!!!」








初春「え?無理ですよそれ。」

黒子「は?」

初春「だってこれは確かにハッキング用の携帯端末ですけど、明らかにスペックが低すぎます。電気系能力者なら別ですけど・・・あっ!」

黒子「これで確定しましたわね・・・・








あのお姉さまは『クローン』!!本物の美琴お姉さまはどこかに監禁されている!!」
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/12(日) 23:16:02.42 ID:YEdVwhc60
一週間前 バスの中

上戸「先ほどもお話しした通り、少し遠めの場所ですが・・・すでに寮には私から話しておりますので、その点はお気になさらず。」

美琴「それはいいけど、人間の記憶の電気的保存って・・・具体的にどうするのよ?」

上戸「それですが、既存の学習装置を・・・・・



美琴「なるほど、だいたい理論は理解できたわ。特に怪しいところもなさそうだしね。」

上戸「ご理解ありがとうございます。ところで御坂様、あなたは研究協力が今回で初めてではないでしょう?」

美琴「・・・えっ?それってどういう」


上戸「着きましたよ、さあ、降りましょう。」


美琴「え、ええ・・・」







美琴「ねえ、さっきからなんで端末をいじっているの?それにこの辺って廃ビル街じゃない。」



上戸「・・・ハッキング完了。これでこの周囲一帯の監視カメラは・・・」ボソッ



上戸「・・・失礼しました。少し研究所の人間と連絡を取っておりまして・・・何しろ金がないもので、廃ビル群の土地を安く買って地下に研究所を作っているのですよ。」

美琴「・・・そういうものなの?」

上戸「そういうものですよ。」


美琴(なんだかさっきから上戸さん・・・私に対して冷たいというか・・・。私、何かしたのかしら?)

美琴(・・・それにさっきの言葉・・・もしかして絶対能力者進化計画の事とか知ってるの?)




上戸「御坂様?どうかなさいましたか?」

美琴「いえ、何でもないわ!」

上戸「さあ、こちらです。どうぞついてきてください。」
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/12(日) 23:17:16.97 ID:YEdVwhc60
今回はここまで

駄文ですまぬ。
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/13(月) 08:21:39.15 ID:VnecGlJ6O
御坂妹=上戸ってこと?
上戸の口調も御坂妹そのものだし
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/13(月) 13:02:59.95 ID:iIl0hrGgO
ミサカ妹つかミサカワーストぽいな
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/13(月) 13:16:28.63 ID:u4sNvI730
ふむう
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/13(月) 14:06:49.22 ID:+GM0kj6eO
まあミサカ妹とは限らないがな
もしワーストなら確か4だから余裕で周囲のカメラにハッキングできるはず
それにアンタのせい私はって台詞も辻褄合うかも?
ワーストは悪意の塊で口調も悪い感じみたいだし
原作読んだことないからそこまで詳しくはしらないけど
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/13(月) 15:02:02.47 ID:CtOu3+leO
上条は妹達の事頭から消えてるのか?
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/13(月) 16:36:57.07 ID:Z+QZJzEPO
セロリと戦う前でシスターズとはまだ出会ってない可能性もある
でもそうすると黒子がイマジン知ってるのおかしいよな
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/13(月) 17:15:39.54 ID:vQrwNK3Ho
黒子の前だと知らないフリするしかないだろうよ
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