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◆Xz5sQ/W/66
[saga]:2017/09/29(金) 23:12:24.00 ID:6cJ7fJ0D0
「だからさ、ほら、そっちにも落ち度があったということで」
「……はい。私も随分軽率でした」
「ちゃーんと目を見て謝って。ほら仲直り」
まるで子供を諭すようではあるが、分かりやすいのは大切だ。
プロデューサーの言う通りに律子が可奈と目を合わせ、ゆっくりとその口を開く。
「か、可奈? 話は聞いてたと思うけど……」
「……はい」
「……ごめんなさい。私、ちょっとデリカシーが無さ過ぎたわ」
すると、可奈は無言でふるふると首を振ると。
「わ、私もその……変だな〜とは思ってましたから。むしろ律子さんに言われてサッパリというか、バッサリというか!」
椅子から元気よく立ち上がり、「だからその、逆にありがとうございました!
千早さんも『慢心は敵だ』っていつも言ってますし、私、もしかしたら調子に乗るとこだったかもしれません!」
「可奈……! ありがとう、そう言ってもらえると凄く助かる」
後半からは一息のうちに言い切って、可奈が大きく一度深呼吸。
成り行きを見ていたプロデューサーもうんうんと何度か頷いて。
「これにて話は一件落着! 可奈、景気づけに美味しい物でも食べに行くか!」
その一言で、途端に可奈が明るくなった。
「プロデューサーさんホントですか!? わーい! なんだか嬉しい、得したな〜♪」
「そうと決まれば善は急げだ。ほら、もたもたせずにすぐ行くぞ」
喜ぶ可奈の腕を取り、プロデューサーがそそくさと部屋を後にする。
その挙動不審な態度に律子は一抹の疑問を抱いたものの、「まぁ、いつものことよね」と一人納得。
数分後、作業を再開した律子のもとに歌織から
「あの、私のお休みについてなんですが。この前出ていた予定よりだいぶ減ってるようなんですけど……」
なんて電話が掛かって来ることになるのだが……
ここでその続きまで語るのは、もはや蛇足と言ってもいいだろう。
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