ほむら「貴女がくれたもの」

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135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/03(日) 10:08:13.96 ID:MUtBCBl2O
おつ、待ってる
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 13:17:23.06 ID:7rGYT6nl0
――翌日、通学路


藍「おはよう、さやか」

さやか「藍…おはよう」

藍「昨日はちゃんと寝れたかい?」

さやか「何さ急に? 私はいつでも元気百倍ってね」

藍「杏子から聞いたよ。昨日会ってたんだって?」

さやか「まあね。藍こそ、あいつや転校生と手を組んでるらしいじゃん」

藍「そうするだけの理由があるのさ」

さやか「それって…」

藍「勿論、魔法少女の事についてだ」

藍「今となっては仲たがいしている時ではないだろう」

さやか「確かにそうかもしれないし、あいつの事誤解してるところもあった」

さやか「でも、そんな簡単には割り切れないよ」

藍「今すぐにという話ではないさ」

藍「それに杏子だって、彼女なりにさやかを心配しているんだ」

藍「互いに歩み寄ることが出来るなら、それは近いうちに訪れるさ」

さやか「そうだね…」

藍「月並みな言葉しか言えないが、あまり無理はするなよ? 辛い時は周りに頼って良いんだ」

藍「私ならいつでも相談に乗るし、力も貸すよ」

さやか「藍……うん、ありがとう」

まどか「さやかちゃん、藍ちゃんおはよう」

仁美「おはようございます、さやかさん、藍さん」

さやか「ぁ……おはよう、二人とも」

藍「ああ、おはよう」



137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/03(日) 13:18:40.90 ID:7rGYT6nl0
仁美「昨日はどうかしたんですの?」

さやか「あー、ちょっとばかり熱っぽくてね・・・一晩寝たらよくなったけどさ」

まどか「さやかちゃん…」

さやか『大丈夫だよ、もう平気。心配いらないから』

まどか『うん…』

まどか(さやかちゃん、まだ無理してる…)

さやか「さーって!今日も張り切って―――」

さやか(恭介…)

仁美「あら、上条くん…退院なさったんですの?」

さやか(結局会いに行けなかったな。何の話だったんだろう…)


――教室


中沢「上条、もう怪我はいいのかよ?」

恭介「ああ、家に籠ってても良くない事ばかり考えちゃうし、リハビリにならないからね」

恭介「来週までに松葉杖無しで歩けるようになるのが目標なんだ」



まどか「さやかちゃんも行ってきなよ、まだ声かけてないんでしょ?」

さやか「あ…たしは、良いよ…」

さやか(約束すっぽかした手前、声かけづらいし…)

仁美(……)

藍「ふむ、なら私が行くとしよう」

さやか「なんでそうなるのさ?」

藍「病院では話をしたが学校では今日が初めてだし、転校生として再度挨拶をしておくべきかなと思ってね」

藍「行ってくるよ」


138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/03(日) 13:19:21.07 ID:7rGYT6nl0
藍「おはよう恭介」

恭介「八雲さん…おはよう。本当に同じクラスだったんだね」

藍「何だ疑ってたのかい?」

恭介「そうじゃないけど、こうして会うまでは実感が無くてさ」

藍「確かに会うのはいつも病院だったし、何か変な感じだな」クス

中沢「おい上条! お前美樹だけじゃなくて八雲さんにまで手を出してたのか?」

恭介「誤解だよ、彼女はさやかと一緒にお見舞いに来てくれて、それで仲良くなっただけだよ」

藍「ま、そういうことさ。それより、調子が良さそうで安心したよ」

恭介「ありがとう。八雲さんにも沢山迷惑かけちゃったよね」

藍「なに、私がやりたくてやった事だ」

藍「それと、落ち着いたらさやかと話してやれ。まだ話し出来てないんだろう?」ボソ

恭介「! うん、そのつもりだよ」ボソ

藍「ま、焦る事はない。頑張れよ、恭介」

恭介「ああ、ありがとう」


139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 13:20:09.26 ID:7rGYT6nl0
――放課後、ファストフード店


さやか「それで…話って何?」

仁美「恋の相談ですわ」

さやか「恋の相談かぁ…私に乗れるか分からないけど」

さやか「しかし仁美に好きな人が居たとはね」

仁美「私ね、前からさやかさんやまどかさんに秘密にしてきたことが有るんです」

仁美「さやかさんも、そう言ったことが御有りなのではないですか?」

さやか「ぅえっ…あーうん…」

仁美「失礼、話を戻しますわ」

仁美「ずっと前から私、上条恭介君のことお慕いしてましたの」

さやか「そ…そうなんだ」

さやか「あ…はは、何だ…恭介のやつ隅に置けないなぁ……」

仁美「さやかさんは、上条君とは幼馴染でしたわね」

さやか「あーまぁ、腐れ縁ってやつ?」

仁美「本当にそれだけ?」

仁美「私、もう決めたんですの。自分に嘘はつかないって…」

仁美「さやかさん、あなたはどうですか? 自分自身の本当の気持ちと向き合えますか?」

さやか「な、何の話をしてるのさ…」


140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 13:20:42.22 ID:7rGYT6nl0
仁美「あなたは私の大切なお友達。抜け駆けも横取りもしたくないんですの」

仁美「上条君を見つめていた時間は、私よりさやかさんの方が上ですわ」

仁美「だからさやかさんには私より先を越す権利があると思いますの」

さやか「仁美…」

仁美「明日の放課後、上条君に告白します」

仁美「丸一日だけお待ちしますわ。さやかさんは後悔なさらない様決めてください」

仁美「上条君に気持ちを伝えるかどうか」

さやか「私は…」


141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 13:21:28.36 ID:7rGYT6nl0
――夜、さやかのマンション


さやか「……」


――後悔なさらない様決めてください


さやか(なんで…今になってそんなこと言うのよ)

さやか「ぁ……まどか…」

まどか「ついてっていいかな?」

まどか「さやかちゃんに独りぼっちになって欲しくないの…だから」

さやか「あんた…何で……何でそんなに優しいかな」

さやか「私にはそんな価値なんてないのに」

まどか「そんな…」

さやか「私ね、今日後悔しそうになっちゃった」

さやか「あの時…仁美が助からなければ良かったのにって、ほんの一瞬だけ思っちゃった」

さやか「正義の味方失格だよ・・・」

まどか「……」ギュ

さやか「仁美に恭介を取られちゃうよ…」グスグス

さやか「でも私…何もできない」ポロポロ

さやか「だって私…もう死んでるんだもん……ゾンビだもん…」

さやか「こんな体で抱きしめてなんて言えない……キスしてなんて言えない……よ…」


142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 13:22:00.42 ID:7rGYT6nl0
――建設現場


杏子「……」

ほむら「黙ってみてるだけなんて意外ね」

杏子「今日のあいつは使い魔じゃなくて魔女と戦ってる。ちゃんとGSも落とすだろうさ」

杏子「なら、何も文句はないよ」

ほむら「そんな理由であなたが獲物を譲るなんてね」

杏子「ちっ、あのバカ手こずりやがって」


143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 13:22:27.28 ID:7rGYT6nl0
――【影の魔女の結界】

さやか「っ!」

さやか「はああぁぁぁ」

まどか「さやかちゃん!」

杏子「まったく…見てらんないっつうの」

杏子「良いからすっこんでなよ、手本を見せてやるからさ」

さやか「邪魔しないで、一人でやれる」ダッ

杏子「お、おい!」

まどか「さやかちゃん…!」

さやか「何? 魔女の攻撃が弾かれてる?」

さやか(これって…藍がくれたお札)


――あまり強い攻撃には耐えられないが

一人で解決できない事は私達が力になる


さやか(藍、ありがとう)

さやか(でも私は……私の力でやらなきゃ意味がないんだ)

さやか「はぁああぁあああ」

さやか「あっははは……あはははは。ホントだ!その気になれば痛み何て…あはっあははは」

さやか「完全に消しちゃえるんだ」

まどか「やめて……もうやめて」

さやか「あはっ…うふふ……あはははは」

さやか「やり方さえ分かっちゃえば簡単なもんだね」

さやか「これなら負ける気がしないわ」


144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 13:22:55.14 ID:7rGYT6nl0
さやか「あげるよ、それが目当てなんでしょ?」ブン

杏子「お…おい」パシッ

さやか「あんたに借りは作らないから…これでチャラ、良いわね」

さやか「さあ帰ろう、まどか」

まどか「さやかちゃん…」

さやか「っ!」フラ

さやか「ごめん、ちゃっと疲れちゃった」

まどか「無理しないで、捉まって」

杏子「あのバカ……」


145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 13:23:46.01 ID:7rGYT6nl0
――藍のマンション


杏子「藍、あのバカ早く手を打たないといよいよヤバいぞ」

藍「お帰り杏子」

杏子「ただいま。って挨拶してる場合じゃないんだって」

杏子「今日のあいつの戦い方がどんなのか分かるか?」

杏子「痛覚を遮断して魔女と戦ってやがった」

藍「痛覚を? それは拙いな」

藍「痛みは生物が等しく持つ危機反応だ」

藍「痛みに鈍くなればやがて心も鈍くなる」

藍「戦いどころか日常生活にも支障をきたすようになるぞ」

杏子「あいつ…変に意固地になってた。昨日会った時はそうでも無かったのに」

藍「確かに、今朝も空元気ではあったがそんな戦い方をするような感じではなかった」

杏子「今のあいつには、あたしの言葉じゃ届かない。藍、頼む…さやかを助けてやってくれ」

藍「ああ、任せておけ」

藍(さやか……何があったと言うんだ)

杏子「それじゃあたしは行くよ。ほむらのやつに呼ばれてるんだ」



藍[こんばんは。遅くに悪いね、少し話がしたいんだが会えないか?]

恭介[今から? 何かあったの?]

藍[さやかの事だ。良くない状況になってる]

恭介[さやか…!? さやかに何があったの?]

藍[詳しい事は今調べている。だが、このままでは拙い事になる]

藍[そっちに行っても大丈夫か?]

恭介[わかった。親にはうまく話しておくよ]

藍[すまない。また後で]ピッ
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 13:25:24.99 ID:7rGYT6nl0
――上条邸


ピンポーン

恭介「待ってたよ、上がって」

藍「お邪魔します」

恭介「さやかの件だったよね。さやかに何があったの?」

藍「さやかに魔法少女の真実の一つが露見した」

恭介「それって…魔女になるっていう?」

藍「いや、そちらでは無くSGが魂の方だ」

藍「それだけでもさやかの心を蝕むには十分な事だ」

藍「だが、今朝の様子では無理に明るく振舞っていたが、そこまで酷くは無かったはずだ」

藍「放課後仁美と会っていた様だが、そこでさやかを追い詰める何かがあったんだろう」

恭介「でも、さやかと志筑さんはすごく仲が良いし、追い詰めるような事なんて…」
 
藍「人の心は複雑怪奇だ、様々な要因が絡み合い思いもよらない事になる」

藍「恭介、これを」

恭介「お札?」

藍《これを使えば遠く離れていても、魔女の結界内でも連絡が出来る》

恭介「なっ? 頭の中に直接声が!?」

藍《通信用の護符だ。それを持って心に強く念じれば会話が出来る》

恭介《君は一体?》

藍《私の事は魔法少女に似た存在と思ってくれ》

藍《これならキュウべぇに聞かれる心配もない》

恭介《キュウべぇって、確か魔法少女の契約をしてるやつだよね》


147 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 13:26:15.42 ID:7rGYT6nl0
藍《そうだ、あいつはさやかを食い物にしようとしている。奴に聞かせていい話など一つもない》

恭介《そうだね、僕もそんなやつに話を聞かれたくは無い》

藍《ああ…それより、すまないな。本当なら君をこんな事に巻き込みたくは無かったのだが》

恭介《気にしないで、寧ろ秘密にされてたら怒ってるところだよ》

藍《ふふっ、君はいい男だな。さやかが惚れるわけだ》

恭介《なっ!? こんな時に何を///》

藍《こんな時だからこそさ。我々まで陰鬱とした雰囲気ではさやかの心を救うなど出来ないよ》

恭介《八雲さん…そうだね》

恭介《教えてくれ、さやかに何があったのか。僕は何をすればいい?》

藍《そうだな、さやかはある魔法少女に憧れて正義を志していた》

藍《そして、それを揺るがすことが起きてしまったのだろう》

藍《これがまず一つ。次は…》

藍《この話はするべきか悩んだが、やむを得まい》

藍《今日のさやかと仁美な話しは、学校に復帰した恭介の事だ》

恭介《僕の事?》

藍《ああ、仁美は恭介に恋心を抱いており宣戦布告をしたんだ》

恭介《志筑さんが!? それに宣戦布告って…》

藍《二つ目がこれだ。先日露見した魔法少女の真実と合わさり、自分は恭介に思いを伝える資格はないと思っているのだろう》

恭介《そんなこと…さやかが何者だろうと大切な人である事は変わらないのに》

藍《だが、さやかはそうは思えなかった》

藍《恐らく恭介が想いを伝えたとしても、今のさやかは自身を憐れんでの事としか思ってはくれまい》


148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 13:27:08.58 ID:7rGYT6nl0
恭介《そんな…それじゃどうすれば》

恭介《このままじゃさやかは…》

藍《出来ればさやかには自ら立ち直ってもらいたいが…いざと成ったら私が何とかする》

藍《恭介も諦めるな。出来るだけさやかに声を掛けてやれ》

藍《想いを伝えることを怖がるな。一回で足りないなら百回でも千回でも言ってやれ》

恭介《八雲さん…そうだよね。僕たちが…僕が諦めるわけにはいかない》

恭介《さやかにはずっと助けて貰ってきた》

恭介《この手だってそうだ。なのに僕は何も返せてないままだ》

恭介《こんなんじゃ、さやかに想いを伝えるなんて出来はしない》

恭介《さやかが相応しく無いんじゃない。僕がさやかに相応しく無いんだ》

恭介《助けよう。さやかを!》

藍《ああ、必ず!》  


149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 13:27:37.62 ID:7rGYT6nl0
――市街地、バス停


まどか「さやかちゃん……あんな戦い方ないよ」

まどか「痛くないなんて嘘だよ……見てるだけもで痛かったもん…」

まどか「感じないから傷ついても良いなんて、そんなのダメだよ……」

さやか「ああでもしなきゃ勝てないんだよ、私…才能ないからさ」

まどか「あんなやり方…さやかちゃんの為にならないよ」

さやか「私の為って何よ」

まどか「ぇ…」

さやか「こんな石ころにされて、何が私の為になるっていうの?」

さやか「自分は安全な位置から高みの見物でさぁ。知ったようなとこ言わないでよ」

まどか「さやかちゃん…私、そんなつもりじゃ……」

さやか「今の私はね、魔女を狩るだけの道具なの」

さやか「死んだ体を操って、生きてるふりをしてるだけ」

さやか「そんな私の為に誰が何をしてくれるってわけ?」

まどか「でも、私は…さやかちゃんに幸せになって欲しくて……」

さやか「なら、あんたが戦ってよ。幸せになって欲しいって言うんなら」

さやか「魔女の一体でも狩って見せなさいよ」

まどか「私は…」

さやか「キュウべぇから聞いたわよ。あんた誰よりも才能があるんでしょ」

さやか「私の為とか言うのなら、同じ土俵に立ちなさいよ」

さやか「無理よね。只の同情で人間やめられる訳ないもんね!」

まどか「同情なんて…そんな」


150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 13:29:22.14 ID:7rGYT6nl0
さやか「力を悪い事に使うやつも許せないけど、力があるのに何もしないやつも許せないのよ」

さやか「何でも出来る癖に、何にもしないあんたの代わりに私がこんな目に合ってるのに」

さやか「人を馬鹿にするのもいい加減にして」

まどか「さやかちゃん…」

さやか「着いてこないで…」

さやか「偽善者」ダッ

まどか「……」



さやか「馬鹿だよ私…何てこと言ってんのよ……」

さやか「もう救いようが無いよ…」


151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 13:29:52.80 ID:7rGYT6nl0
――翌日、学校


藍(さやかは休みか…思い詰めてなければいいが)

まどか(あの時…追いかけなきゃダメだったのに)



――放課後


恭介「それにしても、志筑さんが一緒に帰ろうなんて珍しいね。八雲さんや鹿目さんはよかったの?」

仁美「今日は用事があるからとお断りさせて頂きましたの」

恭介「そうなんだ。それにしても志筑さんの家ってこっちだったの? 今まで見かけたこと無かったけど」

仁美「本当は全然逆方向ですわ」

仁美「今日は上条君とお話ししたい事がございましたの」

恭介(話し…か)


――仁美は恭介に恋心を抱いており宣戦布告をしたんだ


恭介(さやかが大変だという時に…なんで)


152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 13:30:25.56 ID:7rGYT6nl0
*


まどか[藍ちゃん、さやかちゃんが昨日から帰ってないみたいなの]

まどか[私…昨日一緒に居たのに……追いかけなきゃいけなかったのに…]

藍[まどか、落ち着け。悲しむのも後悔するのも後だ]

藍[先ずはさやかを見つけることだ]

藍(拙いな…もはや一刻の猶予もないかもしれない)

藍[まどかも心当たりを探してくれ。だが、一人で無理はするなよ]

まどか[お願い…藍ちゃん……私、もう藍ちゃんに頼るしか……]

藍(式を飛ばして探させるか…いや、それでは遅い)

藍[心配するな、必ずさやかと合わせてやる]

藍[絶対に見つけて、まどかの前で土下座させてやる]

藍[心配かけさせた罰だ!]

藍(元の姿になって魔力探知をするしかないな)

まどか[そんな…何もそこまで]

藍[いいのさ、それくらいで。まどかはさやかに会ったらどうしたいんだい?]

まどか[私は…その……]

藍[これから考えるのはそういう事さ。今から考えておくといい]

藍[それじゃぁね]

まどか[うん、ありがとう藍ちゃん]ピッ


153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/09/03(日) 14:29:02.46 ID:7rGYT6nl0
読み直したら変な感じだ...

改装の所に――はいりませんでしたね。
154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 19:28:17.42 ID:7rGYT6nl0
――河川敷、遊歩道


さやか(何で…何であんたが隣にいるのよ)

さやか(そこはあたしの場所でしょ)

さやか(ずっと好きだったのに、ずっと一緒に居たのに)

さやか(なんで私はここに居るの)

さやか(すぐそこに居るのに…伸ばせば手が届くはずなのに)

さやか(何でこんなに遠いのよ…)

さやか(盗られたくない……誰にも盗られたくないよ……)ポロポロ

さやか(……今いけばまだ間に合うかもしれない!)

さやか「…っ!」グッ

さやか(ダメ…行ってどうするの。もう私は死んでるのに)

さやか(私はもう何も望んじゃいけない…期待しちゃいけないんだ)スッ


155 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 19:28:58.93 ID:7rGYT6nl0
――【結界内】


さやか「うあああああああ」ザクッ ザク

さやか(消えろ…消えろ! 皆消えてしまえ!)



――立体駐車場、スロープ


さやか「はぁ…はぁ…」

藍「やあさやか、良い夜だね」

さやか「藍…何の用?」

藍「用が無ければ会いに来てはいけないのかい? 友達甲斐の無い奴だな」

さやか「ふざけないで!」

藍「私は真面目さ。君の方こそ随分とふざけた事をしている様だな」

さやか「私の勝手でしょ。私はもうこうするしか無いんだよ」

藍「魔女や使い魔を倒すんのはさやかの自由だが、君一人がやらねばならない訳ではない」

藍「言っただろう? もっと私達を頼ってくれ」

さやか「あんたに頼る? そうだよね、あんた凄い才能が有るもんね」

さやか「魔法少女じゃないのに魔女だって倒してさ」

さやか「なら、初めから全部あんたがやれば良かったんだ!」

さやか「そうすれば私がこんな思いをする事も無かったのに」

さやか「全部あんたのせいよ!」

藍「そうだな……力なき者の為に戦うは持つ物の努め」

藍「さやかがそう言うなら、私がやるとしよう」

さやか「あんた…本気なの?」

藍「そもそも私に言わせれば、特別な力を手に入れたから直ぐに戦える様になると思うなど」

藍「烏滸がましいにも程がある」

156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 19:29:49.30 ID:7rGYT6nl0
藍「私がどれだけの時間をかけて力を研鑚してきたか分かるまい」

藍「ちょっと特別な力を手に入れたら良い気になり」

藍「いざ戦えば自分には才能が無いと無茶をする」

藍「そもそもお前の場合才能以前の問題だ。手に入れたばかりの力で十全に出来る訳がないだろう」

さやか「じゃあどうしろって言うのさ! 私は悠長に強くなるのを待ってられない!」

さやか「このやり方しかないのよ!」

藍「何をそんなに焦っているんだ? それに、言っただろう」

藍「もっと周りを頼っていい」

藍「私はそんなに頼りないか? 信用ならないか?」

さやか「藍には…藍には分からないよ。魔法少女でも無いのに魔女を倒して」

さやか「美人で、頭も良くて、何でも出来てさ」

さやか「私何かとは全然違うんだよ! 藍には私の気持ちなんて分からないよ!」

藍「確かに、本当の意味で他人の心を理解するなど出来はしないのかもしれない」

藍「何年経とうと、どれだけそばに居ようとも」

藍「だがな、ふとした時相手が何を考えてるか分かる事も有る」

藍「その人の思いを汲んでやることも出来るんだ」

藍「それは表面的なことかもしれないし、そうでは無いかもしれない」

藍「だから私は信じたいんだ。今日まで共に歩んできた道程を」

さやか「藍……………」

さやか「……今更そんなこと」

さやか「もう放っておいて…」ダッ


157 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 19:31:00.63 ID:7rGYT6nl0
――上条邸前

さやか(恭介……)

恭介「さやか?」

さやか「え!?」

恭介「やっぱりさやかだ! どうしたの今日学校休んでたみたいだけど」

さやか「何で…恭介が……」

恭介「何で…と言われると困るけど。何となくさやかに会える気がしてさ」

恭介「漸く家に来てくれたね。もう忘れちゃったのかと思ったよ」

さやか「恭介…」

恭介「さやか、伝えたいことが有るんだ」


明日の放課後、上条君に告白します


さやか「あ……」

恭介「僕は―――」

さやか「やめて! 聞きたくない!!」

恭介「さやか?」

さやか「っ!」ダッ

恭介「!」

恭介「君が好きだ!!」

さやか「!」ピタ

さやか「何で…何でそんなこと言うの? 恭介は仁美と付き合ってるんでしょ!」

さやか「同情でそんなこと言われても嬉しくない!」

さやか「これ以上私に惨めな思いをさせないでよ!!」ダッ

恭介「さやか!」

恭介「さやか……どうして…」

158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 19:31:48.99 ID:7rGYT6nl0
――藍のマンション


藍(さやか……もう駄目なのか? もう戻れないのか…)

藍(もう心が持たないかもしれない、最悪の事態に備えねば…)


ピンポーン


藍(こんな時間に来客か)

藍[はい、八雲です]

仁美[藍さん、夜分にすみません。仁美です]

藍[仁美? 兎に角上がってくれ]ピッ



藍「やあ、いらっしゃい」

仁美「すみません。こんな時間に」

藍「構わないさ。何かあったのかい?」

仁美「…………」

仁美「……………私……上条君に振られてしまいましたわ」

藍「そう……か」

仁美「狡いですわ…ずっと一緒で……たくさんの思い出があって……」

仁美「いつも…お見舞いに行ってて………あんな顔、私にはしてくれない…」

藍「仁美……」ドロン

藍「良いんだよ、辛い時は泣いたって」ギュッ

仁美「藍さん……」

藍「此処には私しかいないもの、好きなだけ泣くといい」

藍「でも…涙が止まったのなら、また笑って頑張らないとね」

藍「大丈夫、私が傍にいてあげるから」


159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 19:32:16.83 ID:7rGYT6nl0
仁美「ぅ…うう……あああ……あああぁああぁあ」ポロポロ

仁美「ぁああああぁああ」ポロポロ

藍(何でこんなに良い娘が泣かなければいけないの……)

藍(私がそう仕向けたとは言え、全ての人に笑っていて欲しいと思うのは傲慢なのかしら)

藍(せめて此の地に居る間だけは、この娘為に生きても良いだろうか…)



藍「落ち着いたかしら?」

仁美「すみません…取り乱したりして……」グス

藍「無理に心を押さえつける必要はないのよ? それになかなか可愛い泣き顔だったわよ」クス

仁美「なっ/// 破廉恥ですわ!」

藍「ふふ、少しは元気になったみたいね」

仁美「ぁ……」

藍「さぁ今日はもう遅いわ。ご両親も心配するでしょうし帰りなさい」

仁美「あの…藍さん! ありがとうございます」

藍「良いのよ、此れくらい」

藍「家まで送るよ」ドロン


160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/03(日) 19:34:26.32 ID:7rGYT6nl0
――翌日放課後、藍のマンション


藍「すまないな、忙しい所集まってもらって」

杏子「私は構わないさ、どうせ藍の家で飯を食うつもりだったし」

マミ「佐倉さん、あまり八雲さんに迷惑を掛けてはダメよ」

杏子「別に迷惑なんて掛けてねえって」

藍「寧ろ一人で放って置く方が心配だよ」

杏子「子ども扱いすんなっての」

藍「悪い。ところでマミはもう良いのかい? 無理をさせてるんじゃないかと思ってね」

マミ「ええ。十分休ませてもらったしワルプルギス夜に向けてそろそろ復帰しようと思ってたところだもの」

 
ピンポーン


緒莉子[私です]

藍[いらっしゃい。上がってくれ]ピ

藍「悪いね、急に呼びだして」

緒莉子「構いませんわ。他ならぬ貴女の頼みですもの」

キリカ「全く君の頼みじゃなければ断っているところだよ」

杏子「藍、そいつらは?」

藍「ああ、そう言えば初対面だったね。紹介するよ緒莉子とキリカ」

藍「私の仲間だよ」


161 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 23:26:58.34 ID:7rGYT6nl0
緒莉子「初めまして、美国緒莉子です」

キリカ「呉キリカだ」

マミ「巴マミです。よろしくお願いします」

杏子「佐倉杏子だ。あんたらも魔法少女なのか?」

緒莉子「ええ、ここで魔法少女じゃないのは藍さんくらいでしょう」


杏子「そう考えると、魔法少女じゃないやつの所にこれだけの面子が集まるってのも可笑しなもんだね」

マミ「そうよね。でも八雲さんの近くって居心地がいいのよね」

マミ「惹き付けられると言うか……」

杏子「確かになぁ」


ピンポーン


杏子「またか?」

まどか[こんばんは、藍ちゃん]

藍[待ってたよ。上がってくれ]ピ

まどか恭介「お邪魔します」

藍「いらっしゃい」

マミ「鹿目さん?」

杏子「おいおい、何だって一般人が来てるのさ」

藍「私か呼んだんだ。彼らも当事者だからね」

緒莉子(鹿目まどか!)

藍(緒莉子)フルフル

緒莉子(わかっています。もう私には彼女を狙う理由ありませんので)

藍(そうだな…)


162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/03(日) 23:28:07.26 ID:7rGYT6nl0
杏子「てーことは、その坊やかい? さやかが願いを使ったて言うのは」

マミ「ちょっと佐倉さん!」

藍「大丈夫だ。恭介は魔法少女の事もさやかの件の知ってるよ」

まどか「そうなの?」

藍「ああ、前に病院でな」

恭介「うん、聞いたときは驚いたけど、実際に手も治ってる訳だしね」

藍「さて、もう一人もそろそろ来るはずだ。適当に寛いでいてくれ」

藍「緒莉子、お茶の準備を手伝ってくれ」

緒莉子「分かりました」



藍「すまないな、私を信じてくれたとは言えまだ合わせるべきではなかった」

藍「簡単に割り切れる問題でも無いのは分かっていたのだが…」

緒莉子「いいえ、遅かれ早かれこうなっていたでしょう」

緒莉子「それにこうして一堂に会したのも理由があるのでしょう」

藍「ああ、それについては全員そろったら話すよ」



藍「お待たせ。私と緒莉子特製の紅茶だ」

杏子「勿体ぶるなっての」

キリカ「何言ってるんだい、緒莉子の紅茶は至高にして最高の逸品だよ」

緒莉子「キリカったら…恥ずかしいから止めなさい」

キリカ「いーや、やめないね。緒莉子の紅茶がどれだけ素晴らしいか、君たちもしっかり味わうといい」

緒莉子「もう、キリカったら…」

まどか「緒莉子さんとキリカさんって仲が良いんですね」

キリカ「仲が良いだって? そんなのは当然だが私の愛に単位を付けられるのは納得がいかないね。そもそも愛とは無限で有限であってだね――――」


163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 23:29:40.38 ID:7rGYT6nl0
藍「キリカ、ストップ」

キリカ「藍、止めないでくれ。私は彼女に愛について教えているところなんだ」

緒莉子「キリカ、その辺にしておきなさい。まどかさんが困っているわ」

キリカ「お…緒莉子? ごめんよ、もう止めるから怒らないでくれ」

キリカ「君に嫌われたら私は腐って果てるよ」

杏子「またすごい奴が来たもんだね…」

まどか「あ…はは」


ピンポーン


藍「来たようだね」

ほむら[待たせたかしら?]

藍[いや、大丈夫だ。上がってくれ]

ほむら「お邪魔するわ」

杏子「やっと来たか。待ちくたびれたよ」

まどか「ほむらちゃんも来てくれたんだ」

ほむら「どうしてここにまどかが!?」

ほむら「藍、どういうこ―――!」

ほむら「美国緒莉子! まどかそいつから離れて」パアァ

緒莉子「貴女はあの場所に居た!」パアァ

藍「落ち着け二人とも。矛を収めろ」

緒莉子「ごめんなさい、いきなりだったものだから」シュン

ほむら「放して、こいつを放って置いたらまどかを…!」

まどか「私…?」

杏子「どういう事だ? こいつらが何だってんだよ」


164 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 23:30:27.55 ID:7rGYT6nl0
藍「何でもないさ。この二人は今を生きている」

ほむら「藍、貴女の差し金なの!? 何故こいつらを連れて来たの!」

藍「二人の力が必要だからだ。条件付きで協力してもらってる」

ほむら「こいつらが何をしたか分かっているの!?」

藍「彼女たちは何もしていないよ。これまでもこれからもね」

ほむら「こいつらを引き入れるのは反対よ」

キリカ「さっきから黙って聞いてれば、何だい君は」

キリカ「こっちだって君と組むのは反対だよ。私達と藍が居れば済む話だ」

マミ「二人とも落ち着いて。まずは話をしましょう」

緒莉子「やめなさいキリカ! 暁美さん貴女もです。私は貴女と争うつもりはありません」

ほむら「嘘よ! そうやって油断させて、まどかを殺すつもりなんでしょう」

まどか「殺すって…」

藍「いい加減にしろ! 我々が仲違いしている場合ではないだろう!」

藍「今が運命の分岐点なんだ。だからこそ協力し合わなければ成らない」

藍「ほむら、私を少しでも信じてくれるのならこの手を取れ」スッ

ほむら「取らなかったらどうするのかしら?」

藍「言うまでもない」

ほむら「……」

ほむら(確かに藍のことは信頼している)

ほむら(マミや杏子ともこれ以上ないくらい良い関係だわ)

ほむら(でも…あいつらは……)

ほむら(藍は知らないから信じることが出来るのよ)

ほむら(さやかは恐らくもうダメ)

ほむら(でも、まどかはまだ契約していない。藍も杏子もマミもいる)

ほむら(次の時間軸でも藍が居るとは限らない)

165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 23:31:05.92 ID:7rGYT6nl0
ほむら(それに……)


私は誰かを諦めたくはない


ほむら(彼女ならこの狂った運命から皆を救えるかもしれない)

ほむら(諦めたくない…か。やる前から諦めるなんて可笑しな話しよね)

ほむら(……藍は誰かを諦めなくちゃいけない事があったのかな?)

ほむら「信じても……いいのよね?」グッ

藍「ああ」

藍「騒がせて済まない」

藍「さて、今日集まって貰ったのはさやかの事についてだ」

恭介「さやか……」

まどか「さやかちゃん…」

藍「さやかはここに居る恭介の手を直す事を願って、魔法少女になったんだ」

藍「そして先日魔法少女の真実が露見し、自分が人間ではないと悩み苦しんでいる」

藍「そして自棄になり痛覚を遮断して魔女狩りを続けている」

藍「恐らくはもって今夜だろう」

藍「さやかを見つけたら力ずくでも捕まえて欲しい」

藍「後は私が何とかする」

藍「それと連絡用にこれを渡しておく」

まどか「お札?」

杏子「なんなのさ、これ」

藍「通信用の護符だ。どんなに遠くだろうと結界内だろうと連絡が出来る」

藍「キュウべぇに盗聴される心配もない」

藍「何かあったら、私に連絡してくれ」


166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 23:31:52.88 ID:7rGYT6nl0
藍「緒莉子とキリカは南の地区を探してくれ」

緒莉子「分かったわ」

キリカ「任せてくれ」

藍「マミは北を杏子は中央を頼む」

杏子「おう」

マミ「ええ、任せて」

藍「ほむらは西地区を頼む」

ほむら「分かったわ」

藍「それから、まどかと恭介の事も頼む」

ほむら「私が?」

藍「ああ、二人を守ってやってくれ」

ほむら「私は反対よ、危険だわ」

藍「だからだよ。ほむらなら戦うことも逃げることも出来るだろう?」

藍「二人も事の顛末を見届ける理由がある」

ほむら「そうね…分かったわ」

藍「ああ、行こう」


*


藍《藍だ、東地区の○○駅でさやかを見つけた直ぐに来てくれ》

杏子《近いな、あたしが行く!》

マミ《すぐに向かうわ》

緒莉子《わかりました》

ほむら《くっ遠いわね》

まどか《藍ちゃん、さやかちゃんを助けてあげて》

恭介《八雲さん、さやかを頼む》

167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 23:32:47.24 ID:7rGYT6nl0
藍「やあ、さやか。ちゃんとご飯は食べてるかい?」

さやか「藍…またあんたなの?」

さやか「もう私に構うのはやめて」

パンッ

さやか「何すんのよ!」

藍「痛いか?」

藍「痛むだけの心は残っているか?」

さやか「心なんて・・・」

さやか「私の中に心なんて無い!」

さやか「あの石ころが私の心なんだよ!」

藍「さやか、大切なのは心が何処にあるかではない。心があると言うことか重要なんだ」

藍「それは間違いなく君の心だ」

藍「元気で、友達想いで、間違ったことが嫌いな、私の友達の美樹さやかの心だ」

藍「其を忘れない限り、心が何処にあろうとどんな形だろうとさやかはさやかであり続ける」

藍「人間だけが心を持つんだ」

藍「痛みも悲しみも、嫉妬さえも君が人間で、心がある証拠だ」

藍「だから自分を化け物だなんて言うな。石ころだなんて言うな。君は何も変わっていない、何も無くしてなんかない」

杏子「さやか! このバカこんな所に居やがったのか」

さやか「杏子…」

藍「杏子か!」

さやか「・・・もう遅いよ」

さやか「私、こんなになっちゃったもん」スッ

藍「!」

杏子「なっ・・・お前、それ」

さやか「これ、私の魂なんだよね?」

168 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/03(日) 23:33:40.94 ID:7rGYT6nl0
さやか「あんたの言った通りだった」

さやか「希望と絶望は差引ゼロだって」

さやか「私が余計なことを願わなければ、今も変わらずに居られたのかな?」

ジワ・・・

藍「何かを願うことが間違いだなんて事はない!」コツン

藍「くっ、一瞬で黒く」ブンッ カン カラン

杏子「どう言うことだ! 何でSGが浄化されねぇ!」

藍(絶望が大きすぎる)

藍「さやか、気をしっかり持て、諦めるな!」

さやか「もう無理だよ・・・大切な友達も傷付けて・・・・・・救いようがないよ」

ジワ・・・

藍「そんなことはない、誰だって間違いはするさ」

藍「さやかは其が人より少し大きかっただけだ」

さやか「私って、ホント馬鹿」

藍「さやか、大丈夫だ! 私が救ってやる、お前を救ってやる!」

ジワ・・・ ピキ

さやか「藍、私どうなっちゃうの? 怖いよ・・・死にたくないよ・・・・・・藍」

ピキ ピシ

さやか「たすけ―――」

パキィン

藍「さやか!」

杏子「さやかぁぁぁぁ!!」


169 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/04(月) 04:28:18.50 ID:V2IUyCWwo
さやかああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
170 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 22:58:57.57 ID:nYYm4berO
――【人魚の魔女の結界】


オクタヴィア「ォオオオォォォォオオオオオ」

杏子「さやか!さやか、しっかりしろ!」

杏子「なんなんだてめぇ! さやかに何しやがった!」

藍「杏子、先ずはさやかを頼む」

杏子「ああ、わかってる」

杏子「さやか! おい、しっかりしろ」

ほむら「二人とも、こっちへ」パッ

杏子「ほむら!? どうするつもりだ?」

ほむら「一度退くわ。掴まっていて、離せばあなたの時間も止まってしまう」

ほむら「藍、早くこっちへ!」

藍「いや、ここでやる」

ほむら「冷静になりなさい、今は一度退くべきよ」

藍「私は何時だって冷静さ」

藍「私にやらせてくれ・・・・・・頼む」

ほむら「何か策があるの?」

藍「上手くいけばさやかを人間に戻せる」

藍(結界の展開・・・・・・・・・完了)

ほむら「なんですって!?」

ほむら「本当にそんなことが出来るの?」

藍(此で余計な邪魔は入らない)

杏子「おい! ちょっと待て、人間に戻すってどう言うことだ!」

杏子「さやかはどうなっちまったんだよ?」


171 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 22:59:44.19 ID:nYYm4berO
藍(この二人になら、見せてもいいかもしれない)

ほむら「あなたも見ていたのでしょう?」

ほむら「さやかのSGは穢れを溜め込みすぎてGSへ変わってしまった」

ほむら「私達魔法少女はやがて魔女になる。それが魔女少女の最後の秘密よ」

杏子「ちっ、こんなときに冗談キツいぜ」

杏子「それより藍、ホントにさやかを人間に戻せるのか!?」

藍「ええ、其より・・・私を見ても驚かないでくれるかしら?」

ほむら「藍?」

杏子「今更何が来たって驚かないさ。さやかの事、頼んだぞ」

ほむら「杏子・・・・・・そうね。藍、お願い」

藍「ありがとう、それと今まで黙っていてごめんなさい」ズズズ

藍「私は人間ではないの。あなた達が妖怪と呼ぶ存在」ズズズズ

ほむら「なっ!?」

杏子「はは・・・流石にこれは驚くなって方が無理だ」

藍「それじゃ、始めるわ」

ほむら「ど、どうするの?」

藍「さやかを私の式神にする。幸い、肉体も魂も無事なことだし」

ほむら「そんなこと出来るの!?」

杏子「え? なに? 式神って?」

藍「ええ、別に魂自体が変質した訳ではないし」

藍「魔女の中にある魂を取り出し、さやかへ移すわ」


172 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 23:00:13.18 ID:nYYm4berO
藍「魂が完全に定着するまでは私の式神として側に置くけど」

藍「それが終われば普通の人として生きられるわ」

杏子「ホントか!? なら、私達も戻れるのか?」

藍「此はあくまでも最後の手段よ。本来なら、人間を式神にするなんてあってはならないことよ」

杏子「そうだよな・・・そう都合よくはいかないよな」

藍「そう悲観することはないわ、戻る方法については一緒に考えていきましょう」

藍「先ずはさやかを救う、其からよ」

杏子「そうだな! 頼むぞ藍」

ほむら「お願い・・・・・・します」

藍「ふふっ、別に今まで通りで良いわよ」

ほむら「ごめんなさい、ちょっとまだ落ち着かなくて」

藍「私は私よ。そんなに畏まらないで良いわ」

藍「ただ、私の正体については他の人には秘密にしておいて」

ほむら「まあ、妖怪だなんて言われても信じられないでしょうし」

杏子「言うつもりなんかないさ」

藍「それじゃ、始めるわね」


173 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 23:02:14.33 ID:nYYm4berO
――【???】


さやか「ここ、どこ?」

さやか「私どうなったんだっけ?」

さやか「ホームで藍と杏子に会って・・・」

さやか「・・・・・・駄目だ、思い出せない」

???「気が付いたようね」

さやか「誰!?」

???「自分の心配をしなさい」

???「このままでは、貴女は死んでしまうわ」

さやか「・・・それも良いかもね」

???「何故そう思うのかしら?」

さやか「散々周りに迷惑かけて、大切な友達まで傷付けてさ・・・」

さやか「今更、どの面下げて会えって言うのよ」

???「そんなこと、誰も気にしていないわよ」

さやか「そんなはずないよ、私の居場所なんて何処にもない」

???「貴女は今まで何を見てきたの?」

???「貴女に死んでほしいと思ってる人なんて居ないわよ」

???「見なさい、貴女のために涙を流している人達を」

???「貴女には、あの涙が偽りのものだと思えるのかしら?」

さやか「でも・・・」

???「悩む位なら行動しなさい」

???「その思いをぶつけなさい」

???「貴女は何故魔法少女になったのかしら?」

さやか「私は・・・」


174 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 23:02:48.44 ID:nYYm4berO
さやか「私は・・・!」

さやか「大切な人を守りたい!」

さやか「誰かが泣いたりしないでいいように」

さやか「皆の笑顔を守るために!」

さやか「そうしてまた、あいつのバイオリンを聞くんだ!」

???「なら、私と契約をしなさい」

さやか「契約って・・・魔法少女の?」

???「いいえ、式神の契約よ」

???「契約を上書きし、貴女の魂を肉体に戻すわ」

さやか「本当!?」

???「但し!」

???「契約をすれば、貴女は人為らざるものになるわ」

???「人間では式神には為れないから・・・」

さやか「いいよ」

???「随分あっさりしているのね」

???「もっと悩むものと思ったわ」

さやか「もうゾンビみたいなもんだしね。それに、思い出したから」

さやか「私が何をやりたかったのか、何を願ったのか」

さやか「それさえ忘れなければ、どんな姿でも私は私だよ」

???「わかった、始めるわよ」

さやか「・・・」コクッ

???「××××××」

さやか(体が熱い)

さやか(けど、何だか心地いい感じ・・・)

???「契約完了よ。行きなさい、皆が貴女を待ってるわ」

175 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 23:06:57.55 ID:nYYm4berO
――【人魚の魔女の結界】


藍「終わったわ」

藍「人の姿に戻ったし結界を解くわね。魔女の結界も崩壊が始まったわ」

藍「さやかは、次期に目を覚ますだろう」


――車庫


さやか・・・

さやかちゃん・・・

さやか(誰かが呼んでる・・・)

さやかちゃん!

さやか「!」

さやか「あれ? ここは?」

藍「気が付いたかい?」

まどか「さやかちゃん! 良かった!」

杏子「さやか! おい藍、さやかはもう平気なのか?」

藍「ああ、もう大丈夫だ」

マミ「美樹さん、本当によかったわ」

マミ「やはり、まだ消え去る運命では無かったのね」

さやか「・・・」ボー

まどか「さやかちゃん、さやかちゃんってば!」

さやか「あ・・・まどか?」

さやか「なんか、誰かに会ってた気がするんだけど・・・」

藍「夢でも見ていたんだろう」

ほむら「まさか、こんな事が起きるなんて」


176 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 23:07:27.61 ID:nYYm4berO
緒莉子「本当に、最悪の運命を覆せるのね」

キリカ『藍は信ずるに足る存在だった。緒莉子良いんだよね』

緒莉子『ええ、彼女となら理想とする世界を作れるはず』

緒莉子『彼女を信じて共に歩みましょう』

マミ「闇に墜ちてなお、混沌の淵より不死鳥の様に蘇った・・・」

マミ「輪廻転生・・・巡る運命・・・・・・さしずめ円環の運命と言ったところかしら」

ほむら《誰よ、彼女連れてきたの》

藍《言うな・・・そっとしておこう》

杏子「さやかぁ、よかった・・・ホントによかった」グス

さやか「あれ〜、杏子ちゃんは泣いているんですかぁ?」ニヤニヤ

杏子「ばっ、ちげえよ! これはあれだ、こ・・・心の汗だ!」

ほむら(涙じゃない)

藍(涙だな)

藍「さやか、お帰り。無事で何よりだ」

さやか「藍・・・ごめん、心配掛けたよね」

藍「いいさ、また会えたんだ」

藍「皆もありがとう。今日は疲れたろう、家で休んでいってくれ」

ほむら「貴女が礼を言うことじゃ無いわ」

ほむら「まあ、貴女の家には行くけど」

杏子「いいって、あたしがやりたくてやったことだ」

杏子「それより、今日の飯はなんだい?」

マミ「貴女たち、少しは遠慮しなさい!」


177 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 23:08:50.88 ID:nYYm4berO
杏子「藍、マミは来ないってさ」ニヤ

藍「残念だが仕方ないな・・・さやかとまどかはどうだ?」ニヤ

さやか「私は大丈夫だよ」

まどか「私もパパに連絡すれば平気かな」

まどか「遅くなるとは言っておいたし」

さやか「いや〜、しかしマミさんは来れないかぁ残念だなー」ニヤニヤ

まどか「仕方ないよ、マミさんにだって予定があるだろうし」ウェヒヒ

マミ「そんなこと言われたら行くしかないじゃない!」

マミ「今日と言う今日は遠慮なく行かせてもらうわよ」

杏子「ハイハイ、行ってらっしゃい」

ほむら「結局来るんじゃない」

藍「言ってやるな、其に賑やかな方が楽しいだろう?」

緒莉子(今回解決したのは彼女の力あってこそ)

緒莉子(いえ、そもそも彼女一人で十分だったはず)

緒莉子(なら、私達を集めた理由は……)

緒莉子《藍さん、聞いてもよろしいですか?》

藍《何だい?》

緒莉子《今回の件、本来なら貴女一人で解決出来た》

緒莉子《にも拘らず態々私達を全員集めたのは、魔法少女どうしの結束をより強固なものにする為ではありませんか?》

緒莉子《恐らく、藍さんの中では既にワルプルギスの夜討伐までのヴィジョンが出来ている》

緒莉子《違いますか?》

藍《やはり君を仲間にしたのは正解だった》

藍《緒莉子の言う通りだよ》


178 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 23:10:26.73 ID:nYYm4berO
藍《本来なら皆でさやかを探す必要などなかった……だが、全員で一丸となったと言う事実が欲しかった》

藍《ワルプルギスだけじゃない。これから先多くの困難が待ち受けて居ようとも》

藍《互いに手を取り合えば乗り越えていける》

藍《その時、その場所に、私がいなくとも……》

緒莉子《藍さん、貴女は……》

藍《いいんだ、異変を解決したら彼方に変えるつもりだったんだし》

藍《私の存在は幻想でいい》

さやか「藍!何してんのさ、皆待ってるよ」

杏子「おーい!さっさと帰ろうぜ。つーか腹減った」

緒莉子「お呼びみたいよ?」

藍「ああ、今暫くはこの陽だまりの中にいるとしよう」


179 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 23:11:08.93 ID:nYYm4berO
――藍のマンション、夜


藍「私の式神は何故こうも自由なのかしら・・・」

藍「私がまだ未熟と言うことかしらね」

藍「・・・未熟者同士、鍛練をする事にしましょう」

藍「夜はまだ長いもの」



――【???】


藍「さやか、さやか!」

藍「起きなさい、さやか」

さやか「・・・?」

さやか「誰? ・・・・・・誰かに呼ばれた様な?」

さやか「て言うか、ここ何処?」

さやか「藍の家に居た筈なんだけど」

藍「ここは狭間の世界。紫様のスキマを元に創ったんだけど・・・」

藍「まぁ、貴女に言っても仕方ないわね。精神世界とでも思っておいて」

さやか「精神世界? あんたは誰なの? 私をどうする気?」

藍「もう私の顔を忘れたの?」

藍「貴女は、私の式神に成ったのよ」

さやか「式神・・・そうだ、あの時の!」

さやか「夢じゃ・・・無かったんだ・・・・・・」

藍「あの時の言葉を覚えているかしら?」

藍「貴女は自ら戦う運命を選んだ」

藍「とは言え、今の貴女は魔法は使えないわ」

さやか「それじゃ戦いようがないじゃん!」

180 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 23:18:38.62 ID:nYYm4berO
藍「其の術を今から教えるわ」

藍「貴女は今まで魔力を使っていたんだけど、此からは妖力を使ってもらうことになるわ」

さやか「ようりょく?」

藍「人為らざる者の力、妖術・・・まあ魔法の親戚とでも思って頂戴」

さやか「なるほど!」

藍「やり方はそう変わらないわ、剣を作ったりは出来ないけどね」

さやか「でも、武器が無くちゃ戦えないんじゃ・・・」

藍「そんなもの必要ないわ」

藍「式神となった事で、貴女の身体能力は飛躍的に上がっているわ」

藍「素手でも十分なくらいよ」

さやか「いきなり素手で戦えと言われても困るんだけど」

藍「分かってるわ、私の得意とする術を教えてあげる」

藍「炎と幻術よ」

藍「私の式神になったのだから貴女も使えるはずよ」

さやか「そう言うのを聞くと、いよいよ人間じゃないんだって実感してくるなぁ」

藍「無理強いはしないわよ?」

さやか「やるよ! もう決めたんだ」

藍「そうそう、使い魔相手には此も覚えておくといいわね」

さやか「なにさ?」

藍「弾幕よ」


181 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 23:19:21.99 ID:nYYm4berO
――藍のマンション、朝


藍「後はこれを・・・・・・」ジュージュー

藍「そろそろ皆を起こすか」

杏子「・・・・・・良いにおい」ボー

藍「杏子か、おはよう」

藍「ご飯は出来てるから顔を洗ってきな」

杏子「おぉ・・・・・」トコトコ

藍「さて、皆を起こしにいくか」

藍「起きろ、お前達。朝餉が出来てるぞ」

マミ「ごはん!」カバッ

まどか「おはよう、藍ちゃん」

さやか「おはよ」ボー

藍「ん? ほむらはどうした?」

まどか「ほむらちゃん? ホントだ居ない」

藍《おはようほむら。朝餉が出来てる、戻って来てくれ》

ほむら《おはよう藍、今行くわ》

藍「声を掛けたから次期に来るだろう」

藍「準備が出来たらリビングに来てくれ、私は配膳をしておく」

一同「いただきます」

杏子「んー・・・うまい」パクパク

マミ「」バクバク モグモグ

さやか「相変わらず藍の料理は美味しいね」

まどか「私も頑張れば藍ちゃんみたいになれるかな?」


182 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 23:21:46.46 ID:nYYm4berO
ほむら「・・・きっとなれるわよ」

藍「日々の積み重ねを怠らないことだ」

マミ「」モグモグ

藍「ところで、さやかの件はどうする?」

さやか「どうって?」

ほむら「あなたは今まで家にも帰らず行方知れずだったのよ」

ほむら「その間何処に居たのか、何をしていたのか聞かれるでしょうね」

さやか「あー・・・・・・」

藍「ずっと野宿してました、何て訳にはいかないしね」

ほむら「下手をすれば善からぬ噂が立つわ」

まどか「善からぬ噂って?」

藍「春を売って歩いていたってところか」

さやか「どうやって春を売るのよ?」

ほむら「そういう意味じゃ無いわよ」

杏子「さやかはホント馬鹿だなぁ」

さやか「あんたは解る訳?」

杏子「私も根無し草だったんだ、そういう奴らはみたことあるよ」

杏子「私はしたこと無いけどな」

藍「まぁ、そう言う事だ」

さやか「どういうことよ!?」

まどか「つまり、その・・・・・・それって・・・」

藍「ああ、皆まで言わなくて良い!」


183 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 23:29:36.20 ID:nYYm4berO
マミ「」パクパク

杏子「いや、マミは何か喋れよ」

マミ「ごめんなさい、ご飯が美味しくてつい」

藍「良かったら私のも食べるか?」

マミ「頂くわ」バクバク

ほむら「マミは放って置きましょう」

ほむら「無難なところだと私たちの家に泊めていた事にするとかかしら」

藍「妥当だな。だがそれだと私たちは知っていて隠していたことになる」

杏子「ならあたしの家はどうだ? 荒れてるけど寝泊まり出来なくはない」

ほむら「野宿よりはましだけど、杏子の存在を隠したままだと難しいかしら?」

杏子「別に私と面識がある必要は無いだろ?」

杏子「寝泊まり出来そうだから使ったと言えば良い」

藍「そうだな、プチ家出をして廃教会で寝泊まりしていた事にするか」

ほむら「ええ、その線でいきましょう」

藍「次はさやかを見つけた経緯か」

藍「私たちがそこに行く理由が無いからな」

ほむら「そうね、さやかを探していたと言っても隣街の教会に行くのは些か不自然だわ」

まどか「なら、杏子ちゃんの教会が思い出の場所だった事にしたらどうかな?」

まどか「私とさやかちゃんは幼馴染だから、そう言うことを知っていてもおかしくないし」

藍「ふむ、まどかが心当たりを思いだし探しに行ったというところか」

ほむら「それでいきましょう。後は私達が着いていってフォローしていきましょう」


184 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 23:46:03.71 ID:nYYm4berO
藍「そうだな、さやかだけでは少々不安だ」

さやか「なんだよー藍まで、さやかちゃん泣くぞ」

藍「さて、良い時間だな。学校へ行くとしよう」

さやか「無視!?」

さやか「あーもういいよ! さやかちゃん怒っちゃうもんねー! MK5だもんねー!」

杏子「古っ!」

ほむら「ほらほら、早く準備しないと間に合わないわよ」

さやか「まどかにキスする5秒前」ンー

ほむら「殺すわよ?」チャキ

さやか「や……やだなーほむらさん、それガチなやつじゃないですか」ゾッ

ほむら「貴女がくだらない事をするからよ」


185 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 23:49:25.11 ID:nYYm4berO
藍「そうだな、さやかだけでは少々不安だ」

さやか「なんだよー藍まで、さやかちゃん泣くぞ」

藍「さて、良い時間だな。学校へ行くとしよう」

さやか「無視!?」

さやか「あーもういいよ! さやかちゃん怒っちゃうもんねー! MK5だもんねー!」

杏子「古っ!」

ほむら「ほらほら、早く準備しないと間に合わないわよ」

さやか「まどかにキスする5秒前」ンー

ほむら「殺すわよ?」チャキ

さやか「や……やだなーほむらさん、それガチなやつじゃないですか」ゾッ

ほむら「貴女がくだらない事をするからよ」


186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 23:50:44.51 ID:nYYm4berO
――学校


さやか「うぅ・・・凄い怒られた」

ほむら「あれくらいで済んだなら良い方でしょ」

藍「因みに、此から第二ラウンドだ」

さやか「え?」

藍「仁美や恭介が心配していたぞ、ちゃんと謝るように」

さやか「オーマイガッ」

まどか「皆さやかちゃんの事心配してたんだし、ちゃんと謝らないとダメだよ」

さやか「い、行ってくるよ」

藍「頑張れ!」

藍(まあ、昨日のうちに連絡は入れておいたんだけどね)

仁美「さやかさん!」

さやか「や、やっほー仁美。元気だった?」

仁美「馬鹿っ心配したんですのよ! 携帯にもお出になりませんし!」

さやか「あーうん、ごめん。心配かけたよね」

仁美「良いんです、こうして戻って来てくれたのですから」グスッ

さやか「仁美・・・・・・」

仁美「でも、ケジメは必要ですわよね」

さやか「仁美?」

仁美「歯ぁ食い縛りなさいですの」

さやか「ちょっ、まっ―――ふぐぅ」ドゴォ

さやか「腹パンだとぉ・・・」ガク

仁美「乙女の顔を殴るほど非情ではありませんので」

まどか「えぇー・・・・・・」

ほむら「腹パンも大して変わらないと思うけど」

187 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 23:51:32.70 ID:nYYm4berO
藍「だか此で互いの蟠りはとれただろう。多分、きっと」

ほむら「自信がないにも程があるわね」

藍「まあ、なるようになるさ」

藍「よしさやか! 恭介の処にも行ってこい」

藍「勢い余ってちゅーしちゃっても今なら許されるぞ」

さやか「ななななな何言ってんのよあんたは///」

藍「あははー、ゆでダコみたい」

さやか「コロスっ///」ブン

藍「おっと」パシ

藍「まだ返事をしてないんだろう? ここでしてしまえば良いじゃないか」ボソボソ

さやか「なっなんであんたが知ってるのよ!?」ボソボソ

藍「まあ、相談されたし?」ボソ

さやか「なっ!? あ? ・・・馬鹿恭介めぇ」

藍「良い機会じゃないか」ボソボソ

さやか「皆いるなかで出来るわけ無いでしょ!」ボソ

ほむら(これがあの大妖怪と同一人物なんだから驚きよね)

藍「ま、からかうのはこれくらいにしておくか」

藍「ほら、行ってこい」ポン

さやか「うん・・・」ドキドキ

さやか「き、きょーすけ」

藍「緊張しすぎだろ」

ほむら「まあ、さやかだし」

恭介「さやか、無事でよかった・・・」

恭介「あまり心配掛けさせないでくれよ」

さやか「ごめん。もう大丈夫だから」

188 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 23:52:18.46 ID:nYYm4berO
恭介「そっか・・・」

さやか「恭介・・・学校終わったら恭介の家行っても良い?」

恭介「うん、いいよ」

恭介「バイオリンも聞いてもらいたいし、話したいことが沢山あるんだ」

中沢「なんだ、遂にヤっちまうのか」

さやか「あ"ぁ"ん?」ギロ

中沢「怖っ! チンピラかよ」

藍「さやか、程々にな」

さやか「ら、藍まで何言ってんのさ」

藍「そうじゃない」

藍『自分の成すべき事を忘れるなよ』

さやか『! 解ってるよ』

藍『なら良いんだ』

藍「さて、授業の準備でもしますかね」

仁美「・・・藍さん、今日藍さんの家にお邪魔しても宜しいですか?」

藍「構わないよ」


189 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 23:52:50.28 ID:nYYm4berO
――放課後、藍のマンション


藍「上がってくれ」

仁美「お邪魔しますわ」

杏子「おかえりー、邪魔してるぞ」

藍「杏子、来てたのか」

仁美「え・・・どちら様ですの?」

藍「私の友達だよ」

杏子「佐倉杏子だ、よろしくな」

仁美「志筑仁美ですわ、宜しくお願い致します」

仁美「ところで佐倉さんは、何故藍さんの家に?」

杏子「鍵を貰ってるからな」

仁美「合鍵ですって!?」ガーン

杏子「おい藍、なんかショック受けてるぞ」

藍「あー仁美、彼女にも事情があるんだ」

仁美「鍵・・・」

藍「うん?」

仁美「私にも鍵を頂けませんか?」

藍「まあ、別に良いけど・・・」

仁美「本当ですの?」パアァ

藍「あ、ああ」

杏子「大丈夫なのか?」ヒソ

藍「仁美にも協力してもらってるし、其れくらいはな」ヒソ

仁美「内緒話はやめてくださいまし!」

藍「す、すまない」

杏子「でも、仁美は魔法少女じゃないんだろ? 何の協力をするってんだ?」

190 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 23:53:21.04 ID:nYYm4berO
藍「杏子!」

仁美「魔法少女・・・?」

杏子「まさか、話して無かったのか」

藍「・・・・・・・・・はぁ」

藍「其については話して無かったんだ。仁美が知ってるのは私の事」

杏子「あの事話したのか?」

仁美「藍さん、どういう事ですの?」

仁美「私たちだけの秘密だったんじゃ・・・」

藍「全部話すよ」ヤレヤレ


――少女説明中――


仁美「そんなことが・・・」

藍「まあ、そんな訳でやむを得ずね」

仁美「そう言うことなら仕方ありませんわ」

仁美「それに、今度からは堂々と・・・・・・」

藍「何を考えてるか手に取るように解るな」

杏子「えっ? どういう事?」

仁美「藍さん、早速尻尾に触らせていただいても宜しいですか?」

杏子「は?」

藍「ブレ無いなぁ仁美は」ドロン

杏子「うおっ!?」

杏子「急に戻るなよ! ビックリするだろ!」ドキドキ

藍「ごめんなさい、もうなれたかと思って」

杏子「慣れるほど見てないっての」

藍「仁美は一回で慣れてたわよ?」フワリ


191 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 23:54:32.00 ID:nYYm4berO
仁美「あふぅ・・・・・・」トロン

杏子「それと一緒にしないでくれ」

仁美「杏子さんも触れば解りますわ」

杏子「遠慮しておくよ、色々と無くしそうだ」

藍「・・・・・・」フワリ

杏子「ひゃんっ!?」ビクゥ

杏子「なななななな何してんだお前///」

藍「杏子もどうかと思って」

杏子「いいよあたしは! まだ常識を無くしたくないし」

藍「私たちは常識とは程遠い存在よ?」

杏子「それでも人としての尊厳を無くしたくないの!」

藍「気が変わったらいつでも言って頂戴」

杏子「いいってのに」

藍「私が此処に居るのも後僅かだもの」

杏子仁美「!」

杏子「どう言う事だ!?」

藍「最初に言ったはずよ? 目的を果たしたら彼方に帰ると」

仁美「そんな・・・折角お友達になれたのに」

藍「ごめんなさい。でも此ればかりは仕方の無いことなのよ」

藍「私達はとうに幻想の存在になっているから」

藍「此方では生きられないの」

藍「狐に化かされたとでも思って、私の事は忘れて頂戴」

杏子「忘れろだぁ? ふざけんなっ! んなもん出来る訳ねぇだろ!」

杏子「私にとってお前は・・・お前はぁ・・・・・・」グッ

藍「杏子・・・」


192 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/04(月) 23:55:37.72 ID:nYYm4berO
仁美「杏子さん・・・」

藍「ありがとう杏子、その気持ちだけで十分よ」

杏子「ちくしょう・・・何でだよぉ藍・・・」グス

藍「今すぐ消える訳じゃないわ。それに、私達には成すべき事がある。そうでしょう?」

杏子「・・・ああ、今は目の前の壁を越えるのが先だ」

杏子「藍、一つ約束してくれ。黙って居なくならないって」

藍「解ったわ」

仁美「私とも同じ約束をしてくださいまし」

藍「ええ、違わずに」

藍「さ、この話は終わりだ」ドロン

藍「今ある時間を大切にしよう。お茶を淹れてくるよ」

ピンポーン

杏子「おぉ、上がりなよ」ピッ

ほむら[悪いわね]スタスタ

ガチャ

ほむら「お邪魔します」

ほむら(他に誰か来てるのかしら?)

仁美「暁美さん?」

ほむら「志筑さん・・・どうしてあなたが?」

藍「いらっしゃい、ほむら。コーヒーでいいかい?」

ほむら「ええ、大丈夫よ」

藍「ちょっと待ってて、お先に仁美と杏子」

杏子「サンキュ」ズズ

仁美「ありがとうございます」コク

仁美「私も非日常の世界に足を踏み入れましたの」


193 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/09/05(火) 10:02:19.10 ID:TZeNF4/0O
式さやか誕生

今後の流れとしては日常をちょこっと書いてワルプルギス討伐をして終わりになります。

書き溜め中。
194 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/05(火) 15:09:42.60 ID:QGzDRnVNO
おつ!
195 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/05(火) 19:41:44.42 ID:LYPjvqHkO
196 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/07(木) 20:21:43.11 ID:azAphVioo
乙ほむ
197 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/09/10(日) 20:21:26.06 ID:i+FxxPr+0
ほむら「まさか!?」

藍「大丈夫、彼女は魔法少女ではない」

藍「表側の協力者と言ったところだ」

ほむら「表側の・・・?」

藍「主にワルプルギスの際の避難関係でね」

ほむら「なるほどね、でも態々捲き込むことも事も無かったんじゃない?」

藍「戦いは兵士が居れば良いという訳ではない」

藍「バックアップする者も必要だ」

藍「私達の戦いは負けて良いものではない。なら最善を尽くすべきだろう」

ほむら「そうね……それに志筑さんが事情を知ってるのは大きいかもしれない」

仁美「どうしてですの」

ほむら「私たちが戦っている間まどかは無防備になる」

ほむら「そこをキュウべぇに付け込まれる可能性があるわ」

ほむら「志筑さんはキュウべぇを見れないでしょうけど、一緒にいれば牽制になるし、まどかの契約をを止める事も出来る」

杏子「そういった意味では事情を知る一般人が居るのはありがたいことだな」

藍「そうだな、防衛に手を割きたい所だが実際ワルプルギスで手一杯だろうし」

杏子「そこはあたしたちが頑張るしかないだろ」

ほむら「そうね。避難所へ使い魔一匹たりとも通すわけにはいかないわ」

藍「念の為、各避難場所には結界を張っておこう」

藍「細かい打合せは後日みんなが集まった時にするとしよう」

ほむら「そうね。今私達だけで話し合っても仕方ないわ」

杏子「ならこの話はこれで終わりだな」

杏子「藍、今日の菓子は何だい?」

藍「プリン・ア・ラ・モードだ。昨日のうちに作っておいたからすぐ食べれるよ」


198 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/09/10(日) 20:22:07.13 ID:i+FxxPr+0
藍「それじゃ改めてお茶にしようか」

杏子「んー! うまい」

仁美「本当においしいですわ」

ほむら「貴女達は……少しは遠慮しなさい」

杏子「別にいいだろ? うまいものを食べる事こそ人生の楽しみだ」

ほむら「貴女はそればかりね」

藍「良いじゃないか。否が応にも戦わなければならないんだ」

藍「息抜きをしないと戦う前に潰れてしまうぞ?」コトッ

仁美「ありがとうございます」コク

杏子「サンキュ」ズズ

ほむら「言いたいことは分かるけど……」

ほむら「コーヒー? てっきり紅茶が出てくるかと思ったわ」

藍「お茶しようと言ったからってお茶を飲むとは限らないだろう?」

藍「それとも、おコーヒーしようと言った方が良かったかい?」フフ

杏子「確かにそうだわな」ケラケラ

ほむら「そんな屁理屈……!」

仁美「まあまあ、良いではありませんか。ほむらさんがコーヒーをお好きだと分かっているからこそ出してくれたのでしょうし」

ほむら「釈然としないわ」


199 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/10(日) 20:22:49.42 ID:i+FxxPr+0
――ワルプルギスの夜襲来7日前


――ほむらのアパート

ほむら「ワルプルギスが出現するのはこの地点よ。確率は97%ね」

緒莉子「私の予知でもその場所で間違いないわ」

杏子「本当に便利な能力だよな」

藍「戦闘については私から話そう」

さやか「ちょっと待って、もしかして藍も戦うの?」

藍「そのつもりだが?」

さやか「いやいや、いくら魔女を倒せるって言っても藍は一般人じゃん」

ほむら「……は?」

さやか「何さその、何言ってんだこいつみたいな顔は?」

杏子「何言ってんだこいつ」

さやか「言わなくていいから!」

ほむら「貴女は何を言っているの?

キリカ「さやかは知らないんじゃなかったかい?」

杏子「あー…そう言えばさやかは知らなかったんだったか」

さやか「何の話よ」

仁美「こちらの話ですわ」

さやか「仁美まで? 何さ皆してのけ者にして」

さやか「独りぼっちは寂しいじゃんか」

マミ「大丈夫よ美樹さん。私も知らないわ」

さやか「それは全然大丈夫じゃないです」


200 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/09/10(日) 20:23:18.99 ID:i+FxxPr+0
藍「それは後で話すよ」

藍「今は会議に集中してくれ」

さやか「まあ…藍がそう言うなら」

藍「さて、ワルプルギス戦についてだが、初手にほむらの火器を使い山間部へ押し出す」

藍「此れには私の力を付与して有る為、ある程度のダメージは期待できる」

藍「その後は時間停止で仲間の支援と使い魔の掃討を頼む。緒莉子は後方で予知に専念して、仲間に随時情報を送ってくれ」

緒莉子「わかったわ」

藍「杏子、さやか、キリカは前衛を頼む。足場は私とマミで作る」

藍「キリカは速度低下をワルプルギスに掛けて前衛メンバーで休まずに攻撃してくれ」

キリカ「任せてくれ」

杏子「へへっ、腕が鳴るぜ」

さやか「ちょっと杏子、遊びじゃないんだよ!」

藍「さやか、落ち着け。其れくらいの気持ちで挑んでくれた方が良い」

藍「マミはセンターで支援攻撃と足場の作成をしてくれ」

藍「指揮は私が執る」

マミ「わかったわ」

藍「避難所には結界を張っておくから、人的被害は問題ないだろう」

藍「今日は此処までにしよう。決戦までは無理をせず休養を十分に取ってくれ」


201 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/09/10(日) 21:05:13.64 ID:i+FxxPr+0
――ワルプルギスの夜襲来5日前


――藍のマンション

藍「いらっしゃい、ほむら」

ほむら「お邪魔するわ」

杏子「おー、来たのかほむら」

ほむら「今日はその姿なのね」

仁美「いらっしゃいませ、ほむらさん」

ほむら「!?」

ほむら「ちょっ、何で尻尾に絡まってるのよ!」

仁美「ふかふかで気持ちいいんですのよ?」

杏子「あたしはもう気にしない事にしたよ」

藍「別に減る物じゃないし、気に入ってくれてるならそれで良いわ」

ほむら「ええー……」

藍「先ずはお茶にしましょう」

杏子「待ってました!」

藍「杏子はさっきエクレア食べたでしょうに」

杏子「その分動いてるから良いんだよ」

杏子「それに藍の作るものはみんな旨いからな、あたしだけ食べれないなんてごめんだよ」

仁美「確かに皆で食べた方が美味しいですわ」

藍「そう言われたら悪い気はしないけど……。元より其のつもりだったし」

藍「パンプキンケーキ〜ココナッツクリーム仕立てよ」

杏子「かぼちゃのケーキか! なかなか珍しい物が出て来たな」


202 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/09/10(日) 21:05:43.76 ID:i+FxxPr+0
ほむら仁美「いただきます」

藍「どうぞ」


杏子「んー、うまい」

仁美「美味しいですわ」

ほむら「本当に何でも出来るわよね」

藍「此れくらい当然よ。全ては紫様の為だもの」

杏子「紫って誰?」

ほむら「確か藍の主だったかしら?」

藍「そうよ。あと杏子、様を付けなさい」

藍「私に対しては構わないけど、紫様に対する無礼は許さないわよ」ギロ

杏子「う……わかったからそんな睨むなよ」

仁美「その紫様という方はどういったお方なんですの?」

藍「妖怪の賢者と称されるお方でね、私など足元にも及ばないすごい方だよ」

杏子「妖怪の賢者ねぇ」

ほむら「藍よりすごいと言われても想像もつかないわね」

藍「紫様ならワルプルギスなど能力で簡単に消してしまえるでしょうね」

杏子「伝説の魔女を消すってどんな能力だよ……」

ほむら「そんな事が可能なの?」

藍「紫様はあらゆる境界を操ることが出来る」

藍「それを使えば魔女を人間に戻す事さえ容易いでしょうね」


203 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/10(日) 21:06:11.16 ID:i+FxxPr+0
ほむら「ワルプルギスさえ戻せると言うの?」

藍「尤も戻ったとしても、肉体が無い以上魂だけの存在となり直ぐに消滅するでしょうけど」

仁美「話を聞くだけで、私たちの理解の及ばない存在と言うのが感じられますわね」

杏子「でもよ、そんなに凄いんなら何でその紫様は来ないんだい?」

藍「私たちは幻想郷と言う結界に覆われた世界の中で暮らしているのだけど」

藍「紫様はその世界の監理者だから簡単には外の世界に行く訳にはいかないのよ」

藍「だから代わりに私が此処に来たと言う訳よ」

杏子「幻想郷ねえ」

藍「そう言う場所があると言う事だけ分かっていれば良いよ」

ほむら「私はそろそろ行くわね。ケーキ御馳走様」

藍「もう行くの?」

ほむら「対ワルプルギスの仕込みをするのよ」

杏子「あんまり無理はするなよ」

ほむら「平気よ」

仁美「またいらして下さい」

藍「夕餉はどうする?」

ほむら「それまでには戻るわ」


204 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/09/10(日) 23:19:28.00 ID:HKm6tt4K0
(まどマギしかわからんが、読んで面白い)
205 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/11(月) 02:14:02.89 ID:1+q/GAk1O
あ、やっぱり対峙さえしてしまえば紫なら魔女と人の境界弄ってワルプルギスすらどうにか出来るのか
206 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/11(月) 08:36:07.00 ID:sJ7gzR/Ro
流石BBA
207 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/09/11(月) 18:06:28.82 ID:nNsItill0
このSSでの設定となります。

ただ、紫ならそれくらい出来るんじゃないかなと思います。
208 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/11(月) 18:36:06.03 ID:IUHlSw8LO
おつ
209 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/09/12(火) 22:13:14.20 ID:pL5ki6yY0
お詫び


途中から織莉子の名前が緒莉子になっていました。

大変申し訳ございませんでした。

以降の投下分は訂正しております。

残り僅かですが楽しんで頂ければ幸いです。

では投下します。
210 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/09/12(火) 22:13:48.77 ID:pL5ki6yY0
――ワルプルギスの夜襲来4日前


――美国邸

キリカ「もうすぐワルプルギスの夜が来るね」

キリカ「まだ未来は見えない?」

織莉子「ええ……」

織莉子「こんな事は初めてよ。まだ確定していないのか、私の能力の範疇を超えているのか……」

キリカ「どんな結末になろうと私は織莉子に着いて行くだけさ」

キリカ「それに、藍を信じるって決めたんだ。織莉子だってそうだろう?」

織莉子「そうね……藍さんは私達に奇跡を見せてくれた」

織莉子「彼女ならどんな不条理も覆せるかもしれない」

キリカ「だったら、私達もいつも通りにやるだけだよ」

キリカ「わからない事を考え続けても仕方ないさ」

キリカ「ワルプルギスとの戦いまでまだ時間が有るんだ、その内未来が見えるかもしれないだろう?」

織莉子「キリカの言う通りね」

織莉子「いつまでも考え込むなんて私らしくなかったわ」

織莉子「道が暗いのなら自ら明かりを灯すまでよ」

キリカ「それでこそ私の織莉子だよ」

織莉子「藍さんと出会って、私達の世界は大きく広がったわ」

キリカ「藍に出会わなければ、今頃倒錯的だったろうね」

織莉子「私達二人だけではここまで辿り着けなかったでしょう」

織莉子「でも、私達は二人ぼっちじゃない。共に道を照らしてくれる仲間がいる」

キリカ「なら闇を恐れる理由は無いだろう?」

織莉子「ええ、世界はこんなにも輝いているのだから」


211 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/09/12(火) 22:14:22.02 ID:pL5ki6yY0
――ワルプルギスの夜襲来2日前


――藍のマンション

藍「シャルロットだ。召し上がれ」

マミ「変わった形のケーキね、リボンがついてるなんて」

藍「女性の帽子に見立てた菓子なんだ」

藍「この皿が帽子のつばを表してるんだが……まあうんちくはこの辺にしよう」

さやか「本当に藍は何でも知ってるよね」

さやか「流石は私の御主人! いや、いっそ藍も私の嫁になるのだー!」

仁美「さやかさん? 上条君だけじゃ飽き足らず藍さんまで奪うと言うのですか?」ユラッ

さやか「ひ……仁美?」

杏子「受け取ると良い」ガシ

さやか「はっ!?」

藍「それが君の運命だ」ガシ

仁美「覚悟はよろしいですわね?」

さやか「マミさん! 助けて」

ほむら「その必要はないわ」

さやか「必要だよ! 大至急だよ!」

マミ「美樹さん、逝ってしまったのね。怨恨の理に導かれて」

さやか「まだ生きてます!」

仁美「往生なさい!」ドゴ

さやか「」

まどか「こんなのってないよ……あんまりだよ……」


212 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/09/12(火) 22:14:59.92 ID:pL5ki6yY0
キリカ「君たちには緊張感ってものが無いのかい?」

キリカ「もう直ぐワルプルギスとの戦いだと言うのに、こんなにのんびりしてて良いの?」

ほむら「遣るべき事はやったわ」

織莉子「キリカの気持ちは分かるけど、魔女の出現も無さそうだし今は休みましょう」

藍「平凡でありふれた1日こそ愛おしいものさ」

藍「私達はその平凡な日常を守る為に戦うんだ」

藍「だからこそ、今のこの時を大切にしよう」

ほむら「藍の言う通りよ。それにここならキュウべぇも来ないし寛げるわ」

杏子「いつの間にかすっかり溜まり場だもんな」

マミ「八雲さんの家というか、八雲さんの傍って居心地が良いものね」

ほむら(そう……藍の傍は不思議な安心感がある)

ほむら(気付けば皆が藍の周りに集まっている)

ほむら(だからこそ、皆その言葉を口に出来ないでいる)

ほむら(勝っても負けても、後2日でこの安らかな時間が永遠に失われてしまう事を……)


213 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/09/12(火) 22:15:43.22 ID:pL5ki6yY0
――ワルプルギスの夜襲来前日


――藍のマンション、昼

「見滝原市全域にて大雨洪水警報並びに竜巻警報が発令されてます。市民の皆様は速やかに指定された最寄りの避難所に避難をして下さい。繰り返します、見滝原市全域にて――――」

藍「いよいよ明日か」

杏子「1日前だってのにこれかよ」

さやか「まどか達は早く避難して」

恭介「本当にこれが魔女の仕業だって言うのかい?」

ほむら「こんなのはまだ序の口よ、ワルプルギスの夜が出現したらこれの比ではないわ」

仁美「藍さん……」

藍「大丈夫さ。それよりまどかの事を頼んだぞ! それと避難所には結界を張ってあるから絶対に外に出ないように」

まどか「さやかちゃん……無茶はしないでね」

さやか「大丈夫だって! 藍や皆も居るんだし、まどかは大船に乗ったつもりで待っててよ」

まどか(さやかちゃん……ちゃんと覚えてたんだね。逆に心配だよ……)

まどか「藍ちゃん、さやかちゃんを……皆を守ってあげて」

まどか「私には何も出来ないけど……皆を信じて待ってるから」

藍「ああ、任せろ! だから信じて待っていてくれ」



藍「仁美やまどか達は避難所に行ったか」

藍「取合えずお茶にしようか。今から気を張っていたら明日まで持たないぞ」

ほむら「そうね。戦い自体は明日だもの、休めるうちに休んでおきましょう」

杏子「お! 今日の菓子は何だ?」

藍「シュークリームだ。店ではよく見るが、作ってなかったんでね」

藍「さて、食べながらで良いから聞いてくれ。最終確認だ、まずは――――」


214 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/09/12(火) 22:16:14.33 ID:pL5ki6yY0
――藍のマンション、夜

藍「眠れないのか?」

ほむら「藍……」

ほむら「そうね、何度この夜を過ごしてきたか……」

ほむら「今度こそはと決意しても、不安で胸が潰されそうになるの」

ほむら「この時間軸は今までに無い最高の状況で挑むことが出来る」

ほむら「貴女が居て、杏子やマミもいる。あの織莉子達とさえ協力することが出来た」

ほむら「でも……それでも不安なの! 今回も駄目だったらどうしようって」

ほむら「こんな状況はきっともう来ないわ」

ほむら「もし今回もダメだったら、私はもう次に望みを繋ぐことは出来ない……」

ほむら「次の時間軸でも貴女が居るとは限らないわ……これだけの戦力を揃えるなんて無理よ」

ほむら「失敗するわけにはいかない。そう思えば思うほどに体が動かなくなる……」

藍「…………私はもともと紫様の命により此処へ来た」

ほむら「藍?」

藍「でも今は、自分の意志でこの世界を、仲間を救いたいと思う」

藍「大丈夫。私達は強いよ、誰が相手だろうと負けはしない」

ほむら「勝てるかしら……」

藍「勝さ! 其れにほむらに見せてやりたいのさ」

ほむら「見せるって……何を?」

藍「まだ見ぬ明日をさ」

ほむら「気障ったらしい言葉ね」フフ

藍「こういう方が私達らしいだろう?」クス


215 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/09/12(火) 22:16:40.53 ID:pL5ki6yY0
藍「其れより……まどかに話さなくて良かったのか?」

ほむら「良いのよ、今更こんな話をされたってまどかだって困るだけだわ」

ほむら「あの子は優しすぎるから……余計な気遣いをさせるだけよ」

藍「ほむらがそれで良いなら私も何も言わないさ」

藍「其れに、言おうと思えば此れからいくらでも言う事は出来るんだ」

藍「いつか話してやると良い。まどかなら受け止めてくれるさ」

ほむら「そうね…….いつか話すことにするわ」

ほむら「……ねえ藍、ここに残る事は出来ないの?」

ほむら「言葉に出さなくても分かるわ。皆貴女に居て欲しいと思ってる」

ほむら「他愛もない話をして、馬鹿やって、そんなありふれた......だけど幸せな時間をこれからも過ごして行きたいの」

藍「すまない……其ればかりは聞けないお願いだ」

藍「初めから異変を解決するまでと決めているんだ」

藍「それに、私は紫様の式神だ。何より私自身が紫様の為に生きたいんだ」

ほむら「………また会えるかしら?」

藍「君が望むなら……」

藍「例え遠く離れていてもこの想いは皆と共にある」

藍「其の繋がりが私達を引き寄せるだろうさ」


216 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/09/12(火) 22:46:04.12 ID:pL5ki6yY0
――ワルプルギスの夜襲来日


藍「魔力が高まっているわね。そろそろかしら?」

さやか「!」

杏子「何だこれ、サーカス? パレード?」

ほむら「そいつらは無視して良いわ。来るわよ」


D

マミ「絶対に皆で生きて帰りましょう」

C

杏子「へへっ、一番槍は私が貰うぜ」

B

織莉子「未来が見えないなら自らの手で掴み取るまで」

A

キリカ「さあ、織莉子の為に死んでくれ」

@

藍「準備は良いわね? 手筈通りに行くわよ」

ワルプルギスの夜「アハハハ アハハハハハ」


217 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/25(月) 18:12:54.61 ID:LJHegSl6O
待ってる
218 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/27(水) 14:32:05.76 ID:uqbcvkgB0
杏子「でけぇ……伝説と言われるだけはあるな」

さやか「ほむらは今迄あんなのと戦って来たの?」

織莉子「話し以上ね……」

キリカ「これは一筋縄ではいかなそうだね」

マミ「勝てる……かしら」

藍(不味いわね、皆奴の雰囲気にのまれている)

藍「臆する事はないわ、例え一人では勝てなくても私達が揃えば敵ではないわ」

藍「ほむら!」

ほむら「ええ、街から離すわ」カチ ズドドドド

さやか「おお……ハデだねぇ」

杏子「戦争でも始めるつもりかこいつは?」

ほむら「喰らいなさい」バシュバシュ 

マミ「迫撃砲に対空ミサイル!? そんな物まで用意していたなんて……」

ワルプルギスの夜「アハハ ウフフフ アハハハハハ」ズドドド

藍「追うわよ。振り落とされないように捕まってて」シュルシュル

織莉子「尻尾に包まって移動って何か変な感じね」

キリカ「布団にして寝たら気持ちよさそうだね」

さやか「はふぅ……癖になりそう」

ほむら「気を引き締めなさい! まだ始まったばかりよ」

杏子「わかってるよ。それよりこの後どうするんだい?」

杏子「マミの奴が足場を作るんだろう」

藍「まあ見てなさい」

藍「よし、予定通り山間部まで押し出せたわね」

藍「来い! 十二天将!!」

219 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/27(水) 14:32:59.50 ID:uqbcvkgB0
藍「織莉子は騰蛇に乗って後方で予知に専念を」

藍「マミは朱雀の上に。他の式にリボンを繋いで足場を作って頂戴」

マミ織莉子「わかったわ」

杏子「おお、式神って奴か!」

キリカ「まるで怪獣映画だね」

さやか「あれも私と同じ式神なのか……」

さやか「あれらと比べると私の存在って……」

藍「さやかはさやかよ。比べるようなことではないわ」ポン

さやか「藍……そうだよね」

杏子「どうしたさやか。慰めてもらわなきゃ満足に戦えないのか?」

さやか「なんですってぇ! 見てなさいよ杏子」

藍「天后、玄武! 前に出て火を防げ」

藍「他は散開してワルプルギスを攻撃しなさい」

織莉子《皆さん、ワルプルギスの使い魔が来ます》

藍《了解》

藍「聞こえたわね! ほむらは式神と連携して使い魔の撃破をして!」

ほむら「わかったわ」

藍「前衛の三人はワルプルギスに攻撃をお願い」

杏子「よっしゃ! いくぜぇ!」

さやか「ちょっと杏子。前に出過ぎないで」

キリカ「二人とも、もう少し連携を意識してくれないか?」

藍「マミは足場の維持とほむらの援護をして頂戴」

マミ「任せて!」


220 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/27(水) 14:33:27.34 ID:uqbcvkgB0
――避難所


まどか「ちょっとトイレに行ってくるね」



まどか「さやかちゃん、藍ちゃん……」

仁美「まどかさん、藍さん達なら大丈夫ですわ」

仁美「必ず勝って帰ってきてくださいます。だから信じて待ちましょう」

まどか「仁美ちゃん……でも外は凄い嵐だし、居ても立ってもいられなくて……」

キュウべぇ「そんなに心配ならその目で見届けてあげると良いよ」

まどか「キュウべぇ……」

キュウべぇ「相手はあのワルプルギスの夜だ」

キュウべぇ「八雲藍が居るとはいえ、勝ち目は低いだろうね」

キュウべぇ「でも君なら別だ。まどかが魔法少女に成りさえすればどんな魔女も一撃で倒すことが出来るだろうさ」

まどか「私は……」

キュウべぇ「迷うと良い。君が迷えば迷うほど彼女達の生存率は下がっていく」

キュウべぇ「その時僕は君の前に彼女達の亡骸を並べるとしよう」

キュウべぇ「そうすれば流石の君でも契約する気になるだろうさ」

キュウべぇ「もっとも、それを見ても契約しないのであれば」

キュウべぇ「君は生き残った人間達から臆病者の人でなしとして蔑まれるだろう」

仁美「さっきから黙って聞いていれば言いたい放題言ってくれますのね」

まどか「仁美ちゃん!?」

キュウべぇ「驚いた、君は僕が見えているのかい?」


221 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/27(水) 14:34:31.60 ID:uqbcvkgB0
まどかはあれで意外と頑固だけど……流されやすいところもあるわ。

私の力の一部を貴女に渡すわ。彼女の事、お願いね。



仁美「藍さん達は必ず勝ちますわ」

仁美「私達にはあなたの力など必要ありません」

仁美「まどかさん、信じると決めたのなら何故それを貫き通さないのですか?」

仁美「貴女がするべき事は契約ではありません。今戦っている人たちを信じて待つことです」

仁美「藍さんは大丈夫と仰っていました。あの方がそう言うのなら皆無事に帰ってきますわ」

仁美「そして………帰ってきた皆さんを温かく迎えましょう」

まどか「仁美ちゃん……うん。もう私は迷わない」

まどか「皆を信じて待つよ」

仁美「はい。独りで待つのが辛いのでしたら私が傍にいますわ」

キュウべぇ「やれやれ、僕には理解出来ないよ」

キュウべぇ「人間の思考と言うのは非合理的過ぎる」

キュウべぇ「希望的観測をするのは君たちの勝手だけど」

キュウべぇ「その希望が砕かれたとき人間は新しい希望を求めるものだ」

キュウべぇ「それを目の前に用意されたとき、君達はそれを掴まずにはいられないだろうね」

キュウべぇ「だから僕は待つとしよう。君が僕にお願いをして来る時をね」

仁美「待つだけ無駄ですわ。そんな時は永遠に来ませんもの」


222 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/27(水) 14:35:10.47 ID:uqbcvkgB0
キュウべぇ「君と話をしていても無駄のようだね。まどか、契約したくなったらいつでも呼んでくれ」

キュウべぇ「僕の方は準備は出来ているからね」トコトコ

仁美「とっと失せなさいですわ」ドカッ

キュウべぇ「きゅぶっ」

まどか「ひ……仁美ちゃん、何も蹴飛ばさなくても」

仁美「あれくらい優しい方ですわ」

仁美「まどかさん、もっと自分を強く持って下さいまし」

仁美「他人を思いやる心は素晴らしいものですが、簡単に他人に流され過ぎですわ」

仁美「私達は藍さんと出会い少なからず変わってきました」

仁美「でもまどかさん、貴女だけは変わっていませんわ」

仁美「貴女のその頑なさは長所でもあり最大の短所でもあります」

仁美「そして肝心なところで人に流されやすい」

仁美「先ほども自分の意志で契約をしようとしたお積もりでしょうけど」

仁美「明かにキュウべぇに流されてましたわ」

仁美「そしてその頑なさ故にそれが自分の意志だと信じて疑わない」

仁美「それが最善だと信じて疑わない」

仁美「まどかさん、貴女はいつか取り返しのつかない選択肢をしてしまうかもしれませんわ」

まどか「仁美ちゃん……何を言って……」

まどか「私はそんな……」

仁美(藍さんから聞いたほむらさんの過去の苦労も偲ばれますわね)


223 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/27(水) 14:36:17.16 ID:uqbcvkgB0
取合えずここまで

また後で投下します。
224 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/27(水) 18:17:16.12 ID:L35puLR5O
おつ
225 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/11(水) 19:39:49.27 ID:3mjNE6BSO
wktk
226 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/08(水) 00:12:51.80 ID:QMp9mR8Jo
227 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/26(日) 22:43:49.62 ID:wSzITtHVO
エタってしまうん?
228 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/30(木) 18:28:06.75 ID:w0hv743T0
お待たせしてすみません。

書いてはいるのですがなかなか筆が進まない状況です。

完結までさせますので少々お待ちください。
229 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/30(木) 23:26:54.40 ID:A3z8YZe0O
やったぜ。
230 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/28(木) 08:39:05.47 ID:VzMM+WEn0
231 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/27(土) 14:44:40.53 ID:T3SnwatqO
杏子「ちっ……固ぇな」

キリカ「もう随分攻撃を当ててるけど効いている感じがしないね」

さやか「並みの魔女なら一撃で倒せるのに!」

ほむら「ダメージは与えられているわ。このまま攻撃を続けて!」

藍「とは言えかなりの耐久力ね。伝説と言われるだけはあるわ」

杏子「効いてるってんならこのまま攻め続けるだけだ」

織莉子《皆さん気を付けて、新たな使い魔が出て来るわ》

織莉子《! 巴さんそこから離れて! 木が飛んでくるわ》

マミ「!」

マミ「避けて!」

藍「朱雀! 防げ!」

朱雀「……!」

朱雀「平気か、娘よ」

マミ「ええ……ってあなた喋れたの?」

朱雀「今は戦いに集中しろ」

マミ「そ、そうね」

さやか「何あれ……風で飛んだにしては軌道が不自然だった」

杏子「念力ってやつか?」

さやか《確かビルを飛ばして来たとか言ってたよね》

ほむら《ビルが無いから油断していたわ。気を引き締めていきましょう》

ワルプルギスの夜「アハハ ウフフフ アハハハハ」

杏子「ちっ馬鹿みたいに嗤いがって……今に笑えなくしてやる」

杏子「オラァ!」

ほむら《くっ使い魔の数が多い……杏子! 前に出過ぎないで!》


232 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/27(土) 14:46:55.55 ID:T3SnwatqO
キリカ「木がリボンを……杏子!」

杏子「足場が! ちぃ……届け!」ブン

さやか「槍を歯車に刺すとか無茶するなぁ」ホッ

キリカ「敵も馬鹿じゃぁないってことか。そう来なくちゃ面白くないね」

ほむら《油断しないで! 使い魔が向かってるわ》ズドドドドド

藍「玄武は杏子を拾ってさやか達と合流」

藍「各員、式神と連携して攻撃の続行をして」



藍《! 下がれ》

織莉子《! キリカ、皆下がって》

キリカ《織莉子?》

ほむら《これは……結界!?》

杏子《結界だと!? 聞いてないぞ》

さやか「駄目、間に合わないっ」

藍「遅かったか……」

マミ「そんな……美樹さん…佐倉さん…呉さん……」

藍「マミ、落ち着いて。まだ結界に囚われただけよ」

織莉子「ほむらさん、ワルプルギスの夜は結界を張らないはずでは?」

織莉子「この場合はどうすれば? それに、中の三人は……」

ほむら「分からないわ……今までこんな事は無かったもの」

藍(中がどうなっているか分からない以上、三人を放置するのは不味いわね)

藍(かと言ってワルプルギスをこのままにして行く訳にもいかない……)

藍(なら此方も結界に捕らえてあげるわ)


233 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/27(土) 14:47:43.79 ID:T3SnwatqO
藍「聞いて、今から奴を結界に閉じ込めるわ」

藍「その間に私達も中に突入し三人を救出、攻撃を再開するわ」

藍「結界内ではあくまでも救出に専念して頂戴」

マミ「わかったわ」

織莉子「大丈夫なの?」

藍「私の結界が破られる事は無いわ。問題は奴の結界の方よ」

ほむら「そうね……流石に私も初めての事だし用心していきましょう」

藍「行くわよ!」



――【舞台装置の魔女結界内】


ほむら「ここがワルプルギスの結界内……」

織莉子「奥の方に扉が見えるわね」

マミ「取り敢えずこの通路を進むしかなさそうね」

藍「彼女たちが心配だわ。早く行きましょう」

ほむら「開けるわよ?」ギイ

藍「ええ、お願い」

織莉子「あそこに誰かいるわ!」

ほむら「暗くてよく見えないわね……」

マミ「美樹さん? 佐倉さん!?」タッ

藍「待ってマミ! 彼女達じゃないわ」

マミ「女の子? どうしてこんなところに?」

織莉子「巴さん!!」グイッ

藍「魔力反応!? 二人とも下がって!」

女の子「………」バキッメキメキ

マミ「あ…あぁ……」

234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/28(日) 23:52:10.76 ID:vOb/JUAHO
待ってた乙
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