【ガヴドロ】ヴィーネ「また仕送りが減ってる……こうなったら……」

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135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/07(土) 00:30:16.20 ID:W88kJbIg0
投稿遅れて申し訳ない
日曜日までには終わらせたい
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/07(土) 01:30:31.46 ID:81+KApVio
急展開
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/07(土) 02:21:45.27 ID:4EAbKKwno
あく
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/07(土) 07:03:47.57 ID:1Z9VevNz0
これまだ続いてたのね
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/08(日) 05:21:39.42 ID:A6bI/yYq0
魔界滅ぼすか
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/08(日) 23:43:17.08 ID:J+srs7MK0


ヴィーネ(その後、誰とも目を合わせず、そそくさと家に帰りました)

ヴィーネ(家に着くと、すぐにベッドに横たわり、色々な感情が頭を駆け巡りました)

ヴィーネ(私の携帯電話には、サターニャからの電話が鳴りやまず、ラインにはガヴやラフィからたくさんのメッセージが届きました)

ヴィーネ(……あんな態度を取ったのに、私を心配してくれる友人達に感謝の気持ちと同時に、心が痛みました)

ヴィーネ(……)

ヴィーネ(私は何をやっているんだろう)


141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/08(日) 23:44:26.04 ID:J+srs7MK0


―火曜日 学校―


ヴィーネ「……」

サターニャ「……」スタスタ

ヴィーネ「……」

サターニャ「……おはよう。ヴィネット」

ヴィーネ「!!……うん、おはよう」

サターニャ「……」スタスタ ガタッ

ヴィーネ(サターニャ……ごめんね)


142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/08(日) 23:45:07.79 ID:J+srs7MK0


ガヴリール「ヴィーネ」

ヴィーネ「……!」プイッ

ガヴリール「……返答はしなくていい。そのまま聞いてくれ」

ヴィーネ「……」

ガヴリール「今日の放課後、屋上に来てくれ。ヴィーネに伝えたいことがあるんだ」

ヴィーネ「……?」

ガヴリール「それだけだから……待ってる」スタスタ

ヴィーネ「……」

ヴィーネ(伝えたいこと? 何だろう?……行った方がいいかしら)


143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/08(日) 23:46:13.81 ID:J+srs7MK0


―放課後 屋上―


ヴィーネ(ガヴの伝えたいことが気になって、結局来ちゃった……)

ヴィーネ(……大丈夫。聞いているだけなら問題ないはず)

ヴィーネ(……)




ガヴリール「よう……ヴィーネ」スタスタ

ヴィーネ「!」

ガヴリール「そのまま、後ろを向いたままでいい……聞いてくれ」

ヴィーネ「……」

ガヴリール「まず、最初に……誕生日おめでとう」

ヴィーネ「……!」

144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/08(日) 23:47:30.72 ID:J+srs7MK0


ガヴリール「今日はヴィーネの誕生日だろ? それでな……ヴィーネにプレゼントがあるんだ」

ガヴリール「バイトで稼いで、ネトゲの課金をしないで貯めたお金で買ったんだ……」

ガヴリール「ヴィーネに受け取ってほしい」スッ


ヴィーネ(ガヴからのプレゼント……とっても嬉しいな)

ヴィーネ(でもごめんね……それは受け取れないのよ)


ガヴリール「…………」

ガヴリール「私はさ。ヴィーネが私達天使を無視するのに、何か訳があることは知っている」

ガヴリール「優しいヴィーネのことだ。深い事情があるはずだ」

145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/08(日) 23:48:36.47 ID:J+srs7MK0


ヴィーネ「……」

ガヴリール「……それとな、私の気持ちを聞いてほしい。この日に言おうと決めていたんだ」

ヴィーネ「……?」


ガヴリール「……」スーハー グッ

ガヴリール「私はな……ヴィーネのことが」



「ずっと前から好きなんだ」



ヴィーネ「!!」

146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/08(日) 23:49:43.64 ID:J+srs7MK0


ヴィーネ(うそ……ガヴは私のことを好きなの……?)

ヴィーネ(ああ……こんな状況じゃなければ嬉しいのに……素直に喜べない)



ガヴリール「もしもさ。無視する原因が私にあるとしたら、言ってくれ。絶対に直すから」

ガヴリール「これ以上……好きな人から嫌われるのは辛いんだ」グスッ

ヴィーネ「……」

ヴィーネ(ごめんねガヴ。あなたに原因はないわ。悪いのは私よ……)

147 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/08(日) 23:50:44.47 ID:J+srs7MK0


ガヴリール「……」

ヴィーネ「……」

ガヴリール「そうか……分かったよ」

ガヴリール「今まで迷惑かけてごめんな。もう……ヴィーネに心配かけないようにする」グスッ

ガヴリール「これから……自分のことは……自分でするから」ポロポロ


ガヴリール「だから……」




「さようなら、ヴィーネ」





 スタスタスタ    ガチャ  

――――――バタン


148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/08(日) 23:51:29.50 ID:J+srs7MK0


ヴィーネ「……」

ヴィーネ(ガヴ泣いてた……私が傷つけたから……)

ヴィーネ(ごめん、ごめんねガヴ……)

ヴィーネ(でも、魔界に送還されたくないのよ)

ヴィーネ(魔界に帰るぐらいなら……皆のそばにいたいよ……)


ヴィーネ「例え……皆から嫌われても」


149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/08(日) 23:52:13.46 ID:J+srs7MK0


ヴィーネ(その後、ふらついた足どりのまま家に帰りつきました)

ヴィーネ(何も食べる気が起きず、ただ今日のことについて考えていました)

ヴィーネ(あの時……命令に背いて、ガヴに私の気持ちを伝えていたら……今頃はどうなっていたのだろうと)

ヴィーネ(考えても仕方ないことを考え続けました)

ヴィーネ(やがて、眠りにつき朝がやって来て……)



ヴィーネ(私は初めて学校をずる休みしました)


150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/08(日) 23:52:50.66 ID:J+srs7MK0


ヴィーネ「……」

ヴィーネ「はあ……」

ヴィーネ「……」

ヴィーネ「……ガヴ」

ヴィーネ「……」


151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/08(日) 23:53:43.37 ID:J+srs7MK0


???「ヴィネット」

ヴィーネ「!」ビクッ

ヴィーネ「だ、誰?」キョロキョロ

???「悪いがこの部屋に、結界をはらせてもらう」シュン


ヴィーネ(!? これは天使の結界。それもかなり強力な結界……)

???「久しぶりだな」

ゼルエル「ヴィネット」

ヴィーネ「ゼ、ゼルエルさん……」

ヴィーネ(そこに居たのはガヴのお姉さんで……神の右腕と呼ばれている天真=ゼルエル=ホワイトさんでした)


152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/08(日) 23:55:03.14 ID:J+srs7MK0


ヴィーネ「な、なぜゼルエルさんがここに……?」

ゼルエル「偶然ガヴリールを千里眼で覗いたとき、泣いているガヴリールを見つけてな」

ヴィーネ「!!」

ゼルエル「すぐにガヴリールの家に行き、本人から事情を聞いた」

ヴィーネ「……それでガヴを傷つけた私に、なにかするんですか?」

ゼルエル「何もしないさ。ただ、ヴィネットがなぜガヴリール達を、無視したのか理由を聞きに来た」

ゼルエル「話してくれるか?」


ヴィーネ(そうだった……ゼルエルさんとも関わっちゃいけないよね)プイッ

ゼルエル「……もし、事情を誰かに聞かれたくないなら、心配するな」

ゼルエル「この結界は誰にも感知されない。もちろん、会話を聞き取るなどもってのほかだ」


ゼルエル「だから頼む……訳を話してくれ……!」ペコッ



153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/08(日) 23:55:54.45 ID:J+srs7MK0


ヴィーネ「……」

ゼルエル「……」

ヴィーネ「……」

ゼルエル「……」

ヴィーネ「……魔界から」

ゼルエル「……!」

ヴィーネ「今後、天使たちと関わるなとの……命令書が届きました」

ゼルエル「……」

ゼルエル(ん? 昔ならともかく、今の時代にそんなことがあるのか?)


ヴィーネ「本当は皆と一緒にいたいです……でも、違反したら強制的に魔界に送還されて……」

154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/08(日) 23:57:14.09 ID:J+srs7MK0


ゼルエル「それは本当に魔界からの手紙か?」

ヴィーネ「はい……机の上にあります」



ゼルエル「すまないが拝見させてもらう」ペラッ

ゼルエル「……」ジー

ゼルエル(なるほどな、理由は分かった。ただ、これはヴィネットにとって重要な試練だ)

ゼルエル(助言だけしかできないな)



ゼルエル「ヴィネット。お前にとって、ガヴリール達はなんだ?」

ヴィーネ「大事な友達です……」

155 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/08(日) 23:58:44.74 ID:J+srs7MK0


ゼルエル「そうか……では、ガヴリールから告白されてどう思った?」

ヴィーネ「え!? な、なんで知ってるんですか!」

ゼルエル「ガヴリールに聞いた」

ヴィーネ「そ、そうですか」

ヴィーネ「……」

ヴィーネ「告白は……とても嬉しかったです。私もガヴのことを……」ハッ


ヴィーネ「い、今のは忘れてください!」アセアセ

ゼルエル「ふふ……ヴィネットもガヴリールのことが好きなのか」

ヴィーネ「うぅ……///」カアア


156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/08(日) 23:59:48.02 ID:J+srs7MK0


ゼルエル「そうだな。私が言えるのはひとつだけだ、ヴィネット」

ゼルエル「自分の気持ちを偽るな」

ヴィーネ「!」

ゼルエル「偽って偽り続けたところで待っているのは後悔だけだ」


ヴィーネ「……そんなことは分かってますよ! でも、ガヴ達と関わったら……」

ゼルエル「ヴィネットは魔界からの命令のほうが、友達よりも大事なのか?」

ヴィーネ「……!」

ゼルエル「どうなんだ、ヴィネット。本当に大事なものはなんだ?」

ヴィーネ「……」




ヴィーネ「……そんなの決まってるじゃないですか!」

ヴィーネ「ガヴ達のほうが大事です!」

ゼルエル「!」


157 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 00:01:05.95 ID:iGBt7wG70


ヴィーネ「でも……命令には背けないです……」

ゼルエル「……」

ゼルエル「私ならもっと周りに頼るな」

ヴィーネ「え……?」

ゼルエル「一人で抱え込もうとするな。ガヴリール達がいるだろ?」

ヴィーネ「……」

ヴィーネ「……はい」

ゼルエル「それとな……ヴィネットが連れて帰られそうになったら、私が全力で助ける」

ゼルエル「必ずな」

ヴィーネ「……ありがとうございます」



ゼルエル「だから、もう迷うな……ああ、それと」


ゼルエル「私の妹を頼んだ」


ヴィーネ「!」

ゼルエル「では、さらばだ」シュン


158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 00:03:13.23 ID:iGBt7wG70


ヴィーネ「……」


ヴィーネ「…………」チラッ


魔界からの手紙



ヴィーネ「……」スタスタ ガシッ

ヴィーネ「……」ジー

ヴィーネ「……何がガヴ達に関わるな、よ」

ヴィーネ「そんなこと……!」

ヴィーネ「そんなこと私の知ったことではないわ!」ビリビリビリビリ



ヴィーネ「強制送還がなによ! 皆と一緒に居られないほうがよっぽど辛いわよ!」

ヴィーネ「もう私は偽らない。ガヴ達に謝る……謝って許してもらう……!」

ヴィーネ「その前に……ガヴに私の思いを伝える!」


ヴィーネ「開け、ゲートよ!」ゲートオープン

ヴィーネ「行先はガヴの家!」シュン


159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 00:03:57.57 ID:iGBt7wG70
次でラストです
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 11:29:21.47 ID:iGBt7wG70


―ガヴリールの家の玄関―


ヴィーネ(そういえば、今の時間ガヴは家に居るのかしら?)

ヴィーネ(まだ、授業終わってないし家にいないかもしれない)ウーン

ヴィーネ(まあ、その時は気が進まないけど、学校に行きましょう)スタスタ

ヴィーネ(とにかく、謝らなくちゃ……ガヴは居間にいるのかな?)ガチャッ

ヴィーネ(……)


161 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 11:29:55.55 ID:iGBt7wG70


そこで私が見たものは、物が散乱したいつもの部屋ではなく、整理整頓され華やかに飾り付けをされていた部屋だった


壁には大きな文字で『ヴィーネ誕生日あめでとう!』と書かれていた


昨日の誕生日のために……私のために皆がここまでしてくれたことに、感謝と謝罪の気持ちでいっぱいになる


そして、中央にはテーブルの上に突っ伏して寝ているガヴリールの姿


起こさないように細心の注意を払いながら、ガヴの元へ近づく

162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 11:31:12.80 ID:iGBt7wG70


ヴィーネ(……ガヴ寝てるよね?)

ガヴリール「……」スースー

ヴィーネ「ぐっすり寝てるわね…………ん?」


テーブルの上、ガヴの横に箱が置いてあるのを見つけた


ヴィーネ(気になるわね。何が入っているのかしら……?)パカッ

ヴィーネ(わぁ……! かわいいネックレスね! これってもしかして私へのプレゼント?)


ガヴリール「うーん……」ゴシゴシ

ヴィーネ「!! ガヴ……起こしてしまった?」

ガヴリール(!? ヴィーネがなんでここにいるの!?)

163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 11:31:43.72 ID:iGBt7wG70


ヴィーネ「あ、あのね……聞いてほしいことがあるの」

ガヴリール「……な、なに?」



ヴィーネ「あなた達にひどいことしてごめんなさい!!」ペコッ

ガヴリール「……へ?」キョトン

ヴィーネ「その……実はね……」


ヴィーネ(その後、ガヴに全部話した……仕送りのこと、そして魔界からの通達のこと……)

ヴィーネ(全部話し終わった後、ガヴは……)

ガヴリール「なんだよ、それ……! ふざけるな!」

164 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 11:32:13.52 ID:iGBt7wG70


ヴィーネ「そ、そうだよね……ごめん」

ガヴリール「ヴィーネに対して怒っているんじゃない! 魔界に対してだ!」

ヴィーネ「えっ?」

ガヴリール「だってそうだろ! 優しい奴に悪いことを、無理やりさせるのは間違っているだろ!」

ヴィーネ「……」

ヴィーネ「ありがとうガヴ……」


165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 11:32:50.13 ID:iGBt7wG70


ガヴリール「で、これからどうするんだ?」

ヴィーネ「これから?」

ガヴリール「命令に背いたんだ……すぐに魔界からヴィーネをひっ捕らえに悪魔がやって来るだろ?」

ヴィーネ「う、うん……」

ガヴリール「どこに逃げる?」

ヴィーネ「ど、どこに逃げるって……」

ガヴリール「このままヴィーネと離れ離れになりたくない。天界とかどうだ?」

ヴィーネ「流石に入れないわよ!」

ガヴリール「大丈夫。ヴィーネなら私より天使らしいからいけるって」

ヴィーネ「あんまり嬉しくないんだけど!?」

ガヴリール「まあそれはいいとして、サターニャ達を呼ぶぞ。もう学校終わってるだろうから、みんなで話し合おう」プルルルル

ヴィーネ「そうね……お願い」

ヴィーネ(ラフィ達にも事情を説明して謝らないとね……)


166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 11:33:45.99 ID:iGBt7wG70


―合流後 ヴィーネ説明中―


サタ―ニャ「……」

ラフィエル「……」

ヴィーネ「かくかくしかじかっていうことなの……本当にごめんなさい!」

ガヴリール「それでさ、ラフィの家にヴィーネを匿えないか? 白羽家なら手を出しづらいだろ?」

ラフィエル「いえ、それはいいのですが……」

サタ―ニャ「ヴィネット。それは魔界の試練みたいなものよ」



ヴィーネ・ガヴ「「…………はい?」」



サターニャ「ヴィネットは悪魔的行為をしにくいでしょ? そんな悪魔のために用意された救済処置みたいなものなの」

ヴィーネ「……」

ガウリール「……」



ヴィーネ・ガヴ「「えええええええ!?!?!?」」



167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 11:34:19.69 ID:iGBt7wG70


ラフィエル「よく考えてみてください。そんな命令するならなぜ、天使と悪魔は一緒の学校に通うことができるでしょうか?」

ヴィーネ「言われてみれば……そうね」

ガヴリール「なんでサターニャは魔界の試練だって、気付かなかったんだよ! この馬鹿!」

サターニャ「そんなものは噂だけでしか聞いたことなかったのよ! 都市伝説と思っていたの!」

サターニャ「後、馬鹿って言うな!」

ヴィーネ「と、都市伝説……」ズーン

ラフィエル「ヴィーネさんは素晴らしい悪魔なんですね!」

ヴィーネ「それ……褒めてる」

ラフィエル「褒めてますよー」ニコニコ


168 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 11:35:00.58 ID:iGBt7wG70



ヴィーネ「じゃあ、魔界送りとかならないよね? 大丈夫だよね?」

サターニャ「ならないわ。あんたはもうちょっと、悪魔的行為について勉強しなさい。その様子だと仕送りのあげ方とか知らないでしょ?」

ヴィーネ「えっ!? 仕送りのあげ方があるの!?」

サターニャ「相手に嫌な思いや恋愛感情を抱かせると、仕送りアップね。その時、相手が抱いた感情は緩和されるわ」

ラフィエル「恋愛感情は悪魔的行為に入るのですか?」

サターニャ「相手の心を手に入れるようなものだからね」

ヴィーネ(ああ、それで仕送りが上がった時があったのか)


169 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 11:36:05.01 ID:iGBt7wG70


ガヴリール「そういえば……もしも、ヴィーネが命令を守っていたらどうなるんだ?」

サターニャ「どうにもならないわね。どちらにせよ仕送りがあがるわ」

ヴィーネ「命令違反でも仕送りあがるの!?」

サターニャ「だって、命令違反だなんて……最高の悪魔的行為じゃない!」

ヴィーネ「……」

ガヴリール「ヴィ、ヴィーネ?」



ヴィーネ「ああああああああああああぁぁぁぁぁ!!!!」



ラフィエル「まあまあ、良かったではないですか♪」

ヴィーネ「そうだけど! そうなんだけど!!」

ガヴリール「なんにせよ……ヴィーネは居なくならないんだな」ホッ

170 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 11:36:45.56 ID:iGBt7wG70


サターニャ「さてと……遅くなったけど、昨日の誕生日会を始めるわよ!」スクッ

ヴィーネ「えっ!? 今からするの!?」

ラフィエル「この後予定があるのですか?」

ヴィーネ「いや、何もないけど……その……してもらうのは悪いし」ゴニョゴニョ

サターニャ「何言ってるの。当たり前じゃない!」

ラフィエル「そうですよ。今までのことは忘れて楽しみましょう!」


ヴィーネ「サターニャ……ラフィ……」ウルウル

ラフィエル「とはいっても料理の材料がありませんね。サターニャさん、買いに行きましょう」

サターニャ「そうね。タプリスも呼んで皆で楽しみましょう! 行くわよラフィ!」タッタッタッ

ラフィエル「あっ、待ってくださいサターニャさん! それでは行ってきます」ペコッ スタスタ 



――――ガチャッ   バタン


171 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 11:37:24.82 ID:iGBt7wG70


ヴィーネ「……」

ガヴリール「……」

ヴィーネ「行ったわね……」

ガヴリール「そうだな……」

ヴィーネ「ねえ、ガヴ」

ガヴリール「なんだ?」

ヴィーネ「ありがとう。私のこと見捨てないでくれて」

ガヴリール「優しいヴィーネがあんなことするはずないからな。見捨てないよ」

ヴィーネ「うん……ありがとう」

ガヴリール「ああ……」

172 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 11:38:31.98 ID:iGBt7wG70


ヴィーネ「……」

ヴィーネ「それと、昨日の屋上のことなんだけど……」

ガヴリール「!! お、おう……」



ヴィーネ「私もね。ガヴのこと好き……」



ガヴリール「!!」

ガヴリール「ほ、ほんとに? 嘘じゃないよな?」

ヴィーネ「嘘じゃないわ。だからね……これからも私と一緒に居てくれる」

ガヴリール「うん……もちろんだ。ずっと、一緒だ……」

ヴィーネ「ありがとうガヴ!」ギュッ

ガヴリール「ああ! これからはずっと一緒だ!」





ヴィーネ(あの後、サターニャ達はタプちゃんや黒奈ちゃんと合流したのち、皆でお祝いをしました)

ヴィーネ(一日遅れの誕生日会だけど……最高の忘れられない一日となりました)

ヴィーネ(そして、誕生日会は終わりサターニャ達はそれぞれ帰路につきました)


173 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 11:39:15.14 ID:iGBt7wG70


ガヴリール「皆帰ったな……どうだ? 楽しかったか?」

ヴィーネ「ええ、楽しかったわ。生きている中で一番楽しかったわね」

ガヴリール「そうか、それはよかった」

ヴィーネ「うん……皆には感謝しかないわね」

ガヴリール「そうだな……」



ヴィーネ「じゃあ、私も帰るわね」

ガヴリール「え!? 泊っていかないのかよ!!」

ヴィーネ「明日も学校よ!? 今日はずる休みしたから明日は行かなきゃ!」

ガヴリール「真面目かよ!」

ヴィーネ「真面目で悪かったわね! もう、帰るわね!」

ガヴリール「分かったよ。じゃあな、ヴィーネ! また明日!」

ヴィーネ「ええ……また明日!」


174 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 11:39:54.39 ID:iGBt7wG70


―ヴィーネの家―


ヴィーネ「はあ……今日は楽しかったな……」

ヴィーネ「帰って明日の準備をして……今日は寝ましょう」ガチャッ

ヴィーネ「……」

ヴィーネ「……ん? また黒い手紙が来てる!?」

ヴィーネ「……」

ヴィーネ「中身を見るのは怖いけど……内容を確かめないとね……」ペラッ

ヴィーネ「……」ジー

ヴィーネ「……」

ヴィーネ「……クスッ」


ヴィーネ「さてと、明日も頑張りましょう!」


175 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 11:41:04.06 ID:iGBt7wG70


『悪魔学校より』

『月乃瀬=ヴィネット=エイプリス様へ』


『あなたは魔界の命令よりも友を優先したことにより、下界においての評価が認められました』

『よって、仕送り額の増加を決定しました』

『今後、あなたの下界での活躍を期待しております』


『追伸』

『そして、これからも友を大事に』



      ―完―
176 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/09(月) 11:42:07.75 ID:qyF705rro
泣いた

177 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 11:42:28.25 ID:iGBt7wG70

終わりです

長い間、お付き合いいただきありがとうございました

178 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 11:53:38.34 ID:iGBt7wG70
それとこちらは過去作です

読んでいただければ幸いです

ガヴリール「嘘の告白?」マルティエル「はい、そうです」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1501172187/

179 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/09(月) 12:00:10.20 ID:+yrbl/9dO
>>175
最後の最後にミスったなww
エイプリスじゃなくてエイプリルやで
180 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/09(月) 12:15:44.32 ID:iGBt7wG70
ホントですね
ご指摘ありがとうございます

>>175 ミス

『悪魔学校より』

『月乃瀬=ヴィネット=エイプリル様へ』


『あなたは魔界の命令よりも友を優先したことにより、下界においての評価が認められました』

『よって、仕送り額の増加を決定しました』

『今後、あなたの下界での活躍を期待しております』


『追伸』

『そして、これからも友を大事に』



      ―完―
181 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/09(月) 12:35:35.92 ID:N5aezjKoO
ええやん、素敵やん…
182 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/09(月) 12:59:16.70 ID:/7pFyxQ3O
こんな魔界があってもいいよね
183 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/10(火) 01:14:28.54 ID:5ykw0WTD0
魔界最高だわ
184 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/25(水) 02:13:11.10 ID:Ffbd9jato
魔界への熱い手のひら返し

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