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【デレマス バトルSS】A級特別エキシビジョンマッチ編【ワールドトリガー】
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89 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/13(金) 19:02:39.03 ID:cbZA9O3M0
瑞樹『(あの動き…教えたのは奏ちゃんね)』
瑞樹『置きメテオラを分割メテオラで起爆させる…なるほどね。範囲攻撃のメテオラなら正確に的に当てる技術も必要無いし、トリガーセットの枠も1つしか使わないから枠とトリオンの節約になる。考えたわね』
楓『川島隊長、これはどういった狙いでしょうか?』
瑞樹『普通に考えたら逃亡用か迎撃用ね。だけど恐らく…』
拓海「こんなもんでこのアタシを倒せると思ったか?周子」
ノーダメージで次々に爆炎を抜けていく。総合5位の肩書きは伊達ではない。感覚を掴んだ周子は何度もトラップを起爆させるが、それは拓海を倒すどころか追う足を止めさせる事すら叶わなかった。
瑞樹『向井隊長には効かない。そして逃げられないわ』
周子「(これでいい…はず)」
されど周子は構わず、爆音の切れ間なく次々に爆破させていく。
瑞樹『西からは宮本隊員を追う木場隊長も迫ってる。このままだと向井隊長に挟撃されるわ。速水隊の2人は絶体絶命よ』
拓海「(木場さんがすぐそこまで迫って来てる…が、周子を倒してズラかるにゃあ十分距離はある。周子はこれが狙いか…?いや、どっちにしろさっさと決めねぇと!)」
90 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/13(金) 19:04:30.10 ID:cbZA9O3M0
奏『タイミングは一瞬よ。トリガー選択を間違えないで』
誰も応えない。それ程に集中していた。
そして数秒後、周子が叫んだ。
周子「エスクード!」
周子は自分のすぐ後ろにエスクードを横一列に生成、道を完全に塞いだ。そして爆炎が晴れ、拓海の眼前に壁が立ちはだかる。
拓海「(エスクード…はんっ、無駄な足掻きだぜ)」
しかし、トリオン体の運動能力は生身の比ではない。拓海はエスクードを悠々と飛び越えると、128発のアステロイドを───
奏『今よ!!』
拓海「トドm『警戒!!』っ!!?」
フレデリカ「はぁっ!!」
涼が叫んでから0コンマ数秒。
拓海が爆炎を抜けた先には、抜刀したフレデリカが目の前で剣を振っていた。
拓海「ぐっ!?(フレデリカ…だとォ!?何で…!)」
拓海は既に攻撃態勢に移っていた為シールドを展開出来ず、左肩から左胸にかけて深く切り裂かれた。
フレデリカは急所の胸を狙った狙ったものの、拓海は涼の喚起により反射で回避。空中で姿勢が不安定な事もあり、紙一重で即死を免れた。
91 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/13(金) 19:07:11.57 ID:cbZA9O3M0
奏『倒せてない!失敗した…!』
フレデリカ『うぅん、これでいいのっ!シューコちゃん4枚!』
周子「んっ!」
拓海「くっそォ!なんだってんだ!」
フレデリカは拓海に不意討ちを加えると、なんと追撃するどころかそのままグラスホッパーで加速、東へと通り抜けた。
拓海「ハウンド!」
周子「フルガード!」
ここから逃すまいとする拓海に、周子は遠隔シールドでフレデリカをガード、更にフレデリカもフルガードを広域展開し、計4枚のシールドで拓海の矢の雨のようなハウンド群を防ぎ切った。
拓海「ぐっ、カスりもしねえ…!」
楓『なんと、広範囲に広げて薄くなったシールドを4枚重ねる事で向井隊長のハウンドを完璧に防ぎ切りました!』
瑞樹『不意打ち直後のグラスホッパーが効いたわね。急加速して一気に距離を広げる事、でハウンドのトリオンを射程と弾速に振らせ威力を下げさせた』
楓『シールドを広範囲に広げたのは、これ以上満身創痍の宮本隊員に少しのダメージも通さない為でしょうか?』
瑞樹『そうね、宮本隊員は速水隊の勝利の鍵だもの。恐らく決着の時は近いと思うわ』
周子「…ん、周子ちゃんの役目もこれで終わりかな。先行ってるね」
直後、周子は横薙ぎに真っ二つに斬られ霧散する。
『戦闘体活動限界 緊急脱出』
真奈美「やっと2点か、やれやれ…上手い事浮かされているな。仲間の元にフレデリカが向かっている、悪いが通らせて貰うぞ」
総合5位、総合1位との邂逅。
拓海「…畜生ッ!」
〜〜〜〜〜〜
志希「おぉー!木場さんを拓海ちゃんに…」
奏「…当てた。流石ね」ニコ
92 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/13(金) 19:09:41.16 ID:cbZA9O3M0
楓「塩見隊員がここでベイルアウトです。川島隊長、さっきのやり取りで何が起こったのか解説をお願いします」
瑞樹「OK♪と言っても、そんなに複雑な事じゃないわ。バックワームオン状態の宮本隊員とオフ状態の塩見隊員が、バックワームのオンオフの切り替えと互いの位置を入れ替える瞬間移動(テレポート)をほぼ同時に行い、あたかもテレポーター起動直後の向井隊員の近くに映る光点が、塩見隊員の物だと思わせたのよ」
楓「つまり、こういう事(↓)ですね♪」
にげろー まてー!
∨ ∨
フレ→ ←周子 ←拓海
バクワON バクワOFF
周子のメテオラは目晦まし&バクワOFFを自然に行う為。最後のエスクードはギリギリまで拓海に目隠しをする為。
フレデリカは真奈美から逃げた直後からバクワを起動し、レーダーから消えている
↓
瞬間移動! 瞬間移動! 捕まえたぜ!
∨ ∨ ∨
フレ→ ←周子 ←拓海
バクワOFF バクワON
────────────────
通信でタイミングを指示
奏<今よ!
↓
てやっ やられた ずっばーん♪ ぐわー!
∨ ∨ ∨ ∨
真奈美→周子 フレ→←拓海
バクワON バクワOFF
奏の合図で同時に互いの元いた位置へ瞬間移動、周子・フレの位置が交代
↓
やあ ちくしょう! じゃあねー!
∨ ∨ ∨
真奈美→←拓海 フレ→
周子ベイルアウト。真奈美と拓海をカチ合わせ、フレデリカは東の戦場へ
93 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/13(金) 19:22:58.48 ID:CtKPVISwO
瑞樹「このタイミングの指示は絶妙な距離感覚と時間感覚が必要…恐らく一ノ瀬オペレーターにも出来ない。多分速水隊長ね。リアルタイム弾道引きバイパーを使える彼女なら可能な筈よ。偶然だけど、この場合は速水隊長が落ちた事がいい方に働いたわね」
楓「レーダー偽装。速水隊長が先程使った手ですね。しかし、松永オペレーターにはそれを見抜かれてしまった」
瑞樹「そうね。いかにA級3位のチームと言えど、走行中にトリガーの切り替えを行いながら完璧にお互いの位置にワープする事は出来ず、僅かに元いた位置からズレてしまった。そして松永オペレーターは、その光点の僅かなズレを見逃さなかった」
楓「あの警告が無ければ、向井隊長はやられてしまっていたという事でしょうか?」
瑞樹「私はそう思うわ。あの瞬間、向井隊長の意識は間違いなく攻撃に向いていた。宮本隊員程の使い手なら、あの肉薄した距離でその一瞬の隙があれば倒すには十分だったでしょうね」
楓「では、速水隊の狙いは惜しくも失敗に終わったという事でしょうか?」
瑞樹「ううん、それは違うわ。塩見隊員は落とされてしまったけど、現に木場隊長と向井隊長が向き合い、そして宮本隊員はフリーな状態で東へ向かっている。この状況は間違いなく速水隊にとって理想的で、そして想定内だと思う」
楓「つまり向井隊長を倒せても良し、倒せなくても木場隊長を足止め出来るからそれはそれで良し。という二段構えの作戦だった訳ですね?」
瑞樹「そうね。リスキーな作戦の失敗を考慮した上で、リカバリーも抜かりなく考えてる。流石速水隊と言った所かしら」
瑞樹「そして、宮本隊員が東の戦場へ到着すれば勢力図は一変するわ。つまりここからの勝負の分かれ目は…」
楓「宮本隊員が、トリオン切れの前に東でどれだけ点を稼げるかどうか。でしょうか?」
瑞樹「ええ。そして西側の2人の決着も結果に大きく影響するわ。エースの向井隊長を木場隊長に抑えられた向井隊は、正直かなり不利ね」
94 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/13(金) 19:24:31.58 ID:CtKPVISwO
一旦ここまで。続きは明日か夜になります
95 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 17:47:46.09 ID:QhrtBzK70
美嘉「(ダメ…あの2人、互いに上手くカバーし合っててまるでスキがない…!)」
美嘉は合流したのあとあいの牙城を崩すべく策を巡らせるも通じず、一旦退いて民家の側面に張り付き、様子を窺っていた。
美嘉「(あの2人のタッグは強いけど、基本的に『待ち』の戦法…深追いしなきゃ致命傷は受けない)」
深く踏み込まず引き気味に戦っていたお陰で目立った外傷は無いが、木場隊の2人の猛攻に対する必死の抗戦の末に、トリオンをかなり消費してしまっている。
豊富なトリオンを持つ美嘉だが、ほんの数分の戦闘にも関わらずおよそ半分近くまで減っていた。
美嘉「(でも、このまま逃げててものあさんのライトニングが当たる距離にフレちゃんが入れば危ない。もうすぐフレちゃんが避けられる距離じゃなくなる…賭けだけど、やるしかない!)」
美嘉は2人の位置を確認するとおもむろに突撃銃を構え、陰からメテオラを四方八方に放ち始めた。
当然弾の出処は丸分かりだ。
あい「そこか」
美嘉「あっ!」
メテオラの出処を確認したあいは鋭く旋空を放ち、美嘉の左腕を二の腕から落とした。
美嘉「っく…でも、これで」
150メートル程離れた所が、パッと光った。
のあ「あい伏せてッ!!」
あい「!!」
それを察知したのあはあいに指示を出し、直撃を防いだ。
あい「亜希君か…!」
のあは反撃しようと狙撃銃を構えるが、あいに指示を出した事で遅れ、目を向けた先には既に亜希は居なかった。
のあ「だからあいを狙ったのね…そこまで織り込み済み、という事。亜希」
あい「なるほど…そういう事か、美嘉君」
96 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 17:48:58.35 ID:QhrtBzK70
楓『城ヶ崎隊員、四方の民家を破壊して大和隊員の射線を通しました!』
瑞樹『あのメテオラは、どこに居るか分からない大和隊員の射線を通す為の賭けだったのね。偶然近くに居たみたいだったけど』
楓『川島隊長、城ヶ崎隊員の狙いはなんでしょう?』
瑞樹『速水隊も向井隊も、ここから勝つには高峰・東郷両隊員のタッグをどうにかしなければならないわ。城ヶ崎隊員はそれを見越して、大和隊員と共闘をする狙いなのかしら』
亜希「私を利用したい…と、美嘉殿は恐らく考えたのでしょうな」
しかし、亜希が次に狙った相手は美嘉だった。
美嘉「っん!」
亜希の位置は分かっているので、躱す事自体はさほど難しくはない。
あい「せぁっ!」
のあ「…」ビギュンッ!
美嘉「ぐっ…」
しかし、それは周りに邪魔が居ない時の話だ。美嘉は更にダメージを受ける。
亜希「(ここから我々が勝つには、西側の真奈美殿との戦いを拓海が制さない限り不可能…なら、私は拓海が勝つ前提で動く)」
亜希「(拓海からの情報によると、フレデリカ殿がこちらへ向かっている。となれば美嘉殿と合流され、我々にとっての脅威度は木場隊の2人とそう変わらない。むしろ守備的なのあ殿とあい殿よりある意味厄介)」
亜希「(ならば私は相手が誰であろうと、落とせる所から落としていく。そして拓海と合流し、連携しながら残りを片付ける。恐らくこれが現時点では最善でしょう)」
97 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 17:49:48.87 ID:QhrtBzK70
楓『なんと、大和隊員は共闘をしない考えのようです!』
瑞樹『周辺の民家を壊しちゃったから身を隠す場所も減って、自分を狙うスナイパーの射線を通し、更に自分だけが木場隊の2人と会敵している。城ヶ崎隊員、一気に不利になったわね』
楓『城ヶ崎隊員、判断を誤ってしまったのでしょうか?』
瑞樹『もしかしたら読みを誤ったのかもね。城ヶ崎隊員が落ちれば次は自分が狙われるから、恐らく落とさせないはず…と大和隊員が考えると読んだのかも知れない』
瑞樹『けど、大切なのは城ヶ崎隊員がどこまで読めているか…よ。それと、あのメテオラにはもう1つ意味がある』
98 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 17:51:11.91 ID:QhrtBzK70
瑞樹の言う通り、美嘉はそこまでが考えの内だった。
美嘉「(上等!そう来る可能性もあるって分かってるし!)」
亜希と自分で2人を挟むような位置取りで立ち回り、銃口からアステロイドを放つ。
瑞樹『木場隊の2人を背後からの狙撃への警戒に意識を割かせ、自分への攻撃の踏み込みを浅くさせる狙いね』
美嘉「(もしアタシがここで落ちたとしても、何よりのあさんや亜希ちゃんにフレちゃんを撃たせない事が先決…!もうフレちゃんはベイルアウト寸前、無駄なトリオンも時間も一切使わせられない!)」
のあに撃たれないように激しく走る体に対して、頭は驚く程に冷静だった。
美嘉「(…大丈夫。アタシが落ちても、それはアタシの負けじゃないし。『速水隊』が勝てば、それがアタシの、アタシ達の勝ち。これはチーム戦なんだから)」
美嘉「(誰も倒さなくていい、フレちゃんが来るまでただ死なずに時間を稼げばいいだけ。それがアタシのやるべき仕事っ!)」
亜希「(美嘉殿、私を利用する考えだったのでしょうが、残念でしたな。私は…)」
美嘉「(もう後は、フレちゃんが決めてくれる事を祈るしかない。アタシは…)」
亜希・美嘉「「(エースを信じる!!)」」
99 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 19:17:21.73 ID:QhrtBzK70
…しかし、必死の想いは届かず。
拓海「くそ…ッ」
『トリオン供給器官破損 緊急脱出』
拓海が脱落した。
しかし、真奈美の体には赤子の拳大程の穴がいくつも空いており、煙を上げている。
真奈美「見事だった」
呟き、東へ。
100 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 19:18:34.32 ID:QhrtBzK70
楓「ここで向井隊長もベイルアウト!残すところ、大和隊員のみとなってしまいました」
早苗「あちゃー、落ちちゃったか」
悠希「でも、拓海さん凄いですねっ!あの木場さんにかなりダメージを与えました!」
蘭子「奔放なる欧風乙女の魔力ではかの者には及ばぬのか?なれど、序列の上では我が友に懐柔されし猛獣を超えているが…(もしかしてフレデリカさんより強いんでしょうか?ランキングでは拓海さんより上なのに…)」
きらり「んー、それはちょっと違うと思うにぃ。なんてゆーかぁ…」
有香「恐らく相性の問題と、状況の違いでしょう。フレデリカさんとの戦いの時はまだ序盤で、更にフレデリカさん程の孤月の使い手が相手だと慎重にならざるを得なかった」
早苗「けど拓海ちゃんの時はフレちゃんが仲間の2人の方に向かってて、真奈美ちゃんはそれをすぐにでも止めなければならない。だから多少のダメージを受けたとしても、急いで拓海ちゃんを突破する必要があったの」
早苗「端的に言えば、守備的思考と攻撃的思考の差ね」
蘭子「ふむふむ…あ、ありがとうございますっ」ペコッ
悠希「うぅ、私そこまで考えて戦ってないてです…ごめんなさい、きらりさん」シュン
早苗「(悠希ちゃんはほぼセンスだけで戦ってるものね…まだ幼いし仕方ないけど)」フフッ
きらり「大丈夫っ♪やってく内に分かるよぉ☆はい、きらりのお膝にごしょうたーい♪」ダキッ ナデナデ
悠希「わぁ…!?き、きらりさん、恥ずかしいですよぉっ…」カァ…
きらり「いいのいいのっ♪ぎゅー☆」ギュウウウ
悠希「ひゃあっ…!…あうぅ」カアァ…!
101 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 19:19:34.99 ID:QhrtBzK70
楓『川島隊長、メテオラのもう1つの意味とはなんですか?』
瑞樹『わざと大胆に射線を通す事で自分を「撃たせ」、大和隊員の位置を炙り出して宮本隊員を動きやすくする為よ。撃ってくる位置さえ分かれば、トリオン体の反応速度なら見てから躱すのはそう難しくない』
楓『城ヶ崎隊員は、ここまでが考えの内だったのでしょうか?』
瑞樹『恐らくね。純粋な戦闘力では他のメンバーに劣るけど、対応力やバランスの良さ、視野の広さや戦局を読む力はチーム1だと私は思う』
奏「あら師匠、私はそこまで美嘉の戦闘力が私達より劣っているとは思わないわ。美嘉は私達に点を取らせるのが仕事、今の美嘉のポイントは適正ポイントでは決してない。後で教えてあげなくっちゃね」ニコッ
志希「奏ちゃんあたしはー?」
奏「…あなたの適正ポイントなんて誰も分からないわ」
志希「あ、今の分からないわ川島さんに似てたー!あれ、師匠のが移っちゃったの?ねーねー」ニヤニヤ
奏「…やめて」カァ…
102 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 19:20:47.28 ID:QhrtBzK70
亜希「(拓海が落とされた…!)」
拓海『亜希』
亜希「!」
拓海『諦めてんじゃねぇだろうな。まだ終わってねぇぞ』
亜希『フフ、ご冗談を!丁度燃えてきた所であります!』
103 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 19:21:26.21 ID:QhrtBzK70
志希経由で美嘉が亜希の位置を炙り出した事を聞いたフレデリカは、射線お構いなしに直線経路で民家の屋根の上を疾走していた。
イーグレッド程度の弾速なら、どこから飛んでくるかさえ分かっていれば、一定以上の使い手なら発射の際の発光を見てから躱せる。フレデリカの反射神経なら造作もないだろう。
フレデリカ『ミカちゃん頑張って!もうすぐ着くから!』
美嘉『変に焦んなくていいからね!アンタはエースの仕事に集中して!』
フレデリカ『うんっ!』
フレデリカ「(!見えてきた…!)」
真奈美『間もなくフレデリカがそちらへ到着する。一瞬も警戒を解くなよ』
肉眼でフレデリカの位置を確認し、味方に指示を飛ばす。
のあ『了解』
あい『了解』
104 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 19:22:19.39 ID:QhrtBzK70
美嘉は斬られた左腕からスコーピオンを生やし、やや近接寄りの立ち回りに切り替えて戦っていた。
のあ「(今までより踏み込みが深い…撃墜覚悟の動き)」
あい「っ!」ギィン!
亜希のあいへの狙撃に合わせ、のあに斬りかかる。
美嘉「たぁっ!」
しかしのあは美嘉の目や筋肉の動きを「視て」次の動作や狙いを予測し、確実に躱す。
グラスホッパーで付かず離れずの距離を取り、構えて、すぐに美嘉を狙撃。
美嘉「んっ!」
イーグレッドの数倍太い弾丸が、美嘉の鼻先を掠める。
美嘉「(アイビスは集中シールドでも防げない…躱すしか…!)」
楓『高峰隊員、スナイパーなのにも関わらず、近中マスタークラスのオールラウンダー相手にこの距離で渡り合っています!』
瑞樹『ガンナーの様に立ち回る事も可能な凄腕スナイパー…実際相手にするとほんとに厄介なのよねぇ。彼女が近界民(ネイバー)じゃなくて良かったわ』
楓『手元の資料によりますと、高峰隊員はアタッカートリガーのスコーピオンでもマスタークラスのポイントに達しているそうですね』
瑞樹『1年くらい前の話ね。近距離での動き方を習得する為にマスターを目指してたそうよ。だから8000を超えてすぐにやめちゃったみたい』
楓『そうなんですか』
瑞樹『因みに彼女、今もスナイパートリガーで個人ランク戦に出てるわよ。普通はアタッカーとシューター・ガンナーしか個人戦はやらないんだけどね。個人戦は比較的狭い部屋だから、隠れるのが基本で見つかったら終わりなスナイパーじゃとても相手にならないもの』
楓『色々規格外なんですねぇ』
瑞樹『ホントよ…』
105 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 19:24:22.61 ID:QhrtBzK70
あい「スラスター」
美嘉「ぐっ!」
レイガストによるシールドバッシュに弾き飛ばされ、勢い良く地面を転がる。
美嘉「っ…!」
のあの追撃が、美嘉の右脚の腿を貫いた。
のあ「終わりよ」
美嘉「(…テレポーター!)」
消えた。しかしあいはすぐさま位置を特定。
あい「上だ!」
美嘉「アステロイド!(目が武器なら、別の方に向けさせればいい!)」
あい「んっ」
あいは難なくこれをガード。
のあ「…」
一方ののあは我関せずといった様子で、明後日の方向を向いていた。
のあ『8時』
あい『あぁ』
フレデリカ「…!」
奇襲を仕掛けたフレデリカであったが、0コンマ数秒前に美嘉のアステロイドを捌き終えたばかりのあいに阻まれた。その威力に耐えかね、レイガストに深くヒビが入る。
美嘉「(…これでいい。これ以上木場隊にポイントは渡さない)」
亜希「」ダンッ!
狙い澄ました亜希の弾丸が、無防備に滞空する美嘉の頭を吹き飛ばした。
亜希「…っ」
しかし亜希は点を取ったにも関わらず、悔しげな表情を浮かべていた。
城ヶ崎美嘉、ここでベイルアウト。速水隊、残るはフレデリカのみ。
106 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 19:25:10.76 ID:QhrtBzK70
あい「スラスター」
美嘉「ぐっ!」
レイガストによるシールドバッシュに弾き飛ばされ、勢い良く地面を転がる。
美嘉「っ…!」
のあの追撃が、美嘉の右脚の腿を貫いた。
のあ「終わりよ」
美嘉「(…テレポーター!)」
消えた。しかしあいはすぐさま位置を特定。
あい「上だ!」
美嘉「アステロイド!(目が武器なら、別の方に向けさせればいい!)」
あい「んっ」
あいは難なくこれをガード。
のあ「…」
一方ののあは我関せずといった様子で、明後日の方向を向いていた。
のあ『8時』
あい『あぁ』
フレデリカ「…!」
奇襲を仕掛けたフレデリカであったが、0コンマ数秒前に美嘉のアステロイドを捌き終えたばかりのあいに阻まれた。その威力に耐えかね、レイガストに深くヒビが入る。
美嘉「(…これでいい。これ以上木場隊にポイントは渡さない)」
亜希「」ダンッ!
狙い澄ました亜希の弾丸が、無防備に滞空する美嘉の頭を吹き飛ばした。
亜希「…っ」
しかし亜希は点を取ったにも関わらず、悔しげな表情を浮かべていた。
城ヶ崎美嘉、ここでベイルアウト。速水隊、残るはフレデリカのみ。
107 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 19:26:33.63 ID:QhrtBzK70
あい「んっ!」
あいはリタイア寸前のフレデリカに、トドメと言わんばかりに孤月を振り下ろす。
フレデリカ「っ!」
フレデリカはその軌道を読み切り躱しながら、孤月を滑らせるような角度でシールドを展開。見事完全回避した。
そして間髪入れずグラスホッパーを自らの胸の高さに垂直に設置。まるで紙の薄さを横から確認するかのような向きに展開、小ジャンプしながらそれに握った左手の甲を叩きつける。
右手には孤月が抜かれている。
のあ「(何を…?)」
あい「(…マズい!)」
のあより一瞬先に気付き、咄嗟に防御態勢に入る。
あい「伏せ──」
のあ「!」
フレデリカ「遅いッ!」
フレデリカは大きな目を更にカッと見開き──、
フレデリカ「凱 ☆ 旋 ☆ 門っ!」
周子『なんじゃそりゃ』
108 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 20:32:43.85 ID:QhrtBzK70
グラスホッパーに触れた瞬間フレデリカは左手を右方向に勢いよく弾かれ、遠心力で強烈に回転。それと同時に旋空を起動。
強回転の運動エネルギーにより威力が上乗せされた旋空は、のあをシールドもろとも叩き斬った。
のあ「……!」
『戦闘体活動限界 緊急脱出』
楓『なんと宮本隊員、グラスホッパーを横向きに設置、拳を打ち付け回転力をブーストし360度に広域斬撃を放ち高峰隊員を撃破!』
瑞樹『フフッ…あの子、本当に面白い戦い方をするわね』ニヤ
楓『東郷隊員もレイガストを破壊され、右腕も奪われてしまいました』
109 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 20:37:57.15 ID:QhrtBzK70
志希『平衡感覚支援』
急激な回転によりフレデリカが目を回さぬよう、志希がトリオン体に働きかける。
フレデリカ「はっ!!」
あい「エスクード!」
あいの喉元まて届きかけていたフレデリカの刃は、あえなく壁(エスクード)に阻まれた。
あい「(間に合った…)」
あいが内心ホッとしたのも束の間。戦局は終わりへと一気に動き出す。
亜希「(今っ!)」
なんと亜希は狙撃位置を離れ、バックワームを着たままフレデリカに急襲を掛けて来た。
フレデリカ「ッ!!」
亜希「くっ…!」
フレデリカは背後からのスコーピオンに反応、孤月で背中越しに受けた後、返しの切り上げでスコーピオンを粉砕。
フレデリカ「はぁっ!!」
すかさず亜希の胸を一突きし、トリオン供給器官を破壊した。
楓『大和隊員ベイルアウト!向井隊全滅です!そして宮本隊員連続得点、これで速水隊3pt!木場隊に並びました!』
瑞樹『大和隊員の判断自体は悪くないけど、問題は相手が宮本隊員だったって事よ」
瑞樹『木場隊長の奇襲を警戒して神経を研ぎ澄ましていた宮本隊員には、格下アタッカーの奇襲を防ぐ事くらい造作もないわ。それに、木場隊長が間もなく来る事を意識し過ぎて固くなってたのもマイナスね』
110 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 20:38:57.60 ID:QhrtBzK70
悠希「か、川島さん、随分と手厳しいですね…」タラー
早苗「亜希ちゃんは変にフォローされるより、ストレートに言ってあげた方がいいタイプだもの。それに、瑞樹ちゃんもそれだけあの子に期待してるのよ」
有香「…私も多分そのタイプです。駄目な所はズバッと言って貰った方がスッキリしますし、甘い教え方よりスパルタの方が合ってます。…それに私、甘やかされるときっとそれに甘えちゃうので」
早苗「有香ちゃんはそっちのタイプだと思ったわ。じゃないとあたしの弟子なんてとっくに辞めてるだろうし…ね?」ニコッ
有香「…!は、はいぃ…」プルプル
悠希「(うわぁ、総合9位の有香さんがおびえてる…!)」
蘭子「(早苗さんの教え方ってどんな風なんだろ…?今夜想像でお絵かき帳に描いてみよっと)」
早苗「よしよし…いつかあたしより強くしたげるからね」ナデナデ
有香「そ、そんな、私なんて!」
きらり「うぇへへ、きらりも負けないよぉ♪」ニコッ
悠希「私も負けませんよっ!」グッ
蘭子「わ、われも負けないもん!」
早苗「(うんうん、若いっていいわねぇ♪)」ニコニコ
111 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 20:39:34.60 ID:QhrtBzK70
あいは亜希の奇襲の隙に、フレデリカと距離を取っていた。しかし、フレデリカにとっては数十メートルなどすぐそこに居るのとさほど変わりはない。
フレデリカ「(せめてあと1人…!)」
フレデリカがあいに向かって斜め右側に飛び、その先にあいの方向へ飛ぶ角度でグラスホッパーを設置。あいはレイガストを右手に再生成しながら、グラスホッパーによる加速に身構える。
しかしフレデリカはそれを踏まずフェイント。直前で瞬間移動してタイミングをずらし、あいの背後へ回りガードをめくる。
あい「ッ!!」
そして──
真奈美「(…着いた!)」
真奈美が到着。しかし──
あい「…間に合わなかったか」
『戦闘体活動限界 緊急脱出』
112 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 20:44:46.44 ID:QhrtBzK70
フレデリカ「くぅっ…!」
『戦闘体活動限界 緊急脱出』
ここでフレデリカのトリオンがゼロになった。
楓『トリオン切れにより宮本隊員ベイルアウト!ここで試合終了!』
楓『宮本隊員のベイルアウトはトリオン漏出に因るものなので、損傷を与えた木場隊長のポイントとしてカウント。そして生き残った木場隊には、生存点として2ptが加算されます』
楓『最終スコア6対3対2! 木場隊の勝利です!』
内訳
木場隊 周子 里奈 拓海 フレデリカ +生存点2pt
速水隊 夏樹 のあ 亜希
向井隊 奏 美嘉
113 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 20:46:12.53 ID:QhrtBzK70
真奈美「お疲れ様。済まない、まんまと出し抜かれてしまった」
あい「お疲れ様。なに、3点も取ってくれたんだ。文句は言えないさ」
真奈美「そうか…ありがとう」
真奈美は納刀した孤月の柄に右手を置き、左手を耳に添えながら内部通信に切り替える。
真奈美『のあ、マキノ、お疲れ様。今回もよくやってくれた』
マキノ『こちらこそ。お疲れ様、隊長』
のあ『…思いの外押し込まれたわね』
真奈美「フフ、そうだな」
114 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 20:47:43.46 ID:QhrtBzK70
楓「川島隊長、今回の試合をどう振り返りますか?」
瑞樹「印象に残ったのはやはり速水隊ね。最初に準エースの速水隊長が向井隊の2人に奇襲を受けた時は正直、最下位になると思ったわ。速水隊はダブルエースを軸にした得点力と抜きん出た連携力で戦う隊だもの、速水隊長が抜けた穴は大きかった」
瑞樹「あそこで木村隊員を不意打ちで落とせたのはかなり大きかったと思う。そうでなければ、恐らく速水隊は負けてたわ。転送位置の関係でね」
瑞樹「向井隊は、エースの向井隊長が速水隊に翻弄されて思うように動けなかったのが痛かったわね」
楓「なるほど。向井隊の敗因はそういった点にあるという事でしょうか?」
瑞樹「うーん…なんていうか、向井隊はランク戦では安定度外視で常に1位を狙ってるから、強さにムラがある隊なのよね。ハマれば格上も倒せたりするけど、悪い時はあっさり負ける。そういう面も少なからずあったんじゃないかしら?」
115 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 20:48:23.21 ID:QhrtBzK70
悠希「そうなんですか?」
早苗「ええ、そうよ。そのせいかは分からないけど、A級下位のランキングは変動が激しいのよね。A級1位から4位までは割と安定してるんだけど。前々シーズンは川島隊が5位だったでしょ?」
悠希「あ、確かに…」
きらり「上から木場隊、片桐隊、速水隊、鷹富士隊までは強さの差が結構はっきりしてて、5位〜7位はおんなじくらいって感じだにぃ♪」
有香「で、来シーズンからは新たに新田隊が入って来るんですね!」
蘭子「クク…我が魂が震えるわ(私、ワクワクしちゃいます!)」
早苗「夕美ちゃんも最近伸びて来てるものね。ふふ、早く新田隊とも戦いたくなって来たわ!もちろんウチが勝つけど♪」
有香「そういえば、片桐隊は木場隊にどれくらい勝ってるんですか?」
早苗「勝率は基本4:6、たまに3:7って所じゃない?たぶんね」
有香「あの木場隊に4:6ですか…」ゴクリ
早苗「勝つ事自体は珍しくないんだけど、どうしても勝ち越せないのよねー。個々の実力ではそう大きく負けてないと思うんだけど」
早苗「っていうか双葉隊は隊員増やさないの?きらりちゃんと悠希ちゃんの2人でB級8位まで行けるんなら、そこそこの使い手を1人増やせばA級も夢じゃないと思うんだけど」
悠希「双葉隊は…そのっ…」タラー チラ
きらり「えっとぉ…あのね?杏ちゃんが『2人以上は支援するのがめんどくさい』って言うから、きらりと悠希ちゃんの2人で頑張ってるんだゆ…えへへ」タラー
有香「えー…」
早苗「五十嵐隊の智絵里ちゃんは4人隊に慣れる為に必死で頑張ってるのに、あの子は…」ハァ
きらり「で、でもでもっ!杏ちゃん隊長もやってるし、意外と頑張ってるから悪く思わないで欲しいにぃ!」アセアセ
早苗「くすっ、分かってるわよ」
早苗「(…そういえば結局、木場隊長はメテオラを使わなかったわね。もしかしてあの子達…)」
116 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 20:53:56.90 ID:QhrtBzK70
瑞樹「けどやっぱり、明確に勝負が決まったのはマンション西の攻防ね。あの位置交換テレポーターで、宮本隊員が木場隊長を向井隊長に押し付けた」
瑞樹「あそこが1番のターニングポイントだったと思うわ。アレが無くても速水隊は最下位だった。木場・向井両隊長に2人挟まれてたからね」
楓「つまり、今回速水隊が出した結果は危険な綱渡りの果てに得たものだという事でしょうか?」
瑞樹「んー、それはちょっと違うわ。速水隊は優れた機転と判断力で、どんな状況でも勝ち筋を見つける力を持ってるって事。運とは違うのよ」
瑞樹「それにテレポーターでの位置入れ替えはサラッとやってる様に見えたけど、アレはかなりの技術が要るわ。そういう点から見ても明らかね」
楓「それを安定して行える事が速水隊の強みという事ですね♪」
瑞樹「そういう事よ♪やっぱり速水隊は、メンバーそれぞれが他のメンバーの動きと試合全体の流れを意識して戦えてたのが大きかったわね」
瑞樹「オペレーターを含めたメンバー全員が互いの考えや狙いを察し、隊の為にスムーズに動けていた。あの木場隊が相手でもある程度余裕を持って動けるのは凄いと思うわ」
瑞樹「これは一朝一夕で身に付く物じゃない。ウチ(川島隊)も見習わないとね」
楓「なるほど、流石A級3位。素晴らしいチームですね。向井隊の動きについてはどういった印象でしたか?」
瑞樹「向井隊は…木場隊の戦場全体への影響力、速水隊の機転と対応力に振り回されて、普段の力を出させて貰えなかったって感じかしら」
楓「確かに、向井隊は終始対応に追われていた印象を受けました」
瑞樹「メンバーが木場隊の合流を阻止している内に向井隊長が点を取っていく…っていう作戦だったんでしょうけど。繰り返し言うけど、向井隊長が抑えられちゃったのは痛かったわね」
瑞樹「常に1位を目指すのは良い事だけど、向井隊には2手3手先を読む力が足りてない。それをパワーで補ってここ(A級5位)まで上がって来れたけど、その先の領域はそれじゃ届かないわ。A級1位を狙うのはそこからでも遅くはないわ」
〜〜〜〜〜〜
拓海『…』
117 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 20:55:12.08 ID:QhrtBzK70
楓「ありがとうございます。最後に木場隊についてお願いします」
瑞樹「木場隊に関しては特に言う事はないわね。一見速水隊に振り回されてた様に見えたけど、結果的には特にリスキーな行動を取る事もなく大差で勝利した。これが木場隊の地力の強さよね」
楓「シンプルな強さ、これが1番厄介なのかも知れませんね。以上、エキシビジョンマッチの総評を終わります」
瑞樹「今回素晴らしい戦いを見せてくれた隊員達が、有事の際には全力を以て市民の皆さんをお守り致します。どうか今後も、応援よろしくお願い致します」スッ
楓「よろしくお願いします♪」ニコッ
撮影スタッフ「…はいオッケーでーす!ありがとうございましたー」
楓「…色々厳しい事言ってましたけど、良かったんですか?」ヒソヒソ
瑞樹「いいのよ。どうせ編集で切って貰うし、ちひろちゃんも目を通すから。あれは隊員の子達向けの発言よ」
楓「なるほど」
118 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 20:56:08.09 ID:QhrtBzK70
有香「…結局、解説でも木場隊がメテオラを使わなかった事には触れませんでしたね。解説も早めに切り上げた感じでしたし…」
きらり「何か事情があったりするのかなぁ…?」
早苗「まさか、木場隊の子達…そっか、瑞樹ちゃん達には事前に話を通してたのね」
蘭子「如何したか、早苗さん?」
早苗「うぅん、何でもないわ♪」ニコッ
蘭子「ふぇ?」
119 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 20:58:16.75 ID:QhrtBzK70
──速水隊 作戦室──
フレデリカ「ただいまー♪」ドサッ
美嘉「おっ、おかえりー★お疲れ様っ」
フレデリカ「うんっ♪ミカちゃんもおつかれー♪」
志希「フレちゃんおかえりー♪惜しかったねー」
フレデリカ「ねー!木場さん強かったぁ」
周子「ところでフレちゃん、凱旋門ってあれなんなん?」
フレデリカ「あ、あれー?あれね、回転する旋空だから、凱旋門ー♪」ニコー
美嘉「…へ?」
奏「…別に、凱旋門は回転してないわよ?」
志希「エトワール凱旋門…フランス軍の軍事的勝利を讃え、その勝利をもたらした将軍や国家元首、軍隊が凱旋式を行う記念のために作られた門だよー」
フレデリカ「?」
志希「つまり、戦争に勝ったぞー!お祝いしちゃえー!みたいな門!」ニコー
フレデリカ「へー、螺旋階段みたいな門と思ってた!シキちゃんすごーい、フランス人みたいだねー♪」
美嘉「螺旋階段ってどんな門よ…」
周子「(鏡見てこんかい)」
志希「んふふ、Merci Beaucoup♪」
120 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 21:00:21.44 ID:QhrtBzK70
フレデリカ「めるしー♪んー、シキちゃんのフランス力はこのフレちゃんにも匹敵するかも!」
志希「にゃっはー♪それシキちゃん褒められてるー?」
フレデリカ「おふこーす♪」
周子「(あんたのフランス力は見た目だけやないかい)」
美嘉「(あぁもうこの空間疲れる…)」タラー
フレデリカ「あ、寂しい!(唐突)ミカちゃんかまってー!」ピョーン
志希「あたしもなんか急に寂し〜♪」ピョーン
美嘉「きゃあぁーーっ!?かな、かなかなな奏ちゃん助けてぇ!?」ビクー!
奏「あら、セミが猫にでも襲われてるのかしら…喉乾いたわね。冷蔵庫に何かあったかしら」スタスタ
美嘉「ちょっとぉ!?周子ちゃぁん!!」ガーン!!
周子「おきばりやす〜」ヒラヒラ
美嘉「ひどっ!?」
奏「〜♪皆、飲み物は何がいい?」
フレしき「「ミカ(美嘉)ちゃ〜ん♪♪」」ドタバタ
奏「ふふっ、了解。好きなだけどうぞ」クス
美嘉「うむあぁぁいみゃあぁぁふぅむぇぁ」モミクチャ
周子「(皆さん、これがA級3位です。こんなんでいいんでしょうか)」
周子「あ、あたし緑茶ね」
奏「はぁい」トクトク
121 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 21:02:51.57 ID:QhrtBzK70
──向井隊 作戦室──
亜希「不覚…無念であります」
夏樹「お疲れ、亜希」
里奈「あっきーナイス1点ぽよ〜♪」ニコニコ
亜希「…いえ、あれは美嘉殿が木場隊に点を取らせまいと敢えて私に取らせたもの…私の力で取った点とは認めたくありません」
夏樹「亜希は自分に厳しいなぁ」フフッ
拓海「何言ってんだ。どんな形でも1点は1点だろが」
涼「その通り。あれはあそこに亜希がいなければ取れなかった点だ。違うか?」
夏樹「亜希のが1点じゃないなら、アタシと里奈はマイナス1点になっちまうよ」
里奈「あっは、それ言えてるー♪」
亜希「むぅ。しかし…」
拓海「オイ、亜希」ポン
亜希「…!」
拓海「今回の結果が納得行かねぇなら、納得行く結果を出せるようになるまで強くなりゃいい。だろ?」
亜希「拓海…」
拓海「…それに、どっちかってーとおめーらよりアタシが悪い。隊長だからな」プイッ
亜希「そ、それは…!」
拓海「あーもう、だからお互い様だろ!ったく、いつまでもウジウジスネてんじゃねぇぞ!ガキかテメーは!」
亜希「なっ…!私は反省をしていただけで、スネてなどいません!拓海こそもこもこ羊さんコスをいつまでも引きずっていたではありませんか!」
拓海「は、ハァ!?そんな事っ…んじゃ亜希テメー今度着てみっか!?着た事もねぇ癖に偉そうな事言ってんじゃねえ!」
亜希「構いませんとも!拓海のようにグチグチ言わずに堂々と着こなし戦って見せます!私はオ ト ナですからな!」
拓海「んだとォ!?」ガルルル
亜希「おっ、久しぶりに(腕相撲)やりますか!?」ウデマクリ
拓海「望むとこr」
夏樹「ハイハイやめやめ」ポフ
拓海「あぁ!?」
涼「里奈」
里奈「たくみん、お姫様抱っこしながらボーダー基地内ぐるっとしちゃうぽよ?」
拓海「わ、分かったよ!やめりゃいいんだろ!」アセアセ
里奈「うん♪」
亜希「(っょぃ…)」
夏樹「…拓海、ハッパかけるならもっと上手くやりな。お前まで熱くなってどーすんだ」ヒソヒソ
拓海「っせぇ…」プイッ
夏樹「ほら、アクエだ。飲むか?」スッ
拓海「…ありがとよ」
122 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 21:03:46.46 ID:QhrtBzK70
──木場隊 作戦室──
真奈美「」ドサッ
あい「ふぅっ」ドサッ
マキノ「おかえりなさい」
あい「あぁ、ただいま」
のあ「…」
真奈美「…?どうした?」
のあ「…気まぐれな風に煽られるどころか、切り裂かれる所だったわね」ニコ
あい「そうだな。フレデリカ君がトリオン切れをしていなければ、私は間違いなく落とされていた。正直悔しいよ」
真奈美「君を一対一で安定して落とせる使い手など、本部長とブラックトリガー使いの子達を除けば私と早苗さんとフレデリカと拓海くらいのものだと思うがな。気にする事はないさ」
あい「フフ…そうだな。だが私としては、個人3位のフレデリカまでは安定して受け切るのが目標だよ」
マキノ「度し難いな…」
真奈美「私とのあが『メテオラの民家破壊を封印していた』とはいえ、上手く陣形を使わせて貰えなかった。私達が抜かれる日もそう遠くないかもしれないな…ふふっ」
あい「向井隊もまだまだ荒削りだが、徐々に洗練されつつある。速水隊に比べれば隊としての完成度は低いが、伸びしろは未知数だろう」
のあ「…B級の子達も、同様に輝きを増して来ている。相互に影響し合っているのね」
あい「新田隊もA級入りした事だし、ますますうかうかしていられないよ」ニヤリ
のあ「…そうね」ニコ
マキノ「(そんなに嬉しそうにしちゃって。全く、ウチの大人達は…)」クス
のあ「さて…私はもう行く」ファサッ…
あい「早いな。どこへ行くんだい?」
のあ「前川隊室よ。お腹が空いたから、みくのハンバーグを食べに行くわ」スタスタ
あい「食べ(奪い)に行くのか…」タラー
のあ「お魚ハンバーグに差し替えておくから問題ないわ。タッパーに詰めて持ってきているの」スッ
あい「そ、そうか」
のあ「手作りよ…」ドヤァ
マキノ「楽しそうね」
のあ「…ふふ」ワクワク
真奈美「…ん?」
あい「どうした?」
真奈美「P…本部長から呼び出しだ」
123 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 21:04:40.64 ID:QhrtBzK70
──速水隊 作戦室──
美嘉「さて…っと。んじゃアタシC級ブース行くね。莉嘉と個人戦する約束してるから」
志希「あ、あたしも行くー!新しいトリガーセットの組み合わせの試運転したいし♪」
美嘉「えっ、志希ちゃんまたレパートリー増やすの!?連携パターン覚えるの大変なんだけど…」タラー
志希「知的好奇心には勝てなーい♪にゃはー♪」
美嘉「うー…まぁいいや。行こっ」
志希「はーい!」
周子「あたしは…んーそだな。ヒマしてるスナイパーの子捕まえて、射撃訓練室で100発くらい撃ってこよっかな。奏ちゃんは?」
奏「私はここで隊長業務よ。報告書を書かなきゃ」
周子「了解。んじゃねー」フリフリ
フレデリカ「ばいばーい♪」フリフリ
奏「あら、フレちゃんもどこかへ行くの?」
フレデリカ「うん!本部長と遊んでくるね♪」
奏「あぁ…ふふ、了解。頑張ってね」
フレデリカ「はーい♪」スタスタ
バタン
124 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 21:11:05.25 ID:QhrtBzK70
奏「…」カリカリ
コンコン!
奏「…!どうぞ」
拓海「…よぉ」スス…
奏「あら、珍しいお客さんね。さっきはお疲れ様」
拓海「おう」
奏「どうしたの?」
拓海「…頼む!アタシを弟子にしてくれ!!」バッ!
奏「…えっ?あなたの方がランキングは上でしょう?それに戦闘力だって」キョトン
拓海「確かにタイマンや殲滅力じゃアタシの方が強ぇ…けど、『隊長』としては奏、お前の方がずっと上だ」
奏「…!」
拓海「…正直、お前から見てアタシの隊長としての能力はA級の中じゃ1番下だろ。何人かのB級の隊長にも負けてる。違うか?」
奏「…そうね。そう思うわ」
拓海「ッグ…!」プルプル
奏「(言われて悔しがるなら言わせないでよ…)」タラー
奏「けど、A級部隊の隊長なんて皆そんなものよ?新A級の美波だってそう。むしろそれも無しにここまで来れた向井隊が特別なのよ。まだまだ伸び代があるって事だもの」
拓海「だからだよ。ここから先は力押しじゃ通じねぇ。先を読む力だったり、メンバーを上手く使う力だったり…アタシにはそれが必要なんだよ!だから頼む!」パンッ!
奏「…他意は無いのだけれど、どうして私なのかしら?同じシューターの隊長として選んだのなら、私の師匠の川島さんの方が師匠としても隊長としても私より優秀よ。良ければ紹介しましょうか」
拓海「いいや、アタシは奏がいい」
奏「…どうして?」
拓海「アタシが1番勝ちてぇのが速水隊だからだよ」ニヤ…
奏「…!」
125 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 21:13:30.36 ID:QhrtBzK70
拓海「…頼む」スッ
奏「…ふふ」ニコ
奏「(負けた相手に頭を下げて教えを請う。それも負けず嫌いのあなたが。さぞ悔しいでしょうに…。いえ、悔しかったから…かしらね)」
奏「分かったわ。弟子にしてあげる」
拓海「!! ホントか!?」
奏「ええ。けど拓海、あなたは飛鳥の妹弟子よ?」ニコッ
拓海「えっ」
奏「当然じゃない、先に弟子入りしたのは飛鳥なんだし…拓海風に言うと、それが筋を通すって事でしょう?」
拓海「ったりめぇだ!文句はねぇさ!」
奏「あなたは地頭は悪くないわ。むしろいい方だと思う。ただ、ちょっとだけ不器用なだけよ。まずはそこを直さなくちゃね」
奏「飛鳥にはシューターとして色々教えてるけど、あなたはお勉強がメインになりそうね。シューターとしては既に申し分ないもの」
拓海「覚悟はしてたが、やっぱそうなるよなぁ…ま、じゃあねぇか」
奏「それと」
拓海「!」
奏「…技を盗まれて困るのはあなたも同じよ。うっかりには気を付けてね」ニヤ…
拓海「へへ、上等だよ」ニヤリ
126 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 21:18:50.56 ID:QhrtBzK70
コンコン ガチャ
真奈美「失礼します」
P「あっ、真奈美さんお疲れ様です」
真奈美「トリオン体だし、疲れてなどいないさ。今は生身だが」
ちひろ「お疲れ様です。コーヒー淹れて来ますね」
真奈美「いや、大丈夫だよ。ありがとう」
ちひろ「そうですか?分かりました」
P「急にお呼びだてしてすみません」
真奈美「…構わない。というか、君は私の上官なんだからもっと堂々としたらどうだ?部下に対してヘコヘコするんじゃない。気軽に呼び出せ」キッ
P「す、すみません。年上の方に対してだと、どうも慣れなくて(そんな怖い顔しなくても…)」
真奈美「歳など関係ないさ…それに、君にそういう態度を取られるのはあまり好ましくない」ボソッ
P「?すみません、最後の方がよく聞き取れなくて…」
真奈美「…何でもない。本題を」
ちひろ「…」ニコニコ
127 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 21:19:48.14 ID:QhrtBzK70
P「あ、はい…メテオラを使わなかったのは、やはり視聴者の方に対するボーダーのイメージに配慮したんでしょうか?」
真奈美「それもある。君達上層部が決めた事だからね、なるべく従うのが我々手足というものだ」
真奈美「それに、片桐隊や鷹富士隊が敬遠された理由も聞いているからな。あの両隊がいくら突出して…その…荒々しい戦法を使っているとはいえ、木場隊が同じ事をしては両隊に申し訳が立たないと思ってな。会議で意見を聞き入れて貰った義理立てもある」
P「それは…」
真奈美「言っておくが、これは私個人の判断で行ったものだ。木場隊(ウチ)のメンバーは快く了承してくれたが。それに、失礼に当たらぬように事前に向井・速水両隊に事情は話してある。『こういう理由でメテオラは使わない。当然戦闘には全力で取り組む』とな」
ちひろ「…壊さない方がいいのは確かにそうですが、あくまでも『どちらかというとイメージは良い方がいいから、片桐・鷹富士隊はやめとこうかな?』くらいのレベルの話ですよ?」
P「ええ。市民の方々には警戒区域…つまり完全に放棄されたエリアでしか近界民(ネイバー)との戦闘は行わないと発表していますし、街や人々を護り、警戒区域から近界民を出さない為にある程度の警戒区域の放棄された家々への被害は市民からの理解を頂いています」
ちひろ「今回は(スポンサー各社に)我々ボーダー隊員の力を示すといった目的もあるんですし、のびのび戦って貰っても良かったんですよ?」
真奈美「ふむ…もしボーダーに経済的損害を与えてしまったのなら謝る。ちひろさん、済まなかった」スッ
128 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 21:23:11.97 ID:QhrtBzK70
ちひろ「えっ…!?あ、いえ決して責めているわけではなくですね…ですよねP本部長!」アセアセ
P「そ、そうですよ?ただその…さっきちひろさんと話してたんですけど、木場隊はあれで良かったのかなぁって」
真奈美「そうだな…うーん…」
P「…?」
真奈美「木場隊は別に、世間に力を誇示したい訳じゃないよ。むしろ大事なのは速水隊や向井隊の評価だ。だろう?」
P「えっ?」
真奈美「多くの人々に認められてはいるものの、『あんな子供達にA級が務まるのか』『我々の命を預けられるのか』…そんな声も決して少なくない。もっとも彼らとて生死に関わる事だ、そう考えるのも無理はない」
ちひろ「…」
真奈美「しかし、それが私は何より悔しい。木場隊がランク戦で敗北する事よりもな。子供じみた考えで恥ずかしくはあるが」
ちひろ「そんな事…」
真奈美「しかし、彼女達は強い。例え木場隊が期待外れだと思われようとも、それを世間に知って欲しかった。だから上層部の会議でこの2隊を推薦したという部分もある」
P「そんな…実際、大差で勝ったじゃないですか」
真奈美「ただメテオラを封印しただけで、戦闘そのものは手を抜いていた訳ではないからな。元より負けるつもりはなかったよ」フフッ
ちひろ「(つまり、メテオラを使わなくても勝てる自信があったんですね…)」
P「(真奈美さんとのあさんが互いにメテオラで無理やり射線を通して、どんな地形・状況でも強引にのあさんに援護させて真奈美さんが無双する…これを封印するのとしないのとでは大分違うと思うけどなぁ)」タラー
129 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 21:23:53.68 ID:QhrtBzK70
真奈美「要は多少実力より弱く見られようとも、彼女達が正当な評価を受けられればそれでいいという事だ。変に手心を加えた覚えはない」
ちひろ「真奈美さん」
真奈美「!」
ちひろ「ボーダーへの損害なんて考えなくてもいいんですよ?その為に私がいるんですから。お金はあくまでも手段の1つに過ぎません」
ちひろ「真奈美さんが大人だからって関係ありません。あなた達はのびのびとやってていいんですよ」ニコッ
真奈美「…ちひろさん、ありがとう」ニコ
ちひろ「いえいえ♪」ニコニコ
ちひろ「(お金なんてその気になれば表からも裏からもいくらでも引っ張って来れますし。人々を護る為に戦う皆さんを不当に貶めるような輩は、残らず私が捻り潰しますからね♪)」オォォォン…
P「…!?」ゾクッ
130 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 21:26:27.34 ID:QhrtBzK70
P「…木場隊の考えは分かりました。お時間を取らせてしまってすみません」スッ
真奈美「だからヘコヘコするな。堂々と胸を張っていろ」グイッ
P「おっと…はい」
真奈美「フフ、それでいいんだ。中々格好良いぞ♪」
P「あはは、照れますね」ポリポリ
ちひろ「…」ピクッ
P「あ、そうだ!真奈美さん、今からトレーニングに付き合って貰えませんか?事務仕事も終わらせましたし、最金少し鈍ってまして」
真奈美「おいおい…世間からは最強だの何だのと呼ばれてはいるが、私はこれでも女だぞ?もう少し色気のある所へ誘ってくれても良いじゃないか…♪」ズイッ…
P「へっ!?ちょ、近いですって…!」
ちひろ「…ちょっと、まn」
ドア「」コンコン!
真奈美「!おっと…コホン。フフ、長居し過ぎてしまったようだな。済まない、失礼するよ」スタスタ
131 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 21:28:49.50 ID:QhrtBzK70
P「ふぅ、焦ったぁ…あ、どうぞ」
ガチャ
フレデリカ「はぁい♪」ニコッ
ちひろ「!フレちゃん」
フレデリカ「お邪魔しまーす♪本部長、遊ぼ♪」
P「急だな…分かった。何戦やる?」
フレデリカ「んー…とりあえず200戦やろっか♪」
P「…とりあえずにしては多くないか?」
フレデリカ「…ダメ?」ウワメヅカイ
P「うっ…ち、ちひろさん」チラ
ちひろ「…100戦だけですよ」
フレデリカ「はーい♪」
P「…まぁフレデリカの強さじゃ練習相手になる奴なんてほとんど居ないからな、付き合ってやるよ。ちひろさんすみません、すぐ100戦終わらせてきますんで」スクッ
ちひろ「はいはい、程々にですからね」
フレデリカ「む。このフレデリカ氏相手にすぐ終わらせちゃう発言ですかな?んふふ、公開処刑になっても知らないよー?」ニヤニヤ
P「グズグズしてると置いてくぞー」スタスタ
フレデリカ「あっやだ!待ってよー!」タタッ
132 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 21:33:29.55 ID:QhrtBzK70
P「…(急に静かになったな…)」スタスタ
フレデリカ「…」スタスタ
P「…悔しかったのか?さっきの試合」
フレデリカ「…うん」
P「…そうか。けど、自分を責めるなよ。結果は結果だし、チームの負けはチームの責任だ」
フレデリカ「…そんなの分かってるもん」
P「…よしよし」ナデナデ
フレデリカ「…」ギュッ
フレデリカ「…少しだけ、充電させて」ギュウウッ
P「あぁ」ナデナデ
133 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 21:34:23.09 ID:QhrtBzK70
ちひろ「(フレちゃん、人前では弱さは見せないものね…。Pさん任せるしかないか)」ニコ
ちひろ「さて、私はお仕事を…」
ピピッ!
ちひろ「!」
ちひろ「これは…隊結成の申請?なになに、的場隊…」
B級部隊申請 的場隊 隊長:的場梨沙
的場梨沙 at 4467pt(孤月)
結城晴 at 4580pt(スコーピオン)
赤城みりあ sh 4363pt(アステロイド)
佐々木千枝 op
ちひろ「へぇ…!あの子達、チームを組んだのね。ふふ、P本部長も喜びそう♪」ニコッ
ちひろ「あ、そういえばそろそろランク戦の時期ね。B級のランキングに書き加えなきゃっ」カタカタ ッターン!
1位 財前隊
2位 丹波隊
3位 相原隊
4位 神谷隊
5位 二宮隊
6位 輿水隊
7位 本田隊
8位 双葉隊
9位 桐生隊
10位 浅利隊
11位 前川隊
12位 綾瀬隊
13位 五十嵐隊
14位 ヘレン隊
15位 南条隊
16位 岡崎隊
17位 早坂隊
18位 的場隊 new!
ちひろ「これでよし、っと♪」
おわり
134 :
◆AXT/uuswxI
[saga]:2017/10/14(土) 21:41:13.56 ID:QhrtBzK70
一応これで終わりです。続編は恐らくランク戦編になると思います。A級のかB級のかは未定です
次回作に反映させるかは分かりませんが、組み合わせ等の対戦方式でリクエストがあればお気軽にどうぞ
それでは、また。
135 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/10/14(土) 22:16:50.32 ID:dZblWe930
乙
意外と低いヘレン隊‥
136 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/15(日) 00:45:11.72 ID:LCtpgJnKO
おつおつ
137 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/10/15(日) 00:55:42.23 ID:5U8/EAyQO
おつおつ
ヘレン隊のメンバーが全然想像つかねぇ…
138 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/18(水) 11:08:54.58 ID:patpapv30
おっつおつ
絶対ヘレン隊はヘレン1人だけだろ…
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