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開拓者「安価で思い出の町を作る」
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190 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/21(土) 21:38:56.85 ID:H1GIRJ9Wo
山の観光開発
191 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/21(土) 21:42:03.11 ID:tG3b28FDO
生態系調査
192 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/21(土) 21:42:05.30 ID:EdcMucrro
環境保護
193 :
◆CpUz7d.S3o
[saga]:2017/10/21(土) 22:02:32.64 ID:bAAZPVKRo
現在の開拓者(最後に研究したのは環境学と……山の観光開発だったな)
現在の開拓者(実は、王国に初めて環境学という学問を提唱したのはこの俺だ)
現在の開拓者(山の……ん? 山なんてあったか? 竹林は海沿いのなだらかな平地にあったような……)
現在の開拓者(いかんいかん。以前に高原を開拓した時と記憶が交じっているな……)
現在の開拓者(観光に関わる何かだったのは間違いないんだ。ええと……)
1.竹林整備
2.美しい景観・眺望
3.世間へのPR
4.踊り子・踊り夫産業の成長
5.生物資源の観光への活用
安価↓2選択
194 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/21(土) 22:03:34.87 ID:EdcMucrro
1
195 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/21(土) 22:04:00.16 ID:tG3b28FDO
1
196 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/21(土) 22:04:25.83 ID:H1GIRJ9Wo
2
197 :
◆CpUz7d.S3o
[saga]:2017/10/21(土) 22:24:35.10 ID:bAAZPVKRo
現在の開拓者(そうだ。竹林の整備だ)
現在の開拓者(住民が竹林を安全に歩き回れるようにするために、竹林の開発を指示したのだ)
現在の開拓者(結果的に観光客にとっても訪れやすい町になったわけだ)
現在の開拓者(物忘れが酷いな……。いや、なだらかな丘に竹林があるんだ。それはもうほとんど山みたいなものだろう)
現在の開拓者(断じて俺はボケてはいない。俺はまだまだ若いんだ!)
開拓者「俺はこの町を安心して住める町にしたい」
開拓者「筋肉戦士が竹蛇に襲われたって話は聞いたか?」
担当者「ええ。襲われたのが筋肉戦士でなかったらと思うと、恐ろしい事件ですな……」
開拓者「住民の安全のために、竹林の開発を研究してもらいたいんだ」
担当者「ふむ、全部焼くんですかな?」
開拓者「そんなことしたら竹槍とかいろいろ作れなくなるだろ……」
開拓者「生物学の研究者も呼んでるし、環境保護の研究も進めればバランスを取れるだろ?」
開拓者「竹蛇は怪物じゃなかったって言うし、人類とも共存できるはずだぜ」
担当者「環境保護を研究させるのですか?」
開拓者「ああ。今後は見ての通りのハイペースで開拓が進むんだ」
開拓者「環境を気にせずにどんどん町を作ってったら、住民への被害も計り知れないことになるからな」
開拓者「木を伐りすぎると洪水が起こるし、ゴミを捨てすぎると病気が流行る。開拓団では常識だぞ?」
担当者「戦争ばかりして、王国は遅れてますな……」
開拓者「ま、工業や学問じゃ勝てないけどな。今後もお互いの長所を活かしていい国にしていこうじゃないか!」
198 :
◆CpUz7d.S3o
[saga]:2017/10/21(土) 22:40:19.98 ID:bAAZPVKRo
●住民
・料理人……料理学校の卒業者。飲食店街で腕を振るう。
●研究
・環境T
・竹林開発T
8週目結果
称号:竹製穀倉の町 → ???
〜住民の声〜
竹槍戦士「強いライバルがいてこそ俺たちも強くなれる。行くぞ筋肉戦士! ウォオオオ―!」
狩人「目撃者も二人目か。本格的に竹蛇の捜索を始めよう」
開墾者「最近はもっぱら畑作農家。これ以上竹林は焼けないからな」
農民「水田で稲を育てながら水産学者さんの養殖の手伝いもしてます」
〜来訪者の声〜
軍港の町の商船員「もう飢餓に苦しむ時代は終わったんだな……(涙目)」
都のセレブ「踊り夫くんにまた宝石贈っちゃったわ。移り住もうかしら……」
少女「環境のために焼畑はおしまい。わたしも開拓団に帰るね〜」
流水ヌードル店主「副業も忙しいがキネティックアートの研究はやめない! 研究は赤字だけども!」
植物学者「環境の研究、化学者や気象学者と協力して何とか進めてみます」
199 :
◆CpUz7d.S3o
[saga]:2017/10/21(土) 22:42:49.26 ID:bAAZPVKRo
安価は以上で終わりです。何度も間が空きましたがお付き合いいただきありがとうございます。
残りはエピローグです。明日か明後日投下します。
200 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/21(土) 22:45:07.98 ID:jPSb6xDIO
乙です
201 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/21(土) 22:46:55.38 ID:8NBm5H0WO
乙
202 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/21(土) 22:58:28.17 ID:CwTZBtcE0
乙〜
203 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/21(土) 23:00:59.58 ID:EdcMucrro
乙でした
エピローグ待ってます
204 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/22(日) 08:22:24.20 ID:SqHoLXQ90
乙
そういや、少女は現在の時間軸だとどうなってるんだろう。
205 :
◆CpUz7d.S3o
[sage saga]:2017/10/23(月) 23:47:24.25 ID:p+T7bYSZo
エピローグが割と長くなるため書き終わらず…
明日に延期します
206 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/25(水) 04:15:45.87 ID:oGwF4BCiO
待ってるよ
207 :
◆CpUz7d.S3o
[saga]:2017/11/04(土) 18:11:03.10 ID:A8DUifUBo
開拓者「これで開拓者の仕事は終わりだ」
開拓者「ここから先は町を作るのではなく運営する、市長の仕事だな」
担当者「お疲れ様じゃった」
村長「なんとお礼を申し上げていいか……」
開拓者「こちらこそだ。俺に土地を預けてくれてありがとな」
開拓者「これからも村長、いや市長として町を治めてくれよ」
村長「いいえ、小さな里の村長である私に市長は務まりません……」
村長「他に適任がいるはずです」
開拓者「村長本人が放棄するっていうなら仕方ないな」
担当者「ならば都から政治の専門家を派遣しましょうぞ」
村長「よろしくお願いします……」
開拓者「さっきは失礼な事を言ってしまったけどさ」
開拓者「爺さん。今後もこの町の成長を二人で見守っていこうぜ」
担当者「無理じゃな」
開拓者「なんでだよ?」
担当者「これほどの成果を挙げたんじゃ。君と私には次の開拓地が待っていますからな」
担当者「一つの町に留まることは許されませぬ」
開拓者「そうか、忙しくなるな……」
開拓者「次にこの町に戻ってくるのはいつになるか……」
208 :
◆CpUz7d.S3o
[saga]:2017/11/04(土) 18:12:56.40 ID:A8DUifUBo
被差別階級である開拓団から派遣された一人の男と、その功績は瞬く間に王国全土に知れ渡った。
富裕層の中には開拓者の出自を聞き眉をひそめる者も少なくなかったが、多くの国民は歓喜に沸いた。
というのも、戦時中は食糧に乏しく、大きな町に住む中流階級の人間ですら十分な食糧を得ることができなかったのだ。
竹林の町に大勢の人々が集まり『外国船を受け入れるな』『食糧を輸出するな』といった主張の暴動が起きた。
それは、食糧の安定供給を成し遂げ、海賊の撃退に成功した竹林の町への期待の裏返しでもあった。
次いで話題になったのは女性向けの酒場である。
我慢を強いられていた女性達が男性のように我儘に振る舞える酒場は、これからの王国の変化を示唆しているようであった。
この竹林の開拓は王国の再出発の礎であったとして現代でも高く評価されている。
終戦の年、王国民の心に希望の火を灯したのは開拓者だったのだ。
209 :
◆CpUz7d.S3o
[saga]:2017/11/04(土) 18:13:29.94 ID:A8DUifUBo
町が完成!
称号:新たなる王国の象徴
●開拓地
・竹林……竹の密集するなだらかな土地。近くに川と海がある。
・港U……大型の帆船も複数停泊できる埠頭。漁船や客船は少なく商船が大半を占める。
・改良米水田……川沿いの畑。食用に適した品種の稲を栽培している。
・畑……竹林を焼いて畑にしたもの。それでもタケノコは生えてくる。
・竹林改良養豚場……効率よく多くの竹林豚を飼育できる施設。竹を食べて育つヘルシーでコストのかからない品種。
・研究用人工池U……魚を養殖する研究用施設。複数の池を設置し淡水魚・海水魚・貝類などを種類ごとに管理している。
・水車小屋……川の水を動力にして機械を動かすための設備。今は粉ひき機が設置されている。
・展望塔U……高所から町全体を見渡せる施設。筋力の足りない人のために上りやすくなったが、見張り台としての機能も残されている。
・宿屋……町を訪れた人を泊める施設。竹林の美しい青緑色が旅人を癒す。
・飲食店街……複数の食堂が軒を連ねる通り。隣近所に客を奪われないよう日々しのぎを削っている。
・酒場……露出の多い踊り子の女性がお酌したり会話したりする男性向けの酒場。
・女酒場……女性向けの酒場。話し上手の男性達が数多の常連客を確保している。町の稼ぎ頭。
・流水ヌードル料理店……竹の筒を流れてくる、村で採れた米や麦で作った柔らかい麺を掴みとり、薄めたソースに浸して食べる謎の食事処。
・道場……竹槍道を究めんとする男たちが腕を磨く。女子供、スポーツ気分のだらしない男が来るところではない。
・学校……石造りの立派な学校。子供への教育だけでなく知識人たちの研究所の役割も担う。
・料理学校……現役の料理人が調理の技術を教える学校。
・竹細工工房……竹細工に有用な機材が揃っている。竹細工師が弟子を指導する場でもある。
・病院……医療用器具や薬品の保管庫および、病人を隔離するための寝床が用意された施設。
●住民
・町人……元々は近くの村に住んでいた人々。タケノコを採って暮らしていた。
・農民……川沿いの水田で稲を、焼畑で小麦とカブを栽培する農業従事者。
・開墾者……農地を作る開墾は開拓に含まれる。すなわち開拓者は開墾者の上位互換なのだ。
・狩人……弓矢や投石などで獣を狩る。竹林での狩りは中々難しいようだ。
・建築家U……立派な建物を設計する専門家。現場での作業も可能。
・肉職人……屠殺から解体、保存、衛生管理、販売までを一手に担う専門家。
・料理人……料理学校の卒業者。飲食店街で腕を振るう。
・踊り子U……酒場で男性とお酒を飲む女性達。気持ちよく話させる事でその先が無くても客は満足する。
・踊り夫V……非日常を演出するパフォーマンスと巧みな話術で女性客の心を掴むスーパーモテ男。酒場通いの女性が急増中!
・ボディビルダーU……肉体美を維持するために徹底したスケジュール管理を行っている。ここまで鍛えるとむしろ運動は苦手になる。
・竹細工師……竹を利用して籠や弓矢などを作る職人。
・竹槍選手……竹槍の扱いに秀でた住民。竹槍競技で活躍する。
・竹槍戦士V……竹槍術の達人。竹槍の特徴を活かした素早い立ち回りを得意とする。竹の選別眼も鍛えられた。
・筋肉戦士V……その筋肉を一目見た瞬間、誰もが負けを悟るだろう。
・医者……医学の進歩は目覚ましく、昔の医者は現代の常識ではあり得ない治療法を行っている事もよくある。
・薬師……薬草の専門家。各地の民間療法の知識に基づいている。
・ストランドビースト……風を食べて生きる動物と言われているが、実際は風力で前進するだけの竹製の構造物。
・アムフィビスビースト……『水陸両用の獣』の意。なんと砂浜から海中に入ってもそのまま直進することができる! それだけである。
・ステアラブルビースト……搭乗および操縦できるストランドビースト。しかし歩いた方が早い…。
●その他
・謎の白黒の龍が生息している。
・町全体が竹の塀に囲まれている。
●ステータス
第一次産業Lv.7
第二次産業Lv.3
第三次産業Lv.7
防衛Lv.6
グルメLv.6
210 :
◆CpUz7d.S3o
[saga]:2017/11/04(土) 18:17:34.10 ID:A8DUifUBo
王「開拓者よ。ご苦労だった」
王「今ここに、余の代で初めての町が生まれた!」
王「想像以上の働きであったぞ。礼を言う」
開拓者「はい!」
開拓者「そのお言葉を胸に、今後も各地の開拓を続けていく所存でございます!」
開拓者「と、言われたその日の内に次の開拓地へ移動かよ」
担当者「しっかりしてくだされ。王国の今後は君にかかっているんじゃぞ」
開拓者「それは王様の仕事だろ? なんかただ便利に使われるだけのような気がするんだよな」
担当者「開拓を続けるのは嫌かね?」
開拓者「いいや。開拓は好きだ。何もなかった場所に人が集まり、村が発展していくのってすごくワクワクしないか?」
開拓者「師匠……団長の下から離れてみて改めてそう思った」
担当者「そうですか……。それを聞いて安心しました」
開拓者「それに、俺の夢なんだよな」
開拓者「誰も差別されない、誰の命も不当に奪われない、誰もが笑顔でいられる……そういう、最高の町を作り上げるのが」
開拓者「開拓団には、社会から見捨てられた流れ者が集まっていた」
開拓者「言葉も話せない奴隷階級の奴とか。身内を一人残らず戦争で失った奴もいる。俺の妹分も捨て子だ」
開拓者「だから……人並みに幸せになりたいんだ。俺も、皆も」
担当者「開拓者くん……その夢、叶えましょう」
担当者「この王国軍の辺境治安維持担当者、命尽きる日までお供しましょうぞ!」
開拓者「ああ。一人じゃ手が回らないからな。老人だろうとこき使ってやる」
開拓者「行くぞ。俺たちの開拓はまだ始まったばかりだ!」
211 :
◆CpUz7d.S3o
[saga]:2017/11/04(土) 18:18:45.98 ID:A8DUifUBo
市長「市長に就任したからには、全身全霊をもって王国の発展のために尽くす事をお約束します!」
市民「ワアアアア」パチパチパチパチ
デモ隊「貿易反対!! 外国船追放!!」
竹林の町の新市長はひとまず外国への食糧輸出を停止。国内需要を優先すると発表。それに伴い暴動は鎮まった。
しかしその一年後、貿易は再開した。
公表は避けていたが、市長は外国の商人に輸出の停止ではなく、一年間待つように頼んでいたのだ。
そして一年の猶予期間に、輸出をしても食糧が足りなくなることは無いと判明。
市長は反対派への丁寧な説明を経て再開に漕ぎつけたのだ。
開拓者の町作りによって王国全体の生産力が向上したことも、輸出再開の一因だ。
筋肉戦士「無念。我は誰も救えなかった……」
竹槍戦士「竹槍じゃ守れねぇのか……クソッ!」
水産学者「研究用の魚がほとんど流された!」
農民「水田も全滅です……」
建築家「皆! 俺だって辛い。妻を失った。でも前を向いて進むべきなんだ……!」
ある年には川が氾濫し町が大きな被害を受けた。死者、行方不明者も決して少なくなかった。
市長は特に何の対策も取っていなかった事を悔やみつつ、建築家主導での港や家屋の再建、堤防の工事を行わせた。
幸いなことに輸出先の諸島国から支援物資が届き、市民および王国民が生活に苦しむことは無かった。
二百年戦争以後も根深く残っていた王国民の反諸島国感情が、この災害の年から薄れ始めたといわれている。
212 :
◆CpUz7d.S3o
[saga]:2017/11/04(土) 18:20:50.32 ID:A8DUifUBo
このようなこともありながら五年の歳月が流れた。
開拓者の招いた知識人たちはこの五年の間に様々な研究成果を挙げていた。
●種苗T
農学者「周りは枯れているのに稲が一本残っている……」
農学者「寒さと虫食いに強い品種だ! サンプルを増やさなければ!」
・改良米水田 → 耐性米水田
・農民 → 稲作農家
・第一次産業Lv.7→8
●畜産T
畜産学者「飼料は豊富にあるんです」
畜産学者「豚だけなんてもったいない。肉牛も乳牛も鶏も羊も飼育開始!」
・牧場
・畜産家
・第一次産業Lv.8→9
●畑作T
化学者「畑作の専門家がいないということで、環境学と並行して研究することになりましたが……」
化学者「焼畑なんて古いですねぇ。化学肥料の時代ですよ」
・畑 → 化学肥料畑
・開墾者 → 畑作農家
・第一次産業Lv.9→10
●環境T
気象学者「大気のサンプルを―――」
化学者「土壌の有害物質濃度が―――」
植物学者「環境の評価基準すら決まらない……。全く新しい分野なので難しいですね」
※進展なし
●薬学T
薬学者「化学者に貰った器具を使って、薬草を処理すると……」
薬師「できました……! 空を飛ぶ薬エッセンス!」
・製薬所
・薬師 → 精製薬師
・第二次産業Lv.3→4
●竹細工T
竹細工師「竹を無害な薬剤でコーティングすることで強度と防腐性を持たせられるようになった」
女竹細工師「どんな竹細工にでも応用が効きそう。化学者さん様様ねー」
竹槍選手A「これだけ頑丈ならもっと高く跳べそうだな!」
女竹細工師「と、跳ぶ?」
竹槍選手B「槍の扱いじゃ絶対に竹槍戦士に勝てないから、竹槍で高く跳ぶのを競うことにしたんだ」
・竹細工師 → 頑丈竹細工師
・竹細工工房 → 頑丈竹細工工房
・竹槍選手 → 棒高跳び選手
・第二次産業Lv.4→5
213 :
◆CpUz7d.S3o
[saga]:2017/11/04(土) 18:23:05.66 ID:A8DUifUBo
●キネティックアートT
トラクタービースト「……」ガタガタ
キネティックアーティスト「おおお、強い強い! これなら馬車を引けるはず!」
開墾者「畑を耕すのに使えそうだ」
軍人「ほう……」
・ステアラブルビースト → トラクタービースト
・第一次産業Lv.10→11
●軍事T&キネティックアートT&竹細工T
軍人「キネティックアートは、兵器になる!」
キネティックアーティスト「戦争に使って欲しくは無いんだけどな」
軍人「抑止力としての軍事力だ」
キネティックアーティスト「自分で言うのもなんだけど抑止力になる見た目じゃないと思うよ」
・クラッシャービースト
・防衛Lv.6→7
●軍事T
軍人「王国軍は諸君を歓迎する!」
竹槍兵士「所属が変わってもお前には負けないからな!」
筋肉兵士「ふん、言っておけ……!」
軍人「最初の仕事は防壁の改修だ! 乗り越えようとする敵の対策としてイバラを巻き付けるように!」
・竹槍戦士V → 竹槍兵士V
・筋肉戦士V → 筋肉兵士V
・道場 → 訓練場
・竹の塀 → 竹とイバラの塀
・防衛Lv.7→10
●料理T
料理研究家「この数年で次々と新しい食品が生まれています……」
肉職人「外国から伝わってきた豚の腸詰め、ソーセージ」
農民「お米をこねて作ったお餅!」
キネティックアーティスト「米と麦の配合を考えて作り出した細麺!」
料理研究家「世はまさに、料理店と料理店が雌雄を競う、大戦国時代!!」
こだわり料理人A「俺のこだわりで、他店と勝負する……!」
こだわり料理人B「敗北者に待っているのは閉店、そして死のみ……!」
・水車小屋 → 食品加工小屋
・飲食店街 → 料理店街
・流水ヌードル料理店 → 流水細麺料理店
・料理学校 → 料理大学
・肉職人 → 肉加工職人
・料理人 → こだわり料理人
・グルメLv.6→11
214 :
◆CpUz7d.S3o
[saga]:2017/11/04(土) 18:24:22.79 ID:A8DUifUBo
●建築学T
建築学者「洪水対策の研究は進みましたが、建築技術は停滞していますね」
建築家「レンガを使わなくても竹と石の組み合わせで十分だ」
※進展なし
●養殖T
水産学者「先日の洪水被害で養殖用の魚の収集からやり直しです……」
※進展なし
●生物学T
猟師A「よっしゃ! 罠にかかってる!」
パンダドラゴン「ボーアー」
猟師B「こうして見ると愛嬌のある顔をしてるな」
猟師A「あんまり近づくな。大人しいらしいがそれでも殴られるとただじゃ済まない」
生物学者「サンプル確保ご苦労様です。近頃好調ですね」
生物学者「今ではとても、数年前まで危険な怪物と言われていたとは思えません」
・狩人 → 猟師
・謎の龍の生息地 → パンダドラゴンの捕獲
●竹林開発T
森林整備士「パンダドラゴン、通称竹蛇がうろついていて竹林は危険です」
※進展なし
215 :
◆CpUz7d.S3o
[saga]:2017/11/04(土) 18:32:54.51 ID:A8DUifUBo
町が発展!(開拓から5年後)
◎…時代が進んだもの ☆…研究で進化したか新しくできたもの
称号:王国の台所
●町
・竹林……竹の密集するなだらかな土地。近くの川には堤防が築かれた。
・港U……大型の帆船も複数停泊できる埠頭。一度洪水で壊滅したが見事に復興した。
☆ 耐性米水田……川沿いの畑。寒さや食害に強い稲を栽培している。
☆ 化学肥料畑……焼畑の代わりに化学肥料で作物の為の養分を確保している畑。焼畑はやめた。
☆ 牧場……家畜として牛や鶏、羊を飼育している施設。
・竹林改良養豚場……効率よく多くの竹林豚を飼育できる施設。竹を食べて育つヘルシーでコストのかからない品種。
・研究用人工池U……魚を養殖する研究用施設。複数の池を設置し淡水魚・海水魚・貝類などを種類ごとに管理している。
☆ 食品加工小屋……水車を動力にして小麦粉挽きや餅つき、ミンチ肉の製造を行う設備。
☆ 頑丈竹細工工房……コーティング剤を用いて竹細工をより頑丈に加工することができる。
☆ 製薬所……薬草から有効成分を抽出して医薬品を作る。
・展望塔U……高所から町全体を見渡せる施設。石と加工した竹で建て直された。
・宿屋……町を訪れた人を泊める施設。竹林の美しい青緑色が旅人を癒す。
☆ 料理店街……料理店がひしめくエリア。どの店も王国でトップクラスの味を誇る。
・酒場……露出の多い踊り子の女性がお酌したり会話したりする男性向けの酒場。
・女酒場……女性向けの酒場。話し上手の男性達が数多の常連客を確保している。町の稼ぎ頭。
☆ 流水細麺料理店……変わった食べ方をする竹林の町名物。細麺がよくソースに絡む。
☆ 訓練場……王国軍の兵士が武術の訓練を行う道場。
・学校……石造りの立派な学校。子供への教育だけでなく知識人たちの研究所の役割も担う。
☆ 料理大学……調理技術や食品加工、料理を美味しく見せる方法などを研究している。
・病院……医療用器具や薬品の保管庫および、病人を隔離するための寝床が用意された施設。
●住民
◎ 市民……町に住む人々。元々竹林に住んでいなかった移住者も多い。
☆ 稲作農家……川沿いの水田で稲を専門に育てる農業従事者。
☆ 畑作農家……畑で野菜や麦などを幅広く育てる農業従事者。
☆ 畜産家……家畜の飼育を行う職業。
☆ 猟師……獣の習性を理解し罠を仕掛けて獣を狩る。ただし狩猟の需要は低い。
・建築家U……立派な建物を設計する専門家。仕事の速さが自慢。
☆ 肉加工職人……ソーセージやベーコンの加工ほか、食肉に関するすべてを一手に担う専門家。
☆ こだわり料理人……独自のこだわりを持った料理人でなければこの町では埋もれてしまう。
・踊り子U……酒場で男性とお酒を飲む女性達。気持ちよく話させる事でその先が無くても客は満足する。
・踊り夫V……非日常を演出するパフォーマンスと巧みな話術で女性客の心を掴むスーパーモテ男。酒場通いの女性が急増中!
・ボディビルダーU……肉体美を維持するために徹底したスケジュール管理を行っている。ここまで鍛えるとむしろ運動は苦手になる。
☆ 頑丈竹細工師……竹を利用して家具や食器、頑丈な棒や塀、工事用足場を作る。
☆ 棒高跳び選手……長い竹の棒を使って跳んだ高さを競うスポーツマン。竹槍の扱いにもある程度自信がある。
☆ 竹槍兵士V……竹槍を自在に使いこなす王国兵。竹槍の特徴を活かした素早い立ち回りと仲間とのコンビネーションを得意とする。
☆ 筋肉兵士V……己の肉体のみで戦う王国兵。通常の軍服が入らないのが悩み。
・医者……どうやら呪文は効果がないことが分かってきた。
☆ 精製薬師……薬品の専門家。薬草単位でなく成分で薬を分類するようになった。
・ストランドビースト……風を食べて生きる動物と言われているが、実際は風力で前進するだけの竹製の構造物。
・アムフィビスビースト……『水陸両用の獣』の意。なんと砂浜から海中に入ってもそのまま直進することができる! それだけである。
☆ トラクタービースト……搭乗および操縦できるストランドビースト。移動は遅いが馬力があり牽引や耕運に使える。
☆ クラッシャービースト……頑丈に加工した竹でできたストランドビースト。爆弾を積んで使う。
●その他
☆ パンダドラゴンの捕獲に成功した。
☆ 町全体が竹とイバラの塀に囲まれている。
●ステータス
第一次産業Lv.11
第二次産業Lv.5
第三次産業Lv.7
防衛Lv.10
グルメLv.11
216 :
◆CpUz7d.S3o
[saga]:2017/11/04(土) 18:35:28.36 ID:A8DUifUBo
同時期、王国で遷都が行われた。
言うまでもないかもしれないが、王都の基礎を作ったのは開拓者である。
町が完成!
称号:堂々たる王都
王「ここに、王国の新たな都が誕生した!」
王「そなたらの働きに最大級の賛辞を贈る」
開拓者「俺の作った町に、本当に遷都されたのか……!」
開拓者「やったぞ爺さん!」
開拓者「……爺さん?」
担当者「ゴホッ……すみません」
開拓者「爺さん大丈夫か!? すぐに医者を呼んでくる!」
医者「老化によるものです。もう治すことはできません」
医者「持って2年でしょう……。今後も働き続ければさらに縮まります」
担当者「そういうわけにはいかん」
開拓者「む、無理するなよ!」
担当者「……言ったじゃろう。最後まで君に付き合うと」
担当者「私の墓場は、開拓地です」
217 :
◆CpUz7d.S3o
[saga]:2017/11/04(土) 18:36:58.57 ID:A8DUifUBo
さらに5年の月日が流れた。
石炭を使った効率のいい蒸気機関、飛行機や電灯も発明され、王国は著しい発展を遂げていた。
その背景には開拓者の働きはもちろん、王による研究者への多大なる援助がある。
この頃には科学技術の発展の一方で、王国各地で環境の汚染が始まっていた。
しかしながら、環境の数値化および汚染物質の削減を研究していた竹林の町では公害による目立った被害の記録は残っていない。
そんな時代の研究の進展を見て行こう。
●種苗U
こだわり料理人「聞いたか!? 今年の米の収量は去年の二倍だってよ!」
肉加工職人「米の需要は年々増えていくばかりだ。人口増加のペースよりもずっと早い」
医者「昔はほとんど輸出用だったのに、今では小麦に次ぐ主食ですからねぇ」
畑作農家A「トマト、ジャガイモ、トウモロコシ、唐辛子!」
畑作農家B「見たことのない野菜が次々と運ばれてくる!」
農学者「順次改良を進めていく予定です」
こだわり料理人達(自分が誰よりも早くあれらの野菜を使いこなして見せる……!)
・耐性米水田 → 革命的水田
・化学肥料畑 → 改良作物畑
・第一次産業Lv.11→13
●畜産U
畜産学者「王国でナンバーワン、周辺諸国でもトップクラスの食品を提供するために改良を一瞬たりとも止めない」
畜産学者「コストを抑える、病気に強い種を作るのも大事です。しかし質の追求にも手を抜かない」
畜産学者「それが竹林ブランドの強みですね」ドヤァ
外国の記者「……」メモメモ
・畜産家 → 良品種畜産家
・牧場 → 改良家畜牧場
・竹林改良養豚場 → ブランド養豚場
・第一次産業Lv.13→15
・グルメLv.11→12
●養殖T
水産学者「養殖池で育った魚が今日初めて出荷されました」
水産学者「極めて好評です! 10年の成果がついに!」
水産学者「今月末からほぼ全ての養殖池を研究用から生産用に切り替えます」
市長「おめでとうございます」
市長「非常に多くの雇用が生まれ、さらに町の経済は成長するでしょう」
・研究用人工池U → 養殖池U
・第一次産業Lv.15→17
218 :
◆CpUz7d.S3o
[saga]:2017/11/04(土) 18:39:05.52 ID:A8DUifUBo
●建築学T
化学者「知ってます? 最近、石灰に粘土を混ぜて焼くと水で固まるセメントが作れる事が分かったんですよ」
建築家A「へえ、雨の日や水辺の工事に良さそうだな」
建築家B「乾かさないといけない漆喰と違って分厚い壁も作れるんじゃないか?」
市民「あの、うちの海岸の砂利交じりの砂を使って試作したら、聞いてたものよりも強度が上がったんですけど……」
建築学者「これは……! さっそく特許申請しましょう!」
・建築家U → コンクリ建築家U
・都市
・港U → 港湾U
・展望塔U → 展望タワーU
ほか
・第二次産業Lv.5→6
・第三次産業Lv.7→8
・防衛Lv.10→11
●キネティックアートU
市長(近頃は比較的実用性の高いものを発明しているキネティックアーティストの新作発表会に招かれました)
キネティックアーティスト「この環状に組んだ竹の筒は、風を受けると必ず右回りの水流が発生する」
キネティックアーティスト「一度麺を流せば永遠に流れ続ける、これぞ永久機関(に見える)ヌードル!」
こだわり料理人「うおおお! すげえ!」
市長(何の意味が……?)
・トラクタービースト → ストランドホース
・アムフィビスビースト → ホライゾンビースト
・流水細麺料理店 → 永久機関ヌードル料理店
・グルメLv.12→13
●環境T
女市民「環境局、いつも忙しそうね」
市民「結果を出してるからな。これだけコンクリートの建築が建ち並んでいるのに竹林の保全もできてるんだ」
蒸気の町の市長「蒸気機関の煤を減らす研究の進捗を伺いたいのですが」
鉱山の町の鉱夫「職場の仲間がみんな肺炎で倒れてる。なんとかしてくれ……!」
使者「開拓者さんの依頼で環境学の専門家を派遣していただきに参りました。こちら書類二枚です。面倒ですが制度上王都を通さないといけないんですよね」
環境学者「し、少々お待ちください! 順番に対応いたします!」
・王立環境局
●竹林開発T
環境学者「竹林の面積もずいぶん小さくなりましたね」
職人「建材としての需要が激減して、今作られてるのは日用品と竹槍、あとはホテルの備品くらいだ。竹林が減るのも仕方ない」
森林整備士「全域に遊歩道を整備して、もうすっかり危険もなくなりました」
環境学者「しかしここまで開発する必要はあったんでしょうか。野生のパンダドラゴンはもう一匹も残っていません……」
生物学者「この竹林にしかいない絶滅危惧動物ですから、保護は必要でしょう」
森林整備士「野生のパンダドラゴンがいたら戦士しか竹林を歩けませんよ」
環境学者「かつては怪物としてあれだけ恐れられた竹蛇の末路が、自然公園の檻で飼われる見世物とは……」
職人「いいんじゃないか? ほら、大人気だし」
パンダドラゴン「ボアー」
観光客「パンダドラゴンが鳴いた!」
観光客「こっち向いてー!」
・竹林 → 自然公園
・頑丈竹細工師 → 職人
・頑丈竹細工工房 → 工房
・パンダドラゴンの捕獲 → パンダドラゴンの展示
・第三次産業LV.8→10
219 :
◆CpUz7d.S3o
[saga]:2017/11/04(土) 18:44:05.38 ID:A8DUifUBo
町が発展!(開拓から10年後)
◎…時代が進んだもの ☆…研究で進化したか新しくできたもの
称号:ウマい空気とメシの都市
●町
☆ 都市……人が多く集まり栄えた土地。近代建築が建ち並び川も護岸されている。
☆ 空気……他の都市と違って澄んでいる。海が綺麗な風を運んでくる。
☆ 自然公園……原生林である竹林が保全されている公園。動物の展示が人気。
☆ 港湾U……多くの商船が出入りする港湾施設。コンクリートの岸壁が存在する。
☆ 革命的水田……川沿いの畑。収量の多い高品質な稲を栽培している。
☆ 改良作物畑……王国の風土に合わせて品種改良した様々な種類の農作物を育てている畑。
☆ 改良家畜牧場……品種改良を重ねた牛や鶏、羊を飼育している施設。
☆ ブランド養豚場……竹林ブランドの豚を飼育している。外国のシェフからも称賛される優秀な品種。
☆ 養殖池U……魚を養殖する施設。淡水魚から海水魚、貝類、イカまで幅広く出荷している。
◎ 食品加工工場……食品の二次加工を行う。動力は水力から蒸気機関に移った。
☆ 工房……職人たちが腕を振るう。コーティングしてもなお割れやすい竹細工はあまり使われなくなった。
◎ 製薬工場……医薬品の生産施設。
☆ 展望タワーU……町全体を見渡せる高層タワー。観光施設。
◎ ホテル……主に観光客を泊める施設。内装や小物に竹を使っており、竹細工の需要が最も高い。
・料理店街……料理店がひしめくエリア。外国料理の店も増えてきた。
◎ クラブ……大人の社交場。店員は女性ばかりだが肌の露出は減った。
◎ レディースクラブ……女性向けのクラブ。指名された男性がテーブルに加わる。
☆ 永久機関ヌードル料理店……延々と流れ続ける麺をすくってソースに絡めて食べる名物料理が提供されている。
・訓練場……王国軍の兵士が武術の訓練を行う道場。
◎ 大学……レンガまたはコンクリ製の立派な校舎が並ぶ。付属小、中、高もある。
・料理大学……料理についてのあらゆる事項を研究する。近頃は留学生もいる。
・病院……理論に基づいた医療が根付いてきた。
☆ 王立環境局……王国の公的機関。環境学会の中枢。
●住民
・市民……町に住む人々。元々竹林に住んでいた住民はほとんどいない。
・稲作農家……川沿いの水田で稲を専門に育てる農業従事者。
・畑作農家……畑で野菜や麦などを幅広く育てる農業従事者。
☆ 良品種畜産家……肉やミルクを生産する傍ら、畜産の大会で育てた家畜の質を競っている。
・猟師……自然公園の飼育員だと思われている。実際に公園の保全が主な仕事。
☆ コンクリ建築家U……コンクリートを用いて頑丈な建築を設計する。
・肉加工職人……加工業の従事者が増えたため、プロは自分の料理店を持つ事が多くなった。
◎ 有名料理人……腕が良くても無名だと埋もれる。料理界にタレント性が求められるようになった。
◎ クラブガールU……クラブで男性をもてなす女性達。笑顔と誉め言葉が得意。
◎ クラブボーイV……レディースクラブで女性の指名を待つイケメンズ。竹槍ポールダンスは最近ダサいと言われる。
・ボディビルダーU……この町は食の誘惑が多すぎると思っている。
☆ 職人……様々な加工業を営む。竹細工の職人の多くは金属やガラスなどを扱う職人に転向した。
◎ 陸上選手……陸上競技のプロ。棒高跳びと投げ槍の成績は高い。
・竹槍兵士V……竹槍を自在に使いこなす王国兵。銃の威力が上がって竹槍で銃弾を弾くのが難しくなった。
・筋肉兵士V……己の肉体のみで戦う王国兵。戦車の装甲を拳で打ち砕く。
・医者……先輩医者は過去の過ちで若い医者達に馬鹿にされがち。
・精製薬師……医薬品の専門家。医学会によって一部の薬の精製が禁止された。
・ストランドビースト……微風を前進するための動力に変える竹製の構造物。自然公園で動物と一緒に展示される。
☆ ホライゾンビースト……なんと水面を歩くことのできるストランドビースト。流石に人を乗せると沈む。
☆ ストランドホース……搭乗および操縦できるストランドビースト。強風の日に限り馬のスピードと牛のパワーを兼ね備える。
・クラッシャービースト……頑丈に加工した竹でできたストランドビースト。爆弾を積んで使う。
●その他
☆ パンダドラゴンが飼育、展示されている。
◎ 町では必要に応じてコンクリートの塀と尖らせた竹で建物を囲う。
●ステータス
第一次産業Lv.17
第二次産業Lv.6
第三次産業Lv.10
防衛Lv.11
グルメLv.13
220 :
◆CpUz7d.S3o
[saga]:2017/11/04(土) 18:45:06.00 ID:A8DUifUBo
王都の完成から三年、開拓者を隣で支え続けた担当者はついに引退した。
もはや立って歩くこともできなくなった彼を、親族が半ば強制的に連れて行った形だ。
王「彼の後任を務める使者だ」
使者「お噂はかねがね。よろしくお願いします、開拓者さん」
開拓者「ああ。俺より若いな……」
開拓者「こんな若者に爺さんの代わりが務まるのか?」
王「使者の業務処理能力は余の側近の中でも群を抜いておる」
王「必ずやそなたの力となるだろう」
開拓者「うーん、しかし……」
数か月後。
開拓者「使者、使えるな! 爺さんと違ってフットワークが軽い!」
使者「お褒めにあずかり光栄です」
開拓者は担当者との絆をきれいさっぱり忘れていた!
221 :
◆CpUz7d.S3o
[saga]:2017/11/04(土) 18:46:13.89 ID:A8DUifUBo
その後も、王国の発展に伴って元竹林の町は順当に成長を続けた。
多くの町で多くの大学や職業人が様々な分野に変革をもたらす中、元竹林の町の果たす影響力は相対的に小さくなっていた。
しかしキネティックアートの応用研究においてはいまだに最先端を進んでいた。
それもそのはず、ストランドビーストが町を闊歩しているのは王国の中でも元竹林の町くらいだからである。
●キネティックアートV
軍人「新兵器の開発に成功した」
軍人「共同研究という名目である以上、キネティックアーティストに報告しなければいけない」
軍人「キネティックアーティスト氏はご在宅ですか!」
ガチャッ
ストランドロイド「……」カシャカシャ ペコリ
軍人「こ、これは……ロボット!?」
キネティックアーティスト「私もいい歳だ……。子供が欲しくなったんだよ」
・ストランドホース → エコカート
・ホライゾンビースト → シップクラッシャー
・クラッシャービースト → カタストロフビースト
・ストランドビースト → ストランドロイド
・第三次産業Lv.10→11
・防衛Lv.11→12
222 :
◆CpUz7d.S3o
[saga]:2017/11/04(土) 18:47:38.45 ID:A8DUifUBo
終戦から16年後のある日。
すっかり平和が定着した王国を揺るがす知らせが届けられた。
開拓者「王様、諸島国と海戦が起きたと聞きましたが……」
王「事実だ。しかし長引かせるつもりはない」
開拓者「二百年戦争の再来ではないということですか」
王「うむ。安心してよい」
王「だが隣の皇国が近年力を増している。数年後に大きな戦争に発展する可能性も否定できん」
王「心構えはしておくように」
王「情勢が安定するまで、しばらく開拓を停止する。良いな?」
開拓者「ははっ」
二年後。
開拓者「来月から開拓を再開する、か……」
使者「はい。相変わらず皇国は脅威の一つではありますが、諸島国との緊張状態は完全に解消されたと言っていいでしょう」
開拓者「…………」
使者「まさか開拓の仕方を忘れてはいませんよね?」
開拓者「いや、皇国の事が少し思い出せなかっただけだ」
使者「それもそれで不味くないですか? 開拓の手順、言ってみてください」
開拓者「まずは…………」
使者「……労働者の教育です。あなたが始めた事なのにどうしてあなたが忘れているんですか」
使者「この二年間何してたんです?」
開拓者「女遊びとギャンブルに嵌まっていたな」
使者「堕落しすぎじゃないですか!」
使者「……まあ、いいです。次の開拓地は普通の森林なので、そこで開拓の勘を取り戻してください」
開拓者「ああ、分かった」
開拓者(正直、開拓に行くよりもエロい恰好の女に囲まれていたい)
そして数度の開拓を経て、現在に至る。
223 :
◆CpUz7d.S3o
[saga]:2017/11/04(土) 18:48:29.68 ID:A8DUifUBo
開拓者(現在の開拓者)「朝か……」
開拓者「懐かしい夢を見ていたな」
開拓者「昨日、開拓者をクビになった事が思ったよりも堪えていたようだな……」
開拓者「この夢は初心に帰れということか」
開拓者「一度作った町に訪れる機会はほとんどなかった」
開拓者「最初に作った、思い出の町だ。カジノ通いの前に一度訪ねてみるか……」
開拓者の自宅がある王都の外れから列車で三時間。
思い出の町には短時間で行くことができた。
開拓者「なんということだ……!」
開拓者「竹林が見当たらない!」
開拓者「というかここ、王国三大都市の一つじゃないか」
開拓者「名前は知っていたが、まさか俺が初めに作った町だったとは……」
224 :
◆CpUz7d.S3o
[saga]:2017/11/04(土) 18:50:24.28 ID:A8DUifUBo
開拓者「中心街にやってきたが、すごいな……」
開拓者「王都の新市街に次ぐほど近代都市化が進んでいるじゃないか」
開拓者「役所には町のステータスを記載した書類が置かれている。どれどれ……」
開拓者「第一次産業Lv.17……!?」
開拓者「バカな……!? Lv.10で国内トップの生産高じゃなかったのか!」
役所受付「できたばかりの町の中ではLv.10で最高だと言われてますね」
開拓者「なるほどな。成長した町はこうなるのか……」
役所受付「しかしその基準も年々更新されていると聞きます」
開拓者「ふっ……」ドヤァ
役所受付「第三次産業Lvは10が当たり前、最近はLv.12を記録したとか」
開拓者(何!? 俺の町は大抵Lv.11だぞ……。第二開拓者に越されたか……)
開拓者「さっきの受付によると、この町は州都に指定されたらしい」
開拓者「確かに広いな。中心街だけで、農地を含めた一般的な町一つ分のサイズがある」
開拓者「流石の俺でもこの町を歩き回るのは骨が折れる……」
市民「君ぃ、カートには乗らないのかい?」
開拓者「カート?」
市民「僕が乗ってるこれ。エコカート」
市民「観光客向けのレンタルもされてるから、そこまで乗せて行ってあげるよ」
開拓者「ありがたい!」
シャァァア
開拓者「割と速いな。燃料無しでこの速さが出せるのか……」
市民「この町は初めて?」
開拓者「初めてではないな。20年ぶりだ」
市民「君面白いこと言うねぇ。20年前ここに町は無かったよ」
開拓者「風を受けて走っているが……このエコカートとやら、もしやストランドビーストなのか?」
市民「ストランド……ああ、エコカートの原型だっけか」
市民「技術の発展には驚かされるばかりだねぇ」
225 :
◆CpUz7d.S3o
[saga]:2017/11/04(土) 18:52:27.72 ID:A8DUifUBo
開拓者「俺もエコカートをレンタルして郊外をドライブだ」
開拓者「運転の感覚や内装は以前乗せてもらった軽自動車に似ている」
開拓者「ブレーキから足を離したままにしていると自転車を全力で漕いだ位の速さが出る」
開拓者「用を足すため一旦カートから降りたが……」
開拓者「普通の観光客が目を止めない郊外にも面白いものはあるものだな」
開拓者「まずはこの畑だな。特別広大なわけではないが作物の質が極めて高いのが分かる」
開拓者「栽培している種類も豊富だ」
開拓者「近くに風力発電の風車を見つけた」
開拓者「この町で電気を導入しただろうか?」
開拓者「いや……州の他の町から来たんだな」
開拓者「王国では町ごとに異なる技術が発達するものだから、市長達が利権を守るため他の町に技術が伝わらないよう工作している事が多い」
開拓者「開拓の際には王の命令で技術を提供させていたから俺は困らなかった。だが、あまり良くない文化だな」
開拓者「州都も王都と同様に力が強いから、周辺の町の技術が入って来たんだろう」
226 :
◆CpUz7d.S3o
[saga]:2017/11/04(土) 18:53:32.19 ID:A8DUifUBo
猟師「おーい、近くにイノシシが出たから危ないぞー!」
イノシシ「ブフー!」ザッ ザッ
開拓者「目の前にいるじゃないか! ……そこだ!」ガバッ
イノシシ「フー! フー!」
猟師「や、やるなあんた。この時代に素手でイノシシを捕らえる男がいるとは……」
開拓者「まあイノシシ程度ならな。肉食動物は厳しい」
猟師「そんな野人がこんなところで何を?」
開拓者「野人じゃない。発電機を見ていたんだ」
猟師「発電機は10年位前からあるぞ。他の町から持ち込まれてな」
開拓者「詳しく聞かせてくれ」
猟師「詳しくったって、俺が知ってるのは最初は火力発電だったって事くらいだぞ」
開拓者「ふむ……風力の利用の研究が進んでいたのと、環境に考慮した結果、風車になったか」
猟師「野人かと思ったら頭いいんだな」
開拓者「俺は野人じゃない」
開拓者「ところで俺は腹が減っているんだが、このイノシシを料理できないか? お前は猟師だろう?」
猟師「やっぱり野人じゃないか」
開拓者「いよいよ怒るぞ?」
猟師「野人じゃないならちゃんとメシ屋で金払ってちゃんとした豚肉食べろよ」
227 :
◆CpUz7d.S3o
[saga]:2017/11/04(土) 18:56:25.61 ID:A8DUifUBo
開拓者「再び市街地だ」
開拓者「食欲をそそるにおいが、あちらこちらの店先から流れてくる」
開拓者「ここに住んでいたらすぐに太りそうだな」
店員A「店長のこだわりスパイシーチキン餅、お安くなっております!」
店員B「今日のお勧めは海鮮カルパッチョです! 完全養殖の肉厚、安全なお魚です!」
店員C「スープの滝を麺が昇っていく滝登りラーメンいかがっすか!」
開拓者「美味い! 餅を噛むたびに唐辛子の辛さと鶏の旨味が舌を刺激する!」モグモグ
開拓者「包み紙をゴミ箱に……ほい!」ポイッ
開拓者「食べたいものをすべて食べていたらすぐに満腹になる」
開拓者「今日は町一番の名物をいただこうか!」
店員D「おっ、外から来た人か! 名物ならあちら!」
開拓者「一番うまいのか?」
店員D「一番美味しいかは人によるが、あれは州都の原点だな!」
著名料理人「タケノコ豚丼、お待ち!」
トンッ
開拓者「ほう、伝統の味か……」
開拓者「さて、どれほど美味くなったかな?」パクッ
開拓者「な、なんと……!」
開拓者「柔らかな豚肉を黒コショウの辛さと玉ねぎの甘さが引き立てる……!」
開拓者「ソースのベースは流水ヌードル用のタレか! 魚介と豆を煮込んだコクのある味わいだ!」
開拓者「少々濃いめで辛口の味付けで、炊き立ての米を掻き込む箸が止まらなくなる!」
開拓者「そしてコリっとしたちょうどいい食感のタケノコが、米と豚の食感に飽きるのを防ぐ……!」
開拓者「懐かしの味ではない。20年前とは別物だな……」
228 :
◆CpUz7d.S3o
[saga]:2017/11/04(土) 18:57:04.16 ID:A8DUifUBo
開拓者「またドライブを再開して郊外に来たわけだが」
開拓者「ここは、王国軍の駐屯地か?」
開拓者「警備の人間が立っていない……。入っていいのか?」
開拓者「まあ何かあっても身分を明らかにすれば問題ないだろう」
「き、君は!」
開拓者「す、すまない! すぐに出ていく!」
キネティックアーティスト「開拓者じゃないか!」
開拓者「まさか、キネティックアーティストか!? 老けたな!」
キネティックアーティスト「君こそ!」
開拓者「見せてもらったぞ、エコカートに風力発電。まさかキネティックアートが役に立つとは……!」
キネティックアーティスト「失礼な。継続は力なりだよ」
開拓者「確かにその通りだ。たかだか2か月でお前を見くびった俺が間違っていた」
開拓者「しかし、なぜお前が駐屯地に?」
キネティックアーティスト「君が去ってから、私は兵器の研究に協力していてね」
キネティックアーティスト「いや、させられたと言うべきか」
キネティックアーティスト「あくまで私が本当にやりたいのはアートだった。エコカートなども環境局の依頼だよ」
開拓者「そうか、環境局もこの町にあったのか。いつも世話になっているが今日、用はないな」
229 :
◆CpUz7d.S3o
[saga]:2017/11/04(土) 18:59:41.09 ID:A8DUifUBo
開拓者「なあ、機密上の問題が無ければ、研究成果を見せてもらえないか?」
キネティックアーティスト「もちろん、こちらから紹介したいくらいだ。まずはこれ、クラッシャービースト」
キネティックアーティスト「頑丈だろう? 敵の攻撃を物ともせず突き進み、自爆するんだ」
開拓者「恐ろしいな。ストランドビーストは無人兵器に進化したのか……」
キネティックアーティスト「しかしこれは通過点に過ぎない」
キネティックアーティスト「完成形の一つがこの、シップクラッシャー!」
キネティックアーティスト「波間を漂うように進み、気付かれずに船を爆破する」
キネティックアーティスト「実験で船上から撮った写真がこれだ」
開拓者「どこに写っている? ……よーく見るとここに木くずがあるように見えるが、これなのか……?」
キネティックアーティスト「分からないものだろう? もう一つの完成形がこのカタストロフビースト」
開拓者「破滅の獣……!」
キネティックアーティスト「頑丈なポリマーで作られたカタストロフビーストは、進路上の障害をことごとく破壊して突き進む」
キネティックアーティスト「敵の歩兵の戦列は確実に乱される。もし逃げ遅れてカタストロフビーストの脚に踏まれたらケガは免れない」
キネティックアーティスト「また、仮に大きな障害物に止められればその瞬間爆発する。まさに敵に破滅をもたらすビースト!」
開拓者「なあ」
キネティックアーティスト「なんだい?」
開拓者「お前、兵器開発にノリノリだろう?」
キネティックアーティスト「兵器だろうと私の愛する作品には変わりないということさ」
230 :
◆CpUz7d.S3o
[saga]:2017/11/04(土) 19:00:58.18 ID:A8DUifUBo
開拓者「キネティックアーティストと別れてしばらくカートを走らせていると、竹林がわずかに残っているのを見つけた」
開拓者「どうやらここは自然公園らしいが……」
開拓者「奴が、いた」
パンダドラゴン「ボアー」ムシャムシャ
幼児「ぱんだどらごんだぁ!」
お婆ちゃん「本物も可愛いわねえ」
パンダドラゴンベビー「ぽあ〜」
観光客A「キャー! 鳴いたー!」
観光客B「かーわーいーいー♪」
開拓者「可愛いだと!? あれは怪物の幼体だろう!」
開拓者「おい飼育員! なんてものを見世物にしているんだ!」
飼育員「パンダドラゴンは危険な動物じゃありませんよ」ニコニコ
開拓者「火は?」
飼育員「吹きません」
開拓者「雷は?」
飼育員「放ちません」
開拓者「毒は?」
飼育員「分泌しません」
観光客A「何言ってんのこのおっさん?」
観光客B「パンダドラゴン怖いとか、マジ爆笑!」
開拓者「お前たちは野生を知らんからそんな事が言えるんだ!!!」
パンダドラゴンベビー「ぴぎゃああ!」
飼育員「赤ちゃんを怖がらせないでください!」
231 :
◆CpUz7d.S3o
[saga]:2017/11/04(土) 19:03:09.32 ID:A8DUifUBo
開拓者「日が沈み、夜が来た」
開拓者「夜の町といえば、行く場所は一つだろう」
開拓者「風俗だ!」
州都の歓楽街には複数のキャバクラが軒を連ねる通りがあった。
王国におけるキャバクラ第一号店もあったが、開拓者の目当てはそこではない。
開拓者は、もはやキャバクラと呼ぶべきではないほどの、極めて性的な店舗を見抜いていた。
その店で行われていたのは……竹槍ポールストリップダンス。
開拓者(解説しよう)
開拓者(セクシーなポールダンスと竹槍術、そこにストリップショーが混ざることで一つの化学反応が起きた)
開拓者(そう、踊る最中に竹槍の先端が衣服を裂いていくのだ!)
開拓者(一番の見どころは胸を激しく逸らすと共に、竹槍がブラジャーの紐を切る瞬間だ)
開拓者(乳房が……弾けて舞うのだ!)
開拓者(そして女たちは、竹槍の上にまたがり激しく腰を振るのだ!)
開拓者(俺は感動した。まだまだ未開拓の領域があったのだと痛感した)
開拓者(男たちよ、断言する。州都の一番の名物は竹槍ポールストリップダンスだ!!)
開拓者(これを見て喜ばない男などいない!)
※開拓者個人の意見です
232 :
◆CpUz7d.S3o
[saga]:2017/11/04(土) 19:04:47.18 ID:A8DUifUBo
バンブー高層タワー。
州都のランドマークであるこのタワーは、竹のように柔軟かつ強靭に成長する町というモットーを示している。
開拓者「なるほど、それで竹のような節がついているんだな」
担当者「皆が皆竹林を忘れてはおらんということです」
開拓者「まさか爺さんが生きていたとは……。絶対に死んでいると思っていた」
担当者「失礼な」
開拓者「後2年で死ぬって聞いてから20年経ってるんだぞ。今何歳だ」
担当者「来年で100じゃな。最近はまだまだ長生きしたいと思っとります」
担当者「ストランドロイドのおかげで楽に外出できるようになりましたからな」
開拓者「その車椅子を押しているのもキネティックアートか?」
担当者「ええ。ブレーキを外すと直進し、ハンドルを傾けると歩く向きが変わります」
担当者「人型なので愛嬌もあるでしょう」
開拓者「そういえば町の各地にスロープがあった。環境局は生活環境の改善にも関わっているのか」
担当者「長生きする内に、長生きしやすい社会になりました」
担当者「君の仕事ぶりもよく聞いてますぞ」
担当者「王国の発展は止まらない。まだまだ先を見ていたいと思うんじゃ」
233 :
◆CpUz7d.S3o
[saga]:2017/11/04(土) 19:05:54.91 ID:A8DUifUBo
開拓者「そうか……。爺さん、実は開拓はもう終わったんだ」
担当者「何じゃと?」
開拓者「つい先日、最後の開拓を終えた所だ。理由は知らんがその直後にクビになった」
開拓者「この町に来たのも、初心を取り戻すためだ」
担当者「……開拓者くんは何も知らんのか?」
担当者「今後開拓を続けるのは難しいとは思っておったが、まさか本当に開拓が終わるとは……」
開拓者「俺が開拓者をクビになった理由、教えてくれ! 俺の何が悪かったんだ!」
担当者「君は何も悪くない。ただ、開拓の制度自体が世間の批判に晒されてな……」
担当者「もし他の町で、誰かに君が開拓者だと知られていたら、ただでは済まなかったろう」
開拓者「そんなことが起きていたのか? 使者め、教えてくれればいいものを……」
担当者「ともあれ、この町は君を拒みはしない」
担当者「元々は君の作った町じゃからな」
担当者「いつでも帰ってきなさい」
開拓者「ありがとうな、爺さん……」
開拓者(思い出に残る町は、成長し大きく姿を変えていたが……)
開拓者(それでも、俺が初めて作った町であることに変わりはなかったのだ)
234 :
◆CpUz7d.S3o
[saga]:2017/11/04(土) 19:06:30.60 ID:A8DUifUBo
思い出の町に訪れました(開拓から20年後)
称号:王国三大都市、食の都
●都心部
・州都……地域の中で最も栄えた都市。近代建築が建ち並び、郊外に田畑が広がる。
・空気……農業が盛んなためか都会の割にかなり綺麗。
・港湾U……多くの船舶が出入りする近代的な港湾施設。
・食品加工工場……食品の二次加工を行う。機械の動力は電気になった。
・製作所……職人たちがオーダーメイド品を作る。
・製薬工場……医薬品の生産施設。
・バンブータワーU……空へまっすぐ伸びる竹を模した高層タワー。町のランドマーク。
・グランドホテル……観光客が泊まる高層ホテル。竹を使った落ち着いた内装とレストランのバイキングが魅力。
・市街地……様々な店が建ち並ぶがやはり料理店が多い。リーズナブルなお店もある。
・キャバクラ……市街地の端にある大人のお店。複数の店があり一部には際どいお店も。
・ホストクラブ……ホストクラブの先駆けとして知られ、王国中から女性たちが訪れる。
・永久機関ヌードル料理店……延々と流れ続ける麺をすくってソースに絡めて食べる名物料理が提供されている。
・大学……広いキャンパスで様々な事を研究している。付属小、中、高もある。
・料理大学……料理についてのあらゆる事項を研究する。近頃は常人に理解しがたい料理も増えた。
・病院……現代医学に基づいた医療を行う。
・王立環境局……王国の公的機関。開拓者もよくお世話になっている。
●郊外
・水田EX……王国一の水田。機械化が進みトラクタービーストは使わなくなった。
・畑EX……王国一の畑。珍しい野菜を栽培しているビニールハウスもあり、まるで農作物の展覧会のよう。
・牧場EX……王国一の牧場。どの家畜も高く評価されている。
・ブランド養豚場……タケノコ印の豚肉は高価なため地元の住民もあまり食べる機会はない。
・養殖池U……魚介類の養殖場。生産した魚介は新鮮なうちに町の料理店で消費される。
・動物公園……原生林である竹林が保全されている公園。パンダドラゴンを始めとした動物の展示が大人気。
・風力発電所……風が強い町というわけではないがキネティックアートの技術を応用し効率のいい電力変換を実現した。
・駐屯地……王国軍の基地。他の基地からも兵士が訓練のため訪れる。
●住民
・市民……町に住む人々。元々竹林だった事を知る住民は少ない。
・稲作農家……稲を専門に育てる農業従事者。
・畑作農家……稲以外を幅広く育てる農業従事者。
・セレブ畜産家……この町で育った家畜は高値で取引されるため皆とってもリッチ。
・猟師……たまに畑や公園に現れたイノシシを駆除する。畜産しとけば良かったなぁ。
・建築デザイナーU……頑丈で実用的かつデザイン性に富んだ建築を設計する。
・肉類加工責任者……名産品の肉類で食中毒が発生しないように工場で衛生管理を行う。
・著名料理人……王国で有名な料理人は大抵この町と関わりがある。
・キャバ嬢U……キャバクラで働く女性達。風俗嬢とは一線を画す存在であり少なくともこの町では羨望の的。
・ホストV……ホストクラブで働くイケメンズ。王国ナンバーワンのモテ男たち。
・ボディビルダーU……薬で作った筋肉は同業者が見れば一目瞭然。
・職人……様々な加工業を営む。竹細工職人の後継者がいないという問題を抱えている。
・陸上選手……陸上競技のプロ。棒高跳びと投げ槍の成績は高い。
・竹槍兵士V……竹槍を自在に使いこなす王国兵。竹槍で爆撃機を撃墜する。
・筋肉兵士V……己の肉体のみで戦う王国兵。筋肉の鎧は至近距離の爆発にも耐える。
・医者……先輩医者は過去の過ちで若い医者達に馬鹿にされがち。
・薬剤師……医薬品の専門家。生薬を扱える人は減った。
・ストランドロイド……竹製の人型機械。個体ごとに決まった動作しかできないが動きは人間と遜色ない。無風の部屋では動かなくなる。
・エコカート……風力で走る自動車。微風の日でも自転車程度のスピードは出せる。便利で環境に優しい移動手段。
・シップクラッシャー……爆弾を積んで波間を漂うように真っすぐ進む、船を破壊する兵器。船上からは木片に見える。
・カタストロフビースト……頑丈なポリマーでできた兵器。風力だけで力強く前進し戦列の攪乱、地雷の除去、防壁の破壊などに活躍する。
●その他
・パンダドラゴンの人工哺育に成功。
・町では必要に応じて金網と有刺鉄線で建物を囲う。
●ステータス
第一次産業Lv.17
第二次産業Lv.6
第三次産業Lv.11
防衛Lv.12
グルメLv.13
235 :
◆CpUz7d.S3o
[saga]:2017/11/04(土) 19:11:23.24 ID:A8DUifUBo
バタバタ
市長「ここにいましたか、元担当者氏と元開拓者氏!」
担当者「これはこれは市長殿」
開拓者「大勢の市民を引き連れて……そうか、改めて俺を出迎えようと……」
開拓者「ふっ、確かに俺が開拓者だ。この町を作った功労者……」
軍人「駐屯地への不法侵入の罪で貴様を告訴する」
開拓者「……何? そ、それはキネティックアーティストに招かれたんだ!」
軍人「監視カメラの映像が残っている」
キャバ嬢「私達も、性的サービスの強要でこの男を訴えます!」
開拓者「何を言っている! 俺はただ『俺を竹槍代わりに踊ってくれ』と頼んだだけだ!」
環境学者「路上へのポイ捨て、農地での立小便、動物を大声で脅かす、などの環境保護条例違反の報告も受けています」
環境学者「市民は、あなたのような環境を乱す人間を許しません」
開拓者「誰だ、わざわざ通報したのは!」
市長「裁判の結果がどうなるかはわかりませんが、多くの市民が不快にさせられたのは事実」
市長「今後、貴方には州都への立ち入りを遠慮願いたい」
開拓者「出禁!?」
236 :
◆CpUz7d.S3o
[saga]:2017/11/04(土) 19:13:47.42 ID:A8DUifUBo
開拓者「爺さん、助けてくれ」
担当者「私は何の権限もない老いぼれの市民です」
開拓者「薄情者!」
軍人「我々は薄情者だが、貴様は犯罪者だ」
開拓者「まだ容疑者だ! 弁護士を呼んでくれ」
弁護士「やあ、またやらかしたのか」
開拓者「友人だろう? 今回も頼むぞ」
弁護士「悪いね。今回ばかりは勝てそうにない」
弁護士「今まで何とかなったのは王直属の開拓者だったからだよ」
弁護士「残念ながら、今の君は何の後ろ盾もない無職だ……」
開拓者「俺が、無職だと……!?」
自称開拓者の30代無職男性は、相応の罰金を支払い釈放された。
もう二度と忘れない思い出が残った。
おしまい
237 :
◆CpUz7d.S3o
[saga]:2017/11/04(土) 19:17:10.52 ID:A8DUifUBo
安価につきあってくれた皆さんお疲れさまでした。読んでくださった皆さんはありがとうございました。
お待たせして申し訳ないです。
研究の効果は『開拓終了後に関連住民・施設を複数まとめて成長させステータスを上げる、該当するものがない場合教育・建築が行われる』でした。
よほど要望が無い限りこのシステムは最初で最後だと思います。
238 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/04(土) 19:20:24.64 ID:I/HCN+Q2O
更新されてると思ったら凄い長いエピローグでびっくり
しんみりしたと思ったら、いつものオチでワロタ
また機会あれば次回も見てみたいです
乙でした
239 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/04(土) 19:52:00.33 ID:lM8PPpQe0
乙
正直、ここまで発展するとは思ってなかった。
第二開拓者や計画者と違って開拓が中止になったら仕事が無くなるか……哀れな。
まだ未回収のフラグとかあるけど、これからどうなるんだろう。
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