他の閲覧方法【
専用ブラウザ
ガラケー版リーダー
スマホ版リーダー
BBS2ch
DAT
】
↓
VIP Service
SS速報VIP
更新
検索
全部
最新50
アインズ「ハロウィンパーティー?」
Check
Tweet
1 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/31(火) 19:30:10.09 ID:pWPwWQzB0
アルベド「はい、パンドラズ・アクターが使える時期に制限のあるアイテムを発見したようでして」
アインズ「(ああ、やったなーそんなイベント。たしかこれは10月31日限定で外装だけ他種族に変更できるアイテムだっけ?やまいこさんや餡ころもっちもちさんが、ここぞとばかりに見栄えのいい種族に変えたんだよな。懐かしい……)」
アルベド「使用可能日が迫っている中、どのような効力を持つのか把握していないのは問題だと愚考し、不躾とは存じますがアインズ様にご確認させていただきました」
アインズ「(そういえば同じ女性でもぶくぶく茶釜さんは外装そのままにしたんだっけ?これはこれでかなまら祭りみたいだって言ってたのはどういう意味だったんだろ?)」
アルベド「アインズ様?」
アインズ「案ずるなアルベド。それは大した効力のあるアイテムではない。私の仲間たちで行ったイベント――祭事で使ったものだ」
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1509445801
2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/31(火) 19:30:56.76 ID:pWPwWQzB0
アルベド「まあ!至高の御方々で!それは、一体どのような祭事なのですか!?」
アインズ「ふむ、まずアルベドは『ハロウィン』というものは知っているか?」
アルベド「知識としてはございます。秋の収穫を祝い、悪霊を追い払おうとパンプキンに顔を刻んだものを飾ったという人間の祭りですね?」
アインズ「ああ、元々の意味ではその通りだ。しかし、私たちにとっては違う意味合いのほうが大きい」
アルベド「それは一体?」
アインズ「コスプレ――仮装パーティーだよ。このアイテムを使えば1日限定で好きな姿になることが出来るんだ」
3 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/31(火) 19:31:57.98 ID:pWPwWQzB0
アルベド「そ、それはどのような理由で行われたのでしょうか?」
アインズ「由来は、冥界から現れる死者や悪魔たちに人間だと気づかれないようにしたというものや、ジャック・オー・ランタンと同じように悪霊を怖がらせて追い払おうとしたという説がある」
アルベド「しかし、至高の御方々は……」
アインズ「たしかに、みんな異形種だな。だから遊び的な意味合いが強い」
アルベド「では、遊び以外の意味も?」
アインズ「ある。他種族の視界の見え方、当たり判定の範囲、リーチの長さ等、実際にその種族になってみなければ分かり辛いことを知るには適したイベントだった。まあ、それでも一番の理由は遊び――コミュニケーションの強化だな」
アルベド「コミュニケーションの強化ですか?」
アインズ「ああ。こういったことの積み重ねこそがギルドの結束に繋がるものだ。せっかくだし、守護者のみんなでハロウィンパーティーをやってみたらどうだ?普段知らないような一面を発見できるいいチャンスかもしれないぞ」
4 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/31(火) 19:33:04.42 ID:pWPwWQzB0
―――1週間後――
アルベド「守護者各員、揃ったようね」
デミウルゴス「アルベド、用件は以前話された『ハロウィンパーティー』についてですね?」
アルベド「ええ、至高の御方々が行われた至高の祭事についてよ。皆、資料には目を通してくれたかしら?」
シャルティア「もちろんでありんすぇ。可愛い子悪魔衣装も用意しんしたし、アインズ様の心をばっちりと射止めてみせんしょう」
アウラ「トリック・オア・トリート!えへへ、アインズ様、驚いてくれるかな?」
マーレ「お、お姉ちゃん、それは人狼の仮装?」
アウラ「そうだよ。そういうマーレは……魔法少女?普段から魔法少女みたいなもんなんだから、違う格好にすればいいのに」
マーレ「シャルティアさんが用意してくれたから……。というか、僕は少女じゃなくて男の娘だよお姉ちゃん」
コキュートス「……資料ハ読マセテ貰ッタガ、ワタシハ元々悪魔ナ上、仮装ト言ワレテモ困ルンダガ」
アウラ「コキュートスは全裸だものね?」
コキュートス「勘弁シテクレ、アウラ。ソウ言ワレルト変質者ッポクテ嫌ナンダガ」
アウラ「えーでも――」
デミウルゴス「アウラ、その辺で。コキュートスをいじるのも結構ですが、そろそろ本題に入りましょう」
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/31(火) 19:33:57.63 ID:pWPwWQzB0
コキュートス「全然結構デハ無インダガ……。ソレデ、デミウルゴス。本題トハドウイウ意味ダ?」
デミウルゴス「その前にまずお伺いしたいのですが、皆さんは、ハロウィンパーティーの話をお聞きしてどう思いましたか?」
シャルティア「どうって言われんしても、色々な服を着たりできる楽しい催しでありんすなーとしか思ってないでありんす」
アウラ「普段やらない格好が出来るのは楽しいよね!あとでユリやペスも誘ってみようかなー」
シャルティア「それに賛成でありんす!」
コキュートス「服ノコトハ分カラナイガ、他種族ノ姿ニ化ケラレルト言ウノハ非常ニ魅力的ダト思ウ。相手ノ身体的ナ情報ヲ知ッテイルコトハ戦闘デノ有利ニ繋ガルカラナ」
マーレ「え、えっと、みんなで仲良くできることは良いことだと思います!」
デミウルゴス「――くくくく。……君たちは本当に至高の御方々が行われた祭事がそれだけの意味しか持たないと思っているのかね?」
「「「「 ! 」」」」
6 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/31(火) 19:35:08.78 ID:pWPwWQzB0
アウラ「それって何!?他にどんな意味があるの!?」
デミウルゴス「皆さんもご存知のとおり、至高の御方々は41人しかおられません」
シャルティア「当たり前でありんすぇ。それ以上でも以下でもありんせん」
デミウルゴス「もちろんその通りです。しかし、不敬にもナザリックに踏み込んだ愚者たちの多くは、アインズ様たちに匹敵する力を持つ存在であり、その数は1500人にも上ったと聞き及んでおります」
マーレ「え、えっと、最大100人の『ぎるど』がいくつも集まって攻めてきたって聞いてます」
デミウルゴス「そうです。それに比べると至高の御方々の人数は余りにも少ない」
コキュートス「少数精鋭ダッタノデハナイカ?」
デミウルゴス「それも間違いないでしょう。現にそんな愚者たちを至高の御方々は追い払っていますからね」
7 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/31(火) 19:36:00.19 ID:pWPwWQzB0
アウラ「だったら、何が問題だっていうの?」
デミウルゴス「問題なわけではありません。理由が気になったのです。そして私の中で、スパイを警戒してではないか、という結論が出ました。アインズ様を筆頭に、至高の御方々は情報の秘匿を重要視していますからね」
コキュートス「ソレガ今回ノ祭事トドウ関係ガ有ルンダ?」
デミウルゴス「新しい仲間として潜り込めないときにスパイがどうするかを考えれば、お分かりになるでしょう」
マーレ「え、えっと、今いる人から聞きだすんじゃないでしょうか」
デミウルゴス「それも正解でしょう。ただもっと簡単なやり方がありますよ。仲間のふりをする――化けてしまえばいいんです」
シャルティア「化ける?変身?あ、つまり――」
8 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/31(火) 19:36:48.63 ID:pWPwWQzB0
アルベド「――そう、この祭事の真の目的はスパイ対策の強化。普段とは違う一面を持つ、つまり別人に変身した者を見抜く訓練なのよ!」
デミウルゴス「……アルベドに先に言われてしまいましたが、概ねその通りです。付け加えるならスパイ役は潜入工作の訓練にもなります。アインズ様がモモンとして上手く潜り込めたのはこういった経験が生きたのなのかもしれません」
シャルティア「なんと……流石はアインズ様……」
コキュートス「……真意ニ気ヅカ無カッタコノ身ヲ恥ジルバカリダ」
アルベド「そうね。智謀の王たるアインズ様のお考え全てを見抜くことは不可能だけれど、少しでも理解しようという努力は必要だと思うわ」
9 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/31(火) 19:37:42.22 ID:pWPwWQzB0
マーレ「え、えっと、それじゃあ僕たちは当日どうすればいいんですか?」
アルベド「私たちでスパイ役をやりましょう。アインズ様が変身なされても、オーラが強すぎて私たちには分かってしまうから」
アウラ「それじゃあ、探偵役は?」
デミウルゴス「騙せるとは思いませんが、アインズ様にやっていただくのがよろしいかと思います。せっかくですし、アインズ様も楽しんでいただけるような催しを交えたいと思うのですがどうでしょう?」
コキュートス「賛成ダ。シカシ、ドウスレバアインズ様ニ楽シンデ頂ケルノダロウカ?」
シャルティア「誰が一番上手く化けていたかアインズ様に決めてもらうのはどうでありんすか?一番になった人はアインズ様からお菓子――ご褒美をもらうとか?」
「「「「「 ! 」」」」」
10 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/31(火) 19:41:43.02 ID:pWPwWQzB0
――ハロウィン当日――
アインズ「ほう、つまり誰が誰に化けているか当てるゲームということだな。なかなか面白い催しじゃないか」
アインズ「(何でハロウィンパーティーがそんな変なイベントになったんだ?みんなで仮装したり変身したりして、わいわい楽しんでもらえればと思っただけなのに)」
ナーベラル「ありがとうございます。守護者の方々もそれを聞けばお喜びになるかと思います」
アインズ「もう準備は終わっているのか?」
アルベド「はい、すでに変身を終えていると聞き及んでおります」
アインズ「(とはいえ、守護者たちがせっかく企画してくれたイベントだ。俺も真剣に取り組まないと!)」
アインズ「ふむ、見ると仕事中の者もいるようだが、守護者内だけで入れ替わっているということか?」
ナーベラル「仕事の混乱が最低限になるようにはしているとのことです。もともと今日がお休みの守護者の方々で入れ替わり合っていると考えるのが妥当かと」
アインズ「そうか、では探しに行くとするか。ナーベラル、お前も来るのか?」
ナーベラル「ナザリック内とはいえ、アインズ様をお一人で歩かせるなどあってはなりません。私も付き従わせていただきます」
11 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/31(火) 19:43:01.89 ID:pWPwWQzB0
アインズ「さて、まず守護者が休日にどのように動いているかを知る必要があるな。ナーベラル、お前は守護者の面々と遊んだりはしないのか?」
ナーベラル「私は自室でゆっくりすることが多いので、あまり守護者の方々と出かけたり等はしません。マーレ様も自室で寝ていることが多いと聞きます」
アインズ「そうなのか、他の守護者がどのように過ごしているか知っているか?」
ナーベラル「女性の守護者の方々は、それぞれの階層の巡回したり、身だしなみを整えたりしているようですが、コキュートス様やデミウルゴス様についてはあまり親交がなく、存じ上げません」
アインズ「そういえばアルベドたちとは風呂に行く途中に出くわしたことがあったな。とはいえ、風呂を訪ねに行くのは憚れる」
ナーベラル「アルベド様もシャルティア様も気になされないのでは?」
アインズ「そういう問題ではない。それに間違ってアウラに出くわしてしまって嫌われたくもないしな」
アインズ「(思春期の娘の裸を見てしまって気まずくなる父親のようにはなりたくないからな)」
ナーベラル「では、どちらに行かれますか?」
アインズ「よし、まずは9階層に行ってみるとしよう。デミウルゴスなんかはよくあそこのバーに顔を出すみたいだしな」
12 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/31(火) 19:43:46.17 ID:pWPwWQzB0
デミウルゴス「これはアインズ様、お早いご到着で。ナーベラルもご苦労様です」
ナーベラル「おはようございます、デミウルゴス様」
アインズ「やあ、デミウルゴス。元気そうで何よりだ。しかし、まるで私が来ることが分かっているかのような口ぶりじゃないか」
デミウルゴス「アインズ様であれば私程度の思考を読み切るなど容易いかと思いまして。とはいえ、一発で探し当ててしまうとは流石と言わざるを得ません」
アインズ「……世辞はよい。ところで、ずいぶん綺麗な色をした飲み物を飲んでいるようだが、なんという名前なんだ?」
デミウルゴス「『ナザリック』というカクテルでございます。十種類を使った十色のカクテルでして、その名に相応しい味をしております」
アインズ「ほう、そんなものがあるのか。ナーベラルはどうする?アイスマキャティアでも飲むか?」
13 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/31(火) 19:44:43.38 ID:pWPwWQzB0
ナーベラル「……いえ、結構です。飲み物をお召しにならないアインズ様の前でそのような真似などできません」
アインズ「そうか?私がデミウルゴスと話している間に手持無沙汰になっても悪いと思ったんだがな」
ナーベラル「お心遣い感謝いたします」
アインズ「さて、デミウルゴス。誰がお前に化けているか当てるためにいくつか質問しようと思うのだが、構わないな?」
デミウルゴス「勿論です。アインズ様のお言葉はナザリック地下大墳墓の法でございます。なんなりとお聞きください」
アインズ「そうか、ではまず今の仕事に満足しているか?」
デミウルゴス「当然満足しております。ナザリックのために身を粉にして働けることに何の不満がありましょうか!」
14 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/31(火) 19:45:47.38 ID:pWPwWQzB0
アインズ「他の守護者たちはどう思っていると思う?」
デミウルゴス「シャルティアなどは、ナザリックの防衛任務という大役に就いてはいますが、現状だとアインズ様に力を見ていただく機会がなく、それをもどかしく思っているやもしれません」
アインズ「……なるほど、よくわかった。では彼女にはどのような仕事が向いていると思う?」
デミウルゴス「やはり、彼女は転移門を開くことが出来るので運輸の管理に適正があるかと」
アインズ「ではコキュートスは?私は戦闘のスペシャリストである彼には前線指揮官になってもらいたいと考えているのだが」
デミウルゴス「……正直、向いているとは思いません。彼は頭が固く、臨機応変に物事に対処する能力が欠けていますので」
アインズ「そう自分を卑下することはないぞ、コキュートス」
15 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/31(火) 19:51:18.15 ID:pWPwWQzB0
コキュートス「……流石アインズ様。シカシ、何故オ分カリニナッタノデスカ?」
アインズ「デミウルゴスは厳しい態度を取ることもあるが、自分の仲間を裏で貶すような真似はしないからな」
コキュートス「……ソレハ、デミウルゴスニモ悪イコトヲシマシタ」
アインズ「そうだな。しかし、必要以上に謙遜したくなる気持ちはよくわかるぞ」
コキュートス「アインズ様モソウナノデスカ?」
アインズ「そうだとも。ましてや自分で自分を褒めなければならない時などはな」
アインズ「(モモンの時とかな!)」
16 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/31(火) 19:53:49.58 ID:pWPwWQzB0
ナーベラル「さすがはアインズ様、こうも簡単に見抜かれてしまうとは」
アインズ「守護者とは接する機会も多いからな。話していけば違和感から気づけるものだ」
ナーベラル「なるほど。守護者の方々が羨ましい限りです」
アインズ「モモンになっているときはお前といる時間が一番長いじゃないか」
ナーベラル「それはそうなのですが、やはりアルベド様などといった守護者の方々には特別な思い入れがあるのかと思いまして」
アインズ「思い入れはあるが、それは守護者たちだけではなくお前たち全員だ。そこに区別などない。さて、次は6階層にでも行ってみるか」
ナーベラル「6階層ですか?」
アインズ「ああ、そうだ。あそこはぶくぶく茶釜さんたちのたまり場があったからな。きっと女性守護者たちも集まっていることだろう」
17 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/31(火) 19:56:51.13 ID:pWPwWQzB0
アルベド「アインズ様、おはようございます。ナーベラルもおはよう」
シャルティア「アインズ様、ご機嫌麗しゅう存じんす。ナーベラルもよく来たでありんす」
アウラ「お、おはようございます!アインズ様!ナーベラルも」
ナーベラル「おはようございます、アルベド様、シャルティア様、アウラ様」
アインズ「おはよう、アルベド、シャルティア、アウラ。みんな元気そうで何よりだ」
アルベド「恐らく、いつも以上に元気に見えるのは、アインズ様とこういう催しができると聞いて楽しみにしていたからだと思いますわ」
シャルティア「そうでありんす!」
アインズ「そうか?ガールズトークとかいうものの邪魔になってしまったら悪かったと思ったんだが」
アウラ「アインズ様がお邪魔になることなんてありえません!ナザリックのすべての者がすべての場所すべての時間に歓迎すること間違いないです!」
18 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/31(火) 19:57:46.31 ID:pWPwWQzB0
アインズ「そ、そうか、そう言ってくれると嬉しいよ。ところでみんないつもと違った格好をしているようだがその衣装はどうしたのだ?」
アルベド「シャルティアが用意いたしました。彼女の部屋にはペロロンチーノ様がご用意した服が大量にありますので」
シャルティア「逆にわらわが着ていんすのは、アウラがぶくぶく茶釜様から頂いた衣装でありんす!」
アインズ「……参考に、どのような衣装があるか聞いてもいいか?」
シャルティア「たしか、ドレス、ナース、メイド、バニー、セーラー、レオタード、スクール水着、体操服、ブレザー、あとは尻尾とか――」
アインズ「――よい、その程度にしておこう」
アインズ「(ペロロンチーノ!!)」
ナーベラル「……アインズ様、そろそろ守護者の方々にご質問を始めた方がよいかと思います」
アインズ「そうだな。では三人とも、早速だが、誰が誰に化けているか当てるためにいくつか質問させてもらおう」
19 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/31(火) 20:00:36.20 ID:pWPwWQzB0
アウラ「は、はい!よろしくお願いします!」
アインズ「では、まずアルベド。今日はこうして女性守護者で集まっているようだが、普段はどのように過ごしているのだ?」
アルベド「そうですね、最近は9階層のお風呂に行くようになりました。あとは自室で靴下や服を編んでいることも多いですね」
アインズ「ふむ、次にシャルティア。ナザリックの外に遊びに行けるとしたら、どんなところに行きたい?」
シャルティア「え、そ、外でありんすか?そうでありんすね。アインズ様とご一緒できるのでありんすなら、どのような場所にでも行ってみたいと思いんすぇ!」
アインズ「なるほど、よくわかった。最後にアウラ。お前はこの二人のほかにどんな者たちと遊ぶんだ」
アウラ「えっと、ユリやペストーニャ、エクレアなんかとはよく会ってます!」
アルベド「え?」
アインズ「ん?」
アルベド「な、なんでもありませんわ」
シャルティア「え、えっと!それでアインズ様、誰が誰に化けているか見当はついたでありんすか?」
アインズ「勿論、すでにわかっている」
20 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/31(火) 20:03:56.51 ID:pWPwWQzB0
アインズ「アルベドに化けているのはシャルティア、シャルティアに化けているのはアウラ、そしてアウラに化けているのはマーレだな」
アウラ「さすがアインズ様!どうしてわかったんですか?」
アインズ「まず最初に分かったのはマーレだな。頑張って真似をしているのは伝わったが、いつものアウラと比べると快活さが足りていなかった」
マーレ「うう、すみません」
アインズ「謝る必要はない。それと言動もそうだが衣装だな。それは魔法少女か?アウラもシャルティアも着なそうな選択だと思ったんだ」
シャルティア「さすがアインズ様。守護者の心情を見事に理解していんすぇ」
21 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/31(火) 20:08:17.39 ID:pWPwWQzB0
アインズ「シャルティアとアウラはほぼ同時だな。質問に対する答えから、どちらがどちらに化けているかは判断できた」
シャルティア「どこがおかしかったんでありんすか?」
アインズ「まず、アルベドは自室にいることは少ないそうだ。裁縫をするときも私の部屋でやっていると聞く」
シャルティア「アインズ様のお部屋に!ずるいでありんす!」
アインズ「執務に使いやすいからと貸し与えているだけで他意はない。……とまあ、その情報を伝えていないことから、シャルティアが化けているものだと判断した」
シャルティア「ぐ、たしかにそうでありんす」
22 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/31(火) 20:12:01.80 ID:pWPwWQzB0
アウラ「アインズ様、私はなんでばれてしまったんですか?」
アインズ「……アウラは逆に落ち着きが足りなかったかな。持ち前の明るさが染み出てしまっていた」
アウラ「う、たしかにそうかもしれません」
アインズ「(いつもの舐めるような視線がなかったからとは言えないな……)」
アインズ「あとは、アルベドに化けたシャルティアが、ユリとアウラたちに親交があるのを知らないそぶりを見せたのが決定的だったな」
シャルティア「そうでありんす!聞いてないでありんすよアウラ!一人だけユリと遊ぶだなんてずるいでありんす!」
アウラ「いやーだって、ユリはシャルティア誘うの嫌がるし」
シャルティア「 ! 」
アインズ「あまり私の前で仲間外れにしている様を見せないで貰いたいのだがな……」
23 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/31(火) 20:13:56.01 ID:pWPwWQzB0
ナーベラル「次は5階層ですか?」
アインズ「ああ、9階層にも6階層にもいないのであれば、自分の階層で訓練しているのではないかと推理したのだ」
ナーベラル「流石アインズ様、守護者の方々の行動を完璧に見抜いておられるのですね。まさにその眼、玉座に座られる方に相応しいものかと」
アインズ「世辞はよせ。しかし、コキュートスも勤勉だな。実験の結果、武技は私たちには取得できそうにないという判断を下したのだが。まあ、私が戦ったやつのレベル程度でも破格の性能だったしな」
ナーベラル「クレマンティーヌとかいう女のことですね。アインズ様に抱かれて死ねるなどゴミの分際で分不相応です!」
アインズ「……鯖折りで死ぬことが幸せだとは私には思えないんだがな。……お、コキュートスの姿が見えたぞ」
ナーベラル「あ、おはようございます。コキュートス様」
コキュートス「オハヨウ、ナーベラル。アインズ様モヨクゾオ越シ下サイマシタ」
アインズ「おはようコキュートス。いや、デミウルゴス。待たせて悪かったな」
24 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/31(火) 20:17:04.14 ID:pWPwWQzB0
デミウルゴス「……さすがアインズ様。まさか一目で見抜かれてしまうとは。しかし、そんなに私の演技は未熟だったのでしょうか?」
アインズ「そんなことはないぞ。ただ守護者全員の変身先が分かってしまったのに演技させ続けるのも忍びなく思ったのでな」
デミウルゴス「まだアルベドが誰に化けているか突き止めていないと聞き及んでおりますが?」
アインズ「ああ、言ってはいなかったが、もうアルベドが誰に化けているか見当はついているんだ」
デミウルゴス「それは一体?」
アインズ「もういいだろう?ナーベラル、いやアルベドよ」
25 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/31(火) 20:21:06.17 ID:pWPwWQzB0
アルベド「……何故お分かりになったのですか?上手くナーベラルを演じたつもりだったのですが」
アインズ「言動は上手く真似ていたが、ナーベラルの性格を考えると違和感を覚えるところはあったな。まあ、正直最初から疑っていたところもある」
デミウルゴス「最初からお疑いに?」
アインズ「ああ、私が知っているナーベラルの休日と異なる点が一つだけあったからな」
アルベド「ナーベラルは自室で精神を休めていると聞き及んでおりますが……」
アインズ「そこではない。お前は知らなかったようだが、実はナーベラルとコキュートスは親交があるんだ。まあ、二人の創造主である弐式炎雷さんと武人建御雷さんも仲がよかったし、その縁だろうな」
アルベド「そうなのですか!……く、情報不足でした」
26 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/31(火) 20:23:37.83 ID:pWPwWQzB0
アインズ「とはいえ、見事だったぞ。私に見抜かれはしたが、最も上手く化けていたのはアルベド、お前だろう。よく頑張ったな」
アルベド「しかし、守護者全員が簡単に見抜かれてしまうとは。情けない限りです……」
アインズ「はっはっは、私が愛するお前たちを間違えるわけが無いじゃないか。もともと私の有利な勝負だ。気にすることはない」
アルベド「 ! 」
アインズ「(デミウルゴスを消去法で特定したのは少しずるかった気もするけど、デミウルゴスと知恵比べなんか勝てるわけないし、仕方ないよな!)」
デミウルゴス「ありがとうございます、アインズ様。至らぬところも多々あると思いますが、今後もより一層の忠義を捧げることをお許しください」
アインズ「許す。私こそがナザリック地下大墳墓の主人、お前たちの主、アインズ・ウール・ゴウン、その人である。……ん?アルベドどうかしたか?」
27 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/31(火) 20:24:50.76 ID:pWPwWQzB0
アルベド「……愛する?」
アインズ「そうだとも。姿形が変わったくらいで見抜けなくなるほど、私は薄情ではないぞ?」
アルベド「愛する……愛する……愛する……」
アインズ「あ、アルベド?皆をな?皆をだぞ?」
アルベド「ですが、私も愛してくださっている!ということですよね!くふー!!」
アインズ「あ、アルベド、落ちづ――っげぇ!な、何をする!」
アルベド「もう我慢できません!トリック・オア・トリート!お菓子はいらないのでいたずらさせてください!」
アインズ「馬鹿な真似はやめろ!私の上から降りろ!」
アルベド「もしくはアインズ様のお菓子を下の口で食べさせてください!」
アインズ「訳の分からんことを言うな!おい!こいつを引き離せ!」
デミウルゴス「は、はい!……くっ!純戦士たる彼女の腕力、なんたる凄まじさ!」
「アルベド様、御乱心!」「アルベド様、御乱心!」
10月31日はハロウィンです。
オーバーロードのアニメ第2期は1月から放送されますので、楽しみに待ちましょう。
23.96 KB
Speed:0
[ Aramaki★
クオリティの高いサービスを貴方に
VIPService!]
↑
VIP Service
SS速報VIP
更新
専用ブラウザ
検索
全部
前100
次100
最新50
新着レスを表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
書き込み後にスレをトップに移動しません
特殊変換を無効
本文を赤くします
本文を蒼くします
本文をピンクにします
本文を緑にします
本文を紫にします
256ビットSSL暗号化送信っぽいです
最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!
(http://fsmから始まる
ひらめアップローダ
からの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)
スポンサードリンク
Check
Tweet
荒巻@中の人 ★
VIP(Powered By VIP Service)
read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By
http://www.toshinari.net/
@Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)