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サイタマ「俺より強い奴に会いに行く」
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◆h8EFfUmKWs
[saga]:2017/10/23(月) 15:32:35.96 ID:xaj+H4+SO
【Z市 サイタマ宅】
ジェノス「先生、戻りました」ガチャ
ファング「おや? お主は……」
ジェノス「お前は、S級ヒーロー3位のバング……。なぜここに」
ファング「ヒーロー名簿で住所確認をしての。不在じゃったようじゃが、カギが空いてたからお邪魔した」
ジェノス「(ただ座っているだけなのに、佇まいが堂に入っている。これが、達人の域か)」
ファング「キミこそなにをしに? 気になる発言が聞こえたが……先生と言っておったな?」
ジェノス「ああ。俺の師がここに住んでいる」
ファング「そいつはもしや……サイタマくんかね?」
ジェノス「当然だ」
ファング「ほぉっ⁉︎ ほっほっほっ! 協会のやつらめ。まだ発掘しておらなんだか」
ジェノス「……?」
ファング「いや、なに。ただの独り言じゃよ。協会の無能さについてのな。それで、師と仰ぐ存在のサイタマくんと儂(わし)。どちらが優れた実力者だと見受ける? S級ヒーロー“鬼サイボーグ”よ」
ジェノス「お前の実力を確かめたわけではないが、先生に決まっているだろう」
ファング「……」ゴゴゴ
ジェノス「ひとつ忠告しておいやる。“シルバーファング”。S級が頂点だという概念はサイタマ先生の前では無価値に等しい」
ファング「なに……?」
ジェノス「“下と比べて優れているだけ”。その程度の価値しかないということだ。上には上がいる」
ファング「ふむ」
ジェノス「お前も先生の強さに惹かれてここにやってきたのか」
ファング「惹かれるというと語弊がある。興味が湧いたんじゃよ。底知れぬ器を感じての」
ジェノス「……」
ファング「あるじゃろうが。直感でビビッとくることが。わしもいつか門下生を抱えておるが、彼ははじめて見る……異質じゃ」
ジェノス「異質? まさか、先生の強さの秘密に?」
ファング「先走りすぎじゃて。もっとざっくりした感覚じゃ。わしらとは何かが違う……――そう感じる」
ジェノス「(たしかに、先生が本気になったところを見たことがない。いつでも自然体、それが……)」
ファング「時に……なんか以前に会った頃より見た目変わってね?」
ジェノス「ああ。クセーノ博士に改良を頼んだんだ」
ファング「なるほどの。機械仕掛けか」
ジェノス「先生はいまどちらに?」
ファング「最初に言ったぞ。わしも待っとる」
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