平塚jk「おい八幡、部活行くぞ」八幡「勘弁してくれ……」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/06(金) 18:00:48.60 ID:1eEYcHVc0

 このお話は平塚先生が八幡のいっこ上だった設定でお届けします。

 キャラ崩壊、文章崩壊、世界観崩壊を受け入れてくれる人のみ続きを見てくれさい。

 ただのギャグssです。



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1507280448
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/06(金) 18:03:49.21 ID:1eEYcHVc0
平塚「抹殺のファーストブリッドぉ!!」ゴスッ

 放課後。青春に似て非なる音が鳴り響く。

八幡「ごはぁ!」

 みぞおちにクリーンヒットした女子高生の拳。明らかに人間の、それも女の子の出せる威力じゃない。

平塚「お前がワガママ言うからだ。比企谷」

八幡「ファーストブリッドから抹殺する気満々なのやめてくれませんかねぇ……」

 肺がまともに活動してくれないながらも何とか抗議をするが、

平塚「おっ、流石比企谷、分かってるねぇ」ニヤリ

 アイドル顔負けの笑顔を見せる悪魔の前では無意味だった。
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/06(金) 18:10:25.08 ID:1eEYcHVc0
八幡「もしかして奉仕部ってのはあんたのストレス発散を助けるためだけの部なのか?」

平塚「ははっ! 面白い事を言うな比企谷。消滅のセカンドブリッド喰らいたいか?」

八幡「この世からいなくなるのん!?」

平塚「冗談だ。奉仕部はその名の通り誰かの助けとなる部活動だ。決して自分達の利益の為にある場所じゃない」

八幡「信じられねェ……」


 平塚静こそ生徒会長に相応しいと評価する人間がいる一方で、彼女に権限を持たせてはならないと悲痛の叫びをあげる者達もいる。

 もちろん俺は後者に(強く)同意するが、彼女が有能な人間である事も認めている。


平塚「雪乃を待たせて可哀相だと思わないのかね?」

八幡「いや別に」

平塚「即答か。君は達観しているようで何も分かってないな」ハハッ

八幡「どういう意味ですか?」

平塚「美女二人と放課後をエンジョイできる価値に気付いた方が良いと言う事だ」

八幡「………」

 俺は返事をしなかった。

 否定か、それとも同意か。自分でもよく分からない。
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/06(金) 18:16:15.77 ID:1eEYcHVc0
平塚「遅くなったな雪乃!」バァンッ

 ノックもなく軽快に扉を開ける平塚静。その先には小動物のように怯えている女子生徒が一人。

雪乃「の、ノックくらいしてくれませんか? いつもお願いしていますけど」グスッ

 半泣きだ。なんなら漏らしてるんじゃねぇのかこいつ。

平塚「すまんすまん。ビックリして漏らしてしまったか?」

 ストレートに聞くのか。この親父jkは。

雪乃「……少し」

 えぇ…、答えるのかこいつ。

平塚「それは何と言うか……すまん。比企谷も謝れ」

八幡「えっ……」

雪乃「……えっ?」

 二つの「えっ」が教室に響く。同じ言葉なのだがその意味合いが違う事にすぐ気付いた。

八幡(こいつ……俺の存在に気付いてなかったのか…っ!?)

雪乃「……ぁ………あぁ…」プルプル

 顔を真っ赤にする雪ノ下。これはなんというか、……やばい。
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/06(金) 18:25:46.10 ID:1eEYcHVc0
雪乃「平塚先輩、一つ確認してもいいでしょうか?」

平塚「あ、ああ、もちろんだ」

 状況を察した平塚静は気まずそうに頷く。


雪乃「この教室にいるのは私と先輩だけ、間違いないですよね?」


 教室がしぃんと静まり返る。季節外れの蝉の声さえ聞こえそうな静けさだった。

 破ったのは快活な声。

平塚「もちろんだ! この教室には私と君しかいない。間違いないぞ!」

 ははは、と笑う頭のおかしい先輩。

雪乃「安心しました」

 ふふっ、と笑う頭のおかしい同級生。


八幡「………」


 存在の置き場所に困っていると、平塚静は急に振り返り、



平塚「おおっ、比企谷! 今来たのか? 遅いぞ!」

 と、棒読みで俺を出迎えた。

雪乃「あら重役出勤なんて生意気ね。生意気谷君だわ」

 明らかに動揺を払しょくできていない雪ノ下が震え声で俺に悪態を吐く。

八幡「………」

 青春。それは綺麗な物を机に並べ、汚い物を地面に落とす選別ゲーム。

 都合の悪い事は机から落とし、自分の理想像を積み重ねる。

 リア充達の机は高く、ゴミを落とす量も多い。



 そのゴミが落ちる先にいるのはいつだって……カースト下位の人間だ。



6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/06(金) 18:26:19.69 ID:1eEYcHVc0


八幡「よぉお漏らし女」

雪乃「殺す」


7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/06(金) 18:31:58.22 ID:1eEYcHVc0
平塚「待て! 落ち着け雪ノ下! 文房具をいくら凶器に使っても君の腕力で人を殺す事は出来ない! あれは西尾維○の世界だからできる事だ!」

雪乃「殺意さえあれば何とでもなるはずです。頸動脈にシャーペンを突きたてれば圧力の関係で噴水のように血が噴き出すはず……」コロスコロスコロス

平塚「学校で人を殺すなぁ!」ドゴォッ

雪乃「ふぐっ……」ガクッ

八幡「あ……」

平塚「あ……」


 タイミング、殴った場所、興奮状態、全て悪かったのだろう。

 下腹部に衝撃を受けた雪ノ下はがっくりと両膝を突き、そして…………いや、何も起きなかった。




 何も。





8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/06(金) 18:38:48.40 ID:1eEYcHVc0
平塚「まぁ色々あったが奉仕部の活動を始めたいと思う」

雪乃「………」グスッグスッ

八幡「………」


 この状態で部活動を始められるのは悪魔かこの女だけだろう。まぁジャージ姿で参加する雪ノ下もちょっとあれだが。


平塚「投書箱に何か入ってるか?」

八幡「……えっと」ガサガサ


 生徒会室の前に投書箱は二つある。一つは生徒会が生徒から要望を受け取る為の箱。

 そしてもう一つは奉仕部が依頼を受けるための箱だ。

 本来なら許可される訳がないそれを置く事が出来ているのは、平塚静が平塚静だからだろう。


八幡「一枚目、平塚静死ね」

平塚「殴られたいのか比企谷」ゴスッ

八幡「書かれてる事を! そのまま!!」


 あまりにも痛かったので単語をぶつけることでしか抗議できなかった。


平塚「そうか、他には?」

八幡(謝る気はねぇのか、この雌ゴリラ……)

八幡「平塚静は人間凶器、平塚静は刑務所に行け、平塚静がいなくなることが奉仕……」

平塚「………」プルプル


 これ以上はまずいと思いつつも、ぎっしりと入った恨みつらみの紙を読む事をやめる事ができない。

 何が凄いって、それらの筆跡が全て違う事だ。
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/06(金) 18:45:07.68 ID:1eEYcHVc0
八幡「……ん? これは…」

 珍しく女子の筆跡に目が止まる。容姿がありありと浮かぶ丸くて可愛い文字だ。きっと絶世の美少女が書いたのだろう。

八幡「テニスが上手くなりたいので、特訓して欲しいです。戸塚彩加」

 戸塚彩加。はて、どこかで聞いたような。

平塚「それだ! それを受けるぞ!」バンッ

 両手で思い切り机を叩く平塚。隣にいた雪乃がビクリと肩を上げる。

八幡「いや、でも何年何組かすら書いてねぇから……」

雪乃「何を言っているの? あなたのクラスメイトじゃない」

八幡「え……?」

 こんな可愛い筆跡で、こんな可愛い名前の女子いたっけな……。

平塚「明日の昼休み、その子を連れてテニスコート集合だ比企谷!!」

八幡「………」




 くそめんどくせぇ……。
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/06(金) 18:48:03.45 ID:1eEYcHVc0
その日の夜、雪ノ下の部屋





雪乃「……………………………………………………………………責任取ってもらうしかないかしら」ボソッ






11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/06(金) 18:49:03.39 ID:1eEYcHVc0
いったん離れます
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/06(金) 22:16:36.07 ID:yFLRG0/8O
はよ
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/06(金) 22:20:18.55 ID:6DSXtJMDo
泣き虫ゆきのんはやっはろーの人思い出すな
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/06(金) 23:06:09.01 ID:YUHu2OuA0
面白い
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/07(土) 00:22:15.86 ID:uGO2SYu1o
静ちゃんかわいい期待
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/07(土) 02:20:42.68 ID:ApTeMyrVo
マンボーゆきのん思い出したわ
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/07(土) 04:02:11.41 ID:ekgEIUFP0
続きは明日の夕方からになります
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/07(土) 14:19:52.93 ID:IPMtF4UAO
どこのめだかちゃんだよw
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/07(土) 16:06:40.45 ID:krHEmvlP0
続き
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/07(土) 16:13:48.81 ID:krHEmvlP0
昼休み。

彩加「比企谷君も奉仕部だったんだね」ニコッ

八幡「何この可愛い生物。俺と同じ星の種族?」

彩加「???」

 どうやら俺はずっと女子の一部だと思って意識外に追いやっていたらしく、戸塚彩加が男の子だと知って心がぴょんぴょんしていた。

平塚「よし、では今から特訓を始める」

彩加「お、お願いします!」

 テニスコートに立っているのは俺と戸塚彩加、そして平塚静だ。雪ノ下雪乃の姿は見えないが、責任感の強い彼女の事だからきっと現れるだろう。

平塚「それじゃあまずは腕立て腹筋200回!! 比企谷は500回!」

彩加「!!?」

八幡「馬鹿なの?」

 俺は即答した。何故テニスの特訓を手伝う為に来たのに筋トレしなくちゃいけねぇんだ。

平塚「抵抗するのか?」

 右拳を眼前で構える暴力女。残念だが義務はないぞ。
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/07(土) 16:26:16.30 ID:krHEmvlP0
平塚「スポーツの基礎は体力だ。技術も知識も体力を前にすれば無力。1に筋トレ2に筋トレ、34は喧嘩で5に筋トレだ」

八幡「スポーツマンシップの欠片もねぇもんが間に入ってるんですが……」

 まぁそれを言ったらスポーツマンシップとか言いながら相手チームがミスった途端に「ラッキー」とか、そもそも投げる前から「ビビってる!」とか言っちゃう奴らの決めた常識だから信用はできないか。

平塚「大体見ろ、このもやしのような腹筋を!」ガバッ

彩加「あっ///」

八幡「!!」

 平塚静が何の遠慮もなく戸塚彩加の服を捲る。そこには絹のように透き通った肌がうっすらと腹筋を浮かべていた。

平塚「胸の筋肉も!」グイッ

彩加「ら、らめ!!」グググ

 俺に戸塚彩加の胸を見せようと右手に力を込める平塚静。何で女子の右腕と男子の両腕の力が均等なんですかねぇ……。つーか彩ちゃんエロすぎ。



優美子「つーか誰か使ってない?」



 突然、コート外から聞き覚えのある声が響く。



葉山「あれ、ほんとだ」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/07(土) 16:32:09.47 ID:krHEmvlP0
三浦「つーかうちらが使うからどくっしょ」

戸部「そうそう! 一人占めは良くないっしょ!!」

八幡「……は? 俺達が借りてるんだけど」

 一人占めの理論で言ったらお前らだって一人占めしようとしてるじゃねぇか。

彩加「僕達が使用許可を貰ってるから……」

戸部「あれ、戸塚じゃん!」

葉山「それなら一緒に練習するってのはどうかな?」

彩加「あ……」チラッ

八幡「………」

 助けを求めるようにこっちを見るな小動物。可愛すぎて助けたくなるだろうが。

葉山「決まりだね。それじゃ――「ちょっと待て」


 いつもより低いトーン。あ、これ怒ってる奴。


平塚「君達は突然現れて訳の分からない事を並べたてるのが趣味なのか?」

戸部「げっ、平塚先輩!」

葉山「……っ!」


 すげぇ、リア充共が顔見ただけでビビってる。
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/07(土) 16:41:21.77 ID:krHEmvlP0
葉山「訳の分からない事と言われましても、練習するなら経験のある人が多い方が……」

平塚「それはこちら側が要請して初めて成立する関係だろう? 君達が押しつけて良い理由にはならない」

葉山「……っ」

 平塚静の真骨頂は暴力にあるが、それ以前に口も達者で頭の回転も早い。将来は教師になりたいらしいが、こんな教師がいたら俺は矯正されて真面目人間になることだろう。

 それに加えて葉山も戸部もどこか怯えている様子が見られる。きっと二人とも彼女の被害者なのだろう。

三浦「つーかうちらがテニスするんだからそっちがやめれば良いだけっしょ」

平塚「義務があるのか?」ギロッ

 流石女王三浦優美子。平塚静に対して一歩も引く事を覚えない。

三浦「うちらが諦める理由もないっしょ」ギロッ

 バチバチと目線がぶつかる。距離を詰めればキャットファイトが始まりそうだ。一人は土佐犬だから犬と猫の戦いか。

葉山「じゃあこうするのはどうだろう。僕達と君達の代表で試合をするのは」

平塚「……ふむ」

 試合の言葉を聞いて平塚静の目が輝く。根っからの戦闘狂だ。特訓よりも試合の方に魅力を感じるのだろう。

三浦「うちらの圧勝っしょ」

戸部「隼人君と優美子なら一ポイントも渡さねぇんじゃね!?」

平塚「………」ゴゴゴゴゴ


 あ、これ収まらないパターンだ。


24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/07(土) 16:43:58.73 ID:c3fkJRszo
八幡たちが借りてる以上わざわざ勝負に乗る必要なくない?
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/07(土) 16:47:59.77 ID:krHEmvlP0
彩加「じゃあゲームは一セット、コートチェンジなしで良くね」

 戸塚彩加が審判台から確認をとる。高さの関係上、ズボンの中が見えそうだはぁはぁ。

平塚「邪念を捨てろバカ者」

八幡「ごほぉっ」

 腹部に強烈な痛みが走る。お、俺は欲情なんかして……ないよな?

戸部「全国レベルの優美子がいる限り負ける訳ねぇっての!」

八幡「は……?」シュパッ


 ……え?


戸部「フィフティーンラブ!」

 光の速さで通りすぎていったあれがサーブですか? 女子でもあんなに速く打てるんですか? ていうか戸塚きゅんからラブ頂きました!

平塚「ちっ、使えない奴だ」

八幡「いや、あんなんプロレベル……」

平塚「言い訳は良い! 私が手本を見せてやるからしっかりと見ておけ!」

三浦<フンッ

シュパッ

戸塚<サーティラブ!

八幡<………

平塚<………トコトコ

八幡<………?

平塚<……フンッ!

ドゴォ!

八幡<グフゥ!!


 なんで!?


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