穂乃果「なんでも屋だよ!」ことり「第3部ですっ!」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:27:08.42 ID:6uGB3SGf0
穂乃果「なんでも屋だよ!」海未「第2部です。」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1502364270/
の続きです

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1504614428
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:28:51.75 ID:6uGB3SGf0
第9話「なんでも屋とことり」


フランス パリ−


?? カチカチ…

??「ん〜…やっぱり、この子いいわねぇ〜…」

?? パンッパンッ

黒服「お呼びでしょうか」

??「このサイトで服あげてる子宛に、留学届け出して欲しいんだけど、できる?」

黒服「…日本ですか…。今回は、また随分遠くですね…お任せください」

??「ふふっ…なるべく早くね…」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:29:22.07 ID:6uGB3SGf0
日本 ことり家−


ことり「あ、二人ともいらっしゃ〜い♪」

花陽「お、おじゃまします…!」

にこ「おじゃまするわ」

ことり「ふふっ、服は二階にあるから、さっそく行こうか♪」

花陽「は、はい…!」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:29:51.30 ID:6uGB3SGf0
ことり部屋−


花陽「わぁ〜…すごい…」

にこ「すごいわね…本当にこれ全部、ことりが作ったの?」

ことり「そうだよ〜、作るの楽しくって♪」

花陽「ほ、本当に、この中から何着か頂いちゃってたいいんですか…!?」

ことり「うん!いいよ、沢山あるしね。それに、二人に使って貰えればお洋服も喜ぶと思うから」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:30:25.59 ID:6uGB3SGf0
にこ「ん〜…でも、これだけあると悩むわね」

ことり「じゃあ、にこちゃん!これなんてどうかな?」

にこ「あっ!いいわね〜。ことり、あんたセンスあるわね」

ことり「えへへ」

花陽「私も何にしようか悩みます…!」

ことり「花陽ちゃんには〜……これはどうかな?」

花陽「わっ〜!すごい可愛い…!私、これにします…!」

にこ「ほんと、すごいわね、ことり。あんたファッションデザイナーの才能あるわよ」

ことり「えへへ、ありがとー。実は、ファッションデザイナーは私の夢なんだ…!」

花陽「夢…!すごいです!ことり先輩なら絶対なれますよ!応援します!」

にこ「いいじゃない、私も応援するわ」

ことり「二人ともありがとー♪今日は、ことりの服の最初のお客さんとして、存分に楽しんでいってくださいね♪」

花陽「はい…!」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:31:11.49 ID:6uGB3SGf0
夕方−


にこ「ほんとに、こんなに沢山貰っていいの?」

花陽「そうですよ、さすがに悪いです」

ことり「いいのいいの♪貰って貰って」

にこ「そう?じゃあ、今度何かお返しするわね」

花陽「私も、今度何かお返しします…!」

ことり「ふふっ、ありがとう二人とも。楽しみにしてるね♪」

にこ「それじゃあね、今日はありがと」

花陽「おじゃましました…!」

ことり「うん、じゃあね〜バイバーイ♪」

ガチャリ

ことり(二人とも私の作った服喜んでくれてた…)

ことり(嬉しいな…♪)

ことり(なんか、夢への第一歩を踏み出した気がするなぁ)

ことりママ「ことり〜」

ことり「ん?なにー?」

ことりママ「あなた宛に国際便が来てるわよ?何かあったの?」

ことり「え?国際便?」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:32:02.97 ID:6uGB3SGf0

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ことり部屋−



ことり「差出人…マダムA?誰だろ…」

ことり ビリビリ…

ことり「…なになに…」

ことり「…!?」

ことり(これって…フランスのデザイナースクールへの留学申し込み…!?)

ことり(す、すごい…!)

ことり「お母さーん!すごいよ!私パリに留学できるかも!」

ことりママ「えぇ!?留学!?」

ことり「うん!私のサイトを見てくれたみたいで、それで是非来て見ないか!って」

ことりママ「すごいじゃない、ことり!」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:32:28.64 ID:6uGB3SGf0
ことりママ「それで、いつ頃から行くの?」

ことり「それが今すぐ来て欲しいってあって…」

ことりママ「今すぐ?何かそれ、ちょっとおかしくない?今、夏休み直前よ?」

ことり「そうだよね…それに、留学って事は、お母さんとも、なんでも屋のみんなともお別れしなきゃなんだよね…」

ことりママ「そうね….私もことりと会えなくなるのは寂しいわ…」

ことり「お母さん…」

ことりママ「でもね?ことり、決めるのはあなたよ。あなたが行きたいならお母さんは全力で応援するわ。きっと、なんでも屋のみんなもそう言ってくれるはずよ」

ことり「…」

ことり「私は…」

ことりママ「まあ、そう焦って決断しなくてもいいわ。じっくり考えて決めてね」

ことり「うん…」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:33:17.01 ID:6uGB3SGf0
次の日−

なんでも屋部室−


穂乃果「えええ!!??留学!?」

ことり「うん…」

穂乃果「すごいじゃん!ことりちゃん!」

穂乃果「確かに、ことりちゃんの作る洋服すごいもんなぁ〜」

ことり「あはは…」

海未「ちょっと、待ってください!ことりが留学するという事は、しばらく会えなくなるという事ですよ?」

穂乃果「あっ……」

ことり「…」

海未「しかも、今すぐ来て欲しいって…」

真姫「…」

にこ「…」

穂乃果「…じゃ、じゃあ、留学に行っちゃったら、もう会えなくなっちゃうの…?」

ことり「うん…卒業までは…」

穂乃果「そんな…」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:33:47.19 ID:6uGB3SGf0
真姫「…ことりはどうしたいのよ」

ことり「私は…」

理事長 ガチャリ…

穂乃果「り、理事長先生!」

理事長「こんにちわ、なんでも屋の皆さん。活動中にごめんなさいね…ちょっと、ことりを借りていいかしら?」

海未「あ、はい。大丈夫ですが、」

理事長「ごめんね?ことり、行くわよ」

ことり「あ…う、うん」

ガチャリ バタン…
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:34:33.85 ID:6uGB3SGf0
理事長室−

ことり「どうしたの?お母さん」

理事長「ちょっと、留学の事についてね」

理事長「これを見て」スッ

ことり「あっ…これは、私に留学届けを出してくれたデザイナースクール…」

理事長「そう…一応調べて見たんだけどね、結構すごいのよ。毎年何人ものトップデザイナーを輩出してて…」

ことり「本当だ…」

理事長「施設や留学設備も整っているし、行けば、きっとことりの夢が大きく広がると思うわ」

ことり「…う、うん」

理事長「…」

理事長「…なんでも屋が気になるのね」

ことり「…!」

理事長「いいのよ、あなたがしたいようにすれば。お母さんもそれが幸せだから」

ことり「お母さん…」

ことり「ありがとう…私、なんでも屋のみんなと、もう一回話してくる…!」

ガチャ!
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:35:01.67 ID:6uGB3SGf0
ことり(…)

ことり タッタッタッ…

ことり(…本場フランスの名門デザイナースクール…)タッタッタッ

ことり(きっと、そこに行けば私の夢は叶うんだと思う…)タッタッタッ

ことり(今を逃せば、もう二度とないぐらい絶好のチャンス…)タッタッタッ

ことり(でも…)タッタッ……

ことり ガチャ!

穂乃果「あっ!ことりちゃん!」

ことり「みんな…」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:35:49.36 ID:6uGB3SGf0
海未「ことり、私達の事は気にしなくていいのですよ?」

ことり「…!」

海未「先ほど、ことりがいない間に、私達も話し合いました…」

海未「そしたら、全員が同じ意見でした」

ことり「…!」

海未「ことり、私達はあなたの意見を、なによりも尊重します。あなたが一番したいと思った事を選択してください。そうしてくれる事が私達の願いでもあるのです」

にこ「そうよ、あんたがフランスに行きたいなら、私達は全力で応援するし、残るなら残るで、いつも通りやるだけよ」

真姫「だから、私達の事は気にしなくていいのよ」

穂乃果「ことりちゃん!正直言うと…穂乃果はこのまま、ことりちゃんとなんでも屋やってたいよ…。でもね、ことりちゃんの夢の邪魔をしてまで、続けて欲しいとは思わない…!」

穂乃果「だから….う…うぅ……」ウルウル

ことり「穂乃果ちゃん…!」

穂乃果「う…うう…やっぱり、ことりちゃんがいなくなるのは寂じい゛よ゛っ〜!!」オーイオイオイ

ことり「穂乃果ちゃ…」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:36:48.44 ID:6uGB3SGf0
ことり「大丈夫だよ、穂乃果ちゃん」

穂乃果「ふぇ…?」ウルウル

ことり「私、決めた!なんでも屋に残るよ!」

穂乃果「ほ、ほんと!?」

海未「い、いいのですか…?ことり」

ことり「うんっ!」

にこ「うんって…あんた、デザイナーになるのが夢なんでしょ…!絶好のチャンスじゃない!」

真姫「そうよ、こんな機会二度と無いわよ」

ことり「確かにそうだよね…」

ことり「でも、私の一番やりたい事はなんでも屋だから」

ことり「それに、穂乃果ちゃんが泣いてるのに、フランスになんて行けないよ!」

穂乃果「ことりちゃ…」

海未「はぁ…ことり、さっきも言いましたが、私達の事は気にしなくていいのですよ」

穂乃果「そ、そうだよ?穂乃果泣いちゃったけど、ことりちゃんのやりたい事してくれるのが一番だよ」

ことり「ふふっ、いいんだよ、海未ちゃん、穂乃果ちゃん。私は、二人の事が、なによりも大切だから…!そんな二人を悲しませてまで、やりたい事なんてないよ!」

穂乃果「ことりちゃ…」

穂乃果「ことりちゃーん!」ガバッ!

海未「ことりっー!」ガバッ!

ことり「わわっ!二人とも〜」

穂乃果「うぅ…よかったよぉ…ことりちゃんがいなくなっちゃったら寂しかったんだよ〜…」オーイオイオイ

海未「わ、私もです…!言葉では、あんな事言ってましたが、ほんとはことりに行って欲しくなかったんです〜…」オーイオイオイ

ことり「あはは…もう、大丈夫だよ〜」

真姫「はぁ…バカな人達ね…辛いなら辛いって言えばいいのに…」

にこ「とか言っちゃって、真姫ちゃんも本当は辛かったんじゃないの〜?」

真姫「まあ…辛かったわ」

にこ「あれ?今日は、やけに素直ね」

真姫「ふふっ…なんか、あのバカ3人見てたらね…素直にもなるわ」

にこ「バカ3人って……まあ、バカ3人か」

穂乃果「ことりちゃあ〜…」オーイオイオイ

海未「ことりい〜」オーイオイオイ

ことり「あはは…二人とも〜」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:37:57.38 ID:6uGB3SGf0
次の日 朝−


穂乃果「あれ?ことりちゃん、その手に持ってる封筒なに?」

ことり「あー、これは、留学を辞退する申し出だよ」

海未「そうですか…本当にいいんですね?」

ことり「うん…!デザイナーは、卒業してからでも、なれるから!それに、私には、なによりも大切な事があるからね…!」

ことり タッタッタ… ピタッ

ポスト ストン…

ことり「これで良しと…!」

ことり「さ!二人とも行こっ!」

海未「はい…!」

穂乃果「うん…!」

ことり(ふふっ…やっぱり、この二人を置いてフランスになんて行けないよね…!)

穂乃果「あ…!明日から夏休みだしさ!なんでも屋のみんなで海行こうよ!」

海未「海未は私ですが?」

穂乃果「いや、海未ちゃんじゃなくてぇ〜…」


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16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:39:21.05 ID:6uGB3SGf0
フランス パリ−


黒服「マダム、例の日本人から返事が届いています」

マダムA「おぉ〜!遂に来たのね!待ちくたびれちゃったわぁ〜」

マダムA「そこで読み上げて頂戴。ま、内容は分かってるけどねぇ〜」

マダムA(こんなに、いい条件で留学なんだもの…断るわけないわ)

黒服「はっ…」ビリビリ

黒服「…」

マダムA「…どうしたのよ…はやく読みなさいよ」

黒服「はっ…、申し上げにくいのですが…」

マダムA「?…なに?」

黒服「お断りします…と」

マダムA「!?」

マダムA「お断り!?」

黒服「はい…」

マダムA「ど、どうしてよ…!!」

黒服「ここには、学校での部活動…「なんでも屋」なるものを優先したいと書かれています…」

マダムA「なんでも屋あ〜?」

マダムA「なによそれ!留学を辞退するまでの事なの!?」

マダムA「許せない…!私の思い通りになりないなんて…!!」

マダムA「なんでも屋だかなんだか、知らないけど、なにがなんでも来させてやる…!」

マダムA 「ぐぬぬ…」カチカチ…

マダムA「…ん?…なによ、これ」

マダムA「この子の通ってる音ノ木坂学院って、めちゃくちゃ生徒数少ないじゃないの」

マダムA「一年生にいたっては、ひとクラスしかない…」

マダムA「…」

黒服「強引に連れてきましょうか?」

マダムA「…いえ、そんな必要はないわ」

マダムA「いい事思いついたから♪」

マダムA「あの子は今に、喜んでここに来るようになるわ…ふふふ…」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:40:26.68 ID:6uGB3SGf0
日本 ことり家−


ことり「はぁ〜夏休みは夏休みで暇だな〜」

ことり「穂乃果ちゃんと海未ちゃんに声かけてみようかなぁ〜」

ことりママ「ことり〜、また、あのマダムAって人から手紙が来てるわよ〜」ガチャリ

ことり「ええ!?またぁ?一回お断りしたんだけどなぁ〜」

ことり ビリビリ

ことり「ええっとー…なになに〜…」

ことり「…!?」

ことり「こ、これって…」

ことり「こ…断れば…廃校にする?」

ことり「私の権限を持ってすれば、廃校寸前の高校の一つや二つ潰すのは簡単な事…!?」

ことり「そ、そんな…嘘でしょ…?」

ことり「私一人のためにここまで?」

ことり(う…嘘に決まってる…!)
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:41:11.60 ID:6uGB3SGf0
ことり「お、お母さんー!」ガチャ!

ことりママ「あら、どうしたの?ことり。顔色悪いわよ?」

ことり「…お、音ノ木坂って廃校にならないよね??」

ことりママ「…!?」

ことりママ「ことり、あなた一体どこでそんな事聞いたの!?」

ことり「!?」

ことり「……本当なの?」

ことりママ「……確定ではないわ。でも、昨日急に連絡があって…」

ことりママ「でも、安心して。こんな急に決まる事ではないし、いくらなんでも、おかしいわ。きっとすぐに訂正されるはずよ」

ことり「…」

ことり(違う…本当に廃校になっちゃうんだ…)

ことりママ「…ことり?」

ことり「あ…、う、うん!そうだよね!そんな簡単に廃校にはならないよね!ありがとうお母さん!」タッタッタッ

ことりママ「え、えぇ…」

ことり(こんな事誰にも言えない…!)タッタッタッ

ことり(私が…私がなんとかしなくちゃ…!!)タッタッタッ

ことり ガチャリ…

ことり(でも…どうすれば………)

ことり(………………)


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19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:42:12.53 ID:6uGB3SGf0
次の日 穂乃果家


穂乃果「はぁ〜夏休みは夏休みで暇だな〜」

穂乃果「ことりちゃんと海未ちゃんに声かけてみようかなぁ〜」

携帯 プルルルルルル…

穂乃果「お!ことりちゃんだ!ナイスタイミングだね〜」

穂乃果「もしもし、ことりちゃん?」ガチャ

穂乃果「….え?…うん、どしたの?」

穂乃果「なんか、ことりちゃん元気無くない?」

穂乃果「…大丈夫?そっか…それで大事な話ってのは…?」

穂乃果「………」

穂乃果「え?……」


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20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:42:50.13 ID:6uGB3SGf0
海未家


穂乃果「……」

海未「……」

穂乃果「おかしいよ…」

海未「…穂乃果…」

穂乃果「急に留学だなんて…それに、明日出発しちゃうなんて…」

穂乃果「今日は準備で忙しいとかで会ってくれないし…」

海未「そうですよね…」

海未「ことりらしくありません…」

海未「それに…電話口のことりは、どこか寂しげに思えました…」

穂乃果「うん…穂乃果もそう思った…留学に行きたそうには思えなかったよ…」

海未「…」

海未「ですが、ことりは留学に行くと言ったには言いましたし、私たちが止めるのは、ことりの意見を無視する事になってしまいます…」

穂乃果「…」

海未「穂乃果……気持ちはわかりますが、ことりと会えるのは明日が最後です…。笑って送ってあげましょう?」

穂乃果「う…うん」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:43:56.59 ID:6uGB3SGf0
次の日−

空港−


花陽「ことり先輩が、いなくなっちゃうなんて寂しいですっ…」

凛「凛も辛いにゃ…」

ことり「凛ちゃん…花陽ちゃん…」

にこ「ほらほら、二人とも湿っぽくならないの!ことりが行きづらくなっちゃうでしょー」

絵里「そ゛…ぞうよお〜…泣いちゃ゛だめよお゛〜」オーイオイオイ

希「なんでエリチが一番泣いとるんや…」

真姫「そうね、一番泣きそうな人が泣いてないのに…」

穂乃果「…」

海未「穂乃果…」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:45:19.56 ID:6uGB3SGf0
ことり「穂乃果ちゃ…」

ことり「ごめんね?穂乃果ちゃん、卒業したら帰ってくるからね?」

穂乃果「ことりちゃん…」

穂乃果「……」

穂乃果「……無理してない?」

ことり「…!?」

海未「っ…そ、そうです!ことり、あなた何か抱え込んでませんか!?」

にこ「ちょ、ちょっと!あんた達!ことりの意見を尊重するんじゃなかったの!?笑って送ってやんなさいよ!」

海未「………そ、そうですね…。すみません…」

海未「ことり!あっちに行っても、私たちは友達ですからね!困ったらいつでも電話してくださいねっ!」

ことり「海未ちゃん…」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:45:54.00 ID:6uGB3SGf0
穂乃果「ことりちゃん…私は、正直まだ納得いかないよ」

にこ「ちょっと!穂乃果!」

海未「にこ!」

にこ「っ…」

ことり「…」

穂乃果「でもね、きっと、ことりちゃんの事だから、適当に決めた事ではないんだと思う…」

穂乃果「私は、やっぱり辛いけど、ことりちゃんの決めた事だから…」

穂乃果「……応援するよ…!頑張ってね…!!ことりちゃん!!」

ことり「っ…」ウルウル

ことり(ダメ…泣いちゃダメだ…)

ことり「…っありがとう!穂乃果ちゃん!それに、みんなも!ことり、フランスでも頑張ってくるねっ…!!」
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:46:20.48 ID:6uGB3SGf0
ことり クルッ

ことり「それじゃあ、もう出発の時間だから…行くね…?」

ことり タッタッタッ…

花陽「あぁ…!ことり先輩っ!」

ことり タッタッタッ…

凛「行っちゃったにゃ…」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:47:40.06 ID:6uGB3SGf0
穂乃果「…」

海未「…」

真姫「良かったの?こんな最後で?」

穂乃果「…分からない」

にこ「ていうか、何なの?あんた達二人!幼馴染が夢追いかけて遠くに行くって言ってんだから、もっと応援してやんなさいよ!」

海未「ですが….」

にこ「あーもー!めんどくさいわねー!ご飯奢ってあげるから、元気だしなさい!」

凛「ほんと!?やったにゃー!」

にこ「ちょっと!凛には奢らないわよ!?」

希「ウチは焼肉がいいなー」

にこ「焼肉!?無理よ!そんな高いの!」

ワイワイガヤガヤ

穂乃果「……」


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26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:50:58.59 ID:6uGB3SGf0
次の日 ことり家 ことり部屋−


ことりママ「はぁー…本当に行っちゃったのね……」

ことりママ「この部屋も寂しくなるわねぇ…」

ことりママ「慌ただしく出て行ったから、汚いわね…掃除してあげましょうか」

ことりママ ゴソゴソガサガサ…

ことりママ「…ことり…あっちで楽しくやってるのかしら……」ゴソゴソ

ことりママ「最後の方はなんだか様子がおかしかったけど…」ガサガサ

ことりママ「………ん?…これは…」

ことりママ「…マダムAからの手紙ね…なんでクシャクシャにしてあるのかしら…」

ことりママ ガザガサ…

ことりママ「…ええっと…」

ことりママ「…」

ことりママ「えっ…!?」

ことりママ「……断れば…廃校にする…!?」

ことりママ「…な、なんなの!?これ!?」

ことりママ「もしかして…ことり、これを理由に……」
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:51:47.83 ID:6uGB3SGf0
フランス パリ−


ことり「な、なんなんですか!ここはっ…!!」

ことり「出してくださいっっ…!!!」

マダムA「ふふふ…ダメに決まってるでしょ♪あなたは、そこで一生私のために働くのよ?」

ことり「そんなっ!デザイナースクールはどうなったんですかっっ…!!」

マダムA「あぁ…あれは嘘よ。あなたを釣るためのね?」

ことり「で、でも!私ちゃんと調べましたっ!ネットにも………」

ことり「……あっ…も、もしかして……」

マダムA「気づいた?あのサイトも嘘よ。私の権力を持ってすれば、あのぐらい、どうって事ないのよ、ふふふふふ」

マダムA「あっ、それと、あなたの携帯、随分と着信があったわよ〜。いい友達を持ったのねぇ〜、羨ましいわぁ〜」

ことり「くっ……」

ことり(み…みんな……)
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:52:22.75 ID:6uGB3SGf0
日本 穂乃果家−


穂乃果 プルルルルルルル…

穂乃果「はぁ…また、ことりちゃん電話に出ないや…」

穂乃果「どうしたんだろ…」

電話 プルルルルルルル

穂乃果「ん?…ことりちゃんのお母さんからだ…なんだろ?」

穂乃果「はい、もしもし。高坂です」ガチャ

穂乃果「…?今すぐですか?…はあ…分かりました。向かいます」ガチャ

穂乃果「んー…なんだろ。急に家に来て欲しいって…」
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:53:03.01 ID:6uGB3SGf0
ことり家−

穂乃果「おじゃましまーす」

真姫「あっ、穂乃果来たわよ」

穂乃果「あれ?みんなも呼ばれたの?」

にこ「遅いわよ穂乃果。あんたが最後よ」

穂乃果「あ、うん。ごめんごめん」
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:53:59.13 ID:6uGB3SGf0
ことりママ ガチャ…

ことりママ「全員来たわね…」

絵里「理事長、今日はどうされたんですか?」

ことりママ「そうね…まず、誰かことりに電話をかけた人はいる?」

ことりママ「…」

ことりママ「……全員かけたのね…ありがとう」

凛「あっ…でも、凛は、たまたま繋がらなくて、お話はできなかったにゃ」

花陽「凛ちゃんも?私も繋がらなかったよ?」

ことりママ「それは、たまたまではないわ…。おそらくここにいる全員が繋がらなかったでしょう?」

全員「は、はい…」
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:55:51.44 ID:6uGB3SGf0
海未「理事長!ことりの身に何かあったんですか!?」

ことりママ「えぇ…おそらく、ことりは今、デザイナースクールには行ってないわ…」

全員「…!!??」

真姫「ど、どういう事!?ことりは、デザイナースクールに誘われたんでしょ!?ネットでも調べたし、確かなはずよ!」

ことりママ「それがね…そのサイト、無くなってたのよ…それに、この手紙を見て」

穂乃果「手紙…ですか?」

にこ「えぇっと…なになに?」

海未「断れば…廃校…に…する???」

絵里「な…なんなの…これは……」

ことりママ「ことりの留学先からの手紙よ…この手紙が来た次の日、急にことりが留学に行くと言いだしたわ…」

花陽「そ…そんな…じゃあ、ことり先輩は、音ノ木坂を廃校にしないために…?」
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:56:31.81 ID:6uGB3SGf0
真姫「ま、待って!こんなのおかしいじゃない!どうして、そこまでして、ことりを留学させたいの!?ていうか、こんな脅しを使ってくるなんて、どう考えても、普通じゃないわっ!」

希「真姫ちゃん、落ち着いて。今は焦る所じゃないよ」

真姫「っ…」

希「でも、確かに、真姫ちゃんのいう通りやね…。サイトが嘘だったり、こんな脅迫文を送ってきたり、電話が繋がらなかったり…」

海未「じゃ、じゃあ!ことりは今どこにいるのですか!」

ことりママ「分からないわね…連絡も取れないし、どうしようもないわ」

凛「そんな…」
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21:58:35.99 ID:6uGB3SGf0
全員「………………」

穂乃果「……やっぱり…そうだったんだ……」

海未「穂乃果?」

穂乃果「私が、あの時、もっと強く言ってれば…」

穂乃果「止められたのに…行かせちゃった…」

絵里「穂乃果さんのせいじゃないわ…私なんか異変に気づく事もできなかったんだから…」

穂乃果「でも…止められた…」

海未「…」

穂乃果「…」

穂乃果「決めた…」

穂乃果「私…行くよ、フランス」

全員「…!?!?」
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 22:01:16.38 ID:6uGB3SGf0
にこ「ちょっと、穂乃果!?本気で言ってんの!?」

希「そうやで?ことりちゃんがどこに居るかも分かってないのに…!」

穂乃果「それでも…行かなきゃいけない」

穂乃果「ことりちゃんは、学校が廃校にならないために…私たちの日常のために…自分を犠牲にしたんでしょ…?」

穂乃果「そんなことりちゃんが、今も辛い目にあってるかもしれないんだよ」

穂乃果「ことりちゃんは、私たち以上に大切な事はないって言ってくれた…」

穂乃果「それは、私も同じだよ。ことりちゃんが困ってるのに、助けにいかないなんて、ありえないんだよ…!!」

真姫「穂乃果…」

海未「…私も…同じです…!今もことりが辛い目にあってると思うと、いてもたってもいられませんっ!」

海未「私も行きます…!」

穂乃果「海未ちゃん…ありがとう」

にこ「はぁ…全く…」

にこ「穂乃果!海未!」

穂乃果、海未「…?」

にこ「なーに、二人だけで行こうとしてるのよ!ことりの事が大切なのは、あんた達だけじゃないんだからね?」

にこ「そうでしょ?」

凛「もちろんだにゃ!」

花陽「私もです!ことり先輩にはお世話になりました…!」

希「もちろん、ウチもや♪それにエリチも」

絵里「えぇ…!当然、私も一緒に行くわ」

真姫「言うまでもなく、私もよ。私も、ことりに助けられたわ。ことりが困ってるなら、今度は私が助ける番よ」

穂乃果「み…みんな…」

穂乃果「ありがとう……!!行こう!フランス!ことりちゃんを助けにっ…!!」
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/06(水) 19:04:35.39 ID:GSRXxKylO


−−−−−−−−−−−−−−−−−−


空港−

ガヤガヤ…ガヤガヤ…

希「えーみなさん、一刻も早くことりちゃんを助けに行きたい所ではありますが…その前に、絢瀬絵里さんからお話があります…」

絵里「えー…こほんっ…」

にこ「なによ、これ…」

絵里「これから、私たちはフランスに行くわよね?」

穂乃果「はい…そうですけど」

絵里「そしたら、きっと危険な事とかあるわよね?」

海未「そうかもしれませんね」

絵里「そんな危険な状態によ?その、先輩後輩とか邪魔じゃない?遠慮しちゃわない?」

凛「別に遠慮しないにゃ」

真姫「遠慮しないわ」

絵里「あ…そ、そう?」
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/06(水) 19:05:06.69 ID:GSRXxKylO
希「エリチ!めげないで!」

絵里「あ…う、うん…。その、遠慮しないにしても…その…」

花陽「なんですか?」

絵里「その…もう結構仲良くなったしぃ…」

絵里「先輩後輩とか無しに…」

凛「ほんと!?やったにゃー!前から、敬語めんどくさいなぁーって思ってたんだよねー。ありがとう!絵里ちゃん!」

絵里「う……え、絵里ちゃん…か…」

絵里(言い出したものの、いざ言われると悲しいものがあるわね…)

真姫「助かるわ、私も敬語とか苦手なのよね、絵里」

絵里「あ…あはは」

絵里「あれね、あの、「そんな急に言われても、絵里先輩にタメ口なんて無理ですっ!」みたいな展開はないのね…」

希「ドンマイやで、エリチ」

絵里「はは…」

にこ「しょうがないわよ…あんたポンコツだもの…」

海未「あっ!絵里がくだらない話をしている内に、もう出発時刻ですよ!行きましょう」

穂乃果「うん!それじゃあ、フランスにれっつごー!」
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/06(水) 22:24:15.46 ID:v/V7mKqN0


−−−−−−−−−−−−−−−−−−


フランス パリ−


フランス人「ペラペラペーラ」

フランス人「ペラペーラ」

穂乃果「おぉー…ここがフランス…!」

凛「何言ってるか全然分からないにゃ…!」

花陽「私、外国きたの初めてです…!」
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/06(水) 22:24:49.40 ID:v/V7mKqN0
海未「うぅ…言葉の通じない人が沢山…どうすれば…」アセアセ

フランス人「コニチワァ」

海未「えっ…こ、こんにちわ…」

フランス人「ペラペーラペラペーラ」

海未「う…うぅ…どうすれば…」アセアセ

希「ペラペーラペラペーラ!」

海未「希…?」

フランス人「ペラペーラ!ペラペラペーラ」

希「ペラペーラ!」

フランス人「ペラペーラー」

希「ペラペーラー」

希「ふぅ…大丈夫やった?海未ちゃん」

海未「希…あなた、フランス語できるんですか!?」

希「ふふっ、ちょっとだけやけどな♪」

海未「すごいですね…」
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/06(水) 22:25:28.07 ID:v/V7mKqN0
絵里「ほんとね…希は謎が多いわ…」

穂乃果「絵里ちゃんは、できないの?」

絵里「私はハラショーしか言えないわ…」

穂乃果「へぇーすごいね!」

にこ「いや、すごくないでしょ…」

真姫「希がフランス語できるなら、マダムAの事も聞けるんじゃない?」

希「そうやね、じゃあ、ちょっと聞いてくる」タッタッタッ

−−−−−−−−−−−−−−−−−−


40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/06(水) 22:26:05.24 ID:v/V7mKqN0
夜7時−


希「みんな、ごめんな〜」

花陽「そんな、希ちゃんが謝る事じゃないよ…!」

真姫「そうよ、マダムAが、フランスでは、誰もが知る有名なトップデザイナーって事が分かっただけでも、ありがたいわ」

凛「でも、そんなに有名なのに、誰も居場所は知らないんだよね…」

海未「そうですね…おかしな話です」

にこ「やっぱり、何か隠したい事でもあるのよ!」

絵里「そうね…とりあえず今日は、もう遅いし、ホテルに向かいましょうか」

穂乃果「うん…」

穂乃果(ことりちゃん…大丈夫かな…)


−−−−−−−−−−−−−−−−−−



41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/06(水) 22:29:23.53 ID:v/V7mKqN0
ホテル ロビー −


凛「にゃー…疲れたにゃ…」

花陽「今日一日、フランスの街を歩いたからねぇー…私も疲れたよー」

絵里「はーい、みんなー集まってー。部屋の鍵渡すわよー」

絵里「はい、これ、一年生3人の部屋ね」ジャラ…

凛「わーい!かよちんと真姫ちゃんと一緒の部屋だにゃー!」ガバッ!

真姫「わっ!ちょっと、凛!はしゃがないの!」

絵里「これは、2年生2人の部屋ね」ジャラ…

海未「はい…」

海未(2年生2人ですか…)
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/06(水) 22:29:54.38 ID:v/V7mKqN0
??「あれ?あなた達、もしかして日本人!?」

海未「へ?」

??「あー!やっぱり、日本人でしょ!私、日本大好きなの!侍!忍者!武士道ね!」

アリス「あっ、自己紹介が遅れたわね、私はアリス。よろしくね!」

海未「よ、よろしくお願いします」
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/06(水) 22:30:35.32 ID:v/V7mKqN0
アリス「あなた達、見た所、高校生のようだけど、何でフランスに?」

海未「あ、それは…ある人を探してて…」

アリス「ある人?誰?パリの人間なら、私が知らない人はいないわ。言ってみて?」

海未「ええ…マダムAという方なんですが…」

アリス「…!?」

海未「やはり、知ってはいますか…ですが、居場所までは…」

アリス「…知っているわ」

海未「え!?本当ですか!?」

海未「み、みなさん!この方が、マダムAのいばしょ…むぐっ…!?」

アリス「それ以上は、ここで言っちゃダメよ。続きは私の部屋で話しましょ?他のみんなもそれでいい?」

絵里「は、はぁ…」


−−−−−−−−−−−−−−−−−−


44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/06(水) 22:31:26.47 ID:v/V7mKqN0
アリス部屋−


アリス「なるほどね…あなた達がマダムAを追ってる理由は分かったわ」

アリス「辛かったわね…」

穂乃果「アリスさん!ことりちゃんは無事なんでしょうか?」

アリス「命に別状は無いはずよ、ただ、一切の自由は奪われているだろうけど」

穂乃果「そ、そんな…」
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/06(水) 22:32:19.61 ID:v/V7mKqN0
アリス「私にはね…妹がいるの…」

アリス「服を作るのが上手でね…将来はデザイナーになるんだっていつも言ってた…」

海未「ことりと同じですね…」

アリス「そう…だから、マダムAに攫われた…ことりちゃんと同じ手口で…」

花陽「えっ…攫われた…なんで…」

アリス「マダムAはね、ここフランスじゃ知らない人がいない程の有名なデザイナーよ。いつも今までとは全く違う革新的なデザインを打ち出す事で有名なの」

アリス「なんで、そんな事ができるか分かる?」

希「……まさか…」

希「ことりちゃんみたいな、まだ世に出てない才能のある子を攫って…」

アリス「そう…その通りよ。そうやって、マダムAは自分のブランドを確保し続けてきた…」

凛「…ひどいにゃ…」

真姫「で、でも、そんなの攫われた人たちが訴えれば…!」

アリス「そう簡単にはいかないのよ…。マダムAはね、しばらく作品を作らせ続けて、用無しになったら、二度と裁縫ができないように…手をね…」

花陽「ひっ…」ゾッ
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/06(水) 22:33:04.94 ID:v/V7mKqN0
アリス「そうして解放された子は、いくら声をあげても、マダムAの人気を覆す事なんて不可能…。私の妹もね…頑張ったんだけど…結局ダメでね…。生きがいだった裁縫も奪われて、今は部屋に閉じこもってしまったわ…」

アリス「昔は明るくて笑顔の素敵な子だったのにね…」

にこ「許せないわね…」

絵里「えぇ…酷すぎるわ…」

アリス「あ、私の妹の事は気にしないでね?マダムAに復讐してやる!なんて思ってないから。ただ、あなた達の友達は、まだ助けられるはずよ」

アリス「私も二度と、あんな悲劇を起こしたくない…!全力で協力するわ…」

穂乃果「アリスさん…ありがとうございます…!」

アリス「いいのよ、まず、マダムAの居場所なんだけど…」

ガチャッ…

アリス「え…??」

黒服「こんばんわ、ちょっとお邪魔しますね」ズイッ
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