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サターニャ「お菓子で世界征服をしてやるわっ!」
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1 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 05:47:34.54 ID:L0GVpb+LO
サターニャ「またラフィエルに弄られたっ! またガヴリールに勝負で負けたぁ〜っ!!」
サターニャ「おのれ、天使どもめ! そのうち絶対にギャフンと言わせてやるんだからっっ!」
ヴィーネ「もう、サターニャったら……大人しく、諦めたら?」
サターニャ「ヴィネット〜っ!! 何か良い案ないの? 助けてよ〜!!」
ヴィーネ「はいはい、ヨシヨシ……」ナデナデ
サターニャ「慰めてないで助けなさいよ〜っ!!」
ヴィーネ「う〜ん、そう言われてもねぇ……」
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1505508454
2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 05:48:29.10 ID:L0GVpb+LO
ヴィーネ「ラフィの弱点はカエル、ガヴの弱点は甘酒、あとお金」
ヴィーネ「それで、なんとかならないの?」
サターニャ「そういうのじゃなくて、私の実力でなんとかしたいのよ〜っ!!」
ヴィーネ「ワガママね……なら腕相撲で良いんじゃないの?」
サターニャ「だから、そういうのはなんか公平とは違うじゃないのっ?!」
ヴィーネ「う〜ん……じゃあ魔界通販は?」
サターニャ「あんなの当てにならないのはあんたも知ってるでしょっ!?」
ヴィーネ「……サターニャ、もう諦めたら?」
サターニャ「ヴィネットぉ〜〜っ!!」
3 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 05:49:09.24 ID:L0GVpb+LO
サターニャ「ねえ、あんたはガヴリールを手懐けているじゃない?」
サターニャ「どうやってあのグータラ天使を服従させたのよ?」
ヴィーネ「いや、服従って……単に身の回りの世話を時々しているだけよ?」
ヴィーネ「放っておくとゴミの山に埋もれちゃうんだもん、あの部屋……」
サターニャ「それだけじゃないでしょ? なんかもっとこう、決定的な何かがあるはずよっ!」
ヴィーネ「宿題を見せてあげていることかな?……あっ、胃袋を掴んでいることかもっ!」
ヴィーネ「あの子、不衛生で金欠だから……まともに御飯を食べてないことが多いのよ!」
サターニャ「……!! それだわ、ヴィネットっ!!」
4 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 05:49:46.01 ID:L0GVpb+LO
サターニャ「美味しいものを食べさせて、あの駄天使の胃袋を掌握してやればいいんだわっ!」
ヴィーネ「それは効果的だとは思うけど……ねえ、サターニャって何か作れるの?」
サターニャ「フフン、私は胡桃沢洋菓子店の娘よ? お菓子作りなら誰にも負けないわっ!!」
ヴィーネ「サターニャの実家って、洋菓子店だもんね……お菓子作りならご両親から教わってるのかしら?」
サターニャ「お父様とお母様に直々に仕込まれているわっ! 将来は洋菓子店を引き継げるようにってね!!」
ヴィーネ「……サターニャって味音痴だけど、大丈夫なのかしら??」
サターニャ「ヴィネット〜〜っ!? お菓子作りだけは、ホントに大丈夫なんだってばぁ〜っ!!」
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 05:53:44.91 ID:L0GVpb+LO
──翌日
サターニャ「というわけで、お菓子を作って来たわっ!」ドンッ
ヴィーネ「見た目は……うん、まぁ大丈夫そうね」
サターニャ「ちょ、ヴィネットぉ〜っ!? なんでそんなに警戒してるのよっ!?」
ヴィーネ「そういえば、クリスマス会でもサターニャのデコレーションしたケーキは綺麗だったわね……」
サターニャ「美味しいからっ!! ほんとに美味しいから食べてみてよっ!!」
ヴィーネ「頂くわ……私も金欠で、お菓子とかはあまり食べてないのよね……」
ヴィーネ「では、少し失礼して……」パクッ
もぐもぐっ!!
ヴィーネ「……お、おおお美味しいじゃないっ!?」パアア
6 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 05:54:36.05 ID:L0GVpb+LO
ヴィーネ「美味しいっ! すっごく美味しいわっ!!!」モグモグ
サターニャ「まだまだたくさんあるわよ〜?」
ヴィーネ「サターニャ……」
サターニャ「何かしら?」
ヴィーネ「美味しいっ♡」
サターニャ「ふふ、満足がいくまでい〜っぱい食べなさいっ♪」
ヴィーネ「ああ、サターニャのお菓子で頬が緩んじゃうよ〜っ!!」モグモグパクパク
サターニャ「なーはっはっは!! 早速、ヴィネットの胃袋を攻略しちゃったかしらっ?!」ドヤァ
ヴィーネ「すっごく美味しいよぉ〜っ!!」モグモグ
7 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 05:55:36.96 ID:L0GVpb+LO
……
ヴィーネ「思えば、スイーツとかは日頃ほとんど食べてなかったのよね私」
ヴィーネ「だからこれはスイーツ欠乏症の所にあんなお菓子を食べたからであって」
ヴィーネ「だから、決してサターニャのお菓子であんな表情をしていたわけじゃなくて……ね?」
サターニャ「あっ、まだお菓子あるわよ? 食べるかしら?」
ヴィーネ「サターニャぁ〜〜♡」ニヘラッ
サターニャ「もう、あんたそんなにお菓子で喜ぶぐらい、生活を切り詰めていたの??」
サターニャ「言ってくれれば、お菓子ぐらいなら私がいつでも作って来てあげるわよ?」
ヴィーネ「ほんとっ!? やったぁ〜!!」
サターニャ「お菓子であんたが潤うのなら、それくらい安いものよ……」
ヴィーネ「えへへ、サターニャぁ〜♡♡」
8 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 05:56:18.54 ID:L0GVpb+LO
サターニャ「それで、問題はあのガヴリールの方よね……」
サターニャ「私のこのお菓子で、白旗を上げてくれるかしら?」
ヴィーネ「あっ、それは大丈夫だと思うわ」
ヴィーネ「ガヴは私以上に金欠だし、食べるのも困ってるぐらいだし、正直……チョロいと思うわよ?」
サターニャ「ゲームに課金し過ぎなのよね、あいつの生活は……」
ヴィーネ「ガヴを手懐けるなら、お菓子はきっと効果抜群よっ!!」
サターニャ「そう……よしっ! じゃあ早速あいつの所に行ってくるわ!!」
ガヴリール「私が、何だって……?」ヒョイ
サターニャ「あわわっ……!!」ビクッ
9 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 05:57:02.28 ID:L0GVpb+LO
サターニャ「が、ガヴリールっ……!! 今日こそ、あんたを絶対にギャフンと言わせてやるわっ!!」
ガヴリール「なんだなんだぁ〜? また、無駄な努力でもして来たのか?」
ガヴリール「まったく、しょうがねえ奴だなぁ……やめとけよ、お前じゃ私に勝てないんだからさ」
サターニャ「ガヴリール〜っ!! これを、見なさいっ!!」スイッ
ガヴリール「んっ? これは……なんだ、お菓子か??」
サターニャ「これをあんたに食べさせてあげるわっ! 有り難く頂きなさいよねっ!?」
ガヴリール「いや、要らねーから」
サターニャ「な、なんでよーーっ!?」ガ-ン
10 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 05:57:46.96 ID:L0GVpb+LO
ガヴリール「大方、お前のことだ……どうせ、中に変なものでも混ざっているんだろ?」
ガヴリール「そんな怪しいモン、誰が食うかよっ!」
ヴィーネ「大丈夫よ? ガヴ、変なものなんて何も混ざっていないから!!」
ガヴリール「えっ、ヴィーネ……もしかして、食べたのかコレ?」
ヴィーネ「うん、とっても美味しかったわ♡」
ガヴリール「…………、まじかよ……」
サターニャ「さあさあ、どうするのガヴリールぅ? 目の前にあるのは、とーっても美味しいスイーツよ〜?」
サターニャ「あんた、金欠で……普段ロクなものを食べてないんだってねぇ〜?」ニヤニヤ
ガヴリール「ぐっ……!!」
11 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 05:58:23.47 ID:L0GVpb+LO
ガヴリール「いや、有り得ないだろ……なんで、お前が急に私にお菓子なんて差し出すんだよっ!?」
ガヴリール「絶対に裏がある……どう考えても、これは怪しすぎるだろっ!!……」ブツブツ
サターニャ「ガヴリール……」
サターニャ「ねえ、あんた……最後に美味しいお菓子を食べたのはいつになるの?」
ガヴリール「はっ? そんなの覚えてねーよ、そんな贅沢なもんを食える金なんてあるかよ……」
サターニャ「ガヴリール……」
サターニャ「ねえ、ほんとに。何も意地悪はしないから、食べてちょうだい?」
サターニャ「見返りも何も求めてない、ただ……あんたに美味しいお菓子を食べてほしいだけよ?」
ガヴリール「……ほんとに、か?」
サターニャ「本当よっ!!!」
12 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 05:59:03.48 ID:L0GVpb+LO
ヴィーネ「ガヴ、大丈夫よ? 私も食べたんだから、ね?」
ガヴリール「そうか? いや、まぁそれなら……うん、わかったよ?」
ガヴリール「一つ、貰うぞ?」ヒョイッ
サターニャ「どうぞ〜っ!」
ガヴリール「どれどれ?……ぱくっ!!」
もぐもぐっ♪
ガヴリール「……っ!! う、ううう美味ぇええーっっ!?」
ガヴリール「な、なんだこれっ!? なんだ……この美味さはっ!?」モグモグ
サターニャ「まだまだあるわよ〜♪」
ガヴリール「もっと、もっといっぱい食べさせてくれぇ〜っっ!!」モグモグパクパクッ!
サターニャ「ふふっ……なーはっはっは!! ガヴリール、お腹いっぱいになるまで食べてもいいのよ〜?」ドヤァ!
13 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:00:00.07 ID:L0GVpb+LO
……
ガヴリール「いや、べつに私はサターニャに負けてなんかいないぞ?」
ガヴリール「だって、お腹が減ってたから目の前のお菓子を食べた……ただそれだけの事じゃん?」
ガヴリール「なんで、私が……サターニャのお菓子に屈服したみたいな事になってんのさ?」
サターニャ「ガヴリール? ほらほら、まだお菓子あるわよ〜♪ 食べる?」
ガヴリール「わ〜いっ♪ 食べるぅ〜♡」
サターニャ「明日以降も、よかったら作って来てあげようかしらね〜?」ニコッ
ガヴリール「ほんとかっ!? お願い、サターニャぁ〜♡♡」
ヴィーネ「ガヴも、すっかり堕ちてしまったわね……」
サターニャ「ガヴリールも私の配下になったわ!! 遂に、やったわ〜♪」ウキウキッ
14 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:00:29.19 ID:L0GVpb+LO
ラフィエル「ふふふ、皆さん何やら楽しい事をしていますねぇ〜?」ヒョコッ
サターニャ「ら、ラフィエルっ!? また今日も現れたわね、この悪魔ぁ〜っ!!」
ラフィエル「悪魔だなんて酷い……私は天使ですよ〜♪」
サターニャ「どこがよっ!? まあいいわ……今日こそはあんたが私の手によって弄られる番よっ!」
ラフィエル「今回はやけに強気ですね、サターニャさんっ♪ ふむふむ……」チラッ
ヴィーネ「お菓子〜っ♡」
ガヴリール「サターニャぁ〜♡」
ラフィエル「なるほど……サターニャさん、着眼点は良かったですね?」
サターニャ「な、なによっっ?!」
15 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:01:20.71 ID:L0GVpb+LO
ラフィエル「ガヴちゃんも、ヴィーネさんも……贅沢とは無縁の生活をしています」
ラフィエル「甘いお菓子で釣るのは、さぞかし効果的だったでしょうね?」クスッ
サターニャ「あんたは……違うっていうの?」
ラフィエル「私はお嬢様ですよ〜? 甘いものなんて食べ慣れていま〜す♪」
ラフィエル「そこの二人と同じようにお菓子で陥落できると思ったら大間違いで〜す♪」エッヘン
ガヴリール「おいこら、ラフィ……サターニャのお菓子は本当に美味しいぞ? 食ってから言え!」
ヴィーネ「そうよ、食べてから言いなさいよっ!! サターニャのお菓子は、本当に美味しいんだからっ!!」
サターニャ「フ、フンッ!! そうよ、まずは……一口食べてみることねっ!?」ドキドキ
ラフィエル「サターニャさーん? 狼狽えてるのが、伝わってきてますよ〜♪♪」
16 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:02:07.89 ID:L0GVpb+LO
ラフィエル「ふむふむ、確かにこの見た目は……高級スイーツにも見劣らない完成度の高いお菓子ですねぇ?」
ラフィエル「サターニャさんがこれを作ったとは、とっても驚きですね〜っ♪♪」
サターニャ「いいから、はやく食べなさいよ!?」
ラフィエル「はいは〜い、では頂きますよ〜?」パクッ
もぐもぐっ♪
ラフィエル「えっ!? おおおお美味しいぃ〜っっ?!!」モグモグッ!
ラフィエル「な、なんですかコレっ!? なんなんですか、コレは〜っ!?!」ヒョイパクヒョイパクッ
サターニャ「……よ、よしっ! 勝った、勝ってやったわッッッ!!」
サターニャ「なーはっはっは!! ラフィエル、あんたも私のお菓子には敵わなかったようね〜?」ドヤァアッ!!
ラフィエル「もっと、もっと食べさせてくださいぃ〜っっ!!」
サターニャ「はい、どうぞ〜っ♪ い〜っぱい、食べても良いんだからねっ!!」ニッコニコ
・・・・・・
17 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:02:41.41 ID:L0GVpb+LO
サターニャ「はい、あんた達、整列よっ!」
ガヴヴィネラフィ「「は〜いっ!!」」
サターニャ「よし、座って良しッッ!!」
──悪魔的会議、開始〜ッッ!!
サターニャ「では、まずラフィエルからね〜?」
サターニャ「あんたは……私にちょっかいを出すのを、止めなさいっ!!」
ラフィエル「そ、そんなぁ〜っ!!」ガ-ン!
ラフィエル「サターニャさんを毎日いっぱいたくさん導かないと、私は死んじゃうんですーっ!!」
サターニャ「どんな病気よっ!? 止めなさいったら止めなさいっ!!」
ラフィエル「イヤですイヤですぅ〜!! サターニャさんを毎日たくさん弄り倒したいんですぅ〜っ!!」エ-ン
サターニャ「あんたは……明日からお菓子抜きね?」
ラフィエル「はっ……すみません、止めますっ!!」ビシッ!
18 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:04:29.10 ID:L0GVpb+LO
サターニャ「まったく、もう……弄るんじゃなくて、普通に遊ぶっていうんなら良いんだからね?」
ラフィエル「ほ、ほんとですか〜!? サターニャさぁ〜〜んっ♡♡」パアアッ
ガヴリール「ラフィのやつ、すっかりサターニャのやつに堕とされてやがるな……」
サターニャ「次は、ガヴリールよっ!!」
ガヴリール「ったく、一体何なんだよ……?」
サターニャ「あんたは、私にもっと構いなさいよっっ!!」
サターニャ「いっつもいつも素っ気ない態度で、さ……勝負だって、まともに受けてもくれないし、さ」グスッ
ガヴリール「…………、善処する」
サターニャ「お菓子……抜きね?」
ガヴリール「すみませんっ!! どうかそれだけはっ!! サターニャ様ぁ〜っ!!!」
19 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:05:32.31 ID:L0GVpb+LO
サターニャ「べつに……無茶な事を言ったりなんかしないからね?」
サターニャ「ただもうちょっと、私に優しくしてほしいなーって」
ガヴリール「……ったく、わかったよ!!」
ガヴリール「私だって、本当はお前に勝負だなんだって挑まれるの、嫌じゃないんだぞ……?」
サターニャ「ガヴリール、それほんとっ……?」パアアッ
ガヴリール「あー、もうっ!! これ以上は言わせんな、くっそ恥ずかしい〜///」カアァ
ヴィーネ「あのガヴが、とうとうデレ初めた……」
サターニャ「えっへへ〜っ/// ……じゃあ、次はヴィネットねっ!!」
ヴィーネ「私は、特にサターニャにしてあげられることなんて無いわよ?」
ヴィーネ「だって私、普段からサターニャの味方でサターニャに優しいじゃないのっ?」
20 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:07:22.80 ID:L0GVpb+LO
サターニャ「宿題……毎日、見せなさいっ!!」
ヴィーネ「えっ?!」
サターニャ「宿題を、毎日私に見せるのよっ! ヴィネットぉ〜っ!!」ドヤァ!
ヴィーネ「え、えええぇ〜っ!?」
ヴィーネ「そそ、それは駄目よ? だって宿題は、自分でやる物なんだからっ!!」アセアセ
サターニャ「ふふ……お菓子、抜きね?」ドヤァ!
ヴィーネ「ぐぐっ……でも、ダメぇーっ!!」
ヴィーネ「きっと、そんな事しても……グスッ!……サターニャの為に……グスッ……ならない……んだからぁっ!!」ウエ-ン
サターニャ「あわわわっ……ちょ、泣かないでよヴィネットっ!?」アセアセ
サターニャ「ごめんっ!! 私が……間違ってたっ!! だから、泣き止んでよヴィネットぉ〜〜っ!!」アセアセ
21 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:08:13.09 ID:L0GVpb+LO
……
ヴィーネ「分からない所があったら、ちゃんと教えてあげるから、ね?」
サターニャ「うん……ありがとう、ヴィネット」グスッ
ヴィーネ「もう、なんでいつの間にかサターニャが泣いているのよ〜?」ナデナデ
サターニャ「ねえ、お願い……変えても良い?」
ヴィーネ「ふふ、何かしら……?」
サターニャ「これからも、私と仲良くしてくれる? ヴィネットぉ……」ウルウル
ヴィーネ「ふふ、当たり前じゃないっ♪ これからも……よろしくね、サターニャっ♪」
ガヴリール「微笑ましい光景だな〜!」モグモグ
ラフィエル「お二人とも、とっても仲がよろしいですよね〜♪」モグモグ
22 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:08:54.20 ID:L0GVpb+LO
ガヴリール「んっ? あ〜あ、ついにお菓子も底を付いちゃったか……」
ラフィエル「随分と、たくさん作ってきていましたね〜♪」
サターニャ「えっ!? 嘘っ、あれだけ沢山作ってきてたのにっ!?」
ヴィーネ「一体、どれだけたくさんの量を作ってきてたのよ……」
サターニャ「今日学校にいる生徒たち全員に配るつもりで作ってきてたのよ〜っ!!」
ガヴリール「お前、まさか……学校中をお菓子漬けにするつもりなの?」
ラフィエル「でもあのお菓子なら、それも可能なのかもしれませんねっ♪」ニコッ
ヴィーネ「毎日、大量に作ることが出来たのならね……」
サターニャ「ふん、まあいいわ……最も大事なこの3人は、ちゃ〜んと攻略が出来たんだからねっ?」
23 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:09:28.56 ID:L0GVpb+LO
サターニャ「あんた達、ちょっと私の前に集まりなさいよ〜?」
ガヴリール「んん〜? なんなんだよ、もう……」
ラフィエル「はいはーい、サターニャさんっ! 一体なんですかぁ〜♪」
ヴィーネ「ふふっ、もうすっかり元気になっちゃって!」
サターニャ「えっへへ〜!!……えいっ♪」
ぎゅうううっ……!!
ガヴリール「ちょっ、サターニャぁ……///」
ラフィエル「ああ、サターニャさぁ〜ん……♡」スリスリ
ヴィーネ「ちょ、ちょっとっ!? サターニャぁ……///」モジモジ
サターニャ「あんた達は……これから私の、お菓子で世界征服計画のメンバーよっ!!」ドンッ!
24 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:10:11.52 ID:L0GVpb+LO
ガヴリール「はっ? お菓子で世界征服?? なんなんだよ、そりゃ……」
ラフィエル「なにやら面白そうですね〜♪」
ヴィーネ「もうっ、どこまで本気なのよ、サターニャったら♪」
サターニャ「ふふん、まずは役割を発表するわねっ!!」
サターニャ「ラフィエルは、経営面をお願いね?」ビシッ
ラフィエル「はいっ、ドーンとお任せください〜!!」
サターニャ「具体的には、材料の仕入れ、作るお菓子の数調整、管理……私たちのスケジュール調整などねっ!」
ラフィエル「…………」
ラフィエル「サターニャさん……」
サターニャ「んっ? なにかしら??」
ラフィエル「本当に……これ、本気なのですか?」
サターニャ「ふふん、当たり前じゃないのっ!!」ドヤァ
25 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:11:03.89 ID:L0GVpb+LO
ラフィエル「そうですか、ならば……分かりましたっ!!」
ラフィエル「私、白羽=ラフィエル=エインズワースは、この生涯をサターニャさんのために捧げましょうっ!」
ガヴリール「ちょ、お前っ!? ……大袈裟すぎだろ〜っ!!」
ラフィエル「これは、決して大袈裟ではありませんよ? ガヴちゃん……」
ラフィエル「あのお菓子なら、十二分に経営として成り立ちます」
ラフィエル「白羽家の下界での事業拡大計画の中でも、これ程の具体的な見通しがあるものはありません」
ラフィエル「むしろ、これは……私の方からサターニャさんにお願いしたいくらいなんですよっ♪」
サターニャ「ふふん、よく分かってるじゃないの、ラフィエルっ!!」
ヴィーネ「ちょっとみんな、一体どこまで本気なのよ……」
26 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:12:28.05 ID:L0GVpb+LO
サターニャ「ねぇ、ヴィネットは……何か将来の目標とかあるのかしら?」
ヴィーネ「えっ? 立派な悪魔になりたい、とか……かな?」
サターニャ「……私に、付いてきなさいよ。ヴィネット」
サターニャ「お菓子で世界を征服する……それって、とっても悪魔的だと思わない??」
ヴィーネ「お菓子で、みんなを笑顔にして支配する、か……確かにピッタリなのかもしれないわね、私には」
ヴィーネ「わかったわ、サターニャ……私も、サターニャに付いて行くっ!!」
サターニャ「ヴィネットは、厨房を担当よっ! 私のお菓子作りのサポートね〜っ♪」
ヴィーネ「うん、了解っ!! よろしくね、サターニャっ♪♪」
27 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:14:24.91 ID:L0GVpb+LO
ガヴリール「おーい? お前ら、少し目を醒ませ〜……」
ガヴリール「いつもの、サターニャのごっこ遊びだぞ? これ〜」
サターニャ「ガヴリール、あんたは将来の夢とかあるの?」
ガヴリール「は? 将来の夢?? そんなの……あるわけないだろ?」
ガヴリール「まぁ強いて言うなら、大金持ちになりたいとか、かな?」ハハッ
サターニャ「ねぇ……儲けた分は、ちゃんと分配するわ」
サターニャ「今ここに、優秀な人材も揃っている……あんたも、こっちに来なさいよ?」
ガヴリール「ハッ、やだねっ!! おまえの戯れ言なんかに付き合ってられっかよっ!」
サターニャ「ねえ……ガヴリールぅ〜〜!!」ギュウウッ
ガヴリール「ちょっ!?……サターニャぁ〜〜///」
28 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:15:16.71 ID:L0GVpb+LO
サターニャ「具体的に……どうやって将来、お金持ちになるつもりなのよ?」
ガヴリール「そんなの、ノープランに決まってんだろ……」
サターニャ「じゃあ、いいじゃないのっ!! この波に、乗りなさいよ〜っ!!」
ガヴリール「あーもうっ、分かった分かったからっ!! 私も、協力してやるからさ〜っ!///」
サターニャ「あんたは、売り子担当ねっ! 接客は任せたわよ〜♪」
ガヴリール「ったく、ほんとしょうがねえな、お前は……」
ラフィエル「ふふっ、ガヴちゃんも最初から満更でもないくせに〜♪」
ヴィーネ「話は纏まったようね、なんだかすっごく楽しみになってきたわっ!!」ウキウキ
29 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:15:57.95 ID:L0GVpb+LO
サターニャ「さて、ではまずは……学校の制圧から始めるわよっ!!」ドンッ!
サターニャ「どこか、良い拠点はないかしら〜?」
ガヴリール「それならアテがあるぞ? あそこなら、うってつけだな……」
サターニャ「どこよ?」
ガヴリール「……調理部、だな」
ラフィエル「調理部ですか、良さ気ですね〜♪」
ヴィーネ「そこならお菓子を作るための様々な調理器具も揃っているわね……」
ヴィーネ「拠点に出来たのなら、いっぱいお菓子を作る事も可能になるわよ?」
サターニャ「よし、ならば決まりねっ!! まず第一の目標は、調理部の制圧よっっ!!」ドヤッ
30 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:16:54.85 ID:L0GVpb+LO
ガヴリール「サターニャ……」
サターニャ「ん? 何かしら??」
ガヴリール「調理部のメンバー……特に、上野と田中の二人は非常にノリがいい」
ガヴリール「きっとお前の計画にも大はしゃぎで喜んで協力をしてくれるはずだ」
ガヴリール「だけど、ノリで協力してくれるか、お前の味に惚れて協力してくれるかは別問題だ……」
サターニャ「なるほど……その場のノリではなく、ちゃんと味の方で納得をさせろって事ね?」
ガヴリール「……あの二人は、ふざけてるように見えて、料理の腕だけは本物だ」
ガヴリール「油断、するなよ?」
サターニャ「なーはっはっはっ!! 任せなさいよ〜!!」
サターニャ「もちろんっ!! 私のお菓子でちゃーんとメロメロにしてやるんだからねっ♪」
31 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:17:42.83 ID:L0GVpb+LO
ヴィーネ「ねえ、あの委員長の方も中々に手強いと思うわよ?」
ヴィーネ「学校の秩序を体現しているかのような性格だから……サターニャの、この計画に賛同してくれるかどうか」
ラフィエル「最悪、上野さんと田中さんを味方に付けて……2対1での調理部の明け渡しは可能だとは思います、が」
ラフィエル「あの人を味方に引き込めれば、今後の学校制圧で大きく有利に出れる事は間違いありませんね!」
ガヴリール「そうだな……委員長は、今後のためにも絶対にこっち側へ引き込みたい」
ガヴリール「出来るか? サターニャ」
サターニャ「ちょっ、委員長は良い人じゃないのよ〜っ!? 損得抜きで、もちろん味方に引き込むわっ!!」
サターニャ「まあ、学校のルールがどうとかなんて……私のお菓子の前では些細な事だってことは味合わせてやるけどねっ?」フフンッ
32 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:18:53.08 ID:L0GVpb+LO
──翌日……
田中「へぇー、つまり? この調理部を、制圧しに来た……と」
上野「ほほう、いい度胸ですねぇ〜……」メガネクイッ!
サターニャ「ふっふっふっ!! この大悪魔、サタニキア=マクドウェル様が直々に来てやったわっっ!!」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ! !
ヴィーネ「ちょっ……!? 何なのよ、この空気はっ!?」
委員長「あっ、気にしないでいいわよ? いつもの、あの二人の悪ノリだから」
ラフィエル「委員長さん、お菓子の方はどうですか〜♪」
委員長「美味しいわね、絶品と言ってもいいくらいだわっ!」
ガヴリール「そのお菓子、あのサターニャが作ったんだぞ、意外だろ〜?」
33 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:20:07.58 ID:L0GVpb+LO
ラフィエル「それでですね〜? そのお菓子を毎日ご提供しますので、代わりにこの調理部を使わせて欲しいのですよっ♪」
委員長「私は別に構わないわよ? あの二人が良いって言うのなら、ね……」
ヴィーネ「あとね、作ったお菓子を学校中のみんなにも配りたいのっ!!」
ガヴリール「それで学校中のみんなからお金を徴収して、ウハウハになりたいの〜っ!!」
ヴィーネ「ガヴっ!? あんた、ちょっと黙っててっ!!」
委員長「……販売に関しては、学校側が許可をすれば問題はないわよ?」
委員長「学食にもスイーツのメニューは無いし……ちょうど良いんじゃないかしら?」
ラフィエル「おおっ、委員長さん!! 話がとっても分かりますね〜♪」
ガヴリール「ったく、誰だよ? 委員長はガチガチの堅物だとか言っていた奴は……」
ヴィーネ「わ、私はそこまでは言ってないわよっ?」アセアセ
34 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:22:15.35 ID:L0GVpb+LO
委員長「そうね……」
委員長「私が、ここまで素直にこんな事を言うのは……このお菓子が本当に美味しいと思ったからよ?」
委員長「言い方を変えるわ、このお菓子を学校のみんなにも食べて貰いたいっていうのなら……私も喜んで協力をするわっ!!」
ガヴヴィネラフィ「「…………っ!!」」
ガヴリール「まじかよっ……サターニャのやつ、本当にお菓子で人の心を動かしやがったっ!!!」
ヴィーネ「やった……っ! サターニャのお菓子が、委員長の心にも届いたんだわっ!!」
ラフィエル「流石です……本当に、凄いですよ、サターニャさんっ!!」グスッ
委員長「あなた達も、同じでしょ……?」
委員長「このお菓子に、心を奪われた仲間同士……違うかしら?」
ガヴリール「ははっ、そう言えばそうだったな!!」
ラフィエル「いやいや、私は最初からサターニャさんの仲間ですよ〜っ!!」
ヴィーネ「私もっ!! 私だって、サターニャの最初っから味方なんだから〜っ!!」
35 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:22:43.57 ID:L0GVpb+LO
…………
……
田中「ハァハァ……や、やりますね! 胡桃沢さん……」
上野「くっ……まさか、これ程のポテンシャルを秘めていたとは……っ!!」
サターニャ「クックックッ!! さぁ、大人しく調理部を引き渡しなさいっ!!」ドヤァ
田中「フフッ……まだまだァーっ!!」ドンッ!
上野「我々は、既にあなたの弱点を調べ尽くしているのですよっ!!」
サターニャ「弱点? フッ……何かしらね、それは?」
田中上野「「それは……この、特製のメロンパンだああーっ!!」」
ドドンッ!!!
サターニャ「メ、メロンパン……っ!?」ジュルリ
田中「我々が作ったこの特製メロンパンは、そこらのメロンパンとは段違いの美味さを誇るっ!!」ドヤァ
上野「我々の作り上げたこのメロンパンを食したければ、大人しく投降して敗けを認めなさいっ!!」ドヤァ
サターニャ「くっ……こ、この二人ッッ!! なんという悪魔的行為なのーーッ!!!」ジュルリッ
36 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:23:24.63 ID:L0GVpb+LO
サターニャ「くッ……こ、ここは一つ!! 取引で、私と手を打たないかしらっ?!」
田中「ほほう? 面白い、とりあえず聞いてみようか……」
上野「我々と、取引……とな?」メガネクイッ!
サターニャ「私が作ったこのお菓子を、毎日あなた達にも食べさせてあげるわっ!!」
サターニャ「だから……お願いっ!! そのメロンパンを、代わりに……頂戴ッッ!!」
田中「ふむ……? まぁ、いいだろう」スッ
上野「私たちの方からも、提案があるわっ!!」
サターニャ「……? 何かしら……?」パクバク
田中「お菓子で世界征服、と言ったか……?」
上野「その計画に、私たちも参加させなさいっ!!」
サターニャ「……!!! なるほど、私たちが組めば鬼に金棒……というわけね?」ニタァ
田中「そういう事だ……既に、世界は我々の手中にあると言ってもいいっ!!」
上野「ふふっ……そういう事よ、これからも、どうか宜しくね? 胡桃沢さんっ♪」
37 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:24:24.46 ID:L0GVpb+LO
ガヴリール「あっちの方も、どうやら話が纏まったみたいだな……」
ヴィーネ「結局、どっちが勝ったのかしら? あれは」
ラフィエル「まあまあ、あれはあれで良いと思いますよ〜♪」
委員長「あの二人が、他の人の料理の腕を称えるなんて滅多に無いことよ?……胸を張っていいわ!」
ガヴリール「よし、これで拠点も確保したし……学校でお菓子を沢山作る事も現実的になったなっ!」
ヴィーネ「人材も増えたわっ! 上野さんに田中さん、私や委員長も含めればお菓子はいっぱい作れるっ!!」
ラフィエル「無償で配っちゃうのも良いですが、やはりここはちゃんと販売という形を取りたいですね〜♪」
委員長「ここまできたなら、もう一蓮托生よ? 私も出来る限りの協力をするわ!!」
38 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:25:23.28 ID:L0GVpb+LO
サターニャ「フッフッフッ……どうやら委員長も、もう既に私の配下になっているようね〜?」
田中「委員長ぉ〜っ! 凄いよ胡桃沢さんのお菓子作りっ!! まじで、天下取れるわコレ!!」
上野「世界征服ってのもあながち夢じゃないかも!! 経営の上手い人がいれば、間違いなく世の中に出回るわよこれっ!」
ラフィエル「ふふっ♪ もちろん、私が責任を持ってこのお菓子を世界中の人々に広めちゃいますよ〜?」
委員長「世界征服って……えっ? もしかして本気なの、その話??」
ガヴリール「学校での販売だけの話かと思ったか? 委員長…… 残念だが、私達の目標はもっと大きいぞ〜?」
ヴィーネ「ねえねえっ!! 委員長も、このまま私達の夢に乗っ掛かりましょうよっ♪」
委員長「え、えぇ〜? ちょっと、まさか私の未来が今ここで決まっちゃうの……?」
委員長「まあ、べつにその……良いんだけど、ね?」
サターニャ「……!! やったぁっ!! 委員長、これからも宜しくね〜?」
委員長「もう、胡桃沢さんったらっ! ……あなたには、クラス内でもいつも振り回されっぱなしよ……」
39 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:26:45.25 ID:L0GVpb+LO
ガヴリール「よし、このままどんどん行くぞっ! 次の目標の方はどうするよ?」
ラフィエル「先生方への説得……でしょうかね〜?」
サターニャ「もしかして、あのグラサン? あのグラサンを、落とせればいいわけねっっ!!」
委員長「先生方へは、私がまず先に話を通しておくわ……」
委員長「もっとも、その後きちんと説得できるかどうかは……胡桃沢さん次第、だけどね?」
田中「おおっ、あのグラサンが相手っすか……強敵っすね〜!!」
上野「でも胡桃沢さんのお菓子なら、たとえあのグラサンでも……きっと勝てますよねっ!?」
ヴィーネ「ねえ、サターニャ……その、大丈夫なの?」
ヴィーネ「べつにグラサンじゃなくても、他の先生方を言い包めてもいいのよ?」
サターニャ「……甘いわね、ヴィネット!!」
サターニャ「私たちの夢は、世界征服よ? ここでグラサンごときに負けてられないわっ!!」
40 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:27:46.23 ID:L0GVpb+LO
ガヴリール「そうだな……どの道、あのグラサンは先に倒しておく必要があるぞ?」
ラフィエル「あの先生に睨まれたら、生きている心地がしませんからね〜……」
田中「まぁ、この学校で派手な事をするのならあのグラサンは避けて通れない道ですからね……」
上野「結局、叩きのめしておくしか他に方法はありませんよっ!!」
委員長「先生方を説得するという観点で見ても、あのグラサンを落とすというのは非常に効果的だわ……」
委員長「あのグラサンさえ落ちれば、きっと他の先生方も道連れ的に落ちていくはずよ?」
ヴィーネ「そうなればもう、誰も逆らう者はいない……そのまま販売許可は貰ったも同然、ってわけか」
サターニャ「目標は決まったわねっ! 次の標的は……あのグラサンよっ!!」ドンッ!
41 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:28:35.52 ID:L0GVpb+LO
現在の勢力図
大悪魔:サターニャ(総帥)
幹部:ラフィエル(経営)
ヴィーネ(製造)
ガヴリール(販売)
配下:上野(厨房担当)
田中(厨房担当)
まち子(厨房兼その他全般)
拠点:学校敷地内、調理部室
次点の目標……グラサンを説得する
ラフィエル「ふふっ、今の所はまだこんな感じですね〜♪」
ラフィエル「でもこれから、どんどんこの勢力図を伸ばして行きますよ〜?」ニコニコ
42 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:29:13.24 ID:L0GVpb+LO
──翌日
グラサン「来たか、胡桃沢……まあ座れ」
サターニャ「グラサン……フフンッ! わざわざ時間を取らせて、悪かったわねぇ〜?」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ! !
グラサン「茶でも、出そうか……?」
サターニャ「なら私は、お菓子でも出そうかしらね……?」
グラサン「……お菓子か、まあ頂こう」
グラサン「胡桃沢……何やら、話があるんだってな?」
サターニャ「そうよ? 私はあんたに、どうしても言っておかなくちゃいけない事があるわっっ!!」
43 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:30:01.28 ID:L0GVpb+LO
グラサン「なんだ……? 言ってみろ」
サターニャ「あんたは、私の進路希望について……あの時、散々バカにしてくれたわよねっ?」
サターニャ「大悪魔は無理だとか、世界征服なんて夢を見るな、だとか……」
サターニャ「だけど、お生憎さまねっ!! 私はあんたにどれだけ否定されたところで、自分の突き進む道を止めたりなんかしないっ!!」
グラサン「…………」
サターニャ「私は将来、絶対に大悪魔になるっ!! あんたが無理だとか何だとか言おうが、それは変わらないっ!!」
サターニャ「世界征服だって、誰が何と言おうと、絶対に成し遂げてやるっっ!!」
グラサン「…………」
サターニャ「それが私という悪魔の、生き方だからよっ!! ねえ、聞いてるのっ!? グラサンっっ!!」
グラサン「…………胡桃沢。このお菓子は、お前が作ったのか?」
44 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:30:58.71 ID:L0GVpb+LO
サターニャ「そうよっ!! 私の、自信作なんだからねっ!!」フンスッ
グラサン「…………そうか」
グラサン「胡桃沢、少しいいか?」
サターニャ「な、何よっっ……!?」
グラサン「私はな、べつにお前のような夢を持つ生徒は嫌いじゃあない」
グラサン「だけどな……現実には、その夢を叶えられる奴なんて、殆どいないんだよ……」
サターニャ「…………」
グラサン「だから私は、教師としてここで、生徒達の夢に対して厳しく接してきた」
グラサン「中には、私の発した言葉で夢を追うのを諦めた奴もそれなりにいるだろう……」
グラサン「お前は……違うというのか?」
45 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:32:06.93 ID:L0GVpb+LO
サターニャ「ふふん、そんなの当たり前じゃないっ!! 絶対に、私は夢を追い掛け続けるんだからねーっ♪」
グラサン「もしその夢が叶わないと悟った時は、どうする……?」
サターニャ「その時はその時よっ!! 最初から諦めるくらいなら、当たって砕けた方が遥かにマシだわっっ!!」
グラサン「…………」
サターニャ「それに……私の夢はもう一人じゃないの、みんなも一緒にいるんだからっ!!」
サターニャ「心が挫けそうになっても……皆が、一緒いれば大丈夫よっ!」
グラサン「…………そうか」
グラサン「お菓子……美味しかったぞ? 胡桃沢」
グラサン「販売の許可だったか、あれは私の方から通しておこう」
サターニャ「……っ!! グラサンっっ!!」
46 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:33:52.79 ID:L0GVpb+LO
グラサン「胡桃沢……」
グラサン「大抵の生徒はな、私のこの顔を見て……怯えて物を言わなくなるんだ……」
サターニャ「…………」
グラサン「だけど、お前は違うっ! 私を前にしても決して怯まず、自分の意見を真っ直ぐに言う事が出来る……!!」
グラサン「お前は、私が見て来た生徒の中でも、自分の気持ちに一番真剣な奴だよ……」
サターニャ「……!! グラサン、ありがとうっ!!」
グラサン「胡桃沢、がんばれ」
グラサン「お前の夢が叶うことを、私も応援しよう!!」
サターニャ「グラサーンっ!! またお菓子、持ってきてあげるからねーっ♪♪」
グラサン「ははっ……ほんと元気な奴だよ、お前は」
47 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:35:05.02 ID:L0GVpb+LO
……
サターニャ「グラサンの許可を取ってきたわっ!!」ドヤッ
田中「ま、マジですかっ!? あの怪物の許可を〜っ?!」
委員長「さっき月乃瀬さんと確認しに行ったんだけど、なんだか今すぐにでも販売を開始して良いそうよ?」
ヴィーネ「渋々とか、屈服してとか、そういう感じじゃなかったわね……むしろ、応援してくれてる感じだった」
ガヴリール「一体、どんな口車を使ったんだよお前……」
委員長「ねえ、何故かすごく好感的だったんだけど……ほんとに、あのグラサン相手に一体どんな言い包め方したのよ?」
ラフィエル「流石ですね、サターニャさんっ♪ 本当にもう、一生付いて行きますよ私はっ!!」
上野「もしかして、胡桃沢さんって……めっちゃ大物だったりする?!」
48 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:35:51.64 ID:L0GVpb+LO
サターニャ「フフンッ、これで後はもう……学校中をお菓子漬けにするのみねっ!!」ドンッ!
ヴィーネ「さっそく、明日からにでも販売しましょうよっ!!」
ガヴリール「私が売り子をしてやるんだ、初動から全力で売れると思っとけよ? お前ら」
田中「天真さんがウエイトレスをするなら、それだけでも売れそうだね〜っ♪」
委員長「作る量や値段などは、よくよく考えて調整しないといけないわよ?」
ラフィエル「赤字は有り得ません……大丈夫です、私が全て責任を持って管理しますからっ!!」
ラフィエル「正直に言うと、ボッタクリでも売れそうではあるんですが……まぁここは良心価格で行きましょうっ♪」
上野「もちろん私達も作るのは手伝うから、胡桃沢さんが指示を出してねっ?」
サターニャ「任せなさいよ、あんたたちっ!! い〜っぱい働いてもらうんだからねっ!!」
49 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:37:04.71 ID:L0GVpb+LO
ラフィエル「この販売は、私達の夢の第一歩です!」
ヴィーネ「まさかこんなに早く形になるなんてね……っ!」
ガヴリール「夢は世界征服だからなっ! まずはこの学校の生徒たちをお菓子で骨抜きにしてやるんだっ!!」
委員長「私も、朝からお菓子作りに向かうわっ!! 材料の方は明日の朝には調達できてるのよね?」
上野「この調理部の前で販売すれば、作り立てを提供できますね〜っ!」
田中「軌道に乗れば、学食の方にもメニューとして置かせてもらいましょうよっ!」
ヴィーネ「私、ポスターを作ってくるわねっ! お菓子、販売中ですよって!!」
ラフィエル「ふふ、材料の確保が有りますので、私はそろそろ行きますねっ!」
ガヴリール「私もあのメイド服持って来なきゃ、明日は身嗜みもちゃんとしなきゃっ!!」
サターニャ「あんた達、待ちなさいよっ!! ……円陣、組むわよ?」
50 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:37:57.13 ID:L0GVpb+LO
ガヴリール「円陣って……ははっ、まったく、お前らしいな!」
ヴィーネ「もう、サターニャったら……こういうのが大好きなんだからっ♪」
ラフィエル「はいはーいっ! 円陣しましょう、皆さん揃って揃ってっ!! 一緒にやりましょう〜♪」
委員長「ちょ、私こういうのは恥ずかしいんだけど〜……///」
上野「委員長、恥ずかしがってちゃダメだよ〜♪」
田中「ちゃんと声出して、心を一つにしなきゃ意味ないんだからね〜?」
サターニャ「みんな、いいかしら? 明日からのお菓子販売、気合いを入れて行くわよ〜?」
「「えい、えい、オーーーッ!!!」」
ヴィーネ「あははー、やっぱりちょっと恥ずかしいかも〜♪」
ガヴリール「よし、明日から頑張るぞっっ!!」
サターニャ「みんな、今日は解散っ!! 明日から、よろしくね〜っ!!」
51 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:39:10.97 ID:L0GVpb+LO
──翌日
ガヴリール「いやいや、よく考えたら私……ノリノリ過ぎじゃねぇ? お菓子、ほんとに売れるのかよ……」
ガヴリール「まあいいか、授業始まる前に調理部でも覗きに行ってみるかな」
……ガラガラッ!!
サターニャ「この生地、作ってくれる?」
上野田中「はいっ!!」
ヴィーネ「ここはこの飾り付けで、良いかしらね?」
ラフィエル「調理器具の数はこれくらいで足りるはず……」ブツブツ
委員長「食べた後のゴミ散らかしを防ぐためには、廊下にゴミ箱の数を増やして……」ブツブツ
ガヴリール「……なんか、めっちゃ凄い事になってるんですけど」
ガヴリール「お前ら、いくらなんでも朝早過ぎだろ……」
52 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:40:17.04 ID:L0GVpb+LO
ヴィーネ「あっ、ガヴっ♪ おはようっ!!」
ガヴリール「おはよう、ヴィーネ……入り口のポスターやらデコやらは、お前の仕業か?」
ヴィーネ「えへへっ♪……ちゃんとお店の形にしなきゃ〜って!!」
ガヴリール「昨日には無かったこの大型調理器具の数々……これはラフィの仕業か?」
ラフィエル「ガヴちゃ〜ん♪ 冷蔵庫の数はこれくらいで足りると思いますか〜?」
ガヴリール「いやいや、初期投資にお金掛け過ぎだろ……売れなかったら大赤字じゃねーか!!」
上野田中「天真さん、おっはよ〜〜っ♪」
ガヴリール「おはよう、愉快な二人組……お前らも、早いなっ!」
サターニャ「ガヴリール、おはようっ!!」
ガヴリール「サターニャっ!! お前は…… 一体、いつから此処に居た?」
53 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:41:00.31 ID:L0GVpb+LO
委員長「私が一番乗りかと思ってたんだけど、胡桃沢さんが朝から既に居たのよね……」
ラフィエル「私は夜中、一旦ここへ材料の持ち運びのためにやって来たのですが……」
ラフィエル「サターニャさん、その時にもお会いしましたよね? まさか、あの時から一度も帰っていないんですか??」
サターニャ「フフン、お菓子は下ごしらえが必要なものもあるのよ? 早起きは当然ね〜っ!!」
ガヴリール「……何時、だ?」
サターニャ「えっ?」
ガヴリール「何時から居たんだよ、お前……」
サターニャ「0時ねっ!! どう、悪魔的な時間でしょう?」ドヤァ
ガヴリール「……このバカっ!! 初日からそんな無理して、身体壊したらどうすんだよっ!!」
54 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:41:53.73 ID:L0GVpb+LO
サターニャ「大丈夫よっ? 私は、身体の丈夫さだけが取り柄なんだからねっ!!」
ガヴリール「却下だ……保健室に行って仮眠を取って来いっ!!」
ガヴリール「いいか、無茶はするなよ! 今日は目を瞑るが、明日からは授業もちゃんと受けろ!!」
ガヴリール「それが出来なきゃ、私はこの計画には……絶対に反対なんだからなっ!!」
サターニャ「が、ガヴリール……? うん、わかった!! そう……するね?」
サターニャ「ごめん、みんな……私、ちょっと休んでくるっ!!」
上野「大丈夫ですよ、後は任せてくださ〜い♪」
田中「出来る限りの事は、私達の方で済ましておきますからね〜っ!!」
55 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:43:05.39 ID:L0GVpb+LO
……パタン!!
ガヴリール「ったく、ほんとしょうがねえなアイツは……」
ヴィーネ「ガヴ、ありがとね?」
ラフィエル「私たちも休むように言っていたのですが……何を言っても、ただ大丈夫の一点張りでして」
ガヴリール「いや、お前らも無理はすんなよ? 倒れたら、意味が無いんだからな……」
委員長「販売は今日だけじゃないわ……初日から飛ばし過ぎてても、バテるだけよ?」
田中「これからもずっと続けていくんだから、自分のペースは守らないといけませんねっ!」
上野「私達でフォローし合えば、無茶なんかしなくても大丈夫ですよっ♪」
ガヴリール「やれやれ……何かあったら、私もみんなのフォローに回ってやるんだからな?」
56 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:44:02.05 ID:L0GVpb+LO
委員長「そういえば……」
ガヴリール「んっ? どうした委員長?」
委員長「いえ、本当は……今いる私たちの中で、一番凄いのは天真さんなのかもしれないって」
ラフィエル「ガヴちゃんはとっても凄いですよ〜? 本気を出されたら、私では絶対に敵いませんからっ♪」
ヴィーネ「ガヴは普段やる気無さすぎなだけで、本当はすっごく優秀なのよね……」
田中「入学式から暫くの間の天真さんは、どこかのお嬢様みたいでしたもんねっ!!」
上野「あの頃の天真さんは、完璧な無敵美少女って感じでしたよ〜!!」
ガヴリール「おい、止めろっ!! 私を持ち上げたところで、何にもならんぞっ!!?」
57 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:44:58.97 ID:L0GVpb+LO
ヴィーネ「あの頃のガヴは、ほんと何処に行っちゃったのかしら……?」
委員長「そうね、あの頃の天真さんは……今となっては有り得ない幻なのよね」
ガヴリール「いやいやっ、私を退化したみたいに言うなよっ!? 私は、あの頃よりも進化をしているんだぞっ!?」
ガヴリール「あの時の自分では出来なかった事も、今の私だからこそ可能に変えれる事もあるんだ!!」
ラフィエル「ほうほう? ……それは一体、何なんですかね〜? ガヴちゃん」
ガヴリール「お前ら…… これを見ろッッ!!」
上野「これは……ホームページ?」
田中「えっ……? これ、まさか天真さんが作ったのっ!?」
58 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:46:56.13 ID:L0GVpb+LO
ガヴリール「そうだ、お前たち……そして、あのサターニャもっ!! 私の役割を盛大に勘違いしているッ!!」
ガヴリール「私の真の役割は売り子ではなく、このネット戦略なんだよ!!」
ガヴリール「世界征服する上で最も重要な事は何か? それはズバリ言う、ネット戦略だッ!!」
ガヴリール「ネットを無視して世界征服なんて有り得ないと断言するね、私はッ!!」
田中上野「おおー……」
委員長「確かに、一理ある……いえ、これは真実と言っても良いくらいだわ……」
ヴィーネ「ガヴ、あなたまさか……誰にも言わず、一人でこれを作り上げてたのっ!?」
ラフィエル「これは……一本、取られましたね」
ラフィエル「もしかしたらこの経営計画で、一番重要なのはガヴちゃんなのかもしれません……」
59 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:49:21.99 ID:L0GVpb+LO
ガヴリール「ふんっ……お前ら、今に見とけよ〜?」
ガヴリール「私がネットで広めまくって、このお菓子の宣伝をしまくってやるんだからなっ!!」
ガヴリール「すぐに学校内で留まらない規模で、このお菓子は飛ぶように売れるようになる!!」
ガヴリール「世界征服なんて遠い夢だと思ったら大間違いだからな? すぐに、間近に感じさせてやるよ!」
田中「うわ〜っ、めっちゃ頼もしいっっ!!」
上野「天真さんが、なんだかとてつもなくスゴい人に見えてきたっ!!」
ヴィーネ「ちょっ、ガヴ……あんたってば、ほんとツンデレよね〜っ!!」
ラフィエル「ガヴちゃーん!! やっぱりガヴちゃんは、凄いですよっ! 一生尊敬しちゃいますよ〜っ♪♪」
60 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:50:01.17 ID:L0GVpb+LO
──昼休み
サターニャ「みんな〜、心配掛けたわねっ!!」
ヴィーネ「あっ、サターニャっ♪ どう、体調の方は平気かしら?」
ラフィエル「寝不足で倒れても困りますからね〜♪」
ガヴリール「主役のお前が居ないと、こっちの方が困るんだ……無茶はすんなよ」
サターニャ「ふっふっふ……もう平気よっ!! ごめんね、やっぱりちょっと無理をしてたみたいで」
サターニャ「でも、もう全然大丈夫っ!! 早く、お昼ご飯食べましょうっ♪」
ガヴリール「大丈夫なら良いんだ……うん、ならこの後、お昼の販売を開始しようか」
ヴィーネ「ポスターを見てくれてる人は結構いたわっ! きっと、買いに来てくれる人はいるはずよっ♪」
ラフィエル「一口でも食べて貰えれば、きっと良さは伝わってくれるはずですよ〜♪」
61 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:50:58.21 ID:L0GVpb+LO
上野「胡桃沢さ〜んっ!! 調理部の前、めっちゃ人集りが出来てますよー!!」
サターニャ「えっ? ちょっ、まだ昼休みは始まったばかりなのよっ!?」
ヴィーネ「私たちも、まだお昼ご飯食べてる最中なのにっ?!」
田中「なんだか、あの匂いに釣られちゃった人が沢山いるみたいなんです〜っ!!」
委員長「朝から良い匂いのせいで、待ち切れないって人が結構いるみたいよ……」
ガヴリール「これは……こうしちゃいられないな!! 早く昼飯を食べ切るぞっ!!」
ラフィエル「ガヴちゃん、焦っちゃダメですよ♪ そんなに焦ると、喉に詰まっちゃいますよ〜?」
サターニャ「ご馳走様っ! 私、先に行くわねっ!!」
ヴィーネ「ちょっ、サターニャ!? もぐもぐっ!! ご馳走様っ!!」
ラフィエル「ふふっ、私も行きますね〜♪」
ガヴリール「お前ら!? えっ、おいっラフィ〜!? ちょ、みんな飯食うの早過ぎだろーっ!!」
62 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:51:40.21 ID:L0GVpb+LO
ガヤガヤ……ッ!!
ラフィエル「わぁ、凄い人の数ですっ……これは予想外ですね〜」
ヴィーネ「昼休みはお菓子のストックが間に合うわっ!! でも、このままだと放課後の分が全然足りない……っ!!」
サターニャ「焦っちゃダメよ、ヴィネット……放課後の分はその時、作れた分だけ販売すればいいわ」
田中「外では天真さんが手際良く販売してくれていますが……一人で、あの人数は……」
上野「外よりも中ですよっ!! この売れ捌きようは、いくら作っても足りませんっ!!」
ラフィエル「ガヴちゃんは大丈夫です、この昼休みは乗り切れますっ!!」
ラフィエル「問題は……やはり、放課後ですかね……」
63 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:52:38.94 ID:L0GVpb+LO
…………
……
ガヴリール「よ、よしっ!! なんとか乗り切れたな……」
委員長「お疲れ様、天真さん……」
ガヴリール「委員長の方こそ……よくあの人集りをあんなに綺麗に誘導できたな!」
委員長「学校の風紀を乱すわけにはいかないからね……先生に、目を付けられるのは嫌よ?」
ガヴリール「ははっ……やっぱり委員長が居てくれて良かった!」
委員長「問題は、放課後よ……きっとこれ以上の人集りが殺到するわ」
ガヴリール「やっぱり、か……だよな?」
委員長「一度買った多くの人が、一口食べてからもう一度列に並び直していたわ……」
ガヴリール「いきなりリピーターかよ……まあ、そりゃそうだよな〜サターニャのお菓子、美味しいもん」
委員長「ふふっ……新規オープンの店で、新規客よりもリピーター殺到の心配だなんて、贅沢な悩みよ?」
ガヴリール「そりゃそうなんだけど……でもお菓子、たぶん足りないんだろなぁ……」
64 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:53:36.47 ID:L0GVpb+LO
ヴィーネ「新規客、それに加えておそらくリピーターもやって来る……ねえ、放課後はどうするつもりなの?」
ヴィーネ「どう考えても、このままだとお菓子の量が足りないわっ!!」
ラフィエル「はい、大丈夫ですよっ♪ ちゃんと対策はありますからっ!」
サターニャ「値上げは……反対よ? そんな方法で、買ってくれる人たちを絞りたくはないわっ!!」
ラフィエル「サターニャさん、もっとシンプルな方法ですよ〜? ただ、一人一個の限定販売にすればいいんですよっ♪」
田中「一人一個? まあ、確かに……シンプルだけど、それが妥当な対策ですね!」
上野「今あるお菓子と、放課後から私たちが作れる分……全校生徒の数を考えても、一人一個限定なら間に合う、か」
65 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:54:49.93 ID:L0GVpb+LO
ラフィエル「一人一個限定なら、ガヴちゃん側も数が固定されてて多少は販売がしやすくなると思いますからね!」
ラフィエル「とりあえず今日の所はそれで凌ぎましょうっ! あとは皆さんが今日、夜の10時頃までお菓子作りをしてくれれば……」
ヴィーネ「夜10時、か……まぁそれがギリギリのラインかな? お菓子のストックを作れるまでは、仕方ないかも」
サターニャ「わ、私は徹夜してもいいんだけど……」
ガヴリール「おいこら、サターニャ……駄目だぞ? 私との約束は守れよ?」ヒョコッ
サターニャ「が、ガヴリールっ!! ……んもうっ!! 分かってるわよ〜っ?」
ラフィエル「みなさ〜ん!! もちろん、これは強制なんかではありませんよ〜?」
ラフィエル「お菓子が足りなければ、また個数を制限しての販売にすればいいんですからね!」
田中「私は大丈夫ですよ、むしろもっと遅くても良いくらいですっ!!」
上野「私も、私もっ!」
委員長「あんた達ねぇ……やる気があるのは構わないんだけど、やっぱり夜10時が高校生としての限界よ?」
委員長「その時間までには、ちゃんと帰りなさいよね?」
66 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:55:55.67 ID:L0GVpb+LO
ラフィエル「こうなってくると、当面の課題は……人材の確保、ですかね〜?」
ガヴリール「なら、タプリスをこっち側に引き入れようか?」
ガヴリール「あいつはポンコツだけど、居ないよりはまあマシだろう」
ヴィーネ「ちょっ、タプちゃんをそんな風に悪く言わないでよ〜!?」
サターニャ「クックック……次の標的は、あの後輩マフラーってわけねっ!!」ドヤァ
委員長「ねえ、みんな……とりあえず午後の授業をちゃんと受けましょう? サボりは良くないわ」
田中「放課後には、また戦いが控えてますからね……」
上野「そうですね、気持ちは逸りますが……授業は、ちゃんと受けましょう!」
67 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:56:46.52 ID:L0GVpb+LO
──放課後……
委員長「お一人、一個限定でお願いしま〜すっ!!」
ガヴリール「有難うございましたー! はい、次っ! 有難うございましたー! はい、次っっ!」
グラサン「一つ、頼む……」
ガヴリール「グラサンじゃん!! はい、どうぞ〜!」
グラサン「天真……お前も最近、活き活きとしているな?」
ガヴリール「おうっ! 先生も、また買いに来てくださいねっ!!」
\もっと売ってくださ〜い/
ガヴリール「ダメだダメだ駄目ッ!! 今日は一人一個だ、足りなきゃ明日も買いに来いっっ!!」
ラフィエル「これは……券売機が必要ですかね〜?」
68 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:57:31.45 ID:L0GVpb+LO
コンコンッ……!!
タプリス「こ、こんにちわ〜……あ、あの〜っ! お手伝いに来たのですがっ!」
ヴィーネ「あら、タプちゃんじゃないっ! よく来てくれたわね〜♪」
田中「あなたが千咲さんね、話は聞いてるわっ! 私が田中で、こっちは上野よっ♪」
上野「千咲さん、よろしくね〜♪ 今、人手が足りなくて困ってるのよっ!」
サターニャ「あら? ふっふっふ……わざわざあなたの方からココにやって来てくれるなんてっ!!」
サターニャ「もちろん、あなたも私の配下になりに来たのよね〜?」ニヤッ
タプリス「わ、私は白羽先輩に言われて、ココにいる天真先輩を助けに来たんです〜っ!!」
タプリス「断じて、あなたの配下に成りに来たわけじゃありませんよっ!?」
69 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 06:59:31.00 ID:L0GVpb+LO
ヴィーネ「でもタプちゃん……ここに居るみんなは、全員サターニャの配下なのよ?」
タプリス「えっ……? いやいや〜、何を言っているんですか月乃瀬先輩っ!! 冗談は止めてくださいよぉ〜♪」
田中「千咲さん……ここにあるお菓子は、み〜んな胡桃沢さんが主体になって作っているものなのよ?」
上野「この今やってる販売計画だって、胡桃沢さんが全部中心になって、纏め上げたものなのよ?」
タプリス「えっ? えっ? いや、あの……みなさん、冗談ですよね?!」
サターニャ「もちろん、あのガヴリールだって、私の配下よ〜っ!!」ドヤァ
タプリス「えっ? ええええ〜っ!?」ガーン
タプリス「嘘ですよね? 嘘だと言ってください、月乃瀬先輩〜〜っ!!」
ヴィーネ「うーん、嘘じゃないのよねぇ、これが……」
70 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 07:01:32.14 ID:L0GVpb+LO
サターニャ「フッフッフッ……さあ、どうするの? あなたも、私の配下になってみる?」ドヤァ
タプリス「ぐっ……わ、私は天真先輩が困ってるって言うからここに来たのに〜っ!!」
ヴィーネ「タプちゃん、とりあえずお菓子でも食べて落ち着いたらどうかしら?」
タプリス「こ、このお菓子はっ!? いま学校中で話題になっている、数量限定のお菓子じゃないですかっ!!」
田中「今日の放課後は、一人一個で販売制限をさせて頂いているこのお菓子、ですが……」
上野「我々の組織に下ると言うのならば……特別に、いくら食べても構いませんよねぇ?」
サターニャ「クックック……まあそういう事よ、私の配下になると言うのならば、特別にいくら食べても良いわねっ!!」
タプリス「ぐぐっ……つまり、その一個はべつに普通に食べてもいいって事ですよね?」
タプリス「要は、その一個だけで我慢をすればいいだけの話じゃないですか〜っ!!」
タプリス「こんな、お菓子ぃ……えっ? お、おおお美味しい〜っ!? な、なんですかコレぇー!!?」パアア
71 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 07:03:03.49 ID:L0GVpb+LO
サターニャ「なーはっはっはっ!! どうかしら〜? 私たちの作ったお菓子、美味しいでしょ〜♪」
タプリス「ぐぐっ……お、お金は払いますからもう一個っ!!」
田中「うーん、それは……ちょっとダメですよね〜?」ニタァ
上野「配下以外の人に、これ以上のお菓子は食べさせられませんよねぇ〜?」ニヤニヤ
ヴィーネ「もう、みんな意地悪しないのっ!! ほらタプちゃん、もっとお菓子食べてもいいわよ〜?」
ヴィーネ「それと、配下と言っても……ただ一緒に、お菓子を作る仲間ってだけなんだからねっ♪」
サターニャ「ちょっ……ヴィネットぉ〜〜!?」
タプリス「なーんだ、ビックリしました……なら、私も皆さんのそのお菓子作りの仲間に入れさせてくださいっ!!」
タプリス「それと……胡桃沢先輩、本当にお菓子、すごく美味しいですよっ!! 私もこのお菓子のためなら、喜んで協力をしますねっ♪」
72 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 07:04:24.51 ID:L0GVpb+LO
──タプリスが、仲間に加わった……!!
タプリス「今いる外の人たちは、このお菓子が一個しか食べられないんですよね……」
ヴィーネ「そうよ? だから明日には、もっと食べて貰えるように、いっぱい作らなきゃいけないわね!」
サターニャ「でも無理はしない事よ? 睡眠時間を削ったり、学業をサボってまでは論外なんだからねっ!」
上野「あはは、天真さんに言われちゃってますからね〜!」
田中「そういえば、白羽さんは何処に?」
タプリス「白羽先輩は、材料の買い出しに行くとか言ってましたよ?」
タプリス「他にも要るものが沢山あるとか、なんだとか……」
ヴィーネ「ラフィに任せとけば、物資の心配はいらないわ! 私たちは、お菓子作りに専念しましょ?」
サターニャ「私が必要だと思った物も、いっぱい頼んでしまったからね……ラフィエルの方も、きっと大変よ?」
73 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 07:05:32.86 ID:L0GVpb+LO
…………
……
ガヴリール「おーい、お前ら〜……おっ、タプリスもちゃんと手伝っているな〜!!」
タプリス「天真先輩っ!! 外はもういいのですか? 私が来た時には、凄まじい人だかりでしたけど……」
委員長「そろそろ下校時刻だからね……切り上げて来たわよ?」
ヴィーネ「……ってことはお菓子、今日の分はなんとか乗り切ったってことねっ!」
サターニャ「よし、これで今から作る分が明日のストックになるのねっ!! まだまだいっぱい作るわよ〜♪」
田中「一人一個だとして、逆算すると……うわ、ほぼ全校生徒が買いにきたんじゃないですかね〜?」
上野「外の販売も大変だったでしょ、二人ともお疲れ様っすねっ!!」
ガヴリール「ああ、それな……グラサンが生徒たちの列を纏めるのを手伝ってくれたんだ」
委員長「さすがに私だけじゃ誘導し切れなかったから、ほんと助かったわ……」
74 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 07:07:13.21 ID:L0GVpb+LO
サターニャ「グラサンがっ? へぇ〜、アイツも気が利くじゃない!!」
サターニャ「それに、ガヴリール……あんたの方も、さすがね?」
ガヴリール「一人10秒、1分6人、1時間で360人……まっ、私の手に掛かればこんなもんだな!!」
ガヴリール「ただ、今日は一人一個という制限だったから……それで手早く販売しやすかっただけだぞ?」
委員長「さすがに毎日コレだと厳しいわよ? 先生も、毎日手伝ってくれるわけじゃないんだし」
田中「明日からは個数制限、無しですよね? お釣りとかでも結構手間取っちゃうでしょうね……」
サターニャ「外の販売に、人数を割いた方がいいのかしら? 今のままだとガヴリールの負担が大きいわね……」
ヴィーネ「中は中で大変だけど……タプちゃんも来てくれたんだし、なんとかなるわよ?」
タプリス「わ、私はテキパキ動くのは苦手で……人の誘導とかも、あまり自信がないんですけど……」アセアセ
上野「私も、そういうのはちょっと……誰が外に行くべきか、悩みますねこれは」
75 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 07:08:20.41 ID:L0GVpb+LO
ラフィエル「はいはーい、みなさ〜んっ!! お疲れ様で〜す♪」
上野「白羽さん……ちょっ!? その山のような荷物は、一体なんなんですか〜!?」
委員長「えっ、もしかしてコレ……まさか、券売機なのかしら?!」
ラフィエル「これがあれば、販売がスムーズになりますよ〜♪」
ガヴリール「ラフィ……よし、でかしたっ!! これで私の方も随分、楽になるぞっ!!」
ラフィエル「あと、食堂の方にも話を通しまして、お菓子を置いてもらえる事になりました〜♪」
田中「おおっ!? これで買ってくれる人をあっち側にも分散出来ますねっ!」
ヴィーネ「えっ……ってことは食堂のおばちゃん達も、もう私たちの協力者ってことなの? 凄いわ!!」
タプリス「問題がどんどん解決していく……白羽先輩、さすがですっ!!」
サターニャ「ラフィエル……あんた、今日仕事し過ぎでしょっ! ほんと有能だわね、あんたっ!」
76 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 07:10:17.69 ID:L0GVpb+LO
委員長「販売時の混雑が緩和されるのなら、誘導の方ももう必要なさそうね……私もこっちのお菓子作りを手伝うわ!!」
ガヴリール「私も売り子以外の時間は手伝うんだからな? どんどん作り上げるぞっ!!」
ラフィエル「もちろん、私も仕入れ以外の時間はお手伝いしますよ〜! じゃんじゃん作っていきましょうねっ♪」
サターニャ「これと、良し……やった、全部揃ってるっ! これならバリエーションも増やせるわっ!!」
田中「一時はどうなるかと思いましたが……これならお菓子のストックの方が貯まりそうですねっ!」
ヴィーネ「よく考えたら、今日は早朝から作った分だけでやり繰りをしていたんだもんね、私たち!」
上野「こうやって放課後にじっくりお菓子を作り貯めていたら、明日以降は焦らなくても大丈夫ですよっ♪」
タプリス「あ、あの〜……下校時刻がもう過ぎているんですけど、皆さんはまだ帰らないんですか?」
ヴィーネ「用事があるのなら帰っても大丈夫よ? ここでの無理強いは、誰もしていないだから、ね?」
委員長「ちなみに、ちゃんと学校の許可は取ってあるわよ?」
77 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 07:11:20.86 ID:L0GVpb+LO
タプリス「い、いえ……もちろんっ! 私だって皆さんが帰るまでお付き合いしますよ〜っ!!」
ガヴリール「よし、タプリス!! お前は私たちが作ったこのお菓子をどんどん包装していくんだっ!」
ラフィエル「外が真っ暗になったら、休憩して夜御飯にしましょう♪ 皆さんは何が食べたいですかね〜?」
ヴィーネ「あっ、それなら晩御飯は私が作るわよ? お菓子だけじゃなく、ちゃんとした物も食べないとねっ!」
田中「ここは調理部ですからね、お菓子以外の材料もちゃんとありますよ〜♪」
上野「冷蔵庫の中の野菜は腐る前に使い切ってくださいね? まあ月乃瀬さんなら、心配は要りませんけど……」
委員長「今見たら、なんかお菓子や晩御飯の材料以外にも、パンだとかアイスだとか色々と増えているんだけど……」
サターニャ「いつの間にか部屋に敷き布団なんかもあるわね……もう、此処を私物化する気満々でしょあんたっ!」
ラフィエル「ふふっ、学校側の許可はちゃんと取ってま〜す♪」
78 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 07:13:11.10 ID:L0GVpb+LO
……わいわいっ!!
田中「こうして振り返ってみると、もうこの学校の制圧は完了しているような気がしてきますよね……」
上野「確かに、今日の状況を見てるとそれも過言ではない気がしますよね〜♪」
委員長「既に全校生徒が、胡桃沢さんのお菓子中毒になっていると言ってもいいくらいだわ……」
ガヴリール「今日の状況を間近で見てた私が言うが、それは間違いないな……」
ガヴリール「お前は……たった1日で、この学校を制圧しちまったんだよ!」
サターニャ「ふふん、当然よ? なんせ夢は世界征服なんだからねっ!!」
ヴィーネ「この先、この学校自体を拠点にしてしまうのもいいかもしれないわね〜!」
ラフィエル「ふふっ、生徒たちを全員お菓子作りの作業員にさせて……それもまた、素敵な事ですよね〜♪」
委員長「あなた達の考える事は恐ろしいわ……でも、実際にそれも可能なのかもしれない」
ガヴリール「お菓子作りに協力しなければお菓子抜き、だ……どうだ、簡単だろう?」ニヤッ
上野「あ、悪魔がいるっ!! ここに悪魔がいますよぉ〜っ!?」
タプリス「あはは……でもその手で、みなさん胡桃沢先輩の手に落ちたんですよね?」
79 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 07:13:55.67 ID:L0GVpb+LO
サターニャ「ふふ、みんなっ! 私のお菓子の魔翌力は、それだけじゃないわよ〜?」
サターニャ「私は洋菓子店の娘で、小さい頃からこのお菓子を食べ続けてきてるわけだけど……」
サターニャ「どう? 私のスタイルは?」クルッ
委員長「えっ? ま、まさか……」
ガヴリール「おいおい、サターニャ……まさか、それは流石に冗談だよな?」
ラフィエル「サターニャさんって、そういえば……スタイル、凄く良いですよね?」
ヴィーネ「確かに、小さい頃からお菓子を食べ続けてきたら……もっとこう、太っててもいいはずよね??」
田中「えっ、なんすかそのチート……」
上野「もしかして、これって胡桃沢さんの無双話だったりするんですか……!?」
タプリス「チートは良くないですよ、胡桃沢先輩っっ!!」
80 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 07:15:04.21 ID:L0GVpb+LO
サターニャ「ふふんっ♪ 私のこのスタイルの良さが、何よりもの証拠よっ!!」
サターニャ「ちなみにお父様も、お母様も、弟も……家族の中で太っている人は一人もいないわっ!!」
委員長「嘘っ……!? 洋菓子店の家なのにっ!?」
ガヴリール「母親も、弟も、かよ……家族が全員とか、お前ん家のそのお菓子は一体どうなってんだよ!?」
ヴィーネ「今ここに、サターニャ家の恐るべき事実を思い知ったわ……」
ヴィーネ「確かに、サターニャの家族は洋菓子店なのに、誰も太っていないっ!!」
ラフィエル「サターニャさんって、肌のツヤも良いですし……その、凄く健康的ですよね??」
田中「もしかしてこのお菓子、デメリットが無いのですか〜!?」
上野「正直、食べ過ぎによる弊害を懸念していたのですが……これは」
タプリス「もはや『悪魔が作る夢のお菓子』と言ったところですね、これ……」
81 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 07:17:01.00 ID:L0GVpb+LO
ヴィーネ「あははっ……『悪魔が作る夢のお菓子』で世界征服〜っ!! すごく良いじゃないっ♪」
ラフィエル「ふふっ、学校以外の支店もそろそろ考えた方が良さげですね〜♪」
ガヴリール「それなら良い場所があるぞ、マスターの喫茶店に置いてもらおうっ!」
サターニャ「あそこの喫茶店ねっ! あのマスターなら、話せば引き受けてくれそうだわ!!」
上野「うわー、さっそく学校以外の場所にも進出開始ですかっ!!」
委員長「あなたたち、学校以外の場所についても既にアテがあるのね……恐れ入ったわ!」
田中「学校外となると、もう本格的に経営ですよこれはっ!!」
タプリス「あわわっ……私、いつの間にか凄い事に巻き込まれちゃってますっ!」
ガヴリール「あのマスターも、きっと店が繁盛して喜ぶだろうなぁ……いつもは閑古鳥が鳴いている状態だし」
82 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 07:17:49.41 ID:L0GVpb+LO
ラフィエル「私は、あのマスターの作る珈琲は本物だと思うんですよね〜」
ラフィエル「お菓子と珈琲……この組み合わせは、きっと強力な武器になりますよ〜♪」
ヴィーネ「きっかけさえあれば、あのマスターの淹れる珈琲だって世間的に広まるかもしれないわね!」
田中「その珈琲がもし好評なら、こちら側にも仕入れましょうよっ!」
上野「これは、鬼に金棒な予感がしますね……っ!!」
サターニャ「ふふん、珈琲に合うお菓子をチョイスして、送り付けてやるわっ!!」
サターニャ「あのマスターも、私のこのお菓子で骨抜きにしてやるんだからね〜っ♪」
委員長「そこの喫茶店と、話が上手く纏まれば……遂にこのお菓子も世間一般に出回るのよね」
タプリス「な、なんだかワクワクしてきちゃいましたよ、私っ!!」
ガヴリール「フン、あのマスターにも私という人材を雇えた事を、感謝させてやるんだからなっ!!」
83 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 07:19:04.80 ID:L0GVpb+LO
ヴィーネ「問題は、私たちが1日で作れるお菓子の量よね……足りるのかしら?」
上野「学校の生徒と、喫茶店で売る分……今の私たちで、ギリギリで賄える範囲ですかね?」
委員長「こうやって毎日、私たちが放課後にお菓子作りしてて……それでなんとか間に合う範囲かしら?」
ガヴリール「いずれは世界征服をするんだぞ? もっと大量に生産する目処を早く立てておいた方がいい」
ラフィエル「ふふっ、学校の生徒たちに協力してもらって大量生産をする……それの構想と、方法ですよね?」
ラフィエル「大丈夫です、私がその大量生産を可能にしてみせますっ!!」
サターニャ「あんた、ほんと頼もしいわね〜……そっちの構想は、任せたわよっ?」
田中「うわー、なんかもう学校中が白羽さんの手によって改造されてゆく未来が見えてきますよ……」
タプリス「なんだか、どんどん話が具体的に広がっていってて恐ろしいですーっ!!」
84 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/16(土) 07:20:37.49 ID:L0GVpb+LO
ラフィエル「でもとりあえず、明日の第一目標は喫茶店の攻略ですよ〜? まずは順番に行きましょうっ!!」
田中「そうですね、まずは支店を確保して、外での販売を実際に可能にしてからにしましょうよ」
上野「現在の規模なら、私たちでまだ間に合う範囲ですからねっ!」
ガヴリール「まぁ交渉の方は私に任せとけばいいんだけどな……どうせ、明日はバイトに行くついでなんだし」
ヴィーネ「券売機になったのなら、接客の方は私でもこなせると思うわっ! ガヴ、明日は早めに切り上げてもいいわよ?」
ガヴリール「放課後直後のピークだけは私がちゃんとこなしてやるよ……バイトなんて、その後でも間に合うからなっ!」
サターニャ「ガヴリール、あんたには喫茶店支部での代表を任せるわねっ! そっちをメインにしても構わないのよ〜?」
ガヴリール「はっ? やだよ、喫茶店支部での代表はまあ引き受けるが……私は普段はここで、お前の近くにいるんだからなっ!」
委員長「天真さんって、もしかしてかなりのツンデレなのかしら……?」
タプリス「あわわっ、天真先輩が……なんだか、ただ照れ隠ししているだけのように見えます〜っ!?」
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